JP2005316519A - 河川区間検索方法、河川区間検索プログラム及び河川区間検索プログラムを記録した記録媒体 - Google Patents

河川区間検索方法、河川区間検索プログラム及び河川区間検索プログラムを記録した記録媒体 Download PDF

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Abstract

【課題】 河川区間の自動検索を可能とする。
【解決手段】 全国の流域内の河川区間ラインデータに対し、地理情報をベースにして河川名、流域、上流、下流、合流方向が規則的に区別できる、法則性を持った河川区間ID(例えば番号)が割り振られ、河川区間IDが記憶部に予め記憶されている。処理部は、記憶部に記憶された河川区間IDの規則性を利用して、河川区間の自動検索(任意の河川区間へ流入する上流域全ての河川区間、及び、任意の河川区間から海までの河川の流下経路の抽出)を行う。例えば、処理部は、検索する基準となる基準河川区間ID(例えば、図中白抜き数字で示されるID)を設定し、記憶部に記憶された各河川区間IDと基準河川区間IDとに基づき、各河川区間IDが基準河川区間IDよりも「上流」又は「下流」又は「上流でも下流でもない」のいずれかに分類し、それぞれ所定のファイルに記憶する。
【選択図】 図5

Description

本発明は、河川区間検索方法、河川区間検索プログラム及び河川区間検索プログラムを記録した記録媒体に係り、特に、流域内河川区間に割り当てられた識別子(ID)を利用した河川区間検索方法、河川区間検索プログラム及び河川区間検索プログラムを記録した記録媒体に関する。
現状では、全国規模で統一・公開されている既存の河川ラインデータは、国土地理院で整備している国土数値情報(国土情報整備事業によって作成されたデジタルデータ)等がある。これは、単なるデジタル化されたラインデータ(例えば、絵の中の線のような物)である。この河川ラインデータには、そのID番号に河川の上流・下流関係を示す情報が含まれていない。このため、特定河川区間データに対し、上流域、下流河川の検索を行う事が困難である。
また、標高ラスターデータを必要とせずに、広大な領域における河川網等に関する線画化ラスターデータ及び網ベクトルデータを作成する線画化処理方法等が開示されている(例えば、特許文献1参照)。特許文献1に記載の方法では、原河川網ラスターデータに対して、最上流端と最下流端を指定し、最上流端と支川上流端及び最下流端を結ぶ全ての経路を自動生成している。また、複数の支川を仮幹川に順次合流させることができるように、河川の上流から下流へ向けて全ての河川上の点に番号をつけて、河川網ベクトルデータが出力される。
特開200−149030号公報
現在日本の河川の各区間には、一元管理された特定番号が存在しない。したがって、流域内全体を視野に入れた管理を行う事が非常に困難な状態である。これは、現在の河川管理体制が、一級河川については国、二級河川については地方自治体という様に分割されており、管轄地域の違いが大きく影響していると考えられる。また、流域が二つ以上の県にまたがっている場合に、地方自治体の担当部局が別である事も一因であると想定される。この現状が流域一貫の管理(流域全体を統合的に管理していく考え方)を困難にしている。また、河川区間の自動検索を可能とすることは、流域管理にとって必要不可欠ともいえる。
現在日本中の河川区間に一元的に管理された番号が振られていないことは、住所に例えれば、市町村・字・番地があっても郵便番号がない状態である。○○川水系、○○川、○○沢と表示されても、そこがどこにあるのか、またその上流・下流はどんなところなのかなど、詳細には想像出来ない場合がある。また、国民のほとんどは、自分達の居住地がどの水系にあるのか、また海まではどのように繋がっているのかを認識出来ないこともある。このことは、漠然とした飲料水への不安と、水に流せば後はどうにかなるといった無責任な下水処理感覚が広まる要因ともなり得る。
また、特許文献1に記載の方法等は、例えば、河川の番号は河川網ベクトルデータを作成するための手段である。また、付与された番号に基づき、特定区間からの上流と下流を辿ることは困難である。
本発明は以上の点に鑑み、全国規模で、全ての河川区間に所定の法則性を持つ固有の認識番号を割り振り、その番号の振り分け方の規則性を活用し、河川区間の自動検索を可能とすることを目的とする。また、本発明は、任意の河川区間へ流入する上流域全ての河川区間の自動検索、及び、任意の河川区間から海までの流下経路の自動検索を可能とすることを目的とする。さらに、河川区間に様々な地理情報を事前に属性としてデータベース化しておき、河川の上流と下流の因果関係を含めた空間的解析を可能とすることを目的とする。
本発明は、全国の流域内の河川区間ラインデータに対し、法則性を有する特定の固有番号(以下、河川区間ID)を与え、そのID番号の法則性を利用して流域内の特定河川区間(その区間より上流域の全ての河川区間、またその区間から下流の海までの最短区間)を検索可能とする。
さらに、河川区間に対してそこに含まれる環境属性(生物生息情報、産業関連情報、環境負荷インベントリー等)をあらかじめデータベース化しておけば、流域内河川の空間的な解析をとおして環境保全や国土防災の面でより高度な流域管理が可能となる。
本発明は、例えば、以下の事項を実現する。
(1)河川区間IDを付けるべきデジタル化された河川区間ラインデータを作成する(河川区間の定義)。
(2)河川区間ラインデータに上流と下流の位置関係を持つID番号を付加する(河川区間IDの付け方の法則性)
(3)河川ラインデータに属性情報として、河川構造物、生物生息情報、汚濁排水地点情報、採水地点データ、下水処理施設データ等を結合しデータの表を作成する(流域環境データの一元的な管理)。
(4)記憶部に記憶された上述の河川区間IDに基づき、上流・下流の自動検索を行う。コンピュータの処理部により、河川区間の上流下流の関係を判断して求め、その属性データの間の因果関係を解析する。
本発明の第1の解決手段によると、
所望の河川区間から河口までの流下経路を検索するための河川区間検索方法であって、
処理部は、河川の水系を細分化した各サブ流域と、各サブ流域内の河川を構成する各小区間とに対して付与された河川区間識別子を記憶した河川区間識別子ファイルから、又は、入力部から、流下経路を検索する基準となる基準河川区間識別子を入力するステップであって、前記河川区間識別子は、上位から第1識別情報乃至第m識別情報(mは整数)の順に並べて構成されたサブ流域識別子と、上位から第1識別情報乃至第n識別情報(nは整数)の順に並べて構成された小区間識別子とを含み、前記サブ流域識別子と前記小区間識別子はそれぞれ、(1)水系の本流又はサブ流域内の本流は、サブ流域識別子及び小区間識別子の第1識別情報が下流から上流側に向うに従い番号が増加し、(2)水系の本流又はサブ流域内の本流に流れ込む第1の支流は、サブ流域識別子及び小区間識別子の第1識別情報は流れ込む本流の第1識別情報と一致し、かつ、第2識別情報は下流から上流側に向うに従い番号が増加し、及び、(3)水系又はサブ流域内の第k−1の支流(kは2以上m−1又はn−1以下の整数)に流れ込む第kの支流は、サブ流域識別子及び小区間識別子の第1識別情報乃至第k識別情報は流れ込む第k−1の支流の第1乃至第k識別情報と一致し、かつ、第k+1識別情報は下流から上流側に向うに従い番号が増加するように割り当てられた識別子である、前記入力するステップと、
処理部は、河川区間識別子ファイルを参照し、入力された基準河川区間識別子のサブ流域識別子と同じサブ流域識別子を有する河川区間識別子のひとつを選択するステップと、
処理部は、選択された河川区間識別子の小区間識別子の各識別情報が示す値がそれぞれ、入力された基準河川区間識別子の小区間識別子の各識別情報が示す値以下であるか否かを判断するステップと、
処理部は、各識別情報が示す値以下であると判断された場合に、選択された河川区間識別子を下流河川区間識別子ファイルに記憶するステップと、
処理部は、河川区間識別子ファイルに記憶された河川区間識別子について、基準河川区間識別子のサブ流域識別子と同じサブ流域識別子を有する河川区間識別子を全て選択するまで、河川区間識別子を選択して該当する河川区間識別子の検索及び記憶を繰り返すステップと、
処理部は、基準河川区間識別子のサブ流域識別子が、河口に流れ込む河川区間を示す値か否かを判断するステップと、
処理部は、河口に流れ込む河川区間を示す値と判断されるまで、基準河川区間識別子を、1つ下流のサブ流域中で小区間識別子が最大の河川区間識別子に変更し、河川区間識別子ファイルを参照して、変更された基準河川区間識別子のサブ流域識別子と同じサブ流域識別子を有する河川区間識別子を選択し、選択された河川区間識別子の小区間識別子の各識別情報が示す値がそれぞれ、変更された基準河川区間識別子の小区間識別子の各識別情報が示す値以下である河川区間識別子を、下流河川区間識別子ファイルに記憶することを繰り返すステップと
を含む前記河川区間検索方法が提供される。
本発明の第2の解決手段によると、
所望の河川区間の上流区間を検索するための河川区間検索方法であって、
処理部は、河川の水系を細分化した各サブ流域と、各サブ流域内の河川を構成する各小区間とに対して付与された河川区間識別子を記憶した河川区間識別子ファイルから、又は、入力部から、上流区間を検索する基準となる基準河川区間識別子を入力するステップであって、前記河川区間識別子は、上位から第1識別情報乃至第m識別情報(mは整数)の順に並べて構成されたサブ流域識別子と、上位から第1識別情報乃至第n識別情報(nは整数)の順に並べて構成された小区間識別子とを含み、前記サブ流域識別子と前記小区間識別子はそれぞれ、(1)水系の本流又はサブ流域内の本流は、サブ流域識別子及び小区間識別子の第1識別情報が下流から上流側に向うに従い番号が増加し、(2)水系の本流又はサブ流域内の本流に流れ込む第1の支流は、サブ流域識別子及び小区間識別子の第1識別情報は流れ込む本流の第1識別情報と一致し、かつ、第2識別情報は下流から上流側に向うに従い番号が増加し、及び、(3)水系又はサブ流域内河川区間の第k−1の支流(kは2以上m−1又はn−1以下の整数)に流れ込む第kの支流は、サブ流域識別子及び小区間識別子の第1識別情報乃至第k識別情報は流れ込む第k−1の支流の第1乃至第k識別情報と一致し、かつ、第k+1識別情報は下流から上流側に向うに従い番号が増加するように割り当てられた識別子である、前記入力するステップと、
処理部は、河川区間識別子ファイルを参照し、入力された基準河川区間識別子のサブ流域識別子と同じサブ流域識別子を有する河川区間識別子のひとつを選択するステップと、
処理部は、選択された河川区間識別子の小区間識別子の各識別情報が示す値がそれぞれ、入力された基準河川区間識別子の小区間識別子の各識別情報が示す値以下であるか否かを判断するステップと、
処理部は、前記各識別情報が示す値以下であるか否かを判断するステップで各識別情報が示す値以下でないと判断された場合、基準河川区間識別子の小区間識別子の第2識別情報が予め設定された0又は予め設定された最小値か否かに基づき、基準河川区間がサブ流域の本流であるか否かを判断するステップと、
処理部は、基準河川区間がサブ流域の本流であると判断された場合、選択された河川区間識別子が示す値が、基準河川区間識別子が示す値より大きいか否かを判断するステップと、
処理部は、基準河川区間がサブ流域の本流でないと判断された場合、選択された河川区間識別子が示す値が、基準河川区間識別子が示す値より大きく、かつ、基準河川区間識別子の小区間識別子を下位の識別情報から上位の識別情報へ順次参照したときに値が最初に0以外になる第i識別情報(iは整数)の1つ上位の第i+1識別情報と、選択された河川区間識別子の小区間識別子の第i+1識別情報とが一致するか否かを判断するステップと、
処理部は、前記大きいか否か判断するステップで、選択された河川区間識別子が示す値の方が大きいと判断された場合に、及び/又は、前記一致するか否かを判断するステップで、選択された河川区間識別子が示す値の方が大きく、かつ、第i+1識別情報が一致すると判断された場合に、選択された河川区間識別子を上流河川区間識別子ファイルに記憶するステップと、
処理部は、河川区間識別子ファイルに記憶された河川区間識別子について、基準河川区間識別子のサブ流域識別子と同じサブ流域識別子を有する河川区間識別子を全て選択するまで、河川区間識別子を選択して該当する河川区間識別子の検索及び記憶を繰り返すステップと
を含む前記河川区間検索方法が提供される。
本発明の第3の解決手段によると、
所望の河川区間から河口までの流下経路を検索するための河川区間検索方法であって、
処理部は、河川の水系を細分化した各サブ流域と、各サブ流域内の河川を構成する各小区間とに対して付与された河川区間識別子を記憶した河川区間識別子ファイルから、又は、入力部から、流下経路を検索する基準となる基準河川区間識別子を入力するステップであって、前記河川区間識別子は、上位から第1識別情報乃至第m識別情報(mは整数)の順に並べて構成されたサブ流域識別子と、上位から第1識別情報乃至第n識別情報(nは整数)の順に並べて構成された小区間識別子とを含み、前記サブ流域識別子と前記小区間識別子はそれぞれ、(1)水系の本流又はサブ流域内の本流は、サブ流域識別子及び小区間識別子の第1識別情報が下流から上流側に向うに従い番号が増加し、(2)水系の本流又はサブ流域内の本流に流れ込む第1の支流は、サブ流域識別子及び小区間識別子の第1識別情報は流れ込む本流の第1識別情報と一致し、かつ、第2識別情報は下流から上流側に向うに従い番号が増加し、及び、(3)河川の第k−1の支流(kは2以上m−1又はn−1以下の整数)に流れ込む第kの支流は、サブ流域識別子及び小区間識別子の第1識別情報乃至第k識別情報は流れ込む第k−1の支流の第1乃至第k識別情報と一致し、かつ、第k+1識別情報は下流から上流側に向うに従い番号が増加するように割り当てられた識別子である、前記入力するステップと、
処理部は、基準河川区間識別子のサブ流域識別子及び小区間識別子を下位の識別情報から順次参照し、最初に0以外になる識別情報に対応する、基準河川区間識別子の識別情報について、その識別情報が示す値を減少させるステップと、
処理部は、河川区間識別子ファイルを参照して、値が減少された基準河川区間識別子と一致する河川区間識別子を検索し、該当する河川区間識別子を読み出して下流河川区間識別子ファイルに記憶するステップと、
処理部は、値が減少された識別情報が0か否かを判断するステップと、
処理部は、値が減少された識別情報が0でないと判断された場合、その識別情報が示す値をさらに減少させて、これと一致する河川区間識別子の検索及び記憶を繰り返し、一方、値が減少された識別情報が0であると判断された場合、値が減少された識別情報のひとつ上位の識別情報が示す値を減少させて、これと一致する河川区間識別子の検索及び記憶を繰り返すステップと、
処理部は、識別情報の示す値が減少された基準河川区間識別子のサブ流域識別子流域小区間識別子が全て0になるまで、該当する河川区間識別子の検索及び記憶を繰り返すステップと、
を含む河川区間検索方法が提供される。
本発明の第4の解決手段によると、
所望の河川区間の上流区間を検索するための河川区間検索方法であって、
処理部は、河川の水系を細分化した各サブ流域と、各サブ流域内の河川を構成する各小区間とに対して付与された河川区間識別子を記憶した河川区間識別子ファイルから、又は、入力部から、上流区間を検索する基準となる基準河川区間識別子を入力するステップであって、前記河川区間識別子は、上位から第1識別情報乃至第m識別情報(mは整数)の順に並べて構成されたサブ流域識別子と、上位から第1識別情報乃至第n識別情報(nは整数)の順に並べて構成された小区間識別子とを含み、前記サブ流域識別子と前記小区間識別子はそれぞれ、(1)水系の本流又はサブ流域内の本流は、サブ流域識別子及び小区間識別子の第1識別情報が下流から上流側に向うに従い番号が増加し、(2)水系の本流又はサブ流域内の本流に流れ込む第1の支流は、サブ流域識別子及び小区間識別子の第1識別情報は流れ込む本流の第1識別情報と一致し、かつ、第2識別情報は下流から上流側に向うに従い番号が増加し、及び、(3)水系又はサブ流域内河川区間の第k−1の支流(kは2以上m−1又はn−1以下の整数)に流れ込む第kの支流は、サブ流域識別子及び小区間識別子の第1識別情報乃至第k識別情報は流れ込む第k−1の支流の第1乃至第k識別情報と一致し、かつ、第k+1識別情報は下流から上流側に向うに従い番号が増加するように割り当てられた識別子である、前記入力するステップと、
処理部は、河川区間識別子ファイルを参照し、河川区間識別子のひとつを選択するステップと、
処理部は、基準河川区間識別子の小区間識別子の第2識別情報が予め設定された0又は予め設定された最小値か否かに基づき、基準河川区間がサブ流域の本流であるか否かを判断するステップと、
処理部は、基準河川区間がサブ流域の本流であると判断された場合、(1)選択された河川区間識別子と基準河川区間識別子のサブ流域識別子が一致し、かつ、選択された河川区間識別子が示す値が、基準河川区間識別子が示す値より大きいことにより、選択された河川区間識別子が基準河川区間の上流にあると判断し、又は、(2)基準河川区間識別子のサブ流域識別子を下位の識別情報から上位の識別情報へ順次参照したときに値が最初に0以外になる第j識別情報(jは整数)の1つ上位の第j+1識別情報と、選択された河川区間識別子のサブ流域識別子の第j+1識別情報とが一致し、かつ、選択された河川区間識別子が示す値が、基準河川区間識別子が示す値より大きいことにより、選択された河川区間識別子が、検索基準河川区間を含むサブ流域よりも上流のサブ流域に含まれると判断するステップと、
処理部は、基準河川区間がサブ流域の本流でないと判断された場合、選択された河川区間識別子が示す値が、基準河川区間識別子が示す値より大きく、かつ、基準河川区間識別子の小区間識別子を下位の識別情報から上位の識別情報へ順次参照したときに値が最初に0以外になる第i識別情報(iは整数)の1つ上位の第i+1識別情報と選択された河川区間識別子の小区間識別子の第i+1識別情報とが一致するか否かを判断するステップと、
処理部は、前記含まれると判断するステップで、選択された河川区間識別子が基準河川区間の上流にあると判断され、若しくは、選択された河川区間識別子が、検索基準河川区間を含むサブ流域よりも上流のサブ流域に含まれると判断された場合に、及び/又は、前記一致するか否かを判断するステップで、選択された河川区間識別子が示す値の方が大きく、かつ、第i+1識別情報が一致すると判断された場合に、選択された河川区間識別子を上流河川区間識別子ファイルに記憶するステップと、
処理部は、河川区間識別子ファイルに記憶された河川区間識別子について、基準河川区間識別子のサブ流域識別子と同じサブ流域識別子を有する河川区間識別子を全て選択するまで、河川区間識別子を選択して該当する河川区間識別子の検索及び記憶を繰り返すステップと
を含む前記河川区間検索方法が提供される。
本発明の第5の解決手段によると、
処理部は、河川の水系を細分化した各サブ流域と、各サブ流域内の河川を構成する各小区間とに対して付与された河川区間識別子を記憶した河川区間識別子ファイルから、又は、入力部から、流下経路を検索する基準となる基準河川区間識別子を入力するステップであって、前記河川区間識別子は、上位から第1識別情報乃至第m識別情報(mは整数)の順に並べて構成されたサブ流域識別子と、上位から第1識別情報乃至第n識別情報(nは整数)の順に並べて構成された小区間識別子とを含み、前記サブ流域識別子と前記小区間識別子はそれぞれ、(1)水系の本流又はサブ流域内の本流は、サブ流域識別子及び小区間識別子の第1識別情報が下流から上流側に向うに従い番号が増加し、(2)水系の本流又はサブ流域内の本流に流れ込む第1の支流は、サブ流域識別子及び小区間識別子の第1識別情報は流れ込む本流の第1識別情報と一致し、かつ、第2識別情報は下流から上流側に向うに従い番号が増加し、及び、(3)水系又はサブ流域内の第k−1の支流(kは2以上m−1又はn−1以下の整数)に流れ込む第kの支流は、サブ流域識別子及び小区間識別子の第1識別情報乃至第k識別情報は流れ込む第k−1の支流の第1乃至第k識別情報と一致し、かつ、第k+1識別情報は下流から上流側に向うに従い番号が増加するように割り当てられた識別子である、前記入力するステップと、
処理部は、河川区間識別子ファイルを参照し、入力された基準河川区間識別子のサブ流域識別子と同じサブ流域識別子を有する河川区間識別子のひとつを選択するステップと、
処理部は、選択された河川区間識別子の小区間識別子の各識別情報が示す値がそれぞれ、入力された基準河川区間識別子の小区間識別子の各識別情報が示す値以下であるか否かを判断するステップと、
処理部は、各識別情報が示す値以下であると判断された場合に、選択された河川区間識別子を下流河川区間識別子ファイルに記憶するステップと、
処理部は、河川区間識別子ファイルに記憶された河川区間識別子について、基準河川区間識別子のサブ流域識別子と同じサブ流域識別子を有する河川区間識別子を全て選択するまで、河川区間識別子を選択して該当する河川区間識別子の検索及び記憶を繰り返すステップと、
処理部は、基準河川区間識別子のサブ流域識別子が、河口に流れ込む河川区間を示す値か否かを判断するステップと、
処理部は、河口に流れ込む河川区間を示す値と判断されるまで、基準河川区間識別子を、1つ下流のサブ流域中で小区間識別子が最大の河川区間識別子に変更し、河川区間識別子ファイルを参照して、変更された基準河川区間識別子のサブ流域識別子と同じサブ流域識別子を有する河川区間識別子を選択し、選択された河川区間識別子の小区間識別子の各識別情報が示す値がそれぞれ、変更された基準河川区間識別子の小区間識別子の各識別情報が示す値以下である河川区間識別子を、下流河川区間識別子ファイルに記憶することを繰り返すステップと
をコンピュータに実行させるための河川区間検索プログラムを記録したコンピュータ読み取り可能な記録媒体が提供される。
本発明の第6の解決手段によると、
処理部は、河川の水系を細分化した各サブ流域と、各サブ流域内の河川を構成する各小区間とに対して付与された河川区間識別子を記憶した河川区間識別子ファイルから、又は、入力部から、上流区間を検索する基準となる基準河川区間識別子を入力するステップであって、前記河川区間識別子は、上位から第1識別情報乃至第m識別情報(mは整数)の順に並べて構成されたサブ流域識別子と、上位から第1識別情報乃至第n識別情報(nは整数)の順に並べて構成された小区間識別子とを含み、前記サブ流域識別子と前記小区間識別子はそれぞれ、(1)水系の本流又はサブ流域内の本流は、サブ流域識別子及び小区間識別子の第1識別情報が下流から上流側に向うに従い番号が増加し、(2)水系の本流又はサブ流域内の本流に流れ込む第1の支流は、サブ流域識別子及び小区間識別子の第1識別情報は流れ込む本流の第1識別情報と一致し、かつ、第2識別情報は下流から上流側に向うに従い番号が増加し、及び、(3)水系又はサブ流域内の第k−1の支流(kは2以上m−1又はn−1以下の整数)に流れ込む第kの支流は、サブ流域識別子及び小区間識別子の第1識別情報乃至第k識別情報は流れ込む第k−1の支流の第1乃至第k識別情報と一致し、かつ、第k+1識別情報は下流から上流側に向うに従い番号が増加するように割り当てられた識別子である、前記入力するステップと、
処理部は、河川区間識別子ファイルを参照し、入力された基準河川区間識別子のサブ流域識別子と同じサブ流域識別子を有する河川区間識別子のひとつを選択するステップと、
処理部は、選択された河川区間識別子の小区間識別子の各識別情報が示す値がそれぞれ、入力された基準河川区間識別子の小区間識別子の各識別情報が示す値以下であるか否かを判断するステップと、
処理部は、前記各識別情報が示す値以下であるか否かを判断するステップで各識別情報が示す値以下でないと判断された場合、基準河川区間識別子の小区間識別子の第2識別情報が予め設定された0又は予め設定された最小値か否かに基づき、基準河川区間がサブ流域の本流であるか否かを判断するステップと、
処理部は、基準河川区間がサブ流域の本流であると判断された場合、選択された河川区間識別子が示す値が、基準河川区間識別子が示す値より大きいか否かを判断するステップと、
処理部は、基準河川区間がサブ流域の本流でないと判断された場合、選択された河川区間識別子が示す値が、基準河川区間識別子が示す値より大きく、かつ、基準河川区間識別子の小区間識別子を下位の識別情報から上位の識別情報へ順次参照したときに値が最初に0以外になる第i識別情報(iは整数)の1つ上位の第i+1識別情報と、選択された河川区間識別子の小区間識別子の第i+1識別情報とが一致するか否かを判断するステップと、
処理部は、前記大きいか否か判断するステップで、選択された河川区間識別子が示す値の方が大きいと判断された場合に、及び/又は、前記一致するか否かを判断するステップで、選択された河川区間識別子が示す値の方が大きく、かつ、第i+1識別情報が一致すると判断された場合に、選択された河川区間識別子を上流河川区間識別子ファイルに記憶するステップと、
処理部は、河川区間識別子ファイルに記憶された河川区間識別子について、基準河川区間識別子のサブ流域識別子と同じサブ流域識別子を有する河川区間識別子を全て選択するまで、河川区間識別子を選択して該当する河川区間識別子の検索及び記憶を繰り返すステップと
をコンピュータに実行させるための河川区間検索プログラムを記録したコンピュータ読み取り可能な記録媒体が提供される。
本発明の第7の解決手段によると、
所望の河川区間から河口までの流下経路、当該河川区間の上流区間、及び、当該河川区間の流下経路でも上流区間でもない区間を検索するための河川区間検索プログラムであって、
処理部は、河川の水系を細分化した各サブ流域と、各サブ流域内の河川を構成する各小区間とに対して付与された河川区間識別子を記憶した河川区間識別子ファイルから、又は、入力部から、流下経路を検索する基準となる基準河川区間識別子を入力するステップであって、前記河川区間識別子は、上位から第1識別情報乃至第m識別情報(mは整数)の順に並べて構成されたサブ流域識別子と、上位から第1識別情報乃至第n識別情報(nは整数)の順に並べて構成された小区間識別子とを含み、前記サブ流域識別子と前記小区間識別子はそれぞれ、(1)水系の本流又はサブ流域内の本流は、サブ流域識別子及び小区間識別子の第1識別情報が下流から上流側に向うに従い番号が増加し、(2)水系の本流又はサブ流域内の本流に流れ込む第1の支流は、サブ流域識別子及び小区間識別子の第1識別情報は流れ込む本流の第1識別情報と一致し、かつ、第2識別情報は下流から上流側に向うに従い番号が増加し、及び、(3)水系又はサブ流域内の第k−1の支流(kは2以上m−1又はn−1以下の整数)に流れ込む第kの支流は、サブ流域識別子及び小区間識別子の第1識別情報乃至第k識別情報は流れ込む第k−1の支流の第1乃至第k識別情報と一致し、かつ、第k+1識別情報は下流から上流側に向うに従い番号が増加するように割り当てられた識別子である、前記入力するステップと、
処理部は、河川区間識別子ファイルを参照し、入力された基準河川区間識別子のサブ流域識別子と同じサブ流域識別子を有する河川区間識別子のひとつを選択するステップと、
処理部は、選択された河川区間識別子の小区間識別子の各識別情報が示す値がそれぞれ、入力された基準河川区間識別子の小区間識別子の各識別情報が示す値以下であるか否かを判断するステップと、
処理部は、各識別情報が示す値以下であると判断された場合に、選択された河川区間識別子を下流河川区間識別子ファイルに記憶するステップと、
処理部は、前記各識別情報が示す値以下であるか否かを判断するステップで各識別情報が示す値以下でないと判断された場合、基準河川区間識別子の小区間識別子の第2識別情報が予め設定された0又は予め設定された最小値か否かに基づき、基準河川区間がサブ流域の本流であるか否かを判断するステップと、
処理部は、基準河川区間がサブ流域の本流であると判断された場合、選択された河川区間識別子が示す値が、基準河川区間識別子が示す値より大きいか否かを判断するステップと、
処理部は、基準河川区間がサブ流域の本流でないと判断された場合、選択された河川区間識別子が示す値が、基準河川区間識別子が示す値より大きく、かつ、基準河川区間識別子の小区間識別子を下位の識別情報から上位の識別情報へ順次参照したときに値が最初に0以外になる第i識別情報(iは整数)の1つ上位の第i+1識別情報と、選択された河川区間識別子の小区間識別子の第i+1識別情報とが一致するか否かを判断するステップと、
処理部は、前記大きいか否か判断するステップで、選択された河川区間識別子が示す値の方が大きいと判断された場合に、及び/又は、前記一致するか否かを判断するステップで、選択された河川区間識別子が示す値の方が大きく、かつ、第i+1識別情報が一致すると判断された場合に、選択された河川区間識別子を上流河川区間識別子ファイルに記憶するステップと
処理部は、前記大きいか否かを判断するステップで、選択された河川区間識別子が示す値の方が大きくないと判断された場合に、及び/又は、前記一致するか否かを判断するステップで、選択された河川区間識別子が示す値の方が大きく、かつ、第i+1識別情報が一致するものでないと判断された場合に、選択された河川区間識別子をその他河川区間識別子ファイルに記憶するステップ
処理部は、河川区間識別子ファイルに記憶された河川区間識別子について、基準河川区間識別子のサブ流域識別子と同じサブ流域識別子を有する河川区間識別子を全て選択するまで、河川区間識別子を選択して該当する河川区間識別子の検索及び記憶を繰り返すステップと、
処理部は、基準河川区間識別子のサブ流域識別子が、河口に流れ込む河川区間を示す値か否かを判断するステップと、
処理部は、河口に流れ込む河川区間を示す値と判断されるまで、基準河川区間識別子を、1つ下流のサブ流域中で小区間識別子が最大の河川区間識別子に変更し、河川区間識別子ファイルを参照して、変更された基準河川区間識別子のサブ流域識別子と同じサブ流域識別子を有する河川区間識別子を選択し、選択された河川区間識別子の小区間識別子の各識別情報が示す値がそれぞれ、変更された基準河川区間識別子の小区間識別子の各識別情報が示す値以下である河川区間識別子を、下流河川区間識別子ファイルに記憶することを繰り返すステップと、
処理部は、変更された基準河川区間識別子のサブ流域識別子と同じサブ流域識別子を有する、選択された河川区間識別子について、選択された河川区間識別子の小区間識別子の各識別情報が示す値がそれぞれ、変更された基準河川区間識別子の小区間識別子の各識別情報が示す値以下である河川区間識別子以外の河川区間識別子を、その他河川区間識別子ファイルに記憶するステップと
をコンピュータに実行させるための河川区間検索プログラムが提供される。
本発明によると、全国規模で、全ての河川区間に所定の法則性を持つ固有の認識番号を割り振り、その番号の振り分け方の規則性を活用し、河川区間の自動検索を可能とすることができる。また、本発明によると、任意の河川区間へ流入する上流域全ての河川区間の自動検索、及び、任意の河川区間から海までの流下経路の自動検索を可能とすることができる。さらに、本発明によると、河川区間に様々な地理情報を事前に属性としてデータベース化しておくことで、河川の上流と下流の因果関係を含めた空間的解析を可能とすることができる。
また、本発明によると、例えば、以下のような事例に速やかに対応が可能となる。
(特定区間から上流部の自動検索の実用例)
1)川のある地点で問題が生じた場合(悪臭の発生、魚類の大量死、著しい汚染など)、その河川区間から上流の河川すべてを検索し、問題となりそうな個所(下水排水施設、工事現場等)との因果関係を検討する事が可能となる。
例えば、河川の特定区間で魚類の大量死など生態学的異常が認められた場合、排水施設地点を河川区間の属性情報として事前に登録しておけば、問題地点から上流の河川区間を全て検索する事を通して、上流区間の属性データ(この場合は有害物質等の排出量など)との因果関係を推察する事が可能となる。
2)河川内横断構造物(例えば農業用頭首工やダムなど)の設置を計画した場合、そこに水が流れ込む集水域の抽出や汚濁負荷発生可能地域の予測等ができる。
3)工場の取水設備や上水施設等の建設を計画した場合、その上流からその地点に流入する流量や汚濁の負荷量の推定等ができる。
(特定区間から下流部(河口まで)の自動検索の実用例)
1)特定の河川区間にダム建設や河川改修などの事業が発生し、下流に及ぼす影響評価(アセスメント)を求められた場合、そこから河口部までの河川に関わる情報が速やかに検索する事が可能となる。例えば、河川内横断構造物を設置しようとする場合、その下流部に貴重な生物は生息していないか等を検索することができる。
例えば、ある河川区間にダムの建設計画があり、ダムサイトから下流の生態系への影響をアセスする場合、ダムのデータと既存生態調査データ(貴重種やサケ科魚類など遡上性回遊魚の生息調査データ)を河川区間データに結合しておく。河川区間はIDによって上流下流の関係が検索可能であるから、そのダムによって海から分断化される地域、またダムから海までの通常の河川水の流れる最短経路を速やかに検索可能となり検索された区間における生物生息情報とダムのデータ(構造・規模・建設年等)を比較検討する事が可能となる。
2)サケ科魚類などの通し回遊魚を川に戻そうと考えた場合、その生息地点(産卵適地等)から海までにどのような河川構造物が何基存在しているのか等を検索することができる。
3)淡水生物の生息環境と下流にある河川構造物の構造(魚道の有無)の関係などを検索することができる。
(流域全体としての実用例)
流域の全体的な管理の面では、河川区間に対して、様々な情報を登録し、流域全体の上下流の繋がりを基に、空間的な解析(ネットワーク解析)を行うシステムの実現により、より効率化が期待できる。河川区間に登録される情報とは、生物生息情報、土地利用状況、人口・産業活動にかかわる統計データ、汚濁物排出データ、水資源利用データ、河川内横断構造物データ等である。
また、既存の河川ラインデータでは、地理情報システムの中で利用した場合、上流.下流の関係が構築できてないために、流域内河川のネットワークに関わる解析が不可能であるが、本システムの実現により、利用者は自分の着目するデータ(ダムと魚類生息地、河川の汚染地点と排水施設)を河川区間データの属性に与える作業を半自動的又は自動的に行えば、あとは自動的に容易にその上流と下流の関係を解析可能となる。
I.第1の実施の形態
1.河川区間識別子(河川区間ID)
図1は、河川区間を模式的に示す図である。
河川区間IDを添付する河川ラインデータは、例えば1/25000レベルの地理情報の中で河川及び水路と認められている線データと、各自治体管轄の河川とを含む河川ラインデータとを用いることができる。
河川区間は、河口を持つ集水域全体を対象とする水系ポリゴンの中で、サブ流域ポリゴン、源流点、合流点、河口点によって定義される。図中、水系ポリゴンを破線で、サブ流域ポリゴンのひとつを太線で、源流点、合流点及び河口点をそれぞれ黒丸で示す。また、河川区間は、図中実線で示される複数の小区間で構成される。水系ポリゴンは、サブ流域ポリゴンに細分化される。また、サブ流域ポリゴンは、サブ流域内を流れる河川区間を示す小区間を含む。
なお、源流点または合流点またはサブ流域界ポリゴン間の境界を河川区間の上流端という。また、河口点または合流点またはサブ流域界ポリゴン間の境界を河川区間の下流端という。
図2は、河川区間IDの付け方の法則性の説明図である。
河川区間IDは、例えば、水系ID(X桁の整数)と、サブ流域ID(m個の識別情報からなるY桁の数字)と、小区間ID(n個の識別情報からなるZ桁の数字)と、合流情報IDとを連結して構成され、合計(X+Y+Z+1)桁の数字で定義される。全ての河川区間IDは、全国内でユニーク(一意的)とすることが可能である。また、河川のネットワーク構造も再現可能である。なお、IDには数字以外にも文字、記号など適宜の識別情報を用いても良い。
水系IDは、流域固有の番号を全国の河川水系に与え、上位X桁とする。図2のAAAA・・・で示される(Aは例えば数字)。つまり、利根川は何番、江戸川は何番といった水系をユニークに識別するための番号(例えば水系の名前のようなもの)である。これは、海に注ぎ込む河口をもつ全国の河川すべてに対して与えられる。水系IDにより、海に注ぐ水系がユニークに特定される。
一級河川などの大きな河川に対しては、国土交通省が与えている番号を用いることができる。また、例えば、半島にある小さな川など国管轄以外の河川に対しても適宜の番号を付与する。水系IDとしては、一例として、123456等とすることができる。水系IDの桁数は日本の場合5桁で足りるが、本実施の形態では余裕を持って6桁で表現している。なお、河川IDの桁数は、対象とする河川の数に応じて適宜の桁数としてもよい。
サブ流域IDは、水系を細分化したサブ流域ポリゴンに法則性を持つIDを新たに定義し、中位Y桁とする。図2のMm,Mm−1,・・・・・,M2,M1で示される(Mは例えば数字)。mはサブ流域IDの識別情報の数を表す。サブ流域IDにより、河川区間の大まかな位置が特定される。
ここで、サブ流域という言葉について説明する。水系(流域)はひとつの河口に流れ込む水の集まってくる範囲(分水嶺で囲まれる範囲)を表す概念である。利根川流域とか信濃川流域といった一番大きな範囲を示す。これを、水系ポリゴンと呼ぶ。これに対して、サブ流域とは地形的な特徴を基に、水系を細分化して小さな集水域に区分けしたものの一つ一つである。これをサブ流域ポリゴンと呼ぶ。例えば、茨城県(流域に相当)の中に、つくば市や水戸市(サブ流域に相当)が存在するようなものである。
重要なことのひとつは、サブ流域ポリゴンは地形を基にしているため半永久的に更新されず、人為的な影響によって変化しないと仮定していることである。サブ流域の範囲を決めるための具体的な例を挙げると、国土地理院が国土数値情報の中で整備している面データ、「ファイル名:流域界・非集水域(ks273)」などが利用可能である。
小区間IDは、サブ流域ポリゴン内の河川区間について、法則性を持つIDを新たに定義し、n個の識別情報を含む下位Z桁とする。図2のNm,Nm−1,・・・・・,N2,N1で示される(Nは例えば数字)。小区間IDによりサブ流域内の河川区間が厳密に特定される。なお、新たな河川ラインの追加・修正などの更新はこの小区間IDを追加、変更することにより対応できる。なお、小区間とは、サブ流域の中を流れる河川区間のことであり、河川の一部を示す。つまり、一つの水系の中でサブ流域と小区間が入れ子構造になっている。
合流情報ID(図2のA)は、該当河川区間が次の合流点で下流方向に対し左側から合流すればL、逆に右側から合流すればR、河口の河川区間はEを与える。なお、これらの記号は合流する河川区間及び河口にのみ付けられる。これにより合流地点での位置関係が把握可能となる。なお、合流情報IDは、L、R、E以外にも適宜の記号、数字、文字等を用いてもよい。また、合流情報IDには、合流する河川区間及び河口以外にのみ付ける以外にも、合流しないことを示す適宜の情報をつけても良い。
図3は、サブ流域IDの振り方の法則性の説明図である。図4は、小区間IDの振り方の法則性の説明図である。図4は、ひとつのサブ流域内の小区間を模式的に示したものである。図3及び図4の例では、実線は河川区間を表し、黒丸はサブ流域の境界もしくは小区間の合流点、または上流端、河口点を表している。また、太線矢印は水の流れを表している。
サブ流域IDも小区間IDもIDの振り方の法則(ルール)は同様である。この場合、一つの水系はサブ流域という小さな集水域のネットワーク(上流と下流の連結構造)から成り立っていること、さらに個々のサブ流域の中にはも一つ一つの小区間のネットワークが存在している事が重要である。
ひとつのサブ流域内に存在する小区間ID数よりも、ひとつの水系ポリゴン内に存在するサブ流域ID数のほうが一般には多いので、IDの桁数は小区間IDよりもサブ流域IDのほうを多くすることができる。サブ流域IDの識別情報数はm、小区間IDの識別情報数はnとしているが、実際の日本の場合では、m、nともに6個程度で実用可能である。なお、これ以外にも適宜の識別情報数とすることができる。サブ流域、小区間にIDを振る場合には、水の流れを意識して、上流下流と関係を知っておく必要がある。
mが6個のサブ流域IDの一例を示す。サブ流域IDは、M6、M5、M4、M3、M2、M1(Mは整数)で構成される。各識別情報M6〜M1の部分には、以下の法則に従った整数が入る。なお、以下の説明において、例えばIDを数として扱う場合には、M、Nをひとつの数字のまとまりとして「識別情報の桁」と表現することがある。
法則性(1)は、サブ流域も小区間も本流と支流を定義する。これは、流域の中での河川の親子関係のようなものである。例えば、利根川流域には鬼怒川が完全に含まれるが、利根川を本流(親)と考えれば鬼怒川は支流(子)と考えられる。
本流と支流の定義は、本流(主流路)が管轄上決まっている場合はそれを優先し、それ以外では合流点からより長いほうを本流、短いほうが支流とすることができる。
法則性(2)は、M6(第1識別情報)の2桁は本流(一番の親)に対応し、下流から上流側に向うにつれて番号が1ずつ上がっていく(図中黒丸枠)。なお、M6には、例えば十進法で00〜99の値が入る。
法則性(3)は、本流(M6が増加する親)に流れ込む支流(子、一次支流)は、M6のすぐ下の桁M5(第2識別情報)の番号が01から1つずつ増加していく。M6が00の区間の親に合流する支流は、すべての支流のM6の部分が00であり、その下の桁の番号が01から1ずつ増加していく(図中、太丸破線枠、(3)―1)。M6が01の区間に流れ込むすべての支流は、M6はすべて01となり、その下のM5の部分が同様に01から1ずつ増加していく(図中、細丸破線枠、(3)―2)。M6,M5が00、01で示される一次支流に流れ込む二次支流(孫)はM6,M5がすべて00、01であり、その下のM4(第3識別情報)が1から増加していく(図中、三角破線枠、(3)―3)。同様に、二次支流に流れ込む三次支流(ひ孫)はF(第4識別情報)の桁が1から一つずつ増加する(図中、四角破線枠、(3)―4)。以後、四次支流、五次支流・・・についても同様とすることができる。
法則性(4)は、河川の支流の数と複雑さ(河川の次数)によってサブ流域IDの識別情報数が予め決定される。例えば、ひ孫以下が存在する複雑な状態の場合などのように、水系に多くのサブ流域を持つ場合は識別情報数を事前に増やしておく。
図4にnが6個の小区間IDの一例を示す。小区間IDは、N6,N5,N4,N3,N2,N1で構成される。各識別情報N6〜N1の部分には、例えば整数が入る。番号の振り方は、上述のサブ流域IDの法則(1)〜(4)と同様である。すなわち、N6(第1識別情報)が上述のM6に対応し、以下、N5(第2識別情報)がM5、N4(第3識別情報)がM4、N3(第4識別情報)がM3、N2(第5識別情報)がM2、N1(第6識別情報)がM1にそれぞれ対応する。なお、小区間は一般に数が少ないので、サブ流域IDと比較するとM6の2桁がN5の1桁に、同じくM5の2桁がN5の1桁になっている。なお、これに限らず識別情報の整数の桁数は適宜の桁数としてもよい。
合流情報IDの法則は、該当河川小区間が次の合流点で流下方向に対し左側から合流すればL、逆に右側から合流すればRを与える(図4、点線枠)。最下流部はEとする。小区間が合流しない場合には合流情報IDはつけない又は合流しないことを示す適宜の情報をつけても良い。
なお、本実施の形態では、サブ流域ID及び小区間IDは0から始まり、1ずつ増加していくが、これに限らず予め定められた適宜の数から始まり、所定数ずつ増加するようにしてもよい。
図5は、河川区間IDを用いた河川区間検索と流域の概念図である。図には、IDの割り振り方(法則性)と、対象河川区間(図中、白抜き数字で示すID番号123456 01010000 10000L)を例にとり、検索方法・結果の概略とを示す。この例では、識別情報の数はサブ流域(つまりM)が6個、小区間(つまりN)が5個となっている。
図5に示す各河川区間に対して、上述の法則性に従って割り当てられた河川区間IDについて、以下に簡単に説明する。水系ID(例えば、123456)は水系の名前のようなものであるので適当な番号を用いることができる。水系に固有であれば任意である。例えば、この水系に含まれるすべての河川区間IDには頭に123456の番号がつく。
また、サブ流域ID(例えば、01010000)は、01、01、0、0、0、0という識別情報のまとまりを持っている。以下、下位3個の識別情報はは連続して記述する。河川本流に対応したサブ流域IDは、下流から順番に「00、00、0000」、「01、00、0000」、「02、00、0000」というサブ流域IDが振られる。例えば図5の斜線で示されるサブ流域は「01、00、0000」という番号のサブ流域に合流している。このために(M6・・・M1)で表現すればM5の部分が00から1つ大きくなって「01、01、0000」という番号が割り振られている。
次に、小区間IDについて説明する。例えば、図中白抜き数字で示す小区間は、サブ流域の中で小区間としては本流(親)であり、サブ流域の最下流から上流に向かって2番目の小区間になる。そのために、小区間IDをN5〜N1で表現すれば、本流の部分に相当するN5の部分の番号は、0から1増えて1、他のN4、N3、N2、N1は0として10000となる。合流情報IDは対象となる河川区間が合流する場合、下流の合流点に向かってその河川区間が左から合流するのであればL、右側から合流するのであればRと定義することができる。図では、図中白抜き数字で示す小区間は次の合流点で、下流に向かって左岸側から合流している。このために合流情報はLとなる。
なお、サブ流域ID及び小区間IDの割り当てに対しては半自動化した処理を行うこともできる。例えば、処理部は、ディスプレイ上に示された河川のラインデータに対する上流端と下流端の指示を入力部から入力し、上述の規則性に従い自動的に下流から番号を振っていくようにしてもよい。また、すべてのIDを自動的に処理部が割り振るようにしてよい。
図5では枠のある河川IDは全て、検索を開始した河川区間の上流である。またアンダーラインを引いてある小区間ID、サブ流域IDの本流区間は流下経路を示している。
2.河川区間検索
本実施の形態では、河川区間検索の例として、対象区間から上流域のすべての河川区間(河川ネットワーク)を選び出す上流区間検索と、対象区間から河口までのすべての河川区間(一本のルート)を選び出す流下経路検索と示す。
上流検索:上流検索は大きく二つのパターンに分けて説明できる。
パターン1)検索を開始する河川区間(以下スタート区間)がサブ流域の本流にある場合。
検索順序は、1.スタート区間を含むサブ流域(以下スタートサブ流域)でスタート区間のIDよりも大きな数字の河川区間を検索する。2.スタートサブ流域の上流にサブ流域があればそこに含まれる河川区間を全て検索する。3. 1.2.の検索結果をまとめる。
パターン2)スタート区間がサブ流域の支流にある場合。検索順序は、1.スタートサブ流域の中でスタート区間IDよりも大きな小区間を検索する。2.1.の結果から、スタート区間の上流ではない区間を削除する。
下流検索:下流検索は大きく三つの段階で説明できる。
ステップ1)スタート区間の小区間IDを下の桁から検索し、最初に0でない識別情報を見つける。この識別情報を1ずつ小さくしていき、これと同じ河川区間IDを検索する。
識別情報が0になると、ひとつ大きな識別情報を対象に同様の検索を行う。最後の識別情報の値が0になったところでスタートサブ流域内の下流区間検索が終了する。
ステップ2)スタートサブ流域の1つ下流のサブ流域に対象を移し、そのサブ流域の中で最大の数を持つ小区間IDを探し、これを次のスタート区間とする。そしてこのサブ流域の中で、ステップ1)と同様の方法で下流区間を検索する。
ステップ3)ステップ2)の作業を河口に辿り着くまで(つまりサブ流域IDと小区間IDのすべての識別情報が0)繰り返す。
例えば、図5はパターン2)の例であり、白抜き数字で示す河川区間(ID番号123456 0101000 10000L)に対して、この河川区間IDが示す値又はサブ流域IDと小区間IDの示す値より大きな値を示す河川区間IDを有するすべての河川区間は、この河川区間123456 0101000 10000Lに辿り着く。図5の中太線及び枠つき太字のIDで示された河川区間が検索される。
以下に、具体的な河川区間検索システムについて説明する。
(ハード構成)
図6は、河川区間検索システムに関するハードウェアの構成図である。このハードウェアは、中央処理装置(CPU)である処理部1、入力部2、出力部3、表示部4及び記憶部5を有する。また、処理部1、入力部2、出力部3、表示部4及び記憶部5は、スター又はバス等の適宜の接続手段で接続されている。
記憶部5は、全河川区間IDファイル51、上流河川区間IDファイル({IDS}up)52、下流河川区間IDファイル({IDS}down)53、その他河川区間IDファイル({IDS}otehr)54を含む。また、記憶部5は、属性データテーブル55をさらに含んでも良い。
全河川区間IDファイル51は、各河川区間に対して割り当てられた河川区間IDが予め記憶されるファイルである。上流河川区間IDファイル52は、所望の河川区間IDに対して、上流にあると判断された河川区間IDを記憶するためのファイルである。下流河川区間IDファイル53は、所望の河川区間IDに対して、その河川区間から河口までの河川区間IDを記憶するためのファイルである。その他河川区間IDファイル54は、所望の河川区間IDに対して、上流及び下流にあると判断された河川区間以外のIDを記憶するためのファイルである。すべてのベクトルは河川区間IDの集合であり、例えば、デリミタ(0〜9以外)付のテキストとして定義されることができる。
なお、上流河川区間IDファイル52、下流河川区間IDファイル53、その他河川区間IDファイル54は、予め適宜の領域を確保しておくことができる。また、その他河川区間IDファイル54を省略することもできる。
属性データテーブル55は、例えば、河川構造物、生物生息情報、汚濁排水地点情報、採水地点データ、下水処理施設データ、土地利用状況、人口・産業活動にかかわる統計データ、水資源利用データ、産業関連情報、環境負荷インベントリー等が河川区間IDに対応して記憶される。なお、属性データテーブルの詳細な構成例については後述する。
(メインフロー)
図7は、上流区間及び流下経路検索のための処理フローチャートである。
なお、以下の説明において、(M、・・・、M、M、N、・・・、N、N)は、検索対象の個々の河川区間のIDの一部を表す。ここで、Mはサブ流域IDに含まれる識別情報、Nは小区間IDに含まれる識別情報を表す。また、(Ms、m、・・・、Ms、2、Ms、1、Ns、n、・・・、Ns、2、Ns、1)は、検索基準となる河川区間のID(以下検索基準河川区間ID、IDs)の一部を表す。なお、M及びNは、それぞれ整数値である。また、以下の説明においては、1つの河川について河川区間IDが前河川区間IDファイル51に記憶されている場合について説明するが、複数の河川区間IDが記憶されている場合には、検索基準河川区間IDと同じ河川IDを有する河川区間IDを検索対象とすればよい。
まず、処理部1は、検索スタート河川区間のID(以下、検索スタート河川区間ID、IDSTART)を選択する(S101)。例えば、演算部は、入力部2から検索の基準となる河川区間IDを入力しても良いし、記憶部5の河川区間IDファイル51に記憶された河川区間IDを適宜表示部4に表示し、検索スタート河川区間IDが選択されるようにしてもよい。
次に、処理部1は、初期設定をする(S103)。例えば、処理部1は、検索基準河川区間ID(IDs)の初期値を、選択された検索スタート河川区間ID(IDSTART)に設定する。また、処理部1は、IDs(又はIDSTART)の小区間IDを下位の桁から参照し、最初に0以外になる桁数に、パラメータiを設定する。例えば、IDsの小区間ID(Ns、k、kは1〜nの整数)を下の桁からNs、1、Ns、2・・と検索し、最初に0以外になるNs、kを見つけ、パラメータiをそのkの値とする。具体的な例で示すと、IDsの小区間IDが011110の場合、下から2桁目が0以外の数字なのでi=2となる。
また、処理部1は、記憶部5の上流河川区間IDファイル52(以下、{IDS}up52)、下流河川区間IDファイル53(以下、{IDS}down53)、その他河川区間IDファイル54(以下、{IDS}otehr54)にNULL文字列を与える。
処理部1は、サブ流域内の上流区間・下流区間検索を実行する(S105)。例えば、処理部1は、検索基準河川区間ID(IDs)と同じサブ流域ポリゴン内の河川区間IDを、「上流」、「下流」、「その他」に分類し、分類結果に応じて所定のファイル{IDS}up52、{IDS}down53、{IDS}other54に河川区間IDを記憶する。なお、具体的な処理については後述する。
処理部1は、検索基準河川区間ID(IDs)が河口に流れ込む区間を示すか判断する(S107)。例えば、処理部1は、検索基準河川区間ID(IDs)のサブ流域ID(M)の各桁全てが0であれば、河口に流れ込む区間を示すと判断し、それ以外であれば河口に流れ込む区間を示さないと判断することができる。なお、処理部1は、河川に流れ込む区間を示すか判断するタイミング(例えば、後述する検索基準河川区間IDの変更の前か後か)に応じて、サブ流域IDと小区間IDの両方の各桁が全て0である場合に、河口に流れ込む区間を示すと判断しても良い。
また、本実施の形態では、河川区間IDの各桁の初期値を0として、上流へ向かうに従い値が増加するようにしているが、河川区間IDが予め定められた値を初期値として割り当てられた場合には、処理部1は、検索基準河川区間ID(IDs)のサブ流域IDが予め定められた初期値であるか否かにより、河口に流れ込む区間を示すと判断しても良い。以下のステップにおいて、0であるか否かの判断についても同様である。
処理部1は、検索基準河川区間ID(IDs)が河口に流れ込む区間を示さないと判断した場合(S107)、1つ下流のサブ流域中で1番上流の河川区間IDを検索基準河川区間ID(IDs)とする(S109)。例えば、処理部1は、検索基準河川区間ID(IDs)のサブ流域ID(M)を下位から検索し、最初に0以外の数となる桁を0として新たなサブ流域識別子とする。図5に示す例では、検索基準河川区間ID(IDs)のサブ流域IDが網掛け部で示す0101000の場合、下から4桁目の1を0としてサブ流域IDを0100000とする。図5のように、このサブ流域IDは、網掛け部で示すサブ流域の1つ下流のサブ流域を示す。
また、処理部1は、M≦Ms,1、かつ、M2≦Ms,2、かつ、・・・、Mm≦Ms,mを満たすサブ流域のうち、現在のサブ流域を除きサブ流域IDが最大のサブ流域IDを新たなサブ流域識別子としてもよい。
処理部1は、河川区間識別子ファイルを参照して新たなサブ流域識別子を有する河川区間識別子の内、小区間識別子又は河川区間識別子の示す値が最大の河川区間識別子を読み出し、基準河川区間識別子(IDs)を読み出された河川区間識別子に変更する。
次に、処理部1は、下流区間検索を実行し(S111)、ステップS107へ移る。例えば、処理部1は、サブ流域内の河川区間が、ステップS109で変更された検索基準河川区間ID(IDs)の下流か又はそれ以外か分類し、分類結果に応じて所定のファイル{IDS}down53又は{IDS}otehr54に河川区間IDを記憶する。なお、下流区間検索の詳細については後述する。
処理部1は、検索基準河川区間ID(IDs)が河口に流れ込む区間を示すと判断した場合(S107)、{IDS}down53に記憶された下流河川区間IDを降順(又は昇順)に並べ(S109)、処理を終了する。下流河川区間IDを降順に並べることで、検索スタート河川区間のID(IDSTART)から河口までの経路(流下経路)を示す河川区間が順に並ぶ。なお、ステップS109の処理は省略してもよい。
(上流河川区間検索・下流河川区間検索)
図8は、上述のステップS105の上流区間・下流区間検索についてのサブブローチャートである。
まず、処理部1は、検索基準河川区間ID(IDs)と同じサブ流域の河川区間IDを選択する(S201)。なお、選択された河川区間IDを説明の便宜上IDSELと記す。例えば、処理部1は、検索基準河川区間ID(IDs)のサブ流域IDに基づき記憶部5の河川区間IDファイルを参照し、サブ流域IDが一致する河川区間IDのひとつを選択する。このとき、後述するステップS217から戻ってきた場合には、前に選択したIDとは異なるIDを選択するようにする。
処理部1は、選択された河川区間ID(IDSEL)が、検索基準河川区間を含むサブ流域の中の流下経路であるか判断する(S203)。例えば、処理部1は、選択された河川区間IDのサブ流域IDの各桁(M〜M)が、検索基準河川区間ID(IDs)のサブ流域IDの各桁(Ms、n〜Ms、1)と全て一致し、かつ、選択された河川区間ID(IDSEL)の小区間IDの各桁(N〜N)が全て、検索基準河川区間ID(IDs)の小区間IDの各桁(Ns、m〜Ns、1)以下であれば、検索基準河川区間を含むサブ流域の中の流下経路であると判断することができる。一方、これらの条件を満たさなければ検索基準河川区間を含むサブ流域の中の流下経路でないと判断することができる。
換言すると、以下の式を満足すれば、検索基準河川区間を含むサブ流域の中の流下経路であると判断することができる。
=Ms、n、・・・、M=Ms、2、M=Ms、1、かつ、
≦Ns、n、・・・、N≦Ns、2、N≦Ns、1
なお、処理部1は、ステップS201で検索基準河川区間ID(IDs)のサブ流域IDと一致する河川区間IDのひとつを選択している場合には、サブ流域IDの各桁(Ms、n〜Ms、1)の一致の判断を省略してもよい。処理部1は、これ以外にも河川区間ID(IDSEL)に従い適宜の手法により検索基準河川区間を含むサブ流域の中の流下経路であるかを判断しても良い。
処理部1は、検索基準河川区間を含むサブ流域の中の流下経路であると判断した場合(S203)、選択された河川区間ID(IDSEL)を{IDS}down53に記憶し(S205)、ステップS217の処理に移る。
一方、処理部1は、検索基準河川区間を含むサブ流域の中の流下経路でないと判断した場合(S203)、検索基準河川区間がサブ流域の主流であるか判断する(S207)。例えば、処理部1は、検索基準河川区間ID(IDs)の小区間IDの内、上から2桁目、すなわち第2識別情報(Ns、n−1)が0であればサブ流域の主流であると判断し、一方0以外であればサブ流域の主流でないと判断することができる。
処理部1は、検索基準河川区間がサブ流域の主流であると判断した場合(S207)、選択された河川区間ID(IDSEL)が示す値が、検索基準河川区間ID(IDs)が示す値より大きいか判断する(S209)。例えば、処理部1は、IDSELとIDsの合流情報を除き、河川ID、サブ流域ID、小区間IDの各桁で構成される数字の列を1つの数として扱い、その値を比較する。なお、合流情報の他に、河川ID及び/又はサブ流域IDを除いて比較してもよい。処理部1は、IDSELが示す値がIDsが示す値より大きければ(S209)、ステップS215の処理に移り、一方IDSELが示す値がIDsが示す値より大きくなければ(S209)、ステップS213の処理に移る。
一方、ステップS207において検索基準河川区間がサブ流域の主流でないと判断された場合(S207)、処理部1は、選択された河川区間ID(IDSEL)が検索基準河川区間IDから見てサブ流域内の上流区間であるか判断する(S211)。例えば、処理部1は、設定されたパラメータiに基づき、以下の式を満足すれば選択された河川区間IDがサブ流域内の上流区間であると判断し、それ以外であれば検索基準河川区間はサブ流域内の上流区間でないと判断することができる。
i+1=NS、i+1、かつ、IDSEL>ID
処理部1は、サブ流域内の上流区間でないと判断した場合(S211)、ステップS213の処理に移り、一方、サブ流域内の上流区間であると判断した場合(S211)、ステップS215の処理に移る。
ステップS213では、処理部1は、選択された河川区間ID(IDSEL)を{IDS}otehr54に記憶し(S213)、ステップS217の処理に移る。また、ステップS215では、処理部1は、選択された河川区間ID(IDSEL)を{IDS}up52に記憶し(S215)、ステップS217の処理に移る。
ステップS217では、処理部1は、検索基準河川区間と同じサブ流域にある河川区間IDを全て選択したか判断する(S217)。例えば、処理部1は、ステップS201において河川区間IDファイルに記憶されている河川区間IDを順次参照するようにし、全ての河川区間IDを参照したか判断できるようにしてもよい。
処理部1は、河川区間IDを全て選択した場合(S217)図7のフローチャートに戻り、一方河川区間IDを全て選択していない場合(S217)、ステップS201の処理へ戻る。
(下流区間検索)
図9は、ステップS111の下流区間検索のサブフローチャートである。
まず、処理部1は、ステップS109で変更された検索基準河川区間ID(IDs)と同じサブ流域の河川区間IDを選択する(S301)。例えば、処理部1は、検索基準河川区間ID(IDs)のサブ流域IDに基づき記憶部5の全河川区間IDファイル51を参照し、サブ流域IDが一致する河川区間IDのひとつを選択する。このとき、後述するステップS309から戻ってきた場合には、前に選択したIDとは異なるIDを選択するようにする。
次に、処理部1は、選択された河川区間ID(IDSEL)が、IDsが示す検索基準河川区間を含むサブ流域の中の流下経路であるか判断する(S303)。例えば、処理部1は、上述のステップS203と同様にサブ流域の中の流下経路であるか判断することができる。
処理部1は、選択された河川区間ID(IDSEL)が、IDsが示す検索基準河川区間を含むサブ流域の中の流下経路であると判断した場合(S303)、選択された河川区間IDを{IDS}down53に記憶し(S305)、ステップS309の処理に移る。一方、処理部1は、選択された河川区間ID(IDSEL)が、IDsが示す検索基準河川区間を含むサブ流域の中の流下経路でないと判断した場合(S303)、選択された河川区間IDを{IDS}otehr54に記憶し(S307)、ステップS309の処理に移る。
ステップS309では、処理部1は、検索基準河川区間ID(IDs)と同じサブ流域にある河川区間IDを全て選択したか判断する(S309)。処理部1は、検索基準河川区間ID(IDs)と同じサブ流域にある河川区間IDを全て選択した場合(S309)、図7のフローに戻り、一方河川区間IDを全て選択していない場合(S309)、ステップS301の処理へ戻る。
図10は、サブ流域内の河川区間IDと検索の流れの模式図である。
例えば、検索スタート河川区間ID(IDs)として、図中楕円で囲まれた河川区間(サブ流域ID、011110)が選択された場合について説明する。図示の例では、サブ流域は6桁(m=6)で表され、パラメータiは2である。
上述の処理を実行することにより、図中破線で示す河川区間の河川区間IDが下流区間として、下流河川区間IDファイル53に記憶される。また、図中一点鎖線で示す河川区間の河川区間IDが上流区間として、上流河川区間IDファイル52に記憶される。また、図中実線で示す河川区間は、上流区間でも下流区間でもなく、河川区間IDがその他河川区間IDファイル54に記憶される。
図18は、検索基準河川区間がサブ流域の支流である場合の、処理結果を模式的に示す図である。例えば、検索基準河川区間を、河川区間IDが、(120000、011000)の区間(図中、二重線で示す区間)としたときの、各ファイル52、53、54にそれぞれ記憶される河川区間を示す。
図19は、検索基準河川区間がサブ流域の本流である場合の、処理結果を模式的に示す図である。例えば、検索基準河川区間を、河川区間IDが、(120000、200000)の区間(図中、二重線で示す区間)としたときの、各ファイル52、53、54にそれぞれ記憶される河川区間を示す。
(変形例)
なお、上述の説明では、上流区間及び流下経路の双方を検索しているが、いずれか一方のみを検索するようにしてもよい。
上流区間のみを検索するには、例えば、図7及び図8に示すフローチャートにおいて、ステップS107〜S113と、ステップS205とを省略し、ステップS203でIDSELがIDsを含むサブ流域の中の流下経路でないと判断された場合には(S203)、ステップS213の処理に移るようにすればよい。
図11は、上流区間検索のみを実行するフローチャートの他の例である。
まず、処理部1は、ステップS101、S103の処理を実行する。なお、処理の詳細については、上述の処理と同様であるのでその説明を省略する。以下、図7に示す対応する各ステップと同様の処理については、図7の対応する符号を付し、処理の詳細な説明を省略する。
次に、処理部1は、記憶部5の河川区間IDファイルを参照し、河川区間IDのひとつを選択する(S251)。このとき、ステップS217から戻ってきた場合には、前に選択したIDとは異なるIDを選択するようにする。また、処理部1は、ステップS203〜S207の処理を実行する。なお、ステップS203は省略してもよい。
処理部1は、ステップS207でYesの場合、ステップS259の処理へ移る。ステップS259では、処理部は、「選択された河川区間と検索基準河川区間が同じサブ流域にあるという条件において、選択された河川区間ID(IDSEL)が示す値が、検索基準河川区間ID(IDs)が示す値より大きいか」、または、「選択された河川区間が、検索基準河川区間を含むサブ流域よりも上流のサブ流域に含まれるかどうか」を判断する(S259)。例えば、処理部1は、以下の条件を満足するか判断する。
(1)IDsを含むサブ流域にあり(サブ流域IDが同じ)、IDSEL>IDs、又は
(2)Mj+1=MS、j+1、かつ、IDSEL>IDs
ここで、jは、IDsのサブ流域ID(Ms、k、kは1〜nの整数)を下の桁からMs、1、Ms、2・・と検索し、最初に0以外になるMs、kを見つけたときの、kの値をパラメータjとしたものである。具体的な例で示すと、IDsのサブ流域IDが011110の場合、下から2桁目が0以外の数字なのでj=2となる。Mj+1、MS、j+1はそれぞれ、M、MS、jのひとつ上位の桁になる。
処理部1は、上述のいずれかの条件を満たす場合(S259)、ステップS215の処理に移り、一方、それ以外の場合(S259)、ステップS213の処理へ移る。また、処理部1は、ステップS211〜S217の処理を実行する。
また、流下経路のみを検索するには、例えば、図8のステップS207〜S215の処理を省略し、ステップS203でIDSELがIDsを含むサブ流域の中の流下経路でないと判断された場合には(S203)、ステップS213の処理に移るようにすればよい。
(下流経路検索の第2のフロー)
図12は、河川区間IDを用いた下流経路検索の他の検索方法の説明図である。図には、河川区間ID番号(123456 0101000 10000L)を対象として、その対象から河口までの河川区間を検索する場合の例を示す。
下流河川区間の他の検索は、以下の手順を順次実行する。まず、検索基準河川区間のIDの下位の識別情報に注目し下位から0以外の識別情報を検索する。その桁の数字を1小さくし、そのIDと同じ河川区間IDを検索する。これを、その桁の0になるまで繰り返す(下流検索(1))。次に、その桁の数字が0になったら1つ桁を上位にあげて、上述の下流検索(1)と同様に検索する(下流検索(2))。さらに、同様の検索(1)及び(2)を河口を含む河川区間が検索されるまで繰り返す(下流検索(3))。例えば、検索基準河川区間IDのサブ流域IDと小区間IDが全て0となるまで繰り返す。図5の例では、結果として太線及び下線付きのIDで示された河川区間が検索される。なお、サブ流域IDの上位(M6,M5に相当する部分)は、2桁の数字として扱い、この2桁の数字を1ずつ小さくさする。
図13は、流下経路検索のための第2の処理フローチャートである。
まず、処理部1は、検索スタート河川区間ID(IDSTART)を選択する(S101)。なお、処理の詳細は上述と同様であるので説明を省略する。
次に、処理部1は、初期設定をする(S403)。例えば、処理部1は、検索基準河川区間ID(IDs)の初期値を、選択された検索スタート河川区間ID(IDSTART)に設定する。また、処理部1は、IDs(又はIDSTART)のサブ流域識別子及び小区間識別子の下位の桁から順次参照し、最初に0以外になる桁数に、パラメータpを設定する。例えば、IDが011110であれば、下位から2桁目で最初に0以外になるので、p=2となる。さらに、処理部1は、記憶部5の下流河川区間IDファイル53(以下、{IDS}down53)、その他河川区間IDファイル({IDS}otehr)54にNULL文字列を与えてもよい。
処理部1は、IDsの下からp番目の桁の値を例えば1減少させる(S405)。処理部1は、全河川区間IDファイル51を参照して、値が減少されたIDsと一致する河川区間IDを検索し、該当する河川区間IDを読み出して、{IDS}down53に記憶する(S407)。次に、処理部1は、IDsが河口に流れ込む区間を示すか判断する(S409)。例えば、処理部1は、検索基準河川区間ID(IDs)のサブ流域ID(M)及び小区間ID(N)の全てが0であれば、河口に流れ込む区間を示すと判断し、それ以外であれば河口に流れ込む区間を示さないと判断することができる。
処理部1は、IDsが河口に流れ込む区間を示さないと判断した場合(S107)、IDsの値が減少された識別情報(下位からp番目の値)が0か判断する(S411)。処理部1は、IDsの値が減少された識別情報が0でない場合、ステップS405の処理へ戻る。一方、処理部1は、IDsの値が減少された識別情報が0の場合、パラメータpの値を増やす(S413)。例えば、処理部1は、パラメータpの値を1増やす。パラメータpの値を1増やすことにより、ステップS405において値が減少される識別情報が1つ上位に移る。又は、例えば処理部は、処理部1は、IDs(又はIDSTART)のサブ流域識別子及び小区間識別子の下位の桁から順次参照し、最初に0以外になる桁数に、パラメータpを設定してもよい。その後、処理部1は、ステップS405の処理へ移り、ステップS405以降の処理を実行する。
処理部1は、検索基準河川区間ID(IDs)が河口に流れ込む区間を示すと判断した場合(S107)、上述と同様に{IDS}down53に記憶された下流河川区間IDを降順(又は昇順)に並べ(S113)、処理を終了する。なお、ステップS113の処理は省略してもよい。
3.属性データの利用
図14は、河川区間IDに結合させる属性データテーブルのフォーマット(1)である。図14には、生物調査データの例を示す。
属性データテーブル55は、例えば、水生生物(淡水魚類)リストテーブル55−1、文献リストテーブル55−2、調査地点位置(河川区間ID)リストテーブル55−3を含む。
水生生物(淡水魚類)リストテーブル55−1は、例えば、文献ID、種名、計測尾数、生息密度等の水生生物に関する適宜の情報が、河川区間IDに対応して記憶される。文献リストテーブル55−2は、例えば、適宜のID、文献ID、元データ、著者名(監修)、発行年、文献名、発行・出版社・雑誌名、巻、号、ページ、特定魚種の調査報告、備考などが対応して記憶される。調査地点位置(河川区間ID)リストテーブル55−3は、例えば、河川区間ID、3次メッシュ番号、サブ流域ID、流域ID、河川名、X座標(UTM)、Y座標(UTM)が対応して記憶される。
例えば、特定の河川区間にダム建設や河川改修などの事業が発生し、下流に及ぼす影響評価(アセスメント)を求められた場合、そこから河口部までの河川に関する生物情報を検索する事が可能となる。また、その下流部または上流部に貴重生物種等は生息していないか等を検索することができる。
例えば、処理部1は、ダム建設等がされる河川区間IDを検索スタート河川区間IDとして、上述のフローチャートに示す処理を実行して上流区間及び/又は流下経路の河川区間IDを上流河川区間IDファイル52及び下流河川区間IDファイル53に記憶する。また、処理部1は、上流河川区間IDファイル52及び下流河川区間IDファイル53に記憶された各河川区間IDに基づき、水生生物リストテーブル55−1を参照し、河川区間IDに対応する種名、計測尾数、生息密度などの適宜の情報を取得及び表示等することができる。また、取得された河川区間IDに対応する文献IDを取得し、文献IDに基づき文献リストテーブル55−2を参照して、文献リストを取得及び表示等することもできる。さらに、取得された河川区間IDに基づき、調査地点位置テーブル55−3を参照し、河川区間IDに対応する河川名、X座標、Y座標等を取得及び表示等することもできる。
図15は、河川区間IDに結合させる属性データテーブルのフォーマット(2)である。図15には、河川構造物データの例を示す。例えば、図15(a)は、貯水ダムの例であり、図15(b)は砂防ダムの例である。なお、頭首工、河口堰、治山ダムなどに関する同様のテーブルを有することもできる。
貯水ダムの例における属性データテーブル55−4は、例えば、河川区間IDと、ダム名、水系名、該当河川名、ダム湖等の貯水ダム情報とが対応して記憶される。また、砂防ダムの例における属性データテーブル55−5は、例えば、河川区間IDと、分類、水系名、渓流名等の砂防ダム情報とが対応して記憶される。
例えば、サケ科魚類などの通し回遊魚を川に戻そうと考えた場合、その地点から海までにどのような河川構造物が何基存在しているのか等を検索することができる。例えば、処理部1は、サケ科魚類などの通し回遊魚を川に戻そうとする地点の河川区間IDを検索スタート河川区間IDとして、上述のフローチャートに示す処理を実行して流下経路の河川区間IDを取得及び表示等する。また、処理部1は、貯水ダム及び/又は属性データの例における属性データテーブル55−4、55−5を参照して取得された河川区間IDと一致する河川区間IDがあるか検索し、取得及び表示等された河川区間IDにダムがあるか否かを判断することができる。また、処理部1は、属性データテーブル55−4及び/又は55−5から河川区間IDに対応した各種データを取得することもできる。
また、属性テーブル55は、例えば、河川区間IDに対応して、その河川区間に排水する排水施設情報が記憶されることもできる。例えば、悪臭の発生、魚類の大量死等が発生した場合、その地点から上流にある排水施設を検索することができる。例えば、処理部1は、悪臭が発生した地点の河川区間IDを検索スタート河川区間IDとして、上述のフローチャートに示す処理を実行して上流区間の河川区間IDを取得及び表示等する。また、処理部1は、属性データテーブル55を参照して、取得された河川区間IDと一致する河川区間IDがあるか検索し、該当する河川区間IDに対応した排水施設情報を取得及び表示等することができる。
なお、上述のテーブル構成は一例であり、上述の情報から適宜の情報を選択して記憶するようにしてもよいし、これ以外の情報を記憶してもよい。
4.応用例
(河川図の表示)
図16及び図17は、河川区間IDの応用例を示す図である。図16は、デジタル河川図の説明図である。流域の河川区間IDに基づき河川のネットワーク(河川図)を自動的に再現することができる。
図16(a)は、河川区間IDが記憶されたテーブルの例である。このテーブルの例では、河川区間IDの(ID)と合流情報ID(LR)は別のフィールドに記憶されている。図16(b)及び(c)は、処理部1が図16(a)に示す河川区間IDに基づき河川のネットワークをプログラムによって自動的に再現した図(1)及び(2)である。
河川区間IDを記憶部5に記憶しておけば仮想的な河川を作成でき、デジタル河川図を描くことが可能である。この河川図は、例えば、すべての自治体で紙の台帳として管理されている「都道府県河川台帳」に相当し、「都道府県河川台帳」の代わりとなることができる。また、特定の一区間を指定し、そこに流れ込むすべての河川区間、またその区間から海までの最短経路を検索し、表示できる。
例えば、処理部1は、全河川区間IDファイル51に記憶された河川区間IDを順次読み出し、河川区間IDが割り当てられた法則性に基づき、河川図を表示部4に表示する。図16(b)と図16(c)のように、異なるタイプの表示をすることもできる。
図17は、上流区間検索、流下経路検索の結果が河川図に反映された例を示す図である。処理部1は、上流河川区間IDファイル52又は下流河川区間IDファイル53に記憶された河川区間IDを順次読み出し、読み出された河川区間IDに基づき上流河川区間又は流下経路を、河川全体について表示された河川図に重畳して表示部4に表示することができる。図17(a)は、処理部1が図中矢印の先端で示される特定地点を検索スタート河川区間として上述の上流区間検索を実行して、その地点から上流域全ての河川区間を検索し、検索結果を河川図に表した図である。検索結果が太線で示される。
また、図17(b)は、図中矢印の先端で示される特定地点を検索スタート河川区間として流下経路検索を実行してその地点から河口までの流下経路を検索し、検索結果を河川図に表した図である。検索結果が太線で示される。
また、本実施の形態に係る河川区間の検索を利用して、例えば以下のような応用ができる。
(特定区間から上流部の自動検索の実用例)
1)川のある地点で問題が生じた場合(悪臭の発生、魚類の大量死、著しい汚染など)その河川区間から上流の河川すべてを検索し、問題となりそうな個所(下水排水施設、工事現場等)との因果関係を検討する事が可能となる。
例えば、河川の特定区間で魚類の大量死など生態学的異常が認められた場合、排水施設地点を河川区間の属性情報として事前登録しておけば、問題地点から上流の河川区間を全て検索する事を通して、上流区間の属性データ(この場合は有害物質等の排出量など)との因果関係を推察する事が可能となる。
2)河川内横断構造物(例えば農業用頭首工やダムなど)の設置を計画した場合、そこに水が流れ込む集水地域の抽出や汚濁負荷発生可能地域の予測等ができる。
3)工場の取水設備や上水施設等の建設を計画した場合、その上流からその地点に流入する流量や汚濁の負荷量の推定等ができる。
(特定区間から下流部(河口まで)の自動検索の実用例)
1)特定の河川区間にダム建設や河川改修などの事業が発生し、上流・下流に及ぼす影響評価(アセスメント)を求められた場合、そこから河口部までの河川に関わる情報が速やかに検索する事が可能となる。例えば、河川内横断構造物を設置しようとする場合、その下流部に貴重な生物種は生息していないか等を検索することができる。
例えば、ある河川区間にダムの建設計画があり、ダムサイトから下流の生態系への影響をアセスする場合。ダムのデータと既存生態調査データ(貴重種やサケ科魚類など遡上性回遊魚の生息調査データ)を河川区間データに結合しておく。河川区間はIDによって上流下流の関係が検索可能であるから、そのダムによって海から分断化される地域、またダムから海までの通常の河川水の流れる最短経路を速やかに検索可能となり検索された区間における生物生息情報とダムのデータ(構造・規模・建設年等)を比較検討する事が可能となる。
2)サケ科魚類などの通し回遊魚を川に戻そうと考えた場合、その地点から海までにどのような河川構造物が何基存在しているのか等を検索することができる。
3)淡水生物の生息環境と下流にある河川構造物の構造(魚道の有無)の関係などを検索することができる。
(流域全体としての実用例)
流域の全体的な管理の面では、河川区間に対して、様々な情報を登録し、流域全体の上下流の繋がりを基に、空間的な解析(ネットワーク解析)を行うシステムの実現により、より効率化が期待できる。河川区間に登録される情報とは、生物生息情報、土地利用状況、人口・産業活動にかかわる統計データ、汚濁物排出データ、水資源利用データ、河川内横断構造物データ等である。
また、既存の河川ラインデータでは、地理情報システムの中で利用した場合、上流.下流の関係が構築できてないために、流域内河川のネットワークに関わる解析が不可能であるが、本システムの実現により、利用者は自分の着目するデータ(ダムと魚類生息地、河川の汚染地点と排水施設)を河川区間データの属性に与える作業を半自動的又は自動的に行えば、あとは自動的に容易にその上流と下流の関係を解析可能となる。
5.付記
本発明の河川区間検索方法は、その各手順をコンピュータに実行させるための河川区間検索プログラム、河川区間検索プログラムを記憶したコンピュータ読み取り可能な記録媒体、河川区間検索プログラムを含みコンピュータの内部メモリーにロード可能なプログラム製品、そのプログラムを含むサーバ等のコンピュータ、等により提供されることができる。
II.第2の実施の形態
第2の実施の形態において、河川区間識別子及びハード構成は、上述の第1の実施の形態と同様とすることができる。
1.プログラムの概要
河川網を構成する各河川区間に対して、上流下流関係を明示的に表したID番号を割り当てたいとき、対象とする河川網のHorton−Strahler河道位数がn(正の整数)であるならば、そのID番号は要素数nの1次元配列によって表現できる。
例えば、河道位数が6の河川網を対象とするとき、それを構成する河川区間のID番号は、識別情報(以下要素と表現することもある)数6の1次元配列で表現できる。なお、各要素の値(要素値)は、正の整数とする。
この考え方を、「サブ流域相互の上流下流関係」と「同一サブ流域内に属する河川区間相互の上流下流関係」に適用する。すなわち、各サブ流域に対しては、サブ流域相互の上流下流関係を明示的に表した「サブ流域ID:Sub−Basin ID(SBID)」を割り当て、個々の小区間に対しては、同一サブ流域内における小区間相互の上流下流関係を明示的に表した「小区間ID:Local Stream ID(LSID)」を割り当てる。
河川区間が属するサブ流域ID:BIDと、その河川区間の小区間ID:LSIDを連結することによって「Global Stream ID(GSID)」を表現する。すなわち、SBIDの要素数がm,LSIDの要素数がnの場合、GSIDは要素数m+nの1次元配列となる。GSIDの最初に水系IDを加え、全国の河川区間をユニークに表現したものが河川区間IDとなる。
本プログラムは、基準となる河川区間(基準河川区間)をGSIDによって指定し、その上流に位置する河川区間(上流河川区間)と、その下流に位置する河川区間(下流河川区間)を検索し、上流河川区間のGSIDおよび下流河川区間のGSIDを出力するものである。なお、本プログラムは、一般に広く普及しているプログラミング言語「C」によって書かれたものであり、標準的なC言語が動作するコンピュータであれば、機種を問わず実行可能なプログラムとなっている。
識別番号の順番(図20)
非零となる識別情報の順番の表現の中でパターン1とパターン2を設ける。上述の第1の実施の形態ではパターン1で統一されている。パターン2を設けたのは、一般的なC言語で識別情報を扱う場合、プログラム言語における一次元配列の認識が、左から、0、1、2、3、・・・と処理されるためである。利用する上、表面上はまったく同様であるが、以下のフローのプログラムの中では、パターン2を使う。
識別番号は一般的に下の桁(右)から、1、2、・・・m、(またはn)と表現するが、
Cプログラムを利用した処理などでは、上の桁(左)から、0、1、・・・m(またはn)と表現することがある(図20(a))。
非零となる識別情報の順番の表現。
iは小区間IDにおいて、下の桁から数えて識別情報が最初に非零となる識別番号。
jはサブ流域IDにおいて、同様に下の桁から数えて識別情報が最初に非零となる識別番号。
(例:河川区間ID=AAA・・・1.2.0.0.0.0 0.1.1.0.0.0 Z)の場合パターン1では、j=5、i=4、パターン2ではj=1、i=2。
2.各ID番号および記号の定義
河川区間の定義
GSID:河川区間IDのサブ流域ID(SBID)と小区間IDの部分
(M・・・M・・・ N
M:サブ流域ID(SBID)、N小区間ID(LSID)
基準河川区間GSID:検索をスタートするIDSTART。(またはTarget Stream ID)
(MS,m・・・MS,2,1 Ns,n ・・・ Ns,1
M、Nは識別情報(要素値)であり正の整数。添え字m、nは識別情報番号(要素番号)を表す。添え字sは基準河川区間の識別情報であることを示す。
検索結果について
プログラムを実行することにより、GSIDを持つすべての河川区間を対象とした上流下流判定(基準河川区間の上流に位置するか、下流に位置するかの判定)が行われ、上流河川区間および下流河川区間のGSIDが出力される。
{IDS}up:上流河川区間のGSID
{IDS}down:下流河川区間のGSID
{IDS}other:その他の河川区間のGSID
プログラム中の識別情報と識別情報番号
本プログラムでは、SBIDおよびLSIDの識別情報の数(要素数)は、実用的な理由から両者とも6とした。これにより、GSIDの要素数は12となる。また、SBIDおよびLSIDの識別情報番号(要素番号)は、左から順番に0〜5のように割り当てた(図20(b))。
3.1 プログラム全体の流れ(図21)
Start
S1101:事前処理
S1201:全河川区間のGSIDデータの読み込み:read_table
S1301:基準河川区間のGSIDデータの読み込み:read_target
S1401:上流検索処理:find_upper
S1501:下流検索処理:find_lower
S1601:検索結果のファイル出力:output
End
3−2 S1101事前処理(図22)
S1101:事前処理
3−3 S1201 検索対象IDテーブルの読み込み:read_table(図23)
S1201:全河川区間のGSIDデータの読み込み:read_table
処理部1は、処理対象水系内に含まれる全ての河川区間のGSIDを読み込む。
GSIDデータは,タブによって各要素値が区切られたテキストファイル(タブ区切りテキスト)とする。これは、エクセルなどの一般的な表計算ソフトを用いて容易に作成可能である。
3−4 S1301 検索開始河川区間の読み込み:read_target(図24)
S1301:基準河川区間のGSIDデータの読み込み:read_target
処理部1は、上流、下流河川区間を検索する際の基準河川区間のGSIDを読み込む。
GSIDデータは、タブによって各要素値が区切られたテキストファイル(タブ区切りテキスト)とする。これは、エクセルなどの一般的な表計算ソフトを用いて容易に作成可能である。
3−5 S1401上流検索処理: find_upper(図25、26)
S1401:上流検索処理:find_upper
処理開始
S1403:処理部1は、上流か否かの判定フラッグ(UF)を、1に初期化。
S1405:処理部1は、基準河川区間のLSIDのうち、要素番号1〜5の要素値がすべて0であれば、k=0とし、1つでも非零の要素値がある場合は、その中で最も若い要素番号を、kに代入する(*1)。
(*1)
処理部1は、基準河川区間がサブ流域の本流上にある場合、→k=0。
処理部1は、基準河川区間がサブ流域の本流上にない場合、→k>0。
S1407:処理部1は、基準河川区間がサブ流域の本流上にあるか否かの判定処理。

A、 k>0
S1411:処理部1は、SBIDの要素番号0〜5の要素値を比較し、判定フラッグ(UF)をリコード。
処理部1は、いずれか1つでも基準河川区間の要素値より大きい場合、→LFは0にリコード。
処理部1は、すべての要素値が完全に一致する場合、→LFは1のまま。
処理部1は、いずれか1つでも基準河川区間の要素値より小さい場合、→LFを0にリコード。
S1413:処理部1は、基準河川区間と同一のサブ流域に属している河川区間、つまり、これまでの処理によってUF=1である河川区間を対象とし、LSIDを比較し、判定フラッグ(UF)をリコード。
処理部1は、要素番号1〜kの要素値が、いずれか1つでも基準河川区間のそれと異なる場合、→UFを0にリコード。
処理部1は、要素番号(k+1)〜5の要素値が、いずれか1つでも基準河川区間のそれより小さい場合、→UFを0にリコード。

B、 k=0
S1415:処理部1は、基準河川区間のSBIDの中で、要素値が0となる最も若い要素番号を調べ、その1つ前の要素番号を、jに代入する。
S1417:処理部1は、SBIDの要素番号0〜(j−1)の要素値を比較し、判定フラッグ(UF)をリコード。
処理部1は、いずれか1つでも基準河川区間の要素値と異なる場合、→UFを0にリコード。
S1419:処理部1は、SBIDの要素番号jの要素値を比較し、判定フラッグ(UF)をリコード。
処理部1は、基準河川区間の要素値と完全に一致する場合、→UFを2にリコード。
処理部1は、基準河川区間の要素値よりもより小さい場合、→UFを0にリコード。
S1421:処理部1は、基準河川区間と同一のサブ流域に属している河川区間、つまり、これまでの処理においてUF=2である河川区間を対象とし、LSIDを比較し、判定フラッグ(UF)をリコード。
処理部1は、要素番号0の要素値が、基準河川区間のそれより小さい場合、→UFを0にリコード。
処理部1は、要素番号0の要素値が、基準河川区間のそれ以上の場合、→UFを1にリコード。
処理終了
3−6 S1501下流検索処理: find_lower(図27、28)
S1501:下流検索処理:find_lower
処理開始
S1503:処理部1は、下流か否かの判定フラッグ(LF)を、1に初期化。
S1505:処理部1は、基準河川区間のSBIDの中で、要素値が0となる最も若い要素番号を調べ、その要素番号を、jに代入する。
S1507:処理部1は、SBIDの要素番号0〜(j−1)の要素値を比較し、判定フラッグ(LF)をリコード。
処理部1は、いずれか1つでも基準河川区間の要素値より大きい場合、→LFを0にリコード。
処理部1は、すべての要素値が完全に一致する場合、→LFは1のまま。
処理部1は、いずれか1つでも基準河川区間の要素値より小さい場合、→LFを2にリコード。
S1509:処理部1は、基準河川区間のLSIDのうち、要素番号1〜5の要素値がすべて0であれば、k=0とし、1つでも非零の要素値がある場合は、その中で最も若い要素番号を、kに代入する(*1)。
(*1)
処理部1は、基準河川区間がサブ流域の本流上にある場合、→k=0
処理部1は、基準河川区間がサブ流域の本流上にない場合、→k>0
S1511:処理部1は、基準河川区間がサブ流域の本流上にあるか否かの判定処理。

A、 k>0
S1513:処理部1は、基準河川区間と同一のサブ流域に属している河川区間、つまり、これまでの処理においてLF=1である河川区間を対象とし、LSIDを比較し、判定フラッグ(LF)をリコード。
処理部1は、要素番号0〜5の要素値のうち、1つでもの基準河川区間のそれよりも大きい場合、→LFを0にリコード.
S1515:処理部1は、基準河川が属するサブ流域よりも下流のサブ流域に属している河川区間、つまり、これまでの処理においてLF=2である河川区間を対象とし、LSIDを比較し、判定フラッグ(LF)をリコード。
処理部1は、要素番号1〜5の要素値が1つでも非零の場合、→LFを0にリコード。
処理部1は、要素番号1〜5の要素値が全て零の場合、→LFは1にリコード。

B、 k=0
S1517:処理部1は、基準河川区間と同一のサブ流域に属している河川区間、つまり、これまでの処理においてLF=1である河川区間を対象とし、LSIDを比較し、判定フラッグ(LF)をリコード。
処理部1は、要素番号1〜5の要素値が1つでも非零の場合、→LFを0にリコード。
処理部1は、要素番号0の要素値が、基準河川区間のそれよりも大きい場合、→LFを0にリコード。
S1519:処理部1は、基準河川が属するサブ流域よりも下流のサブ流域に属している河川区間、つまり、これまでの処理においてLF=2である河川区間を対象とし、LSIDを比較し、判定フラッグ(LF)をリコード。
処理部1は、要素番号1〜5の要素値が1つでも非零の場合、→LFを0にリコード。
処理部1は、要素番号1〜5の要素値が全て零の場合、→LFを1にリコード。
処理終了
3−7 S1601検索結果のファイル出力:output(図29)
S1601:検索結果のファイル出力:output
処理部1は、これまでの処理によってUF=1である河川区間を上流河川区間とし、そのGSIDをタブ区切りテキストとしてファイル出力する。
処理部1は、同様に,これまでの処理によってLF=1である河川区間を下流河川区間とし、そのGSIDをタブ区切りテキストとしてファイル出力する。
以上により、基準河川区間の上流、下流に位置する河川区間のID番号が得られる。
川の上流と下流を速やかに検索し、それぞれに含まれる属性どうしを比較・関連付けるという考え方は、例えば次の産業上の利用分野が想定される。
1)環境アセス分野(環境コンサルティング分野)
河川内横断構造物や下水処理の建設計画に対する、下流部への影響評価。例えば貴重生物種の生息情報の有無。上水施設など下流住民の社会生活に与える影響評価など。また、環境影響を最低とする、施設建設地点の特定。
2)河川管理分野(河川行政)
治水関連:砂防ダム・治山ダム・貯水ダムの最も安全で合理的な建設地点の特定
利水関連:採水施設・多目的ダム建設計画の際の、最適地点の特定
環境関連:河川内横断構造物建設にあたって、環境影響負荷を最低とする建設地点の特定
3)公共事業分野
河川内構造物・河川改修を実際に施行する際、実務の上での効率化(地図化や情報の整理など)。
河川工事や管理履歴の整理が容易となり情報の散逸を防ぐ。
4)民間企業
GIS(地理情報システム)分野における河川区間IDの導入。上下流区間検索ソフトの開発。
5)生態系保全分野(研究・学術)
日本の流域内生態系保全の研究は他の先進国と比較して非常に遅れた位置にある。これはGIS(地理情報システム)で扱える基盤データの普及の遅れと、実用に耐える河川区間の空間解析技術が開発されなかったためである。各大学や研究機関の各研究室(水文・水理、魚類・流域生態、土木、森林科学、環境分野)の研究者は流域の全体を一元的に解析する事の出来る、基盤データの整備を強く望んでいる。
河川区間を模式的に示す図。 河川区間IDの付け方の法則性の説明図。 サブ流域IDの振り方の法則性の説明図。 小区間IDの振り方の法則性の説明図。 河川区間IDを用いた河川区間検索の実例と流域の概念図。 河川区間検索システムに関するハードウェアの構成図。 上流区間及び流下経路検索のための処理フローチャート。 ステップS105の上流区間・下流区間検索についてのサブブローチャート。 ステップS111の下流区間検索のサブフローチャート。 サブ流域内の河川区間IDと検索の流れの模式図。 上流区間検索のみを実行するフローチャート。 河川区間IDを用いた検索方法のひとつの説明図。 流下経路検索のための第2の処理フローチャート。 河川区間IDに結合させる属性データテーブルのフォーマット(1)。 河川区間IDに結合させる属性データテーブルのフォーマット(2)。 デジタル河川図の説明図。 上流区間検索、流下経路検索の結果が河川図に反映された例を示す図。 検索基準河川区間がサブ流域の支流である場合の、処理結果を模式的に示す図。 検索基準河川区間がサブ流域の本流である場合の、処理結果を模式的に示す図。 識別番号の順番の説明図。 プログラム全体の流れ。 S1101事前処理の説明図。 S1201検索対象IDテーブルの読み込み:read_tableの説明図。 S1301検索開始河川区間の読み込み:read_targetの説明図。 S1401上流検索処理:find_upperの説明図(1)。 S1401上流検索処理:find_upperの説明図(2)。 S1501下流検索処理:find_lowerの説明図(1)。 S1501下流検索処理:find_lowerの説明図(2)。 S1601検索結果のファイル出力:outputの説明図。
符号の説明
1 処理部
2 入力部
3 出力部
4 表示部
5 記憶部
51 全河川区間IDファイル
52 上流河川区間IDファイル({IDS}up)
53 下流河川区間IDファイル({IDS}down)
54 その他河川区間IDファイル({IDS}otehr)
55 属性データテーブル

Claims (18)

  1. 所望の河川区間から河口までの流下経路を検索するための河川区間検索方法であって、
    処理部は、河川の水系を細分化した各サブ流域と、各サブ流域内の河川を構成する各小区間とに対して付与された河川区間識別子を記憶した河川区間識別子ファイルから、又は、入力部から、流下経路を検索する基準となる基準河川区間識別子を入力するステップであって、前記河川区間識別子は、上位から第1識別情報乃至第m識別情報(mは整数)の順に並べて構成されたサブ流域識別子と、上位から第1識別情報乃至第n識別情報(nは整数)の順に並べて構成された小区間識別子とを含み、前記サブ流域識別子と前記小区間識別子はそれぞれ、(1)水系の本流又はサブ流域内の本流は、サブ流域識別子及び小区間識別子の第1識別情報が下流から上流側に向うに従い番号が増加し、(2)水系の本流又はサブ流域内の本流に流れ込む第1の支流は、サブ流域識別子及び小区間識別子の第1識別情報は流れ込む本流の第1識別情報と一致し、かつ、第2識別情報は下流から上流側に向うに従い番号が増加し、及び、(3)水系又はサブ流域内の第k−1の支流(kは2以上m−1又はn−1以下の整数)に流れ込む第kの支流は、サブ流域識別子及び小区間識別子の第1識別情報乃至第k識別情報は流れ込む第k−1の支流の第1乃至第k識別情報と一致し、かつ、第k+1識別情報は下流から上流側に向うに従い番号が増加するように割り当てられた識別子である、前記入力するステップと、
    処理部は、河川区間識別子ファイルを参照し、入力された基準河川区間識別子のサブ流域識別子と同じサブ流域識別子を有する河川区間識別子のひとつを選択するステップと、
    処理部は、選択された河川区間識別子の小区間識別子の各識別情報が示す値がそれぞれ、入力された基準河川区間識別子の小区間識別子の各識別情報が示す値以下であるか否かを判断するステップと、
    処理部は、各識別情報が示す値以下であると判断された場合に、選択された河川区間識別子を下流河川区間識別子ファイルに記憶するステップと、
    処理部は、河川区間識別子ファイルに記憶された河川区間識別子について、基準河川区間識別子のサブ流域識別子と同じサブ流域識別子を有する河川区間識別子を全て選択するまで、河川区間識別子を選択して該当する河川区間識別子の検索及び記憶を繰り返すステップと、
    処理部は、基準河川区間識別子のサブ流域識別子が、河口に流れ込む河川区間を示す値か否かを判断するステップと、
    処理部は、河口に流れ込む河川区間を示す値と判断されるまで、基準河川区間識別子を、1つ下流のサブ流域中で小区間識別子が最大の河川区間識別子に変更し、河川区間識別子ファイルを参照して、変更された基準河川区間識別子のサブ流域識別子と同じサブ流域識別子を有する河川区間識別子を選択し、選択された河川区間識別子の小区間識別子の各識別情報が示す値がそれぞれ、変更された基準河川区間識別子の小区間識別子の各識別情報が示す値以下である河川区間識別子を、下流河川区間識別子ファイルに記憶することを繰り返すステップと
    を含む前記河川区間検索方法。
  2. 処理部は、前記各識別情報が示す値以下であるか否かを判断するステップで各識別情報が示す値以下でないと判断された場合、基準河川区間識別子の小区間識別子の第2識別情報が予め設定された0又は予め設定された最小値か否かに基づき、基準河川区間がサブ流域の本流であるか否かを判断するステップと、
    処理部は、基準河川区間がサブ流域の本流であると判断された場合、選択された河川区間識別子が示す値が、基準河川区間識別子が示す値より大きいか否かを判断するステップと、
    処理部は、基準河川区間がサブ流域の本流でないと判断された場合、選択された河川区間識別子が示す値が、基準河川区間識別子が示す値より大きく、かつ、基準河川区間識別子の小区間識別子を下位の識別情報から上位の識別情報へ順次参照したときに値が最初に0以外になる第i識別情報(iは整数)の1つ上位の第i+1識別情報と、選択された河川区間識別子の小区間識別子の第i+1識別情報とが一致するか否かを判断するステップと、
    処理部は、前記大きいか否か判断するステップで、選択された河川区間識別子が示す値の方が大きいと判断された場合に、及び/又は、前記一致するか否かを判断するステップで、選択された河川区間識別子が示す値の方が大きく、かつ、第i+1識別情報が一致すると判断された場合に、選択された河川区間識別子を上流河川区間識別子ファイルに記憶するステップと
    をさらに含む、所望の河川区間から河口までの流下経路及び当該河川区間の上流区間を検索するための請求項1に記載の河川区間検索方法。
  3. 所望の河川区間の上流区間を検索するための河川区間検索方法であって、
    処理部は、河川の水系を細分化した各サブ流域と、各サブ流域内の河川を構成する各小区間とに対して付与された河川区間識別子を記憶した河川区間識別子ファイルから、又は、入力部から、上流区間を検索する基準となる基準河川区間識別子を入力するステップであって、前記河川区間識別子は、上位から第1識別情報乃至第m識別情報(mは整数)の順に並べて構成されたサブ流域識別子と、上位から第1識別情報乃至第n識別情報(nは整数)の順に並べて構成された小区間識別子とを含み、前記サブ流域識別子と前記小区間識別子はそれぞれ、(1)水系の本流又はサブ流域内の本流は、サブ流域識別子及び小区間識別子の第1識別情報が下流から上流側に向うに従い番号が増加し、(2)水系の本流又はサブ流域内の本流に流れ込む第1の支流は、サブ流域識別子及び小区間識別子の第1識別情報は流れ込む本流の第1識別情報と一致し、かつ、第2識別情報は下流から上流側に向うに従い番号が増加し、及び、(3)水系又はサブ流域内河川区間の第k−1の支流(kは2以上m−1又はn−1以下の整数)に流れ込む第kの支流は、サブ流域識別子及び小区間識別子の第1識別情報乃至第k識別情報は流れ込む第k−1の支流の第1乃至第k識別情報と一致し、かつ、第k+1識別情報は下流から上流側に向うに従い番号が増加するように割り当てられた識別子である、前記入力するステップと、
    処理部は、河川区間識別子ファイルを参照し、入力された基準河川区間識別子のサブ流域識別子と同じサブ流域識別子を有する河川区間識別子のひとつを選択するステップと、
    処理部は、選択された河川区間識別子の小区間識別子の各識別情報が示す値がそれぞれ、入力された基準河川区間識別子の小区間識別子の各識別情報が示す値以下であるか否かを判断するステップと、
    処理部は、前記各識別情報が示す値以下であるか否かを判断するステップで各識別情報が示す値以下でないと判断された場合、基準河川区間識別子の小区間識別子の第2識別情報が予め設定された0又は予め設定された最小値か否かに基づき、基準河川区間がサブ流域の本流であるか否かを判断するステップと、
    処理部は、基準河川区間がサブ流域の本流であると判断された場合、選択された河川区間識別子が示す値が、基準河川区間識別子が示す値より大きいか否かを判断するステップと、
    処理部は、基準河川区間がサブ流域の本流でないと判断された場合、選択された河川区間識別子が示す値が、基準河川区間識別子が示す値より大きく、かつ、基準河川区間識別子の小区間識別子を下位の識別情報から上位の識別情報へ順次参照したときに値が最初に0以外になる第i識別情報(iは整数)の1つ上位の第i+1識別情報と、選択された河川区間識別子の小区間識別子の第i+1識別情報とが一致するか否かを判断するステップと、
    処理部は、前記大きいか否か判断するステップで、選択された河川区間識別子が示す値の方が大きいと判断された場合に、及び/又は、前記一致するか否かを判断するステップで、選択された河川区間識別子が示す値の方が大きく、かつ、第i+1識別情報が一致すると判断された場合に、選択された河川区間識別子を上流河川区間識別子ファイルに記憶するステップと、
    処理部は、河川区間識別子ファイルに記憶された河川区間識別子について、基準河川区間識別子のサブ流域識別子と同じサブ流域識別子を有する河川区間識別子を全て選択するまで、河川区間識別子を選択して該当する河川区間識別子の検索及び記憶を繰り返すステップと
    を含む前記河川区間検索方法。
  4. 処理部は、前記大きいか否かを判断するステップで、選択された河川区間識別子が示す値の方が大きくないと判断された場合に、及び/又は、前記一致するか否かを判断するステップで、選択された河川区間識別子が示す値の方が大きく、かつ、第i+1識別情報が一致するものでないと判断された場合に、選択された河川区間識別子をその他河川区間識別子ファイルに記憶するステップ
    をさらに含む請求項2又は3に記載の前記河川区間検索方法。
  5. 処理部は、変更された基準河川区間識別子のサブ流域識別子と同じサブ流域識別子を有する、選択された河川区間識別子について、選択された河川区間識別子の小区間識別子の各識別情報が示す値がそれぞれ、変更された基準河川区間識別子の小区間識別子の各識別情報が示す値以下である河川区間識別子以外の河川区間識別子を、その他河川区間識別子ファイルに記憶するステップ
    をさらに含む請求項1に記載の前記河川区間検索方法。
  6. 前記本流であるか否かを判断するステップは、
    基準河川区間識別子の小区間識別子の第2識別情報が0であればサブ流域の本流であると判断し、一方0以外であればサブ流域の本流でないと判断する請求項2又は3に記載の河川区間検索方法。
  7. 処理部は、前記河口に流れ込む河川区間を示す値か否かを判断するステップで、河川区間識別子が河口に流れ込む河川区間を示す値と判断された場合、下流河川区間識別子ファイルに記憶された下流河川区間識別子を降順又は昇順に並べるステップ
    をさらに含む請求項1に記載の河川区間検索方法。
  8. 前記河口に流れ込む河川区間を示す値か否かを判断するステップは、
    処理部は、基準河川区間識別子のサブ流域識別子及び/又は小区間識別子の各識別情報全てが0であれば河口に流れ込む河川区間を示す値と判断し、それ以外であれば河口に流れ込む河川区間を示す値でないと判断する請求項1に記載の河川区間検索方法。
  9. 前記下流河川区間識別子ファイルに記憶することを繰り返すステップは、
    処理部は、基準河川区間識別子のサブ流域識別子を下位から検索し、最初に0以外の数となる識別情報においてこれが1小さいサブ流域識別子を求め、そのサブ流域識別子を新たなサブ流域識別子とし、河川区間識別子ファイルを参照して新たなサブ流域識別子を有する河川区間識別子の内、小区間識別子の示す値が最大の河川区間識別子を読み出し、基準河川区間識別子を読み出された河川区間識別子に変更することにより、基準河川区間識別子を1つ下流のサブ流域中で小区間識別子が最大の河川区間識別子に変更すること
    を含む請求項1に記載の河川区間検索方法。
  10. 前記河川区間識別子は、河川又は水系毎の水系識別子をサブ流域識別子の上位にさらに含み、基準河川区間識別子と同一の水系識別子を有する河川区間識別子に対して、上流区間又は流下経路の検索がされる請求項1又は3に記載の河川区間検索方法。
  11. 河川の本流と支流の関係、及び、支流が他の支流に流れ込む関係は、本流が管轄上または地域慣習上決まっている場合はそれを優先し、それ以外は合流点からより長いほうを本流、短いほうを支流とし、又は、長いほうを第k−1の支流、短いほうを第kの支流として、河川区間識別子が割り当てられた請求項1又は3に記載の河川区間検索方法。
  12. 処理部は、河川区間識別子に対応して、河川区間に生息する生物の生息情報、河川区間に存在するダム情報又は河川内構造物情報、その河川区間に汚濁を付加する排水施設情報、各種統計情報等のいずれか又は複数を含む属性データが記憶された属性データテーブルを参照し、上流河川区間識別子ファイル及び/又は下流河川区間識別子ファイルに記憶された各河川区間識別子に基づき、対応する属性データを取得し、及び、表示部に表示又は出力部に出力するステップ
    をさらに含む請求項1又は3に記載の河川区間検索方法。
  13. 処理部は、河川区間識別子ファイルに記憶された河川区間識別子を順次読み出し、河川区間識別子が割り当てられた法則性に従って河川の構成を示す河川図を表示部に表示し、及び、上流河川区間識別子ファイル及び/又は下流河川区間識別子ファイルに記憶された河川区間識別子を順次読み出し、読み出された河川区間識別子に基づき上流区間又は流下経路を、表示された河川図に重畳して表示するステップ
    をさらに含む請求項1又は3に記載の河川区間検索方法。
  14. 所望の河川区間から河口までの流下経路を検索するための河川区間検索方法であって、
    処理部は、河川の水系を細分化した各サブ流域と、各サブ流域内の河川を構成する各小区間とに対して付与された河川区間識別子を記憶した河川区間識別子ファイルから、又は、入力部から、流下経路を検索する基準となる基準河川区間識別子を入力するステップであって、前記河川区間識別子は、上位から第1識別情報乃至第m識別情報(mは整数)の順に並べて構成されたサブ流域識別子と、上位から第1識別情報乃至第n識別情報(nは整数)の順に並べて構成された小区間識別子とを含み、前記サブ流域識別子と前記小区間識別子はそれぞれ、(1)水系の本流又はサブ流域内の本流は、サブ流域識別子及び小区間識別子の第1識別情報が下流から上流側に向うに従い番号が増加し、(2)水系の本流又はサブ流域内の本流に流れ込む第1の支流は、サブ流域識別子及び小区間識別子の第1識別情報は流れ込む本流の第1識別情報と一致し、かつ、第2識別情報は下流から上流側に向うに従い番号が増加し、及び、(3)河川の第k−1の支流(kは2以上m−1又はn−1以下の整数)に流れ込む第kの支流は、サブ流域識別子及び小区間識別子の第1識別情報乃至第k識別情報は流れ込む第k−1の支流の第1乃至第k識別情報と一致し、かつ、第k+1識別情報は下流から上流側に向うに従い番号が増加するように割り当てられた識別子である、前記入力するステップと、
    処理部は、基準河川区間識別子のサブ流域識別子及び小区間識別子を下位の識別情報から順次参照し、最初に0以外になる識別情報に対応する、基準河川区間識別子の識別情報について、その識別情報が示す値を減少させるステップと、
    処理部は、河川区間識別子ファイルを参照して、値が減少された基準河川区間識別子と一致する河川区間識別子を検索し、該当する河川区間識別子を読み出して下流河川区間識別子ファイルに記憶するステップと、
    処理部は、値が減少された識別情報が0か否かを判断するステップと、
    処理部は、値が減少された識別情報が0でないと判断された場合、その識別情報が示す値をさらに減少させて、これと一致する河川区間識別子の検索及び記憶を繰り返し、一方、値が減少された識別情報が0であると判断された場合、値が減少された識別情報のひとつ上位の識別情報が示す値を減少させて、これと一致する河川区間識別子の検索及び記憶を繰り返すステップと、
    処理部は、識別情報の示す値が減少された基準河川区間識別子のサブ流域識別子流域小区間識別子が全て0になるまで、該当する河川区間識別子の検索及び記憶を繰り返すステップと、
    を含む河川区間検索方法。
  15. 所望の河川区間の上流区間を検索するための河川区間検索方法であって、
    処理部は、河川の水系を細分化した各サブ流域と、各サブ流域内の河川を構成する各小区間とに対して付与された河川区間識別子を記憶した河川区間識別子ファイルから、又は、入力部から、上流区間を検索する基準となる基準河川区間識別子を入力するステップであって、前記河川区間識別子は、上位から第1識別情報乃至第m識別情報(mは整数)の順に並べて構成されたサブ流域識別子と、上位から第1識別情報乃至第n識別情報(nは整数)の順に並べて構成された小区間識別子とを含み、前記サブ流域識別子と前記小区間識別子はそれぞれ、(1)水系の本流又はサブ流域内の本流は、サブ流域識別子及び小区間識別子の第1識別情報が下流から上流側に向うに従い番号が増加し、(2)水系の本流又はサブ流域内の本流に流れ込む第1の支流は、サブ流域識別子及び小区間識別子の第1識別情報は流れ込む本流の第1識別情報と一致し、かつ、第2識別情報は下流から上流側に向うに従い番号が増加し、及び、(3)水系又はサブ流域内河川区間の第k−1の支流(kは2以上m−1又はn−1以下の整数)に流れ込む第kの支流は、サブ流域識別子及び小区間識別子の第1識別情報乃至第k識別情報は流れ込む第k−1の支流の第1乃至第k識別情報と一致し、かつ、第k+1識別情報は下流から上流側に向うに従い番号が増加するように割り当てられた識別子である、前記入力するステップと、
    処理部は、河川区間識別子ファイルを参照し、河川区間識別子のひとつを選択するステップと、
    処理部は、基準河川区間識別子の小区間識別子の第2識別情報が予め設定された0又は予め設定された最小値か否かに基づき、基準河川区間がサブ流域の本流であるか否かを判断するステップと、
    処理部は、基準河川区間がサブ流域の本流であると判断された場合、(1)選択された河川区間識別子と基準河川区間識別子のサブ流域識別子が一致し、かつ、選択された河川区間識別子が示す値が、基準河川区間識別子が示す値より大きいことにより、選択された河川区間識別子が基準河川区間の上流にあると判断し、又は、(2)基準河川区間識別子のサブ流域識別子を下位の識別情報から上位の識別情報へ順次参照したときに値が最初に0以外になる第j識別情報(jは整数)の1つ上位の第j+1識別情報と、選択された河川区間識別子のサブ流域識別子の第j+1識別情報とが一致し、かつ、選択された河川区間識別子が示す値が、基準河川区間識別子が示す値より大きいことにより、選択された河川区間識別子が、検索基準河川区間を含むサブ流域よりも上流のサブ流域に含まれると判断するステップと、
    処理部は、基準河川区間がサブ流域の本流でないと判断された場合、選択された河川区間識別子が示す値が、基準河川区間識別子が示す値より大きく、かつ、基準河川区間識別子の小区間識別子を下位の識別情報から上位の識別情報へ順次参照したときに値が最初に0以外になる第i識別情報(iは整数)の1つ上位の第i+1識別情報と選択された河川区間識別子の小区間識別子の第i+1識別情報とが一致するか否かを判断するステップと、
    処理部は、前記含まれると判断するステップで、選択された河川区間識別子が基準河川区間の上流にあると判断され、若しくは、選択された河川区間識別子が、検索基準河川区間を含むサブ流域よりも上流のサブ流域に含まれると判断された場合に、及び/又は、前記一致するか否かを判断するステップで、選択された河川区間識別子が示す値の方が大きく、かつ、第i+1識別情報が一致すると判断された場合に、選択された河川区間識別子を上流河川区間識別子ファイルに記憶するステップと、
    処理部は、河川区間識別子ファイルに記憶された河川区間識別子について、基準河川区間識別子のサブ流域識別子と同じサブ流域識別子を有する河川区間識別子を全て選択するまで、河川区間識別子を選択して該当する河川区間識別子の検索及び記憶を繰り返すステップと
    を含む前記河川区間検索方法。
  16. 処理部は、河川の水系を細分化した各サブ流域と、各サブ流域内の河川を構成する各小区間とに対して付与された河川区間識別子を記憶した河川区間識別子ファイルから、又は、入力部から、流下経路を検索する基準となる基準河川区間識別子を入力するステップであって、前記河川区間識別子は、上位から第1識別情報乃至第m識別情報(mは整数)の順に並べて構成されたサブ流域識別子と、上位から第1識別情報乃至第n識別情報(nは整数)の順に並べて構成された小区間識別子とを含み、前記サブ流域識別子と前記小区間識別子はそれぞれ、(1)水系の本流又はサブ流域内の本流は、サブ流域識別子及び小区間識別子の第1識別情報が下流から上流側に向うに従い番号が増加し、(2)水系の本流又はサブ流域内の本流に流れ込む第1の支流は、サブ流域識別子及び小区間識別子の第1識別情報は流れ込む本流の第1識別情報と一致し、かつ、第2識別情報は下流から上流側に向うに従い番号が増加し、及び、(3)水系又はサブ流域内の第k−1の支流(kは2以上m−1又はn−1以下の整数)に流れ込む第kの支流は、サブ流域識別子及び小区間識別子の第1識別情報乃至第k識別情報は流れ込む第k−1の支流の第1乃至第k識別情報と一致し、かつ、第k+1識別情報は下流から上流側に向うに従い番号が増加するように割り当てられた識別子である、前記入力するステップと、
    処理部は、河川区間識別子ファイルを参照し、入力された基準河川区間識別子のサブ流域識別子と同じサブ流域識別子を有する河川区間識別子のひとつを選択するステップと、
    処理部は、選択された河川区間識別子の小区間識別子の各識別情報が示す値がそれぞれ、入力された基準河川区間識別子の小区間識別子の各識別情報が示す値以下であるか否かを判断するステップと、
    処理部は、各識別情報が示す値以下であると判断された場合に、選択された河川区間識別子を下流河川区間識別子ファイルに記憶するステップと、
    処理部は、河川区間識別子ファイルに記憶された河川区間識別子について、基準河川区間識別子のサブ流域識別子と同じサブ流域識別子を有する河川区間識別子を全て選択するまで、河川区間識別子を選択して該当する河川区間識別子の検索及び記憶を繰り返すステップと、
    処理部は、基準河川区間識別子のサブ流域識別子が、河口に流れ込む河川区間を示す値か否かを判断するステップと、
    処理部は、河口に流れ込む河川区間を示す値と判断されるまで、基準河川区間識別子を、1つ下流のサブ流域中で小区間識別子が最大の河川区間識別子に変更し、河川区間識別子ファイルを参照して、変更された基準河川区間識別子のサブ流域識別子と同じサブ流域識別子を有する河川区間識別子を選択し、選択された河川区間識別子の小区間識別子の各識別情報が示す値がそれぞれ、変更された基準河川区間識別子の小区間識別子の各識別情報が示す値以下である河川区間識別子を、下流河川区間識別子ファイルに記憶することを繰り返すステップと
    をコンピュータに実行させるための河川区間検索プログラムを記録したコンピュータ読み取り可能な記録媒体。
  17. 処理部は、河川の水系を細分化した各サブ流域と、各サブ流域内の河川を構成する各小区間とに対して付与された河川区間識別子を記憶した河川区間識別子ファイルから、又は、入力部から、上流区間を検索する基準となる基準河川区間識別子を入力するステップであって、前記河川区間識別子は、上位から第1識別情報乃至第m識別情報(mは整数)の順に並べて構成されたサブ流域識別子と、上位から第1識別情報乃至第n識別情報(nは整数)の順に並べて構成された小区間識別子とを含み、前記サブ流域識別子と前記小区間識別子はそれぞれ、(1)水系の本流又はサブ流域内の本流は、サブ流域識別子及び小区間識別子の第1識別情報が下流から上流側に向うに従い番号が増加し、(2)水系の本流又はサブ流域内の本流に流れ込む第1の支流は、サブ流域識別子及び小区間識別子の第1識別情報は流れ込む本流の第1識別情報と一致し、かつ、第2識別情報は下流から上流側に向うに従い番号が増加し、及び、(3)水系又はサブ流域内の第k−1の支流(kは2以上m−1又はn−1以下の整数)に流れ込む第kの支流は、サブ流域識別子及び小区間識別子の第1識別情報乃至第k識別情報は流れ込む第k−1の支流の第1乃至第k識別情報と一致し、かつ、第k+1識別情報は下流から上流側に向うに従い番号が増加するように割り当てられた識別子である、前記入力するステップと、
    処理部は、河川区間識別子ファイルを参照し、入力された基準河川区間識別子のサブ流域識別子と同じサブ流域識別子を有する河川区間識別子のひとつを選択するステップと、
    処理部は、選択された河川区間識別子の小区間識別子の各識別情報が示す値がそれぞれ、入力された基準河川区間識別子の小区間識別子の各識別情報が示す値以下であるか否かを判断するステップと、
    処理部は、前記各識別情報が示す値以下であるか否かを判断するステップで各識別情報が示す値以下でないと判断された場合、基準河川区間識別子の小区間識別子の第2識別情報が予め設定された0又は予め設定された最小値か否かに基づき、基準河川区間がサブ流域の本流であるか否かを判断するステップと、
    処理部は、基準河川区間がサブ流域の本流であると判断された場合、選択された河川区間識別子が示す値が、基準河川区間識別子が示す値より大きいか否かを判断するステップと、
    処理部は、基準河川区間がサブ流域の本流でないと判断された場合、選択された河川区間識別子が示す値が、基準河川区間識別子が示す値より大きく、かつ、基準河川区間識別子の小区間識別子を下位の識別情報から上位の識別情報へ順次参照したときに値が最初に0以外になる第i識別情報(iは整数)の1つ上位の第i+1識別情報と、選択された河川区間識別子の小区間識別子の第i+1識別情報とが一致するか否かを判断するステップと、
    処理部は、前記大きいか否か判断するステップで、選択された河川区間識別子が示す値の方が大きいと判断された場合に、及び/又は、前記一致するか否かを判断するステップで、選択された河川区間識別子が示す値の方が大きく、かつ、第i+1識別情報が一致すると判断された場合に、選択された河川区間識別子を上流河川区間識別子ファイルに記憶するステップと、
    処理部は、河川区間識別子ファイルに記憶された河川区間識別子について、基準河川区間識別子のサブ流域識別子と同じサブ流域識別子を有する河川区間識別子を全て選択するまで、河川区間識別子を選択して該当する河川区間識別子の検索及び記憶を繰り返すステップと
    をコンピュータに実行させるための河川区間検索プログラムを記録したコンピュータ読み取り可能な記録媒体。
  18. 所望の河川区間から河口までの流下経路、当該河川区間の上流区間、及び、当該河川区間の流下経路でも上流区間でもない区間を検索するための河川区間検索プログラムであって、
    処理部は、河川の水系を細分化した各サブ流域と、各サブ流域内の河川を構成する各小区間とに対して付与された河川区間識別子を記憶した河川区間識別子ファイルから、又は、入力部から、流下経路を検索する基準となる基準河川区間識別子を入力するステップであって、前記河川区間識別子は、上位から第1識別情報乃至第m識別情報(mは整数)の順に並べて構成されたサブ流域識別子と、上位から第1識別情報乃至第n識別情報(nは整数)の順に並べて構成された小区間識別子とを含み、前記サブ流域識別子と前記小区間識別子はそれぞれ、(1)水系の本流又はサブ流域内の本流は、サブ流域識別子及び小区間識別子の第1識別情報が下流から上流側に向うに従い番号が増加し、(2)水系の本流又はサブ流域内の本流に流れ込む第1の支流は、サブ流域識別子及び小区間識別子の第1識別情報は流れ込む本流の第1識別情報と一致し、かつ、第2識別情報は下流から上流側に向うに従い番号が増加し、及び、(3)水系又はサブ流域内の第k−1の支流(kは2以上m−1又はn−1以下の整数)に流れ込む第kの支流は、サブ流域識別子及び小区間識別子の第1識別情報乃至第k識別情報は流れ込む第k−1の支流の第1乃至第k識別情報と一致し、かつ、第k+1識別情報は下流から上流側に向うに従い番号が増加するように割り当てられた識別子である、前記入力するステップと、
    処理部は、河川区間識別子ファイルを参照し、入力された基準河川区間識別子のサブ流域識別子と同じサブ流域識別子を有する河川区間識別子のひとつを選択するステップと、
    処理部は、選択された河川区間識別子の小区間識別子の各識別情報が示す値がそれぞれ、入力された基準河川区間識別子の小区間識別子の各識別情報が示す値以下であるか否かを判断するステップと、
    処理部は、各識別情報が示す値以下であると判断された場合に、選択された河川区間識別子を下流河川区間識別子ファイルに記憶するステップと、
    処理部は、前記各識別情報が示す値以下であるか否かを判断するステップで各識別情報が示す値以下でないと判断された場合、基準河川区間識別子の小区間識別子の第2識別情報が予め設定された0又は予め設定された最小値か否かに基づき、基準河川区間がサブ流域の本流であるか否かを判断するステップと、
    処理部は、基準河川区間がサブ流域の本流であると判断された場合、選択された河川区間識別子が示す値が、基準河川区間識別子が示す値より大きいか否かを判断するステップと、
    処理部は、基準河川区間がサブ流域の本流でないと判断された場合、選択された河川区間識別子が示す値が、基準河川区間識別子が示す値より大きく、かつ、基準河川区間識別子の小区間識別子を下位の識別情報から上位の識別情報へ順次参照したときに値が最初に0以外になる第i識別情報(iは整数)の1つ上位の第i+1識別情報と、選択された河川区間識別子の小区間識別子の第i+1識別情報とが一致するか否かを判断するステップと、
    処理部は、前記大きいか否か判断するステップで、選択された河川区間識別子が示す値の方が大きいと判断された場合に、及び/又は、前記一致するか否かを判断するステップで、選択された河川区間識別子が示す値の方が大きく、かつ、第i+1識別情報が一致すると判断された場合に、選択された河川区間識別子を上流河川区間識別子ファイルに記憶するステップと
    処理部は、前記大きいか否かを判断するステップで、選択された河川区間識別子が示す値の方が大きくないと判断された場合に、及び/又は、前記一致するか否かを判断するステップで、選択された河川区間識別子が示す値の方が大きく、かつ、第i+1識別情報が一致するものでないと判断された場合に、選択された河川区間識別子をその他河川区間識別子ファイルに記憶するステップ
    処理部は、河川区間識別子ファイルに記憶された河川区間識別子について、基準河川区間識別子のサブ流域識別子と同じサブ流域識別子を有する河川区間識別子を全て選択するまで、河川区間識別子を選択して該当する河川区間識別子の検索及び記憶を繰り返すステップと、
    処理部は、基準河川区間識別子のサブ流域識別子が、河口に流れ込む河川区間を示す値か否かを判断するステップと、
    処理部は、河口に流れ込む河川区間を示す値と判断されるまで、基準河川区間識別子を、1つ下流のサブ流域中で小区間識別子が最大の河川区間識別子に変更し、河川区間識別子ファイルを参照して、変更された基準河川区間識別子のサブ流域識別子と同じサブ流域識別子を有する河川区間識別子を選択し、選択された河川区間識別子の小区間識別子の各識別情報が示す値がそれぞれ、変更された基準河川区間識別子の小区間識別子の各識別情報が示す値以下である河川区間識別子を、下流河川区間識別子ファイルに記憶することを繰り返すステップと、
    処理部は、変更された基準河川区間識別子のサブ流域識別子と同じサブ流域識別子を有する、選択された河川区間識別子について、選択された河川区間識別子の小区間識別子の各識別情報が示す値がそれぞれ、変更された基準河川区間識別子の小区間識別子の各識別情報が示す値以下である河川区間識別子以外の河川区間識別子を、その他河川区間識別子ファイルに記憶するステップと
    をコンピュータに実行させるための河川区間検索プログラム。
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