JP2005221509A - 伏角検出機能をサポートする地磁気センサおよびその方法 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】地磁気センサは、地磁気に応じるサイズの電気的な信号を出力する地磁気検出モジュールと、水平状態で演算された方位角が格納されたメモリと、現状態の斜めを測定チルト角を算出する加速度センサモジュールと、そして、水平状態における方位角、現状態のチルト角、および地磁気検出モジュールから出力される電気的な信号を用いて伏角の演算を行なう制御部を含む。これによって、ユーザは簡単な操作のみで現状態の伏角が演算される。
【選択図】 図2
Description
即ち、フラックスゲート型地磁気センサとは、パーマロイ(permalloy)のような高透磁率材料を磁心として使用し、その磁心を巻いた駆動コイルを介して励起磁場を加え、磁心の磁気飽和および非線形磁気特性に応じて発生する外部磁場に比例する2次高調波成分を測定することにより、外部磁場のサイズおよび方向を測定する装置のことを指す。
図1は、係る地磁気センサの一般的な構成を示した簡単なブロック図である。同図を参照すると、地磁気センサ10は、駆動信号生成部11、地磁気検出モジュール12、信号処理部13、制御部14、メモリ15、および加速度センサモジュール16を含む。
地磁気検出モジュール12は、互いに直交する2つのフラックスゲートを含んでいる。この際、各フラックスゲートは四角リング、またはバー状の磁性体コア、磁性体コアに巻回された駆動コイルおよび検出コイルを含む。駆動コイルは駆動信号生成部11から出力された電気的な駆動信号を受信し磁性体コアを励磁させる役割を果す一方、検出コイルは駆動コイルの駆動により生じた磁気から誘導された起電力を検出する役割を果す。
制御部14は、信号処理部13で出力された電圧値を測定し、現在の地磁気センサ10が位置している方位角を測定する。この場合、地磁気検出モジュール12の各フラックスゲートから出力される電気的な信号は傾斜によってその変化が生じるが、この場合、その斜め変化が大きければ測定された方位角の値にエラーが生じ易いので、傾斜(tilt)補償アルゴリズムを使用して、斜めの影響を補償する必要がある。傾斜補償アルゴリズムによって斜め影響を補償するためには、先ず、この地磁気センサ10の斜め、即ち、ピッチ角(pitch angle)、およびロール角(roll angle)を測定すべきであり、さらに現位置の伏角も測定すべきである。
制御部14は、斜め補償を行なう場合、信号処理部13で出力するX軸およびY軸の出力電圧値を正規化した後、加速度センサモジュール16で測定されたピッチ角およびロール角、現位置における伏角を用いて方位角を演算する。伏角とは、地球磁気の3要素(偏角、伏角、水平磁気力)の1つであって、指針を鉛直面で回転自在にする時指針が水平面と斜めになっている角度のことを指す。韓国での伏角は大体50°〜60°である。
さらに好ましくは、前記加速度センサモジュールから検出された前記チルト角が所定の閾値以下であれば、演算された前記伏角が正確でないという警告メッセージを示すよう前記ディスプレー部を更に含むことができる。
本発明における前記地磁気検出モジュールは、互いに直交しているX軸およびY軸フラックスゲートを備え、前記X軸およびY軸フラックスゲートそれぞれから前記地磁気に応じる電気的信号を検出することを特徴とする。
好ましくは、互いに直交するX軸およびY軸加速度センサに基いて所定のピッチ角およびロール角で表わす前記チルト角を検出するステップを更に含むことができる。
より好ましくは、前記(b)ステップにおいて、前記ピッチ角および前記ロール角がそれぞれ0°である場合を水平状態として判断できる。従って、方位角を演算する所定の数式にピッチ角およびロール角をそれぞれ0に代入し方位角を演算することにより水平状態においての方位角として活用できる。
駆動信号生成部110は、地磁気検出モジュール120を駆動させる駆動信号を生成して出力する役割を果す。駆動信号として、一般にパルス波型および反転パルス波型が使用される。即ち、駆動信号生成部110はパルス発生器(図示せず)、パルス制限部111、およびパルス増幅部112を含み、パルス発生器で生成され出力されたパルスをパルス制限部111により制御信号によって選択的にスイッチングした後、パルス増幅部112が増幅および反転増幅を行なって出力するようにできる。パルス制御部111としては、アンドゲートが用いられ、アンドゲートの一端に印加された制御信号に応じてパルス発生器から出力されたパルスを出力する。
地磁気測定部120は、相互直交しているX軸およびY軸フラックスゲートを含んでいる。
一方、信号処理部130は、係る誘導起電力を一定の処理過程を経てX軸およびY軸フラックスゲートそれぞれの電圧値に変化し出力を行なう。詳細に、信号処理部130は、チョッピング回路部131、第1増幅部132、フィルタ133、第2増幅部134、およびA/Dコンバーター(A/Dconvertor)135を含む。
チョッピングされた電気的な信号は、第1増幅部132で差動増幅された後、フィルタ133を介して一定範囲の信号のみをフィルタリングし、第2増幅部134で最終的に増幅される。増幅された信号はA/Dコンバーター135でデジタル電圧値に変換され出力される。
制御部140は地磁気検出モジュール120および加速度センサモジュール160から出力された電気的な信号を所定範囲の値でマッピングする正規化過程を行なう。このため、地磁気センサ100の開発者は水平状態を保ちつつ地磁気センサ100を回転しながら、地磁気検出モジュール120および加速度センサモジュール160から出力される電気的信号をメモリ150に格納してから、その中で最大値および最小値を求めて正規化因子を演算するため用いられるようになる。正規化因子とは、正規化を行なうために必要とされる因子のことを意味する。
一方、ピッチ角およびロール角を測定するためにも正規化過程がなされる。即ち、加速度センサモジュール160はメモリ150に格納されたX軸およびY軸加速度センサの出力値のなか最大値および最小値を次式に代入して正規化を行なう。
制御部140は前述の(数式1)〜(数式4)に基づいて地磁気検出モジュール120および加速度センサモジュール160から測定された値を所定範囲にマッピングさせた後、マッピングされた値に基いて方位角などを演算する。
一方、前述した(数式1)〜(数式6)において使用される正規化因子を得るためには、地磁気センサ100を表面装着して正確な角度で回転、且つ斜めにできるジグ(jig)を備えたセンサ製造者が、このようなジグを用いて地磁気センサ100を回転させながら最大値および最小値を測定・記録する。これに基いて正規化の演算を行なうことが好ましいが、ユーザの便宜のために補償(calibration)アルゴリズムを直接実行することもできる。
なお、(数式5)を(数式6)に代入し、伏角についてまとめると次のような数式が得られる。
制御部140は予め演算されメモリ150に格納された水平状態の方位角を読み出した後、ピッチ角40°、ロール角0°、および測定された各軸のフラックスゲートの出力値を(数式7)に代入した後、伏角の演算を行なう。
図4Bにおいては、ユーザが任意のピッチ角を設定するためにY軸を基準として回転させた状態の地磁気センサ100を示している。制御部140は設定されたピッチ角が所定の臨界角以下であれば前述のように警告メッセージを示すように制御できる。
つぎに、傾斜(チルト)補償アルゴリズムを使用するかを確認するステップを行なう(S520)。ユーザは所定の入力手段を用いて傾斜補償アルゴリズムによって方位角の演算を行なうモードおよび傾斜の影響を無視し、単純な方法で方位角を演算するモードのうちの1つが選択できる。
一方、傾斜補償アルゴリズムを使用するモードが選択されれば、加速度センサモジュール160がピッチ角およびロール角を検出する(S530)。この場合、ピッチ角およびロール角は前述の(数式3)および(数式4)から演算できる。
図6は本発明に係る地磁気センサ100の制御部140において伏角を演算する方法を説明するためのフローチャートである。同図によると、制御部140は水平状態で測定された方位角をメモリ150に記録した後(S641)、任意のチルト角が定められた状況で(S643)、(数式7)に基いて伏角を演算する(S645)。
一方、好ましくは、ユーザが任意に付与したチルト角のサイズが所定の臨界角より小さいと判断した場合、ディスプレー部170を介して所定の警告メッセージを表示するように構成することができる。臨界角とは、その地磁気センサ100が使用される地域で実験的に伏角を測定した場合最も誤差の少ない範囲のチルト角である。
以上、図面を参照して本発明の好適な実施形態を図示および説明してきたが本発明の保護範囲は、前述の実施形態に限定するものではなく、特許請求の範囲に記載された発明とその均等物にまで及ぶものである。
120 地磁気検出モジュール
130 信号処理部
140 制御部
150 メモリ
160 加速度センサモジュール
170 ディスプレー部
200 地磁気センサ
Claims (12)
- 地磁気に対応するサイズの電気的な信号を出力する地磁気検出モジュールと、
水平状態で演算された方位角が格納されたメモリと、
現状態の傾斜を測定しチルト角を算出する加速度センサモジュールと、
前記水平状態における方位角、前記チルト角、および前記地磁気検出モジュールから出力される電気的信号を利用して伏角の演算を行なう制御部と、
を含むことを特徴とする地磁気センサ。 - 前記加速度センサモジュールは、互いに直交するX軸およびY軸地磁気センサを備え、所定のピッチ角およびロール角で表す前記チルト角を検出することを特徴とする請求項1に記載の地磁気センサ。
- 所定のメッセージを示すディスプレー部を更に含み、
前記制御部は、前記加速度センサモジュールから検出された前記チルト角が所定の閾値以下であれば、演算された前記伏角が正確でないという警告メッセージを示すよう前記ディスプレー部を制御することを特徴とする請求項2に記載の地磁気センサ。 - 前記地磁気検出モジュールを駆動するための駆動信号を供給する駆動信号生成部を更に含むことを特徴とする請求項3に記載の地磁気センサ。
- 前記地磁気検出モジュールは、互いに直交しているX軸およびY軸フラックスゲートを備え、前記駆動信号が印加されれば前記X軸およびY軸フラックスゲートそれぞれから前記地磁気に応じる電気的信号を検出することを特徴とする請求項1に記載の地磁気センサ。
- (a)外部地磁気に応じるサイズの電気的な信号を出力するステップと、
(b)水平状態で方位角を検出し格納するステップと、
(c)現状態の斜めを測定しチルト角を算出するステップと、
(d)前記電気的な信号および前記チルト角に基いて伏角の演算を行なうステップと、
を含むことを特徴とする地磁気センサの伏角検出方法。 - 互いに直交するX軸およびY軸加速度センサに基いて所定のピッチ角およびロール角で表わす前記チルト角を検出するステップを更に含むことを特徴とする請求項7に記載の地磁気センサの伏角検出方法。
- 前記(a)ステップにおいて、
互いに直交するX軸およびY軸フラックスゲートそれぞれから前記地磁気に応じる出力値を検出するステップと、
前記出力値を所定範囲の値で正規化(normalizing)し前記電気的な信号を生成するステップと、
を含むことを特徴とする請求項8に記載の地磁気センサの伏角検出方法。 - 前記(b)ステップにおいて、前記ピッチ角および前記ロール角がそれぞれ0°である場合の方位角を演算することを特徴とする請求項9に記載の地磁気センサの伏角検出方法。
- 前記ピッチ角および前記ロール角の少なくとも1つが予め設定された所定の閾値以下であれば、演算された前記伏角が正確でないという警告メッセージを示すステップを更に含むことを特徴とする請求項10に記載の地磁気センサの伏角検出方法。
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