JP2005255070A - 自動車のサスペンションクロスメンバ - Google Patents

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Abstract

【課題】クロスメンバ部とサイドメンバ部とから成る車両のサスペンションクロスメンバにおいて、剛性アップによる操安性向上を図るとともに、衝突時における、サスペンションクロスメンバの周辺の車体構造や所定ユニットの破損防止を図る
【解決手段】前側クロスメンバ9の車幅方向中心部分における湾曲部9a付近に、前側クロスメンバ9の長手方向に沿って、車両後方側の湾曲部発泡材充填部15と、車両前方側の脆弱部16とを形成する。湾曲部発泡材充填部15は、車幅方向断面から見て、前側クロスメンバ9の後方側外壁部15aと、前側クロスメンバ9を補強するための鋼板から成る隔壁15bとにより形成されている。この外壁15aと隔壁15bとは閉断面形状となるよう接合象されており、これにより、前側クロスメンバ9の長手方向に沿って形成された閉塞空間内には、発泡材が充填される。
【選択図】 図4

Description

本発明は、自動車のサスペンションクロスメンバにおいて、このサスペンションクロスメンバを構成するクロスメンバ部を改良する技術に属す。
従来、例えば、下記特許文献1記載のように、サスペンションクロスメンバ(特許文献1のサブフレームに相当)を構成するメンバに発泡材を充填する技術は知られており、この特許文献1によれば、このような構成により、車体構造との間で生じる共振を防止している。
特開平04−90974号公報
ところで、従来のようにサスペンションクロスメンバに発泡材を充填する場合、発泡材自体の価格や発泡材を充填する製造コストの点を考慮すると、サスペンションクロスメンバの全てのメンバに発泡材を充填するよりも、サスペンションクロスメンバの適所に発泡材を充填することが望ましい。
特に、サスペンションクロスメンバは、車輪からの振動が車体構造に伝達されるのを抑制したり、あるいはサスペンション自体の剛性を高めて操安性を確保するために、比較的剛性が高い方が好ましいとされているが、一方では、車両が障害物に衝突した場合にサスペンションクロスメンバが、その周辺に位置する車体構造の一部若しくは所定ユニットに接触してこれらを破損させるといった問題の解消も求められている。
しかしながら、従来においては、サスペンションクロスメンバに関して、発泡材を適所に充填することで、剛性アップを図りつつ、衝突時におけるサスペンションクロスメンバの周辺の車体構造や所定ユニットの破損防止を図る技術はなかった。
本発明は、以上のような課題に勘案してなされたもので、その目的は、クロスメンバ部とサイドメンバ部とから成る車両のサスペンションクロスメンバにおいて、クロスメンバ部に発泡材充填部と脆弱部とを設けることで、剛性アップによる操安性向上を図りつつ、衝突時におけるサスペンションクロスメンバの周辺の車体構造や所定ユニットの破損防止を図ることにある。
このような目的を達成するために、本発明の請求項1記載の発明においては、車幅方向に延設するクロスメンバ部と、該クロスメンバ部の左右両端にそれぞれ接続され、車両前後方向に延設する左右一対のサイドメンバ部とから構成されており、サスペンションアームを連結し、該サスペンションアームを介して車輪を支持するとともに、車体フレームに支持される自動車のサスペンションクロスメンバにおいて、上記クロスメンバ部は、該クロスメンバ部に対して車体構造の一部若しくは車両の所定ユニットが近接して配置される車両前後方向の一方側部分に、脆弱部が設けられるとともに、車両前後方向の他方側部分に、閉塞空間に発泡材が充填された発泡材充填部が設けられることを特徴とする。
このような構成によれば、サスペンションクロスメンバにおけるクロスメンバ部への発泡材の充填によりサスペンションクロスメンバの車幅方向の剛性を増強でき、操安性向上が可能となる。また、クロスメンバ部において、車体構造の一部若しくは車両の所定ユニットが近接して配置される車両前後方向の一方側の部分には、発泡材充填部を設けたことで、車体構造の一部若しくは所定のユニットが、車両の衝突時にサスペンションクロスメンバに衝突して、破損するといった問題を解消できる。
請求項2記載の発明は、請求項1において、上記サスペンションクロスメンバは、車両後方側に配置されて後輪を支持するとともに、上記所定ユニットとは、燃料タンクであることを特徴とする。
このような構成により、後輪を支持するサスペンションクロスメンバにおいて、車両の衝突時にサスペンションクロスメンバが燃料タンクに衝突して、燃料タンクが破損するのを防止できる。
請求項3記載の発明は、請求項1、若しくは請求項2において、上記クロスメンバ部には、長手方向に沿って、車両前方側と後方側とを区分する補強用の隔壁が設置されており、該隔壁により上記発泡材充填部と上記脆弱部と区画されることを特徴とする。
このような構成によって、既存の補強用の隔壁により形成される閉断面空間に、発泡材を充填でき、別途、発泡材充填用の隔壁を設置することがなく、簡単に構成可能となる。
請求項4記載の発明は、請求項1において、上記車体構造の一部とは、車室内外を区画する車室外殻であることを特徴とする。
このような構成により、車両の衝突時にサスペンションクロスメンバが車室外殻に衝突して、車室外殻が破損するのを防止できる。
請求項5記載の発明は、請求項1において、上記脆弱部は、上記クロスメンバ部の長手方向に沿って、ビード状に形成されることを特徴とする。
このような構成によって、脆弱部はクロスメンバ部において長手方向に延びるビード状に構成されることになり、よって、クロスメンバ部の車幅方向の剛性を増大させる一方、前後方向の剛性については大きく増大されないことになる。従って、操安性の向上と、車体構造の一部や所定ユニットの破損を防止効果とを更に高めることができる。
請求項6記載の発明は、請求項1において、上記脆弱部は、車幅方向から見た断面において、車両前方側に位置する縦壁と、該縦壁の上部と上記発泡材充填部とを連結する上壁若しくは該縦壁の下部と上記発泡材充填部とを連結する下壁とから構成されることを特徴とする。
このような構成によって、クロスメンバ部に脆弱部を簡単に構成できる。
請求項7記載の発明は、請求項2において、上記燃料タンクは、上記クロスメンバ部の車両前方に配置されており、上記脆弱部は、車幅方向から見た断面において、車両前方側に位置する縦壁と、該縦壁の上部と上記発泡材充填部とを連結する上壁とから構成されるとともに、該縦壁は、車両の衝突により、後方に向かうに連れて下方に向かうよう傾斜した該燃料タンクの後端部と当接した場合、該縦壁の上部を中心として斜め後方側を向かって回動するよう形成されることを特徴とする。
このような構成により、車両の衝突時に、サスペンションクロスメンバが燃料タンクに接触したとしても、脆弱部の縦壁が燃料タンクに押されて、縦壁において上壁が接触していない下方側、つまり縦壁の開放端部が斜め後方側を指向するように傾斜することになる。これにより、クロスメンバ部と燃料タンクとが略水平面上で干渉することが防止できるため、燃料タンクの破損を防止できる。
請求項8記載の発明は、請求項2において、上記一対のサイドメンバ部は、該サイドメンバ部の長手方向に対して垂直な断面において閉断面が形成されるよう構成されており、該閉断面内に上記発泡材が充填されるとともに、上記クロスメンバ部より後方側には、該一対のサイドメンバ部に対してその左右端部が支持される後方側クロスメンバ部が設けられることを特徴とする。
このような構成によって、更にサスペンションクロスメンバの全体の剛性を向上でき、操安性の更なる向上が可能となる。
以上のように、本発明に係る発明においては、サスペンションクロスメンバにおけるクロスメンバ部への発泡材の充填によりサスペンションクロスメンバの車幅方向の剛性を増強でき、操安性向上が可能となる。また、クロスメンバ部において、車体構造の一部若しくは車両の所定ユニットが近接して配置される車両前後方向の一方側の部分には、発泡材充填部を設けたことで、車体構造の一部若しくは所定のユニットが、車両の衝突時にサスペンションクロスメンバに衝突して、破損するといった問題を解消できる。
以下、本発明の実施形態を図面に基づいて説明する。尚、実施形態のフレーム、メンバ、パネルは、鋼鉄製である。
(第1の実施形態)
図1は、本発明の第1の実施形態にかかる車両の後方側における車体構造の内、特に、車体フレームの一部であるリアフレーム1周辺の構造を車両斜め前方側から後方側を指向して見たときの斜視図である。
図1によると、リアフレーム1は、車両の左右において車両前後方向に延設される一対のリアサイドフレーム2,2と、リアサイドフレーム2,2に懸架されて、車幅方向に延設される3本のリアクロスメンバ3a,3b,3cとから構成されている。
また、リアサイドフレーム2,2の前方側部分は、それぞれ前方に進むに連れて下方側に傾斜しており、それぞれ左右において車両前後方向に延設される一対のサイドシル4,4に接続されている。
リアクロスメンバ3a,3b,3cの内、最も車両前方側のクロスメンバ3aの車幅方向中心部からは、車両前方側に向けてトンネル部5が延設されている。
尚、図1では省略しているが、これらリアフレーム1とサイドシル4とトンネル部5とにより囲まれる空間上は、リアパネルにより覆われており、この内、サイドシル4,4とトンネル部5とに囲まれる空間を覆うリアパネル上には、トンネル部5を挟んで、車幅方向に沿ってリアシート18(図5参照)が設置されている。
また、このリアシート18の下方側にはリアパネルを挟んで燃料タンク6(図2参照)が配置されるとともに、クロスメンバ3a、3b付近の下方側にはリアパネルを挟んで、サスペンションクロスメンバ7(図2参照)が配置される。
図2は、図1に示されるリアフレーム1及びサイドシル4の下方側に配置されるサスペンションクロスメンバ7及び燃料タンク6を、車両の斜め前方側から後方側を指向して見たときを示す斜視図である。
サスペンションクロスメンバ7は、車両の左右において車両前後方向に延設される一対のサイドメンバ8,8と、サイドメンバ8,8に対してその左右端で接続され、車幅方向に延設される前側クロスメンバ9と、後側クロスメンバ10とから構成されている。尚、これらのメンバは、基本的にそれらの断面が閉断面形状となるように形成されている。
また、それぞれのサイドメンバ8,8には、その車両前後方向の前方側、中心側、後方側において、振動減衰部材からなるマウント部11,・・・,11が設置されており、このマウント部を介して、それぞれのサイドメンバ8,8の直ぐ上方側に位置する各リアサイドフレーム2、2に連結されている。
尚、サイドメンバ8,8は、剛性アップを図るため、パイプ構造から加工する、公知のハイドロフォーミング工法を利用して形成されている。
また、サスペンションクロスメンバ7の左右部分には、図示しない複数のサスペンションアームの一方端が弾性ブッシュを介して接続されており、各サスペンションアームの他方端部は、サイドメンバ8,8に対して略車両外方側に位置する図示しない左右一対の車輪支持部と弾性ブッシュを介して接続されている。この車輪支持部にはそれぞれ後輪が回転可能に支持されている。また、図示しないが、車輪支持部は、車体のサスペンションタワー部と、ダンパー及びばねとから成る懸架部を介して接続されており、以上のような懸架機構によって、後輪を支持しつつ、車両走行中に路面から後輪に伝達される各種の力やコンプライアンス等の調整を可能としている。
尚、サイドメンバ8,8の前方側には、リアサイドフレーム2,2の前方側部分と連結される連結部材12,12が設けられている。
サスペンションクロスメンバ7から車両前方側には、所定距離離間して、樹脂製の燃料タンク6が設置されている。燃料タンク6には、車幅方向中心部において、トンネル部5の直ぐ下方側に隆起部6aが車両前後方向に亘り形成されている。この隆起部6aと対面する下部面には溝部6bが形成されており、この溝部6bに、エンジンの出力を後輪に伝達するドライブシャフトやエンジンから排出される排気ガスを大気に放出する排気管等が格納されている。
尚、前側クロスメンバ9が、車幅方向の中心部付近で、上方に湾曲しているのは、前側クロスメンバ9と、ドライブシャフトや排気管との干渉を避けるためであり、この湾曲部分9a(図4参照)の下方側を通過したドライブシャフトは、前側クロスメンバ9と後側クロスメンバ10との間に設置された、ドライブシャフトからの動力を左右の後輪に分配するデファレンシャルギヤ機構部(図示せず)と動力伝達可能に接続されている。
また、燃料タンク6の隆起部6aを挟んで左右の、上述のリアシート18に対応する位置には、リアシート18を設置するため大きく窪んだ凹部6c,6cが形成されている。
燃料タンク6の車両前方から見て右側の後方部分上面からは、燃料を給油するための給油管13が後方側で斜め上方側に向けて延設されており、リアパネルの下方側で前側クロスメンバ9の上方側を通過し、サイドメンバ8の上方側でリアサイドフレーム2下方側の空間を通過して図示しないリアフェンダーの給油口14に接続されている。(図3参照)
尚、図示しないが、燃料タンク6の下部には、車両前後方向に沿ってベルトが敷設されており、このベルトの両端が、フロアパネルやリアフレーム1等に固定されることで、燃料タンク6を車体フレームに支持している。このようなベルト構造により、車両の衝突時に、フロアパネルやリアフレーム1等が変形したり、あるいは燃料タンク6自体に対して下方側へ指向する力が作用すると、燃料タンク6は下方側に変位されて、車体構造の変形による燃料タンク6の破損が免れることになる。
尚、図3は、リアフレーム1、サスペンションクロスメンバ7及び燃料タンク6について、車幅方向から見た概略図面である。
図4は、図2に示すサスペンションクロスメンバ7及び燃料タンク6の概略平面図である。尚、リアフレーム1、サイドシル4,4、トンネル部5を破線で示すとともに、発泡材が充填されている部分を、水玉模様で示している。
前側クロスメンバ9の車幅方向中心部分における湾曲部9a付近、つまり、車幅方向で区画する左右の隔壁9b,9bに囲まれる部分においては、前側クロスメンバ9の長手方向に沿って、車両後方側の湾曲部発泡材充填部15と、車両前方側の脆弱部16とが形成されている。
これについて、具体的に説明すると、図4のA−A断面を示す図5に示すように、湾曲部発泡材充填部15は、車幅方向断面から見て、前側クロスメンバ9の後方側外壁15aと、前側クロスメンバ9を補強するための鋼板から成る隔壁15bとにより形成されている。この外壁15aと隔壁15bとは閉断面形状となるよう接合されており、このような閉断面形状により、前側クロスメンバ9の長手方向に沿って閉塞空間が形成されることになるが、この閉塞空間内に発泡材15cが充填されている。
尚、発泡材15cは、硬質で高強度な発泡樹脂が用いられており、具体的にはポリウレタンやエポキシ等の樹脂で、発泡倍率を例えば3倍以下にしたものを利用する。このようなの閉塞空間への充填作業は、湾曲部発泡材充填部15に形成された充填用孔部17によっておこなわれる。このようにクロスメンバ9に発泡材15cを充填することで、メンバの重量を大きく増大させることなく、クロスメンバ9の剛性を簡単に増大可能となる。従って、サスペンションクロスメンバ7の捩じり剛性を増大でき、操安性の向上が図れる。
また、湾曲部9aの長手方向に亘って、車両前方側の脆弱部16は、車幅方向から見て、湾曲部発泡材充填部15の外壁15aの内の上壁から車両前方に延設される上壁16aと、この上壁16aの先端から下方に向きを変えて延設される縦壁16bとから構成される。
この場合、燃料タンク6の後端上面の高さは、前側クロスメンバ9の湾曲部9a付近において、湾曲部9aの高さと略同じか、湾曲部9aの高さよりも若干下方側に位置している。更に、燃料タンク6の後端上面は、車両前方側から後方側にかけて下方側に傾斜するよう形成されている。
このような構成により、車両が車両前方の障害物に衝突したりあるいは車両後方の障害物と衝突した時、この衝突により、例えば燃料タンク6が後退し(図6の矢印の方向)、燃料タンク6の後端と前側クロスメンバ9の湾曲部9a付近との距離が縮まって互いに接触した場合には、図6に示すように、湾曲部9a付近の縦壁16bの開放端が、斜め後方側を指向して押し曲がるように、燃料タンク6の後端部の上面と縦壁16bとが接触することになる。従って、こうした衝突時に、燃料タンク6が、高強度の湾曲部発泡材充填部15に略水平面で干渉するように接触することが避けられるため、これらは強い力で接触することが免れて、よって燃料タンク6の破損を防止できる。
また、衝突時における縦壁16bと燃料タンク6との接触により、縦壁16bから燃料タンク6に対しては、燃料タンク6を下方に変位させるような力が働くことから、上述のように燃料タンク6を保持するベルトを緩ませて、燃料タンク6全体を下方側に変位させることも可能であり、これにより、更に燃料タンク6と湾曲部発泡材充填部15との接触を防止できる。
また、このように破損防止を図ることで、燃料タンク6と前側クロスメンバ9との離間距離を短くでき、サスペンションクロスメンバ及びその周辺構造のレイアウト性の向上も可能となる。
尚、図5において、一点破線で示す18は、リアシートである。
また、発泡材は、この湾曲部9aだけでなく、他のメンバや部位にも充填されており、次にこれについて説明する。
図4にて示すように、前側クロスメンバ9においては、上述の前側クロスメンバ9の左右に一対で設置された隔壁9b,9bよりも車両外方側の閉塞空間19,19内に、発泡材が充填されている。
また、サイドメンバ8,8において、発泡材の導入孔20,20よりも車両前方側部分21,21にも発泡材が充填されている。
このような構成により、発泡材が充填された前側クロスメンバ9と発泡材が充填されたサイドメンバ8,8とを固定して連結できるため、これらの連結強度を高めることができ、サスペンションクロスメンバ7全体の捩じり剛性などの強度を増大でき、操安性を高めることが可能となる。
また、サイドメンバ8,8の導入孔20,20よりも車両後方側、及び後側クロスメンバ10には、発泡材が充填されていなので、車両の衝突時には、この部分を変形させて、衝撃を吸収させ、車両全体に伝達される衝撃を低減させることが可能となる。
この場合、図5に示すように、後側クロスメンバ10の周辺には、ドライブシャフトや排気管が通過していない。従って、後側クロスメンバ10には、前側クロスメンバ9のようにドライブシャフトや排気管との干渉を避けるための湾曲部9aを形成する必要がなく、略直線状に形成できるため、前側クロスメンバ9の閉断面の面積よりも後側クロスメンバ10の閉断面の面積を大きすることで、発泡材を充填することなくサスペンションクロスメンバ7の車幅方向の剛性を確保できる。
(第1の実施形態に係る他の実施形態)
上述の実施形態においては、脆弱部16は、上壁16aと縦壁16bとにより形成したが、本発明においては、他の周知の脆弱構造であっても適用可能である。
例えば、上壁16aの変わりに、縦壁16bの下端部と隔壁15bとを連結する下壁を形成した構成であってもよい。
また、図7に示すように、脆弱部16を、隔壁15bより前方側部分において、前側クロスメンバ9の長手方向に亘って延設されるビード状に形成してもよい。
このようにビード状に形成された部分により、前側クロスメンバ9の車幅方向の剛性を増大させる一方で前後方向の剛性を向上させないため、操安性の向上を図りつつ燃料タンク6への接触による破損防止効果を高めることが可能となる。
また、上述の実施形態においては、前側クロスメンバ9の車両前方側に燃料タンク9が配置された車両について説明したが、前側クロスメンバ9の車両前方側に、燃料タンク9以外の他の車体構造、例えば、リアシートを設置する際に乗員の足置き空間を形成するためフロアパネルに形成した縦面、つまりキックアップパネルを設置した車両においても適用可能である。この場合においても、車両の衝突時にキックアップパネルと前側クロスメンバメンバ9とが接触することで、フロアパネル全体の変形に起因して、車室内構造が大きく変形されることを防止できる。
また、本実施形態では、サイドメンバ8,8の車両前方側部分21,21と、前側クロスメンバ9の所定の部分にのみ発泡材を充填させたが、これに加え、サイドメンバ8,8の車両後方側部分と、後側クロスメンバ10の閉塞空間部分に導入することも可能である。
また、本実施形態では、脆弱部16と湾曲部発泡材充填部15とを、クロスメンバ9の中心部付近のみに設けたが、クロスメンバ9の長手方向に亘って略全体に設けてもよい。
また、本実施形態では、燃料タンク6と前側クロスメンバ9との接触に関して説明したが、本発明は燃料タンク6に代えて、これ以外の他の車載ユニット、例えば、電気自動車用のバッテリやコンデンサなどに対しても適応可能である。
(第2の実施形態)
次に、本発明に係る第2の実施形態について図8及び図9を参照して説明する。
第2の実施形態では、本発明にけるサスペンションクロスメンバをフロント側サスペンションクロスメンバ51に適応している。
具体的には、図8に示すように、車両前方側には、車体フレームであるフロントサイドフレーム52が車両前後方向に沿って、左右一対に設置されており、後方側に移行するに従い、キックアップ部53,53にて下方側に傾斜して、その後メインフレーム54,54に接続されている。また、メインフレーム54,54の車幅方向外方側には、サイドシル55、55が形成されており、メインフレーム54,54とサイドシル55,55との前端部は連結部56,56により連結されている。
また、キックアップ部53,53から上方側に向かって、ダッシュパネル57が車幅方向に亘って延設されており、このダッシュパネル57により、これより前方側のエンジンルームと、これより後方側の車室に区分されている。
また、左右のフロントサイドフレーム52,52の前方側部分の間には、フロントサイドフレーム52,52などにより連結支持されるエンジン58が位置している。
フロントサイドフレーム52,52の下方で、エンジン58の後方側には、フロント側サスペンションクロスメンバ51が設置されている。
このフロント側サスペンションクロスメンバ51は、左右一対で車両前後方向に延設されるサイドメンバ59,59と、両サイドメンバ59,59に両端が固定される車幅方向に延設されたクロスメンバ60と、サイドメンバ59,59の前方側で上方に延設する縦メンバ61,61とにより構成されている。サイドメンバ59,59の後端部は、フロントサイドフレーム52,52のキックアップ部53,53付近の下面にて、支持部62,62により固定されている。また、縦メンバ61,61の上端部63,63にて、フロントサイドフレーム52,52の下面と連結されている。
また、サイドメンバ59,59の車両外方側の前側ロアアーム支持部(図示せず)と、後側ロアアーム支持部64a,64aには、サスペンション装置のロアアーム64,64が、車両外方側に向かうように接続されており、このロアアーム64,64にはホイールサポート65,65を介して前輪66,66が支持されている。
このようなフロント側サスペンションクロスメンバ51において、クロスメンバ60の内部には、車両前後方向に延設される左右一対の隔壁67,67と、この隔壁67,67とにより囲まれる中間部分において、前方部と後方部とに区画する隔壁68とが形成されている。
クロスメンバ60の中間部分において、こうした隔壁により形成される車両前方部分の閉空間には発泡材が充填されており、これにより発泡材充填部69が形成されている。一方、車両後方部分の閉空間には発泡材は充填されておらず、これより発泡材非充填部70が形成されることになる。また、この発泡材非充填部70には、車幅方向に亘って、ビード状に形成されたビード部71が形成されている。このビード部71により脆弱部が形成されることになる。
また、本実施形態においては、サイドメンバ59,59の前端部から後端部に掛けての閉空間内にも発泡材が充填されており、これによりサイドメンバ発泡材充填部72が形成されている。また、このサイドメンバ発泡材充填部72は、クロスメンバ60の接続部分からクロスメンバ60の両端近傍まで延設されて、発泡材充填部69の車幅方向両端部に接続されており、これにより、フロント側サスペンションクロスメンバ51における車両前後方向の剛性及び、車幅方向の剛性、及び捩じり剛性が強化されている。
図9は、図8のB−B断面を示す概略図であるが、クロスメンバ60の後方部分で、ダッシュパネル57と近接する部分に、ビード部71が形成された発泡材非充填部70が位置されており、エンジン58に近接する部分に、発泡材充填部69が位置されることになる。尚、エンジン58の後方部から、クロスメンバ60の下方を通過して、後方側に延設されるように排気管72が配置されている。
このような構成により、車両の前方衝突によって、フロント側サスペンションクロスメンバ51が後方側に変位し、これに従ってクロスメンバ60が後方に変位して、クロスメンバ60の中間部分の後方側部分がダッシュパネル57に当接しても、ビード部71、つまり脆弱部が初期に車両前後方向に亘って縮合されるため、ダッシュパネル57の損壊を抑制できる。
また、エンジン58に近接するクロスメンバ60の前方側部分には、発泡材充填部69が形成される。更に、サイドメンバ59,59は、車両前後方向に亘ってサイドメンバ発泡材充填部72,72が形成されている。このような構成によって、前方衝突によって、重量物であるエンジン58に対し後方側に指向する大きな荷重が作用したとしても、エンジン58が大きく後退することを抑制して、車両の大幅な損壊を防止できる。
尚、エンジン58の代わりに、ハイブリッド車両や電気自動車のパワーユニットが搭載されていてもよい。
本発明の実施形態に係る車両後方側車体フレームを示す概略斜視図。 サスペンションクロスメンバ7及び燃料タンク6を示す概略斜視図。 車両後方側の車体構造を示す概略側面図。 サスペンションクロスメンバ7及び燃料タンク6を示す概略平面図。 図4のA−A断面を説明するための概略断面図。 車両衝突時における燃料タンク6と前側クロスメンバ9との接触状態を説明する説明図。 前側クロスメンバ9の別の実施形態を示す断面図。 本発明の第2の実施形態に係る車両前方側の構成を示す概略平面図。 図8のB−B断面を説明するための概略断面図。
符号の説明
1:リアフレーム
6:燃料タンク
7:サスペンションクロスメンバ
8:サイドメンバ(サイドメンバ部)
9:前側クロスメンバ(クロスメンバ部)
10:後側クロスメンバ
13:給油管
15:湾曲部発泡材充填部(発泡材充填部)
16:脆弱部
17:閉塞空間
20:導入孔
21:サイドメンバ8の車両前方側部分
51:フロント側サスペンションクロスメンバ
52:フロントサイドフレーム(車体フレーム)
59:サイドメンバ(サイドメンバ部)
60:クロスメンバ(クロスメンバ部)
69:発泡材充填部
70:発泡材非充填部
71:ビード部(脆弱部)

Claims (8)

  1. 車幅方向に延設するクロスメンバ部と、該クロスメンバ部の左右両端にそれぞれ接続され、車両前後方向に延設する左右一対のサイドメンバ部とから構成されており、サスペンションアームを連結し、該サスペンションアームを介して車輪を支持するとともに、車体フレームに支持される自動車のサスペンションクロスメンバにおいて、
    上記クロスメンバ部は、車体構造の一部若しくは車両の所定ユニットが近接して配置される車両前後方向の一方側部分に、脆弱部が設けられるとともに、車両前後方向の他方側部分に、閉塞空間に発泡材が充填された発泡材充填部が設けられることを特徴とする自動車のサスペンションクロスメンバ。
  2. 上記サスペンションクロスメンバは、車両後方側に配置されて後輪を支持するとともに、
    上記所定ユニットとは、燃料タンクであることを特徴とする請求項1記載の自動車のサスペンションクロスメンバ。
  3. 上記クロスメンバ部には、長手方向に沿って、車両前方側と後方側とを区分する補強用の隔壁が設置されており、該隔壁により上記発泡材充填部と上記脆弱部とに区画されることを特徴とする請求項1、あるいは請求項2記載の自動車のサスペンションクロスメンバ。
  4. 上記車体構造の一部とは、車室内外を区画する車室外殻であることを特徴とする請求項1記載の自動車のサスペンションクロスメンバ。
  5. 上記脆弱部は、上記クロスメンバ部の長手方向に沿って、ビード状に形成されることを特徴とする請求項1記載の自動車のサスペンションクロスメンバ。
  6. 上記脆弱部は、車幅方向から見た断面において、上記の一方側に位置する縦壁と、該縦壁の上部と上記発泡材充填部とを連結する上壁若しくは該縦壁の下部と上記発泡材充填部とを連結する下壁とから構成されることを特徴とする請求項1記載記載の自動車のサスペンションクロスメンバ。
  7. 上記燃料タンクは、上記クロスメンバ部の車両前方に配置されており、上記脆弱部は、車幅方向から見た断面において、車両前方側に位置する縦壁と、該縦壁の上部と上記発泡材充填部とを連結する上壁とから構成されるとともに、該縦壁は、車両の衝突により、後方に向かうに連れて下方に向かうよう傾斜した該燃料タンクの後端部と当接した場合、該縦壁の上部を中心として斜め後方側を向かって回動するよう形成されることを特徴とする請求項2記載のサスクロスメンバ。
  8. 上記一対のサイドメンバ部は、該サイドメンバ部の長手方向に対して垂直な断面において閉断面が形成されるよう構成されており、該閉断面内に上記発泡材が充填されるとともに、上記クロスメンバ部より後方側には、該一対のサイドメンバ部に対してその左右端部が支持される後方側クロスメンバ部が設けられることを特徴とする請求項2記載の自動車のサスペンションクロスメンバ。

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