JP2005254776A - 低発塵性通気シートとその製造方法 - Google Patents

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Abstract


【課題】本発明が解決しようとする問題点は、従来の紙や不織布、織布では、複数の繊維が使用されているためシートの端部や繊維そのものより発生する発塵を防げない点である。
【解決手段】 2種類以上の熱可塑性樹脂からなる発泡解繊網状シートが折り返し積層され、かつ部分的に融着し一体化したことを特徴とする低発塵性通気シートである。また溶融した少なくとも2種類以上の熱可塑性樹脂と発泡剤の混合物をTダイから押し出した直後急冷して得る発泡解繊網状シートを製造する工程と、該網状シートを折り返して積層する工程と、積層した該網状シート積層体を部分的に融着し一体化する工程を連続で行う低発塵性通気シートの製造方法である。
【選択図】 図2

Description

通気性があり自身からの発塵性がない低発塵性通気シートとその製造方法に関するものである。
シート状で通気性のあるものとして代表的なものは紙、織物、不織布が知られている。
これらのシート状物は、吸液性や通気性、シートの強度など、シートを構成する材料やシートの空隙率などを用途に合わせ最適化することにより、衣料品から産業資材まで広く使用されている。また、近年では粒子状物を分散したフィルムを延伸したり、気体の拡散性が大きい樹脂をフィルム化したりすることで気体の選択性透過性を持たせた通気性シートなどが知られている。フィルム化された通気性シートは、透湿膜や酸素冨化膜として、紙おむつや使い捨て作業着の水蒸気透過膜、医療用高酸素濃度空気製造装置などに利用されている。
前述した紙、織物、不織布のように繊維の集合体である通気性シートは、繊維による汚れの掻き落し能力に優れる点や、シートが空隙を持つために、水や薬剤を染み込ませ保持させることができる点などを利用して、日用あるいは産業用の拭払材の基材として使用されている。また、取り除く塵埃の粒子径や粒子濃度により構成繊維の太さやシートの目付量を適宜調整したり、さらに処理する気体処理量に合わせプリーツ加工等で表面積を増加さたりすることで、容易に様々な条件に対応できるところから、フィルター濾材としても多く利用されている。
ところで近年、工業製品の高機能化に伴い、使用される部品の精密度が高くなってきている。これらの部品にとっては、生産場所に極微量の異物が存在しても製品不良率は大幅に増加し、完成品の誤作動発生の大きな原因の一とつとなってきている。たとえば印刷機のロール面への塵埃付着による印刷不良や、半導体製品への製造工程に存在する極少量微細塵埃により集積度が上げられない等の品質に対して致命的な欠点を与えるようになっている。また、長期保存技術が向上したため加工食品などはより長期間保存されるようになってきているが、長期保存のために極微量の汚染物が混入するとによる品質低下の影響も大きくなっている。製造環境で製品が汚染されないように高度に清浄に保たれた製造環境を得る努力がなされており、非常に清浄に保たれたクリーンルーム用の空気を得るための空調用フィルターや、これらの環境下で使用できるように清掃用具や作業着のような副資材も自身から発塵し機器や製品を汚染するようなことの無いものが使用されている。
紙を構成するセルロース繊維は外力でフィブリル化し易くしかもミクロフィブリルは強度が弱く脱落し易いためシートから容易に発塵する。不織布の場合では原料の繊維をポリエステルやポリプロピレンのような合成樹脂から作られたモノフィラメントより選択すれば繊維自体からは発塵しないが、カード機を利用して不織布を作る場合のように短繊維を原料とする場合には繊維の不織布からの脱落が問題となる。また、スパンボンド法のように連続長繊維から構成される不織布は繊維の脱落が防げるが、複数本の繊維を平面状に、ランダムに分散させているため、適当な大きさにしようとして切断すると切断部からの発塵が避けられない。
網状シート、たとえば特許文献1や特許文献2で開示されているようにサーキュラーダイから押し出し製膜し発泡解繊しながら得る網状シートは、前述の通気性シートの用途に利用でき、フィルムに穴のあいた構造のため繊維端部も有しないので発塵もしないが、シートの縦方向と横方向で引張強度に大きな差ある。また、シートの厚み方向に空隙が存在しないため吸液、保液性能に劣るという欠点がある。
特公昭49−18508号公報 特開昭51−47170号公報
本発明が解決しようとする問題点は、従来の紙や不織布、織布では、複数の繊維が使用されているためシートの端部や繊維そのものより発生する発塵を防げない点である。
本発明は低発塵性の通気フィルムを提供することを目的とする。
本発明は、2種類以上の熱可塑性樹脂からなる発泡解繊網状シートが折り返し積層され、かつ部分的に融着し一体化したことを特徴とする低発塵性通気シートである。
また本発明は、溶融した少なくとも2種類以上の熱可塑性樹脂と発泡剤の混合物をTダイから押し出した直後急冷して得る発泡解繊網状シートを製造する工程と、該網状シートを折り返して積層する工程と、積層した該網状シート積層体を部分的に融着し一体化する工程を連続で行う低発塵性通気シートの製造方法である。
発泡解繊網状シートを折り重ねる際に、折り返すシートと重ね合わせるシートが一定の角度を持って連続積層されていることが好ましい。縦横強度比を1とする場合はこの角度を45度とすればよい。部分的な融着は熱エンボスによることが好ましい。
本発明の低発塵性通気シートは、発泡解繊して得られる網状シートは端部や繊維そのものより発生する発塵がなく、これらの積層体も熱エンボスにより貼り合わせ一体化することにより発塵がない。また角度を持たせて折り返し積層されているために引張強度の縦横比が小さく、任意の目付の通気性シートが得られるという利点がある。
さらに、本発明の製造方法によれば低発塵性通気シートを工業的に生産できるという利点がある。
製造方法を図1に示す。2種類の熱可塑性樹脂と発泡剤を混合し、単軸型押出機1(20mmφ、L/D=24、圧縮比2.8フルフライト、サーモプラスチック製)に投入した。発泡剤を除き、熱可塑性樹脂の混合はドライブレンドでも、あらかじめコンパウンド化しても良い。溶融温度が異なる樹脂を混合する場合は、高融点樹脂の溶融温度であらかじめコンパウンド化することもできる。混合される熱可塑性樹脂は熱可塑性樹脂であれば良く、得られるシートの風合いや強度等、目的にしたがって適宜選択すればよい。また、親水性熱可塑性樹脂や帯電防止性熱可塑性樹脂等添加しても良い。
本発明では、発泡剤より発生した気体がフィルムより気化離脱することにより、網目構造が形成されることを利用している。均一な網状にするためには、フィルム中に気体が均一性に分散し、さらにシート全体から偏りなく気化脱離することが必要である。気体を均一気化脱離させるためには2種類以上の樹脂を混合し用いると、溶解していた気体が溶融体中の各混合物の界面でより気化脱泡し易いため全体から均一に気体が抜けるため、単一の樹脂で成形した場合のように樹脂中の脱泡し易いところから集中して脱泡するのに比べ目合いの均一な網状シートが得られる。
次に投入した樹脂混合物を加熱溶融し、Tダイ2(ハンガーコート、30cm巾)より2Kg/時間で押し出し、押し出されると同時に気体が脱離して穴のあいたフィルムを、リップ口より20mm離れた位置に設置したエアーノズル3で空気を吹き付け急冷、さらに冷却ロール4で冷却した。このシートをクライミングラチス5へ6.5m/分で搬送し、同速のトランスラチス6でスイングラチス7へ供給し振り幅570mmで、0.85m/分で移動する搬送コンベア10(OLF360 大和機工製)上に積層した。より高強度なシートを得たい場合には、冷却ロール4とクライミングラチス5との間に、延伸設備、たとえば加熱ロール12を備えたロール延伸装置を配置し一軸延伸した後、クライミングラチス5にシートを供給すればよい。
積層後の目付は積層枚数により決定される。目付けが20g/m2以下の場合、押出量を極端に落とさなければならないため押し出しシートが薄くなりシートの切断当で連続生産性が維持できなくなる。また、100g/m2以上となると部分融着時に高圧で加圧せねばならずネット構造が破壊され発塵の個所となる可能性がある。
積層方法を図2に示す。全体に均一な目付けとする場合には巾Wの押し出されたシートを振り幅Lで振り落とす際に積層ピッチPをW/P=整数となるように積層速度Vr、振り速度Vsを設定すればよい。また、引張強度の方向依存性を緩和するためには重なり角度θを45度に近づければよい。
積層されたシートは連続的に熱エンボスロール8とスムースロール9(いずれも誘導加熱式、トクデン製)で加圧、溶着し無発塵性通気シートを製造した。熱エンボスを用いると全体が加熱されるので、たとえば、原料に熱収縮性の高い樹脂を用いた場合のように融着点のみ加熱したいような場合には高周波振動加熱を利用し部分的に融着させると良い。
(実施例1〜4)
上記の製造方法に従って無発塵性通気シートを製造した。樹脂の組み合わせ、成形条件
得られたシートの性状及び使用した熱可塑性樹脂を表1.に示す。実施例1及び2は基本形となるものである。また、実施例3は親水性を付与するための処方例であり実施例4は帯電防止処方例である。実施例1〜4とも成型加工性は良好であった。
基本形となる実施例1、2と比較例としてクリーンルーム用ワイパーとして市販されているセルロース連続長繊維不織布とを図3に示した装置を用い、発塵性の比較を行った。
図3において、測定試料18を体積1m3のグローブボックス13中に静置した後、拡散ファン17でボックス内を攪拌しながらHEPAフィルター16を介しラインAで外気を導入、内部の空気を置換し、グローブボックス内の0.5μm径大気塵埃の粒子個数を200個/1ft3以下にする。この後、3分間グローブを介して試料を手揉みし、5分間拡散ファン17で攪拌後、ラインBを通じボックス内空気を採取しレーザーパーティクルカウンター14(Model237B Met One製)によりその空気中の粒径別個数を測定した。前期操作を3回繰り返し1リッター中の個数に換算した平均値を表2.に示した。
Figure 2005254776
Figure 2005254776
本発明の無発塵性通気シートを適当な大きさに切断することで印刷機器や光学機器等の埃を嫌う機器の清掃用ワイパーや、さらにこれらに親水性付与や薬剤添付等の二次加工を行うことによりによりクリーンルーム用のワイピングクロス等に使用できる。また、プリーツ加工等を施すことにより清浄空間に使用する空調用フィルター濾材や、縫製加工を施しクリーンルーム内で使用する無発塵性簡易作業着の基布等に使用できる。
本発明に係わる低発塵性通気シート製造装置の一例(a)概略正面図、b)概略平面図である。 本発明に係わる a)発泡解繊網状シートの積層方法及び、b)発泡解繊網状シートの最適積層条件を示したものである 本発明に係わる発泡解繊網状シートの発塵性を評価する装置の概念を示したものである。
符号の説明
1 押出機、 2 Tダイ、 3 エアーノズル、 4 冷却ロール
5 クライミングラチス
6 トランスラチス、 7 スイングラチス、 10 搬送コンベア
8 エンボスロール 9 スムースロール
11 積層フェッブ、 12 加熱ロール、 L 振り幅
W 押し出されたシート巾、 P 積層ピッチ、 Vr 積層速度
Vs 振り速度、 θ 重なり角度
13 グローブボックス
14 レーザーパーティクルカウンター
15 パーティクルカウンターの吸引口
16 HEPAフィルター、 17 拡散ファン、 18 測定試料

Claims (4)

  1. 2種類以上の熱可塑性樹脂からなる発泡解繊網状シートが折り返し積層され、かつ部分的に融着し一体化したことを特徴とする低発塵性通気シート。
  2. 発泡解繊網状シートを折り重ねる際に、折り返すシートと重ね合わせるシートが一定の角度を持って連続積層されている請求項1記載の低発塵性通気シート。
  3. 溶融した少なくとも2種類以上の熱可塑性樹脂と発泡剤の混合物をTダイから押し出した直後急冷して得る発泡解繊網状シートを製造する工程と、該網状シートを折り返して積層する工程と、積層した該網状シート積層体を部分的に融着し一体化する工程を連続で行う低発塵性通気シートの製造方法。
  4. 溶融した少なくとも2種類以上の熱可塑性樹脂と発泡剤の混合物をTダイから押し出した直後急冷して得る発泡解繊網状シートの製造工程と、該網状シートを折り返して積層する工程との間に該網状シートの機械方向への一軸延伸工程を含む請求項3に記載の低発塵性通気シートの製造方法。
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