JP2005241510A - ガスセンサ - Google Patents
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Abstract
【構成】 CuOあるいはNiOを5wt%程度添加したIn2O3膜を200〜400℃程度に加熱して、有機塩素化合物を検出する。
【効果】 四塩化炭素等の有機塩素化合物を高感度に検出できる。
【選択図】 図2
Description
この発明は、有機ハロゲン化合物の検出に関する。
大気汚染の防止のために、四塩化炭素(CCl4)、クロロホルム(CHCl3)、ジクロロメタン(CH2Cl2)、1,2ジクロロエタン(CH2ClCH2Cl)、塩化ビニル(CH2CHCl)、トリクロロエチレン(CHClCCl2)、テトラクロロエチレン(CCl2CCl2)などの大気中の有機塩素化合物の検出が必要とされている。また同様にフロン134a(CH2FCF3)などのフロン化合物の検出も必要で、さらに土壌汚染の検出などのために、これらの有機ハロゲン化合物の土壌中の含有量の検出も必要とされている。ところで発明者らは、In2O3膜が塩素ガスの検知に有効であることを見出した(非特許文献1)。そして発明者は、In2O3を有機ハロゲン化合物に対して高感度化する添加物を探索し、この発明に到った。
Sensors and Actuators B,83,190-194(2002)
Sensors and Actuators B,83,190-194(2002)
この発明の基本的課題は、有機ハロゲン化合物を高感度で検出できるガスセンサを提供することにある。
請求項2の発明での追加の課題は、四塩化炭素またはクロロホルムを選択的に検出できるガスセンサを提供することにある。
請求項3の発明での追加の課題は、各種有機ハロゲン化合物を特に高感度で検出できるガスセンサを提供することにある。
請求項2の発明での追加の課題は、四塩化炭素またはクロロホルムを選択的に検出できるガスセンサを提供することにある。
請求項3の発明での追加の課題は、各種有機ハロゲン化合物を特に高感度で検出できるガスセンサを提供することにある。
この発明は、In2O3に、CuO,NiO,Al2O3,Fe2O3,及び原子番号57(La)〜71(Lu)の希土類元素の酸化物からなる群の少なくとも一員の酸化物を0.1〜10wt%添加した、有機ハロゲン化合物検出用のガスセンサにある。
添加物は上記の酸化物であれば良く、添加時の形態は任意で、他の添加物を併用しても良い。またセンサの動作温度は例えば150〜500℃とし、好ましくは200〜400℃とする。好ましくは添加物を加えたIn2O3は、膜厚0.1〜30μm程度の膜状にして用いる。
添加物は上記の酸化物であれば良く、添加時の形態は任意で、他の添加物を併用しても良い。またセンサの動作温度は例えば150〜500℃とし、好ましくは200〜400℃とする。好ましくは添加物を加えたIn2O3は、膜厚0.1〜30μm程度の膜状にして用いる。
上記の添加物の内で、CuOでは四塩化炭素やクロロホルムへの選択性が得られ、他の添加物では有機ハロゲン化合物との接触で抵抗値が減少するのに対して、CuOでは四塩化炭素やクロロホルムにより抵抗値が増加する。
またNiOを添加すると、各種の有機ハロゲン化合物に対して高い感度が得られる。
またNiOを添加すると、各種の有機ハロゲン化合物に対して高い感度が得られる。
この発明では、In2O3を有機ハロゲン化合物に対して増感し、高感度で有機ハロゲン化合物を検出できる。またCuOを添加すると四塩化炭素やクロロホルムを選択的に検出でき、NiOを添加すると各種有機ハロゲン化合物を特に高感度で検出できる。
以下に本発明を実施するための最適実施例を示す。
図1〜図8に、実施例とその特性を示す。図1に用いたガスセンサ2の構造を示すと、4はアルミナなどの基板であり、その上に酸化物添加In2O3膜6を設け、陰極8と陽極9とをIn2O3膜6へと接続する。陰極8と陽極9とにスルーホール10を設けて、ヒータ膜を設けた基板4の裏面側へ接続し、リード12に接続する。ヒータ膜にはヒータ用リード線13が接続されている。なおガスセンサの形状・構造自体は任意である。
In2O3膜6の調製を示すと、InCl3・4H2Oを希塩酸に溶解したあと、アンモニア水で中和し、水酸化インジウムの沈殿を得、これをろ別・乾燥後、空気中で最高温度850℃で焼成してIn2O3粉末とした。得られたIn2O3粉末を粉砕し、各種の金属酸化物の酢酸塩などの可溶性塩の水溶液を含浸させて、空気中で再度、最高温度850℃で焼成し、金属酸化物を添加した。金属酸化物添加In2O3粉末を再度粉砕し、水を用いてコロイド状に懸濁させ、懸濁液の少量を基板4に滴下して乾燥し、空気中で500℃×3時間焼成し、酸化物添加In2O3膜6とした。
酸化物添加In2O3膜6の膜厚は実施例では10μmとし、膜状の場合、例えば0.1〜30μm厚とする。酸化物添加In2O3は膜状に限らず、例えばビーズ状にして用いても良い。ガスセンサ2の好ましい動作温度は200〜400℃で、In2O3膜6への金属酸化物の添加量は0.1〜10wt%とし、実施例では、特に示さない限り、In2O3に金属酸化物を5wt%添加した。さらに金属酸化物以外に、PtやPd,Rhなどの貴金属を第3成分として添加しても良い。検出対象の有機ハロゲン化合物には、有機塩素化合物やこれ以外のフロン化合物などがある。
図2,図3は、In2O3に対する金属酸化物の添加効果を示し、図2は30ppmの四塩化炭素に対する感度を、図3は30ppmの1,2−ジクロロエタンに対する感度を示す。この明細書で、Raは空気中の抵抗値を、Rgはガス中の抵抗値を示し、nonは金属酸化物無添加のIn2O3を示す。図2から明らかなように、CuOを添加すると四塩化炭素に特異的に高い感度が得られ、しかも他の添加物では四塩化炭素との接触により抵抗値が減少するのに対して、CuO−In2O3は四塩化炭素により抵抗値が増加する。In2O3膜中で、有機ハロゲン化合物はC,H,Clなどのフラグメントに分解し、ここでCやHはIn2O3膜の抵抗値を減少させ、Clは抵抗値を増加させると考えられる。そしてCuO−In2O3膜で四塩化炭素により抵抗値が増加するのは、抵抗値へのCの寄与が小さく、Clの寄与のみが大きいためと考えられる。
30ppmの1,2−ジクロロエタンに対する感度では、図3に示すように、NiOで最も高い感度が得られ、NiOは図5に示すようにこれ以外のガスに対しても高い感度を示した。NiOに次いで、Fe2O3やNd2O3,Al2O3,La2O3などで高い感度が得られた。なお初期の実験で調製したFe2O3添加のIn2O3膜は、1,2−ジクロロエタンに対して余り高い感度を示さなかったが、他のガスに関しては高い感度を示した。
図4に、CuOを5wt%添加したIn2O3膜での、四塩化炭素やクロロホルムなどへの感度を示す。このセンサは、四塩化炭素とクロロホルムに対して特異的に感応し、かつこれらのガスにより抵抗値が増加する。
図5に、NiOを5wt%添加したIn2O3膜での、各種有機塩素化合物への感度を示す。四塩化炭素,クロロホルム、ジクロロメタン、トリクロロエチレン、1,1ジクロロエチレン、塩化ビニル、1,2ジクロロエタンなどの各種有機塩素化合物に対して、高い感度が得られる。さらにNiOは、R134aなどのフロン化合物に対しても、高い感度が得られた。
図6に、5wt%のCuOを添加したIn2O3膜での、四塩化炭素濃度と感度との関係を示す。300℃でも400℃でも四塩化炭素濃度と共に抵抗値が増加し、感度には実用的なガス濃度依存性があり、検出下限は0.2〜0.5ppm程度であると考えられる。
図7にIn2O3膜へのCuOの添加量の影響を示す。検出対象ガスは30ppmの四塩化炭素と、30ppmの1,2ジクロロエタンで、動作温度はいずれも400℃である。CuOを添加すると、0.1〜10wt%のいずれの範囲でも四塩化炭素によりIn2O3膜の抵抗値が増加する。
図8に、NiO添加のIn2O3膜の四塩化炭素と1,2ジクロロエタンに対する感度を示し、ガス濃度はいずれも30ppm、動作温度は400℃である。0.1〜10wt%のいずれでも、1,2ジクロロエタンへの増感効果が見られ、0.5〜10wt%で特に高い増感効果が得られることが分かる。なお図8では、1,2ジクロロエタンへの増感効果を説明したが、他の有機ハロゲン化合物に対しても、0.1〜10wt%のNiO添加で増感効果が得られ、0.5〜10wt%で特に著しい増感効果が得られた。
実施例では、有機塩素化合物等の有機ハロゲン化合物を高感度に検出できるセンサが得られ、特にCuO−In2O3では四塩化炭素やクロロホルムを選択的に検出できる。NiOやNd2O3、好ましくはNiOを添加したIn2O3では、各種有機ハロゲン化合物を特に高感度に検出できる。これ以外に、他の希土類酸化物やFe2O3,Al2O3を添加しても、有機ハロゲン化合物を高感度に検出できる。
2 ガスセンサ
4 基板
6 In2O3膜
8 陰極
9 陽極
10 スルーホール
12,13 リード
4 基板
6 In2O3膜
8 陰極
9 陽極
10 スルーホール
12,13 リード
Claims (4)
- In2O3に、CuO,NiO,Al2O3,Fe2O3,及び原子番号57〜71の希土類元素の酸化物からなる群の少なくとも一員の酸化物を0.1〜10wt%添加した、有機ハロゲン化合物検出用のガスセンサ。
- In2O3に添加する酸化物をCuOとしたことを特徴とする、請求項1のガスセンサ。
- In2O3に添加する酸化物をNiOとしたことを特徴とする、請求項1のガスセンサ。
- 前記酸化物添加In2O3が膜状であることを特徴とする、請求項1〜3のいずれかのガスセンサ。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2004053186A JP2005241510A (ja) | 2004-02-27 | 2004-02-27 | ガスセンサ |
Applications Claiming Priority (1)
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JP2004053186A JP2005241510A (ja) | 2004-02-27 | 2004-02-27 | ガスセンサ |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
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JP2005241510A true JP2005241510A (ja) | 2005-09-08 |
Family
ID=35023386
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JP2004053186A Pending JP2005241510A (ja) | 2004-02-27 | 2004-02-27 | ガスセンサ |
Country Status (1)
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JP (1) | JP2005241510A (ja) |
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2007333398A (ja) * | 2006-06-12 | 2007-12-27 | Riken Keiki Co Ltd | ガス警報装置 |
-
2004
- 2004-02-27 JP JP2004053186A patent/JP2005241510A/ja active Pending
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