JP2005244570A - アンテナ異常検出装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】 受信帯域の相互変調歪によるノイズを定期的に測定、保存し、携帯端末を通じて遠隔の監視システムでモニタするためのアンテナ異常検出装置を提供する。
【解決手段】 送信及び受信を行うための送受信機101を備えた通信システム100に設けられ、送受信機101の受信帯域の中の分割された複数の狭帯域の周波数成分をレベル分析できる機能を備えた分析手段30と、分析手段30より得られる周波数分析結果を定期的に集計処理するためのデータ処理部8と、データ処理部8からの集計処理データと送受信機101から出力される通信システム100の回線利用率を示すキャリア数情報とを保存するための保存手段9と、保存手段9に保存された上記集計処理データと上記キャリア数情報とを遠隔地の監視装置に定期的に伝送するための携帯端末20とを備えたアンテナ異常検出装置1である。
【選択図】 図1

Description

本発明は、アンテナ異常検出装置に係り、特にアンテナ及び給電線系の相互変調歪が原因の異常検出に関するものである。
近年、携帯端末の普及率は増加の一途を辿り、それに対応するための無線機の通信方式として従来3分割であった使用周波数帯域を6分割して利用するハーフレートの導入等があり、1基地局当たりの回線利用率が高まって来ている。
このような状況の中で、これまで余り問題の無かった給電線系統、アンテナ系統が原因となる相互変調歪による受信障害の発生が新たに注目され、この異常についての対策が急務となって来ている。
一般に、非線形デバイスに2波以上の異なる周波数f1、f2(ここでは、f1<f2とする。)の信号が入力されると、相互変調生成波としてf2±f1、f2±2×f1、・・・・といった周波数成分の信号が生成される。
そして、アンテナを送受信兼用で使用し、受信ダイバシティ、送信ダイバシティなどの通信方式を用いている場合に、アンテナ、給電線系統に非線形要因が在ると無線機送信部から送信される複数の異なる周波数成分から上記に示したような相互変調生成波が形成される。その生成波による相互変調歪に無線機の受信帯域に重なる周波数成分が含まれていれば、これらの周波数成分はノイズ信号となり、無線機において混変調を来たし、混信・異常切断の要因となる。
相互変調生成波の発生原因箇所が給電線、アンテナである場合には、その原因は主にコネクタ間等の機械的・電気的接触部分の不良である。このような機械的・電気的接続の不良は、電気信号取り分けて高周波信号に対して非線形要因となっており、結果として相互変調歪を生じさせる。
通常、これら非線形要因による不適合の恐れがある場合には、主としてフィールドでの調査が必要となる。
図2は、従来技術の通信システムの構成図を示す。
図示したように、通信システム102の送受信系統は概略して無線機側の系統とアンテナ側の系統により構成される。
無線機側の系統は、送受信処理部110と、高周波信号増幅のための電力増幅器2a〜2cと、不要信号を除去するためのフィルタ3a〜3cと、送信信号と受信信号を分離するためのデュプレクサ4と、異常信号モニタ用のスペクトラムアナライザ60とを備えて構成されている。
アンテナ側の系統は、ダイバシティ受信のためのアンテナ10a、10cを備えて構成されている。
フィールド調査の方法は、図に示した構成及び接続状態で、周波数分析装置であるスペクトラムアナライザ60をモニタしながら、ゴムハンマで接触不良が発生している恐れのある給電線、アンテナの接続部位を軽く叩く。その時の受信帯域内のノイズレベルをモニタし、相互変調歪によるノイズの増加が発生していないかを確認することである。
図3は、モニタして得られた正常状態時の受信信号及びノイズ成分を示す。図の横軸は周波数(単位:MHz)を示し、縦軸は信号強度(単位:dBm)を示す。
受信帯域(1443MHz〜1453MHz)内で受信信号が正常に受信されていることが分かる。図に示した例では、受信した信号の強度は1450MHzで約−72dBmである。
なお、送信帯域(1491〜1501MHz)内の約−30〜−20dBmの強い信号は、電力増幅器2aからの送信信号がデュプレクサ4あるいはアンテナ10a、10cから回り込み、若しくは反射して戻ってきた送信信号を観測したものである。
図3の正常な状態に対して、接触異常が発生し、相互変調歪が生じた場合のノイズ成分を図4に示す。図の横軸は周波数(単位:MHz)を示し、縦軸は信号強度(単位:dBm)を示す。
相互変調歪による異常状態時には、受信帯域である1443〜1453MHz近傍にノイズが重畳しておりその信号強度は−80dBmを超える山なりのレベルであることが、図から見て取れる。この相互変調歪により受信帯域内で本来受信されるべき受信信号が10dB以上のノイズ重畳により影響を受けており、受信障害が生じていることがモニタできる。
異常接続部位があると、図に示したようにノイズが重畳された部分が顕著に現れるので、受信帯域内のノイズレベルをモニタすることによって、接続異常部位の有無を特定し、不具合発生場所を補修することができる。
なお、この出願の発明に関連する先行技術文献情報としては、次のものがある。
特開2002−135217号公報
しかしながら、フィールドでのこのような不適合による相互変調歪の発生度合いは、一定しておらず不安定である。これは、機械的・電気的接触異常の度合いや程度が不適合部位周辺の環境(温度、湿度、振動条件等)により絶えず変化しているためと考えられる。
従って、上記不適合の現象がフィールド調査のモニタ時に再現しない事があり得るし、長時間不適合の現象が発生しなかったりして、不適合再現までに長時間を要するという問題点がある。
更に、不適合部位の探求、特定のため、必要以上に既存設備をゴムハンマで叩くことで、設備の性能劣化を助長することにもなるという問題点もある。
また、元々上記不適合現象は、回線利用率が高まったことで相互変調歪による混変調等が顕著化したものである。
従ってゴムハンマ等で叩いて調査を行っている時に、偶々回線利用率が低いと相互変調歪が発生しないことになり、不適合が確認できないことも起こり得る。そのため、調査時に回線利用率が高くなっているのを確認するか、或いは該当セルの回線が繋がるように多数の子機を準備して強制的に回線利用率を高くするといった準備・補助作業も必要となる。
更に、受信障害が発生した際にその原因が上記に述べた相互変調歪以外の場合も多く、相互変調歪と特定できず原因不明のまま、設備の中で不適合可能性が高いと推定される部位の交換を行い個別に特性評価をして、そこで始めて原因が相互変調歪によるものと分かるケースもある。
これら不適合原因の切り分けを行うため、相互変調歪による受信帯域のノイズ発生率を定期的に測定、記録して、遠隔地に設けられた監視システムで長期にわたってモニタすることが必要であるという問題点がある。
このときモニタする周波数分析装置としてスペクトラムアナライザが用いられるが、一般的にこの装置は非常に高価であり、監視箇所が多い場合にはコスト面で適切でないという問題点がある。
また、モニタにより相互変調歪が原因であることを特定した上で、フィールドでの確認のための時期選定判断をすることが必要になるという問題点もある。
そこで、本発明の目的は、受信帯域の相互変調歪によるノイズを定期的に測定、保存し、携帯端末を通じて遠隔の監視システムでモニタするためのアンテナ異常検出装置を提供することにある。
本発明は上記目的を達成するために創案されたものであり、第1の発明は、送信及び受信を行うための送受信機を備えた通信システムに設けられ、上記送受信機の受信帯域の中の分割された複数の狭帯域の周波数成分をレベル分析できる機能を備えた分析手段と、該分析手段より得られる周波数分析結果を定期的に集計処理するためのデータ処理部と、該データ処理部からの集計処理データと上記送受信機から出力される上記通信システムの回線利用率を示すキャリア数情報とを保存するための保存手段と、該保存手段に保存された上記集計処理データと上記キャリア数情報とを遠隔地の監視装置に定期的に伝送するための携帯端末とを備えたアンテナ異常検出装置である。
第2の発明は、上記携帯端末の使用周波数が、上記送受信機の受信帯域に含まれないものである。
第3の発明は、上記分析手段が、受信帯域の中を分割し狭帯域の周波数成分に選別する周波数選別器と、該周波数選別器からの出力を増幅する電力増幅器と、該電力増幅器からのアナログ信号をデジタル信号に変換するA/D変換器とを備えたものである。
本発明によれば、アンテナ異常検出装置によって受信帯域の相互変調歪によるノイズを定期的に測定、保存し、携帯端末を通じて遠隔の監視装置でモニタできる優れた効果を発揮する。
以下、本発明の好適実施の形態を添付図面にしたがって説明する。
図1は、本発明の好適実施の形態であるアンテナ異常検出装置を備えた通信システムの例を示す構成図である。
図示したように、通信システム100の送受信系統は概略して無線機側の系統とアンテナ側の系統とにより構成される。
無線機側の系統は、送信及び受信を行うための送受信機(無線機)101と、受信帯域の異常を検出するためのアンテナ異常検出装置1とを備えて構成される。
アンテナ側の系統は、ダイバシティ受信のためのアンテナ10a、10cを備えて構成される。
送受信機(無線機)101は、送信/受信のための信号処理を行う送受信処理部11と、電力増幅のための電力増幅部2a〜2cと、不要信号を除去するためのフィルタ3a〜3cと、送信信号と受信信号を分離するためのデュプレクサ4とを備えて構成される。
アンテナ異常検出装置1は、送受信機101の受信帯域の中の分割された複数の狭帯域の周波数成分をレベル分析できる機能を備えた分析手段30と、分析手段30でレベル分析して得られた周波数分析結果を集計処理するためのデータ処理部(以下、パーソナルコンピュータと称する)8と、パーソナルコンピュータ8で集計処理された集計処理データを保存するための保存手段であるデータファイル9と、送受信機101の送受信処理部11から出力されるキャリア数情報を伝送するための信号線18と、パーソナルコンピュータ8で集計処理したデータを定期的に遠隔の監視装置(システム)に伝送するための携帯端末(例えば、携帯電話)20とを備えて構成される。
分析手段30は、受信帯域の中を分割し狭帯域の周波数成分に選別するための周波数選別器5a〜5cと、周波数選別器5a〜5cで選別された周波数成分の出力を電力増幅するための電力増幅器6a〜6cと、電力増幅されたアナログ信号をサンプリングしデジタル信号に変換するためのA/D変換器7a〜7cとを備えて構成される。
アンテナ異常検出装置1の分析手段30は、相互変調歪によるノイズ増加異常を検出するために設けられ、送受信機101の受信帯域の中の分割された複数の狭帯域の周波数成分をレベル分析できる機能を備えている。
パーソナルコンピュータ8は、分析手段30でレベル分析して得られた周波数分析結果を定期的に集計処理する機能を備えている。すなわち、パーソナルコンピュータ8は、A/D変換器7a〜7cで変換されたデジタル信号を集計処理し、また送受信処理部11から定期的若しくは必要に応じて送出される通信システム100の回線利用率を示すキャリア数情報を収集し、定期的に保存するためにデータファイル9に出力する。
パーソナルコンピュータ8は、必要に応じてデータファイル9に保存された周波数成分のレベル分析結果である集計処理データ及びキャリア数情報を取り出し、取り出した集計処理データ及びキャリア数情報を定期的に携帯端末20に出力する。
データファイル9は、パーソナルコンピュータ8で集計処理した集計処理データを蓄積・保存し、送受信処理部11から出力されパーソナルコンピュータ8に伝送されたキャリア数情報を保存するための保存手段である。データファイル9は、パーソナルコンピュータ8の要求に応じて、データファイル9に保存された集計処理データ及びキャリア数情報をパーソナルコンピュータ8に出力する機能を備えている。
携帯端末20は、データファイル9に保存された集計処理データ及びキャリア数情報をパーソナルコンピュータ8を介して受けとり、遠隔地に設けられた図示しない監視システムに送信する。
ここで、周波数選別器5a〜5cで選定する周波数は、送受信機101と通信を行う当該エリアの携帯端末間で設定されている送受信周波数を選択するとよく、この選択により送受信機101と通信を行う当該エリアに存在する携帯端末との通信のいかんに関わらずアンテナ異常検出装置1による受信帯域のモニタが円滑に行なわれる。
送受信処理部11は、受信端子11b、11cと、送信端子11aと、キャリア数出力端子11dとを備えており、外部(図示しない移動機、携帯電話等)との通信のための送信及びダイバシティ受信を行うことができる機能を有し、分析手段30が周波数分析結果の取得時に送受信処理部11からパーソナルコンピュータ8にキャリア数情報を出力することができる。
電力増幅器2aは送受信処理部11からの送信信号を、電力増幅部2b、2cは外部からの受信信号をそれぞれ増幅し出力する機能を有する。フィルタ3aは、送信信号に含まれる不要信号成分を除去し、フィルタ3b、3cは、受信信号に含まれる不要信号成分を除去し、送受信機101の受信帯域幅を決定している。
デュプレクサ4は、送信側端子4a、受信側端子4b、共通端子4cを有しており、通信システム100における送信信号と受信信号の分離を行い、送受信処理部11からの送信信号をアンテナ10aに、外部からの受信信号を送受信処理部11にそれぞれ送出する機能を有する。
アンテナ10aは、移動機との送受信を行うためのダイバシティのための空中線であり、アンテナ10cは、移動機からの信号を受信するダイバシティのための空中線である。アンテナ10a、10cは共にダイバシティ方式の受信を行うために複数設けられたものであり、通常その空中線の数は送受信処理部11の受信端子11b、11cの数と一致し、空中線の数(すなわち、受信端子の数)はダイバシティ受信の経路の数を示している。
周波数選別器5a〜5cは、電力増幅器2bから出力された信号を予め決められた周波数成分に選別するための機能を有し、選別された周波数成分(若しくは、周波数帯)を出力する。周波数選別器の一例としては、帯域濾波器(バンドバスフィルタ)が使用される。電力増幅器6a〜6cは、周波数選別器5a〜5cで選別された特定の周波数成分の信号を増幅するための機能を有し、電力増幅した信号を出力する。電力増幅器の一例としては、利得器が使用される。
A/D変換器7a〜7cは、電力増幅された特定の周波数成分のアナログ信号をサンプリングしデジタル信号に変換する機能を有し、変換したデジタル信号をパーソナルコンピュータ8に出力する。
以上のような構成により成り立つ通信システム100は、次に説明するように接続されている。
送受信処理部11の送信端子11aは、送信系統の電力増幅器2aの入力側に接続されており、電力増幅器2aの出力側はフィルタ3aの入力側に接続されている。フィルタ3aの出力側は、デュプレクサ4の送信側端子4aに接続されている。デュプレクサ4の共通端子cは、給電線を介して送受信のためのアンテナ10aに接続されている。
デュプレクサ4の受信側端子4bは、受信系統のフィルタ3bの入力側に接続されており、フィルタ3bの出力側は受信信号を増幅するための電力増幅器2bの入力側に接続されている。電力増幅器2bの出力側は、送受信処理部11の受信端子11bに接続されている。
また、電力増幅器2bの出力側には分岐して受信系統の周波数帯域のアナログ信号をモニタできる端子が設けられており、この端子はアンテナ異常検出装置1の周波数選別器5a〜5cの入力側にそれぞれ分岐・並列して接続されている。
周波数選別器5aの出力側は、電力増幅器6aの入力側に接続され、電力増幅器6aの出力側はA/D変換器7aの入力側に接続され、A/D変換器7aの出力側はパーソナルコンピュータ8に接続されている。
周波数選別器5bの出力側は、電力増幅器6bの入力側に接続され、電力増幅器6aの出力側はA/D変換器7bの入力側に接続され、A/D変換器7bの出力側はパーソナルコンピュータ8に接続されている。
周波数選別器5cの出力側は、電力増幅器6cの入力側に接続され、電力増幅器6aの出力側はA/D変換器7cの入力側に接続され、A/D変換器7cの出力側はパーソナルコンピュータ8に接続されている。
なお、簡単表記のため本実施の形態の説明においては、周波数選別器5a〜5c、電力増幅器6a〜6c、A/D変換器7a〜7cは、選別する周波数成分(若しくは、周波数帯域)の数を3に限った例としているが、アンテナ異常検出装置1の必要に応じてその数を増減させ選別する周波数成分(若しくは、周波数帯域)を決めるとよい。
パーソナルコンピュータ8には、遠隔地に設けられた監視装置にデータを伝送
するための携帯端末20及び集計したデータを保存するためのデータファイル9も接続されている。
もう一つのダイバシティ受信系統であるアンテナ10cは、給電線路を介してフィルタ3cの入力側に接続されている。フィルタ3cの出力側は、電力増幅器2cの入力側に接続されている。電力増幅器2cの出力側は、送受信処理部11の受信端子11cに接続されている。
送受信処理部11のキャリア数出力端子11dは、信号線18を介してパーソナルコンピュータ8に接続されている。
次に、アンテナ異常検出装置を有する通信システム及びの作用効果について説明する。
通信システム100は、送受信処理部11の送信端子11aから出力された複数の周波数を有する高周波信号を電力増幅器2aに伝送する。電力増幅器2aは、入力された高周波信号を電力増幅しフィルタ3aに出力する。電力増幅器2aから出力された高周波信号は、フィルタ3aに入力され、不要信号の除去が行われ、デュプレクサ4の送信側端子4aに入力される。
送信側端子4aに入力された不要信号除去済みの高周波信号は、共通端子4cから出力される。デュプレクサ4の共通端子4cから出力された高周波信号は、給電線を介してアンテナ10aに伝送され、アンテナ10aから移動機に向けて送信される。
送受信処理部11は、送信端子11aから送信を行う毎に、送信によるキャリア数をカウントする。カウントされたキャリア数は、送信された複数周波数の高周波信号のキャリアの数を示す情報であり、この通信システム100の回線利用率を意味している。
回線利用率を示すキャリア数情報は、送受信処理部11のキャリア数出力端子11dから定期的に出力されるか又はパーソナルコンピュータ8の要求に応じて出力され、信号線18を介してパーソナルコンピュータ8に送出され、パーソナルコンピュータ8で集計処理される。
アンテナ10a、10cは、ダイバシティ方式の受信を行うために設けられており、アンテナ10a、10cで受信された高周波信号の内で受信レベルの高い方の信号が送受信処理部11で選択され、復調処理される。
アンテナ10aで受信された高周波信号は、デュプレクサ4の共通端子4cに入力される。共通端子4cに入力された高周波信号は、受信側端子4bに出力される。受信側端子4bから出力された高周波信号は、不要信号除去のためフィルタ3bに入力される。フィルタ3bで不要信号が除去された高周波信号は、電力増幅器2bに入力される。電力増幅器2bに入力された高周波信号は、電力増幅され出力される。電力増幅器2bで電力増幅された高周波信号は送受信処理部11の受信端子11bに入力され、必要な復調・信号処理等が行われる。
一方アンテナ10cで受信された高周波信号は、不要信号除去のためフィルタ3cに入力される。フィルタ3cで不要信号が除去された高周波信号は、電力増幅器2cに入力される。電力増幅器2cに入力された高周波信号は、電力増幅され出力される。電力増幅器2cで電力増幅された高周波信号は送受信処理部11の受信端子11cに入力され、必要な復調・信号処理等が行われる。
電力増幅器2bから出力された高周波信号は、送受信処理部11に入力される他、分岐されアンテナ異常検出装置1の周波数選別器5a〜5cに入力される。
周波数選別器5aに入力された高周波信号から、予め設定された特定の周波数成分のみが選別され、電力増幅部6aに出力される。周波数選別器5aから出力された高周波信号は、電力増幅部6aに入力され電力増幅される。電力増幅部6aで電力増幅された高周波信号はA/D変換器7aに入力され、アナログ信号である高周波信号は、サンプリングされデジタル信号にA/D変換される。A/D変換器7aで変換された結果であるデジタル信号は、パーソナルコンピュータ8に入力され、パーソナルコンピュータ8で集計処理される。
周波数選別器5bに入力された高周波信号から、予め設定された特定の周波数成分のみが選別され、電力増幅部6bに出力される。周波数選別器5bから出力された高周波信号は、電力増幅部6bに入力され電力増幅される。電力増幅部6bで電力増幅された高周波信号は、A/D変換器7bに入力されアナログ信号である高周波信号は、デジタル信号に変換される。A/D変換器7bで変換された結果であるデジタル信号は、パーソナルコンピュータ8に入力され、パーソナルコンピュータ8で集計処理される。
周波数選別器5cに入力された高周波信号から、予め設定された特定の周波数成分のみが選別され、電力増幅部6cに出力される。周波数選別器5cから出力された高周波信号は、電力増幅部6cに入力され電力増幅される。電力増幅部6cで電力増幅された高周波信号は、A/D変換器7cに入力されアナログ信号である高周波信号は、デジタル信号に変換される。A/D変換器7cで変換された結果であるデジタル信号は、パーソナルコンピュータ8に入力され、パーソナルコンピュータ8で集計処理される。
パーソナルコンピュータ8に入力されたA/D変換器7a〜7cからのデジタル信号及び送受信処理部11から送出されたキャリア数情報は、パーソナルコンピュータ8で集計処理された後、データファイル9に送出され、データファイル9に保存される。
保存されたデータは、パーソナルコンピュータ8からの定期的な要求により、取り出され、携帯端末20に送出される。携帯端末20に送出されたデータは、携帯端末20から遠隔地の監視システムに送出される。
以上のようなプロセスの中で、回線利用率が高く、アンテナ10a或いはアンテナ10aに接続されている給電線、フィーダ系等に接触不良が発生した場合を想定する。
このとき、送受信処理部11の送信端子11aからは、複数の周波数からなる高周波信号が出力されており、電力増幅器2a、フィルタ3a、デュプレクサ4を介して、アンテナ10aに送出される。アンテナ10a周辺に接触不良やインピーダンス不整合がない正常な場合には、高周波信号の略全ての電力はアンテナ10aから送出される。
しかし、アンテナ10a或いはアンテナ10aに接続されている給電線、フィーダ系等に接触不良等が発生した際には、この高周波信号の電力の一部は接触不良個所で反射若しくは漏洩する。仮に、ここでは図中に示す接続部Rにおいて接触不良が発生したとする。この接続部Rでの接触不良による高周波電力の反射や漏洩は、相互変調歪の原因となり、通信システム100の受信系統に影響を与える。
接続部Rに生じた接触不良を要因とする相互変調歪は、その電力の一部が反射してアンテナ10aから送受信機101に戻る。この相互変調歪は、接続部R、デュプレクサ4、フィルタ3b、電力増幅器2bを順に経由して、送受信処理部11の受信端子11bに入力される。
相互変調歪の内、送受信処理部11の受信帯域と同じ周波数成分を有する歪信号は、デュプレクサ4をそのまま通過して、フィルタ3bでは除去分離されず、電力増幅器2bでそのまま電力増幅されノイズ信号として受信端子11bに入力されることになる。
この増幅された相互変調歪が、送受信処理部11の本来の受信帯域においてそのまま受信されるため、この変調歪が影響し受信帯域内での混変調、混信が生じ、顕著な場合には通信回線の異常切断を招く。
従来技術でも述べた通り、スペクトル分析して見ると相互変調歪が生じた場合には、図4に示すとおり受信帯域である1443〜1453MHz近傍にノイズが重畳しておりその信号強度は−80dBmを超える山なりのレベルであることが、図から見て取れる。すなわち、正常時に比べて受信帯域内で10dB以上ノイズレベルが高い事が分かる。
このノイズレベルのモニタ(観測)は、アンテナ異常検出装置1により行われる。周波数選別器5a〜5cで選別された周波数成分毎に、そのノイズレベルが電力増幅器6a〜6c、A/D変換器7a〜7cを介してデジタル信号となり、周波数成分毎のデジタル変換されたノイズレベルがパーソナルコンピュータ8に入力され、集計処理される。
このように分析され集計処理される周波数は、送受信機(無線機)101の受信帯域に含まれる周波数であり、かつ送受信機(無線機)101と通信を行う当該エリアの他の携帯端末間で設定されている受信周波数を除いた周波数を使用するとよい。
集計処理されたデータを、周波数毎に整列したものが、図4に示す特性図の受信帯域部分(受信帯域:1443〜1453MHz)である。
この相互変調歪により受信帯域内に本来あるべき受信信号がノイズ重畳により影響を受け、受信障害が生じていることがモニタできる。
パーソナルコンピュータ8は、デジタル変換されたデータを集計処理すると共に、必要に応じてキャリア数情報(回線利用率)をパーソナルコンピュータ8から送受信処理部11に問い合わせする。送受信処理部11は、キャリア数出力端子11dから信号線18を介してパーソナルコンピュータ8にそのキャリア数情報を定期的に又は適宜送出し、パーソナルコンピュータ8はキャリア数情報を取り込む。パーソナルコンピュータ8は、キャリア数情報とパーソナルコンピュータ8により処理された集計処理データとを定期的、自動的にデータファイル9に保存する。
定期的に収集したこれらのキャリア数情報、各周波数成分のレベル分析データは、携帯端末20を利用して遠隔地に置かれた監視装置(システム)に伝送される。
監視システムでは、伝送されたキャリア数により分かる回線利用率に対して定期的に観測される各周波数成分のノイズレベルの変動や経時変化等を集計し、送受信機101の受信帯域のノイズレベルを確認することで、発生した通信異常の原因が、相互変調歪によるものか否か、また何時の時期に受信帯域内のノイズレベルが増加するのかを知ることができる。
このアンテナ異常検出装置1を用いることによりノイズレベルの増加が相互変調歪によることが特定され、フィールドでの不適合確認や補修の計画が立てられ、修理作業を円滑に進められることに寄与する。
以上説明したように、本発明の実施の形態によりアンテナ系で発生する相互変調歪による受信帯域のノイズ発生量を定期的に測定、記録し、携帯端末を利用して、遠隔地に設置された監視システムで長期にわたってモニタすることで、相互変調歪の経時変化、発生日時、要因等について特定が容易となり、その結果、不適合対策における的を射た補修作業が可能となる。
また、従来技術においてフィールド調査に長い時間を要したり、不適合部位の探求、特定のため、必要以上に既存設備をゴムハンマで叩くことで、設備の性能劣化を助長していた問題点も解消される。
また、相互変調歪を再現させるため調査時に回線利用率が高くなっているのを確認するか、或いは該当セルの回線が繋がるように多数の子機を準備して強制的に回線利用率を高くするといった準備・補助作業も大幅に軽減され、場合によっては全く必要なくなる。
更に、受信障害が発生した際にその原因が相互変調歪によるものか、それ以外の原因によるものであるかの切り分けや特定も、このアンテナ異常検出装置1から伝送された情報及びデータを遠隔地の監視装置でモニタし、分析することにより容易にできるようになる。
また、これらフィールド調査の折りにスペクトラムアナライザのような極高価な測定器を使用する必要が無くなり、アンテナ異常検出を低コストで実現できるという優れた効果を得られる。
本発明は、携帯端末の通信システムのみならず、送受信系を有する無線通信システムに広く適用でき、容易に相互変調歪等のモニタを行うことができる産業上の利用可能性を有する。
本実施の形態であるアンテナ異常検出装置を含む通信システムの例を示す構成図である。 従来技術の通信システムの構成図を示す。 通信システムにおいてモニタして得られた正常状態時の受信信号及びノイズ成分を示す特性図である。 通信システムにおいてモニタして得られた相互変調歪の発生した状態のノイズ成分を示す特性図である。
符号の説明
1 アンテナ異常検出装置
2a、2b、2c 電力増幅器
3a、3b、3c フィルタ
4 デュプレクサ
4a 送信側端子
4b 受信側端子
4c 共通端子
5a、5b、5c 周波数選別機
6a、6b、6c 電力増幅器(利得器)
7a、7b、7c A/D変換器
8 パーソナルコンピュータ(データ処理部)
9 データファイル(保存手段)
10a、10c アンテナ
11 送受信処理部
11a 送信端子
11b、11c 受信端子
11d キャリア数出力端子
18 信号線
20 携帯端末(携帯電話)
30 分析手段
100 通信システム
101 送受信機(無線機)

Claims (3)

  1. 送信及び受信を行うための送受信機を備えた通信システムに設けられ、上記送受信機の受信帯域の中の分割された複数の狭帯域の周波数成分をレベル分析できる機能を備えた分析手段と、該分析手段より得られる周波数分析結果を定期的に集計処理するためのデータ処理部と、該データ処理部からの集計処理データと上記送受信機から出力される上記通信システムの回線利用率を示すキャリア数情報とを保存するための保存手段と、該保存手段に保存された上記集計処理データと上記キャリア数情報とを遠隔地の監視装置に定期的に伝送するための携帯端末とを備えたことを特徴とするアンテナ異常検出装置。
  2. 上記携帯端末の使用周波数が、上記送受信機の受信帯域に含まれない請求項1記載のアンテナ異常検出装置。
  3. 上記分析手段が、受信帯域の中を分割し狭帯域の周波数成分に選別する周波数選別器と、該周波数選別器からの出力を増幅する電力増幅器と、該電力増幅器からのアナログ信号をデジタル信号に変換するA/D変換器とを備えた請求項1または2記載のアンテナ異常検出装置。
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