JP2005259389A - 照明器具 - Google Patents
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Abstract
【課題】光触媒効果を得ることができるとともにカバー体の裏面における有機物の残留を低減させることができる照明器具を提供する。
【解決手段】照明器具1は、器具本体10、器具本体10に下方に配置された蛍光ランプ30、蛍光ランプ30の少なくとも一部を覆うセード40、セード40の裏面に形成された光触媒膜50等から構成されている。光触媒膜50は、蛍光ランプ30の全光点灯時おけるセード40の裏面の照度が2500Lx以下となる部分を除いて形成されている。
【選択図】図1
【解決手段】照明器具1は、器具本体10、器具本体10に下方に配置された蛍光ランプ30、蛍光ランプ30の少なくとも一部を覆うセード40、セード40の裏面に形成された光触媒膜50等から構成されている。光触媒膜50は、蛍光ランプ30の全光点灯時おけるセード40の裏面の照度が2500Lx以下となる部分を除いて形成されている。
【選択図】図1
Description
本発明は、カバー体に光触媒膜が形成された照明器具に関する。
近年、住宅等の室内の空気を浄化する機能が付加された照明器具が提案されている。このような照明器具としては、例えば蛍光ランプの表面に光触媒膜を形成したものが知られている。具体的には、光触媒膜を構成する光触媒物質は有機物を吸着し、分解する性質を有しているので、室内を浮遊している有機物を光触媒物質に吸着させ、分解させることにより空気を浄化している。
ところで、住宅等の室内に設置される照明器具においては、セードを備えたものが普及しつつある。そして、現在、このようなセードの裏面に光触媒膜を形成して、室内の空気を浄化する照明器具が開示されている(特許文献1及び特許文献2参照。)。
特許第3036247号公報
特開2001−291422号公報
しかしながら、セードの裏面全面に光触媒膜を形成した場合には、セード裏面における特定の箇所に有機物が残留してしまうという問題がある。これは、セードには光が照射され易い部分と光が照射され難い部分があり、光が照射され易い部分では有機物が分解されるが、光が照射され難い部分では光触媒に吸着された有機物が分解され難いからであると考えられる。
本発明は、上記問題を解決するためになされたものである。即ち、光触媒効果を得ることができるとともにカバー体における有機物の残留を低減させることができる照明器具を提供することを目的とする。
請求項1記載の発明は、器具本体と;器具本体に取付けられた蛍光ランプと;蛍光ランプの少なくとも一部を覆い、かつ器具本体との間の空間に外気が流入するように配設されたカバー体と;蛍光ランプの全光点灯時おけるカバー体の蛍光ランプと対向する面の照度が少なくとも2500Lx以下となる部分を除いてカバー体に形成された光触媒膜と;を具備していることを特徴とする照明器具である。照明器具は、天井直付形、天井吊下げ形、スタンド形等の何れの形態でもよい。なお、「カバー体の蛍光ランプと対向する面の照度が少なくとも2500Lx以下」とは、本発明の作用効果が得られる範囲内であれば若干前後する範囲内であってもよい。請求項1記載の発明によれば、蛍光ランプの全光点灯時おけるカバー体の蛍光ランプと対向する面の照度が少なくとも2500Lx以下となる部分を除いて光触媒膜が形成されているので、カバー体の蛍光ランプと対向する面の照度が2500Lxを超える部分では光触媒効果を得ることができるとともに、カバー体の蛍光ランプと対向する面の照度が2500Lx以下となる部分では有機物が吸着されず、カバー体における有機物の残留を低減させることができる。
請求項2記載の発明は、カバー体が、器具本体の下面側であって、かつ蛍光ランプの全体を覆うように形成されており、このカバー体の外周部には光触媒膜が形成されていないことを特徴とする請求項1記載の照明器具である。カバー体は、一般に開放形と称されるものである。即ち、カバー体は、天井に取付けられた状態で器具本体をその直下から眺めた際にカバー体にて器具本体を隠すように構成されているとともに、器具本体とカバー体との間がその周方向に渡って開放されており、器具本体とカバー体との間に外気が流通するように構成されているものである。請求項2記載の発明によれば、人手で触れやすい開放形のカバー体の外周部には光触媒膜が形成されていないので、光触媒膜の剥がれを抑制することができる。
請求項3記載の発明は、光触媒膜が可視光反応型光触媒物質を含んでいることを特徴とする請求項1又は2記載の照明器具である。請求項3記載の発明によれば、光触媒膜が可視光反応型光触媒物質を含んでいるので、より光触媒効果を得ることができる。
請求項1記載の発明によれば、光触媒効果を得ることができるとともにカバー体における有機物の残留を低減させることができる。請求項2記載の発明によれば、カバー体の外周部における光触媒膜の剥がれを抑制することができる。請求項3記載の発明によれば、光触媒効果をより得ることができる。
(第1の実施の形態)
以下、本発明の第1の実施の形態について説明する。図1は本実施の形態に係る照明器具の模式的な垂直断面図であり、図2は本実施の形態に係るセードの裏面側の模式的な平面図であり、図3は本実施の形態に係る蛍光ランプのフィラメント電極周辺の平面図である。
以下、本発明の第1の実施の形態について説明する。図1は本実施の形態に係る照明器具の模式的な垂直断面図であり、図2は本実施の形態に係るセードの裏面側の模式的な平面図であり、図3は本実施の形態に係る蛍光ランプのフィラメント電極周辺の平面図である。
図1及び図2に示されるように、照明器具1は、器具本体10、器具本体10に下方に配置された蛍光ランプ30、蛍光ランプ30の少なくとも一部を覆うセード40(カバー体)、セード40の裏面に形成された光触媒膜50等から構成されている。
器具本体10は、内部空間を有するシャーシ11を備えている。シャーシ11の中央部には開口が形成されており、この開口には天井Cに取付けられた引掛シーリング12が配置されている。引掛シーリング12の下部には、アダプタ13が取付けられており、アダプタ13の側面側に設けられた爪部13aがシャーシ11の下面に係止されている。爪部13aがシャーシ11の下面に係止されることにより、照明器具1が天井Cに取付けられる。
シャーシ11の内部には、蛍光ランプ30を点灯させる点灯回路14が収容されている。点灯回路14は、アダプタ13に電気的に接続されている。シャーシ11の下面には、蛍光ランプ20をそれぞれ保持するホルダ15,16が対向する位置に取付けられている。ホルダ15内部には、蛍光ランプ30の口金ピン(図示せず)に接続されたコネクタ17が配置されている。コネクタ17は点灯回路14と電気的に接続されている。また、シャーシ11の下面には、常夜灯としてのベビー球18が取付けられている。
シャーシ11の外周部には、器具本体10にセード40を取付けるための取付金具19が所定の箇所に取付けられている。取付金具19は、両端に雄ねじが形成された飾り棒20、ナット21、雌ねじが形成された飾り具22とから構成されている。飾り棒20の一方の端部をシャーシ11の外周部に設けられた孔に挿入し、シャーシ11の裏面側からナット21を飾り棒20の端部に螺合させることにより、シャーシ11に飾り棒20が取付けられる。また、飾り棒20の他方の端部をセード40の外周部41に設けられた孔に挿入し、セード40の表面側から飾り具22を飾り棒20の端部に螺合させることにより、飾り棒20にセード40が取付けられ、器具本体10にセード40が取付けられる。
蛍光ランプ30は環状のものであり、同心円状に大小2本配置されている。ここで、図3に示されるように、蛍光ランプ30における一方のフィラメント電極31は他方のフィラメント電極32よりも口金33からの離間距離が大きく設定されている(いわゆる、フィラメントハイマウント構造)。このような構造の蛍光ランプ30を使用することにより、フィラメント電極31と口金33との間に最冷部が形成される。
セード40は、蛍光ランプ30の下方に配置されている。セード40は、アクリル、ポリカーボネート等の材料を使用して円状かつ皿状に形成されているとともに外周部41を除いた部分が乳白色となるように形成されている。即ち、セード40の外周部41は透明となっており、外周部41より内側の部分は乳白色となっている。なお、本実施の形態では、外周部41は透明となっているが、外周部41は透明でなくともよい。このように種々のデザインを採用することができるので、光触媒膜50が塗布されたセード40であってもデザインの自由度を高めることができる。また、本実施の形態では、円状のセード40を使用しているが、角状等の形状であってもよい。
セード40は、開放形のものである。即ち、セード40は、シャーシ11から離間しており、セード40とシャーシ11とにより形成される空間は開放している。これにより、セード40とシャーシ11とにより形成される空間に外気が流入する。なお、セード40に通気孔を形成するとともにセード40の外周部41をシャーシ11に密着させて、セード40とシャーシ11により形成される空間に外気を流入させてもよい。
光触媒膜50は、膜厚が数10nm〜数100μmの乳白状のものであり、蛍光ランプ30の全光点灯時おけるセード40の裏面(蛍光ランプと対向する面)の照度が少なくとも2500Lx以下となる部分を除いて形成されている。本実施の形態では、セード40の外周部41が、セード40の裏面の照度が2500Lx以下となっているので、セード40の外周部41には光触媒膜50は形成されておらず、外周部41より内側の部分に光触媒膜50が形成されている。詳細には、セード40の中心からセード40の外周縁までの直線距離をL1とし、セード40の外周縁からの直線距離をL2とすると、セード40の外周縁からセード40の外周縁からの直線距離L2がL1の約1/5となる位置までは光触媒膜50が形成されておらず、その位置より内側に光触媒膜50が形成されている。例えば、L1が130mmの場合には、L2は26mmとなるので、セード40の外周縁から26mm離れた位置からセード40の外周縁までは光触媒膜50が形成されておらず、セード40の外周縁から26mm離れた位置よりも内側に光触媒膜50が形成されている。
また、光触媒膜50は、セード40裏面における蛍光ランプ30の発光管からセード40までの距離が15mm以上の部分に形成されていてもよい。また、光触媒膜50は、セード40の表面全面又は一部にも形成されていてもよい。
光触媒膜50は、可視光反応型光触媒物質から構成されている。可視光反応型光触媒物質とは、主として波長が300nm以上400nm以下の光および波長が400nmを超え450nm以下の光の両方により活性化されるものである。可視光反応型光触媒物質は、光触媒作用を有する金属酸化物から構成されている。このような金属酸化物としては、TiO2、WO3、CdO3、In2O3、Ag2O、MnO2、Cu2O3、Fe2O3、V2O5、ZrO2、RuO2、Cr2O3、CoO3、NiO、SnO2、CeO2、Nb2O3、KTaO3、SrTiO3、K4NbO17などの一種または複数種を混合して用いることができる。これらの中でも、生成される電子−正孔密度やスーパーオキサイドアニオン、水酸ラジカル密度および材質としての耐腐食性、安全性などの観点から、TiO2、SrTiO3およびK4NbO17が好適である。しかし、最も光触媒作用が優れているとともに、工業的規模で入手可能であって、しかも、化学的に安定していて、安価に得ることができることから、TiO2が最適である。なお、本実施の形態では、光触媒膜50が可視光反応型光触媒物質から構成されているが、紫外線反応型光触媒物質から構成してもよい。ここで、紫外線反応型光触媒物質とは、主として波長が300nm以上400nm以下の光で活性化されるものである。
このような照明器具1は、リモートコントローラ60により点灯を制御することが可能になっている。リモートコントローラ60は、照明器具1を点灯、調光、消灯させるためのキー61を備えており、キー61を押すことにより、例えば全灯全光点灯、全灯調光点灯、常夜灯点灯、消灯に切り替えることが可能となっている。リモートコントローラ60には、キー61を通じて入力された設定情報を視覚的に表示する液晶ディスプレイ等が設けられていてもよい。
本実施の形態では、セード40の裏面側に、蛍光ランプ30の全光点灯時おけるセード40の裏面の照度が2500Lx以下となる外周部41を除いて光触媒膜50が形成されているので、光触媒効果を得ることができるとともにセード40の裏面における有機物の残留を低減させることができる。即ち、蛍光ランプ30の全光点灯時おけるセード40の裏面の照度が2500Lxを超える部分では、光触媒効果が得られるので、この部分の光触媒膜50に吸着された有機物の分解が促進される。また、蛍光ランプ30の全光点灯時おけるセード40の裏面の照度が2500Lx以下となる部分では充分な光触媒効果は得られないので、この部分には光触媒膜50を形成しない。従って、この部分においては有機物が吸着されない。それ故、光触媒効果を得ることができるとともにセード40の裏面における有機物の残留を低減させることができる。また、セード40の裏面における有機物の残留を低減させることができるので、セード40の意匠性を損なうことがない。さらに、光触媒膜50を適正な箇所に形成したので、コストの削減を図ることができる。
本実施の形態では、人手で触れやすいセード40の外周部41には光触媒膜50が形成されていないので、光触媒膜50が剥がれることもない。また、セード40の外周部41に光触媒膜50が形成されておらず、セード40の外周部41は透明となっているので、デザイン性に優れた照明器具1を提供することができる。
本実施の形態では、光触媒膜50が可視光反応型光触媒物質から構成されているので、より光触媒効果を得ることができる。即ち、図4は可視光反応型光触媒物質及び紫外線反応型光触媒物質における光触媒効果の波長依存性を示したグラフであるが、図4から分かるように紫外線反応型光触媒物質を使用した場合には、波長350nmを超えると急激に光触媒効果が低下してしまい、波長400nmを超え450nm以下の範囲内ではほぼ光触媒効果が得られない。これに対し、可視光反応型光触媒物質を使用した場合には、波長300nm以上400nm以下の範囲内のみならず、波長400nmを超え450nm以下の範囲内であっても充分な光触媒効果が得らる。ここで、一般的な3波長型蛍光体を使用した蛍光ランプにおいては、波長400nmを超え450nm以下範囲内の光は放出するが、波長300nm以上400nm以下の範囲内の光はあまり放出しない。従って、蛍光ランプの光により光触媒物質を励起させる場合には、光触媒膜を紫外線反応型光触媒物質から構成するよりも可視光型光触媒物質から構成した方が好ましい。本実施の形態では、蛍光ランプ30の光で励起する光触媒膜50を可視光型光触媒物質から構成しているので、蛍光ランプ30から光が直接照射される領域では比較的照度が低い場合であっても、光触媒効果が得られるので、セード40内で光触媒効果を有効に生じさせる領域を拡大することができ、より光触媒効果を得ることができる。
(実施例1)
以下、実施例1について説明する。本実施例では、セードの裏面における照度を測定した。図5は本実施例で使用した照明器具の模式的な垂直断面図である。本実施例では、第1の実施の形態で説明した照明器具1を使用した。ここで、内側の蛍光ランプ30に27Wの蛍光ランプを使用し、外側の蛍光ランプ30には34Wの蛍光ランプを使用した。このような照明器具1を使用して、図5に示されるようにアダプター直下部(A)、内側の蛍光ランプ直下部(B)、外側の蛍光ランプ直下部(C)、シャーシ外周直下部(D)、セード外周部(E)の5箇所で照度を測定した。なお、アダプター直下部(A)までの距離D1は36mmであり、内側の蛍光ランプ直下部までの距離D2は23mmであり、外側の蛍光ランプ直下部までの距離D3は24mmであり、シャーシ外周直下部までの距離D4は40mmであった。また、シャーシ11の上面からセード40の表面までの距離D5は、110mmであった。
以下、実施例1について説明する。本実施例では、セードの裏面における照度を測定した。図5は本実施例で使用した照明器具の模式的な垂直断面図である。本実施例では、第1の実施の形態で説明した照明器具1を使用した。ここで、内側の蛍光ランプ30に27Wの蛍光ランプを使用し、外側の蛍光ランプ30には34Wの蛍光ランプを使用した。このような照明器具1を使用して、図5に示されるようにアダプター直下部(A)、内側の蛍光ランプ直下部(B)、外側の蛍光ランプ直下部(C)、シャーシ外周直下部(D)、セード外周部(E)の5箇所で照度を測定した。なお、アダプター直下部(A)までの距離D1は36mmであり、内側の蛍光ランプ直下部までの距離D2は23mmであり、外側の蛍光ランプ直下部までの距離D3は24mmであり、シャーシ外周直下部までの距離D4は40mmであった。また、シャーシ11の上面からセード40の表面までの距離D5は、110mmであった。
以下、結果について述べる。アダプター直下部(A)、内側の蛍光ランプ直下部(B)、外側の蛍光ランプ直下部(C)、シャーシ外周直下部(D)、セード外周部(E)における照度はそれぞれ13000Lx、35000Lx、35000Lx、11000Lx、2500Lxであった。
(実施例2)
以下、実施例2について説明する。本実施例では、場所による光触媒膜の分解効果の差について調べた。図6は本実施例で使用したセードの裏面側の模式的な平面図である。本実施例では、図6に示されるセード40としては直径が約730mmものが使用され、蛍光ランプ30としては114Wが使用された。また、光触媒膜50としてはセード40の裏面全面に形成されたものを使用した。このようなセード40等を使用して、図6に示されるようにセード40の裏面においてセード40の中心からセード40の外周縁に向かい十字状に直線A〜直線Dを赤インキで引き、セード40の裏面側から蛍光ランプ30の光を照射して、そのときの光触媒膜50の分解効果をそれぞれ調べた。
以下、実施例2について説明する。本実施例では、場所による光触媒膜の分解効果の差について調べた。図6は本実施例で使用したセードの裏面側の模式的な平面図である。本実施例では、図6に示されるセード40としては直径が約730mmものが使用され、蛍光ランプ30としては114Wが使用された。また、光触媒膜50としてはセード40の裏面全面に形成されたものを使用した。このようなセード40等を使用して、図6に示されるようにセード40の裏面においてセード40の中心からセード40の外周縁に向かい十字状に直線A〜直線Dを赤インキで引き、セード40の裏面側から蛍光ランプ30の光を照射して、そのときの光触媒膜50の分解効果をそれぞれ調べた。
以下、結果について述べる。直線A〜直線Cにおいては、セード40の中心から、セード40の中心からの距離がセード40の中心からセード40の外周縁までの直線距離に対して約4/5の位置までの領域では分解効果が確認されたが、セード40の中心からの直線距離がセード40の中心からセード40の外周縁までの直線距離に対して約4/5の位置からセード40の外周縁までの領域では分解効果が低いものであった。この結果から、セード40の外周縁から、セード40の外周縁からの距離がセード40の中心からセード40の外周縁までの直線距離に対して約1/5の位置までの領域を除いて光触媒膜50を形成することが好ましいということが確認された。
(第2の実施の形態)
以下、第2の実施の形態について説明する。本実施の形態では、蛍光ランプからの光が直接照射され難い領域であって、かつセードの外周部を除いて光触媒膜を形成した例について説明する。図7は本実施の形態に係る照明器具の模式的な垂直断面図である。
以下、第2の実施の形態について説明する。本実施の形態では、蛍光ランプからの光が直接照射され難い領域であって、かつセードの外周部を除いて光触媒膜を形成した例について説明する。図7は本実施の形態に係る照明器具の模式的な垂直断面図である。
図7に示されるように、蛍光ランプ30からの光が直接照射され難い領域であって、かつセード40の外周部41を除いて光触媒膜50が形成されている。具体的には、光触媒膜50は、ホルダ15,16の開口部の上端縁からセード40の外周縁方向へ平行に結んだ線とセード40の裏面とが交わる箇所からセード40の外周縁までの部分を除いて形成されている。即ち、セード40の外周縁からの直線距離をL3とすると、セード40の外周縁からセード40の外周縁からの直線距離がL3離れた位置までは光触媒膜50が形成されておらず、その位置より内側に光触媒膜50が形成されている。例えば、図6の場合、L1が130mm、L3が21.5mmとなっており、セード40の外周縁から21.5mm離れた位置からセード40の外周縁までは光触媒膜50が形成されておらず、セード40の外周縁から21.5mm離れた位置よりも内側に光触媒膜50が形成されている。
本実施の形態では、蛍光ランプ30からの光が直接照射され難い領域であって、かつセード40の外周部41を除いて光触媒膜50が形成されているので、光触媒効果を得ることができるとともにセード40の裏面における有機物の残留を低減させることができる。即ち、最外郭の蛍光ランプ30よりもセード40の外周部41が上方に位置する場合、ホルダ16の開口部の上端縁からセード40の外周縁方向へ平行に結んだ線とセード40の裏面とが交わる箇所からセード40の外周縁までは照度が低くなり、充分な光触媒効果が得られない。それ故、蛍光ランプ30からの光が直接照射され難い領域であって、かつセード40の外周部41を除いて光触媒膜50を形成することにより、光触媒効果を得ることができるとともにセード40の裏面における有機物の残留を低減させることができる。
なお、本実施の形態は、少なくともホルダ15,16の開口部の上端縁からセード40の外周縁方向へ平行に結んだ線とセード40の裏面とが交わる箇所からセード40の外周縁との間において光触媒膜50が形成されていない領域が設けられていればよいのであって、必ずしもホルダ15,16の開口部の上端縁からセード40の外周縁方向へ平行に結んだ線とセード40の裏面とが交わる箇所からセード40の外周縁との間に光触媒膜50を形成しないということではない。
なお、本実施の形態は、少なくともホルダ15,16の開口部の上端縁からセード40の外周縁方向へ平行に結んだ線とセード40の裏面とが交わる箇所からセード40の外周縁との間において光触媒膜50が形成されていない領域が設けられていればよいのであって、必ずしもホルダ15,16の開口部の上端縁からセード40の外周縁方向へ平行に結んだ線とセード40の裏面とが交わる箇所からセード40の外周縁との間に光触媒膜50を形成しないということではない。
(第3の実施の形態)
以下、第3の実施の形態について説明する。本実施の形態では、照明器具を天井扇風機に取付けた例について説明する。
以下、第3の実施の形態について説明する。本実施の形態では、照明器具を天井扇風機に取付けた例について説明する。
天井扇風機は、主に、天井扇風機本体と、天井扇風機本体の下側に設けられた照明器具1と、天井扇風機本体に設けられた羽根部とから構成されている。天井扇風機本体は、主に、天井扇風機本体を天井に取付けるための取付部と、羽根部を回転させる駆動部と、駆動部及び照明器具を制御する制御部とから構成されている。
本実施の形態では、照明器具1を天井扇風機に取付けているので、有機物の分解効率を向上させることができる。即ち、照明器具1を天井扇風機に取付けて、羽根部を回転させると、セード40とシャーシ11の間に外気が流入する。これにより、室内を浮遊している有機物が次々に光触媒膜50に吸着、分解される。それ故、有機物の分解効率を高めることができる。
なお、本発明は上記実施の形態の記載内容に限定されるものではなく、構造や材質、各部材の配置等は、本発明の要旨を逸脱しない範囲で適宜変更可能である。また、各実施の形態おいて共通する事項についての作用効果は、各実施の形態いずれも具備し得るものであることはいうまでもない。
1…照明器具、10…器具本体、30…蛍光ランプ、40…セード、41…外周部、50…光触媒膜。
Claims (3)
- 器具本体と;
器具本体に取付けられた蛍光ランプと;
蛍光ランプの少なくとも一部を覆い、かつ器具本体との間の空間に外気が流入するように配設されたカバー体と;
蛍光ランプの全光点灯時おけるカバー体の蛍光ランプと対向する面の照度が少なくとも2500Lx以下となる部分を除いてカバー体に形成された光触媒膜と;
を具備していることを特徴とする照明器具。 - カバー体は、器具本体の下面側であって、かつ蛍光ランプの全体を覆うように形成されており、このカバー体の外周部には光触媒膜が形成されていないことを特徴とする請求項1記載の照明器具。
- 光触媒膜は、可視光反応型光触媒物質を含んでいることを特徴とする請求項1又は2記載の照明器具。
Priority Applications (1)
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JP2004066306A JP2005259389A (ja) | 2004-03-09 | 2004-03-09 | 照明器具 |
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Country | Link |
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JP (1) | JP2005259389A (ja) |
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
WO2008096456A1 (ja) * | 2007-02-08 | 2008-08-14 | Central Japan Railway Company | 光触媒薄膜、光触媒薄膜の形成方法及び光触媒薄膜被覆製品 |
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2004
- 2004-03-09 JP JP2004066306A patent/JP2005259389A/ja not_active Withdrawn
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Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
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WO2008096456A1 (ja) * | 2007-02-08 | 2008-08-14 | Central Japan Railway Company | 光触媒薄膜、光触媒薄膜の形成方法及び光触媒薄膜被覆製品 |
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