JP2005317617A - 位置検出用マーク及びそれを備えたレチクル又は感光性基板、位置検出方法、マーク評価方法、及びマーク検出方法とマーク検出装置、並びに露光方法と露光装置 - Google Patents

位置検出用マーク及びそれを備えたレチクル又は感光性基板、位置検出方法、マーク評価方法、及びマーク検出方法とマーク検出装置、並びに露光方法と露光装置 Download PDF

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Abstract

【課題】 検出条件等が異なっても位置検出を精度良く行うことができる位置検出用マークを提供する。
【解決手段】 基板P上に設けられ、基板PのX軸方向における位置検出に用いられる位置検出用マークAMは、X軸方向において第1の幅W1を有する第1領域1と、第1領域1と異なる位置に配置され、X軸方向において第1の幅W1とは異なる第2の幅W2を有する第2領域2とを有し、第1領域1は、X軸方向における第1の幅W1がY軸方向に連続する第1区間L1を有し、第2領域2は、X軸方向における第2の幅W2がY軸方向に連続する第2区間L2を有し、第1区間L1のX軸方向における中心の位置情報の値と第2区間L2のX軸方向における中心の位置情報の値とのそれぞれは設計値上で同じ値に設定されている。
【選択図】 図2

Description

本発明は、物体の位置検出に用いられる位置検出用マーク及びそれを備えたレチクル又は感光性基板、位置検出方法、マーク評価方法、及びマーク検出方法とマーク検出装置、並びに露光方法と露光装置に関するものである。
半導体素子や液晶表示素子等のマイクロデバイスは、成膜処理工程、露光処理工程、エッチング処理工程等の各工程を複数回繰り返し、基板上に複数のパターンを積層することで製造されるが、露光処理においては、マスクに形成されているパターンをフォトレジストが塗布された基板(ウエハ)上に転写する露光装置が用いられる。露光装置は、マスクを支持して2次元移動するマスクステージと基板を支持して2次元移動する基板ステージとを有し、マスクのパターンをマスクステージ及び基板ステージを逐次移動しながら基板に転写するものである。ここで、露光処理においては、既に基板に形成されているパターンに対して次に積層すべきパターンの像を精度良く重ね合わせる必要があるため、基板上のショット領域と次層のパターンを有するマスクとの二次元方向の位置合わせをする処理であるアライメント処理が行われる。アライメント処理では一般にアライメントマーク(位置検出用マーク)が用いられる。下記特許文献1にはアライメントマークを用いたアライメント処理に関する技術の一例が開示されている。特許文献1に記載されているアライメントマークは同じ線幅を有するマークを所定方向に複数並べたライン・アンド・スペース型マークである。このアライメントマークを用いた位置検出では前記所定方向に走査する撮像素子の走査線より得られた撮像信号を積算しこれより得られる一次元データに基づいて前記所定方向における位置検出が行われる。また、下記特許文献2には段差形状のアライメントマークが記載されている。また、下記特許文献3、4には楔形のアライメントマークが記載されている。
特開平7−321030号公報 特開平10−289842号公報(特許第2950283号公報) 特開平6−216004号公報 特開平9−82620号公報
ところで、上述した従来技術には以下に述べる問題が存在する。
基板上のアライメントマークはマスクに形成されているマークを転写することで形成されるが、基板上のアライメントマークをアライメント装置の撮像素子で撮像する際、種々の条件の違いにより得られるマーク像(撮像信号)が異なる現象が生じる場合がある。具体的には、例えば、図25(a)に示すライン・アンド・スペース型のマーク300を検出するために撮像素子の走査線をX軸方向に走査した際、図25(b)に示すように1つのラインに対応して1つのピーク値を有する信号波形(以下、適宜「シングル波形」と称する)が出力される場合と、図25(c)に示すように1つのラインに対して2つのピーク値を有する信号波形(以下、適宜「ダブル波形」と称する)が出力される場合とがある。このような現象(同一のアライメントマークに関してシングル波形とダブル波形とが得られる現象)は、アライメント装置のアライメント光学系のレンズ特性(収差、NA、及び光学倍率等)やマークを撮像する撮像素子特性(解像度、電気ノイズ特性等)などアライメント装置に固有の検出特性に関する条件、使用されるフォトレジストの種類(色、光反射率等)や基板に施されるプロセス条件などといった条件の違いにより生じる。得られた信号波形を演算処理することでマーク位置検出が行われるが、マーク検出した際に例えばシングル波形が得られるべきものがダブル波形が得られてしまうと最適な処理アルゴリズムで演算処理できないため、マーク位置検出を精度良く行うことができなくなる。
一方、アライメントマークの線幅を十分に細くすることにより上記条件(装置に固有の検出特性に関する条件やプロセス条件)が異なってもシングル波形のみが出力される傾向にあるため、アライメントマークの線幅を十分に細く設定することでダブル波形を出力させないことは可能であるが、アライメント装置の撮像素子の解像度が前記線幅に対して十分な解像度を有していない場合にはマーク検出できないという不都合が生じる。また、アライメント光学系のフォーカス位置がアライメントマークに対して僅かにずれただけでも細い線幅のアライメントマークでは検出不可能となる場合がある。したがって、従来では、上記条件に応じて予め最適に設定された線幅を有するアライメントマークを有するマスクが製造され、このアライメントマークが基板に転写されていた。そして、例えばマスクを製造した後に基板に塗布するフォトレジストの種類を変更したことによりシングル波形が得られるべきものがダブル波形が得られてしまう状況が発生したり、線幅が細すぎてマーク検出できない状況が発生した場合には、アライメントマークの線幅を変更してマスクを新たに製造し直すといったことが行われていた。この場合、作業性低下やコスト上昇を招くといった不都合が生じる。
また、従来において、マスクに設けられた互いに異なる線幅を有する複数のパターンのそれぞれを基板に転写することでこのパターンを基板上に形成し、SEM等のパターン形状計測装置を用いて基板上に形成されたパターン形状を計測し、露光装置のパターン転写精度を評価する作業が行われている。この作業では、基板を順次ステップ移動しながら基板上の複数のショット領域のそれぞれに異なる線幅のパターンを順次転写し、これら複数のパターンのそれぞれを形状計測することが行われている。しかしながら、この場合、基板を支持する基板ステージを移動しつつパターン転写する構成であるため、ステージ移動誤差がパターン線幅の変化に影響を及ぼすおそれがある。つまり、パターン形状計測装置で種々の線幅のパターンを計測した際にあるパターンの線幅が設計値と異なっていると、例えば投影光学系の光学特性に原因があるのかステージ移動精度に原因があるのかを判断することができなかった。更に、従来では、基板を移動しつつ複数のショット領域に対して異なる線幅のパターンをそれぞれ転写する構成であるため作業効率が低かった。
本発明はこのような事情に鑑みてなされたもので、アライメント装置に固有の検出特性に関する条件やプロセス条件などが異なっても位置検出を精度良く行うことができる位置検出用マーク及び位置検出方法を提供することを第1の目的とする。また、露光装置のパターン転写精度の評価を効率良くしかも精度良く行うことができるマーク評価方法を提供することを第2の目的とする。更に、アライメント装置に固有の検出特性に関する条件やプロセス条件などが異なってもマーク検出を精度良く行うことができるマーク検出方法及びマーク検出装置を提供することを第3の目的とする。また、上記検出方法及び装置により精度良いアライメント処理を実行でき、精度良い露光処理を行うことができる露光方法及び露光装置を提供することを第4の目的とする。
上記の課題を解決するため本発明は、実施の形態に示す図1〜図24に対応付けした以下の構成を採用している。
本発明の位置検出用マーク(AM)は、物体(P)上に設けられ、該物体(P)の第1の方向(X)における位置検出に用いられる位置検出用マークにおいて、第1の方向(X)において第1の幅(W1)を有する第1領域(1)と、第1領域(1)と異なる位置に配置され、第1の方向(X)において第1の幅(W1)とは異なる第2の幅(W2)を有する第2領域(2)とを有し、第1領域(1)は、第1の方向(X)における第1の幅(W1)が第1の方向(X)と直交する第2の方向(Y)に連続する第1区間(L1)を有し、第2領域(2)は、第1の方向(X)における第2の幅(W2)が第2の方向(Y)に連続する第2区間(L2)を有し、第1区間(L1)の第1の方向(X)における中心の位置情報の値と第2区間(L2)の第1の方向(X)における中心の位置情報の値とのそれぞれは設計値上で同じ値に設定されていることを特徴とする。
本発明の位置計測方法は、物体(P)上に形成されたマーク(AM)を検出して、マーク(AM)又は物体(P)の位置情報を求める位置計測方法において、物体(P)上には上記記載の位置検出用マーク(AM)が形成されており、マーク(AM)の第1領域(1)及び第2領域(2)のうちの少なくとも一方の第1の方向(X)における位置情報を検出することにより、マーク(AM)又は物体(P)の第1の方向(X)における位置情報を求めることを特徴とする。
本発明によれば、位置検出用マークは設計値上での互いの中心の位置情報の値が同じである第1の幅を有する第1領域と第2の幅を有する第2領域とのそれぞれを有しているので、すなわち互いの線幅中心が一致している複数の領域を有するマークであるので、アライメント処理の際には、マークを検出する際の種々の条件に応じて、第1領域及び第2領域のいずれかを選択してマーク検出することにより、例えばマスクを製造し直すことなく所望の状態のマーク像(シングル波形かダブル波形か)を得ることができ、この所望の状態のマーク像に基づいて精度良いアライメント処理を行うことができる。この場合、第1領域と第2領域との互いの線幅中心は一致しており、第1、第2領域それぞれの線幅中心の位置情報は同一であるので、第1、第2領域のいずれの領域を用いても同じ位置検出結果を得ることができる。すなわち、第1、第2領域の互いの線幅中心は一致しているので、いずれの領域を位置検出に用いた場合にも、位置検出用マークの位置に関する情報は変更されていないため、同じ位置検出結果を得ることができる。
本発明のマーク評価方法は、物体(P)上に形成されたマーク(AM)を評価するマーク評価方法において、マーク(AM)は、第1の方向(X)において第1の幅(W1)を有する第1領域(1)と、第1の方向(X)において第1の幅(W1)とは異なる第2の幅(W2)を有する第2領域(2)とを有するマーク(AM)であり、第1領域(1)は、第1の方向(X)における第1の幅(W1)が第1の方向(X)と直交する第2の方向(Y)に連続する第1区間(L1)を有し、第2領域(2)は、第1の方向(X)における第2の幅(W2)が第2の方向(Y)に連続する第2区間(L2)を有しており、第1区間(L1)の第1の方向(X)における中心の位置情報の値と第2区間(L2)の第1の方向(X)における中心の位置情報の値とのそれぞれは設計値上で同じ値に設定されており、転写されたマーク(AM)の第1及び第2領域(1、2)の第1及び第2の幅(W1、W2)のそれぞれを検出し、該検出結果を、第1及び第2の幅(W1、W2)の設計値上の値を基準として評価することを特徴とする。
本発明によれば、マークが第1の幅を有する第1領域と第2の幅を有する第2領域とのそれぞれを有しているので、例えば、マスクのパターンを基板に転写し、SEM等のパターン形状計測装置を用いて露光装置のパターン転写精度を評価する際、1回の転写動作で複数の線幅を有するマークを基板上に転写できるので、従来のように、例えば基板ステージの移動精度の影響を受けずに投影光学系のパターン転写精度を良好に評価することできる。そして、転写されたマークの幅の検出結果を設計値上の値を基準として評価することで、投影光学系のパターン転写精度を把握できる。
本発明のマーク検出方法は、第1の方向(X)に走査する複数の走査線を有する撮像素子(20)を用いて物体(P)上に形成されたマーク(AM)を撮像するマーク検出方法において、複数の走査線のうち第1の走査線(SLA)より得られた撮像信号を第1の処理アルゴリズムで処理する第1工程と、複数の走査線のうち、第1の走査線(SLA)とは異なる第2の走査線(SLB)より得られた撮像信号を、第1の処理アルゴリズムとは異なる第2の処理アルゴリズムで処理する第2工程とを有することを特徴とする。
本発明のマーク検出装置は、第1の方向(X)に走査する複数の走査線を有する撮像素子(20)を備え、物体(P)上に形成されたマーク(AM)を撮像するマーク検出装置(10)において、複数の走査線のうち第1の走査線(SLA)より得られたマーク(AM)の第1領域(1)に対応する撮像信号を、第1の処理アルゴリズムで処理する第1処理手段(CONT)と、複数の走査線のうち、第1の走査線(SLA)とは異なる第2の走査線(SLB)より得られたマーク(AM)の、第1の方向(X)において第1領域(1)とは異なる線幅を持つ第2領域(2)に対応する撮像信号を、第1の処理アルゴリズムとは異なる第2の処理アルゴリズムで処理する第2処理手段(CONT)とを有することを特徴とする。
本発明によれば、第1、第2の走査線のそれぞれで得られた撮像信号をそれぞれ異なる第1、第2の処理アルゴリズムで処理するようにしたので、第1、第2の走査線に基づく撮像信号に応じた最適な処理アルゴリズムで撮像信号を処理することができる。また、第1の走査線に基づく撮像信号の第1の処理アルゴリズムによる処理結果、及び第2の走査線に基づく撮像信号の第2の処理アルゴリズムによる処理結果のそれぞれに基づいて、例えばこれら2つの処理結果の平均値を用いてマークの位置情報を求めることにより、マーク検出を精度良く行うことができる。
本発明のマーク検出方法は、物体(P)の被検出面上に形成されたマーク(AM)を検出するマーク検出方法において、マーク(AM)は、第1の方向(X)において第1の幅(W1)を有する第1領域(1)と、第1の方向(X)において第1の幅(W1)とは異なる第2の幅(W2)を有する第2領域(2)とを有し、第1領域(1)を光電検出し、該検出結果に基づいて、マーク(AM)又は物体(P)の被検出面の面方向(XY方向)における位置情報を求め、第2領域(2)を光電検出し、該検出結果に基づいて、被検出面の法線方向(Z方向)においてマーク(AM)又は物体(P)が位置合わせされるべき位置情報を求めることを特徴とする。
本発明のマーク検出装置(10)は、物体(P)の被検出面上に形成されたマーク(AM)を検出するマーク検出装置において、マーク(AM)のうち第1の方向(X)において第1の幅(W1)を有する第1領域(1)及び第1の幅(W1)とは異なる第2の幅(W2)を有する第2領域(2)のそれぞれを検出する第1の検出領域(12A)及び第2の検出領域(12B)を備えた検出部(20)と、第1及び第2の検出領域(12A、12B)のそれぞれの検出結果のうちのいずれか一方を選択し、該選択した一方の検出結果に基づいて被検出面の面方向(XY方向)におけるマーク(AM)又は物体(P)の位置情報を求め、他方の検出結果に基づいて被検出面の法線方向(Z方向)においてマーク(AM)又は物体(P)が位置合わせされるべき位置情報を求める処理部(CONT、29)とを有することを特徴とする。
本発明によれば、第1の幅が第2の幅より小さい(細い)場合、マークのうち例えば第2の幅を有する第2領域を用いてアライメント光学系のフォーカス位置合わせを行い、第1の幅を有する第1領域を用いて面方向の位置情報を求めることにより、法線方向及び面方向の双方の検出精度を向上することができる。すなわち、マーク線幅が細い場合にはアライメント光学系のフォーカス位置が僅かでもずれるとマーク検出不能となるおそれがあるが、線幅が太い場合にはフォーカス位置が僅かにずれてもマーク検出可能となるので、フォーカス位置合わせには太い線幅部分を用い、面方向の位置検出には、シングル波形が出力されて精度良い位置検出ができる細い線幅部分を用いるようにすることにより、物体の被検出面の面方向及び法線方向の双方の位置情報を精度良く検出することができる。
本発明のマーク検出方法は、物体(P)上に形成されたマーク(AM)を検出するマーク検出方法において、マーク(AM)は、第1の方向(X)において第1の幅(W1)を有する第1領域(1)と、第1の方向(X)において第1の幅(W1)とは異なる第2の幅(W2)を有する第2領域(2)とを有し、第1領域(1)と第2領域(2)との中から、マーク検出の対象とすべき領域を、所定条件に基づいて選択することを特徴とする。
本発明のマーク検出装置(10)は、物体(P)上に形成されたマーク(AM)を検出するマーク検出装置において、マーク(AM)のうち第1の方向(X)において第1の幅(W1)を有する第1領域(1)及び第1の幅(W1)とは異なる第2の幅(W2)を有する第2領域(2)のそれぞれを検出する第1の検出領域(12A)及び第2の検出領域(12B)を備えた検出部(20)と、第1領域(1)と第2領域(2)との中から、マーク検出の対象とすべき領域を、所定条件に基づいて選択する制御装置(CONT)とを有することを特徴とする。
本発明によれば、検出部の一部を構成する例えば撮像素子の解像度に応じて第1、第2領域のうち幅の太いほうの領域を選択したり、あるいは用いる処理アルゴリズムに応じてシングル波形あるいはダブル波形のいずれかが得られるように第1、第2領域のいずれかを選択することで、精度良いマーク検出を行うことができる。
本発明の露光方法は、マスク(M)上に形成されたパターンを、位置検出用マーク(AM)が形成された物体(P)上に露光する露光方法において、上記記載のマーク検出方法を用いてマーク(AM)を検出するマーク検出工程と、マーク検出工程の検出結果に基づいてマスク(M)と物体(P)とを位置合わせするアライメント工程と、マスク(M)と物体(P)とを位置合わせした後、露光する露光工程とを有することを特徴とする。
本発明のデバイス製造方法は、上記記載の露光方法を用いて、マスク(M)上に形成されたデバイスパターンを基板(P)上に転写する工程を含むことを特徴とする。
本発明の露光装置(EX)は、マスク(M)上に形成されたパターンを、位置検出用マーク(AM)が形成された物体(P)上に露光する露光装置において、上記記載のマーク検出装置(10)を有することを特徴とする。
本発明によれば、上記記載の位置検出用マークを用いてアライメント処理を精度良く行った上で露光処理ができるので、良好なパターン精度を有するデバイスを製造することができる。
本発明によれば、位置検出用マークの検出方向の線幅を非検出方向毎に異ならせることにより、基板に対するプロセス条件や検出装置の検出条件などに応じて検出の際に用いるマーク部分を適宜選択することができる。したがって、各条件に応じて精度良いマーク位置検出を実現することができる。
以下、本発明の位置検出用マーク、マーク検出装置及び露光装置の一実施形態について図面を参照しながら説明する。本実施形態では、露光装置としてマスクと感光性の基板とを走査方向における互いに異なる向き(逆方向)に同期移動しつつマスクに形成されたパターンを基板に露光する走査型露光装置(所謂スキャニングステッパ)を使用する場合を例にして説明する。また、本実施形態ではこの露光装置のアライメント工程に本発明の位置検出用マーク(アライメントマーク)及びマーク検出方法を適用した場合を例にして説明する。なお、ここでいう「基板」は半導体ウエハ上にレジストを塗布したものを含み、「マスク」は基板上に縮小投影されるデバイスパターンを形成されたレチクルを含む。
図1は露光装置EXの概略構成図である。図1において、露光装置EXは、マスクMを支持するマスクステージMSTと、物体としての基板Pを支持する基板ステージPSTと、マスクステージMSTに支持されているマスクMを露光光ELで照明する照明光学系ILと、露光光ELで照明されたマスクMのパターンを基板ステージPSTに支持されている基板Pに投影露光する投影光学系PLと、露光装置EX全体の動作を統括制御する制御装置CONTと、制御装置CONTに接続した記憶装置MRYとを備えている。ここで、上述したように本実施形態における露光装置EXは所謂スキャニングステッパであり、以下の説明において、投影光学系PLの光軸AXと一致する方向をZ軸方向、Z軸方向に垂直な平面内でマスクMと基板Pとの同期移動方向(走査方向)をY軸方向、Z軸方向及びX軸方向に垂直な方向(非走査方向)をX軸方向とする。また、X軸、Y軸、及びZ軸まわり方向をそれぞれ、θX、θY、及びθZ方向とする。
照明光学系ILは、マスクステージMSTに支持されているマスクMを露光光ELで照明するものであり、光源、光源から射出された光束の照度を均一化するオプティカルインテグレータ、オプティカルインテグレータからの露光光ELを集光するコンデンサレンズ、リレーレンズ系、露光光ELによるマスクM上の照明領域をスリット状に設定する可変視野絞り等を有している。マスクM上の所定の照明領域は照明光学系ILにより均一な照度分布の露光光ELで照明される。照明光学系ILから射出される露光光ELとしては、例えば水銀ランプから射出される紫外域の輝線(g線、h線、i線)及びKrFエキシマレーザ光(波長248nm)等の遠紫外光(DUV光)や、ArFエキシマレーザ光(波長193nm)及びFレーザ光(波長157nm)等の真空紫外光(VUV)などが用いられる。
マスクステージMSTは、マスクMを支持するものであって、投影光学系PLの光軸AXに垂直な平面内、すなわちXY平面内で2次元移動可能及びθZ方向に微小回転可能である。マスクステージMSTはリニアモータ等を備えるマスクステージ駆動装置MSTDにより駆動される。マスクステージ駆動装置MSTDは制御装置CONTにより制御される。
投影光学系PLは、複数の光学素子(レンズ)で構成されており、これら光学素子は鏡筒で支持されている。本実施形態において、投影光学系PLは、投影倍率が例えば1/4あるいは1/5の縮小系である。なお、投影光学系PLは等倍系及び拡大系のいずれでもよい。また、投影光学系PLは光学特性(結像特性)の補正を行う結像特性制御装置PLCを有している。この結像特性制御装置PLCは、例えば投影光学系PLを構成する一部のレンズ群の間隔調整機構や一部のレンズ群のレンズ室内の気体圧力調整機構を有しており、これら調整を行うことにより、投影光学系PLの投影倍率、歪曲収差等の光学特性の補正を行う。結像特性制御装置PLCは制御装置CONTにより制御される。
基板ステージPSTは、基板Pを支持するものであって、投影光学系PLの光軸AXに垂直な平面内、すなわちXY平面内で移動可能及びθZ方向に微小回転可能である。更に、基板ステージPSTはZ軸方向に移動可能であるとともに、θX、θY方向にも移動可能であり、支持した基板Pのレベリング制御を行うことができる。基板ステージPSTはリニアモータ等を備える基板ステージ駆動装置PSTDにより駆動される。基板ステージ駆動装置PSTDは制御装置CONTにより制御される。
基板ステージPST上には移動鏡40が設けられている。また、移動鏡40に対向する位置にはレーザ干渉計41が設けられている。移動鏡40は、X軸に垂直な反射面を有する平面鏡及びY軸に垂直な反射面を有する平面鏡により構成されている。レーザ干渉計41は、X軸に沿って移動鏡40に測長ビームを照射するX軸用レーザ干渉計及びY軸に沿って移動鏡に測長ビーム照射するY軸用レーザ干渉計により構成されている。レーザ干渉計41は移動鏡40の反射面に向けて測長ビームを照射し、その反射光を受光して基準面に対する相対変位を計測することにより、基板ステージPSTのX軸方向及びY軸方向における位置(X座標、Y座標)を計測する。また、X軸用及びY軸用の一方について2個のレーザ干渉計41を並列配置することにより、これら2つの計測値の差から基板ステージPSTのθZ方向の回転角が計測される。更に、X軸用(Y軸用)のレーザ干渉計41がZ軸方向に並ぶ2つの光軸の測長ビームを照射することにより、これら2つの計測値の差から基板ステージPSTのθY(θX)方向の回転角が計測される。これらレーザ干渉計41による基板ステージPSTのX座標、Y座標及び回転角度などの位置情報の計測結果は制御装置CONTに出力され、制御装置CONTは位置情報をモニタしつつ基板ステージ駆動装置PSTDを介して基板ステージPSTの位置を制御する。なお、図1には示していないが、マスクステージMSTも複数のレーザ干渉計を有するシステムを備えており、マスクステージMST(マスクM)のX座標、Y座標及び回転角等の位置情報が計測され、これら計測結果は制御装置CONTへ出力される。
また、露光装置EXは、基板ステージPSTに支持されている基板Pの表面(被露光面)のZ軸方向における位置を計測するフォーカス位置検出系50を備えている。フォーカス位置検出系50は、基板Pの表面に対して斜め方向から複数のスリットを介してスリット光を照射する送光系51と、基板Pの表面で反射した反射光をそれぞれ受光する受光系52とを備えており、基板Pの表面での反射光から得られる検出信号に基づいて、投影光学系PLの結像面に対する基板P表面のZ軸方向における高さ位置を求める。フォーカス位置検出系50の検出結果は制御装置CONTに出力され、制御装置CONTはフォーカス位置検出系50の検出結果に基づいて、基板P表面を投影光学系PLの焦点深度内に合わせ込む焦点合わせ動作を行う。
露光装置EXは、投影光学系PLとは別に設置されるオフ・アクシス(Off−Axis)方式のマーク検出装置の一部を構成する基板アライメント装置10を備えている。基板アライメント装置10は矩形状の検出領域を備えており、例えばハロゲンランプから射出される波長550〜750nm程度の広帯域光を、基板P上に設けられているアライメントマーク(位置検出用マーク)に照射し、基板Pの表面と共役な面に配置される指標マークの像と、検出領域内にあるアライメントマークの像とを撮像素子(CCD)で検出する。基板P上のアライメントマークはマスクMに形成されているマーク(本件発明のマークを含む)を投影光学系PLを介して転写することで形成される。制御装置CONTは、基板アライメント装置10を用いて、マスクMのパターン像と基板Pのショット領域とをアライメントしてから、マスクステージMSTを投影光学系PLの光軸AXに垂直な方向(本実施形態では+Y方向)に走査するとともに、これに同期して例えば逆方向(−Y方向)に基板ステージPSTを投影光学系PLの投影倍率と同じ速度比で走査し、マスクMのパターン像を基板P上の各ショット領域に逐次転写する。
マスクアライメント装置60は、本実施形態では、マスクMに形成されたマスクマークRMと、基板ステージPST上に設けられた基準マークFMとを撮像方式で同時に検出する、いわゆるTTM方式(スルー・ザ・マスク方式)の画像検出光学系を用いている。マスクMは、マスクアライメント装置60で計測されるマスクマークRMの位置情報(X座標、Y座標)に基づいて、マスクMの中心が投影光学系PLの光軸AXと合致するようにアライメントされる。なお、マスクマークRMとマスクMの中心との距離は設計上予め定まった値であり、この値を投影光学系PLの縮小倍率に基づいて演算処理することにより、投影光学系PLの像面側(基板側)におけるマスクマークRMの投影点と投影光学系PLの中心との距離が算出される。この距離は、基板P上の各ショット領域を投影光学系PLの視野内に配するときの補正値として用いられる。また、基準マークFMは、例えば、基板P上に形成されたアライメントマークと同等の形状に形成され、基板P表面とほぼ同じ高さとなるように、基板ステージPST上に設けられた基準部材上に形成される。
次に、図2を参照しながら物体としての基板P上に設けられているアライメントマーク(位置検出用マーク)について説明する。ここで、図2に示すアライメントマークAMは、基板PのX軸方向(第1の方向)における位置検出に用いられるアライメントマークである。図2において、アライメントマークAMは、X軸方向に設計値上で等間隔に複数並んだ単位マーク7により構成されている。単位マーク7のそれぞれはY軸方向に延びるライン状のマークであり、図2に示す例では、単位マーク7はX軸方向に6つ並んで設けられている。アライメントマークAMを構成する単位マーク7は、X軸方向において第1の幅W1を有する第1領域1と、第1領域1と異なる位置に配置され、X軸方向において第1の幅W1とは異なる第2の幅W2を有する第2領域2とを有している。本実施形態では、幅W1は幅W2より細く設定されている。第1領域1は、幅W1がY軸方向(第2の方向)に連続する第1区間L1を有している。第2領域2は、幅W2がY軸方向に連続する第2区間L2を有している。すなわち、単位マーク7は、同じ線幅W1がY軸方向において第1区間L1だけ連続する第1領域1と、同じ線幅W2がY軸方向において第2区間L2だけ連続する第2領域2とにより構成されている。そして、第1区間L1のX軸方向における中心位置と、第2区間L2のX軸方向における中心位置とのそれぞれは、設計値上で同じ値に設定されている。すなわち、第1領域1のX軸方向における中心位置と第2領域2のX軸方向における中心位置とは統一されており、単位マーク7はY軸に平行な中心軸Oxを基準として左右対称形状となっている。
以下の説明において、線幅W1が連続する第1領域1を「細線部」、線幅W1より太い線幅W2が連続する第2領域2を「太線部」と適宜称する。そして、図2に示す例では、細線部1と太線部2とはY軸方向において異なる位置に配置されている。すなわち、単位マーク7は1本の線上において線幅が異なる形態となっており、具体的には、太線部2は細線部1に対して−Y側に設けられ、これら細線部1と太線部2とは接続している。
図3は、アライメントマークAMが設けられた基板(ウエハ)Pを示す図である。図3に示すように、ウエハである基板P上にはマスクMに形成されたパターンの像が転写される区画された複数のショット領域Dが設定されており、各ショット領域Dに対応して基板P上の二次元平面内での位置計測をする際に観察される複数のアライメントマークAMが所定層(例えば第1層)に形成されている。アライメントマークAMは、Y軸方向に延びる単位マーク7により構成され、基板PのX軸方向における位置を計測する際に観察されるアライメントマークAMxと、X軸方向に延びる単位マーク7により構成され、基板PのY軸方向における位置を計測する際に観察されるアライメントマークAMyとから構成されている。これらアライメントマークAMは基板P上のスクライブライン(ストリートライン)SC上に形成されている。なお、基板P上には各ショット領域Dに対応してサーチアライメント用のサーチマークも形成されているがここでは図示を省略している。また、各アライメントマークAMは、所定のショット領域Dの中心に対して同じ位置関係になるようにスクライブラインSC内に配置されている。
図4(a)は、基板アライメント装置(マーク検出装置)10において指標マーク11(11A、11B)を有する指標板(不図示)に基板P上のアライメントマークAM(AMx)の像を結像した状態を示している。ここで、アライメントマークAMはアライメント用検出光で照明されており、指標マーク11はアライメント用検出光とは独立の照明光で照明されている。そして、指標板にはアライメントマークAMの像をX軸方向に挟むように2個の指標マーク11A、11Bが形成され、これら指標マーク11A、11Bは基板Pの表面と共役に配置されている。また、アライメント装置10内には、X軸方向に対応する方向に走査する複数の走査線(例えば40本の走査線SL1〜SL40)を有する例えばCCD撮像素子により構成される撮像素子(検出部)20が設けられている。撮像素子20は、指標マーク11A、11B及びアライメントマークAMを横切る方向に走査することにより、X軸方向の検出領域12内の像を撮像する。ここでは、検出領域12はアライメントマークAM全体を検出可能である。ここで、撮像素子20の検出領域12は、X軸方向に対応する方向に走査する複数の走査線のうち一部の走査線(例えば40本のうち10本の走査線SL5〜SL15)である第1の走査線SLAが走査する領域である第1検出領域12Aと、第1の走査線SLAとは別の複数の走査線(例えば走査線SL25〜SL35)である第2の走査線SLBが走査する領域である第2検出領域12Bとを有している。そして、第1検出領域12AがアライメントマークAMの細線部1に対応し、第2検出領域12Bが太線部2に対応する。したがって、撮像素子20は、第1の走査線SLAで細線部1を検出し、第2の走査線SLBで太線部2を検出する。
図4(b)は第1の走査線SLAより得られた撮像信号SX1を示す模式図である。図4(b)において、信号部13が細線部1に対応し、この撮像信号(輝度データ)SX1をアナログ/デジタル(A/D)変換して制御装置(処理部)CONTにおいて所定のアルゴリズムで画像処理することにより、指標マーク11A、11Bを基準とした細線部1のX座標が検出される。図4(c)は第2の走査線SLBより得られた撮像信号(輝度データ)SX2を示す模式図である。図4(c)において、信号部14が太線部2に対応し、この撮像信号SX2をアナログ/デジタル(A/D)変換して制御装置CONTにおいて所定のアルゴリズムで画像処理することにより、指標マーク11A、11Bを基準とした太線部2のX座標が検出される。
同様に、アライメント装置10はアライメントマークAMyの像を挟む基準マークを有する指標板も有しているとともに、Y軸方向に走査する複数の走査線を有するY軸用撮像素子も有している。アライメント装置10はY軸用撮像素子を用いてY座標検出用のアライメントマークAMyも検出可能である。
このとき、基板アライメント装置10は計測窓の中心で得られた信号波形を反転させる折り返し相関を行い、信号波形の対象性を計測しながらマーク検出を行う。ここで、信号波形の最も高い対象性を得られる窓位置がマーク中心位置であり、このときの基板Pの位置(すなわちマーク位置)はレーザ干渉計41によりモニタされている。制御装置CONTは、アライメントマークAMを撮像したときにX軸用及びY軸用のレーザ干渉計41が出力する基板ステージPSTの計測結果に基づいて、アライメントマークAMのステージ座標系上での座標を求める。こうして、制御装置CONTは、アライメントマークAMxの細線部1及び太線部2のX軸方向における位置情報を検出するとともに、アライメントマークAMyの細線部1及び太線部2のY軸方向における位置情報を検出する。
このようなアライメントマーク像を撮像素子で撮像してアライメントマークAMの座標値を求める手法はFIA(Field Image Alignment)系と呼ばれ、本実施形態ではFIA系のアライメント装置10を用いてアライメント工程を行うものとする。また、本実施形態で用いられるアライメントマークはFIA系のアライメント装置10により検出される2次元マークである。なお、以上の説明ではアライメントマークAMの像が指標板上に結像するFIA系を前提として説明したが、指標板がアライメント用検出光の光路上とは別の光路上に配置され、アライメントマークAMの像と指標マークの像とが撮像素子上で結像する構成であっても同様である。
図5は、上述した撮像素子20を有する基板アライメント装置10を示す構成図である。基板アライメント装置10において、光源30は所定の広帯域波長の光束を計測ビーム(アライメント用検出光)として発する光源であり、単一光源として観察用及び合焦用(焦点合わせ)の動作に共用される。光源30の光路上にコンデンサレンズ33、図5中の(a)に示すような主開口K1を有する第1視野絞り31(または(b)に示すような副開口(スリット)K2、K3を有する第2視野絞り32)、照明リレーレンズ34、及びビームスプリッタ15がこの順に配置され、照明リレーレンズ34を介した光源30からの計測ビームがビームスプリッタ15において反射される方向、図5ではビームスプリッタ15から下方に進む光路上には、第1対物レンズ16、及び基板Pを支持するための基板ステージPSTが配置されている。第1視野絞り31及び第2視野絞り32は不図示の駆動機構により光路に対して進退可能に設けられており、第1、第2視野絞り31、32のいずれか一方が光路上に配置される。
基板Pの表面は基準面としての第1の面F1に一致するように置かれ、このとき基板Pの表面(基準面F1)は、視野絞り31(32)と共役の位置にある。基板P上にはアライメントマークAMが形成されている。以下においては、基準面(予定焦点面)F1と基板Pの表面とが合致しているものとして説明する。
第1視野絞り31の主開口K1は略正方形に形成され、第1視野絞り31の中央部に配置されており、その中心がコンデンサレンズ33から照明リレーレンズ34の光軸とほぼ一致するように光路中に挿入されている。第2視野絞り32の副開口K2、K3は細長い矩形スリットに形成されている。第2視野絞り32が光路上に配置された際の副開口K2、K3の長手方向の辺は、光路上に配置された際の第1視野絞り31の主開口K1の対向する2つの辺に対して平行になるように設定されている。そして、主開口K1の辺、及び副開口K2、K3の長手方向と直交する方向が、後述するフォーカスの計測方向となる。以下の説明中では、副開口K2、K3の長手方向を「非計測方向」と呼ぶ。又、フォーカスの計測方向は、種々の方向に設定することが可能であるが本実施形態では被検基板面のパターンの基準線の方向(X軸方向又はY軸方向)に合わせている。
次に、第1対物レンズ16の光軸に沿って、ビームスプリッタ15の反射面を透過する方向、図では上方向への光路上には、第2対物レンズ18が配置され、次いで遮光板21が、第1の面(基準面)F1にある基板Pの表面と共役な位置(第2の面)F2に配置され、第1のリレーレンズ22と続き、入射光束を複数の光束に分割する光束分割部材である瞳分割用反射型プリズム23(本実施形態では2本の光束に分割)が光源30と共役な位置又はその近傍に配置される。
ここで瞳分割用反射型プリズム23は、2面が180度に近い鈍角で山型に形成されたプリズムの、その2面を反射面に仕上げた光学部材である。本実施形態では、前記2面の交線(山の稜線)が第1リレーレンズ22の光軸と交差し、その光軸をほぼ90度横に振るように傾けて配置されている。
第1のリレーレンズ22を介して瞳分割用反射型プリズム23に入射した計測ビームは、ここで図中右方へ分割反射され、この右方への光路上には、瞳分割用反射型プリズム23に続いて第2のリレーレンズ24、円柱光学系である円柱レンズ(シリンドリカルレンズ)25、及びAFセンサ26が順次配置される。
ここで円柱光学系とは、前後の面が、互いに平行な母線を有する円柱面であるレンズである。前後の面の一方が平面であってもよい。この場合、具体的には円柱面の母線と直角の方向には屈折力があるが母線方向の屈折力はゼロである。本実施形態では、円柱レンズ25はその母線が本合焦光学系の計測方向にほぼ一致するように配置される。またここでは、円柱光学系は、直交する2方向で屈折力(度)が異なるレンズ、トーリックレンズを含む概念とする。
AFセンサ26は、第2の面F2と共役又はその近傍の位置にある第1の撮像面V1の位置に配置され、その撮像面上に結像される像の位置関係を検出して合焦(オートフォーカス(AF))用信号を発信する。また、第1の面F1と第2の面F2との中間、詳しくは第2対物レンズ18と遮光板21との中間にビームスプリッタ19が配置され、第1の面F1と第2の面F2とを連結する光路はビームスプリッタ19によって反射方向、図中では左方向へ分岐され、その方向の光路上、第1の面F1と共役の位置、第2の撮像面V2に撮像素子20が配置される。
基板ステージPSTには既述の基板ステージ駆動装置PSTDが接続され、AFセンサ26及び撮像素子20には信号処理装置(処理部)29が接続されており、更に、基板ステージ駆動装置PSTD及び信号処理装置29には既述の制御装置CONTが接続されている。この制御装置CONTには記憶装置MRY(図1参照)が接続されており、記憶装置MRYには副開口(スリット)K2、K3の間隔とフォーカスとの関係式である下記(1)式が記憶される。
アライメント装置10によるアライメント処理に際しては、アライメントマークAMの2次元方向の位置を正確に計測することを目的として、アライメント光学系ALの焦点に対して検出対象のアライメントマークAMを合わせ込む焦点合わせ(以下、適宜「アライメントAF」と称する)が行われる。このアライメントAFは、アライメント光学系AL(撮像素子20)の視野内(検出領域12内)にアライメントマークAMを配置した後、このアライメントマークAMが形成された箇所を実際に光電検出することにより上記焦点合わせを行っている。そして、基板Pの表面上にスリットK2、K3の像を投影し、そこから反射したスリット像を瞳面の瞳分割用反射型プリズム23で2つに分割し、結像面におけるスリット像間の距離をAFセンサ26で測定することで合焦点位置に関する情報を得ている。具体的には、スリット像間の距離(以下、適宜「スリット間隔」と称する)をX、フォーカス(合焦位置に対する差分)をZとすると、以下の(1)式によってスリット間隔をフォーカスに換算している。
Z=a×(X−X) …(1)
ここで、(1)式におけるXは合焦位置におけるスリット間隔であり、aはフォーカス換算のための定数である。そして、予め上記a、Xを係数として求めておけば、測定したスリット間隔と(1)式とを用いることで、上記焦点合わせを容易に行うことができる。
以下、図5を参照して上記の構成におけるアライメント装置10の動作を説明する。まず、光源30から射出した計測ビーム(照明光束)がコンデンサレンズ33によって集光される。ここで、光路上には副開口(スリット)K2、K3を有する第2視野絞り32が配置されており、計測ビームは第2視野絞り32を均一に照明する。第2視野絞り32の副開口K2、K3を通過した光束は、照明リレーレンズ34によってコリメートされ、ビームスプリッタ15でその反射方向、図中下方向へ分岐される。その分岐された光束は、第1対物レンズ16によって集光され、基板ステージPSTに支持されている基板Pの表面に垂直に照射される。
基板Pの表面は第2視野絞り32と共役な位置にあるので、副開口K2、K3の像は照明用結像光学系の照明リレーレンズ34及び第1対物レンズ16を介して第1の面(基準面)F1にある基板Pの表面に結像される。基板ステージPSTには基板ステージ駆動装置PSTDが接続されて、基板ステージPSTはこの基板ステージ駆動装置PSTDにより基板Pの位置の移動及び調整を行う。
図6(a)は、基板Pに形成されているアライメントマークAMに副開口K2、K3の像が結像されている状態の一例を示す図である。図6(a)に示すように、副開口K2を通過した光束はアライメントマークAMの細線部1を照射する。すなわち、副開口K2のスリット像はアライメントマークAMの複数の細線部1にかかるようにして配置される。一方、副開口K3のスリット像は、アライメントマークAMの複数の太線部2にかかるようにして配置される。
細線部1を用いてアライメント処理する際には、図6(b)に示すように、第2視野絞り32として、副開口K2、K3の双方のスリット像を細線部1にかかるようにする構成のものが用いられる。同様に、太線部2を用いてアライメント処理する際には、図6(c)に示すように、第2視野絞り32として、副開口K2、K3の双方のスリット像を太線部2にかかるようにする構成のものが用いられる。これにより、アライメント処理に用いる線幅部分におけるフォーカス位置を精度良く計測できる。
図5に戻って、基板Pの表面に結像された副開口K2の像からの光束をLp2、副開口K3の像からの光束をLp3とする。これらの光束Lp2、Lp3は第1対物レンズ16によってコリメートされ、ビームスプリッタ15を透過し、第2対物レンズ18によって再び集光され、ビームスプリッタ19によって透過及び反射分岐される。
反射分岐された光束の一部は撮像素子20の面上に導かれる。一方、ビームスプリッタ19において透過分岐された光束Lp2、Lp3は、2つの対物レンズ16、18の結像作用によって、基板P表面と共役またはその近傍の第2の面F2の位置に設けられた遮光板21にK2、K3の像を再結像する。すなわち、遮光板21上には、2つの対物レンズ(16、18)によって基板Pの表面上に形成された副開口K2、K3の像の中間像(空間像)が形成される。
図5中の(c)に光軸方向から見た遮光板21の形態を示す。遮光板21には光軸に対して対称な位置に2個のスリット状の光束通過部K12、K13が副開口K2、K3に対応するように設けられており、光束Lp2、Lp3がK12及びK13をそれぞれ介して通過できるように構成されている。なお、遮光板21は図5中の(d)に示す形態も考えられる。
遮光板21を通過した光束Lp2、Lp3は第1のリレーレンズ22によってコリメートされた後、瞳分割用反射型プリズム23上に光源30の像を結像する。更に、光束Lp2、Lp3は瞳分割用反射型プリズム23によってそれぞれ2個の光束に分割されると共に図中で右方へ反射され、第2のリレーレンズ24により再び集光される。そして、円柱レンズ25を介して、AFセンサ26上に光束Lp2及びLp3による副開口K2及びK3のスリット像をそれぞれ2分割して結像する。
一方、第2視野絞り32に代えて第1視野絞り31を光路上に配置した際には、光源30から射出され、コンデンサレンズ33を通過した計測ビームは第1視野絞り31を均一に照明する。第1視野絞り31の主開口K1を通過した光束は照明リレーレンズ34によってコリメートされ、ビームスプリッタ15でその反射方向、図中下方向へ分岐される。その分岐された光束は、第1対物レンズ16によって集光され、基板ステージPSTに支持されている基板Pの表面に垂直に照射される。
主開口K1の像は照明用結像光学系の照明リレーレンズ34及び第1対物レンズ16を介して第1の面(基準面)F1にある基板Pの表面に結像される。ここで、基板Pの表面に結像された主開口K1の像からの光束をLp1とする。光束Lp1は第1対物レンズ16によってコリメートされ、ビームスプリッタ15を透過し、第2対物レンズ18によって再び集光され、ビームスプリッタ19によって透過及び反射分岐される。
図6(d)は、基板Pに形成されているアライメントマークAMに主開口K1の像が結像されている状態を示す図である。図6(d)に示すように、主開口K1を通過した光束はアライメントマークAMの全体を照射する。すなわち、主開口K1を通過した光の照射領域は撮像素子20の検出領域12に対応している。主開口K1の像はアライメントマークAMの全体を含むようにして配置される。
図5に戻って、反射分岐された光束Lp1は撮像素子20の面上にアライメントマークAMの像を結像する。一方、ビームスプリッタ19において透過分岐された光束Lp1は、2つの対物レンズ16、18の結像作用によって、基板P表面と共役またはその近傍の第2の面F2の位置に設けられた遮光板21に主開口K1の像を再結像する。すなわち、遮光板21上には、2つの対物レンズ16、18によって基板Pの表面上に形成された主開口K1の像の中間像(空間像)が形成される。光束Lp1は遮光板21により遮光され、リレーレンズ22(AFセンサ26)側には達しない。撮像素子20は、図4を用いて説明したように、アライメントマークAMに基づく撮像信号を出力する。
次に、図7を参照しながら基板アライメント装置10のアライメントAFを行う手順について説明する。アライメントAFを行う際、光路上に第2視野絞り32が配置される。図7の(a)、(b)、及び(c)は、瞳分割用反射型プリズム23上でそれぞれ2本の光束に分割された光束Lp2及びLp3のAFセンサ26上での結像の合焦状態及び合焦ずれ状態を、光束Lp2を例にとって示す。
図7(b)は基板Pの表面が撮像素子20に対して合焦状態にある(すなわち対物光学系16、18の予定焦点面としての基準面F1と共役の位置にあるAFセンサ26の表面に対しても合焦状態にある)場合の光束Lp2の結像状態を示す。分割された2光束(2分割光束)各々の結像位置中心をP1、P2とし、P1とP2との距離をdとする。この場合P1及びP2は図5の光束Lp2の2分割光束による結像位置中心にそれぞれ対応する。なお説明の便宜上、計測方向において光軸からLp2側への向きをR、Lp3側への向きをLとする。
これに対して、基板Pの表面が合焦状態にある場合の基準面F1(合焦位置)よりも、図5中で下方、すなわち第1対物レンズ16から遠方向にある場合は、図7(a)に示すように2分割光束各々の合焦点がAFセンサ26の結像面よりも図中で左方寄り、すなわちリレーレンズ24寄りの位置となるため、AFセンサ26の結像面上での結像位置中心あるいは光量中心が上に述べたP1、P2よりも互いに近づく方向へずれた位置P1a、P2aとなる(P1aとP2aとの距離da<d)。
また、反対に基板Pの表面が合焦位置F1よりも図5中で上方、すなわち第1対物レンズ16に近い方向にある場合は、図7(c)に示すように、2分割光束による結像位置中心あるいは光量中心はP1、P2よりも互いに離れる方向へずれた位置P1c、P2cとなる(P1cとP2cとの距離dc>d)。
すなわち、基板ステージPSTを図5中で上下方向に位置調整して基板ステージPST上の基板Pの表面を法線方向に上下させることにより、2分割光束のスリット像が計測方向に関して互いに近づいたり離れたりする。そして、AFセンサ26が2分割光束の結像位置についての情報を検出し、この情報を含む信号がAFセンサ26から信号処理装置29に送られて処理され、結像位置間の距離が算出される。そして、予め記憶されているスリット間隔とフォーカスとの関係式(1)に基づいて焦点位置情報として計算されて制御装置CONTに出力される。制御装置CONTでは入力情報に基づいて基板ステージ駆動装置PSTDを介して基板ステージPSTを上下に移動させ、図7(b)の状態が得られるように調整すると、K2、K3の像がAFセンサ26に対して合焦すると同時に、基板P上のアライメントマークAMの像が撮像素子20に対して合焦する。
そして、基板P上のアライメントマークAMの像を撮像素子20に対して合焦させたら、光路上に配置されている第2視野絞り32が第1視野絞り31と交換される。すると、撮像素子20に対して合焦状態のアライメントマークAMの像が撮像素子20により撮像され、図4を用いて説明した手順でマーク検出が行われる。
また、先の図1において、基板アライメント装置10の投影像面側(基板P側)における光軸AXaは、投影光学系PLの光軸AXと平行に配される。したがって、基板アライメント装置10の視野領域(照明領域)内に基板ステージPST上の基準マークFMを配置してその位置情報(X座標、Y座標)を計測するとともに、その基準マークFMをマスクアライメント装置60の視野内に配置してその位置情報を計測することにより、基板アライメント装置10の光軸AXaと投影光学系PLの光軸AXとの間の距離、いわゆるベースライン量を算出することができる。このベースライン量は、基板P上の各ショット領域を投影光学系PLの視野内に配するときの基準量となるものである。すなわち、制御装置CONTは、基板アライメント装置10によってアライメントマークAMのX座標及びY座標を計測し、この計測結果にベースライン量を加算して得られる値に基づいて基板ステージPSTを駆動し、基板PをX軸方向及びY軸方向にステッピング移動させることにより基板Pの各ショット領域の中心を投影光学系PLの光軸AXにアライメントすることができる。
ところで、アライメント装置10の取り付け誤差やアライメント光学系ALの収差などアライメント装置10に固有の検出特性に起因して、マーク位置の真値に対して撮像素子20による検出値がシフト(横ずれ)する現象が生じる場合がある。例えばアライメント装置10の取り付け位置が所定位置(目標位置)に対してずれていると、アライメント装置10の取り付け誤差の影響によりアライメント用検出光の通過する位置が変化し、これにより検出されるマーク像の位置がシフトする。以下の説明では、このアライメント装置に固有の検出特性に起因する真値に対するマーク検出値のシフト量(横ずれ量)を適宜、TIS(Tool Induced Shift)と称する。
TISはマーク線幅に応じて変化する。これは、太いマーク線幅に基づく検出光には低周波成分が多く、細いマーク線幅に基づく検出光には高周波成分が多い一方で、例えばアライメント装置10のアライメント光学系ALの開口数NAが大きくなると検出光の高周波成分を高感度に検出しやすくなる傾向があることが一因である。したがって、開口数NAの大きいアライメント光学系ALを用いて細い線幅を有するマークを検出した場合には、太い線幅を有するマークを検出した場合に比べて横ずれ量が大きくなるといった現象が生じる。
本実施形態では、アライメントマークAMのうち細線部1と太線部2とのそれぞれに関してTISを求め、この求めたTIS情報に基づいて、細線部1と太線部2との中からマークの検出対象とすべき領域を選択する。すなわち、例えば細線部1に関するTISのほうが太線部2に比べて小さければ、アライメント装置10の取り付け誤差やアライメント光学系ALの光学特性等の影響を受けにくい線幅であると判断できるので、このTISの小さい線幅部分を用いてマーク位置検出を行うことにより、マーク位置検出を高精度に行うことができる。
図8はTISの計測手順を説明するための模式図である。
図8(a)に示すように、アライメント光学系ALの光学特性に基づき撮像素子20上でのアライメントマークAMの像の検出値が真値に対してシフト(横ずれ)する場合について考える。図8(b)は、撮像素子20により撮像されるアライメントマークAMの像を示す模式図である。説明を簡単にするために図8におけるアライメントマークAMは1つの線幅を有するマークとして図示されている。図8(b)に示すように、アライメントマークAMを検出領域12に配置し、検出領域12内における基準位置(例えば検出領域12の中心位置)Oに対するアライメントマークAMの位置を計測する。ここでは、基準位置(基準値)Oに対するマークAMの位置誤差はΔX1とする。次いで、図8(c)に示すように、撮像素子20と基板Pとを相対的に検出領域12の基準位置Oまわりに180°回転し、基準位置Oに対するマークAMの位置を計測する。ここでは、基準位置Oに対するアライメントマークAMの位置誤差はΔX2とする。そして、このTIS計測動作を細線部1及び太線部2のそれぞれについて実行する。つまり、図8(b)に示した第1の検出動作において、マーク位置が基準位置Oから−X方向にΔX1ずれている場合、TISが無ければ(装置の取り付け誤差や光学系の収差等が無ければ)、基板Pを180度回転した後の状態、すなわち図8(c)に示す状態においても、マーク位置は基準位置Oに対して+X方向にΔX1ずれるはずである。しかしながら、TISがあると(装置の取り付け誤差や光学系の収差等があると)ΔX1とは異なる値ΔX2だけずれる。したがって、ΔX1−ΔX2の値が小さければTISが小さいということであり、ΔX1−ΔX2の値が大きければTISが大きいということである。ここで、マークの細線部1及び太線部2に対するTISの検出動作を複数の検出条件(すなわち、図8(b)、(c)の検出条件)のもとでそれぞれ行い、これら複数の検出動作による細線部1及び太線部2についての検出結果のそれぞれの基準位置(基準値)Oに対する誤差情報ΔX1、ΔX2を求め、この誤差情報に基づいて、細線部1及び太線部2のうちいずれがTISが小さいかを判断し、TISの小さい線幅部分を、マーク検出の対象とすべき領域に選択する。そして、選択した領域(線幅部分)を用いてマーク位置検出動作を行う。これにより、TISの小さい線幅部分でマーク検出を行うことができ、精度良いマーク検出を行うことができる。
なお、TIS計測動作は基板P上に形成されている複数のアライメントマークAMのそれぞれについて行う必要はなく、代表する1つ(あるいは複数)のアライメントマークAMについて行えば十分である。TISは、アライメント装置10に固有の検出特性に起因するものであるため、例えばロット先頭などでTIS計測動作を1回行い、細線部1及び太線部2のうちマーク検出の対象とすべき領域を決定したら、この決定した情報を記憶装置MRY(図1参照)に記憶し、次のアライメント処理時(マーク計測時)にはTIS計測動作を行わずに、記憶装置MRYに記憶されているTISに関するデータに基づいて、マーク検出の対象とすべき領域を、細線部1及び太線部2のうちのいずれかに決定することができる。
一方、基板Pのフォトレジストの種類(色、光反射率等)などのプロセス条件によって基板Pの状態が変化し上記シフト(横ずれ)が生じる場合がある。以下の説明では、このウエハである基板Pに対するプロセス条件に起因する真値に対するマーク検出値のシフト量(横ずれ量)を適宜、WIS(Wafer Induced Shift)と称する。WISも、図8を用いて説明した手順と同様の手順で計測することができる。そして、この場合においても、例えばあるロットでWIS計測動作を1回行ったら、このとき使用しているフォトレジストの種類などのレジスト情報と、選択した線幅部分情報とを記憶装置MRYで記憶しておくことにより、次のロットにおいて使用するフォトレジストが同じ場合には、例えばWIS計測動作(TIS計測動作)を行わずに、マーク検出で使用する線幅部分を設定することができる。
以上、各装置構成について説明した。以下では、上述したアライメントマークAM及び基板アライメント装置10を用いたマーク検出方法の種々の実施例について説明する。
<実施例1>
実施例1では、検出部としての撮像素子20(アライメント装置10)が、アライメントマークAMのうち細線部1を第1検出領域12Aで検出し、太線部2を第2検出領域12Bで検出した場合において、制御装置CONTが、細線部1と太線部2との中から、マーク検出の対象とすべき領域を、所定条件に基づいて選択する場合について説明する。
上述したように、基板Pに対して施されるプロセス条件(フォトレジストの種類や塗布膜厚さ、乾燥条件、WISなど)、アライメント装置10に固有の検出特性に関する条件(撮像素子20の解像度、電気ノイズ特性、アライメント光学系ALの光学特性、TISなど)、及びアライメントマークAMの設計値に関する条件といった各所定条件に応じて、制御装置CONTはアライメントマークAMの複数(2つ)の線幅W1、W2を有する細線部1、太線部2のうち、マーク検出の対象とすべき領域を選択することができる。上記条件(情報)は例えば予め実験データとして取得され、記憶装置MRYに記憶されている。例えば、上記所定条件に起因して、マーク検出信号として例えばシングル波形が得られるべきものがダブル波形が得られてしまう場合がある。しかしながら、シングル波形が得られる条件及びダブル波形が得られる条件を実験データとして予め求めておき、このデータに基づいて、マーク検出の対象とすべき領域を細線部1及び太線部2のいずれか一方から選択することにより、所望の波形状態(シングル波形かダブル波形か)を取得することができる。これにより、撮像信号を処理するアルゴリズムがシングル波形用しか用意されていない場合においても、細線部1、太線部2それぞれに基づく撮像信号のいずれか一方で所望の信号波形を得ることができ、アライメントマーク検出を精度良く行うことができる。ここで、上記所定条件にはマークの設計値に関する条件(すなわち、設計値上における細線部1、太線部2の線幅や形成位置など)などが含まれているため、制御装置CONTは、所望の波形状態が得られる線幅部分あるいは解像度に基づき、撮像素子が撮像する線幅部分を細線部1及び太線部2のうちから最適に選択することができる。
また、基板P上のアライメントマークAMはマスクMに形成されているマークを投影光学系PLを介して転写されることで形成されるが、1つのマスクMを複数の露光装置EXで共用する場合、露光装置EXのそれぞれに設けられているアライメント装置10の撮像素子の解像度が異なっても、複数の線幅W1、W2を有していることにより、解像度に応じてアライメント処理に用いる領域を選択することにより、アライメントマーク検出を精度良く実行することができる。具体的には、例えば、安定してシングル波形を得られるプロセス条件や解像度が高い撮像素子を用いる場合には細線部1をマーク検出の対象とすべき領域として選択し、一方、解像度が十分でない撮像素子を用いる場合には、太線部2をマーク検出の対象とすべき領域として選択すればよい。
また、上記装置に固有の検出特性に関する条件は、予め実験的に求められている上記TIS(あるいはWIS)に関する情報も含んでおり、このTIS情報に基づいて、細線部1及び太線部2のうちいずれか一方の領域をマーク検出の対象領域として選択することにより、TISを低減した状態でマーク検出を精度良く行うことができる。すなわち、アライメント装置に固有の検出特性の一部であるTISに関する情報を、図8を用いて説明した手順で予め実験的に求めておき、この求めておいた情報に基づいて、よりTISが小さくなる線幅部分をマーク検出の対象とすべき領域として選択することにより、TISを低減した状態で精度良くマーク検出することができる。
これにより、従来のようなアライメントマークの線幅を再設定し、マスクを製造し直すといった不都合の発生を回避することができる。そして、細線部1と太線部2との互いの線幅中心は一致しており、細線部1及び太線部2それぞれの線幅中心の位置情報は同一であるため、細線部1及び太線部2のいずれの線幅部分を用いても同じ位置検出結果を得ることができる。すなわち、細線部1及び太線部2の互いの線幅中心は一致しているので、いずれの線幅部分を位置検出に用いた場合にも、アライメントマークAMの位置に関する情報は変更されていないため、同じ位置検出結果を得ることができる。
なお、ここでは、上記所定条件を予め実験的に求め、この求めた実験データを記憶装置MRYに記憶しておき、この実験データに基づいて、マーク検出の対象とすべき領域を選択するように説明したが、上記所定条件をコンピュータ上においてシミュレーションしてもよい。すなわち、アライメント装置10に固有の検出特性に関する条件(TISに関する情報を含む)や基板Pに対して施されるプロセス条件(WISに関する情報を含む)がモデリングされており、設計値におけるマーク線幅及びピッチ情報、あるいは使用するレジストの設計値上の反射率情報、使用するアライメント光学系の収差情報、プロセス情報等のパラメータを入力し、このパラメータに基づいてシミュレーションを行う。そして、このシミュレーション結果に基づいて、細線部1及び太線部2のうちマーク検出の対象とすべき最適な領域を選択するようにしてもよい。
<実施例2>
実施例2では、制御装置CONTが、撮像素子20の複数の走査線のうち第1の走査線SLAにより得られたアライメントマークAMの細線部1に対応する撮像信号を、第1の処理アルゴリズムで処理する第1処理手段としての機能を有するとともに、第2の走査線SLBにより得られたアライメントマークAMの太線部2に対応する撮像信号を、第2の処理アルゴリズムで処理する第2処理手段としての機能を有する場合について説明する。
上記実施例1では、細線部1及び太線部2のうちマーク位置検出の対象とすべき領域をTIS計測結果などに基づいて選択する例について説明したが、例えば、撮像素子20より得られた撮像信号に対してフィルタリングを施すことで撮像信号の信頼性を向上させ、この撮像信号を用いてマーク位置検出を行うようにしてもよい。例えば、撮像信号のうち高周波成分に位置情報が含まれ、低周波成分はノイズであると判断された場合には、得られた撮像信号に対してハイパスフィルタをかけて低周波成分をカットすることにより、撮像信号の信頼性を向上させることができる。すなわち、細線部1を走査する第1の走査線SLA(高周波成分を多く含む)より得られた撮像信号に対しては所定のアルゴリズム(第1の処理アルゴリズム)で演算処理して位置情報を求め、一方、太線部2を走査する第2の走査線SLB(低周波成分を多く含む)より得られた撮像信号に対してはハイパスフィルタリング処理を含むアルゴリズム(第2の処理アルゴリズム)で演算処理するといった構成とすることができる。ここで、前記判断は、予め分かっている基板Pに対して施されるプロセス条件、アライメント装置10に固有の検出特性に関する条件、あるいはアライメントマークAMの設計値に関する条件に基づいて実行することができる。そして、マーク位置情報を求める際には、例えば第1の走査線SLA(第1の処理アルゴリズム)に基づいて得られたX軸方向に関する第1の位置情報を採用して第2の走査線SLB(第2の処理アルゴリズム)に基づいて得られた第2の位置情報は無視するといった構成も可能であるし、上記第1、第2の位置情報のそれぞれを平均化し、この平均値をアライメントマークAMのX軸方向における位置としてもよいし、あるいは、第1、第2の位置情報のうちより信頼性が高いと判断される位置情報に関して重み付けをした後、これらを平均化(重み付け平均)するようにしてもよい。
逆に、撮像信号のうち高周波成分に位置情報が含まれ、低周波成分はノイズであると判断された場合には、細線部1を走査する第1の走査線SLA(高周波成分を多く含む)より得られた撮像信号に対してはローパスフィルタリング処理を含むアルゴリズムで演算処理し、後は上述した手順と同等の手順で処理すればよい。
同一のアライメントマークに関してシングル波形とダブル波形との双方が得られてしまう状況では、線幅が細いほうがシングル波形が得られやすい傾向にあるため、例えば十分な解像度を有する撮像素子20を用いてマーク位置検出を行う際には、細線部1を走査する第1の走査線SLAより得られた撮像信号を所定の処理アルゴリズム(第1の処理アルゴリズム)で処理すればよい。一方、解像度が十分でない撮像素子20を用いてマーク位置検出を行う場合などには、太線部2を用いてマーク位置検出が行われる。この場合、ダブル波形が得られるおそれがあるが、シングル波形用である第1の処理アルゴリズムに対して、ダブル波形用の第2の処理アルゴリズムを用意しておき、この第2の処理アルゴリズムを用いて太線部2を走査する第2の走査線SLBより得られた信号波形を処理することにより、マーク検出を高精度に実行することができる。また、マーク情報として予め記憶されている基準画像とアライメント装置で検出した観察画像とを比較し両者の画像の類似度を調べるパターンマッチング法(テンプレートマッチング法)によりマーク検出を行おうとする際にも、シングル波形用とダブル波形用との2種類の基準画像に基づく第1、第2の処理アルゴリズムを用意しておくことにより、いずれの信号波形が出力されても対処可能である。
また、アライメント処理に際しては、通常、アライメントマークの二次元方向の位置を正確に計測することを目的として図5等を用いて説明したように、アライメント装置10におけるアライメント光学系ALのフォーカス位置と検出対象であるアライメントマークとを合致させるフォーカス合わせ(アライメントAF)が行われる。そして、上述した同一のアライメントマークAMに関してシングル波形とダブル波形とが得られる現象は、このアライメント光学系ALのフォーカス変動によっても生じる場合がある。フォーカス変動とはアライメント光学系ALの設計値上のフォーカス位置と真のフォーカス位置とがずれる現象である。すなわち、設計値上においては合焦状態においてシングル波形が得られるべきものが、真のフォーカス位置とずれた状態でマーク検出が行われたためにダブル波形が出力される場合がある。フォーカス変動は、例えば、基板P上に形成された複数のアライメントマークAMのそれぞれを検出する際に、第1のマークに対して合焦状態でマーク検出を行った後、基板Pを移動して第2のマーク検出を行う際、スループット向上のために第2のマーク検出を行う際にはアライメントAF動作を行わずに第2のマーク検出を行う場合等に発生する。すなわち、第1のマーク検出時においては合焦状態であったものが、例えば基板Pが撓んでいて第2のマーク検出時にはアライメント光学系ALのフォーカス位置からずれた状態で第2のマーク検出が行われてしまう状況が生じる。これにより、第2のマーク検出時にシングル波形が得られるべきものがダブル波形が得られてしまう場合がある。しかしながら、シングル波形用とダブル波形用との2つの処理アルゴリズムを用意しておくことにより対処することができ、スループット向上に寄与できる。また、フォトレジスト層の光反射率の違いによりマークの明暗が逆転するような現象も生じる場合があるが、マークの明暗が逆転する現象に対応する処理アルゴリズムを用意しておくことにより、対処可能である。
なお、実施例2に関しては、アライメントマークAMは細線部1及び太線部2を有していることに限定されず、1つの線幅を有するマーク(ライン・アンド・スペース型マーク)であっても構わない。つまり、第1の走査線SLAより得られた撮像信号を第1の処理アルゴリズムで処理し、第2の走査線SLBより得られた撮像信号を第2の処理アルゴリズムで処理する際、第1の走査線SLAで細線部1と走査し、第2の走査線SLBで太線部2を走査することに限定されず、1つ線幅を有するマークの所定領域(第1領域)を第1の走査線SLAで走査し、第1領域とは別の第2の領域を第2の走査線SLBで走査する構成であってもよい。そして、第1の走査線SLAで得られた撮像信号を例えばテンプレートマッチング法に基づく第1の処理アルゴリズムで処理し、第2の走査線SLBで得られた撮像信号を例えばエッジ計測法に基づく第2の処理アルゴリズムで処理し、これら2つの処理結果のいずれか一方をマーク位置情報と採用する構成とすることができる。もちろん、この場合も2つの処理結果の平均値をマーク位置情報として採用することもできる。
<実施例3>
実施例3では、検出部としての撮像素子20(アライメント装置10)が、アライメントマークAMのうち細線部1及び太線部2のそれぞれを検出する第1検出領域12A及び第2検出領域12Bを備えているとともに、制御装置CONTが、第1、第2検出領域12A、12Bのそれぞれの検出結果のうちのいずれか一方を選択し、この選択した一方の検出結果に基づいて基板P表面の面方向であるXY方向におけるアライメントマークAMの位置情報を求め、他方の検出結果に基づいて基板P表面の法線方向であるZ軸方向においてアライメントマークAMが位置合わせされるべき位置情報を求める処理部としての機能を有する場合について説明する。
上述した実施形態では、アライメントマークAMを検出する際のアライメント光学系ALのフォーカス位置を求めるために、図5等を用いて説明したようにスリット光を用いたアライメントAFが行われる構成であるが、撮像素子20で撮像したアライメントマークAMの像コントラストに基づいて、アライメント光学系ALのフォーカス位置を求めることができる。すなわち、アライメント光学系ALに対して基板Pを支持した基板ステージPSTをZ軸方向に相対的に移動させ、撮像素子20で得られたアライメントマークAMの像コントラストが最大となるZ軸方向における位置をフォーカス位置とする構成も可能である。
そして、例えばアライメントマークAMを撮像素子20を用いて光電検出し、細線部1及び太線部2のうちいずれか一方に関する撮像信号に基づいてアライメントマークAMのXY平面における位置情報を求め、他方に関する撮像信号に基づいて、基板P表面のZ軸方向においてアライメントマークAMがアライメント光学系ALのフォーカス位置に対して位置合わせされるべき位置情報を求めるといった構成が可能である。ここで、細線部1に関する撮像信号に基づいてアライメントマークAMのXY平面における位置情報を求め、太線部2に関する撮像信号に基づいてアライメントマークAMのZ軸方向における位置情報を求める場合には、太線部2のほうが細線部1に比べて像コントラストを得やすいため、Z軸方向における位置合わせをより高精度に行うことができる。一方、XY平面における位置合わせに関しては、細線部1の撮像信号を用いたほうがシングル波形を得やすいため、好適である。
また、この場合においても、細線部1に関して最大コントラストが得られるZ軸方向における位置と、太線部2に関して最大コントラストが得られるZ軸方向における位置との平均値を、フォーカス位置に採用してもいいし、重み付け平均値を採用してもよい。
<実施例4>
基板(ウエハ)P表面を平坦化するためにCMP(化学的機械的研磨)処理が行われることがあるが、アライメントマークAMの線幅が太いと、この線幅の太いアライメントマークAMに起因して基板Pの表面がCMP装置の研磨面に対して傾いて当たった状態で研磨されてしまう可能性があり、この場合研磨状態が不均一になるという不都合が生じる。更に、線幅が太いと、アライメントマークAMがCMP処理された際、図9(a)に示す模式図のように、研磨されることにより形状変化しやすくなる(型くずれを生じやすくなる)。型くずれしたアライメントマークAMを用いたアライメント処理では、精度良いアライメント処理を行うことができない。したがって、基板Pに施されるプロセス条件としてCMP処理が含まれる場合、アライメントマークの線幅は可能な限り細い方が望ましい。一方で、例えばアライメントマークの像コントラストを用いたアライメントAFを行う際、フォーカス位置が僅かにずれたとしてもアライメント装置10がアライメントマークAMを検出できるように、すなわち、アライメント光学系ALのフォーカス位置に対してロバストにアライメントマークの像形状を得ることができるために、アライメントマークAMの線幅は太い方が好ましい。そこで、本発明のアライメントマークAMのように、フォーカス合わせ用として太線部2を設けておけばこの太線部2でフォーカス合わせを行い、CMP処理しても型くずれしにくい細線部1でマーク位置計測を行うことができる。そして、太線部2はフォーカス合わせ用として必要最低限だけ設けられていればよく、CMP装置の研磨面に対して傾いて当たった状態で研磨されてしまうなど、CMP処理において生じる不都合の発生を抑えつつ、精度良いマーク検出(フォーカス合わせ)を行うことができる。
また、プロセス条件としてCMP処理が含まれていない場合には、太線部2はCMP処理による型くずれの心配がないので、太線部2を用いてアライメント処理するといったことももちろんできる。すなわち、複数のプロセス条件について1つのマスクMを用いる場合において、例えば第1のプロセス条件にはCMP処理が含まれ、第2のプロセス条件にはCMP処理が含まれない場合、第1のプロセス条件ではアライメント処理に細線部1を用い、第2のプロセス条件ではアライメント処理に太線部2を用いるといった構成とすることも可能である。
<実施例5>
次に、本発明の実施例5として、基板P上に形成されたマークを評価する方法について図10を参照しながら説明する。露光装置EXでは、マスクMのパターンが基板P上に所望の精度で転写されているかどうかを評価するパターン転写精度評価作業が行われるが、実施例5として、このパターン転写精度の評価に本発明のマークを適用した例について説明する。
図10に示すように、基板P上の区画領域(ショット領域)Dに、本発明に係るマークAMが形成される。ここで、マークAMはアライメントマークとしてではなく、区画領域Dにパターンとして形成される。そして、SEM等のパターン形状計測装置70により基板P上に形成されたパターン形状が計測され、この計測結果に基づいて露光装置EXのパターン転写精度が評価される。複数の線幅パターン(細線部1及び太線部2)のそれぞれの形状を計測することで、露光装置EXが転写可能である最も細い線幅を評価できる。ここで、区画領域Dには、複数の線幅パターン(細線部1及び太線部2)が1回の転写動作で基板P上に転写される。したがって、基板P上に転写されるパターンは基板ステージPSTの移動誤差等の影響を受けていないので、投影光学系PLのパターン転写精度を良好に評価できる。そして、転写されたパターンの線幅の検出結果を設計値上の値を基準として評価することで、投影光学系PLのパターン転写精度を把握できる。また、基板ステージPSTの移動を伴わないので、短時間で効率良く評価を行うことができる。
この場合において、基板Pは複数の区画領域Dを備えており、複数の区画領域Dのそれぞれに、互いに異なるフォーカス状態でマークを転写し、区画領域Dのそれぞれに転写したマークAMのそれぞれの細線部1及び太線部2の線幅を検出し、これを評価するといった構成とすることが可能である。例えば、図10中、区画領域D1と区画領域D2とのそれぞれには、互いに異なるフォーカス状態で投影光学系PLを介してマークAMが基板Pに転写されている。互いに異なるフォーカス状態で投影光学系PLを介してマークを基板Pに転写することにより、例えば設計値上の投影光学系PLのフォーカス位置に対して真のフォーカス位置を求めることができる。すなわち、設計値上の投影光学系PLのフォーカス位置で基板P上に細線部1を転写し、この基板P上に形成したパターン線幅を計測した際、線幅の計測値はW1であるはずであるが、実際には、設計値上のフォーカス位置に対してΔZだけずれた位置でパターン転写したときに線幅W1が得られたとする。この場合、設計値上のフォーカス位置に対してΔZずれた位置が真のフォーカス位置であると判断することができる。
次に、図11〜図16を参照しながら本発明のアライメントマーク構造の他の実施例について説明する。なお、以下の説明において、上述した実施形態と同一又は同等の構成部分については同一の符号を付し、その説明を簡略もしくは省略する。
図11は、3つの線幅部分を有するアライメントマークAMを示す図である。図11において、アライメントマークAMは、X軸方向において第1の線幅W1を有する第1領域1と、第2の線幅W2を有する第2領域2と、第3の線幅W3を有する第3領域3とを有している。そして、第1領域1は第1の線幅W1がY軸方向に連続する第1区間L1を有し、第2領域2は第2の線幅W2がY軸方向に連続する第2区間L2を有し、第3領域3は第3の線幅W3がY軸方向に連続する第3区間L3を有している。そして、第1、第2、第3区間L1、L2、L3のX軸方向における中心位置のそれぞれは設計値上で同じ値に設定されている。このように、アライメントマークAMは3つ以上の複数の線幅W1、W2、W3を有する構成も可能である。そして、第1領域1は、撮像素子20の複数の走査線のうち第1の走査線SLAが走査する第1検出領域12Aで検出され、第2領域2は第2の走査線SLBが走査する第2検出領域12Bで検出され、第3検出領域3は第3の走査線SLCが走査する第3検出領域12Cで検出される。そして、アライメントマークAMのX軸方向における位置を検出する際には、制御装置CONTは、撮像素子20の撮像信号のうち、第1、第2、第3検出領域12A、12B、12Cの検出結果に基づいて、これら各検出領域で検出したアライメントマークAMの各線幅部分におけるX軸方向における位置を求める。制御装置CONTは、各検出領域12A、12B、12Cそれぞれに基づいて求めた位置情報を統合してアライメントマークAMの位置情報を求める。例えば、制御装置CONTはこれら各線幅部分に基づく位置情報のそれぞれの平均値をアライメントマークAM(基板P)のX軸方向における位置情報とすることもできるし、これら各位置情報の重み付け平均値をアライメントマークAMの位置情報とすることもできる。
図12(a)に示すアライメントマークAMは、第1の線幅W1を有する第1領域1の長手方向両端(図12中、Y軸方向両端)に、第2の線幅W2を有する第2領域2がそれぞれ接続されている構成を有している。このように、1つのアライメントマークAM(単位マーク7)の複数箇所に、同じ線幅W2を有する領域2が存在していてもよい。そして、図12(a)中、+Y側の第2領域2Aのマーク計測をする際に、例えばテンプレートマッチング法(第1の処理アルゴリズム)を用いて位置計測し、−Y側の第2領域2Bのマーク位置を計測する際に、例えばエッジ計測法(第2の処理アルゴリズム)を用いて位置計測し、これらの平均値を第2領域2全体(2A及び2B)のX軸方向における位置としてもよい。図12(b)は、3つの線幅W1、W2、W3のうち、最も狭い線幅W1を有する第1領域1がY軸方向中央部に配置され、最も太い線幅W3を有する第3領域3が第1領域1の−Y側に配置され、中間の線幅W2を有する第2領域2が第1領域1の+Y側に配置されているアライメントマークAMを示す図である。このように、複数の線幅部分それぞれの相対位置は任意に設定可能である。
図13(a)に示すような第1の線幅W1を有する第1領域1及び第2の線幅W2を有する第2領域2からなるアライメントマークAM(単位マーク7)のうち、第2領域2を、図13(b)に示すように、複数のセグメントマーク2Sにより構成することができる。セグメントマーク2Sは、第2領域2をX軸方向において複数分割したものであり、Y軸方向を長手方向としてX軸方向に間隔をあけて複数平行に並んで設けられている。ここで、複数のセグメントマーク2S全体のX軸方向における中心位置と、第1領域1のX軸方向における中心位置とは設計値上で同じ値に設定されている。セグメントマーク2Sの線幅W2Sは、撮像素子20の解像度以下、且つ第1領域1の線幅W1未満に設定されている。このように、アライメントマークAMは、複数の分割されたセグメントマークにより構成されてもよい。アライメントマークAMの太線部である第2領域2を、細い線幅WS2を有する複数のセグメントマーク2Sにより構成したことにより、例えばCMP処理においてこのセグメントマーク2S(第2領域2)は型くずれしにくくなる。したがって、プロセス条件としてCMP処理が含まれていても、第2領域2を用いてマーク位置検出(アライメント処理)を精度良く行うことができる。
上記各実施例では、細線部1と太線部2とはY軸方向に並んで設けられているとともに細線部1と太線部2とは接続されている構成であるが、図14に示すように、細線部1と太線部2とを分割し、これら細線部1と太線部2とをX軸方向に並べて配置してもよい。この場合においても、複数の細線部(第1領域)1全体のX軸方向における中心位置と、複数の太線部(第2領域)2全体のX軸方向における中心位置とは設計値上で同じ値(Ox)に設定されている。そして、第2領域2のマーク位置を撮像素子20で検出する際には、第2の走査線SLBが走査する第2検出領域12Bで第2領域2のマーク位置検出を行う。一方、第1領域1のマーク位置を撮像素子20で検出する際には、第1の走査線SLAが走査する第1検出領域12Aで第1領域1のマーク検出を行う。ここで、第1領域1のマーク位置を検出する際には、制御装置CONTは第1検出領域12Aのうち第1領域1に対応する座標部分(図14中、斜線部分)のみの撮像データを用いる。記憶装置MRYには、アライメントマークAMの設計値に関する情報、具体的には第1領域1の形成位置(座標)、あるいは第2領域2に対する第1領域1の相対位置に関する情報が記憶されている。制御装置CONTは、記憶装置MRYに記憶されている第1領域の設計値上の形成位置情報に基づいて、第1検出領域12Aのうち、第1領域1のマーク検出の対象とすべき領域を決定する。
図15(a)に示すアライメントマークAMでは、細線部1のX軸方向両側のそれぞれに太線部2が配置されている。図15(b)に示すアライメントマークAMでは、3本並んだ太線部2のX軸方向両側のそれぞれに細線部1が3本ずつ並んで設けられている。ここに示す例では、細線部1のY軸方向の長さは太線部2より短く設定されている。また、細線部1と太線部2とのY軸方向における中心位置はほぼ一致している。図15(c)に示すアライメントマークAMでは、3本並んだ細線部1のX軸方向両側のそれぞれに太線部2が3本ずつ並んで設けられている。ここに示す例では、太線部2のY軸方向の長さは細線部1より短く設定されている。また、細線部1と太線部2とのそれぞれの図中、下端部のY座標がほぼ一致している。図15(d)に示すアライメントマークAMでは、3本並んだ細線部1のX軸方向両側のそれぞれに太線部2が2本ずつ並んで設けられている。そして、細線部1と太線部2とはY軸方向にずれて配置されている。つまり、細線部1のY座標と太線部2のY座標とは一致していない。図15(e)に示すアライメントマークAMでは、図15(d)に示した例に加えて、細線部1のX軸方向両側に、Y軸方向にずれて中間の線幅を有する中間線部3が設けられている。図15(f)に示すアライメントマークAMでは、異なる線幅を有する3つの領域1、2、3が、Y軸方向に並んで配置されている。
図15(a)〜(f)に示したいずれのアライメントマークAMも、各領域1、2、3のX軸方向における中心の位置情報の値のそれぞれは設計値上で同じ値に設定されている。
図16(a)に示すアライメントマークAMは、その長手方向とY軸方向とを一致させて配置され、X軸方向において互いに対向する2つの太線部2と、その長手方向とX軸方向とを一致させて配置され、Y軸方向において互いに対向する2つの太線部2と、これら4つの太線部2の内側に配置され、各太線部2のそれぞれに対応するようにそれぞれ平行に配置された4つの細線部1とを有している。図16(b)に示すアライメントマークAMは、線幅W2を有する矩形状に形成された太線部2と、太線部2の内側に配置され、線幅W1を有する矩形状に形成された細線部1とを有している。図16(c)に示すアライメントマークAMは、線幅W2を有する矩形状に形成された太線部2と、この矩形状の太線部2のX軸方向両側にそれぞれ配置された細線部1とを有している。ここに示す例では、太線部2のY軸方向における長さと細線部1のY軸方向における長さとはほぼ一致している。図16(d)に示すアライメントマークAMでは、図16(c)に示したアライメントマークAMに対して細線部1のY軸方向における長さが短く設定されている。図16(e)に示すアライメントマークAMでは、図16(d)に示したアライメントマークAMの+Y側に、第3の線幅W3を有する中間線部3が配置されている。図16(f)に示すアライメントマークAMでは、図16(d)に示すアライメントマークAMの+Y側に、第3の線幅W3を有する矩形状に形成された中間線部3が配置されている。
図16(a)〜(f)に示したいずれのアライメントマークAMも、各領域1、2、3のX軸方向における通信の位置情報の値のそれぞれは設計値上で同じ値に設定されている。
次に、図17〜図23のフローチャート図を参照しながら、本発明のアライメントマークAMを用いた位置検出方法及び露光方法の一実施形態について説明する。
図17は露光処理全体を示すフローチャート図である。図17に示すように、まず、制御装置CONTは露光処理の開始を指令する。次いで、制御装置CONTは、基板ステージPSTに対してウエハとしての基板Pを基板搬送系を用いて搬送し、この基板ステージPSTに搬送された基板Pに対してサーチアライメント処理を実行する(ステップS1)。
ここで、サーチアライメント処理とは、基板Pを基板ステージPSTで支持した状態で、基板Pに設けられている2つあるいは3つのサーチマークを用いて大まかな位置合わせをする処理である。
次いで、制御装置CONTは、基板P上のサンプルショット領域をファインアライメント計測する(ステップS2:マーク検出工程)。
ここで、ファインアライメント処理とは、サーチアライメント処理の結果を用いて基板Pを精密に位置合わせする処理であって、基板P上の複数のショット領域から選択される少なくとも3つのショット領域(サンプルショット領域)にそれぞれ付随したアライメントマークの位置をアライメント装置10を介してそれぞれ光電検出する。
そして、このファインアライメント処理工程において、本発明のマーク検出方法が適用される。
次いで、制御装置CONTは、ファインアライメント計測結果に基づいてEGA処理する(ステップS3)。
EGA(エンハンスド・グローバル・アライメント)処理は、ステップS2の検出結果に基づいて、ショット領域の実際の位置と設計位置(またはその補正位置)とを用いた近似演算処理によって、基板P上の各ショット領域の位置を統計的に算出するものである。これにより、基板Pはその算出された位置に従って順次移動され、複数のショット領域にそれぞれ次層のマスクのパターンが適正に位置合わせされた状態で転写される。
次いで、制御装置CONTはEGA演算で求められた基板P上の各ショット領域とマスクMとを位置合わせする。そして、位置合わせしつつ、マスクMのパターンを基板Pの全ショット領域のそれぞれに対して露光する(ステップS4:アライメント工程、露光工程)。
制御装置CONTは、露光処理されていない未露光基板Pがあるかどうかを判別する(ステップS5)。
ステップS5において、未露光基板Pは無いと判断したら、制御装置CONTは一連の処理を終了する。一方、ステップS5において、未露光基板Pがあると判断したら、制御装置CONTは、基板ステージPST上の露光処理済みの基板Pを基板搬送系を用いて搬出(アンロード)するとともに、未露光基板Pを基板ステージPSTに搬入(ロード)する(ステップS6)。
図18は、本発明のアライメントマーク及びマーク検出方法が適用されるファインアライメント処理(ステップS2)のサブルーチンを示すフローチャート図である。図18において、ファインアライメント処理の実行が指令されると、制御装置CONT(アライメント装置10)に対してアライメント処理に関する情報が入力される(ステップS10)。
ここで入力される情報としては、上述したように、アライメントマークAMの設計値に関する情報、基板Pに対して施されるプロセスに関する情報、アライメント装置(マーク検出装置)10に固有の検出特性に関する情報、TISに関する情報情報、WISに関する情報情報、処理アルゴリズムに関する情報を含む。プロセスに関する情報は、フォトレジストに関する情報(フォトレジストの種類や色、塗布膜厚さ等)、乾燥条件、及びCMP処理工程が実行されるかどうかなどの情報を含む。アライメント装置10に固有に検出特性に関する情報は、アライメント光学系ALの開口数NAに関する情報、アライメント光学系ALの光学倍率に関する情報、アライメント光学系ALの収差に関する情報、撮像素子20の特性に関する情報を含む。撮像素子20の特性は、解像度やCCD単体の電気的特性(電気ノイズ特性)などを含む。また、ここでのTIS/WIS情報はシミュレーションで求められたものとする。
情報入力処理が行われたら、アライメント光学系AFのフォーカス合わせ処理であるアライメントAF処理が行われる(ステップS11)。
アライメントAF処理は、アライメント光学系ALのフォーカス位置とアライメントマークAMが形成されている基板Pの表面とを合致させる処理である。
次いで、マーク位置計測処理が行われる(ステップS12)。
マーク位置計測処理は、アライメントマークAMの基板Pの面方向(XY方向)の位置を計測する処理である。
そして、マーク位置計測処理が終了したら、メインルーチンに戻ってステップS3(図17)が実行される。
図19、図20、及び図21は、図18に示したファインアライメント処理に関するアライメントAF処理(すなわちステップS11)のサブルーチンを示すフローチャート図である。
以下、撮像素子20で得られるアライメントマークの像コントラストに基づいてアライメント光学系ALのフォーカス合わせを行う方法を適宜「CCD−AF」と称する。一方、図5等を用いて説明したスリット光を用いてアライメント光学系ALのフォーカス合わせを行う方法を適宜「ALG−AF」と称する。
図19において、アライメントAF処理の実行が指令されると、まず、図5等を用いて説明したようなスリット光を用いたアライメントAFであるALG−AFを行うか、撮像素子20の像コントラストに基づいたアライメントAFであるCCD−AFを行うかが判別される(ステップS50)。
ステップS50において、ALG−AFを行うと判断したら、制御装置CONTは、ステップS10で入力されたプロセスに関する情報に基づいて、処理対象の基板P(ロット)に対してCMP処理が実行されるかどうかを判別する(ステップS51)。
ステップS51において、CMP処理が実行されると判断したら、制御装置CONTは、ステップS10で入力されたマークの設計値に関する情報に基づいて、アライメントマークAMの太線部2はセグメントマーク2S(図13参照)により形成されているかどうかを判別する(ステップS52)。
ステップS52において、太線部2がセグメントマーク2Sにより形成されていると判断したら、制御装置CONTはCMP処理しても太線部2は型くずれしないと判断する。この場合、上述したように、セグメントマーク2Sは細線部1より細いため、細線部1よりセグメントマーク2SのほうがCMP処理によって型くずれし難い。したがって、制御装置CONTは、後のマーク位置計測にセグメントマーク2S(太線部2)を用いるように判断し、セグメントマーク2S(太線部2)に対して、第2視野絞り32の副開口K2、K3に基づくスリット光を、太線部2に対して照射する。すなわち、図6(c)に示すようなスリット光の照射状態とする。そして、図5や図7を用いて説明した手順を用いてアライメントAF処理を実行する(ステップS54)。
一方、ステップS51において、CMP処理が実行されないと判断したら、制御装置CONTは、太線部2が型くずれするおそれのある処理(すなわちCMP処理)は行われないと判断し、アライメントマークAMの任意の位置にスリット光を照射するように判断する(ステップS55)。
すなわち、制御装置CONTは、図6(a)〜図6(c)に示したスリット光の照射状態のうち任意の照射状態を適用可能と判断する。
なお、ここでは、アライメントマークAMの任意の位置にスリット光を照射しても、精度良いアライメントAFが実行できるが、好ましくは、後のマーク位置計測に用いる線幅部分に対してスリット光を照射してアライメントAF処理することが好ましい。すなわち、後のマーク位置計測に用いる線幅部分が細線部1である場合には、図6(b)に示すようなスリット光の照射状態とし、後のマーク位置計測に用いる線幅部分が太線部2である場合には、図6(c)に示すようなスリット光の照射状態とすることが望ましい。
一方、ステップS52において、太線部2がセグメントマーク2Sにより形成されていないと判断したら、制御装置CONTはCMP処理することで太線部2が型くずれするおそれがあると判断する。したがって、制御装置CONTは、後のマーク位置計測に細線部1を用いるように判断し、細線部1に対して、第2視野絞り32の副開口K2、K3に基づくスリット光を、細線部1に対して照射する。すなわち、図6(b)に示すようなスリット光の照射状態とする。そして、図5や図7を用いて説明した手順を用いてアライメントAF処理を実行する。
ステップS50において、CCD−AFを行うと判断したら、制御装置CONTは、ステップS10で入力されたマークの設計値に関する情報に基づいて、線幅の相違がアライメントAF計測結果に影響を及ぼすかどうかを判別する(図20のステップS20)。
ステップS20において、影響を及ぼさないと判断したら、制御装置CONTは、細線部1及び太線部2のいずれの線幅を用いてもアライメントAF動作を精度良く行うことができると判断する。そして、制御装置CONTは、アライメントマークAMの任意の位置にスリット光を照射し、アライメントAFを行う(ステップS21)。そして、制御装置CONTはアライメントAF処理を終了する(リターンする)。
一方、ステップS20において、影響を及ぼすと判断したら、制御装置CONTは、影響を及ぼす要因が分かっており、その要因による影響を軽減するのに適した線幅が特定できるかどうかを判別する(ステップS22)。
ここで、影響を及ぼす要因としては、プロセス条件やアライメント装置10に固有の検出特性に関する条件、あるいはTIS/WISなどである。
ステップS22において、前記要因による影響を軽減するのに適した線幅が特定できないと判断したら、制御装置CONTは、細線部1及び太線部2のそれぞれに関してアライメントAF動作を行う。すなわち、図6(b)、(c)に示したスリット光の照射状態のそれぞれに基づいてアライメントAF動作を行う。そして、制御装置CONTは、検出された各フォーカス位置の平均値をフォーカス位置に決定する(ステップS23)。
なお、ここでの平均値とは、単純平均値でもよいし、重み付け平均値でもよい。例えば、前記要因が特定できなくても、プロセスの影響が大きいようであると推定されたらプロセスに最適な線幅のほうへ重みを大きくするといったことができる。
一方、ステップS22において、前記要因による影響を軽減するのに適した線幅を特定できると判断したら、制御装置CONTは、基板Pに対して施すプロセスに対して最適な線幅が特定できるかどうかを判別する(ステップS24)。
例えば、CMP処理が実行されるプロセス条件では、太い線幅のほうが型くずれしやすいので、太線部2の撮像信号はアライメントAFに適さず、細線部1が適するといった判断を下すことができる。
ステップS24において、基板Pに対して施すプロセスに対して最適な線幅が特定できると判断したら、制御装置CONTは、プロセス以外の要因に対して最適な線幅が特定できるかどうかを判別する(ステップS25)。
ここでいう要因とは、すなわちマークの設計値情報やアライメント装置に固有の検出特性、TIS/WISなどである。
ステップS25において、最適は線幅が特定できないと判断したら、制御装置CONTは、そのときの基板Pに対して施すプロセスに対して最適な線幅部分でアライメントAF動作を実行する(ステップS26)。
すなわち、例えば、プロセス条件としてCMP処理が実行される場合には、細線部1でアライメントAF動作を実行する。また、太線部2がセグメントマーク2Sならばセグメントマーク2SでアライメントAF動作を実行する。そして、ここでいう最適な線幅とは、信号強度が十分に得られるか、像コントラストが十分に得られるか、信号波形に乱れがないか等の観点から判断される。
一方、ステップS25において、最適は線幅が特定できると判断したら、制御装置CONTは、ステップS24とステップS25とのそれぞれで特定された線幅部分は同じものであるかどうかを判別する(ステップS27)。
ステップS27において、特定された線幅部分は同じでないと判断したら(例えば、ステップS24では細線部1であると判断されたのに対して、ステップS25では太線部2であると判断されたら)、制御装置CONTはステップS23に進む。
一方、ステップS27において、特定された線幅部分は同じであると判断したら(例えば、ステップS24及びステップS25とも細線部1であると判断したら)、制御装置CONTは、この同じであると判断された線幅部分でアライメントAF動作を行う(ステップS28)。
例えば、同じであると判断された線幅部分が細線部1であったら、図6(b)に示す状態でスリット光が照射される。
ステップS24において、プロセスに対して最適な線幅が特定できないと判断したら、制御装置CONTは、アライメント装置10に固有の検出特性に対して最適の線幅が特定できるかどうかを判断する(図21のステップS29)。
例えば、アライメント光学系ALの開口数NAが大きいと、アライメント光学系ALは上述したように高周波成分に対して高感度なので、高周波成分の多い細線部1が、アライメント装置10の検出特性に対して最適な線幅部分であると判断される。
ステップS29において、アライメント装置10の検出特性に対して最適な線幅が特定できると判断したら、制御装置CONTは、アライメント装置10の検出特性以外の要因(すなわちTIS/WIS)に対して最適な線幅が特定できるかどうかを判断する(ステップS30)。
ステップS30において、線幅が特定できると判断したら、制御装置CONTは、ステップS29とステップS30とのそれぞれで特定された線幅部分は同じであるかどうかを判別する(ステップS31)。
ステップS31において、特定された線幅部分は同じでないと判断したら、制御装置CONTはステップS23に進む。
一方、ステップS31において、特定された線幅部分は同じであると判断したら、制御装置CONTは、この同じであると判断された線幅部分でアライメントAF動作を行う(ステップS33)。
例えば、同じであると判断された線幅部分が細線部1であったら、図6(b)に示す状態でスリット光が照射される。
一方、ステップS29において、アライメント装置に固有の検出特性に対して最適な線幅部分が特定できないと判断したら、制御装置CONTは、TIS/WISに対して最適な線幅部分を特定できるかどうかを判別する(ステップS34)。
ステップS34において、最適な線幅部分を特定できると判断したら、制御装置CONTは、TIS/WISに最適な線幅部分でアライメントAF動作を行う(ステップS35)。
例えば、シミュレーションによりマーク段差が小さい低段差マークであることが予想される場合には太線部2における信号コントラストを使用し、マーク段差が大きい高段差マークであることが予想される場合には細線部1における信号コントラストを使用する。なお、ここでは、TIS/WISに関する情報は、マークの設計値に関する情報やプロセスに関する情報に基づいて予めシミュレーションにより求められており、このシミュレーション結果に基づいてTIS/WISの小さい線幅部分をアライメントAFに用いる。
ステップS30において、アライメント装置10の検出特性以外の要因に対して最適な線幅部分が特定できないと判断したら、制御装置CONTは、アライメント装置10に固有の検出特性に最適の線幅部分でアライメントAF動作を実行する(ステップS32)。
例えば、使用する撮像素子20のCCDが高周波ノイズに対して高感度である場合には、太線部2に基づく検出信号にローパスフィルタリング処理を行う。あるいは、アライメント光学系ALの収差が所定の許容範囲内であれば、細線部1及び太線部2のいずれを用いてアライメントAF動作を実行することができる。一方、アライメント光学系ALの収差が前記許容範囲を超える場合には、収差の影響を受けにくい太線部2を用いてアライメントAF動作が実行される。また、アライメント光学系ALの開口数NAが小さい場合には、太線部2に基づく検出信号にローパスフィルタリング処理を行う。一方、アライメント光学系ALの開口数NAが大きい場合には、細線部1に基づく検出信号にハイパスフィルタリング処理を行う。
ステップS34において、TIS/WISに対して最適の線幅部分を特定できないと判断したら、制御装置CONTは、TIS/WISの計測動作を、図8を用いて説明した手順で各線幅部分毎に行う(ステップS36)。
そして、ステップS36での計測結果に基づいて、TIS/WISが小さい線幅部分を用いてアライメントAF動作を実行する(ステップS37)。
図22及び図23は、図18に示したマーク位置計測処理(すなわちステップS12)のサブルーチンを示すフローチャート図である。制御装置CONTは、ステップS10で入力されたマークの設計値に関する情報に基づいて、線幅の相違がマーク位置計測結果に影響を及ぼすかどうかを判別する(図22のステップS60)。
ステップS60において、影響を及ぼさないと判断したら、制御装置CONTは、細線部1及び太線部2のいずれの線幅を用いてもマーク位置計測動作を精度良く行うことができると判断し、マーク位置計測を実行する(ステップS61)。そして、制御装置CONTはマーク位置計測を終了する(リターンする)。
一方、ステップS60において、影響を及ぼすと判断したら、制御装置CONTは、影響を及ぼす要因が分かっており、その要因による影響を軽減するのに適した線幅が特定できるかどうかを判別する(ステップS62)。
ここで、影響を及ぼす要因としては、プロセス条件やアライメント装置10に固有の検出特性に関する条件、あるいはTIS/WISなどである。
ステップS62において、前記要因による影響を軽減するのに適した線幅が特定できないと判断したら、制御装置CONTは、細線部1及び太線部2のそれぞれに関してマーク位置計測動作を行い、検出された各マーク位置の平均値をマーク位置に決定する(ステップS63)。
一方、ステップS62において、前記要因による影響を軽減するのに適した線幅を特定できると判断したら、制御装置CONTは、基板Pに対して施すプロセスに対して最適な線幅が特定できるかどうかを判別する(ステップS64)。
例えば、CMP処理が実行されるプロセス条件では、太い線幅のほうが型くずれしやすいので、太線部2の撮像信号はマーク位置計測に適さないといった判断を下すことができる。
ステップS64において、基板Pに対して施すプロセスに対して最適な線幅が特定できると判断したら、制御装置CONTは、プロセス以外の要因に対して最適な線幅が特定できるかどうかを判別する(ステップS65)。
ここでいう要因とは、すなわちマークの設計値情報やアライメント装置に固有の検出特性、TIS/WISなどである。
ステップS65において、最適は線幅が特定できないと判断したら、制御装置CONTは、そのときの基板Pに対して施すプロセスに対して最適な線幅部分でマーク位置計測動作を実行する(ステップS66)。
すなわち、例えば、プロセス条件としてCMP処理が実行される場合には、細線部1でマーク位置計測動作を実行する。また、太線部2がセグメントマーク2Sならばセグメントマーク2Sでマーク位置計測動作を実行する。
一方、ステップS65において、最適は線幅が特定できると判断したら、制御装置CONTは、ステップS64とステップS65とのそれぞれで特定された線幅部分は同じものであるかどうかを判別する(ステップS67)。
ステップS67において、特定された線幅部分は同じでないと判断したら、制御装置CONTはステップS63に進む。一方、ステップS67において、特定された線幅部分は同じであると判断したら、制御装置CONTは、この同じであると判断された線幅部分でマーク位置計測動作を行う(ステップS68)。
ステップS64において、プロセスに対して最適な線幅が特定できないと判断したら、制御装置CONTは、アライメント装置10に固有の検出特性に対して最適の線幅が特定できるかどうかを判断する(図23のステップS69)。
ステップS69において、アライメント装置の検出特性に対して最適な線幅が特定できると判断したら、制御装置CONTは、アライメント装置の検出特性以外の要因(すなわちTIS/WIS)に対して最適な線幅が特定できるかどうかを判断する(ステップS70)。
ステップS70において、線幅が特定できると判断したら、制御装置CONTは、ステップS69とステップS70とのそれぞれで特定された線幅部分は同じであるかどうかを判別する(ステップS71)。
ステップS71において、特定された線幅部分は同じでないと判断したら、制御装置CONTはステップS63に進む。一方、ステップS71において、特定された線幅部分は同じであると判断したら(例えば、ステップS69及びステップS70とも細線部1であると判断したら)、制御装置CONTは、この同じであると判断された線幅部分でマーク位置計測動作を行う(ステップS73)。
一方、ステップS69において、アライメント装置に固有の検出特性に対して最適な線幅部分が特定できないと判断したら、制御装置CONTは、TIS/WISに対して最適な線幅部分を特定できるかどうかを判別する(ステップS74)。
ステップS74において、最適な線幅部分を特定できると判断したら、制御装置CONTは、TIS/WISに最適な線幅部分でマーク位置計測動作を行う(ステップS75)。
例えば、シミュレーションによりマーク段差が小さい低段差マークであることが予想される場合には太線部2でエッジ計測法で位置計測し、マーク段差が大きい高段差マークであることが予想される場合には細線部1をテンプレートマッチング法で位置計測する。これは、線幅が細くても段差が大きければコントラストが得られるからであってシングル波形を安定して得られるからである。
ステップS70において、アライメント装置10の検出特性以外の要因に対して最適な線幅部分が特定できないと判断したら、制御装置CONTは、アライメント装置10に固有の検出特性に最適の線幅部分でマーク位置計測動作を実行する(ステップS72)。
例えば、使用する撮像素子20のCCDが高周波ノイズに対して高感度である場合には、太線部2に基づく検出信号にローパスフィルタリング処理を行う。あるいは、アライメント光学系ALの収差が所定の許容範囲内であれば、細線部1及び太線部2のいずれを用いてマーク位置計測動作を実行することができる。一方、アライメント光学系ALの収差が前記許容範囲を超える場合には、収差の影響を受けにくい太線部2を用いてマーク位置計測動作が実行される。また、アライメント光学系ALの開口数NAが小さい場合には、太線部2に基づく検出信号にローパスフィルタリング処理を行う。一方、アライメント光学系ALのNAが大きい場合には、細線部1に基づく検出信号にハイパスフィルタリング処理を行う。
ステップS74において、TIS/WISに対して最適の線幅部分を特定できないと判断したら、制御装置CONTは、TIS/WISの計測動作を、図8を用いて説明した手順で各線幅部分毎に行う(ステップS76)。
そして、ステップS76での計測結果に基づいて、TIS/WISが小さい線幅部分を用いてマーク位置計測動作を実行する(ステップS77)。
なお、上記各実施形態において、アライメントマークAMを構成する単位マーク7は、細線部1と太線部2とのそれぞれのX軸方向における中心位置が統一された左右対称形状であるが、例えば、「S」字状マークなど、左右対称でなくてもX軸方向における中心位置が容易に設定可能な形状であれば任意の形状を用いることができる。あるいは、アライメントマークAMとしてはライン状マークに限らず例えばドット状マーク等も含む。
なお、上記実施形態では、アライメントマークが設けられる物体を基板Pとして説明したが、本発明のマークが形成される物体としては、マスク、マスクステージMST上に形成されたマスクステージ基準マークRM、基板ステージPST上に形成された基板ステージ基準マークFMも含む。
また、上記実施の形態において、アライメントセンサをハロゲンランプ等を光源とする波長帯域幅の広い光で照明し、CCD等の撮像素子20で撮像したアライメントマークの画像データを画像処理してマーク位置を計測するFIA(Field Image Alignment)方式として説明したが、レーザ光を基板上のドット列状のアライメントマークに照射し、そのマークにより回折または散乱された光を用いてマーク位置を検出するLSA(Laser Step Alignment)方式や、基板上の回折格子状のアライメントマークにピッチ方向に対照的に傾斜した2つのコヒーレントビームを照射し、発生した2つの回折光を干渉させ、その位相からアライメントマークの位置を計測するLIA(Laser Interferometric Alignment)方式であってもよい。更には、WO98/39689に開示されている二重格子方式であってもよい。
なお、上記各実施形態の基板Pとしては、半導体デバイス製造用の半導体ウエハのみならず、ディスプレイデバイス用のガラス基板や、薄膜磁気ヘッド用のセラミックウエハ、あるいは露光装置で用いられるマスクまたはレチクルの原版(合成石英、シリコンウエハ)等が適用される。
露光装置EXとしては、マスクMと基板Pとを同期移動してマスクMのパターンを走査露光するステップ・アンド・スキャン方式の走査型露光装置(スキャニングステッパ)の他に、マスクMと基板Pとを静止した状態でマスクMのパターンを一括露光し、基板Pを順次ステップ移動させるステップ・アンド・リピート方式の投影露光装置(ステッパ)にも適用することができる。また、本発明は基板P上で少なくとも2つのパターンを部分的に重ねて転写するステップ・アンド・スティッチ方式の露光装置にも適用できる。
露光装置EXの種類としては、基板Pに半導体素子パターンを露光する半導体素子製造用の露光装置に限られず、液晶表示素子製造用又はディスプレイ製造用の露光装置や、薄膜磁気ヘッド、撮像素子(CCD)あるいはレチクル又はマスクなどを製造するための露光装置などにも広く適用できる。
また、照明光学系ILの光源として、超高圧水銀ランプから発生する輝線(g線(436nm)、h線(404.nm)、i線(365nm))、KrFエキシマレーザ(248nm)、ArFエキシマレーザ(193nm)、Fレーザ(157nm)のみならず、電子線やイオンビームなどの荷電粒子線を用いることができる。例えば、電子線を用いる場合には電子銃として、熱電子放射型のランタンヘキサボライト(LaB)、タンタル(Ta)を用いることができる。また、YAGレーザや半導体レーザ等の高調波などを用いてもよい。
例えば、DFB半導体レーザ又はファイバーレーザから発振される赤外域又は可視域の単一波長レーザを、例えばエルビウム(又はエルビウムとイットリビウムの両方)がドープされたファイバーアンプで増幅し、かつ非線形光学結晶を用いて紫外光に波長変換した高調波を露光光として用いてもよい。なお、単一波長レーザの発振波長を1.544〜1.553μmの範囲内とすると、193〜194nmの範囲内の8倍高調波、即ちArFエキシマレーザとほぼ同一波長となる紫外光が得られ、発振波長を1.57〜1.58μmの範囲内とすると、157〜158nmの範囲内の10倍高調波、即ちF2レーザとほぼ同一波長となる紫外光が得られる。
また、レーザプラズマ光源、又はSORから発生する波長5〜50nm程度の軟X線領域、例えば波長13.4nm、又は11.5nmのEUV(Extreme Ultra Violet)光を露光光として用いてもよく、EUV露光装置では反射型レチクルが用いられ、かつ投影光学系が複数枚(例えば3〜6枚程度)の反射光学素子(ミラー)のみからなる縮小系となっている。
また、投影光学系PLは屈折系、反射系、及び反射屈折系のいずれであってもよい。なお、露光光の波長が200nm程度以下であるときは、露光光が通過する光路を、露光光の吸収が少ない気体(窒素、ヘリウムなどの不活性ガス)でパージすることが望ましい。また電子線を用いる場合には光学系として電子レンズおよび偏向器からなる電子光学系を用いればよい。なお、電子線が通過する光路は、真空状態にすることはいうまでもない。
基板ステージPSTやマスクステージMSTにリニアモータ(USP5,623,853またはUSP5,528,118参照)を用いる場合は、エアベアリングを用いたエア浮上型およびローレンツ力またはリアクタンス力を用いた磁気浮上型のどちらを用いてもよい。また、各ステージPST、MSTは、ガイドに沿って移動するタイプでもよく、ガイドを設けないガイドレスタイプであってもよい。
各ステージPST、MSTの駆動機構としては、二次元に磁石を配置した磁石ユニットと、二次元にコイルを配置した電機子ユニットとを対向させ電磁力により各ステージPST、MSTを駆動する平面モータを用いてもよい。この場合、磁石ユニットと電機子ユニットとのいずれか一方をステージPST、MSTに接続し、磁石ユニットと電機子ユニットとの他方をステージPST、MSTの移動面側に設ければよい。
基板ステージPSTの移動により発生する反力は、投影光学系PLに伝わらないように、特開平8−166475号公報(USP5,528,118)に記載されているように、フレーム部材を用いて機械的に床(大地)に逃がしてもよい。
マスクステージMSTの移動により発生する反力は、投影光学系PLに伝わらないように、特開平8−330224号公報(US S/N 08/416,558)に記載されているように、フレーム部材を用いて機械的に床(大地)に逃がしてもよい。
以上のように、本願実施形態の露光装置EXは、本願特許請求の範囲に挙げられた各構成要素を含む各種サブシステムを、所定の機械的精度、電気的精度、光学的精度を保つように、組み立てることで製造される。これら各種精度を確保するために、この組み立ての前後には、各種光学系については光学的精度を達成するための調整、各種機械系については機械的精度を達成するための調整、各種電気系については電気的精度を達成するための調整が行われる。各種サブシステムから露光装置への組み立て工程は、各種サブシステム相互の、機械的接続、電気回路の配線接続、気圧回路の配管接続等が含まれる。この各種サブシステムから露光装置への組み立て工程の前に、各サブシステム個々の組み立て工程があることはいうまでもない。各種サブシステムの露光装置への組み立て工程が終了したら、総合調整が行われ、露光装置全体としての各種精度が確保される。なお、露光装置の製造は温度およびクリーン度等が管理されたクリーンルームで行うことが望ましい。
半導体デバイス等のマイクロデバイスは、図24に示すように、マイクロデバイスの機能・性能設計を行うステップ201、この設計ステップに基づいたマスク(レチクル)を製作するステップ202、デバイスの基材である基板を製造するステップ203、前述した実施形態の露光装置EXによりマスクのパターンを基板に露光する露光処理ステップ204、デバイス組み立てステップ(ダイシング工程、ボンディング工程、パッケージ工程を含む)205、検査ステップ206等を経て製造される。
本発明に係る露光装置の一実施形態を示す概略構成図である。 本発明の位置検出用マークの一実施形態を示す図である。 本発明の位置検出用マークが基板上に形成されている様子を示す図である。 マーク検出装置により位置検出用マークの位置検出が行われている状態を示す図である。 マーク検出装置の一実施形態を示す概略構成図である。 マーク検出装置の検出状態の例を示す図である。 マーク検出装置の検出状態の例を示す図である。 TIS/WIS検出の一例を示す模式図である。 マーク線幅によりCMP処理が与える影響を示す模式図である。 本発明のマーク評価方法を説明するための模式図である。 本発明の位置検出用マークの他の実施形態を示す図である。 本発明の位置検出用マークの他の実施形態を示す図である。 本発明の位置検出用マークの他の実施形態を示す図である。 本発明の位置検出用マークの他の実施形態を示す図である。 本発明の位置検出用マークの他の実施形態を示す図である。 本発明の位置検出用マークの他の実施形態を示す図である。 本発明のマーク検出方法の一例を示すフローチャート図である。 本発明のマーク検出方法の一例を示すフローチャート図である。 本発明のマーク検出方法の一例を示すフローチャート図である。 本発明のマーク検出方法の一例を示すフローチャート図である。 本発明のマーク検出方法の一例を示すフローチャート図である。 本発明のマーク検出方法の一例を示すフローチャート図である。 本発明のマーク検出方法の一例を示すフローチャート図である。 半導体デバイスの製造工程の一例を示すフローチャート図である。 従来の課題を説明するための模式図である。
符号の説明
1…細線部(第1領域)、2…太線部(第2領域)、10…アライメント装置(マーク検出装置)、12…検出領域、12A…第1の検出領域、12B…第2の検出領域、20…撮像素子(検出部)、29…信号処理装置(処理部)、AM…アライメントマーク(位置検出用マーク)、CONT…制御装置(第1、第2処理手段、処理部)、D…ショット領域(区画領域)、EX…露光装置、L1…第1区間、L2…第2区間、M…マスク、P…基板(物体)、W1…第1の幅、W2…第2の幅、SLA…第1の走査線、SLB…第2の走査線

Claims (26)

  1. 物体上に設けられ、該物体の第1の方向における位置検出に用いられる位置検出用マークにおいて、
    前記第1の方向において第1の幅を有する第1領域と、
    前記第1領域と異なる位置に配置され、前記第1の方向において前記第1の幅とは異なる第2の幅を有する第2領域とを有し、
    前記第1領域は、前記第1の方向における前記第1の幅が前記第1の方向と直交する第2の方向に連続する第1区間を有し、
    前記第2領域は、前記第1の方向における前記第2の幅が前記第2の方向に連続する第2区間を有し、
    前記第1区間の前記第1の方向における中心の位置情報の値と前記第2区間の前記第1の方向における中心の位置情報の値とのそれぞれは設計値上で同じ値に設定されていることを特徴とする位置検出用マーク。
  2. 前記第2領域は、前記第2の方向において前記第1領域と異なる位置に配置されていることを特徴とする請求項1記載の位置検出用マーク。
  3. 物体上に形成されたマークを検出して、前記マーク又は前記物体の位置情報を求める位置計測方法において、
    前記物体上には請求項1又は請求項2記載の位置検出用マークが形成されており、
    前記マークの前記第1領域及び前記第2領域のうちの少なくとも一方の前記第1の方向における位置情報を検出することにより、前記マーク又は前記物体の前記第1の方向における位置情報を求めることを特徴とする位置計測方法。
  4. 物体上に形成されたマークを評価するマーク評価方法において、
    前記マークは、第1の方向において第1の幅を有する第1領域と、前記第1の方向において前記第1の幅とは異なる第2の幅を有する第2領域とを有するマークであり、前記第1領域は、前記第1の方向における前記第1の幅が前記第1の方向と直交する第2の方向に連続する第1区間を有し、前記第2領域は、前記第1の方向における前記第2の幅が前記第2の方向に連続する第2区間を有しており、
    前記第1区間の前記第1の方向における中心の位置情報の値と前記第2区間の前記第1の方向における中心の位置情報の値とのそれぞれは設計値上で同じ値に設定されており、
    前記転写されたマークの前記第1及び第2領域の前記第1及び第2の幅のそれぞれを検出し、該検出結果を、前記第1及び第2の幅の設計値上の値を基準として評価することを特徴とするマーク評価方法。
  5. 前記物体は複数の区画領域を備えた基板であり、
    前記複数の区画領域のそれぞれに、互いに異なるフォーカス状態で前記マークを転写し、前記区画領域のそれぞれに転写した前記マークのそれぞれの前記第1及び第2の幅を検出し、前記評価することを特徴とする請求項4記載のマーク評価方法。
  6. 第1の方向に走査する複数の走査線を有する撮像素子を用いて物体上に形成されたマークを撮像するマーク検出方法において、
    前記複数の走査線のうち第1の走査線より得られた撮像信号を第1の処理アルゴリズムで処理する第1工程と、
    前記複数の走査線のうち、前記第1の走査線とは異なる第2の走査線より得られた撮像信号を、前記第1の処理アルゴリズムとは異なる第2の処理アルゴリズムで処理する第2工程とを有することを特徴とするマーク検出方法。
  7. 前記第1工程で得られた処理結果及び前記第2工程で得られた処理結果のうちの少なくとも一方の処理結果を用いて、前記マークの前記第1の方向における位置情報を求めることを特徴とする請求項6記載のマーク検出方法。
  8. 前記第1工程で得られた処理結果及び前記第2工程で得られた処理結果のうちの少なくとも一方の処理結果に基づいて、前記物体の前記マークが設けられている被検出面の法線方向において前記マーク又は物体が位置合わせされるべき位置情報を求めることを特徴とする請求項6又は7記載のマーク検出方法。
  9. 前記マークは、前記第1の方向において第1の幅を有する第1領域と、前記第1の方向において前記第1の幅とは異なる第2の幅を有する第2領域とを有し、
    前記第1工程では、前記マークの前記第1領域を前記第1の走査線で走査し、
    前記第2工程では、前記マークの前記第2領域を前記第2の走査線で走査することを特徴とする請求項6〜8のいずれか一項記載のマーク検出方法。
  10. 物体の被検出面上に形成されたマークを検出するマーク検出方法において、
    前記マークは、第1の方向において第1の幅を有する第1領域と、前記第1の方向において前記第1の幅とは異なる第2の幅を有する第2領域とを有し、
    前記第1領域を光電検出し、該検出結果に基づいて、前記マーク又は物体の前記被検出面の面方向における位置情報を求め、
    前記第2領域を光電検出し、該検出結果に基づいて、前記被検出面の法線方向において前記マーク又は物体が位置合わせされるべき位置情報を求めることを特徴とするマーク検出方法。
  11. 前記第1領域の第1の幅は、前記第2領域の第2の幅より小さく設定されていることを特徴とする請求項10記載のマーク検出方法。
  12. 物体上に形成されたマークを検出するマーク検出方法において、
    前記マークは、前記第1の方向において第1の幅を有する第1領域と、前記第1の方向において前記第1の幅とは異なる第2の幅を有する第2領域とを有し、
    前記第1領域と前記第2領域との中から、マーク検出の対象とすべき領域を、所定条件に基づいて選択することを特徴とするマーク検出方法。
  13. 前記第1及び第2領域のうち選択した領域のマーク検出結果に基づいて、前記物体の前記マークが設けられている被検出面の面方向における前記マーク又は物体の位置情報、及び前記被検出面の法線方向において前記マーク又は物体が位置合わせされるべき位置情報を求めることを特徴とする請求項12記載のマーク検出方法。
  14. 前記マークの前記第1及び第2領域に対する検出動作を複数の検出条件のもとでそれぞれ行い、
    前記複数の検出動作による前記第1及び第2領域についての検出結果のそれぞれの基準値に対する誤差情報を求め、該誤差情報に基づいて前記選択することを特徴とする請求項12又は13記載のマーク検出方法。
  15. 前記所定条件は、前記物体に対して施されるプロセス条件、前記マークを光電検出する検出装置に固有の検出特性に関する条件、及び前記マークの設計値に関する条件のうちの少なくとも1つを含むことを特徴とする請求項12〜14のいずれか一項記載のマーク検出方法。
  16. 前記マークの前記第1領域は、前記第1の方向における前記第1の幅が前記第1の方向と直交する第2の方向に連続する第1区間を有し、前記マークの前記第2領域は、前記第1の方向における前記第2の幅が前記第2の方向に連続する第2区間を有しており、且つ前記第1区間の前記第1の方向における中心の位置情報の値と前記第2区間の前記第1の方向における中心の位置情報の値とのそれぞれは設計値上で同じ値に設定されていることを特徴とする請求項9〜15のいずれか一項記載のマーク検出方法。
  17. マスク上に形成されたパターンを、位置検出用マークが形成された物体上に露光する露光方法において、
    請求項6〜請求項16のいずれか一項記載のマーク検出方法を用いて前記マークを検出するマーク検出工程と、
    前記マーク検出工程の検出結果に基づいて前記マスクと前記物体とを位置合わせするアライメント工程と、
    前記マスクと前記物体とを位置合わせした後、前記露光する露光工程とを有することを特徴とする露光方法。
  18. 請求項17記載の露光方法を用いて、マスク上に形成されたデバイスパターンを前記基板上に転写する工程を含むことを特徴とするデバイス製造方法。
  19. 第1の方向に走査する複数の走査線を有する撮像素子を備え、物体上に形成されたマークを撮像するマーク検出装置において、
    前記複数の走査線のうち第1の走査線より得られた前記マークの第1領域に対応する撮像信号を、第1の処理アルゴリズムで処理する第1処理手段と、
    前記複数の走査線のうち、前記第1の走査線とは異なる第2の走査線より得られた前記マークの、前記第1の方向において前記第1領域とは異なる線幅を持つ第2領域に対応する撮像信号を、前記第1の処理アルゴリズムとは異なる第2の処理アルゴリズムで処理する第2処理手段とを有することを特徴とするマーク検出装置。
  20. 物体の被検出面上に形成されたマークを検出するマーク検出装置において、
    前記マークのうち第1の方向において第1の幅を有する第1領域及び前記第1の幅とは異なる第2の幅を有する第2領域のそれぞれを検出する第1の検出領域及び第2の検出領域を備えた検出部と、
    前記第1及び第2の検出領域のそれぞれの検出結果のうちのいずれか一方を選択し、該選択した一方の検出結果に基づいて前記被検出面の面方向における前記マーク又は物体の位置情報を求め、他方の検出結果に基づいて前記被検出面の法線方向において前記マーク又は物体が位置合わせされるべき位置情報を求める処理部とを有することを特徴とするマーク検出装置。
  21. 物体上に形成されたマークを検出するマーク検出装置において、
    前記マークのうち第1の方向において第1の幅を有する第1領域及び前記第1の幅とは異なる第2の幅を有する第2領域のそれぞれを検出する第1の検出領域及び第2の検出領域を備えた検出部と、
    前記第1領域と前記第2領域との中から、マーク検出の対象とすべき領域を、所定条件に基づいて選択する制御装置とを有することを特徴とするマーク検出装置。
  22. 前記所定条件は、前記物体に対して施されるプロセスに関する条件、前記マークを光電検出する検出装置に固有の検出特性に関する条件、及び前記マークの設計値に関する条件のうちの少なくとも1つを含むことを特徴とする請求項21記載のマーク検出装置。
  23. 前記マークの前記第1領域は、前記第1の方向における前記第1の幅が前記第1の方向と直交する第2の方向に連続する第1区間を有し、前記マークの前記第2領域は、前記第1の方向における前記第2の幅が前記第2の方向に連続する第2区間を有しており、且つ前記第1区間の前記第1の方向における中心の位置情報の値と前記第2区間の前記第1の方向における中心の位置情報の値とのそれぞれは設計値上で同じ値に設定されていることを特徴とする請求項19〜22のいずれか一項記載のマーク検出装置。
  24. マスク上に形成されたパターンを、位置検出用マークが形成された物体上に露光する露光装置において、
    請求項19〜請求項23のいずれか一項記載のマーク検出装置を有することを特徴とする露光装置。
  25. 請求項1又は請求項2記載の位置検出用マークを備えたレチクル。
  26. 請求項1又は請求項2記載の位置検出用マークを備えた感光性基板。
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