JP2005274205A - 無線局位置推定装置及び方法 - Google Patents

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宏之 辻
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龍 三浦
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Abstract

【課題】アレーアンテナを用いてマルチパス環境下における無線局の位置を高精度で推定する無線局位置推定装置を提供する。
【解決手段】無線局位置推定装置は、無線局1からの電波を実際に受信した観測データに基づいて電波の入射角度及び角度広がりを推定する観測データ解析処理部4と、地図データ上で無線局の候補となる位置を選択しこれらの候補について伝播解析(例えばレイトレーシング解析)により解析する伝播解析処理部6と、伝播解析処理部6における解析の結果に基づいて入射角度及び角度広がりに相当するパラメータを算出するパラメータ処理部7と、推定した入射角度及び角度広がりと算出したパラメータとを比較して無線局の位置を推定するマッチング処理部9とを備える。
【選択図】図1

Description

本発明は、無線局位置推定装置及び方法に関し、特に、アレーアンテナを用いてマルチパス環境下における無線局の位置を高精度で推定する無線局位置推定装置及び方法に関する。
近年位置情報サービスや非常電話などのために、無線局の位置を正確に推定する必要性が高まっている。また、日本では、以前より違法局の不法な電波が一般の通信システムに干渉などの影響を与えていることから、電波監視の必要性が高まっている。現在位置特定の手段として、例えばGPS(Global Positioning System )が実用化されているが、衛星からの見通しが利かない場所では利用できなかったり、専用の端末でなければ利用できないと言う問題がある。
一方、次世代通信システムでは、干渉抑制や周波数の有効利用などの観点から、信号の到来方向などの空間的なパラメータを検出できるアレーアンテナの利用が必須とされている。そこで、無線局の位置探査にもアレーアンテナを応用することが研究されている。例えば、アレーアンテナを用いて、1個の送信点(無線局)からの信号に対し複数個の受信点(アレーアンテナ)で得た信号の到来方向DOA(Direction of Arrival)や遅延時間差TDOA(Time-Delay of Arrival )などの情報を組み合わせる方法が提案されている。
なお、本発明者は、通信の品質を向上するため、特に都市部でのマルチパス環境下において、アレーアンテナのビームを最も品質の良い到来波に合わせる指向性制御技術を提案している(特許文献1参照)。
特開2003−069481号公報
アレーアンテナを用いた無線局の位置探査は、特に都市部にはあまり適していないとされている。即ち、都市部においては、中層以上の建物による電波の反射、回折、散乱により生じるマルチパス(多重伝搬)の影響に起因して、送受信点の場所や周囲の建物等によって異なる電波の伝搬環境が存在する。このために、その土地に特有の情報を用いることなく、一般的に定式化して無線局の位置を推定することは、有効ではないとされている。また、都市部においては、建物が密集しているため、送受信点間の見通しが確保できないことが多く、無線局の位置の推定をより難しくしている。更に、受信局を設置するためのコストを考慮すると、より少ない受信点で無線局の位置を推定できることが望ましいが、現在、1個の受信局で得られたデータのみを用いて前記位置を推定する技術は提案されていない。
一方、本発明者は、前述のように、都市部でのマルチパス環境下において、アレーアンテナのビームを最も品質の良い到来波に合わせることができる指向性制御技術を提案している。この指向性制御技術では、最も品質の良い到来波を求めるために、到来波のアンテナへの入射角度(到来方向DOA)と共に、到来波の角度広がりに着目している。この指向性制御技術は、アレーアンテナを用いた無線局の位置探査のためのものではなく、本来通信の品質を向上するためのものである。しかし、この最も品質の良い到来波は、逆に、発信元である無線局の位置(およその位置)を示していると考えることもできる。
ところで、この指向性制御技術では、本来の目的は、通信の品質の向上のために、最も品質の良い到来波を選択してこれにアンテナ方向を合わせることにあるので、無線局の位置の推定は考慮していない。特に、無線局とアレーアンテナとの間が見通し外である場合、直近の反射位置から先については考慮していない。即ち、そのままでは、無線局の位置は推定できない。一方、その本来の目的から、受信点として1個のアレーアンテナしか用いていないが、これについては、前述のように、受信局の設置コストを考慮すると、そのまま(1個のまま)の方が好ましい。
そこで、本発明者は、前述の指向性制御技術を応用して、実際の屋外での伝搬の観測により得られた受信データ(観測データ)について入射角度及び角度広がりに着目した解析の結果を得ることに加えて、無線局の位置を推定すると共に受信点が1個であることを補いうために、観測地の高精度な地形データを用いた伝播解析に基づいて入射角度及び角度広がりに解析の結果を得て、両者を組み合わせることにより、その土地での伝搬環境を考慮した無線局の位置推定を高精度で実現することが可能ではないかと考えた。
本発明は、アレーアンテナを用いてマルチパス環境下における無線局の位置を高精度で推定する無線局位置推定装置を提供することを目的とする。
また、本発明は、アレーアンテナを用いてマルチパス環境下における無線局の位置を高精度で推定する無線局位置推定方法を提供することを目的とする。
本発明の無線局位置推定装置は、無線局からの電波を実際に受信した観測データに基づいて、当該電波の入射角度及び角度広がりを推定する観測データ解析処理部と、地図データ上で前記無線局の候補となる位置を選択し、当該候補について伝播解析により解析する伝播解析処理部と、前記伝播解析処理部における解析の結果に基づいて、入射角度及び角度広がりに相当するパラメータを算出するパラメータ処理部と、前記推定した入射角度及び角度広がりと算出したパラメータとを比較して、前記無線局の位置を推定するマッチング処理部とを備える。
本発明の無線局位置推定方法は、無線局からの電波を実際に受信した観測データに基づいて、当該電波の入射角度及び角度広がりを推定し、地図データ上で前記無線局の候補となる位置を選択し、当該候補について伝播解析により解析し、前記伝播解析における解析の結果に基づいて、入射角度及び角度広がりに相当するパラメータを算出し、前記推定した入射角度及び角度広がりと算出したパラメータとを比較して、前記無線局の位置を推定する。
本発明の無線局位置推定装置及び方法によれば、まず、実際の屋外での伝搬の観測により得られた受信データ(観測データ)の解析結果として、アレーアンテナで受信した1又は複数の到来波を選択し、これらについて各々の到来波のアンテナへの入射角度(到来方向DOA)と到来波の角度広がりとを求める。到来波の入射角度と到来波の角度広がりとを求める方法の一例として、例えば前述の指向性制御技術(特許文献1参照)を応用する。
これに加えて、本発明では、受信点が1個であることを補うために、観測地の高精度な地形データを用意して、これを用いた伝播解析により、当該環境下における電波の伝搬についてのシミュレーションを複数の地点について行ない、これに基づいて、解析結果として、各々の地点からの(複数の)到来波の入射角度及び角度広がりを得る。伝播解析の一例として、例えば周知のレイトレーシング解析を用いる。そして、両者の解析結果を組み合わせることにより、その土地での伝搬環境を考慮した無線局の位置推定を高精度で実現する。例えば、伝播解析により得た複数の地点についての(複数の)入射角度及び角度広がりの中で、複数の到来波の入射角度と到来波の角度広がりと一致した地点を、当該無線局の位置と推定する。
これにより、都市部でのマルチパス環境下において、受信点として1個のアレーアンテナしか用いなくとも、無線局の位置を高精度で推定することができる。即ち、都市部において、中層以上の建物による電波の反射、回折、散乱により生じるマルチパスの影響に起因して、送受信点の場所や周囲の建物等によって異なる電波の伝搬環境が存在しても、その土地に特有の情報を用いて、一般的に定式化して無線局の位置を推定することができる。また、都市部において、建物が密集していて送受信点間の見通しが確保できなくても、無線局の位置を推定することができる。更に、1個の受信局で得られたデータのみを用いて無線局の位置を推定することができるので、受信局を設置するためのコストを抑えることができる。
このように、本発明によれば、1個のアレーアンテナを用いて無線局の位置を簡易に探査することを、特に都市部において、可能とすることができ、例えば違法局の摘発等に有効である。また、GPSのように専用端末を必要としないので、都市部に限らず、山岳部等においてもビーコンのように用いることにより、無線局の簡易な位置推定手段として用いることができ、遭難時の救助において有効である。
図1は、本発明の無線局位置推定装置構成図であり、本発明の無線局位置推定装置の構成を示す。本発明の無線局位置推定装置は、基地局3、観測データ解析処理部4、3次元地図DB5、伝播解析処理部(レイトレーシング解析処理部)6、パラメータ処理部7、レイトレーシング結果DB、マッチング処理部9からなる。パラメータ処理部7は、抽出処理部71、グループ化処理部72を備える。
この例の基地局3は、後述する図5(A)に示すように、その建物の屋上に設置したアレーアンテナを備える(以下、アレーアンテナ3とも言う)。基地局3は無線局(又は無線端末)1からの電波(到来波)を受信する。無線局1からの電波は複数の到来波からなる。この例では、アレーアンテナ3は1個であり、従って、受信点は1個である。基地局3で受信した無線局1からの電波(観測データ)は、観測データ解析処理部4に入力される。従って、観測データは、無線局1からの電波を1個のアレーアンテナ3で受信したデータである。アレーアンテナ3が高いのでアレーアンテナ3の周辺での散乱の影響は少ないとしている。
なお、アレーアンテナ3は1個とすることが望ましいが、本発明は、アレーアンテナ3が複数である場合にも適用することができる。この場合、無線局1の位置推定のためのコストが増加してしまうが、無線局1の位置推定の精度は向上させることができる。また、図1に示す本発明の無線局位置推定装置を複数個設け、これらの間をネットワークで接続するようにしても良い。
ここで、アレーアンテナ3に受信される到来波は、建物による散乱を受ける。散乱波の各成分は、反射位置により必ずしも同相ではなく、ある角度広がりηk を持ったものとなる。また、アレーアンテナ3の反射波の同一ビーム方向に建物の回折波が重畳されていることもある。この場合、到来方向の受信電力は大きいが、2波重畳されており信号品質は非常に悪い。いずれの場合も、角度広がりηk は到来波の時間差となる。角度広がりηk が大きければ大きいほど、到来波の時間差が大きくなるので、符号間干渉が大きくなる。また、高速データ伝送であればあるほどビットの間隔は小さくなるのでこの影響が大きくなり、BER(Bit Error Rate)を劣化させることになる。
無線局1は、アレーアンテナ3の周囲の観測領域100に含まれる(図4参照)。アレーアンテナ3への到来波は、観測領域100内の建物2等に起因する周辺散乱(Local Scattering)等の影響により、入射する角度(到来方向)が異なり、各々角度広がりを持っている(図5参照)。観測領域100については、地図データが地図DBに格納される。この例では、観測領域100の3次元地図データ(図9参照)が3次元地図DB5に格納される。即ち、この例の観測データが3次元の観測データであるので、より正確な無線局1の位置推定結果を得るために、これに合わせて、地図データも3次元地図データとされる。
なお、観測データが(周知の処理を経た)2次元の観測データである場合、これに合わせて、地図データも2次元地図データとされる。この場合でも、3次元地図データを用いた場合よりも精度は劣るが、実用に十分耐え得る精度で無線局1の位置推定結果を得ることができる。
観測データ解析処理部4は、無線局1からの電波を実際に受信した観測データに基づいて、複数の到来波について、その入射角度θk 及び角度広がりηk を推定する。即ち、複数の到来波を選択して、その各々について入射角度θk 及び角度広がりηk を算出する。この例では、この算出の手段として、後述するように、前述の指向性制御技術(特許文献1参照)を応用する。
なお、入射角度θk 及び角度広がりηk は、必ずしも複数の到来波について推定する必要はなく、1個の到来波についてのみ推定しても良い。この場合、無線局1の位置推定の処理速度を向上することができる。また、入射角度θk 及び角度広がりηk を推定した複数の到来波として、複数の到来波をその品質のよい順に上位から選択するようにしても良い。
また、直接波が存在する受信環境においても、直接波は散乱波を有せず、その角度広がりηk が最も小さくなる。即ち、直接波は常に最も品質の良い到来波であると考えることができる。従って、本発明は直接波が存在する受信環境にも適用可能である。
一方、前述のように、1個のアレーアンテナ3のみを用いて無線局1の位置を高精度で推定(特定)するために、伝播解析によるシミュレーションが行なわれる。この例では、伝播解析の一例として、周知のレイトレーシング(RT)解析を使用する。従って、この例においては、伝播解析処理部6はレイトレーシング(RT)解析処理部6からなる。RT解析処理部6は、3次元地図データ上で無線局1の候補となる位置を選択し、当該候補についてレイトレーシングにより解析する。3次元地図データは、観測地の高精度な地形データであり、例えば市販の3次元地図データからなり、3次元地図DB5に格納される。RT解析処理部6は、例えば周知のレイトレーシングシミュレータからなり、当該環境下における電波の伝搬特性一般をシミュレーションにより解析する。これにより、2点間でどのようにして電波が伝搬するかを、その到来方向、反射、遅延等まで含めて求めることができる。
RT解析処理部6は、3次元地図データにおける全ての位置についてレイトレーシング解析を行うのではなく、予め定められた複数の疑似送信点についてレイトレーシング解析を行う。この例では、無線局1の候補となる位置を、直線沿いに所定の間隔(この例では等間隔、以下同じ)に選択された複数の疑似送信点として選択し、複数の疑似送信点の各々についてレイトレーシング解析を行う(図11及び図12参照)。無線局1の候補となる位置は、RT解析処理部6が選択しても、RT解析処理部6に指示入力として外部から与えても良い。RT解析処理部6が選択する場合、例えば基地局3の周囲の道路を順に選択して、当該道路沿いに等間隔に複数の疑似送信点を選択すれば良い。又は、観測データ解析処理部4における入射角度θk 及び角度広がりηk に基づいて、RT解析処理部6が、およその無線局1の位置を予測し、これに基づいて、当該予測値点の近傍の道路沿いに等間隔に複数の疑似送信点を選択するようにしても良い。
なお、この例ではレイトレーシング(RT)解析を行うRT解析処理部6を採用しているが、伝播解析処理部6は、これに限られることなく、レイトレーシング解析以外の解析手段によって、伝播解析によるシミュレーションを行うものであっても良い。
パラメータ処理部7は、RT解析処理部6におけるレイトレーシング解析の結果に基づいて、入射角度θk 及び角度広がりηk に相当するパラメータを算出する。レイトレーシング解析の結果としては、事実上無数の到来波が得られる。そこで、抽出処理部71が、RT解析処理部6からのレイトレーシング解析の結果から、所定の値(閾値)以下のパワーしか持たない到来波を削除することにより、無線局1の位置を得るために有効な到来波のみを抽出する(図10参照)。この時点での各々の到来波は、シミュレートされた個々の電波であり、入射角度θk のみを持ち、角度広がりηk は持たない。次に、グループ化処理部72が、抽出処理部71での抽出の結果である到来波について、各々の入射角度θk が相互に近い値である複数の到来波を1個のグループとすることにより、いくつかのグループを構成する(図10参照)。このグループ化により、角度広がりηk を持つことになる。また、当該グループを代表する入射角度θk が求められる。これにより、本発明における到来波が定まり、入射角度θk 及び角度広がりηk を持つ。
なお、実際は、基地局3での電波の受信の都度にレイトレーシング解析を行うのではなく、レイトレーシング結果DB8が設けられる。即ち、RT解析処理部6が、事前に観測領域100内の全ての疑似送信点(図13において、白丸で示す)についてレイトレーシング解析を行い、この結果に基づいて、パラメータ処理部7が、全ての疑似送信点について、入射角度θk 及び角度広がりηk を持つ複数の到来波を求める。この結果が、パラメータとしてレイトレーシング結果DB8に格納されている。これにより、より高速でマッチング処理を行うことができる。
マッチング処理部9は、両者の解析結果を組み合わせる(マッチング処理する)ことにより、無線局1の位置を推定する。即ち、観測データ解析処理部4において推定した入射角度θk 及び角度広がりηk とパラメータ処理部7において算出したパラメータ(実際には、レイトレーシング結果DB8に格納されているパラメータ)とを比較する。そして、レイトレーシング解析により得た複数の疑似送信点についての入射角度θk 及び角度広がりηk の中で、観測データの複数の到来波の入射角度θk 及び角度広がりηk と一致した地点を、当該無線局1の位置と推定する。
このマッチング処理においては、周知の種々のマッチング処理を採用することができる。即ち、到来波が一致するか否かの判断のために、入射角度θk 及び角度広がりηk の双方を考慮するために評価関数を導入しても良い。この評価関数において、入射角度θk 及び角度広がりηk に重み付けをしても良い。また、最初に入射角度θk のみについてこれがある範囲(一致すると言える範囲)に含まれるか否かを調べ、含まれる場合にのみ角度広がりηk がある範囲に含まれるか否かを調べるようにしても良い(逆でも良い)。
なお、到来波が一致する疑似送信点が得られない場合、最も近い結果が得られた2個(又は複数)の疑似送信点の間をそれまでより小さい間隔で複数に等分して、より細かい疑似送信点を設定して、前述と同様の処理を行うようにしても良い。また、このような処理を更に繰り返すようにしても良い。
図2及び図3は、本発明の無線局位置推定処理フローであり、本発明の無線局位置推定装置における無線局位置推定処理を示す。特に、図2は無線局位置推定装置における全体の処理フローを示し、図3は図2のステップS2における処理の詳細を示す。
図2において、3次元地図データDB5に観測領域100の3次元地図データを用意する(ステップS1)。この後、アレーアンテナ3は、無線局1からの電波(観測データ)を実際に受信すると、これを観測データ解析処理部4に入力する。この入力された観測データに基づいて、観測データ解析処理部4が当該電波の入射角度θk 及び角度広がりηk を推定する(ステップS2)。これについては,図3を参照して後述する。次に、RT解析処理部6が、3次元地図データDB5から観測領域100の3次元地図データを読み出して、当該3次元地図データ上で無線局1の候補となる位置を選択し(ステップS3)、当該候補についてレイトレーシング解析を行う(ステップS4)。このRT解析処理部6における解析の結果に基づいて、パラメータ処理部7が、抽出処理及びグループ化処理により、入射角度θk 及び角度広がりηk からなるパラメータを算出する(ステップS5)。この後、マッチング処理部9が、観測データ解析処理部4において推定した入射角度θk 及び角度広がりηk と、パラメータ処理部7において算出したパラメータとを比較して、無線局1の位置を推定する(ステップS6)。
なお、実際は、前述のように、レイトレーシング結果DB8が用意される。即ち、ステップS1、S3、S4、S5までが予め実行され、レイトレーシング結果DB8を得る。この後、実際に観測データを受信すると、入射角度θk 及び角度広がりηk が推定され(ステップS2)、この推定結果とレイトレーシング結果DB8とのマッチングが行われて、無線局1の位置を推定する(ステップS6)。
以下、本発明の無線局位置推定装置及び方法の詳細について、図4乃至図15を用いて説明する。最初に、観測データ解析処理部4が実行する実際の観測データに基づく入射角度θk 及び角度広がりηk の推定について説明する。
図4は、観測領域100の一例を示す。アレーアンテナ3即ち受信点(Rx)は高さ約15mの建物の屋上に設置される。この高さは、この観測領域100においては、十分に高いものとする。アレーアンテナ3は、例えば8素子の1次元直線アレーアンテナからなる。無線局1としては、この例では2個の送信点Tx1及びTx2を設置している。送信点Tx1及びTx2は、当該位置の高さ1.5mに設置され、信号を送信中は静止している。送信点Tx1はその送受信点間が見通し内の点になるように設置され、送信点Tx2はその送受信点間が見通し外の点に設置される。双方共に、その搬送波周波数は2.335GHzであり、π/4QPSK変調された信号を送信する。これを受信点で受信することにより観測データを得る。このような電波伝搬におけるその他の詳細な仕様に関しては、例えば「A. Kanazawa, H. Tsuji, H. Ogawa, Y. Nakagawa and T. Fukagawa, "An experimental study of DOA estimation in multipath environment using an adaptive array antenna equipment," Proc. of Asia-Pacific Microwave Conference, Sydney, pp.804-807,Dec. 2000 」(文献#1)に示されているので、これに従う。
次に、無線局1からの信号の到来方向などの空間的なパラメータ解析のために、伝搬実験環境に適した受信信号のモデル化を行う。アレーアンテナ(基地局受信アンテナ)3は建物の屋上に設置される。アレーアンテナ3への到来波は、電波の反射や散乱によりマルチパスが発生し、角度広がりをもって受信される。また、受信点の位置は、送信点に比べて十分に高く、送信点周辺のみの反射や散乱のみを考慮した周辺散乱モデル(文献#2参照)が適していると考えられる。特に、送受信点間が見通し外であることを想定すると、図5のように仮想的な周辺散乱信号が複数合成された形で受信点で受信されると考えられる。また、観測時間内は無線局(送信端末)1は静止しており、伝搬環境に変動はないものとする。以上より、受信信号x(t)は「D. Asztely and B. Ottersen, "The Effects of Local Scattering on Direction of Arrival Estimation with MUSIC," IEEE Trans. Signal Processing, vol.47, no.12, pp3220-3234, Dec. 1999 」(文献#2)に示される周辺散乱モデルの和として次のように表される。
Figure 2005274205
更に、a(θ)はステアリングベクトルであり、am (θ)=exp〔j2πd(m−1)/λ〕である。dは素子間隔、λは搬送波周波数を表す。また、送受信点間の距離は周辺散乱円の半径に比べて十分大きいので、同一信号源内の時間遅延は位相に含まれるとする。
角度広がりを表すパラメータの推定は以下のように行なわれる。最初に、角度広がりを表すパラメータの導出を行なう。
式(1)において、散乱円内の信号数Lk は十分に大きいため、前述の文献#2と同様に、一次のテーラー展開による近似を用いて、空間特徴vk は、次のように表される。
Figure 2005274205
また、γk を送信信号sk (t)に複素振幅として含めることにより、
Figure 2005274205
と表される。ここで、ρk =φk /γk 、s^k (t)=γk ・sk (t)である。式 (4)において、未知パラメータは、θk 、ρk 、s〜k (t)である。ρk は、前述の文献#2によると、その絶対値|ρk |が第k到来波の角度広がりの度合いを表し、角度広がりが「0」に近づけばこの値も「0」に近づき、角度広がりが大きければやはりこの値も大きくなるとされている。即ち、角度広がりと密接な関係のあるパラメータである。ここでは、散乱パラメータと呼ぶこととする。角度広がりとの理論的な関係については後述する。なお、この明細書において、特殊な文字を、各々、表1に示すように置換して表記するものとする。
Figure 2005274205
ここで、ρk は時間的に変動するパラメータなので、前述の文献#2において本発明者の一人が提案した新たなパラメータを以下の式(5)のように定義する。
Figure 2005274205
次に、E〔|φk |〕、E〔|γk |〕の値を各々考える。|γk |は仲上−ライスフェージングする信号のアレーアンテナ3(基地局3)における受信振幅である。散乱波の位相がランダムに変動する場合、散乱波の複素振幅αklの実部αRe=Re〔αkl〕と虚部αIm=Im〔αkl〕の期待値は式(6)のようになり、αklの実部Re〔αkl〕と虚部Im〔αkl〕の分散は式(7)のようになる。
Figure 2005274205
ここで、r=|γk |とおくと、rはライス分布するので、rの確率分布密度はp(r)は式(8)のように表される。
Figure 2005274205
ここで、Ak =αk0であり、μk =Lk V〔αRe〕=Lk V〔αIm〕であり、I(・)は0次1種変形ベッセル関数である。rの期待値E〔r〕は式(9)のようになる。
Figure 2005274205
ここで、M(・,・;・)はkummerの合流型超幾何関数である。また、主波の受信電力がAk 2 であり、散乱波の受信電力がμk 2 であるので、散乱波に対する主波の電力比をKk で表すと、式(10)に示すようになる。
Figure 2005274205
このKk はライス係数と呼ばれる。式(9)は複雑な形をしているので、直接波の有無によって近似を行う。送受信点間が見通し内で直接波が存在するときは、散乱波成分が主波に比べて非常に小さく無視できるので、主波と同相の散乱波成分のみを考慮して、p(r)を正規分布で近似できる。従って、|γk |の期待値は、式(11)に示すように近似することができる。
Figure 2005274205
一方、送受信点間が見通し外で直接波が存在せず、レイリーフェージングと近似できる場合、主波も散乱波に含めて、散乱波電力を新たにμ'2=Ak 2 //μk 2 とおき、レイリー分布|γk |の期待値は、式(12)に示すように近似することができる。
Figure 2005274205
次に、|φk |の期待値を考える。式(3)より、φk の実部φRe=Re〔φk 〕と虚部φIm=Im〔φk 〕は、θ〜k0=0より、式(13)のようになる。
Figure 2005274205
式(7)より、φReとφImの期待値は、θ〜klとαklとが無相関であると仮定して、式(14)のようになる。
Figure 2005274205
ここで、θ〜klの分散をσk 2 とし、σk を代k到来波の角度広がりと呼ぶこととする。即ち、角度広がりは、角度分布の標準偏差として定義される。φReとφImの分散は式(15)の正規分布と近似できる。
Figure 2005274205
z=|φ|=(φRe 2 +φIm 2 1/2 であるとして、zの確率密度分布は、εk =μk σk とおくと、式(16)のレイリー近似とすることができる。従って、E〔φk 〕は式(17)のように表される。
Figure 2005274205
以上の式(5)、式(11)、式(12)、式(17)より、送受信点間が見通し内の場合にはηk は式(18)のように表され、見通し外の場合にはηk は式(19)のように表される。
Figure 2005274205
次に、パラメータ推定法について説明する。この例では、本発明者等による「K.Yamada and H.Tsuji, "Using a model of scattering in a low-intersymbol-interference channel for array beamforming," XI European Signal Processing Conference, 2002 」(文献#3)に示される最尤推定、最小二乗法を用いた推定法により、散乱パラメータを以下の手順で求める。
即ち、図3において、Capon 法によるスペクトル波形から信号の到来波数Kを決定し、MUSIC 法により到来方向θ〜k を決定する(ステップS11)。これについては、例えば「S. U. Pillai, "Array Signal Processing," Springer-Verlag, New York, 1989」(文献#4)に示されているので、これに従う。この結果を図6及び図7に示す。
次に、ρ^k の初期値としてρ^k =0を与える(ステップS12)。
次に、ρ^k を用いて、最尤推定により、s〜^k (t)を求める。s〜^k (t)は以下の式(20)で表される(ステップS13)。
Figure 2005274205
次に、s〜^k (t)を用いて、ρ^k を、以下の式(21)に示すJを評価関数として最小二乗法を用いて推定する(ステップS14)。
Figure 2005274205
この後、以上のステップS13及びS14を、ρ^k が収束するまで繰り返すことにより(ステップS15)、散乱パラメータが求まる。
次に、レイリー分布|γk |を導出する。E〔sk (t)・sk * (t)〕=1として、式(23)により|γk ^|を推定する(ステップS16)。
Figure 2005274205
次に、φk を導出する。ここで、φk =|γk ^||ρk ^|である(ステップS17)。
次に、フェージングの数十周期にわたり、ステップS12〜S17を繰り返し(ステップS18)、式(5)によりη^k を求める(ステップS19)。
次に、散乱パラメータρk の数値シミュレーションについて、説明する。散乱パラメータの性質を明らかにするために、角度広がりを変化させたときの散乱パラメータρk を数値シミュレーションにより推定し、更に、そのときのビット誤り率を求めることで、散乱パラメータとの関係を検証する。このシミュレーションでは、ρk が時間的に変化しないことを仮定しているので、ここではηk ではなくρk を推定する。
マルチパス環境において、散乱信号を受信点のアレーアンテナ3で受信する場合を想定する。各到来波は、角度広がりをもち、周辺散乱モデルが適用できるとして、式(1)の信号モデルを用いて、受信点に到来する信号を発生させた。また、その際、送信信号を実験で用いた9段のPN符号からπ/4シフトQPSK変調してベースバンド信号を作成した。一つの散乱円につき散乱波の数はLk =100と設定し、散乱波の位相は〔−π,π〕で一様分布とした。アレーアンテナ3の形式は、実験と同様の条件とした。ビット誤り率は、信号の到来方向推定結果からビームフォーミングを行い、遅延検波によって復調することで求めた。図8は角度広がりを変化させたときの散乱パラメータの絶対値|ρk |とビット誤り率とを各々求めた結果である。これより、散乱パラメータの絶対値とビット誤り率の間には相関関係があることが分かる。
次に、屋外伝搬観測でアレーアンテナ3により得た受信信号を用いて、信号の到来方向θk 及び角度広がりηk を表すパラメータを推定した。Capon 法によるスペクトル波形から到来する信号の数Kを、送信点1においては「2」、送信点2においては「3」と設定した。各々の信号の到来方向とηk を推定した結果を表2に示す。また、この時のビット誤り率も合わせて示す。
Figure 2005274205
この結果から、数値シミュレーションで検証した散乱パラメータの絶対値とビット誤り率の相関関係は、実データを用いても確認することができる。散乱パラメータと同様、ηk もその方向の信号の品質を表すパラメータと言うことができる。送信信号の変調方式などの情報などが一切未知な場合においても、信号を復調してビット誤り率を調べることなく、散乱パラメータの絶対値の大きさから信号の品質を判定することができる。
次に、レイトレーシング解析処理部6及びパラメータ処理部7が実行するレイトレーシング解析に基づく入射角度θk 及び角度広がりηk の推定(即ち、無線局1の特定)について説明する。本発明においては、伝搬環境の特長を生かした無線局1の位置推定を行うために、実験地周辺の高精度な3次元地形データを用いたレイトレーシング解析(「M. C. Lawton and J. P. McGeehan, "The Application of a Deterministic Ray Launching Algorithm for the Prediction of Radio Channel Characteristics in Small-Cell Environments," IEEE Trans. Vehcular Technology, vol.43, no.4, pp955-969, 1994」(文献#5)参照)を行う。特に、前述のようにして求めた信号の到来方向と、その方向の信号の散乱の度合いを示す散乱パラメータに注目し、実験値解析結果とレイトレーシング解析結果を組み合わせることで、無線局1 の位置を推定する。以下、まずレイトレーシングシミュレータの概要を説明し、次にレイトレーシング解析で得られたデータから散乱パラメータを導出する手法について説明する。
この例において用いた図9に示す観測領域100の3次元地形データは、高さ精度が±25cm以内で材質によって約20のレイヤーに分けられており、レイヤーごとに複素誘電率が与えられ、それに応じて反射係数や回折係数が決定される。観測では、搬送波周波数が2.335GHzと短い波長の信号と短い波長の信号を用いているので、信号の透過は考えないものとする。レイトレーシングの手法としては、計算量を削減するために近似的な方法であるレイラウンチング法(文献#5参照)を採用している。受信点は実験と同じ位置に設置され、送信点の高さや搬送波周波数なども実験と同様に設定した。
例えば、送信点1から送信した信号が、建物による反射や回折などを経て、アレーアンテナ(基地局)2で受信されると、受信点では図10のような角度プロファイルが得られる。これより、信号の到来方向に加え、角度分布における標準偏差として表される角度広がりを次式のように定義した。
Figure 2005274205
ここで、θk0 (RT)、θkl' (RT)は、各々、中心主波、散乱波の到来方向を表す。Lk ’は主波を含めた散乱信号数である。
次に、推定パラメータηk の導出について説明する。式(24)で求めた角度広がりから、実験値解析により得られたηk に相当するパラメータを導出する。レイトレーシング解析結果から、ライス係数は次のように得られる。
Figure 2005274205
従って、式(18)、(19)、(24)、(25)より、レイトレーシング解析結果を用いた見通し内におけるηk は式(26)に示すようになり、見通し外におけるηk は式(27)に示すようになる。
Figure 2005274205
次に、無線局1を推定するための処理について説明する。以上のようにして得た観測値解析結果とレイトレーシング解析を併用して、無線局1の位置推定を考える。本発明においては、受信信号の到来方向θk と角度広がりを表すパラメータηk に注目し、レイトレーシングの解析結果において、これらのパラメータが実験値解析結果と近い位置を送信点の推定位置とする。これが本発明における無線局1の位置の推定法である。RT解析処理部6(レイトレーシングシミュレータ)内において、図11及び図12のように送信点1においては直線X沿いに、送信点2においては直線Y沿いに等間隔に擬似送信点(白丸で示す)を設置して、各点でレイトレーシング解析を行った。直線Xは受信点で受信された直接波方向沿いになっている。直線Yは送信点2が設置されている道路沿いである。次式(28)のような到来方向と角度広がりを表すパラメータの両方を考慮した評価関数F(x)を導入し、各点におけるレイトレーシング解析結果が実験値解析結果にどのくらい近いかを評価した。ここで、到来方向はラジアン単位を用いた。
Figure 2005274205
なお、実際は、図13に示すアレーアンテナ3の位置が既知であるので、観測領域100内の疑似送信点の全てについて、レイトレーシングの解析結果に基づいてパラメータが算出され、レイトレーシング結果DB8に格納される。図13において、図示の便宜上、疑似送信点の一部を示す。
図14及び図15は、各々、横軸に直線X、Yにあたる距離をとり、縦軸に評価関数F(x)をとったグラフである。図14及び図15共に、表2より各送信点において最も角度広がりを表すパラメータが小さい信号、即ち、最も品質のよい信号のみを用いて評価した。横軸は真の位置を原点とした。F(x)の値が小さい点ほど推定値に近いと考えられる。送信点1では、式(28)の到来方向に関する項がほぼ「0」であり、角度広がりに関するパラメータも、非常に小さい値ではあるが、このパラメータが場所ごとの伝搬環境を特徴付けるパラメータであることが判る。送信点2に関しては、角度広がりを表すパラメータ同様、到来方向にも場所ごとに大きな違いが出るために、式(28)の評価関数を用いることで、見通し内と変わらない精度が得られることが判る。
以上説明したように、本発明によれば、無線局位置推定装置及び方法において、アレーアンテナで受信した観測データの解析結果として得た到来波の入射角度と角度広がりとを求め、これに加えて、観測地の高精度な地形データを用いたレイトレーシング解析に基づいて、疑似送信点からの到来波の入射角度及び角度広がりを得る。そして、両者の解析結果をマッチングして、解析結果が一致した地点を当該無線局の位置と推定することにより、無線局の位置を高精度で推定することができる。これにより、都市部において、マルチパスの影響に起因して、送受信点の場所や周囲の建物等によって異なる電波の伝搬環境が存在する場合や、建物が密集していて送受信点間の見通しが確保できない場合でも、無線局の位置を推定することができる。更に、1個の受信局で得られたデータのみを用いて無線局の位置を推定することができるので、受信局を設置するためのコストを抑えることができる。
無線局位置推定装置構成図である。 無線局位置推定処理フローである。 無線局位置推定処理フローである。 無線局位置推定説明図である。 無線局位置推定説明図である。 無線局位置推定説明図である。 無線局位置推定説明図である。 無線局位置推定説明図である。 無線局位置推定説明図である。 無線局位置推定説明図である。 無線局位置推定説明図である。 無線局位置推定説明図である。 無線局位置推定説明図である。 無線局位置推定説明図である。 無線局位置推定説明図である。
符号の説明
1 無線局
2 建物
3 基地局(アレーアンテナ)
4 観測データ解析処理部
5 3次元地図DB
6 レイトレーシング(RT)解析処理部
7 パラメータ処理部
8 レイトレーシング結果DB
9 マッチング処理部
71 抽出処理部
72 グループ化処理部

Claims (5)

  1. 無線局からの電波を実際に受信した観測データに基づいて、当該電波の入射角度及び角度広がりを推定する観測データ解析処理部と、
    地図データ上で前記無線局の候補となる位置を選択し、当該候補について伝播解析により解析する伝播解析処理部と、
    前記伝播解析処理部における解析の結果に基づいて、入射角度及び角度広がりに相当するパラメータを算出するパラメータ処理部と、
    前記推定した入射角度及び角度広がりと算出したパラメータとを比較して、前記無線局の位置を推定するマッチング処理部とを備える
    ことを特徴とする無線局位置推定装置。
  2. 前記観測データは、前記無線局からの電波を1個のアレーアンテナで受信したデータである
    ことを特徴とする請求項1記載の無線局位置推定装置。
  3. 前記無線局の候補となる位置は直線沿いに所定の間隔に選択された複数の疑似送信点からなり、前記複数の疑似送信点の各々について前記伝播解析により解析する
    ことを特徴とする請求項1記載の無線局位置推定装置。
  4. 前記地図データは2次元又は3次元地図データであり、
    前記観測データは2次元又は3次元の観測データである
    ことを特徴とする請求項1記載の無線局位置推定装置。
  5. 無線局からの電波を実際に受信した観測データに基づいて、当該電波の入射角度及び角度広がりを推定し、
    地図データ上で前記無線局の候補となる位置を選択し、当該候補について伝播解析により解析し、
    前記伝播解析における解析の結果に基づいて、入射角度及び角度広がりに相当するパラメータを算出し、
    推定した入射角度及び角度広がりと算出したパラメータとを比較して、前記無線局の位置を推定する
    ことを特徴とする無線局位置推定方法。
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