JP2005245825A - 呼吸用気体供給装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】 使用者に係る血液中の酸素飽和度を少なくとも含む生体情報を測定し、実際に使用者が活動している間に変化する血液中の酸素飽和度などの生体情報に対応して所定の仕様(酸素濃度や流量)に制御された呼吸用気体を適正に制御しながら供給できる呼吸用気体供給装置を提供する。
【解決手段】 呼吸用気体を使用者(3)へ供給するための呼吸用気体供給手段(11)と、少なくとも使用者(3)の血液中の酸素飽和度を含む生体情報を検知する生体情報検知手段(2)と、前記呼吸用気体供給手段(11)から供給される呼吸用ガスの流量を調節する流量調節手段(13)と、前記生体情報検知手段(2)によって検出された生体情報に基づいて少なくとも前記酸素飽和度が設定値と一致するように前記流量調節手段(13)をフィードバック制御する流量制御手段(15)とを少なくとも備えた呼吸用気体供給装置(1)とする。
【選択図】 図2

Description

本発明は、肺結核後遺症、高炭酸ガス血症、慢性閉塞性肺疾患(COPD)、肺気腫などの呼吸不全患者の治療に用いるために好ましく使用できる呼吸用気体供給装置に関する。
従来、肺結核後遺症、高炭酸ガス血症、慢性閉塞性肺疾患(COPD)、肺気腫などを患う患者は、自発呼吸だけでは十分な酸素量を摂取することができないため、自発呼吸を補助するための濃縮酸素などの呼吸用気体を供給する装置が使用されている。そして、このような装置を使用することによって、次のような治療効果が期待されることが国内外で報告されている。すなわち、(1) 使用者の肺胞換気量を増大させることによって血中の二酸化炭素濃度を減少させる、(2) 圧力補助によって使用者が楽に呼吸でき、呼吸筋疲労が減少する、(3) 呼気時供給圧力(PEEP:Positive End Expiratory Pressure)によって気道閉塞や肺胞の虚脱を防ぐ、などである。
以上に述べたような治療効果を奏する呼吸用気体供給装置としては、2〜30cmHO程度の呼吸用陽圧ガスを間欠的に発生させ、導管を経由して鼻マスクやカニューラなどから、前記陽圧ガスを使用者に送るタイプのものが最も一般的に使用されている。中でも、使用者が行なう吸気と呼気のタイミングに同調させて、吸気時と呼気時とでレベルが異なる圧力、例えば、吸気時陽圧(IPAP:Inspiration Positive Airway Pressure)が12〜15cmHOであり、呼気時陽圧(EPAP:Expiration Positive Airway Pressure)が2〜4cmHOであるように呼吸用の陽圧ガスの圧力を設定して、使用者に供給するタイプが主流として使用されている。
一般的に、呼吸用気体供給装置において、医師などの処方によって使用者へ供給する酸素流量は、特開平9−66107号公報、あるいは特開2000−262619号公報などに開示されているようなオリフィス式の流量設定器を用いて一定流量のガスを供給する方式が広く用いられている。このオリフィス式の流量設定器は、呼吸用ガスを供給する流路上に、小さな孔を持つオリフィス板を設置し、このオリフィス板の前後に生じる圧力差を利用してガス流量を設定するものであって、オリフィス板の上流側の圧力が一定とすると、オリフィスを通過するガスの流量はその孔の大きさに依存するから、オリフィスの径を切り替えることによって。所定の流量に設定しようとするものである。通常、このオリフィス式の流量設定器は、供給されるガス流量の設定と同じ数だけのオリフィスを備え、使用者が流量設定を切り替えると、そのガス流量に対応した径を持つオリフィスに切り替わるものが一般的である。
しかしながら、このような従来装置では、使用者が実際に必要な酸素量を摂取しているのかどうかに関係なく、使用者に対して一方的に予め医師などによって処方された酸素濃度を有する呼吸用気体を所定の流量で供給するだけである。このために、鼻マスクやカニューラなどの装着不良などに起因する何らかの理由によって、使用者が必要な酸素量を摂取することができていないような事態が生じるようなことがあると、肺結核後遺症、高炭酸ガス血症、慢性閉塞性肺疾患(COPD)、肺気腫などを患う患者にとって大きな問題であることはいうまでもない。特に、医療機関から離れて在宅で療養する患者にとっては大きな問題である。
特開2002−219176号公報 特表2000−516854号公報 特開平11−207128号公報 特開平9−66107号公報 特開2000−262619号公報
以上に述べた従来の技術が有する問題に鑑み、使用者に係る血液中の酸素飽和度を少なくとも含む生体情報を測定し、実際に使用者が活動している間に変化する血液中の酸素飽和度などの生体情報に対応して所定の仕様(酸素濃度や流量)に制御された呼吸用気体を適正に制御しながら供給できる呼吸用気体供給装置を提供することを目的とする。
本発明者は、以上に述べた従来の装置が有する問題を鋭意検討した。その結果、ここに、これを解決するための発明として、請求項1に記載の「呼吸用気体を使用者へ供給するための呼吸用気体供給手段と、少なくとも使用者の血液中の酸素飽和度を含む生体情報を検知する生体情報検知手段と、前記呼吸用気体供給手段から供給される呼吸用ガスの流量を調節する流量調節手段と、前記生体情報検知手段によって検出された生体情報に基づいて少なくとも前記酸素飽和度が設定値と一致するように前記流量調節手段をフィードバック制御する流量制御手段とを少なくとも備えた呼吸用気体供給装置」が提供される。
その際、本発明は、請求項2に記載のように、「ファン、ブロワ、及びコンプレッサなどの気体輸送手段を備えた呼吸用気体供給装置であって、前記流量制御手段が前記気体輸送手段を駆動する電動機の回転数をインバータによって制御する手段である、請求項1に記載の呼吸用気体供給装置」とすることが、前記気体輸送手段を省エネルギー運転できるために好ましい。
また、請求項3に記載の発明のように、「前記流量調節手段がコントロールバルブの開閉度を調節する手段である、請求項1に記載の呼吸用気体供給装置」とすることが好ましい。
また、請求項4に記載の発明のように、「前記生体情報検知手段がパルスオキシメータである、請求項1に記載の呼吸用気体供給装置」とすることが好ましい。
また、請求項5に記載の発明のように、「前記呼吸用気体の原料となる空気を加圧するコンプレッサと、前期コンプレッサによって加圧された空気中の窒素ガスを選択的に吸着除去する吸着剤が充填された吸着筒とを少なくとも備えた圧力変動式吸着方式の酸素濃縮装置を前記呼吸用気体供給手段として備え、前記呼吸用気体供給手段から供給される呼吸用気体の酸素濃度を測定する酸素濃度測定手段と、前記生体情報検知手段によって検出された使用者の酸素飽和度に基づいて前記呼吸用気体供給手段のコンプレッサの回転数を制御して呼吸用気体の酸素濃度を制御する制御手段とを少なくとも備えている、請求項1に記載の呼吸用気体供給装置」とすることが好ましい。
そして、請求項6に記載の発明のように、「前記酸素濃度測定手段が超音波流量計であって、前記超音波流量計よって前記呼吸用気体供給手段から供給される呼吸用気体の酸素濃度と流量を測定する、請求項5に記載の呼吸用気体供給装置」とすることが好ましい。
以上に述べた請求項1に記載の本発明によれば、呼吸用気体供給装置を実際に使用している使用者の生体情報として血液中酸素飽和度を少なくとも検出するために、使用者に対して最適な酸素濃度と流量とを有する呼吸用気体を供給することができる。このため、呼吸用気体供給装置は何の異常も無く作動しているのに、使用者の活動などの要因によって供給する呼吸用気体の条件が変化してしまっているために、必要とされる使用者に適当な呼吸用気体が供給されないということがなくなる。
また、本発明に係る呼吸用気体供給装置が請求項2に記載のように、ファン、ブロワ、及びコンプレッサなどの気体輸送手段を備えているような場合には、この気体輸送手段に付設された電動機の回転数を制御することによって、呼吸用気体の流量、酸素濃度を調節することができ省エネルギー運転できるという効果を奏する。
また、請求項3に記載の発明とすることによって、使用者の鼻腔などに呼吸用気体を供給するカニューラやこれに接続するチューブに潰れや折れ曲がりが生じたとしても、使用者に適切な流量の呼吸用気体を供給できるという効果を奏する。
また、請求項4に記載の発明とすることによって、使用者の血管中へ血液中の酸素濃度を測定するためのプローブを直接挿入したりして生体を傷付けたり、苦痛を与えたりすることなく、血液中の酸素濃度に直接関係する酸素飽和度を使用者の指先などに装着することによって簡単に測定できるという効果を奏する。
そして、請求項5に記載の発明とすることによって、圧力変動式吸着方式の酸素濃縮装置を呼吸用気体供給手段として備える場合に、この呼吸用気体供給手段から供給される呼吸用気体の酸素濃度をコンプレッサの回転数を制御することによって、最適な状態で運転することができ、省エネルギー運転という点で大きな効果を奏する。
その際、呼吸用気体の酸素濃度を測定するための酸素濃度測定手段として超音波流量計を使用すれば、この超音波流量計によって呼吸用気体の流量と共に、その酸素濃度を同時に測定することができるため、制御装置を含む装置構成が極めてシンプルとなる。
本発明の呼吸用気体供給装置では、装置の使用者に係わる必要な生体情報を生体情報検知手段によってモニターする。そして、このようにして必要な生体情報をモニターすることによって、使用者の生体変化を検知して、この生体情報を適切にフィードバックして使用者に供給する呼吸用気体の流量や酸素濃度などを適切に制御することを一大特徴とする。
ここで、呼吸用気体供給装置に関係する生体情報としては、例えば使用者の「脈拍」、「呼吸数」、「血液中の酸素飽和度」などを挙げることができるが、本発明の装置においては、特に、生体情報検知手段として「使用者の血液に取り込まれた酸素量を定量化するためのパルスオキシメータ」を好適に使用することができる。その理由は、これを用いることによって、生体を傷付けたり、装着時に使用者に苦痛を与えたりすることなり、簡便に血液中の酸素飽和度を測定することができることを挙げることができる。そこで、先ずこのパルスオキシメータについて必要に応じて図面を参照しながら以下に詳細に説明することにする。
一般に、使用者の血液中に存在する酸素量の多少を“酸素飽和度”として表すことができることは周知である。なお、酸素飽和度は“SpO”と表示することが決められている。したがって、使用者の生体情報として血液中の酸素飽和度を測定すれば、血液中に所定の酸素量が正常に取り込まれているかどうかを検知することができる。そこで、使用者の血液中の酸素飽和度を検出する手段が必要となるのであるが、この手段として前記パルスオキシメータを使用することによって、血液中の酸素飽和度を生体を傷付けることなく間便に測定することができるのである。
このパルスオキシメータによる酸素飽和度の測定原理は、波長が660ナノメートルの赤色光の吸光度R660と、波長が910ナノメートルの赤外光の吸光度IR910をそれぞれ測定して、吸光度R660と吸光度IR910の比率R660/IR910を演算することによって行われる。すなわち、R660/IR910が大きければ血液中の酸素飽和度が低く、R660/IR910が小さければ高いということが分かるので、前記の比率計算によって血液中の酸素飽和量を測定することができるのである。
図1は、以上に述べた酸素飽和度測定手段(パルスオキシメータ)2による酸素飽和度を測定するためのブロック図であって、21aは波長が660ナノメートル付近の赤色光を出す発光ダイオード(LED)を示し、21bは波長が910ナノメートル付近の赤外光を出す発光ダイオード(LED)を示す。また、22はフォトダイオードからなる受光素子である。
このように構成されるパルスオキシメータの酸素飽和度の測定装置において、発光部である前記二つの発光ダイオード21a及び21bからは、前記のような波長を有する赤色光と前記赤外光とが毎秒数百回の周期で交互に人の指先31などに照射される。このとき、フォトダイオード22に受信される赤色光や赤外光は血液や人体組織で減光(吸光)され、このようにして減光された光が発光部の反対側にある受光部のフォトダイオード22にキャッチされる。
しかしながら、血液中の酸素飽和度は、人(なお、人に限らず、動物であっても良いが、ここでは人に例を採って説明する)の血液中のみで減光(吸光)されて測定されるR660/IR910でなければならないため、血液以外の人体組織におけるR660/IR910は除外する必要がある。そこで、人の動脈を流れる血液が脈動することを利用して、血液やその他の人体組織を合わせた全体で光の吸収を測定し、得られた測定結果中で脈動している部分だけを取り出す。何故ならば、このようにすると、脈動している部分は動脈血に由来するものであるから、これによって動脈血だけによる吸光度だけを分離することができるからである。したがって、この方法を採用することによって、血液中の飽和酸素濃度を血液以外の人体組織と分離した状態で測定できることが可能となる。
したがって、フォトダイオード22で受けた赤色光と赤外光からなる光量変化量を電気信号に変換した後、このようにして得られた2つの光量変化量をそれぞれ演算回路23aと23bへ導いて対数計算を行なった後、除算計算を行なう演算回路24に導いて演算することによって、酸素飽和度に換算すれば、人の血液中の酸素飽和度を簡便かつ人体を傷付けることなく測定することができる。
以上に述べた本発明の装置では、使用者の血管中にセンサー・プローブを直接挿入せずに、使用者の血液中の酸素濃度を検知するパルスオキシメータを使用する例である。しかしながら、勿論、使用者の血管中にセンサーを刺し込んで血液中の酸素濃度を直接測定する方法を採用してもよいことは言うまでもない。
本発明においては、生体情報検知手段として、前述の酸素飽和度測定手段21のような手段を使用して、使用者の血液中の酸素濃度(酸素飽和度)を直接にモニターしながら、使用者の活動状況などによって時々刻々と変化する血液中の酸素濃度から、適正な酸素濃度と流量からなる呼吸用気体を制御しながら供給して、使用者の血液中の酸素濃度(酸素飽和度)を最適値に維持するようにフィードバック制御することを一大特徴とする。
なお、本発明においては、使用する呼吸用気体供給装置の態様によって、実施形態が異なってくる。そこで、以下に実施例によって、本発明の装置を具体的に説明する。ただし、以下に述べる実施例1〜3においては、生体情報検知手段2の中でも血液中の酸素飽和度を測定する手段としてはパルスオキシメータを使用した。
実施例1は、空気に含まれる酸素を濃縮して呼吸用気体として選択的に取り出す酸素濃縮装置、あるいは高圧の濃縮酸素を充填した酸素ボンベなどの呼吸用気体供給手段に対して本発明の装置を適用した例である。以下、この実施例1について、図2を参照しながら詳細に説明する。
この図2において、11は呼吸用気体供給手段であって、この呼吸用気体供給手段11は調圧手段12を備えており、この調圧手段12によって呼吸用気体供給手段11から供給される呼吸用気体は、高圧気体である場合には使用者3へ供給できる圧力にまで減圧したり、供給する気体に圧力変動が生じているような場合には圧力変動がなくなったりするように調圧される。このとき、供給される呼吸用気体は、ほとんどの場合、水分を含まない絶乾状態の気体として供給されるため、このような気体を使用者3が吸引すると、鼻腔内粘膜が乾燥するなどの影響によって使用者が苦痛を訴えることが多いため、適度に加湿するために加湿手段17が使用される。また、濾過手段18は、呼吸用気体中に含まれる粉塵など異物を取り除くと共に、前記加湿手段17から誤操作などによって、大量の水分が使用者に送られるのを防止する役割を果たす。
次に、実施例1の装置は、適切な濃度と流量を有する呼吸用気体を使用者3の生体情報の変化に対応してフィードバック制御しながら使用者3へ供給するフィードバック制御手段を備えている。このフィードバック制御は、予め適正値に設定した酸素飽和度などの生体情報に対して、使用者の指31先などを流れる血液中から酸素飽和度などの生体情報を制御変数として生体情報検知手段2によって検出し、検出した生体情報が予め設定した生体情報と乖離する場合に、検出した生体情報(実測酸素飽和度)が予め設定した生体情報に一致するようにする制御である。なお、このフィードバック制御は、供給する呼吸用気体の流量を流量制御手段15によって流量調節手段13を制御することによって使用者へ供給するガス流量を適正にフィードバック制御して、使用者の血液中の酸素飽和度を制御目的値に維持することによって行われる。
ただし、使用者3が安静な状況であって、その容態も安定している場合においては、本発明の装置を使用する際に、医師などの処方に基づいて適正な酸素濃度と流量を有する呼吸用気体を供給するようにしておけば、使用者3の生体情報はほとんど変化しないでほぼ定常状態で推移することとなる。したがって、このような場合には、使用者3の生体情報を使用したフィードバック制御はほとんど行なわれず、流量測定手段16によって測定されたガス流量を設定流量に制御することが行なわれることとなる。
したがって、使用者3の容態が急変して呼吸能力が低下し、血液中の酸素濃度が急激に低下する場合や、逆に使用者3の活動が安静な状態から活発化して、必要酸素量が急激に増えるような場合に、本発明の装置を使用することが極めて効果的である。何故ならば、従来方式では、使用者の生体情報は完全に無視され、医師が処方した流量や濃度を有する酸素ガスのような呼吸用気体を一方的に供給するだけであるために、使用者の生体変化については全く追随することができないからである。これに対して、本発明は、使用者3の生体情報(少なくとも血液中の酸素飽和度)を生体情報検知手段2によって検出し、この生体情報に基づいて使用者3の生理変化に適切に対応しようとするものである。
以上に述べた理由などによって、従来使用されているようなオリフィス式の流量設定器は、予めダイヤル設定器などによって一定の流量に設定してしまう方式であるために、使用者3の血液中の酸素飽和度が変化した場合に流量を変更できないために、本発明の装置としては、採用することができないことは勿論である。さらに、この従来方式では、使用者3が設定する各ガス流量に対するオリフィス径の大きさは、例えば呼吸用気体供給装置1本体と使用者3の間に6mのチューブ19bを用いた場合などの一定の条件を設定して決定されたものであり、カニューラ19aに接続されるチューブ19bの長さが変わったりすると、改めて流量値を調節する必要が生じる。
しかしながら、このような呼吸用気体供給装置1における実際の使用状況を想定すると、使用者3は、呼吸用気体供給装置1の本体を特定の箇所に固定して置いたまま歩き回ったり、スペースの問題から本体を別の部屋に置いて使用したりすることが多い。そうすると、このような実際の使用状況下では、使用者3が装置本体から距離を置いて離れざるを得ず、どうしてもカニューラ19aと装置本体との間のチューブ19bを延長して使用することとなる。
ところが、延長されたチューブ19bの長さが、当初に設定した長さよりも長くなると、チューブ19b内を呼吸用気体が流れる際の流路抵抗が増して、必然的にオリフィス以降の2次圧力が高くなるため、オリフィス前後の差圧は、当初に設定された時のガスの差圧より小さくなる。このため、使用者3に供給されるガス流量が低下し、実際にチューブ19b中を流れるガス流量が当初に想定していたガス流量値を下回ってしまう。
また、カニューラ19aおよびチューブ19bが踏みつけられるなどして潰れた場合なども、オリフィス以降の2次圧が上昇し、使用者3に供給されるガス流量が低下する。更には、呼吸用気体供給装置1自体の性能低下によって使用者3に供給されるガスの圧力が下がった場合も、オリフィスの1次圧、2次圧ともに低下するため、使用者3に供給されるガス流量は低下してしまう。
そこで、本発明の装置においては、呼吸用気体供給手段11、調圧手段12、流量調節手段13、制御条件入力手段14、流量制御手段15、流量測定手段16などを備えて、前述のような問題に対処する。
ただし、本発明においては、流量測定手段16としては、前記超音波式流量計、層流式流量計や乱流式流量計(ベンチュリー管式など)、あるいは、ガス流量を重さ(質量流量、マスフロー)で検知する質量流量計、熱式流量計、差圧式流量計などを使用可能である。中でも、本発明の装置においては、特開平6−213877号公報、特開平7−209265号公報、特開2002−214012号公報、特開2002−214203号公報、特開2002−306603号公報などに提案されている超音波式流量計を使用することが好ましい。何故ならば、このような超音波式流量計を使用すれば、呼吸用ガスの流量と共に、安価かつ間便に酸素濃度をも同時に測定することができるからである。
ここで、超音波式流量計を使用してガス流量の測定原理について簡単に説明すると、測定に際して、測定しようとするガスの流れる配管中に互いに対向させて超音波を送受信する2つの超音波振動子を配置する。そして、この超音波振動子間を流れるガスに対して、ガスの流れる順方向とその逆方向とで、それぞれ超音波の伝播速度がV[m/sec]とV[m/sec]として測定する。そうすると、配管中を流れるガス流速V[m/sec]が、V=(V1−V2)/2 という式によって求めることができるのである。このようにして、ガス流速Vが求まると、これにガスが流れる配管の内面積[m2]を乗じれば、このガスの流量[m3/sec]を求めることができる。なお、さらに体積換算、時間換算を行なえば、流量[L/min]を求めることも容易にできる。
また、ガス濃度の測定についても、超音波がガス中を伝播する速度Cは、そのガス温度T及びガス濃度Dによって変化することが知られており、気体の濃度Dは「D=f(C,T)」の式で表すことができる(例えば、特開平2−198357号公報参照)。したがって、ガス温度Tとガス中を伝わる超音波の伝播速度Cとを計測することにより気体の濃度Dを測定することができる。すなわち、被測定ガス中を伝播する音速と濃度との関係式、もしくは音速−濃度の関係テーブルをあらかじめ保持しておくことによって、測定した音速からガス濃度を容易に求めることができるのである。
次に、前記流量制御手段15については、本発明の主旨を満足する限り、周知の制御装置を使用することができる。例えば、マイクロコンピュータのように、中央演算処理手段と入力データを記憶する記憶手段とを少なくとも備え、更に、測定された各種データを取り込むためのトランスデューサやA/D変換器(アナログ信号/デジタル信号変換器)などが組み込まれたインターフェース手段を含んで構成することができる。
また、前記流量調節手段13としては、一般的に工業用ガスなどの流量制御に広く用いられている汎用のコントロールバルブを使用することができ、バルブに流す電流値などの電気信号を変化させることで連続的にバルブ開度を調節できるものが好ましい。そして、このような流量調節手段13を採用することによって、設定流量値に対して使用者3に供給される実測流量値が低下したことが検出されるとバルブの開度を上げ、実測流量値が増加した場合にはバルブの開度を下げることで、使用者3に供給するガス流量を常に一定に維持することできる。
したがって、装置本体1とカニューラ19aの間に延長チューブ19bを取り付けて装置本体1から使用者3までの距離を長くした場合や、カニューラ22やチューブ19bが折れたり潰れたりして、一時的にガス流量が低下した場合にも、安定かつ精度良く使用者3へ呼吸用ガスを供給することができる。以下、流量制御手段15の具体的な実施例について説明するが、この具体例では、流量調節手段13としてコントロールバルブを使用することを前提として説明する。なお、前記制御条件入力手段14は、医師が処方する流量、患者のSpO値を設定する手段として夫々に予め設定されたスイッチを用いて簡便に設定できるようにすることが好ましい。
ここで、前記流量制御手段15は、流量測定手段16によるガス流量の測定結果から、流量調節手段13を制御するための操作量を演算して、流量調節手段13へ出力するものである。したがって、使用者3に供給されるガス流量が、制御条件入力手段14から入力された設定流量に対し大きな偏差をもった場合、高い精度と応答性をもって設定通りのガス流量を使用者3に供給することが求められる。基本的に、設定流量に対する偏差をなくすためには、偏差の大きさに応じて出力を決定する比例制御(P制御)を用いればよいが、比例制御だけだと最終的にオフセットが残ってしまう。このオフセットを取り除くためにも積分動作を加えた制御(I制御)が必要になる。そこで、本発明の流量制御手段15は、その制御方法としてPI制御を用い、更に必要であれば微分動作(D制御)を加えたPID制御を用いても良い。
ここで、PID制御によって得られるコントロールバルブへの、時間tにおける出力u(t)を考えると、各制御パラメータとして、K:比例ゲイン、T:積分時間、T:微分時間、そして、e(t):第1流量測定手段16による測定結果と設定流量の偏差とすると、u(t)=K{e(t)+1/T×∫e(t)dt+Tde(t)/dt}という式によって表すことができる。なお、このとき、T=0とすることで、u(t)はPI制御によって得られる流量調節手段13への出力となる。
その際、使用者3へ呼吸用ガスを供給するのに、高い応答性、精度及び安定性を持ちながらも、使用者3に供給されるガス流量が発振しない、といったことが求められる。そこで、このような面からも、具体的な制御周期およびPIDパラメータとしては、用いる流量測定手段の精度にもよるが、たとえば超音波式流量計を用いてPI制御を行なう場合には、制御周期3秒以内、K=0.1〜0.5、T=2.0〜5.0といった値を採用することが好ましい。また、第1流量測定手段16による測定結果がある一定の範囲に入っている場合には制御を行なわない、不感帯を設けるようにしても良い。この場合、不感帯としては、設定流量の±10%以内とするのが適当である。
また、前記流量制御手段15は、電源投入時や設定ガス流量を切り替える時などのような制御開始時には、各設定ガス流量に応じて前記制御パラメータに初期値を出力するようにすることが好ましい。何故ならば、このような機能を付与することによって、より早く設定ガス流量に到達させることが可能になるからである。また、多数の呼吸用気体供給装置を製造する場合のように、流量調節手段13のバラツキなども考慮に入れて、このような初期値としては、たとえば記憶装置を設置し、装置ごとに最適な初期値をそれぞれ記憶させることも可能である。また、より安定した制御を可能とするために、本発明の流量制御手段15に送信される実測流量値として移動平均値を採用して、流量測定手段16での測定結果のばらつきやスパイク的なノイズを抑えることが好ましく、移動平均値を算出するためのデータ数としては5〜20点程度が望ましい。
ところで、カニューラ19aやチューブ19bが折れたり潰れたりした場合には、使用者3に供給されるガス流量は急激に減少する。そうすると、流量測定手段16による実測流量値が設定流量値から大きくずれる。このような場合には、流量制御手段15は、実測流量値と設定流量値との間の偏差に応じて、Kパラメータを変化させる。このようにして、Kパラメータを変化させることで、急激なガス流量の変化に対してより早く対応することが可能となる。また、カニューラ22やチューブ21が折れるなどしたときには、設定流量を維持するためにコントロールバルブの開度が上がった状態になるが、このようなカニューラ22やチューブ21の折れが取り除かれた場合にも、すばやく適切な開度まで戻すことが可能となる。
その際、Kパラメータを変化させる実測流量値の閾値としては、設定流量値が0.75LPM以上のときには設定流量値の±10%程度、設定流量値が0.75LPM未満では設定流量値の±20〜40%程度とするのが適当である。このとき、Kパラメータ値は、閾値を越えた場合には一定の増加量をもたせるか、もしくは設定流量との差に応じて比例的に増加させることが好ましく、Kパラメータ値を大きくしすぎると、コントロールバルブへの出力の変化量が大きくなりすぎ、使用者に供給される流量が常に閾値を超えた範囲で発振してしまうおそれがある。したがって、Kパラメータ値は平常の制御時の10倍以下で変化させることが好ましい。
本発明の装置は、以上に述べたような構成を有するので、装置本体とカニューラ19aの間に延長チューブ19bを取り付けたり、装置本体から使用者3までの距離を長くしたりした場合や、カニューラ19aやチューブ19bが折れたり潰れたりして、一時的にガス流量が低下する場合などにも十分に対応できる。すなわち、本発明では、実測したガス流量に基づいて使用者に供給するガス流量を制御しているために、ガス流量を低下させること無く安定かつ精度良く使用者3へ呼吸用ガスを供給することを可能とする。
また、当然のことながら、血液中の酸素飽和度などの使用者3に係る生体情報が変化した場合にも、変化した生体情報を生体情報検知手段2によって検知することで常にモニターしているために、検知した生体情報を制御変数として、制御条件入力手段14によって予め設定された生体情報と比較して、その偏差を流量制御手段15へフィードバックして流量調節手段13の開閉度を制御することによって、予め設定した適正な生体情報に合致するようにできる。
また、生体情報として血液中の酸素飽和度だけでなく、使用者3の脈拍や呼吸数などの生体情報を生体情報検知手段2によってモニターしておくと、このような生体情報に何らかの変化が生じた場合に、使用者に異常が生じたことを周囲の人などに警報を発することができるなどの処置を行なうことができる。
以上に述べた実施例1では、流量調節手段13であるコントロールバルブの開度を制御することによってガス流量をフィードバック制御する方式であり、この方式は酸素ボンベのような耐圧容器に充填された高圧の呼吸用ガスを単に減圧して使用する場合には有効である。しかしながら、ファン、ブロワ、コンプレッサなどのようにモータによってインペラなどを駆動する手段(本発明では、この手段を“気体輸送手段”と称することにする)によって呼吸用ガスを使用者に供給するような方式の呼吸用気体供給装置1に対しては、以下に述べるような理由から、省エネルギーという点で問題がある。
まず、このような方式の呼吸用気体供給装置1では、使用者へ所定量の呼吸用ガスを供給するための流量調節手段13として、駆動モータを有するファン、ブロワ、コンプレッサなどの回転数を調節する手段を使用する。しかも、通常、これらのファン、ブロワ、コンプレッサなどは、定速運転を行って常に一定流量の呼吸用ガスを供給するようになされている。そして、このようにして供給された呼吸用ガスに対して、流量調節手段13であるコントロールバルブを使用して、このコントロールバルブの開度を調整することによって、使用者3へ供給する呼吸用ガスの流量値や圧力値が制御される。
なお、この実施例1の方式は、手軽で設備費も安価であって、この点で十分なメリットを備えているが、その反面で、コントロールバルブの開度を絞って呼吸用ガスの流量を調整しようとすると、エネルギー損失が大きくなる上に、低流量の呼吸用ガスを使用者3へ供給するケースが生じても、ファン、ブロワ、コンプレッサなどの気体輸送手段からの呼吸用ガスの供給能力をこれに対応して調整することができず、常に一定能力に維持して運転しなければならないというデメリットもある。
そこで、実施例2では、実施例1が有する前記デメリットを解消できる装置を提供するものである。すなわち、以下に述べる実施例2の装置の一大特徴とするところは、使用者に適切に調節された呼吸用ガスを供給するために、実測したガス流量と共に検出した生体情報を制御変数として、気体輸送手段であるファン、ブロワ、コンプレッサなどの駆動モータの回転数を適切に調節して、使用者に適切な流量と酸素濃度を有する呼吸用ガスを好適に供給することができることである。
したがって、この実施例2の装置では、ファン、ブロワ、コンプレッサなどの気体輸送手段に付設された電動機(モータ)の回転数をフィードバック制御によって調節して、使用者3に供給する呼吸用ガスの流量や圧力を変更する。そして、これによって、使用者3へ供給する呼吸用ガスを適正量に制御しながら、使用者に係る血液中の酸素飽和度などの生体情報検知手段2によって検出された生体情報を適正な値となるようにフィードバック制御することを一大特徴とする。
すなわち、実施例2の流量調節手段は、実施例1のようなコントロールバルブの開閉度を制御する代わりに、ブロワやコンプレッサの駆動源であるインダクションモータ(誘導電動機)や直流ブラシレスモータの回転数を制御する。つまり、これらのインダクションモータや直流ブラシレスモータなどからなるモータ13a’にインバータを付設することによってモータの回転数を可変とし、これによってモータを可変速駆動して、呼吸用ガスの流量や酸素濃度を制御する。
そうすると、ファンやブロワなどの気体輸送手段を駆動するモータの特性は、そのトルクが速度の2乗にほぼ比例するので、運転速度の減少に伴ってトルクが減少し、このために、モータを駆動する動力(電力)が少なくなって、省エネルギー運転が可能となる。しかも、このような制御によってモーターをより低い回転数で運転することができれば、発生する騒音や振動を低減することも可能となって、安静な使用環境が要求される場合にはより有利となる。
さらには、このように、実施例2の装置では、流量調節手段によるエネルギー損失が無くなる上に、供給する呼吸用ガスの流量や圧力に対応させてブロワやコンプレッサなどの気体輸送手段を低速運転できるために、系全体の消費電力を小さく抑えることができ、ランニングコストを低減できるという大きな利点を有している。
なお、実施例2で好適に使用できるのは、インダクションモータや直流ブラシレスモータである。中でも、直流ブラシレスモータは、騒音の発生が少なく、その信頼性の高さや高寿命などの理由により、オーディオ機器やOA機器などの民生用機器からロボットや工作機などの産業用機器に至るまで幅広く用いられており、また、ファン用モータやコンプレッサ用モータなどにおいても多方面に用いられている。このような直流ブラシレスモータは、例えば3相2極式の場合には、星形結線された3つのコイルにより形成されたコイル組立体が固定されたステータと、2つの磁極を有する永久磁石が取り付けられたロータとを有している。
また、このロータの回転軌道近傍には、回転方向に向けて等間隔で配置されたホール素子などの位置検出手段が設けられており、これらの位置検出手段によりロータの回転位置が検出されるようになっている。そして、この検出信号のオンオフタイミングに基づいて、3つのコイルのうち2つのコイルに対する通電状態を順次切り替える、すなわち転流を繰り返すことにより、コイルと永久磁石とを回転方向に向けて吸引、反発させてロータに回転力を生じさせるようになっている。
コイルへの通電状態の切り替えを行なう手段としては、例えば3相2極式の場合には、正極側のスイッチング素子と負極側のスイッチング素子とを有するスイッチング素子対を3相分設け、それぞれのスイッチング素子対が並列に配置されたスイッチング回路が用いられている。また、各相のスイッチング素子間はそれぞれ対応するコイルの非結線端と接続されており、全体としていわゆる3相インバータ回路となっている。これらのスイッチング素子としては、トランジスタやFETのように駆動信号によりオンオフ制御が可能な半導体素子が用いられている。
これらのスイッチング素子には制御部が接続されており、この制御部は、それぞれのコイルに所定の順序で電流を転流させてロータを所定の方向に回転させるために、1つのスイッチング素子対の正極側トランジスタと他のスイッチング素子対の負極側トランジスタとを、それぞれ所定の順序で組み合わせてオン状態とするように、前述の位置検出手段からの検出信号に基づいて所定のスイッチング素子に向けて駆動信号を出力するようになっている。したがって、この直流ブラシレスモータは、制御部が出力する駆動信号により制御されることになる。
以下、実施例2に係る呼吸用気体供給装置の概略構成を模式的に例示した説明図である図2を参照しながら、実施例2を詳細に説明する。
前記図2において、実施例1に係る図1と大きく異なるのは、実施例1では、流量調節手段13として、コントロールバルブのような調節弁を使用するのに対して、実施例2では、流量調節手段13’として、モータ13a’、インバータ13b’、軸流ファン13c’(あるいは、ブロワ)を少なくとも含んで構成される点である。なお、図2に例示した実施例2に付した参照符号について付言しておくと、流量調節手段13’以外の全ての構成要素は、図1に記載した参照符号で示されるものと同様の機能を有する構成要素に準拠するものとする。なお、図1を用いて実施例1で説明した内容の中で説明が重複するものについては、ここでは説明を省略する。
実施例1と同様に実施例2の装置は、適切な濃度と流量を有する呼吸用気体を生体情報検知手段2によって検出された生体情報の変化に対応してフィードバック制御しながら使用者3へ供給する手段を備えている。このフィードバック制御は、予め適正値に設定した酸素飽和度などの生体情報に対して、使用者3の指先31などを流れる血液中から酸素飽和度などの生体情報を制御変数として生体情報検知手段2によって検出し、検出した生体情報が予め設定した生体情報と乖離する場合に、検出した生体情報(実測酸素飽和度)が予め設定した生体情報に一致するように、呼吸用気体を調整して供給することによって行われる。
すなわち、使用者3の血液中の酸素飽和度が設定値よりも低下していることが生体情報検知手段2によって検出されると、流量制御手段15からの指令によって流量調節手段13を制御し、これによって使用者3へ供給する呼吸用気体の流量を適正にフィードバック制御することによって、使用者3の血液中の酸素飽和度が常に正常値に維持されるようにフィードバック制御されるのである。
ただし、実施例1と同様に実施例2においても、使用者3が安定した容態を維持しながら安静な状況で本発明の装置を使用する場合には、医師などの処方に基づいて適正な酸素濃度と流量を有する呼吸用気体を供給するようにしておけば、使用者3の生体情報はほとんど変化しないでほぼ定常状態で推移することとなる。したがって、このような場合には、使用者3の生体情報を使用したフィードバック制御をほとんど行なう必要は無くなり、医師の処方などに応じて呼吸用ガスの流量や濃度の制御が主体的に行なわれることとなる。
このような制御においては、図2に例示したように、まず流量測定手段16によって測定された呼吸用ガスの流量情報を流量制御手段15へ送信して、制御条件入力手段14から予め入力された医師などによって処方された設定流量値と比較されて、その偏差がゼロとなるようにフィードバック制御される。勿論、このときの流量制御は、インバータ13b’付軸流ファン13c’の駆動モータ13a’の回転数を適正にフィードバック制御することにより行われる。ただし、使用者3の血液中の酸素飽和度が酸素飽和度測定手段21によって、予め設定された値よりも変化していることが検知されると、その偏差や変化速度などを流量制御手段15部で演算し、測定された使用者の酸素飽和度を正常な値に戻すために、使用者3へ供給する呼吸用ガスの流量を適正に制御される。
このとき、図3に例示したように、実施例1と同様なコントロールバルブを使用する流量調節手段13をインバータ13b’付の軸流ファン13c’を使用する流量調節手段13’と直列又は並列(図の例では“直列”に配設している)に併設して、生体情報に基づく呼吸用ガスの制御と、医師の処方に基づく一定流量と一定酸素濃度の呼吸用ガスの制御とを分離して個別に行なうような方式を採用することもできる。
その際、呼吸用ガスの流量や圧力をフィードバック制御するための流量制御手段15としては、具体的にはマイクロプロセッサを搭載した電子回路を装着した制御装置によって行われるのが一般的であって、このような場合には、流量調節手段13と13’の両方を一台の流量制御手段15で制御するようにしても良い。また、流量調節手段13と13’とをそれぞれ別々に制御するために、2つの流量制御手段15と15’を設けることによって、流量調節手段13と13’を専用にそれぞれ個別制御するようにしても良い。
また、安静時のように使用者3の体調が安定している場合に呼吸用気体供給装置1を使用するケースでは、生体情報に基づく制御ループを停止して、医師などの処方に基づく予め設定された流量や酸素濃度を有する呼吸ガスを供給する制御ループだけを使用するようにしても良い。したがって、このような場合に備えて、制御モードを切り替えるスイッチを設けて、生体情報に基づく制御を採用するかどうかを選択できることが好ましい。
次に、前記実施例1では、呼吸用気体供給手段11の後流側に設けられたコントロールバルブなどの流量調節手段13の開閉度を制御したり、前記実施例2では、流量調節手段13’を構成する軸流ファン13c’の駆動モータ13a’の回転数をインバータ13b’によって制御したりする方式について説明した。しかしながら、本発明の装置は、呼吸用気体供給手段11自体に関しても適用することができるので、以下に実施例3として、このような実施形態について図4を参照しながら具体的に説明する。
実施例3では、実施例1及び実施例2と同様に、適切な酸素濃度と流量を有する呼吸用ガスを使用者3の生体情報(特に、血液中の酸素飽和度)の変化に対応してフィードバック制御しながら使用者3へ供給する手段を備えている。このフィードバック制御は、予め適正値に設定した酸素飽和度などの生体情報に対して、使用者3の指先31などを流れる血液中から酸素飽和度などの生体情報を制御変数として実測し、実測した生体情報が予め設定した生体情報と乖離する場合に、実測した生体情報(実測酸素飽和度)が予め設定した生体情報に一致するように、供給する呼吸用気体の流量を制御手段によって流量調節手段13による流量制御を実施する。また、これと共に、後述する呼吸用気体供給手段11の一部を構成するコンプレッサの回転数を制御することによって使用者3へ供給するガス流量を適正にフィードバック制御する。
ただし、実施例1及び実施例2と同様に本実施例3においても、使用者3が安静な状況であって、安定した容態を維持している状況下において、本発明の装置を使用する場合には、医師などの処方に基づいて適正な酸素濃度と流量を有する呼吸用気体を供給するようにしておけば、使用者3の生体情報はほとんど変化しないでほぼ定常状態で推移することとなる。したがって、このような場合には、使用者3の生体情報を使用したフィードバック制御をほとんど行なう必要は無くなり、医師の処方などに応じて呼吸用ガスの流量や濃度の制御が主体的に行なわれることとなる。
なお、図3に記載した参照符号については、同一の参照符号を有する構成要素は、実施例1と実施例2で説明した参照符号で示されるものと同様の機能を有するものとする。したがって、図1〜図4を用いて実施例1及び実施例2で説明した同一の参照符号を有する構成要素については説明が重複するので、ここでは説明を省略することとする。
図4に例示した実施例3は、本発明の装置として、ゼオライトなどの吸着体を充填した吸着筒(シーブベッド)で原料となる空気を処理して窒素(N2)ガスを吸着除去し、濃縮された酸素(O2)ガスを製造する酸素濃縮器に適用した場合の実施形態を示したものである。なお、この実施例3は、特に、前記吸着筒を使用して加圧と減圧を繰返し、連続的に高濃度の酸素ガスを製造する圧力変動式吸着方式、すなわちPSA方式(Pressure Swing Adsorption法)と呼ばれているものであって、吸着型の酸素濃縮装置として広く使用されているものである。
図4に例示した実施例3の呼吸用気体供給手段11は、前記PSA方式を採用した酸素濃縮装置に適用したものであって、大気から原料空気を取り込んで濃縮酸素を呼吸用ガスとして製造して、この呼吸用ガスを使用者3へ供給する役割を果たす。なお、この実施例3は、呼吸用気体供給手段11に設けられたコンプレッサの回転数を使用者3の生体情報に基づいて最適に制御しようとするものである。したがって、実施例1及び実施例2のように呼吸用気体供給手段11の後流側に設けられた流量調整手段13と13’のみを制御するものではない点において、これら実施例1及び実施例2とは異なる。
この図4に例示した実施例3の呼吸用気体供給装置1は、図示したように、PSA方式の呼吸用気体供給手段11として、濾過手段11a’、コンプレッサ11b’、切替え弁11c’、吸着筒11d’、逆止弁11e’、アキュムレータタンク11f’、そしてインバータ11g’を含んで構成されている。なお、濾過手段11a’は外部空気中から微小なゴミ、細菌などの異物を除去して清浄な空気をコンプレッサ11b’へ供給し、コンプレッサ11b’は供給された空気を加圧して吸着筒11d’へ供給する。
このとき、吸着筒11d’には、空気中の酸素ガス分子よりも窒素ガス分子を選択的に吸着する前述のゼオライトような吸着剤が充填されており、ここで空気中の窒素ガスを吸着して除去することによって、濃縮された酸素ガスを含む呼吸用ガスは逆止弁11e’を介してアキュムレータタンク11f’へ供給して一時的に蓄えられる。そして、このようにしてアキュムレータタンク11f’に一時的に蓄えられた呼吸用ガスは、調圧手段12によって使用者3に供給するのに適した圧力条件に調圧される。
その際、酸素ガスよりも窒素ガスを選択的に吸着する吸着剤を充填した吸着筒11d’としては、1筒式、2筒式の他に3筒以上の多筒式の吸着筒11d’(なお、図4の例は3筒式である)が用いられ、コンプレッサ11b’としては揺動型空気圧縮機が用いられるほか、スクリュ式、ロータリー式、スクロール式などの回転型空気圧縮機が用いられる場合もある。このとき、吸着剤として用いられるゼオライトは、アルミナや珪酸を主成分とするものであり、高圧下で空気中の窒素ガスを選択的に吸着し、低圧下で吸着した窒素ガスを放出するという性質を持っている。また、この種の吸着剤は空気中の水分を吸着する性質をもっている。
したがって、空気中から高濃度の酸素ガスを製造するためには、一本の吸着筒11d’のもとでは窒素や水分の吸着により酸素分離能が低下してくるため、複数本の吸着筒11d’を使用して高圧と低圧を切替え弁11c’を使用して切り替えることにより効率よく窒素を吸着、脱着させながら濃縮酸素ガスを製造する方式が採用されている。即ち、一本の吸着筒11d’が加圧されて窒素ガスを吸着している時は、他の吸着筒11d’を減圧して所望のパージガス(例えば生成した濃縮酸素ガスの一部)をフラッシュして窒素ガスを放出させるようにし、同様な切替えを切替え弁11c’によって交互に行なうことにより濃縮酸素ガスを効率的に製造できる。なお、前記切替え弁11c’は、複数本(本例では3本)の吸着筒11d’による窒素ガス吸着(濃縮酸素ガスの生成)と窒素ガスのパージ(濃縮酸素ガス生成能の回復)を切り替える役割を果たし、通常は電磁部弁が使用される。
以上に述べたようにして、実施例3に記載の呼吸用気体供給手段11では、大気から濃縮された酸素ガスを製造して使用者3へ呼吸用ガスを供給する役割を果たすが、このようにして供給される呼吸用ガスの酸素濃度及び/又は流量は、図示した酸素濃度・流量測定手段16’によって実測された酸素濃度と流量によって制御される。なお、このとき使用する酸素濃度・流量測定手段16’としては、既に述べたように超音波式流量計を使用することが好ましい。何故ならば、このような超音波式流量計を使用すれば、呼吸用ガスの流量と共に、安価かつ間便に酸素濃度をも同時に測定することができるからである。したがって、製造される呼吸用ガス中の酸素濃度が適当な値に維持されているかどうかをこれによって常にモニターすることができる。ただし、酸素濃度を測定する他のジルコニア酸素センサーなどの周知の手段をこの超音波式流量計とは別に設けるようにしてもよい。
なお、酸素濃度・流量測定手段16’として、流量測定にのみに特化させるならば、前記超音波式流量計のほかに、層流式流量計や乱流式流量計(ベンチュリー管式など)、あるいは、ガス流量を重さ(質量流量、マスフロー)で検知する質量流量計、熱式流量計、差圧式流量計などを使用可能である。
実施例3では、供給される呼吸用ガスの流量制御だけでなく、呼吸用ガス中の酸素濃度を測定して、その酸素濃度を制御することもできるので、この点について簡単に説明する。実施例3で使用する呼吸用気体供給手段11は、PSA方式による濃縮酸素の製造装置によって製造された呼吸用ガスを使用者3へ供給する。ただし、このPSA方式では酸素と同時にアルゴン(Ar)ガスも濃縮されるため、空気を原料として製造される呼吸用ガスの酸素濃度の上限値は95.4%であるとされている。したがって、実施例3では、この上限値より少し低い一定の酸素濃度になるように制御しようとするものである。
PSA方式による濃縮酸素の製造においては、濃縮酸素の濃度はコンプレッサ11b’の能力によって変動するため、酸素濃度の制御は、酸素濃度・流量測定手段16’によって検出された酸素濃度に対応させて、コンプレッサ11b’の回転数を制御することによって行なうことができる。なお、このコンプレッサ11b’の回転数制御は前述のようにインバータ11g’によって生成される周波数により、コンプレッサ11b’を駆動するモータ(図示せず)を制御することによって実施できることは言うまでもない。
通常、このコンプレッサ11b’の回転数制御部は、濃縮酸素ガスの酸素濃度を検知する酸素濃度・流量測定手段16’による検知濃度情報に基づいて実施する。すなわち、測定された酸素濃度値が所定の酸素濃度値の許容範囲内に収まっているときは、コンプレッサ11b’の回転数をそのままの回転数に維持する。しかしながら、測定酸素濃度値が設定された所定の酸素濃度値を超えるときには、コンプレッサ11b’の回転数を低下させる。逆に、測定酸素濃度値が設定された所定の酸素濃度値を下回るときには、コンプレッサ11b’の回転数を上昇させる。このようにすれば、呼吸用気体供給手段11から供給する呼吸用ガスの酸素濃度値を常に最適な値に設定して供給することができる。
ところが、本実施例3では、使用者3の指先31などに設けられた酸素飽和度センサーによって検出された酸素飽和度値を酸素飽和度測定手段21から生体情報として制御手段15’にフィードバックすることができる。そうすると、例えば、使用者3の血液中の酸素飽和度値が、予め制御条件入力手段14からインプットした設定値より高い値になっている場合には、高濃度の濃縮酸素ガスを供給する必要がないので、コンプレッサ11b’の回転数を低下させて、より低い酸素濃度を有する呼吸用ガスを使用者3に供給することができ、省エネルギー運転が可能となる。なお、この場合には、使用者3に供給する呼吸用ガスの濃度については、酸素濃度値を大きく変動させるように制御をすることは好ましいことではない。そこで、使用者3の血液中の酸素飽和度値が高い値を維持していたとしても、予め設定した下限値に維持しながら制御することが好ましい。
逆に、使用者3の血液中から測定された測定酸素飽和度値が、予め制御条件入力手段14からインプットした設定値より低い値になっている場合には、予め設定された酸素濃度値に合致するように、コンプレッサ11b’の回転数を上昇させて、使用者3に供給する呼吸用ガスの酸素濃度を上昇させる。なお、この場合には、既に述べたように使用者3に供給する呼吸用ガスの酸素濃度値には上限値がある。つまり、PSA方式では酸素と同時にアルゴン(Ar)ガスも濃縮されるため、空気を原料として製造される呼吸用ガスの酸素濃度の上限値は95.4%であるとされている値よりも少し低い値を上限値として、予め設定しておくことが、コンプレッサ11b’の回転数を必要以上に上昇させることが無いため好ましい。
以上に述べた制御方式では、呼吸用ガスの酸素濃度値を制御するには、前述のような上限値と下限値とがあるため、このような場合には、使用者3へ供給する呼吸用ガスの流量を流量調節手段13によって使用者3の血液中の酸素飽和度が制御される。
以上に詳細に述べたように、本発明の呼吸用気体供給装置は、呼吸不全患者に限らず健常者であっても、使用者の容態変化に応じて呼吸用気体の吸引が必要な場合に使用する装置として利用可能である。しかしながら、中でも、呼吸不全患者の呼吸を補助するための装置として好適に利用可能であって、特に、肺結核後遺症、高炭酸ガス血症、慢性閉塞性肺疾患(COPD)、肺気腫などの治療に使用するのに好適に使用することができる。
本発明の呼吸用気体供給装置に対して生態情報検知手段として使用するパルスオキシメータを模式的に例示した概略構成図である。 空気中の酸素を濃縮して供給する酸素濃縮装置、あるいは高圧の濃縮酸素を充填した酸素ボンベなどを用いた場合の呼吸用気体供給手段に対してコントロールバルブを適用した実施形態例を示した概略ブロック図である。 呼吸用気体の流量調節手段としてインバータ付の軸流ファンを使用した場合の実施形態例を示した概略ブロック図である。 圧力変動式吸着方式(PSA方式)の呼吸用気体供給装置に本発明を適用した実施形態を示した概略ブロック図である。
符号の説明
1 呼吸用気体供給装置
2 生体情報検知手段
3 使用者
11 呼吸用気体供給手段
12 濾過手段
13 流量調節手段
14 制御条件入力手段
15 流量制御手段
16 流量測定手段
17 加湿手段
18 濾過手段
19a カニューラ
19b チューブ
21 酸素飽和度測定手段

Claims (6)

  1. 呼吸用気体を使用者へ供給するための呼吸用気体供給手段と、少なくとも使用者の血液中の酸素飽和度を含む生体情報を検知する生体情報検知手段と、前記呼吸用気体供給手段から供給される呼吸用ガスの流量を調節する流量調節手段と、前記生体情報検知手段によって検出された生体情報に基づいて少なくとも前記酸素飽和度が設定値と一致するように前記流量調節手段をフィードバック制御する流量制御手段とを少なくとも備えた呼吸用気体供給装置。
  2. ファン、ブロワ、及びコンプレッサなどの気体輸送手段を備えた呼吸用気体供給装置であって、前記流量制御手段が前記気体輸送手段を駆動する電動機の回転数をインバータによって制御する手段である、請求項1に記載の呼吸用気体供給装置。
  3. 前記流量調節手段がコントロールバルブの開閉度を調節する手段である、請求項1に記載の呼吸用気体供給装置。
  4. 前記生体情報検知手段がパルスオキシメータである、請求項1に記載の呼吸用気体供給装置。
  5. 前記呼吸用気体の原料となる空気を加圧するコンプレッサと、前期コンプレッサによって加圧された空気中の窒素ガスを選択的に吸着除去する吸着剤が充填された吸着筒とを少なくとも備えた圧力変動式吸着方式の酸素濃縮装置を前記呼吸用気体供給手段として備え、前記呼吸用気体供給手段から供給される呼吸用気体の酸素濃度を測定する酸素濃度測定手段と、前記生体情報検知手段によって検出された使用者の酸素飽和度に基づいて前記呼吸用気体供給手段のコンプレッサの回転数を制御して呼吸用気体の酸素濃度を制御する制御手段とを少なくとも備えている、請求項1に記載の呼吸用気体供給装置。
  6. 前記酸素濃度測定手段が超音波流量計であって、前記超音波流量計よって前記呼吸用気体供給手段から供給される呼吸用気体の酸素濃度と流量を測定する、請求項5に記載の呼吸用気体供給装置。
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