JP2005246218A - 排ガス中の水より高沸点の物質を濃縮する方法と装置 - Google Patents

排ガス中の水より高沸点の物質を濃縮する方法と装置 Download PDF

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Yasuhito Kawase
泰人 川瀬
Motoyoshi Ri
基良 李
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Abstract

【課題】 原ガス中の水分含有量が夏場と冬場で大きく変動しても、また処理済ガス中に含有されて排出される水分量と回収液に含有されることが必要な水分量との間に大きな差がある場合でも、回収液中の水分濃度を正確かつ一定に保つことができる「排ガス中の水より高沸点の物質を濃縮する方法および装置」の提供。
【解決手段】 トレイを多段に設けてなる段塔または充填塔の下部から、水より高沸点の物質を含む排ガスを導入し、一方塔上部からは水を供給し、前記高沸点物質を濃縮するとともに水中に移行させガスを処理する方法において、排気ガス入口の排気ガス温度と塔上部排出口における処理済ガス温度との差ならびに塔底部からの回収水溶液中の前記物質の濃度に基づいて、前記給水量を制御すること。
【選択図】なし

Description

本発明は、排ガス中に含有されている水より沸点の高い物質を水との沸点の差を利用して濃縮、回収すると共に排ガスを浄化する方法に関する。
従来、水より沸点の高い水溶性溶剤を含有する排ガスを浄化処理するには、吸収塔の下部から水溶性溶剤を含有する排ガスを吹きこみ、吸収塔の上部から多量の水を流して前記排ガスを洗浄していた。このような洗浄方法では、洗浄に多量の水を必要とするうえ、排水中に含まれる溶剤の濃度が極めて低いので、溶剤回収にコストがかかるため、実質的に溶剤回収は不可能であり、しかも廃水処理が必要になるという問題点があった。
もう1つの従来技術としては、ゼオライトなどの吸着剤を充填した横向き配置のドラムを回転させながら、室温程度に冷却された前記排ガスを通し、通過ガスの一部はそのまま大気中に放出し、他の一部は加熱(吸着剤に吸着した成分を追い出すため)した後再び前記ゼオライトなどの吸着剤を充填した横向き配置のドラムに通し、吸着剤に吸着している溶剤を脱着し、脱着した溶剤を高濃度で含む処理ガスは再び冷却して溶剤を回収していた。この方法も排ガスを一度冷却し、吸着処理後加熱し、溶剤回収のため再び冷却するという操作を必要とするため、エネルギー効率が極めて悪い。
例えば、リチウムイオン電池製造プロセスの電極乾燥工程から排出される排ガス中に含まれるN−メチル−2−ピロリドン(NMP)を除去するためには、従来吸着法が用いられていたが、水分が存在するとN−メチル−2−ピロリドンの吸着効率が著しく低下するという事情から、前記乾燥工程から排出される高温の排ガスを冷却する工程が必要であり、吸着剤にN−メチル−2−ピロリドンを吸着させた後には、吸着剤からN−メチル−2−ピロリドンをパージするため、今度は反対に加熱するという操作が必要であった。このような従来工程を図1に示す。
このように従来法によれば、冷却工程、吸着工程、脱着工程という三工程が必要であり、かつかなりの温度を持つ排ガスを冷却した後、再び加熱すると言う大きなエネルギー損失を伴うという問題を抱えていた。
そこで、本発明者らは特願2003−020725号出願において、排ガス中に含まれている水より沸点の高い揮発性化学物質、例えば水溶性溶剤を水蒸気と置換することにより効率良く回収するとともに、排ガスを清浄化する方法および装置を提案したが、この発明における給水量は、段塔内または充填塔内に設けられた水より高沸点の物質の系中濃度を検知するための測定手段からの情報により、段塔内または充填塔内に設けられた給水手段からの給水量を制御するというだけのものであり、制御手段としては充分満足できるものではなかった。
通常、コーターなどの乾燥プロセスの媒体として湿度調節をしない空気を使用しているが、溶剤含有排ガス(原ガス)などの「水より高沸点の物質を含有する排ガス(原ガス)」中に含まれる水分が天候、季節によって変動する。このため、従来の深冷法や吸着法では原ガス中の水分含有量の影響を受け、排ガス中の溶剤(例えばN−メチルピロリドン)のような水より高沸点の物質の濃度は、夏場では下がり(30〜60%)、冬場では高く(80〜90%)なる。本発明者らが先に提案した特願2003−20725号発明の運転においては処理済みガス中に含有されて排出される水分が塔底の回収液に含有される水分に較べて圧倒的に大きいため、回収液中の「水より高沸点の物質」たとえばN−メチルピロリドンの濃度を一定に保つことができない。このような場合、とくに溶剤が可燃性物質の場合には、それが水中である一定の濃度以上(たとえば、水中におけるNMP濃度が85%以上)になると引火点をもつようになり、非常に危険であり、国の基準ではNMP濃度が85%以上になると危険物扱いとなってしまう。逆に回収対象物である「水より高沸点の物質」たとえばNMPの回収液中の濃度が50%より低くなると、輸送コストや精製コストが高くなり、実用性を失う。したがって、安全かつ経済的に「水より沸点の高い物質」をリサイクルしようとすれば、ある一定の濃度範囲にコントロールした状態、たとえばNMPの場合だと70〜80%の濃度にコントロールした状態で回収する必要がある。
本発明の目的は、原ガス中の水分含有量が夏場と冬場で大きく変動しても、また処理済ガス中に含有されて排出される水分量と回収液に含有されることが必要な水分量との間に大きな差がある場合でも、回収液中の水分濃度を正確かつ一定に保つことができる「排ガス中の水より高沸点の物質を濃縮する方法および装置」を提供する点にある。
本発明の第1は、トレイ上に存在する水の中を通らなければガスが上部に抜けられない構造のトレイを多段に設けてなる段塔または親水性充填物を充填した充填塔の下部から、水より高沸点の物質を含む排ガスを導入し、一方、塔上部からは水を供給し、塔下部では排ガスと水との気液平衡関係により前記水より高沸点の物質を濃縮するとともに、塔上部では残存する排ガス中の前記物質をさらに水中に移行させることにより、塔上部からは処理済ガスを排出し、塔底部からは排ガス中の前記物質を含む水溶液を回収することによる、排ガス中の水より高沸点の物質を濃縮する方法において、排気ガス入口の排気ガス温度と処理済ガスの塔上部排出口における処理済ガス温度との差に基づいて前記塔上部からの給水量を制御すると共に、塔底部からの回収水溶液中の前記物質の濃度に基づいて更に前記給水量を制御することを特徴とする排ガス中の水より高沸点の物質を濃縮する方法に関する。
本発明の第2は、
(1) トレイ上に存在する水の中を通らなければガスが上部に抜けられない
構造のトレイを多段に設けてなる段塔または親水性充填物を充填した充
填塔、
(2) 前記多段トレイの上方であって前記段塔内に設けられた給水手段また
は充填層の上方であって前記充填塔内に設けられた給水手段、
(3) 段塔の上部または充填層の上部に設けられた処理ガス放出口、
(4) 段塔の下部または充填層の下部に設けられた液状物排出口、
(5) 液状物排出口からパイプを通して連結された水より高沸点の物質を含
む液状物溜り、
(6) 段塔内または充填塔内に設けられた水より高沸点の物質の系中濃度を
検知するための測定手段、
よりなる水より高沸点の物質に対する濃縮装置において、
(7) 排気ガス入口の排気ガス温度を検知すると共に、処理済ガスの塔上部排出口に
おける処理済ガス温度を検知し、両者の温度差に基づいて前記塔上部からの給水
量を制御する第1制御手段、および
(8) 塔底部からの回収水溶液中の前記物質の濃度に基づいて更に前記給水量を制御
する第2制御手段
を有することを特徴とする排ガス中の水より高沸点の物質に対する濃縮装置に関する。
本発明は、通常相当高い温度(例えば80〜120℃)を有していることが多い排ガスの熱量を有効利用し、段塔内または充填塔内に排ガスを通過させるという一工程で、排ガス中に含まれる水より沸点が高い物質の回収と排ガスの処理を同時に達成すると共に、塔底部からの回収水溶液中の「水より沸点が高い物質」の濃度を正確にコントロールするために極めて適切な方法と装置を提供するものである。
本発明は、とくに、トレイ上に存在する水の中を通らなければガスが上部に抜けられない構造のトレイを多段に設けてなる段塔または親水性充填物を充填した充填塔の下部から、リチウムイオン電池電極製造工程より排出されるN−メチルピロリドンを含有する100〜120℃の高温排ガスを導入し、一方、塔上部からは水を供給し、塔下部では排ガスの熱量を利用して供給された水を蒸発させ、反対に排ガス中に含まれる水より沸点が高く、水溶性のN−メチルピロリドンを凝縮させて塔下部に落し、塔上部では残存する排ガス中の前記N−メチルピロリドンをさらに水中に移行させるにあたり、水の供給ラインを2つに分け、1つは塔頂から排出する水分量(Wt)に相当する水分量を補給するライン、もう1つは塔底から排出する水分量(Wb)に相当する水分量を補給するラインとする。そして排気ガス入口の排気ガス温度と処理済ガスの塔上部排出口における温度との差に基づいて前記塔上部からの給水量を制御すると共に、塔底部からの回収水溶液中の前記物質の濃度に基づいて更に前記給水量を制御することにより、全体の系における水分量が下記式(1)
Wo+Wf=Wt+Wb ・・・(1)
(式中、Wtは塔上部から処理済ガスと共に排出される水分量
Wbは塔底部から水溶液として回収される水分量
Woは排ガス中の水分量
Wf搭上部から供給する水分量)
を満足するように調整する。
前述のとおり、系から出ていく水分量と系に入ってくる水分量とが丁度バランスされた状態に維持するためには一見制御系統をわざわざ2つに分ける必要があるものとは考えられない。
ところが、塔底部から得られる回収水溶液の濃度を正確にコントロールするためには、常に前記式(1)のバランスを維持しなければならない。その理由は前記式(1)中において、塔底部から水溶液として回収される水分量Wbは、他の水分量Wo、Wf、Wtに較べて1桁〜2桁小さく、とくに補給水量すなわち塔上部から供給する水分量Wfに較べて1〜数重量%と非常に小さいため、微小な変化はやはり微妙な変化を検知して対応することが必要なのである。すなわちWfを制御するための制御弁のみで全流量を制御することは、大流量の変動と小流動の変動を1つの制御弁で制御することになり、これでは制御範囲が大きすぎ、精度および安定性の面から厳しい条件が必要となり、技術的にも困難性が高く、できてもコストがかかるので好ましくない。その対応策として、Wbの水分量に見合った小型の流量制御弁を別途設けることにより精度よくかつ安定した制御が可能となった。
前記各水分量の関係を具体的に検証してみると、以下のとおりである。
排ガス量400Nm/min、含有NMP濃度700ppm、1年間の平均的な条件として、気温15℃、湿度60%、処理済ガス温度42℃、溶剤含有排ガス温度120℃とすると、
排ガス(溶剤含有排気)中の水分量(Wo)は、3.1kg/min
処理済ガス中の水分量(Wt)は、21.8kg/min
補給水量(Wf)は、19.0kg/min
塔底液中の水分量(Wb)は、0.3kg/min
となるから、(Wb):(Wf)=1.58:100
という関係になり、塔底部から排出される水分量(Wb)は、別途正確な測定システムで対応するのが合理的なのである。
塔頂部の温度は、外気温度より高いものとする。飽和含水量は温度が高い方が大きくなるから、段塔内のガス中の水分は常に飽和点を下回っていることにより、補給水を加えても(当然の条件である)、
Xac≦Xs
{〔式中、Xac:処理済ガスの含水率
Xs:処理済ガスの飽和含水率
Xac=〔M−VCnR(1/Xn−1)+VXa〕/V〕
Mは補給水の流量
VCnは排ガス中のNMPの流量
RはNMPの回収率(重量分率)
Xnは収集液中のNMP濃度(重量分率)
Vは排ガスの流量
Xaは排ガスの含水率
VXaは排ガス中の水分量 }
を満たす条件をつくりだすことができる。補給水の温度は、吸収効率上は低い方がよいが、低すぎると塔内の流下水量が不足するだけでなく、冷却のためのエネルギーが必要となる。尚、外気は通常飽和ではなくて、湿度で表される飽和に達しない含水率の状態で存在するので補給水の量は飽和の状態より多くなる。
本発明の水より高沸点の物質としては、(a)揮発性化学物質または(b)粉末状物質である。
水より高沸点の揮発性化学物質(a)としては、とくに水より沸点の高い水溶性溶剤が代表的なものである。
このような溶剤類としては、NMP(N−メチルピロリドン、BP:197℃)、DMF(N,N−ジメチルホルムアミド、BP:153℃)、DMAC(N,N−ジメチルアセトアミド、BP:165℃)、DMSO(ジメチルスルホキシド、BP:189℃)、EG(エチレングリコール、BP:197℃)、DEG(ジエチレングリコール、BP:245℃)、TEG(トリエチレングリコール、BP:278℃)、PG(プロピレングリコール、BP:188℃)、1,4−BD(1,4−ブタンジオール、BP:235℃)、MEA(モノエタノールアミン、BP:170.5℃)およびDGME(ジエチレングリコールモノメチルエーテル、BP:194℃)など水と共沸しない性質のものが好適である。
前記(b)の粉末状物質としては、焼却炉排ガス中のダイオキシン類を吸着した活性炭粉体などを挙げることができる。
前記トレイ内に存在する水の中を通らなければガスが上部に抜けられない構造のトレイとしては、最も古くから用いられているバルブキャップトレイ(泡鐘板)があり、これ以外にはその後開発されたシーブトレイ(多孔板)などを挙げることができる。安定性の面からはバルブキャップトレイの方がよいが、コスト面からはシーブトレイの方がよい。
前記親水性充填物を充填した充填塔における親水性充填物は、規則充填物の形であっても不規則充填物の形であってもよいが、圧力損失のことを考えると規則充填物の方が好ましい。これらの充填物は親水性であり表面積の大きいもの、たとえば親水性の材質で作られた多孔質物、具体的には多孔質セラミックス、多孔質カーボンなどを挙げることができる。
本発明は、とくにリチウムイオン電池の製造工場において、N−メチル−2−ピロリドン(NMP)溶剤を除去するための乾燥工程から排出される排ガスの処理に好適に利用できる。図2や図3に示すように、N−メチル−2−ピロリドン(NMP)溶剤を除去するためには、工場外から通常空気を取り込み、これを濾過した後、加熱した空気を送風機により乾燥工程に送風する。
通常の工場外からの取り込み空気は
外気温度t
流 量 V Nm/min
含水率 Xa kg/m
水分量 VXa kg/min
である。リチウムイオン電池製造工場におけるN−メチル−2−ピロリドン(NMP)溶剤を除去するための乾燥工程から排出される排ガスは
排ガス温度 t=100〜120℃
NMP含有量 Cn=0.0005〜0.01 kg/m
(113〜2260ppm,vol./vol.)
NMP流量 VCn kg/min
排ガスの流量 V Nm/min
水 分 量 VXa kg/min
の条件で段塔(水置換塔)の下部から吹き込まれる。水置換塔内に多段に設けられたバルブキャップトレイやシーブトレイなどの最上段から、通常常温たとえばt℃の補給水をM kg/minの流量で供給する。水置換塔上部から放出される処理済ガス(ガス温度t)は、RをNMPなどの揮発性化学物質の回収率(重量分率)として、
放出量 V Nm/min
計算含水量 VXa+〔M−VCnR(1/Xn−1)〕 kg/min
計算含水率 Xac=Xa+〔M−VCnR(1/Xn−1)〕/V
kg/m
ガス温度tの時、ガス飽和含水率:Xs
Xac≦Xsの時
本装置は正常に運転可能である。
一方、水置換塔下部からは水を含有するN−メチル−2−ピロリドン(液温t)が回収される。そして、補給水は第1制御手段による補給水と第2制御手段による補給水により対応している。
(1)本発明により、著しい工程の簡略化と省エネルギー化が達成できた。
(2)従来法においては、回収すべき溶剤成分などを上部から水を供給して、その水に溶剤を溶解させて下に流し落とすという手段が採用されている。この場合、系の温度が高いと水に溶けた溶剤が再び揮発してしまうから、洗浄塔に供給される水はあらかじめ室温程度まで冷却しておく必要がある。したがって冷却のためのエネルギーが必要である。一方、本発明では排ガスの熱を有効利用するものであるから、濃縮装置に供給される排ガスは加熱や冷却をすることなく、そのまま供給できるので、熱効率が極めて高い。
(3)本発明によれば、回収に使用する水は、ほんのわずかの補給水ですむが、従来技術ではいわゆる洗浄水を用いることになるので、本発明においては従来法に較べて水の使用量は約千分の1程度に少なくすることができる。
(4)本発明により、回収すべき溶剤成分を含む水溶液中の溶剤濃度を常に正確にコントロールすることができる。
以下に実施例を挙げて本発明を説明するが、本発明はこれにより何等限定されるものではない。実施例中の%は指示がないかぎり重量%である。
実施例1
図2に示すリチウムイオン電池のN−メチル−2−ピロリドン(NMP)溶剤を除去するための乾燥工程における取り込み空気は、
外気温度t=15℃
流 量 V=4 Nm/min
含水率 Xa=0.0128 kg/m(飽和状態と仮定する)
水分量 VXa=0.0512 kg/min
であった。リチウムイオン電池製造工場におけるN−メチル−2−ピロリドン(NMP)溶剤を除去するための乾燥工程から排出される排ガスは
排ガス温度 t=120℃
NMP含有量 Cn=0.0031kg/m
(700ppm,vol./vol.)
NMP流量 VCn=0.0124 kg/min
排ガスの流量 V=4 Nm/min
水 分 量 VXa=0.0512 kg/min
の条件で段塔(水置換塔)の下部から吹き込まれる。
補給水は、下記のとおりである。
(A)水流量調節弁1より第1制御手段による補給水量 0.1668kg/min
(B)水流量調節弁2より第2制御手段による補給水量 0.0118kg/min
全補給水M=(A)+(B)=0.1668+0.0118
=0.1786 kg/min
この補給水M=0.1786kg/minは、水温t=20℃において水置換塔内に多段に設けられたバルブキャップトレイの最上段から供給する。
水置換塔上部から放出される処理済ガス(ガス温度t=42℃)は
放出量 V=4 Nm/min
計算含水量 VXa+〔M−VCnR(1/Xn−1)〕=
0.2180 kg/min
計算含水率 Xac=Xa+〔M−VCnR(1/Xn−1)〕/V=
0.0545 kg/m
ガス温度t=42℃の時、ガス飽和含水率:Xs=
0.0565 kg/m
従って、
Xac=0.0545kg/m≦Xs=0.0565kg/m
NMP含有量 Cn(1−R)=0.00015kg/m
本装置は正常に運転可能である。
一方、水置換塔下部からは下記条件で水を含有するN−メチル−2−ピロリドン(液温t=80℃)が回収できた。
=80℃
収集液中の水 VCnR(1/Xn−1)=
0.0118 kg/min
収集液中のNMP VCnR=0.0118 kg/min
NMPの回収率 R=95.16%(重量%)
NMP濃度 Xn=50%(重量%)
実施例2
図3に示すリチウムイオン電池のN−メチル−2−ピロリドン(NMP)溶剤を除去するための乾燥工程における取り込み空気は、
外気温度t=15℃
流 量 V=4 Nm/min
含水率 Xa=0.0128 kg/m(飽和状態と仮定する)
水分量 VXa=0.0512 kg/min
であった。リチウムイオン電池製造工場におけるN−メチル−2−ピロリドン(NMP)溶剤を除去するための乾燥工程から排出される排ガスは
排ガス温度 t=120℃
NMP含有量 Cn=0.0031kg/m
(700ppm,vol./vol.)
NMP流量 VCn=0.0124 kg/min
排ガスの流量 V=4 Nm/min
水 分 量 VXa=0.0512 kg/min
の条件で段塔(水置換塔)の下部から吹き込まれる。
補給水は、下記のとおりである。
(C)水流量調節弁1より第1制御手段による補給水量 0.1668kg/min
(D)水流量調節弁2より第2制御手段による補給水量 0.003kg/min
全補給水M=(C)+(D)=0.1668+0.003
=0.1698kg/min
この補給水M=0.1698kg/minは、水温t=20℃において水置換塔内に多段に設けられたバルブキャップトレイの最上段から供給する。
水置換塔上部から放出される処理済ガス(ガス温度t=42℃)は
放出量 V=4 Nm/min
計算含水量 VXa+〔M−VCnR(1/Xn−1)〕=
0.2180 kg/min
計算含水率 Xac=Xa+〔M−VCnR(1/Xn−1)〕/V=
0.0545 kg/m
ガス温度t=42℃の時、ガス飽和含水率:Xs=
0.0565 kg/m
従って、
Xac=0.0545kg/m≦Xs=0.0565kg/m
NMP含有量 Cn(1−R)=0.00015kg/m
本装置は正常に運転可能である。
一方、水置換塔下部からは下記条件で水を含有するN−メチル−2−ピロリドン(液温t=80℃)が回収できた。
=80℃
収集液中の水 VCnR(1/Xn−1)=
0.003kg/min
収集液中のNMP VCnR=0.012399kg/min
NMPの回収率 R=99.99%(重量%)
NMP濃度 Xn=80.52%(重量%)
なお、水置換塔物質収支は、図3に示すとおりであった
従来の吸着剤を用いた回収方法を示すフローシートである。 実施例1に用いた本発明の回収方法を示すフローシートである。 実施例2に用いた本発明の回収方法を示すフローシートである。

Claims (2)

  1. トレイ上に存在する水の中を通らなければガスが上部に抜けられない構造のトレイを多段に設けてなる段塔または親水性充填物を充填した充填塔の下部から、水より高沸点の物質を含む排ガスを導入し、一方、塔上部からは水を供給し、塔下部では排ガスと水との気液平衡関係により前記水より高沸点の物質を濃縮するとともに、塔上部では残存する排ガス中の前記物質をさらに水中に移行させることにより、塔上部からは処理済ガスを排出し、塔底部からは排ガス中の前記物質を含む水溶液を回収することによる、排ガス中の水より高沸点の物質を濃縮する方法において、排気ガス入口の排気ガス温度と処理済ガスの塔上部排出口における処理済ガス温度との差に基づいて前記塔上部からの給水量を制御すると共に、塔底部からの回収水溶液中の前記物質の濃度に基づいて更に前記給水量を制御することを特徴とする排ガス中の水より高沸点の物質を濃縮する方法。
  2. (1) トレイ上に存在する水の中を通らなければガスが上部に抜けられない
    構造のトレイを多段に設けてなる段塔または親水性充填物を充填した充
    填塔、
    (2) 前記多段トレイの上方であって前記段塔内に設けられた給水手段また
    は充填層の上方であって前記充填塔内に設けられた給水手段、
    (3) 段塔の上部または充填層の上部に設けられた処理ガス放出口、
    (4) 段塔の下部または充填層の下部に設けられた液状物排出口、
    (5) 液状物排出口からパイプを通して連結された水より高沸点の物質を含
    む液状物溜り、
    (6) 段塔内または充填塔内に設けられた水より高沸点の物質の系中濃度を
    検知するための測定手段、
    よりなる水より高沸点の物質に対する濃縮装置において、
    (7) 排気ガス入口の排気ガス温度を検知すると共に、処理済ガスの塔上部排出口に
    おける処理済ガス温度を検知し、両者の温度差に基づいて前記塔上部からの給水
    量を制御する第1制御手段、および
    (8) 塔底部からの回収水溶液中の前記物質の濃度に基づいて更に前記給水量を制御
    する第2制御手段
    を有することを特徴とする排ガス中の水より高沸点の物質に対する濃縮装置。
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Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2008168290A (ja) * 2006-12-11 2008-07-24 Matsushita Electric Ind Co Ltd 水溶性溶剤の回収方法および回収装置
JP2011224490A (ja) * 2010-04-21 2011-11-10 Nippon Refine Kk 揮発性有機化合物ガスの浄化・揮発性有機化合物の回収・濃縮方法および装置
JP2014144940A (ja) * 2013-01-30 2014-08-14 Japan Organo Co Ltd Nmp精製システム

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* Cited by examiner, † Cited by third party
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