JP2005257543A - 複合デバイス及びマイクロチップ - Google Patents

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Abstract

【課題】 マイクロチップを単位機能化し、或は複合機能を有せしめ、これらマイクロチップの単位機能、複合機能を所望により取捨選択して所望の複合デバイスを形成させる。又、それにより、消耗部分や汚染部分の取替えが容易な分離・着脱自在なマイクロチップデバイスを提供する。
【解決手段】 単位機能又は単位機能を所望数有する複合機能を搭載したマイクロチップより成るデバイスチップを接続自在に形成し、複合機能を形成させる。
【選択図】 図4

Description

複合デバイス及びマイクロチップに関し、特に分離着脱自在にしたマイクロチップデバイスに関するものである。
近時マイクロチップの分析化学装置、その他の化学装置への利用が注目され、各種の研究開発が行われている。
1992年Anal.Chem.1992.64,1926〜1932にはハリソン等がガラス基板上にチャンネル(溝)を形成させ、その上から別の板を被せ、該チャンネルで電気泳動により、試料分離を行う提案がなされている。(非特許文献1参照)
又、コバルトの湿式分析に於いて、錯形成、溶媒抽出、相分離後共存塩の分解、除去を行う複数の単位操作の組合せ、複雑な化学プロセスをガイド構造を持つマイクロチャンネルを用いることで一枚のマイクロチップに様々な化学プロセスの集積化が提示されている。
(非特許文献2参照)
それ以前から荷電性の微量物質を分離同定するために電気泳動法が提案され、キャピラリー電気泳動法とマイクロチップ電気泳動法の二つが提案されている。
キャピラリー電気泳動法は、内径100μm以下のガラス細管(又は石英)で形成されるキャピラリーに媒体を充填させ、試料を導入した後、両端に高電圧を印加し、試料を分離させ、傾向、紫外線等の照射により検出するものである。
マイクロチップ電気泳動法は、キャピラリーの形成をマイクロチップ化したもので、ガラス等の基板に数10μm〜200μmの細溝を穿設しその上にガラス等の基板を張り合わせたもので、検出方法はキャピラリー電気泳動法と同じである。
例えば特開2001−242138号公報には、マイクロチップ電気泳動装置が提案されている。(特許文献1参照)
一方タンパク質は、その分析目的に応じて分離モードを選択したり、種々の分離モードを組合わせなければ分析が困難である。タンパク質は、生体の主要な構成部分であり、その性質を知るため、アミノ酸、ペプチドの分離、分析が重要である。
殆どのアミノ酸は、低波長領域での吸収しかなく、一般的にはカラム注入前にPTC,PTH等を使用して誘導体化するプレカラム法や、逆相カラムや陽イオン交換カラム等のカラム溶出後に誘導体化するポストカラム法が使用されている。
タンパク質のペプチドマッピングでは、逆相カラムで疎水性を利用してグラジエント分析を行っている。
又、分析化学装置、その他の化学装置のマイクロ化は、マイクロチップをデバイスとして各種目的機能を有せしめ、分析装置の小型軽量化、分析時間の短縮、少量サンプルによる分析、高価なサンプルの使用量の減少等研究上、工業上極めて有益性の高い技術である為、注目を浴びている。特に、タンパク質の分離、分析技術に対する期待が大きい。
特開2001−242138号公報 1992年Anal.Chem.1992.64,1926〜1932 第3回化学とマイクロシステム研究会 講演予稿集 2001.5.7〜8(化学とマイクロシステム研究会主催)35頁 化学プロセスのマイクロチップへの集積化:コバルト湿式分析の例 渡慶次学、皆川朋子、北森武彦 第5回化学とマイクロシステム研究会講演予稿集 P54 山田真澄、関實 PDMSポリマーチップ上でのマイクロLCシステム2002年3月15日
これまでのマイクロチップを使用した技術に於いて、物質の分離、分析等を行う際、電気泳動法や電気浸透流によるプロセス制御が主流で、有機溶媒や中性化学物質には使用できなかった。電気浸透流では単相流のみで多相流には使用できなかった。
一方、細胞や生体由来のタンパク質の分離、分析から、その処理には前記の如く目的に応じた各種の前処理工程を必要とし、複雑、微妙なプロセス及びそれに応じた処理機構が欠かせない。
又、従来のマイクロチップの利用により、タンパク質を分離する研究が為されてきたが、それらの多くは石英やガラスをチップ材として用いているためにファブリケーションに多くのコストと時間を必要とする欠点があると指摘されている。(非特許文献3参照)
これを要するに電気泳動型チップに於いては、電気泳動が基本であり、試料や分析条件が制限され、試料毎に分析条件の設定が必要である。又、一枚のチップに集積したチップに於いては、対応構造が複雑で極めて製作困難であり、一般製品化されたものは出ていないのが現状である。しかも、チップとして形成する部分、チップの形状、形態により、分析法等が決められてしまい、使用範囲は限定されて実用性が低い。
更に、実際の製品化を考慮すると、一枚のチップ上に多くの構成要素を搭載していると、消耗部や不良部の発見時には全て取替えとなる等問題点が多い。
そこで本発明に於いては、電気泳動法や電気浸透流によるプロセスの如く、試料や分析条件に制限されることなく、更に前処理その他必要な様々なアプリケーション分析に対応して、前処理部等を1デバイスとしてカートリッジ化し、該部分を容易に交換可能な構造とし、使い捨て、交換が必要な部分、例えば前処理部、キャピラリー部等を容易に交換し、全体機構としては別の処理にも即応対応しうる汎用性を得、種々固有の分析を、前処理その他処理にて対応できるようにしたもので、第1に単位機能又は単位機能を所望数有する複合機能を搭載したマイクロチップより成るデバイスチップを選択的に接続自在に形成し、複合機能を形成させることを特徴とし、第2に多数の機能要素をマイクロチップにてデバイスチップして連接したマイクロHPLCに於いて、所望機能を有するデバイスチップを薄膜を介在させてその一部機構として連接しておき、所望時、該所望機能要素デバイスを着脱自在に交換可能としたことを特徴とする。
本発明によれば、マイクロチップを単位機能化し、又複合機能を単位チップに有せしめることが出来、このマイクロチップの所望部分の選択的加入、離脱が極めて簡単であるため、所望の集積化が簡単容易に出来、所望の工程をマイクロ化できる複合デバイスの形成が直ちに形成できることとなった。
このため、消耗部分、汚染部分の取替えが容易であり、複合デバイスとしての稼働率は高く、極めて効率的なデバイスを提供できる。
又、小型軽量化され、大幅なコストダウンが出来る。
更に、必要部分、所望部分の交換により、その全体デバイスの機能の変換、増設、縮小は自由であり、研究、製造等に広い範囲での使用が期待できる。
以下、本発明の実施形態を説明する。
本発明の最も基本的な構成は、夫々各自の機能を形成させたデバイスチップを形成させること及び該デバイスチップを選択的に組合せることにより、夫々のデバイスチップの機能を有機的に機能作動させる構造を構成することにある。
従来のデバイスチップが、一枚のチップ上に、各機能を有する単位操作部を複数組合わせて形成するために起こる制作プロセス、作業の困難性、高コスト化等を防ぐ必要がある等、特に、ガラス石英等、タンパク質の分離分析、プロテオーム解析の重要な素材に於いて、この傾向は強く、改善の用が求められている処に対処せんとするものである。
これに対処するために、本発明はデバイスチップを単機能化し、各種単機能を有するデバイスチップを形成し、これを連結させることにより、所望の機能を組合せ形成できるように構成することを目的とするものである。
勿論、各デバイスチップには単機能に限定されず、所望の複数の単位機能を作成することは可能である。
このデバイスチップとしては、例えばマイクロHPLCに例をとると、バイオ等に対処する場合には、バイオ前処理部、試料導入部、分離部、検出部等に対応するデバイスチップがある。
バイオ系サンプルを処理する前処理部として、タンパク質試料をマイクロHPLCに導入可能な状態にする例として、石英材に流路として微少溝や反応、試料等を溜める場としてウエルを設ける。例えば、流路一部にトリプシン酵素を固定化させ、タンパク質試料をトリプシン固定化部を通過させることにより、消化させてペプチドを得る構成が出来る。
又、流路中に形成させたウエルを設けて、酵母の表層タンパク質FLOIを封入する。1−Phenylethanolと酢酸ビニルをFLOIと接触反応させてエステル交換反応を起こさせる等その利用範囲は大である。
又、前出のマイクロシステムの山田論文に於いては、イオン交換クロマトグラフィー用チップではチャンネル内に陰イオン交換ビーズを導入したり、疎水クロマトグラフィー用チップでは疎水ビーズを導入したり、定量的なインジェクションが出来るようにインジェクション部として疎水的なPassiive Valveを用いた例が記載され、各種チップが提案されている。
本発明のデバイスチップとしては、石英、例えばソーダガラス、感光性ガラス、ほう珪酸ガラス等のガラス、Si等の無機材料、半導体基板、ポリジメチルシロキサン(PDMS)、ポリメチルメタクリレート(PMMA)、ポリエチレン(PE)、ポリプロピレン(PP)、ポリエステル、バリレン、ポリカーボネート、ポリエチレンテレフタレート、ポリイミド、ポリスチレン等の有機ポリマー系材料が使用できる。
このデバイスチップ1の大きさは、夫々選定できるが、例えば30〜50mm角、厚さ5〜10mm程度が多く使用されている。このデバイスチップ1に所望の流路2として微少溝、必要に応じ反応材や試料等の貯槽所としてウエル3をその内部又は表面に設けておく。
この流路2やウエル3の形成に際しては、例えば切削、エッチング、フォトリングラフィー、レプリカ等所望の加工技術により加工することが可能である。又、この流路2やウエル3の形成に際して、デバイスチップ1の基板Aに流路2やウエル3を形成し、蓋体Bをその上に密着させて形成させる方法は良く行われる。この基板Aと蓋体Bの固定は、その材質に応じ、接着剤を用い、或は用いることなく固定することが出来、例えば石英なら接着剤を用いることなく1,000℃の加熱で、ガラスならば陽極接合で、有機ポリマーなら接着剤による。PDMSではガラスを被せて蓋をすることにより固定する。又、このほか、固定手段としては、夫々の材質に応じた手段が使用できる。例えば、ネジ、リベット等を金属等に使用できる。
本発明における微少溝の流路2としては、その使用目的に応じ、適宜選定しうるが、幅5〜500μm、好ましくは30〜300μm、深さ5〜500μm、好ましくは30〜300μmが一般的に使用されよう。又、ウエル3としては、一例として直径50〜5000μm、深さ10〜1,000μmが挙げられる。
本発明におけるデバイスチップ1としては、各種の機能要素デバイスチップ1を構成することが出来ることは前述したが、次に例えば、試料導入部を構成するデバイスチップ1について具体例により説明する。デバイスチップ1は、50mm角、薄さ3mmの石英の基板A上にダイシングソーで削設し、二つの流路21と22を両者が交わるように交差形成させる。
この流路21,22の溝は幅100μm、深さ100μmの如く切削加工し、その上面に厚さ2mmの石英ブロックの蓋Bを重ねて溶融張り合せて形成し、溝端にコネクター用のネジ孔23,23,…をマイクロドリルで穿設してある。
この流路の型は、例えば十字型(図1−1)、w−T型(図1−2)等所望型に形成しておく。他のデバイスチップ等との連結には、外部部材、例えばコネクター用のネジ孔23に限らず、他のコネクター、接続具を設けることは接続上の利便大である。
流路21,22の交わる交差部211の体積部分の試料を流れの方向を変えて出口に流出させる型とし、交差体積分の試料を定量し、他の分離部等へ導入する如く構成してある。
この実例の具体的使用例について図2,3,4により説明する。
図中1はデバイスチップとしての試料注入チップで、2本の流路21,21と適宜の間隔を設けて夫々交わる流路22,22により交差部211,211を形成させてある。
該試料注入チップ1は箱型のハウジング4と両端のハウジング41,41に形成される箱体に収納されている。
試料注入チップ1には、ハウジング41を介してチューブ43を、螺入したコネクター42が流路21に連通固定させてある。該コネクター42にはチューブ43が挿通固定させてある。
一方のハウジング41には、キャピラリーカラム44,44を挿通固定させた管接続チップ45が当設され、管接続チップ45より少量、例えば2〜5mm程張出したキャピラリーカラム44,44の先端を、流路21の先端に形成した拡大挿入部231に挿通させ螺子46によりハウジング41をハウジング4に固定する際、管接続チップ45を圧設させる。尚、この際、試料注入チップ1又は管接続チップ45の何れか一面、場合により両面にシリコーン系、例えばポリジメチルシロキサンの薄膜52を形成させておくことにより、液漏れを防ぐことができる。
試料注入チップ1には、流路21と交叉し、適宜間隔の交差部211を形成させる如く、流路22が設けられている。流路22の上下端には、ハウジング4及び押え板47を介して試料排出用コネクター48、試料注入用コネクター49が夫々テフロンシート50、マイクロバルブ51を介して圧接固定されている。
このシステムの使用例として、チューブ43を介して、ポンプにより溶離液を送液する。
流路21と流路22間の交差部211を例えば幅100μm、深さ100μm、長さ5mm(容量50nLに相当)に形成したものを試料ループとして用い、試料注入用コネクター49より送られた試料は、該チューブ試料注入用コネクター49、試料排出用コネクター48間巻に印加された高電圧(たとえば10Kv、電圧50μA)により、流路22内に満たされる(図5−1)。その後チューブ43の配管を介してポンプにより溶離液を送入することで、交差部211に相応する試料バルグ50nLが切り出されて(図5−2)、キャピラリー44を経て分析系へ導入された。この切り出し誤差は1%であった。
上記の如くデバイスチップとしての試料注入チップ1は、キャピラリーカラム44と接続する管接続チップ45と圧接接続しているだけであり、シリコーン系の特徴として接着ではなく接続されているだけで、液密性は確保され、且つその離脱は極めて容易である。
次に試料成分を分離する分離部について説明する。
前記のデバイスチップ1中に1又は複数の微少の流路を設けて、その一部にシリカゲル等の無機質多孔体粒子を充填したり、シリカ細孔を形成させたりする構成は一部提案されている。又、このデバイスチップ1としては、キャピラリー管を複数本並べてポリマー材でフィルム上に固定したものとして構成することも出来る。
この場合、デバイスチップ1は、固定板上に形成されることは必ずしも必要ではなく、薄膜等柔軟性を有する素材でも使用できる。
又、流路或はキャピラリー管内にODS等の化学修飾を施す、陽/陰イオン交換等適宜加工を追加することは自由である。又、電気浸透流を発生させる為に電圧印加を目的として、白金等の電極を蒸着させることも出来る。
更に、デバイスチップ1としては、機能要素を有するが、例えば各デバイスチップ1の流路2を他のデバイスチップ1の流路2とを連結するような部分的機能を有するものでも、管接続チップの如く補助的機能要素を有するものであってもよい。
次に各デバイスチップ1,1間の結合について説明する。
デバイスチップ1の結合については、デバイスチップ1を並列に並べて連接してもよいし、デバイスチップ1を積重ねる方式もあるし、その併用型もあり、又デバイスチップ1同士を直接結ぶことと、他の通路を介して結合させる等種々の結合が行われうること当然である。
各デバイスチップ1,1を繋ぎ合わせる材質は所謂ゴムの性質を持って粘着することが出来る材質であるポリオルガノシリコンゴム類であればなんでもよく、ポリジメチルシロキサンのほかにポリフェニルメチルシロキサン、ポリジフェニルジメチルシロキサン、ポリシアノプロピルメチルジメチルシロキサン、ポリシアノプロピルメチルフェニルメチルシロキサン等が適用可能である。
又、例えば微少流量ポンプ、マイクロディスペンサー等の各種機構を各要素のデバイスチップ1に連結させて使用すること従来装置に於いて、流路にポンプを接続したりすることと同じである。
デバイスチップ1がどの機能要素を持つものであれ、その機能を効率的に果たすためには、他機能要素との結合が必要であることは云うまでもない。特に、各デバイスチップが夫々の機能要素を特定化し、単能材化させた場合には不可欠である。
シリコンの塗布量については、10mm×30mmから50mm角の通常の大きさの石英チップに、膜厚0.1mmを中心として、その前後±0.05mm程度で塗るのがよい。
接続例1 石英チップ−石英チップのLCでの適用例について(図6−1,6−2)
別に説明する機能モジュール組合せフロー図にある通り、デバイスチップ上にカラム(試料分離部)を作成し、別のデバイスチップ上に検出部分を作成し、カラム−検出部一部分を一体化させる用途が考えられる。又、同様に検出部−検出部を上下に段状に組合わせることも考えられる。
又、試料について、フロー状態で前処理を加える反応デバイスチップを作成し、そのデバイスチップとカラムチップを接続する用途も考えられる。
この際、石英チップ−石英チップ間の接続では
接合部穴流路:φ0.5mm
接合部挿入:φ0.45mm(o.d.)×φ0.32mm(i.d.)
接続例2 石英チップ−キャピラリーカラムのLCでの適用例について(図7−1,7−2)
キャピラリー管は、実用化されている技術として、圧倒的にカラムとしての利用である。そこで、デバイスチップ化した検出部や、デバイスチップ化した試料導入部との接続が主な用途であり、当然、マイクロキャピラリーLC分野に適用することが出来る。
石英チップ−ヒューズドシリカキャピラリー管間の接続では
接合部穴流路:φ0.4mm
φ0.38mm(o.d.)×φ0.10mm(i.d.)のチューブを作成し接合部挿入
該接続例2(石英セル−キャピラリーカラム)の本発明の接続チップを用いて、実際に分析用のマイクロカラムを接続して、そのクロマトグラムに及ぼす影響を確認した。データは、試料注入口に直接カラムを接続した場合と、試料注入口に、キャピラリー管を接続し、通常キャピラリー管接続に汎用で使用されるマイクロタイトユニオンで、マイクロカラムと接続した場合と比較し、接続の程度を確認した。標準サンプルとしては、エチメベンゼン、ブチルベンゼン、アミルベンゼンのベンゼン化合物を選択した。
内径0.2mmのカラムを使用した場合、マイクロタイトユニオンでの半値幅を1とすると、アミルベンゼンの半値幅比は、本発明例は1.02となった。他の2つのピークも同様の結果であったので、直接接続よりはピークの広がりが見られるものの、マイクロタイトユニオンとは同等の接続が得られいてることが確認された。(図11)
ピークの高さについては、直接接続の場合のピークが、広がりがない分立ち上がりが大きく、ピーク高さが高くなっていることが確認され、マイクロタイトユニオンの場合と、本発明の場合は略同等となっていた。(図9)
移動相:水−メタノール(80%)
室温:22.1〜23℃
検出器:UV−702
次に、接続におけるデッドボリュームがシビアにピークの広がりに影響を与える、更に、細いカラム、内径0.1mmを使用して、マイクロタイトユニオンと本発明の接続チップを比較する前回同様の実験を行った。(表1,2,3、図10)
マイクロタイトユニオンでの半値幅を1とすると、アミルベンゼンの半値幅は1.069とマイクロタイトユニオンと略同等な広がりを示した。又、他の2つのピークでも同様な結果であった。したがって、本発明の接続は、マイクロ対とユニオンと同様の性能を示すことが確認された。(表1,2,3)
Figure 2005257543
Figure 2005257543
Figure 2005257543
更に、本発明の管接続チップ45を複数個作成し、上記と同様の方法で実験を行い、その繰り返し精度を確認した。その中の1、2例をクロマトグラム(図12)と表(4,5,6)に示す。マイクロタイトユニオンでの半値幅を1とすると、アミルベンゼンの半値幅比は、チップ1で1.042、チップ2で1.031と良好な値を示した。従って、本発明の接続チップはマイクロタイトユニオンと略同様の性能を一定して示すことが確認された。
Figure 2005257543
カラム:C18
移動相:水−メタノール(80%)
検出器:UV−70(210nm)
ポンプ:MP−680
PO :ウラシル(0.05mg/ml)
Figure 2005257543
Figure 2005257543
試料注入チップ−カラム接続では
試料注入部 溝サイズ:幅0.1mm×深さ0.1mm
キャピラリー挿入部:φ0.4mm×深さ2mm
カラム固定部:φ0.44mm×6mm
等が使用に便である。
図2における試料注入チップ1とキャピラリーカラム44の管接続チップ45の接続について詳述すると、試料注入チップ1には幅100μm×深さ100μmの流路21と、該流路21の端部にキャピラリー挿入部231(0.4mm×深さ2mm)を形成させておく。
一方、管接続チップ45一面には、シリコーン(例えばKE106、信越化学工業(株)製)を20%トルエンに溶解させて、該シリコーン液を試料注入チップ1の接触面に0.03g添加塗布する。塗布乾燥後、120℃1時間にて加熱硬化(架橋)した薄膜52を構成した。この薄膜52を介して試料注入チップ1と管接続チップ45を合せ、キャピラリーカラム44をキャピラリー挿入部231に挿入した後、ネジ46にてハウジング41により押圧固定させる。
この薄膜52について実験結果を以下に示す。
耐圧性評価実験
液体クロマトグラフ用送液ポンプを用いて、蒸留水を流量2.5μL/minにて送液する。
配管接続カラムとしてMonoCap(登録商標)内径0.2mm、長さ250mmを接続させて負荷圧を付与した。
上記実験にて、圧力3.5MPaにてリークなく送液可能であることが分かった。
よって、本発明のシール方法にて耐圧3.5MPaの耐圧性を有すると云える。
以下、図8に於いてマイクロHPLCシステムをチップデバイスの組合せによって構成したモデルについて説明する。
7は前処理部で、デバイスチップ71上にウエル73−緩衝液貯蔵用−、試料導入口74を流路72に連接して設けてある。該試料導入口74は、マイクロでバイスペンサー6に連結してある。8は注入部で、そのデバイスチップ81上の流路82には廃液用ウエル83、ポンプ接続口84が設けられ、ポンプ接続口84にはポンプPが接続してある。9は第1分離部で、そのデバイスチップ91の流路92には分離用カラム94が設けられている。10は第2分離部で、そのデバイスチップ101の流路102にはUV検出器200が連結されている。又、第2分離部10には、質量分析計105が連結されている。
各デバイスチップ7,8,9,10は、前記の如きデバイスチップの接続手段により接続され、着脱自在としてある。又、その各流路72,82,92,102は前記手法により連通されている。
上記構成のマイクロHPLCを用いたプロテオーム解析の手順を説明すると次の通りである。
可溶化した多成分タンパク質含有試料2μlをマイクロディスペンサー6より試料導入口74より滴下し、所望量ウエル73に貯留させる。
流路72両端に電極を設けて、100Vの電圧印加により引き起こされる電気浸透流に起因される送液系(流量0.1〜1μl/min)により、試料前処理部7のデバイスチップ71の流路72一部分に設けたトリプシン固定化部を通液させて、タンパク質成分の酵素消化を行い、ペプチド混合物を得る。
電気浸透流を用いてペプチド混合物をw−T型の試料注入部8に導き、微少流量ポンプPを用いた溶離液送液により、w−T溝の交差部分体積に相当する試料バルグを切り出して、分離カラム側に導く。
第1分離部9デバイスチップ91の微少流路92内に設けた例えばシリカモノリス材(ODS処理)の分離用カラム94にて、ペプチド成分が分離される。
分離されたペプチド成分を検出部、例えばESI−MSにて定性定量を行う。
本発明によるデバイスチップを接続自在且つ離脱自在に構成することにより、各種の単位機能、複合機能を有するデバイスチップの接続、離脱の自由さが得られ、各デバイスチップの選択によって所望の形態の複合デバイスが形成される。
この結果、消耗部分、汚染部分の交換が容易で、常に稼動が可能な状態に保たれ、極めて効率的な作業が確保できる。
これらは、分析化学、化学品製造装置、バイオの分離、分析、加工等極めて広い範囲に利用できる。
又、デバイスチップは、極めて小型化でき、装置産業にも応用でき、工場、研究所等の小型化にも資することが出来る。
(1−1)本発明一実施例(十字型試料注入チップ)平面概略説明図、(1−2)本発明一実施例(w−T型試料注入チップ)平面概略説明図 本発明一実施例平面説明図 本発明一実施例中央縦断側面概略説明図 本発明一実施例分解斜面図 (5−1)本発明一実施例使用状態説明図、(5−2)本発明一実施例使用状態説明図、(5−3)本発明一実施例使用状態説明図で試料注入チップの評価実験図 (6−1)本発明デバイスの接続実施例分解平面説明図、(6−2)同組立平面説明図 (7−1)本発明デバイスの他接続実施例分解縦断平面説明図、(7−2)同組立平面説明図 本発明一実施例組立概略説明図 本発明一実施例広がり評価実験クロマト図 本発明一実施例広がり評価実験クロマト図 本発明一実施例チップ間接続比較グラフ図 本発明一実施例チップ間接続広がり評価実験クロマト図
符号の説明
1 デバイスチップ
2 流路
3 ウエル
4 ハウジング

Claims (6)

  1. 単位機能又は単位機能を所望数有する複合機能を搭載したマイクロチップより成るデバイスチップを接続自在に形成し、複合機能を形成させることを特徴とする複合デバイス。
  2. 単位機能又は単位機能を所望数有する複合機能を搭載したマイクロチップより成るデバイスチップを接続自在に形成し、複合機能を形成させると共に、所望のデバイスチップを選択的に接続離脱自在に構成したことを特徴とする複合デバイス。
  3. 単位機能又は単位機能を所望数形成させた複合機能を有するマイクロチップに於いて、該チップに形成される流路又は及びウエルに連通する外部取付部材を外端に設けたことを特徴とするマイクロチップデバイス。
  4. 外部取付部材は、マイクロチップ端部に螺孔を形成させたことを特徴とする請求項3に記載のマイクロチップデバイス。
  5. 外部取付部材は、流路又は及びウエルに連通する通孔であることを特徴とする請求項3に記載のマイクロチップデバイス。
  6. 多数の機能要素をマイクロチップにてデバイスチップして連接したマイクロHLPCに於いて、所望機能を有するデバイスチップを薄膜を介在させてその一部機構として連接しておき、所望時、該所望機能要素デバイスを着脱自在に交換可能としたことを特徴とするマイクロHPLC。
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