JP2005308595A - 多孔質部材の非線形計算解析方法、その装置、及び該方法を実施するための記録媒体 - Google Patents

多孔質部材の非線形計算解析方法、その装置、及び該方法を実施するための記録媒体 Download PDF

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Abstract

【課題】 多孔質部材の機械的特性に則した計算解析方法を実現する。
【解決手段】 いわゆる動的陽解法において、計算対象が多孔質部材の場合には、計算された応力が所定の破壊応力に達したかどうかを判定し(ステップSB3)、破壊応力に達していると判定された場合(YESの場合)には要素応力をゼロに設定する。一方、破壊応力に達していない場合には、要素応力が0かどうか(ステップSB5)、歪みが引張歪みから圧縮歪みに変化したかどうか(ステップSB7)を判定し、両方の条件を満たしている場合(YESの場合)には、多孔質材料の元の剛性に対して略1/4の剛性に設定し、それに応じた応力をその要素の要素応力とする(ステップSB8)。いずれか一方でも条件を満たしていなければ(NOの場合)、そのときの要素応力を保持する(ステップSB6)。
【選択図】図2

Description

本発明は、多孔質部材の構造解析等を行うための非線形計算解析方法、その装置、及び該方法を実施するための記録媒体に関する。
従来より、多孔質部材の計算解析方法として、例えば、特許文献1に示すように、多孔質部材をモデル化し、有限要素法を用いて解析する方法が知られている。詳しくは、この特許文献1では、多孔質部材である樹脂発泡体の3次元構造解析において、該樹脂発泡体と構造上似ているハニカム構造体を用いてモデル化し、そのモデルに予め設定されている各方向成分毎の歪みと応力との関係に基づいて、歪みから各方向成分毎の応力を求めるようにしている。そして、その各方向成分毎の歪みと応力との関係は同一の最大応力曲線から求められており、等方性の力学特性を有する樹脂発泡体に則して計算が行われるようになっている。
特開平5−223711号公報
しかしながら、従来の多孔質部材の計算解析方法では、塑性変形等を含めた構造体の変形については考慮されているものの、あくまでも圧縮側と引張側の機械的特性は同じものとして扱っており(特許文献1の図22参照)、圧縮方向の力が加わった場合、降伏点を超えた後もその圧縮方向の力に応じて塑性変形する一方、引張方向の力が加わった場合には降伏点に到達する前に破断するという、多孔質部材に特有の機械的特性については、考慮されていなかった。
本発明は、斯かる点に鑑みてなされたものであり、その目的とするところは、多孔質部材の非線形計算解析方法において、多孔質部材に特有の機械的特性を考慮することにより、実際の現象に則した計算精度の高い計算解析方法を実現することにある。
前記目的を達成するために、本発明に係る多孔質部材の非線形計算解析方法では、該多孔質部材に特有の機械的特性を考慮して、生じる応力が圧縮応力の場合と引張応力の場合とで異なる材料則を用いて計算を行う。すなわち、圧縮応力の場合には、降伏後も塑性変形が生じるものとし、引張応力の場合には降伏せずに破壊応力に達したときに破壊が生じるものとする。
すなわち、請求項1の発明では、多孔質部材を含む構造体について、少なくとも該多孔質部材の応力と歪みとの関係を用いて解析を行う多孔質部材の非線形計算解析方法を前提とする。そして、前記応力と歪みとの関係を、圧縮状態では少なくとも降伏後の塑性域まで設定する一方、引張状態では降伏せずに破壊応力に達するものとして少なくともその破壊応力まで設定する材料則設定工程と、前記多孔質部材の各部に生じる応力を前記圧縮状態及び引張状態における材料則を用いて計算する応力計算工程と、前記応力計算工程により計算された応力が引張応力の場合に、そのときの前記各部の応力が前記破壊応力に達したかどうかを判定する引張破壊判定工程と、前記引張破壊判定工程により応力が破壊応力に到達したと判定されたとき、その部位の応力をゼロに設定する第1応力リセット工程とを備えるものとする。
この構成により、引張方向に力が加わった場合と、圧縮方向に力が加わった場合とで異なる機械的特性を有する多孔質部材において、該多孔質部材の各部に生じる応力を計算によって求めるとともに、計算された応力が圧縮応力の場合には、降伏後も応力と歪みの関係に基づいて応力計算を続ける一方、引張応力の場合には、最大応力が所定の破壊応力に達したかどうかを判定し、破壊応力に達していれば、その部位での応力値をゼロにリセットするため、前記多孔質部材の実際の機械的特性を計算解析に反映することができる。
したがって、圧縮側と引張側とで異なる機械的特性を有する多孔質部材の計算解析において、実際の現象に近い解析を行うことができ、計算精度を向上することができる。
ここで、降伏とは、部材に生じる塑性ひずみが0.2%(0.002)以上になる状態をいう。
ところで、圧縮方向に力が加わって降伏した後、さらに圧縮方向に力が加わると、多孔質部材の材質によっては、最終的に破壊に至る場合と、塑性変形を続けるものの、破壊に至らない場合とがある。このうち、破壊に至るものに関しては、破壊を生じる応力(圧縮破壊応力)に達したかどうかを別に判断する必要がある。そのため、材料則設定工程により圧縮状態の材料則が降伏後の破壊まで設定されるとともに、応力計算工程により計算された圧縮応力が所定の圧縮破壊応力に達したかどうかを判定する圧縮破壊判定工程と、前記圧縮破壊判定工程により圧縮応力が圧縮破壊応力に達したと判定されたとき、その部位での応力をゼロに設定する第2応力リセット工程とをさらに備えるのが好ましい(請求項2の発明)。
こうすれば、圧縮によって最終的に破壊に至るような多孔質部材であっても、その特性を計算解析上で考慮することができ、実際の現象に則した計算結果を得ることができる。
また、実際の現象として、引張方向の力によって多孔質部材に生じる応力が破壊応力に達して、その部位でクラックを生じた場合、その後、クラックが圧縮方向の力によって閉じれば、そのクラックが閉じた部位でも或る程度の圧縮応力が生じる。そのような実際の現象を考慮して、引張破壊判定工程において応力が破壊応力に達したと判定された後、破壊応力に達した部位に生じたクラックが閉じたかどうかを判定するクラック閉鎖判定工程と、前記クラック閉鎖判定工程によりクラック閉鎖が判定されたとき、クラック発生部位の圧縮方向の剛性を、クラック発生前の剛性に対する所定の割合から求め、該クラック発生部位の剛性として設定する剛性設定工程とを備えるのが好ましい(請求項3の発明)。
こうすれば、クラックが生じた部位、すなわち応力がゼロに設定された部位でも、その部位に作用する力が引張方向から圧縮方向に変化して、クラックが閉じた場合には、破壊前の剛性のうち、所定の割合の剛性が回復したものとして剛性を設定することで、クラックが閉じた場合の圧縮応力を正確に求めることができ、実際の現象に則した計算解析を行うことができる。
しかも、クラックが閉じた部分の圧縮方向の剛性を、元の剛性に対する所定の割合とすることで、計算時に複雑な条件等を考慮することなく、簡便な方法で精度良く計算解析を行うことができる。
ここで、クラック発生前の剛性に対して所定の割合の剛性とは、クラックの発生した部分に圧縮方向の力が加わってクラックが閉じた場合に、圧縮方向に対して考慮されるべき剛性であり、実験等によりその所定の割合を求めるのが好ましい。
そして、上述のような多孔質部材の非線形計算解析方法において、多孔質部材は、樹脂材料からなるのが好ましい(請求項4の発明)。また、計算対象となる構造体は、筒状部材内に樹脂材料が発泡充填されたものとする(請求項5の発明)。このように、上述の計算解析方法を、例えば、車両のピラー等の補強のためにその内部に発泡充填された樹脂材料に適用すれば、衝突時等に該ピラーに生じる応力や変形等を計算解析によって精度良く予測することが可能になる。
請求項6の発明では、多孔質部材を含む構造体について、少なくとも該多孔質部材の応力と歪みとの関係を用いて解析を行う多孔質部材の非線形計算解析装置を前提とする。そして、前記応力と歪みとの関係が、圧縮状態では少なくとも降伏後の塑性域まで設定される一方、引張状態では降伏せずに破壊応力に達するものとして少なくともその破壊応力まで設定された材料則と、前記多孔質部材の各部に生じる応力を前記圧縮状態及び引張状態における材料則を用いて計算する応力計算手段と、前記応力計算手段により計算された応力が引張応力の場合に、そのときの前記各部の応力が前記破壊応力に達したかどうかを判定する引張破壊判定手段と、前記引張破壊判定手段により応力が破壊応力に到達したと判定されたとき、その部位の応力をゼロに設定する応力リセット手段とを備えるものとする。
この計算解析装置を用いれば、請求項1の発明の多孔質部材の非線形計算解析方法を実行して、それらの発明の作用を得ることができる。
請求項7の発明では、多孔質部材を含む構造体について、少なくとも該多孔質部材の応力と歪みとの関係を用いて解析を行う多孔質部材の非線形計算解析方法をコンピュータにより実行するためのコンピュータプログラムを記録する記録媒体を前提とする。そして、前記コンピュータプログラムは、前記応力と歪みとの関係を、圧縮状態では少なくとも降伏後の塑性域まで設定する一方、引張状態では降伏せずに破壊応力に達するものとして少なくともその破壊応力まで設定する材料則設定ステップと、前記多孔質部材の各部に生じる応力を前記圧縮状態及び引張状態における材料則を用いて計算する応力計算ステップと、前記応力計算ステップにより計算された応力が引張応力の場合に、そのときの前記各部の応力が前記破壊応力に達したかどうかを判定する引張破壊判定ステップと、前記引張破壊判定ステップにより応力が破壊応力に到達したと判定されたとき、その部位の応力をゼロに設定する応力リセットステップとを備えるものとする。
この記録媒体によって記録されている多孔質部材の非線形計算解析方法を実施すれば、請求項1の発明と同様の作用を得ることができる。
請求項1の発明に係る多孔質部材の非線形計算解析方法によれば、計算された応力が圧縮応力であれば、降伏後も応力計算を続ける一方、引張応力の場合には、応力が破壊応力に達していれば、その部位での応力をゼロに設定するため、圧縮側と引張側とで異なる機械的特性を有する多孔質部材について実際の現象に則した計算解析を行うことができ、計算精度を向上することができる。
請求項2の発明によれば、圧縮方向に力が加わって降伏した後、さらに圧縮方向に力が加わって破壊に至る場合には、その部位での応力をゼロに設定するので、降伏後に最終的に破壊に至るような部材であっても、その特性を反映して計算解析を行うことができる。
請求項3の発明によれば、引張方向の力によって生じたクラックに圧縮方向の力が作用して該クラックが閉じた場合には、その部分の剛性を、クラック発生前の剛性に対する所定割合の剛性として設定するため、クラックが閉じた部位にも圧縮応力が生じるという実際の現象に則した計算解析を簡便な方法で行うことができる。
請求項4及び5の発明によれば、多孔質部材は樹脂材料からなり、筒状部材内に樹脂材料が発泡充填された構造体を計算対象とすることで、例えば、内部に樹脂材料が発泡充填された車両のピラー等において、衝突時等に生じる応力や変形などを精度良く予測することが可能になる。
請求項6の発明に係る多孔質部材の非線形計算解析装置によれば、前記請求項1の発明の方法を実行して、その効果を得ることができる。
請求項7の発明に係る多孔質部材の非線形計算解析方法を実施するための記録媒体によれば、その記録媒体に記録された前記請求項1の発明の方法を実行して、その効果を得ることができる。
以下、本発明の実施形態を図面に基づいて説明する。なお、以下の好ましい実施形態の説明は、本質的に例示に過ぎず、本発明、その適用物或いはその用途を制限することを意図するものではない。
(実施形態1)
図1及び図2は、本発明の実施形態1に係る計算解析のフローを示しており、図3は、そのフローを実行するための計算解析装置1の概略構成を示している。
この計算解析装置1は、演算を高速に行うことのできる例えば汎用のコンピュータ等によって構成されていて、図1及び図2に示すフローを実行して計算解析を行う演算部2と、その計算解析を行うためのプログラムやデータが記憶されているメモリ部3と、前記演算部2に対して数値等の入力を行うための入力部4と、例えばディスプレイやプリンタなどのように計算結果や入力結果等を出力表示する出力表示部5とを備えている。そして、計算解析を行う際には、前記演算部2がメモリ部3から必要な情報やプログラムを読み込む一方、計算結果等をメモリ部3に記憶させるようになっている。該メモリ部3は、例えば、ハードディスク、フレキシブルディスク、RAM、ROMなどのような記録媒体である。
次に、本実施形態に係る計算解析方法について、図1及び図2に基づいて以下で詳細に説明する。図1及び図2に示す計算解析のフローは、多孔質部材を含む構造体に対して、例えば、衝突時などのように外力が作用した場合に、その際に生じる変形量や応力等を求めるためのものであり、大きく分けて、モデル化された構造体を要素分割し、その節点での加速度に基づいて各要素の応力や変位を求める、いわゆる有限要素法を利用して計算解析を行うメイン部10と、本願発明の特徴部分である、多孔質部材の機械的特性を考慮するためのサブルーチン部20とからなる。
前記メイン部10は、有限要素法のうち、いわゆる動的陽解法を利用して計算解析を行う一般的な計算解析のフローであり、図1に示すフローはあくまでも一例であって、このフローと異なる計算手法を用いてもよい。なお、特に図示しないが、このメイン部10で計算を開始する前には、モデルの作成、要素分割等を行うモデル作成フローが実行されている。
前記メイン部10の各ステップについて以下で説明する。まず、上述のように、モデル作成フローにおいてモデル等の作成が完了すると、そのモデル等を読み込むとともに、図1のフローがスタートして、ステップSA1で、時間、変位、速度、加速度及び応力のすべてのデータがリセットされてイニシャライズされる。そして、続くステップSA2で、時間条件等を含むファイル(図1ではD01ファイル)を読み込んで、ステップSA3で予め設定された荷重条件等に基づいて外力の計算を行う。このステップSA3では、外力の計算後、その結果から運動方程式を求めて、各節点での加速度を算出し、その加速度に基づいて各節点での速度または変位を求める。
続いてステップSA4で、前記ステップSA3で求めた各節点の速度または変位から各要素における歪み速度を計算する。そして、ステップSA5で計算解析装置1のメモリ部3に記憶されている材料則(主に歪みと応力の関係)を読み出すとともに、その材料則を用いて前記ステップSA4で求めた歪み速度から各要素の応力速度を計算する。
続くステップSA6では、応力速度と要素時間ステップとから応力増分を求め、そのときの応力値に足し合わせることで、変形後の要素に生じる応力(以下、要素応力ともいう)を求める。続いてステップSA7で、前記ステップSA6で算出された要素応力をガウス積分することにより該要素における節点力(要素力)を求めるとともに、計算時のゆがみ等を考慮したアンチアワグラス力を求める。
以上のステップSA3〜SA7までのフローを各要素について繰り返し行い、全要素について計算した後、ステップSA8に進む。このステップSA8では、ステップSA7で求めた各要素の節点力を全体座標系で重ね合わせて、各節点毎の節点力を算出する。そして、この節点力にステップSA9で求める接触力及び前記アンチアワグラス力を加えて内力として、この内力と前記ステップSA3で求めた外力とから新たな運動方程式を作り、ステップSA10で各節点の加速度を計算し直す。
続くステップSA11において、前記ステップSA2で読み込んだ拘束条件を各節点に適用した後、ステップSA12で節点及び全体の時間ステップを計算して、更新する。そして、前記ステップSA10で求めた節点加速度及び前記ステップSA11で適用される拘束条件に基づいて、ステップSA13で節点速度、節点変位を求める。
以上のステップSA3〜SA13を、前記D01ファイルに設定されている所定時間まで時間ステップ毎に計算を繰り返し行うことで、構造体に衝撃が加わった場合などに該構造体に生じる応力や変形等を時間ステップに応じて求めることができる。
次に、本願発明の特徴部分である、図2のサブルーチン部20のフローについて説明する。このサブルーチン部は、計算しようとする要素が例えば樹脂発泡材のような多孔質部材の一部である場合に実行されるもので、圧縮状態では、降伏後の塑性域まで変形を生じる一方、引張状態では降伏せずに所定の破壊応力に達した場合に破壊を生じる、という多孔質部材に特有の機械的特性を反映させるようにしたものである。なお、ここで言う降伏とは、多孔質部材に生じる塑性ひずみが0.2%(0.002)以上の状態を意味している。
ここで、例えばエポキシ系樹脂発泡材のような多孔質部材の機械的特性について説明すると、図4に示すように、該多孔質部材に圧縮方向の力を加えた場合には、金属材料のように、降伏点を超えた後も、圧縮方向の力に応じて塑性変形を続けるが、引張方向の力を加えた場合には、降伏点に達する前、すなわち塑性変形を生じる前に破断してしまう。この破断が生じるときの応力を破壊応力とすると、以下のような式(この式をクーロンモール則という)で表される。
Figure 2005308595
なお、μは材料定数であり、σfracは破壊応力である。この式は、ある面に作用する剪断応力τと垂直応力σとの組み合わせ(τ+μσ)が最大であるときの応力(最大応力)が破壊応力σfracに達した場合に、その材料は破壊を生じるということを示している。
前記サブルーチン部20のフローについて以下で詳しく説明する。
前記サブルーチン部20は、例えば、要素に対して予め設定される材料特性等に基づいて、計算する要素が多孔質部材の一部であると判定された場合に、フローがスタートする。まず、ステップSB1において、前記計算解析装置1のメモリ部3に記憶されている多孔質部材用の材料則を用いて、前記ステップSA4で計算された各要素の歪み速度から応力速度を求める。なお、前記メモリ部3に実験等から得られる材料則を記憶させる工程が、材料則設定工程に対応する。
ここで、多孔質部材用の材料則とは、主に、実験等から得られる応力と歪みとの関係により表されるものであり、上述のような多孔質部材の機械的特性が反映されている。そして、降伏条件としては、(2)式に示すようなフォンミーゼス則が用いられている。なお、σは垂直応力、τは剪断応力、Yは初期降伏強さをそれぞれ示しており、相当応力が初期降伏強さに達した時点でその材料は降伏を生じる。また、添字は各方向成分を示す。
Figure 2005308595
また、降伏後の硬化則としては、通常の等方硬化則を用いるものとし、塑性硬化係数Hを考慮した下式によって表される。
Figure 2005308595
なお、この多孔質部材用の材料則には、圧縮状態及び引張状態で同じ特性が入力されていてもよく、その場合には、少なくとも塑性域まで設定されているものとする。
そして、ステップSB2で、前のステップSB1で求められた応力速度に基づいて、前記メイン部10のステップSA6と同様、変形後の要素応力を求める。続くステップSB3では、変形後の要素応力が上述の(1)式に示す破壊応力σfracに達しているかどうかの判定を行い、達していれば(YESの場合)、その部分で破断してクラックが生じ、応力がゼロになるため、ステップSB4に進み、その要素の応力をゼロに設定する。
ここで、前記ステップSB3の判定で用いられる(1)式において、垂直応力σが引張応力の場合には正の値、圧縮応力の場合には負の値とする。そのため、圧縮方向の力が作用しても、破壊が判定されることはなく、引張方向の力が作用して、最大応力が破壊応力σfracに達した場合にのみ破壊が判定される。つまり、圧縮方向の力が作用した場合には、上述のフォンミーゼス則による降伏条件によって定義される降伏点を超えた後でも、塑性変形を続けるものとし、予め設定された材料則に基づいて応力計算を続ける。この計算結果は後述するステップSB6で要素応力として保持される。
したがって、前記ステップSB3及びSB4によって、圧縮状態では、降伏後も塑性変形を生じる一方、引張状態では所定の破壊応力σfracに達したときに破壊が生じるという、多孔質部材に特有の機械的特性を計算解析に反映することができる。
一方、前記ステップSB3で変形後の要素応力が前記破壊応力σfracに達していなければ(NOの場合)、ステップSB5へ進んで、そのときの要素応力が0かどうかを判定する。このステップSB5で要素応力がゼロであると判定された場合(YESの場合)には、続くステップSB7でその要素における歪みが正から負(引張から圧縮)に変化したか、すなわちクラックが閉じたかどうかを判定し、クラックが閉じたのであれば(YESの場合)、ステップSB8へ進み、要素の剛性を破壊前の剛性の所定割合(実験結果等を考慮して決定された数値であり、本実施形態では、破壊前の剛性に対して略1/4としている。)とし、それに相当する応力を要素応力として設定する。
以上のステップSB5,SB7及びSB8では、要素応力がゼロの状態で歪みが引張方向から圧縮方向に変化した場合、すなわち、部材が一旦、破断してクラックが生じた後、作用する力の向きが変化してクラックが閉じた場合には、クラック発生部位でも圧縮方向の力を受けて圧縮応力が生じるという実際の現象に則して、元の部材の剛性に対して所定の割合だけ圧縮方向の剛性があるものとし、その剛性に基づいて要素応力を算出して設定している。
このように、実際の現象に近い状況を模擬することで、計算精度の向上を図ることができる。しかも、クラックが生じた部分の圧縮方向の剛性を、クラック発生前の剛性に対する所定の割合とし、その剛性に基づいて得られる圧縮応力を要素応力として設定することで、実際に則した精度の良い計算方法を簡便に実現することができる。
一方、前記ステップSB5で要素応力はゼロでないと判定された場合(NOの場合)や前記ステップSB7で歪みが引張歪みから圧縮歪みに変化していないと判定された場合(NOの場合)には、クラックは発生していないか、クラックが発生していても閉じていないものと判断して、ステップSB6へ進み、そのときの要素応力の値をそのまま保持する。
そして、前記ステップSB4、SB8及びSB6に進んだ後は、いずれの場合も、前記メイン部10のステップSA7へ戻り、該メイン部10のその後のフローへ進んで、所定時間内の各時間ステップ毎の応力や変位を求める。
ここで、前記ステップSB2が、各部の応力を計算する応力計算工程に、前記ステップSB3が、応力が破壊応力に達したかどうかを判定する引張破壊判定工程に、前記ステップSB4が、応力が破壊応力に達したときにその部位の応力をゼロに設定する第1応力リセット工程に、それぞれ、対応している。
同様に、前記ステップSB2が応力計算手段2aに、前記ステップSB3が、引張破壊判定手段2bに、前記ステップSB4が応力リセット手段2cに、それぞれ、対応している。
また、前記ステップSB7が、クラックが閉じたかどうかを判定するクラック閉鎖判定工程に、前記ステップSB8が、クラック発生部位の圧縮方向の剛性を、クラック発生前の剛性に対する所定の割合から求めて、該クラック発生部位の剛性として設定する剛性設定工程に、それぞれ、対応している。
このように、前記サブルーチン部20を設けることによって、圧縮応力が生じた場合と引張応力が生じた場合とでは異なる挙動(圧縮力が加わった場合には降伏点後も圧縮方向の力に応じて塑性変形を生じる一方、引張力が加わった場合には降伏点前で破断する)を示す多孔質部材に特有の機械的特性を、計算解析に反映させることができる。
しかも、上述のステップSB5〜SB8のように、一旦、破断してクラックが生じた後、圧縮方向に力が加わってクラックが閉じた場合には、そのクラックが生じた部位には圧縮方向の力によって圧縮応力が生じるという実際の現象を計算解析に考慮したため、より実際の現象に近い計算解析を行うことができる。
次に、本実施形態に係る計算解析方法の計算精度を確認するために、3点曲げ試験を行うとともに、その状態をモデル化して図1及び図2に示すような計算解析を行ったので、以下で詳しく説明する。
図5に3点曲げ試験の状況を、図6にその3点曲げ試験を3次元モデル化したもの(図は正面図)を、それぞれ示す。試験及び計算解析の対象となる構造体は、内部にエポキシ系樹脂材料が充填材33として発泡充填された角柱状の鋼管31(筒状部材)であり、その両端は単純支持されている。そして、長手方向の略中央に、先端が鋭角に形成された縦断面視で三角形状の治具32を上方から押し込むことによって、前記鋼管31の押し込み荷重と変位との関係を求めた。なお、計算条件は図7の表に示すとおりであり、表中の各パラメータは、樹脂材料単体について、それぞれ、引張、圧縮、ねじりの各試験によって求められたものである。
上述のように、前記鋼管31に対して治具32を押し込むことにより、図8に示す計算結果のように、鋼管31はその長手方向の略中央で大きく下方に変形して、略V字状になる。特に図示しないが、実験の場合でも同様の変形が生じる。
図9に試験及び計算解析からそれぞれ得られた押し込み荷重と変位との関係を示す。この図より、図1及び図2の計算解析方法を用いた場合の計算結果(図中に実線で示す)は、試験結果(2回実施。それぞれ、図中に点線及び一点鎖線で示す)とほぼ一致しており、上述の計算解析方法の計算精度がかなり高いことが分かる。なお、図10に示すように、鋼管31内部に充填材33として樹脂材料が発泡充填されているものと発泡充填されていないものとでは、荷重と変位の関係が大きく異なっているということからも、上述の計算解析方法が実際の状態を精度良く模擬していることが分かる。
また、図10に示すように、鋼管31の内部に発泡樹脂材料を充填材33として充填することにより、該充填材33を充填していない場合に比べて、高強度になっており、例えば、車両のピラー等に上述のような構造を採用することで、その強度を十分に補強することができるととも、その強度計算を図1及び図2のフローを用いて行うことで、図9に示すように、部材の変形等を精度良く予測することが可能になる。
以上より、本実施形態によれば、多孔質部材について計算解析する際に、圧縮方向の力が作用した場合には、降伏点を超えた後でも圧縮方向の力に応じて塑性変形を生じ続ける一方、引張方向の力が作用した場合には、最大応力が破壊応力に達したときに破断が生じるという多孔質部材に特有の機械的特性を考慮することで、計算精度を向上することができ、実際に則した計算解析を行うことが可能になる。
しかも、多孔質部材に引張方向の力が作用してクラックが生じた後、圧縮方向への力が作用してクラックが閉じた場合でも、そのクラックを生じた部位に、クラック発生前の剛性に対して所定割合の圧縮方向の剛性を設定することで、クラックが閉じた場合に生じる圧縮応力を考慮することができ、実際の状態をより精度良く計算解析に反映することができる。
(実施形態2)
以下で本願発明の実施形態2について図11に基づいて説明する。なお、それ以外の構成、例えば図1に示す計算解析のメイン部10や図3の計算解析装置1の構成等については前記実施形態1のものと同様なので、説明を省略する。
この実施形態2では、例えば、ウレタン系樹脂発泡材のように、圧縮方向の力が加わって部材が塑性変形を生じた後、圧縮応力が圧縮時の破壊応力(以下、圧縮破壊応力ともいう)に達した場合に、破壊が生じるものを対象としている。すなわち、この実施形態2の計算解析方法では、前記実施形態1の引張方向の力による破断だけでなく、圧縮応力が所定の圧縮破壊応力に到達した際に、その部位で破壊が生じ、応力がゼロになる場合についても考慮したものである。
前記実施形態1と同様、計算する要素が多孔質部材であれば、図11のフローがスタートする。そして、ステップSC1で多孔質材料の材料則(上述のような多孔質部材の機械的特性を考慮したもの)に基づいて応力速度を計算した後、前記実施形態1のメイン部10のステップSA6と同様に、要素応力を求める(ステップSC2)。
なお、前記実施形態1と同様に、多孔質材料の材料則は、圧縮状態と引張状態とで同じ特性を用いても良く、この場合には、少なくとも塑性域まで設定されているものとする。
続いてステップSC3で、要素応力が負、すなわち圧縮応力かどうかを判定する。このステップSC3で要素応力が圧縮応力であると判定された場合(YESの場合)には、ステップSC4へ進み、圧縮側に破壊が生じるかどうかの判定を行う。このときの判定は、要素応力が試験等によって求められた圧縮破壊応力σfrac’に達したかどうか(例えば、絶対値で比較する)を判定するものであり、要素応力が圧縮破壊応力σfrac’に達していれば(YESの場合)、続くステップSC5で要素応力をゼロに設定する。すなわち、これらのステップSC4及びSC5では、圧縮応力が破壊圧縮応力σfrac’に達していれば、その部分で部材は破壊されて、力を伝達しなくなって応力もゼロになるという実際の状態を模擬している。
一方、前記ステップSC4で、要素応力が圧縮破壊応力σfrac’に達していないと判定された場合(NOの場合)には、ステップSC6へ進んでそのときの応力値を保持する。
そして、前記ステップSC5及びSC6へ進んだ後は、図1のメイン部10へ戻り、ステップSA7以降の計算を続ける。
前記ステップSC3において、要素応力が負ではない、すなわちゼロまたは引張応力である場合(NOの場合)には、前記実施形態1の図2と同じフローに進み、ステップSC7〜SC12において、要素応力が上述の(1)式で表される破壊応力に達していれば、要素応力をゼロにする(ステップSC8)とともに、要素応力がゼロであった場合には、歪みが引張歪みから圧縮歪みに変化していれば、すなわちクラックが閉じていれば所定の剛性に相当する分だけ圧縮応力が生じているものとして要素応力を設定する(ステップSC12)。フローの詳しい内容については、図2に示す前記実施形態1のステップSB3〜SB8と同一なので説明を省略する。
ここで、前記ステップSC4が、圧縮応力が圧縮破壊応力に達したかどうかを判定する圧縮破壊判定工程に、前記ステップSC5が、応力をゼロに設定する第2応力リセット工程に、それぞれ、対応している。
以上より、本実施形態によれば、圧縮方向の力が作用したときに生じる圧縮応力が圧縮破壊応力に達していれば、圧縮方向に破壊を生じるような多孔質部材において、その圧縮側の機械的特性も考慮して、圧縮応力が圧縮破壊応力に達した場合にはその部位での応力をゼロに設定することで、前記多孔質部材に特有の機械的特性を計算解析に反映することができる。これにより、圧縮状態でも引張状態でも実際の多孔質部材の特性により近い計算解析を行うことができ、計算精度を向上することができる。
(その他の実施形態)
本発明の構成は、前記実施形態に限定されるものではなく、それ以外の種々の構成を包含するものである。すなわち、前記各実施形態では、クラックが生じた場合の挙動についても考慮しているが、この限りではなく、要素応力が破壊応力に達して破壊が生じる場合についてのみ考慮したフローにしてもよい。すなわち、例えば、図2において、ステップSB3で要素応力が破壊応力に達していない場合(NOの場合)には、ステップSB6に進んで、そのときの要素応力を保持したまま、メイン部10のフローに戻るようにしてもよい。
また、前記各実施形態では、多孔質部材の例として、樹脂材料を挙げているが、この限りではなく、例えば、アルミなどの金属材料でもよく、多孔質の材料であれば、どのような材料でもよい。
以上説明したように、本発明における多孔質部材の非線形計算解析方法、その装置、及び該方法を実施するための記録媒体では、多孔質部材に特有の機械的特性を考慮することで、実際に則した計算解析を行うことができるから、例えば、多孔質部材を含む構造体の強度計算等を行う場合に特に有用である。
本発明の実施形態1に係る計算解析のメイン部のフローを示すフローチャートである。 計算解析のサブルーチン部のフローを示すフローチャートである。 計算解析装置の概略構成を示す概略構成図である。 多孔質部材の応力と歪みの関係を示すグラフ図である。 3点曲げ試験の試験状況を示す図である。 3点曲げ試験を計算解析用にモデル化したものを示す正面図である。 計算解析で用いた各定数を示す表である。 計算結果の一例を示す図である。 押し込み荷重と変位の関係について、3点曲げ試験結果と計算解析結果とを比較したグラフ図である。 押し込み荷重と変位の関係について、鋼管内に樹脂材料を充填した場合と充填していない場合の試験結果を比較したグラフ図である。 実施形態2に係るサブルーチン部のフローを示すフローチャートである。
符号の説明
1 計算解析装置
2 演算部
2a 応力計算手段
2b 引張破壊判定手段
2c 応力リセット手段
3 メモリ部
4 入力部
5 出力表示部
10 メイン部
20 サブルーチン部
31 鋼管(筒状部材)
33 充填材(樹脂材料)

Claims (7)

  1. 多孔質部材を含む構造体について、少なくとも該多孔質部材の応力と歪みとの関係を用いて解析を行う多孔質部材の非線形計算解析方法であって、
    前記応力と歪みとの関係を、圧縮状態では少なくとも降伏後の塑性域まで設定する一方、引張状態では降伏せずに破壊応力に達するものとして少なくともその破壊応力まで設定する材料則設定工程と、
    前記多孔質部材の各部に生じる応力を、前記圧縮状態及び引張状態における材料則を用いて計算する応力計算工程と、
    前記応力計算工程により計算された応力が引張応力の場合に、そのときの前記各部の応力が前記破壊応力に達したかどうかを判定する引張破壊判定工程と、
    前記引張破壊判定工程により応力が破壊応力に到達したと判定されたとき、その部位の応力をゼロに設定する第1応力リセット工程とを備えることを特徴とする多孔質部材の非線形計算解析方法。
  2. 請求項1において、
    材料則設定工程により圧縮状態の材料則が降伏後の圧縮破壊応力まで設定されるとともに、
    応力計算工程により計算された圧縮応力が前記圧縮破壊応力に達したかどうかを判定する圧縮破壊判定工程と、
    前記圧縮破壊判定工程により圧縮応力が圧縮破壊応力に達したと判定されたとき、その部位での応力をゼロに設定する第2応力リセット工程とを備えることを特徴とする多孔質部材の非線形計算解析方法。
  3. 請求項1または2のいずれかにおいて、
    引張破壊判定工程において応力が破壊応力に達したと判定された後、該破壊応力に達した部位に生じたクラックが閉じたかどうかを判定するクラック閉鎖判定工程と、
    前記クラック閉鎖判定工程によりクラックの閉鎖が判定されたとき、クラック発生部位の圧縮方向の剛性を、クラック発生前の剛性に対する所定の割合から求め、該クラック発生部位の剛性として設定する剛性設定工程とを備えることを特徴とする多孔質部材の非線形計算解析方法。
  4. 請求項1〜3のいずれか一つにおいて、
    多孔質部材は、樹脂材料からなることを特徴とする多孔質部材の非線形計算解析方法。
  5. 請求項4において、
    構造体は、筒状部材内に樹脂材料が発泡充填されたものであることを特徴とする多孔質部材の非線形計算解析方法。
  6. 多孔質部材を含む構造体について、少なくとも該多孔質部材の応力と歪みとの関係を用いて解析を行う多孔質部材の非線形計算解析装置であって、
    前記応力と歪みとの関係が、圧縮状態では少なくとも降伏後の塑性域まで設定される一方、引張状態では降伏せずに破壊応力に達するものとして少なくともその破壊応力まで設定された材料則と、
    前記多孔質部材の各部に生じる応力を、前記圧縮状態及び引張状態における材料則を用いて計算する応力計算手段と、
    前記応力計算手段により計算された応力が引張応力の場合に、そのときの前記各部の応力が前記破壊応力に達したかどうかを判定する引張破壊判定手段と、
    前記引張破壊判定手段により応力が破壊応力に到達したと判定されたとき、その部位の応力をゼロに設定する応力リセット手段とを備えることを特徴とする多孔質部材の非線形計算解析装置。
  7. 多孔質部材を含む構造体について、少なくとも該多孔質部材の応力と歪みとの関係を用いて解析を行う多孔質部材の非線形計算解析方法をコンピュータにより実行するためのコンピュータプログラムを記録する記録媒体であって、
    前記コンピュータプログラムは、
    前記応力と歪みとの関係を、圧縮状態では少なくとも降伏後の塑性域まで設定する一方、引張状態では降伏せずに破壊応力に達するものとして少なくともその破壊応力まで設定する材料則設定ステップと、
    前記多孔質部材の各部に生じる応力を前記圧縮状態及び引張状態における材料則を用いて計算する応力計算ステップと、
    前記応力計算ステップにより計算された応力が引張応力の場合に、そのときの前記各部の応力が前記破壊応力に達したかどうかを判定する引張破壊判定ステップと、
    前記引張破壊判定ステップにより応力が破壊応力に到達したと判定されたとき、その部位の応力をゼロに設定する応力リセットステップとを備える多孔質部材の非線形計算解析方法を実施するための記録媒体。
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