JP2005303480A - 動画像復号化方法および動画像復号化装置 - Google Patents

動画像復号化方法および動画像復号化装置 Download PDF

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Abstract

【課題】 複数参照を行う画像復号化においてエラーが発生したときに的確にピクチャのコンシールメントを行い、より少ない画像劣化で復号化を継続することを可能とする。
【解決手段】 復号化の際にエラーが検出されたとき、ストリームのどの領域で検出されたかを判定するエラー発生箇所判定ステップと、復号化済みのピクチャの画像データに加えてピクチャの情報を格納して管理するピクチャ情報管理ステップとを有し、エラー発生箇所に応じてピクチャ管理情報と画像データとを個別に更新及びコンシールメントすることによって、画像データがコンシールメントされる場合でもピクチャ管理情報が正しく復号化されていればそれを使用し、以降の処理においても正しい参照関係を維持することを可能とする。
【選択図】 図5

Description

本発明は、既に復号済みのピクチャを参照することによって入力された画像の復号化を行う動画像復号化方法および動画像復号化装置に関するものであり、特にエラーが発生した場合の処理方法を特徴とする。
近年、音声,画像,その他の画素値を統合的に扱うマルチメディア時代を迎え、従来からの情報メディア,つまり新聞,雑誌,テレビ,ラジオ,電話等の情報を人に伝達する手段がマルチメディアの対象として取り上げられるようになってきた。一般に、マルチメディアとは、文字だけでなく、図形、音声、特に画像等を同時に関連づけて表すことをいうが、上記従来の情報メディアをマルチメディアの対象とするには、その情報をディジタル形式にして表すことが必須条件となる。
ところが、上記各情報メディアの持つ情報量をディジタル情報量として見積もってみると、文字の場合1文字当たりの情報量は1〜2byteであるのに対し、音声の場合1秒当たり64kbits(電話品質)、さらに動画については1秒当たり100Mbits(現行テレビ受信品質)以上の情報量が必要となり、上記情報メディアでその膨大な情報をディジタル形式でそのまま扱うことは現実的では無い。例えば、テレビ電話は、64kbps〜1.5Mbpsの伝送速度を持つサービス総合ディジタル網(ISDN:Integrated Services Digital Network)によってすでに実用化されているが、テレビ・カメラの映像をそのままISDNで送ることは不可能である。
そこで、必要となってくるのが情報の圧縮技術であり、例えば、テレビ電話の場合、ITU(国際電気通信連合 電気通信標準化部門)で国際標準化されたH.261やH.263規格の動画圧縮技術が用いられている。また、MPEG−1規格の情報圧縮技術によると、通常の音楽用CD(コンパクト・ディスク)に音声情報とともに画像情報を入れることも可能となる。
ここで、MPEG(Moving Picture Experts Group)とは、動画面信号のディジタル圧縮の国際規格であり、MPEG−1は、動画面信号を1.5Mbpsまで、つまりテレビ信号の情報を約100分の1にまで圧縮する規格である。また、MPEG−1規格を対象とする伝送速度が主として約1.5Mbpsに制限されていることから、さらなる高画質化の要求をみたすべく規格化されたMPEG−2では、動画像信号が2〜15Mbpsに圧縮される。
さらに現状では、MPEG−1,MPEG−2と標準化を進めてきた作業グループ(ISO/IEC JTC1/SC29/WG11) によって、より圧縮率が高いMPEG−4が規格化された。MPEG−4では、当初、低ビットレートで効率の高い符号化が可能になるだけでなく、伝送路誤りが発生しても主観的な画質劣化を小さくできる強力な誤り耐性技術も導入されている。また、現在は、ISO/IECとITUの共同で次世代画面符号化方式として、H.264の標準化活動が進んでいる。
一般に動画像の符号化・復号化では、時間方向および空間方向の冗長性を削減することによって情報量の圧縮を行う。そこで時間的な冗長性の削減を目的とする画面間予測符号化・復号化では、前方または後方のピクチャを参照してブロック単位で動きの検出および予測画像の作成を行い、得られた予測画像と対象ブロックとの差分値に対して符号化・復号化を行う。また空間的な冗長性の削減を目的とする画面内予測符号化・復号化では、空間的に周辺に位置するブロックの画素情報をから予測画像の生成を行い、得られた予測画像と対象ブロックとの差分値に対して符号化・復号化を行う。
ここで、ピクチャとは、1枚の画面を表す用語であり、フレーム構造として符号化・復号化する場合は1枚のフレームを意味し、フィールド構造として符号化・復号化する場合は1枚のフィールドを意味する。
符号化装置によって符号化されたストリームは無線通信もしくは有線通信もしくは記録媒体等を用いて復号化装置に伝送され復号化が行われる。符号化が行われる際もしくは伝送が行われる際にストリーム中にエラーが発生してしまう可能性があることから、復号化装置ではエラー検出を行いながら復号化を行い、エラーが検出された場合は通常状態に復帰するための特別な処理を行う。
図1は従来の動画像復号化方法を説明するためのブロック図である。この動画像復号化方法は、符号列解析部101、エラー検出部102、復号化処理制御部103、ピクチャ情報復号部104、予測残差復号部105、動き補償復号部106、ピクチャメモリ107から構成されている。
まず入力された符号列から符号列解析部101によって各種の情報が抽出され、復号化処理制御に関する信号は復号化処理制御部103に、ピクチャ管理情報に関する信号はピクチャ情報復号部104に、残差符号化信号は予測残差復号部105にそれぞれ出力される。
予測残差復号部105では入力された残差符号化信号に対して、逆量子化、逆周波数変換等の画像復号化処理を施し残差復号化信号を出力する。動き補償復号部106では、ピクチャメモリ107に格納されている復号化済みのピクチャから予測画像を生成し、予測残差復号部105から入力された残差復号化信号と加算することによって、復号化画像信号を生成しピクチャメモリ107に格納する。一連の処理によって生成された復号化済みピクチャはピクチャメモリ107から表示されるタイミングに従って表示用画像信号として出力される。
エラー検出部102では復号化処理を行いながら常にエラーの発生を検出し、エラーが検出された場合はそのエラー情報を復号化処理制御部103に伝達する。
復号化処理制御部103では、符号列解析部101から入力された復号化処理制御に関する信号、およびピクチャ情報復号部104から入力されたピクチャ管理情報、およびエラー検出部102から入力されたエラー情報に基づいて復号化処理全体の制御を行う。
次に動き補償復号部106において予測画像を生成するためのピクチャの参照関係について図2を用いて説明する。(a)は表示順、(b)は復号化順にピクチャを並べた様子を示している。各ピクチャの数字は復号化順情報を示し、(b)のように復号化順で並べたときに全ての値が昇順になるように割り当てられている。
Iは他のピクチャを参照せずに復号化を行うピクチャでありIピクチャと呼ばれている。また、Pは既に復号化されているピクチャを1枚のみ参照して予測画像を生成するピクチャでありPピクチャと呼ばれている。図2の例では、P1はI0を、P4はP1を参照しているのが分かる。また、Bは既に復号化されているピクチャを2枚同時に参照して予測画像を生成するピクチャでありBピクチャと呼ばれている。図2の例では、B5はP1とP4とを同時に参照しているのが分かる。このときB5は表示時間が後であるP4を参照しているが、(b)のように復号化順に並び替えると、全ての参照ピクチャは既に復号化済みのピクチャでありピクチャメモリに格納されているピクチャとなっている。
ただし、このときPピクチャは表示順が直前の1枚のIピクチャもしくはPピクチャのみを参照し、Bピクチャは表示順が直前の1枚と直後の1枚のIピクチャもしくはPピクチャを参照する。つまり最大でも2枚のピクチャを格納しておけば参照を行うことが可能である。例えばP4を復号化しているときはI0とP1を、B5を復号化しているときはP1とP4が格納されていればよい。
復号化処理の途中でエラーが検出されたとき、対象としているピクチャの復号化を中断して次のピクチャから処理を再開するという方法を用いると、エラーの発生したピクチャは復号化が完了しないため生成することができない。そのため、図2で説明したように参照を行うとすると参照されるピクチャがピクチャメモリに格納されていない状況が発生する。
そこで復号化に失敗したピクチャを既に復号化されているピクチャをそのままコピーして代用することによって、参照に使用することや表示を行うことを可能とするようなエラー処理が行われる。このような処理を以下ではコンシールメントと呼ぶことにする。
図4(a)は従来の復号化処理におけるコンシールメントの方法を示した図である。P4は復号化対象のピクチャであり、このときピクチャメモリにはI0とP1の2枚の復号化済みピクチャが格納されている。本来であれば、復号化が完了した後に、P4の表示を行い、さらにピクチャメモリにおける復号化順が古い方の領域に上書きすることによって、P4以降のピクチャによって参照することが可能となる。ところが、P4の復号化の途中でエラーが検出され画像データが生成されなかった場合、P4を使用することができないので、代わりにピクチャメモリに格納されている復号化順が新しい方のピクチャを表示および参照に使用する。図4(a)の例では、I0よりもP1の方が復号化順が新しいため、P4の代わりにP1が使用され、本体P4が格納されるべき領域であった場所にP1をそのままコピーしたP1cが格納される。以降の処理ではP1cをP4として使用することが可能となる。(特許文献1参照)
特開平10−23431号公報
しかしながら、最新の動画像符号化方法であるH.264では、予測画像を生成するためのピクチャの参照関係が従来の動画像符号化方法とは全く異なるものとなっている。H.264における参照関係を図3を用いて説明する。(a)は表示順、(b)は復号化順にピクチャを並べた様子を示している。各ピクチャの数字は復号化順情報を示し、(b)のように復号化順で並べたときに全ての値が昇順になるように割り当てられている。
Iは従来の方法と同様に他のピクチャを参照せずに復号化を行うピクチャである。また、Pは既に復号化されている複数枚のピクチャの中からブロックごとに1枚のみ選択して参照し、予測画像を生成するピクチャである。図3の例では、P1はI0を、P2はI0とP1を参照ピクチャとし、ブロックごとにその中のどれか1枚を用いて予測画像を生成する。また、Bは既に復号化されている複数枚のピクチャの中からブロックごとに2枚まで同時に選択して参照し、予測画像を生成するピクチャである。図3の例では、B5はI0とP1とP2とを参照ピクチャとし、ブロックごとにその中のどれか1枚もしくは2枚を用いて予測画像を生成する。このときP2やB5は表示時間が後であるピクチャを参照しているが、(b)のように復号化順に並び替えると、全ての参照ピクチャは既に復号化済みのピクチャでありピクチャメモリに格納されているピクチャとなっている。しかし、復号化順と表示順との関係にはそれ以外の制限がないため、どのような順番に復号化されているかは予想することができない。
復号化を行ったピクチャはピクチャメモリに格納される。ピクチャメモリには少なくとも規格によって規定されている枚数分のピクチャを格納することが可能であり、それらのピクチャの中には、他のピクチャによって短時間参照可能なピクチャ、他のピクチャによって長時間参照可能なピクチャ、他のピクチャによって参照することはできないが表示の順番まで一時的に格納されているピクチャが混在しているため、どのピクチャの領域を用いてコンシールメントを行うかを単純に決定することができない。
図4(b)はH.264の復号化処理におけるコンシールメントの方法を示した図である。P7は復号化対象のピクチャであり、このときピクチャメモリにはI0、P1、P2、B6の4枚の復号化済みピクチャが格納されている。このときI0、P1、P2はP7の復号化以降の処理においても参照されるものとすると、従来の構成に従って最も復号化順の古いピクチャI0の領域に上書きすることができない。この例では、最も復号化順の新しいピクチャB6の領域に上書きし、さらに復号化順が2番目に新しいピクチャP2を用いてコンシールメントを行っている。
このようにH.264のコンシールメント処理は従来の構成を用いて実現することは困難である。
本発明は前記課題を解決するものであり、エラーを含むH.264のストリームが入力された場合において的確にコンシールメントを行い、より少ない画像劣化で復号化を継続することを可能とする動画像復号化方法を提供することを目的とする。
上記目的を達成するために、本発明に係る動画像復号化方法は、既に復号済みのピクチャを参照することによって入力された画像の復号化を行う動画像復号化方法であって、復号化の際にエラーが検出されたとき、ストリームのどの領域で検出されたかを判定するエラー発生箇所判定ステップと、復号化済みのピクチャの画像データに加えて、ピクチャの情報を格納して管理するピクチャ情報管理ステップとを有し、前記ピクチャ情報管理ステップは、前記エラー発生箇所判定ステップによって判定されたエラー発生箇所に応じて、ピクチャ管理情報と画像データとを個別に更新及びコンシールメントすることを特徴とする。
これによって、ピクチャ管理情報と画像データとが個別に管理されるため、画像データがコンシールメントされる場合でもピクチャ管理情報が正しく復号化されていればそれを使用することが可能であり、以降の処理においても正しい参照関係を維持することが可能となる。また、画像データのコンシールメントを、データのコピーではなく、ピクチャ管理情報に記述されているピクチャメモリにおける画像データの格納位置を更新するだけで実現することができるため、コンシールメントのための処理量を大幅に削減することができる。
なお、本発明は、このような動画像復号化方法として実現することができるだけでなく、このような動画像復号化方法が含む特徴的なステップを手段として備える動画像復号化装置として実現することもできる。また、それらのステップをコンピュータに実行させるプログラムとして実現することもできる。そして、そのようなプログラムは、CD−ROM等の記録媒体やインターネット等の伝送媒体を介して配信することもできる。
本発明による画像復号化方法によれば、エラー発生箇所に応じてピクチャ管理情報と画像データとを個別に更新及びコンシールメントすることができるため、画像データがコンシールメントされる場合でもピクチャ管理情報が正しく復号化されていればそれを使用することが可能であり、以降の処理においても正しい参照関係を維持することが可能となる。また、画像データのコンシールメントを、データのコピーではなく、ピクチャ管理情報に記述されているピクチャメモリにおける画像データの格納位置を更新するだけで実現することができるため、コンシールメントのための処理量を大幅に削減することができる。
以下、本発明の具体的な実施の形態について、図面を参照しながら説明する。
(実施の形態1)
本発明における実施の形態1の復号化処理全体の流れに係わる動画像復号化方法の構成を図5を用いて説明する。
この画像復号化方法は、符号列解析部201、エラー検出部202、エラー発生箇所判定部203、復号化処理制御部204、ピクチャ情報復号部205、ピクチャ情報管理部206、予測残差復号部207、動き補償復号部208、ピクチャメモリ209から構成されている。
まず入力された符号列から符号列解析部201によって各種の情報が抽出され、復号化処理制御に関する信号は復号化処理制御部204に、ピクチャ管理情報に関する信号はピクチャ情報復号部205に、残差符号化信号は予測残差復号部207にそれぞれ出力される。
予測残差復号部207では入力された残差符号化信号に対して、逆量子化、逆周波数変換等の画像復号化処理を施し残差復号化信号を出力する。動き補償復号部208では、ピクチャメモリ209に格納されている復号化済みのピクチャから予測画像を生成し、予測残差復号部207から入力された残差復号化信号と加算することによって、復号化画像信号を生成しピクチャメモリ209に格納する。一連の処理によって生成された復号化済みピクチャはピクチャメモリ209から表示されるタイミングに従って表示用画像信号として出力される。
エラー検出部202では復号化処理を行いながら常にエラーの発生を検出し、エラーが検出された場合はそのエラー情報をエラー発生箇所判定部203に出力し、エラー発生箇所判定部203ではストリームのどの位置の復号化中にエラーが発生したかを判定して、その情報を復号化処理制御部204に伝達する。
復号化処理制御部204では、符号列解析部201から入力された復号化処理制御に関する信号、およびピクチャ情報復号部205から入力されたピクチャ管理情報、およびエラー発生箇所判定部203から入力されたエラー情報に基づいて復号化処理全体の制御を行う。
次にピクチャ情報管理部206によって管理されるピクチャ管理情報とピクチャメモリ中の画像データについて詳しく説明する。
図6はそれらの情報の管理方法を説明するための図である。本実施の形態では、画像データとそれ以外のピクチャ管理情報とを個別に管理することを特徴とする。図6の例では、I0、P1、P2、B6の4枚分の復号化済みピクチャについて、ピクチャメモリに輝度成分と色差成分の画像データが格納され、ピクチャ管理情報テーブルにはピクチャ管理情報としてテーブル番号、フレーム番号、ピクチャメモリアドレス、表示時間情報、参照可否情報等の情報が格納されている。ピクチャ管理情報にはピクチャメモリアドレスとしてピクチャメモリ中の画像データの格納する位置を示す情報が含まれているため、それによって両者が関連付けられている。これらのピクチャ管理情報と画像データとは個別に更新することを可能とする。また、I0、P1、P2は他のピクチャから参照することができるピクチャとし、B6は他のピクチャから参照することができないピクチャとする。
ピクチャメモリおよびピクチャ管理情報テーブルが図6の状態であったときに、P7を次のピクチャとして復号化を行い、その処理の途中でエラーが検出されてP7のデータが途中までしか復号化できなかったとする。
1つ目の例として、ピクチャ管理情報のみ復号化に成功したが画像データについては復号化できなかったときの動作を図7に示す。ピクチャ管理情報のみをB6からP7に更新し、画像データについてはP2の画像データをあたかもP7のものであるかのように、P7のピクチャ管理情報としてP2のピクチャメモリアドレスを登録する。これによって、復号化できなかったP7の画像データの代わりにP2の画像データがそのまま使用されることとなり、あたかもP7が復号化に成功したかのように後の復号化処理および復号化画像の表示を行うことが可能となる。
2つ目の例として、ピクチャ管理情報および画像データの両方について復号化に失敗したときの動作を図8に示す。ピクチャ管理情報はP2のものをそのままコピーしてP7のものとして扱い、さらに画像データについてはP2の画像データをあたかもP7のものであるかのように、P7のピクチャ管理情報としてP2のピクチャメモリアドレスを登録する。これによって、復号化できなかったP7のピクチャ管理情報および画像データの代わりにP2のピクチャ管理情報および画像データがそのまま使用されることとなり、あたかもP7が復号化に成功したかのように後の復号化処理および復号化画像の表示を行うことが可能となる。
上記の例では、コンシールメントを行うときの元となるピクチャとしてP2を使用しているが、これはP2が他のピクチャから参照可能なピクチャであって、かつ最も後に復号化されたピクチャであるからである。なお、前記のような条件の代わりに、他のピクチャから参照可能なピクチャであって、かつ表示順が最も後のピクチャとすることも可能である。また、前記のような条件の代わりに、他のピクチャから参照可能なピクチャであって、かつ表示順が復号化対象ピクチャに最も近いピクチャとすることも可能である。
なお、上記の例ではピクチャメモリアドレスを登録しなおすことによって画像データのコンシールメントを行っているが、画像データそのものをコピーしてコンシールメントを行うことも可能である。その場合、ピクチャ管理情報テーブルで上書きしたピクチャと同じピクチャが格納されているピクチャメモリ中の領域に画像データの上書きを行う必要がある。
なお、図6から図8の例では、ピクチャ管理情報と画像データとを別の領域に格納しているが、格納の方法はこれに限ったものでなく、同じメモリに格納されていてもよい。
次にエラー発生箇所判定部203によって判定されたエラー発生位置と、それに基づいて復号化処理を制御する方法について詳しく説明する。
図9は、H.264のストリーム構成を説明するための図である。H.264ではシーケンスパラメータセット(SPS)、ピクチャパラメータセット(PPS)、Sliceといったストリームを構成するためのデータがNALと呼ばれる部品ユニットに分けられており、その中から1つのピクチャを構成するために必要なNALを集めることによって、復号化可能なピクチャを構成するストリームが作られる。SPSおよびPPSは複数のピクチャから共有して参照されることがある。そのとき1つのSPSおよびPPSがエラーによって欠落すると、それを参照する全てのピクチャを復号化することができなくなってしまう。しかしその反面、同じ情報を持つSPSおよびPPSが過去に復号化されて格納されていたとすると、それを使用して復号化を行うことが可能となっている。
以下に、エラー発生箇所判定部203によって判定されたエラー発生位置に従ってコンシールメント処理を制御する方法についてフローチャートを用いて説明する。
(1)図10の制御方法の場合
まず、エラーが検出された位置がストリーム中のどの位置であったかを判定する(F101)。エラーが検出された位置がSPSもしくはPPSのNAL内であった場合、エラーの発生したSPSもしくはPPSのデータを破棄して(F102)、復号化済みのSPSおよびPPSが参照可能な場合はそれを参照して復号化を継続する(F103)。エラーが検出された位置が対象ピクチャの先頭のSliceのNAL内であった場合、対象ピクチャ内の全てのSliceの復号化をスキップして(F104)、ピクチャ管理情報および画像データ共に復号化済みのピクチャからコンシールメントする(F105)。エラーが検出された位置が対象ピクチャの2番目以降のSliceのNAL内であった場合、対象ピクチャ内の全てのSliceの復号化をスキップして(F106)、ピクチャ管理情報のみ復号化された情報を使用して更新し画像データを復号化済みのピクチャからコンシールメントする(F107)。
上記の方法を用いると、対象ピクチャの先頭のSliceの復号化に成功した場合は、そこで獲得したピクチャ管理情報を無駄にすることなく、その情報を活用したままピクチャのコンシールメントが行えるので、復号化済みピクチャの管理方法を符号化時の意図通りに行うことができる。また、先頭のSliceが復号化できたかどうかでのみ判定が行われるので判定方法が非常に容易であり、もし先頭のSliceでエラーが検出された場合はそれ以降のSliceの復号化を行う必要がないので処理量の削減が可能である。
(2)図11の制御方法の場合
図10を用いて説明した方法とほぼ同様であるが、エラーが検出された位置がストリーム中のどの位置であったかを判定する部分のみ異なっている(F101a)。ここでは図10とは異なり、エラーが検出された位置が対象ピクチャの先頭のSliceのSliceHeader領域であったか、もしくは対象ピクチャの先頭のSliceのSliceData領域または対象ピクチャの2番目以降のSliceのNAL内であったかによって処理が分岐する。
上記の方法を用いると、対象ピクチャの先頭のSliceHeaderの復号化に成功した場合は、そこで獲得したピクチャ管理情報を無駄にすることなく、その情報を活用したままピクチャのコンシールメントが行えるので、復号化済みピクチャの管理方法を符号化時の意図通りに行うことができる。また、先頭のSliceのSliceHeaderが復号化できたかどうかでのみ判定が行われるので判定方法が比較的容易であり、もし先頭のSliceのSliceHeaderでエラーが検出された場合はそれ以降のデータの復号化を行う必要がないので処理量の削減が可能である。
(3)図12の制御方法の場合
対象ピクチャ内のSliceの個数の分だけループを回し(F201、F204)、常に全てのSliceについてエラーを検出しながら復号化を行う(F202)。Sliceの復号化におけるエラー発生の有無および発生位置をエラー情報として格納しておく(F203)。全てのSliceの復号化後にエラーが検出された位置を判定する(F205)。全てのSliceの復号化に成功していた場合、ピクチャ管理情報および画像データ共に復号化された値を使用して更新する(F206)。全てのSliceの復号化に失敗していた場合、ピクチャ管理情報および画像データ共に復号化済みのピクチャからコンシールメントする(F207)。少なくとも1つ以上のSliceの復号化に成功していた場合、ピクチャ管理情報のみ復号化された情報を使用して更新し画像データを復号化済みのピクチャからコンシールメントする(F208)。
上記の方法を用いると、少なくとも1つ以上のSliceの復号化に成功していれば、そこで獲得したピクチャ管理情報を無駄にすることなく、その情報を活用したままピクチャのコンシールメントが行えるので、非常に高い可能性で復号化済みピクチャの管理方法を符号化時の意図通りに行うことができる。
(4)図13の制御方法の場合
図12を用いて説明した方法とほぼ同様であるが、エラーが検出された位置がストリーム中のどの位置であったかを判定する部分のみ異なっている(F205a)。ここでは図12とは異なり、全てのSliceのSliceHeader領域の復号化に失敗していたか、もしくは少なくとも1つ以上のSliceのSliceHeader領域の復号化に成功していたかによって処理が分岐する。
上記の方法を用いると、少なくとも1つ以上のSliceのSliceHeader領域の復号化に成功していれば、そこで獲得したピクチャ管理情報を無駄にすることなく、その情報を活用したままピクチャのコンシールメントが行えるので、さらに非常に高い可能性で復号化済みピクチャの管理方法を符号化時の意図通りに行うことができる。
なお、上記の(1)から(4)のいずれかの方法において、エラーの検出されたスライスが、後のピクチャで参照に使用しないピクチャを構成するスライスであった場合、ピクチャ管理情報および画像データともに値の更新およびコンシールメントを行わないとしてもよい。参照に使用されないピクチャは表示を行うためのみに使用されるものであり、ピクチャメモリに格納することは表示順が来るまでピクチャメモリ内に退避させておく必要があるからである。このようなピクチャがエラーによって復号化できなかった場合は、表示を行う際に復号化済みの別のピクチャを代わりに表示することによって問題の回避が可能であるので、ピクチャ管理情報および画像データをコンシールメントしてピクチャメモリ内に作成する必要はない。このようにコンシールメントを行わないことによって、エラーが検出された時点で全く処理を行わずに次のピクチャの復号化に処理を移行できるので、処理量の大幅な削減が可能である。また、ピクチャ管理情報テーブルやピクチャメモリ内にあるデータを上書きする必要が無いので、上書きされることによって問題が発生する可能性を抑制することが可能である。
(実施の形態2)
さらに、上記各実施の形態で示した動画像復号化方法の構成を実現するためのプログラムを、フレキシブルディスク等の記憶媒体に記録するようにすることにより、上記各実施の形態で示した処理を、独立したコンピュータシステムにおいて簡単に実施することが可能となる。
図14は、上記各実施の形態の動画像復号化方法をコンピュータシステムにより実現するためのプログラムを格納するための記憶媒体についての説明図である。
図14(b)は、フレキシブルディスクの正面からみた外観、断面構造、及びフレキシブルディスクを示し、図14(a)は、記録媒体本体であるフレキシブルディスクの物理フォーマットの例を示している。フレキシブルディスクFDはケースF内に内蔵され、該ディスクの表面には、同心円状に外周からは内周に向かって複数のトラックTrが形成され、各トラックは角度方向に16のセクタSeに分割されている。従って、上記プログラムを格納したフレキシブルディスクでは、上記フレキシブルディスクFD上に割り当てられた領域に、上記プログラムとしての動画像復号化方法が記録されている。
また、図14(c)は、フレキシブルディスクFDに上記プログラムの記録再生を行うための構成を示す。上記プログラムをフレキシブルディスクFDに記録する場合は、コンピュータシステムCsから上記プログラムとしての動画像復号化方法をフレキシブルディスクドライブFDDを介して書き込む。また、フレキシブルディスク内のプログラムにより上記動画像復号化方法をコンピュータシステム中に構築する場合は、フレキシブルディスクドライブによりプログラムをフレキシブルディスクから読み出し、コンピュータシステムに転送する。
なお、上記説明では、記録媒体としてフレキシブルディスクを用いて説明を行ったが、光ディスクを用いても同様に行うことができる。また、記録媒体はこれに限らず、ICカード、ROMカセット等、プログラムを記録できるものであれば同様に実施することができる。
さらにここで、上記実施の形態で示した動画像復号化方法の応用例とそれを用いたシステムを説明する。
図15は、コンテンツ配信サービスを実現するコンテンツ供給システムex100の全体構成を示すブロック図である。通信サービスの提供エリアを所望の大きさに分割し、各セル内にそれぞれ固定無線局である基地局ex107〜ex110が設置されている。
このコンテンツ供給システムex100は、例えば、インターネットex101にインターネットサービスプロバイダex102および電話網ex104、および基地局ex107〜ex110を介して、コンピュータex111、PDA(personal digital assistant)ex112、カメラex113、携帯電話ex114、カメラ付きの携帯電話ex115などの各機器が接続される。
しかし、コンテンツ供給システムex100は図15のような組合せに限定されず、いずれかを組み合わせて接続するようにしてもよい。また、固定無線局である基地局ex107〜ex110を介さずに、各機器が電話網ex104に直接接続されてもよい。
カメラex113はデジタルビデオカメラ等の動画撮影が可能な機器である。また、携帯電話は、PDC(Personal Digital Communications)方式、CDMA(Code Division Multiple Access)方式、W−CDMA(Wideband-Code Division Multiple Access)方式、若しくはGSM(Global System for Mobile Communications)方式の携帯電話機、またはPHS(Personal Handyphone System)等であり、いずれでも構わない。
また、ストリーミングサーバex103は、カメラex113から基地局ex109、電話網ex104を通じて接続されており、カメラex113を用いてユーザが送信する符号化処理されたデータに基づいたライブ配信等が可能になる。撮影したデータの符号化処理はカメラex113で行っても、データの送信処理をするサーバ等で行ってもよい。また、カメラex116で撮影した動画データはコンピュータex111を介してストリーミングサーバex103に送信されてもよい。カメラex116はデジタルカメラ等の静止画、動画が撮影可能な機器である。この場合、動画データの符号化はカメラex116で行ってもコンピュータex111で行ってもどちらでもよい。また、符号化処理はコンピュータex111やカメラex116が有するLSIex117において処理することになる。なお、動画像符号化・復号化用のソフトウェアをコンピュータex111等で読み取り可能な記録媒体である何らかの蓄積メディア(CD−ROM、フレキシブルディスク、ハードディスクなど)に組み込んでもよい。さらに、カメラ付きの携帯電話ex115で動画データを送信してもよい。このときの動画データは携帯電話ex115が有するLSIで符号化処理されたデータである。
このコンテンツ供給システムex100では、ユーザがカメラex113、カメラex116等で撮影しているコンテンツ(例えば、音楽ライブを撮影した映像等)を上記実施の形態同様に符号化処理してストリーミングサーバex103に送信する一方で、ストリーミングサーバex103は要求のあったクライアントに対して上記コンテンツデータをストリーム配信する。クライアントとしては、上記符号化処理されたデータを復号化することが可能な、コンピュータex111、PDAex112、カメラex113、携帯電話ex114等がある。このようにすることでコンテンツ供給システムex100は、符号化されたデータをクライアントにおいて受信して再生することができ、さらにクライアントにおいてリアルタイムで受信して復号化し、再生することにより、個人放送をも実現可能になるシステムである。
このシステムを構成する各機器の復号化には上記各実施の形態で示した動画像復号化装置を用いるようにすればよい。
その一例として携帯電話について説明する。
図16は、上記実施の形態で説明した動画像復号化方法を用いた携帯電話ex115を示す図である。携帯電話ex115は、基地局ex110との間で電波を送受信するためのアンテナex201、CCDカメラ等の映像、静止画を撮ることが可能なカメラ部ex203、カメラ部ex203で撮影した映像、アンテナex201で受信した映像等が復号化されたデータを表示する液晶ディスプレイ等の表示部ex202、操作キーex204群から構成される本体部、音声出力をするためのスピーカ等の音声出力部ex208、音声入力をするためのマイク等の音声入力部ex205、撮影した動画もしくは静止画のデータ、受信したメールのデータ、動画のデータもしくは静止画のデータ等、符号化されたデータまたは復号化されたデータを保存するための記録メディアex207、携帯電話ex115に記録メディアex207を装着可能とするためのスロット部ex206を有している。記録メディアex207はSDカード等のプラスチックケース内に電気的に書換えや消去が可能な不揮発性メモリであるEEPROM(Electrically Erasable and Programmable Read Only Memory)の一種であるフラッシュメモリ素子を格納したものである。
さらに、携帯電話ex115について図17を用いて説明する。携帯電話ex115は表示部ex202及び操作キーex204を備えた本体部の各部を統括的に制御するようになされた主制御部ex311に対して、電源回路部ex310、操作入力制御部ex304、画像符号化部ex312、カメラインターフェース部ex303、LCD(Liquid Crystal Display)制御部ex302、画像復号化部ex309、多重分離部ex308、記録再生部ex307、変復調回路部ex306及び音声処理部ex305が同期バスex313を介して互いに接続されている。
電源回路部ex310は、ユーザの操作により終話及び電源キーがオン状態にされると、バッテリパックから各部に対して電力を供給することによりカメラ付ディジタル携帯電話ex115を動作可能な状態に起動する。
携帯電話ex115は、CPU、ROM及びRAM等でなる主制御部ex311の制御に基づいて、音声通話モード時に音声入力部ex205で集音した音声信号を音声処理部ex305によってディジタル音声データに変換し、これを変復調回路部ex306でスペクトラム拡散処理し、送受信回路部ex301でディジタルアナログ変換処理及び周波数変換処理を施した後にアンテナex201を介して送信する。また携帯電話機ex115は、音声通話モード時にアンテナex201で受信した受信データを増幅して周波数変換処理及びアナログディジタル変換処理を施し、変復調回路部ex306でスペクトラム逆拡散処理し、音声処理部ex305によってアナログ音声データに変換した後、これを音声出力部ex208を介して出力する。
さらに、データ通信モード時に電子メールを送信する場合、本体部の操作キーex204の操作によって入力された電子メールのテキストデータは操作入力制御部ex304を介して主制御部ex311に送出される。主制御部ex311は、テキストデータを変復調回路部ex306でスペクトラム拡散処理し、送受信回路部ex301でディジタルアナログ変換処理及び周波数変換処理を施した後にアンテナex201を介して基地局ex110へ送信する。
データ通信モード時に画像データを送信する場合、カメラ部ex203で撮像された画像データをカメラインターフェース部ex303を介して画像符号化部ex312に供給する。また、画像データを送信しない場合には、カメラ部ex203で撮像した画像データをカメラインターフェース部ex303及びLCD制御部ex302を介して表示部ex202に直接表示することも可能である。
画像符号化部ex312は、カメラ部ex203から供給された画像データを圧縮符号化することにより符号化画像データに変換し、これを多重分離部ex308に送出する。また、このとき同時に携帯電話機ex115は、カメラ部ex203で撮像中に音声入力部ex205で集音した音声を音声処理部ex305を介してディジタルの音声データとして多重分離部ex308に送出する。
多重分離部ex308は、画像符号化部ex312から供給された符号化画像データと音声処理部ex305から供給された音声データとを所定の方式で多重化し、その結果得られる多重化データを変復調回路部ex306でスペクトラム拡散処理し、送受信回路部ex301でディジタルアナログ変換処理及び周波数変換処理を施した後にアンテナex201を介して送信する。
データ通信モード時にホームページ等にリンクされた動画像ファイルのデータを受信する場合、アンテナex201を介して基地局ex110から受信した受信データを変復調回路部ex306でスペクトラム逆拡散処理し、その結果得られる多重化データを多重分離部ex308に送出する。
また、アンテナex201を介して受信された多重化データを復号化するには、多重分離部ex308は、多重化データを分離することにより画像データのビットストリームと音声データのビットストリームとに分け、同期バスex313を介して当該符号化画像データを画像復号化部ex309に供給すると共に当該音声データを音声処理部ex305に供給する。
次に、画像復号化部ex309は、本願発明で説明した動画像復号化装置を備えた構成であり、画像データのビットストリームを上記実施の形態で示した符号化方法に対応した復号化方法で復号化することにより再生動画像データを生成し、これをLCD制御部ex302を介して表示部ex202に供給し、これにより、例えばホームページにリンクされた動画像ファイルに含まれる動画データが表示される。このとき同時に音声処理部ex305は、音声データをアナログ音声データに変換した後、これを音声出力部ex208に供給し、これにより、例えばホームページにリンクされた動画像ファイルに含まる音声データが再生される。
なお、上記システムの例に限られず、最近は衛星、地上波によるディジタル放送が話題となっており、図18に示すようにディジタル放送用システムにも上記実施の形態の動画像復号化装置のいずれかを組み込むことができる。具体的には、放送局ex409では映像情報のビットストリームが電波を介して通信または放送衛星ex410に伝送される。これを受けた放送衛星ex410は、放送用の電波を発信し、この電波を衛星放送受信設備をもつ家庭のアンテナex406で受信し、テレビ(受信機)ex401またはセットトップボックス(STB)ex407などの装置によりビットストリームを復号化してこれを再生する。また、記録媒体であるCDやDVD等の蓄積メディアex402に記録したビットストリームを読み取り、復号化する再生装置ex403にも上記実施の形態で示した動画像復号化装置を実装することが可能である。この場合、再生された映像信号はモニタex404に表示される。また、ケーブルテレビ用のケーブルex405または衛星/地上波放送のアンテナex406に接続されたセットトップボックスex407内に動画像復号化装置を実装し、これをテレビのモニタex408で再生する構成も考えられる。このときセットトップボックスではなく、テレビ内に動画像復号化装置を組み込んでも良い。また、アンテナex411を有する車ex412で衛星ex410からまたは基地局ex107等から信号を受信し、車ex412が有するカーナビゲーションex413等の表示装置に動画を再生することも可能である。
更に、画像信号を動画像符号化装置で符号化し、記録媒体に記録することもできる。具体例としては、DVDディスクに画像信号を記録するDVDレコーダや、ハードディスクに記録するディスクレコーダなどのレコーダがある。更にSDカードに記録することもできる。レコーダが上記実施の形態で示した動画像復号化装置を備えていれば、DVDディスクやSDカードに記録した画像信号を再生し、モニタで表示することができる。
なお、カーナビゲーションex413の構成は例えば図17に示す構成のうち、カメラ部ex203とカメラインターフェース部ex303、画像符号化部ex312を除いた構成が考えられ、同様なことがコンピュータex111やテレビ(受信機)ex401等でも考えられる。
また、上記携帯電話ex115等の端末は、符号化器・復号化器を両方持つ送受信型の端末の他に、符号化器のみの送信端末、復号化器のみの受信端末の3通りの実装形式が考えられる。
このように、上記実施の形態で示した動画像復号化方法を上述したいずれの機器・システムに用いることは可能であり、そうすることで、上記実施の形態で説明した効果を得ることができる。
また、本発明はかかる上記実施形態に限定されるものではなく、本発明の範囲を逸脱することなく種々の変形または修正が可能である。
以上のように、本発明に係る動画像復号化方法は、例えば携帯電話、DVD装置、およびパーソナルコンピュータ等で、入力画像を構成する各ピクチャを符号化した動画像符号化データを復号化したりするための方法として有用である。
従来の画像復号化装置の構成を示すブロック図である。 従来画像符号化方式におけるピクチャの参照関係を示す模式図である。 H.264の画像符号化方式におけるピクチャの参照関係を示す模式図である。 従来の画像復号化装置におけるピクチャのコンシールメント方法を示す模式図である。 本発明における画像復号化装置の構成を示すブロック図である。 本発明における復号化済みピクチャの管理方法を説明するための模式図である。 本発明における復号化済みピクチャの管理方法を説明するための別の模式図である。 本発明における復号化済みピクチャの管理方法を説明するための別の模式図である。 H.264の画像符号化方式における動画像符号化データの構成を説明するための模式図である。 本発明におけるピクチャのコンシールメント方法の流れを説明するためのフローチャートである。 本発明におけるピクチャのコンシールメント方法の流れを説明するための別のフローチャートである。 本発明におけるピクチャのコンシールメント方法の流れを説明するための別のフローチャートである。 本発明におけるピクチャのコンシールメント方法の流れを説明するための別のフローチャートである。 各実施の形態の動画像復号化方法をコンピュータシステムにより実現するためのプログラムを格納するための記録媒体についての説明図であり、(a) 記録媒体本体であるフレキシブルディスクの物理フォーマットの例を示した説明図、(b) フレキシブルディスクの正面からみた外観、断面構造、及びフレキシブルディスクを示した説明図、(c) フレキシブルディスクFDに上記プログラムの記録再生を行うための構成を示した説明図である。 コンテンツ配信サービスを実現するコンテンツ供給システムの全体構成を示すブロック図である。 携帯電話の一例を示す概略図である。 携帯電話の内部構成を示すブロック図である。 ディジタル放送用システムの全体構成を示すブロック図である。
符号の説明
101、201 符号列解析部
102、202 エラー検出部
103、204 復号化処理制御部
104、205 ピクチャ情報復号部
105、207 予測残差復号部
106、208 動き補償復号部
107、209 ピクチャメモリ
203 エラー発生箇所判定部
206 ピクチャ情報管理部
Cs コンピュータ・システム
FD フレキシブルディスク
FDD フレキシブルディスクドライブ

Claims (15)

  1. 既に復号済みのピクチャを参照することによって入力された画像の復号化を行う動画像復号化方法であって、
    復号化の際にエラーが検出されたとき、ストリームのどの領域で検出されたかを判定するエラー発生箇所判定ステップと、
    復号化済みのピクチャの画像データに加えて、ピクチャの情報を格納して管理するピクチャ情報管理ステップとを有し、
    前記ピクチャ情報管理ステップは、前記エラー発生箇所判定ステップによって判定されたエラー発生箇所に応じて、ピクチャ管理情報と画像データとを個別に更新及びコンシールメントする
    ことを特徴とする画像復号化方法。
  2. 前記ピクチャ情報管理ステップは、エラー発生箇所が復号化対象ピクチャを構成する1番目のスライスであった場合、ピクチャ管理情報および画像データともに既に復号化を行ったピクチャのデータを用いてコンシールメントする
    ことを特徴とする請求項1記載の画像復号化方法。
  3. 前記ピクチャ情報管理ステップは、エラー発生箇所が復号化対象ピクチャを構成する2番目以降のスライスであった場合、ピクチャ管理情報は1番目のスライスから復号化された値を用いて更新し、画像データのみを既に復号化を行ったピクチャのデータを用いてコンシールメントする
    ことを特徴とする請求項1記載の画像復号化方法。
  4. 前記ピクチャ情報管理ステップは、エラー発生箇所が復号化対象ピクチャを構成する1番目のスライスのヘッダ領域であった場合、ピクチャ管理情報および画像データともに既に復号化を行ったピクチャのデータを用いてコンシールメントする
    ことを特徴とする請求項1記載の画像復号化方法。
  5. 前記ピクチャ情報管理ステップは、エラー発生箇所が復号化対象ピクチャを構成する1番目のスライスのヘッダ以外の領域または2番目以降のスライスであった場合、ピクチャ管理情報は1番目のスライスのヘッダ領域から復号化された値を用いて更新し、画像データのみを既に復号化を行ったピクチャのデータを用いてコンシールメントする
    ことを特徴とする請求項1記載の画像復号化方法。
  6. 前記ピクチャ情報管理ステップは、復号化対象ピクチャを構成する全てのスライスが復号化できなかった場合、ピクチャ管理情報および画像データともに既に復号化を行ったピクチャのデータを用いてコンシールメントする
    ことを特徴とする請求項1記載の画像復号化方法。
  7. 前記ピクチャ情報管理ステップは、少なくとも1つ以上のスライスが復号化に成功した場合、ピクチャ管理情報は復号化に成功したスライスから得られた値を用いて更新し、画像データのみを既に復号化を行ったピクチャのデータを用いてコンシールメントする
    ことを特徴とする請求項1記載の画像復号化方法。
  8. 前記ピクチャ情報管理ステップは、少なくとも1つ以上のスライスのヘッダ領域が復号化に成功した場合、ピクチャ管理情報は復号化に成功したスライスのヘッダ領域から得られた値を用いて更新し、画像データのみを既に復号化を行ったピクチャのデータを用いてコンシールメントする
    ことを特徴とする請求項1記載の画像復号化方法。
  9. コンシールメントを行うために使用する前記既に復号化を行ったピクチャとは、他のピクチャからの参照可能なピクチャであり、かつ最も後に復号化されたピクチャである
    ことを特徴とする請求項2から請求項8のいずれか1項に記載の画像復号化方法。
  10. コンシールメントを行うために使用する前記既に復号化を行ったピクチャとは、他のピクチャからの参照可能なピクチャであり、かつ表示順が最も遅いピクチャである
    ことを特徴とする請求項2から請求項8のいずれか1項に記載の画像復号化方法。
  11. コンシールメントを行うために使用する前記既に復号化を行ったピクチャとは、他のピクチャからの参照可能なピクチャであり、かつ表示順が復号化対象ピクチャに最も近いピクチャである
    ことを特徴とする請求項2から請求項8のいずれか1項に記載の画像復号化方法。
  12. 画像データのコンシールメントとは、ピクチャ管理情報として管理されているピクチャメモリにおける画像データの格納位置の情報を、コンシールメントの元となるピクチャのものと置き換える
    ことを特徴とする請求項2から請求項8のいずれか1項に記載の画像復号化方法。
  13. 前記復号化対象とするスライスが後のピクチャで参照に使用しないピクチャを構成するスライスであった場合、ピクチャ管理情報および画像データともに値の更新およびコンシールメントを行わない
    ことを特徴とする請求項2から請求項8のいずれか1項に記載の画像復号化方法。
  14. 既に復号済みのピクチャを参照することによって入力された画像の復号化を行う動画像復号化装置であって、
    復号化の際にエラーが検出されたとき、ストリームのどの領域で検出されたかを判定するエラー発生箇所判定手段と、
    復号化済みのピクチャの画像データに加えて、ピクチャの情報を格納して管理するピクチャ情報管理手段とを有し、
    前記ピクチャ情報管理手段は、前記エラー発生箇所判定手段によって判定されたエラー発生箇所に応じて、ピクチャ管理情報と画像データとを個別に更新及びコンシールメントする
    ことを特徴とする画像復号化装置。
  15. 既に復号済みのピクチャを参照することによって入力された画像の復号化を行うためのプログラムであって、
    請求項1から請求項13のいずれか1項に記載の画像復号化方法に含まれるステップをコンピュータに実行させる
    ことを特徴とするプログラム。
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