JP2005321649A - 電気光学装置、電気光学装置の駆動回路、電気光学装置の駆動方法および電子機器 - Google Patents

電気光学装置、電気光学装置の駆動回路、電気光学装置の駆動方法および電子機器 Download PDF

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Abstract

【課題】 縦方向のスジ状のムラを目立たなくする。
【解決手段】 電気光学パネル100は、各ブロックのデータ線とは一対一に対応する画像信号線とを有する。画像信号供給回路300は、水平有効表示期間では、選択された走査線と選択されたブロックとの交差に対応する画素の画像信号を、対応する画像信号線にそれぞれ供給する一方、水平帰線期間期間の一部であって、水平有効表示期間とは時間的に隔絶したプリチャージ期間に少なくともプリチャージ信号Vpreを画像信号線に供給し、続く水平有効走査期間の開始までに黒信号Vbkの電圧に切り替える。制御回路200は、プリチャージ信号Vpreから黒信号Vbkに切り替えるタイミングを、画像信号線毎に調整可能とする。
【選択図】 図1

Description

本発明は、画像信号を相展開してデータ線にサンプリングする技術に関する。
近年では、液晶などの電気光学パネルを用いて小型画像を形成するとともに、この小型画像を光学系によってスクリーンや壁面等に拡大投射するプロジェクタが普及しつつある。プロジェクタは、それ自体で画像を作成する機能はなく、パソコンやテレビチューナなどの上位装置から映像データ(または映像信号)の供給を受ける。この映像データは、画素の階調(明るさ)を指定するものであって、マトリクス状に配列する画素の垂直走査および水平走査した形式で供給されるので、プロジェクタに用いられる電気光学パネルについても、この形式に準じて駆動するのが適切である。このため、プロジェクタに用いられる電気光学パネルでは、走査線を順番に選択するとともに、1本の走査線が選択される期間(1水平走査期間)において1本ずつデータ線を順番に選択して、映像データを液晶の駆動に適するように変換した画像信号を、選択したデータ線に供給する、という点順次方式で駆動するのが一般的であった。
ところで最近では、ハイビジョンなどのように表示画像の高精細化が進行している。高精細化は、走査線の本数およびデータ線の本数を増加させることによって達成することができるが、走査線本数の増加によって1水平走査期間が短縮し、さらに、点順次方式では、データ線本数の増加によって、データ線の選択期間も短縮する。このため、点順次方式では、高精細化が進行するにつれてデータ線に画像信号を供給する時間を充分に確保できなくなって、画素への書き込みが不十分となり始めた。
そこで、書き込みが不十分となる点を解消する目的で、相展開駆動という方式が考え出された(特許文献1参照)。この相展開駆動は、1水平走査期間において、データ線を予め定められた本数、例えば6本毎に同時に選択するとともに、選択走査線と選択データ線との交差に対応する画素への画像信号を時間軸に対し6倍に伸長して、選択した6本のデータ線の各々に供給する、という方式である。この相展開駆動方式では、データ線に画像信号を供給する時間を、点順次方式と比較して、この例では6倍確保することができるので、高精細化に適している、と考えられている。
特開2000−112437号公報
しかしながら、この相展開駆動方式では、複数本のデータ線を同時に選択することに起因して表示品位の低下現象が発生しやすい。詳細には、ある程度の広い範囲の画素を同一輝度とするような表示をしようとする場合であっても、データ線に沿って列毎に輝度が異なるとともに、さらに、この輝度の相違が同時に選択するデータ線の本数を単位として現れてしまう、という現象が発生する傾向がある。
本発明は、上述した事情に鑑みてなされたもので、その目的とするところは、相展開したときの表示品位の低下現象を抑えて、高品位な表示を可能とする電気光学装置、電気光学装置の駆動回路、電気光学装置の駆動方法および電子機器を提供することにある。
上記目的を達成するために本発明に係る電気光学装置は、複数の走査線と、所定の本数毎に複数のブロックに分けられたデータ線と、前記走査線と前記データ線との交差に対応して設けられるとともに、走査線が選択されたときに、データ線に供給された画像信号が書き込まれる画素と、前記各ブロックのデータ線とは一対一に対応する画像信号線と、複数の走査線のうち、水平有効表示期間では一の走査線を選択し、水平帰線期間では走査線のすべてを非選択とし、次の水平有効表示期間では別の走査線を選択する走査線駆動回路と、前記水平有効表示期間では、前記複数のブロックを順次選択するブロック選択回路と、前記データ線の各々に設けられ、選択されたブロックのデータ線に対し、対応する画像信号線に供給された信号をそれぞれサンプリングするサンプリングスイッチと、前記水平有効表示期間では、選択された走査線と選択されたブロックとの交差に対応する画素の画像信号を、対応する画像信号線にそれぞれ供給する画像信号供給回路と、各ブロックにおけるデータ線に対し、前記水平帰線期間の一部であって、前記水平有効表示期間とは時間的に隔絶したプリチャージ期間に少なくとも第1の電圧を印加し、続く水平有効走査期間の開始までに第2の電圧に切り替えるタイミング調整回路であって、前記第1の電圧から前記第2の電圧に切り替えるタイミングを、データ線毎に調整可能とするタイミング調整回路とを具備することを特徴とする。この電気光学装置によれば、プリチャージ後に、第1の電圧から第2の電圧への切替タイミングを、画像信号線の各々に対応するデータ線毎に調整することにより、ブロックにおいて、データ線にプリチャージされる電圧を異ならせることができる。これにより、データ線にサンプリングされる画像信号の電圧が異なってしまう現象を打ち消して、表示品位を高めることが可能となる。
ここで、上記電気光学装置において、前記ブロック選択回路は、前記プリチャージ期間にすべてのブロックを選択し、前記画像信号供給回路は、前記プリチャージ期間の開始タイミングでは第1の電圧をすべての画像信号線に供給し、続く水平有効走査期間の開始までに第2の電圧に切り替えるように供給し、前記タイミング調整回路は、前記画像信号供給回路が前記第1の電圧から前記第2の電圧に切り替えるタイミングを設定する構成としても良い。また、上記電気光学装置において第2の電圧は、画素を最低輝度またはその近傍輝度に電圧であることが好ましい。
なお、本発明は、電気光学装置のみならず、電気光学装置の駆動回路および電気光学装置の駆動方法としても概念することができる。
また、本発明に係る電子機器は、上記電気光学装置の表示パネルを表示部として有するので、上記縦スジを目立たなくして、表示品位を高めることが可能となる。
以下、本発明の実施形態について図面を参照して説明する。図1は、本実施形態に係る電気光学装置の全体構成を示すブロック図である。
この図に示されるように、電気光学装置は、電気光学パネル100と、制御回路200と、画像信号供給回路300とから構成される。このうち、制御回路200は、図示しない上位装置から供給される垂直走査信号Vs、水平走査信号Hsおよびドットクロック信号DCLKから、各部を制御するためのタイミング信号やクロック信号などを生成する。制御回路200は、また、水平有効表示期間においてLレベルとなり、水平帰線期間においてHレベルとなる信号BLや、後述するようにプリチャージ期間においてのみHレベルとなる信号NRG、この信号NRGに波形が同一の、または、近似する信号PB1〜PB6を生成する。
なお、制御回路200は、内部にフラッシュメモリ(図示省略)を有し、このフラッシュメモリに、信号PB1〜PB6の波形を規定する情報を記憶する。
画像信号供給回路300は、さらに、S/P変換回路310、D/A変換回路群320、増幅・反転回路330、第1セレクタ340、黒電圧生成回路350、プリチャージ電圧生成回路360および第2セレクタ370を有する。このうち、S/P変換回路310は、図示されない上位装置から供給されるディジタルの映像データVidを、ch1〜ch6の6チャネルに分配するとともに、それぞれ時間軸に6倍に伸長(シリアル−パラレル変換または相展開)して、映像データVd1d〜Vd6dとして出力するものである。
ここで、伸長前の映像データVidは、画素の明るさを指定するデータであって、垂直走査信号Vs、水平走査信号Hsおよびドットクロック信号DCLKに同期して(すなわち、垂直走査および水平走査にしたがって)供給される。
なお、映像データVidをシリアル−パラレル変換する理由は、後述するサンプリングスイッチにおいて、画像信号が印加される時間を長くして、サンプル&ホールド時間および充放電時間を確保するためである。
D/A変換回路群320は、チャネルch1〜ch6毎に設けられたD/A変換器の集合体であって、映像データVd1d〜Vd6dを、それぞれ画素の階調に応じた電圧を有するアナログの画像信号に変換するものである。
増幅・反転回路330は、アナログ変換された画像信号を、電圧Vcを基準にして極性反転または正転した後、適宜、増幅して画像信号Vd1〜Vd6として供給するものである。ここで、極性反転については、(a)走査線毎、(b)データ信毎、(c)画素毎、(d)面(フレーム)毎などの態様があるが、この実施形態にあっては(a)走査線毎の極性反転(1H反転)であるとする。ただし、本発明をこれに限定する趣旨ではない。
なお、電圧Vcは、図5に示されるように画像信号の振幅中心電圧であり、対向電極に印加される電圧LCcomとほぼ等しい。そして、本実施形態では、便宜上、振幅中心電圧Vcよりも高位電圧を正極性と、低位電圧を負極性と、それぞれ称している。
また、この実施形態では、映像データVidをシリアル−パラレル変換した後にアナログ変換する構成とするが、シリアル−パラレル変換前にアナログ変換しても良いのはもちろんである。
第1セレクタ340は、各チャネルに対応して設けられる2入力1出力の双投スイッチの集合体であって、各双投スイッチの選択は、信号BLにしたがって一括してなされる。詳細には、第1セレクタ340の双投スイッチは、信号BLがLレベルである場合、図1において実線で示される位置をとって、画像信号Vd1〜Vd6を選択する一方、信号BLがHレベルである場合、後述する第2セレクタ370の出力信号を選択して、選択した信号をVid1〜Vid6として電気光学パネル100に供給する。
上述したように信号BLは水平有効表示期間においてLレベルとなり、水平帰線期間においてHレベルとなるので、第1セレクタ340で選択されて電気光学パネル100に供給される信号Vid1〜Vid6は、水平有効表示期間では画像信号Vd1〜Vd6であり、水平帰線期間では第2セレクタ370の出力信号となる。
ここで便宜上、電気光学パネル100の構成について説明する。図2は、電気光学パネル100の電気的な構成を示すブロック図であり、図3は、電気光学パネルの画素の詳細な構成を示す図である。
図2に示されるように、電気光学パネル100では、複数本の走査線112が横方向(X方向)に延接される一方、複数本のデータ線114が図において縦方向(Y方向)に延設されている。そして、これらの走査線112とデータ線114との交差の各々に対応するように画素110がそれぞれ設けられている。
本実施形態では、走査線112の本数(行数)を「m」とし、データ線の本数(列数)を「6n」(6の倍数)として、画素110が、縦m行×横6n列のマトリクス状に配列する構成を想定する。
6本の画像信号線171には、第1セレクタ340によって選択出力された信号Vid1〜Vid6がそれぞれ供給される。
各データ線114の一端には、画像信号線171に供給される信号Vid1〜Vid6の各々を、データ線114にサンプリングするためサンプリングスイッチ150がそれぞれ設けられている。各サンプリングスイッチ150は、本実施形態では、nチャネル型の薄膜トランジスタ(Thin Film Transistor、以下、TFTと称する)であり、そのドレインがデータ線114に接続される一方、そのゲートは、6本のデータ線114を1単位として共通接続されている。
ここで、サンプリングスイッチ150のゲートが共通接続されているデータ線114を1つのブロックとして考える。そして、このようなブロックを考えた場合に、図2において左から数えてj列目のデータ線114の一端にドレインが接続されたサンプリングスイッチ150は、jを6で割った余りが「1」であるならば、そのソースが、信号Vid1が供給される画像信号線171に接続される。同様に、jを6で割った余りが「2」、「3」、「4」、「5」、「0」であるデータ線114にドレインが接続されたサンプリングスイッチ150の各々は、そのソースが、信号Vid2〜Vid6が供給される画像信号線171にそれぞれ接続されている。例えば、図2において左から数えて11列目のデータ線114にドレインが接続されたサンプリングスイッチ150のソースは、「11」を6で割った余りが「5」であるから、信号Vid5が供給される画像信号線171に接続される。なお、ここでいう「j」は、データ線114を一般化して説明するためのものであって、1≦j≦6nを満たす正整数である。
走査線駆動回路130は、1水平有効表示期間だけHレベルになる走査信号G1、G2、…、Gmを、図4に示されるように、1水平走査期間(1H)毎に順番に出力するものである。なお、走査線駆動回路130の詳細については、本発明と直接関連しないので省略するが、1垂直走査期間の最初に供給される転送開始パルスDYを、クロック信号CLYのレベルが遷移する毎に順次シフトした後、波形整形などして、走査信号G1、G2、…、Gmとして出力する。
また、ブロック選択回路140は、シフトレジスタ142およびOR回路144を有する。このうち、シフトレジスタ142は、図4に示されるように、1水平有効表示期間の最初に供給される転送開始パルスDXを、クロック信号CLXのレベルが遷移する(立ち上がる又は立ち下がる)毎に順次シフトするとともに、そのパルス幅を狭めて、信号Sa1、Sa2、…、Sa(n−1)、Snとして出力するものである。
OR回路144は、シフトレジスタ142の各出力段にそれぞれ設けられ、当該出力段からの信号と信号NRGとの論理和信号を出力するものである。
このように、シフトレジスタ142による信号Sa1、Sa2、…、Sa(n−1)、Snは、OR回路144を経て、最終的にサンプリング信号S1、S2、S3、…、Snとして出力される。
そして、これらのサンプリング信号S1、S2、S3、…、Snは、図2においてブロック化されたデータ線114に対応するサンプリングスイッチのゲートに共通に供給される。例えば、左から数えて2番目のブロックには、7列〜12列目のデータ線114に対応するので、これらのデータ線114に対応するサンプリングスイッチ150のゲートには、サンプリング信号S2が共通に供給される。
なお、サンプリングスイッチ150を構成するTFTについては、本実施形態ではnチャネル型としているが、pチャネル型としても良いし、両チャネルを組み合わせた相補型としても良い。
次に、画素110について説明する。
図3に示されるように、画素110においては、nチャネル型のTFT116のソースがデータ線114に接続されるとともに、ドレインが画素電極118に接続される一方、ゲートが走査線112に接続されている。
また、画素電極118に対向するように対向電極108が全画素に対して共通に設けられるとともに、一定の電圧LCcomに維持される。そして、これらの画素電極118と対向電極108との間に液晶層105が挟持されている。このため、画素毎に、画素電極118、対向電極108および液晶層105からなる液晶容量が構成されることになる。
特に図示はしないが、両基板の各対向面には、液晶分子の長軸方向が両基板間で例えば約90度連続的に捻れるようにラビング処理された配向膜がそれぞれ設けられる一方、両基板の各背面側には配向方向に応じた偏光子がそれぞれ設けられる。
画素電極118と対向電極108との間を通過する光は、液晶層105に印加される電圧実効値がゼロであれば、液晶分子の捻れに沿って約90度旋光する一方、当該電圧実効値が大きくなるにつれて、液晶分子が電界方向に傾く結果、その旋光性が消失する。このため、例えば透過型において、入射側と背面側とに、配向方向に合わせて偏光軸が互いに直交する偏光子をそれぞれ配置させると、当該電圧実効値がゼロであれば、光の透過率が最大となって白色表示になる一方、電圧実効値が大きくなるにつれて透過する光量が減少して、ついには透過率が最小である黒色表示になる(ノーマリーホワイトモード)。
また、液晶容量において電荷がリークしにくくするために、蓄積容量109が画素毎に形成されている。この蓄積容量109の一端は、画素電極118(TFT116のドレイン)に接続される一方、その他端は、全画素にわたって共通接地されている。
なお、画素110におけるTFT116は、走査線駆動回路130や、シフトレジスタ142、OR回路144、サンプリングスイッチ150の構成素子と共通の製造プロセスで形成されて、装置全体の小型化や低コスト化に寄与している。
再び説明を図1に戻す。黒電圧生成回路350は、画素を最低輝度とさせる電圧の黒信号Vbkを生成するものである。プリチャージ電圧生成回路360は、データ線114に画像信号をサンプリングする直前の帰線期間において、データ線114をプリチャージする電圧を有するプリチャージ信号Vpreを生成するものである。本実施形態ではプリチャージ信号Vpreとして、例えば画素を最高階調の白色と最低階調の黒色との中間値である灰色とさせる電圧(灰色相当電圧)を用いることにする。
ここで、データ線114をプリチャージする理由は、次の通りである。すなわち、データ線114には容量が寄生するので、プリチャージしない構成では、ある水平有効表示期間において画像信号の電圧をデータ線114にサンプリングすると、サンプリング後においても電圧が残存してしまう。このため、次の水平有効表示期間において、新たな画像信号の電圧をデータ線114にサンプリングする直前の電圧がデータ線114毎に異なる事態が発生する。書込時間に余裕がない状況下にあっては、データ線114同士でサンプリング直前電圧が異なると、たとえ同一電圧の画像信号をサンプリングする場合であっても、最終的にサンプリングされる電圧が異なってしまい、これが階調の差となって現れて表示品位を低下させるからである。そこで、データ線114に画像信号をサンプリングする際に、予めすべてのデータ線114に対して互いに同一の電圧でプリチャージすることにより初期電圧値を揃えて残存電圧の影響が発生しないようにすることがプリチャージの目的である。
次に、このプリチャージ電圧として灰色相当電圧を用いることの理由について説明する。仮にデータ線114に白色相当電圧(Vcに相当する)がプリチャージされている状態で、画像信号として黒色相当電圧をサンプリングする場合、白色相当電圧から黒色相当電圧にまでデータ線114を変化させなければならないので、時間を要することになる。逆に考えると、初期電圧としてのプリチャージ電圧は、サンプリングされる画像信号の電圧に対する差が小さいほど良い。画像信号の電圧は、白色相当電圧から黒色相当電圧までの範囲であるので、統計的にみて、その中間の灰色相当電圧をプリチャージ電圧に設定すれば、サンプリング時の負担が最も少なくするであろうことは容易に想像がつく。
上述したように本実施形態では、走査線毎の極性反転とするので、1垂直走査期間では、正極性書込と負極性書込とが1水平走査期間毎に交互に実行される。また、本実施形態にあっては、液晶層105に印加される電圧実効値が小さい場合に白色表示を行うノーマリーホワイトモードとする。このため、黒信号Vbkおよびプリチャージ信号Vpreは、それぞれ図5に示されるような電圧波形となる。
詳細には、黒信号Vbkは、正極性書込となる水平有効表示期間の直前の水平帰線期間における略中心タイミングにて、負極性の黒色相当電圧Vb(-)から正極性の黒色相当電圧Vb(+)に切り替わり、その後、負極性書込となる水平有効表示期間の直前の水平帰線期間におけるほぼ中心タイミングにて、黒色相当電圧Vb(+)から黒色相当電圧Vb(-)に切り替わる。
また、プリチャージ信号Vpreは、正極性書込となる水平有効表示期間の直前の水平帰線期間における略中心タイミングにて、負極性の灰色相当電圧Vg(-)から正極性の灰色相当電圧Vg(+)に切り替わり、その後、負極性書込となる水平有効表示期間の直前の水平帰線期間におけるほぼ中心タイミングにて、灰色相当電圧Vg(+)から灰色相当電圧Vg(-)に切り替わる。
このように、黒信号Vbkおよびプリチャージ信号Vpreは、それぞれ1水平走査期間毎に極性反転される。
第2セレクタ370は、各チャネルに対応して設けられる2入力1出力の双投スイッチの集合体である。詳細には、第2セレクタ370における双投スイッチは、それぞれ信号PB1〜PB6がLレベルである場合、図1において実線で示される位置をとって、黒信号Vbkを選択する一方、信号PB1〜PB6がHレベルである場合、プリチャージ信号Vpreを選択する。なお、第2セレクタ370は、第1セレクタ340とは異なり、各双投スイッチの選択は、それぞれ信号PB1〜PB6によってチャネル毎に個別になされる。
上述したように、信号PB1〜PB6は、信号NRGと波形と近似するので、水平帰線期間において第2セレクタ370によって各チャネルで選択される信号は、おおよそプリチャージ期間ではプリチャージ信号Vpreであり、それ以外の期間では黒信号Vbkとなる。
なお、水平帰線期間のうち、プリチャージ期間以外の期間において黒信号Vbkを選択する理由は、第1に、タイミングズレなどの理由により画素110に供給されたとしても、当該画素を表示に寄与させないためと、第2に、電気光学パネル100では、有効表示領域外にダミー画素(図2において図示省略)を設ける場合があり、この場合に、ダミー画素に黒信号を供給して表示に寄与させないためである。
次に、電気光学装置の動作について説明する。まず、垂直走査期間の最初において、転送開始パルスDYが走査線駆動回路130に供給される。この供給によって、図4に示されるように、走査信号G1、G2、G3、…、Gmが順次排他的にHレベルになって、それぞれ走査線112に出力される。
まず、走査信号G1がHレベルになる水平有効表示期間について着目すると、図5に示されるように、当該水平有効表示期間の先立つ水平帰線期間にわたって信号BLがHレベルになるとともに、その水平帰線期間の中心および終端から時間的に隔絶されたプリチャージ期間にてHレベルになる。また、はじめの段階においては、制御回路200は、信号PB1〜PB6がすべて信号NRGと略同一タイミングにてHレベルとさせる。
このようなタイミングは、制御回路200のフラッシュメモリに記憶される情報により規定される。
一方、黒信号Vbkおよびプリチャージ信号Vpreは、それぞれ図5に示されるような電圧波形となる点については上述した通りである。
ここで、水平帰線期間において信号BLがHレベルとなることにより第1セレクタ340は、第2セレクタ370による信号を選択する。ここでは、信号PB1〜PB6を信号NRGと同一波形としているので、プリチャージ期間においてHレベルとなり、プリチャージ期間以外の期間においてLレベルとなる。このため、第2セレクタ370は、プリチャージ期間ではプリチャージ信号Vpreを選択し、プリチャージ期間以外の期間では黒信号Vbkを選択する。
このため、画像信号線171に供給される信号Vid1〜Vid6の電圧波形は、図5に示されるように、正極性書込となる水平有効表示期間直前の水平帰線期間では、そのほぼ中心タイミングにて電圧Vb(-)からVb(+)に切り替わり、プリチャージ期間においてVg(+)となり、その後、再び電圧Vb(+)となる一方、負極性書込となる水平有効表示期間直前の水平帰線期間では、そのほぼ中心タイミングにて電圧Vb(+)からVb(-)に切り替わり、プリチャージ期間においてVg(-)となり、その後、再び電圧Vb(-)となる。
説明の便宜上、正極性書込となる水平有効表示期間直前の水平帰線期間について説明する。この水平帰線期間において信号NRGがHレベルになると、シフトレジスタ142の出力信号Sa1、Sa2、…、Sa(n−1)、Sanにかかわらず、信号S1、S2、…、S(n−1)、SnがOR回路144によってHレベルとなるので、すべてのサンプリングスイッチ150がオンする。このため、画像信号線171に供給されたプリチャージ信号Vpreがデータ線114にサンプリングされて、すべてのデータ線114が当該電圧Vg(+)にプリチャージされる。
なお、水平帰線期間では、走査信号G1、G2、G3、…のいずれもLレベルであるので、データ線114にプリチャージされた電圧Vg(+)が画素110に書き込まれることはない。
プリチャージ期間が終了すると、信号NRGがLレベルになるので、サンプリングスイッチ150はオフする。このため、データ線114は、その寄生容量によってプリチャージ電圧Vg(+)を保持することになる。
水平帰線期間が終了すると、水平有効表示期間が開始する。
水平有効表示期間では、水平走査に同期して供給される映像データVidが、第1に、S/P変換回路310によって6チャネルに分配されるとともに、時間軸に対して6倍に伸長され、第2に、D/A変換回路群320によってそれぞれアナログ信号に変換され、第3に、さらに、増幅・反転回路330によって正極性書込に対応して電圧Vcを基準に正転して出力される。このため、増幅・反転回路330による画像信号Vd1〜Vd6の電圧は、画素を黒色とするほど、電圧Vcよりも高位電圧となる。
水平帰線期間の終了タイミング(水平有効表示期間の開始タイミング)において信号NRGがLレベルになるので、第1セレクタ340は、水平有効表示期間にわたって増幅・反転回路330の画像信号Vd1〜Vd6を選択する。したがって、画像信号線171に供給される信号Vid1〜Vid6は、それぞれ画像信号Vd1〜Vd6である。
一方、走査信号G1がHレベルになる水平有効表示期間では、図4に示されるように、シフトレジスタ142から信号Sa1、Sa2、Sa3、…、Sanが順番にHレベルとなるように出力される。水平有効表示期間では信号NRGがLレベルであるので、これらの信号Sa1、Sa2、Sa3、…、Sanは、OR回路144をそのままスルーして、図5に示されるようにサンプリング信号S1、S2、Sa3、…、Sa(n−1)、Snとして出力される。
いま、走査信号G1がHレベルになる水平有効走査期間において、サンプリング信号S1がHレベルになると、左から1番目のブロックに属する6本のデータ線114には、信号Vid1〜Vid6のうち対応するものがそれぞれサンプリングされる。そして、サンプリングされた信号Vid1〜Vid6の電圧は、図2において上から数えて1行目の走査線112と当該6本(左から数えて1〜6列目)のデータ線114と交差する画素の画素電極118にそれぞれ印加されることになる。
この後、サンプリング信号S2がHレベルになると、今度は、2番目のブロックに属する6本のデータ線114に、それぞれ信号Vid1〜Vid6がサンプリングされて、これらの信号Vid1〜Vid6の電圧が、1行目の走査線112と当該6本(左から数えて7〜12列目)のデータ線114と交差する画素の画素電極118にそれぞれ印加されることになる。
以下同様にして、サンプリング信号S3、S4、……、Snが順次Hレベルになると、第3番目、第4番目、…、第n番目のブロックに属する6本のデータ線114に信号Vid1〜Vid6のうち対応するものがサンプリングされ、これらの信号Vid1〜Vid6が、1行目の走査線112と、当該6本のデータ線114と交差する画素の画素電極118にそれぞれ印加されることになる。これにより、第1行目の画素のすべてに対する書き込みが完了することになる。
ここで、画素に書き込まれる信号Vid1〜Vid6は、増幅・反転回路330による画像信号Vd1〜Vd6であるので、対向電極108の電圧Vcとの差が大きい程、液晶層105に印加される電圧実効値が高まる。このため、画素110の透過率が低下して暗くなる。
続いて、走査信号G2がHレベルになる期間について説明する。本実施形態では、上述したように、走査線単位の極性反転が行われるので、この水平有効表示期間においては、負極性書込が行われることになる。
この負極性書込の水平有効表示期間の先立つ帰線期間のうち、プリチャージ期間において、信号NRGがHレベルになると、信号S1、S2、…、S(n−1)、SnがOR回路144によってHレベルとなるので、すべてのサンプリングスイッチ150がオンする。
これにより、画像信号線171に供給されたプリチャージ信号Vpreが、データ線114にサンプリングされる。ここで、走査信号G2がHレベルとなる水平有効表示期間は負極性書込であるので、プリチャージ信号Vpreの電圧はVg(-)である。したがって、データ線114は、このプリチャージ期間において電圧Vg(-)にプリチャージされる。また、黒信号Vbkは、電圧Vb(+)からVb(-)に切り替わる。
他の動作については走査信号G1がHレベルになる水平有効表示期間と同様であり、サンプリング信号S1、S2、S3、…、Snが順次Hレベルになって、第2行目の画素のすべてに対する書き込みが完了することになる。
ただし、走査信号G2がHレベルとなる水平有効表示期間は負極性書込であるので、増幅・反転回路330は、6チャネルに分配されて、時間軸に対して6倍に伸長された信号を、負極性書込に対応して、電圧Vcを基準に反転して出力する。このため、信号Vid1〜Vid6(Vd1〜Vd6)の電圧は、画素を黒色とするほど、電圧Vcよりも低位電圧となる。
以下同様にして、走査信号G3、G4、…、GmがHレベルになって、第3行目、第4行目、…、第m行目の画素に対して書き込みが行われることになる。これにより、奇数行目の画素については正極性書込が行われる一方、偶数行目の画素については負極性書込が行われて、この1垂直走査期間においては、第1行目〜第m行目の画素のすべてにわたって書き込みが完了することになる。
そして、次の1垂直走査期間においても、同様な書き込みが行われるが、この際、各行の画素に対する書込極性が入れ替えられる。すなわち、次の1垂直走査期間において、奇数行目の画素については負極性書込が行われる一方、偶数行目の画素については正極性書込が行われることになる。この書込極性の入れ替えに伴って、黒電圧生成回路350およびプリチャージ電圧生成回路360は、奇数行、偶数行に対する黒信号Vbkおよびプリチャージ信号Vpreの極性を入れ替える。このように、垂直走査期間毎に画素に対する書込極性が入れ替えられるので、液晶層105に直流成分が印加されることがなくなり、液晶層105の劣化が防止される。
このような画像の表示動作において、すべての画素(または、比較的に広い範囲の画素)を、最低階調の黒色と最高階調の白色とのほぼ中間階調である灰色として表示させたとき、該画像の拡大図が、例えば図6(a)に示されるように、各ブロックにおいて最も右に位置するデータ線114、すなわち、チャネルch6の信号Vid6が供給されるデータ線114に位置する画素が、他のデータ線114に位置するよりも明るくなってしまう場合を考えてみる。
なお、その原因は、6本のデータ線114を同時に選択して画像信号線171の信号Vid1〜Vid6をサンプリングする動作を、ブロック毎に順番に行うためであると考えられるが、本願はその原因については問題としない(その現象を打ち消すことを問題とする)。
この場合、制御回路200のフラッシュメモリに記憶される情報を更新して、図7に示されるように信号PB6の立ち下がりタイミング(HレベルからLレベルに変化するタイミング)を、プリチャージ期間後であって水平有効表示期間前まで範囲となるように再セットする。信号PB1〜PB6のタイミングについては変更しない。
このように信号PB6の立ち下がりタイミングを、信号PB1〜PB5に対して遅延させると、当該信号PB6のチャネルch6に対応する信号Vid6は、図7に示されるように、プリチャージ期間後にて電圧Vg(+)から黒電圧Vb(+)に変化することになる(直後の水平有効表示期間において正極性書込が行われる場合)。すなわち、チャネルch6の信号Vid6が供給される画像信号線171だけが、プリチャージ期間後にサンプリングスイッチ150がオフした状態にて、電圧Vg(+)から黒電圧Vb(+)に変化することになる。
上述したようにサンプリングスイッチ150はTFTによって構成されるが、そのソース・ドレイン間には、図8において符号152で示されるように容量が寄生するので、サンプリングスイッチ150がオフした状態であっても、画像信号線171の電圧変化は、容量152を介してデータ線114に波及する。
このため、サンプリングスイッチ150がオフした状態にて、信号Vid6の供給される画像信号線171がプリチャージ電圧Vg(+)から黒電圧Vb(+)に変化すると、各ブロックにおいてch6に対応するデータ線114もプリチャージによる電圧Vg(+)から黒電圧Vb(+)の方向に変動することになる。したがって、水平帰線期間終了時において、各ブロックのch6に対応するデータ線114に最終的にプリチャージされる電圧は、本来の電圧Vg(+)から高くなっている。
一方、信号PB1〜PB5は信号NRGと同一波形であり、サンプリングスイッチ150がオンからオフする瞬間にプリチャージ電圧Vg(+)から黒電圧Vb(+)に変化するので、信号Vid1〜Vid5の供給される画像信号線171は、水平帰線期間においてプリチャージ期間が経過してサンプリングスイッチ150がオフした状態では黒電圧Vb(+)で一定である。したがって、水平帰線期間終了時において、各ブロックのch1〜ch5に対応するデータ線114に最終的にプリチャージされる電圧は、本来の電圧Vg(+)である。
このため、プリチャージ後の水平有効表示期間において、画像信号線171に供給される信号Vid1〜Vid6(Vd1〜Vd6)の電圧がたとえ同じであったとしても、各ブロックのch6に対応するデータ線114に最終的にサンプリングされる電圧は、各ブロックのch1〜ch5に対応するデータ線114にサンプリングされる電圧よりも高くなる。したがって、ch6に対応するデータ線114に位置する画素は、暗くなるように補正される結果、図6(b)に示されるように、ch1〜ch5に対応するデータ線114に位置する画素の階調と揃うことになって、上記ムラが改善されることになる。
なお、ここでは、正極性書込が行われる水平有効表示期間直前の水平帰線期間から当該水平有効表示期間について説明したが、負極性書込が行われる水平有効表示期間直前の水平帰線期間からの動作についても同様となる。
すなわち、負極性書込直前の水平帰線期間では、サンプリングスイッチ150がオフした状態にて、図7に示されるように、信号Vid6の供給される画像信号線171がプリチャージ電圧Vg(-)から黒電圧Vb(-)に変化するので、各ブロックのch6に対応するデータ線114もプリチャージによる電圧Vg(-)から黒電圧Vb(-)の方向に変動することになる。このため、水平帰線期間終了時において、各ブロックのch6に対応するデータ線114に最終的にプリチャージされる電圧は、本来の電圧Vg(-)から低くなるが、これは、画素を暗くする方向である点において、正極性書込と変わりがないからである。
なお、この説明では、チャネルch6に対応する信号PB6の立ち下がりタイミングをチャネルch1〜ch5に対応する信号PB1〜PB5に対して遅延させたが、この理由は、遅延前に発生する表示が図6(a)に示されるようなものであることを想定したためである。したがって、表示が図6(a)とは異なるのであれば、信号PB1〜PB6のいずれを遅延させるのかについても当然に異なることになる。
例えば、チャネルch1の画像信号が供給されるデータ線114に位置する画素が、チャネルch2〜ch6のデータ線114に位置するよりも明るい場合、信号PB1の立ち下がりタイミングを信号PB2〜PB6に対して遅延させれば良い。
また、チャネルch5およびch6の画像信号が供給されるデータ線114に位置する画素が、チャネルch1〜ch4のデータ線114に位置するよりも明るい場合、信号PB1の立ち下がりタイミングを信号PB2〜PB6に対して遅延させれば良い。
なお、実施形態では、黒電圧生成回路350が生成する黒信号Vbkの電圧は、画素を最低階調とさせるVb(+)またはVb(-)であったが、この電圧の意味は、上述したように画素に対して表示に寄与させないためであるので、必ずしも最低輝度に対応させる必要もなく、それよりも若干明るい程度の電圧であっても良い。
また、実施形態では、画像信号供給回路300が画像信号線171を介して信号Vid1〜Vid6、黒信号Vbkまたはプリチャージ信号Vpreを供給する構成としたが、画像信号線171が設けられる反対側に、6本のプリチャージ線とともに、データ線114毎に別途プリチャージスイッチを設けて、これらによってデータ線114をプリチャージする構成としても良い。
実施形態では、垂直走査方向がG1→Gmの方向であり、水平走査方向がS1→Snの方向であったが、後述するプロジェクタや回転可能な電気光学パネルとする場合には、走査方向を反転させる必要がある。ただし、映像データVidは、垂直走査および水平走査に同期して供給されるので、画像信号供給回路300の全体構成を変更する必要はない。
上述した実施形態にあっては、1つにまとめられた6本のデータ線114に対して、画像信号Vd1〜Vd6の6チャネルに変換する構成したが、チャネル数および同時に印加するデータ線数(すなわち、1ブロックに属するデータ線数)は、「6」に限られるものではなく、2以上であれば良い。例えば、チャネル数および同時に印加するデータ線の数を「3」や、「12」、「24」として、3本や、12本、24本のデータ線に対して、3、12、24チャネルに分配した補正画像信号を供給する構成としても良い。なお、チャネル数としては、カラーの画像信号が3つの原色に係る信号からなることとの関係から、3の倍数であることが制御や回路などを簡易化する上で好ましい。ただし、後述するプロジェクタのように単なる光変調の用途の場合には、3の倍数である必要はない。
一方、上述した実施形態において、画像信号供給回路300は、ディジタルの映像データVidを処理するものとしたが、アナログの画像信号を処理する構成としても良い。さらに、上述した実施形態にあっては、対向電極108と画素電極118との電圧実効値が小さい場合に白色表示を行うノーマリーホワイトモードとして説明したが、黒色表示を行うノーマリーブラックモードとしても良い。
また、実施形態では、黒電圧生成回路350による黒信号Vbk、および、プリチャージ電圧生成回路360によるプリチャージ信号Vpreを、増幅・反転回路330による画像信号に置き換える構成としたが、ディジタルの映像信号Vidに、ディジタルのプリチャージ信号に相当するデータを重畳させるとともに、その重畳タイミングをチャネル毎に変更する構成としても良い。
さらに、上述した実施形態では、液晶としてTN型を用いたが、BTN(Bi-stable Twisted Nematic)型・強誘電型などのメモリ性を有する双安定型や、高分子分散型、さらには、分子の長軸方向と短軸方向とで可視光の吸収に異方性を有する染料(ゲスト)を一定の分子配列の液晶(ホスト)に溶解して、染料分子を液晶分子と平行に配列させたGH(ゲストホスト)型などの液晶を用いても良い。
また、電圧無印加時には液晶分子が両基板に対して垂直方向に配列する一方、電圧印加時には液晶分子が両基板に対して水平方向に配列する、という垂直配向(ホメオトロピック配向)の構成としても良いし、電圧無印加時には液晶分子が両基板に対して水平方向に配列する一方、電圧印加時には液晶分子が両基板に対して垂直方向に配列する、という平行(水平)配向(ホモジニアス配向)の構成としても良い。このように、本発明では、液晶や配向方式として、種々のものに適用することが可能である。
次に、上述した実施形態に係る電気光学装置を用いた電子機器の一例として、上述した電気光学パネル100をライトバルブとして用いたプロジェクタについて説明する。図9は、このプロジェクタの構成を示す平面図である。この図に示されるように、プロジェクタ2100内部には、ハロゲンランプ等の白色光源からなるランプユニット2102が設けられている。このランプユニット2102から射出された投射光は、内部に配置された3枚のミラー2106および2枚のダイクロイックミラー2108によってR(赤)、G(緑)、B(青)の3原色に分離されて、各原色に対応するライトバルブ100R、100Gおよび100Bにそれぞれ導かれる。なお、B色の光は、他のR色やG色と比較すると、光路が長いので、その損失を防ぐために、入射レンズ2122、リレーレンズ2123および出射レンズ2124からなるリレーレンズ系2121を介して導かれる。
ここで、ライトバルブ100R、100Gおよび100Bの構成は、上述した実施形態における電気光学パネル100と同様であり、画像信号供給回路(図9では省略)から供給されるR、G、Bの各色に対応する画像信号でそれぞれ駆動されるものである。すなわち、このプロジェクタ2100では、電気光学パネル100を含む電気光学装置が、R、G、Bの各色に対応して3組設けられ、各色の電気光学パネルにおける表示のムラが、それぞれ目立たなくなるように補正される構成となっている。
ライトバルブ100R、100G、100Bによってそれぞれ変調された光は、ダイクロイックプリズム2112に3方向から入射する。そして、このダイクロイックプリズム2112において、R色およびB色の光は90度に屈折する一方、G色の光は直進する。したがって、各色の画像が合成された後、スクリーン2120には、投射レンズ2114によってカラー画像が投射されることとなる。
なお、ライトバルブ100R、100Gおよび100Bには、ダイクロイックミラー2108によって、R、G、Bの各原色に対応する光が入射するので、上述したようにカラーフィルタを設ける必要はない。また、ライトバルブ100R、100Bの透過像は、ダイクロイックミラー2112により反射した後に投射されるのに対し、ライトバルブ100Gの透過像はそのまま投射されるので、ライトバルブ100R、100Bによる水平走査方向は、ライトバルブ100Gによる水平走査方向と逆向きにして、左右を反転させた像を表示する構成となっている。
電子機器としては、図9を参照して説明した他にも、テレビジョンや、ビューファインダ型・モニタ直視型のビデオテープレコーダ、カーナビゲーション装置、ページャ、電子手帳、電卓、ワードプロセッサ、ワークステーション、テレビ電話、POS端末、ディジタルスチルカメラ、携帯電話機、タッチパネルを備えた機器等などが挙げられる。そして、これらの各種の電子機器に対して、本発明に係る表示パネルが適用可能なのは言うまでもない。
本発明の実施形態に係る電気光学装置の全体構成を示すブロック図である。 同電気光学装置における電気光学パネルの構成を示すブロック図である。 同電気光学パネルの画素の構成を示す図である。 同電気光学装置の動作を説明するためのタイミングチャートである。 同電気光学装置の動作を説明するためのタイミングチャートである。 同電気光学装置における表示の不具合例を示す図である。 同不具合の対処を示す図である。 同不具合の対処を示す図である。 同電気光学装置を適用した電子機器の一例たるプロジェクタの構成を示す図である。
符号の説明
100…電気光学パネル、112…走査線、114…データ線、116…TFT、118…画素電極、130…走査線駆動回路、140…ブロック選択回路、142…シフトレジスタ、150…サンプリングスイッチ、171…画像信号線、200…制御回路、300…画像信号供給回路、2100…プロジェクタ

Claims (6)

  1. 複数の走査線と、
    所定の本数毎に複数のブロックに分けられたデータ線と、
    前記走査線と前記データ線との交差に対応して設けられるとともに、走査線が選択されたときに、データ線に供給された画像信号が書き込まれる画素と、
    前記各ブロックのデータ線とは一対一に対応する画像信号線と、
    複数の走査線のうち、水平有効表示期間では一の走査線を選択し、水平帰線期間では走査線のすべてを非選択とし、次の水平有効表示期間では別の走査線を選択する走査線駆動回路と、
    前記水平有効表示期間では、前記複数のブロックを順次選択するブロック選択回路と、
    前記データ線の各々に設けられ、選択されたブロックのデータ線に対し、対応する画像信号線に供給された信号をそれぞれサンプリングするサンプリングスイッチと、
    前記水平有効表示期間では、選択された走査線と選択されたブロックとの交差に対応する画素の画像信号を、対応する画像信号線にそれぞれ供給する画像信号供給回路と、
    各ブロックにおけるデータ線に対し、前記水平帰線期間の一部であって、前記水平有効表示期間とは時間的に隔絶したプリチャージ期間に少なくとも第1の電圧を印加し、続く水平有効走査期間の開始までに第2の電圧に切り替えるタイミング調整回路であって、前記第1の電圧から前記第2の電圧に切り替えるタイミングを、データ線毎に調整可能とするタイミング調整回路と
    を具備することを特徴とする電気光学装置。
  2. 前記ブロック選択回路は、
    前記プリチャージ期間にすべてのブロックを選択し、
    前記画像信号供給回路は、
    前記プリチャージ期間の開始タイミングでは第1の電圧をすべての画像信号線に供給し、続く水平有効走査期間の開始までに第2の電圧に切り替えるように供給し、
    前記タイミング調整回路は、
    前記画像信号供給回路が前記第1の電圧から前記第2の電圧に切り替えるタイミングを設定する
    ことを特徴とする請求項1に記載の電気光学装置。
  3. 前記第2の電圧は、画素を最低輝度またはその近傍輝度に電圧である
    ことを特徴とする請求項1に記載の電気光学装置。
  4. 請求項1乃至3のいずれに記載の電気光学装置を表示部として有する
    ことを特徴とする電子機器。
  5. 複数の走査線と、所定の本数毎に複数のブロックに分けられたデータ線と、前記走査線と前記データ線との交差に対応して画素と、前記各ブロックのデータ線とは一対一に対応する画像信号線と、を有する電気光学装置の駆動回路であって、
    複数の走査線のうち、水平有効表示期間では一の走査線を選択し、水平帰線期間では走査線のすべてを非選択とし、次の水平有効表示期間では別の走査線を選択する走査線駆動回路と、
    前記水平有効表示期間では、前記複数のブロックを順次選択するブロック選択回路と、
    前記データ線の各々に設けられ、選択されたブロックのデータ線に対し、対応する画像信号線に供給された信号をそれぞれサンプリングするサンプリングスイッチと、
    前記水平有効表示期間では、選択された走査線と選択されたブロックとの交差に対応する画素の画像信号を、対応する画像信号線にそれぞれ供給する画像信号供給回路と、
    各ブロックにおけるデータ線に対し、前記水平帰線期間の一部であって、前記水平有効表示期間とは時間的に隔絶したプリチャージ期間に少なくとも第1の電圧を印加し、続く水平有効走査期間の開始までに第2の電圧に切り替えるタイミング調整回路であって、前記第1の電圧から前記第2の電圧に切り替えるタイミングを、データ線毎に調整可能とするタイミング調整回路と
    を具備することを特徴とする電気光学装置の駆動回路。
  6. 複数の走査線と、所定の本数毎に複数のブロックに分けられたデータ線と、前記走査線と前記データ線との交差に対応して画素と、前記各ブロックのデータ線とは一対一に対応する画像信号線と、を有する電気光学装置の駆動方法であって、
    複数の走査線のうち、水平有効表示期間では一の走査線を選択し、水平帰線期間では走査線のすべてを非選択とし、次の水平有効表示期間では別の走査線を選択し、
    前記水平有効表示期間では、前記複数のブロックを順次選択し、
    前記データ線の各々に設けられ、選択されたブロックのデータ線に対し、対応する画像信号線に供給された信号をそれぞれサンプリングし、
    前記水平有効表示期間では、選択された走査線と選択されたブロックとの交差に対応する画素の画像信号を、対応する画像信号線にそれぞれ供給し、
    各ブロックにおけるデータ線に対し、前記水平帰線期間の一部であって、前記水平有効表示期間とは時間的に隔絶したプリチャージ期間に少なくとも第1の電圧を印加し、続く水平有効走査期間の開始までに第2の電圧に切り替え、前記第1の電圧から前記第2の電圧に切り替えるタイミングをデータ線毎に調整すること、
    を特徴とする電気光学装置の駆動方法。
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