JP2005279991A - インクジェット記録による画像形成方法及びインクジェット記録装置 - Google Patents

インクジェット記録による画像形成方法及びインクジェット記録装置 Download PDF

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Abstract

【課題】 耐光性に優れ、かつ、文字品質が良く色混じりの発生がない高精細な画像を安定に記録することができる活性光線硬化型インクジェット記録による画像形成方法及び記録装置を提供する。
【解決手段】 インクジェット記録ヘッドより、紫外線吸収剤、光酸発生剤、カチオン重合性化合物を含有するインクを記録材料上に吐出して該記録材料上に印刷を行う画像形成方法において、該記録材料に着弾したインクを加熱した状態で、活性光線を照射することを特徴とする画像形成方法。
【選択図】 なし

Description

本発明は、環境(温度・湿度)によらず様々な記録材料に耐光性に優れかつ高精細な画像を安定に再現できるインクジェット記録による画像形成方法、記録装置に関する。
近年、インクジェット記録方式は簡便・安価に画像を作製出来るため、写真、各種印刷、マーキング、カラーフィルター等の特殊印刷など、様々な印刷分野に応用されてきている。特に微細なドットを出射、制御する記録装置や、色再現域、耐久性、出射適性等を改善したインク及びインクの吸収性、色材の発色性、表面光沢などを飛躍的に向上させた専用紙を用い、銀塩写真に匹敵する画質を得ることも可能となっている。今日のインクジェット記録方式の画質向上は、記録装置、インク、専用紙の全てが揃って初めて達成されている。
しかしながら、専用紙を必要とするインクジェットシステムは、記録媒体が制限されること、記録媒体のコストアップが問題となる。そこで、専用紙と異なる被転写媒体へインクジェット方式により記録する試みが多数なされている。具体的には、室温で固形のワックスインクを用いる相変化インクジェット方式、速乾性の有機溶剤を主体としたインクを用いるソルベント系インクジェット方式や、記録後紫外線(UV)光により架橋させるUVインクジェット方式などである。
中でも、UVインクジェット方式は、ソルベント系インクジェット方式に比べ比較的低臭気であり、速乾性、インク吸収性の無い記録媒体への記録が出来る点で、近年注目されつつあり、紫外線硬化型インクジェットインクが開示されて(例えば、特許文献1、2参照。)いる。
しかしながら、これらのインクを用いる場合、屋外用途で耐光性を上げる為に紫外線吸収剤を含有させると、硬化性が大きく劣ってしまう問題が有り、記録材料の種類や作業環境によって、着弾後のドット径が大きく変化してしまい、様々な記録材料に対して、高精細な画像を形成することは不可能であった。
例えば、紫外線硬化型インクとして、カチオン重合型紫外線硬化型インクを用いた(例えば、特許文献3参照。)場合、重合反応の性質上、分子レベルの水分(湿度)の影響を受け易いといった問題もあり、この問題は前記インク中に紫外線吸収剤を含有する場合に特に顕著となり、実質、耐光性と高画質を両立できるインクジェット記録システムはなかった。
また、インクを加熱する手段をもつインクジェットプリンタが記載されている(例えば、特許文献4参照。)が、耐光性をもつ高精細な画像を安定に形成するためには普通のインクを加熱して用いるだけでは不十分である。
特開平6−200204号公報(特許請求の範囲、実施例) 特表2000−504778号公報(特許請求の範囲、実施例) 特開2002−188025号公報(第2〜第7頁、実施例) 特開2002−137375号公報(特許請求の範囲、実施例)
本発明は上記課題を鑑みてなされたものであり、その目的は耐光性に優れ、かつ、文字品質が良く色混じりの発生がない高精細な画像を安定に記録することができる活性光線硬化型インクジェット記録による画像形成方法及び記録装置を提供することにある。
本発明の上記目的は、以下の構成により達成された。
(請求項1)
インクジェット記録ヘッドより、紫外線吸収剤、光酸発生剤、カチオン重合性化合物を含有するインクを記録材料上に吐出して該記録材料上に印刷を行う画像形成方法において、該記録材料に着弾したインクを加熱した状態で、活性光線を照射することを特徴とする画像形成方法。
(請求項2)
インクジェット記録ヘッドより、紫外線吸収剤、光酸発生剤、光カチオン重合性化合物を含有するインクを記録材料上に吐出して該記録材料上に印刷を行う画像形成方法において、該記録ヘッド及び該インクを35〜80℃に加熱して吐出し、かつ、該インクが記録材料上に着弾後も35〜80℃に保った状態で、活性光線を照射することを特徴とする画像形成方法。
(請求項3)
前記インクが着弾した後、0.001〜1.0秒の間に活性光線を照射することを特徴とする請求項1又は2に記載の画像形成方法。
(請求項4)
前記インクが着弾し、活性光線照射して硬化した後の総インク膜厚が2〜20μmであることを特徴とする請求項1〜3のいずれか1項に記載の画像形成方法。
(請求項5)
前記インクジェト記録ヘッドの各ノズルより吐出するインク液滴量が2〜15plであることを特徴とする請求項1〜4のいずれか1項に記載の画像形成方法。
(請求項6)
紫外線吸収剤が下記一般式(C)で表されるベンゾフェノン系紫外線吸収剤、および下記一般式(D)で表されるベンゾトリアゾール系紫外線吸収剤から選ばれる少なくとも1種であることを特徴とする請求項1〜5のいずれか1項に記載の画像形成方法。
Figure 2005279991
(式中、R21、R22は、それぞれ置換されていても良いアルキル基およびアリール基、−OR23、−NR24(R25)、−SR26、−COX2、シアノ基、ニトロ基、およびハロゲン原子を表す。ここでX2は−OR27、−NR28(R29)を表し、R23、R24、R25、R26、R27、R28、R29は、それぞれ水素原子、置換されていても良いアルキル基およびアリール基を表す。m1は0〜4までの整数を表し、m2は0〜5までの整数を表し、m1が2以上の場合、複数のR21は同一であっても異なっていても良く、m2が2以上の場合、複数のR22は同一であっても異なっていても良い。)
Figure 2005279991
(式中、R31、R32は、それぞれ置換されていても良いアルキル基およびアリール基、−OR33、−NR34(R35)、−SR36、−COX3、シアノ基、ニトロ基、およびハロゲン原子を表す。ここでX3は−OR37、−NR38(R39)を表し、R33、R34、R35、R36、R37、R38、R39は、それぞれ水素原子、置換されていても良いアルキル基およびアリール基を表す。n1およびn2はそれぞれ独立に0〜4までの整数を表し、n1が2以上の場合、複数のR31は同一であっても異なっていても良く、n2が2以上の場合、複数のR32は同一であっても異なっていても良い。)
(請求項7)
カチオン重合性化合物としてオキセタン化合物とエポキシ化合物を含有することを特徴とする請求項1〜6のいずれか1項に記載の画像形成方法。
(請求項8)
カチオン重合性化合物として、オキセタン化合物を30〜95質量%、エポキシ化合物を5〜70質量%、ビニルエーテル化合物0〜40質量%とを含有することを特徴とする請求項1〜7のいずれか1項に記載の画像形成方法。
(請求項9)
請求項1〜8のいずれか1項に記載の画像形成方法に用いられるインクジェット記録装置であって、活性光線硬化型インク及び記録ヘッドを35〜80℃に加熱した後、吐出することを特徴とするインクジェット記録装置。
(請求項10)
請求項1〜8のいずれか1項に記載の画像形成方法で用いるインクジェット記録装置において、記録材料に着弾したインクの加熱または保温手段が、該記録材料の搬送をガイドした発熱するヒートプレートであることを特徴とするインクジェット記録装置。
本発明により、耐光性に優れ、かつ、文字品質が良く色混じりの発生がない高精細な画像、を安定に記録することができる活性光線硬化型インクジェット記録による画像形成方法及び記録装置を提供することができた。
本発明を更に詳しく説明する。本発明の画像形成方法に用いられる活性光線硬化型インクジェット記録用インクは、紫外線吸収剤を含有する。記録後の印刷物の耐光性を向上させるために、紫外線吸収剤を含有させることは公知であるが、活性光線硬化型インクに用いると、著しく硬化性が劣化して高画質な画像が形成できなかった。
本発明者は、光酸発生剤及び光カチオン重合性化合物を用い、記録材料に着弾したインクを加熱した状態で活性光線を照射することで、紫外線吸収剤の存在下でも飛躍的に硬化性が向上することを見出し、非常に安定に様々な記録材料に高精細な画像を形成できることを見出した。
更に好ましい構成としては、記録ヘッド及び前記インクを35〜80℃に加熱して吐出し、かつ、該インクが記録材料上に着弾後も35〜80℃に保った状態で、活性光線を照射することで、吐出安定性及び硬化性ともに格段に向上するため高精細画像の形成に適する。
本発明で用いられる紫外線吸収剤は、従来より公知の化合物を用いることができ、例えば特開平9−157560号、同9−279075号、特開2001−181528号に記載の酸化セリウムなどの紫外線吸収性無機化合物、ベンゾフェノン系紫外線吸収剤、サリチル酸エステル系紫外線吸収剤、シアノアクリレート系紫外線吸収剤、ベンゾトリアゾール系紫外線吸収剤、ニッケル錯塩系紫外線吸収剤等が挙げられる。
本発明で用いられる紫外線吸収剤は得られるインクジェット画像の画質から有機系の化合物であることが好ましく、特に前記の一般式(C)で表されるベンゾフェノン系紫外線吸収剤、および一般式(D)で表されるベンゾトリアゾール系紫外線吸収剤が好ましい。
以下、本発明で用いることのできる前記一般式(C)で表される化合物の具体例を示すが、本発明はこれらに限定されるものではない。
Figure 2005279991
以下、本発明で用いることのできる前記一般式(D)で表される化合物の具体例を示すが、本発明はこれらに限定されるものではない。
Figure 2005279991
本発明に係わる前記一般式(C)または一般式(D)で表される紫外線吸収剤は、当業者公知の方法に従って合成して得ることができ、また、市販品として容易に入手することができる。
本発明のインクでは、光重合性化合物としてカチオン重合性化合物を用いる。カチオン重合性化合物としては、公知のあらゆる化合物を用いてもよく、好ましくはオキセタン化合物及びエポキシ化合物を含有する。この場合、吐出安定性が非常によくなり、本発明の画像形成方法が特に有効である。
本発明のインクに用いられるオキセタン化合物としては、特開2001−220526号、同2001−310937号に紹介されているような公知のあらゆるオキセタン化合物を使用できる。
本発明のインクに用いられるエポキシ化合物としては、以下の芳香族エポキシド、脂環式エポキシド及び脂肪族エポキシド等が挙げられる。
芳香族エポキシドとして好ましいものは、少なくとも1個の芳香族核を有する多価フェノール或いはそのアルキレンオキサイド付加体とエピクロルヒドリンとの反応によって製造されるジ又はポリグリシジルエーテルであり、例えばビスフェノールA或いはそのアルキレンオキサイド付加体のジ又はポリグリシジルエーテル、水素添加ビスフェノールA或いはそのアルキレンオキサイド付加体のジ又はポリグリシジルエーテル、並びにノボラック型エポキシ樹脂等が挙げられる。ここでアルキレンオキサイドとしては、エチレンオキサイド及びプロピレンオキサイド等が挙げられる。
脂環式エポキシドとしては、少なくとも1個のシクロへキセン又はシクロペンテン環等のシクロアルカン環を有する化合物を、過酸化水素、過酸等の適当な酸化剤でエポキシ化することによって得られる、シクロヘキセンオキサイド又はシクロペンテンオキサイド含有化合物が好ましい。
脂肪族エポキシドの好ましいものとしては、脂肪族多価アルコール或いはそのアルキレンオキサイド付加体のジ又はポリグリシジルエーテル等があり、その代表例としては、エチレングリコールのジグリシジルエーテル、プロピレングリコールのジグリシジルエーテル又は1,6−ヘキサンジオールのジグリシジルエーテル等のアルキレングリコールのジグリシジルエーテル、グリセリン或いはそのアルキレンオキサイド付加体のジ又はトリグリシジルエーテル等の多価アルコールのポリグリシジルエーテル、ポリエチレングリコール或いはそのアルキレンオキサイド付加体のジグリシジルエーテル、ポリプロピレングリコール或いはそのアルキレンオキサイド付加体のジグリシジルエーテル等のポリアルキレングリコールのジグリシジルエーテル等が挙げられる。ここでアルキレンオキサイドとしては、エチレンオキサイド及びプロピレンオキサイド等が挙げられる。
これらのエポキシドのうち、速硬化性を考慮すると、芳香族エポキシド及び脂環式エポキシドが好ましく、特に脂環式エポキシドが好ましい。本発明では、上記エポキシドの1種を単独で使用してもよいが、2種以上を適宜組み合わせて使用してもよい。
また、本発明においてはAMES及び感作性などの安全性の観点から、オキシラン基を有するエポキシ化合物として、エポキシ化脂肪酸エステル、エポキシ化脂肪酸グリセライドの少なくとも一方を用いても良い。
エポキシ化脂肪酸エステル、エポキシ化脂肪酸グリセライドは、脂肪酸エステル、脂肪酸グリセライドにエポキシ基を導入したものであれば、特に制限はなく用いられる。
エポキシ化脂肪酸エステルとしては、オレイン酸エステルをエポキシ化して製造されたもので、エポキシステアリン酸メチル、エポキシステアリン酸ブチル、エポキシステアリン酸オクチル等が用いられる。また、エポキシ化脂肪酸グリセライドは、同様に、大豆油、アマニ油、ヒマシ油等をエポキシ化して製造されたもので、エポキシ化大豆油、エポキシ化アマニ油、エポキシ化ヒマシ油等が用いられる。
本発明のインクでは、光開始剤として光酸発生剤を用いる。光酸発生剤としては、公知のあらゆるものを用いることができ、例えば、化学増幅型フォトレジストや光カチオン重合に利用される化合物が用いられる(有機エレクトロニクス材料研究会編、「イメージング用有機材料」、ぶんしん出版(1993年)、187〜192ページ参照)。本発明に好適な化合物の例を以下に挙げる。
次いで、本発明で用いることのできる光酸発生剤について説明する。
光酸発生剤としては、例えば、化学増幅型フォトレジストや光カチオン重合に利用される化合物が用いられる(有機エレクトロニクス材料研究会編、「イメージング用有機材料」、ぶんしん出版(1993年)、187〜192ページ参照)。本発明に好適な化合物の例を以下に挙げる。
第1に、ジアゾニウム、アンモニウム、ヨードニウム、スルホニウム、ホスホニウムなどの芳香族オニウム化合物のB(C654 -、PF6 -、AsF6 -、SbF6 -、CF3SO3 -塩を挙げることができる。
本発明で用いることのできるオニウム化合物の具体的な例を、以下に示す。
Figure 2005279991
第2に、スルホン酸を発生するスルホン化物を挙げることができ、その具体的な化合物を、以下に例示する。
Figure 2005279991
第3に、ハロゲン化水素を光発生するハロゲン化物も用いることができ、以下にその具体的な化合物を例示する。
Figure 2005279991
第4に、鉄アレン錯体を挙げることができる。
Figure 2005279991
本発明に用いられる活性光線硬化型インクは、上述の活性光線硬化型組成物と共に、各種公知の染料及び/または顔料を含有しているが、好ましくは顔料を含有する。
本発明で好ましく用いることのできる顔料を、以下に列挙する。
C.I.Pigment Yellow
1,2,3,12,13,14,16,17,73,74,75,81,83,87,93,95,97,98,109,114,120,128,129,138,151,154
C.I.Pigment Red
5,7,12,22,38,48:1,48:2,48:4,49:1,53:1,57:1,63:1,101,112,122,123,144,146,168,184,185,202
C.I.Pigment Violet
19,23
C.I.Pigment Blue
1,2,3,15:1,15:2,15:3,15:4,18,22,27,29,60
C.I.Pigment Green
7,36
C.I.Pigment White
6,18,21
C.I.Pigment Black

また、本発明において、プラスチックフィルムのような透明基材での色の隠蔽性を上げる為に、白インクを用いることが好ましい。特に、軟包装印刷、ラベル印刷においては、白インクを用いることが好ましいが、吐出量が多くなるため、前述した吐出安定性、記録材料のカール・しわの発生の観点から、自ずと使用量に関しては制限がある。
上記顔料の分散には、例えば、ボールミル、サンドミル、アトライター、ロールミル、アジテータ、ヘンシェルミキサ、コロイドミル、超音波ホモジナイザー、パールミル、湿式ジェットミル、ペイントシェーカー等を用いることができる。また、顔料の分散を行う際に、分散剤を添加することも可能である。分散剤としては、高分子分散剤を用いることが好ましく、高分子分散剤としてはAvecia社のSolsperseシリーズや、味の素ファインテクノ社のPBシリーズが挙げられる。また、分散助剤として、各種顔料に応じたシナージストを用いることも可能である。これらの分散剤および分散助剤は、顔料100質量部に対し、1〜50質量部添加することが好ましい。分散媒体は、溶剤または重合性化合物を用いて行うが、本発明に用いる照射線硬化型インクでは、インク着弾直後に反応・硬化させるため、無溶剤であることが好ましい。溶剤が硬化画像に残ってしまうと、耐溶剤性の劣化、残留する溶剤のVOCの問題が生じる。よって、分散媒体は溶剤では無く重合性化合物、その中でも最も粘度の低いモノマーを選択することが分散適性上好ましい。
顔料の分散は、顔料粒子の平均粒径を0.08〜0.5μmとすることが好ましく、最大粒径は0.3〜10μm、好ましくは0.3〜3μmとなるよう、顔料、分散剤、分散媒体の選定、分散条件、ろ過条件を適宜設定する。この粒径管理によって、ヘッドノズルの詰まりを抑制し、インクの保存安定性、インク透明性および硬化感度を維持することができる。
本発明に係るインクにおいては、色材濃度としては、インク全体の1質量%乃至10質量%であることが好ましい。
本発明の活性光線硬化型インクには、上記説明した以外に様々な添加剤を用いることができる。例えば、界面活性剤、レベリング添加剤、マット剤、膜物性を調整するためのポリエステル系樹脂、ポリウレタン系樹脂、ビニル系樹脂、アクリル系樹脂、ゴム系樹脂、ワックス類を添加することができる。
また重合禁止剤として塩基性化合物を用いることが好ましい。塩基性化合物としては、公知のあらゆるものを用いることができるが、代表的なものとして、塩基性アルカリ金属化合物、塩基性アルカリ土類金属化合物、アミンなどの塩基性有機化合物などがあげられる。
前記の塩基性アルカリ金属化合物としては、アルカリ金属の水酸化物(水酸化リチウム、水酸化ナトリウム、水酸化カリウム等)、アルカリ金属の炭酸塩(炭酸リチウム、炭酸ナトリウム、炭酸カリウム等)、アルカリ金属のアルコラート(ナトリウムメトキシド、ナトリウムエトキシド、カリウムメトキシド、カリウムエトキシド等)が挙げられる。
前記の塩基性アルカリ土類金属化合物としては、同様に、アルカリ土類金属の水酸化物(水酸化マグネシウム、水酸化カルシウム等)、アルカリ金属の炭酸塩(炭酸マグネシウム、炭酸カルシウム等)、アルカリ金属のアルコラート(マグネシウムメトキシド等)が挙げられる。
塩基性有機化合物としては、アミンならびにキノリンおよびキノリジンなど含窒素複素環化合物などが挙げられるが、これらの中でも、光重合成モノマーとの相溶性の面からアミンが好ましく、例えば、オクチルアミン、ナフチルアミン、キシレンジアミン、ジベンジルアミン、ジフェニルアミン、ジブチルアミン、ジオクチルアミン、ジメチルアニリン、キヌクリジン、トリブチルアミン、トリオクチルアミン、テトラメチルエチレンジアミン、テトラメチル−1,6−ヘキサメチレンジアミン、ヘキサメチレンテトラミンおよびトリエタノールアミンなどが挙げられる。
塩基性化合物を存在させる際のその濃度は、光重合性化合物の総量に対して10〜1000質量ppm、特に20〜500質量ppmの範囲であることが好ましい。なお、塩基性化合物は単独で使用しても複数を併用して使用してもよい。
次に、本発明の画像形成方法について説明する。
本発明の画像形成方法においては、インクをインクジェット記録方式により記録材料上に吐出、描画し、次いで紫外線などの活性光線を照射することで、インクを硬化して画像形成する。
本発明は、インクを記録材料上に噴射して、該記録材料に着弾した該インクを加熱した状態で、活性光線を照射する。この画像形成方法により、紫外線吸収剤を含有するインク自体の安定性、環境(温度・湿度)に左右されない吐出時の安定性・硬化時の安定性が非常にバランスよく保たれ、高精細な画像の安定な形成が可能となる。
本発明は、記録ヘッド及びインクを35〜80℃に加熱して吐出し、かつ、該インクが記録材料上に着弾後も35〜80℃に保った状態で、活性光線を照射する。活性光線硬化型インクは、温度変動による粘度変動幅が大きく、粘度変動はそのまま液滴サイズ、液滴吐出速度に大きく影響を与え、画質劣化を起こすため、インク温度を上げながらその温度を一定に保つことが重要である。インク温度の制御幅としては、設定温度±5℃、好ましくは設定温度±2℃、更に好ましくは設定温度±1℃である。
また、インク容器から記録ヘッドまでのインク供給系を密閉系とすることが本発明の効果をより奏する点で好ましい。
(インク着弾後の総インク膜厚)
本発明では、記録材料上にインクが着弾し、活性光線を照射して硬化した後の総インク膜厚が2〜20μmであることが好ましい。スクリーン印刷分野の活性光線硬化型インクジェット記録では、総インク膜厚が20μmを越えているのが現状であるが、記録材料が薄いプラスチック材料であることが多い軟包装印刷分野では、記録材料のカール・皺の問題でだけでなく、印刷物全体のこし・質感が変わってしまうという問題が有るため、過剰な膜厚のインク吐出は好ましくない。
尚、ここで「総インク膜厚」とは記録材料に描画されたインクの膜厚の最大値を意味し、単色でも、それ以外の2色重ね(2次色)、3色重ね、4色重ね(白インクベース)のインクジェット記録方式で記録を行った場合でも総インク膜厚の意味するところは同様である。
(インクの吐出条件)
本発明では、各ノズルより吐出する液滴量が2〜15plであることが好ましい。
本来、高精細画像を形成するためには、液滴量がこの範囲であることが必要であるが、この液滴量で吐出する場合、前述した吐出安定性が特に厳しくなる。本発明によれば、インクの液滴量が2〜15plのような小液滴量で吐出を行っても吐出安定性は向上し、高精細画像が安定して形成出来る。
(インク着弾後の光照射条件)
本発明の画像形成方法においては、活性光線の照射条件として、インク着弾後0.001秒〜1.0秒の間に活性光線が照射されることが好ましく、より好ましくは0.001秒〜0.5秒である。高精細な画像を形成するためには、照射タイミングが出来るだけ早いことが特に重要となる。
活性光線の照射方法として、その基本的な方法が特開昭60−132767号に開示されている。これによると、ヘッドユニットの両側に光源を設け、シャトル方式でヘッドと光源を走査する。照射は、インク着弾後、一定時間を置いて行われることになる。更に、駆動を伴わない別光源によって硬化を完了させる。米国特許第6,145,979号では、照射方法として、光ファイバーを用いた方法や、コリメートされた光源をヘッドユニット側面に設けた鏡面に当て、記録部へUV光を照射する方法が開示されている。本発明の画像形成方法においては、これらの何れの照射方法も用いることが出来る。
また、活性光線を照射を2段階に分け、まずインク着弾後0.001〜2.0秒の間に前述の方法で活性光線を照射し、かつ、全印字終了後、更に活性光線を照射する方法も好ましい態様の1つである。活性光線の照射を2段階に分けることで、よりインク硬化の際に起こる記録材料の収縮を抑えることが可能となる。
従来、UVインクジェット方式では、インク着弾後のドット広がり、滲みを抑制のために、光源の総消費電力が1kW・hrを超える高照度の光源が用いられるのが通常であった。しかしながら、これらの光源を用いると、特に、シュリンクラベルなどへの印字では、記録材料の収縮があまりにも大きく、実質上使用出来ないのが現状であった。
本発明では、254nmの波長領域に最高照度をもつ活性光線を用いることが好ましく、総消費電力が1kW・hr以上の光源を用いても、高精細な画像を形成出来、且つ、記録材料の収縮も実用上許容レベル内に収められる。
本発明においては、更に活性光線を照射する光源の総消費電力が1kW・hr未満であることが好ましい。総消費電力が1kW・hr未満の光源の例としては、蛍光管、冷陰極管、熱陰極管、LEDなどがあるが、これらに限定されない。
次いで、本発明のインクジェット記録装置(以下、単に記録装置という)について説明する。
以下、本発明の記録装置について、図面を適宜参照しながら説明する。尚、図面の記録装置はあくまでも本発明の記録装置の一態様であり、本発明の記録装置はこの図面に限定されない。
図1は本発明の記録装置の要部の構成を示す正面図である。記録装置1は、ヘッドキャリッジ2、記録ヘッド3、照射手段4、プラテン部5等を備えて構成される。この記録装置1は、記録材料Pの下にプラテン部5が設置されている。プラテン部5は、紫外線を吸収する機能を有しており、記録材料Pを通過してきた余分な紫外線を吸収する。その結果、高精細な画像を非常に安定に再現できる。
また、本発明においては、プラテン部がヒータープレートになっていることが好ましい。記録材料に着弾した活性光線硬化型のインクが所定の温度以上で活性光線を受けるため、環境(温度、湿度)に関係なく硬化性が一定に保たれ、その結果、高精細な画像を非常に安定に再現できる。吐出安定な前述の保存方法により保存された本発明のインクを用いる場合には、特に効果的である。
記録材料Pは、ガイド部材6に案内され、搬送手段(図示せず)の作動により、図1における手前から奥の方向に移動する。ヘッド走査手段(図示せず)は、ヘッドキャリッジ2を図1におけるY方向に往復移動させることにより、ヘッドキャリッジ2に保持された記録ヘッド3の走査を行なう。
ヘッドキャリッジ2は記録材料Pの上側に設置され、記録材料P上の画像印刷に用いる色の数に応じて後述する記録ヘッド3を複数個、吐出口を下側に配置して収納する。ヘッドキャリッジ2は、図1におけるY方向に往復自在な形態で記録装置1本体に対して設置されており、ヘッド走査手段の駆動により、図1におけるY方向に往復移動する。
尚、図1ではヘッドキャリッジ2がホワイト(W)、イエロー(Y)、マゼンタ(M)、シアン(C)、ブラック(K)、ライトイエロー(Ly)、ライトマゼンタ(Lm)、ライトシアン(Lc)、ライトブラック(Lk)、ホワイト(W)の記録ヘッド3を収納するものとして描図を行なっているが、実施の際にはヘッドキャリッジ2に収納される記録ヘッド3の色数は適宜決められるものである。
記録ヘッド3は、インク供給手段(図示せず)により供給された活性光線硬化型インク(例えばUV硬化インク)を、内部に複数個備えられた吐出手段(図示せず)の作動により、吐出口から記録材料Pに向けて吐出する。記録ヘッド3により吐出されるUVインクは色材、重合性モノマー、開始剤等を含んで組成されており、紫外線の照射を受けることで開始剤が触媒として作用することに伴なうモノマーの架橋、重合反応によって硬化する性質を有する。
記録ヘッド3は記録材料Pの一端からヘッド走査手段の駆動により、図1におけるY方向に記録材料Pの他端まで移動するという走査の間に、記録材料Pにおける一定の領域(着弾可能領域)に対してUVインクをインク滴として吐出し、該着弾可能領域にインク滴を着弾させる。
上記走査を適宜回数行ない、1領域の着弾可能領域に向けてUVインクの吐出を行なった後、搬送手段で記録材料Pを図1における手前から奥方向に適宜移動させ、再びヘッド走査手段による走査を行ないながら、記録ヘッド3により上記着弾可能領域に対し、図1における奥方向に隣接した次の着弾可能領域に対してUVインクの吐出を行なう。
上述の操作を繰り返し、ヘッド走査手段及び搬送手段と連動して記録ヘッド3からUVインクを吐出することにより、記録材料P上にUVインク滴の集合体からなる画像が形成される。
照射手段4は特定の波長領域の紫外線を安定した露光エネルギーで発光する紫外線ランプ及び特定の波長の紫外線を透過するフィルターを備えて構成される。ここで、紫外線ランプとしては、水銀ランプ、メタルハライドランプ、エキシマーレーザー、紫外線レーザー、冷陰極管、熱陰極管、ブラックライト、LED(light emitting diode)等が適用可能であり、帯状のメタルハライドランプ、冷陰極管、熱陰極管、水銀ランプもしくはブラックライトが好ましい。特に波長254nmの紫外線を発光する低圧水銀ランプ、熱陰極管、冷陰極管及び殺菌灯が滲み防止、ドット径制御を効率よく行なえ、好ましい。ブラックライトを照射手段4の放射線源に用いることで、UVインクを硬化するための照射手段4を安価に作製することができる。
照射手段4は、記録ヘッド3がヘッド走査手段の駆動による1回の走査によってUVインクを吐出する着弾可能領域のうち、記録装置(UVインクジェットプリンタ)1で設定できる最大のものとほぼ同じ形状か、着弾可能領域よりも大きな形状を有する。
照射手段4はヘッドキャリッジ2の両脇に、記録材料Pに対してほぼ平行に、固定して設置される。
インク吐出部の照度を調整する手段としては、記録ヘッド3全体を遮光することはもちろんであるが、加えて照射手段4と記録材料Pの距離h1より、記録ヘッド3のインク吐出部31と記録材料Pとの距離h2を大きくしたり(h1<h2)、記録ヘッド3と照射手段4との距離dを離したり(dを大きく)することが有効である。又、記録ヘッド3と照射手段4の間を蛇腹構造7にすると更に好ましい。
ここで、照射手段4で照射される紫外線の波長は、照射手段4に備えられた紫外線ランプ又はフィルターを交換することで適宜変更することができる。
本発明のインクは、非常に吐出安定性が優れており、ラインヘッドタイプの記録装置を用いて画像形成する場合に、特に有効である。
図2は、インクジェット記録装置の要部の構成の他の一例を示す上面図である。
図2で示したインクジェット記録装置は、ラインヘッド方式と呼ばれており、ヘッドキャリッジ2に、各色のインクジェット記録ヘッド3を、記録材料Pの全幅をカバーするようにして、複数個、固定配置されている。
一方、ヘッドキャリッジ2の下流側には、同じく記録材料Pの全幅をカバーするようにして、インク印字面全域をカバーするように配置されている照射手段4が設けられている。照明手段4に用いられる照射光源にはメタルハライドランプ線光源8を用いた。
このラインヘッド方式では、ヘッドキャリッジ2及び照射手段4は固定され、記録材料Pのみが、搬送されて、インク出射及び硬化を行って画像形成を行う。
本発明で用いることのできる記録材料としては、通常の非コート紙、コート紙などの他、いわゆる軟包装に用いられる各種非吸収性のプラスチックおよびそのフィルムを用いることができ、各種プラスチックフィルムとしては、例えば、PETフィルム、OPSフィルム、OPPフィルム、ONyフィルム、PVCフィルム、PEフィルム、TACフィルムを挙げることができる。その他のプラスチックとしては、ポリカーボネート、アクリル樹脂、ABS、ポリアセタール、PVA、ゴム類などが使用できる。また、金属類や、ガラス類にも適用可能である。これらの記録材料の中でも、特に熱でシュリンク可能な、PETフィルム、OPSフィルム、OPPフィルム、ONyフィルム、PVCフィルムへ画像を形成する場合に本発明の構成は、有効となる。これらの基材は、インクの硬化収縮、硬化反応時の発熱などにより、フィルムのカール、変形が生じやすいばかりでなく、インク膜が基材の収縮に追従し難い。
これら、各種プラスチックフィルムの表面エネルギーは大きく異なり、記録材料によってインク着弾後のドット径が変わってしまうことが、従来から問題となっていた。本発明の構成では、表面エネルギーの低いOPPフィルム、OPSフィルムや表面エネルギーの比較的大きいPETまでを含む、表面エネルギーが35〜60mN/mの広範囲の記録材料に良好な高精細な画像を形成できる。
本発明において、包装の費用や生産コスト等の記録材料のコスト、プリントの作製効率、各種のサイズのプリントに対応できる等の点で、長尺(ウェブ)な記録材料を使用する方が有利である。
以下に本発明の実施例を挙げて具体的に説明するが、本発明の実施態様はこれらの例に限定されるものではない。
《インク組成物の調製》
インク組成
表1〜6記載のインク組成で下記のようにインクを作製した。尚、表中の量を示す数値は質量部を表す。
表に示す種類、量の光重合性化合物及び分散剤をステンレスビーカーに入れ、65℃ホットプレート上で加熱しながら1時間撹拌混合し溶解させる。
これに、表に示す種類、量の色材を入れて、直径1mmのジルコニアビーズ200gと共にポリ瓶に入れ密栓し、ペイントシェーカーにて2時間分散処理した後、ジルコニアビーズを取り除き、表に示す残余の素材を加えて撹拌混合した。
これをプリンター目詰まり防止のため0.8μmメンブランフィルターで濾過してインクを得た。
Figure 2005279991
Figure 2005279991
Figure 2005279991
Figure 2005279991
Figure 2005279991
Figure 2005279991
Figure 2005279991
尚、表の各記号K〜Lyは以下の通り、
K:濃ブラックインク
C:濃シアンインク
M:濃マゼンタインク
Y:濃イエローインク
W:ホワイト
Lk:淡ブラックインク
Lc:淡シアンインク
Lm:淡マゼンタインク
Ly:淡イエローインク
《インクジェット画像形成方法》
ピエゾ型インクジェットノズルを備えた図1に記載の構成からなるインクジェット記録装置に、上記調製した表1〜3に示す各インクK〜Lyを装填し、表7に記載の巾600mm、長さ500mの長尺の各記録材料へ、下記の画像記録を連続して行った。画像データとしては「高精細カラーデジタル標準画像データ『N5・自転車』(財団法人 日本規格協会 1995年12月発行)」を用いた。インク供給系は、インクタンク、供給パイプ、ヘッド直前の前室インクタンク、フィルター付き配管、ピエゾヘッドからなり、前室タンクからヘッド部分まで断熱して50℃の加温を行った。ピエゾヘッドは、2〜15plのマルチサイズドットを720×720dpi(dpiとは1インチ、即ち2.54cm当たりのドット数を表す)の解像度で吐出できるよう駆動して、各インクを連続吐出した。表7に示す試料No.の時に、搬送ガイドプレート(プラテン部)を40℃に加熱しておくことにより、記録材料に着弾後もインクがほぼ40℃を保つようにした。インクは記録材料に着弾した後、キャリッジ両脇のランプユニットにより瞬時(着弾後1秒未満)に硬化される。記録後、トータルインク膜厚を測定したところ、2.3〜13μmの範囲であった。なお、上記インクジェット画像形成環境は、27℃、80%RHの硬化・吐出に厳しい高湿環境下で行った。また、プラテン部を加熱しない場合は、記録材料の温度は25〜30℃であった。
また、全く同様に図2に記載のラインヘッド記録方式のインクジェット記録装置を用い、上記調製した表4〜6に示す各インクK〜Wを用いて、画像を形成した。
Figure 2005279991
なお、表7に記載の各記録材料の略称の詳細は、以下の通りである。
OPP:oriented polypropylene(ユポFGS(ユポ製))
PET:polyethylene terephthalate
PVC:polyvinyl chloride
《インクジェット記録画像の評価》
上記画像形成方法で記録した各画像について、下記の各評価を行った。
(文字品質)
Y、M、C、K各色インクを用いて、目標濃度で6ポイントMS明朝体文字を印字し、文字のガサツキをルーペで拡大評価し、下記の基準に則り文字品質の評価を行った。
◎:ガサツキなし
○:僅かにガサツキが見える
△:ガサツキが見えるが、文字として判別でき、ギリギリ使えるレベル
×:ガサツキがひどく、文字がかすれていて使えないレベル。
(色混じり(滲み))
720dpiで、Y、M、C、K各色1ドットが隣り合うように印字し、隣り合う各色ドットをルーペで拡大し、滲み具合を目視観察し、下記の基準に則り色混じりの評価を行った。
◎:隣り合うドット形状が真円を保ち、滲みがない
○:隣り合うドット形状はほぼ真円を保ち、ほとんど滲みがない
△:隣り合うドットが少し滲んでいてドット形状が少しくずれているが、ギリギリ使えるレベル
×:隣り合うドットが滲んで混じりあっており、使えないレベル。
(耐光性の評価)
上記評価で得られた試料に対して、23℃/60%RHの環境下でXeランプにより70,000luxの照度で200時間光照射を行い、照射前後の濃度から濃度残存率を以下の式により求めた。
濃度残存率=(光照射後の濃度)÷(光照射前の濃度)×100(%)
この濃度残存率から以下のランクで耐光性を評価した。
○:濃度残存率が90%より大きい
△:濃度残存率が70%より大きく、90%以下
×:濃度残存率が70%以下
○および△を実用上問題ないレベルと判定した。
以上により得られた各評価結果を、表8に示す。
Figure 2005279991
表8から、本発明の構成は、様々な記録材料に非常に安定に、耐光性に優れ、かつ、文字品質が良く色混じりの発生がない高精細な画像を形成することがわかる。
本発明のインクジェット記録装置の要部の構成の一例を示す正面図である。 本発明のインクジェット記録装置の要部の構成の他の一例を示す上面図である。
符号の説明
1 記録装置
2 ヘッドキャリッジ
3 記録ヘッド
4 照射手段
5 プラテン部
6 ガイド部材
7 蛇腹構造
8 メタルハライドランプ線光源
P 記録材料

Claims (10)

  1. インクジェット記録ヘッドより、紫外線吸収剤、光酸発生剤、カチオン重合性化合物を含有するインクを記録材料上に吐出して該記録材料上に印刷を行う画像形成方法において、該記録材料に着弾したインクを加熱した状態で、活性光線を照射することを特徴とする画像形成方法。
  2. インクジェット記録ヘッドより、紫外線吸収剤、光酸発生剤、光カチオン重合性化合物を含有するインクを記録材料上に吐出して該記録材料上に印刷を行う画像形成方法において、該記録ヘッド及び該インクを35〜80℃に加熱して吐出し、かつ、該インクが記録材料上に着弾後も35〜80℃に保った状態で、活性光線を照射することを特徴とする画像形成方法。
  3. 前記インクが着弾した後、0.001〜1.0秒の間に活性光線を照射することを特徴とする請求項1又は2に記載の画像形成方法。
  4. 前記インクが着弾し、活性光線照射して硬化した後の総インク膜厚が2〜20μmであることを特徴とする請求項1〜3のいずれか1項に記載の画像形成方法。
  5. 前記インクジェット記録ヘッドの各ノズルより吐出するインク液滴量が2〜15plであることを特徴とする請求項1〜4のいずれか1項に記載の画像形成方法。
  6. 紫外線吸収剤が下記一般式(C)で表されるベンゾフェノン系紫外線吸収剤、および下記一般式(D)で表されるベンゾトリアゾール系紫外線吸収剤から選ばれる少なくとも1種であることを特徴とする請求項1〜5のいずれか1項に記載の画像形成方法。
    Figure 2005279991
    (式中、R21、R22は、それぞれ置換されていても良いアルキル基およびアリール基、−OR23、−NR24(R25)、−SR26、−COX2、シアノ基、ニトロ基、およびハロゲン原子を表す。ここでX2は−OR27、−NR28(R29)を表し、R23、R24、R25、R26、R27、R28、R29は、それぞれ水素原子、置換されていても良いアルキル基およびアリール基を表す。m1は0〜4までの整数を表し、m2は0〜5までの整数を表し、m1が2以上の場合、複数のR21は同一であっても異なっていても良く、m2が2以上の場合、複数のR22は同一であっても異なっていても良い。)
    Figure 2005279991
    (式中、R31、R32は、それぞれ置換されていても良いアルキル基およびアリール基、−OR33、−NR34(R35)、−SR36、−COX3、シアノ基、ニトロ基、およびハロゲン原子を表す。ここでX3は−OR37、−NR38(R39)を表し、R33、R34、R35、R36、R37、R38、R39は、それぞれ水素原子、置換されていても良いアルキル基およびアリール基を表す。n1およびn2はそれぞれ独立に0〜4までの整数を表し、n1が2以上の場合、複数のR31は同一であっても異なっていても良く、n2が2以上の場合、複数のR32は同一であっても異なっていても良い。)
  7. カチオン重合性化合物としてオキセタン化合物とエポキシ化合物を含有することを特徴とする請求項1〜6のいずれか1項に記載の画像形成方法。
  8. カチオン重合性化合物として、オキセタン化合物を30〜95質量%、エポキシ化合物を5〜70質量%、ビニルエーテル化合物0〜40質量%とを含有することを特徴とする請求項1〜7のいずれか1項に記載の画像形成方法。
  9. 請求項1〜8のいずれか1項に記載の画像形成方法に用いられるインクジェット記録装置であって、活性光線硬化型インク及び記録ヘッドを35〜80℃に加熱した後、吐出することを特徴とするインクジェット記録装置。
  10. 請求項1〜8のいずれか1項に記載の画像形成方法で用いるインクジェット記録装置において、記録材料に着弾したインクの加熱または保温手段が、該記録材料の搬送をガイドした発熱するヒートプレートであることを特徴とするインクジェット記録装置。
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