JP2005248821A - 坑道式風力発電施設 - Google Patents

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勝彦 畝本
Shunji Nakamura
俊二 中村
Yoshimi Ota
芳美 太田
Katsushi Kadota
克司 門田
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Abstract

【課題】地山を貫通する道路トンネルに坑道を併設することにより、その道路トンネルの換気を効率良く行うと同時に、発電効率の向上と発電量の増大を図り、しかも、台風や地震に対しても強度を確保でき、周囲の景観を損なわない道路トンネルに併設された坑道式風力発電施設を提供すること。
【解決手段】地山を貫通する道路トンネル1と、下端部が該道路トンネル1に換気坑道2を介して連通すると共に上端部が地表面に開口されてなる立坑3と、該立坑3内に上昇気流を発生させる加熱風力装置4と、該加熱風力装置4で発生させた上昇気流によって稼働する風力発電機5とから構成する。立坑3で吸い込むことによって道路トンネル内の換気が行われると同時に、加熱により加速された風力で発電機の駆動力を増強して効率の良い発電を行うことができる。
【選択図】図1

Description

本発明は、風力エネルギーによる発電の技術分野に属し、詳しくは、坑道を利用した発電施設に関するものである。
従来より、需要が増す一方の電力を確保する手段の多様化を図るため、火力発電、水力発電、原子力発電の他に、太陽熱、地熱、風力、潮流、波力等の自然エネルギーを利用する発電方式の開発が進められており、一部は実用化に至っている。このような発電方式の中で風力を利用したものが例えば特許文献1〜4に記載されている。
特許文献1には、自動車トンネルや地下鉄トンネルを利用した風力発電装置が記載されており、この風力発電装置は、トンネル内の余裕空間にトンネル内を走行する車両によって生ずる風圧により回転する風車を設けると共にトンネル内に風車の回転により発電する発電機を設けたものが提案されている。
特許文献2には、加熱等を行って周囲の大気に対して低密度となった気塊を管に導入することでその管内に上昇気流を発生させ、この上昇気流による風力エネルギーにより風力発電を行うようにした風力発電方法であり、管を例えば山岳地帯の斜面や人工の構造物により設置するようにしたものが提案されている。
特許文献3には、廃棄物燃料を使用する風力発電装置が記載されており、この風力発電装置は、産業廃棄物や生活廃棄物の燃焼熱によって数100mに及ぶ垂直筒体の上昇気流を加熱して強制的に加速させることで、これによる吸引気流を風力発電機に作用させて安定した発電量を経済的に確保するようにしたものである。
特許文献4に記載の発電システムは、人工的に作りだした上昇渦気流のエネルギーによって発電を行うようにしたものであり、具体的には、下に気体流入口があり上に気体流出口がある縦向きの筒状の通路の途中に、イオンバーナーを備えた加熱炉を設け、通路内に軸流ファンを設け、通路の外に軸流ファンと連動する発電機を設け、前記イオンバーナーによって加熱炉内の温度及びイオン濃度を上昇させて、気体流入口から流入した気体が上昇渦気流となって通路内を上昇し、この上昇渦気流により前記軸流ファンが回転し、その回転により発電機が駆動されて発電するようにしたものである。
特開昭56−34979号公報 特開平3−105076号公報 特公平7−122426号公報 再公表特許第WO01/014703号公報
上記した特許文献1に記載の風力発電装置は、トンネル内の走行車両によって生じる風圧により発電が可能になるという利点はあるが、特に道路トンネルの場合は排気ガスを生じるために換気が重要であるところ、自動車の走行による風圧ではトンネル内の換気が十分に行われないという問題点がある。一般に、道路トンネルの場合には、自動車から排出される排気ガスを換気するため、道路トンネル内に据え付けた電気集塵機やジェットファン等の換気設備で強制排気をしたり、道路トンネルに別途設けた換気坑道を介して換気する手段等が講じられている。そして、トンネルが長大になればなるほど、交通量が増えれば増えるほど、排気箇所も道路トンネルの坑口付近の一ケ所だけでは十分な換気を行なうことができず、複数箇所要求されるようになる。また、排気設備もそれに伴って重厚になり、電気集塵機、ジェットファン、その台数も増設しなければならない。そのため、道路トンネルの換気システムにおいては、建設費用だけでなく、道路トンネル使用時における換気設備の動力費等の維持管理費用もおろそかにできず、これらの費用負担を軽減できる効率のよい換気システムが望まれている。
特許文献2に記載の風力発電方法は、管の中に発生させた上昇気流により発電を行うので、自然発生する風力を利用した発電方式に比べると効率的でしかも安定性がある。しかしながら、上昇気流を発生させるための管は径が大きくまた長さもかなりあるため、例えば山岳地帯の斜面に沿って設置したり人工の構造物内に設置するとなると、自然災害に対する安全性を確保する上での問題や周囲の景観を損ねるという問題が生じる。
一方、引用文献3,4に記載の風力発電方式は、いずれも筒状の通路が高層建造物として形成されることから、用地費を含めた建設費や周辺への安全配慮や騒音・振動対策等の費用が嵩高になり、また、高層建造物内に風力発電所を設けることは、筒状の通路から多量の空気を流入、吐出することで周辺に発生するビル風を増長して風害の原因になると同時に、地震時や台風時に在っては強度や安全性の面で電力の安定供給が困難になるという問題点を抱えている。
さらに、上昇気流を発生させる筒状の通路を高層建築物内に構築するには、その長さに限界があることから、発電装置の設置場所や設置条件に制限を生じ、そのために一つの筒状の通路から得られる発電量も多くは期待できないという問題もある。また、長くすればするほど建物の強度や規模を強化しなければならず、それに伴って建設費用が増大するのみならず、屋外に長大な筒状の建造物を設けることは景観面においても問題がある。
本発明は、上記したような問題点に鑑みてなされたものであり、その目的とするところは、地山を貫通する道路トンネルに坑道を併設することにより、その道路トンネルの換気を効率良く行うと同時に、発電効率の向上と発電量の増大を図り、しかも、台風や地震などの自然災害に対しても強度を確保でき、さらには周囲の景観を損なわない道路トンネルに併設された坑道式風力発電施設を提供することにある。
請求項1に記載の発明である坑道式風力発電施設は、地山を貫通する道路トンネルと、下端部が該道路トンネルに換気坑道を介して連通すると共に上端部が地表面に開口されてなる立坑と、該立坑内に上昇気流を発生させる加熱風力装置と、該加熱風力装置で発生させた上昇気流によって稼働する風力発電機とから構成されることを特徴としている。
請求項2に記載の発明である坑道式風力発電施設は、請求項1に記載の坑道式風力発電施設において、加熱風力装置と風力発電機とが、少なくとも前記立坑内に配置されることを特徴としている。
請求項3に記載の発明である坑道式風力発電施設は、請求項1乃至2に記載の坑道式風力発電施設において、前記換気坑道が、その道路トンネル側端部を道路トンネルの中央部と坑口付近とに開口させて枝分かれ状態に設けられていることを特徴としている。
請求項4に記載の発明である坑道式風力発電施設は、請求項1乃至3に記載の坑道式風力発電施設において、加熱風力装置及び風力発電機の設置箇所に一端が連通すると共に他端が地表面に開口する複数の独立型管理坑道が設けられていることを特徴としている。
請求項5に記載の発明である坑道式風力発電施設は、請求項1乃至3に記載の坑道式風力発電施設において、前記立坑に離間して併設されると共に前記換気坑道に連通する補助立坑と、該補助立坑に一端が連通すると共に他端が加熱風力装置及び風力発電機の設置箇所に連通する複数の補助横坑とからなる複合型管理坑道が設けられていることを特徴としている。
請求項6に記載の発明である坑道式風力発電施設の施工方法は、地山を貫通する道路トンネルと、下端部が該道路トンネルに換気坑道を介して連通すると共に上端部が地表面に開口されてなる立坑と、該立坑内に上昇気流を発生させる加熱風力装置と、該加熱風力装置で発生させた上昇気流によって稼働する風力発電機とから構成される坑道式風力発電施設の施工方法であって、前記道路トンネルとして既設の道路トンネルを利用し、下端部が該道路トンネルに換気坑道を介して連通すると共に上端部が地表面に開口されてなる立坑を掘削する工程と、該立坑内に上昇気流を発生させる加熱風力装置及び該加熱風力装置で発生させた上昇気流によって稼働する風力発電機を設置する工程とを含むことを特徴としている。
請求項1に記載の発明である坑道式風力発電施設は、地山を貫通する道路トンネルと、下端部が該道路トンネルに換気坑道を介して連通すると共に上端部が地表面に開口されてなる立坑と、該立坑内に上昇気流を発生させる加熱風力装置と、該加熱風力装置で発生させた上昇気流によって稼働する風力発電機とから構成されることを特徴としているので、加熱風力装置で立坑内に発生させた上昇気流を利用して道路トンネル内の排気ガスを含んだ空気を換気坑道を介して立坑に誘引し、立坑上端部より地表面に排出できることとなり、道路トンネル内の換気が十分に行われると同時に、坑道式風力発電施設の上昇気流で排気ガスを含んだ空気を換気することから、電気集塵機やジェットファン等の換気設備が不要となる。また、坑道式風力発電施設の立坑を道路トンネルの換気坑道として使用するので、換気坑道は道路トンネルと立坑とを連絡するだけの長さで済むため、換気坑道を短縮できる。さらに、加熱により加速された風力で発電機の駆動力を増強して効率の良い発電を行うことができると同時に、発電した電力で道路トンネル使用時における電灯等の設備の消費電力をまかなうことができる等の効果を奏する。そして、地山を貫通する道路トンネルに隣接して設けた立坑を上昇気流用の通路とするので、台風や地震などの自然災害に対しても施設の強度を安定して確保することができ、しかも、建設中においては、道路トンネルを利用して発電設備の搬入を行うことができる。
請求項2に記載の発明である坑道式風力発電施設は、請求項1に記載の坑道式風力発電施設において、加熱風力装置と風力発電機とが、少なくとも前記立坑内に配置されることを特徴としているので、請求項1に記載の発明が奏する効果に加えて、加熱風力装置と風力発電機等の施設の大半が地表に出ることがなく、現状の景観を維持でき美観を損なわないようにすることができる等の効果を奏する。
請求項3に記載の発明である坑道式風力発電施設は、請求項1乃至2に記載の坑道式風力発電施設において、前記換気坑道が、その道路トンネル側端部を道路トンネルの中央部と坑口付近とに開口させて枝分かれ状態に設けられていることを特徴としているので、請求項1乃至2に記載の発明が奏する効果に加えて、道路トンネルが長大になっても、道路トンネルの中央部及び坑口付近に開口した換気坑道を介して換気できることから、道路トンネルの途中に排気ガスが溜まって換気が不十分になる心配がなく、また、交通量が増えても、排気箇所を道路トンネル内の複数箇所に設けていることから、道路トンネル内の空気が複数箇所から立坑に吸引されることとなり、換気がさらに効率良く行われる等の効果を奏する。
請求項4に記載の発明である坑道式風力発電施設は、請求項1乃至3に記載の坑道式風力発電施設において、加熱風力装置及び風力発電機の設置箇所に一端が連通すると共に他端が地表面に開口する複数の独立型管理坑道が設けられていることを特徴としているので、請求項1乃至3に記載の発明が奏する効果に加えて、発電設備の搬入やメンテナンスを地表からその独立型管理坑道を通して行うことができる等の効果を奏する。
請求項5に記載の発明である坑道式風力発電施設は、請求項1乃至3に記載の坑道式風力発電施設において、前記立坑に離間して併設されると共に前記換気坑道に連通する補助立坑と、該補助立坑に一端が連通すると共に他端が加熱風力装置及び風力発電機の設置箇所に連通する複数の補助横坑とからなる複合型管理坑道が設けられていることを特徴としているので、請求項1乃至3に記載の発明が奏する効果に加えて、加熱風力装置及び風力発電機に通じる複数本の補助横坑を補助立坑に集結させる複合型管理坑道とすることで管理坑道を短くすることができ、資材の運搬の効率化が図ることができる。また、補助立坑は道路トンネルに連通していることから、資材の搬出入に道路トンネルを使用でき、独立型管理坑道のように地表面に複数の入り口を設けて美観を損ねたり、また独立型管理坑道の入り口に続く資材運搬用の道路を地表面に別途設ける必要がなくなり、運搬の効率化及び資材運搬用の道路の形成による環境破壊、美観の損失等を防げる等の効果を奏する。
請求項6に記載の発明である坑道式風力発電施設の施工方法は、地山を貫通する道路トンネルと、下端部が該道路トンネルに換気坑道を介して連通すると共に上端部が地表面に開口されてなる立坑と、該立坑内に上昇気流を発生させる加熱風力装置と、該加熱風力装置で発生させた上昇気流によって稼働する風力発電機とから構成される坑道式風力発電施設の施工方法であって、前記道路トンネルとして既設の道路トンネルを利用し、下端部が該道路トンネルに換気坑道を介して連通すると共に上端部が地表面に開口されてなる立坑を掘削する工程と、該立坑内に上昇気流を発生させる加熱風力装置及び該加熱風力装置で発生させた上昇気流によって稼働する風力発電機を設置する工程とを含むことを特徴としているので、既設の道路トンネルを利用して安価に発電施設を施工することができ、しかも施工に際しては道路トンネルを資材等の運搬に利用することができ、また施工後はその道路トンネルで使用する電力をまかなうようにすることができる等の効果を奏する。
図1は本発明に係る坑道式風力発電施設の一形態を示す概略断面図、図2は同じく図1に直交する方向の断面図である。
これらの図に示すように、坑道式風力発電施設は、地山を貫通する道路トンネル1と、下端部が該道路トンネル1に換気坑道2を介して連通すると共に上端部が地表面に開口されてなる立坑3と、該立坑3内に上昇気流を発生させる加熱風力装置4と、該加熱風力装置4で発生させた上昇気流によって稼働する3基の風力発電機5とを備えている。6は換気坑道2に設置された風力発電機であり、必要に応じて設置されて発電量の増大を図っている。また、道路トンネル1と換気坑道2の間には、道路トンネル1の換気量を管理する換気量調整装置7が設けられており、これによって道路トンネル1内の換気を最適な状態に維持するようになっている。
加熱風力装置4は、立坑3内に上昇気流を発生させるため、立坑3の下方寄りに設置して立坑3内の空気を直接加熱するように構成しているが、地中の別の場所に設置した加熱風力装置によって立坑内の空気を間接的に加熱するようにしてもよい。また、風力発電機5は、立坑3の途中2ヶ所と地表部の計3ヶ所に設置して発電量の増強を図っているが、この風力発電機5に替えて加熱風力装置4を設けるようにすれば、上昇気流を増加させて発電効率を向上させることも可能である。
また、立坑3の上端部を山岳の頂上部或いは山岳の斜面に位置させるように地山から突出する筒状通路8を形成しておくと、山頂部を吹き抜ける風或いは山の斜面に沿って吹き上げ・吹き下ろす風の作用によって坑道内の空気を屋外に吸引する力が発生し、加熱によって発生した上昇気流を増速させる相乗効果も期待できる。
さらに、立坑3における加熱風力装置4及び風力発電機5を設置すべき箇所にはそれぞれ拡大部9が形成されており、それらの拡大部9は、拡大部9に一端が連通すると共に他端が地表面に開口する独立型の管理坑道10を備えている。したがって、この管理坑道10を利用することにより、加熱風力装置4及び風力発電機5を始めとする発電設備の搬入やメンテナンスが容易に行える。管理坑道10の入り口までの資材・機材の搬送には、地表の斜面に管理坑道10の入り口に続く資材・機材の搬送道路が設けられている。
図1に示す形態の坑道式風力発電施設では、加熱風力装置4及び風力発電機5として、特許文献3に記載されているものと同様の発電システム20を使用している。この発電システム20は、図3の拡大図に示すように、立坑21の中にイオンバーナー22と放電電極23と粒子加速器24を備えた加熱炉25を加熱風力装置4として装着している。
加熱炉25の下端には、気体流入口26が形成されており、その内部に風力発電機を構成する軸流ファン27が配備されている。また、加熱炉25の上端には、気体流出口28が形成されており、所定の間隔をおいて同様の風力発電機5が配備されている。軸流ファン27の回転軸29には発電機30,31の回転軸32がそれぞれ連結されている。
加熱炉25では、イオンバーナー22と放電電極23及び粒子加速器24の全部又は一部を作動させることで、内部の温度及びイオン濃度を上昇させて人工的な上昇渦気流を発生させている。この上昇渦気流によって、下端内部の軸流ファン27と加熱炉25から上方に配置されている風力発電機5を回転させており、その回転力によって軸流ファン33に連結されている発電機34,35を駆動して発電を行っている。
本実施の形態でのイオンバーナー22は、約100万KCの発熱量を形成しており、耐火性骨材とアルミナセメント又はリン酸等の水硬剤を混合して構成する耐火材を使用した加熱炉25の周壁に等間隔で3基設置している。
3基のイオンバーナー22は、供給される燃料を高速の空気と約15Kの高圧空気で0.01μm以下の微粒子状に煙霧化して、これをイオン火炎にして加熱炉25内に噴射している。イオンバーナー22の先端は加熱炉25の中心に向けて配置しており、各イオンバーナー22から発生するイオン火炎から5m/sの爆発的な燃焼によって発生する高燃焼音を互いに衝突させることで、音波の打ち消し作用や音波の衝突によって生じるドップラー効果によって減音している。
また、イオン火炎は、光活性物質に磁性体を配合した組成物を酸化雰囲気中で結晶化させて製造した火炎接触電離材に炭化水素火炎を触れさせることで、炭素イオン、水素イオン、鉄イオン等の陽イオンと酸素イオンの陰イオンとを多数含んでいるが、内部のイオンを振動させるとともに陽イオンと陰イオンを加速することで、他の粒子に弾性衝突させながら陽イオン及び陰イオンの数をさらに増大させている。
したがって、本実施の形態で示す坑道式風力発電施設では、従来の火力発電施設に比べると少ない燃料で十分な電力を発電しながら、二酸化炭素の発生量も抑制している。また、原子力発電施設のように放射能等の危険物質が漏洩する危険性がなく、使用済み燃料の処理問題も発生せず、水力発電施設のようにダムの建設も必要ない。
なお、加熱風力装置4は、上記実施の形態で説明した発電システムに限定されるものではなく、この他にも火力タービンやコ・ゼネレーション等に代表されるような加熱気流を発生できる装置、或いは地熱等を利用した立坑気流の加熱装置であれば、適宜に採用できるものである。
図4は本発明に係る坑道式風力発電施設の別の形態を示すもので、道路トンネルを通る水平面での断面図であり、この坑道式風力発電施設の道路トンネルと直交する縦方向の概略断面は図1と同様である。
この図4に示す坑道式風力発電施設では、換気坑道2がその道路トンネル側端部を道路トンネル1の中央部と両方の坑口付近とに開口させて枝分かれ状態に設けられている。この図4の如き形態を採ることにより、道路トンネル1内の空気が複数箇所から立坑3に吸引されることとなり、換気がさらに効率良く行われる。
図5は本発明に係る坑道式風力発電施設のさらに別の形態を図1に対応して示す縦方向の概略断面図である。
この図5に示す坑道式風力発電施設では、立坑3に離間して併設されると共に換気坑道2に連通する補助立坑11と、該補助立坑11に一端が連通すると共に他端が加熱風力装置4及び風力発電機5を設置すべき箇所に形成された拡大部9に連通する3本の補助横坑12とからなる複合型管理坑道13が設けられている。補助立坑11は換気坑道2の任意の位置に設定されており、その位置から上方に掘削して行くことで容易に形成できるものである。この図5の如き形態を採ることにより、地山の傾斜面までの距離が長い場合などに補助横坑12を短くすることができる。また、道路トンネル1を利用して発電設備の搬入やメンテナンスを行うことができる。
図6は本発明に係る坑道式風力発電施設のさらに別の形態を図1に対応して示す縦方向の概略断面図である。
この図6に示す坑道式風力発電施設では、図1に示した坑道式風力発電施設において換気坑道2との交差部位より立坑3を深くしてあり、さらにその立坑3の下端部を道路トンネル1より下側でかつ山の斜面に開口する水平坑道14と連通させている。15はこの水平坑道14に設置された風力発電機であり、必要に応じて設置される。この図6に示す如き形態を採ることにより、立坑3内には換気坑道2に加えて水平坑道14からも空気が供給されるので、加熱風力装置4に供給される空気量が大幅に多くなることから、風力発電機5の発電能力を高めることができる。さらに、水平坑道14に風力発電機15を設けることによって発電量の増大を図ることができる。
上記で説明した本発明の坑道式風力発電施設は、基本的には道路トンネルの施工と平行して立坑を含む坑道を掘削して施工する。また、立地条件によっては、既設の道路トンネルを利用し、立坑を含む坑道のみを掘削することで施工することもできる。後者の場合、既設の道路トンネルを利用して安価に発電施設を施工することができ、しかも施工に際しては道路トンネルを資材等の運搬に利用することができ、また施工後はその道路トンネルで使用する電力をまかなうようにすることができる。
新しく道路トンネルを掘削する場合、その道路トンネルの掘削は通常のトンネル掘削法の中から最も適した工法で施工する。
道路トンネル以外の立坑を含む坑道は、坑道を掘削する通常の工法で施工することができる。しかしながら、本発明の坑道式風力発電施設のような立坑を含む坑道を掘削する場合には、本出願人が既に出願している特願2002−14684号に記載の全方位TBM(トンネルボーリングマシン)を使用するのが最適である。
この全方位TBMによって立坑3と換気坑道2を掘削する手順は次のようである。まず、掘削機本体を垂直方向の下方に推進させながら、カッタヘッドの回転によって切羽の岩盤をすることで立坑3を掘削する。そして、所定の深さまで立坑3を掘削した後、掘削機本体を垂直状態から側方へ徐々に向きを変えながらカッタヘッドで立坑の掘削側壁面を切り崩していき、掘削機本体の向きを90度変える。このように、全方位TBMを下向きから横向きに方向転換させた後、所定長さの換気坑道2を掘削する。このようにして、立坑3から換気坑道2に至る屈曲部を連続掘削することができる。
また、この全方位TBMは、立坑3や換気坑道2に限らず、掘削中の坑道からその坑道に対して急角度でもって垂直を含む任意の方向に傾斜する坑道を連続掘削することもできるものであって、従来工法に比べて工期を短縮することや施工に要する総合コストを低減することが可能である。
このように、全方位TBMは、坑道式風力発電施設に適した坑道を低コストで効率良く容易に掘削できるものであり、必要な場合には、主たる坑道に連通して外部に開放される補助坑道をも施工できるものである。これによって、坑道と補助坑道とが結合している位置には、地中空間を任意に形成することが可能であり、上述したよう立坑3に一端を連通させて他端を外部に開放している管理坑道10、或いは補助立坑11に連通する補助横坑10等も地山に形成できるとともに、拡大部9の構築も容易に行うことができる。
本発明に係る坑道式風力発電施設の一形態を示す概略断面図である。 図1に直交する方向の断面図である。 図1の一部拡大図である。 本発明に係る坑道式風力発電施設の別の形態を示すもので、道路トンネルを通る水平面での断面図である。 本発明に係る坑道式風力発電施設のさらに別の形態を図1に対応して示す縦方向の概略断面図である。 本発明に係る坑道式風力発電施設のさらに別の形態を図1に対応して示す縦方向の概略断面図である。
符号の説明
1 道路トンネル
2 換気坑道
3 立坑
4 加熱風力装置
5,6 風力発電機
7 換気量調整装置
8 筒状通路
9 拡大部
10 (独立型)管理坑道
11 補助立坑
12 補助横坑
13 複合型管理坑道
14 水平坑道
15 風力発電機
20 発電システム
21 立坑
22 イオンバーナー
23 放電電極
24 粒子加速器
25 加熱炉
26 気体流入口
27 軸流ファン
28 気体流出口
29 回転軸
30,31 発電機
32 回転軸
33 軸流ファン
34,35 発電機

Claims (6)

  1. 地山を貫通する道路トンネルと、下端部が該道路トンネルに換気坑道を介して連通すると共に上端部が地表面に開口されてなる立坑と、該立坑内に上昇気流を発生させる加熱風力装置と、該加熱風力装置で発生させた上昇気流によって稼働する風力発電機とから構成されることを特徴とする坑道式風力発電施設。
  2. 加熱風力装置と風力発電機とが、少なくとも前記立坑内に配置されることを特徴とする請求項1に記載の坑道式風力発電施設。
  3. 前記換気坑道が、その道路トンネル側端部を道路トンネルの中央部と坑口付近とに開口させて枝分かれ状態に設けられていることを特徴とする請求項1乃至2に記載の坑道式風力発電施設。
  4. 加熱風力装置及び風力発電機の設置箇所に一端が連通すると共に他端が地表面に開口する複数の独立型管理坑道が設けられていることを特徴とする請求項1乃至3に記載の坑道式風力発電施設。
  5. 前記立坑に離間して併設されると共に前記換気坑道に連通する補助立坑と、該補助立坑に一端が連通すると共に他端が加熱風力装置及び風力発電機の設置箇所に連通する複数の補助横坑とからなる複合型管理坑道が設けられていることを特徴とする請求項1乃至3に記載の坑道式風力発電施設。
  6. 地山を貫通する道路トンネルと、下端部が該道路トンネルに換気坑道を介して連通すると共に上端部が地表面に開口されてなる立坑と、該立坑内に上昇気流を発生させる加熱風力装置と、該加熱風力装置で発生させた上昇気流によって稼働する風力発電機とから構成される坑道式風力発電施設の施工方法であって、前記道路トンネルとして既設の道路トンネルを利用し、下端部が該道路トンネルに換気坑道を介して連通すると共に上端部が地表面に開口されてなる立坑を掘削する工程と、該立坑内に上昇気流を発生させる加熱風力装置及び該加熱風力装置で発生させた上昇気流によって稼働する風力発電機を設置する工程とを含むことを特徴とする坑道式風力発電施設の施工方法。
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