JP2005227689A - フォトマスク、パターン形成方法、パターンデータ処理方法およびプログラム - Google Patents

フォトマスク、パターン形成方法、パターンデータ処理方法およびプログラム Download PDF

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Abstract

【課題】 blob欠陥の発生を防止できるフォトマスクを提供すること。
【解決手段】 2重露光に使用される2枚のフォトマスクにおいて、一方のフォトマスク20aの光透過部22a−22cと他方のフォトマスクの光透過部を足し合わせると1つの大領域になり、2重露光後、ウエハ上に形成された大領域に対応する感光性樹脂膜パターンの開口部を長方形で近似したとき、2辺の寸法がいずれもblob欠陥発生のしきい値以上であり、かつ、各フォトマスク単独で露光した場合、大領域に含まれる光透過部によりウエハ上に形成される感光性樹脂膜パターンの開口部を長方形で近似したとき、2辺の寸法のうち少なくとも一方がblob欠陥発生のしきい値以下である。
【選択図】 図11

Description

本発明は、半導体プロセスで使用されるフォトマスク、フォトマスク上のパターンの形成方法、フォトマスクのデータの処理方法および該処理方法を実施するための手順を含むプログラムに関する。
ウエハ上に発生する欠陥の一つとしてblob欠陥がある。blob欠陥は、光学顕微鏡で観察すると円形に見える。blob欠陥のなかには、中央部に核状を有するものも見られる。blob欠陥は、SEMで観察すると粒状または破片状のものが集合して円形に見える。また、粒状または破片状のものが集合したものの周囲に、衛星のように粒が円状に並んで見えることもある。
blob欠陥は、ウエハ上の微細パターン領域内に発生することはまれである。blob欠陥は、レジストパターン中の広い抜き領域(広い面積にわたってレジストが除去された生じた領域)内、および、レジストパターン中の広い残し領域(広い面積にわたってレジストが除去されずに残っている領域)内のどちらか一方に発生することが多い。blob欠陥は、1枚のウエハあたり数百個から数万個発生する。blob欠陥は、“サテライト欠陥”、“しみ”(実際は水しみとは別)とも呼ばれている(非特許文献1)。
blob欠陥は、上記の通り、広い抜き領域または広い残し領域内で発生することが多いため、キラー欠陥になる確率は低い。
しかしながら、フォトマスクの欠陥検査時に、検出すべきキラー欠陥が、大量のblob欠陥に隠されてしまう。その結果、検出すべきキラー欠陥が検出されなくなるという問題が起こる。
また、広い抜き領域を有するレジストパターン形成後これをマスクとして加工を行うと、除去すべき被加工膜がblob欠陥により残ってしまう。この後、別の膜を成膜し、上層パターンを形成する場合、除去すべき膜が残っているために不良が発生するという問題が起こる。
例えば、上記パターンがビアホール(via hole)の場合、ビアホールの底に不良の原因となるエッチング残りが生じる。これは、コンタクト抵抗の上昇あるいはコンタクト不良の原因となる。
Miyahara et al. Proc. SPIE 4344, 598 (2001)
上述の如く、ウエハ上に発生するblob欠陥によって、検出すべきキラー欠陥が検出されなくなったり、あるいはウエハ上にパターンが所定通りに形成されなくなるという問題がある。
本発明は、上記事情を考慮してなされたもので、その目的とするところは、blob欠陥の発生を防止することができるフォトマスク、パターン形成方法、パターンデータ処理方法およびプログラムを提供することにある。
本願において開示される発明のうち、代表的なものの概要を簡単に説明すれば下記の通りである。
すなわち、上記目的を達成するために、本発明に係るフォトマスクは、多重露光に使用される複数のフォトマスクにおいて、複数のフォトマスクのうち少なくとも1枚が光透過部である箇所を足し合わせると1つの大領域になり、多重露光後、ウエハ上に形成された前記大領域に対応する感光性樹脂膜パターンの開口部を長方形で近似したとき、2辺の寸法がいずれもblob欠陥発生のしきい値以上であり、かつ前記大領域に光透過部を持つフォトマスクいずれにおいても、前記大領域に光透過部を持つフォトマスクの1枚を単独で露光して、前記大領域に含まれる前記1枚のフォトマスクの光透過部によりウエハ上に形成される感光性樹脂膜パターンの開口部を長方形で近似したとき、2辺の寸法のうち少なくとも一方がblob欠陥発生のしきい値以下であることを特徴とする。
本発明に係る他のフォトマスクは、多重露光に使用される複数のフォトマスクにおいて、複数のフォトマスクのうち少なくとも1枚が光遮光部である箇所を足し合わせると1つの大領域になり、多重露光後、ウエハ上に形成された前記大領域に対応する感光性樹脂膜パターンの開口部を長方形で近似したとき、2辺の寸法がいずれもblob欠陥発生のしきい値以上であり、かつ前記大領域に光遮光部を持つフォトマスクいずれにおいても、前記大領域に光遮光部を持つフォトマスクの1枚を単独で露光して、前記大領域に含まれる前記1枚のフォトマスクの光遮光部によりウエハ上に形成される感光性樹脂膜パターンの開口部を長方形で近似したとき、2辺の寸法のうち少なくとも一方がblob欠陥発生のしきい値以下であることを特徴とする。
本発明に係る他のフォトマスクは、2重露光に使用される2枚のフォトマスクにおいて、第二の露光に用いるフォトマスクの光遮光部に対応する第一のフォトマスクの場所が、必ず第一の露光に用いるフォトマスクの光透過部になっている箇所が存在し、前記箇所の第一の露光に用いるフォトマスクの光透過部と、前記箇所の第二の露光に用いるフォトマスクの光遮光部に隣接する光透過部からなる大領域について、2重露光後、ウエハ上に形成された前記大領域に対応する感光性樹脂膜パターンの開口部を長方形で近似したとき、2辺の寸法がいずれもblob欠陥発生のしきい値以上であり、かつ第一のフォトマスクを単独で露光して、前記大領域に含まれる前記第一のフォトマスクの光透過部によりウエハ上に形成される感光性樹脂膜パターンの開口部を長方形で近似した時、2辺の寸法のうち少なくとも一方がblob欠陥発生のしきい値以下であり、かつ第二のフォトマスクを単独で露光して、前記大領域に含まれる前記第二のフォトマスクの光透過部によりウエハ上に形成される感光性樹脂膜パターンの開口部を長方形で近似したとき、2辺の寸法のうち少なくとも一方がblob欠陥発生のしきい値以下であることを特徴とする。
本発明に係る他のフォトマスクは、2重露光に使用される2枚のフォトマスクにおいて、第二の露光に用いるフォトマスクの光透過部に対応する第一のフォトマスクの場所が、必ず第一の露光に用いるフォトマスクの光遮光部になっている箇所が存在し、前記箇所の第一の露光に用いるフォトマスクの光遮光部と前記箇所の第二の露光に用いるフォトマスクの光透過部に隣接する光遮光部からなる大領域について、2重露光後、ウエハ上に形成された前記大領域に対応する感光性樹脂膜パターンの開口部を長方形で近似したとき、2辺の寸法がいずれもblob欠陥発生のしきい値以上であり、かつ第一のフォトマスクを単独で露光して、前記大領域に含まれる前記第一のフォトマスクの光遮光部によりウエハ上に形成される感光性樹脂膜パターンの開口部を長方形で近似した時、2辺の寸法のうち少なくとも一方がblob欠陥発生のしきい値以下であり、かつ第二のフォトマスクを単独で露光して、前記大領域に含まれる前記第二のフォトマスクの光遮光部によりウエハ上に形成される感光性樹脂膜パターンの開口部を長方形で近似したとき、2辺の寸法のうち少なくとも一方がblob欠陥発生のしきい値以下であることを特徴とする。
本発明に係るパターン形成方法は、感光性樹脂膜パターンをマスクとして該感光性樹脂膜の下層に形成されたパターン転写膜をエッチングし、前記パターン転写膜をマスクとして被加工膜をエッチングして被加工膜パターンを形成するパターン形成方法において、長方形で近似したとき、2辺の寸法がいずれもblob欠陥発生のしきい値以上であるパターン転写膜の開口部を形成する際、前記開口部の一部に対応する少なくとも1つ以上の感光性樹脂膜小開口部からなる小開口部群で、前記小開口部を長方形で近似したとき、いずれの小開口部も、2辺のうち少なくとも1つがblob欠陥発生のしきい値以下である小開口部群を前記パターン転写膜上に形成する工程と、前記感光性樹脂膜パターンをマスクとして前記パターン転写膜をエッチングする工程と、前記感光性樹脂膜パターンを除去する工程とを、前記開口部に対応する領域内の異なる小開口部群について複数回行うことを特徴とする。
本発明に係るパターンデータ処理方法は、設計データから感光性樹脂膜パターンを形成したとき、感光性樹脂膜の開口部を長方形で近似したとき、2辺の寸法がいずれもblob欠陥発生のしきい値以上であるような開口部に対応する領域を前記設計データから抽出する工程と、前記抽出された開口部に対応する領域と、前記抽出領域以外のパターン部とに分解する工程と、前記パターン部について、異なる属性を持ったレイヤーに分解する工程と、前記抽出された開口部に対応する領域を小領域に分解し、前記分解された小領域のデータにより感光性樹脂膜パターンを形成したとき、感光性樹脂膜の小領域の開口部を長方形で近似した場合に、2辺のうち少なくとも1つがblob欠陥発生のしきい値以下であるようにする工程と、隣接する小領域が異なる属性を持ったレイヤーになるように2つのレイヤーに分類する工程と、前記パターン部の一部のレイヤーと、前記抽出された開口部に対応する領域の一方のレイヤーとを組み合わせ、前記パターン部の他の一部のレイヤーと、前記抽出された開口部に対応する領域のもう一方のレイヤーとを組み合わせて、新たなレイヤーを2つ作製する工程とを含むことを特徴とする
本発明に係るプログラムは、設計データから感光性樹脂膜パターンを形成したとき、感光性樹脂膜の開口部を長方形で近似したとき、2辺の寸法がいずれもblob欠陥発生のしきい値以上であるような開口部に対応する領域を前記設計データから抽出させる手順と、前記抽出された開口部に対応する領域と、前記抽出領域以外のパターン部とに分解させる手順と、前記パターン部について、異なる属性を持ったレイヤーに分解させる手順と、前記抽出された開口部に対応する領域を小領域に分解し、前記分解された小領域のデータにより感光性樹脂膜パターンを形成したとき、感光性樹脂膜の小領域の開口部を長方形で近似した場合に、2辺のうち少なくとも1つがblob欠陥発生のしきい値以下であるようにさせる手順と、隣接する小領域が異なる属性を持ったレイヤーになるように2つのレイヤーに分類させる手順と、前記パターン部の一部のレイヤーと、前記抽出された開口部に対応する領域の一方のレイヤーとを組み合わせ、前記パターン部の他の一部のレイヤーと、前記抽出された開口部に対応する領域のもう一方のレイヤーとを組み合わせて、新たなレイヤーを2つ作製させる手順とをコンピュータに実行させる。
本発明の上記ならびにその他の目的と新規な特徴は、本明細書の記載および添付図面によって明らかになるであろう。
本発明によれば、blob欠陥の発生を防止することができるフォトマスク、パターン形成方法、パターンデータ処理方法およびプログラムを実現することができるようになる。
以下、図面を参照しながら本発明の実施形態を説明する。
最初に、blob欠陥が発生する領域と発生しない領域との違いについて述べる。図1に、所望パターンをフォトマスク(レチクル)上に配置し、1回の露光でウエハ上に形成されたレジストパターンの平面図を示す。
図1において、1はレジストが残っているレジスト領域、2はレジストが抜かれた(除去された)抜き領域、3は抜き領域2内のパターン領域を示している。パターン領域3は縦および横方向に繰り返し配列されているものであるが、図1には、簡単のため、横方向に配列された1行分のパターン領域3しか示されていない。パターン領域3は少なくとも一つ以上のセルを含む。フォトマスク上のパターン部は、上記複数のパターン領域3で構成されている。
blob欠陥は抜き領域2内であればどこにでも発生するわけでない。図2に示すように、抜き領域2内の幅40μmのスペース領域4内には、blob欠陥はまったく発生せず、抜き領域2内の幅250μmのスペース領域5内には、blob欠陥は大量に発生する。
図2のパターンレイアウトの場合、スペース領域5の長手方向の寸法は、スペース領域4の長手方向の寸法よりも長いが、他のパターンレイアウトの場合でも、長手方向の寸法には関係なく、スペース領域の幅の大きさによっては発生したり、あるいは発生しなかったりする。
そこで、blob欠陥発生数のスペース領域幅依存性を調べるために、ブラインドを用いてレジストパターンの抜き領域のスペース幅を変え、blob欠陥数を測定した。
図3に、図1のレジストパターンを形成するために使用されたフォトマスクの平面図を示す。なお、図3において、図1と対応する部分には、プライム(’)が付されている点を除いて図1と同一符号を付してある。1’は遮光部、2’は光透過部、3’はパターン部、5’はスペース領域5に対応した光透過部、6はブラインドの開口部を示している。
図3に示すようにブラインド6により光透過部5’の幅を変えて、スペース領域の幅(スペース幅)が異なる複数のレジストパターンをウエハ上に形成した。形成されたレジストパターンを図4に示す。
図4において、5aはブラインド6により狭められた光透過部5’に対応するウエハ上のスペース領域である。ブラインドがない場合、スペース領域5aはスペース領域5と一致する。スペース領域5a内のみ欠陥検査装置、例えばKLA社製KLA2139により検査を行い、blob欠陥の個数を求めた。
このようにして得られたblob欠陥数のスペース幅依存性を図5に示す。検査領域が狭いため、各条件ごとに24枚ウエハを作製した。検査領域はチップの一部であるため1チップ中にスペース領域が占める割合、被覆率で補正してblob欠陥数を計算した。すなわち、1ロット分のトータルのblob欠陥の個数をN個、ウエハ1枚あたりの検査領域をAcm2 、1チップ中にスペース領域が占める割合、被覆率をb%とすると、(N×314×b)/(24×A×100)の式で、blob欠陥数を計算した。
図5から、スペース幅が60μmまではblob欠陥は1個も検出されないが、スペース幅が60μmを超えるとblob欠陥が発生し始め、さらにスペース幅が広くなると急激にblob欠陥数の発生量が増加することが分かる。
このことから、抜き領域5のスペース幅を一定値以下にすることによって、blob欠陥の発生を抑えられることが分かる。このようにblob欠陥が発生し始める直前のスペース幅、ここでは60μmをblob欠陥発生のしきい値と呼ぶ。
検査領域が極端に狭く、ウエハの枚数が極端に少ないと(すなわちトータルの欠陥検査領域が極端に狭いと)、blob欠陥発生のしきい値は見かけ上大きくなってしまうことがある。したがって、検査領域やウエハ枚数を増やしても、同一スペース幅では検出欠陥数がばらつきの範囲内におさまる条件で、blob欠陥発生のしきい値を決定すべきである。
図2のレジストパターンの抜き領域5を小領域に分割して、blob欠陥陥数を低減する本実施形態の方法について述べる前に、従来方法によるウェハ上のパターンの形成方法について述べる。
図6は従来のフォトマスク(レチクル)20を示す図である。図6(a)は平面図、図6(b)は図6(a)の矢視A−A’断面図である。図6において、21は遮光部、22は光透過部、23はパターン領域を示している。図7は従来のウエハ上のパターンの形成方法を示す断面図である。
まず、図7(a)に示すように、被加工膜31上にパターン転写膜32が形成され、その後、パターン転写膜32上にレジスト(感光性材料)33が塗布される。ここではポジレジストの場合を例に取る。
次に、図7(b)に示すように、図6に示したフォトマスクを用いて露光が行われる。
次に、レジスト33の現像が行われ、図7(c)に示すように、広い抜き領域を含むレジストパターン33が得られる。
次に、図7(d)に示すように、レジストパターン33をマスクにしてパターン転写膜32がエッチングされ、さらに、図7(e)に示すように、レジストパターン33が除去され、レジストパターン33のパターンが転写されたパターン転写膜32からなるマスクパターンが得られる。このパターン転写膜をマスクとして被加工膜31を加工する。
上記従来の方法の場合、図7(c)の工程で、パターン転写膜32上にblob欠陥が大量に発生する。図8(a)に、パターン転写膜32上に発生したblob欠陥34を模式的に示す。パターン転写膜32上のblob欠陥34はマスクとして働く。
そのため、図7(d)のパターン転写膜32をエッチングする工程で、blob欠陥34が存在する広い抜き領域内のパターン転写膜32の一部はエッチングされずに残る。図8(b)に、blob欠陥34によりエッチングされずに残ったパターン転写膜32を模式的に示す。
図7(e)のレジストパターン33を除去する工程で、blob欠陥34は除去されるが、blob欠陥34下のパターン転写膜32は除去されず残る。図8(c)に、除去されずに残ったパターン転写膜32を模式的に示す。
したがって、図7(c)の工程で、パターン転写膜32上にblob欠陥が大量に発生した場合、広い抜き領域に残った一部のパターン転写膜32がマスクとなって、広い抜き領域下の被加工膜31の一部は除去されずに残る。したがって、被加工膜31は所定通りに加工されず、所定通りのパターンは得られなくなる。また、後の工程でこのような抜き領域に新たなパターンが形成されると、膜残りによって不良が発生することがある。
次に、本実施形態のウェハ上のパターンの形成方法について述べる。
本実施形態では、図9および図10に示す第1および第2のフォトマスク(レチクル)20a,20bを用いた二重露光が行われる。図9(a)および図10(a)は平面図、図9(b)および図10(b)は図9(a)および図10(a)の矢視A−A’断面図である。1回目の露光では第1のフォトマスク20aが用いられ、2回目の露光では第2のフォトマスク20bが用いられる。図2に示したレジストの広い抜き領域5に対応する第一第、二のレチクル領域はblob欠陥が発生しないように分割されている。ここではレジストパターンの抜き領域5がblob欠陥が発生しない60μm以下に分割されれば良いので、図2に示したレジストの広い抜き領域5の幅が250μmであったため、遮光部21a,21b,21c,21d,21eの幅は50μm、光透過部22a,22b,22c,22d,22eの幅は50μmとした。
図11は、本実施形態のウエハ上のパターンの形成方法を示す断面図である。
まず、図11(a)に示すように、被加工膜31上にパターン転写膜32が形成され、その後、パターン転写膜32上に第1のレジスト33が塗布される。ここまでは、従来と同じである。
次に、図11(b)に示すように、第1のフォトマスク20aを用いて、露光が行われる。
次に、レジスト33の現像が行われ、図11(c)に示すように、光透過部22a,22b,22cに対応した領域に開口部を有する第1のレジストパターン33が得られる。
次に、図11(d)に示すように、第1のレジストパターン33をマスクにしてパターン転写膜32がエッチングされ、さらに、図11(e)に示すように、第1のレジストパターン33が除去され、第1のレジストパターン33のパターンが転写されたパターン転写膜32が得られる。
ここで、光透過部22a,22b,22cの幅は、blob欠陥発生のしきい値以下なので、パターン転写膜32上にblob欠陥は発生しない。
次に、図11(f)に示すように、被加工膜31およびパターン転写膜32の上に、第2のレジスト35が塗布される。
次に、図11(g)に示すように、第2のフォトマスク20bを用いて、露光が行われる。図10に示すように、第2のフォトマスク20bの遮光部および光透過部は、第1のフォトマスク20aのそれらとは反転の関係にある。
次に、レジスト35の現像が行われ、図11(h)に示すように、光透過部22d,22eに対応した領域に開口部を有する第2のレジストパターン35が得られる。
次に、図11(i)に示すように、第2のレジストパターン35をマスクにしてパターン転写膜32がエッチングされ、第2のレジストパターン35のパターンがパターン転写膜32に転写される。その結果、第1および第2のレジストパターン33,35のパターンが転写されたパターン転写膜32からなるパターンが得られる。
ここで、光透過部22d,22eの幅は、blob欠陥発生のしきい値以下なので、パターン転写膜32上にblob欠陥は発生しない。
このようにして同じパターン転写膜32を形成するのに、従来の方法では、ウエハ1枚あたり14000個弱のblob欠陥が観察されたのに対し、本実施形態の方法ではblob欠陥は全く観察されないことが確認された。
したがって、本実施形態によれば、本来検出されるべきキラー欠陥を検出できるようになる。また、広い抜き領域下のパターン転写膜32が全て除去されるので、図11(j)のパターン転写膜32からなるパターンをマスクにして被加工膜31をエッチングすると、被加工膜31は所定通りに加工される。したがって、被加工膜31からなる所定通りのパターンが得られ、後の工程で抜き領域に新たなパターンが形成されても膜残りによる不良が発生することがなくなる。
図11(g)−図11(h)の工程では、第2のレジストパターン35の開口部の幅(寸法)を、パターン転写膜32の除去する部分と同じ幅(寸法)としている。しかし、パターン転写膜32のエッチングレートを、被加工膜31のエッチングレートよりも十分に大きく設定することができる場合、図12に示すように、第2のレジストパターン35の開口部の幅(寸法)を、パターン転写膜32の除去する部分の幅(寸法)よりも大きくしても構わない。
ただし、blob欠陥の発生を抑制するために、第2のレジストパターン35の開口部を規定する長辺および短辺の少なくとも一方を、blob欠陥発生のしきい値(60μm)以下にする必要がある。
また、本実施形態では、分割された光透過部の幅を同じにしたが、これらの幅は必ずしも同じである必要はなく、光透過部により作成されたレジストパターンの抜き領域の幅がblob発生のしきい値以下になっていれば良い。広い抜き領域は必ずしも長方形ではないので長方形に近似して、レジストパターンの開口部を規定する長辺および短辺の少なくとも一方をblob欠陥発生のしきい値以下になるように広い抜き領域を分割すればよい。なお、請求項に述べている“感光性樹脂膜パターンの開口部を長方形で近似する”ことについては後で詳説する。
また、広い抜き領域の分割は必ずしも短冊上に行う必要はない。たとえば、図33(a)に示すように、blob欠陥発生のしきい値以上の幅W3を持つ抜き領域3がある場合には、図33(b)に示すように、1回目のレジストパターンは少なくとも1辺がblob欠陥発生のしきい値以下である複数の正方形で、正方形間の距離およびパターン部と正方形間の距離がblob欠陥発生のしきい値以下になるようにする。2回目のレジストパターンは、図33(c)に示すように、1回目のレジストパターンを反転したパターンとする。この場合にもblob欠陥は発生せず、かつ広い抜き領域を持つパターン転写膜を形成することができる。
また、本実施形態では、フォトマスク(レチクル)を用いた光露光でレジストパターンを形成する場合について説明したが、光源として、g線、i線、ArFエキシマレーザー光、KrFエキシマレーザー光またはF2 レーザー光の光源(露光光源)を用いても構わない。露光光源は、所望の解像度とコストの関連で適宜選択すれば良い。
また、露光は光に限定されるものではない。フォトマスクを用いずに荷電粒子ビーム、例えば電子ビームを所望領域のみ照射して露光を行い、レジストパターンを形成しても構わない。
また、パターン転写膜32の材料として、ハードマスク材料、例えばシリコンナイトライドを用いても構わない。パターン転写膜32を2層のパターン転写膜で構成しても構わない。例えば、上層のパターン転写膜の材料として、レジストよりも高いエッチングレートが得られるシリコンを含有した膜、例えばSOG膜を用い、下層のパターン転写膜として、有機膜を用いても構わない。ここではポジ型レジストを例に取ったが、ネガ型レジストの場合には遮光部が抜き領域となるため上記実施例の光透過部が遮光部になる。
図5に示したように、blob欠陥が発生し始めるしきい値がある。blob欠陥発生のしきい値は、レジストの材料に依存する。したがって、実際のプロセスで使用される材料からなるレジストを用いて、blob欠陥のしきい値を求める必要がある。
blob欠陥のしきい値を求める方法としては、blob欠陥が大量に発生する領域について、ブラインドによってスペース幅を変え、blob欠陥の発生数を求めるという上記に述べた方法がある。また、荷電粒子ビーム、例えば電子ビームを使って露光を行う場合にはblob欠陥が大量に発生する領域の幅を変えることは、比較的簡単に条件を変更することができる。
しかし、フォトマスクを用いてレジストを露光することにより、パターン形成を行う場合、上記方法は必ずしも容易ではない。また、blob欠陥が大量発生する領域の長さが短いと、検査領域が足りず、大量のウエハを必要とする。この場合、上記方法の実施には、膨大な時間、労力およびコストが必要となる。
blob欠陥のしきい値を求める簡便な方法に、次のような方法がある。
これは、図13に示すように、長さの長い露光領域41および抜き領域である検査領域42をウエハ上に形成し、検査領域42の幅W2を変更させて、発生するblob欠陥数を求め、blob欠陥発生のしきい値を求めるという方法である。
露光領域41は、フラット露光(フォトマスクを用いない露光)により、または実パターンを露光することにより形成される。一方、検査領域42は、レジストが除去されて形成された領域である。検査領域42の幅を変化させることによって、blob欠陥発生のしきい値を求める。
検査領域42は、抜き領域上に数十μmのサイズのブラインドがかけられれば、形成することができる。しかし、抜き領域上に数十μmのブラインドがかけられない場合には、図14に示すように、長さの長いCr枠(遮光部)部分またはハーフトーン膜部分にブラインドの開口部43を設けることによって作製することができる。いずれの場合もブラインドのかけ方で、検査領域42の幅を変化させることができ、抜き領域の幅を容易に変えることができる。
上記方法は簡便な方法であるが、これに限定されるものではない。また、検査領域42が完全な抜きである必要は必ずしもなく、小さなマーク程度であれば存在していても構わない。
光露光によりレジストパターンを形成する場合、デバイスの設計データからレジストパターンに対応したパターンをマスクブランクス上に描画するための描画データが必要となる。荷電粒子ビームによりレジストパターンを形成する場合、デバイスの設計データからレジストパターンに対応したパターンをレジスト上に描画するための描画データが必要となる。すなわち、CADによりデバイスの設計データが作製された後、上記のように広い抜きエリアが複数の領域(小領域)に分割されたパターンを描画するための描画データを取得するためのデータ処理が必要となる。
本実施形態の二重露光のための2枚のフォトマスクを製造するために、次のような手順のデータ処理が行われる。
まずデバイスの設計データを用意する。
上記に述べた方法であらかじめblob欠陥発生のしきい値を求めておく。設計データと形成される感光性樹脂膜パターンの寸法の間には寸法変換差があるため、blob欠陥発生のしきい値に、設計データと感光性樹脂膜パターンの変換差を載せた値を設定値V1とする。設定値V1は、blob欠陥が発生する場所を抽出するためのしきい値として使用される。
さらに、設定値V2を用意する。小領域の少なくとも1辺がV2以下となるようにする。最終的には、作成されたレジストパターン(図11(c)、図11(h))の開口部の少なくとも一辺が、blob欠陥発生のしきい値以下になっていることが必要である。
図15に、パターンデータ処理のフローを示す。以下の説明では、抜き領域および小領域の形状は長方形として説明するが、抜き領域および小領域の形状は長方形に限定されない。
まず、データ中から、設定値V1以上に対応した短辺(幅)および長辺を有する抜き領域が抽出される(ステップS1)。
抜き領域が長方形ではない場合、設定値V1以上に対応した短辺および長辺を有する抜き領域とは、長方形ではない抜き領域の形状を長方形で近似したときに、短辺および長辺が設定値V1以上になっている抜き領域である。
抜き領域が抽出されたため上記設計データ中から、抜き領域に係るデータとパターン部に係るデータとが分離される(ステップS2)。
次に、パターン部に係るデータが属性毎に複数のレイヤに分解される(ステップS3)。
一方、抜き領域に係るデータは、該抜き領域を複数の領域(小領域)に分ける(ステップS4)。ここで、各小領域の長辺および短辺の少なくとも一方は設定値V2以下である。
次に、複数の小領域が2つのレイヤに仕分けられる(ステップS5)。このとき、複数の小領域中の隣接する2つの小領域はそれぞれ別のレイヤに仕分けられる。
ここで、パターン転写膜と被加工膜との間のエッチングレートが十分に取れ、図12に示すように第2のレジストパターン35の開口部の幅を大きくする場合には、レジストパターン35に対応するレイヤの寸法を一定量だけ変化させる処理を上記工程(ステップS5)で行う。
最後に、パターン部に係る複数のレイヤの一部と、抜き領域に係る2つのレイヤの一方とを組み合わせて新たなレイヤを作成し、さらに、パターン部に係る複数のレイヤの別の一部と、抜き領域に係る2つのレイヤの他方とを組み合わせて別の新たなレイヤが作成される(ステップS6)。
上記パターンデータ処理方法は、コンピュータに所定の手段を実行させるための(あるいはコンピュータを所定の手段として機能させるための、あるいはコンピュータに所定の機能を実現させるための)プログラムとして実施することもできる。この場合、ステップS1−S6がソフトウエアで行われる。以下に説明する具体的な方法についても同様にプログラムとして実施することもできる。
次に、上記パターンデータ処理方法の具体例について説明する。ここでは、レベンソンマスクおよびポジレジストを用い、図16に示すパターン転写膜からなるパターン32を形成する場合について説明する。
上記パターンは、パターン転写膜からなる長いライン32Lとパターン転写膜からなる短いライン32Sとが交互に繰り返されてなる繰り返しパターンを備えている。ライン32L,32Sの上方および下方の領域が広い抜き領域である。該広い領域に本実施形態の方法が適用される。
まず始めに、長方形近似したとき幅および長さが設定値V1以上の抜き領域を設計データから抽出する(ステップS1)。この場合にはライン32L、32Sの上方および下方の領域が抽出される。図17を用いてパターン部および抜き領域を説明すると、51は抽出された抜き領域、50はパターン部となる(ステップS2)。
最初にパターン部について説明する。レベンソンマスクは遮光膜の他に位相シフタを配置した構造をしている。
レベンソンマスクを用いた場合、バイレイヤマスク(例えば、Crマスク、MoSiマスクなど)、ハーフトーンマスクを用いた場合と比較して、微細なL&Sパターンが高解像度で得られる。
しかし、レベンソンマスクのシフタのエッジ部がレジストに転写されてしまうので、シフタのエッジ部を消去するために2重露光が必要になる。また、孤立パターンを得る場合には、孤立パターンの周囲のラインパターンを消去する必要がある。孤立パターンの周囲のラインパターンは、2度目の露光で除去される。
パターン部50に係るデータは変換ツールを使って通常のデータ作成方法により作成される。すなわち、1回目の露光に関するパターンデータと2回目の露光に関するパターンデータとに分けられる。さらに、1回目の露光に関するパターンデータはレベンソンマスクの遮光膜およびシフタに係るデータに変換され、2回目の露光に関するパターンデータはエッジを消すための遮光膜にかかわるデータに変換される。具体的には、図18に示す遮光膜のレイヤP1に係るデータおよび図19に示すシフタのレイヤP2に係るデータ、図20に示すエッジ消し用の遮光膜のレイヤP3に係るデータが作成される(ステップS3)。
次に抜き領域について説明する。
抜き領域51は、図17に示すように、小領域52−55に分割する(ステップS4)。小領域52−55の幅はレジストパターン形成後blob欠陥発生のしきい値以下になるようにしなくてはならない。ここでは設定値V2を50μmとしたので、小領域52−55の幅は50μmである。
隣接する小領域52,53が異なるレイヤになるように、かつ、隣接する小領域54,55が異なるレイヤになるように、図21に示すように、小領域53および小領域54からレイヤS1が作成され、小領域52および小領域55からレイヤS2が作成される。すなわち、抜き領域51は2つのレイヤS1,S2に分解される(ステップS5)。図22にレイヤS1の拡大図、図23にレイヤS2の拡大図を示す。
ここで、レイヤS2に対応するレジストパターンは、小領域よりも小さくても構わない。すなわち、この段階で、各レイヤS1,S2毎に一定のバイアスを掛けてサイズを変更することがありうる。また、描画・加工の変換差を解消するために、レイヤS1,S2にそれぞれ一定のバイアスをつけてサイズを変更することもありうる。
次に、パターン部50と抜き領域51のレイヤとを組み合わせて、新たなレイヤを作成する(ステップS6)。レイヤP1とレイヤS1とを組み合わせて図24に示すレイヤL1が新たに作成され、レイヤP3とレイヤS2とを組み合わせて図25に示すレイヤL2が新たに作成される。
レイヤL1は第1のフォトマスク20aの遮光膜に係るデータ、レイヤL2は第2のフォトマスク20bの遮光膜に係るデータ、レイヤP2は第1のフォトマスク20aのシフタに係るデータである。
この後、上記各データは、フォトマスク描画装置のデータ形式となるように、データ変換される。データ変換されたデータを用いてフォトマスク描画装置によりフォトマスクのパターンが形成される。このようにして得られた第1および第2のフォトマスク20a,20bを図26および図27に示す。図26および図27において、71は遮光膜、72はシフタを示している。
本実施形態では、抜き領域を複数の長方形の小領域に分割したが、抜き領域の分割形状は長方形には限定されない。すなわち、長方形とは異なる形状の場合、該形状を長方形で近似して得られる2辺のうち少なくとも1辺がblob欠陥のしきい値以下であること、隣合う小領域が必ず異なるレイヤとなることである。
本実施形態の場合、パターン部のレイヤと抜き領域のレイヤとを組み合わせて新たなレイヤを作製する際に、上記レイヤの組み合わせを逆にすることができない。第2の露光でシフタのエッジを消去する必要があるため、第2のフォトマスクは、必ず、パターン部近接の小領域は透過領域でなくてはならい。したがって、レイヤP1とレイヤS2とを組み合わせることはできない。
しかし、パターン部をシフタから外側に一定以上離した場所、すなわち、フォトマスクのイメージで示すと図28のように、出来上がりのパターン転写膜のイメージで示すと図29のように設定すると、上記の制約はなくなる。
パターン部をどこで分けるか、データ処理のどの段階で分けるかで、パターン部に隣接する小領域を遮光領域にするか透過領域にするかの判断が必要になったり、不要になったりする。また、広い抜き領域とシフタが隣接していない場合は上記のようなことを考慮しなくても良いのはもちろんである。
1回目の露光、レジストパターン形成およびエッチングまで行い、図11(e)の工程まで終了したときのパターン転写膜32を上面からみた図を図30に示す。図30に示されるように、転写されたエッジおよび小領域52のパターン転写膜32が残っている。これを2回目の露光、レジストパターン形成およびエッチングまで行い、図11(j)の工程まで終了すると、図16に示されたパターンが得られる。
本実施形態では、1つおきの小領域間の距離が少なくとも一方向が設定値V2以下になるように、抜き領域を複数の小領域に分解した。そして、隣接する小領域が異なるレイヤになるようにして描画データごとの2つのレイヤに分解した。しかし、次のような方法を行っても同様の効果を得ることができる。
例えば、抜き領域内に、少なくとも一辺が設定値V2以下の小領域を、小領域間の距離、小領域とパターン間の距離が設定値V2以下になるようにパターンを敷き詰め、敷き詰めたレイヤと反転したレイヤとを2つのレイヤとするものである。
上記方法の具体例を図31(a)−図31(c)に示す。
図31(a)において、61は、blob欠陥発生のしきい値(設定値V1)以上の幅W3を持つ抜き領域を示している。この抜き領域61内に、正方形の小領域62,63を敷き詰める。小領域62,63の一辺の長さ、および、小領域62,63間の距離、小領域62、63とパターン領域の距離は、blob欠陥発生のしきい値以下の値である設定値V2以下に設定する。
抜き領域61内を敷き詰める小領域の種類は1つでも構わないが、図31(a)に示したように複数の種類でも構わない。また、抜き領域61内を敷き詰める小領域の形状は必ずしも正方形である必要はない。
抜き領域61内を敷き詰める複数の小領域62,63で構成されたパターン(図31(b))をレイヤS1、上記パターンを反転したパターン(図31(c))をレイヤS2とする。この後、パターン部の遮光膜レイヤの一つとレイヤS1を組み合わせてレイヤL1を作製し、パターン部の他の遮光膜レイヤとレイヤS2を組み合わせてレイヤL2を作製することは前述と同様である。
なお、本実施形態では、シフタ上置き型のレベンソンマスクを用いた場合について述べたが、クォーツ基板を掘り込んでシフターとした堀込み型、あるいはクォーツ基板を2段に掘り込んだ両掘り込み型等種々のレベンソンマスクを用いても構わない。
また、本実施形態では、レベンソンマスクとポジ型レジストを用いた場合について述べたが、基板上に遮光膜を形成したバイナリーマスク、あるいは基板上にハーフトーン膜を形成したハーフトーンマスクを用いても構わない。ただし、この場合には、第1のフォトマスク20aおよび第2のフォトマスク20bの一方のパターン部にパターンがない場合もありうる。
また、本実施形態では、フォトマスクを用いて光露光によりパターンを形成する方法の場合について説明したが、荷電粒子ビームを所望領域のみ照射する方法において、描画データを作成する場合にも上記と同様のことを行うことができる。
本実施形態の方法で作製したフォトマスクを用いてパターニングを行うと、1回目のエッチングの後には抜き領域内にパターン転写膜が残るが、2回目のエッチングの後には抜き領域内のパターン転写膜は完全に除去される。このため、レジストがポジ型の場合、第2のフォトマスクの遮光パターンがある場所が必ず第1のフォトマスクのパターンの光透過部となる。
図9および図10のフォトマスクを例にあげると、図9のフォトマスク20aの遮光パターン(遮光部)と図10のフォトマスク20bの光透過部を比較すると、図2に示すスペース領域5に対応する大領域においては、完全に重なる。このため、第2のフォトマスク20bの遮光パターン(遮光部)がある場所が必ず第1のフォトマスク20aのパターンの光透過部になっている。
また、第2のフォトマスク20bについて遮光部が小さくなるようリサイズを掛けられる場合もあるが、その場合は、図32に示すように、第2のフォトマスクの遮光パターンがある場所が必ず第1のフォトマスクの光透過部になっている。
さらに、上記の条件を満たす領域、すなわち図9と図10のフォトマスクに関して、図2に示すスペース領域5に対応するフォトマスク領域の幅および長さがいずれもblob欠陥発生のしきい値以上であると、フォトマスクを2枚に分解しない場合にはこの領域にblob欠陥が発生する。
しかし、図9の第1のフォトマスクの透過部の少なくとも一辺または図10の第2のフォトマスクの透過部の少なくとも一辺が、blob欠陥発生のしきい値以下となっていれば、2回の露光いずれのおいてもblob欠陥が発生するような広い抜き領域ができないことを意味する。したがって、このようなフォトマスクは本実施形態の方法により作製されたフォトマスクであるといる。
上記に述べた第1および第2のフォトマスクと、分割しなければblob欠陥が発生する大領域との関係は、次のようにも述べることができる。2重露光に使用される2枚のフォトマスクにおいて、両フォトマスクのうち少なくとも一方が透過部である箇所を足し合わせると、一つの大領域(図2に示すスペース領域5に対応するフォトマスク領域)になり、上記大領域の幅及および長さがいずれもblob欠陥発生のしきい値以上であり、かつ上記大領域において、第1のフォトマスク(図9)の光透過部の幅もしくは長さの少なくとも一方がblob欠陥発生のしきい値以下であり、かつ第2のフォトマスク(図10)の光透過部の幅もしくは長さの少なく一方がblob欠陥発生のしきい値以下である。
ここで、請求項に述べている“感光性樹脂膜パターンの開口部を長方形で近似する”ことに関して説明する。
Blob欠陥発生のしきい値は数十μmのオーダーである。このため感光性樹脂膜パターンの開口部を長方形で近似する場合、長方形のグリッドは数μm単位とし、細かい凹凸は無視する。
図34に示すように、感光性樹脂膜パターン80の開口部81の形状が矩形となる場合には、矩形の各辺についてblob欠陥発生のしきい値以上か以下かを判断すればよい。なお、図中、82は感光性樹脂膜を示している。
しかし、開口部81の形状が図35に示す場合には次のようにする。ここでは“ウエハ上に形成された感光性樹脂膜パターンの開口部を長方形で近似したとき、2辺の寸法がいずれもblob欠陥発生のしきい値以上である”か、すなわちblob欠陥が発生し、分割する必要があるか否かの判断を行う方法について述べる(判断のフローは図36)。
まず、始めに横方向に線を引く(図37(a))。これにより6個の長方形ができる。このうち、2辺の寸法いずれもがblob欠陥発生のしきい値以上の場所があればその長方形でblob欠陥が発生するので、長方形を分割する必要がある。
6個の長方形のうち、2辺の寸法いずれもがblob欠陥発生のしきい値以上の場所がなければ、次に縦方向に線を引く(図37(b))。これにより10個の長方形ができる。このうち、2辺の寸法いずれもがblob欠陥発生のしきい値以上の場所があれば、その長方形でblob欠陥が発生するので、長方形を分割する必要がある。このうち、2辺の寸法いずれもがblob欠陥発生のしきい値以上の場所がなければ、この開口部はblob欠陥は発生しない。
“ウエハ上に形成された感光性樹脂膜パターンの開口部を長方形で近似したとき、2辺の寸法のうち少なくとも一方がblob欠陥発生のしきい値以下である”かは上記と同様に図36のフローを使って判断し、2回Noが続けば、この開口部は“ウエハ上に形成された感光性樹脂膜パターンの開口部を長方形で近似したとき、2辺の寸法のうち少なくとも一方がblob欠陥発生のしきい値以下である”に該当し、blob欠陥は発生しない。
また、この手法は開口部が長方形にならない場合に使用できる。たとえば図38に示すような場合は縦方向に線を引いて図39(a)のようにした場合と、図39(b)のようにした場合とで図36のフローに沿って判断すればよい。
なお、本実施形態では、ポジ型レジストを用いた場合について述べたが、ネガ型レジストを用いても構わない。この場合、光透過部および遮光部をそれぞれ遮光部および光透過部と読み替えればよい。
また、本実施形態では、2重露光の場合について説明したが、本発明は3重露光以上の多重露光にも適用できる。
なお、本発明は上記実施形態そのままに限定されるものではなく、実施段階ではその要旨を逸脱しない範囲で構成要素を変形して具体化できる。また、上記実施形態に開示されている複数の構成要素の適宜な組み合わせにより、種々の発明を形成できる。例えば、実施形態に示される全構成要素から幾つかの構成要素を削除してもよい。さらに、異なる実施形態にわたる構成要素を適宜組み合わせてもよい。
その他、本発明の要旨を逸脱しない範囲で、種々変形して実施できる。
実験に使用したパターンレイアウトを示す平面図。 blob欠陥が全く発生しないスペース領域およびblob欠陥が大量に発生するスペース領域を示す図。 ブラインドによりスペース幅を変える方法を説明するための図。 ブラインドをかけた場合ウエハに形成されるレジストパターンを示す図。 blob欠陥数のスペース幅依存性を示す図。 従来のフォトマスク(レチクル)を示す平面図および断面図。 従来のウエハ上のパターンの形成方法を示す断面図。 従来のウエハ上のパターンの形成方法の問題点を説明するための断面図。 実施形態の第1のフォトマスクを示す平面図および断面図。 実施形態の第2のフォトマスクを示す平面図および断面図。 実施形態のウェハ上のパターンの形成方法を示す断面図。 実施形態の第2のレジストパターンの変形例を説明するための断面図。 実施形態のblob欠陥のしきい値を求める方法を説明するための図。 実施形態のblob欠陥のしきい値を求める他の方法を説明するための図。 実施形態のデータ処理のフローを示す図 実施形態のパターンデータ処理方法の対象となるパターンを示す平面図。 実施形態のパターンデータ処理方法の対象となるパターン部および抜き領域を説明するための図。 パターン部の遮光膜のレイヤを示す図。 パターン部のシフタのレイヤを示す図。 パターン部の他の遮光膜のレイヤを示す図。 2つのレイヤに分けられた抜き領域を模式的に示す図。 図21中のレイヤの構成を示す図。 図21中の他のレイヤの構成を示す図。 図18のレイヤと図22のレイヤとを組み合わせて作成された新たなレイヤを示す図。 図20のレイヤと図23のレイヤとを組み合わせて作成された新たなレイヤを示す図。 実施形態のパターンデータ処理方法により得られた第1のフォトマスクを示す図。 実施形態のパターンデータ処理方法により得られた第2のフォトマスクを示す図。 実施形態のパターンデータ処理方法の変形例を説明するためのフォトマスクの図。 実施形態のパターンデータ処理方法の変形例を説明するためのパターン転写膜パターンの図。 図11(e)の工程まで終了したときのパターン転写膜の平面図。 抜き領域を小領域に分ける他の方法を説明するための図。 本発明で作成されたレチクルの特徴を説明する図。 広い抜き領域を分割するほかの方法を説明するための図。 開口部の形状が矩形の感光性樹脂膜パターンを示す平面図。 開口部の形状が矩形以外の感光性樹脂膜パターンの例を示す平面図。 blob欠陥が発生し、分割する必要がある感光性樹脂膜パターンか否かの判断を行う方法を示すフロー。 図35の感光性樹脂膜パターンに関し、blob欠陥が発生し、分割する必要があるか否かの判断を行う方法を説明するための図。 開口部の形状が矩形以外の他の感光性樹脂膜パターンの例を示す平面図。 図38の感光性樹脂膜パターンに関し、blob欠陥が発生し、分割する必要があるか否かの判断を行う方法を説明するための図。
符号の説明
1…レジスト領域、1’…遮光部、2,4…抜き領域、5…広い抜き領域、5’…広い抜き領域に対応する光透過部、3…パターン領域、3’…パターン部、6…ブラインドの開口部、20,20a,20b…フォトマスク、21,21a,21b,21c,21d,21e…遮光部、22,22a,22b,22c,22d,22e…光透過部、23…パターン領域、31…被加工膜、32…パターン転写膜、32L…長いライン、32S…短いライン、33…レジスト(レジストパターン)、34…blob欠陥、35…レジスト(レジストパターン)、41…露光領域、42…検査領域、43…ブラインドの開口部、50…パターン部、51…抜き領域、52−55…小領域、61…blob欠陥発生のしきい値以上の幅を持つ抜き領域、62,63…小領域、71…遮光膜、72…シフタ、80…感光性樹脂膜パターン、81…開口部、82…感光性樹脂膜。

Claims (17)

  1. 多重露光に使用される複数のフォトマスクにおいて、
    複数のフォトマスクのうち少なくとも1枚が光透過部である箇所を足し合わせると1つの大領域になり、
    多重露光後、ウエハ上に形成された前記大領域に対応する感光性樹脂膜パターンの開口部を長方形で近似したとき、2辺の寸法がいずれもblob欠陥発生のしきい値以上であり、
    かつ前記大領域に光透過部を持つフォトマスクいずれにおいても、前記大領域に光透過部を持つフォトマスクの1枚を単独で露光して、前記大領域に含まれる前記1枚のフォトマスクの光透過部によりウエハ上に形成される感光性樹脂膜パターンの開口部を長方形で近似したとき、2辺の寸法のうち少なくとも一方がblob欠陥発生のしきい値以下であることを特徴とするフォトマスク。
  2. 多重露光に使用される複数のフォトマスクにおいて、
    複数のフォトマスクのうち少なくとも1枚が光遮光部である箇所を足し合わせると1つの大領域になり、
    多重露光後、ウエハ上に形成された前記大領域に対応する感光性樹脂膜パターンの開口部を長方形で近似したとき、2辺の寸法がいずれもblob欠陥発生のしきい値以上であり、
    かつ前記大領域に光遮光部を持つフォトマスクいずれにおいても、前記大領域に光遮光部を持つフォトマスクの1枚を単独で露光して、前記大領域に含まれる前記1枚のフォトマスクの光遮光部によりウエハ上に形成される感光性樹脂膜パターンの開口部を長方形で近似したとき、2辺の寸法のうち少なくとも一方がblob欠陥発生のしきい値以下である
    ことを特徴とするフォトマスク。
  3. 2重露光に使用される2枚のフォトマスクにおいて、
    第二の露光に用いるフォトマスクの光遮光部に対応する第一のフォトマスクの場所が、必ず第一の露光に用いるフォトマスクの光透過部になっている箇所が存在し、
    前記箇所の第一の露光に用いるフォトマスクの光透過部と、前記箇所の第二の露光に用いるフォトマスクの光遮光部に隣接する光透過部からなる大領域について、
    2重露光後、ウエハ上に形成された前記大領域に対応する感光性樹脂膜パターンの開口部を長方形で近似したとき、2辺の寸法がいずれもblob欠陥発生のしきい値以上であり、
    かつ第一のフォトマスクを単独で露光して、前記大領域に含まれる前記第一のフォトマスクの光透過部によりウエハ上に形成される感光性樹脂膜パターンの開口部を長方形で近似した時、2辺の寸法のうち少なくとも一方がblob欠陥発生のしきい値以下であり、
    かつ第二のフォトマスクを単独で露光して、前記大領域に含まれる前記第二のフォトマスクの光透過部によりウエハ上に形成される感光性樹脂膜パターンの開口部を長方形で近似したとき、2辺の寸法のうち少なくとも一方がblob欠陥発生のしきい値以下であることを特徴とするフォトマスク。
  4. 2重露光に使用される2枚のフォトマスクにおいて、
    第二の露光に用いるフォトマスクの光透過部に対応する第一のフォトマスクの場所が、必ず第一の露光に用いるフォトマスクの光遮光部になっている箇所が存在し、
    前記箇所の第一の露光に用いるフォトマスクの光遮光部と、前記箇所の第二の露光に用いるフォトマスクの光透過部に隣接する光遮光部からなる大領域について、
    2重露光後、ウエハ上に形成された前記大領域に対応する感光性樹脂膜パターンの開口部を長方形で近似したとき、2辺の寸法がいずれもblob欠陥発生のしきい値以上であり、
    かつ第一のフォトマスクを単独で露光して、前記大領域に含まれる前記第一のフォトマスクの光遮光部によりウエハ上に形成される感光性樹脂膜パターンの開口部を長方形で近似した時、2辺の寸法のうち少なくとも一方がblob欠陥発生のしきい値以下であり、
    かつ第二のフォトマスクを単独で露光して、前記大領域に含まれる前記第二のフォトマスクの光遮光部によりウエハ上に形成される感光性樹脂膜パターンの開口部を長方形で近似したとき、2辺の寸法のうち少なくとも一方がblob欠陥発生のしきい値以下であることを特徴とするフォトマスク。
  5. 感光性樹脂膜パターンをマスクとして該感光性樹脂膜の下層に形成されたパターン転写膜をエッチングし、前記パターン転写膜をマスクとして被加工膜をエッチングして被加工膜パターンを形成するパターン形成方法において、
    長方形で近似したとき、2辺の寸法がいずれもblob欠陥発生のしきい値以上であるパターン転写膜の開口部を形成する際、
    前記開口部の一部に対応する少なくとも1つ以上の感光性樹脂膜小開口部からなる小開口部群で、前記小開口部を長方形で近似したとき、いずれの小開口部も、2辺のうち少なくとも1つがblob欠陥発生のしきい値以下である小開口部群を前記パターン転写膜上に形成する工程と、
    前記感光性樹脂膜パターンをマスクとして前記パターン転写膜をエッチングする工程と、
    前記感光性樹脂膜パターンを除去する工程とを、
    前記開口部に対応する領域内の異なる小開口部群について複数回行うことを特徴とするパターン形成方法。
  6. 前記開口部の一部に対応する少なくとも1つ以上の感光性樹脂膜小開口部からなる小開口部群で、前記小開口部を長方形で近似したとき、いずれの小開口部も、2辺のうち少なくとも1つがblob欠陥発生のしきい値以下である小開口部群を前記パターン転写膜上に形成する工程は、
    請求項1または2に記載のフォトマスクを使用することを特徴とする請求項5記載のパターン形成方法。
  7. 前記開口部の一部に対応する少なくとも1つ以上の感光性樹脂膜小開口部からなる小開口部群で、前記小開口部を長方形で近似したとき、いずれの小開口部も、2辺のうち少なくとも1つがblob欠陥発生のしきい値以下である小開口部群を前記パターン転写膜上に形成する工程は、請求項3または4に記載のフォトマスクを使用することを特徴とし、
    前記小開口部をパターン転写膜上に形成する工程と、前記感光性樹脂膜パターンをマスクとして前記パターン転写膜をエッチングする工程と、前記感光性樹脂膜パターンを除去する工程とを、前記開口部に対応する領域内の2つの異なる小開口部群について行うことを特徴とする請求項5記載のパターン形成方法。
  8. 前記パターン転写膜がハードマスク材料からなることを特徴とする請求項5ないし7のいずれか1項記載のパターン形成方法。
  9. 前記パターン転写膜が2層からなり、上層はシリコン酸化物を含む材料からなり、下層は有機材料からなることを特徴とする請求項5ないし7のいずれか1項記載のパターン形成方法。
  10. 前記パターン転写膜上に前記感光性樹脂膜パターンの開口部を形成する際、blob欠陥がその開口部に発生する場合、
    前記blob欠陥が発生する開口部の短辺の長さを変化させてblob欠陥発生数を測定し、blob欠陥が発生する直前の開口部の短辺の長さをblob欠陥発生のしきい値とすることを特徴とする請求項5ないし9のいずれか1項に記載のパターン形成方法。
  11. 前記blob欠陥が発生する開口部の短辺の長さを変化させる方法は、前記開口部に対応するフォトマスクの透過部の一部分だけ光がウエハ上に到達しないようにブラインドをかけることを特徴とする請求項10記載のパターン形成方法。
  12. 前記パターン転写膜上に前記感光性樹脂膜パターンの開口部を形成する際、
    露光領域と、感光性樹脂膜の開口部からなる欠陥検査領域を作製し、
    欠陥検査領域の短辺の長さを変化させてblob欠陥発生数を測定し、
    blob欠陥が発生する直前の欠陥検査領域の短辺の長さをblob欠陥発生のしきい値とすることを特徴とする請求項5ないし9のいずれか1項記載のパターン形成方法。
  13. 設計データから感光性樹脂膜パターンを形成したとき、感光性樹脂膜の開口部を長方形で近似したとき、2辺の寸法がいずれもblob欠陥発生のしきい値以上であるような開口部に対応する領域を前記設計データから抽出する工程と、
    前記抽出された開口部に対応する領域と、前記抽出領域以外のパターン部とに分解する工程と、
    前記パターン部について、異なる属性を持ったレイヤーに分解する工程と、
    前記抽出された開口部に対応する領域を小領域に分解し、前記分解された小領域のデータにより感光性樹脂膜パターンを形成した場合、感光性樹脂膜の小領域の開口部を長方形で近似したときに、2辺のうち少なくとも1つがblob欠陥発生のしきい値以下であるようにする工程と、
    隣接する小領域が異なる属性を持ったレイヤーになるように2つのレイヤーに分類する工程と、
    前記パターン部の一部のレイヤーと、前記抽出された開口部に対応する領域の一方のレイヤーとを組み合わせ、前記パターン部の他の一部のレイヤーと、前記抽出された開口部に対応する領域のもう一方のレイヤーとを組み合わせて、新たなレイヤーを2つ作製する工程とを
    含むことを特徴とするパターンデータ処理方法。
  14. 前記抽出された開口部に対応する領域の2つのレイヤーは、
    前記開口部に、小領域を敷き詰め、前記敷き詰めた小領域群を1つのレイヤーとし、
    前記敷き詰めた小領域群パターンの反転パターンをもう一つのレイヤーとしたものであることを特徴とする請求項13記載のパターンデータ処理方法。
  15. 前記パターン部のレイヤーと、前記抽出された開口部に対応する領域のレイヤーとを組み合わせて新たなレイヤーを作製する工程は、
    パターン部に隣接する小領域を含むレイヤーをパターン部のどのレイヤーと組み合わせるべきかを、判断する工程を含むことを特徴とする請求項13または14記載のパターンデータ処理方法。
  16. 前記隣接する小領域が異なる属性を持ったレイヤーになるように2つのレイヤーに分類する工程の後に、レイヤーごとに小領域の寸法を一定量だけ変更する工程を含むことを特徴とする請求項13ないし15のいずれか1項記載のパターンデータ処理方法。
  17. 設計データから感光性樹脂膜パターンを形成した場合に、感光性樹脂膜の開口部を長方形で近似したとき、2辺の寸法がいずれもblob欠陥発生のしきい値以上であるような開口部に対応する領域を前記設計データから抽出させる手順と、
    前記抽出された開口部に対応する領域と、前記抽出領域以外のパターン部とに分解させる手順と、
    前記パターン部について、異なる属性を持ったレイヤーに分解させる手順と、
    前記抽出された開口部に対応する領域を小領域に分解し、前記分解された小領域のデータにより感光性樹脂膜パターンを形成した場合に、感光性樹脂膜の小領域の開口部を長方形で近似したときに、2辺のうち少なくとも1つがblob欠陥発生のしきい値以下であるようにさせる手順と、
    隣接する小領域が異なる属性を持ったレイヤーになるように2つのレイヤーに分類させる手順と、
    前記パターン部の一部のレイヤーと、前記抽出された開口部に対応する領域の一方のレイヤーとを組み合わせ、前記パターン部の他の一部のレイヤーと、前記抽出された開口部に対応する領域のもう一方のレイヤーとを組み合わせて、新たなレイヤーを2つ作製させる手順と
    をコンピュータに実行させるためのプログラム。

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* Cited by examiner, † Cited by third party
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JP2008159690A (ja) * 2006-12-21 2008-07-10 Tokyo Electron Ltd 基板の処理方法、基板の処理システム及びプログラムを記録したコンピュータ読み取り可能な記録媒体
JP2008166355A (ja) * 2006-12-27 2008-07-17 Tokyo Electron Ltd 基板の処理方法、基板の処理システム及びプログラムを記憶したコンピュータ読み取り可能な記憶媒体

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