JP2005264744A - オイルレスリニア圧縮機及び冷凍装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】オイルレスリニア圧縮機のガスベアリング装置に設けられている絞り部における詰りの原因となる摩耗粉や、アッセンブリオイル等が混合した物質を除去することで、ガスベアリング装置の耐久性を高め、信頼性の高いオイルレスリニア圧縮機を得る。
【解決手段】一端が高圧サイド124と連通し、他端が複数の給気孔131に連通する連通路132と、連通路132の途中に設けた絞り部33から形成されているガスベアリング装置130と、ガスベアリング装置130の高圧サイド24側に異物捕捉手段103を、密閉容器102内の中空部107に設けることにより、絞り部133における詰り原因となる異物が除去されるため、ガスベアリング装置130の耐久性が向上し、オイルレスリニア圧縮機の信頼性を高めることができる。
【選択図】図1

Description

本発明は、冷蔵庫、ショーケース、自動販売機、空調機器等に用いるオイルレスリニア圧縮機及び冷凍装置に関するものである。
従来、この種のオイルレスリニア圧縮機には、高効率化、信頼性向上を目的として、ピストンとシリンダーの摺動部にガスベアリングを用いたものがある(例えば、特許文献1参照)。
以下、図面を参照しながら上記従来のオイルレスリニア圧縮機及び冷凍装置を説明する。
図8は、特許文献1に記載された従来のオイルレスリニア圧縮機の断面図である。図9は、従来のオイルレスリニア圧縮機を用いた冷凍装置における冷凍サイクル図である。
図8において、密閉容器2内には圧縮機構3がサスペンションスプリング4を介して弾性的に支持されている。
圧縮機構3は、巻き線5を挿入した固定子6及びマグネット7を備えた可動子8からなるリニアモータ9と、固定子6に固定されたシリンダー10と、シリンダー10内に往復自在に嵌装され、可動子8に連結されたピストン11と、可動子8と固定子6を連結し可動子8が軸方向に揺動可能なように支持する略円盤状のスプリング12とを備えている。
またシリンダー10の端面には、吐出バルブ20と吸入バルブ21を備えたバルブプレート22が固定され、バルブプレート22を覆うように設けられたシリンダヘッド23には、吐出バルブ20に連通し高圧サイド24を構成する吐出室25と、吸入バルブ21に連通する吸入室26が形成されている。
吐出室25からは、密閉容器2外の冷凍サイクル45の凝縮器41側に冷媒を導く吐出管27が設けられており、吸入室26からは、密閉容器2外の冷凍サイクル45の蒸発器43側から冷媒を導く吸入管28が設けられている。
圧縮室29を形成するシリンダー10とピストン11は、ガスベアリング装置30によってガスベアリングを形成している。ガスベアリング装置30は、一端が吐出室25に連通し、他端が複数の給気孔31に連通する連通路32と、連通路32の途中に設けた絞り部33から形成されている。
以上のように構成されたオイルレスリニア圧縮機について、以下その動作を説明する。
まず、交流電源から電流が巻き線5に供給され、オイルレスリニア圧縮機1は運転を開始する。
交流電源から電流が巻き線5に供給されている間、固定子6が発生する磁界がマグネット7の作る磁界に作用することで、マグネット7、可動子8に軸方向の往復運動する力が発生する。その力により、可動子8と連結されたピストン11はスプリング12の反発力を利用しながら共振し、軸方向に往復運動を繰り返すことで、冷凍サイクル45からの冷媒は、吸入管28を介してシリンダー10とピストン11から形成された圧縮室29に吸入され圧縮される。圧縮された冷媒ガスは、シリンダヘッド23内の吐出室25に吐出された後、吐出管27を介して冷凍サイクル45に吐出される。
そして、オイルレスリニア圧縮機1が運転を継続している間、圧縮された冷媒ガスは吐出室25から連通路32を通り、絞り部33で圧力が調整される。その上で、給気孔31からシリンダー10とピストン11との間に噴出され、噴出した冷媒のガス膜がその弾性によってピストン11を支持することで、ピストン11はシリンダー10内で非接触の状態に保持される。従ってオイルが無くとも摩耗が発生せず、さらにはオイルがないことで摺動損失もほとんど発生しない。
図9において、オイルレスリニア圧縮機1、凝縮器41、膨張器42、蒸発器43は配管により連結され、冷媒経路を形成している。
以上のように構成された冷凍装置について、以下その動作を説明する。
オイルレスリニア圧縮機1で圧縮された高温高圧の冷媒ガスは、凝縮器41で凝縮液化され液冷媒となる。そして、液冷媒は膨張器42を流れるときに減圧され低圧二層状態となる。そして、蒸発器で熱交換を行なうことで蒸発してガス化し、再びオイルレスリニア圧縮機1に戻る。
特表平9−510534号公報
しかしながら、上記従来の構成では、オイルレスリニア圧縮機1内部や冷凍サイクル45内の冷媒循環経路に異物除去手段を設けていないため、起動時などの短時間に、シリンダー10とピストン11が接触して生じる摩耗粉や、オイルレスリニア圧縮機1あるいは冷凍装置の組立の際に残留したアッセンブリオイル等が混ざり合い、粘着性の高い混合物を形成する可能性がある。
この混合物が、特にガスベアリング装置30の絞り部33において詰りを発生させ、運転中にガスベアリング装置30が機能しなくなって、シリンダー10とピストン11の恒常的な接触が生じ、シリンダー10とピストン11において異常摩耗が発生する可能性があるという課題を有していた。
本発明は、上記従来の課題を解決するもので、ガスベアリング装置の絞り部での詰りを生じさせにくく、信頼性の高いオイルレスリニア圧縮機及び冷凍装置を提供することを目的とする。
上記従来の課題を解決するために、本発明のオイルレスリニア圧縮機は、ガスベアリング装置の高圧サイド側に異物捕捉手段を設けたもので、絞り部の詰り原因となる異物を冷媒循環経路における絞り部の直前で捕捉して除去するという作用を有する。
また、上記従来の課題を解決するために、本発明の冷凍装置は、オイルレスリニア圧縮機を用いた冷凍サイクル内に異物捕捉手段を設けたもので、オイルレスリニア圧縮機のガスベアリング装置の絞り部の詰り原因となる異物を冷凍サイクル内で捕捉して除去するという作用を有する。
本発明のオイルレスリニア圧縮機は、ガスベアリング装置の絞り部における詰りが発生しにくく、耐久性の高いガスベアリング装置を備えることで、信頼性の高いオイルレスリニア圧縮機を提供することができる。
また本発明の冷凍装置は、オイルレスリニア圧縮機のガスベアリング装置の絞り部における詰りが発生しにくく、耐久性の高いガスベアリング装置を備えることで、信頼性の高い冷凍装置を提供することができる。
請求項1に記載の発明は、密閉容器内にリニアモータと、圧縮機構を形成するシリンダーと、前記リニアモータによって駆動され前記シリンダー内を往復動するピストンとを備え、前記シリンダーと前記ピストンの間に高圧サイドと連通したガスベアリング装置を形成するとともに、前記ガスベアリング装置の前記高圧サイド側に異物捕捉手段を設け、前記異物捕捉手段を前記密閉容器内の中空部に配設したものであり、異物捕捉手段が、ガスベアリング装置の絞り部の詰り原因となる物質を捕捉して除去するため、ガスベアリング装置の耐久性が高まり、ピストンとシリンダーの耐摩耗性が高まるため、信頼性の高いオイルレスリニア圧縮機を提供することができる。
さらに、異物捕捉手段を密閉容器内の中空部に設けることで、異物捕捉手段の体積や断面積を拡大させることが容易となるため、より多くの異物を捕捉して除去することができるとともに、圧力損失の影響を低減することができる。
請求項2に記載の発明は、請求項1に記載の発明において、さらに、異物捕捉手段を高圧サイドからガスベアリングへ流れる冷媒ガスの流速を減ずるチャンバー部としたものであり、異物捕捉手段冷媒経路の一部で流速を遅くする方式とすることにより、請求項1に記載の発明の効果に加えて、さらに圧力損失を低減することができる。
請求項3に記載の発明は、請求項1に記載の発明において、さらに、異物捕捉手段をサイクロン方式のトラップとしたものであり、異物捕捉手段において冷媒の流れに伴う遠心力で冷媒と異物を分離することができるため、請求項1に記載の発明の効果に加えて、粉塵や油脂分等さまざまな形態の異物を捕捉して除去することができる。
請求項4に記載の発明は、請求項1に記載の発明において、さらに、異物捕捉手段を、粉塵を捕捉して除去するフィルタとしたものであり、請求項1に記載の発明の効果に加えて、異物捕捉手段を焼結金属やセラミックス等のフィルタとすることにより、絞り部における詰り物質の主要因と考えられる摩耗粉等の細かい粒子の異物まで捕捉して除去することができる。
請求項5に記載の発明は、請求項1に記載の発明において、さらに、異物捕捉手段を、油脂分を捕捉して除去するフィルタとしたものであり、請求項1に記載の発明の効果に加えて、製造工程で完全に除去することが困難で、絞り部における詰り物質を凝固させる原因物質と考えられるアッセンブリオイル等を捕捉して除去することができる。
請求項6に記載の発明は、請求項2から5のいずれか一項に記載の発明に、さらに、異物捕捉手段の内部あるいは近傍に磁石を設けたものであり、請求項2から5に記載の発明の効果に加えて、鉄系の摩耗粉やその混合物を磁石に吸着させることで、さらに効率よく捕捉して除去することができる。
請求項7に記載の発明は、シリンダーとピストンの間に高圧サイドと連通したガスベアリングを形成したオイルレスリニア圧縮機と、冷媒を放熱、凝縮させる凝縮器と、前記冷媒を減圧させる膨張器と、前記冷媒を蒸発させる蒸発器とを備えた冷凍サイクルを備えるとともに、前記冷凍サイクル内に異物捕捉手段を設けたものであり、オイルレスリニア圧縮機を冷凍装置に組み込んだときに、蒸発器や凝縮器等に由来するオイルレスリニア圧縮機のガスベアリング装置の絞り部における詰り原因となる物質を捕捉することにより、高い信頼性の冷凍装置を提供することができる。
請求項8に記載の発明は、請求項7に記載の発明において、さらに、オイルレスリニア圧縮機は請求項1から6のいずれか一項に記載のオイルレスリニア圧縮機であり、異物捕捉手段をオイルレスリニア圧縮機内に設けたので、従来の冷凍サイクルの設計や工法を変更することなく、蒸発器や凝縮器等に由来するオイルレスリニア圧縮機のガスベアリング装置の絞り部における詰り原因となる物質を捕捉して除去することにより、さらにガスベアリング装置の絞り部の信頼性を高めることができる。
以下、本発明の実施の形態について図面を参照しながら説明する。なお、この実施の形態によってこの発明が限定されるものではない。
(実施の形態1)
図1は、本発明の実施の形態1におけるオイルレスリニア圧縮機の断面図である。
図1において、密閉容器102内には圧縮機構108がサスペンションスプリング4を介して弾性的に支持されている。シリンダー10の端面には吐出バルブ20と吸入バルブ21を備えたバルブプレート22が固定され、バルブプレート22を覆うようにシリンダヘッド123が設けられている。
シリンダヘッド123には、吐出バルブ20に連通し高圧サイド124を構成するする吐出室125と、吸入バルブ21に連通する吸入室126が形成されている。吐出室125には、密閉容器2外の冷凍サイクル(図示せず)の凝縮器(図示せず)側に冷媒を導く吐出管127と、密閉容器102内の異物捕捉手段103に冷媒を導く導入管104が設けられている。
また、吸入室126には、密閉容器102外の冷凍サイクル(図示せず)の蒸発器(図示せず)側から冷媒を導く吸入管128が設けられている。
異物捕捉手段103は密閉容器102内部の中空部107に設けられ、一端が導入管104に連通するとともに、他端が導出管105を経て連通路132に連通しており、内径は導入管104及び導出管105よりも大きくなるチャンバー部106を形成している。
圧縮室29を形成するシリンダー10とピストン11は、ガスベアリング装置130によってガスベアリングを形成している。ガスベアリング装置130は、一端が異物捕捉手段103に連通し、他端が複数の給気孔131に連通する連通路132と、連通路132の途中に設けた絞り部133から形成されている。
以上のように構成されたオイルレスリニア圧縮機について、以下その動作、作用を説明する。
オイルレスリニア圧縮機が運転を継続している間、圧縮された冷媒ガスの一部は吐出室125から導入管104を通り、異物捕捉手段103を通過した後、導出管105を経て連通路132に導かれる。
異物捕捉手段103の内径は導入管104及び導出管105よりも大きいため、冷媒の流速は、異物捕捉手段103を通過しているときのほうが導入管104及び導出管105を通過しているときよりも遅くなる。このため、冷媒とともに流れる異物である摩耗粉やアッセンブリオイル等の比重の大きい物質が重力により分離されて、異物捕捉手段103の底部に蓄積される。
異物が除去された冷媒は、導出管105、連通路132を通り、絞り部33で圧力が調整された上で、給気孔131からシリンダー10とピストン11との間に噴出される。そして、噴出した冷媒のガス膜がその弾性によってピストン11を支持することでピストン11はシリンダー10内で非接触の状態に保持される。
従って、ガスベアリング装置130に冷媒が流れる際には、冷媒中の異物が事前に除去されているため、絞り部133等において異物の詰りによる異常が発生する可能性が低くなり、ガスベアリング装置130の耐久性を向上させる効果が得られる。さらに、チャンバー部106で流速を遅くする方式とすることにより圧力損失を少なくすることができる。
さらに、異物捕捉手段103は密閉容器102内の中空部107に設けられているため、バルブプレート22やシリンダー10に設けるよりも体積を増加させることが容易であり、異物捕捉手段103の体積を十分確保することで、異物の除去量を増加させることができる。
さらに、異物捕捉手段103を密閉容器102の中空部107に設けたため、バルブプレート22やシリンダー10に設けるよりも異物捕捉手段103からの放熱が容易であるため、異物捕捉手段103を冷媒が流れる際に冷媒がより冷却される。そのため、冷却された冷媒がガスベアリング装置130に供給された際に、圧縮機構108を冷却することができるため、オイルレスリニア圧縮機の体積効率を高めることができる。
なお、本実施の形態においては、異物捕捉手段103の内径を導入管104及び導出管105よりも大きくすることで冷媒の流速を低減したが、異物捕捉手段103の内部に邪魔板を設ける等他の手段を用いて冷媒の流速を低減しても同様の効果が得られる。
具体的には、異物捕捉手段103の内部に邪魔板を設ける等の手段を用いて、導入管104及び導出管105を通過しているときの冷媒の流速よりも異物捕捉手段103を通過しているときの冷媒の流速を遅くすることで、冷媒とともに流れる異物である摩耗粉やアッセンブリオイル等の比重の大きい物質が重力により分離されて、異物捕捉手段103の底部に蓄積される。そして、異物が除去された冷媒がガスベアリング装置130に供給され、ピストン11はシリンダー10内で非接触の状態に保持される。
(実施の形態2)
図2は、本発明の実施の形態2におけるオイルレスリニア圧縮機の断面図、図3は同実施の形態における異物捕捉手段の斜視図である。
以下、図2、図3に基づいて本実施の形態について説明する。
吐出室125には、密閉容器102外の冷凍サイクル(図示せず)の凝縮器(図示せず)側に冷媒を導く吐出管127と、密閉容器102内の異物捕捉手段203に冷媒を導く導入管204が設けられている。
そして、吸入室126には、密閉容器102外の冷凍サイクルの蒸発器(図示せず)側から冷媒を導く吸入管128が設けられている。
異物捕捉手段203は、密閉容器102内部の中空部107に設けられたサイクロン方式のトラップ206となり、略逆円錐状の形状をなしている。導入管204は、異物捕捉手段203の上部側面の接線方向にある異物捕捉手段入口207に連通している。導出管205は、一端が異物捕捉手段203の中心軸上面より内部鉛直方向下方に設けられた異物捕捉手段出口208へと連通しており、他端が連通路132と連通している。さらに、異物捕捉手段203の底部には磁石209が設けられている。
圧縮室29を形成するシリンダー10とピストン11は、ガスベアリング装置130によってガスベアリングを形成している。ガスベアリング装置130は、一端が異物捕捉手段203に連通し、他端が複数の給気孔131に連通する連通路132と、連通路132の途中に設けた絞り部133から形成されている。
以上のように構成されたオイルレスリニア圧縮機について、以下その動作、作用を説明する。
オイルレスリニア圧縮機が運転を継続している間、圧縮された冷媒ガスの一部は吐出室125から導入管204を通り、異物捕捉手段203を通過した後、導出管205を経て連通路132に導かれる。
異物捕捉手段203内部において、冷媒は導入管204から異物捕捉手段入口207より異物捕捉手段203の内壁面接線方向に導入されるため、渦流が発生する。このため、冷媒とともに異物捕捉手段203を流れる異物である摩耗粉やアッセンブリオイル等の比重の大きい物質は、遠心力により冷媒から分離されて異物捕捉手段203の内壁面に衝突した後、重力により壁面に沿って落下し、異物捕捉手段203の底部に蓄積される。
また、特に鉄系の摩耗粉は磁石209により吸着されるため、一旦磁石に吸着された鉄系の摩耗粉などは、異物捕捉手段203内部の冷媒ガスの渦流によって、再び異物捕捉手段203外に流れ出ることはない。
そして、異物が除去された冷媒は、異物捕捉手段出口208から導出管205、連通路132を通り、絞り部33で圧力が調整される。その上で、給気孔31からシリンダー10とピストン11との間に噴出され、噴出した冷媒のガス膜がその弾性によってピストン11を支持することでピストン11はシリンダー10内で非接触の状態に保持される。
従って、ガスベアリング装置130に冷媒が流れる際には、冷媒中の異物が事前に除去されているため、絞り部133等において異物の詰りによる異常が発生する可能性が低くなり、ガスベアリング装置130の耐久性が高まるという効果が得られる。
さらに、遠心力で冷媒と異物を分離することから、粉塵、油脂分等さまざまな形態の異物を捕捉して除去することができる。
さらに、異物捕捉手段203は密閉容器102内の中空部107に設けられているため、バルブプレート22やシリンダー10に設けるよりも体積を増加させることが容易であり、異物捕捉手段203の体積を十分確保することで、異物の除去量を増加させることができる。
さらに、異物捕捉手段203を密閉容器102の中空部107に設けたため、バルブプレート22やシリンダー10に設けるよりも異物捕捉手段203からの放熱が容易であるため、異物捕捉手段203を冷媒が流れる際に冷媒がより冷却される。そのため、冷却された冷媒がガスベアリング装置130に供給された際に、圧縮機構210を冷却することができるため、オイルレスリニア圧縮機の体積効率を高めることができる。
(実施の形態3)
図4は、本発明の実施の形態3におけるオイルレスリニア圧縮機の断面図である。
以下、図4に基づいて本実施の形態について説明する。
吐出室125には、密閉容器102外の冷凍サイクル(図示せず)の凝縮器(図示せず)側に冷媒を導く吐出管127と、密閉容器102内の異物捕捉手段303に冷媒を導く導入管304が設けられている。
また、吸入室126には、密閉容器102外の冷凍サイクルの蒸発器(図示せず)側から冷媒を導く吸入管128が設けられている。異物捕捉手段303は密閉容器102内部の中空部107に設けられており、一端が導入管304に連通し、他端が導出管305を経て連通路132に連通しており、多孔質のセラミックからなるフィルタ306が設けられている。
圧縮室29を形成するシリンダー10とピストン11は、ガスベアリング装置130によってガスベアリングを形成している。ガスベアリング装置130は、一端が異物捕捉手段303に連通し、他端が複数の給気孔131に連通する連通路132と、連通路132の途中に設けた絞り部133から形成されている。
以上のように構成されたオイルレスリニア圧縮機について、以下その動作、作用を説明する。
オイルレスリニア圧縮機が運転を継続している間、圧縮された冷媒ガスの一部は吐出室125から導入管304を通り、異物捕捉手段303を通過した後、導出管305、連通路132に導かれる。
冷媒とともに流れる異物である摩耗粉等は、異物捕捉手段303に設けられたフィルタ306により捕捉して除去される。異物が除去された冷媒は、連通路132を通り絞り部133で圧力が調整された上で、給気孔31からシリンダー10とピストン11との間に噴出され、噴出した冷媒のガス膜がその弾性によってピストン11を支持することでピストン11はシリンダー10内で非接触の状態に保持される。
従って、ガスベアリング装置130に冷媒が流れる際には、冷媒中の異物が事前に除去されているため、絞り部133等において異物の詰りによる異常が発生する可能性が低くなり、ガスベアリング装置130の耐久性を高めることができる。
さらに、異物捕捉手段303は密閉容器102内の中空部107に設けられているため、バルブプレート22やシリンダー10に設けるよりも体積を増加させることが容易であり、異物捕捉手段303の体積を十分確保することで、異物の除去量を増加させることができる。また、目の細かいフィルタ306を設置することができ、かつフィルタ306の目詰りなどにより圧力損失の影響を低減することができる。
さらに、異物捕捉手段303を密閉容器102の中空部107に設けたため、バルブプレート22やシリンダー10に設けるよりも異物捕捉手段303からの放熱が容易であるため、異物捕捉手段303を冷媒が流れる際に冷媒がより冷却される。そのため、冷却された冷媒がガスベアリング装置130に供給された際に、圧縮機構308を冷却することができるため、オイルレスリニア圧縮機の体積効率を高めることができる。
なお、フィルタ306の例としてセラミックを挙げたが、焼結金属、金網等を用いても同じ効果が得られる。
また、繊維系材料や多孔質鉱物等の吸油性の高い材料を用いた場合、冷媒中の油脂分がガスベアリング装置130の直前で除去されるため、摩耗紛との混合物を形成することがなく、絞り部133等において異物の詰りによる異常が発生する可能性が低くなるため、ガスベアリング装置130の耐久性を高めることができる。
(実施の形態4)
図5は、本発明の実施の形態4におけるオイルレスリニア圧縮機を用いた冷凍装置における冷凍サイクル図である。
以下図5に基づいて、本実施の形態について説明する。
図5において、オイルレスリニア圧縮機1、凝縮器41、膨張器42、蒸発器43は配管により連結され、冷媒経路を形成している。蒸発器43とオイルレスリニア圧縮機1の間には、異物捕捉手段403として、繊維系材料からなるフィルタ406が設けられている。
以上のように構成された冷凍装置について、以下その動作、作用を説明する。
オイルレスリニア圧縮機1で圧縮された高温高圧の冷媒ガスは、凝縮器41で凝縮液化され液冷媒となる。液冷媒は、膨張器42を流れるときに減圧され低圧二層状態となり、蒸発器43で熱交換を行って蒸発してガス化し、再びオイルレスリニア圧縮機1に戻る。
このとき、配管や凝縮器41、蒸発器43を製造したときに用いるアッセンブリオイル等も冷媒に混入してオイルレスリニア圧縮機1に戻ろうとするが、異物捕捉手段403に設けられたフィルタ406は吸油性が高いため、冷媒が異物捕捉手段403を流れる際に、冷媒中の油脂分を捕捉して除去することができる。
従って、オイルレスリニア圧縮機1に冷媒が戻る際には、冷媒中の油脂分が除去されているため、摩耗紛との混合物を形成することがない。そのため、オイルレスリニア圧縮機1に設けられているガスベアリング装置(図示せず)の絞り部(図示せず)において異物の詰りによる異常が発生する可能性が低くなり、ガスベアリング装置の耐久性を向上させることができる。
さらに、異物捕捉手段403は冷凍サイクル145内に設けられているため、オイルレスリニア圧縮機1内部に設けるよりもフィルタ406の断面積を増加させることが容易である。そのため、異物捕捉手段403の体積を十分確保することで、異物の除去量を増加させることができ、かつフィルタ406の目詰り等による圧力損失の影響を低減することができる。
なお、フィルタ406の例として繊維系材料を挙げたが、多孔質鉱物等吸油性の高い他の材料を用いても、冷媒が異物捕捉手段403を流れる際に、冷媒中の油脂分を捕捉して除去することができる。
また、異物捕捉手段として、粉塵を捕捉して除去するセラミック、焼結金属、金網等のフィルタ、冷媒ガスの流速を減ずるチャンバー部、サイクロン方式のトラップ等を用いても同様の効果が期待できる。
なお、異物捕捉手段403を設ける場所の例として冷凍サイクル145の蒸発器43とオイルレスリニア圧縮機1の間を挙げたが、冷凍サイクル145中であれば、いずれの個所に設けても異物除去の効果が得られる。より好ましくは、冷媒が気体状態にあるオイルレスリニア圧縮機1と凝縮器41の間または蒸発器43とオイルレスリニア圧縮機1の間である。
(実施の形態5)
図6は、本発明の実施の形態5におけるオイルレスリニア圧縮機を用いた冷凍装置における冷凍サイクル図である。図7は、同実施の形態におけるオイルレスリニア圧縮機の断面図である。
以下、図6、図7に基づいて、本実施の形態について説明する。
図6において、オイルレスリニア圧縮機501、凝縮器41、膨張器42、蒸発器43は配管により連結され、冷媒経路を形成している。
また、図7において、オイルレスリニア圧縮機501の密閉容器102内には、異物捕捉手段103として、冷媒ガスの流速を減じるチャンバー部106が設けられている。オイルレスリニア圧縮機501の構成については、実施の形態1におけるオイルレスリニア圧縮機の構成と同一であるため、詳細な説明を省略する。
以上のように構成された冷凍装置について、以下その動作、作用を説明する。
オイルレスリニア圧縮機501で圧縮された高温高圧の冷媒ガスは、大部分が凝縮器41に吐出される。このとき、一部の冷媒は異物捕捉手段103を流れた後、ガスベアリング装置(図示せず)に導かれる。異物捕捉手段103の内径は、前後の配管の内径よりも大きいため、内部の冷媒の流速は異物捕捉手段103を通過しているときのほうが前後の配管を通過しているときよりも遅くなる。
そのため、冷媒とともに流れる異物である摩耗粉やアッセンブリオイル等の比重の大きい物質が分離されて、異物捕捉手段103の底部に蓄積される。異物が除去された冷媒はオイルレスリニア圧縮機501で再び圧縮され凝縮器41に送られる。
凝縮器41において、冷媒は凝縮液化され液冷媒となる。その液冷媒は膨張器42を流れるときに減圧され低圧二層状態となり、蒸発器43で熱交換を行って蒸発してガス化し、再びオイルレスリニア圧縮機501に戻る。
従って、オイルレスリニア圧縮機501内部のガスベアリング装置に冷媒が流れる際には、冷媒中の異物が除去されているため、絞り部等において異物の詰りによる異常が発生する可能性が低くなり、ガスベアリング装置の耐久性を高めることができる。
さらに、オイルレスリニア圧縮機501内部に異物捕捉手段103を設けたことにより、冷凍サイクル245を変更する必要がなく製造も容易であり、低コストで製造が可能である。
なお、異物捕捉手段103として、冷媒ガスの流速を減ずるチャンバー部を挙げたが、粉塵を捕捉して除去するセラミック、焼結金属、金網等のフィルタ、油脂分を捕捉して除去する繊維系材料や多孔質鉱物等のフィルタ、サイクロン方式のトラップ等を用いても同様の効果が期待できる。
以上のように、本発明にかかるオイルレスリニア圧縮機及び冷凍装置は、ガスベアリング装置の耐久性を高め、信頼性を高めることが可能となるので、ガスベアリング装置を用いたオイルレスポンプ等の用途にも適用できる。
本発明の実施の形態1におけるオイルレスリニア圧縮機の断面図 本発明の実施の形態2におけるオイルレスリニア圧縮機の断面図 同実施の形態における異物捕捉手段の斜視図 本発明の実施の形態3におけるオイルレスリニア圧縮機の断面図 本発明の実施の形態4におけるオイルレスリニア圧縮機を用いた冷凍装置における冷凍サイクル図 本発明の実施の形態5におけるオイルレスリニア圧縮機を用いた冷凍装置における冷凍サイクル図 同実施の形態におけるオイルレスリニア圧縮機の断面図 従来のオイルレスリニア圧縮機の断面図 従来のオイルレスリニア圧縮機を用いた冷凍装置における冷凍サイクル図
符号の説明
1,501 オイルレスリニア圧縮機
9 リニアモータ
10 シリンダー
11 ピストン
41 凝縮器
42 膨張器
43 蒸発器
102 密閉容器
103,203,303,403 異物捕捉手段
106 チャンバー部
107 中空部
108,210,308 圧縮機構
124 高圧サイド
130 ガスベアリング装置
145,245 冷凍サイクル
206 トラップ
209 磁石
306,406 フィルタ

Claims (8)

  1. 密閉容器内にリニアモータと、圧縮機構を形成するシリンダーと、前記リニアモータによって駆動され前記シリンダー内を往復動するピストンとを備え、前記シリンダーと前記ピストンの間に高圧サイドと連通したガスベアリング装置を形成するとともに、前記ガスベアリング装置の前記高圧サイド側に異物捕捉手段を設け、前記異物捕捉手段を前記密閉容器内の中空部に配設したオイルレスリニア圧縮機。
  2. 異物捕捉手段を、高圧サイドからガスベアリングへ流れる冷媒ガスの流速を減ずるチャンバー部とした請求項1に記載のオイルレスリニア圧縮機。
  3. 異物捕捉手段を、サイクロン方式のトラップとした請求項1に記載のオイルレスリニア圧縮機。
  4. 異物捕捉手段を、粉塵を除去するフィルタとした請求項1に記載のオイルレスリニア圧縮機。
  5. 異物捕捉手段を、油脂分を除去するフィルタとした請求項1に記載のオイルレスリニア圧縮機。
  6. 異物捕捉手段の内部あるいは近傍に磁石を設けた請求項2から5のいずれか一項に記載のオイルレスリニア圧縮機。
  7. シリンダーとピストンの間に高圧サイドと連通したガスベアリングを形成したオイルレスリニア圧縮機と、冷媒を放熱、凝縮させる凝縮器と、前記冷媒を減圧させる膨張器と、前記冷媒を蒸発させる蒸発器とを備えた冷凍サイクルを備えるとともに、前記冷凍サイクル内に異物捕捉手段を設けた冷凍装置。
  8. オイルレスリニア圧縮機は請求項1から6のいずれか一項に記載のオイルレスリニア圧縮機である、請求項7に記載の冷凍装置。
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