JP2005248168A - 硬化型金属素材塗布剤、塗装方法及び塗装物品 - Google Patents
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Abstract
【課題】 追随性、耐食性、水密性、付着性などにすぐれたシーリング被膜もしくは下塗り塗膜を形成しうる硬化型金属素材塗布剤、その塗装方法及び該方法を用いた金属塗装物品の提供。
【解決手段】 基体樹脂成分としてのエポキシ樹脂(A)と、硬化剤成分としてのアミンエポキシアダクト(a)及びポリアミド(b)の混合物であるアミン系硬化剤(B)とを硬化性樹脂成分として含有する硬化型シーリング剤もしくは硬化型下塗り塗料よりなることを特徴とする硬化型金属素材塗布剤、及びその塗装方法。
【選択図】 なし
【解決手段】 基体樹脂成分としてのエポキシ樹脂(A)と、硬化剤成分としてのアミンエポキシアダクト(a)及びポリアミド(b)の混合物であるアミン系硬化剤(B)とを硬化性樹脂成分として含有する硬化型シーリング剤もしくは硬化型下塗り塗料よりなることを特徴とする硬化型金属素材塗布剤、及びその塗装方法。
【選択図】 なし
Description
本発明は、塗装作業性、浸透性、耐食性、接合されたシーリング被膜もしくは下塗り塗膜の追随性、浸透性、上塗り適性などに優れたシーリング被膜もしくは下塗り塗膜を形成できる金属素材塗布剤、塗装方法及び塗装物品に関する。
電気製品、車両、船舶、建築物などに使用される構造物や部品は、適当な大きさの金属部材を溶接して要求される形状になるように組立てられており、そしてその金属部材の溶接部位には、耐食性や美匠性などを付与するために塗装が施されている。
従来、この様な溶接部位の塗装方法として、溶接部に生じている隙間を埋め、且つ溶接部全体が覆われるように、鉄材よりもイオン化傾向の大きい金属粉末を含有するシーラを塗装する溶接部の塗装方法が知られている(特許文献1参照)。
また、車両の外板部位に設けられた鋼板の溶接部位にシーラを塗布し、次いで中塗り・上塗り塗装を行う方法において、該シーラがエポキシ樹脂を含む熱硬化性樹脂及び顔料を含有し、中塗り塗装後のシーラのゲル分率が90%以上となる車両外板部の鋼板溶接部位の塗装仕上げ方法が知られている(特許文献2参照)。
また、車両の外板部位に設けられた鋼板の溶接部位にシーラを塗布し、次いで中塗り・上塗り塗装を行う方法において、該シーラがエポキシ樹脂を含む熱硬化性樹脂及び顔料を含有し、中塗り塗装後のシーラのゲル分率が90%以上となる車両外板部の鋼板溶接部位の塗装仕上げ方法が知られている(特許文献2参照)。
特許文献1に記載の塗装方法は、具体的には、鉄材よりもイオン化傾向の大きな亜鉛、マグネシウム、アルミニウム、クロムなどの金属粉末をシーラ中に含有させることにより、溶接部に被覆されたシーラ被膜が水に触れると、該金属粉末の酸化作用で母体である鉄部の腐食が防止されるものである。
しかしながら、該シーラにおいて、耐食性に優れた効果を発揮させるには、鉄材と接触するシーラ被膜の界面に金属粉末量を多くする必要がある。このために、シーラ組成物に多量の金属粉末を配合するために塗膜の機械的特性、例えば加工性、被膜物性などが低下し、一方この機械的特性を低下させない程度に金属粉末の配合量を少なくすると耐食性が低下し、塗膜の機械的特性と耐食性との両者の機能を満足させるものが得られていないのが実情である。
しかしながら、該シーラにおいて、耐食性に優れた効果を発揮させるには、鉄材と接触するシーラ被膜の界面に金属粉末量を多くする必要がある。このために、シーラ組成物に多量の金属粉末を配合するために塗膜の機械的特性、例えば加工性、被膜物性などが低下し、一方この機械的特性を低下させない程度に金属粉末の配合量を少なくすると耐食性が低下し、塗膜の機械的特性と耐食性との両者の機能を満足させるものが得られていないのが実情である。
特許文献2に記載されるシーラとして、具体的には、エポキシ樹脂とエチレンジアミンなどのポリアミン類、ポリアミノアマイドなどの変性ポリアミン化合物、酸無水物、2塩基酸、ポリチオール類、ポリオール類などの硬化剤が挙げられている。
これらのシーラにおいて、中でもポリアミン類や変性ポリアミン化合物を硬化剤成分として使用した熱硬化性エポキシ樹脂シーラは、特許文献1と比較して塗膜の機械的特性と耐食性とのバランスに優れた被膜が形成できるものである。
これらのシーラにおいて、中でもポリアミン類や変性ポリアミン化合物を硬化剤成分として使用した熱硬化性エポキシ樹脂シーラは、特許文献1と比較して塗膜の機械的特性と耐食性とのバランスに優れた被膜が形成できるものである。
しかしながら、該熱硬化性エポキシ樹脂シーラを、例えば振動が多く、そして水などの外気に晒されるような過酷な条件で使用される金属塗装物品例えば、車両制御機器ボックスなどでは、金属塗装物品を構成する金属部材の振動により発生したエネルギーがシーラ被膜によって吸収され、負荷が掛かりシーラ被膜が溶接部や金属部材特に、アルミニウム部材などから部分的に剥離して溶接部分特に、スタート部やエンド部などや金属部材間の接合部分に隙間を生じ、外部からの雨などの進入を十分に防ぐことが出来ず水密性が悪くなったり、この様なシーラ被膜の剥離部分から錆を発生し金属部材の耐久性が低下し、その結果として、製品に悪影響を与えるといった欠点があった。
本発明は、振動が多く水などの外気に絶えず晒されるような過酷な条件で使用されても金属部材の接合部に対する付着性、追随性、被膜の機械的特性、耐食性などの性能に優れた該熱硬化性エポキシ樹脂シーラもしくは下塗り塗料よりなる硬化型金属素材塗布剤、塗装方法及び塗装物品を提供することを目的とする。
特開平10−15489号公報
特開平10−156280号公報
本発明者らは、上記した従来からの問題点を解消するために、鋭意研究を重ねた結果、特定の性質を有するシーリング剤もしくは下塗り塗料を使用することにより従来からの問題点を全て解消できることを見出し、本発明を完成するに至った。
本発明は、基体樹脂成分としてのエポキシ樹脂(A)と、硬化剤成分としてのアミンエポキシアダクト(a)及びポリアミド(b)の混合物であるアミン系硬化剤(B)とを硬化性樹脂成分として含有する硬化型シーリング剤もしくは硬化型下塗り塗料よりなることを特徴とする硬化型金属素材塗布剤及びその塗装方法に関する。
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本発明は、基体樹脂成分としてのエポキシ樹脂(A)と、硬化剤成分としてのアミンエポキシアダクト(a)及びポリアミド(b)の混合物であるアミン系硬化剤(B)とを硬化性樹脂成分として含有する硬化型シーリング剤もしくは硬化型下塗り塗料よりなることを特徴とする硬化型金属素材塗布剤及びその塗装方法に関する。
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本発明は、上記した構成を有することから次の様な顕著な効果を発揮することができる。
(1)アミン系硬化剤とエポキシ樹脂との反応は、比較的低い硬化温度例えば、5℃以上、特に15℃以上の温度で急速に反応が進み、しかも、酸素やシーリング剤の被膜もしくは下塗り塗膜の厚みにより硬化性が影響されないといった利点がある。
(2)アミン系硬化剤の1成分として使用されるアミンエポキシアダクトは、アダクトされていない遊離のポリアミンと比較して蒸発損失、カブリ、不快臭などがない。
また、アミン成分中にエポキシ樹脂成分が含まれるので、エポキシ樹脂成分の特徴である金属素材に対する付着性、耐食性、追随性などの性質を硬化被膜中に付与することができる。
(1)アミン系硬化剤とエポキシ樹脂との反応は、比較的低い硬化温度例えば、5℃以上、特に15℃以上の温度で急速に反応が進み、しかも、酸素やシーリング剤の被膜もしくは下塗り塗膜の厚みにより硬化性が影響されないといった利点がある。
(2)アミン系硬化剤の1成分として使用されるアミンエポキシアダクトは、アダクトされていない遊離のポリアミンと比較して蒸発損失、カブリ、不快臭などがない。
また、アミン成分中にエポキシ樹脂成分が含まれるので、エポキシ樹脂成分の特徴である金属素材に対する付着性、耐食性、追随性などの性質を硬化被膜中に付与することができる。
(3)アミン系硬化剤の1成分として使用されるポリアミドは、アミンやアミンダクトなどのアミン硬化剤と比較すると、ポットライフが長くなるので、貯蔵安定性やスプレー塗装時における粘度変化が少なくなるので塗装作業幅が広がる。
(4)本発明において、硬化剤成分として、特にアミンエポキシアダクトとポリアミドとの組合せにより、上記した両者の利点を有効に発揮させることができる。
(4)本発明において、硬化剤成分として、特にアミンエポキシアダクトとポリアミドとの組合せにより、上記した両者の利点を有効に発揮させることができる。
本発明の塗布剤及び塗装方法について、以下に述べる。
本発明の塗布剤で使用される硬化型シーリング剤もしくは硬化型下塗り塗料は、基体樹脂成分としてのエポキシ樹脂(A)と、硬化剤成分としてアミンエポキシアダクト(a)及びポリアミド(b)の混合物であるアミン系硬化剤(B)とを硬化性樹脂成分として含有するものである。
エポキシ樹脂(A)としては、1分子中に少なくとも1個、好ましくは1〜4個、より好ましくは2〜3個のエポキシ基を有する重量平均分子量160〜1,000の芳香族エポキシ化合物が好ましい。エポキシ基が1個未満のものは耐食性、追随性、硬化性等が悪くなる。重量平均分子量が160未満のものは入手し難く、一方1,000を越えるものは粘度が高くなるので取扱が困難となり、また、粘度を低下させるのに希釈剤の配合量が多くなるため、乾燥時間が長くなったり、希釈剤の揮発量が多くなるので安全衛生、環境などの面から好ましくない。
本発明の塗布剤で使用される硬化型シーリング剤もしくは硬化型下塗り塗料は、基体樹脂成分としてのエポキシ樹脂(A)と、硬化剤成分としてアミンエポキシアダクト(a)及びポリアミド(b)の混合物であるアミン系硬化剤(B)とを硬化性樹脂成分として含有するものである。
エポキシ樹脂(A)としては、1分子中に少なくとも1個、好ましくは1〜4個、より好ましくは2〜3個のエポキシ基を有する重量平均分子量160〜1,000の芳香族エポキシ化合物が好ましい。エポキシ基が1個未満のものは耐食性、追随性、硬化性等が悪くなる。重量平均分子量が160未満のものは入手し難く、一方1,000を越えるものは粘度が高くなるので取扱が困難となり、また、粘度を低下させるのに希釈剤の配合量が多くなるため、乾燥時間が長くなったり、希釈剤の揮発量が多くなるので安全衛生、環境などの面から好ましくない。
上記芳香族エポキシ化合物の例としては、フェニルグリシジルエーテルなどの単官能エ
ポキシ化合物や、少なくとも1個の芳香族環を有する多価フェノールまたはそのアルキレンオキサイド付加体のポリグリシジルエーテルであって、例えばビスフェノールA、テトラブロモビスフェノールA、ビスフェノールF、ビスフェノールS等のビスフェノール化合物またはビスフェノール化合物のアルキレンオキサイド例えば、エチレンオキサイド、プロピレンオキサイド、ブチレンオキサイド等の付加体とエピクロルヒドリンとの反応によって製造されるグリシジルエーテル類、ノボラック型エポキシ樹脂類例えば、フェノール・ノボラック型エポキシ樹脂、クレゾール・ノボラック型エポキシ樹脂、臭素化フェノール・ノボラック型エポキシ樹脂等、トリスフェノールメタントリグリシジルエーテルなどがあげられる。
ポキシ化合物や、少なくとも1個の芳香族環を有する多価フェノールまたはそのアルキレンオキサイド付加体のポリグリシジルエーテルであって、例えばビスフェノールA、テトラブロモビスフェノールA、ビスフェノールF、ビスフェノールS等のビスフェノール化合物またはビスフェノール化合物のアルキレンオキサイド例えば、エチレンオキサイド、プロピレンオキサイド、ブチレンオキサイド等の付加体とエピクロルヒドリンとの反応によって製造されるグリシジルエーテル類、ノボラック型エポキシ樹脂類例えば、フェノール・ノボラック型エポキシ樹脂、クレゾール・ノボラック型エポキシ樹脂、臭素化フェノール・ノボラック型エポキシ樹脂等、トリスフェノールメタントリグリシジルエーテルなどがあげられる。
エポキシ樹脂(A)に配合されるアミン系硬化剤成分は、アミンエポキシアダクト(a)及びポリアミド(b)の混合物である。
これらのアミン系硬化剤成分は、エポキシ樹脂と比較的低い温度例えば、5℃以上、特に15℃以上の温度で反応が進み、しかも、酸素やシーラの厚さにより硬化性が影響されないといった利点がある。また、加熱により反応を更に促進させることも可能である。
アミンエポキシアダクト(a)は、下記アミンを下記エポキシ樹脂に部分的に付加したものである。剥離の多価アミンと比較して蒸発損失、カブリ、不快臭などがない。また、添加量がエポキシ100重量部に対して10〜80重量部になり、配合上の誤差が少なくなる。
これらのアミン系硬化剤成分は、エポキシ樹脂と比較的低い温度例えば、5℃以上、特に15℃以上の温度で反応が進み、しかも、酸素やシーラの厚さにより硬化性が影響されないといった利点がある。また、加熱により反応を更に促進させることも可能である。
アミンエポキシアダクト(a)は、下記アミンを下記エポキシ樹脂に部分的に付加したものである。剥離の多価アミンと比較して蒸発損失、カブリ、不快臭などがない。また、添加量がエポキシ100重量部に対して10〜80重量部になり、配合上の誤差が少なくなる。
アミンエポキシアダクト(a)として、次のようなものが使用できる。
1)エポキシ樹脂又は該樹脂の有機溶剤溶液と大過剰のアミンを反応させる。こうするとエポキシ樹脂1分子にアミン2分子が付加した多価アミンを生成する。余分のアミンと必要に応じて溶剤とを除いて得られるもの。
2)やや過剰のアミンの中へエポキシ樹脂又は該樹脂の溶剤溶液を滴下しながら反応を進めエポキシ樹脂の重合を起こさないように、かつ遊離のアミンをできるだけ少なくする状態に調整して得られるもの。
1)エポキシ樹脂又は該樹脂の有機溶剤溶液と大過剰のアミンを反応させる。こうするとエポキシ樹脂1分子にアミン2分子が付加した多価アミンを生成する。余分のアミンと必要に応じて溶剤とを除いて得られるもの。
2)やや過剰のアミンの中へエポキシ樹脂又は該樹脂の溶剤溶液を滴下しながら反応を進めエポキシ樹脂の重合を起こさないように、かつ遊離のアミンをできるだけ少なくする状態に調整して得られるもの。
アミンエポキシアダクト(a)の重量平均分子量は、300〜100,000、特に500〜50,000の範囲が好ましい。
また、アミンエポキシアダクト(a)のアミン価(mgKOH/g 以下同様の単位を示す。)は、100〜500、特に150〜400の範囲が好ましい。
上記した1)及び2)に記載されるエポキシ樹脂としては、1分子中に少なくとも2個以上のエポキシ基を有するものが使用できる。かかるエポキシ樹脂として例えば、ビスフェノールA型エポキシ樹脂、ビスフェノールF型エポキシ樹脂、ビスフェノールAD型エポキシ樹脂、水添ビスフェノールA型エポキシ樹脂、脂環式エポキシ樹脂、ポリグリコール型エポキシ樹脂などを挙げることができる。使用できるエポキシ樹脂の重量平均分子量は約200〜約3,000の範囲、好ましくは約300〜約1,000の範囲である。重量平均分子量が200未満では耐食性、追随性、耐熱性などが低下し、3,000を超えるとエポキシ樹脂(A)との相溶性が不良となり好ましくない。
また、アミンエポキシアダクト(a)のアミン価(mgKOH/g 以下同様の単位を示す。)は、100〜500、特に150〜400の範囲が好ましい。
上記した1)及び2)に記載されるエポキシ樹脂としては、1分子中に少なくとも2個以上のエポキシ基を有するものが使用できる。かかるエポキシ樹脂として例えば、ビスフェノールA型エポキシ樹脂、ビスフェノールF型エポキシ樹脂、ビスフェノールAD型エポキシ樹脂、水添ビスフェノールA型エポキシ樹脂、脂環式エポキシ樹脂、ポリグリコール型エポキシ樹脂などを挙げることができる。使用できるエポキシ樹脂の重量平均分子量は約200〜約3,000の範囲、好ましくは約300〜約1,000の範囲である。重量平均分子量が200未満では耐食性、追随性、耐熱性などが低下し、3,000を超えるとエポキシ樹脂(A)との相溶性が不良となり好ましくない。
使用できる上記エポキシ樹脂として具体的には、「エピコート828」、「エピコート830」、「エピコート834」、「エピコート806H」(油化シェル社製)、「DER−331J」(ダウ・ケミカル社製)、「AER260」(旭化成エポキシ社製)、「ST−3000」、「ST−5080」(東都化成社製)、「エポミックR#140P」(三井化学社製)、「ERL−4221」、「ERL−4229」(ユニオンカーバイド社製)、「デナコールEX−830」(長瀬化成工業社製)、「ハリポールEP−450」(ハリマ化成社製)等の市販品が挙げられる。
上記エポキシ樹脂の中でも特に耐食性、追随性、付着性に優れた被膜が形成できるビス
フェノールA型エポキシ樹脂を使用することが好ましい。
該エポキシ樹脂の有機溶剤溶液に使用される有機溶剤としては、ケトン類例えば、メチルイソブチルケトン(MIBK)、メチルエチルケトン(MEK)、アルコール類例えば、ブタノール、芳香族炭化水素類例えばキシレン、エチレンジクロライド、アクリロニトリル、エーテル類例えば、メチルターシャリブチルエーテル(MTBE)、プロピレングリコールモノメチルエーテル(PGM)等が挙げられる。
フェノールA型エポキシ樹脂を使用することが好ましい。
該エポキシ樹脂の有機溶剤溶液に使用される有機溶剤としては、ケトン類例えば、メチルイソブチルケトン(MIBK)、メチルエチルケトン(MEK)、アルコール類例えば、ブタノール、芳香族炭化水素類例えばキシレン、エチレンジクロライド、アクリロニトリル、エーテル類例えば、メチルターシャリブチルエーテル(MTBE)、プロピレングリコールモノメチルエーテル(PGM)等が挙げられる。
上記した1)及び2)に記載されるアミンとしては、脂肪族系、脂環族系、芳香族系などの何れでもよい。脂肪族系アミン化合物としては、例えば、アルキレンポリアミン、ポリアルキレンポリアミンなどが挙げられる。
アルキレンポリアミンとしては、H2N−R1−NH2(R1:炭素数1〜10の炭化水素基側鎖を1個または複数個有していてもよい主鎖炭素数1〜12の二価炭化水素基)で表され、例えば、メチレンジアミン、エチレンジアミン、1,2−ジアミノプロパン、1,3−ジアミノプロパン、1,4−ジアミノブタン、1,5−ジアミノペンタン、1,6−ジアミノヘキサン、1,7−ジアミノヘプタン、1,8−ジアミノオクタン、1,9−ジアミノノナン、1,10−ジアミノデカン等が用いられる。
アルキレンポリアミンとしては、H2N−R1−NH2(R1:炭素数1〜10の炭化水素基側鎖を1個または複数個有していてもよい主鎖炭素数1〜12の二価炭化水素基)で表され、例えば、メチレンジアミン、エチレンジアミン、1,2−ジアミノプロパン、1,3−ジアミノプロパン、1,4−ジアミノブタン、1,5−ジアミノペンタン、1,6−ジアミノヘキサン、1,7−ジアミノヘプタン、1,8−ジアミノオクタン、1,9−ジアミノノナン、1,10−ジアミノデカン等が用いられる。
上記ポリアルキレンポリアミンとしては、例えば、式:H2N−(CmH2mNH)nH(m:1〜10の整数、n:2〜10、好ましくは2〜6の整数)で表され、より具体的には、例えば、ジエチレントリアミン、ジプロピレントリアミン、トリエチレンテトラミン、トリプロピレンテトラミン、テトラエチレンペンタミン、テトラプロピレンペンタミン、ペンタエチレンヘキサミン、ノナエチレンデカミン、トリメチルヘキサメチレンジアミン等が挙げられる。
脂環族系のアミン類としては、より具体的には、1,4−シクロヘキサンジアミン、4,4’−メチレンビスシクロヘキシルアミン、4,4’−イソプロピリデンビスシクロヘキシルアミン、ノルボルナジアミン、ビス(アミノメチル)シクロヘキサン、ジアミノジシクロヘキシルメタン、イソホロンジアミン、メンセンジアミン等が挙げられる。
脂環族系のアミン類としては、より具体的には、1,4−シクロヘキサンジアミン、4,4’−メチレンビスシクロヘキシルアミン、4,4’−イソプロピリデンビスシクロヘキシルアミン、ノルボルナジアミン、ビス(アミノメチル)シクロヘキサン、ジアミノジシクロヘキシルメタン、イソホロンジアミン、メンセンジアミン等が挙げられる。
芳香族系のアミン類としては、ビス(アミノアルキル)ベンゼン、ビス(アミノアルキル)ナフタレン、ベンゼン環に結合した2個以上の1級アミノ基を有する芳香族ポリアミン化合物、その他の芳香族系ポリアミン類などが挙げられる。この芳香族系アミン類として、より具体的には、例えば、ビス(シアノエチル)ジエチレントリアミン、o−キシリレンジアミン、m−キシリレンジアミン(MXDA)、p−キシリレンジアミン、フェニレンジアミン、ナフチレンジアミン、ジアミノジフェニルメタン、ジアミノジエチルフェニルメタン、2,2−ビス(4−アミノフェニル)プロパン、4,4’−ジアミノジフェニルエーテル、4,4’−ジアミノベンゾフェノン、4,4’−ジアミノジフェニルエーテル、4,4’−ジアミノジフェニルスルホン、2,2’−ジメチル−4,4’−ジアミノジフェニルメタン、2,4’−ジアミノビフェニル、2,3’−ジメチル−4,4’−ジアミノビフェニル、3,3’−ジメトキシ−4,4’−ジアミノビフェニル、ビス(アミノメチル)ナフタレン、ビス(アミノエチル)ナフタレン等が挙げられる。
上記したアミンの中でも特に適度な硬化性を有し、且つ耐食性、追随性、付着性に優れた被膜が形成できる脂環族系のアミン類、更にイソホロンジアミンが好ましい。
ポリアミド(b)は、主としてダイマー酸とポリアミンの縮合により生成し、分子中に反応性の第一及び第二アミノ基を有するものである。
ポリアミド(b)のアミン価としては、90〜600、特に100〜500のものが好ましい。
ポリアミド(b)において、ダイマー酸とポリアミンのモル比、脂肪酸組成中のモノマー酸/ダイマー酸/トリマー酸の比率、ポリマーの種類、官能基量等によりポリアミドの分子量、粘度等を適宜調整させたものが使用できる。
ポリアミド(b)は、主としてダイマー酸とポリアミンの縮合により生成し、分子中に反応性の第一及び第二アミノ基を有するものである。
ポリアミド(b)のアミン価としては、90〜600、特に100〜500のものが好ましい。
ポリアミド(b)において、ダイマー酸とポリアミンのモル比、脂肪酸組成中のモノマー酸/ダイマー酸/トリマー酸の比率、ポリマーの種類、官能基量等によりポリアミドの分子量、粘度等を適宜調整させたものが使用できる。
ポリアミド(b)の市販品としては、例えば、富士化成社製の「トーマイド210」(アミン価100、半固体)、「同215X」(アミン価220、粘度:5000〜7000Pa・sec/40℃)、「同225X」(アミン価300、粘度800〜1200Pa・sec/40℃)、「同2500」(アミン価330、粘度50〜100Pa・sec/25℃)、「同213A」(ポリアミドアダクト、アミン価85、キシレン/ブタノール50%溶液)、「同238」(ポリアミドアダクト、アミン価230、キシレン/ブタノール75%溶液)等のトーマイドシリーズ;ヘンケル白水社製の「バーサミド100」(アミン価90、半固体)、「同115」(アミン価240)、「同125」(アミン価345、粘度750〜1000Pa・sec/40℃)、「バーサミド230」(ポリアミドアダクト、アミン価125、キシレン/ブタノール60%溶液)等のバーサミドシリーズ;「ゼナミド250」(アミン価440、粘度50〜100Pa・sec/25℃)、「ゼナミド2000」(アミン価600、粘度100〜250Pa・sec/25℃)等のゼナミドシリーズ;大日本インキ社製の「ラッカマイドN−153 IM65」(アミン価100、ギシレン/ブタノール65%溶液)、「同TD966」(アミン価170、キシレン/ブタノール60%溶液)、「同TD973」(ポリアミンアダクト、アミン価170、キシレン/ブタノール60%溶液)などのラッカマイドシリーズ;三和化学社製の「サンマイド300」(アミン価90、半固体)、「同306」(アミン価210、粘度5000〜7000Pa・sec/40℃)、「同316」(アミン価310、粘度900〜1100Pa・sec/40℃)、「X−2000」(アミン価400、粘度100〜300Pa・sec/25℃)等のサンマイドシリーズ;三洋化成社製の「ポリマイドL−10−3」(アミン価100、半固体)、「同L−55−3」(アミン価380、粘度50〜255Pa・sec/20℃)等のポリマイドシリーズ等が挙げられる。
上記したアミン系硬化剤の配合割合は、エポキシ樹脂(A)100重量部に対してアミンエポキシアダクト(a)10〜80重量部、好ましくは15〜70重量部及びポリアミド(b)20〜40重量部、好ましくは30〜35重量部である。アミンエポキシアダクト(a)が10重量部未満になると硬化したシーラ被膜もしくは下塗り塗膜の追随性などが劣り金属部材の振動による負荷によりシーラ被膜もしくは下塗り塗膜が剥離する、一方80重量部を超えると硬化時間が長くなるので好ましくない。
ポリアミド(b)が20重量部未満になると硬化時間が短くなり、一方、40重量部を越えると硬化したシーラ被膜もしくは下塗り塗膜の追随性などが劣り金属部材の振動による負荷によりシーラ被膜もしくは下塗り塗膜が剥離したり、被膜の耐食性などが悪くなるので好ましくない。
ポリアミド(b)が20重量部未満になると硬化時間が短くなり、一方、40重量部を越えると硬化したシーラ被膜もしくは下塗り塗膜の追随性などが劣り金属部材の振動による負荷によりシーラ被膜もしくは下塗り塗膜が剥離したり、被膜の耐食性などが悪くなるので好ましくない。
本発明の塗布剤で使用する硬化型シーリング剤もしくは硬化型と下塗り塗料には、必要に応じて、従来から公知の添加剤を配合することができる。具体的には、染料、顔料、上記以外の充填剤、酸化防止剤、ハジキ防止剤、上記以外の樹脂、可塑剤、硬化触媒等が挙げられる。
本発明の塗布剤で使用する硬化型シーリング剤もしくは硬化型下塗り塗料は、スプレー塗装、刷毛塗装、へら塗装など従来から公知のシーリング剤や塗料の塗装で使用される公知の塗装手段により塗装することができる。また、塗装は、例えば、金属部材の接合部分やその周辺部分にヘラ塗装や刷毛塗装により厚膜塗装し、次いでこれらの被膜表面に硬化型シーリング剤もしくは硬化型下塗り塗料をスプレーにより均一に塗装することもできる。
本発明の塗布剤で使用する硬化型シーリング剤もしくは硬化型下塗り塗料は、スプレー塗装、刷毛塗装、へら塗装など従来から公知のシーリング剤や塗料の塗装で使用される公知の塗装手段により塗装することができる。また、塗装は、例えば、金属部材の接合部分やその周辺部分にヘラ塗装や刷毛塗装により厚膜塗装し、次いでこれらの被膜表面に硬化型シーリング剤もしくは硬化型下塗り塗料をスプレーにより均一に塗装することもできる。
該硬化型シーリング剤もしくは硬化型下塗り塗料は、適宜必要に応じて有機溶剤で希釈して塗装用シーリング剤もしくは下塗り塗料として提供される。使用できる有機溶剤としては、例えば、エポキシ樹脂(A)の希釈剤と同じものが使用できる。塗装に供される硬化型シーリング剤もしくは硬化型下塗り塗料の固形分は、上記した塗装手段によって異な
るが、通常、50重量%以上、特に60重量%以上である。
また、硬化型シーリング剤もしくは硬化型下塗り塗料の塗装粘度は、上記した塗装手段によって異なるが、スプレー塗装の場合の粘度は、20rpm、測定温度25℃の条件で1Pa・sec〜300Pa・sec、特に2Pa・sec〜200Pa・secが好ましい。
また、使用される硬化型シーリング剤もしくは硬化型下塗り塗料のスプレー塗装の場合の粘性は1.0以上、好ましくは1.1〜10.0である。
るが、通常、50重量%以上、特に60重量%以上である。
また、硬化型シーリング剤もしくは硬化型下塗り塗料の塗装粘度は、上記した塗装手段によって異なるが、スプレー塗装の場合の粘度は、20rpm、測定温度25℃の条件で1Pa・sec〜300Pa・sec、特に2Pa・sec〜200Pa・secが好ましい。
また、使用される硬化型シーリング剤もしくは硬化型下塗り塗料のスプレー塗装の場合の粘性は1.0以上、好ましくは1.1〜10.0である。
該粘性は、下記式(1)で定義される構造粘性指数Rである。
R=Va/Vb (1)
(ただし、式(1)中Vaは、温度20℃において、MR300レオメーター(商品名、(株)レオロジ株式会社製)によって回転数6回/分にて測定した見掛け粘度(Pa・sec)であり、Vbは、同じく回転数60回/分にて測定した粘度(Pa・sec)である。)
R=Va/Vb (1)
(ただし、式(1)中Vaは、温度20℃において、MR300レオメーター(商品名、(株)レオロジ株式会社製)によって回転数6回/分にて測定した見掛け粘度(Pa・sec)であり、Vbは、同じく回転数60回/分にて測定した粘度(Pa・sec)である。)
本発明の塗装方法は、上記した硬化型シーリング剤もしくは硬化型下塗り塗料を、複数の金属部材を部分的に金属接合してなる金属素材の金属接合部及びその周辺部に塗装する方法である。
上記金属部材を構成する金属材料としては、特に制限なしに従来から公知の金属類、例えば、アルミニウム、鉄鋼、ステンレス、銅、錫及びこれら金属を含む合金、ならびにこれらの金属によるメッキなどがあげられる。また、これらの金属には、必要に応じて従来から公知の表面処理(脱脂、研磨、サンドブラストなどの機械的処理やリン酸鉄、リン酸亜鉛、クロム酸などの化学処理など)や下地塗装(ウオッシュプライマー、カチオン電着、アニオン電着など)などを施したものも使用することができる。また、アルミニウム材においては、陽極酸化処理、ベーマイト処理などを施したものを使用することができる。
上記金属部材を構成する金属材料としては、特に制限なしに従来から公知の金属類、例えば、アルミニウム、鉄鋼、ステンレス、銅、錫及びこれら金属を含む合金、ならびにこれらの金属によるメッキなどがあげられる。また、これらの金属には、必要に応じて従来から公知の表面処理(脱脂、研磨、サンドブラストなどの機械的処理やリン酸鉄、リン酸亜鉛、クロム酸などの化学処理など)や下地塗装(ウオッシュプライマー、カチオン電着、アニオン電着など)などを施したものも使用することができる。また、アルミニウム材においては、陽極酸化処理、ベーマイト処理などを施したものを使用することができる。
硬化型シーリング剤もしくは硬化型下塗り塗料が塗装される金属素材は、上記した金属から選ばれた2種以上の異種金属の金属部材同士が接合されたもの、もしくは同一種類の金属の金属部材同士が接合された、即ち複数の金属部材が接合された金属素材である。
これらの金属素材のなかでも、アルミニウム部材同士を溶接して接合した金属素材は、鉄部材同士の溶接と比較して車両などに適用した場合に振幅が大きく、そして振動数も多いために、従来から公知の特許文献1に記載されるポリアミン類や変性ポリアミン化合物を硬化剤成分とする熱硬化性エポキシ樹脂シーラのようなシーリング剤もしくは硬化型下塗り塗料を塗装しても、該接合部分から剥離し易く耐久性に優れたシーリング被膜もしくは下塗り塗膜が形成できなかったが、本発明の塗装方法においては、特に、上記した特定の硬化型シーリング剤もしくは硬化型下塗り塗料を使用するので、この様な過酷な条件で使用される金属部材でも該接合部分からの剥離が全くなく耐久性に優れ、シーリングされた金属素材が得られる。
これらの金属素材のなかでも、アルミニウム部材同士を溶接して接合した金属素材は、鉄部材同士の溶接と比較して車両などに適用した場合に振幅が大きく、そして振動数も多いために、従来から公知の特許文献1に記載されるポリアミン類や変性ポリアミン化合物を硬化剤成分とする熱硬化性エポキシ樹脂シーラのようなシーリング剤もしくは硬化型下塗り塗料を塗装しても、該接合部分から剥離し易く耐久性に優れたシーリング被膜もしくは下塗り塗膜が形成できなかったが、本発明の塗装方法においては、特に、上記した特定の硬化型シーリング剤もしくは硬化型下塗り塗料を使用するので、この様な過酷な条件で使用される金属部材でも該接合部分からの剥離が全くなく耐久性に優れ、シーリングされた金属素材が得られる。
上記した金属部材の厚さは、特に制限されないが、一般的には0.6〜50.0mm、特に0.8〜10.0mmの範囲である。
また、硬化型シーリング剤もしくは硬化型下塗り塗料の塗装膜厚は、特に制限されないが、硬化膜厚で平均20μm〜2mm、好ましくは30μm〜1mmの範囲である。
硬化型シーリング剤もしくは硬化型下塗り塗料の塗装は、例えば、硬化型シーリング剤もしくは硬化型下塗り塗料を金属部材の接合部に塗装して、雨などの液体が該接合部から進入することを防止するように塗装することができる。これにより、水密性に優れたボックス状の金属部品を得ることができ、例えば、車両制御機器ボックス内部に保管や保護された部品、制御装置などの内容物を外的因子から守ることができる。
また、硬化型シーリング剤もしくは硬化型下塗り塗料の塗装膜厚は、特に制限されないが、硬化膜厚で平均20μm〜2mm、好ましくは30μm〜1mmの範囲である。
硬化型シーリング剤もしくは硬化型下塗り塗料の塗装は、例えば、硬化型シーリング剤もしくは硬化型下塗り塗料を金属部材の接合部に塗装して、雨などの液体が該接合部から進入することを防止するように塗装することができる。これにより、水密性に優れたボックス状の金属部品を得ることができ、例えば、車両制御機器ボックス内部に保管や保護された部品、制御装置などの内容物を外的因子から守ることができる。
硬化型シーリング剤もしくは硬化型下塗り塗料の硬化条件は、金属素材の熱容量や熱伝
導により適宜決定すればよいが、120℃〜150℃の金属素材温度では、通常、10〜60分間の範囲である。
また、硬化型シーリング剤もしくは硬化型下塗り塗料により硬化された被膜の引張り破断伸び率(ASTM 638−86)は約5〜20%、引張り強度(ASTM 638−86)は約200〜800kg/cm2の範囲が好ましい。
上記により形成されたシーリング剤被膜もしくは下塗り塗膜の表面及びその周辺部には、必要に応じて上塗り塗装を施すことができる。
導により適宜決定すればよいが、120℃〜150℃の金属素材温度では、通常、10〜60分間の範囲である。
また、硬化型シーリング剤もしくは硬化型下塗り塗料により硬化された被膜の引張り破断伸び率(ASTM 638−86)は約5〜20%、引張り強度(ASTM 638−86)は約200〜800kg/cm2の範囲が好ましい。
上記により形成されたシーリング剤被膜もしくは下塗り塗膜の表面及びその周辺部には、必要に応じて上塗り塗装を施すことができる。
上塗り塗装される塗料としては、従来から公知のラッカー型塗料、硬化型塗料などを特に制限なしに使用することができる。
上塗り塗料を塗装する際には必要に応じて、これらのシーリング被膜もしくは下塗り塗膜の表面をサンドペーパー等により研磨することもできる。
上塗り塗料としては、従来から公知のものを特に制限なしに使用することができる。上塗り塗料の具体例としては、例えば、アクリルメラミン樹脂硬化系塗料、ポリエステルメラミン樹脂硬化系塗料、アクリルイソシアネート樹脂硬化系塗料、ポリエステルイソシアネート樹脂硬化系塗料、ウレタン樹脂硬化系塗料、シリコン樹脂硬化系塗料、空気酸化硬化型塗料などの硬化系塗料;アクリルラッカー系塗料、ウレタンラッカー系塗料、セルロースラッカー系塗料などのラッカー系塗料等が挙げられる。
上塗り塗料を塗装する際には必要に応じて、これらのシーリング被膜もしくは下塗り塗膜の表面をサンドペーパー等により研磨することもできる。
上塗り塗料としては、従来から公知のものを特に制限なしに使用することができる。上塗り塗料の具体例としては、例えば、アクリルメラミン樹脂硬化系塗料、ポリエステルメラミン樹脂硬化系塗料、アクリルイソシアネート樹脂硬化系塗料、ポリエステルイソシアネート樹脂硬化系塗料、ウレタン樹脂硬化系塗料、シリコン樹脂硬化系塗料、空気酸化硬化型塗料などの硬化系塗料;アクリルラッカー系塗料、ウレタンラッカー系塗料、セルロースラッカー系塗料などのラッカー系塗料等が挙げられる。
また、該上塗り塗料の形態として、有機溶剤系又は水系のどちらであっても差し支えない。上塗り塗料には、必要に応じて、例えば、硬化剤、硬化触媒、体質顔料、着色顔料、表面調整剤、紫外線吸収剤、紫外線安定剤、有機溶媒、その他塗料用添加剤などを添加することができる。
上塗り塗料の塗装は、例えば静電塗装、エアレススプレー、エアスプレーなどによって行うことができ、その膜厚は乾燥、焼付け塗膜に基いて約5〜約80μm、特に約15〜約35μmが適している。
上塗り塗料の焼付けは、塗料のタイプに応じて適宜選択することができる。
上塗り塗料の塗装は、例えば静電塗装、エアレススプレー、エアスプレーなどによって行うことができ、その膜厚は乾燥、焼付け塗膜に基いて約5〜約80μm、特に約15〜約35μmが適している。
上塗り塗料の焼付けは、塗料のタイプに応じて適宜選択することができる。
以下、本発明を実施例によりさらに具体的に説明するが、本発明はこれら実施例のみに限定されるものではない。
金属素材(i):アルミニウム部材(JIS H5083、厚さ5.0mm、縦10cm、横20cm)2枚を金属溶接により接合し、次いでエステル系有機溶剤で脱脂したものを使用した(図1参照)。
金属素材(ii):鋼部材(厚さ5.0mm、縦10cm、横20cm)2枚を金属溶接により接合し、次いでエステル系有機溶剤で脱脂したものを使用した(図1参照)。
金属素材(i):アルミニウム部材(JIS H5083、厚さ5.0mm、縦10cm、横20cm)2枚を金属溶接により接合し、次いでエステル系有機溶剤で脱脂したものを使用した(図1参照)。
金属素材(ii):鋼部材(厚さ5.0mm、縦10cm、横20cm)2枚を金属溶接により接合し、次いでエステル系有機溶剤で脱脂したものを使用した(図1参照)。
硬化型シーリング剤もしくは硬化型下塗り塗料(I):ビスフェノールA〜エピクロルヒドリン型エポキシ樹脂(エポキシ当量約190、重量平均分子量約370)100g、アミンエポキシアダクト(イソホロンジアミン2モル、ビスフェノールAエピクロルヒドリン型エポキシ樹脂「エポキシ当量約190、重量平均分子量約370」1モルとのアダクト)60g、ポリアミド(アミン価420mg/KOH、230Pa・sec)30g、体質顔料(炭酸カルシウム)100gを配合したもの。
硬化型シーリング剤もしくは硬化型下塗り塗料(II):上記した硬化型シーリング剤もしくは硬化型下塗り塗料(I)において、該アミンエポキシアダクトの配合量60gを40gに、そして該ポリアミドの配合量30gを20gに置換えた以外は硬化型シーリング剤もしくは硬化型下塗り塗料(I)と同じ配合で配合したもの。
硬化型シーリング剤もしくは硬化型下塗り塗料(II):上記した硬化型シーリング剤もしくは硬化型下塗り塗料(I)において、該アミンエポキシアダクトの配合量60gを40gに、そして該ポリアミドの配合量30gを20gに置換えた以外は硬化型シーリング剤もしくは硬化型下塗り塗料(I)と同じ配合で配合したもの。
硬化型シーリング剤もしくは硬化型下塗り塗料(III):上記した硬化型シーリング剤
もしくは硬化型下塗り塗料(I)において、該アミンエポキシアダクトの配合量60gを
8 0gに、そして該ポリアミドの配合量30gを4 0gに置換えた以外は硬化型シーリング剤もしくは硬化型下塗り塗料(I)と同じ配合で配合したもの。
硬化型シーリング剤もしくは硬化型下塗り塗料(IV):上記した硬化型シーリング剤もしくは硬化型下塗り塗料(I)において、該アミンエポキシアダクトの配合量60gを全く使用せずに、そして該ポリアミドの配合量30gを60gに置換えた以外は硬化型シーリング剤もしくは硬化型下塗り塗料(I)と同じ配合で配合したもの。
硬化型シーリング剤もしくは硬化型下塗り塗料(V):上記した硬化型シーリング剤もしくは硬化型下塗り塗料(I)において、該アミンエポキシアダクトの配合量60gを120gに、そして該ポリアミドの配合量30gを全く使用しない以外は硬化型シーリング剤もしくは硬化型下塗り塗料(I)と同じ配合で配合したもの。
実施例1
金属素材(i)に、硬化型シーリング剤もしくは硬化型下塗り塗料(I)を用いて刷毛塗装を行い、20℃で10時間放置して平均60〜2000μmのシーリング剤もしくは硬化型下塗り塗料を被覆した実施例1の金属塗装物品を得た。シーリング剤もしくは硬化型下塗り塗料が被覆された金属素材の概略図を図2、図3及び図4に示す。
図2は斜方概略図を示し、図3はA−A線断面を左方向から見た断面図を示し、図4は上方概略図を示し、図5は図2を左方向から見た側面図を示す。
もしくは硬化型下塗り塗料(I)において、該アミンエポキシアダクトの配合量60gを
8 0gに、そして該ポリアミドの配合量30gを4 0gに置換えた以外は硬化型シーリング剤もしくは硬化型下塗り塗料(I)と同じ配合で配合したもの。
硬化型シーリング剤もしくは硬化型下塗り塗料(IV):上記した硬化型シーリング剤もしくは硬化型下塗り塗料(I)において、該アミンエポキシアダクトの配合量60gを全く使用せずに、そして該ポリアミドの配合量30gを60gに置換えた以外は硬化型シーリング剤もしくは硬化型下塗り塗料(I)と同じ配合で配合したもの。
硬化型シーリング剤もしくは硬化型下塗り塗料(V):上記した硬化型シーリング剤もしくは硬化型下塗り塗料(I)において、該アミンエポキシアダクトの配合量60gを120gに、そして該ポリアミドの配合量30gを全く使用しない以外は硬化型シーリング剤もしくは硬化型下塗り塗料(I)と同じ配合で配合したもの。
実施例1
金属素材(i)に、硬化型シーリング剤もしくは硬化型下塗り塗料(I)を用いて刷毛塗装を行い、20℃で10時間放置して平均60〜2000μmのシーリング剤もしくは硬化型下塗り塗料を被覆した実施例1の金属塗装物品を得た。シーリング剤もしくは硬化型下塗り塗料が被覆された金属素材の概略図を図2、図3及び図4に示す。
図2は斜方概略図を示し、図3はA−A線断面を左方向から見た断面図を示し、図4は上方概略図を示し、図5は図2を左方向から見た側面図を示す。
実施例2
金属素材(i)に、硬化型シーリング剤もしくは硬化型下塗り塗料(II)を用いて刷毛塗装を行い、120〜130℃で20〜30分間乾燥して平均60〜2000μmのシーリング剤もしくは硬化型下塗り塗料を被覆した実施例2の金属塗装物品を得た。
実施例3
金属素材(i)に、硬化型シーリング剤もしくは硬化型下塗り塗料(III)を用いて刷
毛塗装を行い、120〜130℃で20〜30分間乾燥して平均60〜2000μmのシーリング剤もしくは硬化型下塗り塗料を被覆した実施例3の金属塗装物品を得た。
金属素材(i)に、硬化型シーリング剤もしくは硬化型下塗り塗料(II)を用いて刷毛塗装を行い、120〜130℃で20〜30分間乾燥して平均60〜2000μmのシーリング剤もしくは硬化型下塗り塗料を被覆した実施例2の金属塗装物品を得た。
実施例3
金属素材(i)に、硬化型シーリング剤もしくは硬化型下塗り塗料(III)を用いて刷
毛塗装を行い、120〜130℃で20〜30分間乾燥して平均60〜2000μmのシーリング剤もしくは硬化型下塗り塗料を被覆した実施例3の金属塗装物品を得た。
実施例4
金属素材(ii)に、硬化型シーリング剤もしくは硬化型下塗り塗料(I)を用いて刷
毛塗装を行い、120〜130℃で20〜30分間乾燥して平均60〜2000μmのシーリング剤もしくは硬化型下塗り塗料を被覆した実施例4の金属塗装物品を得た。
実施例2〜4によって得られたシーリング剤もしくは硬化型下塗り塗料が被覆された金属塗装物品は、いずれも図2〜図5と同じような被覆膜を形成していた。
金属素材(ii)に、硬化型シーリング剤もしくは硬化型下塗り塗料(I)を用いて刷
毛塗装を行い、120〜130℃で20〜30分間乾燥して平均60〜2000μmのシーリング剤もしくは硬化型下塗り塗料を被覆した実施例4の金属塗装物品を得た。
実施例2〜4によって得られたシーリング剤もしくは硬化型下塗り塗料が被覆された金属塗装物品は、いずれも図2〜図5と同じような被覆膜を形成していた。
実施例5
金属素材(i)に、硬化型シーリング剤もしくは硬化型下塗り塗料(I)を用いて刷毛塗装を行い、20℃で10時間放置した後、硬化型シーリング剤もしくは硬化型下塗り塗料(I)を粘度39Pa・s(B型粘度計 25℃20rpm 以下同様)になるようにキシロール溶剤で希釈し、このものを形成されたシーリング被膜もしくは下塗り塗膜及び該シーリング被膜もしくは下塗り塗膜周辺部の金属部材表面に平均膜厚(硬化)が60〜2000μmになるようにスプレー塗装し、次いで120〜130℃で20〜30分間乾燥してシーリング剤もしくは下塗り塗料を被覆した実施例5の金属塗装物品を得た。図6にシーリング剤もしくは下塗り塗料を被覆した実施例5の金属塗装物品の斜方概略図を示す。
金属素材(i)に、硬化型シーリング剤もしくは硬化型下塗り塗料(I)を用いて刷毛塗装を行い、20℃で10時間放置した後、硬化型シーリング剤もしくは硬化型下塗り塗料(I)を粘度39Pa・s(B型粘度計 25℃20rpm 以下同様)になるようにキシロール溶剤で希釈し、このものを形成されたシーリング被膜もしくは下塗り塗膜及び該シーリング被膜もしくは下塗り塗膜周辺部の金属部材表面に平均膜厚(硬化)が60〜2000μmになるようにスプレー塗装し、次いで120〜130℃で20〜30分間乾燥してシーリング剤もしくは下塗り塗料を被覆した実施例5の金属塗装物品を得た。図6にシーリング剤もしくは下塗り塗料を被覆した実施例5の金属塗装物品の斜方概略図を示す。
実施例6
硬化型シーリング剤もしくは硬化型下塗り塗料(I)を粘度40Pa・sになるようにキシロール溶剤で希釈し、このものを金属素材(i)に平均膜厚(硬化)が60〜2000μmになるようにスプレー塗装し、次いで120〜130℃で20〜30分間乾燥してシーリング剤もしくは下塗り塗料を被覆した実施例6の金属塗装物品を得た。図6にシー
リング剤もしくは下塗り塗料を被覆した実施例6の金属素材の斜方概略図を示す。
硬化型シーリング剤もしくは硬化型下塗り塗料(I)を粘度40Pa・sになるようにキシロール溶剤で希釈し、このものを金属素材(i)に平均膜厚(硬化)が60〜2000μmになるようにスプレー塗装し、次いで120〜130℃で20〜30分間乾燥してシーリング剤もしくは下塗り塗料を被覆した実施例6の金属塗装物品を得た。図6にシー
リング剤もしくは下塗り塗料を被覆した実施例6の金属素材の斜方概略図を示す。
実施例7〜12
実施例1〜6により得られたシーリング剤もしくは下塗り塗料が被覆されたそれぞれの金属素材に上塗り塗料(ハイソリッドラッカー、関西ペイント株式会社製、商品名、アクリル繊維素系塗料)白を乾燥平均膜厚が40〜60μmになるようにスプレー塗装し、20℃で20〜30分間放置して、実施例1〜6に準じ対応する実施例7〜12(即ち、実施例1を使用したものは実施例7に、実施例2を使用したものは実施例8に、順次夫々対応する。)の上塗り塗装が施された金属塗装物品を得た。
実施例1〜6により得られたシーリング剤もしくは下塗り塗料が被覆されたそれぞれの金属素材に上塗り塗料(ハイソリッドラッカー、関西ペイント株式会社製、商品名、アクリル繊維素系塗料)白を乾燥平均膜厚が40〜60μmになるようにスプレー塗装し、20℃で20〜30分間放置して、実施例1〜6に準じ対応する実施例7〜12(即ち、実施例1を使用したものは実施例7に、実施例2を使用したものは実施例8に、順次夫々対応する。)の上塗り塗装が施された金属塗装物品を得た。
実施例13〜18
実施例1〜6により得られたシーリング剤もしくは下塗り塗料が被覆されたそれぞれの金属素材に上塗り塗料(TFアミラック、関西ペイント株式会社製、商品名、アルキドメラミン系塗料)白を硬化平均膜厚が28〜40μmになるようにスプレー塗装し、130℃で20分間放置して、実施例1〜6に準じ対応する実施例13〜18(即ち、実施例1を使用したものは実施例13に、実施例2を使用したものは実施例14に、以下順次夫々対応する。)の上塗り塗装が施された金属塗装物品を得た。
実施例1〜6により得られたシーリング剤もしくは下塗り塗料が被覆されたそれぞれの金属素材に上塗り塗料(TFアミラック、関西ペイント株式会社製、商品名、アルキドメラミン系塗料)白を硬化平均膜厚が28〜40μmになるようにスプレー塗装し、130℃で20分間放置して、実施例1〜6に準じ対応する実施例13〜18(即ち、実施例1を使用したものは実施例13に、実施例2を使用したものは実施例14に、以下順次夫々対応する。)の上塗り塗装が施された金属塗装物品を得た。
実施例19〜24
実施例1〜6により得られたシーリング剤もしくは下塗り塗料が被覆されたそれぞれの金属素材に上塗り塗料(レタンPG80白、関西ペイント株式会社製、商品名、アクリルイソシアネート硬化系塗料)を硬化平均膜厚が40〜60μmになるようにスプレー塗装し、20℃で60分間放置して、実施例1〜6に準じ対応する実施例19〜24(即ち、実施例1を使用したものは実施例19に、実施例2を使用したものは実施例20に、以下順次夫々対応する。)の上塗り塗装が施された金属塗装物品を得た。
上塗り塗料が施された金属塗装物品の代表例として、実施例7の左方向断面図を図7に示す。
実施例1〜6により得られたシーリング剤もしくは下塗り塗料が被覆されたそれぞれの金属素材に上塗り塗料(レタンPG80白、関西ペイント株式会社製、商品名、アクリルイソシアネート硬化系塗料)を硬化平均膜厚が40〜60μmになるようにスプレー塗装し、20℃で60分間放置して、実施例1〜6に準じ対応する実施例19〜24(即ち、実施例1を使用したものは実施例19に、実施例2を使用したものは実施例20に、以下順次夫々対応する。)の上塗り塗装が施された金属塗装物品を得た。
上塗り塗料が施された金属塗装物品の代表例として、実施例7の左方向断面図を図7に示す。
比較例1
実施例1において、シーリング剤もしくは下塗り塗料(I)に置換えてシーリング剤もしくは下塗り塗料(IV)を使用した以外は実施例1と同様にして、シーリング剤もしくは下塗り塗料が被覆された比較例1の金属塗装物品を得た。
比較例2
実施例1において、シーリング剤もしくは下塗り塗料(I)に置換えてシーリング剤もしくは下塗り塗料(V)を使用した以外は実施例1と同様にして、シーリング剤もしくは下塗り塗料が被覆された比較例2の金属塗装物品を得た。
比較例3
実施例7において、シーリング剤もしくは下塗り塗料(I)に置換えてシーリング剤もしくは下塗り塗料(IV)を使用した以外は実施例7と同様にして、上塗り塗装が施された比較例3の金属塗装物品を得た。
実施例1において、シーリング剤もしくは下塗り塗料(I)に置換えてシーリング剤もしくは下塗り塗料(IV)を使用した以外は実施例1と同様にして、シーリング剤もしくは下塗り塗料が被覆された比較例1の金属塗装物品を得た。
比較例2
実施例1において、シーリング剤もしくは下塗り塗料(I)に置換えてシーリング剤もしくは下塗り塗料(V)を使用した以外は実施例1と同様にして、シーリング剤もしくは下塗り塗料が被覆された比較例2の金属塗装物品を得た。
比較例3
実施例7において、シーリング剤もしくは下塗り塗料(I)に置換えてシーリング剤もしくは下塗り塗料(IV)を使用した以外は実施例7と同様にして、上塗り塗装が施された比較例3の金属塗装物品を得た。
比較例4
実施例7において、シーリング剤もしくは下塗り塗料(I)に置換えてシーリング剤もしくは下塗り塗料(V)を使用した以外は実施例7と同様にして、上塗り塗装が施された比較例4の金属塗装物品を得た。
比較例5
実施例13において、シーリング剤もしくは下塗り塗料(I)に置換えてシーリング剤もしくは下塗り塗料(IV)を使用した以外は実施例13と同様にして、上塗り塗装が施された比較例5の金属塗装物品を得た。
比較例6
実施例13において、シーリング剤もしくは下塗り塗料(I)に置換えてシーリング剤もしくは下塗り塗料(V)を使用した以外は実施例13と同様にして、上塗り塗装が施された比較例6の金属塗装物品を得た。
実施例1〜18及び比較例1〜6で得られた金属塗装物品を試験片として、下記の試験を行った結果を表1に示す。
実施例7において、シーリング剤もしくは下塗り塗料(I)に置換えてシーリング剤もしくは下塗り塗料(V)を使用した以外は実施例7と同様にして、上塗り塗装が施された比較例4の金属塗装物品を得た。
比較例5
実施例13において、シーリング剤もしくは下塗り塗料(I)に置換えてシーリング剤もしくは下塗り塗料(IV)を使用した以外は実施例13と同様にして、上塗り塗装が施された比較例5の金属塗装物品を得た。
比較例6
実施例13において、シーリング剤もしくは下塗り塗料(I)に置換えてシーリング剤もしくは下塗り塗料(V)を使用した以外は実施例13と同様にして、上塗り塗装が施された比較例6の金属塗装物品を得た。
実施例1〜18及び比較例1〜6で得られた金属塗装物品を試験片として、下記の試験を行った結果を表1に示す。
表1において、試験項目、試験方法及び評価は、夫々次の通りである。
塗装作業性(*1):スプレー塗装においては、スプレーノズルからの吐出量が変化することなく、均一にムラなく塗装できるものを○、劣るものを△、著しく劣るものを×とした。また、刷毛塗装においては、刷毛による塗装膜厚が変化することなく、均一にムラなく塗装できるものを○、劣るものを△、著しく劣るものを×とした。
シーリング被膜もしくは下塗り塗膜外観(*2):目視で評価し、ブツやヘコミ、ワキ、タレの有無を調べ、異常のないものを○、異常が認められるものを△、著しく劣るものを×とした。
塗装作業性(*1):スプレー塗装においては、スプレーノズルからの吐出量が変化することなく、均一にムラなく塗装できるものを○、劣るものを△、著しく劣るものを×とした。また、刷毛塗装においては、刷毛による塗装膜厚が変化することなく、均一にムラなく塗装できるものを○、劣るものを△、著しく劣るものを×とした。
シーリング被膜もしくは下塗り塗膜外観(*2):目視で評価し、ブツやヘコミ、ワキ、タレの有無を調べ、異常のないものを○、異常が認められるものを△、著しく劣るものを×とした。
付着性(*3):金属素材とシーリング被膜もしくは下塗り塗膜との付着性を、次の様にして調べた。
素材に達するように鋭利な刃物で被膜にクロスカットを入れその表面に粘着セロハンテープを貼着し、それを急激に剥離した後のゴバン目被膜面を評価した。○は被膜の剥離が全く認められないもの、△は剥離が少し認められたもの、×は剥離が多く認められたものを示す。
付着性(*4):シーリング被膜もしくは下塗り塗膜と上塗り塗膜との付着性を、次の様にして調べた。
素地に達するように鋭利な刃物で塗膜にクロスカットを入れその表面に粘着セロハンテープを貼着し、それを急激に剥離した後のゴバン目被膜を評価した。○はシーリング被膜もしくは下塗り塗膜と上塗り塗膜との層間剥離が全く認められないもの、△は層間で剥離が少し認められたもの、×は層間で剥離が多く認められたものを示す。
素材に達するように鋭利な刃物で被膜にクロスカットを入れその表面に粘着セロハンテープを貼着し、それを急激に剥離した後のゴバン目被膜面を評価した。○は被膜の剥離が全く認められないもの、△は剥離が少し認められたもの、×は剥離が多く認められたものを示す。
付着性(*4):シーリング被膜もしくは下塗り塗膜と上塗り塗膜との付着性を、次の様にして調べた。
素地に達するように鋭利な刃物で塗膜にクロスカットを入れその表面に粘着セロハンテープを貼着し、それを急激に剥離した後のゴバン目被膜を評価した。○はシーリング被膜もしくは下塗り塗膜と上塗り塗膜との層間剥離が全く認められないもの、△は層間で剥離が少し認められたもの、×は層間で剥離が多く認められたものを示す。
追随性(*5):130℃×20分保持→水中に試験片をつける→130℃×10分保持→水中→130℃×10分保持の条件下水中でクラック発生なしのものを○とし、クラック発生ありのものを×として評価した。
耐食性(*6):25℃、5重量%の食塩水に24時間浸漬した後、シーリング被膜もしくは下塗り塗膜の外観、上塗り外観、付着性(*3)又は(*4)を調べた。初期のものと変わらないものを○、付着性が劣るものを△、外観及び付着性が劣るものを×とした。
水密性(*7):JIS C0920第二特性数字4、試験条件14.2.4に準じた。試験結果、接合部からの水の浸入滞留が認められるものを○とし、認められないものを×として評価した。
表1〜4に結果を示す。
耐食性(*6):25℃、5重量%の食塩水に24時間浸漬した後、シーリング被膜もしくは下塗り塗膜の外観、上塗り外観、付着性(*3)又は(*4)を調べた。初期のものと変わらないものを○、付着性が劣るものを△、外観及び付着性が劣るものを×とした。
水密性(*7):JIS C0920第二特性数字4、試験条件14.2.4に準じた。試験結果、接合部からの水の浸入滞留が認められるものを○とし、認められないものを×として評価した。
表1〜4に結果を示す。
本発明の塗布剤の塗装方法により形成されたシーリング被膜もしくは下塗り塗膜で被覆された金属塗装物品は、例えば、交通機器、例えば車両、家電製品、エレベーター、配電盤、機械など一般工業用製品やその部品として使用することができる。
1 金属部材
2 金属部材
3 接合部
4 溶接部
5 溶接部
6 金属素材
7 シーリング被膜もしくは下塗り塗膜
8 シーリング被膜もしくは下塗り塗膜
9 上塗り塗膜
2 金属部材
3 接合部
4 溶接部
5 溶接部
6 金属素材
7 シーリング被膜もしくは下塗り塗膜
8 シーリング被膜もしくは下塗り塗膜
9 上塗り塗膜
Claims (11)
- 基体樹脂成分としてのエポキシ樹脂(A)と、硬化剤成分としてのアミンエポキシアダクト(a)及びポリアミド(b)の混合物であるアミン系硬化剤(B)とを硬化性樹脂成分として含有する硬化型シーリング剤もしくは硬化型下塗り塗料よりなることを特徴とする硬化型金属素材塗布剤。
- エポキシ樹脂(A)が、1分子中に2〜3個のエポキシ基を有する重量平均分子量160〜1,000の芳香族エポキシ化合物であり、アミンエポキシアダクト(a)がエポキシ樹脂にアミンを付加してなり、300〜100,000の重量平均分子量及び100〜500mgKOH/gのアミン価を有し、ポリアミド(b)が100〜500mgKOH/gのアミン価を有することを特徴とする請求項1記載の塗布剤。
- 硬化型シーリング剤もしくは硬化型下塗り塗料が、エポキシ樹脂(A)100重量部に対してアミンエポキシアダクト(a)10〜80重量部及びポリアミド(b)20〜40重量部を含有する請求項1に記載の塗布剤。
- 該金属素材が、複数の金属部材を部分的に金属接合してなるものである請求項1記載の塗布剤。
- 複数の金属部材を部分的に金属接合してなる金属素材の塗装方法であって、金属素材の金属接合部及びその周辺部に、請求項1〜4の何れか1項に記載の塗布剤を塗装してシーリング被膜もしくは下塗り塗膜を形成することを特徴とする金属素材の塗装方法。
- 該シーリング被膜もしくは下塗り塗膜を形成し、金属接合部をシールする請求項5記載の塗装方法。
- 該シーリング被膜もしくは下塗り塗膜の表面に上塗り塗料を塗装する請求項5又は6記載の塗装方法。
- 請求項5〜7に記載の方法により得られる塗装物品。
- 該塗装物品が配電盤部品である請求項8記載の塗装物品。
- 該塗装物品が交通機器部品である請求項8記載の塗装物品。
- 該交通機器部品が車両制御機器ボックスである請求項10記載の塗装物品。
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Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
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WO2014092182A1 (ja) * | 2012-12-13 | 2014-06-19 | Watanabe Kayo | 充填剤、シーリング構造およびその製法 |
JP2019515991A (ja) * | 2016-04-19 | 2019-06-13 | ザ シャーウィン ウィリアムズ カンパニー | 二成分エポキシ樹脂塗料 |
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2005
- 2005-01-26 JP JP2005017949A patent/JP2005248168A/ja active Pending
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