JP2005325035A - 分子状酸素を酸化剤に用いたカルボニル化合物の製造方法 - Google Patents
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Abstract
【課題】 不飽和結合を有する化合物の不飽和結合部位を酸化開裂させてカルボニル化合物を生成する反応を用いてケトン、アルデヒド、カルボン酸、エステルといったカルボニル化合物を効率的に製造する方法を提供する。
【解決手段】 不飽和有機化合物を酸化剤と反応させる酸化工程を含むカルボニル化合物の製造方法であって、該酸化工程は、分子状酸素を酸化剤とし、5族元素を必須成分とする触媒を使用するカルボニル化合物の製造方法。
【選択図】 なし
【解決手段】 不飽和有機化合物を酸化剤と反応させる酸化工程を含むカルボニル化合物の製造方法であって、該酸化工程は、分子状酸素を酸化剤とし、5族元素を必須成分とする触媒を使用するカルボニル化合物の製造方法。
【選択図】 なし
Description
本発明は、カルボニル化合物の製造方法に関する。より詳しくは、各種界面活性剤やポリマーの原料として有用なカルボニル化合物を不飽和有機化合物から製造する方法に関する。
カルボニル化合物は、界面活性剤やポリマーの他、各種工業製品の原料に用いられ、工業化学分野において有用な化合物である。このようなカルボニル化合物の工業的な製造方法としては、主にアルコール類等の水酸基を有する化合物の水酸基の酸化や、アルカン類等の炭化水素部位の比較的厳しい条件下での酸化によりカルボニル化合物を得る方法等が用いられてきた。また、それ以外の原料からカルボニル化合物を得る方法も研究されており、例えば、不飽和結合を有する化合物の不飽和結合を酸化剤を用いて開裂する反応を用いる方法がある。
不飽和結合を有する化合物の不飽和結合を酸化剤を用いて開裂する反応に関し、酸化剤としてオゾンを用いた開裂反応が開示されている(例えば、非特許文献1参照。)。また、Os(オスミウム)及びRu(ルテニウム)を触媒とする二重結合の開裂反応が開示されている(例えば、非特許文献2参照。)。更に、Rh(ロジウム)触媒を用いた二重結合の酸素酸化開裂反応が開示されている(例えば、非特許文献3参照。)。しかしながら、オゾンは爆発の危険性が大きいことから、カルボニル化合物の工業的な製造に用いた例はあるものの、より安全な製法への転換が必要である。Os及びRuを触媒とする開裂反応においては、酸化剤として高い酸化力をもつNaIO4が必須の酸化剤として用いられており、この他、過酸やオキソン等を用いる例も知られているが、いずれにしてもコストや反応後の廃水処理等に問題が残ることになる。また、Rh触媒を用いた酸素酸化開裂反応の場合には、二重結合を有する化合物からカルボニル化合物への転化率が非常に低く、多量の副生成物が生成することとなり、触媒活性の向上が必要である。これらのことから、いずれの反応もカルボニル化合物の製造方法として好適なものとする工夫の余地があった。
また、この他の二重結合の開裂反応として、ヘテロポリアニオンを当量試薬として用いた二重結合の開裂反応(例えば、特許文献1参照。)や、酸素存在下での無触媒酸化開裂反応が開示されている(例えば、非特許文献4参照。)。しかしながら、ヘテロポリアニオンを当量試薬として用いた開裂反応の場合、窒素条件下での反応で、ヘテロポリアニオンは、触媒として作用するものではなく、基質に対して当量以上加える必要があり、また、酸素存在下での無触媒酸化開裂反応では、基質として用いられているのは、開裂反応が起こりやすいスチレン誘導体に限定されていることから、様々な二重結合を有する化合物の開裂反応を効率的に行うことができる方法とする工夫の余地があった。
更に、光触媒を用いた二重結合の酸素酸化開裂反応が開示されている(例えば、非特許文献5参照。)。しかしながら、基質として用いられているのは、α−メチルスチレン、スチレン等の開裂反応が進行しやすい化合物のみであり、また、この方法では、光照射及び徐々に分解してゆく高価な有機触媒が必要であることから、様々な二重結合を有する化合物にも用いることができ、また、工業的に用いることができる方法とする工夫の余地があった。
ハリエス(C.Harries)「リービッヒス アナーレン デア ヒェミー(Liebigs Annalen der Chemie)」(独国)、ヴァインハイム: ファーラーク ヒェミー(Weinheim: Verlag Chemie)、1905年、第343巻、p.311 カールセン(P.H.J.Carlsen)、他3名「ジャーナル オブ オーガニック ケミストリー(Journal of Organic Chemistry)」、(米国)、アメリカンケミカルソサエティ(American Chemical Society)、1981年、第46巻、第19号、p.3936−3938 ボンネマン(H.Bonnemann)、他2名「ヘルベチカ ヒミカ アクタ(Helvetica Chimica Acta)」、(独国)、ワイリー(Wiley)、1983年、第66巻、第1冊、第18号、p.177−184 ハヤシ(Y.Hayashi)、他3名「ケミストリー レターズ(Chemistry Letters)」、(日本国)、ザ ケミカル ソサエティ オブ ジャパン(The Chemical Society of Japan)、2002年、p.414−415 スガ(K.Suga)、他2名「ジャーナル オブ フィジカル ケミストリー(Journal of Physical Chemistry)」、(米国)、アメリカンケミカルソサエティ(American Chemical Society)、2003年、第107巻、p.4339−4346 米国特許第4883910号公報(第5欄)
ハリエス(C.Harries)「リービッヒス アナーレン デア ヒェミー(Liebigs Annalen der Chemie)」(独国)、ヴァインハイム: ファーラーク ヒェミー(Weinheim: Verlag Chemie)、1905年、第343巻、p.311 カールセン(P.H.J.Carlsen)、他3名「ジャーナル オブ オーガニック ケミストリー(Journal of Organic Chemistry)」、(米国)、アメリカンケミカルソサエティ(American Chemical Society)、1981年、第46巻、第19号、p.3936−3938 ボンネマン(H.Bonnemann)、他2名「ヘルベチカ ヒミカ アクタ(Helvetica Chimica Acta)」、(独国)、ワイリー(Wiley)、1983年、第66巻、第1冊、第18号、p.177−184 ハヤシ(Y.Hayashi)、他3名「ケミストリー レターズ(Chemistry Letters)」、(日本国)、ザ ケミカル ソサエティ オブ ジャパン(The Chemical Society of Japan)、2002年、p.414−415 スガ(K.Suga)、他2名「ジャーナル オブ フィジカル ケミストリー(Journal of Physical Chemistry)」、(米国)、アメリカンケミカルソサエティ(American Chemical Society)、2003年、第107巻、p.4339−4346
本発明は上記現状に鑑みてなされたものであり、不飽和結合を有する化合物の不飽和結合部位を酸化開裂させてカルボニル化合物を生成する反応を用いてケトン、アルデヒド、カルボン酸、エステルといったカルボニル化合物を効率的に製造する方法を提供することを目的とするものである。
本発明者等は、不飽和有機化合物の酸化反応によりカルボニル化合物を製造する方法について種々検討したところ、5族元素を必須成分とする触媒を用いると、NaIO4のような高い酸化力をもつ酸化剤を用いることなく、分子状酸素を酸化剤として用いて、従来不飽和有機化合物の酸化反応によるカルボニル化合物の製造に用いられてきた開裂反応が起こりやすい化合物以外の様々な不飽和有機化合物についても、爆発等の危険をともなうことなく安全に酸化してカルボニル化合物を製造することができることを見いだした。特に、触媒をV(バナジウム)元素を必須成分とするものに特定したり、ポリオキソメタレートに特定したりすると、不飽和有機化合物のカルボニル化合物への転化率を高め、カルボニル化合物を効率的に製造することができることを見いだした。また、本発明者等は、触媒が更に、Fe(鉄)、Ru、Os、Cr(クロム)、Mn(マンガン)、Co(コバルト)、Rh、Ir(イリジウム)、Ni(ニッケル)、Cu(銅)及びBi(ビスマス)からなる群より選択される少なくとも1種の元素を有するものとすると、不飽和有機化合物のカルボニル化合物への転化率が更に高められ、より効率的に少ないコストでカルボニル化合物を製造することができることも見いだし、上記課題をみごとに解決することができることに想到し、本発明に到達したものである。この方法は、光照射や、高価な錯体触媒・有機触媒等を必要としないものであることから、カルボニル化合物の工業的製造にも用いることができる有用な方法である。
すなわち本発明は、不飽和有機化合物を酸化剤と反応させる酸化工程を含むカルボニル化合物の製造方法であって、該酸化工程は、分子状酸素を酸化剤とし、5族元素を必須成分とする触媒を使用するカルボニル化合物の製造方法である。
以下に本発明を詳述する。
以下に本発明を詳述する。
本発明のカルボニル化合物の製造方法は、不飽和有機化合物を酸化剤と反応させる酸化工程を含むものであるが、この酸化工程によりカルボニル化合物が生成することとなってもよく、この工程の後に別の工程を経てカルボニル化合物が生成することとなってもよい。また、カルボニル化合物を生成させる工程以外の工程を含んでいてもよい。
上記酸化工程に用いられる酸化剤は、分子状酸素を必須成分とすればよく、分子状酸素のみを用いてもよいし、反応条件下で分子状酸素に影響を及ぼさない窒素、ヘリウム、アルゴン、水素等と分子状酸素との混合気体を用いてもよい。また、反応開始時に、その他の酸化剤を含んでいてもよいが、その他の酸化剤を含まないことが好ましい。
なお、分子状酸素とは、2個の酸素原子によって作られた基底状態の三重項酸素分子(O2)を意味し、反応にそのままの状態で直接関与もできるが、触媒や反応試剤との相互作用により、一重項酸素分子や酸素原子、スーパーオキシド、ペルオキシド等の状態に変換された後、反応に関与することもできる酸素分子を意味する。
なお、分子状酸素とは、2個の酸素原子によって作られた基底状態の三重項酸素分子(O2)を意味し、反応にそのままの状態で直接関与もできるが、触媒や反応試剤との相互作用により、一重項酸素分子や酸素原子、スーパーオキシド、ペルオキシド等の状態に変換された後、反応に関与することもできる酸素分子を意味する。
上記不飽和有機化合物を酸化剤と反応させる酸化工程は、酸化剤として用いられる分子状酸素により不飽和有機化合物を酸化させるものである限り特に限定されるものではないが、不飽和有機化合物が有する不飽和結合を分子状酸素により開裂させる工程であることが好ましい。このような開裂反応をする場合、不飽和化合物中のすべての不飽和結合が開裂するものであっても、その一部が開裂するものであってもよく、この酸化開裂工程により、ケトン、アルデヒド、カルボン酸、エステルといったカルボニル化合物が製造できることになる。
本発明のカルボニル化合物の製造方法に用いられる触媒は、5族元素を必須成分とするものである限り、1種を用いてもよく、2種以上を用いてもよい。また、成分として含む5族元素は、1種であっても2種以上であってもよく、5族元素以外のその他の成分を含んでいてもよい。本発明において、5族元素を必須成分とする触媒とは、5族元素が構成成分として組み込まれた化合物を含む触媒を意味し、触媒が5族元素が構成成分として組み込まれた化合物以外の化合物を含んでいてもよい。
なお、「族」は、18族長周期型周期表における族を意味する。
なお、「族」は、18族長周期型周期表における族を意味する。
上記5族元素を必須成分とする触媒は、V(バナジウム)元素を必須成分とするものであることが好ましい。V元素を必須成分とするものとすると、不飽和有機化合物からカルボニル化合物への転化率を高め、より効率的にカルボニル化合物を製造することができる。
5族元素を必須成分とする触媒がV元素を必須成分とするものである場合、V元素の含有量としては、触媒を構成する元素全体に対して0.001質量%以上であることが好ましい。より好ましくは、0.01質量%以上である。
5族元素を必須成分とする触媒がV元素を必須成分とするものである場合、V元素の含有量としては、触媒を構成する元素全体に対して0.001質量%以上であることが好ましい。より好ましくは、0.01質量%以上である。
上記5族元素を必須成分とする触媒はまた、ポリオキソメタレートであることが好ましい。ポリオキソメタレートとは、単核オキソ酸塩の縮合により生成した多核オキソ酸塩である。この場合、触媒のすべてがポリオキソメタレートであってもよく、触媒の一部にポリオキソメタレート以外の化合物を含んでいてもよい。また、5族元素が構成成分として組み込まれた化合物がポリオキソメタレートであってもよく、5族元素が構成成分として組み込まれた化合物以外の化合物がポリオキソメタレートであってもよい。使用されるポリオキソメタレートの構成元素は特に限定されるものではない。また構造も特に限定されず、ケギン型、ドーソン型、アンダーソン型、サンドイッチ型等の構造であってもよく、その一部が欠損した、一欠損及び/又は二欠損及び/又は三欠損部位を有する構造であってもよい。5族元素が構成成分として組み込まれた化合物がポリオキソメタレートである場合、5族元素は、ヘテロ原子であってもよく、ポリ原子であってもよい。
より好ましくは、ポリオキソメタレートがV元素を必須成分とすることである。
より好ましくは、ポリオキソメタレートがV元素を必須成分とすることである。
上記5族元素を必須成分とする触媒は、更に、Fe、Ru、Os、Cr、Mn、Co、Rh、Ir、Ni、Cu及びBiからなる群より選択される少なくとも1種の元素を有することが好ましい。5族元素を必須成分とする触媒が、上記元素からなる群より選択される少なくとも1種の元素を有するとは、5族元素が構成成分として組み込まれた化合物が、更に上記元素からなる群より選択される少なくとも1種の元素を構成成分として有する形態にあること、又は、上記元素からなる群より選択される少なくとも1種の元素若しくはそれを含む化合物が、5族元素が構成成分として組み込まれた化合物と、反応系中で共存した形態にあることであり、例えば、混合物、複合酸化物や塩等の形態が挙げられる。液相均一系反応の場合には、溶媒中に溶解し、解離した状態であってもよい。また、5族元素が構成成分として組み込まれた化合物と、上記元素からなる群より選択される少なくとも1種の元素を含む化合物を別々に触媒として系中に投入し共存させることも可能である。触媒がポリオキソメタレートである場合には、ヘテロ原子やポリ原子として組み込まれ、共存してもよいし、カウンターカチオンとして共存してもよい。
上記5族元素を必須成分とする触媒が上記元素からなる群より選択される少なくとも1種の元素を有する場合において、5族元素が構成成分として組み込まれた化合物が、更に上記元素からなる群より選択される少なくとも1種の元素を構成成分として有する場合、上記元素からなる群より選択される少なくとも1種の元素は、5族元素が構成成分として組み込まれた化合物100重量部に対して、0.0001重量部以上であることが好ましく、また、1000000重量部以下であることが好ましい。より好ましくは、0.001重量部以上であり、また、500000重量部以下である。
また、上記元素からなる群より選択される少なくとも1種の元素若しくはそれを含む化合物が、5族元素が構成成分として組み込まれた化合物と、反応系中で共存した形態にある場合、上記元素からなる群より選択される少なくとも1種の元素は、触媒100重量部に対して、0.0001重量部以上であることが好ましく、また、1000000重量部以下であることが好ましい。より好ましくは、0.001重量部以上であり、また、900000重量部以下である。
また、上記元素からなる群より選択される少なくとも1種の元素若しくはそれを含む化合物が、5族元素が構成成分として組み込まれた化合物と、反応系中で共存した形態にある場合、上記元素からなる群より選択される少なくとも1種の元素は、触媒100重量部に対して、0.0001重量部以上であることが好ましく、また、1000000重量部以下であることが好ましい。より好ましくは、0.001重量部以上であり、また、900000重量部以下である。
本発明においては、5族元素を必須成分とするポリオキソメタレート触媒を製造する際には、そのカウンターカチオンは、プロトン、アルカリ金属カチオン、アルカリ土類金属力チオン、Feイオン、Ruイオン、Osイオン、Crイオン、Mnイオン、Coイオン、Rhイオン、Irイオン、Niイオン、Cuイオン、Biイオン、ランタニドイオンや、第四級アンモニウム(テトラメチルアンモニウム、テトラエチルアンモニウム、テトラプロピルアンモニウム、テトラブチルアンモニウム、テトラペンチルアンモニウム、テトラへキシルアンモニウム、テトラへプチルアンモニウム、テトラオクチルアンモニウム、トリブチルメチルアンモニウム、トリオクチルメチルアンモニウム、ベンジルトリメチルアンモニウム、セチルピリジニウム、セチルトリメチルアンモニウム、アンモニウム)、第四級ホスホニウム等の有機基を含むカチオンが好ましい。カチオンの種類は、1種であっても2種以上であってもよいが、反応基質の種類に応じて選択することが好ましい。反応基質の種類に応じてカウンターカチオンを最適化することにより、カルボニル化合物の収率を向上させることが可能となる。例えば、基質としてメチルシクロヘキセンやオレイン酸、オレイン酸メチルを用いる場合、カウンターカチオンとしては、プロトン、アンモニウムイオン、Ruイオン、Osイオン等が好ましい。
上記酸化工程における触媒の使用形態としては、触媒を液相に溶解させて行う均一系の形態、若しくは、触媒を液相に懸濁させたり、あるいは、触媒を固相として反応を行う不均一系の形態が挙げられ、いずれの形態であってもよい。触媒を多孔質担体に担持して不均一化することも可能である。多孔質担体としては、シリカ、アルミナ、ジルコニア、チタニア、酸化亜鉛、酸化錫、酸化マグネシウム、酸化ランタニド、酸化バリウム、酸化タングステン、酸化モリブデン、酸化バナジウム、複合酸化物、ハイドロタルサイト、アパタイト、セピオライト、モンモリロナイトのような粘土化合物、リン酸亜鉛、リン酸アルミニウム、リン酸バナジウム、リン酸ランタニド、活性炭、ゼオライト、ポリオキソメタレート等が好適であり、1種又は2種以上を用いることができる。
上記触媒の使用量としては、反応基質である不飽和有機化合物100重量部に対して0.00001重量部以上であることが好ましく、また、10000000重量部以下であることが好ましい。より好ましくは、0.0001重量部以上であり、また、1000000重量部以下である。
また、上記酸化工程において、Fe、Ru、Os、Cr、Mn、Co、Rh、Ir、Ni、Cu及びBiからなる群より選択される少なくとも1種の元素を反応系中に共存させる場合、上記元素からなる群より選択される少なくとも1種の元素は、反応基質である不飽和有機化合物100重量部に対して、0.00001重量部以上であることが好ましく、また、10000000重量部以下であることが好ましい。より好ましくは、0.0001重量部以上であり、また、1000000重量部以下である。
上記触媒の使用量としては、反応基質である不飽和有機化合物100重量部に対して0.00001重量部以上であることが好ましく、また、10000000重量部以下であることが好ましい。より好ましくは、0.0001重量部以上であり、また、1000000重量部以下である。
また、上記酸化工程において、Fe、Ru、Os、Cr、Mn、Co、Rh、Ir、Ni、Cu及びBiからなる群より選択される少なくとも1種の元素を反応系中に共存させる場合、上記元素からなる群より選択される少なくとも1種の元素は、反応基質である不飽和有機化合物100重量部に対して、0.00001重量部以上であることが好ましく、また、10000000重量部以下であることが好ましい。より好ましくは、0.0001重量部以上であり、また、1000000重量部以下である。
本発明のカルボニル化合物の製造方法においては、還元性を有する添加剤を用いることが好ましい。還元性を有する添加剤を用いることにより、反応活性を高めることが可能となる。このような添加剤を用いる場合、予め触媒を添加剤によって処理してもよく、不飽和有機化合物を酸化剤と反応させる酸化工程において、反応系中に共存させてもよい。このような、不飽和有機化合物を酸化剤と反応させる酸化工程において還元性を有する添加剤を用いるカルボニル化合物の製造方法もまた、本発明の1つである。
上記添加剤を用いる場合、添加剤の添加量としては、触媒100重量部に対して、1重量部以上であることが好ましく、また、100000000重量部以下であることが好ましい。より好ましくは、5重量部以上であり、また、50000000重量部以下である。
上記添加剤としては、ホルムアルデヒド、メチルアルデヒド、エチルアルデヒド、プロピルアルデヒド、イソプロピルアルデヒド、ブチルアルデヒド、イソブチルアルデヒド、ペンチルアルデヒド、へキシルアルデヒド、ヘプチルアルデヒド、オクチルアルデヒド、ノニルアルデヒド、デカナール、ウンデカナール、ドデカナール、ベンズアルデヒド、桂皮アルデヒド、アクロレイン等のアルデヒド類、メタノール、エタノール、プロパノール、イソプロパノール、ブタノール、イソブタノール、t−ブタノール、ペンタノール、シクロペンタノール、ヘキサノール、シクロへキサノール、へプタノール、オクタノール、ノナノール、デカノール、ウンデカノール、ドデカノール、ベンジルアルコール、桂皮アルコール、アリルアルコール等のアルコール類、水素、亜鉛、錫、鉛、アンチモン、ヒドロキノン等の化合物が好ましい。より好ましくは、ホルムアルデヒド、プロピルアルデヒド、イソプロピルアルデヒド、ブチルアルデヒド、イソブチルアルデヒド、ベンズアルデヒド、エタノール、プロパノール、イソプロパノール、ブタノール、イソブタノール、t−ブタノール、シクロペンタノール等である。
上記不飽和有機化合物を分子状酸素により酸化させる工程における反応条件としては、例えば、反応温度は、−10℃以上が好ましく、また、250℃以下が好ましい。より好ましくは、0℃以上、200℃以下である。反応時間は、0.2時間以上が好ましく、また、48時間以下が好ましい。より好ましくは、0.5時間以上、40時間以下である。また、反応初期の気圧としては、0.1atm以上、150atm以下が好ましい。より好ましくは、0.5atm以上、120atm以下である。
本発明のカルボニル化合物の製造方法に反応基質として用いられる不飽和有機化合物としては、構造中に不飽和結合を有するものである限り、特に限定されず、エチレン、プロピレン、1−ブテン、ブタジエン類、1−ヘキセン、1−ペンテン、イソプレン、1−ヘプテン、1−オクテン、1−ノネン、1−ウンデセン、1−ドデセン、1−トリデセン、1−テトラデセン、1−ペンタデセン、1−ヘプタデセン、1−オクタデセン、1−ノナデセン、1−エイコセン、プロピレンのトリマー及びテトラマー類等の末端にエチレン性二重結合を有する直鎖アルケン;2−ブテン、2−オクテン、2−メチル−2−ヘキセン、2,3−ジメチル−2−ブテン等の分子内部にエチレン性二重結合を有するアルケンや分岐アルケン;シクロペンテン、シクロヘキセン、1−フェニル−1−シクロヘキセン、1−メチル−1−シクロヘキセン、シクロへプテン、シクロオクテン、シクロデセン、シクロペンタジエン、シクロデカトリエン、シクロオクタジエン、ジシクロペンタジエン、メチレンシクロプロパン、メチレンシクロペンタン、メチレンシクロヘキサン、ビニルシクロヘキサン、シクロオクテン、ノルボルネン等の脂環式アルケン;スチレン、α−メチルステレン、ジビニルベンゼン、スチルベン、アラルケン等のエチレン性二重結合を有するアリールアルケン;アセチレン性三重結合を有するアルキン:その他、イミン類、エナミン類、エナミド類等を用いることができる。
上記不飽和有機化合物としては、例えば、エステル基、ニトリル基、カルボン酸基、エーテル基や、アリール基、アリールアルキル基、ハロゲン基、ニトロ基、ニトロソ基、スルホン酸基、カルボニル基(例えば、ケトンやアルデヒド)、水酸基、アミン基、へテロ元素(例えば、硫黄、セレン、テルル、リン)等を有する化合物も用いることができ、このような化合物として、例えば、アリルアルコール、アリルアミン、塩化アリル、アリルメチルエーテル、アリルビニルエーテル、ジアリルエーテル、アリルフェニルエーテル、アクリル酸、アクリル酸メチル、アクリル酸エチル、メタクリル酸、メタクリル酸メチル、メタクリル酸エチル、オレイン酸、オレイン酸メチル等を用いることができる。
これらの化合物の中でも、本発明の反応基質としては、直鎖アルケン、分岐アルケン、脂環式アルケン、及び、エステル基、カルボン酸基、カルボニル基、水酸基を有する化合物が好ましい。より好ましくは、炭素数2以上60以下の、直鎖アルケン、分岐アルケン、脂環式アルケン、エステル基やカルボン酸基を有するアルケンである。更に好ましくは、炭素数3以上25以下の、直鎖アルケン、分岐アルケン、脂環式アルケン、エステル基やカルボン酸基を有するアルケンである。最も好ましくは、炭素数3以上20以下の、直鎖アルケン、分岐アルケン、脂環式アルケン、エステル基やカルボン酸基を有するアルケンである。具体的には、シクロヘキセン、1−メチル−1−シクロへキセン、アクリル酸、アクリル酸メチル、アクリル酸エチル、メタクリル酸、メタクリル酸メチル、メタクリル酸エチル、オレイン酸、オレイン酸メチル等である。
本発明の不飽和有機化合物を分子状酸素により酸化させる工程は、水分含有量が30%以下である溶媒を用いて行うことが好ましい。より好ましくは、25%以下の溶媒を用いることである。水分含有量が少ない程、分子状酸素により酸化されて生成するカルボニル化合物の収率が高くなることとなる。
上記溶媒の添加量としては、特に限定されないが、反応基質100重量部に対して、0.01重量部以上とすることが好ましく、また、1000000重量部以下とすることが好ましい。より好ましくは、0.1重量部以上であり、また、100000重量部以下である。なお、基質が液体である場合には、無溶媒での反応も可能である。
上記溶媒としては、反応活性や触媒活性に悪影響を及ぼさないものである限り、特に限定されず、水;メタノール、エタノール、ノルマル又はイソプロパノール、第3級ブタノール等の炭素数1〜6の第1、2、3級の一価アルコール;エチレングリコール、プロピレングリコール、グリセリン等の多価アルコール;ジエチレングリコール、トリエチレングリコール等のエチレンオキシド、プロピレンオキシドが開環したオリゴマー類;エチルエーテル、イソプロピルエーテル、ジオキサン、テトラヒドロフラン、シクロペンチルメチルエーテル等のエーテル類;酢酸エチル、多価アルコールの蟻酸エステル又は酢酸エステル等のエステル類;アセトン、メチルエチルケトン、メチルイソブチルケトン、アセチルアセトン等のケトン類;イソプロピルアルデヒド、イソブチルアルデヒド、ベンズアルデヒド等のアルデヒド類;アセトニトリル、ブチロニトリル、ベンゾニトリル等のニトリル類;ジメチルホルムアミド、ニトロメタン等の窒素化合物;リン酸トリエチル、リン酸ジエチルヘキシル等のリン酸エステル等のリン化合物;クロロホルム、ジクロロメタン、二塩化エチレン等のハロゲン化炭化水素;ノルマルヘキサン、ノルマルヘプタン等の脂肪族炭化水素;トルエン、キシレン等の芳香族炭化水素;シクロヘキサン、シクロペンタン等の脂環式炭化水素等を用いることができる。
これらの溶媒の中でも、第1、2、3級の一価アルコール、エステル、ケトン類、アルデヒド類、ニトリル類、脂肪族炭化水素、芳香族炭化水素等が好ましい。より好ましくは、エタノール、イソプロパノール、酢酸エチル、イソプロピルアルデヒド、イソブチルアルデヒド、アセトニトリル、ブチロニトリル、ベンゾニトリル、ノルマルヘキサン、トルエン、キシレン等である。なお、水を溶媒に用いる場合には、その含有量は30%以下であることが好ましい。また、水酸基を有する溶媒を用いる場合には、反応により生成するカルボニル化合物を、エステル、アセタール、ケタールのような他の官能基に系中で変換することも可能である。
これらの溶媒の中でも、第1、2、3級の一価アルコール、エステル、ケトン類、アルデヒド類、ニトリル類、脂肪族炭化水素、芳香族炭化水素等が好ましい。より好ましくは、エタノール、イソプロパノール、酢酸エチル、イソプロピルアルデヒド、イソブチルアルデヒド、アセトニトリル、ブチロニトリル、ベンゾニトリル、ノルマルヘキサン、トルエン、キシレン等である。なお、水を溶媒に用いる場合には、その含有量は30%以下であることが好ましい。また、水酸基を有する溶媒を用いる場合には、反応により生成するカルボニル化合物を、エステル、アセタール、ケタールのような他の官能基に系中で変換することも可能である。
本発明の分子状酸素を酸化剤に用いたカルボニル化合物の製造方法は、上述の構成よりなり、各種ポリマーや界面活性剤の原料として有用なカルボニル化合物を不飽和有機化合物から効率的に製造することができ、カルボニル化合物の工業的製造にも利用することができる有用な製造方法である。
以下に実施例を掲げて本発明を更に詳細に説明するが、本発明はこれらの実施例のみに限定されるものではない。なお、特に断りのない限り、「部」は「重量部」を、「%」は「モル%」を意味するものとする。
(触媒調製)
ポリオキソメタレート触媒は、以下の文献を参考に調製を行った。
H5PV2Mo10O40(以下、HPV2Mo10)と記述する)
ツィグディナス(G.A.Tsigdinos)、他1名「インオーガニック ケミストリー(Inorganic Chemistry)」、(米国)、アメリカンケミカルソサイエティ(American Chemical Society)、1967年、第7巻、第3号、p.437−441
(NH4)6H3PV6Mo6O40(以下、(NH4)PV6Mo6と記述する)
ヨコタ(T.Yokota)、他4名「ジャーナル オブ モレキュラー キャタリシス エー ケミカル(Journal of Molecular Catalysis A;Chemical)」、(蘭国)、エルセヴィア(Elsevier)、1996年、第114巻、p.113−122
ポリオキソメタレート触媒は、以下の文献を参考に調製を行った。
H5PV2Mo10O40(以下、HPV2Mo10)と記述する)
ツィグディナス(G.A.Tsigdinos)、他1名「インオーガニック ケミストリー(Inorganic Chemistry)」、(米国)、アメリカンケミカルソサイエティ(American Chemical Society)、1967年、第7巻、第3号、p.437−441
(NH4)6H3PV6Mo6O40(以下、(NH4)PV6Mo6と記述する)
ヨコタ(T.Yokota)、他4名「ジャーナル オブ モレキュラー キャタリシス エー ケミカル(Journal of Molecular Catalysis A;Chemical)」、(蘭国)、エルセヴィア(Elsevier)、1996年、第114巻、p.113−122
実施例1〜9及び比較例1〜2
[1−メチル−1−シクロヘキセンの酸化的二重結合開裂反応]
以下の条件により1−メチル−1−シクロヘキセンの酸化的二重結合開裂反応を行った。結果を表1に示す。なお、収率は、基質として用いた1−メチル−1−シクロヘキセンを100(mol%)としたときの収率(mol%)である。
1−メチル−1−シクロヘキセン:2mmol
イソブチルアルデヒド:4mmol、若しくは、無添加
溶媒:アセトニトリル(MeCN)4mL、若しくは、アセトニトリル/水=3/1 4mL
反応温度:70℃
反応時間:20〜24時間
初期酸素圧:3〜5atm
触媒:10〜50mg
[1−メチル−1−シクロヘキセンの酸化的二重結合開裂反応]
以下の条件により1−メチル−1−シクロヘキセンの酸化的二重結合開裂反応を行った。結果を表1に示す。なお、収率は、基質として用いた1−メチル−1−シクロヘキセンを100(mol%)としたときの収率(mol%)である。
1−メチル−1−シクロヘキセン:2mmol
イソブチルアルデヒド:4mmol、若しくは、無添加
溶媒:アセトニトリル(MeCN)4mL、若しくは、アセトニトリル/水=3/1 4mL
反応温度:70℃
反応時間:20〜24時間
初期酸素圧:3〜5atm
触媒:10〜50mg
実施例10〜13及び比較例3
[オレイン酸及びオレイン酸メチルの酸化的二重結合開裂反応]
以下の条件によりオレイン酸及びオレイン酸メチルの酸化的二重結合開裂反応を行った。結果を表2に示す。なお、収率は、基質として用いたオレイン酸及びオレイン酸メチルを100(mol%)としたときの収率(mol%)である。
基質:0.8mmol
イソブチルアルデヒド:4mmol
溶媒:アセトニトリル、若しくは、ブチロニトリル(BuCN)4mL
反応温度:70℃
反応時間:24時間
初期酸素圧:5〜6atm
触媒:10〜50mg
[オレイン酸及びオレイン酸メチルの酸化的二重結合開裂反応]
以下の条件によりオレイン酸及びオレイン酸メチルの酸化的二重結合開裂反応を行った。結果を表2に示す。なお、収率は、基質として用いたオレイン酸及びオレイン酸メチルを100(mol%)としたときの収率(mol%)である。
基質:0.8mmol
イソブチルアルデヒド:4mmol
溶媒:アセトニトリル、若しくは、ブチロニトリル(BuCN)4mL
反応温度:70℃
反応時間:24時間
初期酸素圧:5〜6atm
触媒:10〜50mg
表1〜2より、V元素を成分として含む触媒を用いると、O2を酸化剤として用いて基質の二重結合開裂反応生成物が高い収率で得られたが、触媒を用いない場合には、基質の二重結合開裂反応生成物は生成しなかった。
Claims (4)
- 不飽和有機化合物を酸化剤と反応させる酸化工程を含むカルボニル化合物の製造方法であって、該酸化工程は、分子状酸素を酸化剤とし、5族元素を必須成分とする触媒を使用することを特徴とするカルボニル化合物の製造方法。
- 前記5族元素を必須成分とする触媒は、V元素を必須成分とすることを特徴とする請求項1記載のカルボニル化合物の製造方法。
- 前記5族元素を必須成分とする触媒は、ポリオキソメタレートであることを特徴とする請求項1又は2記載のカルボニル化合物の製造方法。
- 前記触媒は、更に、Fe、Ru、Os、Cr、Mn、Co、Rh、Ir、Ni、Cu及びBiからなる群より選択される少なくとも1種の元素を有する
ことを特徴とする請求項1、2又は3記載のカルボニル化合物の製造方法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2004142784A JP2005325035A (ja) | 2004-05-12 | 2004-05-12 | 分子状酸素を酸化剤に用いたカルボニル化合物の製造方法 |
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Country | Link |
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Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
DE102010002603A1 (de) | 2010-03-05 | 2011-09-08 | Leibniz-Institut Für Katalyse E.V. An Der Universität Rostock | Verfahren zur Herstellung von aliphatischen Dicarbonsäuren und Monocarbonsäuren durch katalytische Spaltung von oxidierten Derivaten pflanzlicher Öle und Fette |
WO2018062449A1 (ja) * | 2016-09-30 | 2018-04-05 | ダイキン工業株式会社 | カルボン酸塩又はスルホン酸塩、及び、界面活性剤 |
-
2004
- 2004-05-12 JP JP2004142784A patent/JP2005325035A/ja not_active Withdrawn
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WO2018062449A1 (ja) * | 2016-09-30 | 2018-04-05 | ダイキン工業株式会社 | カルボン酸塩又はスルホン酸塩、及び、界面活性剤 |
JPWO2018062449A1 (ja) * | 2016-09-30 | 2019-04-11 | ダイキン工業株式会社 | カルボン酸塩又はスルホン酸塩、及び、界面活性剤 |
CN109790100A (zh) * | 2016-09-30 | 2019-05-21 | 大金工业株式会社 | 羧酸盐或磺酸盐以及表面活性剂 |
US10865178B2 (en) | 2016-09-30 | 2020-12-15 | Daikin Industries, Ltd. | Carboxylate salt or sulfonate salt, and surfactant |
CN109790100B (zh) * | 2016-09-30 | 2023-02-17 | 大金工业株式会社 | 羧酸盐或磺酸盐以及表面活性剂 |
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