JP2005229077A - ビーム位置モニタ及びビーム位置測定方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】 大出力の放射光、エキシマレーザ光及びX線等の高エネルギービームの中心位置を高精度で測定することができ、長期間安定して動作すると共に、従来品よりも低コストで製造することができるビーム位置モニタ及びビーム位置測定方法を提供する。
【解決手段】 高抵抗ダイヤモンド層1の一方の面上に、低抵抗ダイヤモンド層4と、一方の端部が低抵抗ダイヤモンド層4に係合する複数の短冊状電極2aからなる表面電極群2と、低抵抗ダイヤモンド層4の両端部に接続された信号取り出し電極5a及び5bとを形成する。また、高抵抗ダイヤモンド層1の他方の面には、表面電極群2が形成されている領域の反対側の領域に裏面電極3を形成する。そして、表面電極群2と裏面電極3との間にバイアス電圧を印加して検知部6で生成したキャリアを表面電極群2で補集し、低抵抗ダイヤモンド層4を経由して信号取り出し電極5a及び5bから出力する。
【選択図】 図1

Description

本発明は紫外線、X線及び加速粒子等のエネルギーが高いビームの位置を測定するビーム位置モニタ及びビーム位置測定方法に関し、特に、ダイヤモンド膜を使用したビーム位置モニタ及びビーム位置測定方法に関する。
近時、短波長の紫外線レーザビームを発生するエキシマレーザが、微細パターンを形成するため、半導体の微細加工に使用されており、そのビーム中心位置を短時間で、且つ容易に測定する方法が求められている。また、顕微鏡の高空間分解能化に伴い、顕微鏡の光源に紫外線が使用されるようになり、その光軸合わせ等のために、紫外線を短時間で、且つ容易に測定する方法が求められている。更に、医療分野及び材料分野の研究においても、ビーム状の紫外線及びX線を発生するシンクトロン放射光設備、及び素粒子研究のための加速器設備等の一般利用が検討されているが、このような設備では、ビーム位置を正確に測定することが重要であり、これらの分野においても、同様の要求が高まっている。しかしながら、紫外線、X線及び加速粒子等の高エネルギービームは、肉眼で確認することができないため、光学系及びビーム系を調整する時間が長くなり、人体に悪影響を及ぼす虞がある。
従来、レーザビームの位置の測定には、半導体等を使用した位置検出素子(PSD:Position Sensitive Detector)が使用されている(例えば、特許文献1参照)。図9は従来のPSDを模式的に示す斜視図であり、図10は特許文献1に記載のPSDを示す分解斜視図である。図9に示すように、従来のPSDにおいては、CdTe又はHgI等からなる化合物半導体基板110の一方の面上に、複数の短冊状の第1の抵抗層111が相互に平行に形成されており、化合物半導体基板110の他方の面上には、第1の抵抗層111が延びる方向に対して垂直な方向に延びる複数の短冊状の第2の抵抗層112が相互に平行に形成されている。そして、各抵抗層の一端から取り出される電荷を抵抗回路網113及び114において分割し、x方向及びy方向共に夫々2個のアンプに導き、その出力差から位置情報を得ている。
一方、図10に示す特許文献1に記載のPSDは、化合物半導体基板110の一方の面上に、共通のバイアス電極115が設けられ、他方の面上にマトリクス状に配置された複数個の信号取り出し用電極116が設けられている。そして、この信号取り出し用電極116は、FET(Field Effect Transistor:電界効果トランジスタ)が形成された基板118を介して、各行毎及び各列毎に1個ずつ設けられたアンプ117に接続されている。このPSDは、放射線等のレーザ光が入射すると、化合物半導体基板110の表面に電荷が発生し、その信号を信号取り出し用電極116からアンプ117へと出力して、レーザ光の入射位置を算出する。
しかしながら、このような構成の従来のPSDを、高エネルギービームの位置測定に適用した場合、以下に示すような問題点がある。第1の問題点は、従来のPSDは、高エネルギービームを長時間監視すると、ビームダメージが増加して、検知部の感度が劣化したり、発熱による破壊を引き起こしたりするということである。このような問題点は、特に、紫外線領域からX線領域の極めて強い光を発生する放射光施設において深刻である。更に、第2の問題点は、前述の特許文献1に記載のPSDは、出力を分割するための回路部分を測定領域の近傍に設けなければならないため、回路が高エネルギービームにより損傷する虞があるということである。
前述の問題点を解決するため、放射線及び紫外線に対して優れた耐久性を持つダイヤモンド膜を使用した位置モニタが提案されている(例えば、特許文献2及び非特許文献1参照)。非特許文献1に記載の紫外線位置モニタは、従来のダイヤモンド薄膜を使用した紫外線センサをベースにしており、高抵抗ダイヤモンド上に検知用の電極が複数個形成されている。この紫外線位置モニタは、各電極からの出力を測定して比較することにより、ビーム位置を検知している。
また、特許文献2に記載の放射光位置モニタは、前述の半導体を使用した従来のPSDと同様の原理で、放射光の位置を測定する位置モニタである。図11(a)は特許文献2に記載の放射光位置モニタの構造を示す平面図であり、図11(b)はその断面図である。図11(a)及び(b)に示すように、この放射光位置モニタは、円盤状のダイヤモンド板101の中心部に孔102が設けられており、ダイヤモンド板101の両面には孔102から外周部に向かって、半導体ダイヤモンド膜からなる扇状のダイヤモンド電極104が、片面に4個ずつ形成されている。なお、このダイヤモンド電極104は、夫々ダイヤモンド板101を挟んで対向する位置に配置されており、各ダイヤモンド電極104の表面上には、夫々金属電極103が形成されている。即ち、ダイヤモンド板101上には、4対のダイヤモンド電極104と、4対の金属電極103とが形成されている。
上述の如く構成された特許文献2に記載の放射光モニタは、放射光の位置を測定する際は、ダイヤモンド板101の表面が放射光の出射方向に対して垂直で、且つ放射光が孔102を通過するように配置される。放射光は、その断面の中心部が最も強く、中心部から離れるに従い光強度が低下する。従って、強度が強い中心部の光は孔102を通過し強度が低い周辺部の光がダイヤモンド板101に照射される。これにより、ダイヤモンド板101の放射光が照射された領域に多数の電子及び正孔が発生し、これらの電子及び正孔はダイヤモンド電極104に集められる。そこで、各ダイヤモンド電極104に設けられた金属電極103に流れる電流を測定することにより、放射光の強度を測定することができる。また、放射光が、光強度が最も強い位置を中心にして点対称に広がった形状である場合、ダイヤモンド板101の表面側及び裏面側に設けられたダイヤモンド電極104に流れる電流の分布からその重心位置を算出することにより、放射光の中心位置を検出することができる。
特許第2621159号公報 特開平8−297166号公報 S. P. Lansley、外6名,「Imaging deep UV with diamond-base systems」,"Diamond and Related Materials",2002年,第11巻,p.433−436
しかしながら、前述の従来の紫外光又は放射光用の位置モニタを使用し、紫外線又は軟X線等のビームの中心位置を検出する場合、以下に示す問題点がある。即ち、非特許文献1に記載の従来の紫外線位置モニタは、電極毎に配線が必要であるため、位置検出分解能を向上させるためには相当数の配線が必要となり、現実的ではない。また、この紫外線位置モニタは、各電極から得られた信号を基に位置を推定するため、ダイヤモンドが不均一等の理由から各検出部の感度に差が場合、出力値にばらつきが生じ、誤差の原因になる。
また、特許文献2に記載の従来の放射線位置モニタは、ビームの中心位置を検出するために、ダイヤモンド板101を挟んで対向するダイヤモンド電極104間に流れる光起電力を測定するが、この放射線位置モニタのビームに対する感度は、測定部のダイヤモンドの質に影響される。このため、電子及び正孔が発生するダイヤモンド板の膜質が不均一であると、空間的にばらつきが生じ、ビームが位置モニタに対称に照射されていても、各電極からの出力が等しくならないことがある。
更に、従来のビーム位置の測定方法は、放射光の一次側のように径が十分に大きい光源から照射されたビームは測定することができるが、加工用エキシマレーザ及び紫外線顕微鏡の光源等のように、集光された紫外線光源測定する場合、1つの電極にのみビームが照射され、1つの電極からしか信号が出力されないため、計算によりその位置を求めることができないという問題点がある。この問題点は、電極対の数を増やして位置分解能を向上させることにより解決することができるが、そのためには、電極対の数だけ信号取り出し線と信号増幅用のプリアンプが必要になるため、現実的ではない。
更にまた、従来の位置モニタにより放射光等の位置を特定する場合、一方向についてビームを軸にして線対称の位置に1対の電極を配置しなければならない。例えば、相互に垂直なX方向及びY方向の2方向について位置決めする場合には、ビームの周囲に相互に対向する電極対を2組配置しなければならず、ビームの周囲4方向が位置モニタにより遮られる。その結果、ビームの有効部分が減少すると共に、位置モニタにビームが照射される面積が増加して位置モニタが異常加熱を引き起こしやすくなる。
本発明はかかる問題点に鑑みてなされたものであって、大出力の放射光、エキシマレーザ光及びX線等の高エネルギービームの中心位置を高精度で測定することができ、長期間安定して動作すると共に、従来品よりも低コストで製造することができるビーム位置モニタ及びビーム位置測定方法を提供することを目的とする。
本願第1発明に係るビーム位置モニタは、第1のダイヤモンド層と、この第1のダイヤモンド層の一方の面上に形成され一方向に配列した複数の表面電極からなる表面電極群と、前記第1のダイヤモンド層の一方の面上に形成され前記各表面電極の一方の端部に接触して電気的に接続され前記第1のダイヤモンド層よりも低抵抗で且つ前記表面電極よりも高抵抗の第2のダイヤモンド層と、前記第2のダイヤモンド層の前記一方向における両端部に夫々接続された第1及び第2の信号取り出し用電極と、前記第1のダイヤモンド層の他方の面の少なくとも前記表面電極群が形成されている領域の反対側の領域に形成された裏面電極と、前記第2のダイヤモンド層を経由して前記表面電極群に電位を加えることにより前記表面電極群と前記裏面電極との間にバイアス電圧を印加するバイアス電源と、を有し、前記第1のダイヤモンド層に入射したビームにより生成したキャリアが前記表面電極に補集され、前記第2のダイヤモンド層を経由して前記第1及び第2の信号取り出し用電極に分かれて流れることを特徴とする。
本発明においては、表面電極で補集されたキャリアが、光電流として第2のダイヤモンド層に流れ、この光電流は第2のダイヤモンド層に到達した位置から第1及び第2の信号取り出し用電極までの距離に逆比例して分割され、夫々、第1及び第2の信号取り出し用電極に流れる。これにより、この第1及び第2の信号取り出し用電極から出力される電流値の差、又は、第1及び第2の信号取り出し用電極から出力された電流値の和(全出力電流値)に対する第1若しくは第2の信号取り出し用電極から出力された電流値の比から、ビームの入射位置を求めることができるため、従来のビーム位置モニタのように、多数の信号取り出し用電極を設ける必要がなく、構造を簡素化することができる。その結果、低コストで高精度のビーム位置モニタを製造することができる。また、本発明のビーム位置モニタは、検知部がダイヤモンドにより形成されているため、耐久性が優れており、高エネルギービームの測定にも適用することができる。
前記表面電極群は、長さ及び幅が等しく相互に平行な複数の短冊状電極により構成することができる。なお、この短冊状電極の長さ及び幅が等しいとは、実質的に等しいことであり、長さ及び幅の多少の変動も許容されるものである。また、各短冊状電極の長さ及び幅は、少なくとも検知領域において略等しくなっていればよい。又は、前記表面電極は、例えば、櫛形又はフィッシュボーン型でもよい。このように、検知部上に幅の狭い電極を多数形成することにより、検知部へのビーム入射量の減少を防止すると共に、ビーム位置の検出精度を向上させることができる。
また、前記第1のダイヤモンド層の他方の面上に、前記裏面電極に接続された第3の信号取り出し用電極を形成してもよい。又は、前記裏面電極が低抵抗シリコン基板であり、この低抵抗シリコン基板上に前記高抵抗ダイヤモンド層が形成されていてもよい。これにより、製造工程を低減することができるため、製造コストを低減することができる。
更に、前記第1のダイヤモンド層は、気相合成された多結晶ダイヤモンドにより形成することができる。その場合、前記第1のダイヤモンド層は、表面が(001)面で覆われ、結晶粒子が基板面に垂直な一軸方向に配向していると共に、結晶面が面内でも配向している高配向性ダイヤモンド層であることが好ましい。この高配向性ダイヤモンド層は、表面近傍における結晶欠陥密度が一般的な多結晶膜に比べて小さいため、キャリア移動度が大きく、従来のビーム位置モニタに比べて検知性能が向上する。
更にまた、前記第2のダイヤモンド層は、気相合成された多結晶ダイヤモンドにより形成されていてもよい。その場合、前記第2のダイヤモンド層は、ホウ素が添加されたp型半導体ダイヤモンドにより形成されていることが好ましい。これにより、制御性が優れたダイヤモンド層を、安定して製造することができる。
本願第2発明に係るビーム位置測定方法は、第1のダイヤモンド層の一方の面上に一方向に配列するように形成された複数の表面電極からなる表面電極群と前記第1のダイヤモンド層の他方の面上の少なくとも前記表面電極群が形成されている領域の反対側の領域に形成された裏面電極との間にバイアス電圧を印加する工程と、前記第1のダイヤモンド層に入射したビームにより生成したキャリアを前記バイアス電圧によって前記表面電極群にて補集し、前記各表面電極の一方の端部に接触して電気的に接続され前記第1のダイヤモンド層よりも低抵抗で前記表面電極よりも高抵抗の第2のダイヤモンド層を経由して、前記第2のダイヤモンド層の前記一方向における両端に夫々接続された第1及び第2の信号取り出し用電極から出力する工程と、前記第1の信号取り出し用電極から出力された電流値I及び第2の信号取り出し用電極から出力された電流値Iに基づいて前記ビームの入射位置を求める工程と、を有することを特徴とする。
本発明においては、第2のダイヤモンド層において分割された光電流、即ち、第1の信号取り出し用電極から出力された電流値I及び第2の信号取り出し用電極から出力された電流値Iに基づいて前記ビームの入射位置を求めるため、多数の信号取り出し用電極を設けなくても、精度よくビームの入射位置を測定することができる。例えば、ビームの中心位置の特定等のように、信号の絶対値が問題にならない場合には、第1の信号取り出し用電極から出力された電流値Iと第2の信号取り出し用電極から取り出された電流値Iとの差が0となるようにビーム又はモニタを移動されることにより、ビームの中心位置を測定することができる。
前記ビームの入射位置を求める工程において、前記ビームの入射位置を求める工程において、前記第1及び第2の信号取り出し用電極から出力された総電流値I(=I+I)に対する前記第1の信号取り出し用電極から出力された電流値Iの割合(I/I)、又は前記総電流値Iに対する前記第2の信号取り出し用電極から出力された電流値Iの割合(I/I)から前記ビームの入射位置を求めることが好ましい。これにより、第1のダイヤモンド層及び/又は第2のダイヤモンド層の膜質が不均一で、各信号取り出し用電極から出力される電流値の和、即ち、総電流値Iが、測定光の入射位置によってばらつく場合でも、精度よくビームの入射位置を測定することができる。
本発明によれば、検知層をダイヤモンドにより形成しているため耐久性を向上させることができると共に、表面電極で補集されたキャリアを表面電極よりも抵抗が高いダイヤモンド層を経由してこのダイヤモンド層の両端部に接続された信号取り出し用電極から出力するため、構造を簡素化することができ、高精度なビーム位置モニタを、低コストで製造することができる。
以下、本発明の実施形態に係るビーム位置モニタについて添付の図面を参照して具体的に説明する。図1は本発明の実施形態のビーム位置モニタを模式的に示す斜視図である。図1に示すように、本実施形態のビーム位置モニタにおいては、高抵抗ダイヤモンド層1の一方の面上に、表面電極群2として、幅及び長さが等しい複数の短冊状電極2aが相互に平行で且つ略等間隔に形成されており、これら短冊状電極2aの一方の端部の周囲には、その端部に係合する低抵抗ダイヤモンド層4が形成されている。これにより、低抵抗ダイヤモンド層4は、表面電極群2と電気的に接続されている。また、低抵抗ダイヤモンド層4は、高抵抗ダイヤモンド層1よりも抵抗が低く、且つ表面電極群2よりも抵抗が高くなっている。一方、高抵抗ダイヤモンド層1の他方の面上には、少なくとも表面電極群2が形成されている領域の反対側の領域に、裏面電極3が形成されている。そして、高抵抗ダイヤモンド層1における表面電極群2及び裏面電極3により挟まれた部分及びその周辺部がビームの検知部6となる。
また、高抵抗ダイヤモンド層1の一方の面上には、低抵抗ダイヤモンド層4における短冊状電極2aの配列方向の両端部に接続され、低抵抗ダイヤモンド層4からの信号が出力される1対の信号取りだし用電極5a及び5bが形成されている。一方、高抵抗ダイヤモンド層1の他方の面上には、裏面電極3に接続された信号取りだし用電極が設けられている。なお、他方の面側の信号取りだし用電極は、裏面電極3が兼ねていてもよい。
本実施形態のビーム位置モニタにおける高抵抗ダイヤモンド層1及び低抵抗ダイヤモンド層4は、公知の方法により形成することができるが、特に、制御性が優れ、低コストで安定してダイヤモンド膜を製造可能であるプラズマを使用した気相化学蒸着(Chemical Vapor Deposition:CVD)法により合成された多結晶ダイヤモンド膜であることが、工業的に好ましい。一般に、気相合成されたダイヤモンドは多結晶であるが、高抵抗ダイヤモンド層1は、表面がダイヤモンドの(001)面により形成され、結晶粒子が基板面に垂直な一軸方向に配向していると共に、結晶面が面内でも配向している高配向性ダイヤモンド膜であることがより好ましい。この高配向性ダイヤモンド膜は、広義には多結晶膜に分類されるが、結晶粒子の成長方向及び面内方向が共に一定方向に配向し、表面は平坦な(001)ファセットが並ぶ特徴的な表面形態をとっているため、通常の多結晶膜に比べて、表面近傍における結晶欠陥密度が小さい。このため、キャリア移動度が1桁程度大きく、良好な検知特性が得られる。
図2(a)は高配向性ダイヤモンド膜の結晶粒子を模式的に示す断面図であり、図2(b)及び(c)はその平面図である。図2(a)に示すように、高配向性ダイヤモンド膜は、ダイヤモンドの結晶粒子9が基板10の表面に対して垂直な一軸方向(z方向)に配向している。この場合、結晶粒子9の上面(xy面)は、(001)面で覆われているが、あらゆる方向を向いている可能性がある。例えば、図2(b)に示すように、結晶粒子9のxy面の向きがばらばらであった場合、その境界、即ち、結晶粒界で、電気の流れが阻害される虞がある。そこで、本実施形態のビーム位置モニタにおいては、図2(c)に示すように、結晶粒子9が面内配向し、xy面の向きが揃っている高配向性ダイヤモンド膜を使用している。
この高抵抗ダイヤモンド層1の比抵抗は、特に限定されるものではないが、10Ωcm以上であることが好ましく、リーク電流が通常のピコアンメータで測定可能なpAレベル以下になる1011Ωcm以上であることがより好ましい。
また、低抵抗ダイヤモンド層4は、イオン注入及びドーピング等の公知の方法で導電性を付与したダイヤモンドにより形成することができるが、特に、Bを含むガスを使用して気相合成されたp型半導体ダイヤモンドにより形成されていることが好ましい。その比抵抗は、前述の高抵抗ダイヤモンド層1よりも低く、表面電極群2よりも高いことが好ましい。この場合、Bのドーピング濃度の最適値は、バイアス電圧と光照射により得られる光電流によって異なるが、バイアス電圧を低抵抗ダイヤモンド層4の両端の抵抗値で除した値が、発生する光電流よりも十分に大きくなることが好ましく、具体的には、1×1016cm−3以上で、且つBの活性化エネルギーが低下し始める1×1019cm−3以下であることが好ましい。なお、Bのドーピング濃度は、1×1018乃至1×1019cm−3であることがより好ましい。一方、高抵抗ダイヤモンド層1上に、選択的に低抵抗ダイヤモンド層4を形成する方法としては、例えば、選択成長法又はエッチング法等の公知の方法を利用することができる。
更に、表面電極群2、裏面電極3及び信号取り出し用電極等の各電極は、金、白金又はアルミニウム等の一般的な金属により形成することができる。又は、極めて高い濃度でB等の不純物がドーピングされた極めて低抵抗な導電性ダイヤモンドにより形成されていてもよい。特に、表面電極群2は、低抵抗ダイヤモンド層4に比べて十分に低抵抗であることが好ましく、金属又はBのドーピング濃度が1×1019cm−3以上である導電性ダイヤモンドにより形成することが好ましい。なお、表面電極群2をBがドーピングされた導電性ダイヤモンドにより形成する場合は、Bのドーピング濃度を3×1020cm−3以上とすることがより好ましい。その形成方法としては、例えば、真空蒸着法、スパッタ法、イオンプレーティング法及びCVD法等の公知の方法を利用することができる。
更にまた、高抵抗ダイヤモンド層1を形成する際の基板に低抵抗シリコン基板を使用し、この低抵抗シリコン基板を裏面3としてもよい。これにより、製造プロセスの数を低減することができ、コストを低減することができる。なお、低抵抗シリコン基板上に高抵抗ダイヤモンド層1として高配向性ダイヤモンド膜を形成する場合は、表面が(001)面である低抵抗シリコン基板を使用することが好ましい。
本実施形態のビーム位置モニタは、表面電極群2として、幅及び長さが等しい複数の短冊状電極2を相互に平行で且つ略等間隔に形成しているが、本発明はこれに限定されるものではなく、例えば、ドット型等の任意の形状を適用することができる。図3(a)は本実施形態の第1変形例のビーム位置モニタを示す平面図であり、図3(b)はその電極形状を示す平面図である。また、図4(a)は本実施形態の第2変形例のビーム位置モニタを示す平面図であり、図4(b)はその電極形状を示す平面図である。紫外線及び電極における吸収が無視できない粒子線を測定する場合には、表面電極群を構成する複数の表面電極は、入射するビームのエネルギーをできるだけ遮らない形状であることが好ましく、特に、図3(b)に示す櫛形、図4(b)に示す千鳥型(フィッシュボーン型)等のように、主電極とこの主電極よりも幅が狭い補助電極とにより構成された形状であることが好ましい。例えば、図3(a)に示す本実施形態の第1変形例のビーム位置モニタは、表面電極群7が、短冊状電極ではなく、複数の櫛形電極7aにより構成されている。また、図4(a)に示す本実施形態の第2変形例のビーム位置モニタは、表面電極群8が、複数のフィッシュボーン型電極8aにより構成されている。表面電極をこのような形状にすることにより、照射面積を低減させずに優れた電気伝導性が得られる。なお、この第1及び第2変形例のビーム位置モニタにおける表面電極群以外の構成は、図1に示すビーム位置モニタと同様である。
次に、上述の如く構成された本実施形態のビーム位置モニタの動作、即ち、本実施形態のビーム位置モニタを使用してビームの位置を測定する方法について説明する。先ず、表面電極群2が形成されている面を受光面とし、ビームが検知部6に入射するようにビーム位置モニタを配置する。そして、信号取り出し用電極5a及び5bに等しい電位を印加すると共に、裏面電極3の信号取り出し用電極に接地電位を印加することにより、表面電極群2と裏面電極3との間にバイアス電圧をかける。この状態で、受光面にビームが入射すると、検出部6にキャリア(電子及び正孔)が発生し、このキャリアはバイアス電圧によって光電流として表面電極群2の各短冊状電極2aに到達する。各短冊状電極2aに到達した電流は、低抵抗ダイヤモンド層4を経由して、信号取り出し用電極5a及び5bから出力される。このとき、ビームが入射した位置によって低抵抗ダイヤモンド層4の両端に接続された信号取り出し用電極5a及び5bまでの距離、即ち、信号取り出し用電極5a及び5bまでの抵抗値が異なるため、その抵抗比に応じて分割された電流が信号取り出し用電極5a及び5bから出力される。
例えば、信号取り出し用電極5aから出力される電流値をI、信号取り出し用電極5bから出力される電流値をIとした場合、検出部6の中心部分で発生したキャリアは、低抵抗ダイヤモンド層4の両端部に1:1の割合で向かうため、電流値I:電流値Iは1:1となる。一方、信号取り出し用電極5a側の端部までの距離と信号取り出し用電極5b側の端部までの距離の比が1:9である位置で発生したキャリアは、低抵抗ダイヤモンド層4の両端部に9:1の割合で向かうため、電流値I:電流値Iは9:1となる。従って、この電流値Iと電流値Iとの差から、ビームの入射位置を推定することができる。
このとき、高抵抗ダイヤモンド層1及び低抵抗ダイヤモンド層4の膜質が不均一であると、ビームの検出感度(キャリア発生量)及び抵抗比にばらつきが生じる。そこで、本実施形態においては、各取り出し用電極から出力された総電流値I(=I+I)に対する信号取り出し用電極5aから出力された電流値Iの割合(=I/I)、又は総電流値Iに対する信号取り出し用電極5bから出力された電流値Iの割合(=I/I)からビームの入射位置を求める。具体的には、低抵抗ダイヤモンド層4の長さをLxとし、信号取り出し用電極5a側の端部から入射位置までの距離をXとすると、総電流値Iに対する電流値I及び電流値Iの割合は下記数式1及び数式2により表される。
Figure 2005229077
Figure 2005229077
従って、上記数式1及び数式2より、距離Xは下記数式3により表される。
Figure 2005229077
このように、本実施形態のビーム位置測定方法においては、上記数式3を使用して距離Xを求める。これにより、仮に、ダイヤモンド層の膜質が不均一であり、信号取り出し用電極5a及び5bから出力される電流値I及びIの和である総電流値Iの絶対値が変動したとしても、ビームの入射位置が同じであれば、電流値I及び電流値Iの総電流値Iに対する割合は変化しないため、この測定方法を適用することにより、精度よくビームの中心位置を検出することができる。
また、本実施形態のビーム位置モニタは、低抵抗ダイヤモンド層4の両端部に接続された信号取り出し用電極5a及び5bから出力される電流値の差から、ビームの入射位置を求めることができるため、従来のビーム位置モニタのように、多数の信号取り出し用電極及び配線を設ける必要がないため、構造を簡素化することができる。その結果、低コストで高精度のビーム位置モニタを製造することができる。また、本実施形態のビーム位置モニタは、検知部がダイヤモンドにより形成されているため、耐久性が優れており、紫外線、X線及び加速粒子等のエネルギーが高いビームの測定にも適用することができる。
なお、本実施形態のビーム位置モニタは、放射光の他、エキシマレーザのような紫外線ビーム及びX線ビーム等についても同様の方法でその入射位置を測定することができる。これにより、コストが安価な高配向性ダイヤモンド膜及び多結晶ダイヤモンド膜を使用したビーム位置モニタの実用範囲が広がり、新たな応用分野を開拓できると共に、紫外光、真空紫外光及び深紫外光を利用する産業分野の発展に多大の貢献をなすことができる。
以下、本発明の実施例の効果について説明する。本発明の実施例1として、高配向性ダイヤモンド膜を使用した紫外線用のビーム位置モニタを作製した。図5(a)は本発明の実施例1に係るビーム位置モニタを示す平面図であり、図5(b)は図5(a)に示すA−A線による断面図である。先ず、縦が15mm、横が30mmで、表面が(001)面である低抵抗シリコン基板11を、メタンと水素との混合プラズマに曝して表面を炭化した。引き続きバイアスを印加して基板11とエピタキシャルな関係にあるダイヤモンド核を形成した。その後、バイアス印加を止め、メタンと水素との混合ガスを使用して(001)面が優先的に成長される条件で20時間ダイヤモンドを成膜した。これにより、低抵抗シリコン基板11上に、高抵抗ダイヤモンド層として表面が(001)面であり、結晶粒子が一定方向に配列した高配向性ダイヤモンド膜12を約20μm形成した。
次に、高配向性ダイヤモンド膜12の表面全体にレジストを塗布した後、フォトリソグラフィにより低抵抗ダイヤモンド層を形成する領域以外の部分のフォトレジストを除去した。次に、スパッタ法により高配向性ダイヤモンド膜12上にSiOを成膜した後、レジストを除去した。これにより、低抵抗ダイヤモンド層を形成する領域にのみ高配向性ダイヤモンド膜12が露出し、それ以外の領域はSiOで覆われた状態にした。そして、この試料を反応容器に移し、原料ガスとしてメタンと水素との混合ガスを使用し、更に、ドーピングガスとしてジボランを添加し、プラズマCVD法により2時間合成した。これにより、低抵抗ダイヤモンド層である半導体ダイヤモンド膜14は、SiO上には形成されず、高配向性ダイヤモンド膜12が露出している部分にのみ形成された。その後、試料をフッ酸に浸漬してSiOを除去することにより、選択的に低抵抗ダイヤモンド層(半導体ダイヤモンド膜14)を形成した。
次に、重クロム酸で洗浄して表面に付着したダイヤモンド以外の炭素成分を除去した後、硫酸でリンスし、更に、純水で洗浄した。そして、フォトリソグラフィにより高配向性ダイヤモンド膜12及び半導体ダイヤモンド膜14上にパターニングした後、マグネトロンスパッタリング法により白金をスパッタし、更に、リフトオフすることにより、表面電極13、信号取り出し用電極15a及び15bを形成した。
これにより、図5(a)及び(b)に示すように、表面が(001)面である低抵抗シリコン基板11上に、高抵抗ダイヤモンド層である高配向性ダイヤモンド膜12が形成され、この高配向性ダイヤモンド膜12上には、櫛形の半導体ダイヤモンド膜14と、一方の端部が半導体ダイヤモンド膜14に係合し幅及び長さが略等しい複数の短冊状電極13a(表面電極13)と、半導体ダイヤモンド膜14の長手方向における両端部に接続された1対の信号取り出し用電極15a及び15bとが形成されているビーム位置モニタを作製した。なお、本実施例のビーム位置モニタにおいては、低抵抗シリコン基板11が裏面電極及びその信号取り出し用電極を兼ねている。
次に、実施例1のビーム位置モニタに紫外線を照射して、その中心位置と出力との関係を調べた。図6はその測定方法を示すブロック図である。図6に示すように、測定は、信号取り出し用電極15a及び15bに等しい電位を印加し、信号取り出し用電極を兼ねる低抵抗シリコン基板11に接地電位を印加すると共に、信号取り出し用電極15a及び15bと増幅回路との間に抵抗R及びRを挿入し、信号取り出し用電極15a及び15bから出力される光電流を、抵抗の両端に発生する電圧として計測した。そして、得られた微小電圧を増幅回路16により増幅し、その出力を演算回路17に入力した。具体的には、ビーム位置モニタの受光部の前にピンホールを設置し、ビーム位置モニタの表面電極13と低抵抗シリコン基板11との間に40Vのバイアス電圧を加えた状態で、照射用光源として浜松ホトニクス社製重水素(L2D2)ランプ(型式:L7293)を使用して、信号取り出し用電極15a側から0、2、4、6、8、10mmの位置に紫外線を照射し、そのときの信号取り出し用電極15a及び15bからの出力を図4に示す方法で求めた。なお、本実施例のビーム位置モニタの検知部の幅、即ち、信号取り出し用電極15a側の端部から信号取り出し用電極15b側の端部までの距離は、10mmである。
図7は横軸に紫外線照射位置をとり、縦軸に各信号取り出し用電極からの出力をとって、本実施例のビーム位置モニタの特性を示すグラフ図である。なお、図7に示す各信号取り出し用電極からの出力は相対値であり、信号取り出し用電極15aからの出力された電流値I及び信号取り出し用電極15bから出力された電流値Iの総電流値Iに対する割合である。また、図7には、信号取り出し用電極15aからの出力の計算値も併せて示す。図7に示すように、前述の評価の結果、本実施例のビーム位置モニタにより求めた測定値は、計算値と略一致した。また、検出結果の再現性も良好であり、本実施例のビーム位置モニタにより、精度よくビーム位置の検出が可能であることが確認された。
次に、本発明の実施例2として、放射線用のビーム位置モニタを作製した。図8(a)は実施例2のビーム位置モニタを示す平面図であり、図8(b)はその表面側の電極を示す平面図であり、図8(c)は裏面側の電極を示す平面図である。放射光は強度が強いため、本実施例のビーム位置モニタは、放射光による損傷を防ぐために、多結晶ダイヤモンド板を使用して作製した。具体的には、前述の実施例1のビーム位置モニタと同様の方法でメタンと水素との混合プラズマにより、100時間の連続合成を行い、シリコン基板上に膜厚が約0.4mmの多結晶ダイヤモンド層を形成した。その後、シリコン基板をフッ硝酸により除去し、残った多結晶ダイヤモンド層(多結晶ダイヤモンド板)の両面を研磨した。次に、実施例1のビーム位置モニタと同様の方法で多結晶ダイヤモンド板21の表面に表面電極群22、低抵抗ダイヤモンド層24、信号取り出し用電極25a及び25bを形成した。更に、多結晶ダイヤモンド板21の裏面上には、表面電極群22が形成されている領域の反対側の領域に、信号取り出し用電極を兼ねる裏面電極23を形成した。
次に、前述の実施例1と同様の方法で、本実施例のビーム位置モニタに放射光を照射してその特性を評価したところ、精度よくビーム位置を検出することができた。また、同様に、エキシマレーザに対する評価を行ったところ、モニタが損傷することなく、安定的にビーム位置の検出が可能であった。本実施例のビーム位置モニタにおいては、表面側の信号取り出し用電極25a及び25bと、裏面側の信号取り出し用電極(裏面電極23)とが、多結晶ダイヤモンド板21を挟んで対向していないため、バイアス電圧を印加することによるノイズの発生を防止することができる。
本発明の実施形態のビーム位置モニタを模式的に示す斜視図である。 (a)は高配向性ダイヤモンド膜の結晶粒子を模式的に示す断面図であり、(b)及び(c)はその平面図である。 (a)は本発明の実施形態の第1変形例のビーム位置モニタを示す平面図であり、(b)はその電極形状を示す平面図である。 (a)は本発明の実施形態の第2変形例のビーム位置モニタを示す平面図であり、(b)はその電極形状を示す平面図である。 (a)は実施例1のビーム位置モニタを示す平面図であり、(b)は(a)に示すA−A線による断面図である。 本発明の実施例1のビーム位置モニタにおける出力測定方法を示すブロック図である。 横軸に紫外線照射位置をとり、縦軸に各信号取り出し用電極からの出力をとって、実施例1のビーム位置モニタの特性を示すグラフ図である。 (a)は実施例2のビーム位置モニタを示す平面図であり、(b)はその表面側の電極を示す平面図であり、(c)は裏面側の電極を示す平面図である。 従来のPSDを模式的に示す斜視図である。 特許文献1に記載のPSDを示す分解斜視図である。 (a)は特許文献2に記載の放射光位置モニタの構造を示す平面図であり、(b)はその断面図である。
符号の説明
1;高抵抗ダイヤモンド
2、7、8、13、22;表面電極群
2a、13a;短冊状電極
3、23;裏面電極
4、24;低抵抗ダイヤモンド層
5a、5b、15a、15b、25a、25b、116;信号取り出し用電極
6;検知部
7a;櫛形電極
8a;フィッシュボーン型電極
9、118;基板
10;ダイヤモンド結晶粒子
11;低抵抗シリコン基板
12;高配向性ダイヤモンド膜
14;半導体ダイヤモンド膜
16;増幅回路
17;演算回路
21;多結晶ダイヤモンド板
101;ダイヤモンド板
102;孔
103;金属電極
104;ダイヤモンド電極(導電性ダイヤモンド)
110;化合物半導体基板
111、112;抵抗層
113、114;抵抗回路網
115;バイアス電極
117;アンプ

Claims (11)

  1. 第1のダイヤモンド層と、この第1のダイヤモンド層の一方の面上に形成され一方向に配列した複数の表面電極からなる表面電極群と、前記第1のダイヤモンド層の一方の面上に形成され前記各表面電極の一方の端部に接触して電気的に接続され前記第1のダイヤモンド層よりも低抵抗で且つ前記表面電極よりも高抵抗の第2のダイヤモンド層と、前記第2のダイヤモンド層の前記一方向における両端部に夫々接続された第1及び第2の信号取り出し用電極と、前記第1のダイヤモンド層の他方の面の少なくとも前記表面電極群が形成されている領域の反対側の領域に形成された裏面電極と、前記第2のダイヤモンド層を経由して前記表面電極群に電位を加えることにより前記表面電極群と前記裏面電極との間にバイアス電圧を印加するバイアス電源と、を有し、前記第1のダイヤモンド層に入射したビームにより生成したキャリアが前記表面電極に補集され、前記第2のダイヤモンド層を経由して前記第1及び第2の信号取り出し用電極に分かれて流れることを特徴とするビーム位置モニタ。
  2. 前記表面電極群は、長さ及び幅が等しく相互に平行な複数の短冊状電極により構成されていることを特徴とする請求項1に記載のビーム位置モニタ。
  3. 前記表面電極は、櫛形又はフィッシュボーン型であることを特徴とする請求項1に記載のビーム位置モニタ。
  4. 前記第1のダイヤモンド層の他方の面上には、前記裏面電極に接続された第3の信号取り出し用電極が形成されていることを特徴とする請求項1乃至3のいずれか1項に記載のビーム位置モニタ。
  5. 前記裏面電極は低抵抗シリコン基板であり、この低抵抗シリコン基板上に前記第1のダイヤモンド層が形成されていることを特徴とする請求項1乃至3のいずれか1項に記載のビーム位置モニタ。
  6. 前記第1のダイヤモンド層は、気相合成された多結晶ダイヤモンドにより形成されていることを特徴とする請求項1乃至5のいずれか1項に記載のビーム位置モニタ。
  7. 前記第1のダイヤモンド層は、表面が(001)面で覆われ、結晶粒子が基板面に対して垂直な一軸方向に配向していると共に、結晶面が面内でも配向している高配向性ダイヤモンド層であることを特徴とする請求項6に記載のビーム位置モニタ。
  8. 前記第2のダイヤモンド層は、気相合成された多結晶ダイヤモンドにより形成されていることを特徴とする請求項1乃至7のいずれか1項に記載のビーム位置モニタ。
  9. 前記第2のダイヤモンド層は、ホウ素が添加されたp型半導体ダイヤモンドにより形成されていることを特徴とする請求項8に記載のビーム位置モニタ。
  10. 第1のダイヤモンド層の一方の面上に一方向に配列するように形成された複数の表面電極からなる表面電極群と前記第1のダイヤモンド層の他方の面上の少なくとも前記表面電極群が形成されている領域の反対側の領域に形成された裏面電極との間にバイアス電圧を印加する工程と、前記第1のダイヤモンド層に入射したビームにより生成したキャリアを前記バイアス電圧によって前記表面電極群にて補集し、前記各表面電極の一方の端部に接触して電気的に接続され前記第1のダイヤモンド層よりも低抵抗で前記表面電極よりも高抵抗の第2のダイヤモンド層を経由して、前記第2のダイヤモンド層の前記一方向における両端に夫々接続された第1及び第2の信号取り出し用電極から出力する工程と、前記第1の信号取り出し用電極から出力された電流値I及び第2の信号取り出し用電極から出力された電流値Iに基づいて前記ビームの入射位置を求める工程と、を有することを特徴とするビーム位置測定方法。
  11. 前記ビームの入射位置を求める工程において、前記第1及び第2の信号取り出し用電極から出力された総電流値I(=I+I)に対する前記第1の信号取り出し用電極から出力された電流値Iの割合(I/I)、又は前記総電流値Iに対する前記第2の信号取り出し用電極から出力された電流値Iの割合(I/I)から前記ビームの入射位置を求めることを特徴とする請求項10に記載のビーム位置測定方法。
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