JP2005252380A - 空間多重伝送用送信装置 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】 少なくとも3素子以上の複数の送信用アンテナ素子1011から101Mを有する空間多重伝送用送信装置であって、前記各アンテナ素子に接続され、前記複数のアンテナ素子を複数の群に群分けを行う群分け手段102と、前記群分けされた各群の中で送信ダイバーシチを行う信号を生成する前記各群に対応して設けられた複数の送信ダイバーシチ用信号生成装置1031〜103Kと、送信すべき入力信号をシリアルーパラレル変換し、前記群ごとに設けられた前記複数の送信ダイバーシチ用信号生成装置の各々への入力信号を生成するシリアル−パラレル変換器104とを有する。
【選択図】 図1
Description
図8に従来の空間多重伝送用送信装置を示す(例えば、非特許文献1参照)。
同図に示すように、従来の空間多重伝送用送信装置は、複数の送信用アンテナ素子8011〜801Nと,送信装置8021〜802Nと,シリアルーパラレル変換器803から構成される。
受信局では、例えば送信局のアンテナ数と同数のアンテナを用いて復号を行なう。以下に復号方法の例を示す.受信局アンテナ素子において受信される信号をR1〜RN、アンテナiから送信され、アンテナjで受信したときの伝達関数を、hijとし、各受信信号における雑音をn1〜nNとすると,空間多重伝送用送信装置によって信号を送信すると受信信号R1〜RNは以下のように表すことができる.
ただし、この方法を用いた場合には各アンテナから異なった信号を送信するため、送信局におけるアンテナ指向性利得、送信ダイバーシチ利得が得られず、SN比の低下、他局への干渉の増大が生じるという問題があった。
ただし、この方法は推定した伝達関数行列のみによって形成されるため、伝達関数推定に誤差が生じると伝送品質の大きな劣化を招くという問題があり、伝達関数推定誤差の大きい環境には適用できないという問題があった。
S. Kurosaki, et al, "A SDM-COFDM Scheme Employing a Simple Feed-Forward Inter-Channel Canceller for MIMO Based Broadband Wireless LANs",IEICE Trans. Commun.,2003 Miyashita,K.;Nishimura, T.; Ohgane, T.; Ogawa,Y,; Takatori,Y.: Keizo Cho;"High data-rate transmission with eigenbeam-space division multiplexing (E-SDM) in a MIMO channel," Vehicular Technology Conference, 2002. Proceedings. VTC 2002-Fall. 2002 IEEE 56th , Volume:3,24-28 Sept. 2002 Pages:1302 - 1306 vol.3
これに対して、送信局で指向性合成を行うSDM伝送では伝搬環境推定に誤りがあった場合に、ビーム方向が大きくずれてしまうため、伝送品質が劣化するという問題が生じる。
したがって、伝搬環境推定誤差が生じるような無線通信システムにおいても、空間多重伝送を行った場合に伝送品質を改善する指向性形成法の実現が望まれていた。
前記伝搬環境推定手段による伝搬環境推定結果から前記各群での伝送品質がほぼ一定となるように群分けするように群分けを決定する群分け決定手段とを有し、前記群分け手段では、前記群分け決定手段による決定に基づいて群分けを行うことを特徴とする空間多重伝送用送信装置である。
本発明の第1実施の形態に係る空間多重伝送用送信装置の構成を図1に示す。第1実施形態に係る空間多重伝送用送信装置は、伝搬環境推定誤差の大きい伝搬環境でも空間多重伝送を可能とするものである。図1において、第1実施形態に係る空間多重伝送用送信装置は、3素子以上の複数の送信用アンテナ素子1011〜101Mと、群分け手段102と、複数の送信ダイバーシチ用信号生成装置1031〜103Kと、シリアルーパラレル変換器104とを有している。
複数の送信ダイバーシチ用信号生成装置1031〜103Kの各々は、前記各群に対応して設けられ前記群分けされた各群の中で送信ダイバーシチを行う信号を生成する。
シリアル−パラレル変換器104は、送信すべき入力信号をシリアルーパラレル変換し、前記群ごとに設けられた複数の送信ダイバーシチ用信号生成装置1031〜103Kの各々への入力信号を生成する。
このように伝送することによって、第1実施形態によれば、伝搬環境推定誤差のある環境でもダイバーシチ効果が得られ伝送品質を大きく改善することが可能となる。
本発明の第2実施形態に係る空間多重伝送用送信装置の構成を図2に示す。第2実施形態に係る空間多重伝送用送信装置は、伝達関数を受信時に推定し、伝達関数推定結果を用いて送信するアンテナ素子の選択、電力配分を行うことによって伝送品質を改善するものである。図2において、第2実施形態に係る空間多重伝送用送信装置は、3素子以上の複数の送信用アンテナ素子1011〜101Mと、群分け手段102と、送信ダイバーシチ用信号生成装置1031〜103Kと、シリアルーパラレル変換器104と、伝達関数推定手段201と、群分け決定手段202とを有している。
複数の送信ダイバーシチ用信号生成装置1031〜103Kの各々は、前記各群に対応して設けられ前記群分けされた各群の中で送信ダイバーシチを行う信号を生成する。
伝達関数推定手段201は、受信時の伝搬環境を推定する機能を有する。すなわち、上り通信において相手局の用いている各アンテナ素子と自局の各アンテナ素子の間の伝達関数の推定を行う。この伝達関数推定手段201は、本発明の伝搬環境推定手段に相当する。
群分け決定手段202は、伝達関数推定手段201による伝達関数の推定結果(伝搬環境推定結果)から前記各群での伝送品質がほぼ一定となるように群分けするように群分けを決定する。
次に、群分け手段102により送信用アンテナ素子1011〜101Mの群分けを行う。群分けは、例えば以下の手順で行う。
さらに、変調方式の多値数、送信電力の調整を行うことによって、各群の伝送品質がほぼ一定となるようにすることが可能である。
第2実施形態に係る空間多重伝送用送信装置によれば、上述したように群分けを行って伝送することによって、各群での伝送品質をほぼ一定とすることが可能となり、また従来の空間多重伝送装置と比較して伝送品質を劣化することなしに、空間多重数を増大し、伝送速度を高速化することが可能となる。
本発明の第3実施形態に係る空間多重伝送用送信装置の構成を図3に示す。第3実施形態に係る空間多重伝送用送信装置は、マルチビームを形成し、マルチビーム間で空間多重及び送信ダイバーシチを適用する構成をとっている。
図3において、第3実施形態に係る空間多重伝送用送信装置は、3素子以上の複数の送信用アンテナ素子1011〜101Mと、群分け手段102と、送信ダイバーシチ用信号生成装置1031〜103Kと、シリアルーパラレル変換器104と、伝達関数推定手段201と、群分け決定手段202と、マルチビーム形成装置301とを有している。
送信ダイバーシチは例えば、Space-Time-Transmission-Diversity(立川著「W-CDMA移動通信方式」丸善)、あるいはSpace-Time-Block-Code (Naguib,et.al “Space-Time-Block-Codes: code design criteria), Delay Diversity などを用いることができる。このような符号化された後、既述した第2実施形態と同様に、群分け決定手段202の決定に基づいて群分け手段102により群分けされた、各群の信号がマルチビーム形成装置301に入力される。
まず、マルチビーム形成装置301は、伝達関数推定手段201の推定結果により得られた伝達関数行列Hの特異値分解(H=UDVH)を行い、M行M列のユニタリ行列V及び特異値を要素とするM行M列の対角行列Dを求める。特異値分解では、送信用アンテナ数と同数の特異値と、各特異値に対応したユニタリ行列Vの列ベクトルv1〜vMが得られる。列ベクトルv1〜vMは各々送信時に形成するビームの指向性を表している。したがって、列ベクトルv1〜vMを用いるとM個のビームを同時に形成することが可能である。マルチビーム形成装置301は、本発明の複数指向性パタン形成装置に相当する。
このようにして群分け決定手段202は、送信用アンテナ素子1011〜101Mの群分けを決定し、この決定に基づいて群分け手段102は、送信用アンテナ素子1011〜101Mの群分けを行う。
このようにして選択されたビームの総数をNとし、群ごとに生成した送信ダイバーシチ用の信号系列をE1〜ENと表すことにする。
マルチビーム形成装置301では次式によって、信号系列E1〜ENから、各送信用アンテナから送信する送信信号S1〜SMを形成する。
本発明の第4実施形態に係る空間多重伝送用送信装置の構成を図4に示す。第4実施形態に係る空間多重伝送用送信装置は、各群の送信電力を可変とする構成をとっている。
図4において、第4実施形態に係る空間多重伝送用送信装置は、3素子以上の複数の送信用アンテナ素子1011〜101Mと、群分け手段102と、送信ダイバーシチ用信号生成装置1031〜103Kと、シリアルーパラレル変換器104と、伝達関数推定手段201と、群分け決定手段202と、送信電力可変手段401とを有している。
送信ダイバーシチは例えばSpace-Time-Transmission-Diversity(立川著「W-CDMA移動通信方式」丸善),あるいはSpace-Time-Block-Code (Naguib,et.al “Space-Time-Block-Codes: code design criteria),Delay Diversity などを用いることができる。
本発明の第5実施形態に係る空間多重伝送用送信装置の構成を図5に示す。第5実施形態に係る空間多重伝送用送信装置は、送信用アンテナ素子の各群の送信電力を可変とする構成をとっており、第4実施形態に係る空間多重伝送用送信装置と構成上、異なるのは、送信用アンテナ素子1011〜101Mと、送信電力可変手段401との間にマルチビーム形成装置を付加するように構成した点であり、他の構成は第4実施形態に係る空間多重伝送用送信装置と同様である。
[1]山田 渉,北 直樹,佐藤 明雄,高尾 鉄也,森 大典,渡邊 浩伸,
“屋内環境におけるマイクロ波帯角度拡がり特性”,電子情報通信学会通信ソサエティ大会,B-1-54,2003
[1]において室内での実測結果から、到来波の塊が5つ存在し、その分布の角度拡がりが約25°との結果が得られていることから、クラスタ数を5、それぞれの散乱物の角度拡がりを25°とした。
試行回数は10000回とした。従来方法は、推定した伝達関数から特異値分解を行い、固有値の大きい方から2つの固有ベクトルを用いてSDM伝送を行うものとした。
102…群分け手段
1031〜103K…送信ダイバーシチ用信号生成装置
104…シリアル−パラレル変換器
Claims (5)
- 少なくとも3素子以上の複数の送信用アンテナ素子を有する空間多重伝送用送信装置であって、
前記各アンテナ素子に接続され、前記複数のアンテナ素子を複数の群に群分けを行う群分け手段と、
前記群分けされた各群の中で送信ダイバーシチを行う信号を生成する前記各群に対応して設けられた複数の送信ダイバーシチ用信号生成装置と、
送信すべき入力信号をシリアルーパラレル変換し、前記群ごとに設けられた前記複数の送信ダイバーシチ用信号生成装置の各々への入力信号を生成するシリアル−パラレル変換器と、
を有することを特徴とする空間多重伝送用送信装置。 - 少なくとも3素子以上の送信用アンテナ素子と、
前記各送信用アンテナ素子に接続され、送信用アンテナ素子を複数の群に群分けを行う群分け手段と、
前記群分けされた各群の中で送信ダイバーシチを行う信号を生成する前記各群に対応して設けられた複数の送信ダイバーシチ用信号生成装置と、
送信すべき入力信号をシリアル−パラレル変換し、前記群ごとに設けられた前記複数の送信ダイバーシチ用信号生成装置への入力信号を生成するシリアル−パラレル変換器と、
受信時に伝搬環境推定を行う伝搬環境推定手段と、
前記伝搬環境推定手段による伝搬環境推定結果から前記各群での伝送品質がほぼ一定となるように群分けするように群分けを決定する群分け決定手段とを有し、
前記群分け手段では、前記群分け決定手段による決定に基づいて群分けを行うことを特徴とする空間多重伝送用送信装置。 - 前記群分け手段の出力信号を入力信号とし、前記送信用アンテナ素子への入力信号を生成する複数指向性パタン形成装置を具備し,
上記複数指向性パタン形成装置では各々の入力信号に対して異なった指向性を形成することを特徴とする請求項1または2のいずかに記載の空間多重伝送用送信装置。 - 前記送信用アンテナの各群で送信した信号の平均誤り率が最小となるように,前記送信アンテナの各群への送信電力を割り当てる送信電力割当手段を有することを特徴とする請求項1乃至3のいずれかに記載の空間多重伝送用送信装置。
- 前記複数パタン指向性形成装置において、各ビームを伝達関数行列の特異値分解から求められる固有ビームとし、
前記群分け決定手段においては固有ビームに対応した特異値が予め設定した閾値以上の値のビームを送信ビームとし、
各群分けでは、各群での特異値の和がほぼ等しくなるように、群を決定することを特徴とする請求項3または4のいずれかに記載の空間多重伝送用送信装置。
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