JP2005284345A - 情報処理システム、情報処理装置および情報処理方法、並びにプログラム - Google Patents

情報処理システム、情報処理装置および情報処理方法、並びにプログラム Download PDF

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Abstract

【課題】ユーザが連絡を希望する他のユーザに対してのみ、自身の状況を知らせるようにすることで、連絡を希望する他のユーザと容易に連絡をとる。
【解決手段】 ユーザAは、連絡をとることを希望するユーザB宛に、連絡を希望する旨の連絡希望メールを送信する。状況管理装置207は、ユーザAのプレゼンスを問い合わせるメッセージを受信すると、そのメッセージが、連絡希望メールを受信したユーザBからのものである場合にのみ、ユーザAのプレゼンスを提示する。本発明は、例えば、ユーザどうしが連絡をとってリアルタイムコミュニケーションを図るための遠隔コミュニケーションシステムに適用できる。
【選択図】図1

Description

本発明は、情報処理システム、情報処理装置および情報処理方法、並びにプログラムに関し、特に、ユーザが連絡を希望する他のユーザに対してのみ、自身の状況を知らせることにより、連絡を希望する他のユーザと容易に連絡をとることができるようにする情報処理システム、情報処理装置および情報処理方法、並びにプログラムに関する。
ユーザが他のユーザに対して自身の状況(以下、適宜、プレゼンス(presence)ともいう)を知らせ、他のユーザとコミュニケーションを図るツールとして、例えば、インスタントメッセンジャが知られている。
インスタントメッセンジャでは、ユーザのプレゼンス、即ち、例えば、ユーザがインターネットに接続しているかどうかや、ユーザが、インターネットに接続しているコンピュータの近くにいる(席にいる)かどうかなどが他のユーザに通知される。従って、ユーザは、連絡をとりたい他のユーザのプレゼンスを認識した上で、他のユーザにアクセスし、即座に、チャットなどを開始することができる。
また、優先度の高い順にユーザ名をリスト表示するようにすることで、表示領域の狭い携帯電話機によっても、連絡をとろうとするユーザのプレゼンスを認識することができるインスタントメッセンジャも提案されている(例えば、特許文献1参照)。
このインスタントメッセンジャでは、各ユーザの優先度は、例えば、そのユーザとの連絡の頻度などに応じて決定される。
特開2003-281068号公報
上述のように、各ユーザの優先度を、そのユーザとの連絡の頻度などに応じて決定した場合、たまにしか連絡しないユーザのユーザ名は、リストの下部に配置されることになる。従って、たまにしか連絡しないユーザから、連絡が欲しい旨の伝言があった場合には、ユーザは、リストをスクロールしなければ、その下部に配置されているユーザのプレゼンスを知ることができず、面倒である。
一方、例えば、会社において、自分のプレゼンス(例えば、「席にいる」、「外出している」、「会議中」など)を、連絡アドレス帳に登録されている他の人に提示するシステムが確立されている場合がある。
この場合、会社において、連絡アドレス帳に登録されている人と連絡をとることを希望している連絡希望者は、その連絡をとることを希望している人である連絡相手のプレゼンスを認識し、連絡相手が席にいることを確認した上で、例えば、電話をする、チャットの要求をする、あるいは席に出向く、ことなどによって、連絡相手と連絡をとることができる。
しかしながら、この場合、連絡アドレス帳に登録されている人それぞれは、自分のプレゼンスが、連絡アドレス帳に登録されている他の人すべてに提示されるため、常時監視されているような印象を受ける。
また、会社では、ある業務に集中しており、急ぎの用件以外は後回しにしたい場合があるが、そのような場合であっても、例えば、「席にいる」というプレゼンスが提示されていると、他の人からリアルタイムコミュニケーションの連絡がきてしまうことがある。これは、業務の効率化等の観点からは、望ましいことではない。
さらに、自分のプレゼンスを提示したい相手は、連絡アドレス帳に登録されている人から変化することがあり、連絡アドレス帳に登録されている人に固定とするのでは、不便である。
本発明は、このような状況に鑑みてなされたものであり、ユーザが連絡を希望する他のユーザに対してのみ、自身の状況を知らせるようにすることで、連絡を希望する他のユーザと容易に連絡をとることができるようにするとともに、ユーザが常時監視をされているかのような印象を受けないようにするものである。
本発明の情報処理システムは、第1の情報処理装置は、ユーザが連絡をとることを希望する他のユーザ宛に、連絡を希望する旨の連絡希望メッセージを送信する連絡希望メッセージ送信手段を有し、第2の情報処理装置は、連絡希望メッセージに基づき、他のユーザに対して連絡をとることを希望するユーザである連絡希望者の状況を問い合わせる状況問い合わせメッセージを、第3の情報処理装置に送信する状況問い合わせメッセージ送信手段と、第3の情報処理装置が状況問い合わせメッセージに対して送信してくる、連絡希望者の状況を表す状況通知メッセージを受信する状況通知メッセージ受信手段と、状況通知メッセージが表す連絡希望者の状況に応じて、連絡希望者が連絡を希望する他のユーザである連絡相手から、連絡希望者への連絡の要求があったときに、連絡希望者への連絡先を問い合わせる連絡先問い合わせメッセージを、第3の情報処理装置に送信する連絡先問い合わせメッセージ送信手段と、第3の情報処理装置が連絡先問い合わせメッセージに対して送信してくる連絡希望者への連絡先を表す連絡先通知メッセージを受信する連絡先通知メッセージ受信手段とを有し、第3の情報処理装置は、連絡希望者の状況に応じて、連絡希望者の状況を表すプレゼンス情報が登録されたプレゼンスリストを更新する更新手段と、第2の情報処理装置からの状況問い合わせメッセージが、連絡希望メッセージを受信した連絡相手からのものであるかどうかを判定する判定手段と、第2の情報処理装置からの状況問い合わせメッセージが、連絡希望メッセージを受信した連絡相手からのものである場合、プレゼンス情報に基づき、連絡希望者の状況を表す状況通知メッセージを生成し、第2の情報処理装置に送信する状況通知メッセージ送信手段と、連絡先問い合わせメッセージに応じて、連絡先通知メッセージを、第2の情報処理装置に送信する連絡先通知メッセージ送信手段とを有することを特徴とする。
本発明の情報処理装置は、ユーザが連絡をとることを希望する他のユーザ宛に送信された、連絡を希望する旨の連絡希望メッセージに基づき、他のユーザに対して連絡をとることを希望するユーザである連絡希望者の状況を問い合わせる状況問い合わせメッセージを、他の情報処理装置に送信する状況問い合わせメッセージ送信手段と、他の情報処理装置が状況問い合わせメッセージに対して送信してくる、連絡希望者の状況を表す状況通知メッセージを受信する状況通知メッセージ受信手段と、状況通知メッセージが表す連絡希望者の状況に応じて、連絡希望者が連絡を希望する他のユーザである連絡相手から、連絡希望者への連絡の要求があったときに、連絡希望者への連絡先を問い合わせる連絡先問い合わせメッセージを、他の情報処理装置に送信する連絡先問い合わせメッセージ送信手段と、他の情報処理装置が連絡先問い合わせメッセージに対して送信してくる連絡希望者への連絡先を表す連絡先通知メッセージを受信する連絡先通知メッセージ受信手段とを備えることを特徴とする。
本発明の情報処理方法は、ユーザが連絡をとることを希望する他のユーザ宛に送信された、連絡を希望する旨の連絡希望メッセージに基づき、他のユーザに対して連絡をとることを希望するユーザである連絡希望者の状況を問い合わせる状況問い合わせメッセージを、他の情報処理装置に送信する状況問い合わせメッセージ送信ステップと、他の情報処理装置が状況問い合わせメッセージに対して送信してくる、連絡希望者の状況を表す状況通知メッセージを受信する状況通知メッセージ受信ステップと、状況通知メッセージが表す連絡希望者の状況に応じて、連絡希望者が連絡を希望する他のユーザである連絡相手から、連絡希望者への連絡の要求があったときに、連絡希望者への連絡先を問い合わせる連絡先問い合わせメッセージを、他の情報処理装置に送信する連絡先問い合わせメッセージ送信ステップと、他の情報処理装置が連絡先問い合わせメッセージに対して送信してくる連絡希望者への連絡先を表す連絡先通知メッセージを受信する連絡先通知メッセージ受信ステップとを含むことを特徴とする。
本発明のプログラムは、ユーザが連絡をとることを希望する他のユーザ宛に送信された、連絡を希望する旨の連絡希望メッセージに基づき、他のユーザに対して連絡をとることを希望するユーザである連絡希望者の状況を問い合わせる状況問い合わせメッセージを、他の情報処理装置に送信する状況問い合わせメッセージ送信ステップと、他の情報処理装置が状況問い合わせメッセージに対して送信してくる、連絡希望者の状況を表す状況通知メッセージを受信する状況通知メッセージ受信ステップと、状況通知メッセージが表す連絡希望者の状況に応じて、連絡希望者が連絡を希望する他のユーザである連絡相手から、連絡希望者への連絡の要求があったときに、連絡希望者への連絡先を問い合わせる連絡先問い合わせメッセージを、他の情報処理装置に送信する連絡先問い合わせメッセージ送信ステップと、他の情報処理装置が連絡先問い合わせメッセージに対して送信してくる連絡希望者への連絡先を表す連絡先通知メッセージを受信する連絡先通知メッセージ受信ステップとを含むことを特徴とする。
他の本発明の情報処理装置は、他のユーザに対して連絡をとることを希望するユーザである連絡希望者の状況に応じて、連絡希望者の状況を表すプレゼンス情報が登録されたプレゼンスリストを更新する更新手段と、他の情報処理装置から送信されてくる、連絡希望者の状況を問い合わせる状況問い合わせメッセージが、連絡希望者が連絡を希望する旨の連絡希望メッセージを受信した、連絡希望者が連絡をとることを希望する他のユーザである連絡相手からのものであるかどうかを判定する判定手段と、他の情報処理装置から送信されてくる状況問い合わせメッセージが、連絡希望メッセージを受信した連絡相手からのものである場合、プレゼンス情報に基づき、連絡希望者の状況を表す状況通知メッセージを生成し、他の情報処理装置に送信する状況通知メッセージ送信手段と、他の情報処理装置から送信されてくる、連絡希望者への連絡先を問い合わせる連絡先問い合わせメッセージに応じて、連絡希望者への連絡先を表す連絡先通知メッセージを、他の情報処理装置に送信する連絡先通知メッセージ送信手段とを備えることを特徴とする。
他の本発明の情報処理方法は、他のユーザに対して連絡をとることを希望するユーザである連絡希望者の状況に応じて、連絡希望者の状況を表すプレゼンス情報が登録されたプレゼンスリストを更新する更新ステップと、他の情報処理装置から送信されてくる、連絡希望者の状況を問い合わせる状況問い合わせメッセージが、連絡希望者が連絡を希望する旨の連絡希望メッセージを受信した、連絡希望者が連絡をとることを希望する他のユーザである連絡相手からのものであるかどうかを判定する判定ステップと、他の情報処理装置から送信されてくる状況問い合わせメッセージが、連絡希望メッセージを受信した連絡相手からのものである場合、プレゼンス情報に基づき、連絡希望者の状況を表す状況通知メッセージを生成し、他の情報処理装置に送信する状況通知メッセージ送信ステップと、他の情報処理装置から送信されてくる、連絡希望者への連絡先を問い合わせる連絡先問い合わせメッセージに応じて、連絡希望者への連絡先を表す連絡先通知メッセージを、他の情報処理装置に送信する連絡先通知メッセージ送信ステップとを含むことを特徴とする。
他の本発明のプログラムは、他のユーザに対して連絡をとることを希望するユーザである連絡希望者の状況に応じて、連絡希望者の状況を表すプレゼンス情報が登録されたプレゼンスリストを更新する更新ステップと、他の情報処理装置から送信されてくる、連絡希望者の状況を問い合わせる状況問い合わせメッセージが、連絡希望者が連絡を希望する旨の連絡希望メッセージを受信した、連絡希望者が連絡をとることを希望する他のユーザである連絡相手からのものであるかどうかを判定する判定ステップと、他の情報処理装置から送信されてくる状況問い合わせメッセージが、連絡希望メッセージを受信した連絡相手からのものである場合、プレゼンス情報に基づき、連絡希望者の状況を表す状況通知メッセージを生成し、他の情報処理装置に送信する状況通知メッセージ送信ステップと、他の情報処理装置から送信されてくる、連絡希望者への連絡先を問い合わせる連絡先問い合わせメッセージに応じて、連絡希望者への連絡先を表す連絡先通知メッセージを、他の情報処理装置に送信する連絡先通知メッセージ送信ステップとを含むことを特徴とする。
本発明の情報処理システムにおいては、第1の情報処理装置において、ユーザが連絡をとることを希望する他のユーザ宛に、連絡を希望する旨の連絡希望メッセージが送信される。第2の情報処理装置では、連絡希望メッセージに基づき、他のユーザに対して連絡をとることを希望するユーザである連絡希望者の状況を問い合わせる状況問い合わせメッセージが、第3の情報処理装置に送信され、第3の情報処理装置が状況問い合わせメッセージに対して送信してくる、連絡希望者の状況を表す状況通知メッセージが受信される。さらに、第2の情報処理装置では、状況通知メッセージが表す連絡希望者の状況に応じて、連絡希望者が連絡を希望する他のユーザである連絡相手から、連絡希望者への連絡の要求があったときに、連絡希望者への連絡先を問い合わせる連絡先問い合わせメッセージが、第3の情報処理装置に送信され、第3の情報処理装置が連絡先問い合わせメッセージに対して送信してくる連絡希望者への連絡先を表す連絡先通知メッセージが受信される。第3の情報処理装置では、連絡希望者の状況に応じて、連絡希望者の状況を表すプレゼンス情報が登録されたプレゼンスリストが更新される一方、第2の情報処理装置からの状況問い合わせメッセージが、連絡希望メッセージを受信した連絡相手からのものであるかどうかが判定され、第2の情報処理装置からの状況問い合わせメッセージが、連絡希望メッセージを受信した連絡相手からのものである場合、プレゼンス情報に基づき、連絡希望者の状況を表す状況通知メッセージが生成され、第2の情報処理装置に送信される。また、第3の情報処理装置では、連絡先問い合わせメッセージに応じて、連絡先通知メッセージが、第2の情報処理装置に送信される。
本発明の情報処理装置および情報処理方法、並びにプログラムにおいては、ユーザが連絡をとることを希望する他のユーザ宛に送信された、連絡を希望する旨の連絡希望メッセージに基づき、他のユーザに対して連絡をとることを希望するユーザである連絡希望者の状況を問い合わせる状況問い合わせメッセージが、他の情報処理装置に送信され、他の情報処理装置が状況問い合わせメッセージに対して送信してくる、連絡希望者の状況を表す状況通知メッセージが受信される。そして、状況通知メッセージが表す連絡希望者の状況に応じて、連絡希望者が連絡を希望する他のユーザである連絡相手から、連絡希望者への連絡の要求があったときに、連絡希望者への連絡先を問い合わせる連絡先問い合わせメッセージが、他の情報処理装置に送信され、他の情報処理装置が連絡先問い合わせメッセージに対して送信してくる連絡希望者への連絡先を表す連絡先通知メッセージが受信される。
他の本発明の情報処理装置および情報処理方法、並びにプログラムにおいては、他のユーザに対して連絡をとることを希望するユーザである連絡希望者の状況に応じて、連絡希望者の状況を表すプレゼンス情報が登録されたプレゼンスリストが更新される。また、他の情報処理装置から送信されてくる、連絡希望者の状況を問い合わせる状況問い合わせメッセージが、連絡希望者が連絡を希望する旨の連絡希望メッセージを受信した連絡相手からのものであるかどうかが判定される。さらに、他の情報処理装置から送信されてくる状況問い合わせメッセージが、連絡希望メッセージを受信した連絡相手からのものである場合、プレゼンス情報に基づき、連絡希望者の状況を表す状況通知メッセージが生成され、他の情報処理装置に送信される。また、他の情報処理装置から送信されてくる、連絡希望者への連絡先を問い合わせる連絡先問い合わせメッセージに応じて、連絡希望者への連絡先を表す連絡先通知メッセージが、他の情報処理装置に送信される。
本発明によれば、ユーザが連絡を希望する他のユーザに対してのみ、自身の状況を知らせ、その、他のユーザと容易に連絡をとることが可能となる。
以下に本発明の実施の形態を説明するが、請求項に記載の構成要件と、発明の実施の形態における具体例との対応関係を例示すると、次のようになる。この記載は、請求項に記載されている発明をサポートする具体例が、発明の実施の形態に記載されていることを確認するためのものである。従って、発明の実施の形態中には記載されているが、構成要件に対応するものとして、ここには記載されていない具体例があったとしても、そのことは、その具体例が、その構成要件に対応するものではないことを意味するものではない。逆に、具体例が構成要件に対応するものとしてここに記載されていたとしても、そのことは、その具体例が、その構成要件以外の構成要件には対応しないものであることを意味するものでもない。
さらに、この記載は、発明の実施の形態に記載されている具体例に対応する発明が、請求項に全て記載されていることを意味するものではない。換言すれば、この記載は、発明の実施の形態に記載されている具体例に対応する発明であって、この出願の請求項には記載されていない発明の存在、すなわち、将来、分割出願されたり、補正により追加される発明の存在を否定するものではない。
請求項1に記載の情報処理システムは、
第1、第2、および第3の情報処理装置(例えば、図1のメール送信代理装置203、表示制御装置204、および状況管理装置207)を備え、ユーザが他のユーザと連絡をとるための情報処理を行う情報処理システム(例えば、図1の情報処理システム)において、
前記第1の情報処理装置は、
前記ユーザが連絡をとることを希望する前記他のユーザ宛に、連絡を希望する旨の連絡希望メッセージを送信する連絡希望メッセージ送信手段(例えば、図19のステップS1013の処理を行う図4の演算処理部231)
を有し、
前記第2の情報処理装置は、
前記連絡希望メッセージに基づき、前記他のユーザに対して連絡をとることを希望する前記ユーザである連絡希望者の状況を問い合わせる状況問い合わせメッセージを、第3の情報処理装置に送信する状況問い合わせメッセージ送信手段(例えば、図19のステップS1042の処理を行う図5の演算処理部241)と、
前記第3の情報処理装置が前記状況問い合わせメッセージに対して送信してくる、前記連絡希望者の状況を表す状況通知メッセージを受信する状況通知メッセージ受信手段(例えば、図19のステップS1045の処理を行う図5の演算処理部241)と、
前記状況通知メッセージが表す前記連絡希望者の状況に応じて、前記連絡希望者が連絡を希望する前記他のユーザである連絡相手から、前記連絡希望者への連絡の要求があったときに、前記連絡希望者への連絡先を問い合わせる連絡先問い合わせメッセージを、前記第3の情報処理装置に送信する連絡先問い合わせメッセージ送信手段(例えば、図19のステップS1048の処理を行う図5の演算処理部241)と、
前記第3の情報処理装置が前記連絡先問い合わせメッセージに対して送信してくる前記連絡希望者への連絡先を表す連絡先通知メッセージを受信する連絡先通知メッセージ受信手段(例えば、図19のステップS1049の処理を行う図5の演算処理部241)と
を有し、
前記第3の情報処理装置は、
前記連絡希望者の状況に応じて、前記連絡希望者の状況を表すプレゼンス情報が登録されたプレゼンスリストを更新する更新手段(例えば、図19のステップS1035の処理を行う図8の演算処理部271)と、
前記第2の情報処理装置からの前記状況問い合わせメッセージが、前記連絡希望メッセージを受信した前記連絡相手からのものであるかどうかを判定する判定手段(例えば、図19のステップS1033の処理を行う図8の演算処理部271)と、
前記第2の情報処理装置からの前記状況問い合わせメッセージが、前記連絡希望メッセージを受信した前記連絡相手からのものである場合、前記プレゼンス情報に基づき、前記連絡希望者の状況を表す状況通知メッセージを生成し、前記第2の情報処理装置に送信する状況通知メッセージ送信手段(例えば、図19のステップS1034の処理を行う図8の演算処理部271)と、
前記連絡先問い合わせメッセージに応じて、前記連絡先通知メッセージを、前記第2の情報処理装置に送信する連絡先通知メッセージ送信手段(例えば、図19のステップS1037の処理を行う図8の演算処理部271)と
を有する
ことを特徴とする。
請求項2に記載の情報処理装置は、
ユーザが他のユーザと連絡をとるための情報処理を行う情報処理装置(例えば、図1の表示制御装置204)において、
前記ユーザが連絡をとることを希望する前記他のユーザ宛に送信された、連絡を希望する旨の連絡希望メッセージに基づき、前記他のユーザに対して連絡をとることを希望する前記ユーザである連絡希望者の状況を問い合わせる状況問い合わせメッセージを、他の情報処理装置に送信する状況問い合わせメッセージ送信手段(例えば、図19のステップS1042の処理を行う図5の演算処理部241)と、
前記他の情報処理装置が前記状況問い合わせメッセージに対して送信してくる、前記連絡希望者の状況を表す状況通知メッセージを受信する状況通知メッセージ受信手段(例えば、図19のステップS1045の処理を行う図5の演算処理部241)と、
前記状況通知メッセージが表す前記連絡希望者の状況に応じて、前記連絡希望者が連絡を希望する前記他のユーザである連絡相手から、前記連絡希望者への連絡の要求があったときに、前記連絡希望者への連絡先を問い合わせる連絡先問い合わせメッセージを、前記他の情報処理装置に送信する連絡先問い合わせメッセージ送信手段(例えば、図19のステップS1048の処理を行う図5の演算処理部241)と、
前記他の情報処理装置が前記連絡先問い合わせメッセージに対して送信してくる前記連絡希望者への連絡先を表す連絡先通知メッセージを受信する連絡先通知メッセージ受信手段(例えば、図19のステップS1049の処理を行う図5の演算処理部241)と
を備えることを特徴とする。
請求項3に記載の情報処理方法は、
ユーザが他のユーザと連絡をとるための情報処理を行う情報処理装置の情報処理方法において、
前記ユーザが連絡をとることを希望する前記他のユーザ宛に送信された、連絡を希望する旨の連絡希望メッセージに基づき、前記他のユーザに対して連絡をとることを希望する前記ユーザである連絡希望者の状況を問い合わせる状況問い合わせメッセージを、他の情報処理装置に送信する状況問い合わせメッセージ送信ステップ(例えば、図19のステップS1042)と、
前記他の情報処理装置が前記状況問い合わせメッセージに対して送信してくる、前記連絡希望者の状況を表す状況通知メッセージを受信する状況通知メッセージ受信ステップ(例えば、図19のステップS1045)と、
前記状況通知メッセージが表す前記連絡希望者の状況に応じて、前記連絡希望者が連絡を希望する前記他のユーザである連絡相手から、前記連絡希望者への連絡の要求があったときに、前記連絡希望者への連絡先を問い合わせる連絡先問い合わせメッセージを、前記他の情報処理装置に送信する連絡先問い合わせメッセージ送信ステップ(例えば、図19のステップS1048)と、
前記他の情報処理装置が前記連絡先問い合わせメッセージに対して送信してくる前記連絡希望者への連絡先を表す連絡先通知メッセージを受信する連絡先通知メッセージ受信ステップ(例えば、図19のステップS1049)と
を含むことを特徴とする。
請求項4に記載のプログラムは、
ユーザが他のユーザと連絡をとるための情報処理を、情報処理装置に行わせるプログラムにおいて、
前記ユーザが連絡をとることを希望する前記他のユーザ宛に送信された、連絡を希望する旨の連絡希望メッセージに基づき、前記他のユーザに対して連絡をとることを希望する前記ユーザである連絡希望者の状況を問い合わせる状況問い合わせメッセージを、他の情報処理装置に送信する状況問い合わせメッセージ送信ステップ(例えば、図19のステップS1042)と、
前記他の情報処理装置が前記状況問い合わせメッセージに対して送信してくる、前記連絡希望者の状況を表す状況通知メッセージを受信する状況通知メッセージ受信ステップ(例えば、図19のステップS1045)と、
前記状況通知メッセージが表す前記連絡希望者の状況に応じて、前記連絡希望者が連絡を希望する前記他のユーザである連絡相手から、前記連絡希望者への連絡の要求があったときに、前記連絡希望者への連絡先を問い合わせる連絡先問い合わせメッセージを、前記他の情報処理装置に送信する連絡先問い合わせメッセージ送信ステップ(例えば、図19のステップS1048)と、
前記他の情報処理装置が前記連絡先問い合わせメッセージに対して送信してくる前記連絡希望者への連絡先を表す連絡先通知メッセージを受信する連絡先通知メッセージ受信ステップ(例えば、図19のステップS1049)と
を含むことを特徴とする。
請求項5に記載の情報処理装置は、
ユーザが他のユーザと連絡をとるための情報処理を行う情報処理装置(例えば、図1の状況管理装置207)において、
前記他のユーザに対して連絡をとることを希望する前記ユーザである連絡希望者の状況に応じて、前記連絡希望者の状況を表すプレゼンス情報が登録されたプレゼンスリストを更新する更新手段(例えば、図19のステップS1035の処理を行う図8の演算処理部271)と、
他の情報処理装置から送信されてくる、前記連絡希望者の状況を問い合わせる状況問い合わせメッセージが、前記連絡希望者が連絡を希望する旨の連絡希望メッセージを受信した、前記連絡希望者が連絡をとることを希望する前記他のユーザである連絡相手からのものであるかどうかを判定する判定手段(例えば、図19のステップS1033の処理を行う図8の演算処理部271)と、
前記他の情報処理装置から送信されてくる前記状況問い合わせメッセージが、前記連絡希望メッセージを受信した前記連絡相手からのものである場合、前記プレゼンス情報に基づき、前記連絡希望者の状況を表す状況通知メッセージを生成し、前記他の情報処理装置に送信する状況通知メッセージ送信手段(例えば、図19のステップS1034の処理を行う図8の演算処理部271)と、
前記他の情報処理装置から送信されてくる、前記連絡希望者への連絡先を問い合わせる連絡先問い合わせメッセージに応じて、前記連絡希望者への連絡先を表す連絡先通知メッセージを、前記他の情報処理装置に送信する連絡先通知メッセージ送信手段(例えば、図19のステップS1037の処理を行う図8の演算処理部271)と
を備えることを特徴とする。
請求項6に記載の情報処理方法は、
ユーザが他のユーザと連絡をとるための情報処理を行う情報処理装置の情報処理方法において、
前記他のユーザに対して連絡をとることを希望する前記ユーザである連絡希望者の状況に応じて、前記連絡希望者の状況を表すプレゼンス情報が登録されたプレゼンスリストを更新する更新ステップ(例えば、図19のステップS1035)と、
他の情報処理装置から送信されてくる、前記連絡希望者の状況を問い合わせる状況問い合わせメッセージが、前記連絡希望者が連絡を希望する旨の連絡希望メッセージを受信した、前記連絡希望者が連絡をとることを希望する前記他のユーザである連絡相手からのものであるかどうかを判定する判定ステップ(例えば、図19のステップS1033)と、
前記他の情報処理装置から送信されてくる前記状況問い合わせメッセージが、前記連絡希望メッセージを受信した前記連絡相手からのものである場合、前記プレゼンス情報に基づき、前記連絡希望者の状況を表す状況通知メッセージを生成し、前記他の情報処理装置に送信する状況通知メッセージ送信ステップ(例えば、図19のステップS1034)と、
前記他の情報処理装置から送信されてくる、前記連絡希望者への連絡先を問い合わせる連絡先問い合わせメッセージに応じて、前記連絡希望者への連絡先を表す連絡先通知メッセージを、前記他の情報処理装置に送信する連絡先通知メッセージ送信ステップ(例えば、図19のステップS1037)と
を含むことを特徴とする。
請求項7に記載のプログラムは、
ユーザが他のユーザと連絡をとるための情報処理を、情報処理装置に行わせるプログラムにおいて、
前記他のユーザに対して連絡をとることを希望する前記ユーザである連絡希望者の状況に応じて、前記連絡希望者の状況を表すプレゼンス情報が登録されたプレゼンスリストを更新する更新ステップ(例えば、図19のステップS1035)と、
他の情報処理装置から送信されてくる、前記連絡希望者の状況を問い合わせる前記状況問い合わせメッセージが、前記連絡希望者が連絡を希望する旨の連絡希望メッセージを受信した、前記連絡希望者が連絡をとることを希望する前記他のユーザである連絡相手からのものであるかどうかを判定する判定ステップ(例えば、図19のステップS1033)と、
前記他の情報処理装置から送信されてくる前記状況問い合わせメッセージが、前記連絡希望メッセージを受信した前記連絡相手からのものである場合、前記プレゼンス情報に基づき、前記連絡希望者の状況を表す状況通知メッセージを生成し、前記他の情報処理装置に送信する状況通知メッセージ送信ステップ(例えば、図19のステップS1034)と、
前記他の情報処理装置から送信されてくる、前記連絡希望者への連絡先を問い合わせる連絡先問い合わせメッセージに応じて、前記連絡希望者への連絡先を表す連絡先通知メッセージを、前記他の情報処理装置に送信する連絡先通知メッセージ送信ステップ(例えば、図19のステップS1037)と
を含むことを特徴とする。
以下、図面を参照して、本発明の実施の形態を説明する。
図1は、本発明を適用した遠隔コミュニケーションシステム(情報処理システム)の一実施の形態の構成例を示している。ここで、「システム」とは、複数の装置が論理的に集合した物をいい、各構成の装置が同一筐体中にあるか否かは問わない。
図1において、遠隔コミュニケーションシステムは、端末201および202、メール送信代理装置203、表示制御装置204、コミュニケーション装置205および206、並びに状況管理装置207が、ネットワーク208に接続されて構成されている。
そして、端末201,202、メール送信代理装置203、表示制御装置204、コミュニケーション装置205,206、状況管理装置207それぞれは、ネットワーク208を介して相互に通信可能となっている。
なお、端末201乃至状況管理装置207のうちの任意の2つの間では、ネットワーク208を介さず、直接、通信を行うようにすることも可能である。
また、端末201乃至状況管理装置207それぞれで行われる通信は、例えば、SSL(Secure Sockets Layer)のプロトコルなどを利用することによって、セキュアに行うことができる。
端末201は、ユーザAが使用可能な端末であり、ユーザAの操作等に応じて、各種の処理を行う。端末201としては、例えば、携帯電話機や、いわゆるノード型のPC(Personal Computer)、PDA(Personal Digital Assistant)などの携帯可能な端末、いわゆるデスクトップ型のPCなどを採用することができる。また、端末201は、所定の情報を記憶する携帯可能なコンピュータである、後述するPK(Personal Key)であっても良い。
ここで、ユーザAは、他のユーザであるユーザBに対して連絡をとることを希望するユーザであり、以下、適宜、連絡希望者Aともいう。また、端末201は、連絡希望者Aが使用可能な端末であるため、以下、適宜、連絡希望者端末201ともいう。
なお、連絡希望者端末201は、連絡希望者Aが、その場で使用可能な端末であればよく、従って、特定のハードウェアでなくても良い。即ち、例えば、ユーザがPDAやPKなどの携帯している場合には、そのPDAやPKが、連絡希望者端末201となり得る。また、例えば、ユーザが、自宅に設置してあるPCの近くにいる場合には、そのPCが、連絡希望者端末201となり得る。さらに、例えば、ユーザが、会社の会議室に移動した場合には、その会議室に設置してあるPCが、連絡希望者端末201となり得る。
端末202は、ユーザBが使用可能な端末であり、ユーザBの操作等に応じて、各種の処理を行う。端末202としても、端末201と同様に、PC等を採用することができる。
ここで、ユーザBは、連絡希望者Aが連絡を希望する相手であるため、以下、適宜、連絡相手Bともいう。また、端末202は、連絡相手Bが使用可能な端末であるため、以下、適宜、連絡相手端末202ともいう。
メール送信代理装置203(第1の情報処理装置)は、電子メール(E-mail)の送信サーバとしての機能を有し、例えば、連絡希望者端末201が、連絡希望者Aの操作に応じて作成した連絡相手B宛の電子メールを、ネットワーク208を介して、連絡相手端末202に送信する。
即ち、連絡希望者Aが、連絡希望者端末201を操作することにより、連絡相手B宛に、連絡を希望する旨の連絡希望メッセージを含む電子メールを作成し、連絡希望者端末201に送信させると、そのユーザB宛の電子メールは、ネットワーク208を介して、メール送信代理装置203で受信される。
メール送信代理装置203(第2の情報処理装置)は、連絡希望者端末201からの連絡希望メッセージを含む連絡相手B宛の電子メールを受信し、その電子メールを、ネットワーク208を介して、連絡相手端末202に送信する。
表示制御装置204は、連絡相手Bによる連絡相手端末202の操作等に応じて、ネットワーク208を介して、状況管理装置207に対して、連絡希望者Aのプレゼンスの問い合わせを行い、そのプレゼンスを、連絡相手Bに提示する。
即ち、表示制御装置204は、連絡相手端末202が受信した電子メールに含まれる連絡希望メッセージに基づき、連絡希望者Aのプレゼンス(状況)を問い合わせる状況問い合わせメッセージを、ネットワーク208を介して、状況管理装置207に送信する。さらに、表示制御装置204は、状況管理装置207が状況問い合わせメッセージに対して送信してくる、連絡希望者Aのプレゼンス(状況)を表す状況通知メッセージを、ネットワーク208を介して受信する。
また、表示制御装置204は、状況通知メッセージが表す連絡希望者Aのプレゼンスに応じて、連絡相手Bが連絡相手端末202を操作することにより、連絡希望者Aへの連絡を要求すると、連絡希望者Aへの連絡先を問い合わせる連絡先問い合わせメッセージを、ネットワーク208を介して、状況管理装置207に送信する。さらに、表示制御装置204は、状況管理装置207が連絡先問い合わせメッセージに対して送信してくる連絡希望者Aへの連絡先を表す連絡先通知メッセージを、ネットワーク208を介して受信する。
連絡相手Bは、表示制御装置204が受信した連絡先通知メッセージに基づき、連絡希望者Aに連絡をとることが可能となる。
コミュニケーション装置205は、連絡希望者Aが現に使用可能なコミュニケーションツールである。コミュニケーション装置205としては、例えば、IP(Internet Protocol)電話機などのボイスチャット装置、あるいはテキストチャット装置やビデオチャット装置などを採用することができる。また、コミュニケーション装置205は、コンピュータをボイスチャット装置、テキストチャット装置、またはビデオチャット装置などとして機能させるプログラムがインストールされたPCなどであっても良い。
なお、コミュニケーション装置205も、連絡希望者端末201と同様に、連絡希望者Aが、その場で使用可能な装置であればよく、従って、特定のハードウェアでなくても良い。
コミュニケーション装置206は、連絡相手Bが使用可能なコミュニケーションツールで、例えば、コミュニケーション装置205と同様に構成される。
状況管理装置207(第3の情報処理装置)は、ユーザのプレゼンスを表すプレゼンス情報が登録されるプレゼンスリストを記憶しており、例えば、連絡希望者端末201からネットワーク208を介して送信されてくる、連絡希望者Aのプレゼンス(状況)を通知する状況通知メッセージに応じて、プレゼンスリストを更新する。
また、状況管理装置207は、表示制御装置204から、連絡希望者Aのプレゼンスを問い合わせる状況問い合わせメッセージを受信した場合、その状況問い合わせメッセージが、連絡希望メッセージを含む電子メールを受信した連絡相手Bからのものであるかどうかを判定する。そして、状況管理装置207は、状況問い合わせメッセージが連絡相手Bからのものである場合、プレゼンスリストに登録されたプレゼンス情報に基づき、連絡希望者Aの状況を表す状況通知メッセージを生成し、ネットワーク208を介して、表示制御装置204に送信する。
さらに、状況管理装置207は、表示制御装置204から、連絡希望者Aの連絡先を問い合わせる連絡先問い合わせメッセージを受信した場合、その連絡先問い合わせメッセージに応じて、連絡希望者Aへの連絡先を表す連絡先通知メッセージを、ネットワーク208を介して、表示制御装置204に送信する。
なお、状況管理装置207は、例えば、インターネット上のサーバや、連絡希望者Aの自宅に設置してあるホームサーバなどを用いて構成することができる。また、状況管理装置207は、連絡希望者Aが携帯する、上述のPKと同様の情報を記憶する、後述するpBaseを用いて構成しても良い。
ネットワーク208は、例えば、インターネットやLAN(Local Area Network)、その他の有線または無線の通信媒体である。なお、ネットワーク208には、有線と無線の通信媒体が混在していても良い。
以上のように構成される遠隔コミュニケーションシステムでは、連絡希望者Aが、連絡希望者端末201を操作して、連絡相手B宛に、自身が連絡を希望する旨の電子メールを送信すると、連絡相手Bの連絡相手端末202で、その電子メールが受信される。
一方、状況管理装置207では、連絡希望者Aのプレゼンスを表すプレゼンス情報が登録されたプレゼンスリストが、適宜更新される。そして、連絡相手Bが、連絡相手端末202を操作することにより、状況管理装置207に対して、連絡希望者Aのプレゼンスを要求すると、状況管理装置207は、そのプレゼンスの要求が、連絡希望者Aからの電子メールを受け取った連絡相手Bからのものであるかどうかを判定する。
連絡希望者Aのプレゼンスの要求が、連絡希望者Aからの電子メールを受け取っていないユーザからのものである場合、状況管理装置207は、連絡希望者Aのプレゼンスの要求を拒否する。また、連絡希望者Aのプレゼンスの要求が、連絡希望者Aからの電子メールを受け取った連絡相手Bからのものである場合、状況管理装置207は、プレゼンスリストに登録されている、連絡希望者Aのプレゼンス情報を、連絡相手Bに提供する。
即ち、連絡希望者Aのプレゼンス情報は、連絡希望者Aが連絡を希望しているユーザ(ここでは、連絡相手であるユーザB)にのみ提供される(知らされる)。
連絡相手Bは、連絡希望者Aのプレゼンス情報から、連絡希望者Aに対して連絡をとることができるかどうかを認識し、連絡をとることができる場合には、コミュニケーション装置206によるコミュニケーションを要求する。即ち、コミュニケーション装置206は、ネットワーク208を介して、連絡希望者Aが利用可能なコミュニケーション装置205にアクセスし、これにより、連絡希望者Aと連絡相手Bとは、コミュニケーション装置205、ネットワーク208、およびコミュニケーション装置206を介して、連絡をとること、即ち、例えば、チャットによるリアルタイムでのコミュニケーションを図ることが可能となる。
なお、図1において点線aで囲まれた連絡希望者端末201、メール送受信代理装置203、コミュニケーション装置205のうちの2以上は、同一のハードウェアとすることができる。同様に、図1において点線bで囲まれた連絡相手端末202、表示制御装置204、コミュニケーション装置206の2以上も、同一のハードウェアとすることができる。
次に、図2は、図1の連絡希望者端末201のハードウェア構成例を示している。
連絡希望者端末201は、演算処理部211、プログラムメモリ212、データメモリ213、出力部214、入力部215、外部記憶部216、通信部217それぞれが、バスに接続されて構成されている。
演算処理部211は、CPU(Central Processing Unit)などで構成され、プログラムメモリ212に記憶されたプログラムを実行することにより、後述する各種の処理を行う。
プログラムメモリ212は、演算処理部211が実行するプログラムを記憶する。データメモリ213は、演算処理部211が処理を行う上で必要なデータ等を記憶する。なお、プログラムメモリ212とデータメモリ213は、物理的に異なるメモリであっても良いし、同一のメモリであっても良い。
出力部214は、例えば、LCD(Liquid Crystal Display)やプラズマディスプレイなどの平面パネル表示装置、CRT(Cathod Ray Tube)、スピーカなどで構成され、演算処理部211の制御にしたがった画像等を表示し、音声を出力する。入力部215は、例えば、キーボードや、マウス、マイク(マイクロフォン)などで構成され、ユーザの操作入力や音声を受け付ける。
外部記憶装置216は、ハードディスク等の磁気ディスク、光ディスク、光磁気ディスク、相変化ディスク、メモリカード等の半導体メモリなどで構成され、プログラムやデータを記憶する。
通信部217は、例えば、ADSL(Asymmetric Digital Subscriber Line)モデムや、NIC(Network Interface Card)等で構成され、通信インタフェースとして機能する。
以上のように構成される連絡希望者端末201では、演算処理部211がプログラムメモリ212に記憶されたプログラムを実行することで、各種の処理が行われる。
なお、演算処理部211に実行させるプログラムは、連絡希望者端末201に内蔵されている記録(記憶)媒体としてのプログラムメモリ212や外部記憶部216に予め記録しておく(記憶させておく)ことができる。
あるいはまた、プログラムは、フレキシブルディスク、CD-ROM(Compact Disc Read Only Memory),MO(Magneto Optical)ディスク,DVD(Digital Versatile Disc)、磁気ディスク、半導体メモリなどのリムーバブル記録媒体に、一時的あるいは永続的に格納(記録)しておくことができる。このようなリムーバブル記録媒体は、いわゆるパッケージソフトウエアとして提供することができる。
なお、プログラムは、上述したようなリムーバブルな記録媒体から連絡希望者端末201にインストールすることができる。また、プログラムは、ダウンロードサイトから、ディジタル衛星放送用の人工衛星を介して、連絡希望者端末201に無線で転送したり、LAN(Local Area Network)、インターネットといったネットワーク208を介して、連絡希望者端末201に有線で転送し、連絡希望者端末201では、そのようにして転送されてくるプログラムを、通信部217で受信してインストールすることができる。
次に、図3は、図1の連絡相手端末202のハードウェア構成例を示している。
連絡相手端末202は、演算処理部221、プログラムメモリ222、データメモリ223、出力部224、入力部225、外部記憶部226、通信部227それぞれが、バスに接続されて構成されている。
なお、演算処理部221乃至通信部227は、図2の演算処理部211乃至通信部217それぞれと同様に構成されるため、その説明は省略する。但し、プログラムメモリ222に記憶されるプログラムは、必要に応じて、図2のプログラムメモリ212に記憶されるものと異なる。
次に、図4は、図1のメール送信代理装置203のハードウェア構成例を示している。
メール送信代理装置203は、演算処理部231、プログラムメモリ232、データメモリ233、外部記憶部236、通信部237それぞれが、バスに接続されて構成されている。
なお、演算処理部231乃至データメモリ233、外部記憶部236、通信部237は、図2の演算処理部211乃至データメモリ213、外部記憶部216、通信部217それぞれと同様に構成されるため、その説明は省略する。但し、プログラムメモリ232に記憶されるプログラムは、必要に応じて、図2のプログラムメモリ212に記憶されるものと異なる。
次に、図5は、図1の表示制御装置204のハードウェア構成例を示している。
表示制御装置204は、演算処理部241、プログラムメモリ242、データメモリ243、出力部244、入力部245、通信部247それぞれが、バスに接続されて構成されている。
なお、演算処理部241乃至入力部245、通信部247は、図2の演算処理部211乃至入力部215、通信部217それぞれと同様に構成されるため、その説明は省略する。但し、プログラムメモリ242に記憶されるプログラムは、必要に応じて、図2のプログラムメモリ212に記憶されるものと異なる。
次に、図6は、図1のコミュニケーション装置205のハードウェア構成例を示しており、図7は、図1のコミュニケーション装置206のハードウェア構成例を示している。
コミュニケーション装置205は、演算処理部251、プログラムメモリ252、データメモリ253、出力部254、入力部255、外部記憶部256、通信部257それぞれが、バスに接続されて構成されており、コミュニケーション装置206は、演算処理部261、プログラムメモリ262、データメモリ263、出力部264、入力部265、外部記憶部266、通信部267それぞれが、バスに接続されて構成されている。
なお、演算処理部251乃至通信部257(図6)は、図2の演算処理部211乃至通信部217それぞれと同様に構成されており、演算処理部261乃至通信部267(図7)も、図2の演算処理部211乃至通信部217それぞれと同様に構成されているため、その説明は省略する。但し、コミュニケーション装置205のプログラムメモリ252に記憶されるプログラムは、必要に応じて、図2のプログラムメモリ212に記憶されるものと異なる。コミュニケーション装置206のプログラムメモリ252に記憶されるプログラムも同様である。
次に、図8は、図1の状況管理装置207のハードウェア構成例を示している。
状況管理装置207は、演算処理部271、プログラムメモリ272、データメモリ273、外部記憶部276、通信部277それぞれが、バスに接続されて構成されている。
なお、演算処理部271乃至データメモリ273、外部記憶部276、通信部277は、図2の演算処理部211乃至データメモリ213、外部記憶部216、通信部217それぞれと同様に構成されるため、その説明は省略する。但し、プログラムメモリ272に記憶されるプログラムは、必要に応じて、図2のプログラムメモリ212に記憶されるものと異なる。
次に、連絡相手Bとの連絡を希望する連絡希望者Aは、その連絡を希望する連絡相手Bに対して、例えば、電子メールや、電話(音声のみによる電話や、いわゆるテレビ電話、一般公衆網を利用する電話、IP電話など)、テキストチャットなどの任意の手段によって、連絡を希望する旨を、連絡相手Bに伝えることができる。
ここでは、連絡希望者Aが連絡相手Bに対して、連絡を希望する旨を伝える手段として、例えば、電子メールを採用することとして、連絡希望者端末201と連絡相手端末202が提供するユーザインタフェースについて説明する。
連絡希望者端末201および連絡相手端末202は、電子メールを送受信する機能を有する。具体的には、例えば、連絡希望者端末201および連絡相手端末202には、電子メールを扱う、いわゆるメーラのプログラムがインストールされている。
ここで、連絡希望者端末201および連絡相手端末202にインストールされているメーラを、コミュニケーションメールメーラという。
なお、コミュニケーションメールメーラとしては、ファイルを添付する機能を有する任意のメーラを利用ことができる。即ち、コミュニケーションメールメーラは、ファイルを添付する機能を有する任意のメーラを利用して作成することができる。
ここで、コミュニケーションメールメーラによって送受信される、連絡を希望する旨の電子メールを、以下、適宜、連絡希望メールという。
図9は、連絡希望者Aが、連絡希望者端末201において、コミュニケーションメールメーラを起動し、連絡希望メールとしての新たな電子メールを作成するように操作を行ったときに、連絡希望者端末201の出力部214(図2)に表示される表示画面の表示例を示している。
出力部214においては、コミュニケーションメールメーラのウインドウ301、連絡希望メールのウインドウ302、およびアイコン群303が表示される。
連絡希望メールのウインドウ302には、アドレス欄302A、本文欄302B、添付ファイル欄302Cが設けられている。
アドレス欄302Aには、電子メールの宛先となるメールアドレスが表示される。即ち、連絡希望者Aは、入力部215(図2)を操作することにより、連絡をとることを希望する連絡相手Bのメールアドレスを入力する。連絡希望者Aが入力部215を操作することにより入力した連絡相手Bのメールアドレスは、アドレス欄302Aに表示される。
本文欄302Bには、電子メールの本文が表示される。即ち、連絡希望者Aが、入力部215(図2)を操作することにより、何らかのメッセージを入力した場合、そのメッセージは、本文欄302Bに表示される。
添付ファイル欄302Cには、電子メールに添付するファイルのアイコン(電子メールに添付するファイルを表すアイコン)が表示される。即ち、連絡希望者Aが、例えば、入力部215を操作することにより、何らかのファイルのアイコンを、連絡希望メールのウインドウ302上にドラッグすると、そのアイコンが、添付ファイル欄302Cに表示される。
アイコン群303は、連絡希望者Aへのコンタクトのとり方を、連絡相手Bに伝えるための1以上のアイコンで構成される。即ち、図9の実施の形態では、アイコン群303は、3つのアイコン303A,303B,303Cで構成されている。
アイコン303Aは、テキストチャットを表すアイコンであり、「Text」の文字が表示されている。アイコン303Bは、ボイス(音声)チャットを表すアイコンであり、「Voice」の文字が表示されている。アイコン303Cは、コンタクトをとることのキャンセルを表すアイコンであり、「Cancel」の文字が表示されている。
連絡希望者Aは、連絡相手Bとの連絡をとりたい場合、ウインドウ302のアドレス欄302Aに、連絡相手Bのメールアドレスを入力する。さらに、連絡希望者Aは、アイコン群303を構成するアイコン303A,303B,303Cのうち、自身へのコンタクトの取り方を表すものを、ウインドウ302上にドラッグアンドドロップする。
即ち、連絡希望者Aは、テキストチャットによるコンタクトを希望する場合、テキストチャットを表すアイコン303Aを、ウィンドウ302上にドラッグアンドドロップする。
この場合、図10に示すように、ウインドウ302の添付ファイル欄302Cには、ドラッグアンドドロップされたアイコン303Aと同一のアイコン303A’が表示される。
また、連絡希望者Aは、ボイスチャットによるコンタクトを希望する場合、ボイスチャットを表すアイコン303Bを、ウィンドウ302上にドラッグアンドドロップする。
この場合、図11に示すように、ウインドウ302の添付ファイル欄302Cには、ドラッグアンドドロップされたアイコン303Bと同一のアイコン303B’が表示される。
また、連絡希望者Aは、連絡相手Bに対して、既に、連絡希望メールを送信している場合において、その連絡希望メールによる連絡の希望をキャンセルするときには、コンタクトをとることのキャンセルを表すアイコン303Cを、ウィンドウ302上にドラッグアンドドロップする。
この場合、図12に示すように、ウインドウ302の添付ファイル欄302Cには、ドラッグアンドドロップされたアイコン303Cと同一のアイコン303C’が表示される。
なお、連絡希望メールの本文欄302Bは、空欄でも良いし、また、任意のメッセージを入力することもできる。
連絡希望者Aが、連絡相手B宛の連絡希望メールを作成し、その連絡希望メールを送信するように、連絡希望者端末201を操作すると、連絡希望者端末201は、連絡希望者Aとのコンタクトのとり方を表すアイコン(図10に示したアイコン303A’や図11に示したアイコン303B’など)に対応するファイルが添付された連絡希望メールを送信する。この連絡希望メールは、連絡相手Bの連絡相手端末202におけるコミュニケーションメールメーラで受信される。
即ち、図13は、連絡相手Bが、連絡相手端末202において、コミュニケーションメールメーラを起動したときに、連絡相手端末202の出力部224(図3)に表示される表示画面の表示例を示している。
出力部224においては、コミュニケーションメールメーラのウインドウ311、およびアイコン群313が表示される。
コミュニケーションメールメーラのウインドウ311には、受信メールリスト欄311Aと添付ファイル欄302Bが設けられている。
受信メールリスト欄311Aには、コミュニケーションメールメーラが受信した電子メールの一覧が表示される。即ち、受信メールリスト欄311Aの各エントリ(行)には、そのエントリに対応する電子メールに対して、連絡相手端末202のコミュニケーションメールメーラが付した番号、電子メールのサブジェクト(件名)、電子メールの送信者のアドレスなどが表示される。
図13の受信メールリスト欄311Aにおいて、白抜きで示すエントリは、フォーカスされているエントリであり、フォーカスされるエントリは、連絡相手Bが、連絡相手端末202を操作することにより変更することができる。図13では、サブジェクトが「連絡希望」となっている電子メールのエントリがフォーカスされている。
サブジェクト「連絡希望」は、連絡希望メールに固有のサブジェクトであり、従って、サブジェクトが「連絡希望」となっている電子メールは、連絡希望メールである。
なお、サブジェクト「連絡希望」は、連絡希望メールを作成する連絡希望者Aが、その連絡希望メールを作成するときに入力することもできるし、連絡希望者端末201のコミュニケーションメールメーラが自動的に入力するようにすることもできる。
添付ファイル欄311Bには、受信メールリスト欄311Aにおいてフォーカスされているエントリの電子メールにファイルが添付されている場合に、そのファイルを表すアイコンが表示される。
ここで、図13では、受信メールリスト欄311Aにおいて、サブジェクトが「連絡希望」となっている、連絡希望者Aからの連絡希望メールのエントリがフォーカスされており、その連絡希望メールに添付されているファイルを表すアイコンとしてのアイコン303A’が、添付ファイル欄311Bに表示されている。
従って、図13の受信メールリスト欄311Aにおいてフォーカスされているエントリの連絡希望メールは、図10で説明した、テキストチャットを表すアイコン303Aがウィンドウ302上にドラッグアンドドロップされた連絡希望メールである。
なお、図13において、アイコン群313を構成するアイコン313A,313B,313Cは、図9で説明したアイコン群303を構成するアイコン303A,303B,303Cとそれぞれ同様であるため、その説明は省略する。
連絡相手Bは、添付ファイル欄311Bに表示されたアイコン303A’を見ることにより、連絡希望メールの送信者である連絡希望者Aが、テキストチャットによるコンタクトを希望していることを認識することができる。
連絡相手Bが、添付ファイル欄311Bに表示されたアイコン303A’を、例えばダブルクリックすると、連絡相手端末202において、プレゼンスビューアが起動する。
即ち、プレゼンスビューアは、連絡希望メールの送信者(ここでは、連絡希望者A)が、現在、連絡希望メールの受信者(ここでは、連絡相手B)とコミュニケーションをとることが可能な手段を表示するビューアであり、連絡相手端末202には、このプレゼンスビューアのプログラムがインストールされている。
図14は、プレゼンスビューアが起動したときの連絡相手端末202の出力部224(図3)に表示される表示画面の表示例を示している。
出力部224においては、図13に示した状態から、さらに、プレゼンスビューアのウインドウ321が表示される。
プレゼンスビューアのウインドウ321においては、連絡希望メールの送信者を表すユーザ名322、並びにそのユーザ名322で表されるユーザとのコミュニケーションに利用可能な手段を表すアイコン323A,323B、および323Cが表示される。
ここで、図14では、ユーザ名322として、「Taro Yamada」が表示されている。また、図14において、アイコン323Aは、テキストチャットを表すアイコンであり、「Text」の文字が表示されている。さらに、アイコン323Bは、ボイスチャットを表すアイコンであり、「Voice」の文字が表示されている。また、アイコン323Cは、ビデオチャットを表すアイコンであり、「Visual」の文字が表示されている。
アイコン323A乃至323Cのうち、ユーザ名322で表されるユーザが現に利用可能なコミュニケーションの手段を表すアイコンは、操作可能なように操作可能状態で表示され、ユーザ名322で表されるユーザが利用できないコミュニケーションの手段を表すアイコンは、操作ができないように操作不可状態で表示される。
図14では、アイコン323A乃至323Cのうち、アイコン323Aだけが操作可能状態(ここでは、アイコンの中の文字の表示が濃い状態)で表示され、残りのアイコン323Bおよび323Cは、操作不可状態(ここでは、アイコンの中の文字の表示が淡い(薄い)状態)で表示されている。この表示によって、現在、ユーザ名322で表されるユーザが現に利用可能なコミュニケーションの手段は、テキストチャットだけであることを認識することができる。即ち、ユーザ名322で表されるユーザが、テキストチャットを行うことができる状況にあることを認識することができる。
その後、ユーザ名322で表されるユーザが、テキストチャットの他、ボイスチャットも利用可能な状況になると、図15に示すように、ボイスチャットを表すアイコン323Bの表示が、操作不可状態から操作可能状態に変更される。
従って、アイコン323A乃至323Cそれぞれが、操作可能状態または操作不可状態のいずれで表示されているかによって、ユーザ名322で表されるユーザのプレゼンス、即ち、ユーザ名で表されるユーザが、どのようなコミュニケーションの手段の利用が可能な状況にあるのかを知ることができる。
なお、プレゼンスビューアのプログラムは、コミュニケーションメールメーラのモジュールの1つとすることが可能である。
また、図14および図15では、プレゼンスビューアのウインドウ321を、コミュニケーションメールメーラのウインドウ311と別個のウインドウとして表示するようにしたが、プレゼンスビューアのウインドウ321は、コミュニケーションメールメーラのウインドウ311の一部として表示することが可能である。
即ち、図16および図17は、コミュニケーションメールメーラのウインドウ311の一部として表示されたプレゼンスビューアのウインドウ(ダイアログボックス)321を示している。
図16は、図14における場合と同様に、ユーザ名322で表されるユーザが、テキストチャットだけが利用可能な状況である場合のプレゼンスビューアのウインドウ321の表示例を示している。また、図17は、図15における場合と同様に、ユーザ名322で表されるユーザが、テキストチャットとボイスチャットが利用可能な状況である場合のプレゼンスビューアのウインドウ321の表示例を示している。
例えば、連絡希望メールの送信者である連絡希望者Aが、テキストチャットとボイスチャットの利用が可能な状況にある場合において、その連絡希望者メールを受信した連絡相手Bが、プレゼンスビューアを起動すると、上述の図15または図17に示したように、アイコン323A乃至323Cのうちの、テキストチャットを表すアイコン323Aと、ボイスチャットを表す323Bが操作可能状態で表示される。
この場合、連絡相手Bが、操作可能状態で表示されているアイコン323Aと323Bのうちの、例えば、アイコン323Aを操作すると、そのアイコン323Aが表すテキストチャットのアプリケーションが起動する。
図18は、テキストチャットのアプリケーションであるインスタントメッセージングが起動したときの連絡相手端末202の出力部224(図3)に表示される表示画面の表示例を示している。
なお、インスタントメッセージングは、図1のコミュニケーション装置206に対応する。いま、連絡希望者Aが利用可能なテキストチャットのアプリケーションが、例えば、図1のコミュニケーション装置205であるとすると、インスタントメッセージング(コミュニケーション装置206)は、コミュニケーション装置205との間で、テキストチャットのデータのやりとりが可能な状態となる。
出力部224においては、インスタントメッセージングのウインドウ331が表示される。
インスタントメッセージングのウインドウ331には、メッセージ欄332と切り換え欄333とが設けられている。
メッセージ欄332には、連絡相手Bが入力し、インスタントメッセージング(コミュニケーション装置206)からコミュニケーション装置205に送信されるテキストチャットのデータ(メッセージ)と、連絡希望者Aが入力し、コミュニケーション装置205からインスタントメッセージングに送信されてきたテキストチャットのデータとが表示される。
切り換え欄333には、連絡希望者Aとのコミュニケーションに利用することができる手段のうち、現在利用している手段を除く手段を表すアイコンが表示される。
連絡希望者Aとのコミュニケーションに利用することができる手段としては、例えば、テキストチャット、ボイスチャット、およびビデオチャットがあり、図18では、テキストチャットが現在利用されている。このため、図18の切り換え欄333には、テキストチャット、ボイスチャット、およびビデオチャットのうちの、テキストチャットを除くボイスチャットとビデオチャットをそれぞれ表すアイコン333Aと333Bが表示されている。
切り換え欄333では、アイコン333Aと333Bが、連絡希望者Aが現に利用可能なコミュニケーションの手段に応じて、操作可能状態または操作不可状態で表示される。
図18では、連絡希望者Aが、現在利用しているテキストチャットの他、ボイスチャットも利用可能な状況にあり、このため、ボイスチャットを表すアイコン333Aが操作可能状態で表示されている。また、図18では、連絡希望者Aは、ビデオチャットを利用することができない状況にあり、このため、ビデオチャットを表すアイコン333Bが操作不可状態で表示されている。
例えば、連絡相手Bが、切り換え欄333において操作可能状態で表示されているアイコン333Aを操作すると、そのアイコン333Aが表すボイスチャットのアプリケーションが起動し、連絡希望者Aと連絡相手Bとは、ボイスチャットでのコミュニケーションが可能な状態となる。
なお、連絡希望者Aがボイスチャットの利用が可能な状況にある場合において、連絡相手Bとの間でボイスチャットを開始した後、そのボイスチャットが行われているときに、他の連絡相手から連絡希望者Aに対してボイスチャットの要求があると、連絡希望者Aと連絡相手Bとの間のボイスチャットの妨げとなる。そこで、この場合、他の連絡相手における図14乃至図17に示したプレゼンスビューアのウインドウ321では、連絡希望者Aと連絡相手Bとの間のボイスチャットが終了するまで、ボイスチャットを表すアイコン323Bを操作不可状態で表示するようにすることが可能である。
次に、図19のアローチャート(フローチャート)を参照して、図1の遠隔コミュニケーションシステムの処理について説明する。
連絡希望者Aは、連絡相手Bと連絡をとることを希望するとき、連絡相手B宛の連絡希望メールとしての電子メールを作成し、その連絡希望メールを送信するように、連絡希望者端末201を操作する。この操作に応じて、連絡希望者端末201は、ステップS1001において、連絡相手B宛の連絡希望メールとしての電子メールを送信する。
ここで、連絡希望メールには、上述したように、連絡希望者Aとのコンタクトのとり方を表すアイコン(図10に示したアイコン303A’や図11に示したアイコン303B’など)に対応するファイルが添付される。このファイルには、連絡希望メールの送信者である連絡希望者Aを特定するID(Identificaiton)としての、例えば、連絡希望者Aのメールアドレスと、連絡希望者Aとのコンタクトのとり方を表す情報(以下、適宜、コンタクト情報という)とが含まれる。
なお、連絡希望者Aとのコンタクトのとり方(コミュニケーションの手段)としては、例えば、図9で説明したテキストチャットとボイスチャットの他、ビデオチャットなども採用することができる。コンタクト情報は、このようなテキストチャットや、ボイスチャット、ビデオチャットなどを表す情報である。
例えば、図10で説明したように、連絡希望者Aが、連絡希望メールの作成時に、テキストチャットを表すアイコン303Aを、連絡希望メールのウインドウ302にドラッグアンドドロップした場合、コンタクト情報は、テキストチャットを表す情報となる。また、例えば、図11で説明したように、連絡希望者Aが、連絡希望メールの作成時に、ボイスチャットを表すアイコン303Bを、連絡希望メールのウインドウ302にドラッグアンドドロップした場合、コンタクト情報は、ボイスチャットを表す情報となる。さらに、例えば、連絡希望者Aが、連絡希望メールの作成時に、テキストチャットを表すアイコン303Aと、ボイスチャットを表すアイコン303Bとの両方を、連絡希望メールのウインドウ302にドラッグアンドドロップした場合、コンタクト情報は、テキストチャットを表す情報と、ボイスチャットを表す情報となる。
連絡希望者端末201がステップS1001で送信した連絡希望メールとしての電子メールは、ステップS1011において、メール送信代理装置203で受信される。そして、メール送信代理装置203は、ステップS1011において受信した電子メールが、連絡希望メールであるかどうかを認識する。
ここで、メール送信代理装置203は、ステップS1011において受信した電子メールが、連絡希望メールであるかどうかを、その電子メールに、特別なデータ列が存在するかどうかによって認識する。即ち、メール送信代理装置203は、例えば、ステップS1011において受信した電子メールのサブジェクトが、図13で説明した「連絡希望」になっている場合、その電子メールが連絡希望メールであると認識する。
メール送信代理装置203は、ステップS1011において受信した電子メールが、連絡希望メールであることを認識した場合、ステップS1012に進み、その連絡希望メールによって連絡をとることを希望している連絡希望者Aに関する情報の登録を要求する連絡希望者登録メッセージを、状況管理装置207に送信する。
ここで、メール送信代理装置203が状況管理装置207に送信する連絡希望者登録メッセージには、連絡希望者Aを特定するIDとしての連絡希望者Aのメールアドレス、連絡希望者Aと連絡相手Bとが連絡をとるのに行う通信としてのセッションを識別するためのセッション番号、メール送信代理装置203が連絡希望者Aから連絡相手B宛の連絡希望メールを受信した日時である連絡通知日時、連絡希望者Aとのコンタクトのとり方を表すコンタクト情報が含まれる。
連絡希望者登録メッセージにおける連絡希望者Aのメールアドレスとコンタクト情報としては、例えば、連絡希望メールに添付されているものが、そのまま用いられる。また、連絡希望者登録メッセージにおけるセッション番号は、例えば、メール送信代理装置203が生成する。さらに、連絡希望者登録メッセージにおける連絡通知日時としては、例えば、メール送信代理装置203が連絡希望メールを受信したときの日時が用いられる。
なお、上述したように、連絡希望者Aが連絡相手Bに対して、連絡を希望する旨を伝える手段としては、連絡希望メール(電子メール)の他、一般公衆網を利用した電話、IP電話(インターネット電話)などがある。メール送信代理装置203は、連絡希望者Aが、連絡を希望する旨を伝える手段として、例えば、一般公衆網を利用した電話を用いた場合、連絡希望者Aがその電話に使用した電話機の回線番号(電話番号)を、連絡希望者Aを特定するIDとして採用する。また、メール送信代理装置203は、連絡希望者Aが、連絡を希望する旨を伝える手段として、例えば、IP電話を用いた場合、連絡希望者AがそのIP電話を用いた際に連絡希望者Aに割り当てられたIPアドレス(IP電話を行う装置に割り当てられたIPアドレス)を、連絡希望者Aを特定するIDとして採用する。
メール送信代理装置203は、ステップS1012で連絡希望者登録メッセージを送信した後、ステップS1013に進み、連絡を希望する旨の電子メール(連絡希望メッセージを含む電子メール)、即ち、連絡希望メールを、連絡相手端末202に送信する。
ここで、メール送信代理装置203がステップS1013で連絡相手端末202に送信する連絡希望メールは、メール送信代理装置203がステップS1011で連絡希望者端末201から受信した連絡希望メールと同様のものである。
但し、メール送信代理装置203がステップS1011で連絡希望者端末201から受信した連絡希望メールに添付されているファイルには、上述したように、連絡希望者Aを特定するIDとしての連絡希望者Aのメールアドレスと、コンタクト情報とが含まれるが、メール送信代理装置203がステップS1013で連絡相手端末202に送信する連絡希望メールに添付されるファイルには、さらに、メール送信代理装置203がステップS1012で状況管理装置207に送信した連絡希望者登録メッセージにおけるセッション番号や、状況管理装置207にアクセスするためのアクセス情報としてのURIなどが含まれる。
ここで、図20は、メール送信代理装置203がステップS1013で連絡相手端末202に送信する連絡希望メールに添付されるファイルのデータ構造の例を示している。
図20の上から第1行目(上から1行目)には、データの開始(データ開始)を表すカッコ({)が記述されている。第2行目には、連絡希望者登録メッセージの送信先である状況管装置207を特定する情報としてのサービス番号が記述され、図20では、「0000001」になっている。第3行目には、連絡希望者登録メッセージの送信先である状況管装置207のネットワーク208上の位置を表す情報としてのURIが記述され、図20では、「192.168.0.1:80」になっている。なお、「192.168.0.1:80」のうち、コロン(:)の直前までの「192.168.0.1」は、IPアドレスを表し、コロン(:)の直後以降「80」は、ポート番号を表す。
第4行目と第5行目には、連絡希望メールの送信者である連絡希望者Aのメールアドレスと、その連絡希望メールの宛先である連絡相手Bのメールアドレスが、それぞれ記述される。
第6行目には、メール送信代理装置203がステップS1012で状況管理装置207に送信した連絡希望者登録メッセージにおけるセッション番号と同一のセッション番号が記述される。
第7行目には、メール送信代理装置203がステップS1011で連絡希望者端末201から受信した連絡希望メールに添付されているファイルに含まれるコンタクト情報と同一のコンタクト情報が記述される。図20では、コンタクト情報が、「Text, Voice, Video」となっている。「Text, Voice, Video」のうちの、「Text」、「Voice」、「Video」は、それぞれ、テキストチャット、ボイスチャット、ビデオチャットを表す。従って、図20のコンタクト情報「Text, Voice, Video」は、連絡希望者Aとのコンタクトのとり方として、テキストチャット、ボイスチャット、ビデオチャットの3つの手段をとり得ることを表す。
第8行目には、データの終了(データ終了)を表すカッコ(})が記述されている。
図19に戻り、状況管理装置207は、ステップS1031において、メール送信代理装置203がステップS1012で送信した連絡希望者登録メッセージを受信し、その連絡希望者登録メッセージに応じて、連絡希望者Aに関する情報(プロファイル)の登録を行う。
ここで、状況管理装置207は、例えば、その外部記憶部276(図8)に、連絡希望者登録メッセージに応じた情報が登録される連絡希望リストと、連絡希望者登録メッセージの元になる連絡希望メールを送信した連絡希望者のプレゼンス情報が登録されるプレゼンスリストとを記憶している。
即ち、図21は、連絡希望リストを示しており、図22は、プレゼンスリストを示している。
連絡希望リスト(図21)の各エントリ(1行)は、セッション番号、連絡希望者を特定する情報としてのメールアドレス、コンタクト情報、および連絡希望期限で構成される。
状況管理装置207は、連絡希望者登録メッセージを受信するごとに、その連絡希望者登録メッセージに対応する新たなエントリを、連絡希望リストに追加し、その新たなエントリに、連絡希望者登録メッセージに含まれるセッション番号、連絡希望者のメールアドレス、コンタクト情報を登録する。さらに、状況管理装置207は、連絡希望者登録メッセージに含まれる連絡通知日時に基づき、連絡希望期限を、新たなエントリに登録する。
ここで、連絡希望リストのエントリにおける連絡希望期限は、そのエントリに対応する連絡希望者登録メッセージの元になった連絡希望メールによる連絡の希望の、いわば有効期限である。連絡希望期限は、連絡希望者登録メッセージに含まれる連絡通知日時の、例えば、12時間後の日時や2日後の日時などの、連絡通知日時から一定期間後の日時に設定される。この一定期間は、例えば、状況管理装置207で固定の期間とすることもできるし、連絡希望メールの送信者である連絡希望者が設定することもできる。
なお、連絡希望リストのあるエントリに注目した場合、状況管理装置207は、注目している注目エントリに登録されている連絡希望期限が表す日時となると、注目エントリを、連絡希望リストから削除する。また、状況管理装置207は、注目エントリに対応する連絡希望者登録メッセージの元となった連絡希望メールによって、連絡希望者と連絡相手との間で連絡をとることができた場合も、後述するステップS1038において、注目エントリを、連絡希望リストから削除する。
プレゼンスリスト(図22)の各エントリは、連絡希望者を特定する情報としてのメールアドレス、その連絡希望者の現在のプレゼンスを表すプレゼンス情報、その連絡希望者とコンタクトをとるための連絡先で構成される。
状況管理装置207は、連絡希望リストに登録されていないメールアドレス(以下、適宜、未登録アドレスという)のエントリが、新たに、連絡希望リストに登録されると、その未登録メールアドレスによって特定される連絡希望者に対応する新たなエントリを、プレゼンスリストに追加し、その新たなエントリに、未登録メールアドレスを登録する。
さらに、状況管理装置207は、その後、プレゼンスリストのエントリに登録されたメールアドレスによって特定される連絡希望者のプレゼンスを知らせる、後述する状況通知メッセージを受信すると、その状況通知メッセージに応じて、プレゼンスリストのエントリにおけるプレゼンス情報と連絡先を更新する。
ここで、プレゼンスリストのエントリにおけるプレゼンス情報としては、例えば、連絡希望者が、テキストチャット等のコンタクトをとる手段を利用することが可能な状態にあり、従って、その手段によって連絡をとることができる連絡可能状態である旨や、その逆に連絡をとることができない連絡不可状態である旨などの他、移動中である旨、帰社した旨などを採用することができる。さらに、プレゼンス情報には、連絡希望者が現に利用可能なコンタクトをとる手段を表す情報も含まれる。
また、プレゼンスリストのエントリにおける連絡先としては、連絡希望者が現に利用可能なコンタクトをとる手段としての、テキストチャットや、ボイスチャット、ビデオチャットを行う装置のIPアドレスなどを採用することができる。
なお、状況管理装置207は、プレゼンスリストのエントリを、そのエントリに登録されているメールアドレスが登録されている連絡希望リスト(図21)のエントリが存在しなくなったときに削除する。従って、プレゼンスリスト(図22)においては、連絡希望リスト(図21)に存在するメールアドレスが登録されているエントリが、必ずに存在し、逆に、連絡希望リスト(図21)に存在しないメールアドレスが登録されているエントリは存在し得ない。
再び、図19に戻り、連絡希望者端末201は、ステップS1001で連絡希望メールを送信した後は、必要に応じて、連絡希望者Aのプレゼンスを知らせる状況通知メッセージを、状況管理装置207に送信する。
即ち、連絡希望者端末201は、例えば、連絡希望者Aが移動すること等により、テキストチャット等によってコンタクトをとることができる状態から、コンタクトをとることができない状態となった場合や、逆に、コンタクトをとることができない状態から、コンタクトをとることができる状態になった場合、あるいは、コンタクトをとることができる手段に変化が生じた場合などのように、連絡希望者Aのプレゼンスが変化した場合、その変化後のプレゼンスを表すプレゼンス情報を含む状況通知メッセージを、状況管理装置207に送信する。
図19では、連絡希望者端末201が、ステップS1002において、状況通知メッセージを、状況管理装置207に送信している。
連絡希望者端末201から状況管理装置207に送信される状況通知メッセージには、上述したように、プレゼンス情報が含まれる他、連絡希望者Aのメールアドレス、さらには、必要な連絡先(連絡希望者Aが利用可能なコンタクトをとる手段としての、テキストチャットや、ボイスチャット、ビデオチャットを行う装置のIPアドレスなど)が含まれる。
状況管理装置207は、ステップS1035において、連絡希望者端末201からの状況通知メッセージを受信し、その状況通知メッセージに応じて、プレゼンスリスト(図22)の、状況通知メッセージに含まれるメールアドレスが登録されているエントリのプレゼンス情報や連絡先を更新する。
なお、連絡希望者端末201から状況管理装置207に対しては、連絡希望者Aのプレゼンスが変化した場合にのみ、その変化後のプレゼンスを表すプレゼンス情報を含む状況通知メッセージを送信する他、所定の一定時間ごとに、連絡希望者Aの現在のプレゼンスを表すプレゼンス情報を含む状況通知メッセージを送信するようにすることもできる。
一方、メール送信代理装置203がステップS1013で送信した連絡希望メールは、連絡相手端末202が、ステップS1061で受信する。
そして、連絡相手Bが、連絡相手端末202で受信された連絡希望メールを見て、図14に示したように、プレゼンスビューアを起動すると、連絡相手端末202は、ステップS1062において、その連絡希望メールの送信者である連絡希望者Aのプレゼンスを問い合わせる状況問い合わせメッセージを、表示制御装置204に送信する。
ここで、図14では、プレゼンスビューアのプログラムは、連絡相手端末202にあらかじめインストールされているものとしたが、プレゼンスビューアのプログラムは、メール送信代理装置203がステップS1013で連絡相手端末202に送信する連絡希望メールに添付するようにしても良い。この連絡希望メールに対するプレゼンスビューアのプログラムの添付は、例えば、メール送信代理装置203に行わせることができる。
また、連絡相手端末202がステップS1062で送信する状況問い合わせメッセージには、連絡希望者Aのプレゼンス情報が登録されるプレゼンスリストを記憶している状況管理装置207のURI(ポート番号を含む)、連絡希望者Aと連絡相手Bとが連絡をとるのに行う通信としてのセッションを識別するためのセッション番号、および連絡希望者Aを特定する情報としての連絡希望者Aのメールアドレスが含まれる。
この状況問い合わせメッセージに含まれる状況管理装置207のURI、セッション番号、および連絡希望者Aのメールアドレスは、連絡相手端末202がステップS1061で受信した連絡希望メールに添付されているファイルに含まれるデータ、即ち、図20に示したデータ構造のデータである。
表示制御装置204は、ステップS1041において、連絡相手端末202がステップS1062で送信した状況問い合わせメッセージを受信して、ステップS1042に進み、その状況問い合わせメッセージに基づき、連絡希望者Aのプレゼンスを問い合わせる状況問い合わせメッセージを、状況管理装置207に送信する。
即ち、表示制御装置204は、連絡相手端末202からの状況問い合わせメッセージから、連絡希望者Aのプレゼンス情報が登録されるプレゼンスリストを記憶している状況管理装置207のURI(ポート番号を含む)を認識し、そのURIに基づいて、状況管理装置207にアクセスすることで、状況管理装置207に対して、状況問い合わせメッセージを送信する。
ここで、表示制御装置204がステップS1042で状況管理装置207に送信する状況問い合わせメッセージには、表示制御装置204がステップS1041で連絡相手端末202から受信した状況問い合わせメッセージにおけるセッション番号と連絡希望者Aのメールアドレスが含まれる。
状況管理装置207は、ステップS1032において、表示制御装置204がステップS1042で送信した状況問い合わせメッセージを受信して、ステップS1033に進み、その状況問い合わせメッセージに対するプレゼンス情報の提供が許可されているかどうか、即ち、ここでは、その状況問い合わせメッセージが、連絡希望者Aからの連絡希望メールを受信した連絡相手(連絡希望メールの宛先である連絡相手)Bからのものであるかどうかを判定する。
ステップS1033において、表示制御装置204からの状況問い合わせメッセージに対するプレゼンス情報の提供が許可されていないと判定された場合、即ち、表示制御装置204からの状況問い合わせメッセージに含まれるセッション番号と同一のセッション番号が登録されているエントリが、連絡希望リスト(図21)に存在せず、従って、表示制御装置204から送信されてきた状況問い合わせメッセージが、連絡希望者Aからの連絡希望メールを受信した連絡相手Bからのものでないか、または、連絡希望リストの連絡希望期限(図21)を過ぎてしまったこと等により、表示制御装置204からの状況問い合わせメッセージに含まれるセッション番号と同一のセッション番号が登録されていたエントリが、連絡希望リストから削除されてしまっている場合、状況管理装置207は、プレゼンス情報の提供を拒否する旨の拒否通知メッセージ(あるいは、連絡希望者Aが現に利用することができるコンタクトをとる手段が存在しない旨のメッセージ)を、表示制御装置204に送信する。
表示制御装置204は、ステップS1043において、状況管理装置207からの拒否通知メッセージを受信して、ステップS1044に進み、その拒否通知メッセージを、連絡相手端末202に送信する。
連絡相手端末202は、ステップS1063において、表示制御装置204からの拒否通知メッセージを受信する。この場合、図14に示したプレゼンスビューアのウインドウ321においては、例えば、ユーザ名332およびアイコン323A乃至323Cの代わりに、プレゼンス情報の提供が拒否された旨等が表示される。
一方、ステップS1033において、表示制御装置204からの状況問い合わせメッセージに対するプレゼンス情報の提供が許可されていると判定された場合、即ち、表示制御装置204からの状況問い合わせメッセージに含まれるセッション番号と同一のセッション番号が登録されているエントリが、連絡希望リスト(図21)に存在し、従って、表示制御装置204から送信されてきた状況問い合わせメッセージが、連絡希望者Aからの連絡希望メールを受信した連絡相手Bからのものである場合、状況管理装置207は、ステップS1034に進み、表示制御装置204からの状況問い合わせメッセージに含まれる連絡希望者Aのメールアドレスと同一のメールアドレスが登録されているエントリを、プレゼンスリスト(図22)から検索する。
さらに、ステップS1034では、状況管理装置207は、プレゼンスリストから検索したエントリに登録されているメールアドレスおよびプレゼンス情報(ここでは、連絡希望者Aのプレゼンス情報)を含む、プレゼンスを知らせる状況通知メッセージを生成し、表示制御装置204に送信する。
表示制御装置204は、ステップS1045において、状況管理装置207からの状況通知メッセージを受信して、ステップS1046に進み、その状況通知メッセージを、連絡相手端末202に送信する。
連絡相手端末202は、ステップS1064において、表示制御装置204からの状況通知メッセージを受信し、その状況通知メッセージに応じて、図14に示したプレゼンスビューアのウインドウ321内のユーザ名332を表示するとともに、アイコン323A乃至323Cのそれぞれを、操作可能状態または操作不可状態で表示する。
即ち、プレゼンスビューアのウインドウ321では、例えば、状況通知メッセージに含まれるメールアドレスが、ユーザ名332として表示される。さらに、例えば、状況通知メッセージに含まれるプレゼンス情報が、テキストチャットのみ利用することができることを表している場合には、プレゼンスビューアのウインドウ321では、図14や図16に示したように、テキストチャットを表すアイコン323Aのみ操作可能状態で表示され、他のアイコン323Bおよび323Cは、操作不可状態で表示される。また、例えば、状況通知メッセージに含まれるプレゼンス情報が、テキストチャットとボイスチャットを利用することができ、ビデオチャットを利用することができないことを表している場合には、プレゼンスビューアのウインドウ321では、図15や図17に示したように、テキストチャットを表すアイコン323Aおよびボイスチャットを表すアイコン323Bが操作可能状態で表示され、ビデオチャットを表すアイコン323Cは、操作不可状態で表示される。
なお、ここでは、プレゼンスビューアのウインドウ321(図14)におけるアイコン323A乃至323Cの表示状態(操作可能状態または操作不可状態)によって、連絡希望者Aがどのようなコンタクトをとる手段を利用することができる状況(プレゼンス)にあるのかを提示するようにしたが、連絡希望者Aのプレゼンスの提示は、その他、例えば、webページにおいて、連絡希望者Aのプレゼンス情報を表示すること等によって行うことも可能である。
以上のように、状況管理装置207は、状況問い合わせメッセージに含まれているセッション番号と一致するセッション番号が登録されているエントリが、連絡希望リスト(図21)に存在する場合にのみ、その状況問い合わせメッセージに含まれているメールアドレスによって特定されるユーザ(連絡希望者)のプレゼンス情報を、連絡相手端末202に提供する。従って、連絡希望者Aが連絡を希望する連絡相手B、即ち、連絡希望者Aからの連絡希望メールを受信した連絡相手Bに対してのみ、連絡希望者Aのプレゼンスを知らせることができる。
なお、状況管理装置207では、上述したように、状況問い合わせメッセージに含まれているセッション番号と一致するセッション番号が登録されているエントリが、連絡希望リスト(図21)に存在する場合にのみ、その状況問い合わせメッセージに含まれているメールアドレスによって特定されるユーザのプレゼンス情報が提供される。従って、セッション番号は、プレゼンス情報の提供を受けるための、いわば鍵データとなっているということができる。
また、連絡相手端末202から表示制御装置204に対する状況問い合わせメッセージの送信(ステップS1062)は、例えば、定期的に行うことができる。この場合、連絡相手端末202では、定期的に、連絡希望者Aのプレゼンス情報を得て、プレゼンスビューアのウインドウ321(図14)におけるアイコン323A乃至323Cそれぞれの表示状態を更新することができる。
その後、連絡相手Bが、プレゼンスビューアのウインドウ321(図14)におけるアイコン323A乃至323Cそれぞれの表示状態を見て、そのうちの、操作可能状態となっているアイコン、即ち、連絡希望者Aが現に利用可能なコンタクトをとる手段を表すアイコンを操作すると、連絡相手端末202は、ステップS1065において、連絡希望者Aとのコンタクト(連絡)を要求する連絡要求メッセージを、表示制御装置204に送信する。
ここで、連絡相手端末202がステップS1065で送信する連絡要求メッセージには、プレゼンスビューアのウインドウ321(図14)におけるアイコン323A乃至323Cのうちの、連絡相手Bが操作したアイコンが表すコンタクトをとる手段(コミュニケーションの手段)を表す情報(この情報も、以下、適宜、コンタクト情報という)が含まれる。
表示制御装置204は、ステップS1047において、連絡相手端末202からの連絡要求メッセージを受信して、ステップS1048に進み、その連絡要求メッセージに応じて、連絡希望者Aとコンタクトをとる手段の連絡先を問い合わせる連絡問い合わせメッセージを、状況管理装置207に送信する。
ここで、表示制御装置204がステップS1048で送信する連絡先問い合わせメッセージには、コミュニケーションの開始を希望する旨、および連絡相手端末202からの連絡要求メッセージに含まれるコンタクト情報などが含まれる。
なお、連絡相手端末202からの連絡要求メッセージに含まれるコンタクト情報は、上述したように、連絡希望者Aが現に利用可能なコンタクトをとる手段を表し、ここでは、例えば、コミュニケーション装置205であるとする。
状況管理装置207は、ステップS1036において、表示制御装置204からの連絡問い合わせメッセージを受信して、その連絡問い合わせメッセージに含まれるコンタクト情報が表す、連絡希望者Aが現に利用可能なコンタクトをとる手段の連絡先を、プレゼンスリスト(図22)を参照することで認識する。即ち、いまの場合、状況管理装置207は、連絡希望者Aが現に利用可能なコミュニケーション装置205のIPアドレスを認識する。
そして、状況管理装置207は、ステップS1036からS1037に進み、連絡希望者Aが現に利用可能なコミュニケーション装置205の連絡先(ステップS1036で認識した連絡先)としてのIPアドレスを含む連絡先通知メッセージを、表示制御装置204に送信する。
ここで、状況管理装置207がステップS1037で送信する連絡先通知メッセージには、連絡希望者Aが現に利用可能なコミュニケーション装置205の連絡先の他、そのコミュニケーション装置205との通信に使用する通信プロトコル、およびコミュニケーション装置205によるコミュニケーションで使用するメディア(テキスト、音声、ビデオ(画像)の種類を表すメディア情報なども含まれる。
表示制御装置204は、ステップS1049において、状況管理装置207からの連絡先通知メッセージを受信して、ステップS1050に進み、その連絡先通知メッセージに応じて、通信の開始を要求する開始通知メッセージを、コミュニケーション装置206に送信する。
ここで、表示制御装置204が、ステップS1050で送信する開始通知メッセージには、状況管理装置207からの連絡先通知メッセージに含まれるコミュニケーション装置205の連絡先、通信プロトコル、およびメディア情報が含まれる。さらに、開始通知メッセージには、コミュニケーションの開始を指示する旨、連絡希望者Aからの連絡希望があった旨、および表示制御装置204がステップS1041で連絡相手端末202から受信した状況問い合わせメッセージにおけるセッション番号なども含まれる。
コミュニケーション装置206は、ステップS1051において、表示制御装置204からの開始通知メッセージを受信して、ステップS1052に進み、その開始通知メッセージに応じて、コミュニケーションを要求する旨のコミュニケーション要求メッセージを、コミュニケーション装置205に送信する。
即ち、コミュニケーション装置206は、表示制御装置204からの開始通知メッセージに含まれるコミュニケーション装置205の連絡先としてのIPアドレスを認識し、そのIPアドレスに基づき、コミュニケーション装置205にアクセスして、コミュニケーション要求メッセージを送信する。
ここで、コミュニケーション装置206がステップS1051で送信するコミュニケーション要求メッセージには、表示制御装置204からの開始通知メッセージにおけるセッション番号が含まれる。さらに、コミュニケーション要求メッセージには、セッションを開始する旨と、連絡相手Bを表すユーザ名なども含まれる。
コミュニケーション装置205は、ステップS1021において、コミュニケーション装置206からのコミュニケーション要求メッセージを受信して、ステップS1022に進み、そのコミュニケーション要求メッセージに応じて、要求通知メッセージを、連絡希望者端末201に送信する。
ここで、コミュニケーション装置205がステップS1022で送信する要求通知メッセージには、コミュニケーション要求メッセージにおける連絡相手Bのユーザ名およびセッション番号などが含まれ、要求通知メッセージを受信した連絡希望者端末201では、その要求通知メッセージに含まれる連絡相手Bのユーザ名が表示される。
連絡希望者端末201は、ステップS1003において、コミュニケーション装置205からの要求通知メッセージを受信して、ステップS1004に進み、その要求通知メッセージによるコミュニケーションの要求の受け入れを表す要求受け入れメッセージを、コミュニケーション装置205に送信する。
ここで、連絡希望者端末201がステップS1004で送信する要求受け入れメッセージには、コミュニケーション装置206とのセッションの開始を指示する旨が含まれる。さらに、要求受け入れメッセージには、要求通知メッセージにおけるセッション番号なども含まれる。
コミュニケーション装置205は、ステップS1023において、連絡希望者端末201からの要求受け入れメッセージを受信して、ステップS1024に進み、その要求受け入れメッセージを、コミュニケーション装置206に送信する。但し、コミュニケーション装置205は、連絡希望者端末201からの要求受け入れメッセージを、コミュニケーション装置206に送信する際に、その要求受け入れメッセージに含まれるセッションの開始を指示する旨を、セッションが受け入れられた旨に置き換える。
コミュニケーション装置206は、ステップS1053において、コミュニケーション装置205からの要求受け入れメッセージを受信して、ステップS1054に進み、その要求受け入れメッセージを、連絡相手端末202に送信する。
連絡相手端末202は、ステップS1066において、コミュニケーション装置206からの要求受け入れメッセージを受信し、その要求受け入れメッセージに含まれるセッションが受け入れられた旨を表示する。
以上により、コミュニケーション装置205と206との間でチャットが可能な状態となる。
その後、連絡希望者Aまたは連絡相手Bから、チャットのためのチャットデータの入力があると、ステップS1067において、コミュニケーション装置205と206との間、さらには、必要に応じて、連絡希望者端末201とコミュニケーション装置205との間や、連絡相手端末202とコミュニケーション装置206との間で、連絡希望者Aまたは連絡相手Bからのチャットデータがやりとりされ、これにより、連絡希望者Aと連絡相手Bとは、連絡をとる(コミュニケーションを図る)ことができる。
そして、例えば、連絡希望者Aが、チャットを終了するように、連絡希望者端末201を操作すると、連絡希望者端末201は、ステップS1005において、セッションを終了する旨を含む通信終了メッセージを、コミュニケーション装置205に送信し、コミュニケーション装置205は、ステップS1025において、その通信終了メッセージを受信する。
また、例えば、連絡相手Bが、チャットを終了するように、連絡相手端末202を操作すると、連絡相手端末202は、ステップS1068において、セッションを終了する旨を含む通信終了メッセージを、コミュニケーション装置206に送信し、コミュニケーション装置206は、ステップS1055において、その通信終了メッセージを受信する。
そして、コミュニケーション装置206は、ステップS1055からS1056に進み、連絡相手端末202から受信した通信終了メッセージを、コミュニケーション装置205に送信する。コミュニケーション装置205は、ステップS1026において、コミュニケーション装置206からの通信終了メッセージを受信する。
ここで、コミュニケーション装置205が、ステップS1025またはS1026で受信する通信終了メッセージには、セッションを終了する旨の他、そのセッションを表すセッション番号、即ち、ステップS1004,S1023,S1024,S1053,S1053,S1066の処理において、連絡希望者端末201から連絡相手端末202に送信される要求受け入れメッセージにおけるセッション番号も含まれる。
コミュニケーション装置205は、ステップS1025またはS1026において、通信終了メッセージを受信すると、ステップS1027に進み、その通信終了メッセージからセッションを終了する旨を削除したものを、状況管理装置207に送信し、状況管理装置207は、ステップS1038において、コミュニケーション装置205からの通信終了メッセージを受信する。
さらに、状況管理装置207は、ステップS1038において、コミュニケーション装置205からの通信終了メッセージに含まれるセッション番号が登録されているエントリを、連絡希望リスト(図21)から検索して削除し、処理を終了する。
これにより、その後、連絡希望リストが削除されたことにより登録されていたセッション番号を含む状況問い合わせメッセージが状況管理装置207に送信されてきても、状況管理装置207は、その状況問い合わせメッセージに対する連絡希望者Aのプレゼンスの提示を拒否することとなる。
次に、図23のフローチャートを参照して、図1の状況管理装置207の処理(状況管理処理)についてさらに説明する。
状況管理装置207は、ステップS1081において、何らかのメッセージが送信されてくるのを待つ待ち状態になっており、メッセージが送信されてくると、ステップS1082に進み、そのメッセージを受信する。
そして、ステップS1083に進み、ステップS1082で受信したメッセージが、メール送信代理装置203からの連絡希望者登録メッセージ(図19のステップS1031)であるかどうかを判定する。
ステップS1083において、メッセージが連絡希望者登録メッセージであると判定された場合、ステップS1084に進み、状況管理装置207は、連絡希望リスト(図21)に新たなエントリを追加し、その新たなエントリに、連絡希望者登録メッセージに応じた情報を登録する。さらに、状況管理装置207は、必要に応じて、プレゼンスリスト(図22)に新たなエントリを追加し、その新たなエントリに、連絡希望者登録メッセージに応じた情報を登録する。その後は、ステップS1081に戻り、以下、同様の処理が繰り返される。
また、ステップS1083において、ステップS1082で受信したメッセージが、メール送信代理装置203からの連絡希望者登録メッセージでないと判定された場合、ステップS1085に進み、状況管理装置207は、そのメッセージが、表示制御装置204からの状況問い合わせメッセージ(図19のステップS1032)であるかどうかを判定する。
ステップS1085において、メッセージが、表示制御装置204からの状況問い合わせメッセージであると判定された場合、ステップS1086に進み、状況管理装置207は、その状況問い合わせメッセージに対して、ユーザのプレゼンス情報を提示することが許可されているかどうかを判定する。なお、このステップS1086の判定処理は、図19で説明したステップS1033の判定処理に対応する。
ステップS1086において、状況問い合わせメッセージに対して、ユーザのプレゼンス情報を提示することが許可されていないと判定された場合、ステップS1087に進み、状況管理装置207は、拒否通知メッセージを、表示制御装置204に送信し(図19のステップS1033)、ステップS1081に戻る。
また、ステップS1086において、状況問い合わせメッセージに対して、ユーザのプレゼンス情報を提示することが許可されていると判定された場合、ステップS1088に進み、状況管理装置207は、そのプレゼンス情報を含む状況通知メッセージを、表示制御装置204に送信し(図19のステップS1034)、ステップS1081に戻る。
一方、ステップS1085において、ステップS1082で受信したメッセージが、表示制御装置204からの状況問い合わせメッセージでないと判定された場合、ステップS1089に進み、状況管理装置207は、そのメッセージが、連絡希望者端末201からの状況通知メッセージ(図19のステップS1002)であるかどうかを判定する。
ステップS1089において、メッセージが、連絡希望者端末201からの状況通知メッセージであると判定された場合、ステップS1090に進み、状況管理装置207は、その状況通知メッセージに応じて、プレゼンスリスト(図22)の、対応するエントリの登録内容を更新し、ステップS1081に戻る。
また、ステップS1089において、ステップS1082で受信したメッセージが、連絡希望者端末201からの状況通知メッセージでないと判定された場合、ステップS1091に進み、そのメッセージが、表示制御装置204からの連絡先問い合わせメッセージ(図19のステップS1036)であるかどうかを判定する。
ステップS1089において、メッセージが、表示制御装置204からの連絡先問い合わせメッセージであると判定された場合、ステップS1092に進み、状況管理装置207は、その連絡先問い合わせメッセージによって要求されている連絡先(例えば、図19で説明したコミュニケーション装置205の連絡先としてのIPアドレス)を、プレゼンスリスト(図22)から取得し、ステップS1093に進む。
ステップS1093では、状況管理装置207は、ステップS1092で取得した連絡先を含む連絡先通知メッセージを、表示制御装置204に送信して(図19のステップS1037)、ステップS1094に進み、その連絡先通知メッセージによってその後行われるコミュニケーション装置205と206との間のセッションの状態が「通信中」である旨のセッションデータを、外部記憶部276(図8)に登録して、ステップS1081に戻る。
一方、ステップS1091において、ステップS1082で受信したメッセージが、表示制御装置204からの連絡先問い合わせメッセージでないと判定された場合、ステップS1095に進み、状況管理装置207は、そのメッセージが、コミュニケーション装置205からの通信終了メッセージ(図19のステップS1038)であるかどうかを判定する。
ステップS1095において、メッセージが、コミュニケーション装置205からの通信終了メッセージでないと判定された場合、ステップS1096をスキップして、ステップS1081に戻り、以下、同様の処理が繰り返される。
また、ステップS1095において、メッセージが、コミュニケーション装置205からの通信終了メッセージであると判定された場合、ステップS1096に進み、状況管理装置207は、ステップS1094で登録したセッションデータを破棄するとともに、その通信終了メッセージに含まれるセッション番号が登録されている連絡希望リスト(図21)のエントリを削除する。さらに、状況管理装置207は、必要に応じて、連絡希望リストから削除したエントリに登録されているのと同一のメールアドレスが登録されているプレゼンスリスト(図22)のエントリを削除して、ステップS1096からステップS1081に戻り、以下、同様の処理を繰り返す。
次に、図24は、本発明を適用した遠隔コミュニケーションシステムの他の一実施の形態の構成例を示している。なお、図中、図1における場合と対応する部分については、同一の符号を付してあり、以下では、その説明は、適宜省略する。
図24の遠隔コミュニケーションシステムは、環境制御装置209が新たに設けられ、ネットワーク208に接続されている他は、図1における場合と同様に構成されている。
環境制御装置209は、ネットワーク208を介して(あるいは直接)、端末201乃至状況管理装置207それぞれと通信を行うことが可能となっている。
そして、環境制御装置209は、連絡希望者Aによるコミュニケーション装置205の利用が可能となったかどうかを監視し、その監視結果を、連絡希望者Aのプレゼンス情報として、状況管理装置207に通知する。
即ち、図1の遠隔コミュニケーションシステムでは、連絡希望者端末201において、連絡希望者Aのプレゼンス情報を含む状況通知メッセージを、状況管理装置207に送信することにより、状況管理装置207に対して、連絡希望者Aのプレゼンス情報が通知されるようになっていたが、図24では、環境制御装置209も、連絡希望者Aのプレゼンス情報を、状況管理装置207に通知する。
なお、環境制御装置209は、例えば図8に示した状況管理装置207と同様のハードウェア構成となっている。
次に、図25のアローチャートを参照して、図24の遠隔コミュニケーションシステムの処理について説明する。
なお、図24の遠隔コミュニケーションシステムで行われる処理は、環境制御装置209が関係する処理を除き、図1の遠隔コミュニケーションシステムで行われる図19で説明した処理と同様であるため、図25では、環境制御装置209が関係する処理だけを示してある。
まず、ステップS1101において、コミュニケーション装置205と環境制御装置209との間で必要なデータをやりとりすることにより、事前準備が行われる。
即ち、コミュニケーション装置205と環境制御装置209とは、相互認証を行うことなどにより、コミュニケーション装置205は環境制御装置209を、環境制御装置209はコミュニケーション装置205を、それぞれ特定することができるようにしておく。その他、コミュニケーション装置205と環境制御装置209とは、相互に通信を行うのに必要な情報(通信方法)を交換し、さらに、環境制御装置209は、コミュニケーション装置205を管理する設定を行う。
その後、コミュニケーション装置205は、例えば、電源が投入されるなどして、装置を利用することができない状態(利用不可状態)から、利用することができる状態(利用可能状態)になった場合、ステップS1111において、その旨の利用可能通知メッセージを、環境制御装置209に送信し、環境制御装置209は、ステップS1121において、コミュニケーション装置205からの利用可能通知メッセージを受信する。
なお、コミュニケーション装置205は、電源がオフされるなどして、利用可能状態から利用不可状態になった場合は、その旨の利用不可通知メッセージを、環境制御装置209に送信する。
コミュニケーション装置205は、ステップS1111において、利用可能通知メッセージを送信した後、ステップS1112に進み、自身によって利用可能なコミュニケーションの手段を表す情報としてのコミュニケーションプロファイルを含むプロファイル通知メッセージを、環境制御装置209に送信し、環境制御装置209は、ステップS1122において、コミュニケーション装置205からのプロファイル通知メッセージを受信する。
即ち、コミュニケーション装置205として、例えば、テキストチャットを行うことが可能なPCと、音声通話(ボイスチャット)が可能なIP電話機とが存在する場合、環境制御装置209は、コミュニケーション装置205としてのPCとIP電話機を管理する設定を行う。そして、PCまたはIP電話機は、その電源が投入され、ネットワーク208に接続されるなどして、利用不可状態から利用可能状態となると、利用可能通知メッセージを、環境制御装置209に送信する。さらに、PCまたはIP電話機は、自身によって利用可能なコミュニケーションの手段を表す情報としてのコミュニケーションプロファイルを含むプロファイル通知メッセージを、環境制御装置209に送信する。
ここで、いまの場合、PCによって利用可能なコミュニケーションの手段は、テキストチャットであり、IP電話機によって利用可能なコミュニケーションの手段は、ボイスチャットである。
なお、利用可能通知メッセージと、プロファイル通知メッセージは、コミュニケーション装置205としてのPCやIP電話機が、いわば自発的に、環境制御装置209に送信しても良いし、環境制御装置209が、コミュニケーション装置205としてのPCやIP電話機に対して、定期的に問い合わせを行う等して取得するようにしても良い。
環境制御装置209は、コミュニケーション装置205を管理するための記憶領域(以下、適宜、管理記憶領域という)を確保しており、コミュニケーション装置205からのプロファイル通知メッセージを受信すると、そのプロファイル通知メッセージに応じて、管理記憶領域の記憶内容をアップデートする。なお、環境制御装置209は、その他、コミュニケーション装置205からの利用可能通知メッセージや利用不可通知メッセージに応じても、管理記憶領域の記憶内容をアップデートする。
その後、連絡希望者Aが、環境制御装置209が管理するコミュニケーション装置205を利用することができる範囲である管理範囲内に移動してきた場合、環境制御装置209は、連絡希望者Aがコミュニケーション装置205を利用することができる状況にあることの、明示的または非明示的な通知を受信する。
ここで、環境制御装置209に対して、連絡希望者Aがコミュニケーション装置205を利用することができる状況にあることを明示的に通知する方法としては、例えば、管理範囲内に設けられたボタン(スイッチ)等を、連絡希望者Aに操作してもらい、その操作に応じた操作信号を、環境制御装置209に供給する方法がある。
また、環境制御装置209に対して、連絡希望者Aがコミュニケーション装置205を利用することができる状況にあることを非明示的に通知する方法としては、例えば、以下のような手段で、連絡希望者Aが管理範囲内に存在するかどうかを検出し、連絡希望者Aが管理範囲内に存在することを、環境制御装置209に通知する方法がある。
連絡希望者Aが管理範囲内に存在することの検出は、例えば、連絡希望者Aに、後述するPKを携帯してもらい、そのPKとの間で、後述する準静電界通信が可能かどうかによって行うことができる。
即ち、例えば、コミュニケーション装置205を操作するために腰掛ける椅子などに、準静電界通信用のアンテナを設置しておけば、その椅子に、PKを携帯する連絡希望者Aが腰掛けた場合に、そのPKとの間で準静電界通信が可能となり、この準静電界通信が可能となったことをもって、連絡希望者Aが管理範囲内に存在していることを検出することができる。さらに、例えば、PKを携帯する連絡希望者Aが、コミュニケーション装置205が設置してある部屋に入室した場合に、そのPKとの間で準静電界通信が可能となるように、準静電界通信用のアンテナを設置することにより、連絡希望者Aの存在を検出することもできる。
また、例えば、コミュニケーション装置205がある部屋に、ビデオカメラなどを設置しておき、そのビデオカメラによって撮像された画像に対して、いわゆるコンピュータビジョンの技術を利用した画像処理を施すことにより、連絡希望者Aが、コミュニケーション装置205がある部屋に入室したことや、管理範囲内に移動するなどの特定の動作を行ったことを検出することができる。
なお、例えば、コミュニケーション装置205としてのPCなどがスクリーンセーバの状態になっている場合において、そのスクリーンセーバの状態が解除されたときには、そのPCが利用不可状態から利用可能状態となったとみることができ、その逆に、PCがスクリーンセーバの状態になったときには、そのPCが利用可能状態から利用不可状態となったとみることができる。また、PCのキーボードやマウスが、所定の時間以上連続して操作されなかったときには、そのPCを利用する(ことができる)ユーザがいないとみることができる。
また、PCを操作するユーザは、例えば、そのユーザがPCにログオン(ログイン)したときのユーザ名(ユーザID)から特定することができる。
従って、例えば、PCを操作するユーザが、連絡希望者Aであることが特定された場合に、そのPCのスクリーンセーバの状態が解除されたときには、連絡希望者Aが、現に、PCの利用が可能な状態にあることを認識することができる。また、例えば、PCを操作するユーザが、連絡希望者Aであることが特定された場合に、そのPCがスクリーンセーバの状態になったときや、PCのキーボードやマウスが、所定の時間以上連続して操作されなかったときには、連絡希望者Aが、PCの利用ができない状態にあることを認識することができる。
環境制御装置209は、自身が管理しているコミュニケーション装置205が利用可能状態または利用不可状態にあることを認識するとともに、連絡希望者Aが、現に、コミュニケーション装置205の利用が可能な状態にあるかどうかを認識し、それらの認識結果、コミュニケーション装置205の連絡先としての、例えばIPアドレス、およびコミュニケーション装置205によって利用可能なコミュニケーションの手段を表す情報などを含む連絡先/プロファイル通知メッセージを、ステップS1123において、状況管理装置07に送信する。
状況管理装置207は、ステップS1311において、環境制御装置209からの連絡先/プロファイル通知メッセージを受信し、その連絡先/プロファイル通知メッセージに応じ、プレゼンスリスト(図22)の、連絡希望者Aのプレゼンス情報が登録されているエントリの登録内容を更新する。
図26は、環境制御装置209から状況管理装置207に送信される連絡先/プロファイル通知メッセージのデータ構造を示している。
図26の上から第1行目(上から1行目)には、データの開始(データ開始)を表すカッコ({)が記述されている。第2行目には、状況管装置207を特定する情報としてのサービス番号が記述され、図20では、「0000004」になっている。
第3行目には、連絡希望者Aのプレゼンスを表すデータの開始(環境データ開始)を表すカッコ({)が記述されており、第4行目には、環境制御装置209が管理する装置(ここでは、コミュニケーション装置205)に関するデータの開始(ホストデータ開始)を表すカッコ({)が記述されている。
第5行目には、環境制御装置209が管理する装置であるコミュニケーション装置205のホスト名(マシン名)が記述されている。第6行目には、そのコミュニケーション装置205のネットワーク208上の位置を表す情報としてのURIが記述されており、図26では、「192.168.0.1:80」になっている。なお、「192.168.0.1:80」のうち、コロン(:)の直前までの「192.168.0.1」は、IPアドレスを表し、コロン(:)の直後以降「80」は、ポート番号を表す。
第7行目には、コミュニケーション装置205によって利用可能なコミュニケーションの手段(提供可能サービス)の情報が記述されており、図26では、「Text, Voice, Video」となっている。「Text, Voice, Video」のうちの、「Text」、「Voice」、「Video」は、それぞれ、テキストチャット、ボイスチャット、ビデオチャットを表し、従って、コミュニケーション装置205では、テキストチャット、ボイスチャット、ビデオチャットを行うことができる。
第8行目には、コミュニケーション装置205によって利用可能なコミュニケーションの手段としてのテキストチャットや、ボイスチャット、ビデオチャットを行うためのアプリケーションのアプリケーション名が記述されている。
第9行目には、第4行目のホストデータ開始を表すカッコと対になる閉じカッコ(})が記述されている。第10行目には、第3行目の環境データ開始を表すカッコと対になる閉じカッコ(})が記述されており、第11行目には、第1行目のデータ開始を表すカッコと対になる閉じカッコ(})が記述されている。
以上のように、図1や図24の遠隔コミュニケーションシステムによれば、連絡希望者Aからの連絡希望メールを受信した連絡相手Bだけが、連絡希望者Aのプレゼンスを知ることができ、さらに、連絡相手Bは、現在、連絡希望者Aとコンタクトをとることができるかどうかを、容易に確認することができる。
また、遠隔コミュニケーションシステムでは、連絡相手Bが、連絡希望者Aとコンタクトをとることができた後は、状況管理装置207において、そのコンタクトをとるのに行われた通信としてのセッションを識別するためのセッション番号が登録されているエントリが、連絡希望リスト(図21)から削除され、これにより、連絡相手Bに対して、連絡希望者Aのプレゼンスの提示が拒否される。従って、連絡希望者Aのプレゼンスが提示されるユーザが適応的に変化するので、連絡希望者Aが常時監視をされているかのような印象を受けるのを防止(低減)することができる。
一方、連絡希望メールを送信者である連絡希望者Aに関する情報は、状況管理装置207で集中的に管理されるため、その連絡希望メールを受信した連絡相手Bは、状況管理装置207アクセスすることで、連絡希望者Aのプレゼンスを知ることができる。
従来のインスタントメッセンジャによれば、例えば、連絡アドレス帳に登録されている人すべてに、自身のプレゼンスが提示されてしまうため、例えば、会社等において、単純に手を離せないような場合、隣の席の人と話している場合、考え事に集中していて邪魔をされたくない場合などの、他人との連絡を極力とりたくない場合であっても、他人からのリアルタイムコミュニケーションの連絡がきてしまうことがある。
一方、図1や図24の遠隔コミュニケーションシステムでは、連絡希望メールを受信した相手(例えば、連絡相手B)だけに自身のプレゼンス(例えば、連絡希望者Aのプレゼンス)が提示されるため、自身が連絡を取りたい相手からの連絡だけを受けることが可能となる。
また、他人のプレゼンスを表示する表示側(端末202側)では、連絡希望メールを送信してきた送信者だけのプレゼンスが表示される。従って、プレゼンスを表示する対象の人数が必要最小限に制限され、その表示によって、PC等の表示画面が占有される可能性を低減することができる。さらに、プレゼンスの表示を常時行っていても、他の表示の妨げになりにくくなる。その結果、携帯型のデバイスなどの比較的小さい表示領域に、プレゼンスの表示を行っても、スクロール操作なしで必要な人のプレゼンスを確認しやすくなり、携帯型のデバイスの利便性を向上させることができる。
また、従来のインスタントメッセンジャでは、連絡アドレス帳に登録されている特定の人または一部の人だけのプレゼンスの提示を受ける場合には、アドレス帳に登録されている人を、例えば、階層構造等にグルーピングし、プレゼンスの提示を受ける必要のない人が属するグループの階層以下を隠蔽して表示させるようにする等の操作が必要となるが、図1や図24の遠隔コミュニケーションシステムでは、そのような煩雑な操作をせずに、必要な人だけのプレゼンス、即ち、連絡希望メールを送信してきた送信者のプレゼンスの提示だけを受けることができる。
なお、上述した一連の処理は、ソフトウェア(コンピュータにプログラムを実行させること)によって行う他、専用のハードウェアによって行うことも可能である。
また、本明細書において、コンピュータに各種の処理を行わせるためのプログラムを記述する処理ステップは、必ずしもフローチャートとして記載された順序に沿って時系列に処理する必要はなく、並列的あるいは個別に実行される処理(例えば、並列処理あるいはオブジェクトによる処理)も含むものである。
また、プログラムは、1のコンピュータにより処理されるものであっても良いし、複数のコンピュータによって分散処理されるものであっても良い。さらに、プログラムは、遠方のコンピュータに転送されて実行されるものであっても良い。
次に、上述したように、端末201としては、PKを用いることができ、状況管理装置207としては、pBaseを用いることができる。さらに、PKとの間の通信としては、準静電界通信を用いることができる。
そこで、以下においては、PKおよびpBaseを備えるPKシステムと、PKが行う準静電界通信とについて説明する。
まず、準静電界通信について説明する。
準静電界通信は、人体近傍に、遠隔伝播せず閉域のみに成立する物理的性質(エバネッセント性)を有する、閉じた静電的な情報空間を形成する通信であり、この通信によれば、人体が微弱な静電気のアンテナとなり、人体の周囲の数センチメートル、または数メートルの限られた空間で通信することが可能となる。
準静電界通信の原理は、次の通りである。
即ち、例えば、電気双極子(ダイポールアンテナ)に電流を流した場合、そのダイポールアンテナから発生される電界は、マックスウェル方程式にしたがい、式(1)で表すことができる。
Figure 2005284345
・・・(1)
式(1)において、Eは、半径r方向の電界成分を表し、Eθは、角度θ方向の電界成分を表す。さらに、cosωtは、角周波数ωでの電荷の振動を表し、tは、時刻を表す。また、Aは、振動する2個の電荷の電荷量と、その2個の電荷どうしの間の距離とで定義される、電界の出力(振幅)(パワー)を表す係数である。さらに、θは、ダイポールアンテナの中心周りの角度を表し、rは、ダイポールアンテナの中心からの距離(単位は[m] )を表す。また、εは、誘電率を表し、kは、波数(単位は[1/m])を表す。さらに、jは、その後に続く値が虚数であることを表す。
式(1)によって表される電界EとEθそれぞれのうち、距離(半径)rに線形に反比例する成分である放射電界E1rとE1θは、式(2)で表される。
Figure 2005284345
・・・(2)
また、式(1)によって表される電界EとEθそれぞれのうち、距離rの2乗に反比例する成分である誘導電磁界E2rとE2θは、式(3)で表される。
Figure 2005284345
・・・(3)
さらに、式(1)によって表される電界EとEθそれぞれのうち、距離rの3乗に反比例する成分E3rとE3θは、式(4)で表される。
Figure 2005284345
・・・(4)
式(4)で表される成分E3rとE3θが、準静電界である。
ここで、図27は、マックスウェル方程式をダイポールアンテナに適用して得られる放射電界E1rおよびE1θ、誘導電磁界E2rおよびE2θ、準静電界E3rおよびE3θそれぞれの電界強度と距離rとの関係を示している。
なお、図27では、周波数f(=ω/(2π))は、1[MHz]としてある。
図27において、放射電界、誘導電磁界、準静電界それぞれの電界強度が等しくなる距離である強度境界距離が存在するが、この強度境界距離よりも遠方では、放射電界が支配的となり、強度境界距離よりも近傍では、準静電界が支配的となる。
マックスウェル方程式によれば、式(5)を満たすrが、強度境界距離となる。
Figure 2005284345
・・・(5)

式(5)における波数kは、光速をc(c=3 ×10[m/s])とするとともに、周波数をf(=ω/(2π))とすると、式(6)で表される。
Figure 2005284345
・・・(6)
式(5)と式(6)から、強度境界距離rは、式(7)で表される。
Figure 2005284345
・・・(7)
図28は、式(7)によって表される強度境界距離rと、周波数fとの関係を示している。
強度境界距離rは、周波数fに対して一意に求められる。
従って、いま、図29に示すように、送信端末TXから複数であるN個の強度境界距離r,r,・・・rを設定すると、その強度境界距離r,r,・・・rそれぞれに対して、式(7)式を満たす周波数f,f,・・・,fでそれぞれ振動するN個の準静電界(図中破線で表わしてある部分)が支配的となる空間を形成することができる。但し、r<r<・・・<rであるとすると、f>f>・・・>fである。
ここで、強度境界距離rと、その強度境界距離rに対して式(7)式を満たす周波数fとの関係により(n=1,2,・・・,N)、準静電界通信を行う送信端末TXと受信端末RXとの間の距離を求めることができる。
即ち、例えば、送信端末TXにおいて、2種類の周波数それぞれで振動する2つの電界を、同一出力(パワー)で形成し、その電界内を、所定のレベルTH以上の電界強度を受信することができる受信端末RXが移動するとする。この場合、受信端末RXは、送信端末TXが形成した電界内の、所定のレベルTH以上の電界強度を受信することができる範囲(距離)において、送信端末TXと通信することができる。
図30は、送信装置TXが形成する2つの電界の周波数を、それぞれ、例えば、5[MHz]と50[MHz]として、その2つの電界それぞれの放射電界、誘導電磁界、および準静電界の電界強度と、距離rとの関係を示している。
図30では、5[MHz]の周波数の電界については、受信端末RXが受信することができる所定レベルTH(図30では、10−2となっている)以上の電界強度が得られる距離(図30では、10[m]になっている)内において、準静電界が支配的となっている。
一方、50[MHz] の周波数の電界については、受信端末RXが受信することができる所定レベルTH以上の電界強度が得られる距離のうちの1[m]までは、準静電界が支配的となっているが、1[m]を越えると、放射電界が支配的となっている。
そこで、送信端末TXにおいて、図30における5[MHz] の周波数の電界と同様に、受信端末RXが受信することができる所定レベルTH以上の電界強度が得られる距離内のみにおいて、準静電界が支配的となるように、50[MHz] の周波数の電界の出力を調整すると、図30に示した電界強度と距離rとの関係は、図31に示すようになる。
送信端末TXにおいて、上述のように、電界の出力を調整することで、5[MHz]および50[MHz]のいずれの周波数でも、受信端末RXが受信することができる所定のレベルTH以上の電界強度の電界内では、準静電界が支配的となる。
従って、送信端末TXにおいて、その送信端末TX(のアンテナ)から強度境界距離rの位置で、その強度境界距離rに対して式(7)を満たす周波数fの電界の電界強度が、受信端末RXが受信することができる所定レベルTHとなるように、周波数fの電界の出力を調整することで、送信端末TXと受信端末RXとが通信可能な空間として、周波数fで振動する準静電界が支配的となる空間を確実に形成することができる。
さらに、この場合、受信端末RXで受信することができた準静電界の周波数に基づいて、送信端末TXと受信端末RXとの間の距離を検出することができる。
いま、送信端末TXにおいて、周波数fの電界の出力を、上述のように調整するための係数として、出力調整係数Aを導入し、式(1)乃至式(4)の係数Aを、出力調整係数Aに置き換える。この場合、周波数fの電界の、強度境界距離rにおける電界強度の絶対値Eは、式(8)で表される。
Figure 2005284345
・・・(8)
なお、式(8)における出力調整係数Aは、強度境界距離rにおいて電界強度の絶対値Eが所定のレベルTHとなる値にすれば良い。
準静電界の電界強度は、距離rの3乗に反比例するため、強度境界距離rの範囲において、周波数fの準静電界が支配的となる空間を、放射電界や誘導電磁界に比して明確に形成することができる。
従って、送信端末TXにおいて、周波数fの電界の出力を、出力調整係数Aによって調整した場合、受信端末RXが、周波数fの準静電界の信号を受信することができるかどうかによって、送信端末TXと受信端末RXとの間の距離を、高精度に検出することができる。
即ち、例えば、いま、図32に示すように、送信端末TXが、上述のように出力を調整した3つの周波数f,f,fの電界を出力するものとすると、受信端末RXが、周波数f乃至fのすべての準静電界を受信することができる場合、送信端末TXと受信端末RXとの間の距離rは、周波数fに対応する強度境界距離r以下であることを検出することができる。
また、受信端末RXが、周波数fとfの両方の準静電界のみを受信することができる場合、送信端末TXと受信端末RXとの間の距離rは、周波数fに対応する強度境界距離rより大きく、かつ、周波数fに対応する強度境界距離r以下であることを検出することができる。
さらに、受信端末RXが、周波数fの準静電界のみを受信することができる場合、送信端末TXと受信端末RXとの間の距離rは、周波数fに対応する強度境界距離rより大きく、かつ、周波数fに対応する強度境界距離r以下であることを検出することができる。
そして、受信端末RXが、周波数f乃至fのいずれの準静電界も受信することができない場合、送信端末TXと受信端末RXとの間の距離rは、周波数fに対応する強度境界距離rよりも大きいことを検出することができる。
以上のような準静電界が支配的となる空間において、その電界強度の変化を検出することにより行われる通信が準静電界通信である。
そして、上述したことから、準静電界が支配的となる空間は、電界を出力する送信端末TX(のアンテナ)から、その電界の周波数fに対応する強度境界距離r内の空間として明確に形成されるので、準静電界通信によれば、準静電界が支配的となる空間において、確実、かつ安定して、通信を行うことができる。
ところで、人体に放射電界や誘導電磁界を発生させるには、人体に電流を流す必要がある。しかしながら、人体のインピーダンスは高いので、人体に電流を効率的に流すことは困難である。
一方、日常生活において静電気を体感するように、人体は帯電しやすい。そして、人体表面の帯電により、準静電界が発生する。人体は、極めて少ない電荷の移動により帯電し、その帯電の変化は、瞬間的に人体表面周囲に伝わって、その周囲からほぼ等方向へ準静電界の等電位面が形成される。そして、準静電界が支配的となる空間内では、放射電界や誘導電磁界の影響が少ないので、人体は、アンテナとして効率的に機能する。
このように、人体表面に形成される、準静電界が支配的となる空間において、その電界強度の変化を検出することにより行われる通信が、人体近傍通信としての準静電界通信である。
従って、例えば、ユーザが、送信端末TXを携帯した場合、そのユーザの人体表面には、送信端末TXが出力する電界のうちの準静電界が支配的となる空間(以下、適宜、準静電界空間という)が、その人体表面から、準静電界の周波数に対応する強度境界距離の範囲に形成される。そして、受信端末RXと、ユーザが携帯している送信端末TXとの間では、受信端末RXのアンテナが、ユーザの人体表面に形成された準静電界空間内に存在する場合にのみ、即ち、受信端末RXのアンテナが、人体表面から強度境界距離の範囲に存在する場合にのみ、ユーザの人体を介して、準静電界通信を行うことができる。
このことから、人体近傍通信としての準静電界通信は、ユーザの人体と、受信端末RXのアンテナとの距離に応じて(通信の可否が)制御される通信であるということができる。
以上のような人体近傍通信としての準静電界通信によれば、送信端末TXによる電界の出力(パワー)と周波数とを適切に設定することにより、送信端末TXを携帯しているユーザの人体と、受信端末RX(のアンテナ)とが近傍に位置しているときのみ、即ち、例えば、数センチメートル乃至数十センチメートル以内に近接したとき、あるいは、接触するほどに近接したとき、または接触したときのみ、準静電界通信が行われるようにすることができる。
従って、送信端末TXを携帯しているユーザが、例えば、ICカードとリーダ/ライタとの間の通信のように、送信端末TXを、受信端末RXにかざさなくても、送信端末TXと受信端末RXとの間で通信を行うことができる。
即ち、ユーザがICカードを衣服のポケットに入れる等して携帯している場合に、そのICカードとリーダ/ライタとの間で通信を行わせるためには、ユーザは、ICカードをポケットから取り出し、リーダ/ライタに近づけるといった、ICカードとリーダ/ライタとの間で通信を行わせるための明示的な行為を行う必要がある。
これに対して、準静電界通信によれば、送信端末TXを携帯しているユーザ自身が、受信端末RX(のアンテナ)に近接すると、送信端末TXと受信端末RXとの間で通信を行わせるための明示的な行為を行わなくても、送信端末TXと受信端末RXとの間で通信を行うことが可能となる。
なお、送信端末TXと受信端末RXとを入れ替えても、即ち、ユーザが受信端末RXを携帯している場合も、上述の場合と同様である。
次に、PKおよびpBaseを備えるPKシステムについて説明する。
図33は、PKシステムの構成例を表すブロック図である。
ネットワーク21は、例えば、インターネットやLAN(Local Area Network)その他の有線または無線のネットワークである。図33では、ネットワーク21には、pBase23やサービスシステム24(図33では、4つのサービスシステム24−1,24−2,24−3,24−4)が接続されている。
PK(Personal Key)22は、その所有者であるユーザに関する情報である個人関連情報を記憶する携帯可能な小型のコンピュータなどで構成される。図33において、ユーザは、PK22を、例えば、衣服のポケットに入れる等することにより携帯している。
ここで、個人関連情報とは、単に、名前、住所などそのユーザを特定するための情報だけでなく、嗜好情報、認証情報、点数情報、他の人からもらった情報などを含む、そのユーザに関連する様々な情報を意味する。以下においては、個人関連情報を、PMD(Personal Meta Data)ともいう。
PK22は、サービスシステム24の周囲のエリアRにおいて、そのサービスシステム24と通信する。また、PK22は、近傍の、図示せぬ情報機器との間でも通信を行うことができる。
なお、PK22とサービスシステム24等との間では、例えば、RF(Radio Frequency)通信、準静電界通信、光通信などの無線通信、または有線通信を行うことができるが、ここでは、例えば、上述した人体近傍通信としての準静電界通信が行われるものとする。従って、PK22およびサービスシステム24は、いずれも、図29や図32で説明した送信端末TXと受信端末RXと同一の通信機能を有している。この場合、図33のエリアRは、ユーザの人体表面から近傍の範囲である。
また、PK22は、暗号鍵に基づいて情報を暗号化する暗号化機能を有しており、サービスシステム24等と通信する場合、さらには、後述するように、サービスシステム24を介してpBase23等と通信する場合には、情報を暗号化して送信する。PK22の通信相手となるpBase23やサービスシステム24も同様である。
pBase23は、コンピュータで構成され、PK22のユーザのPMD(Personal Meta Data)を記憶する。また、pBase23は、ネットワーク21に接続されており、サービスシステム24、さらにはサービスシステム24を介してPK22と通信することができる。
なお、pBase23は、例えば、PK22のユーザのユーザ宅のホームサーバ(図示せず)などで構成することができる。また、pBase23は、その他、例えば、インターネット上のサーバで構成することもでき、この場合、pBase23には、PK22のユーザ以外のユーザのPMDも記憶させることができる。
サービスシステム24は、コンピュータなどにより構成され、ネットワーク21を介して、pBase23と通信することができる。また、サービスシステム24は、準静電界通信用のアンテナ25を有し、そのアンテナ25およびユーザの人体を介し、PK22との間で、準静電界通信を行う。サービスシステム24は、PK22との間で、準静電界通信を行うことにより、例えば、情報提供、買い物代金の決済などのサービスをユーザに提供する。また、サービスシステム24は、PK22との間で、準静電界通信を行うことにより、ネットワーク21を介したPK22とpBase23との間の通信の中継を行う。即ち、この場合、サービスシステム24は、PK22とpBase23との間の通信の、いわばアクセスポイントとして機能する。
なお、アンテナ25は、サービスシステム24の近くに設置することもできるし、サービスシステム24から離れた位置に設置することもできる。
ここで、サービスシステム24は、例えば、webページや音楽情報など提供するコンテンツサーバ、クレジットカードによる決済などを行うクレジットカード処理サーバ、チャットなどのコミュニケーションを制御するコミュニケーションサーバなどとして、サービスを提供するものとすることができる。
また、図33では、サービスシステム24として、4つのサービスシステム24−1乃至24−4を図示してあるが、サービスシステム24は、4つに限定されるものではない。
さらに、サービスシステム24は、サーバに限られるものではなく、パーソナルコンピュータや、コンソール端末、各種のコンシューマエレクトロニクス機器(CE機器)などであっても良い。
また、サービスシステム24は、ネットワーク21に接続されていなくても良い。
さらに、サービスシステム24−i(図33では、i=1,2,3,4)は、他のサービスシステム24−j(図33では、j=1,2,3,4で、j≠i)がPK22と準静電界通信を行っている場合には、ネットワーク21を介して、他のサービスシステム24−jと通信し、PK22のユーザに対して、サービスを提供することができる。
次に、図34は、図33のPK22のハードウェア構成例を示すブロック図である。
CPU(Central Processing Unit)31は、ROM(Read Only Memory)32に記憶されているプログラム、または記憶部38からRAM(Random Access Memory)33にロードされたプログラムに従って各種の処理を実行する。RAM33にはまた、CPU31が各種の処理を実行する上において必要なデータなども適宜記憶される。
CPU31,ROM32、およびRAM33は、バス34を介して相互に接続されている。このバス34にはまた、入出力インタフェース35も接続されている。
入出力インタフェース35には、スイッチ、ボタン、タッチパネル、マイク(マイクロフォン)などよりなる入力部36、およびドットマトリックスディスプレイ、スピーカ、振動モータなどにより構成され、画像、音声、点字または振動などによりユーザに提示する情報を出力する出力部37が接続されている。さらに、入出力インタフェース35には、ハードディスク、またはEEPROM(Electrically Erasable and Programmable Read Only Memory)などにより構成される記憶部38、少なくとも準静電界通信を行う機能(図29や図32の送信端末TXおよび受信端末RXの機能)を有する通信部39が接続されている。なお、通信部39は、その他、RF通信(電磁波通信)や、光通信、ネットワーク21を介した通信などを行う機能を有していても良い。
入出力インタフェース35には、必要に応じてドライブ40が接続される。ドライブ40には、後述する各種の処理をCPU31に実行させるプログラムが記録された記録媒体として、例えば、リムーバブルメディア41が装着される。リムーバブルメディア41に記録されたプログラムは、必要に応じて読み出され、記憶部38にインストールされる。
次に、図35は、図33のpBase23のハードウェア構成例を示すブロック図である。
pBase23は、図34に示したPK22と同様に構成されている。即ち、図35のCPU51乃至リムーバブルメディア61は、図34のCPU31乃至リムーバブルメディア41に対応している。各部の機能は、図34の場合と同様であり、詳細な説明は省略する。但し、通信部59は、準静電界通信ではなく、ネットワーク21を介した通信を行う機能を、少なくとも有している。
また、サービスシステム24も図35と同様の構成であり、同図を適用する。但し、サービスシステム24の通信部59は、少なくとも、準静電界通信と、ネットワーク21を介した通信とを行う機能を有している。
次に、図36は、PK22の記憶部38の記憶内容を示している。
PK22の記憶部38には、少なくとも、プログラムとしてのモジュール群71と、PMDB72とが記憶される。
モジュール群71は、サービスシステム24からサービスの提供を受ける等のためにPK22のCPU31が実行するプログラム(モジュール)である通信モジュール81、ユーザ制御許可入力モジュール82、許可項目確認モジュール83、なりすまし防止モジュール84、PMD変更モジュール85、およびDBアクセスモジュール86を有している。
通信モジュール81は、図34の通信部39を制御して通信を行う。ユーザ制御許可入力モジュール82は、PMDに対するアクセスの許可のユーザの指定を受け付ける。許可項目確認モジュール83は、サービスシステム24からアクセス要求があったPMDについて、そのアクセス可否を判断する。なりすまし防止モジュール83は、サービスシステム24の、いわゆるなりすましを防止する。処理(なりすまし防止処理)を行うPMD変更モジュール85は、PMDの変更を制御する。DBアクセスモジュール86は、ユーザ制御許可入力モジュール82乃至PMD変更モジュール85の指令(要求)に基づいて、PMDB72にアクセスし、PMDの読み出しまたは変更を行う。
PMDB72は、PMDにより構成されるデータベースである。PMDB72には、サービスシステム24(またはサービスシステム24によって提供されるサービス)に固有のID(Identification)であるサービスIDに対応するディレクトリが構成され、各ディレクトリに、PMDが記憶される。
図36においては、サービスID1に対応するディレクトリ、サービスID2に対応するディレクトリ、・・・が構成されている。
サービスID1に対応するディレクトリには、PMDとしてのアクセス許可情報、メタデータA−1、メタデータA−2、メタデータA−3、・・・が記憶されている。
アクセス許可情報は、そのディレクトリに記憶されている情報に対する、サービスシステム24からのアクセスの可否を表す情報であり、ユーザにより設定される。メタデータA−1、メタデータA−2、およびメタデータA−3、・・・は、サービスID1に対応するサービスシステム24において利用されるメタデータであり、例えば、サービスID1に対応するサービスシステムが、映画やテレビ番組などのコンテンツを提供するコンテンツサーバである場合、メタデータA−1、メタデータA−2、およびメタデータA−3、・・・としては、例えば、ユーザが視聴した映画や番組を表すメタデータが記憶される。
その他、PMDとしては、サービスシステム24がPK22(ユーザ)を特定するためのユーザID、後述するなりすまし防止処理において必要となる合言葉または暗号鍵などの認証情報、視聴された番組に基づくユーザの嗜好情報などが記憶される。
サービスID2に対応するディレクトリにも、サービスID1に対応するディレクトリと同様に、アクセス許可情報、メタデータB−1、メタデータB−2、メタデータB−3、・・・などのPMDが記憶されている。
ここで、PK22が、新たなサービスシステム24を利用する場合、PMDB72には、その新たなサービスシステム24のサービスIDに対応するディレクトリが生成され、そのディレクトリに、必要なPMDが記憶される。
図37は、PK22のPMDB72に、新たなサービスシステム24のサービスIDに対応するディレクトリが生成されるときにPK22とサービスシステム24で行われる処理、即ち、PK22に、新たなサービスシステム24に対応するサービスIDを登録(初期登録)するときに行われる処理を示すアローチャート(フローチャート)である。
なお、上述したように、PK22とサービスシステム24との間では、準静電界通信が行われる。従って、PK22とサービスシステム24との間の通信は、PK22を携帯しているユーザが、サービスシステム24に近接しているときに、即ち、PK22を携帯しているユーザの人体表面に形成された、準静電界が支配的となる空間内に、サービスシステム24のアンテナ25(図33)が存在するときに、逆に言えば、サービスシステム24のアンテナ25表面に形成された準静電界が支配的となる空間内に、ユーザの人体の少なくとも一部が存在するときに行われる。
まず最初に、ステップS1において、サービスシステム24は、PK22に対して、登録要求、サービスID、および、そのサービスシステム24で読み出し変更対象となるメタデータを表す情報を送信し、ステップS21において、PK22の通信モジュール81により、これが受信される。
ここで、サービスシステム24で読み出し変更対象となるメタデータ(読み出し変更対象メタデータ)とは、サービスシステム24が、参照のみ行うメタデータと、内容の変更を行うメタデータとの両方が含まれる。
その後、ステップS22において、PK22の通信モジュール81は、許可項目確認モジュール83に、サービスシステム24から受信した情報を転送し、許可項目確認モジュール83は、ステップS41において、PK22の通信モジュール81からの情報を受信して、ステップS42に進む。
ステップS42では、許可項目確認モジュール83は、通信モジュール81から受信した情報に基づいて、読み出し変更対象メタデータをユーザに提示する。即ち、例えば、読み出し変更対象メタデータの内容が、ドットマトリックスディスプレイ等に文字または図形等で表示されるか、スピーカを通じて音声により読み上げられる。
そして、ステップS43において、許可項目確認モジュール83は、ユーザ制御許可入力モジュール82に対して、確認要求を出力し、ユーザ制御許可入力モジュール82は、ステップS61においてこれを受信する。そして、ユーザ制御許可入力モジュール82は、ステップS62において、ステップS42でユーザに提示された読み出し変更対象メタデータに対するアクセスを、ユーザが拒否したか否かを判定し、拒否したと判定した場合、拒否信号を、通信モジュール81に出力する。この場合、通信モジュール81は、ステップS23において、ユーザ制御許可入力モジュール82からの拒否信号を受信し、ステップS24に進み、その拒否信号を、サービスシステム24に送信する。
サービスシステム24は、ステップS2において、通信モジュール81からの拒否信号を受信し、その後、PK22とサービスシステム24は、処理を終了する。この場合、PK22において、サービスシステム24に対応するサービスIDの登録は行われない。
一方、ステップS62において、ステップS42で提示された読み出し変更対象メタデータに対するアクセスを、ユーザが拒否していないと判定された場合、ステップS63に進み、ユーザ制御許可入力モジュール82は、読み出し変更対象メタデータのそれぞれについて、例えば、「読み出しと変更を許可」、「読み出しのみ許可」などの情報を設定する。これらの情報はアクセス許可情報(図36)としてPMDB72に記憶される。
なお、読み出し変更対象メタデータに対する「読み出しと変更を許可」や「読み出しのみ許可」などの情報の設定は、ユーザの指定に基づいて行われる。
そして、ステップS64において、ユーザ制御許可入力モジュール82は、アクセス許可情報が設定されたことを、許可項目確認モジュール83に対して通知し、許可項目確認モジュール83は、ステップS44において、この通知を受信して、ステップS45に進む。ステップS45において、許可項目確認モジュール83は、なりすまし防止モジュール84に対して、確認コードの生成要求を送信し、なりすまし防止モジュール84は、ステップS81において、その生成要求を受信する。
なりすまし防止モジュール84は、確認コードの生成要求を受信すると、ステップS81からS82に進み、確認コードを生成する。
ここで、確認コードは、PK22とサービスシステム24が、次回通信を行うときのなりすまし防止方法を表すコードである。すなわち、不正なユーザ、または通信を盗聴した第3者などが、ユーザIDやサービスIDなどを詐称するなどして、PK22、またはサービスシステム24になりすましていないかを、相互に確認するための方法を表すコードが、確認コードである。
なりすまし防止方法としては、例えば、合言葉による認証(合言葉方式)、公開鍵により暗号化された情報による認証(公開鍵方式)、共通鍵により暗号化された情報による認証(共通鍵方式)などを採用することができる。PK22、サービスシステム24、またはPK22のユーザは、例えば、PK22と、サービスシステム24との通信において、どれだけの安全性が要求されるのか、どの程度、頻繁になりすまし防止のためのチェックを行うか、暗号鍵の管理方法の安全性と平易さ、暗号化と復号における演算量などを考慮して、最適ななりすまし防止方法を選択することができ、なりすまし防止モジュール84は、その選択されたなりすまし防止方法に対応する確認コードを生成する。なお、なりすまし防止の処理については、図38と図39を参照して後述する。
ステップS82において、なりすまし防止モジュール84は、確認コードを生成すると、その確認コードを、通信モジュール81に対して出力し、通信モジュール81は、ステップS25において、その確認コードを受信して、ステップS26に進む。ステップS26において、通信モジュール81は、ステップS25で受信した確認コードを、サービスシステム24に送信し、サービスシステム24は、ステップS3において、通信モジュール81からの確認コードを受信して記憶し、処理を終了する。
なお、PK22の通信モジュール81は、確認コードの他に、サービスシステム24がPK22(のユーザ)を特定するためのユーザIDもサービスシステム24に送信する。サービスシステム24は、通信モジュール81からの確認コードを、同じく通信モジュール81からのユーザIDと対応付けて記憶する。
ここで、ユーザIDは、サービスシステム24がPK22(のユーザ)を特定できるものであれば、どのような形式でもよい。また、PK22のユーザIDは、サービスシステムごとに異なっていても良く、また、あるサービスシステムが複数のサービスを提供する場合には、サービスごとに異なっていても良い。
一方、許可項目確認モジュール83は、ステップS45において、確認コードの生成要求を、なりすまし防止モジュール84に送信した後、ステップS46に進み、DBアクセスモジュール86に対して、サービスID登録要求を、ステップS41で受信したサービスシステム24からのサービスIDとともに出力する。DBアクセスモジュール86は、ステップS101において、許可項目確認モジュール83からのサービスID登録要求およびサービスIDを受信し、ステップS102に進み、図40を参照して後述するサービスID登録処理を実行して処理を終了する。
DBアクセスモジュール86がサービスID登録処理を実行することにより、PMDB72(図36)に、サービスシステム24からのサービスIDが登録、即ち、そのサービスIDに対応するディレクトリが生成される。
以上のように、PK22において、サービスシステム24に対応するサービスIDが登録されるとき、そのサービスシステム24が読み出しまたは変更を要求するPMDである読み出し変更対象メタデータが、ユーザに提示され、ユーザの指定に基づいて、「読み出しと変更を許可」するメタデータや、「読み出しのみ許可」するメタデータが設定されるので、ユーザは、サービスシステム24に対して提供するPMD(サービスシステム24が参照することができるPMD)や、サービスシステム24が変更することができるPMDを制限することができる。
従って、例えば、ユーザが知らないうちに、ユーザが公開したくないPMDが、サービスシステム24に提供されることを防止することができ、ユーザは、安心してサービスを受けることができる。
次に、PK22は、図37で説明したように、サービスシステム24と最初に通信を行うときに、そのサービスシステム24のサービスIDを登録し、確認コードを生成する。また、サービスシステム24も、PK22と最初に通信を行うときに、そのPK22で生成された確認コードと、PK22のユーザIDとを対応付けて記憶する。
PK22において、サービスシステム24のサービスIDが登録された後、サービスシステム24からサービスの提供を受けるために、サービスシステム24と通信するときには、そのサービスIDを登録したときに生成した確認コードに基づいて、なりすまし防止処理を行うことができる。
同様に、サービスシステム24においても、PK22のユーザIDと確認コードとを対応付けて記憶した後、PK22のユーザにサービスを提供するために、PK22と通信するときは、そのPK22のユーザIDと対応付けられた確認コードに基づいて、なりすまし防止処理を行うことができる。
そこで、図38および図39のアローチャートを参照して、PK22とサービスシステム24とが通信するときに行われるなりすまし防止処理について説明する。
図38は、合言葉による認証を利用したなりすまし防止処理を含む、PK22とサービスシステム24の処理を説明するアローチャートである。
図38のなりすまし防止処理では、PK22において、サービスシステム24がなりすましではないことを確認し、その後、サービスシステム24において、PK22がなりすましではないことを確認する。そして、PK22とサービスシステム24において、それぞれがなりすましではないことを確認することができた後、PMDの読み出し、または変更の処理が行われる。
ここで、図38の認証で用いられる合言葉は、例えば、所定のコードなどである。PK22は、サービスシステム24のサービスIDの登録時に、そのサービスIDに対応する合言葉として、サービスシステム24を認証するための合言葉(サービス合言葉)と、PK22を認証するための合言葉(PK合言葉)とを生成し、PMDB72に記憶させるようになっている。さらに、PK22は、サービスID登録時に、PMDB72に記憶させたサービス合言葉とPK合言葉を、サービスシステム24に送信するようになっている。そして、サービスシステム24は、PK22のユーザIDに、PK22からのサービス合言葉とPK合言葉を対応付けて記憶するようになっている。
まず最初に、ステップS121において、サービスシステム24は、自身のサービスIDと、PK22のユーザIDに対応付けて記憶しているサービス合言葉を、PK22に送信し、PK22の通信モジュール81は、ステップS141において、サービスシステム24からのサービスIDおよびサービス合言葉を受信する。
ここで、ステップS121では、サービスシステム24は、既に、PK22から、そのユーザIDを受信しており、そのユーザIDに対応付けて記憶しているサービス合言葉を、PK22に送信する。
PK22の通信モジュール81は、ステップS142において、ステップS141で受信したサービスシステム24からのサービスIDとサービス合言葉を、なりすまし防止モジュール84に転送し、なりすまし防止モジュール84は、ステップS171においてこれを受信して、ステップS172に進む。
ステップS172において、なりすまし防止モジュール84は、図41を参照して後述するサービスIDマッチング処理を実行して、ステップS173に進み、DBアクセスモジュール86に対して、サービスシステム24からのサービスIDに対応付けてPMDB72に記憶されているサービス合言葉およびPK合言葉、並びにユーザIDの要求を通知する。DBアクセスモジュール86は、ステップS191において、なりすまし防止モジュール84からの要求を受信し、ステップS192に進む。
ステップS192では、DBアクセスモジュール86は、なりすまし防止モジュール84から要求されたサービス合言葉およびPK合言葉、並びにユーザIDを、PMDB72から読み出し、なりすまし防止モジュール84に出力する。
なりすまし防止モジュール84は、ステップS174において、DBアクセスモジュール86からのサービス合言葉およびPK合言葉、並びにユーザIDを受信し、ステップS175に進む。ステップS175では、なりすまし防止モジュール84は、サービスシステム24からのサービス合言葉と、PMDB72に記憶されたサービス合言葉(ステップS174で受信したサービス合言葉)とを比較し、それらが一致するかどうかを判定する。
ステップS175において、サービスシステム24からのサービス合言葉と、PMDB72に記憶されたサービス合言葉とが一致しないと判定された場合、なりすまし防止モジュール84は、サービスシステム24が、なりすましである可能性があると判定し、通信モジュール81に対して、通信の拒否を表す拒否信号を出力する。
通信モジュール81は、ステップS143において、なりすまし防止モジュール84からの拒否信号を受信し、ステップS144に進み、その拒否信号を、サービスシステム24に送信する。そして、サービスシステム24は、ステップS122において、通信モジュール81からの拒否信号を受信する。
PK22は、以上のように、拒否信号を、サービスシステム24に送信した後は、サービスシステム24からのアクセスを拒否する。即ち、PK22は、サービスシステム24との通信を拒否する。
一方、ステップS175において、サービス合言葉が一致すると判定された場合、ステップS176に進み、なりすまし防止モジュール84は、サービスシステム24が、なりすましでないとして、ユーザIDと、PMDB72にサービスシステム24のサービスIDと対応付けて記憶されたPK合言葉(ステップS174で受信されたPK合言葉)とを、通信モジュール81に出力する。
通信モジュール81は、ステップS145において、なりすまし防止モジュール84からのユーザIDとPK合言葉を受信して、ステップS146に進み、そのユーザIDとPK合言葉を、サービスシステム24に送信する。
サービスシステム24は、ステップS123において、PK22(の通信モジュール81)からのユーザIDとPK合言葉を受信し、ステップS124に進む。ステップS124では、サービスシステム24は、PK22からのユーザIDに対応付けて記憶しているPK合言葉と、PK22からのPK合言葉(ステップS123で受信したPK合言葉)とを比較し、一致するか否かを判定する。
ステップS124において、PK合言葉が一致しないと判定された場合、PK22が、なりすましである可能性があるとして、サービスシステム24は、通信の拒否を表す拒否信号を、PK22に送信する。PK22では、ステップS177において、なりすまし防止モジュール84が、通信モジュール81を介して、サービスシステム24からの拒否信号を受信する。
サービスシステム24は、以上のように、拒否信号を、PK22に送信した後は、PK22からのアクセスを拒否する。即ち、サービスシステム24は、PK22との通信を拒否する。
一方、ステップS124において、PK合言葉が一致すると判定された場合、サービスシステム24は、PK22がなりすましでないことを確認することができたとして、ステップS125に進み、PK22に対してPMDの読み出し要求を送信する。
PK22の通信モジュール81は、ステップS147において、サービスシステム24からの読み出し要求を受信して、ステップS148に進み、その読み出し要求を、DBアクセスモジュール86に対して出力する。
DBアクセスモジュール86は、ステップS193において、通信モジュール81からの読み出し要求を受信して、ステップS194に進み、その読み出し要求によって要求されているPMDを、PMDB72の、サービスシステム24のサービスIDに対応するディレクトリから読み出す。
ここで、ステップS194では、DBアクセスモジュール86は、読み出し要求によって要求されているPMDの読み出しが許可されているかどうかを、サービスシステム24のサービスIDに対応するディレクトリのアクセス許可情報(図36)を参照することにより確認し、読み出し要求によって要求されているPMDのうち、読み出しが許可されているPMDのみを、PMDB72から読み出す。
その後、ステップS195に進み、DBアクセスモジュール86は、PMDB72から読み出したPMDを、通信モジュール81に対して出力し、通信モジュール81は、ステップS149において、そのPMDを受信して、ステップS150に進む。
ステップS150では、通信モジュール81は、ステップS149で受信したPMDを、サービスシステム24に対して送信し、サービスシステム24は、ステップS126において、そのPMDを受信して、ステップS127に進む。
ステップS127では、サービスシステム24は、ステップS126でPK22から受信したPMDに基づいて、各種の処理(サービス対応処理)を実行する。ステップS127のサービス対応処理の結果、PK22からのPMDの変更が必要となる場合、サービスシステム24は、ステップS128に進み、PK22からのPMDを変更して、PK22に対して送信する。
PK22の通信モジュール81は、ステップS151において、サービスシステム24からのPMDを受信して、ステップS152に進み、そのPMDを、DBアクセスモジュール86に対して出力する。
DBアクセスモジュール86は、ステップS196において、通信モジュール81からのPMD、即ち、サービスシステム24によって変更されたPMDを受信して、ステップS197に進み、そのPMDの変更が許可されているかどうかを、PMDB72における、サービスシステム24のサービスIDに対応するディレクトリのアクセス許可情報(図36)を参照することにより確認する。さらに、ステップS197では、DBアクセスモジュール86は、サービスシステム24によって変更されたPMDに対応する、PMDB72のPMDのうち、変更が許可されているものを、サービスシステム24によって変更されたPMDにしたがって変更し(PMDの更新を行い)、処理を終了する。
以上のように、PK22において、サービス合言葉の一致性よるサービスシステム24のなりすましの確認を行うとともに、サービスシステム24において、PK合言葉の一致性によるPK22のなりすましの確認を行うので、安全なサービスの提供を行うことができる。
なお、上述の場合には、PK22において、サービス合言葉の一致性を確認し、その後、サービスシステム24において、PK合言葉の一致性を確認するようにしたが、先に、サービスシステム24において、PK合言葉の一致性を確認し、その後、PK22において、サービス合言葉の一致性を確認することも可能である。
次に、図39は、公開鍵により暗号化された情報による認証を利用したなりすまし防止処理を含むPK22とサービスシステム24の処理を説明するアローチャートである。
図39のなりすまし防止処理では、PK22において、サービスシステム24がなりすましではないことを確認し、その後、サービスシステム24において、PK22がなりすましではないことを確認する。そして、PK22とサービスシステム24において、それぞれがなりすましではないことを確認することができた後、PMDの読み出し、または変更の処理が行われる。
なお、PK22とサービスシステム24は、例えば、RSA(Rivest, Shamir, Adeleman)などの公開鍵方式の暗号アルゴリズムによる情報の暗号化または復号の処理を実行する機能を有しているものとする。
そして、PK22において、サービスシステム24のサービスIDが登録されるときに、PK22では、サービスシステム24の公開鍵が、例えば、サービスシステム24から取得され、サービスシステム24のサービスIDに対応付けて、PMDB72に記憶されているものとする。同様に、サービスシステム24でも、PK22の公開鍵が、PK22から取得され、PK22のユーザIDに対応付けて記憶されているものとする。
さらに、PK22とサービスシステム24それぞれは、自身の秘密鍵を記憶しているものとする。
まず最初に、ステップS211において、サービスシステム24は、自身のサービスIDを、PK22に送信する。PK22の通信モジュール81は、ステップS241において、サービスシステム24からのサービスIDを受信して、ステップS242に進み、そのサービスIDを、なりすまし防止モジュール84に転送する。
なりすまし防止モジュール84は、ステップS281において、通信モジュール81から転送されてくる、サービスシステム24からのサービスIDを受信して、ステップS282に進み、図41を参照して後述するサービスIDマッチング処理を実行し、ステップS283に進む。
ステップS283では、なりすまし防止モジュール84は、DBアクセスモジュール86に対して、ユーザID、PK22の秘密鍵、およびサービスシステム24のサービスIDに対応する公開鍵の要求を通知し、DBアクセスモジュール86は、ステップS311において、その要求を受信する。
そして、DBアクセスモジュール86は、ステップS312に進み、なりすまし防止モジュール84から要求のあったユーザID、PK22の秘密鍵、およびサービスシステム24のサービスIDに対応する公開鍵を、PMDB72から読み出し、なりすまし防止モジュール84に供給する。
なりすまし防止モジュール84は、ステップS284において、DBアクセスモジュール86からのユーザID、PK22の秘密鍵、およびサービスシステム24のサービスIDに対応する公開鍵(サービスシステム24の公開鍵)を受信し、ステップS285に進む。
ステップS285では、なりすまし防止モジュール84は、サービスシステム24を認証するための、いわゆるチャンレンジコードを生成する。さらに、ステップS285では、なりすまし防止モジュール84は、チャレンジコードを、サービスシステム24の公開鍵で暗号化し、その結果得られる暗号化チャレンジコードを、ユーザIDとともに、通信モジュール81に出力する。
通信モジュール81は、ステップS243において、なりすまし防止モジュール84からの暗号化チャレンジコードとユーザIDを受信して、ステップS244に進み、その暗号化チャレンジコードとユーザIDを、サービスシステム24に送信する。
サービスシステム24は、ステップS212において、PK22(の通信モジュール81)からの暗号化チャレンジコードとユーザIDを受信し、ステップS213に進む。
ステップS213では、サービスシステム24は、PK22からの暗号化チャレンジコードを、自身の秘密鍵により、チャレンジコードに復号する。さらに、ステップS213では、サービスシステム24は、そのチャレンジコードを、いわゆるレスポンスコードとして、そのレスポンスコードを、ステップS212でPK22から受信したユーザIDと対応付けて記憶している公開鍵(PK22の公開鍵)で暗号化し、その結果得られる暗号化レスポンスコードを、PK22に対して送信する。
PK22の通信モジュール81は、ステップS245において、サービスシステム24からの暗号化レスポンスコードを受信して、ステップS246に進み、その暗号化レスポンスコードを、なりすまし防止モジュール84に対して出力する。
なりすまし防止モジュール84は、ステップS286において、通信モジュール81からの暗号化レスポンスコードを受信し、その暗号化レスポンスコードを、自身の秘密鍵で、レスポンスコードに復号して、ステップS287に進む。
ステップS287では、なりすまし防止モジュール84は、レスポンスコードと、ステップS285で生成したチャレンジコードと比較して、そのチャレンジコードとレスポンスコードが一致しているか否かを判定する。
ステップS287において、チャレンジコードとレスポンスコードが一致しないと判定された場合、サービスシステム24が、なりすましである可能性があるとして、なりすまし防止モジュール84は、通信モジュール81に対して、通信の拒否を表す拒否信号を通知する。
通信モジュール81は、ステップS247において、なりすまし防止モジュール84からの拒否信号を受信して、ステップS248に進み、その拒否信号を、サービスシステム24に送信する。そして、サービスシステム24は、ステップS214において、通信モジュール81からの拒否信号を受信する。
PK22は、以上のように、拒否信号を、サービスシステム24に送信した後は、サービスシステム24からのアクセスを拒否する。即ち、PK22は、サービスシステム24との通信を拒否する。
一方、ステップS287において、チャレンジコードとレスポンスコードが一致すると判定された場合、ステップS288に進み、なりすまし防止モジュール84は、サービスシステム24がなりすましでないことが確認できたことを表すOKコードを、通信モジュール81を介して、サービスシステム24に送信する。
サービスシステム24は、ステップS215において、PK22からのOKコードを受信して、ステップS216に進み、PK22を認証するためのチャレンジコードを生成する。さらに、ステップS216において、サービスシステム24は、そのチャレンジコードを、PK22のユーザIDに対応付けて記憶している公開鍵(PK22の公開鍵)で暗号化し、その結果得られる暗号化チャレンジコードを、PK22に対して送信する。
PK22の通信モジュール81は、ステップS249において、サービスシステム24からの暗号化チャレンジコードを受信して、ステップS250に進み、その暗号化チャレンジコードを、なりすまし防止モジュール84に対して出力する。
なりすまし防止モジュール84は、ステップS289において、通信モジュール81からの暗号化チャレンジコードを受信して、ステップS290に進む。ステップS290では、なりすまし防止モジュール84は、ステップS289で受信した暗号化チャレンジコードを、ステップS284で得たPK22の秘密鍵で、チャレンジコードに復号する。さらに、ステップS290では、なりすまし防止モジュール84は、PK22の秘密鍵による復号の結果得られたチャレンジコードをレスポンスコードとして、そのレスポンスコードを、サービスシステム24のサービスIDに対応付けて記憶されている公開鍵(ステップS284で得たサービスシステム24の公開鍵)で暗号化し、その結果得られる暗号化レスポンスコードを、通信モジュール81に対して出力する。
通信モジュール81は、ステップS251において、なりすまし防止モジュール84からの暗号化レスポンスコードを受信して、ステップS252に進み、その暗号化レスポンスコードを、サービスシステム24に対して送信する。
サービスシステム24は、ステップS217において、PK22(の通信モジュール81)からの暗号化レスポンスコードを受信し、その暗号化レスポンスコードを、自身の秘密鍵で、レスポンスコードに復号して、ステップS218に進む。
ステップS218では、サービスシステム24は、ステップS217で復号したレスポンスコードと、ステップS216で生成したチャレンジコードとを比較し、両者が一致するか否かを判定する。
ステップS218において、チャレンジコードとレスポンスコードとが一致しないと判定された場合、サービスシステム24は、PK22が、なりすましである可能性があるとして、PK22に対して、通信の拒否を表す拒否信号を送信する。
PK22のPK22の通信モジュール81は、ステップS253において、サービスシステム24からの拒否信号を受信して、ステップS254に進み、その拒否信号を、なりすまし防止モジュール84に対して送信する。なりすまし防止モジュール84は、ステップS291において、通信モジュール81からの拒否信号を受信して、処理を終了する。
サービスシステム24は、以上のように、拒否信号を、PK22に送信した後は、PK22からのアクセスを拒否する。即ち、サービスシステム24は、PK22との通信を拒否する。
一方、ステップS218において、チャレンジコードとレスポンスコードが一致すると判定された場合、即ち、PK22とサービスシステム24において、相互認証に成功した場合、サービスシステム24は、PK22がなりすましでないことを確認することができたとして、ステップS219に進み、PK22に対してPMDの読み出し要求を送信する。
PK22の通信モジュール81は、ステップS255において、サービスシステム24からの読み出し要求を受信して、ステップS256に進み、その読み出し要求を、DBアクセスモジュール86に対して出力する。
DBアクセスモジュール86は、ステップS313において、通信モジュール81からの読み出し要求を受信して、ステップS314に進み、その読み出し要求によって要求されているPMDを、PMDB72の、サービスシステム24のサービスIDに対応するディレクトリから読み出す。
ここで、ステップS314では、図38のステップS194における場合と同様に、DBアクセスモジュール86は、読み出し要求によって要求されているPMDの読み出しが許可されているかどうかを、サービスシステム24のサービスIDに対応するディレクトリのアクセス許可情報(図36)を参照することにより確認し、読み出し要求によって要求されているPMDのうち、読み出しが許可されているPMDのみを、PMDB72から読み出す。
その後、ステップS315に進み、DBアクセスモジュール86は、PMDB72から読み出したPMDを、通信モジュール81に対して出力し、通信モジュール81は、ステップS257において、そのPMDを受信して、ステップS258に進む。
ステップS258では、通信モジュール81は、ステップS257で受信したPMDを、サービスシステム24に対して送信し、サービスシステム24は、ステップS220において、そのPMDを受信して、ステップS221に進む。
ステップS221では、サービスシステム24は、ステップS220でPK22から受信したPMDに基づいて、サービス対応処理としての各種の処理を実行する。ステップS221のサービス対応処理の結果、PK22からのPMDの変更が必要となる場合、サービスシステム24は、ステップS222に進み、PK22からのPMDを変更して、PK22に対して送信する。
PK22の通信モジュール81は、ステップS259において、サービスシステム24からのPMDを受信して、ステップS260に進み、そのPMDを、DBアクセスモジュール86に対して出力する。
DBアクセスモジュール86は、ステップS316において、通信モジュール81からのPMD、即ち、サービスシステム24によって変更されたPMDを受信して、ステップS317に進み、そのPMDの変更が許可されているかどうかを、PMDB72における、サービスシステム24のサービスIDに対応するディレクトリのアクセス許可情報(図36)を参照することにより確認する。さらに、ステップS317では、DBアクセスモジュール86は、サービスシステム24によって変更されたPMDに対応する、PMDB72のPMDのうち、変更が許可されているものを、サービスシステム24によって変更されたPMDにしたがって変更し(PMDの更新を行い)、処理を終了する。
以上のように、PK22およびサービスシステム24において、いわゆるチャレンジ&レスポンス方式による認証を行う場合にも、安全なサービスの提供を行うことができる。
なお、上述の場合には、PK22において、先に、サービスシステム24の認証を行い、その後、サービスシステム24において、PK22の認証を行うようにしたが、先に、サービスシステム24において、PK22の認証を行い、その後、PK22において、サービスシステム24の認証を行うことも可能である。
また、上述の場合には、公開鍵方式で、チャレンジコードとレスポンスコードの暗号化/復号を行うこととしたが、チャレンジコードとレスポンスコードの暗号化/復号は、共通鍵方式で行うことも可能である。
さらに、図38または図39において、相互認証が成功した後のPK22とサービスシステム24との間の通信では、情報は、例えば、公開鍵方式などで暗号化されてやりとりされる。即ち、図38におけるステップS126とS150の通信、およびステップS128とS151の通信、並びに、図39におけるステップS220とS258の通信、およびステップS222とS259の通信では、情報が暗号化されてやりとりされる。
次に、図40を参照して、図37のステップS102のサービスID登録処理の詳細について説明する。
ここで、以下では、サービスシステム24のサービスIDとして、例えば、URI(Uniform Resource Identifiers)が採用されているものとする。
まず最初に、ステップS331において、DBアクセスモジュール86は、マスク情報が設定されているか否かを判定する。
ここで、マスク情報は、URIの一部をマスクするための情報であり、例えば、ユーザが、予め設定することができる。
また、URIは、例えば、スキーム名、ホスト名、ポート番号、およびパス名で構成される。なお、URIにおいて、ポート番号は省略することができる。
ポート番号が省略されたURIは、例えば、「http://aaa.bbb.ccc/ddd」のように記述される。このURI「http://aaa.bbb.ccc/ddd」のうち、httpがスキーム名であり、aaa.bbb.cccがホスト名であり、dddがパス名である。
例えば、あるサービス提供会社が、複数のサービスシステム24を運用している場合、その複数のサービスシステム24のいずれに対しても、同一のPMDの読み出しや変更を許可するときには、PK22において、その複数のサービスシステム24それぞれのサービスIDを別々に登録するのは面倒である。さらに、この場合、PK22において、複数のサービスシステム24それぞれを区別する必要もない。
一方、サービスシステム24のサービスIDとしてURIを採用した場合、同一のサービス提供会社が運用する複数のサービスシステム24のURIのうちの、スキーム名とホスト名(例えば、「http://aaa.bbb.ccc」)、またはスキーム名とホスト名の一部(例えば、「http://aaa.bbb」)は、一般に、同一のものが採用される。
この場合、同一のサービス提供会社が運用する複数のサービスシステム24は、URIのうちの、スキーム名とホスト名、またはスキーム名とホスト名の一部によって特定することができる。
マスク情報は、同一のサービス提供会社が運用する複数のサービスシステム24を区別せずに特定することができる、URIのスキーム名とホスト名、またはスキーム名とホスト名の一部を除く部分をマスクするために設定される。
ステップS331において、マスク情報が設定されていると判定された場合、ステップS332に進み、DBアクセスモジュール86は、図37のステップS101で受信したサービスIDとしてのURIの一部を、マスク情報にしたがってマスクし、そのマスク情報によってマスクされたURIを、サービスIDとして、PMDB72に登録して、ステップS334に進む。即ち、DBアクセスモジュール86は、例えば、PMDB72に、マスク情報によってマスクされたURIをディレクトリ名とするディレクトリを生成する。
また、ステップS331において、マスク情報が設定されていないと判定された場合、ステップS333に進み、DBアクセスモジュール86は、図37のステップS101で受信したサービスIDとしてのURIを、そのまま、PMDB72に登録して、ステップS334に進む。即ち、DBアクセスモジュール86は、例えば、PMDB72に、図37のステップS101で受信したサービスIDとしてのURIをディレクトリ名とするディレクトリを生成する。
ステップS334では、DBアクセスモジュール86は、サービスシステム24が図37のステップS1で送信した情報によって表される読み出し変更対象メタデータであるPMDを、ステップS332またはS333で生成したディレクトリに記憶させて、サービスID登録処理を終了する。
次に、図41を参照して、図38のステップS172、または図39のステップS282でなりすまし防止モジュール84が行うサービスIDマッチング処理の詳細について説明する。
ステップS351において、なりすまし防止モジュール84は、PMDB72(図36)に登録されている最初のサービスIDを注目サービスIDとして、その注目サービスIDと、図38のS171または図39のS281で受信した、サービスシステム24からのサービスIDであるURI(サービスシステム24のURI)とを、その先頭の文字から比較し、ステップS352に進む。
ここで、なりすまし防止モジュール84は、DBアクセスモジュール86を介して、PMDB72(図36)に登録されているサービスIDを取得する。
ステップS352では、なりすまし防止モジュール84は、サービスシステム24のURIと、注目サービスIDとを、その先頭の文字から比較した結果、URIが、その先頭の文字から注目サービスIDと一致する部分を有するかどうかを判定する。
ステップS352において、サービスシステム24のURIが注目サービスIDに一致する部分を有すると判定された場合、ステップS353に進み、なりすまし防止モジュール84は、注目サービスIDを、サービスシステム24を特定するサービスIDとして認識し、サービスIDマッチング処理を終了する。
また、ステップS352において、サービスシステム24のURIが注目サービスIDに一致する部分を有しないと判定された場合、ステップS354に進み、なりすまし防止モジュール84は、PMDB72に登録されているサービスIDすべてを、注目サービスIDとして、サービスシステム24のURIと比較したかどうかを判定する。
ステップS354において、PMDB72に登録されているサービスIDすべてを、まだ、注目サービスIDとしていないと判定された場合、ステップS355に進み、なりすまし防止モジュール84は、PMDB72に登録されているサービスIDのうち、まだ、注目サービスIDとしていないものの1つを、新たな注目サービスIDとし、ステップS351における場合と同様に、サービスシステム24のURIと比較する。そして、ステップS352に進み、以下、同様の処理が繰り返される。
一方、ステップS354において、PMDB72に登録されているサービスIDすべてを、注目サービスIDとしたと判定された場合、即ち、サービスシステム24のURIと一致するサービスIDが、PMDB72に登録されていない場合、ステップS356に進み、なりすまし防止モジュール84は、通信モジュール81を介し、サービスシステム24に対して、サービスの提供の拒否を通知し、サービスIDマッチング処理を終了する。
なお、上述のように、ステップS356において、サービスシステム24に対して、サービスの提供の拒否が通知され、図38のステップS172、または図39のステップS282のサービスIDマッチング処理が終了した場合、図38または図39では、以降の処理は行われない。
次に、図42を参照して、PK22,pBase23、およびサービスシステム24によるPMDのやりとりを説明する。
PK22は、上述したように、サービスポイント24をアクセスポイントとして、ネットワーク21を介して、pBase23と通信することができる。
図42一番上に示すように、PK22とpBase23との間で通信が行われることにより、PK22に記憶されているPMDと、pBase23に記憶されているPMDとを比較し、PMDの同期を行うことができる。このPMDの同期によれば、例えば、PK22のPMDの内容が更新されている場合、pBase23のPMDも同様に更新される。なお、PMDの同期の詳細については後述する。
また、例えば、pBase23には、PK22に記憶しきれないPMDを記憶させておくことができる。この場合、図42上から2番目に示すように、サービスシステム24は、pBase23のPMDを参照して、PK22のユーザに対し、サービスを提供することができる。
さらに、図42一番下に示すように、pBase23とサービスシステム24との間で、ネットワーク21を介して通信を行うことにより、pBase23からサービスシステム24に対して、PMDを提供し、pBase23において、そのPMDに応じたサービスを、サービスシステム24から受けることもできる。
次に、図43と図44を参照して、図42一番下に示したpBase23とサービスシステム24との間の処理の流れを説明する。
なお、図43では、PK22(のユーザ)に記憶されているのと同一のPMDB72が、pBase23に記憶されているものとし、さらに、サービスシステム24との間で行われるなりすまし防止処理として、図38で説明した合言葉による認証を利用した処理が採用されている。
また、図43では、pBase23は、図38で説明したPK22と同様に、PK合言葉、サービスシステム合言葉、PK22のユーザID、およびサービスシステム24のサービスIDを記憶しているものとする。
まず最初に、ステップS371において、サービスシステム24は、自身のサービスIDと、PK22のユーザIDに対応付けて記憶しているサービス合言葉を、pBase23に送信し、pBase23は、ステップS391において、サービスシステム24からのサービスIDおよびサービス合言葉を受信する。
ここで、ステップS371では、サービスシステム24は、既に、PK22またはpBase23から、PK22のユーザIDを受信しており、そのユーザIDに対応付けて記憶しているサービス合言葉を、pBase23に送信する。
pBase23は、ステップS392において、ステップS391で受信したサービスシステム24からのサービスIDを用いて、図41を参照して説明したサービスIDマッチング処理を実行し、ステップS393に進む。
ステップS393では、pBase23は、サービスシステム24からのサービスIDに対応付けて記憶しているサービス合言葉およびPK合言葉を認識し、サービスシステム24からのサービス合言葉と、自身が記憶しているサービス合言葉とを比較することにより、それらが一致するかどうかを判定する。
ステップS393において、サービスシステム24からのサービス合言葉と、自身が記憶しているサービス合言葉(サービスシステム24からのサービスIDに対応付けて記憶しているサービス合言葉)とが一致しないと判定された場合、pBase23は、サービスシステム24が、なりすましである可能性があると判定し、サービスシステム24に対して、通信の拒否を表す拒否信号を出力する。
サービスシステム24は、ステップS372において、pBase23からの拒否信号を受信する。
pBase23は、以上のように、拒否信号を、サービスシステム24に送信した後は、サービスシステム24からのアクセスを拒否する。即ち、pBase23は、サービスシステム24との通信を拒否する。
一方、ステップS393において、サービス合言葉が一致すると判定された場合、ステップS394に進み、pBase23は、サービスシステム24が、なりすましでないとして、PK22のユーザIDと、サービスシステム24のサービスIDに対応付けて記憶しているPK合言葉とを、サービスシステム24に送信する。
サービスシステム24は、ステップS373において、pBase23からのユーザIDとPK合言葉を受信し、ステップS374に進む。ステップS374では、サービスシステム24は、pBase23からのユーザIDに対応付けて記憶しているPK合言葉と、pBase23からのPK合言葉(ステップS373で受信したPK合言葉)とを比較し、一致するか否かを判定する。
ステップS374において、PK合言葉が一致しないと判定された場合、pBase23が、なりすましである可能性があるとして、サービスシステム24は、通信の拒否を表す拒否信号を、pBase23に送信する。pBase23は、ステップS395において、サービスシステム24からの拒否信号を受信する。
サービスシステム24は、以上のように、拒否信号を、pBase23に送信した後は、pBase23からのアクセスを拒否する。即ち、サービスシステム24は、pBase23との通信を拒否する。
一方、ステップS374において、PK合言葉が一致すると判定された場合、サービスシステム24は、pBase23がなりすましでないことを確認することができたとして、ステップS375に進み、pBase23に対してPMDの読み出し要求を送信する。
pBase23は、ステップS396において、サービスシステム24からの読み出し要求を受信して、ステップS397に進み、その読み出し要求によって要求されているPMDを読み出す。
ここで、ステップS397では、pBase23は、図38のステップS194における場合と同様に、読み出し要求によって要求されているPMDの読み出しが許可されているかどうかを確認し、読み出し要求によって要求されているPMDのうち、読み出しが許可されているPMDのみを読み出す。
その後、ステップS398に進み、pBase23は、自身から読み出したPMDを、サービスシステム24に対して送信し、サービスシステム24は、ステップS376において、そのPMDを受信して、ステップS377に進む。
ステップS377では、サービスシステム24は、ステップS376でpBase23から受信したPMDに基づいて、各種の処理(サービス対応処理)を実行する。ステップS377のサービス対応処理の結果、pBase23からのPMDの変更が必要となる場合、サービスシステム24は、ステップS378に進み、pBase23からのPMDを変更して、pBase23に対して送信する。
pBase23は、ステップS399において、サービスシステム24からのPMDを受信して、ステップS400に進み、そのPMDの変更が許可されているかどうかを、サービスシステム24のサービスIDに対応するディレクトリのアクセス許可情報(図36)を参照することにより確認する。さらに、ステップS400では、pBase23は、自身が記憶しているPMDのうちの、サービスシステム24によって変更されたPMDに対応するものの中で、その変更が許可されているPMDを、サービスシステム24によって変更されたPMDにしたがって変更し(PMDの更新を行い)、処理を終了する。
以上のように、pBase23において、サービス合言葉の一致性よるサービスシステム24のなりすましの確認を行うとともに、サービスシステム24において、PK合言葉の一致性によるpBase23のなりすましの確認を行うので、安全なサービスの提供を行うことができる。
なお、上述の場合には、pBase23において、サービス合言葉の一致性を確認し、その後、サービスシステム24において、PK合言葉の一致性を確認するようにしたが、先に、サービスシステム24において、PK合言葉の一致性を確認し、その後、pBase23において、サービス合言葉の一致性を確認することも可能である。
次に、図44を参照して、図42一番下におけるpBase23とサービスシステム24との間の処理の流れの別の例を説明する。
図44でも、図43における場合と同様に、PK22に記憶されているのと同一のPMDB72が、pBase23に記憶されているものとする。
また、図44では、サービスシステム24との間で行われるなりすまし防止処理として、図39における場合と同様に公開鍵により暗号化された情報による認証が採用されているものとする。
さらに、図44では、pBase23とサービスシステム24が、例えば、公開鍵方式の暗号アルゴリズムによる情報の暗号化または復号の処理を実行する機能を有しているものとし、従って、pBase23は、PK22の公開鍵に対する秘密鍵を記憶しており、サービスシステム24は、自身の公開鍵に対する秘密鍵を記憶しているものとする。また、pBase23では、サービスシステム24の公開鍵が、サービスシステム24のサービスIDに対応付けて記憶されており、サービスシステム24でも、PK22の公開鍵が、PK22のユーザIDに対応付けて記憶されているものとする。
まず最初に、ステップS421において、サービスシステム24は、自身のサービスIDを、pBase23に送信する。pBase23は、ステップS451において、サービスシステム24からのサービスIDを受信して、ステップS452に進み、そのサービスIDを用い、図41を参照して説明したサービスIDマッチング処理を実行して、ステップS453に進む。
ステップS453では、pBase23は、PK22のユーザIDおよび秘密鍵、並びにサービスシステム24のサービスIDに対応する公開鍵を認識し、サービスシステム24を認証するためのチャンレンジコードを生成する。さらに、ステップS453では、pBase23は、チャレンジコードを、サービスシステム24の公開鍵で暗号化し、その結果得られる暗号化チャレンジコードを、ユーザIDとともに、サービスシステム24に送信する。
サービスシステム24は、ステップS422において、pBase23からの暗号化チャレンジコードとユーザIDを受信し、ステップS423に進む。
ステップS423では、サービスシステム24は、pBase23からの暗号化チャレンジコードを、自身の秘密鍵により、チャレンジコードに復号する。さらに、ステップS423では、サービスシステム24は、そのチャレンジコードを、レスポンスコードとして、そのレスポンスコードを、ステップS422でpBase23から受信したユーザIDと対応付けて記憶している公開鍵(PK22の公開鍵)で暗号化し、その結果得られる暗号化レスポンスコードを、pBase23に対して送信する。
pBase23は、ステップS454において、サービスシステム24からの暗号化レスポンスコードを受信して、ステップS455に進み、その暗号化レスポンスコードを、PK22の秘密鍵で、レスポンスコードに復号する。さらに、ステップS455では、pBase23は、レスポンスコードと、ステップS453で生成したチャレンジコードと比較して、そのチャレンジコードとレスポンスコードが一致しているか否かを判定する。
ステップS455において、チャレンジコードとレスポンスコードが一致しないと判定された場合、サービスシステム24が、なりすましである可能性があるとして、pBase23は、通信の拒否を表す拒否信号を、サービスシステム24に送信する。そして、サービスシステム24は、ステップS424において、pBase23からの拒否信号を受信する。
pBase23は、以上のように、拒否信号を、サービスシステム24に送信した後は、サービスシステム24からのアクセスを拒否する。即ち、pBase23は、サービスシステム24との通信を拒否する。
一方、ステップS455において、チャレンジコードとレスポンスコードが一致すると判定された場合、ステップS456に進み、pBase23は、サービスシステム24がなりすましでないことが確認できたことを表すOKコードを、サービスシステム24に送信する。
サービスシステム24は、ステップS425において、pBase23からのOKコードを受信して、ステップS426に進み、pBase23を認証するためのチャレンジコードを生成する。さらに、ステップS426において、サービスシステム24は、そのチャレンジコードを、PK22のユーザIDに対応付けて記憶している公開鍵(PK22の公開鍵)で暗号化し、その結果得られる暗号化チャレンジコードを、pBase23に対して送信する。
pBase23は、ステップS457において、サービスシステム24からの暗号化チャレンジコードを受信して、ステップS458に進み、その暗号化チャレンジコードを、PK22の秘密鍵で、チャレンジコードに復号する。さらに、ステップS458では、pBase23は、PK22の秘密鍵による復号の結果得られたチャレンジコードをレスポンスコードとして、そのレスポンスコードを、サービスシステム24のサービスIDに対応付けて記憶している公開鍵(サービスシステム24の公開鍵)で暗号化し、その結果得られる暗号化レスポンスコードを、サービスシステム24に対して送信する。
サービスシステム24は、ステップS427において、pBase23からの暗号化レスポンスコードを受信し、その暗号化レスポンスコードを、自身の秘密鍵で、レスポンスコードに復号して、ステップS428に進む。
ステップS428では、サービスシステム24は、ステップS427で復号したレスポンスコードと、ステップS426で生成したチャレンジコードとを比較し、両者が一致するか否かを判定する。
ステップS428において、チャレンジコードとレスポンスコードとが一致しないと判定された場合、サービスシステム24は、pBase23が、なりすましである可能性があるとして、pBase23に対して、通信の拒否を表す拒否信号を送信する。
pBase23は、ステップS459において、サービスシステム24からの拒否信号を受信して、処理を終了する。
サービスシステム24は、以上のように、拒否信号を、pBase23に送信した後は、pBase23からのアクセスを拒否する。即ち、サービスシステム24は、pBase23との通信を拒否する。
一方、ステップS428において、チャレンジコードとレスポンスコードが一致すると判定された場合、即ち、pBase23とサービスシステム24において、相互認証に成功した場合、サービスシステム24は、pBase23がなりすましでないことを確認することができたとして、ステップS429に進み、pBase23に対してPMDの読み出し要求を送信する。
pBase23は、ステップS460において、サービスシステム24からの読み出し要求を受信し、ステップS461に進み、その読み出し要求によって要求されているPMDを読み出す。
ここで、ステップS461では、pBase23は、図38のステップS194における場合と同様に、読み出し要求によって要求されているPMDの読み出しが許可されているかどうかを確認し、読み出し要求によって要求されているPMDのうち、読み出しが許可されているPMDのみを読み出す。
その後、ステップS462に進み、pBase23は、自身から読み出したPMDを、サービスシステム24に対して送信し、サービスシステム24は、ステップS430において、そのPMDを受信して、ステップS431に進む。
ステップS431では、サービスシステム24は、ステップS430でpBase23から受信したPMDに基づいて、サービス対応処理としての各種の処理を実行する。ステップS431のサービス対応処理の結果、pBase23からのPMDの変更が必要となる場合、サービスシステム24は、ステップS432に進み、pBase23からのPMDを変更して、pBase23に対して送信する。
pBase23は、ステップS463において、サービスシステム24からのPMDを受信して、ステップS464に進み、そのPMDの変更が許可されているかどうかを、サービスシステム24のサービスIDに対応するディレクトリのアクセス許可情報(図36)を参照することにより確認する。さらに、ステップS464では、pBase23は、自身が記憶しているPMDのうちの、サービスシステム24によって変更されたPMDに対応するものの中で、その変更が許可されているPMDを、サービスシステム24によって変更されたPMDにしたがって変更し(PMDの更新を行い)、処理を終了する。
以上のように、pBase23およびサービスシステム24において、いわゆるチャレンジ&レスポンス方式による認証を行う場合にも、安全なサービスの提供を行うことができる。
なお、上述の場合には、pBase23において、先に、サービスシステム24の認証を行い、その後、サービスシステム24において、pBase23の認証を行うようにしたが、先に、サービスシステム24において、pBase23の認証を行い、その後、pBase23において、サービスシステム24の認証を行うことも可能である。
また、上述の場合には、公開鍵方式で、チャレンジコードとレスポンスコードの暗号化/復号を行うこととしたが、チャレンジコードとレスポンスコードの暗号化/復号は、共通鍵方式で行うことも可能である。
さらに、図43または図44において、相互認証が成功した後のpBase23とサービスシステム24との間の通信では、情報は、例えば、公開鍵方式などで暗号化されてやりとりされる。即ち、図43におけるステップS376とS398の通信、およびステップS378とS399の通信、並びに、図44におけるステップS430とS462の通信、およびステップS432とS463の通信では、情報が暗号化されてやりとりされる。
次に、図45乃至図47は、PMDの内容の例を示している。
PMDは、サービスIDに対応付けられたメタデータの集合であり、そのメタデータの識別情報であるプロパティ(属性)と、そのプロパティの内容(属性値)とを含んでいる。
図45では、メタデータの属性として、「name」、「なりすまし防止方法」、「サービス公開鍵」、「PK秘密鍵」、「action」、および「番組嗜好情報」が設けられている。
図45のPMD(メタデータ)が、例えば、サービスID1に対応付けられている場合、属性「name」は、サービスID1に対応するサービスシステム24に対して提供されたユーザIDを示し、図45では、その属性値は「foo」となっている。
図45において、属性「なりすまし防止方法」は、サービスID1に対応するサービスシステム24との間で行われるなりすまし防止処理の方法を示し、その属性値は、「公開鍵方式」となっている。
ここで、PK22と、例えば、サービスID1に対応するサービスシステム24との間で、図37の処理が行われ、ステップS82において、「公開鍵方式」を表すコードが、確認コードとして生成された場合、図45に示したように、属性「なりすまし防止方法」の属性値は、「公開鍵方式」とされる。
また、図45では、属性「なりすまし防止方法」の属性値が、「公開鍵方式」となっているため、その公開鍵方式の暗号化/復号で用いられる鍵を表す属性「サービス公開鍵」および「PK秘密鍵」がPMDに設けられている。
即ち、属性「サービス公開鍵」は、サービスID1に対応するサービスシステム24の公開鍵を示し、図45では、その属性値として、サービスシステム24の公開鍵のデータが記述されている。
属性「PK秘密鍵」は、PK22の秘密鍵を示し、図45では、その属性値として、PK22の秘密鍵のデータが記述されている。
属性「action」は、サービスID1に対応するサービスシステム24からのサービスを受けるときに実行されるプログラムを示し、その属性値として、例えば、プログラムの実行形式ファイル(名)が記述される。
属性「番組嗜好情報」は、サービスID1に対応するサービスシステム24からのサービスを受けるときに利用されるユーザの嗜好情報を示し、図45では、その属性値として、「スポーツ10、バラエティ7、音楽5、その他3」が記述されている。
アクセス許可情報は、各属性の属性値に対するアクセス制御をするための情報で、各属性に対しては、アクセス許可情報として、所定のビット数で構成される制御コードが設定されている。
ある属性に注目すると、その注目している属性(注目属性)に対する制御コードにおいて、例えば、第1番目のビットによれば、サービスID1に対応するサービスシステム24による、注目属性の属性値の読み出しの可否が設定される。また、第2番目のビットによれば、サービスID1に対応するサービスシステム24による、注目属性の属性値の変更の可否が設定される。さらに、第3番目のビットによれば、サービスID1に対応するサービスシステム24以外による、注目属性の属性値の読み出しの可否が設定され、第4番目のビットによれば、サービスID1に対応するサービスシステム24以外による、注目属性の属性値の変更の可否が設定される。
その他、制御コードには、プログラムの実行の可否を設定するビットなどを設けることができる。
次に、図46では、メタデータの属性として、「name」、「なりすまし防止方法」、「共通鍵」、「action」、および「番組嗜好情報」が設けられている。また、図47では、メタデータの属性として、「name」、「なりすまし防止方法」、「サービス合言葉」、「PK合言葉」、「action」、および「番組嗜好情報」が設けられている。
図46および図47において、属性「name」、「action」、および「番組嗜好情報」については、図45における場合と同一の属性値が記述されている。また、図46および図47において、アクセス許可情報(制御コード)は、図45における場合と同様のものである。
そして、図46では、属性「なりすまし防止方法」の属性値が、「共通鍵方式」となっている。PK22と、例えば、サービスID1に対応するサービスシステム24との間で、図37の処理が行われ、ステップS82において、「共通鍵方式」を表すコードが、確認コードとして生成された場合、図46に示したように、属性「なりすまし防止方法」の属性値は、「共通鍵方式」とされる。
また、図46では、属性「なりすまし防止方法」の属性値が、「共通鍵方式」となっているため、その共通鍵方式の暗号化/復号で用いられる鍵を表す属性「共通鍵」がPMDに設けられている。
即ち、属性「共通鍵」は、共通鍵方式の暗号化/復号で用いられる共通鍵(秘密鍵)を示し、図46では、その属性値として、その共通鍵のデータが記述されている。
一方、図47では、属性「なりすまし防止方法」の属性値が、「合言葉方式」となっている。PK22と、例えば、サービスID1に対応するサービスシステム24との間で、図37の処理が行われ、ステップS82において、「合言葉方式」を表すコードが、確認コードとして生成された場合、図46に示したように、属性「なりすまし防止方法」の属性値は、「合言葉方式」とされる。
また、図47では、属性「なりすまし防止方法」の属性値が、「合言葉方式」となっているため、その合言葉方式での認証に用いられる合言葉を表す属性「サービス合言葉」および「PK合言葉」がPMDに設けられている。
そして、図47では、属性「サービス合言葉」の属性値として、上述したサービス合言葉のデータが記述されており、属性「PK合言葉」の属性値として、上述したPK合言葉のデータが記述されている。
次に、図48を参照して、PMDを更新するPMD更新処理について説明する。
図48のPMD更新処理は、例えば、サービスシステム24により、コンテンツの視聴サービスが提供された場合、図38のステップS127または図39のステップS221のサービス対応処理の1つとして、サービスシステム24により実行される。
なお、ここでは、サービスシステム24からコンテンツの視聴サービスを受けたユーザのPK22に、例えば、図45乃至図47に示したような「番組嗜好情報」を含むPMDが記憶されており、その「番組嗜好情報」(の属性値)が、PK22からサービスシステム24に対して、既に提供されているものとする。
ステップS481において、サービスシステム24(のCPU51(図35))は、ユーザが視聴(ユーザに提供)した番組(コンテンツ)のメタデータを取得し、ステップS482に進む。ステップS482において、サービスシステム24は、ステップS481で取得したメタデータからユーザが視聴した番組のジャンルを分析し、ステップS483に進む。
ステップS483において、サービスシステム24は、ステップS482での分析により得られたジャンルがスポーツであるか否かを判定する。ステップS483において、ジャンルがスポーツであると判定された場合、ステップS484に進み、サービスシステム24は、PMDの中の属性「番組嗜好情報」(図45乃至図47)の属性値におけるスポーツのポイントをアップさせ、処理を終了する。例えば、図45乃至図47において、「スポーツ10、バラエティ7、音楽5、その他3」とされていたものが、「スポーツ11、バラエティ7、音楽5、その他3」とされる。
また、ステップS483において、ステップS482での分析により得られたジャンルがスポーツではないと判定された場合、サービスシステム24は、ステップS485に進み、ジャンルがバラエティであるか否かを判定する。
ステップS485において、ジャンルがバラエティであると判定された場合、ステップS486に進み、サービスシステム24は、PMDの中の属性「番組嗜好情報」の属性値におけるバラエティのポイントをアップさせ、処理を終了する。例えば、図45乃至図47において、「スポーツ10、バラエティ7、音楽5、その他3」とされていたものが、「スポーツ10、バラエティ8、音楽5、その他3」とされる。
一方、ステップS485において、ステップS482での分析により得られたジャンルがバラエティではないと判定された場合、サービスシステム24は、ステップS487に進み、ジャンルが音楽であるか否かを判定する。
ステップS487において、ジャンルが音楽であると判定された場合、ステップS488に進み、サービスシステム24は、PMDの中の属性「番組嗜好情報」の属性値における音楽のポイントをアップさせ、処理を終了する。例えば、図45乃至図47において、「スポーツ10、バラエティ7、音楽5、その他3」とされていたものが、「スポーツ10、バラエティ7、音楽6、その他3」とされる。
ステップS487において、ステップS482での分析により得られたジャンルが音楽ではないと判定された場合、サービスシステム24は、ステップS489に進み、PMDの中の属性「番組嗜好情報」の属性値におけるその他のポイントをアップさせ、処理を終了する。例えば、図45乃至図47において、「スポーツ10、バラエティ7、音楽5、その他3」とされていたものが、「スポーツ10、バラエティ7、音楽5、その他4」とされる。
このようにして、サービスシステム24においてPMDが更新される。更新されたPMDは、PK22に送信され、PK22のPMDが更新される。
次に、PK22によれば、PMDを利用して、情報機器に、そのPK22のユーザに応じた処理を行わせることができる。このように、情報機器が、PK22のユーザ個人に応じた処理を行う場合、情報機器は、そのユーザ用にパーソナライズ(personalize)されたということができる。
図49は、情報機器としてのPC(Personal Computer)をパーソナライズするPKシステムの構成例を示している。なお、図中、図33における場合と対応する部分については、同一の符号を付してある。
図49において、公共PC101は、例えば、いわゆるインターネットカフェや、図書館などの公共の場所、会社の会議室等に設置してあるPCであり、ネットワーク21に接続している。なお、公共PC101は、図33のサービスシステム24でもあり、準静電界通信を行うことができる。
また、図49において、ユーザPC102は、例えば、PK22のユーザの自宅や会社にある、そのユーザ専用のPC(ユーザが所有するPC)であり、公共PC101と同様に、ネットワーク21に接続している。
ここで、ユーザは、例えば、自宅で使用するユーザPC102については、一般に、自身が使いやすいように環境設定を行う。一方、ユーザの所有物でない公共PC101には、一般に、ユーザPC102とは異なる環境設定が行われている。従って、従来においては、ユーザは、外出先等に設置されている公共PC101を、ユーザPC102における環境(例えば、デスクトップの表示状態や、ディレクトリ構成等)と同一の環境で使用することはできない。
そこで、図49のPKシステムでは、ユーザが、外出先等に設置されている公共PC101を、ユーザPC102における環境と同一の環境で使用することができるようになっている。
即ち、サービスシステムである公共PC101は、PK22のユーザが公共PC101を使用する場合、その公共PC101を、PK22のユーザ用にパーソナライズするパーソナライズ処理を行う。
図50は、サービスシステムである公共PC101が行うパーソナライズ処理の例を示すフローチャートである。
図50のパーソナライズ処理は、例えば、PK22を携帯するユーザが、公共PC101を使用しようとすると行われる。
即ち、PK22と公共PC101とは、上述したように、準静電界通信を行うことができるようになっている。そして、公共PC101のすぐ近い位置(例えば、公共PC101が置かれているテーブルや、真下の床の部分、公共PC101の筐体など)に、公共PC101が準静電界通信を行うためのアンテナが設けられており、従って、ユーザが、公共PC101を使用しようとして、公共PC101に近づき、そのアンテナに対して触れる、あるいは、近接した状態となると、ユーザが携帯しているPK22と、公共PC101との間では、PK22を携帯しているユーザの人体および公共PC101のアンテナを介して、準静電界通信が可能となる。
公共PC101は、PK22との間で準静電界通信が可能となると、ステップS501において、PK22から、PMDを取得する。即ち、公共PC101は、準静電界通信によって、PK22に対して、PMDを要求し、PK22は、公共PC101からの要求に応じたPMDを、準静電界通信によって、公共PC101に送信する。これにより、公共PC101は、PK22から、PMDを取得する。
ここで、PK22には、ユーザPC102における環境を表す環境データが、PMDとして記憶されており、ステップS501において、公共PC101は、その環境データであるPMDを取得するものとする。
公共PC101は、ステップS501において、PK22から環境データであるPMDを取得した後、ステップS502に進み、その環境データにしたがって、自身の環境設定を行う。即ち、これにより、公共PC101は、PK22のユーザ用にパーソナライズされ、PK22のユーザは、公共PC101を、自身が所有するユーザPC102における環境と同一の環境で使用することができる。
その後、PK22のユーザが、公共PC101を操作し、例えば、ユーザPC102に記憶されている、ユーザがワードプロセッサ等のアプリケーションで作成したデータファイルなどを開く(オープンする)ことを要求すると、公共PC101は、ステップS503に進み、開くことが要求されたデータファイルを、ユーザPC102から取得する。
即ち、ステップS503では、公共PC101は、ネットワーク21を介して、ユーザPCにアクセスし、開くことが要求されたデータファイルをダウンロードする。そして、公共PC101は、そのデータファイルを開いて表示等を行う。
その後、PK22のユーザが、公共PC101を操作し、ステップS503で取得されたデータファイルを編集、更新し、その更新後のデータファイルを閉じる(クローズする)ことを要求すると、公共PC101は、ステップS504に進み、更新後のデータファイルを、ネットワーク21を介して、ユーザPC102に転送して(アップロードして)記憶させる。
そして、PK22のユーザが、公共PC101を操作し、ログオフを要求すると、ステップS505に進み、公共PC101は、現在の自身における環境を表す環境データを、準静電界通信によって、PK22に送信する。
ここで、PK22のユーザが公共PC101を使用し始めるときは、ステップS502で説明したように、公共PC101は、ユーザPC102における環境と同一の環境となっているが、その後、ユーザが公共PC101を使用することで、使用開始時とは異なる環境とされることがある。この場合、公共PC101における環境は、PK22に記憶されている環境データにしたがって設定される環境と異なっているため、ステップS505では、公共PC101は、PK22に記憶されている環境データを更新するために、現在の自身における環境を表す環境データを、準静電界通信によって、PK22に送信する。
この場合、PK22は、公共PC101からの環境データを受信し、その環境データによって、自身が記憶しているPMDとしての環境データを更新する。
公共PC101は、ステップS505において、環境データをPK22に送信した後は、ステップS506に進み、その環境データや、ステップS501で取得した環境データ、ユーザPC102からダウンロードしたデータファイル等を削除し、図50のパーソナライズ処理が開始される前の状態となって、ステップS507に進む。
ステップS507では、公共PC101は、ログオフに必要なログオフ処理を行い、パーソナライズ処理を終了する。
以上のように、図50のパーソナライズ処理によれば、公共PC101が、ユーザPC102における環境と同一の環境にパーソナライズされるので、ユーザは、自身が所有するユーザPC102と同様の操作性で、公共PC101を使用することができる。
また、公共PC101をパーソナライズするには、PK22と公共PC101との間で通信を行う必要があるが、PK22を携帯するユーザは、意識的に、PK22と公共PC101とを通信させるような行為、即ち、例えば、PK22をポケット等から取り出して、公共PC101のアンテナに向けてかざすような行為を行わなくても良い。
即ち、PK22と公共PC101との間の準静電界通信は、上述したように、PK22を携帯しているユーザが、公共PC101のアンテナに対して触れる、あるいは、近接した状態となると、ユーザの人体および公共PC101のアンテナを介して行うことが可能となる。
従って、PK22を携帯しているユーザは、単に、公共PC101を使用しようとする行為、即ち、例えば、公共PC101の前に腰掛ける、あるいは、公共PC101のキーボードやマウス等に対して、その操作するために触れる、などといった、人が公共PC101を使用するのに行う本来の行為を行うだけで良く、これにより、PK22と公共PC101との間で通信が行われ、公共PC101がパーソナライズされる。
なお、PK22とサービスシステムである公共PC101との間の通信、およびネットワーク21を介しての公共PC101とユーザPC102との通信は、いずれも、例えば、SSL(Secure Sockets Layer)等を利用することによって、セキュアに行われる。
次に、図49のPKシステムにおいて、例えば、ユーザのPK22とpBase23とに同一のPMDが記憶されていたとしても、図50のパーソナライズ処理が行われた場合、公共PC101が、ステップS505において、PK22に送信する環境データであるPMDによって、PMD22が記憶しているPMDが更新されると、PK22とpBase23とに記憶されているPMDは、異なるものとなる。
そこで、PK22とpBase23との間では、pBase23に記憶されているPMDを、PK22に記憶されているPMDに一致させるために、図42で概説したPMDの同期が行われる。
図51は、PK22とpBase23との間で行われるPMDの同期の処理を説明するアローチャートである。
このPMDの同期の処理は、PK22が、公共PC101などのサービスシステム、およびネットワーク21を介して、pBase23との間で通信を行うことができる場合に行われる。
なお、ここでは、PK22が、サービスシステムである公共PC101との間で、準静電界通信が可能な状態にあるものとする。
ステップS521において、PK22は、自身が記憶しているPMDを、公共PC101に送信し、公共PC101は、ステップS541において、PK22からのPMDを受信する。
そして、ステップS542に進み、公共PC101は、ステップS541で受信したPMDを、ネットワーク21を介して、pBase23に送信し、pBase23は、ステップS561で、公共PC101からのPMDを受信して、ステップS562に進む。
ステップS562では、pBase23は、図52を参照して後述するPMD同期処理を実行する。これにより、pBase23に記憶されているPMDが更新されるとともに、PK22のPMDを更新する同期データが生成される。
そして、pBase23は、ステップS563に進み、ステップS562のPMD同期処理によって生成した同期データを、ネットワーク21を介して、公共PC101に送信し、公共PC101は、ステップS543で、pBase23からの同期データを受信して、ステップS544に進む。
ステップS544において、公共PC101は、ステップS543で受信した同期データを、PK22に送信し、PK22は、ステップS522で、公共PC101からの同期データを受信して、ステップS523に進む。
ステップS523において、PK22は、ステップS522で受信した同期データに基づいて、自身のPMDを更新し、処理を終了する。これにより、PK22のPMDとpBase23のPMDとが一致するように、それぞれのPMDが更新される。
次に、図52を参照して、図51のステップS562のPMD同期処理の詳細について説明する。
ステップS581において、pBase23は、図51のステップS561で受信したPK22からのPMDと、pBase23に記憶されているPMDとを比較する。即ち、ステップS581において、pBase23は、PK22からのPMDの各属性の属性値のうちの、まだ、注目属性値としていないものを、注目属性値とする。さらに、ステップS581では、pBase23は、自身が記憶しているPMDの中から、注目属性値に対応する属性値を読み出し、その属性値が最後に更新された日時を表す更新日時情報と、注目属性値の更新日時情報とを比較する。
ここで、PMDには、更新日時情報が含まれるものとする。
そして、ステップS581からS582に進み、pBase23は、ステップS581の比較結果に基づき、注目属性値の更新日時が、pBase23に記憶されている、その注目属性値に対応する属性値(以下、適宜、対応属性値という)の更新日時より新しいか否かを判定する。
ステップS582において、注目属性値の更新日時が、pBase23に記憶されている対応属性値の更新日時より新しいと判定された場合、ステップS583に進み、pBase23は、自身が記憶している対応属性値を、注目属性値に更新し、ステップS585に進む。
また、ステップS582において、注目属性値の更新日時が、pBase23に記憶されている対応属性値の更新日時より新しくないと判定された場合、ステップS584に進み、pBase23は、自身が記憶している対応属性値を、同期データとして、ステップS585に進む。
ここで、同期データは、図52のPMD同期処理の終了後、上述した図51のステップS563で、公共PC101を介してPK22に送信される。そして、PK22では、図51のステップS523において、同期データにしたがって、自身が記憶しているPMDが更新される。
なお、ここでは、注目属性値の更新日時よりも新しい更新日時となっている対応属性値の他、注目属性値の更新日時と同一の更新日時の対応属性値も同期データとされることとなるが、同期データとするのは、注目属性値の更新日時よりも新しい更新日時の対応属性値だけで良い。
ステップS585では、pBase23は、PK22からのPMDの属性値を、すべて注目属性値として、更新日時をチェックしたかどうかを判定する。
ステップS585において、PK22からのPMDの属性値すべてを、まだ注目属性値としていないと判定された場合、ステップS581に戻り、以下、同様の処理が繰り返される。
また、ステップS585において、PK22からのPMDの属性値すべてを、注目属性値としたと判定された場合、PMD同期処理を終了する。
図1や図24の端末201には、以上のようなPK22を用いることができ、状況管理装置207には、pBase23を用いることができる。さらに、PK22である端末201との間の通信には、上述したような準静電界通信を採用することができる。
本発明を適用した遠隔コミュニケーションシステムの一実施の形態の構成例を示す図である。 端末201のハードウェア構成例を示すブロック図である。 端末202のハードウェア構成例を示すブロック図である。 メール送信代理装置203のハードウェア構成例を示すブロック図である。 表示制御装置204のハードウェア構成例を示すブロック図である。 コミュニケーション装置205のハードウェア構成例を示すブロック図である。 コミュニケーション装置206のハードウェア構成例を示すブロック図である。 状況管理装置207のハードウェア構成例を示すブロック図である。 端末201における表示画面の表示例を示す図である。 端末201における表示画面の表示例を示す図である。 端末201における表示画面の表示例を示す図である。 端末201における表示画面の表示例を示す図である。 端末202における表示画面の表示例を示す図である。 端末202における表示画面の表示例を示す図である。 端末202における表示画面の表示例を示す図である。 端末202における表示画面の表示例を示す図である。 端末202における表示画面の表示例を示す図である。 端末202における表示画面の表示例を示す図である。 遠隔コミュニケーションシステムの処理を説明するための図である。 連絡希望メールに添付されるファイルのデータ構造の例を示す図である。 連絡希望リストの例を示す図である。 プレゼンスリストの例を示す図である。 状況管理装置207の処理を説明するフローチャートである。 本発明を適用した遠隔コミュニケーションシステムの他の一実施の形態の構成例を示す図である。 遠隔コミュニケーションシステムの処理を説明するための図である。 連絡先/プロファイル通知メッセージのデータ構造の例を示す図である。 距離と電界強度との関係を示す図である。 周波数と強度境界距離との関係を示す図である。 準静電界が形成される範囲を示す図である。 距離と電界強度との関係を示す図である。 距離と電界強度との関係を示す図である。 受信状態と距離との関係を説明するための図である。 PKシステムの構成例を示す図である。 PK22のハードウェア構成例を示すブロック図である。 pBase23のハードウェア構成例を示すブロック図である。 PK22の記憶部38の記憶内容を示す図である。 PK22に、新たなサービスシステム24に対応するサービスIDを登録するときに行われる処理を示すアローチャートである。 合言葉による認証を利用したなりすまし防止処理を説明するアローチャートである。 公開鍵方式による認証を利用したなりすまし防止処理を説明するアローチャートである。 サービスID登録処理を説明するフローチャートである。 サービスIDマッチング処理を説明するフローチャートである。 PK22、pBase23、およびサービスシステム24によるPMDのやりとりを説明する図である。 pBase23とサービスシステム24との間で行われる処理を説明するアローチャートである。 pBase23とサービスシステム24との間で行われる処理を説明するアローチャートである。 PMDの内容の例を示す図である。 PMDの内容の例を示す図である。 PMDの内容の例を示す図である。 PMD更新処理を説明するフローチャートである。 情報機器をパーソナライズするPKシステムの構成例を示す図である。 パーソナライズ処理を説明するフローチャートである。 PK22とpBase23との間で行われるPMDの同期の処理を説明するアローチャートである。 PMD同期処理を説明するフローチャートである。
符号の説明
201,202 端末, 203 メール送信代理装置, 204 表示制御装置, 205,206 コミュニケーション装置, 207 状況管理装置, 208 ネットワーク, 209 環境制御装置

Claims (7)

  1. 第1、第2、および第3の情報処理装置を備え、ユーザが他のユーザと連絡をとるための情報処理を行う情報処理システムにおいて、
    前記第1の情報処理装置は、
    前記ユーザが連絡をとることを希望する前記他のユーザ宛に、連絡を希望する旨の連絡希望メッセージを送信する連絡希望メッセージ送信手段
    を有し、
    前記第2の情報処理装置は、
    前記連絡希望メッセージに基づき、前記他のユーザに対して連絡をとることを希望する前記ユーザである連絡希望者の状況を問い合わせる状況問い合わせメッセージを、第3の情報処理装置に送信する状況問い合わせメッセージ送信手段と、
    前記第3の情報処理装置が前記状況問い合わせメッセージに対して送信してくる、前記連絡希望者の状況を表す状況通知メッセージを受信する状況通知メッセージ受信手段と、
    前記状況通知メッセージが表す前記連絡希望者の状況に応じて、前記連絡希望者が連絡を希望する前記他のユーザである連絡相手から、前記連絡希望者への連絡の要求があったときに、前記連絡希望者への連絡先を問い合わせる連絡先問い合わせメッセージを、前記第3の情報処理装置に送信する連絡先問い合わせメッセージ送信手段と、
    前記第3の情報処理装置が前記連絡先問い合わせメッセージに対して送信してくる前記連絡希望者への連絡先を表す連絡先通知メッセージを受信する連絡先通知メッセージ受信手段と
    を有し、
    前記第3の情報処理装置は、
    前記連絡希望者の状況に応じて、前記連絡希望者の状況を表すプレゼンス情報が登録されたプレゼンスリストを更新する更新手段と、
    前記第2の情報処理装置からの前記状況問い合わせメッセージが、前記連絡希望メッセージを受信した前記連絡相手からのものであるかどうかを判定する判定手段と、
    前記第2の情報処理装置からの前記状況問い合わせメッセージが、前記連絡希望メッセージを受信した前記連絡相手からのものである場合、前記プレゼンス情報に基づき、前記連絡希望者の状況を表す前記状況通知メッセージを生成し、前記第2の情報処理装置に送信する状況通知メッセージ送信手段と、
    前記連絡先問い合わせメッセージに応じて、前記連絡先通知メッセージを、前記第2の情報処理装置に送信する連絡先通知メッセージ送信手段と
    を有する
    ことを特徴とする情報処理システム。
  2. ユーザが他のユーザと連絡をとるための情報処理を行う情報処理装置において、
    前記ユーザが連絡をとることを希望する前記他のユーザ宛に送信された、連絡を希望する旨の連絡希望メッセージに基づき、前記他のユーザに対して連絡をとることを希望する前記ユーザである連絡希望者の状況を問い合わせる状況問い合わせメッセージを、他の情報処理装置に送信する状況問い合わせメッセージ送信手段と、
    前記他の情報処理装置が前記状況問い合わせメッセージに対して送信してくる、前記連絡希望者の状況を表す状況通知メッセージを受信する状況通知メッセージ受信手段と、
    前記状況通知メッセージが表す前記連絡希望者の状況に応じて、前記連絡希望者が連絡を希望する前記他のユーザである連絡相手から、前記連絡希望者への連絡の要求があったときに、前記連絡希望者への連絡先を問い合わせる連絡先問い合わせメッセージを、前記他の情報処理装置に送信する連絡先問い合わせメッセージ送信手段と、
    前記他の情報処理装置が前記連絡先問い合わせメッセージに対して送信してくる前記連絡希望者への連絡先を表す連絡先通知メッセージを受信する連絡先通知メッセージ受信手段と
    を備えることを特徴とする情報処理装置。
  3. ユーザが他のユーザと連絡をとるための情報処理を行う情報処理装置の情報処理方法において、
    前記ユーザが連絡をとることを希望する前記他のユーザ宛に送信された、連絡を希望する旨の連絡希望メッセージに基づき、前記他のユーザに対して連絡をとることを希望する前記ユーザである連絡希望者の状況を問い合わせる状況問い合わせメッセージを、他の情報処理装置に送信する状況問い合わせメッセージ送信ステップと、
    前記他の情報処理装置が前記状況問い合わせメッセージに対して送信してくる、前記連絡希望者の状況を表す状況通知メッセージを受信する状況通知メッセージ受信ステップと、
    前記状況通知メッセージが表す前記連絡希望者の状況に応じて、前記連絡希望者が連絡を希望する前記他のユーザである連絡相手から、前記連絡希望者への連絡の要求があったときに、前記連絡希望者への連絡先を問い合わせる連絡先問い合わせメッセージを、前記他の情報処理装置に送信する連絡先問い合わせメッセージ送信ステップと、
    前記他の情報処理装置が前記連絡先問い合わせメッセージに対して送信してくる前記連絡希望者への連絡先を表す連絡先通知メッセージを受信する連絡先通知メッセージ受信ステップと
    を含むことを特徴とする情報処理方法。
  4. ユーザが他のユーザと連絡をとるための情報処理を、情報処理装置に行わせるプログラムにおいて、
    前記ユーザが連絡をとることを希望する前記他のユーザ宛に送信された、連絡を希望する旨の連絡希望メッセージに基づき、前記他のユーザに対して連絡をとることを希望する前記ユーザである連絡希望者の状況を問い合わせる状況問い合わせメッセージを、他の情報処理装置に送信する状況問い合わせメッセージ送信ステップと、
    前記他の情報処理装置が前記状況問い合わせメッセージに対して送信してくる、前記連絡希望者の状況を表す状況通知メッセージを受信する状況通知メッセージ受信ステップと、
    前記状況通知メッセージが表す前記連絡希望者の状況に応じて、前記連絡希望者が連絡を希望する前記他のユーザである連絡相手から、前記連絡希望者への連絡の要求があったときに、前記連絡希望者への連絡先を問い合わせる連絡先問い合わせメッセージを、前記他の情報処理装置に送信する連絡先問い合わせメッセージ送信ステップと、
    前記他の情報処理装置が前記連絡先問い合わせメッセージに対して送信してくる前記連絡希望者への連絡先を表す連絡先通知メッセージを受信する連絡先通知メッセージ受信ステップと
    を含むことを特徴とするプログラム。
  5. ユーザが他のユーザと連絡をとるための情報処理を行う情報処理装置において、
    前記他のユーザに対して連絡をとることを希望する前記ユーザである連絡希望者の状況に応じて、前記連絡希望者の状況を表すプレゼンス情報が登録されたプレゼンスリストを更新する更新手段と、
    他の情報処理装置から送信されてくる、前記連絡希望者の状況を問い合わせる状況問い合わせメッセージが、前記連絡希望者が連絡を希望する旨の連絡希望メッセージを受信した、前記連絡希望者が連絡をとることを希望する前記他のユーザである連絡相手からのものであるかどうかを判定する判定手段と、
    前記他の情報処理装置から送信されてくる前記状況問い合わせメッセージが、前記連絡希望メッセージを受信した前記連絡相手からのものである場合、前記プレゼンス情報に基づき、前記連絡希望者の状況を表す状況通知メッセージを生成し、前記他の情報処理装置に送信する状況通知メッセージ送信手段と、
    前記他の情報処理装置から送信されてくる、前記連絡希望者への連絡先を問い合わせる連絡先問い合わせメッセージに応じて、前記連絡希望者への連絡先を表す連絡先通知メッセージを、前記他の情報処理装置に送信する連絡先通知メッセージ送信手段と
    を備えることを特徴とする情報処理装置。
  6. ユーザが他のユーザと連絡をとるための情報処理を行う情報処理装置の情報処理方法において、
    前記他のユーザに対して連絡をとることを希望する前記ユーザである連絡希望者の状況に応じて、前記連絡希望者の状況を表すプレゼンス情報が登録されたプレゼンスリストを更新する更新ステップと、
    他の情報処理装置から送信されてくる、前記連絡希望者の状況を問い合わせる状況問い合わせメッセージが、前記連連絡希望者が連絡を希望する旨の連絡希望メッセージを受信した、前記連絡希望者が連絡をとることを希望する前記他のユーザである連絡相手からのものであるかどうかを判定する判定ステップと、
    前記他の情報処理装置から送信されてくる前記状況問い合わせメッセージが、前記連絡希望メッセージを受信した前記連絡相手からのものである場合、前記プレゼンス情報に基づき、前記連絡希望者の状況を表す状況通知メッセージを生成し、前記他の情報処理装置に送信する状況通知メッセージ送信ステップと、
    前記他の情報処理装置から送信されてくる、前記連絡希望者への連絡先を問い合わせる連絡先問い合わせメッセージに応じて、前記連絡希望者への連絡先を表す連絡先通知メッセージを、前記他の情報処理装置に送信する連絡先通知メッセージ送信ステップと
    を含むことを特徴とする情報処理方法。
  7. ユーザが他のユーザと連絡をとるための情報処理を、情報処理装置に行わせるプログラムにおいて、
    前記他のユーザに対して連絡をとることを希望する前記ユーザである連絡希望者の状況に応じて、前記連絡希望者の状況を表すプレゼンス情報が登録されたプレゼンスリストを更新する更新ステップと、
    他の情報処理装置から送信されてくる、前記連絡希望者の状況を問い合わせる状況問い合わせメッセージが、前記連絡希望者が連絡を希望する旨の連絡希望メッセージを受信した、前記連絡希望者が連絡をとることを希望する前記他のユーザである連絡相手からのものであるかどうかを判定する判定ステップと、
    前記他の情報処理装置から送信されてくる前記状況問い合わせメッセージが、前記連絡希望メッセージを受信した前記連絡相手からのものである場合、前記プレゼンス情報に基づき、前記連絡希望者の状況を表す状況通知メッセージを生成し、前記他の情報処理装置に送信する状況通知メッセージ送信ステップと、
    前記他の情報処理装置から送信されてくる、前記連絡希望者への連絡先を問い合わせる連絡先問い合わせメッセージに応じて、前記連絡希望者への連絡先を表す連絡先通知メッセージを、前記他の情報処理装置に送信する連絡先通知メッセージ送信ステップと
    を含むことを特徴とするプログラム。
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