JP2005274071A - 積層爆薬の弾頭 - Google Patents

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Hisaatsu Kato
久敦 加藤
Yoshimitsu Sato
義光 佐藤
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Abstract

【課題】 安価な爆薬で、爆速の早い爆薬と密度の高い爆薬を組合せ構成し超高圧の爆轟
波で、弾殻の弾頭部或いは金属プレートの略全面領域に対して高い圧力効果を与える。ま
た、各種砲弾の弾頭への応用範囲を広くかつ現用品の構成要素を大きく変更することなく
利用出来る弾頭を提供する。
【解決手段】 起爆手段と、前記起爆手段により爆轟する装薬と、前記起爆手段に隣接し
前記装薬を収容する装薬収容部と、前記収容部に密着し装薬により飛しょうする飛しょう
部とを有する弾頭において、前記装薬を、前記飛しょう部から高密度爆薬と高爆速爆薬の
順で積層して成る積層爆薬に構成すると共に、前記高密度爆薬を前記飛しょう部に当接さ
せてなる弾頭。

Description

本発明は、砲弾の弾頭などに組み込まれ、積層爆薬の爆轟波により弾殻或いは金属プレ
ートが崩壊状もしくは凝縮した塊で飛翔し、標的(例えば、装甲体や飛行体。)を貫徹、
破壊或いはダメジを与える弾頭に関するものである。
一般に砲弾の貫徹効果は、爆薬から発生する衝撃波(爆轟波)およびガスの圧力により
、砲弾の弾殻或いは組み込まれた金属プレートの変形(ノイマン効果、スミネー・シャル
ダン効果)、破砕(破片効果)により得られる。
砲弾には目的に応じた種々のタイプがあり、例えば、装甲体をメタルジェットで貫徹す
る砲弾には成形炸薬型弾頭、飛行体を破片によりダメージを与える砲弾には破片型弾頭な
どである。
装甲体に対する砲弾(例えば成形炸薬型弾頭)では、弾頭部に組み込まれた成形炸薬に
より、第1起爆手段と第2起爆手段により、通称ライナー(メタルジェット)で標的部を
貫徹する2動作モードを有する弾頭が開示されている。(例えば、特許公報1参照)
また、飛行体に対する砲弾(例えば、破片型弾頭)では、弾頭の弾殻内に収容される炸
薬(爆薬)の爆発により弾殻の破片生成部が破壊され、その衝撃で標的部にダメージを与
えるが、この破片生成部が、意図した破片の形状、大きさになるように、多数の溝部を交
差・格子状に形成する、調整破片の生成方法、構造が開示されている。(例えば、特許公
報2参照)
また、従来、高エネルギー爆薬(例えば、CL−20;2,4,6,8,10,12−
ヘキサニトロヘキサアゾイソウルチタン)を用いて高圧の爆轟波により弾頭(弾殻)を破
壊し、その衝撃波と共に標的にダメージを与える砲弾がある。
しかしながら、2動作モード弾頭では、破片形成ケース、弾頭ケース及び金属ライナー
との相関的な構成部分により、標的に対して所望の破壊効果を得るようにしているので構
造上複雑に成りやすい難点がある。
また、多数の溝部を形成する調整破片の構造を有する弾頭では、破片生成部の、標的に
対する所望の破壊効果を得るため、破片形状を制御(調整)する面倒さがある。
また、CL−20等のような高エネルギー爆薬では、一般的に高価であり取り扱いの難
点があるなどの問題がある。
そこで、一般的に入手し易い爆薬を用いて、簡単な構成の弾殻や簡単な構成の金属プレ
ート(飛しょう板)で、爆薬の特性を最大限に発揮させ砲弾の弾頭威力を向上させること
ができれば、簡単に標的破壊効果を得られるように改良することが出来る。そこで、鋭意
研究し、その研究の過程においてオーバードライブ・デトネーション(ODD)効果の知
見を得た。
ここで、オーバードライブ・デトネーション(ODD)とは過剰爆轟のことを云い、爆
薬に高速で金属プレート(金属飛しょう板)を衝突させると、爆薬は金属プレートにより
圧縮された状態となり、金属プレートが衝突した付近のみ過剰爆轟状態が発生し、爆薬が
本来持っている爆轟速度(定常爆轟)よりも大きな爆轟速度(結果的に爆轟圧力)を示す
、このときに発生する過剰爆轟である。
このODD効果に関する研究では、二重円筒爆薬として、外側に高爆速爆薬を収納し、
その内側に低爆速爆薬を収納する2種類の爆薬を収納して、過剰爆轟圧力の変化を解析し
たことが開示されている。(例えば、非特許文献1参照)
この二重円筒爆薬は、図3に示すように、円筒型ケース100の中に、高爆速爆薬10
1としてRDX(密度1.8g/cm)を用い、低爆速爆薬102としてRDX(密度
1.6g/cm)を用いて、起爆装置106により端面107からの起爆で、外側と内
側の爆薬が同時に起爆するが、外側の高爆速爆薬101が先行して爆轟していくため、そ
の爆轟によって内側の低爆速爆薬102が引きずられていくように爆轟波103が進む。
その際、端面107からの爆轟波と高爆速爆薬から起爆した爆轟波の干渉による高圧力
領域が、端面107からC線とD線との間に沿うようにして進行(C1,C2とD1,D
2との間)し、中央付近で衝突し更に高圧となり、過剰爆轟が発生し飛しょう板104に
衝突する。その際、高圧力集中領域105は中央付近に限定される。
しかしながら、飛しょう板104に対する高圧力集中領域105が中央付近にあるので
、飛しょう板全体の領域を効果的に使用することが難しい。
また、高性能爆薬の爆轟波は、一定の爆轟圧力と爆轟速度で進行し、同一組成の爆薬で
は、爆薬の密度の増加に比例して爆轟圧力が増加することは知られているが、爆薬密度を
高めすぎると起爆しなくなる虞がある。
また、爆薬の爆轟特性をさらに上げて超高圧力の爆轟波(過剰爆轟)を得るには、高密
度かつ高爆速の爆薬が適当で高性能化は期待できるが、単一で使用するには高価であり、
入手の困難性や取り扱いの困難性がある。
特表11−501718号(頁2、頁3、頁11〜14、図1) 特開2002−048497号(頁2、図2) 中村雄一氏、他3名「二爆薬の爆ごうから発生する超高圧の数値解析」研究論文、火薬学会発行、火薬学会誌,Vol.63,No.1,2002年,頁7〜頁13
本発明者は、一般的に入手が容易でありかつ安価な爆薬を用いて、爆速の早い爆薬組成
物と密度の高い爆薬組成物をどのように組合せ、構成すれば、超高圧の平面爆轟波が得ら
れ、弾頭の弾殻或いは金属プレートの全体領域に対して高速にかつ高い圧力効果を与える
ことが出来る弾頭を求め、また、各種砲弾の弾頭への応用範囲を広く出来、かつ現用品の
構成要素を大きく変更することなく利用出来る弾頭を求めて鋭意研究した。
請求項1に係る発明は、起爆手段と、前記起爆手段により爆轟する装薬と、前記起爆手
段に隣接し前記装薬を収容する装薬収容部と、前記収容部に密着し装薬の爆轟圧力により
飛しょうする飛しょう部とを有する弾頭において、
前記装薬を、前記飛しょう部から高密度爆薬と高爆速爆薬の順で積層して成る積層爆薬
に構成すると共に、前記高密度爆薬を前記飛しょう部の一側略全面上に当接してなる積層
爆薬の弾頭である。
請求項2に係る発明は、高爆速爆薬が、HMX系PBXである請求項1記載の積層爆薬
の弾頭である。
請求項3に係る発明は、高密度爆薬が、RDX系PBXに重金属粉とHTPBを混合し
た請求項1記載の積層爆薬の弾頭である。
請求項4に係る発明は、高密度爆薬が、RDXを70〜30%、タングステン粉を65
%〜20%およびHTPBを9〜5%有する請求項1記載の積層爆薬の弾頭である。
請求項5に係る発明は、起爆手段が、信管部と、前記信管部により爆轟する爆薬類とを
有し、爆薬類中に、Comp.C−4およびマイクロガラスバルーンを混合する爆薬レン
ズを配設する請求項1乃至請求項5のいずれか1項の積層爆薬の弾頭である。
請求項6に係る発明は、装薬収容部が、収容される積層爆薬のうち高爆速爆薬の中に波
面調整材を配設してなる請求項1乃至請求項6のいずれか1項記載の積層爆薬の弾頭であ
る。
本発明の積層爆薬の弾頭は、高爆速爆薬と高密度爆薬の積層爆薬の構成とすることで飛
しょう部の略全面領域に対して密着積層される高密度爆薬が過剰爆轟状態を生起し、飛し
ょう部の加速を向上させることが出来る
また、本発明の積層爆薬の弾頭は、高爆速爆薬と高密度爆薬という性質の異なる爆薬を
積層したもので、高密度爆薬には、高爆速よりも密度が高く、ニトロ基を含む爆薬(爆薬
基剤)に重金属粉とバインダーを混合して填薬することが出来る。
また、本発明の積層爆薬の弾頭は、積層爆薬で、高爆速爆薬に波面調整材を配設するこ
とで積層する高密度爆薬に対して爆轟波を垂直方向に入力させ超高圧力の爆轟を発生させ
る。そして、この超高圧の爆轟圧力が飛しょう部に短時間で高圧力が作用し、飛しょう部
を高速で変形飛しょうさせることが出来る。
本発明の積層爆薬の弾頭に係る実施形態について詳細に述べる。
図1は、本発明の実施形態に係る積層爆薬の弾頭の断面を示す。
図1における弾頭は、起爆手段1と、積層爆薬を収容する装薬収容部20と、飛しょう
部40とから構成している。
起爆手段1は、塩ビ管からなり両端が開口する中空円筒状の円筒ケース6を有し、この
中に装薬収容部20側から順に添装薬3、爆薬レンズ4および伝爆薬5と系列的に配設す
る爆薬類を有する爆薬収容部2と、前記爆薬収容部2の伝爆薬3を起爆するための雷管8
と伝爆薬5に点火する起爆薬9を有する円筒状の信管部7とから成っている。
装薬収容部20は、塩ビ管から成り両端が開口する中空円筒状の円筒ケース21と、こ
の円筒ケース21に飛しょう部40側から高密度爆薬22と高爆速爆薬23とを系列的に
配設する積層爆薬とを有する。また、高密度爆薬22は、飛しょう部40の一側面42の
略全面上と密着している。
飛しょう部40は、銅製の厚さ3ミリの金属プレートから成り高密度爆薬22に一側面
41略全面上で密着すると共に、円筒ケース21の一側端内周面26と密着固定される飛
しょう板42を有する。
そして、装薬収容部20の一側開口部24は、飛しょう部40で閉塞され、他側開口部
25は、爆薬収容部2の一側開口部10と当接固定されてる。さらに、爆薬収容部2の他
側開口部11は、信管部7の一側端12と当接固定されている。尚、装薬収容部21と爆
薬収容部2と信管部7との当接固定の手段は、ここでは、強力な接着剤を用いた。
ここで、爆薬類と積層爆薬について説明する。
爆薬類において、添装薬3は、雷管により起爆する起爆薬と同じ爆薬で、爆速8700
m/sを有するPBX(HMXおよびバイトンを含有)を用い、爆薬レンズ4は、三角錐
の形状で、爆速3500を有する爆薬(Comp.C−4およびGMBを含有)を用い、
伝爆薬5は、爆速8400m/sを有するPBX(HMXおよびHTPBを含有)を用い
た。
積層爆薬において、高密度爆薬22は、RDX系PBX(RDX70〜30%とHTP
B9〜5%とタングステン粉65〜20%の範囲を含有)を用い、高爆速爆薬23は、爆
速8400m/sを有するHMX系PBX(HMX90%とHTPB10%を含有)を用
いた。
高密度爆薬は、RDX系PBXに重金属粉であるタングステン粉を鋳填「流し込んで固
めること」すると、タングステン粉が高比重のため重力の作用で下方に沈降して均一な爆
薬に出来ない問題がある。そこで、分離しないような粘度のペースト状の爆薬に混合し、
注圧填「混合容器を真空状態にして押し杵の圧力(大気圧との差による加圧)」で填薬す
る方法」により填薬して硬化(キュアリング)させる製法を鋭意研究した。
その結果、粘度の低いHTPBと5μm以下のタングステン粉(微粉)を混合したプラ
スチックバインダーが、RDXと均一な混合が出来ることが分かった。そして、前記タン
グステン粉(微粉)は、65%まで混合しても起爆し、密度も3g/ccを超えることが
出来るので、過剰爆轟を発生させることが出来る。しかし、65%を超えた量で爆薬基剤
に混合していくと起爆し難くなる。
また、高密度爆薬の厚みにも過剰爆薬を発生させる要素があるが、この場合、最適な厚
み条件は、積層爆薬の組成物構成と飛しょう部の構成とが深く関わるので、今後の実験に
求めたい。
また、本実施形態ではタングステン粉を用いたが、その他の重金属粉として、アルミニ
ウム、鉄、銅、ビスマス、マンガンなどを用いることが出来る。
起爆手段において、信管部は、砲弾の目的および構造において種々異なる点火手段があ
り、電気、撃発などの点火手段が用いられる。また、この点火手段を含め、用途に合わせ
て種々の爆薬系列がある。
これら異なる爆薬系列であっても、本発明の積層爆薬は、高爆速爆薬が爆轟すれば積層
する高密度爆薬が爆轟し超高圧の爆轟(過剰爆轟)を生起すると共に、その超高圧力が飛
しょう板を加圧し、この飛しょう板が高速に変形や飛散して飛しょうすることが出来る。
次に、本実施形態に係る積層爆薬の弾頭の作用について説明する。
ここでは、例えば、信管部7の雷管8は電気雷管を用い、この電気雷管で起爆薬9が爆
轟し起爆薬から伝爆薬5に点火する。この伝爆薬は、起爆薬9の端面から中心部に向かっ
て凸波面状に爆轟するが、三角錐形状の爆薬レンズ4の頂点部分の影響で凸波面状爆轟が
、平面状の爆轟波となり、次の添装薬3の面上全体に点火する。この添装薬3の爆轟によ
り高爆速爆薬に点火する
高爆速爆薬23は、図2に示すように、平面状爆轟波27は、円筒部21の内周壁面2
8に沿って先に進むが、A線のA1,A2とB線のB1,B2との間でほぼ平面の状態で
爆轟が進む。そして、この平面状爆轟波27は、高速かつ高圧の出力で高密度爆薬22を
爆発させる。
このとき、高密度爆薬22は、高爆速爆薬23の爆轟圧力に高密度爆薬の爆薬密度で更
に爆轟圧力が高圧となり、定常爆轟から過剰爆轟へと出力し、飛しょう部に対して与える
高圧力集中領域50が、飛しょう部のほぼ全体の広範囲となる。
(実施例1)
高密度爆薬として、RDX71%、HTPB9%およびタングステン粉20%を混合し
た成分を有する爆薬を調整した。この高密度爆薬の密度は1.985g/cm3で、爆轟
速度は7134m/sである。
高爆速爆薬として、HMX90%およびHTPB10%を混合した成分を有する爆薬を
調整した。この高爆速爆薬の密度は1.690g/cm3で、爆轟速度は8092m/s
である。
また、飛しょう部には、銅製で厚さ3ミリの金属プレートを作製し用いた。
また、起爆手段の信管部には、電気的信号を受けて作動する6号電気雷管を用いた。
また、起爆手段の爆薬類には、添装薬3は爆速8700m/sを有するPBX(HMX
およびバイトンを含有)を用い、爆薬レンズ4は三角錐の形状で爆速3500を有する爆
薬(Comp.C−4およびGMBを含有)を用い、伝爆薬5は、爆速8400m/sを
有するPBX(HMXおよびHTPBを含有)を用いた。
RDXとは、「トリメチレントリニトロアミン」のことである。
HMXとは、「テトラメチレンテトラニトロアミン」のことである。
HTPBとは、「ハイドロキシターミネイテッドポリプタジエン」のことである。
Comp.C−4とは、RDX91%とバインダー9%を含有する爆薬である。
GMBとは、ガラスマイクロバルーンのことである。
バイトンとは、ゴム系バインダーのことである。
ここで、積層爆薬の弾頭にするため、装薬収容部の円筒ケース内に高密度爆薬と高爆速
爆薬を圧填し、高密度爆薬と金属プレートの一側略全面上とを密着させ接着剤で円筒ケー
スに固定した。この円筒ケースの高爆速爆薬側に、爆薬収容部の円筒ケースの一側とを接
着固定させた。そして、信管部と爆薬収容部の円筒ケースの他側とを接着固定し、弾頭に
した。
(実施例2)
高密度爆薬として、RDX51%、HTPB9%およびタングステン粉40%を混合し
た成分を有する爆薬を調整した。この高密度爆薬の密度は2.481g/cm3で、爆轟
速度は6126m/sである。高爆速爆薬は、実施例1と同じ爆薬を調整した。
これら爆薬を装薬収容部へ実施例と同様な方法で圧填した。
また、飛しょう部、信管部および爆薬収容部(爆薬類)は、実施例1と同様にして、弾
頭にした。
(実施例3)
高密度爆薬として、RDX81%、HTPB9%およびタングステン粉10%を混合し
た成分を有する爆薬を調整した。この高密度爆薬の密度は1.805g/cm3で、爆轟
速度は7585m/sである。高爆速爆薬は、実施例1と同じ爆薬を調整した。
これら爆薬を装薬収容部へ実施例と同様な方法で圧填した。
また、飛しょう部、信管部および爆薬収容部(爆薬類)は、実施例1と同様にして、弾
頭にした。
(実施例4)
高密度爆薬として、RDX61%、HTPB9%およびタングステン粉30%を混合し
た成分を有する爆薬を調整した。この高密度爆薬の密度は2.206g/cm3で、爆轟
速度は6652m/sである。高爆速爆薬は、実施例1と同じ爆薬を調整した。
これら爆薬を装薬収容部へ実施例と同様な方法で圧填した。
また、飛しょう部、信管部および爆薬収容部(爆薬類)は、実施例1と同様にして、弾
頭にした。
(実施例5)
高密度爆薬として、RDX41%、HTPB9%およびタングステン粉50%を混合し
た成分を有する爆薬を調整した。この高密度爆薬の密度は2.835g/cm3で、爆轟
速度は5546m/sである。高爆速爆薬は、実施例1と同じ爆薬を調整した。
これら爆薬を装薬収容部へ実施例と同様な方法で圧填した。
また、飛しょう部、信管部および爆薬収容部(爆薬類)は、実施例1と同様にして、弾
頭にした。
(実施例6)
高密度爆薬として、RDX31%、HTPB9%およびタングステン粉60%を混合し
た成分を有する爆薬を調整した。この高密度爆薬の密度は3.308g/cm3で、爆轟
速度は4916m/sである。高爆速爆薬は、実施例1と同じ爆薬を調整した。
これら爆薬を装薬収容部へ実施例と同様な方法で圧填した。
また、飛しょう部、信管部および爆薬収容部(爆薬類)は、実施例1と同様にして、弾
頭にした。
(実施例7)
高密度爆薬として、RDX34%、HTPB6%およびタングステン粉60%を混合し
た成分を有する爆薬を調整した。この高密度爆薬の密度は3.184g/cm3で、爆轟
速度は4838m/sである。高爆速爆薬は、実施例1と同じ爆薬を調整した。
これら爆薬を装薬収容部へ実施例と同様な方法で圧填した。
また、飛しょう部、信管部および爆薬収容部(爆薬類)は、実施例1と同様にして、弾
頭にした。
(比較例1)
高爆速爆薬として、HMX90%およびHTPB10%を混合した成分を有する爆薬を
調整した。この高爆速爆薬の密度は1.690g/cm3で、爆轟速度は8092m/s
である。この高爆速爆薬を、高密度爆薬は装填しないで、装薬収容部に実施例1と同様な
方法で圧填した。
また、飛しょう部、信管部および爆薬収容部(爆薬類)は、実施例1と同様にして、弾
頭にした。
(比較例2)
高密度爆薬として、RDX71%、HTPB9%およびタングステン粉20%を混合し
た成分を有する爆薬を調整した。この高密度爆薬の密度は1.985g/cm3で、爆轟
速度は7134m/sである。この高密度爆薬を、高爆速爆薬は装填しないで、装薬収容
部に実施例1と同様な方法で圧填した。
また、飛しょう部、信管部および爆薬収容部(爆薬類)は、実施例1と同様にして、弾
頭にした。
次に、実施例1と実施例2、比較例1と比較例2の弾頭を用いて、図4に示すように、
飛しょう部速度計測器50で飛しょう板42による初期速度を計測し、また、図5に示す
ように、爆轟検圧計測器60で検圧センサー61による爆轟圧力を計測した。
図4の飛しょう部速度計測器50では、本実施形態の弾頭において、高爆速爆薬23と
伝爆薬5にイオンギャップ55を挿入し、これらイオンギャップと爆薬速度計測器54と
を電気的に接続した。
また、飛しょう板42の外側端面から1mの距離に第一計測標的板51を配置し、さら
に第一計測標的板から2mの距離に第二計測標的板52を配置し、これら両計測標的板(
51,52)と飛しょう部速度計測器50とを電気的に接続した。
これにより、起爆後の爆薬の爆速(爆轟速度)データが得られ、また、飛しょう部が第
1計測標的板を貫通して第2計測標的を貫通する際の時間差により飛しょう部の速度デー
タが得られる。
図5の爆轟検圧計測器60では、積層爆薬の高密度爆薬に密着取り付けた飛しょう部4
0を取り外して、代わりに検圧センサー61を装薬収容部の円筒ケース21に取り付け、
爆轟検圧計測器60に電気的に接続した。また、爆薬速度計測器54は、図4の飛しょう
部速度計測器と同じ方法を用いた。
これにより、起爆後の爆薬の爆速(爆轟速度)データが得られ、また、積層爆薬の爆轟
圧力を検圧センサーにより爆轟圧力のデータが得られる。
(実験例1)
実施例1の弾頭において、積層爆薬の高密度爆薬の厚さを1ミリに設定したときの飛し
ょう板の初期速度は、2200m/sであった。また、5ミリに設定したときは、230
0m/sであり、さらに爆轟圧力は33.5GPaであった。また、10ミリに設定した
ときは、2250m/sであった。
(実験例2)
実施例2の弾頭において、積層爆薬の高密度爆薬の厚さを1ミリに設定したときの飛し
ょう板の初期速度は、2250m/sであり、5ミリに設定したときは2200m/sで
あり、10ミリに設定したときは2300m/sであった。
(実験例3)
比較例1の弾頭において、高爆速爆薬だけ圧填した飛しょう板の初期速度は、2100
m/sであり、さらに爆轟圧力は31.5GPaであった。
(実験例4)
比較例2の弾頭において、高密度爆薬だけ圧填した飛しょう板の初期速度は、2000
m/sであった。
上記実験結果から、高爆速爆薬の爆轟速度・圧力で高密度爆薬が起爆すると共に、この
高密度爆薬の高い密度で、爆轟圧力が、高爆速爆薬の定常爆轟から過剰爆轟へと移行し、
飛しょう部の初期速度が増すことが分かった。
また、高爆速爆薬と密着積層する高密度爆薬による過剰爆轟が、単一爆薬、例えば、高
爆速爆薬だけの場合より、爆轟圧力が高圧力となることが分かり、効果的に飛しょう部に
伝達することが分かった。
(応用例1)
図6はEFP弾頭の概要模式図を示す。ここでは、弾殻70に起爆手段76と装薬収容
部71と飛しょう部74と弾頭部75を有し、さらにセンサー部77と制御部78とを有
する構成としている。
装薬収容部には、装薬が、飛しょう部74から高密度爆薬72と高爆速爆薬73の順で
積層している。
弾頭部75は、弾殻の一側端部の内周面に密着固定しており、さらに飛しょう部74を
係止保持している。
本弾頭の作用を説明すると、センサー部で標的を検知すると制御部で起爆タイミングを
制御し、この制御部からの信号により弾殻内の起爆手段(起爆装置)が作動し起爆する。
この起爆で高爆速爆薬が爆轟し、さらに高密度爆薬が爆轟する。この爆轟で、飛しょう部
に高速かつ超高圧の圧力が作用し、飛しょう部が崩壊し前方に弾丸形状で飛しょうする。
(応用例2)
図7は破片型弾頭の概要模式図を示す。ここでは、弾殻80に起爆手段84と装薬収容
部81を有する構成としている。また、弾殻80は、弾頭部84と一体的構造と成ってい
るが、この弾頭部分が飛しょう部86となる。
装薬収容部81には、装薬が、弾頭84部から高密度爆薬82と高爆速爆薬83の順で
積層している。
本弾頭の作用を説明すると、標的に対して有る設定された距離になると、起爆手段(起
爆装置)が作動し起爆する。この起爆で高爆速爆薬が爆轟し、さらに高密度爆薬が爆轟す
る。この爆轟で、弾頭部および弾頭部周辺(飛しょう部)の弾殻に高速かつ超高圧の圧力
が作用し、弾殻(飛しょう部)が破砕飛散する。
(応用例3)
図8はHEAT弾頭の概要模式図を示す。ここでは、弾殻90に起爆手段95と装薬収
容部91と飛しょう部94を有し、さらにノーズ部97と尾部98とを有する構成として
いる。
装薬収容部91には、飛しょう部から高密度爆薬と高爆速爆薬の順で積層している。さ
らに、高爆速爆薬の中に断面略台形状の波面調整材を配置している。
ノーズ部97は、飛しょう部側から外側方向へ抜けてる空間部を有する中央貫通孔99
を形成しており、弾殻90の一側端部と嵌合固定している。
波面調整材は、爆轟波の伝搬速度の遅い、例えば、爆轟速度(伝搬速度)4000m/
sを有するナイロンなどの素材を用いる。この波面調整材は、高爆速爆薬の中央付近から
起爆手段側よりに配置すると共に、断面略台形の対辺する一辺が他の辺よりも長い辺を高
密度爆薬方向へ向ける。
尾部は、飛翔する弾頭の安定を確保する翼の作用を持つ。
本弾頭の作用を説明すると、標的に衝突した衝撃で起爆手段(起爆装置)が作動し起爆
する。この起爆で、起爆手段の起爆端面から高爆速爆薬が爆轟し進むが、波面調整材によ
り、爆轟波面(凸形波面状)が平面波もしくは凹形波波面状となり高密度爆薬を爆轟させ
る。
そして、この爆轟で飛しょう部は、飛しょう部に高速かつ超高圧の圧力が作用し、飛し
ょう部が崩壊すると共に中心軸部分で効率良く高速のジェットを生成し、ノーズ部の中央
貫通孔から飛しょうする。
本実施形態の弾頭を示す概要断面図である。 本実施形態の弾頭で、積層爆薬の爆轟波面状態とこの爆轟により飛しょう部に対する高圧力集中領域を示す内部断面概要図である。 従来の二重円筒爆薬の爆轟波面状態と、この爆轟により飛しょう部に対する高圧力集中領域を示す内部断面概要図である。 飛しょう部初期速度と爆薬速度(爆轟速度)を計測する計測装置の概要図である。 積層爆薬の爆轟圧力と爆薬速度(爆轟速度)を計測する計測装置の概要図である。 EFP弾頭の概要模式図である。 破片型弾頭の概要模式図である。 HEAT弾頭の概要模式図である。
符号の説明
1,76,85,95,106 起爆手段
2 爆薬収容部
3 添装薬
4 爆薬レンズ
5 伝爆薬
6,21 円筒ケース
7 信管部
8 雷管
9 起爆薬
20,71,81,91 装薬収容部
21 円筒ケース
22,72,82,92 高密度爆薬
23,73,83,93 高爆速爆薬
27 平面爆轟波
40,74,94 飛しょう部
42,104 飛しょう板
50,105 高圧力集中領域
70,80,90 弾殻
75,84 弾頭部
97 ノーズ部
98 尾部

Claims (6)

  1. 起爆手段と、前記起爆手段により爆轟する装薬と、前記起爆手段に隣接し前記装薬を収
    容する装薬収容部と、前記収容部に密着し装薬の爆轟圧力により飛しょうする飛しょう部
    とを有する弾頭において、
    前記装薬を、前記飛しょう部から高密度爆薬と高爆速爆薬の順で積層して成る積層爆薬
    に構成すると共に、前記高密度爆薬を前記飛しょう部の一側略全面上に当接してなること
    を特徴とする積層爆薬の弾頭。
  2. 前記高爆速爆薬は、HMX系PBXであることを特徴とする請求項1記載の積層爆薬の
    弾頭。
  3. 高密度爆薬は、RDX系PBXに重金属粉とHTPBを混合したことを特徴とする請求
    項1記載の積層爆薬の弾頭。
  4. 高密度爆薬は、RDXを70〜30%、タングステン粉を65%〜20%およびHTP
    Bを9〜5%有することを特徴とする請求項1記載の積層爆薬の弾頭。
  5. 起爆手段は、信管部と、前記信管部により爆轟する爆薬類とを有し、爆薬類中に、Co
    mp.C−4およびマイクロガラスバルーンを混合する爆薬レンズを配設することを特徴
    とする請求項1乃至請求項5のいずれか1項の積層爆薬の弾頭。
  6. 装薬収容部は、収容される積層爆薬のうち高爆速爆薬の中に波面調整材を配設してなる
    ことを特徴とする請求項1乃至請求項6のいずれか1項記載の積層爆薬の弾頭。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2013514962A (ja) * 2009-12-21 2013-05-02 ユーレンコ 可鍛性固体爆薬およびこれを得る方法

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