JP2005219707A - 列車位置取得システム、列車位置情報提供システムおよび列車接近警報システム - Google Patents

列車位置取得システム、列車位置情報提供システムおよび列車接近警報システム Download PDF

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聡 長井
Yuji Saikyo
裕二 西教
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雅幸 庄司
Tsukasa Sakon
司 左近
Toyohiko Yamada
豊彦 山田
Tadanori Sumiya
忠則 角谷
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Abstract

【課題】汎用的に利用可能な列車位置情報をより高精度で取得することを可能とする列車位置取得システムの提供。
【解決手段】運行中の列車の現在位置情報を取得するための列車位置取得システムは、列車4に設置される車載GPS装置5により当該列車の運行中における現在位に関して原GPSベース列車位置情報を取得し、この原GPSベース列車位置情報に基づいて運行列車の現在位置情報を取得する列車位置取得処理をなせるようにされ、そしてその列車位置取得処理は、列車が運行される線区についての軌跡データに基づいて原GPSベース列車位置情報を修正することができるようにされている。
【選択図】図1

Description

本発明は、運行中の列車の現在位置情報を取得する列車位置取得システム、列車位置情報を列車位置情報利用者に提供する列車位置情報提供システム、および列車位置情報に基づいて保線作業員などの警報受報者へ列車の接近報知のための警報を発する列車接近警報システムに関する。
列車の運行に供される線路や架線などの保守作業は列車の安全な運行のために欠かせない重要な作業である。この保守作業は列車の運行時間帯においても列車の運行を妨げないようにして行われる場合が少なくない。その場合には、保守作業に従事する作業員の安全を十分に確保するために、作業現場を列車が通過する際に事前に列車接近警報を発して作業員を安全な場所に確実に退避させることができるようにする必要がある。またその一方で、限られた作業時間をより有効に活かすために、列車の作業現場通過時の作業員退避の時間をできるだけ短くする必要がある。このような要求に応えるには、作業現場への列車の接近をより高い精度で誤りなく検知できるようにすることがもっとも重要である。
作業現場への列車の接近検知については、作業現場に見張員を配置して列車の接近を目視で検知させることが広く行われている。この見張員の目視による検知は精度という点ではもっともすぐれている。しかし作業現場が見通しの悪い場所にある場合には何人もの見張員を配置する必要があり、人件費が嵩むなどという問題がある。また見張員の目視による検知にはいわゆるヒューマンエラーの問題も避け難いものとしてある。
このようなことから列車の接近を自動的に検知する手法が種々提案されている。例えば特許文献1には、レールに伝わる列車の走行振動を用いて列車の接近を検知する手法が開示されている。また特許文献2には、列車に搭載されたレーザ送信機からのレーザ光により列車の接近を検知する手法が開示されている。また特許文献3には、軌道回路の列車在線情報を利用して列車の接近を検知する手法が開示されている。また特許文献4には、列車に搭載された無線装置からの無線通信で列車の接近を検知する手法が開示されている。さらに特許文献5には、衛星を利用した全地球測位システム(GPSと略称する)を利用して列車の接近を検知する手法が開示されている。
特開平7−40834号公報 特開平8−40271号公報 特開平8−48247号公報 特開平11−222133号公報 特開平11−59419号公報
上で述べたように線路や架線などの保守作業における安全性確保のためには作業現場への列車の接近をより高い精度で誤りなく検知できるようにすることが重要である。この列車の接近検知は別の見方をすれば、運行中の列車の線路上での現在位置情報を取得することであるといえる。そのように考えた場合、列車位置情報を汎用的なものとして取得するようにし、その一環として接近検知も行うようにするのがより有用である。すなわち運行中の各列車の高精度な位置情報は、保守作業の安全性確保においてだけに限らず、列車のより安全な運行管理などにおいても有用であるし、さらには鉄道事業者以外で列車の運行状況などに関心を持つ第三者にとっても有用となる場合もある。
このような観点からみた場合、上記のような従来の列車接近検知技術は何れも不十分なものである。すなわち従来の列車接近検知技術は何れも特定の保守作業現場だけを対象にしたものであり、運行列車の位置取得としての汎用性がなく、設備投資の効率性という点で問題を残している。また従来の列車接近検知技術は、精度においても必ずしも十分とはいえない。そのなかでも特許文献5に開示の技術のようにGPSを利用する手法は、最近のGPSが1m以下といった高い精度を可能とすることから、高精度な列車位置の取得を期待できる。しかしGPSによる測位は様々な条件に影響され、必ずしも安定したものでなく、無視し得ない誤差を生じることもある。またGPSを利用するには、列車に設置したGPS装置で取得した当該列車の現在位置情報を所定の場所に無線送信する必要があり、その無線送信が阻害されるような状況下では有効な列車位置の取得を行なえなくなる場合もある。したがってこれらの問題に対処して、より高精度な列車位置取得をより安定的になせるようにすることが望まれる。
本発明は、以上のような従来の事情を背景になされたものであり、汎用的に利用可能な列車位置情報をより高精度で取得することを可能とする列車位置取得システムの提供を目的とし、またこの列車位置取得システムで得られる列車位置情報を列車位置情報利用者に提供する列車位置情報提供システムの提供を目的とし、さらに前記列車位置取得システムで得られる列車位置情報を利用して列車の接近を警報する列車接近警報システムの提供を目的としている。
上記目的のために本発明では、運行中の列車の現在位置情報を取得するための列車位置取得システムにおいて、列車に設置される車載GPS装置により当該列車の運行中における現在位に関して原GPSベース列車位置情報を取得し、この原GPSベース列車位置情報に基づいて前記運行列車の現在位置情報を取得する列車位置取得処理をなせるようにされ、そして前記列車位置取得処理は、前記列車が運行される線区についての軌跡データに基づいて前記原GPSベース列車位置情報を修正する処理を含んでいることを特徴としている。
また本発明では、上記のような列車位置取得システムについて、前記列車位置取得処理は、前記車載GPS装置から前記列車位置取得処理をなす列車位置取得装置へ前記原GPSベース列車位置情報を伝達するのに要する時間に応じて前記原GPSベース列車位置情報を修正する処理をさらに含むものとしている。
また本発明では上記目的のために、運行中の列車の現在位置情報を取得するための列車位置取得システムにおいて、前記列車に設置される車載GPS装置により当該列車の運行中における現在位に関して原GPSベース列車位置情報を取得し、この原GPSベース列車位置情報に基づいて前記運行列車の現在位置情報を取得する第1の列車位置取得処理と、列車運行情報とダイヤ情報に基づいて前記運行列車の現在位置情報を取得する第2の列車位置取得処理をなせるようにされており、前記第1の列車位置取得処理をなせる条件下では当該第1の列車位置取得処理にて前記運行列車の現在位置情報を取得し、前記第1の列車位置取得処理をなせない条件下では前記第2の列車位置取得処理にて前記運行列車の現在位置情報を取得するようにされていることを特徴としている。
また本発明では上記目的のために、運行中の列車の現在位置情報を取得し、その列車位置情報を通信網経由で列車位置情報利用者に配信できるようにされてなる列車位置情報提供システムにおいて、上記のような列車位置取得システムにより前記運行中列車の現在位置情報の取得をなすようにしたことを特徴としている。
また本発明では上記目的のために、運行中の列車の現在位置情報を取得する運行列車位置取得処理をなし、この運行列車位置取得処理で得られた運行列車の現在位置情報に基づいて保線作業員などの警報受報者へ列車の接近報知のための警報を発する列車接近警報システムにおいて、前記運行列車位置取得処理は、前記列車に設置される車載GPS装置により当該列車の運行中における現在位に関して原GPSベース列車位置情報を取得し、この原GPSベース列車位置情報に基づいて前記運行列車の現在位置情報を取得する第1の列車位置取得処理と、列車運行情報とダイヤ情報に基づいて前記運行列車の現在位置情報を取得する第2の列車位置取得処理をなせるようにされており、前記第1の列車位置取得処理をなせる条件下では当該第1の列車位置取得処理にて前記運行列車の現在位置情報を取得し、前記第1の列車位置取得処理をなせない条件下では前記第2の列車位置取得処理にて前記運行列車の現在位置情報を取得するようにされていることを特徴としている。
また本発明では、上記のような列車接近警報システムについて、前記第1の列車位置取得処理は、前記列車が運行される線区についての位置やキロ程を含んでなる軌跡データに基づいて前記原GPSベース列車位置情報を修正する処理を含むものとしている。
また本発明では、上記のような列車接近警報システムについて、前記第1の列車位置取得処理は、前記車載GPS装置から前記第1の列車位置取得処理をなす列車位置取得装置へ前記原GPSベース列車位置情報を伝達するのに要する時間に応じて前記原GPSベース列車位置情報を修正する処理をさらに含むものとしている。
また本発明では、上記のような列車接近警報システムについて、前記列車運行情報と基本走行パターンに基づいて前記運行列車の現在位置情報を取得する第3の列車位置取得処理をさらになせるようにし、前記第1と第2の各列車位置取得処理をなせない条件下では前記第3の列車位置取得処理にて前記運行列車の現在位置情報を取得するようにしている。
また本発明では、上記のような列車接近警報システムについて、前記ダイヤ情報だけに基づいて前記運行列車の現在位置情報を取得する第4の列車位置取得処理をさらになせるようにし、前記第1〜第3の各列車位置取得処理をなせない条件下では前記第4の列車位置取得処理にて前記運行列車の現在位置情報を取得するようにしている。
また本発明では、上記のような列車接近警報システムについて、前記警報受報者と当該警報受報者に接近する列車の間の距離に関して設定する警報発生距離は、前記第1の列車位置取得処理にて現在位置を取得された列車についての前記警報発生距離をD1、前記第2の列車位置取得処理にて現在位置を取得された列車についての前記警報発生距離をD2、前記第3の列車位置取得処理にて現在位置を取得された列車についての前記警報発生距離をD3、前記第4の列車位置取得処理にて現在位置を取得された列車についての前記警報発生距離をD4として、D1<D2<D3<D4とするようにしている。
以上説明したように本発明では、GPSを利用して列車の位置情報を取得するについて、列車に設置の車載GPS装置で得られる原GPSベース列車位置情報を当該列車運行線区についての軌跡データに基づいて修正できるようにしている。このためGPSによる測位に誤差があってもそれを補完することができ、汎用的に利用したり接近警報に用いらりする列車位置情報をより高い精度で取得すことが可能となる。また本発明では、列車位置情報を取得するについて、列車に対する追跡精度が最も高いGPSベース列車位置情報を取得する第1の列車位置取得処理の他に、列車運行情報とダイヤ情報を基にして列車位置情報を取得する第2の列車位置取得処理も行えるようにしている。このため通信障害などでGPSを利用できない場合でも列車位置情報を取得することができ、列車位置情報の取得をより安定的になせるようになる。また本発明では、このような精度が高く、しかも安定的である列車位置情報を用いて列車の接近報知のための警報を保守作業に従事の作業員に発したりすることができるようにしている。このため作業員の退避をより安全にしかも無駄なくなさせることがさせることが可能となる。
以下、本発明の実施の形態について説明する。図1に一実施形態による列車位置取得システムの構成を模式化して示す。本実施形態の列車位置取得システムは、列車位置情報提供システムが統合され、さらに保守作業に従事する作業員が警報受報となる列車接近警報システムが統合された形態になっている。この列車位置情報提供システムと列車接近警報システムが統合された列車位置取得システムは、運転状況モニタサーバ1、列車位置取得装置2、列車位置情報配信端末装置3、列車4に設置される車載GPS装置5、保守作業のための見張員が携行する接近警報用列車位置取得装置6、同じく見張員が携行する無線送信機7、保守作業現場で作業員が所持している無線受信機8などを主な構成機器として含んでいる。
運転状況モニタサーバ1は、既存の列車運行管理システムに設けられている機器であり、列車運行情報を列車位置取得装置2に提供する。その列車運行情報は、現在運行されている列車が駅構内にいるのか、駅間にいるのかなどという運行列車のおおまかな位置に関する情報である在線情報、運行列車の線別の情報(上り/下り情報)、運行列車に割り振られている番号である列番、線路についての地図的なデータおよび列車の運行範囲にわり当てられた名称(例えば「山手線」、「東海道線」など)のデータである線区情報、列車の進行基準を示す情報である信号機情報などを含んでいる。
列車位置取得装置2は、汎用的に利用する列車位置情報を取得するための装置で、本体装置11とそれに接続するGPS受信機12からなる。本体装置11は、一般的なパーソナルコンピュータで構成されており、表示装置13を有している。この本体装置11は、運転状況モニタサーバ1から提供される上記のような列車運行情報の他に、線区別の軌跡データ、列車のダイヤ情報、ダイヤ情報を基にした走行曲線、基本走行パターンなどの情報を保持している。軌跡データは、上記の線区情報を本列車位置取得システム用に加工して得られたデータであり、線区上の各位置における緯度と経度それにキロ程(特定の基準点から線路に沿って測定した距離)を含んでなる。ダイヤ情報を基にした走行曲線は、線区における駅の配置を縦軸とし、時間を横軸として列車ダイヤを基に列車の軌跡を追跡して得られる曲線である。基本走行パターンは、線区ごとに定められている列車の速度(加減速)パターンである。
また本体装置11は、これらの情報と車載GPS装置5からの後述の原GPSベース列車位置情報を基に運行中の各列車の現在位置情報を取得する列車位置取得処理を行うとともに、接近警報用列車位置取得装置6から保守作業に関する情報を受け取って各所における保守作業の実施状況や進行状況などを統括的に監視する業務のための処理を行う。これらの列車位置取得処理と保守作業監視業務に関する処理についての詳細は後述する。
GPS受信機12は、図外のGPS衛星からの電波の受信を通じて、列車位置取得装置2が設置されている場所の位置情報、具体的には緯度と経度を取得するとともに時刻を取得し、それを本体装置11に提供する。GPS受信機12からGPSの時刻情報を受けた本体装置11は、それを基に本体装置11における時刻を設定する。ここで、列車位置取得装置2が設置されている場所の位置情報は、GPSを利用しなくとも得ることができるのが通常である。したがって位置情報の取得という点については必ずしもGPS受信機12は必要でない。ただ、GPSを介して車載GPS装置5や接近警報用列車位置取得装置6と時刻を統一することにより、後述のようにして取得する列車位置情報の精度を高めることができ、この点でGPS受信機12を設ける有用性がある。一方、GPSにより位置情報や時刻情報を取得しようとする場合には、通信障害などでそれをなせない場合もある。その場合にはGPSによらずに位置と時刻を取得することになる。
列車位置情報配信端末装置3は、列車位置取得システムと統合されている列車位置情報提供システムを構成する主要な機器の一つで、列車位置取得装置2が取得する列車位置情報を受け取り、通信網14を介してそれを列車位置情報利用者の情報端末装置15や情報端末装置16などに配信する。その列車位置情報利用者は、例えば鉄道の各駅であったり、あるいはインターネットのプロバイダであったり、さらには一般の企業などであったりする。
車載GPS装置5は、車載GPS受信機17と車載コントローラ18からなる。車載GPS受信機17は、GPS受信機12と同様に、図外のGPS衛星からの電波の受信を通じて、列車4の現在位置に関する緯度と経度を取得するとともに時刻を取得し、それを車載コントローラ18に提供する。車載コントローラ18は、車載GPS装置5からの位置情報(緯度、経度情報)と時刻情報を基に、運行中の列車4の現在位置に関する基礎的な情報である原GPSベース列車位置情報を作成する。具体的には、車載GPS装置5からの位置情報と時刻情報に列車4の速度情報と列番を加えて原GPSベース列車位置情報を作成する。列車4の速度情報は、列車4の速度計から得ることができるし、また車載GPS装置5からの位置情報と時刻情報を利用するなどして得ることもできる。列車4の列番は予め与えられている情報である。車載コントローラ18による原GPSベース列車位置情報の作成は、一定時間間隔で繰り返され、作成された原GPSベース列車位置情報は列車側情報としてその都度、通信網19を介して送信することで列車位置取得装置2に提供される。ここで、列車位置取得装置2は、通信障害などで車載GPS装置5による情報の取得をなせない場合もあり、その場合には原GPSベース列車位置情報は取得できない。その場合には、列車運行情報に基づいてダイヤ走行させる。
接近警報用列車位置取得装置6は、本体装置21とそれに接続するGPS受信機22からなる。本体装置21は、一般的な携帯用パーソナルコンピュータで構成されており、表示装置23を有している。この本体装置21は、列車位置取得装置2が保持している情報から本体装置21で必要とする範囲の情報を通信網19経由で提供され、それを保持する。本体装置21で必要とする範囲の情報は、保守作業現場を中心にして設定した所定の広さ(例えば半径5km)の監視領域に含まれる線区についての列車運行情報、線区別の軌跡データ、列車のダイヤ情報、ダイヤ情報を基にした走行曲線、基本走行パターンなどである。
GPS受信機22は、GPS受信機12と同様に、図外のGPS衛星からの電波の受信を通じて、接近警報用列車位置取得装置6を携行している見張員の現在位置(これは保守作業の進行に応じて見張員が移動するのに伴って変化する)に関する緯度と経度を取得するとともに時刻を取得し、それを本体装置21に提供する。GPS受信機22からGPSの時刻情報を受けた本体装置21は、それを基に本体装置21における時刻を設定する。
また本体装置21は、GPS受信機22からの情報を保持し、それを基に見張員の現在位置を線区と関連させた見張員位置情報を見張員側情報として作成する。見張員位置情報は、見張員がその位置を変えるごとに作成する。見張員位置情報を作成するには、まずGPS受信機22で得た緯度、経度、時刻情報を用いて原GPSベース見張員位置情報を作成する。次いで、この原GPSベース見張員位置情報に保守作業の線区についての情報を付加して一次加工GPSベース見張員位置情報を作成し、さらにこの一次加工GPSベース見張員位置情報から二次加工GPSベース見張員位置情報を作成する。二次加工GPSベース見張員位置情報を作成するには、一次加工GPSベース見張員位置情報に含まれる線区における軌跡データ(これは上述のように予め本体装置21に保持されている)を検索し、その軌跡データから得られる線区の緯度、経度をGPS受信機22からの緯度、経度と照合し、両者にずれがあった場合には、線区の軌跡上における緯度、経度の内でGPS受信機22からの緯度、経度に最も近い緯度、経度で原GPSベース見張員位置情報における緯度、経度を書き換える。また同時に、軌跡データに基づいて見張員の現在位置に関して線区におけるキロ程を求め、そのキロ程を一次見張員位置情報に付加する。すなわち二次加工GPSベース見張員位置情報は、軌跡データに基づいて原GPSベース見張員位置情報の緯度、経度を修正するとともにキロ程を付加することにより得られる。このようにGPSで得られる緯度、経度を軌跡データに基づいて修正する処理をなすようにすることにより、見張員の現在位置をより高い精度で取得することができる。すなわちGPSによる測位が様々な条件に影響され、必ずしも安定したものでなく、無視し得ない誤差を生じることもあ得るが、軌跡データに基づく修正をなすようにすることにより、GPSにおける測位誤差をできるだけ抑えて、見張員の現在位置をより高い精度で取得すことができるようになり、したがって後述する列車接近についての警報の発生をより的確な警報発生距離でなすことが可能となる。以上のようにして作成した見張員位置情報は表示装置23に表示するとともに、その作成の都度、列車位置取得装置2に送信する。列車位置取得装置2へ送るGPSベース見張員位置情報は、一次加工GPSベース見張員位置情報であるのが通常である。
以上はGPSを利用して自動的に見張員の現在位置を取得する場合であるが、通信障害などでGPS受信機22による情報の取得をなせない場合もある。その場合には手動で見張員位置情報を作成する。具体的には、GPS受信機22が測位情報を取得できていない場合には、そのことを表示装置23に表示し、これに応じて本体装置21の入力手段(図示を省略)を操作することで手動で緯度、経度、時刻および線区を入力するとともに、手動であるという情報を付加して手動見張員位置情報を見張員側情報として作成する。この手動見張員位置情報も表示装置23に表示するとともに、その作成の都度、列車位置取得装置2に送信する。
接近警報用列車位置取得装置6は、これを携行する見張員の現在位置情報を以上のようにして取得する一方で、前記の監視領域内に運行されている各列車の現在位置情報を取得し、これらの両情報から運行列車の警報発生距離内への接近を検知する。接近警報用列車位置取得装置6における列車位置取得処理の詳細については後述する。
なお、上述のように接近警報用列車位置取得装置6は取得した見張員位置情報を列車位置取得装置2に通信網19経由で列車位置取得装置2に送信する。これについて、接近警報用列車位置取得装置6と通信網19の接続が断である状態が一定時間以上継続した場合には、表示装置23に通信網との接続が断であることを表示して見張員にそのことを知らせる。
無線送信機7は、接近警報用列車位置取得装置6により列車が警報発生距離まで接近したことを検知された場合に接近警報用列車位置取得装置6からの指令で警報の発生要を無線受信機8に送信する。無線受信機8はこれを受けて警報を発する。
以下では、列車位置取得装置2でなされる列車位置取得処理と保守作業監視業務に関する処理および接近警報用列車位置取得装置6でなされる列車位置取得処理について説明する。まず列車位置取得装置2における列車位置取得処理について、図2に示す処理の流に沿って説明する。列車位置取得装置2における列車位置取得処理では、まず運転状況モニタサーバ1から列車運行情報を受け取り、それを保持しておく(処理101)。この列車運行情報には上記のように列車の列番が含まれているので、その列番を基に運行列車ごとに列車側情報が車載GPS装置5から送られてきているか否かを判断し(処理102)、さらに列車側情報にGPS情報が含まれているか否か、つまり列車側情報が原GPSベース列車位置情報であるのか列番情報であるのかを判断する(処理103)。原GPSベース列車位置情報が得られている列車については第1の列車位置取得処理をなし、原GPSベース列車位置情報が得られていない列車については第1の列車位置取得処理をなせないので第2の列車位置取得処理をなす。
第1の列車位置取得処理では、まず原GPSベース列車位置情報に含まれている列番と列車運行情報に含まれている列番の照合を行う(処理104)。次いで原GPSベース列車位置情報に基づいて一次加工GPSベース列車位置情報を作成する(処理105)。一次加工GPSベース列車位置情報の作成は、処理104における照合で列番が一致していなかった場合には、原GPSベース列車位置情報の遷移から当該列車の線区と線別(上り/下り別)を導き、それを原GPSベース列車位置情報に付加することでなし、列番が一致していた場合には、その列番について列車運行情報から線区と線別の情報を導き、この情報を原GPSベース列車位置情報に付加することでなす。このように、原GPSベース列車位置情報に含まる列番に該当する列番が列車運行情報になかった場合に、原GPSベース列車位置情報の遷移から当該列車の線区と線別を導く処理を行うようにしたことにより、例えば臨時列車などのように列車運行情報を事前に得ることのできていない列車についても列車位置情報の取得が可能となる。
次いでこの一次加工GPSベース列車位置情報を基に二次加工GPSベース列車位置情報を作成し(処理106)、さらにその二次加工GPSベース列車位置情報を基に三次加工GPSベース列車位置情報を作成する(処理107)。二次加工GPSベース列車位置情報を作成するには、一次加工GPSベース列車位置情報に含まれる線区における軌跡データを検索し、その軌跡データから得られる線区の緯度、経度を一次加工GPSベース列車位置情報の緯度、経度(車載GPS装置5で得られる緯度、経度)と照合し、両者にずれがあった場合には、線区の軌跡上における緯度、経度の内で一次加工GPSベース列車位置情報の緯度、経度に最も近い緯度、経度で一次加工GPSベース列車位置情報における緯度、経度を書き換える。また同時に、軌跡データに基づいて当該列車の現在位置に関して線区におけるキロ程を求め、そのキロ程を一次加工GPSベース列車位置情報に付加する。すなわち二次加工GPSベース列車位置情報は、軌跡データに基づいて一次加工GPSベース列車位置情報の緯度、経度を修正するとともにキロ程を付加することにより得られる。このようにGPSで得られる緯度、経度を軌跡データに基づいて修正する処理をなすようにすることにより、運行列車の現在位置をより高い精度で取得することができることは上述した見張員の現在位置情報取得の場合と同様である。
三次加工GPSベース列車位置情報は、原GPSベース列車位置情報の通信に際しての遅延分の修正を二次加工GPSベース列車位置情報に加えることで作成する。すなわち原GPSベース列車位置情報に含まれる時刻と原GPSベース列車位置情報を列車位置取得装置2が受信した時刻との差分を求め、この時刻差分と原GPSベース列車位置情報に含まれる列車の速度との積から原GPSベース列車位置情報の通信中に列車が移動した距離を求め、この移動距離分だけ二次加工GPSベース列車位置情報におけるキロ程を進めて三次加工GPSベース列車位置情報を作成する。このように情報の伝達に要する時間について修正を行うことにより、列車位置情報をさらに高精度なものとして取得することができる。以上により三次加工GPSベース列車位置情報が得られたらこれを列車位置情報配信端末装置3に提供し(処理109)、また列車位置取得装置2における表示装置13に表示する(処理113)。
処理108としてなされる第2の列車位置取得処理では、原GPSベース列車位置情報を得られていないので、列車運行情報とダイヤ情報に基づいて列車の現在位置情報を取得する。すなわち列車運行情報に含まれる在線情報から当該列車が在線している線区を求め、その線区におけるダイヤ情報に基づいて当該列車を仮想的にダイヤ走行させる、つまり在線情報から得られる駅出発時刻で当該列車を走行曲線に順じて仮想的に走行させることで当該列車の現在位置情報を列車運行情報/ダイヤ情報ベース列車位置情報として取得する。この列車運行情報/ダイヤ情報ベース列車位置情報も列車位置情報配信端末装置3に提供したり、表示装置13に表示したりする。
ここで、原GPSベース列車位置情報は、上述のように一定時間間隔で繰り返し取得されてその都度、列車位置取得装置2に提供される。しかし無線障害などによりその途中で列車位置取得装置2が原GPSベース列車位置情報を得られなくなる場合も起こり得る。そのような事態を生じた場合には、第2の列車位置取得処理で補間する。すなわち、原GPSベース列車位置情報を得られなかった区間について、列車運行情報/ダイヤ情報ベース列車位置情報を取得し、この列車運行情報/ダイヤ情報ベース列車位置情報で三次加工GPSベース列車位置情報を補間する。
以上が列車位置取得装置2における列車位置取得処理である。列車接近警報システムと統合されている本システムでは、この列車位置取得処理に付随して、列車運行情報と列車位置情報を接近警報用列車位置取得装置6に提供する。その処理では、まず接近警報用列車位置取得装置6からの見張員側情報を受信しているか否かを判断する(処理110)。接近警報用列車位置取得装置6から列車位置取得装置2に送られる見張員側情報は上記の二次加工GPSベース見張員位置情報であるのが通常である。見張員側情報を受信していない場合には、接近警報用列車位置取得装置6との通信に障害があるとし(処理111)、そのことを表示装置13に表示する(処理113)。一方、見張員側情報を受信している場合には、列車運行情報と列車位置情報を接近警報用列車位置取得装置6に提供する(処理112)。列車位置情報は、列車位置取得装置2が車載GPS装置5から原GPSベース列車位置情報を受信する度に接近警報用列車位置取得装置6に送信する。接近警報用列車位置取得装置6に提供する列車位置情報は一次加工GPSベース列車位置情報であるのを原則とするが、処理104において原GPSベース列車位置情報に含まれている列番と列車運行情報に含まれている列番が不一致であった場合には、原GPSベース列車位置情報をそのまま接近警報用列車位置取得装置6に提供する。
図3に示すのは、列車位置取得装置2でなされる保守作業監視業務に関する処理の流である。以下これについて説明する。保守作業監視業務に関する処理においては、まず接近警報用列車位置取得装置6から見張員位置情報(GPSベース見張員位置情報または手動見張員位置情報)を受信する(処理201)。見張員位置情報を受信できていない場合には、接近警報用列車位置取得装置6との通信に障害があるとし(処理202)、そのことを表示装置13に表示する(処理206)。一方、見張員位置情報を受信している場合には、その見張員位置情報が係る保守作業が終了したとの情報があるか否かを確認する(処理203)。作業終了情報があった場合にはそのことを表示装置13に表示する。一方、作業終了情報を得ていない場合には、見張員位置情報がGPSベース見張員位置情報であるのか手動見張員位置情報であるのかを判断し(処理204)、GPSベース見張員位置情報であった場合には、それに含まれる緯度、経度、線区の各情報をそのまま表示装置13に表示し、手動見張員位置情報であった場合には、手動である情報を付加して表示装置13に表示する(処理206)。
次に接近警報用列車位置取得装置6でなされる列車位置取得処理について、図4に示す処理の流に沿って説明する。接近警報用列車位置取得装置6における列車位置取得処理では、まず列車位置取得装置2から列車運行情報を受信しているか否かを判断する(処理301)。列車運行情報を受けていない場合には、GPSベース列車位置情報を受けているか否かを判断し(処理302)、GPSベース列車位置情報を受けていない場合には、第4の列車位置取得処理をなす(処理303)。すなわち第4の列車位置取得処理は、列車運行情報もGPSベース列車位置情報も得られず、後述の第1〜第3の各列車位置取得処理をなせない条件下で行う処理である。この第4の列車位置取得処理では、列車ダイヤのみに基づいて当該列車の現在位置を取得する。具体的には、運行ダイヤのみに基づいて当該列車を仮想的に走行させることで当該列車の現在位置情報を列車接近警報用のダイヤ情報ベース列車位置情報として取得する。取得した情報は表示装置23に表示する(処理312)。
一方、列車運行情報を受けている場合には、処理304として同じくGPSベース列車位置情報を受けているか否かを判断する。GPSベース列車位置情報を受けていない場合には、ダイヤ情報の有無を判断し(処理305)、ダイヤ情報が無ければ、第3の列車位置取得処理をなす(処理306)。すなわち第3の列車位置取得処理は、列車運行情報は得られるがGPSベース列車位置情報とダイヤ情報は得られず、後述の第1と第2の各列車位置取得処理をなせない条件下で行う処理である。この第3の列車位置取得処理では、列車運行情報と上記の基本走行パターンに基づいて当該列車の現在位置を取得する。具体的には、列車運行情報に含まれる在線情報から当該列車が在線している線区を求め、その線区における基本走行パターンに基づいて当該列車を仮想的に走行させることで当該列車の現在位置情報を列車接近警報用の列車運行情報/基本走行パターンベース列車位置情報として取得する。取得した情報は表示装置23に表示する(処理312)。一方、ダイヤ情報有りの場合には第2の列車位置取得処理をなす(処理307)。すなわち第2の列車位置取得処理は、GPSベース列車位置情報が得られずに後述の第1の列車位置取得処理をなせない条件下で行う処理である。この第2の列車位置取得処理は、列車位置取得装置2でなされる上述の第2の列車位置取得処理と同様である。具体的には、列車運行情報に含まれる在線情報から当該列車が在線している線区を求め、その線区におけるダイヤ情報に基づいて当該列車を仮想的に走行させることで当該列車の現在位置情報を列車接近警報用の列車運行情報/ダイヤ情報ベース列車位置情報として取得する。取得した情報は表示装置23に表示する(処理312)。
処理304でGPSベース列車位置情報を受けていた場合には、列車位置取得装置2におけるそれと対応する第1の列車位置取得処理をなす。第1の列車位置取得処理では、まずGPSベース列車位置情報が一次加工GPSベース列車位置情報であるか原GPSベース列車位置情報であるかを判断する(処理308)。原GPSベース列車位置情報であった場合には、処理309に進み、原GPSベース列車位置情報を基に接近警報用の一次加工GPSベース列車位置情報を作成する(処理309)。一次加工GPSベース列車位置情報の作成は、列車位置取得装置2における場合と同様に、原GPSベース列車位置情報の遷移から当該列車の線区と線別を導き、それを原GPSベース列車位置情報に付加することでなす。一次加工GPSベース列車位置情報が得られたら、処理310以下の処理に進む。一方、GPSベース列車位置情報が一次加工GPSベース列車位置情報であった場合には、そのまま処理310以下の処理に進む。
処理310以下では一次加工GPSベース列車位置情報を基に接近警報用の二次加工GPSベース列車位置情報を作成し(処理310)、さらにその二次加工GPSベース列車位置情報を基に接近警報用の三次加工GPSベース列車位置情報を作成する(処理311)。接近警報用の二次加工GPSベース列車位置情報や三次加工GPSベース列車位置情報の作成は列車位置取得装置2における場合と同様で、具体的には以下のようにしてなされる。接近警報用の二次加工GPSベース列車位置情報を作成するには、一次加工GPSベース列車位置情報に含まれる線区における軌跡データを検索し、その軌跡データから得られる線区の緯度、経度を一次加工GPSベース列車位置情報の緯度、経度と照合し、両者にずれがあった場合には、線区の軌跡上における緯度、経度の内で一次加工GPSベース列車位置情報の緯度、経度に最も近い緯度、経度で一次加工GPSベース列車位置情報における緯度、経度を書き換える。また同時に、軌跡データに基づいて当該列車の現在位置に関して線区におけるキロ程を求め、そのキロ程を一次加工GPSベース列車位置情報に付加する。
接近警報用の三次加工GPSベース列車位置情報は、GPSベース列車位置情報の通信に際しての遅延分の修正を二次加工GPSベース列車位置情報に加えることで作成する。すなわち一次加工GPSベース列車位置情報または原GPSベース列車位置情報に含まれる時刻と一次加工GPSベース列車位置情報または原GPSベース列車位置情報を接近警報用列車位置取得装置6が受信した時刻との差分を求め、この時刻差分と一次加工GPSベース列車位置情報に含まれる列車の速度との積からGPSベース列車位置情報の通信中に列車が移動した距離を求め、この移動距離分だけ二次加工GPSベース列車位置情報におけるキロ程を進めて三次加工GPSベース列車位置情報を作成する。作成した三次加工GPSベース列車位置情報は表示装置23に表示する(処理312)。
以上のように本発明では、列車接近警報用の列車位置情報として、列車に対する追跡精度が最も高い第1の列車位置取得処理によるGPSベース列車位置情報を最優先とし、これを得られない条件では第2の列車位置取得処理による列車運行情報/ダイヤ情報ベース列車位置情報を取得し、この両列車位置情報の何れも得られない条件では第3の列車位置取得処理による列車運行情報/基本走行パターンベース列車位置情報を取得し、さらにこれらの列車位置情報の何れも得られない条件では第4の列車位置取得処理によるダイヤ情報ベース列車位置情報を取得できるようにしている。このためGPSベース列車位置情報を基本として高い精度で列車位置情報を取得することができ、しかもそれを得られない条件にある場合でも十分に有効な列車位置情報を取得することが可能となり、列車接近警報用の列車位置情報の取得をより安定的になせるようになる。
以上により得られた列車位置情報を利用して保守作業における接近警報のために列車の接近を監視するには、上述のようにして取得した見張員の現在位置を起点にして警報発生距離を予め設定しておき、列車がその警報発生距離まで接近したことを検知した警報を発する。警報の発生は、上述のように、接近警報用列車位置取得装置6からの指令で警報の発生要を無線送信機7で無線受信機8に送信し、これを受けて無線受信機8が警報を発する。ここで、警報発生距離内に入ってから列車が信号機により停止する場合もある。その場合でも警報発生距離内に列車が接近しているとして警報を発すると、徒に作業員の退避時間が長くなってしまう。そこで警報の発生には信号機情報も加味し、信号機により列車が警報発生距離内で停止している間は警報を発せずに、信号機の変化により列車が動き出してから警報を発するようにするのが好ましい。
この警報発生処理においては、列車位置情報の種類に応じて警報発生距離を異ならせる。すなわちGPSベース列車位置情報、列車運行情報/ダイヤ情報ベース列車位置情報、列車運行情報/基本走行パターンベース列車位置情報、およびダイヤ情報ベース列車位置情報は、それぞれでベースとした情報の質に差異があり、そのために列車の現在位置を追跡する精度が異なっている。具体的にいうとその追跡精度は、GPSベース列車位置情報>列車運行情報/ダイヤ情報ベース列車位置情報>列車運行情報/基本走行パターンベース列車位置情報>ダイヤ情報ベース列車位置情報の順になる。そこでこの追跡精度に応じて警報発生距離を異ならせる。具体的には、GPSベース列車位置情報に基づく警報発生距離をD1、列車運行情報/ダイヤ情報ベース列車位置情報に基づく警報発生距離をD2、列車運行情報/基本走行パターンベース列車位置情報に基づく警報発生距離をD3、ダイヤ情報ベース列車位置情報に基づく警報発生距離をD4とすると、D1<D2<D3<D4となるようにする。
以上のような接近警報のための監視が保守作業の完了により終了したら、その旨を接近警報用列車位置取得装置6に入力する。作業終了の入力を受けた接近警報用列車位置取得装置6はその情報を列車位置取得装置2に送信する。そして作業終了の情報を得た列車位置取得装置2は、それを表示装置13に表示するとともに、当該接近警報用列車位置取得装置6からの見張員位置情報を表示装置13から消去する。
なお図5〜図8には、以上のような運転状況モニタサーバ1、列車位置取得装置2、列車位置情報配信端末装置3、車載GPS装置5、および接近警報用列車位置取得装置6の各装置でなされる以上のような各処理に関する各装置間での情報の流れなどをイメージ化して示してある。また図9には、接近警報用列車位置取得装置6の表示装置23における表示画面の一例を示してある。
一実施形態による列車位置取得システムの構成を模式化して示す図である。 列車位置取得装置でなされる列車位置取得処理に関する処理の流を示す図である。 列車位置取得装置でなされる保守作業監視業務に関する処理の流を示す図である。 接近警報用列車位置取得装置でなされる列車位置取得処理に関する処理の流を示す図である。 運転状況モニタサーバと列車位置取得装置の間の情報の流などをイメージ化して示す図である。 車載GPS装置と列車位置取得装置の間の情報の流などをイメージ化して示す図である。 接近警報用列車位置取得装置と列車位置取得装置の間の情報の流などをイメージ化して示す図である。 列車位置取得装置から列車位置情報配信端末装置への情報の流などをイメージ化して示す図である。 接近警報用列車位置取得装置の表示装置における表示画面の一例を示す図である。
符号の説明
1 運転状況モニタサーバ
2 列車位置取得装置
3 列車位置情報配信端末装置
4 列車
5 車載GPS装置
6 接近警報用列車位置取得装置
7 無線送信機
8 無線受信機

Claims (10)

  1. 運行中の列車の現在位置情報を取得するための列車位置取得システムにおいて、
    列車に設置される車載GPS装置により当該列車の運行中における現在位に関して原GPSベース列車位置情報を取得し、この原GPSベース列車位置情報に基づいて前記運行列車の現在位置情報を取得する列車位置取得処理をなせるようにされ、そして前記列車位置取得処理は、前記列車が運行される線区についての軌跡データに基づいて前記原GPSベース列車位置情報を修正する処理を含んでいることを特徴とする列車位置取得システム。
  2. 前記列車位置取得処理は、前記車載GPS装置から前記列車位置取得処理をなす列車位置取得装置へ前記原GPSベース列車位置情報を伝達するのに要する時間に応じて前記原GPSベース列車位置情報を修正する処理をさらに含んでいる請求項1に記載の列車位置取得システム。
  3. 運行中の列車の現在位置情報を取得するための列車位置取得システムにおいて、
    前記列車に設置される車載GPS装置により当該列車の運行中における現在位に関して原GPSベース列車位置情報を取得し、この原GPSベース列車位置情報に基づいて前記運行列車の現在位置情報を取得する第1の列車位置取得処理と、列車運行情報とダイヤ情報に基づいて前記運行列車の現在位置情報を取得する第2の列車位置取得処理をなせるようにされており、前記第1の列車位置取得処理をなせる条件下では当該第1の列車位置取得処理にて前記運行列車の現在位置情報を取得し、前記第1の列車位置取得処理をなせない条件下では前記第2の列車位置取得処理にて前記運行列車の現在位置情報を取得するようにされていることを特徴とする列車位置取得システム。
  4. 運行中の列車の現在位置情報を取得し、その列車位置情報を通信網経由で列車位置情報利用者に配信できるようにされてなる列車位置情報提供システムにおいて、請求項1〜請求項3のいずれか1項に記載の列車位置取得システムにより前記運行中列車の現在位置情報の取得をなすようにしたことを特徴とする列車位置情報提供システム。
  5. 運行中の列車の現在位置情報を取得する運行列車位置取得処理をなし、この運行列車位置取得処理で得られた運行列車の現在位置情報に基づいて保線作業員などの警報受報者へ列車の接近報知のための警報を発する列車接近警報システムにおいて、
    前記運行列車位置取得処理は、前記列車に設置される車載GPS装置により当該列車の運行中における現在位に関して原GPSベース列車位置情報を取得し、この原GPSベース列車位置情報に基づいて前記運行列車の現在位置情報を取得する第1の列車位置取得処理と、列車運行情報とダイヤ情報に基づいて前記運行列車の現在位置情報を取得する第2の列車位置取得処理をなせるようにされており、前記第1の列車位置取得処理をなせる条件下では当該第1の列車位置取得処理にて前記運行列車の現在位置情報を取得し、前記第1の列車位置取得処理をなせない条件下では前記第2の列車位置取得処理にて前記運行列車の現在位置情報を取得するようにされていることを特徴とする列車接近警報システム。
  6. 前記第1の列車位置取得処理は、前記列車が運行される線区についての位置やキロ程を含んでなる軌跡データに基づいて前記原GPSベース列車位置情報を修正する処理を含んでいる請求項5に記載の列車接近警報システム。
  7. 前記第1の列車位置取得処理は、前記車載GPS装置から前記第1の列車位置取得処理をなす列車位置取得装置へ前記原GPSベース列車位置情報を伝達するのに要する時間に応じて前記原GPSベース列車位置情報を修正する処理をさらに含んでいる請求項6に記載の列車接近警報システム。
  8. 前記列車運行情報と基本走行パターンに基づいて前記運行列車の現在位置情報を取得する第3の列車位置取得処理をさらになせるようにされており、前記第1と第2の各列車位置取得処理をなせない条件下では前記第3の列車位置取得処理にて前記運行列車の現在位置情報を取得するようにされている請求項5〜請求項7のいずれか1項に記載の列車接近警報システム。
  9. 前記ダイヤ情報だけに基づいて前記運行列車の現在位置情報を取得する第4の列車位置取得処理をさらになせるようにされており、前記第1〜第3の各列車位置取得処理をなせない条件下では前記第4の列車位置取得処理にて前記運行列車の現在位置情報を取得するようにされている請求項8に記載の列車接近警報システム。
  10. 前記警報受報者と当該警報受報者に接近する列車の間の距離に関して設定する警報発生距離は、前記第1の列車位置取得処理にて現在位置を取得された列車についての前記警報発生距離をD1、前記第2の列車位置取得処理にて現在位置を取得された列車についての前記警報発生距離をD2、前記第3の列車位置取得処理にて現在位置を取得された列車についての前記警報発生距離をD3、前記第4の列車位置取得処理にて現在位置を取得された列車についての前記警報発生距離をD4として、D1<D2<D3<D4とするようにした請求項9に記載の列車接近警報システム。
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