JP2005298892A - レーザ照射によるコバルト含有炭化タングステン表面処理方法 - Google Patents

レーザ照射によるコバルト含有炭化タングステン表面処理方法 Download PDF

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Abstract

【課題】機械加工工具や型加工用の型材として広く用いられているバルク状または膜状のコバルト含有炭化タングステンの表面硬度を高精度且つ容易に制御する表面処理方法を実現する。
【解決手段】焼結法により作製されたもの、又は母材に物理蒸発法、化学蒸発法、スパッタ法若しくはプラズマ溶射法によってコーティングされて作製されたコバルト含有炭化タングステン3(コバルトの含有量は0.2wt%以上30wt%以下、好ましくは6wt%以上)の表面を、短時間に局所的に加熱することにより表面の温度差を利用して表面のコバルトを局所的に移動拡散させ、コバルト含有炭化タングステンの表面硬度を、局所的に上昇または降下させる。
【選択図】図1

Description

本発明は、機械加工工具や型加工用の型材として広く用いられているバルク状または膜状のコバルト含有炭化タングステンの表面硬度を容易に制御する表面処理方法に関する。機械分野、特に表面処理分野、加工分野、材料分野、トライボロジー分野、高精度型材料分野に適応可能な方法である。
コバルト含有炭化タングステン表面の一部を局所的に硬くしたりやわらかくしたりすることが可能となり、コバルト含有炭化タングステンの表面特性や加工性を向上させることが可能である。
コバルト含有炭化タングステンの表面特性や加工性を向上させるために、コバルト含有炭化タングステン表面を硬くしたりやわらかくしたり制御する技術は知られている。コバルト含有炭化タングステン(超硬材料)の表面硬さを制御する技術の代表的なものが、製造時より組成を変える技術である。これは主に、バルク組成を変える技術と表面組成のみを元素拡散やコーティングによって変える技術がある。
バルク組成を変える技術としては、従来、製造時に添加するコバルト量そのものを制御する手段が主である。対象となるコバルト含有炭化タングステンはバルク状または膜状である。
表面組成のみを変える技術としては、製造後のコバルト含有炭化タングステンのコバルト量を薬品や熱で溶出させ減少させる手段が提案されている。例えば、表面部に多重層構造を有する耐摩耗性および耐衝撃性に優れた炭化タングステン基超硬合金部材表面近傍の組成を変えて多層にした材料は公知である(特許文献1参照)。
さらに、一部組成を変える処理(コバルト量を減少させる)を行うことにより特性を変えている(硬さを上げる、または、耐環境性を上げる)という技術は公知である(特許文献2〜4参照)。これらは皆、コバルト量を減少させ表面の硬度を上げる目的である。
さらに、切削工具であるWC−Coの表面をレーザにより熱処理し、コバルトを脱離させることにより、表面形状を変えるとともに硬化させるという技術は公知である(非特許文献1参照)
特開昭57−60048 特開昭60−184666 特開昭54−117510 特開昭54−82308 E. Cappelli 他、WC-Co cutting tool surface modifications induced by pulsed laser treatment、Applied Surface Science 138-139 (1999) 376-382
上記従来のバルク全体の組成を変える技術では、バルク作製時に決定した組成を後工程で変える事が極めて困難であるばかりでなく、母材強度が変わるため、表面硬度のみを変えることはできず、バルク硬度の変化が許される用途に適応が限定される。
上記従来の元素を拡散させる技術は、例えば浸炭や表面窒化などがあるが、工程が増えるばかりでなく作製時にクラックや欠陥が発生する可能性がある。また、拡散可能な元素にも制限がある。また、全表面の組成を変えてしまうため、局所的な硬さの制御が極めて困難であった。
上記コーティング法では、元素拡散法と同様に工程が増え、クラックや欠陥が発生しやすく、コーティングが可能な元素の組み合わせやその厚みに制限があった。
非特許文献1では、レーザ加熱により局所的にコバルトを溶出させ、表面硬度を上げる技術が開示されているが、この技術ではコバルトが表面より消出し、また、表面形状も著しく変化している。粗加工用の工具としては利用可能であるが、表面形状の変化を伴うため、高精度な形状を要求される微細な加工を行うには向いていない。
さらに、非特許文献1の技術では硬度は上昇するため、これを加工することはこの処理前と比べ著しく困難になることが容易に類推できる。高精度型材料として利用するための処理としては不向きな手法である。
そこで、本発明の目的は、コバルト含有炭化タングステンの表面形状をほとんど変えることなく表面コバルト量を局所的に変えることにより、所望の場所のみ硬度を下げたり上げたりして、局所的に高精度形状の加工を可能とする方法を実現することにある。
この方法では、コバルトの拡散と局在化を目指したレーザ照射と、これによる表面局所軟化を含む表面処理という本出願とは、目的と得られる効果が全く異なる。
上記課題を解決する本発明は、コバルト含有炭化タングステンの表面を局所的に加熱して表面コバルトを拡散させ、コバルト含有炭化タングステンの表面硬度を、局所的に上昇または降下させることを特徴とするコバルト含有炭化タングステンの表面処理方法を提供する。
上記課題を解決する本発明は、コバルト含有炭化タングステンの表面を、短時間に局所的に加熱することにより表面の温度差を利用して表面のコバルトを局所的に移動拡散させ、コバルト含有炭化タングステンの表面硬度を、局所的に上昇または降下させることを特徴とするコバルト含有炭化タングステンの表面処理方法を提供する。
前記コバルト含有炭化タングステンは、焼結法により作製されたもの、又は母材に物理蒸発法、化学蒸発法、スパッタ法若しくはプラズマ溶射法によってコーティングされて作製されたのであり、コバルトの含有量は0.2wt%以上30wt%以下、好ましくは6wt%以上である。
前記加熱は、レーザで加熱することを特徴とする。
前記レーザは、エネルギー密度が2J/cm以下のパルスレーザーであり、パルス幅は30nm以下であり、好ましくはエネルギー密度が0.7〜0.1J/cm、パルス幅が10nm以下であることを特徴とする。
前記レーザの照射環境は、真空中、大気中、アルゴンガス中、ヘリウム中又は窒素ガス等の中であることを特徴とする。
前記加熱により未処理表面硬度と比べ表局所的に、10%以上、硬度を低減させることを特徴とする。
本発明は、コバルト含有炭化タングステン表面に、大気中にてパルスレーザを局所的に照射し、表面の極一部を急速に加熱冷却することにより、前記コバルト含有炭化タングステン表面のコバルトの拡散・濃縮を促進し、これを利用して表面近傍の硬さを制御する方法であるからつぎのような効果が生じる。
本発明によれば、バルク状または膜状のコバルト含有炭化タングステン表面の局所的な低深度の硬さを、向上させる、または、低下させることが可能となり、母材や処理部分以外の表面の特性を変えることなく表面の硬さに変化を与えることができる。このため局所的な耐環境性や加工性の改善が可能となる。又、レーザの熱によってコバルト含有炭化タングステンの表面に、形状変化や表面及び内部へのクラック等欠陥を発生しない範囲で熱処理が行われる。
特に、機械加工工具(刃)や型加工型材・摺動材料の形状加工においてはその機械強度を失わずに加工性を向上することが求められるが、本発明を利用することにより、微細な形状加工が必要な場所のみを軟化させ、高精度加工を可能にすることができる。また、表面のごく一部のみの耐食性を向上させることも可能となる。
従って、本発明の方法をコバルト含有炭化タングステン表面処理に適応することによって、従来と比べ簡素化された工程において母材や膜の特性を維持したまま、大気中での局所急速加熱冷却により表面形状を変えることなく表面近傍のコバルト量の局在化を発生させることにより、表面硬度の制御が可能であり、高精度表面形状加工が容易になるほか、耐環境性を向上させることが可能となる。
必要に応じてレーザなどの表面への投入パワー密度を広範囲で使用することにより、従来からある他の処理との併用も適応可能であり、極めて汎用性の高い技術と考えられる。
一般に、コーティングを含め表面硬度を制御するための処理は、真空中、特殊ガス中、薬品中で行うが、本方法による処理では、大気中でもこれを実施可能である。また、レーザなどを用いた熱による処理方法では、表面の形状変化や表面及び内部へのクラック等欠陥を伴いやすいが、これが発生しない範囲で処理を行うことにより、表面の硬さを制御可能である。
近年の微細加工技術で要求が高いのは、局所的な高精度形状加工であり、本発明は、均一な組成・形状制御と、局所的な組成制御が可能であり、さらに硬化のみならず軟化をも実現可能である。
本発明を実施するための最良の形態を実施例に基づいて図面等を参照として以下説明する。
本発明の表面処理方法では、コバルト含有炭化タングステンの機械的加工や、摺動材料、耐食性材料としての使用に先立ち、最表面の一部の硬度を上昇または低減させる。そして、硬度を上昇または低減を有効とするため、またはその効率を高めるため、表面の局所的な加熱冷却を行う。
対象となるコバルト含有炭化タングステンのコバルトの含有量は0.2wt%以上30wt%以下、好ましくは6wt%以上である。このコバルトが均一または局所的な濃度差を持って存在してもよいが、局在する場合には、特にこの濃度範囲にある場合に有効である。
本発明における処理効果を高めるために、この処理を行う前には通常の固体表面に存在する油分等の汚れは洗浄しておくほうがよく、また、表面は研摩等により表面を鏡面状態にしておくほうがよい。洗浄は、アルコール等の有機溶剤や酸、アルカリ系の薬品による処理で行う。このとき超音波などの併用が望ましい。また、研摩は通常実施されている研摩剤を使用する方法でよい。
本発明における加熱冷却処理は、エネルギービームなど局所的に高いエネルギーを短時間に投入可能な方法で行うことが望ましく、レーザ照射、電子線照射、プラズマ照射などが挙げられる。通常これらの装置は単独で使用されるが、組み合わせて使用することもできる。
本発明の局所加熱冷却法では、コバルト含有炭化タングステンに含有されているコバルトが移動するのに十分なエネルギーで、かつ、表面の著しい形状変化を伴わないエネルギーであることが望ましい。照射するエネルギーの密度としては、0.1J/cm以上、2J/cm以下、好ましくは0.2J/cm以上1J/cm以下である。
特に、大気中での局所加熱冷却が容易であり、エネルギーの制御性のよいパルスレーザを熱源に用いることが好ましい。この場合には、パルス幅は100フェムト秒から100ミリ秒の範囲が好ましい。さらに好ましくは、10ピコ秒から100ナノ秒の範囲である。
使用する波長は150nmから20mmの範囲が好ましく、さらには200nmから1mmの範囲が好ましい。繰り返し照射数は、1Hzから1kHzの範囲とすることが好ましい。
これらの照射条件は、表面の形状に著しい損傷を与えない範囲であり、特にアブレーションによる表面の離脱やクラックの発生、その他コバルト以外の元素の消失や表面吸着物質の内部への拡散が起こらない範囲であることが重要であり、上記照射条件はこのような負の効果を伴わずにコバルトの移動を誘発可能である。
このようなエネルギーの照射は大気中で行うことができる点が特徴であるが、真空中や加圧中、空気以外のガス中での照射においても行うことができる。空気以外のガスとしては、酸素、窒素、ヘリウム、アルゴン、ネオンなどの単体ガスやこれらの混合ガスが挙げられる。
図1は、本発明に係る表面処理方法を実施するための装置の構成図である。エネルギー源1、例えばレーザ発振機を出たエネルギー線を収束素子2、例えばレンズによって収束させてコバルト含有炭化タングステン製の非加工物(以下、単に「コバルト含有炭化タングステン」という。)3の表面に照射する。照射するエネルギーの密度はエネルギー源の照射エネルギー制御または、収束素子2、さらには収束素子2とコバルト含有炭化タングステン表面の距離を変えることで制御する。
このときコバルト含有炭化タングステン3を、xy座標平面内で移動する可動ステージ4に乗せることにより、コバルト含有炭化タングステン3の表面の広範囲における離散した場所への照射が可能となる。なお、照射雰囲気を制御する場合にはコバルト含有炭化タングステン3をガス置換が可能な容器の中に入れる。
コバルトの移動はESCA(Electron Spectroscopy for Chemical Analysis; 電子分光化学分析法)、オージェ分光器、EPMA(Electron Probe Micro Analysis; X線マイクロ分析法)、EDS(Energy Dispersive X-ray Spectroscopy; エネルギー分散型X線分光法)などを用いて測定可能である。また、硬さの変化はビッカース硬度計やヌープ硬度計、ロックウエル硬度計などで確認できる。耐環境性の評価は、エロージョン・コロージョン測定により測定可能であり、摺動特性はトライボテスターを用いて評価できる。また、処理表面を加工する場合には、切削加工や研削加工などに適応するとよい。
(1)コバルトの分散および局在化とレーザ照射の関係
レーザの照射条件を以下のようにした。波長532nm(YAG第二高調波)、パルス幅5ナノ秒、繰り返し数10Hz、総照射パルス数100パルス、照射半径0.8mmとし、照射エネルギー密度(フルエンス)を、0.25〜0.87J/cmと変えて、コバルトの分散拡散を分析した。
分析には、深さ方向の組成をESCAにより、横方向の組成をEPMAにより測定し、レーザ未照射の組成と比較した。図2には、レーザ照射フルエンスが異なる場合の表面観察光学顕微鏡写真を示す。0.37J/cmでは表面にレーザ照射による表面ダメージが観察されるが(図2(b)参照)、0.25J/cmでは損傷は見つけられない(図2(a)参照)。0.87J/cmでは、レーザー照射範囲のほぼ全面に明瞭な痕が認められる。特に、レーザー照射中心近傍では、激しい形状の変化が認められる(図2(c)参照)。
ESCAによる組成分析結果を図3に、EPMAによる組成分析結果を図4に示す。図3に示す深さ方向の分析結果から、レーザフルエンスが0.87J/cmでは表面から10nmまでの深さ方向にコバルトに由来する信号が、これよりも深く信号強度が安定した領域より多く観察された(図3(c)参照)。これはコバルトの表面近傍への局在化を意味すると考えられる。またこれに伴ってタングステンの相対量がやや減少していると考えられる。
0.37J/cmでは逆に、表面から30nm以上の組成比率と比べ、コバルト、タングステン、カーボンの比率が減少している(図3(b)参照)。これに対して0.25J/cmでは、バルクの組成比が最表面までほぼ同じである(図3(a)参照)。つまり硬さなどの物性にレーザ照射の影響がほとんどないことが考えられる。
図4に示すEPMAによる組成分析結果では、レーザ照射領域の横方向における組成の分析結果を示した。グラフの横軸はレーザ照射領域の中心からの距離を示している。0.87J/cm(図4(c)参照)及び0.37J/cm(図4(b)参照)では横軸のフルスケールが1mmで、縦の破線が中心から0.5mmの位置、一点差線が中心から0.8mm(レーザ照射領域と非照射領域の境界)を示し、0.25J/cmでは横軸のフルスケールが中心からの距離0.5mmを示している(図4(a)参照)。
コバルトのレーザフルエンスに対応した変化のパターンを見ると、0.87J/cmではレーザ照射の中心から0.4mm程度の場所で他よりもコバルト濃度が高い領域があるが、これが0.37J/cmではこのコバルトの局在個所がレーザ照射中心に近づき、0.25J/cmではほぼ中心点でこのピークが認められる。
このことから、レーザによる炭化タングステンへの入熱によりコバルトの再拡散が起こり、加熱冷却に対応したコバルトの局在化が起こったものと考えられる。
ESCAで分析・解析した深さ方向でのコバルトの組成分布変化と、EPMAで分析・解析した横方向におけるコバルト組成分布の変化から、コバルトの量によってバルクの硬さをコントロールしている超硬材料の最表面近傍の局所的な硬さ制御が、レーザによる局所入熱によって容易に達成可能であることが示されたと考えられる。また、表面の形状観察の結果から、クラックなど大きな欠陥は認められず、他の表面改質方法と比べて有利な方法であると考えられる。
(2)硬さの測定
硬さ測定にはヌープ硬度計を用い、レーザ照射処理を行った後その照射中心近傍と、中心から0.5mmはなれた個所に、荷重を10−500gの間で変えて、各荷重で10〜20点計測し平均値を求めた。その結果を表1にまとめた。
表1に示すように、軽荷重での押し込み硬さは、レーザ照射の影響を強く受け小さな値を示すが、荷重が大きくなるに従いその差はなくなり、500gではいずれの処理においてもほぼ同じ値を示すようになった。荷重が小さな押し込みでは圧子が表面近傍(10gで表面から数百nm程度)までしか達しないため、ESCA分析でコバルト量の局在化が確認された表面の状態の影響が強く現れたものと考えられる。
EPMA分析の結果から、レーザ照射の中心から0.5mm程度はなれた場所では0.87J/cmのみ表面のコバルト量がバルク組成のコバルト量よりも多く検出された。これを反映してこのフルエンスの場合には軽荷重で極端な軟化が認められたと考えられる。
10−20%軟化または硬化させる方法である。
本発明は以上の構成であるから、機械分野、特に表面処理分野、加工分野、材料分野、トライボロジー分野、高精度型材料分野等において、バルク状または膜状のコバルト含有炭化タングステンの表面硬度を容易に制御する方法に適用応可能である。
本発明の表面処理方法を実施するための装置を示す図である。 本発明の表面処理において、各照射エネルギーでレーザ照射後のコバルト含有炭化タングステン表面観察の結果を示す図である。 本発明の表面処理において、各照射エネルギーでレーザ照射後のコバルト含有炭化タングステンにESCA表面分析の結果を示す図である。 本発明の表面処理において、各照射エネルギーでレーザ照射後のコバルト含有炭化タングステンにEPMA表面分析の結果を示す図である。
符号の説明
1 エネルギー源
2 収束素子
3 コバルト含有炭化タングステン製の非加工物
4 可動ステージ4

Claims (7)

  1. コバルト含有炭化タングステンの表面を局所的に加熱して表面コバルトを拡散させ、コバルト含有炭化タングステンの表面硬度を、局所的に上昇または降下させることを特徴とするコバルト含有炭化タングステンの表面処理方法。
  2. コバルト含有炭化タングステンの表面を、短時間に局所的に加熱することにより表面の温度差を利用して表面のコバルトを局所的に移動拡散させ、コバルト含有炭化タングステンの表面硬度を、局所的に上昇または降下させることを特徴とするコバルト含有炭化タングステンの表面処理方法。
  3. 前記コバルト含有炭化タングステンは、焼結法により作製されたもの、又は母材に物理蒸発法、化学蒸発法、スパッタ法若しくはプラズマ溶射法によってコーティングされて作製されたのであり、コバルトの含有量は0.2wt%以上30wt%以下、好ましくは6wt%以上であることを特徴とするコバルト含有炭化タングステンの請求項1又は2記載の表面処理方法。
  4. 前記加熱は、レーザで加熱することを特徴とする請求項1、2又は3記載のコバルト含有炭化タングステンの表面処理方法。
  5. 前記レーザは、エネルギー密度が2J/cm以下のパルスレーザーであり、パルス幅は30nm以下であり、好ましくはエネルギー密度が0.7〜0.1J/cm、パルス幅が10nm以下であることを特徴とする1、2、3又は4記載のコバルト含有炭化タングステンの表面処理方法。
  6. 前記レーザの照射環境は、真空中、大気中、アルゴンガス中、ヘリウム中又は窒素ガス中であることを特徴とする1、2、3、4又は5記載の表面近傍のコバルト量を制御する方法。
  7. 前記加熱により未処理表面硬度と比べ表局所的に、10%以上、硬度を低減させることを特徴とする1、2、3、4、5又は6記載の表面近傍のコバルト量を制御する方法。
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