JP2005216959A - 太陽光発電装置、及び、太陽光発電方法 - Google Patents

太陽光発電装置、及び、太陽光発電方法 Download PDF

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Abstract

【課題】単位面積当たりの発電効率の向上。
【解決手段】裏面側反射層2又は8と表面側反射層4との間に介設される中間反射層6と、裏面側反射層8と中間反射層6との間に介設されるボトム発電層7と、表面側反射層4と中間反射層6との間に介設されるトップ発電層5とから構成されている。中間反射層6の反射面は凹凸面に形成されている。その両面が凹凸面に形成されることが好ましく、且つ、一方の凹凸面は表面側反射層4とは異なる形状であることが好ましい。中間反射層6の表面側と裏面側の発電層に光閉じ込め層が形成される。両側層の光閉じ込めにより、一方側の光閉じ込め層で吸収されない波長帯域の光は他方側の光閉じ込め層で吸収され、広い波長帯域の自然太陽光を効率的に吸収することができ、膜厚方向に吸収率を高めることにより、単位面積当たりの光吸収率を高めることができる。
【選択図】 図11

Description

本発明は、太陽光発電装置、及び、太陽光発電方法に関し、特に、中間層が存在する太陽光発電装置、及び、太陽光発電方法に関する。
地球環境保全のために、自然エネルギーの利用が進められている。多様に存在する自然エネルギーとして、太陽光発電が重要視されている。太陽光発電の問題点は、その低コスト化にある。発電電力は、受光面積に比例する。屋根に発電パネルを配置する場合には、受光面積は屋根の面積で規定される。発電効率の向上のためには、単位面積当たりの素子の結晶・非結晶構造の光・電気変換効率の向上とともに、光学的な光吸収率の向上が重要である。
発電層としてアモルファスシリコン(a−Si)が用いられる太陽電池は、製造原価が低く、今後の本命とされている。太陽電池構造は、光入射側のガラス基板上のSnO2透明電極層と、a−Si(又は、a−SiGe)発電層と、裏面側の不透明電極層との3層で形成されている。不透明電極層は、反射率が高いAg、Alのような金属が用いられている。このような発電層の中で発電に寄与する光の主な波長帯域は、空気中又は真空中で400〜900nmの程度である。その発電層の屈折率は3〜5の程度であり、発電層の中で発電に寄与する光の波長は、発電層の中で100〜200nmの程度である。発電層の中の光の光路長が長いことは、光の有効吸収率を高くする。光の光路長を長くするために、透明電極層と発電層の境界面は凹凸面に形成されている。その凹凸面は、光学的な表現では、100〜200nmの程度の波形状に形成されている。このような波形状面でレーリー散乱により四方八方に繰り返し的に散乱される光は、その光路長が長く延長され、発電層内に時間的に長く存在し(光閉込め効果)、その光吸収性が格段に向上している。その境界面が既述の凹凸面に形成されている場合の光収集率は、その境界面が平面である場合の光の収集効率の2〜5倍であることは、後掲特許文献1で述べられているようによく知られている。
その光学シミュレーションは、高効率なアモルファス太陽電池として現在よく知られているa−Si/a−SiGeタンデム型太陽電池構造に対して、その精度が確認されている。シミュレーションは、境界面の光散乱のような二次的現象に頼らずに、3層の物理的構造と境界面の幾何学構造のみに基づいて、マクスウエルの電磁波方程式をそのままに解くことにより高精度解析を実行し、実測値との比較でその光閉じ込め効果の存在を確認している。その解析には、有限要素法解析(FEM解析)と時間領域有限差分解析(FDTD:Finite Difference Time Domain)とが試みられている。2つの解析のうち時間領域有限差分解析は、十分によい精度を持ち、且つ、計算速度が格段に速い点でより有効であることが後掲特許文献2で述べられている。本発明者は、複雑な凹凸面を与えられる場合について、十分に実用的である計算速度を得ることができることを確認している。
公知のシミュレーションは、凹凸面が四角錐面(ピラミッド面)である場合について実行し、その四角錐面のサイズ(高さと底辺)をランダムな値に設定している。タンデム型の太陽電池は、透明電極層、第1セル(トップセル)、第2セル(ボトムセル)、裏面不透明金属電極層の4層から形成されることが知られ、更には、第1セル(トップセル)と第2セルとの間に中間層が介在する5層構造が知られ、更には、裏面電極の前面側に裏面側透明導電薄膜が形成される6層構造が知られている。
テクスチャ(凹凸構造)が形成される発電層の光吸収率(量子効率)がより高いことが求められる。単位面積当たりの発電量が多いことが重要である。多層化発電層の光吸収率を向上させることが望まれる。
菱川善博,応用物理,第69巻 第7号(2000),「アモルファスSi太陽電池の三次元光学シミュレーション」 Todd Marshall, and Melinda Picket-May, "Finite-Difference Time-Domain Modeling of Light-Trapping in Solar Cells", Applied Computational Electromagnetics Society Journal, Vol. 12, No. 3, 1977 特開2001−308354号 特開2002−057359号 特開2002−222969号 特開2002−222972号 特開2002−261308号 特開2002−261313号 特開2002−158366号
本発明の課題は、広い波長帯域を持つ自然太陽光の単位面積当たりの発電層の光吸収率(量子効率)をより高くする太陽光発電装置、及び、太陽光発電方法を提供することにある。
本発明の課題は、単位面積当たりの発電量を多くするために多層化される発電層の光吸収効率が向上する太陽光発電装置、及び、太陽光発電方法を提供することにある。
本発明の他の課題は、太陽電池の積層構造の製造を簡素化する太陽光発電装置、及び、太陽光発電方法を提供することにある。
本発明による太陽光発電装置は、裏面側反射層(2又は8、以下8で代表)と、表面側反射層(4)と、裏面側反射層(8)と表面側反射層(4)との間に介設される中間反射層(6)と、裏面側反射層(8)と中間反射層(6)との間に介設されるボトム発電層(7)と、表面側反射層(4)と中間反射層(6)との間に介設されるトップ発電層(5)とから構成されている。中間反射層(6)の反射面は凹凸面に形成されている。反射面は、積層構造の屈折率が急変する層間境界面に概ね一致する。発電層内と中間反射層内の反射が存在する。中間反射層が光波長に比べて薄い場合には、反射面には厚みが存在する。このように厚みが存在する場合に、反射面は反射層に同義である。ここで、「表面」又は「裏面」は、初期入射光の入射方向に前方に向く方向が表面側から裏面側に向く方向であることとして定義され、表面側入射部位又は裏面側反射部位が発電に有効である波長(発電層内の波長)に対応する透明性を有している場合には、入射光の方向は両方向、逆方向、又は、双方向であることができる。中間層では、繰り返し反射が行われる。
中間反射層(6)の反射面(11,12)は凹凸面に形成され、中間反射層(6)の表面側と裏面側に光閉じ込め層がトップ発電層(5)とボトム発電層(7)に形成される。両側層の光閉じ込めにより、一方側の光閉じ込め層で吸収されない波長帯域の光は他方側の光閉じ込め層で吸収され、広い波長帯域の自然太陽光を効率的に吸収することができ、膜厚方向(光軸方向)に吸収率を高めることにより、単位面積当たりの光吸収率を高めることができる。中間反射層の両側面が凹凸面に形成されることが好ましい。膜厚方向に光閉じ込め層が多層化され、単位面積当たりの光吸収効率が向上する。パネル面積を多くすることが敷地面積的に又は経済的に困難であり、パネル面積を多くすることが経済的に不利である環境で、単位面積当たりの発電量を多くすることの意義が大きい。発電量の増減は、多層化される発電層の全体で記述される。
中間反射層(6)の裏面側反射面(12)と裏面側反射層(8)の表面側反射面(13)はともに平面でなく、且つ、中間反射層(6)の裏面側反射面(12)と裏面側反射層(8)の表面側反射面(13)の間の膜厚方向の光路長は一定である。光路長一定の積層構造は、製造が容易である。ここで、一定は、発電に寄与する光波長に対応する膜面内方向範囲で、前記距離の標準偏差が前記光波長の1/10以下であることを意味する。
中間反射層(6)の裏面側反射面(12)と裏面側反射層(8)の表面側反射面(13)はともに平面でなく、且つ、中間反射層(6)の裏面側反射面(12)と裏面側反射層(8)の表面側反射面(13)の間の膜厚方向の光路長は周期的に変化する。周期的変化を与えることは、吸収率を改善することができる。ここで、周期的は、本明細書で、発電に寄与する光波長に対応する光進入(侵入)長に等しい膜面内方向範囲で、膜面内高低差分布の2次元フーリエ変換パワースペクトル密度のピーク値に対応する膜面内の凸部頂点間隔の標準偏差が光波長の1/10以下であることを意味する。一定周期は、本明細書で、そのピーク値に対応する膜面内の凸部頂点間隔の10倍の長さの辺を持つ正方形の面積が基準とされ、ピークに対応する膜面内の凸部頂点間隔の標準偏差が光波長の1/10以下であることを意味する。
中間反射層(6)の裏面反射面(12)と路面側反射層(8)の表面側反射面(13)はともに平面でなく、且つ、中間反射層(6)の裏面側反射面(12)と裏面側反射層(8)の表面側反射面(13)の間の膜厚方向の光路長は一定周期で周期的に変化する。計算が速く、且つ、製造過程が簡素化する。
中間反射層(6)の裏面側反射面(12)と裏面側反射層(8)の表面側反射面(13)はともに平面でなく、且つ、中間反射層(6)の裏面側反射面(12)と裏面側反射層(8)の表面側反射面(13)の間の光路長は中間反射層(6)の厚みの変化に対応して変化する。中間反射層(6)の厚みの変化は、レンズ効果を示し、散乱方向の分布を拡大し、統計的に吸収率を高くすることができる(と定性的に理解される)。
厚みの変化の周期は表面側反射層(4)の裏面側反射面(9)の変化の周期より長い。レンズ効果を更に強く示し、散乱方向の分布を更に拡大し、統計的に吸収率を更に高くすることができる。厚みの変化の周期の長さは、発電に寄与する光波長に対応する光進入長に等しい膜面内方向範囲で、膜面内高低差分布の2次元フーリエ変換パワースペクトル密度のピーク値に対応する膜面内の凸部頂点間隔で定められる。具体的には、厚みの変化は正弦波又は平滑処理される三角波であり、厚みの変化のピッチは、表面側反射層の裏面側反射面の変化のピッチの1倍以上であり、且つ、光波長の0.3〜1.5μmの数倍以下であり、厚みの変化の振幅は、表面側反射層の裏面側反射面のピッチの0.1〜2.0倍である。中間反射層の周期が小さいことは、本明細書で、中間反射層の変化が正弦波又は平滑処理される三角波であり、中間反射層の変化のピッチが表面側反射層の裏面側反射面の変化のピッチの1/4〜1倍未満であり、厚みの変化の振幅が表面側反射層の裏面側反射面のピッチの0.1〜2.0倍であることを意味する。
中間反射層(6)の表面側反射面(11)と中間反射層(6)の裏面側反射面(12)は凹凸面に形成され、凹凸面は滑らかに形成されている。散乱角度範囲を局所化しないでその範囲を拡大することができる。
中間反射層(6)の表面側反射面(11)は第1凹凸面に形成され、中間反射層(6)の裏面側反射面(12)は第2凹凸面に形成され、第1凹凸面と第2凹凸面は同一位相で変化する。このことは、製造過程を簡素にする。中間反射層(6)の表面側反射面(11)は第1凹凸面に形成され、中間反射層(6)の裏面側反射面(12)は第2凹凸面に形成され、第1凹凸面と第2凹凸面は異なる位相で変化する。散乱角度範囲を拡大する。ここで、同一位相とは、発電に寄与する光波長に対応する光進入長に等しい膜面内方向範囲で、膜内高低差分布の2次元フーリエ変換パワースペクトル密度のピーク値に対応する膜面内の凸部頂点間隔の10倍の長さの辺を持つ正方形以上の面積が基準とされ、その第1凹凸面の凸部ピークの位置分布の2次元フーリエ変換の最大値の波数座標と第2凹凸部の凸部ピークの位置分布の2次元フーリエ変換の最大値の波数座標(特には、極座標)表示により計算される位相角度である位相差は、その光波長の1/10以下であることを意味する。
中間反射層(6)の平均膜厚は250nm以下であり50nm以上であること、好ましくは、240nmより以下であり60nm以上であること、更に好ましくは、200nm以下であり60nm以上であることは、自然太陽光の帯域別吸収率が調和し、吸収率が向上する点で効果的である。
本発明による太陽光発電装置は、裏面側反射層(8)と、表面側反射層(4)と、裏面側反射層(8)と裏面側反射層(8)との間に介設される中間反射層(6)と、裏面側反射層(8)と中間反射層(6)との間に介設されるボトム発電層(7)と、表面側反射層(4)と中間反射層(6)との間に介設されるトップ発電層(5)とから構成される。中間反射層(6)と表面側反射層(4)の間の膜厚方向光路は、膜厚方向に直交する膜厚直交方向に変化する光路長を有する。このようなタンデム構造は、ボトム発電層(7)とトップ発電層(5)で波長帯域ごとの吸収率を変更し、全体の吸収率の向上に寄与する。その光路長は繰り返し的に変化することが、計算の速度の向上と製造過程の簡素化のために好ましい。光路長は一定周期で変化することはその点で更に好ましい。
光路長は、中間反射層(6)の厚みの変化により変化することは既述の通りに効果的である。厚みの変化の周期は表面側反射層(4)の裏面側反射面(9)の変化の周期より長いことは、散乱角度範囲の拡大の点で効果的である。
中間反射層(6)の裏面側反射面(12)と裏面側反射層(8)の表面側反射面(13)はともに平面でなく、光路長は一定周期で変化する。中間反射層(6)の表面側反射面(11)が第1凹凸面に形成され、中間反射層(6)の裏面側反射面(12)が第2凹凸面に形成され、第1凹凸面と第2凹凸面が同一位相で変化すること、中間反射層(6)の表面側反射面(11)が第1凹凸面に形成され、中間反射層(6)の裏面側反射面(12)が第2凹凸面に形成され、第1凹凸面と第2凹凸面が異なる位相で変化すること、中間反射層(6)の表面側反射面(11)が第1凹凸面に形成され、中間反射層(6)の裏面側反射面(12)が第2凹凸面に形成され、第2凹凸面の変化の周期が第1凹凸面の変化の周期より長いこと、中間反射層(6)の表面側反射面(11)が第1凹凸面に形成され、裏面側反射層(8)の裏面側反射面(12)が第2凹凸面に形成され、第1凹凸面と第2凹凸面が異なる位相で変化することは、それぞれに効果的である。
中間反射層(6)の平均膜厚は250nm以下であり50nm以上であること、好ましくは、240nmより以下であり60nm以上であること、更に好ましくは、200nm以下であり60nm以上であることは、自然太陽光の帯域別吸収率が調和し、吸収率が向上する点で効果的であることは、既述の通りである。
本発明による太陽光発電装置は、裏面側反射層(8)と、表面側反射層(4)と、裏面側反射層(8)と表面側反射層(4)との間に介設される発電層(3)とから構成される。裏面側反射層(8)は、金属層(2)と、金属層(2)の表面側に接合する透明導電層(8)とから形成されている。表面側反射層(4)と裏面側反射層(8)の間の膜厚方向光路は、膜厚方向に直交する膜厚直交方向に変化する光路長を有する。より具体的には、既述の通りであり、光路長が繰り返し的に変化すること、光路長が一定周期で変化すること、光路長が透明導電層(8)の厚みの変化により変化すること、透明導電層(8)の表面側反射面(13)と表面側反射層(4)の裏面側反射面(9)がともに平面でなく光路長が一定周期で変化すること、透明導電層(8)の表面側反射面(13)が第1凹凸面に形成され、表面側反射層(4)の裏面側反射面(9)が第2凹凸面に形成され、第1凹凸面の変化の周期が第2凹凸面の変化の周期より長いこと、透明導電層(8)の表面側反射面(13)が第1凹凸面に形成され、透明導電層又は裏面側反射層(8)の裏面側反射面(14)が第2凹凸面に形成され、第1凹凸面と第2凹凸面が異なる位相で変化すること、透明導電層(8)の表面側反射面(13)が第1凹凸面に形成され、透明導電層(8)の裏面側反射面(14)が第2凹凸面に形成され、第1凹凸面と第2凹凸面の間の膜厚方向厚みが全領域で零より大きいことは、それぞれに効果的である。
表面側反射層(4)と裏面側反射層(8)との間に介設される中間反射層(6)が追加される。発電層(3)は、裏面側反射層(8)と中間反射層(6)との間に介設されるボトム発電層(7)と、表面側反射層(4)と中間反射層(6)との間に介設されるトップ発電層(5)とから形成され、中間反射層(6)と裏面側反射層(8)の間の膜厚方向光路は、膜厚方向に直交する膜厚直交方向に変化する中間光路長を有する。中間光路長が繰り返し的に変化すること、中間光路長が一定周期で変化すること、中間光路長が中間反射層(6)の厚みの変化により変化すること、中間反射層(6)の裏面側反射面(12)と裏面側反射層(8)の裏面側反射面(13)がともに平面でなく、中間光路長が一定周期で変化することは、それぞれに効果的である。このような場合に、中間反射層(6)の表面側反射面(11)が第1凹凸面に形成され、中間反射層(6)の裏面側反射面(12)が第2凹凸面に形成され、第1凹凸面と第2凹凸面が同一位相で変化すること、中間反射層(6)の表面側反射面(11)が第1凹凸面に形成され、中間反射層(6)の裏面側反射面(12)が第2凹凸面に形成され、第1凹凸面と第2凹凸面が異なる位相で変化すること、中間反射層(6)の表面側反射面(11)が第1凹凸面に形成され、中間反射層(6)の裏面側反射面(12)が第2凹凸面に形成され、第2凹凸面の変化の周期が第1凹凸面の変化の周期より長く、第1凹凸面の変化の周期が表面側反射層(4)の裏面側反射面(9)の凹凸面の変化の周期に概ね等しいこと、中間反射層(6)の表面側反射面(11)が第1凹凸面に形成され、中間反射層(6)の裏面側反射面(12)が第2凹凸面に形成され、第1凹凸面と第2凹凸面は異なる位相で変化すること、中間反射層(6)の表面側反射面(11)が第1凹凸面に形成され、中間反射層(6)の裏面側反射面(12)が第2凹凸面に形成され、第1凹凸面と第2凹凸面の間の膜厚方向厚みが部分的に零であることは、既述の通りにそれぞれに効果的である。このような多様な場合に、中間反射層(6)の平均膜厚が200nm以下であることは顕著に効果的であり、中間反射層(6)の平均膜厚が60nm以上であることは更に顕著に効果的である。
表面側反射層(4)と裏面側反射層(8)との間に介設される複数の中間反射層(6)を更に構成し、複数の中間反射層(6)のうち裏面側反射層(8)により近い中間反射層は第1中間反射層(6−2)といわれ、複数の中間反射層(6)のうち表面側反射層(4)により近い中間反射層は第2中間反射層(6−1)といわれる。この場合に、発電層(3)は、裏面側反射層(8)と第1中間反射層(6−2)との間に介設されるボトム発電層(7)と、表面側反射層(4)と第2中間反射層(6−1)との間に介設されるトップ発電層(5)と、第1中間反射層(6−2)と第2中間反射層(6−1)の間に介設される単数又は複数のミドル発電層を形成し、第1中間反射層(6−2)と第2中間反射層(6−1)の間の膜厚方向光路は、膜厚方向に直交する膜厚直交方向に変化する分割中間光路長を有する。中間層による発電層の膜厚方向分割数の多数化は、単位面積当たりの発電効率を更に向上させる。同様に、分割中間光路長が繰り返し的に変化すること、分割中間光路長が一定周期で変化すること、分割中間光路長が第1中間反射層(6−2)又は第2中間反射層(6−1)の厚みの変化により変化すること、第1中間反射層(6−2)の表面側反射面と第2中間反射層(6−1)の裏面側反射面がともに平面でなく、分割中間光路長が一定周期で変化すること、第1中間反射層(6−2)の表面側反射面が第1凹凸面に形成され、第1中間反射層(6−2)の裏面側反射面が第2凹凸面に形成され、第1凹凸面と第2凹凸面は同一位相で変化すること、第1中間反射層(6−2)の表面側反射面が第1凹凸面に形成され、第1中間反射層(6−2)の裏面側反射面が第2凹凸面に形成され、第1凹凸面と第2凹凸面が異なる位相で変化すること、第1中間反射層(6−2)の表面側反射面が第1凹凸面に形成され、第1中間反射層(6−2)の裏面側反射面が第2凹凸面に形成され、第2凹凸面の変化の周期が第1凹凸面の変化の周期より長いこと、第1中間反射層(6−2)の表面側反射面が第1凹凸面に形成され、第2中間反射層(6−1)の裏面側反射面が第2凹凸面に形成され、第1凹凸面と第2凹凸面が異なる位相で変化すること、第1中間反射層(6−2)の表面側反射面が第1凹凸面に形成され、第1中間反射層(6−2)の裏面側反射面が第2凹凸面に形成され、第1凹凸面と第2凹凸面の間の膜厚方向厚みが部分的に零であることは、既述の通りにそれぞれに効果的である。このような多様な改善で、第1中間反射層(6−2)の平均膜厚が200nm以下であることは顕著に重要であり、第1中間反射層(6−2)の平均膜厚が60nm以上であることは更に顕著に効果的である。その他の多様な改善は、後述される多くの実現態とその実施例により明らかにされる。
本発明による太陽光発電方法による効果的発電は、下記のステップ:透明基板面(19)に対して太陽光を入射させること、太陽光を透明基板(1)に通過させて表面側導電層(4)に入射させること、太陽光を表面側導電層(4)に通過させて第1光閉込め発電層(5)に入射させること、太陽光を第1光閉込め発電層(5)に通過させて中間反射透過層(6)に入射させること、太陽光の第1波長帯域分を中間反射透過層(6)の表面側凹凸面(11)で反射させること、表面側凹凸面(11)で反射する第1波長帯域分を第1光閉込め発電層(5)に通過させて表面側導電層(4)の裏面側凹凸面(9)で反射させること、太陽光の第2波長帯域分を中間反射透過層(6)に通過させて第2光閉込め発電層(7)に入射させること、第2波長帯域分を第2光閉込め発電層(7)に通過させて裏面側導電層(8)で反射させること、裏面側導電層(8)で反射する第2波長帯域分を第2光閉込め発電層(7)に通過させて中間反射透過層(6)の裏面側凹凸面(12)で反射させることにより実現される。第2波長帯域分を裏面側導電層(8)の表面側凹凸面(13)で反射させることは有効である。中間反射透過層(6)の膜厚が膜厚方向に直交する膜厚直交方向に変化していること、中間反射透過層(6)の膜厚が周期的に変化していること、中間反射透過層(6)が表面側で第1凹凸面(11)を有し、且つ、中間反射透過層(6)が裏面側で第2凹凸面(12)を有していること、第2凹凸面(12)の変化の周期は第1凹凸面(11)の変化の周期より長いこと、第1凹凸面(11)の変化の周期は、表面側導電層(4)の裏面側凹凸面(9)の変化の周期に概ね等しいこと、裏面側導電層(8)の表面側反射面(13)は凹凸面に形成されていること、中間反射透過層(6)の膜厚の変化の周期が表面側導電層(4)の裏面側凹凸面(9)の変化の周期より長いこと、中間反射透過層(6)は表面側で第1凹凸面(11)を有し、且つ、中間反射透過層(6)が裏面側で第2凹凸面(12)を有すること、第1凹凸面(11)の変化が表面側導電層(4)の裏面側凹凸面(9)の変化に対して同一位相を有することは、既述の通りにそれぞれに効果的である。入射側と表面側の関係の定義は、既述の通りである。
本発明による太陽光発電装置、及び、太陽光発電方法は、単位面積当たりの発電効率が向上する。多様な改善は、設計計算を容易にし、且つ、製造プロセスを簡素化する。発電層の多層化による多重層光閉じ込めは、単位面積当たりの発電効率を飛躍的に向上させる可能性を秘めている。光吸収率は、後述される多様な層構造(テクスチャ)の複合により飛躍的に向上する。
本発明による太陽光発電装置の実現態は、図に対応して、詳細に記述される。その実現態は、図1に示されるように、光入射側のガラス基板1と裏面不透明電極2との間に、多層の発電層3が形成されている。発電層3は、第1透明(光透過性)導電膜4と、トップセル層5と、中間層6と、ボトムセル層7と、第2透明導電膜8との5層の積層構造として形成されている。第1透明導電膜4は、ガラス基板1にそれの裏面側に接合している。トップセル層5は、第1透明導電膜4にそれの裏面側に接合している。中間層6は、トップセル層5にそれの裏面側に接合している。ボトムセル層7は、中間層6にそれの裏面側に接合している。第2透明導電膜8は、ボトムセル層7にそれの裏面側に接合している。裏面不透明電極2は、第2透明導電膜8にそれの裏面側に接合している。
ガラス基板1と第1透明導電膜4とが接合する接合面は、平面又は滑らかな面に形成されている。第1透明導電膜4とトップセル層5とが接合する接合面は、第1テクスチャ構造面9として形成されている。トップセル層5と中間層6とが接合する接合面は、第2テクスチャ構造面11として形成されている。中間層6とボトムセル層7とが接合する接合面は、第3テクスチャ構造面12として形成されている。ボトムセル層7と第2透明導電膜8とが接合する接合面は、第4テクスチャ構造面13として形成されている。第2透明導電膜8と裏面不透明電極2とが接合する接合面は、第5テクスチャ構造面14として形成されている。
図2A〜図2Dは、既述の複数のテクスチャ構造面9〜14の光学的構造面特性を4通りに抽象して示している。図2(A),(B),(C),(D)で、図1の第2透明導電膜8は共通に省略されている。図2の第1種第1透明導電膜4(a)は図1の第1透明導電膜4に対応し、図2の第1種トップセル層5(a)は図1のトップセル層5に対応し、図2の第1種中間層6(a)は図1の中間層6に対応し、図2の第1種ボトムセル層7(a)は図1のボトムセル層7に対応し、図2の第1種裏面不透明電極2(a)は図1の裏面不透明電極2に対応している。図2の第2種第1透明導電膜4(b)は図1の第1透明導電膜4に対応し、図2の第2種トップセル層5(b)は図1のトップセル層5に対応し、図2の第2種中間層6(b)は図1の中間層6に対応し、図2の第2種ボトムセル層7(b)は図1のボトムセル層7に対応し、図2の第2種裏面不透明電極2(b)は図1の裏面不透明電極2に対応している。図2の第3種第1透明導電膜4(c)は図1の第1透明導電膜4に対応し、図2の第3種トップセル層5(c)は図1のトップセル層5に対応し、図2の第3種中間層6(c)は図1の中間層6に対応し、図2の第3種ボトムセル層7(c)は図1のボトムセル層7に対応し、図2の第3種裏面不透明電極2(c)は図1の裏面不透明電極2に対応している。図2の第4種第1透明導電膜4(d)は図1の第1透明導電膜4に対応し、図2の第4種トップセル層5(d)は図1のトップセル層5に対応し、図2の第4種中間層6(d)は図1の中間層6に対応し、図2の第4種ボトムセル層7(d)は図1のボトムセル層7に対応し、図2の第4種裏面不透明電極2(d)は図1の裏面不透明電極2に対応している。図2(A)のテクスチャは、公知構造である。
図2Aの第1第1種テクスチャ構造面9(a)は図1の第1テクスチャ構造面9に対応し、図2Aの第2第1種テクスチャ構造面11(a)は図1の第2テクスチャ構造面11に対応し、図2Aの第3第1種テクスチャ構造面12(a)は図1の第3テクスチャ構造面12に対応し、図2Aの第4第1種テクスチャ構造面13(a)は図1の第4テクスチャ構造面13に対応している。図2Bの第1第2種テクスチャ構造面9(b)は図1の第1テクスチャ構造面9に対応し、図2Bの第2第2種テクスチャ構造面11(b)は図1の第2テクスチャ構造面11に対応し、図2Bの第3第2種テクスチャ構造面12(b)は図1の第3テクスチャ構造面12に対応し、図2Bの第4第2種テクスチャ構造面13(b)は図1の第4テクスチャ構造面13に対応している。図2Cの第1第3種テクスチャ構造面9(c)は図1の第1テクスチャ構造面9に対応し、図2Cの第2第3種テクスチャ構造面11(c)は図1の第2テクスチャ構造面11に対応し、図2Cの第3第3種テクスチャ構造面12(c)は図1の第3テクスチャ構造面12に対応し、図2Cの第4第3種テクスチャ構造面13(c)は図1の第4テクスチャ構造面13に対応している。図2Dの第1第4種テクスチャ構造面9(d)は図1の第1テクスチャ構造面9に対応し、図2Dの第2第4種テクスチャ構造面11(d)は図1の第2テクスチャ構造面11に対応し、図2Dの第3第4種テクスチャ構造面12(d)は図1の第3テクスチャ構造面12に対応し、図2D第4第4種テクスチャ構造面13(d)は図1の第4テクスチャ構造面13に対応している。
基準面として、第1透明導電膜4に入射する太陽光の平面波面に平行である平面が採択される。ガラス基板1は、そのような基準面を有している。
第1テクスチャ構造面9(a):基準面に平行
第2テクスチャ構造面11(a):基準面に平行
第3テクスチャ構造面12(a):基準面に平行
第4テクスチャ構造面13(a):基準面に平行
第1テクスチャ構造面9(b):基準面に対して基準凹凸状斜面
第2テクスチャ構造面11(b):基準凹凸状斜面に平行(基準凹凸状斜面に対して膜厚方向に一定光路長、膜厚垂直方向に一定位相差)
第3テクスチャ構造面12(b):基準凹凸状斜面に平行(基準凹凸状斜面に対して膜厚方向に一定光路長、膜厚垂直方向に一定位相差)
第4テクスチャ構造面13(b):基準面に平行
第1テクスチャ構造面9(c):基準面に対して基準凹凸状斜面
第2テクスチャ構造面11(c):基準凹凸状斜面に平行(基準凹凸状斜面に対して膜厚方向に一定光路長、膜厚垂直方向に基準凹凸状斜面と同一位相差)
第3テクスチャ構造面12(c):基準凹凸状斜面に非平行(基準凹凸状斜面に対して膜厚方向の光路長非一定、膜厚垂直方向に基準凹凸状斜面と同一位相差)
第4テクスチャ構造面13(c):基準面に平行
第1テクスチャ構造面9(d):基準面に対して基準凹凸状斜面
第2テクスチャ構造面11(d):基準凹凸状斜面に平行(基準凹凸状斜面に対して膜厚垂直方向に可変位相差・膜厚方向の光路長非一定)
第3テクスチャ構造面12(d):第2テクスチャ構造面11(d)に平行
第4テクスチャ構造面13(d):基準面に平行
第1透明導電膜4(a)の層厚は膜厚方向に一定である。トップセル層5(a)の層厚は、膜厚方向に一定である。中間層6(a)の薄膜厚は、膜厚方向に一定である。ボトムセル層7(a)の層厚は、膜厚方向に一定である。第1透明導電膜4(b)の層厚は膜厚方向に周期的に可変である。トップセル層5(b)の層厚は、膜厚方向に一定である。中間層6(b)の薄膜厚は、膜厚方向に一定である。ボトムセル層7(b)の層厚は、膜厚垂直方向に周期的に可変である。第1透明導電膜4(c)の層厚は膜厚垂直方向に周期的に可変である。トップセル層5(c)の層厚は、膜厚方向に一定である。中間層6(c)の薄膜厚は、膜厚垂直方向に周期的に可変である。ボトムセル層7(c)の層厚は、膜厚垂直方向に周期的に可変である。第1透明導電膜4(d)の層厚は膜厚垂直方向に周期的に可変である。トップセル層5(d)の層厚は、膜厚垂直方向に周期的に可変である。中間層6(d)の薄膜厚は、膜厚垂直方向に一定である。ボトムセル層7(d)の層厚は、膜厚垂直方向に周期的に可変である。ここで、”周期的”は、膜厚方向に直交する直交面方向の膜厚分布が周期的であることを意味する。
連続スペクトルを持つ太陽光のうちトップセル層5でより多く吸収される太陽光部分は、第1振動数(領域)太陽光部分といわれ、その太陽光のうちボトムセル層7でより多く吸収される太陽光部分は、第2振動数(領域)太陽光部分といわれる。第1振動数太陽光部分の吸収率は、トップセル層5の物質の量子吸収効率と中間層6のテクスチャとそれの層厚に関係する。第2振動数太陽光部分の吸収率は、ボトムセル層7の物質の量子吸収効率と中間層6のテクスチャとそれの層厚に関係する。
図2Aのテクスチャ構造は、波長帯域とテクスチャのピッチの関係が規定されれば(波長がピッチに対して十分に大きくない場合には)、図2Bのテクスチャに同等ではない。実用化されるトップセル層5(b)のサイズと吸収対象の太陽光の振動数領域によれば、図2Bの第1テクスチャ構造面9(b)と第2テクスチャ構造面11(b)と第3テクスチャ構造面12(b)のそれぞれの反射率、図2Aの対応位置の反射面の反射率より大きい。図2Aの発電層3(a)に進入する太陽光はその平面波形を保持して発電層3(a)の中で反射を繰り返して減衰する。その減衰分の一部が電気エネルギーに変換される。図2Bの発電層3(b)に進入する太陽光は、図2Bの第1テクスチャ構造面9(b)と第2テクスチャ構造面11(b)と第3テクスチャ構造面12(b)の影響を受け、その平面波形を変形して発電層3(b)の中で反射を繰り返して減衰する。図2Aの発電層3(a)に進入する太陽光が発電層3(a)の中で反射を繰り返す統計的反射回数は、図2Bの発電層3(b)に進入する太陽光が発電層3(b)の中で反射を繰り返す統計的反射回数より少ない。発電層3(b)の全吸収効率は、発電層3(a)の全吸収効率より大きい。以下、各種のテクスチャ構造は、図2Bのテクスチャに対して比較される。
以下で、図2Bの中間層6(b)で代表されるテクスチャ構造は、位相差一定テクスチャといわれ、中間層6(c)で代表されるテクスチャ構造は、膜厚方向位相差可変テクスチャ構造といわれ、中間層6(d)で代表されるテクスチャ構造は、膜厚直交方向位相差可変テクスチャといわれる。このような位相差は、対向する2反射面の間の膜厚方向の光路差に対応する。図2Cの位相差は関数距離差(D1(x)−D2(x))で表され、図2Dの位相差は関数距離差(D1’(x)−D2’(x))で表される。ここで関数距離は、膜厚(光軸)方向に直交する膜厚直交方向軸座標xで表される。関数D1(x),D2(x),D1’(x),D2’(x)は、座標xに関して周期的である。このような周期性は、設計計算と製造プロセスを簡素化する。
第1テクスチャ構造面9(c)と第2テクスチャ構造面11(c)で形成される2反射面の間の膜厚方向の光路差(D11(x)−D21(x))は、第1テクスチャ構造面9(c)と第3テクスチャ構造面12(c)で形成される2反射面の間の膜厚方向の光路差(D12(x)−D22(x))とx軸方向に周期的に異なっていて、発電層3(c)に入射する膜厚方向直交平面波はその平面波形を保持することができない。平面波形を保持できないことは、幾何光学的には、電磁波の散乱現象といわれる。散乱現象は、散乱反射回数に対応して光路長をトップセル層5(c)の中で延長する。同じ原理で、ボトムセル層7(c)の中の光路長が延長される。
第1テクスチャ構造面9(d)と第2テクスチャ構造面11(d)で形成される2反射面の間の膜厚方向の光路差(D11’(x)−D21’(x))は、第1テクスチャ構造面9(d)と第3テクスチャ構造面12(d)で形成される2反射面の間の膜厚方向の光路差(D12’(x)−D22’(x))とx軸方向に周期的に異なっていて、発電層3(d)に入射する膜厚方向直交平面波はその平面波形を保持することができない。平面波形を保持できないことは、光路長をトップセル層5(d)の中とボトムセル層7(d)の中で延長する。
既述の現象説明は、定性的説明である。ファブリ・ペロー共振器の共振長が波長の整数倍又は半整数倍に依存して、全透過又は全反射の現象が生じる。凹凸状のテクスチャ構造の定性的解析は、発電層3の中のメッシュ分割要素に対してマクスウエルの電磁場方程式をそのままに公知の既述の時間領域有限差分解析法により解くことにより、より厳密に確認される。時間領域有限差分解析の解析時間は10時間〜50時間であり、全ての実施例テクスチャに関する解析は実行され難いが(幾何学的パラメータと物性的パラメータの複数の変化は解析数を膨大にする)、以下に述べられる確認事項の全てはその時間領域有限差分解析法に依存し、十分によい近似でダイナミックにその全吸収効率(量子効率を含む)が解析される。その解析は、200〜1500nm又は後述されるように300nm〜1200nmに関して実行される。計算条件は、宇野享著「FDTD法による電磁界及びアンテナ解析」(コロナ社)に述べられているように、単位セルサイズを取り扱う波長域のうち最短波長の10分の1以下とし、単位時間ステップはCourantの安定条件が満たされる。太陽電池を構成する材料の光学媒質のデータは、Springer-Verlag, "Landolt-Bo"rnstein Numerical Data and Functional Relationships in Science and Tchnology", Vol. 15, Metals:Electronic Transport Phenomena, subvolume b が用いられ得る。
以下、実用的に優れるタンデム型太陽電池の既述の実現態の多様な実施例が述べられる。
実施例1:
図3は、既述の実現態の実施例を示している。本実施例は、トップセル層5とボトムセル層7の間に中間層6が介在し、中間層6の表裏面が第2テクスチャ構造面11と第3テクスチャ構造面12で形成され、第2透明導電膜8の表裏面のうち第3テクスチャ構造面12に対向する面が第4テクスチャ構造面13に形成され、第1透明導電膜4の表裏面のうち第2テクスチャ構造面11に対向する面が第1テクスチャ構造面9に形成されている点で、図1に示されるタンデム型標準タイプに同じである。第2テクスチャ構造面11と第3テクスチャ構造面12と第4テクスチャ構造面13は、薄膜多層形成技術により自然に滑らかな波面状に形成されている。第1テクスチャ構造面9と第2テクスチャ構造面11と第3テクスチャ構造面12と第4テクスチャ構造面13は、互いにサインカーブ状に平行であり、複数の層で膜厚方向光路差はそれぞれに一定である。
トップセル層5は、中間層6と第1透明導電膜4で挟まれる第1光閉込め層R1を形成し、ボトムセル層7は、中間層6と第2透明導電膜8で挟まれる第2光閉込め層R2を形成している。この構造で光閉じ込め効果が増加することは既知であり、その閉じ込めの光学的説明は省略される。
このような効果は、波長帯域が自然太陽光に関して、既述のように、200nm〜1500nmで計算され、且つ、中間層6の平均膜厚(層厚)が200nmである場合に顕著に示される。その平均膜厚が200nm以上であり、且つ、中間層6の内部の光路差が一定でなく周期性を持つ場合には、その周期性に依存してボトムセルの光吸収率が図3の標準タイプに対して低下することが後述されるように見出されている。このように光吸収率が向上する標準型タイプの光吸収率に対応する短絡電流比は、図4に示されるように、基準値1で表現されている。
実施例2:
図5は、既述の実現態の他の実施例を示している。本実施例は、トップセル層5とボトムセル層7の間に中間層6が介在し、中間層6の表裏面が第2テクスチャ構造面11と第3テクスチャ構造面12で形成され、第2透明導電膜8の表裏面のうち第3テクスチャ構造面12に対向する面が第4テクスチャ構造面13に形成され、第1透明導電膜4の表裏面のうち第2テクスチャ構造面11に対向する面が第1テクスチャ構造面9に形成されている点で、図1に示されるタンデム型標準タイプと図3の実施例に同じである。第2テクスチャ構造面11と第3テクスチャ構造面12と第4テクスチャ構造面13は、自然に滑らかな波面状に形成されている点で、同様に同じである。第1テクスチャ構造面9と第2テクスチャ構造面11と第4テクスチャ構造面13は、互いにサインカーブ状に平行であり、複数の層で膜厚方向光路差はそれぞれに一定であるが、第3テクスチャ構造面12のサインカーブ状凹凸面の周期は第1テクスチャ構造面9と第2テクスチャ構造面11と第4テクスチャ構造面13のそれぞれの周期と異なっている。第3テクスチャ構造面12の周期は、第1テクスチャ構造面9と第2テクスチャ構造面11と第4テクスチャ構造面13のそれぞれの同じ周期の4分の1である。このように、中間層6内の膜厚方向光路差は、短周期に形成されている(参照:後述の条件5)。
図4に示されるように、このような短周期膜厚方向光路差が中間層6に与えられる発電層の第2光閉込め層R2の光吸収率は、中間層6の層厚が200nm以下であれば、標準タイプに対して12%程度の向上が可能である。このような短周期波面を持つ第3テクスチャ構造面12は、幾何光学的表現では、短波長側の自然太陽光の反射率を高め、波長500nm〜900nmの帯域の自然太陽光は、トップセル層5(トップセル)とボトムセル層7(ボトムセル)の両方の光閉込め領域で吸収される。
実施例3:
図6は、既述の実現態の更に他の実施例を示している。本実施例は、トップセル層5とボトムセル層7の間に中間層6が介在し、中間層6の表裏面が第2テクスチャ構造面11と第3テクスチャ構造面12で形成され、第2透明導電膜8の表裏面のうち第3テクスチャ構造面12に対向する面が第4テクスチャ構造面13に形成され、第1透明導電膜4の表裏面のうち第2テクスチャ構造面11に対向する面が第1テクスチャ構造面9に形成されている点で、図1に示されるタンデム型標準タイプと図3,5の実施例に同じである。第2テクスチャ構造面11と第3テクスチャ構造面12と第4テクスチャ構造面13は、自然に滑らかに同一周期で形成されているが、第2テクスチャ構造面11と第3テクスチャ構造面12の間の膜厚方向光路差は膜厚直交方向に一定でなく、周期的に変化している。本実施例の膜厚方向光路差の変化周期は、図5の膜厚方向光路差の変化周期より長く、第2テクスチャ構造面11の周期に同じである。本実施例の中間層6は、第1テクスチャ構造面9の凹部に対向する部位で存在しておらず、中間層6の厚みは、第2テクスチャ構造面11の凸部に対向する部位で最大化されている(参照:後述の条件5)。
本実施例では、第1光閉込め層R1と第2光閉込め層R2の両領域で吸収される波長帯域500nm〜900nmの自然太陽光に関して、第1光閉込め層R1で閉じ込められる閉込め率が低減し(中間層6を透過する光の透過率が増大し)、図4に示されるように、第2光閉込め層R2の光吸収率がより増大している。中間層6の層厚が200nm以下であれば、標準タイプに対して26%の向上が可能である。
図4で、グラフ(1)は中間層60nmボトムセルの短絡電流比を示し、グラフ(2)は中間層60nmトップ・ボトムセルの短絡電流和の比を示し、グラフ(3)は中間層120nmボトムセルの短絡電流比を示し、グラフ(4)は中間層120nmトップ・ボトムセルの短絡電流和の比を示し、グラフ(5)は中間層240nmボトムセルの短絡電流比を示し、グラフ(6)は中間層240nmトップ・ボトムセルの短絡電流和の比を示している。中間層6の膜厚は、自然太陽光に関して120nmが短絡電流比を最大化する分岐点である。中間層は、60nm(平均膜厚)より厚く240nmより薄いことが重要である。このような厚みは、発電層内の光波長75nm〜300nm(300nm/4〜1200nm/4:屈折率4として計算)の概平均波長190nmの3分の1の程度〜3分の4倍程度である。
実施例4:
図7は、既述の実現態の更に他の実施例を示している。本実施例は、トップセル層5とボトムセル層7の間に中間層6が介在し、中間層6の表裏面が第2テクスチャ構造面11と第3テクスチャ構造面12で形成され、第2透明導電膜8の表裏面のうち第3テクスチャ構造面12に対向する面が第4テクスチャ構造面13に形成され、第1透明導電膜4の表裏面のうち第2テクスチャ構造面11に対向する面が第1テクスチャ構造面9に形成されている点で、図1,3,5,6の実施例に同じである。第2テクスチャ構造面11と第3テクスチャ構造面12と第4テクスチャ構造面13は、自然に滑らかに同一周期で形成されているが、第2テクスチャ構造面11と第3テクスチャ構造面12の間の膜厚方向光路差は膜厚直交方向に一定でなく、周期的に変化している。本実施例の膜厚方向光路差の変化周期は、図5の膜厚方向光路差の変化周期より長く、且つ、図6の膜厚方向光路差の変化周期より長い参照:後述の条件5。
本実施例では、第2光閉込め層R2のみが吸収する波長帯域(900nm以上)の自然太陽光に関して、中間層6の散乱効率が向上するが、全波長帯域では第1光閉込め層R1の吸収率が向上し、中間層6の平均膜厚が200nm以上であれば、図4に示されるように、第2光閉込め層R2の光吸収率は向上する(6%程度の向上)。
このような4通りの光路差変化度と変化周期は、変化度が長周期である場合(図7の実施例)に、第2光閉込め層R2の光吸収率が最大化される。中間層6の波状面は、全実施例で第2光閉込め層R2の光吸収率を改善する。
次に述べられる複数の実施例は、発電層数が3以上(3を含む)であるタンデム型として示されている。図3,5,6,7の実施例は、それらのタイプの分類の便宜のために、それぞれに下記のように名称が与えられる。
図3のタイプ:標準型
図5のタイプ:短周期型
図6のタイプ:長周期透過型
図7のタイプ:長周期非透過型
図8〜図11の多層タンデム発電型太陽電池は、それぞれに、ミドルセル層15が追加的に介設されている。中間層6は、第1中間層6−2と第2中間層6−1とに分離されている。トップセル層5は第1透明導電膜4と中間層6−1の間の発電層(第1光閉込め層R1に一致)であり、ボトムセル層7は第2透明導電膜8(又は裏面不透明電極2)と中間層6−2の間の発電層(第2光閉込め層R2に一致)であり、ミドルセル層15は中間層6−1と中間層6−2の間の発電層(第3光閉込め層)である。
実施例5:
図8は、第5実施例を示している。
中間層6−1:短周期型
中間層6−2:短周期型
実施例6:
図9は、第6実施例を示している。
中間層6−1:短周期型
中間層6−2:長周期透過型
実施例7:
図10は、第7実施例を示している。
中間層6−1:長周期透過型
中間層6−2:長周期透過型
実施例8:
図11は、第8実施例を示している。
中間層6−1:長周期透過型
中間層6−2:長周期非透過型
実施例5〜8で、吸収する光波長は、太陽電池の材料に起因する原因により、第3光閉込め層R3で第1光閉込め層R1より長波長側にシフトし、第2光閉込め層R2で第3光閉込め層R3より長波長側にシフトする。このようなシフトの傾向は、材料上の制約に起因している。中間領域の中間層6−2に長周期非透過型を与えることは、短波長領域光を第3光閉込め層R3に閉じ込める光閉込め効果を最大化する。実施例1〜4に関する既述の解析結果は、図11の実施例の光吸収率が図10の実施例の光吸収率より高く、図10の実施例の光吸収率が図9の実施例の光吸収率より高く、図9の実施例の光吸収率が図8の実施例の光吸収率より高いことを推定させる。この推定が正しいことは、FDTD法により確かめられる。膜厚周期が存在し非透過型である中間層が形成されている図11の実施例は、解析結果では最良である。
下記の実施例は、裏面側の反射効率に関する光閉込め効果の改善を示している。図12〜図14は、第9〜第11実施例を示している。これらの実施例では、発電層3は、2層型、3層型、多層型のタンデム型発電層又は単層のシングル発電層を形成している。そのような発電層3を挟む第1透明導電膜4の第1テクスチャ構造面9と第2透明導電膜8の第4テクスチャ構造面13との関係は、膜厚方向光路差が膜厚直交方向に変化し膜厚直交方向位相差で表される。
実施例9:
図12は、第9実施例を示している。本実施例では、膜厚方向光路差は一定であり、膜厚直交方向位相差は与えられていない。
実施例10:
図13は、第10実施例を示している。本実施例では、膜厚方向光路差は一定でなく、膜厚直交方向位相差として90゜が与えられている。ここで、360゜は波面の隣り合う凸部位の間として定義されている。
実施例11:
図14は、第11実施例を示している。本実施例では、膜厚方向光路差は一定でなく、膜厚直交方向位相差として180゜が与えられている。
図15は、膜厚直交方向位相差と光吸収率に対応する短絡電流量の関係を示している。その位相差が60゜〜120゜の位相差範囲で、吸収効率が最大化される。「異なる異相」とは、「同一位相」の対偶を意味し、太陽光発電装置が吸収し発電可能な(発電に寄与する)光波長の1/10以上に対応する位相差を意味する。
下記の実施例は、裏面側の反射効率に関する光閉込め効果の他の改善を示している。図16〜図20は、第12〜第16実施例を示している。これらの実施例では、発電層3は、2層型、3層型、多層型のタンデム型発電層又は単層のシングル発電層を形成している。そのような発電層3を挟む第1透明導電膜4の第1テクスチャ構造面9と第2透明導電膜8の第4テクスチャ構造面13との関係は、膜厚方向光路差が膜厚直交方向に変化する。第12〜第16実施例は、膜厚直交方向位相差がない点で、第9実施例〜第11実施例と異なっている。裏面不透明電極2と第2透明導電膜8の接合面に、第5テクスチャ構造面14が考慮される。
実施例12:
図16は、第12実施例を示している参照:後述の条件6。
第4テクスチャ構造面13:標準型
第5テクスチャ構造面14:標準型
第1テクスチャ構造面9:標準型
実施例13:
図17は、第13実施例を示している参照:後述の条件6。
第4テクスチャ構造面13:標準型
第5テクスチャ構造面14:短周期型
第1テクスチャ構造面9:標準型
実施例14:
図18は、第14実施例を示している参照:後述の条件6。
第4テクスチャ構造面13:標準型
第5テクスチャ構造面14:標準型周期であり、且つ、第2透明導電膜8が発電層3の凹部で最大膜厚であり、且つ、発電層3の凸部で最小膜厚を形成する形状であり、後述される図18の位相構造
第1テクスチャ構造面9:標準型
実施例15:
図19は、第15実施例を示している参照:後述の条件6。
第4テクスチャ構造面13:標準型
第5テクスチャ構造面14:平面型
第1テクスチャ構造面9:標準型
実施例16:
図20は、第16実施例を示している参照:後述の条件6。
第4テクスチャ構造面13:標準型
第5テクスチャ構造面14:第2透明導電膜8が一方の発電層3の凸部で最大膜厚であり、且つ、もう一方の発電層3の凸部で最小膜厚を形成し、このため標準型より長周期構造をとる形状であり、後述の条件6の長周期非透過型
第1テクスチャ構造面9:標準型
図21は、図16〜図20(第12実施例〜第16実施例に対応)のFDTD法解析結果を示している。第5テクスチャ構造面14に関して反射率が高い図20の第16実施例の吸収率が高いことは定性的推定の通りである。第12実施例〜第16実施例で、第2透明導電膜8の平均膜厚が第2透明導電膜8への」入射光の波長以下であることは自明的に前提条件である。面内膜厚分布を与えられる第2透明導電膜8は、それの裏面で反射する反射光に位相差が生じ、その干渉効果により、反射率が増大する。第2透明導電膜8の膜厚は、任意の箇所で零でないことが必要である。
裏面反射電極の裏面不透明電極2に到達する光の波長は長いので、反射率は、ある程度のピッチより短いピッチの第2透明導電膜8の膜厚分布に対するピッチ長依存性は乏しいが、図21に示されるように、その膜厚分布は反射率の向上に寄与していることが明らかに示されている。長周期のピッチ長の第15,16実施例では、膜厚分布のピッチ長と第2透明導電膜8に入射する長波長光の波長とが近似していて、その散乱効率(反射効率)が向上している。その膜厚分布のピッチ長としては、その長波長光の波長と同程度であることが好ましく、又は、その長波長光の波長の2〜3倍であることが好ましい。
下記の実施例は、裏面側の反射効率と位相差とに関する光閉込め効果の改善を示している。図22〜図30は、第17〜第25実施例を示している。これらの実施例では、発電層3は、2層型、3層型、多層型のタンデム型発電層又は単層のシングル発電層を形成している。そのような発電層3を挟む第1透明導電膜4の第1テクスチャ構造面9と第2透明導電膜8の第4テクスチャ構造面13との関係は、膜厚方向光路差が膜厚直交方向に変化し膜厚直交方向位相差で表され、且つ、膜厚方向直交方向位相差の合成で表される。
実施例17:
図22は、第17実施例を示している。
第4テクスチャ構造面13:標準型
第5テクスチャ構造面14:短周期型(周期4分の1)
第1テクスチャ構造面9:標準型
位相差:0
実施例18:
図23は、第18実施例を示している。
第4テクスチャ構造面13:標準型
第5テクスチャ構造面14:短周期型(周期4分の1)
第1テクスチャ構造面9:標準型
位相差:180゜
実施例19:
図24は、第19実施例を示している。
第4テクスチャ構造面13:標準型
第5テクスチャ構造面14:短周期型(周期2分の1)
第1テクスチャ構造面9:標準型
位相差:0
実施例20:
図25は、第20実施例を示している。
第4テクスチャ構造面13:標準型
第5テクスチャ構造面14:短周期型(周期2分の1)
第1テクスチャ構造面9:標準型
位相差:180゜
実施例21:
図26は、第21実施例を示している。
第4テクスチャ構造面13:標準型
第5テクスチャ構造面14:標準型(非平行)
第1テクスチャ構造面9:標準型
位相差:0
実施例22:
図27は、第22実施例を示している。
第4テクスチャ構造面13:標準型
第5テクスチャ構造面14:標準型(非平行)
第1テクスチャ構造面9:標準型
位相差:90゜
実施例23:
図28は、第23実施例を示している。
第4テクスチャ構造面13:標準型
第5テクスチャ構造面14:標準型(非平行)
第1テクスチャ構造面9:標準型
位相差:180゜
実施例24:
図29は、第24実施例を示している。
第4テクスチャ構造面13:標準型
第5テクスチャ構造面14:長周期型(周期2倍)
第1テクスチャ構造面9:標準型
位相差:0
実施例25:
図30は、第25実施例を示している。
第4テクスチャ構造面13:標準型
第5テクスチャ構造面14:長周期型(周期2倍)
第1テクスチャ構造面9:標準型
位相差:90゜
図31は、図22〜図30の第17実施例〜第25実施例の解析結果を示している。図23、図25、図27、図28の位相差が存在する実施例は、反射効率が1%〜2%で増大している。裏面の反射光に位相差の面内分布が生じて干渉が起きて、裏面反射効果に起因する光閉込め効果が生じている。更には、発電層3の第4テクスチャ構造面13と裏面界面14の非平行性はレンズ効果を奏し、裏面側への凸部に相当する発電層の領域に入射光が集中するが、近傍の裏面の透明導電膜8が薄い場合には、その薄い部分の吸収率が低くなって、裏面反射電極2の全体としては、その反射効率が増大している。図29,30の実施例の長周期型構造面により、既述の位相差によらずに安定で高い値に裏面の反射効率を保持することがわかる。
下記の実施例は、裏面側の反射効率と中間層6の反射効率とに関する光閉込め効果の改善を示している。図32〜図36は、第26〜第30実施例を示している。これらの実施例では、発電層3は、2層型、3層型、多層型のタンデム型発電層を形成している。そのような発電層3を挟む第1透明導電膜4の第1テクスチャ構造面9と第2透明導電膜8の第4テクスチャ構造面13との関係は、膜厚方向光路差が膜厚直交方向に変化し膜厚直交方向位相差で表されている。膜厚方向直交方向位相差は、与えられていない。
実施例26:
図32は、第26実施例を示している。
第4テクスチャ構造面13:標準型
第5テクスチャ構造面14:標準型(平行)
中間層6:標準型(平行)
第1テクスチャ構造面9:標準型
位相差:0
実施例27:
図33は、第27実施例を示している。
第4テクスチャ構造面13:標準型
第5テクスチャ構造面14:標準型(実施例26の第2透明導電膜8より厚い)
中間層:長周期透過型
第1テクスチャ構造面9:標準型
位相差:0
実施例28:
図34は、第28実施例を示している。
第4テクスチャ構造面13:標準型
第5テクスチャ構造面14:短周期型
中間層:長周期透過型
第1テクスチャ構造面9:標準型
位相差:0
実施例29:
図35は、第29実施例を示している。
第4テクスチャ構造面13:標準型
第5テクスチャ構造面14:平面型
中間層6:長周期透過型
第1テクスチャ構造面9:標準型
位相差:0
実施例30:
図36は、第30実施例を示している。
第4テクスチャ構造面13:標準型
第5テクスチャ構造面14:透明導電膜8が一方の発電層7の凸部で最大膜厚であり、且つ、もう一方の発電層7の凸部で最小膜厚を形成し、このため標準型より長周期構造をとる形状であり、後述の条件6の長周期非透過型
中間層6:長周期透過型
第1テクスチャ構造面9:標準型
位相差:0
図37は、図32の第26実施例を基準として、図33〜図36の第27実施例〜第30実施例の吸収率比較(短絡電流比対応)を示している。図37の上側のグラフ線はボトムセルの短絡電流比を示し、図37の下側のグラフ線はトップセルとボトムセルの短絡電流和の比を示している。ボトムセルの短絡電流比の増大比はトップセルの短絡電流比の減少比より大きく、トップセルとボトムセルの合計光吸収比率は、10%程度の増大を示している。図33〜図36の実施例では、トップセル5の光を奪うボトムセル7の光閉込め率が増大する。
光閉じ込め領域R1,R2,R3の層数の増大と各領域で吸収率が高い波長領域との調和と領域間層である中間層の膜厚方向光路差の調整との適正な組合せは、全吸収率又は短絡電流比を最大化する。図11の組合せは、全実施例中で最大の短絡電流比を与える。更に、膜厚直交方向位相差を与えることは、その最大値を更に増大させる。このような解析結果は、全てについて、FDTD法により得られている。FDTD法による解析と実測値との一致性は、既述の通りである。
FDTD解析の計算条件の実施例:
条件1:
基板面上に設定されるx,y方向の境界に対して、周期境界条件が適用される。
条件2:
z方向は、基板面に垂直である膜厚方向に設定される。入射光は、基板面に平行である平面波である(基板は太陽に対して真っ直ぐに向けられる。)。吸収境界のアルゴリズムは、BerengerのPerfect Matching Layer法(J. P. Berenger, J. Computational Physics, 114, 185(1994))が適用される。
条件3:
反射波の振幅と、各セル内の電磁波の振幅の時間変化を全計算時間で記録され、フーリエ変換により、300nm〜1200nm(空気中又は真空中)の振幅は5nm間隔で刻まれる。シリコンの吸収率の計算の収束は、吸収率と反射率の和が100%になることにより確認される。
条件4:
周期的境界条件が用いられているので、xy平面のサイズは、基板側透明導電膜のテクスチャピッチに揃えられる。図38は、解析対象実施例の基本構造を示している。
裏面不透明電極2:金属膜厚50nm〜500nm
第2透明導電膜8:50nm〜500nm
ボトムセル層7:200nm〜3000nm
中間層6:30〜500nm
トップセル層5:100nm〜2000nm
第1透明導電膜4:100nm〜2000nm
ガラス基板1:数mm
本明細書では、太陽電池を構成する膜のテクスチャ形状の構造について特に指定がない場合は、第1透明導電膜4上に多層で積層するいずれの膜の界面形状は、基板側の直近のテクスチャ形状に沿うテクスチャ形状に形成されている。
条件5:
第1透明導電膜4のテクスチャ:
そのピッチは、光波長程度のテクスチャ構造を有している。第1テクスチャ構造面9の凹凸面による第1透明導電膜4のテクスチャ構造は、その形状が三角波であり、ピッチは光波長と同じ0.3〜1.5μmであり、振幅がそのピッチの0.1〜2.0倍である。中間層6のテクスチャ:
(表面側反射面11は、その形状が正弦波又は平滑処理され鋭角が除かれる三角波であり、ピッチは第1テクスチャ構造面9に等しい。中間反射層6の裏面側反射面12において、標準又は平行、又は、特に断りがない限り、表面側反射層11に平行である形状を有する。以下、特に記載したテクスチャの形状は、中間層6の裏面側反射面12に対応する。また、特に断りがない限り、中間反射層6の裏面側反射面12と表面側反射面11の位相差は等しいことが前提にされている。
短周期:
形状は正弦波又は平滑処理され鋭角が除かれる三角波であり、ピッチは第1テクスチャ構造面9の4分の1倍〜1倍未満であり、振幅は第1テクスチャ構造面9のピッチの0.1倍〜2.0倍である。
長周期非透過型:
形状は正弦波又は平滑処理され鋭角が除かれる三角波であり、ピッチは第1テクスチャ構造面9の1以上の周期であり、且つ、光波長の0.3〜1.5μmの数倍以下であり、振幅は第1テクスチャ構造面9のピッチの0.1倍〜2.0倍である。
長周期透過型:
形状は正弦波又は平滑処理され鋭角が除かれる三角波である。波形が中間層6を越えてトップセル層5に入り込む領域は除外される。ピッチは、第1テクスチャ構造面9と同じ周期である。振幅は中間層6の振幅波形の下部がトップセルに接する程度の振幅以上であり、且つ、第1テクスチャ構造面9のピッチの0.1倍〜2.0倍であり、且つ、中間層がない部分の開口率が0〜60%以内であり、特には、その開口率は20%〜40%である。
条件6:
第2透明導電膜8のテクスチャ:
短周期:
形状は正弦波又は平滑処理され鋭角が除かれる三角波であり、ピッチは第1テクスチャ構造面9の4分の1倍〜1倍未満であり、振幅は第2透明導電膜8に入射する光の波長以下である。裏面不透明電極2がボトムセル層7に接触しないことが重要である。その理由は長周期非透過型に関する記載の通りである。
長周期非透過型:
形状は正弦波又は平滑処理され鋭角が除かれる三角波であり、ピッチは第1テクスチャ構造面9の1以上の周期であり、且つ、第2透明導電膜8に入射する光波長の数倍以下であり、振幅はその光波長以下である。裏面不透明電極2がボトムセル層7に接触しないことが重要である。透明導電膜8が一方の発電層7の凸部で最大膜厚であり、更にもう一方の発電層7の凸部で最小膜厚をとり、そのため、標準型よりも長周期構造をとる形状である。その接触しないための条件は、裏面不透明電極2から第2透明導電膜8を通過してボトム発電層7に裏面不透明電極2の構成原子が製造プロセス中に拡散する場合に、ボトム発電層7を構成する導電性又は真性半導体の電子・正孔キャリア密度が、製造プロセス前の1/2倍以下又は2倍以上に変化しないために十分であるバリア性を確保できる第2透明導電膜8の膜厚以上であることが重要である。
異相(図18):
形状は正弦波又は平滑処理され鋭角が除かれる三角波であり、ピッチは第1テクスチャ構造面9に同じ周期である。第2透明導電膜8の膜厚最大位置で、ボトムセル層7の谷部に当たることが条件づけられる。振幅はその光波長以下である。裏面不透明電極2はボトムセル層7に接触せず、既述の条件6を満たす。ボトムセル層7の谷部の第2透明導電膜8の膜厚は、ボトムセル層7の山部の第2透明導電膜8の膜厚より厚い。
平坦:
第1透明導電膜4の表面に平行である平面に形成される。
用語の意義:
(1)「周期」とは、本明細書で、太陽光発電装置が吸収し、発電可能である光波長に対応する太陽光発電装置の半導体の光進入長に等しい膜面内方向範囲内を観察する場合に、AFM等の観察で得られる膜面内高低差分布の2次元フーリエ変換パワースペクトル密度(PDS)のピーク値に対応する膜面内の凸部頂点間隔を意味する。
(2)「一定周期」は、既述の定義の「周期」に基づいて、且つ、少なくともPDSで得るピーク値に対応する膜面内の凸部頂点間隔の10倍の長さの辺を持つ正方形以上の面積について、ピーク値に対応する膜面内の凸部頂点間隔標準偏差が発電可能な光波長の1/10以下の場合についていわれる。
(3)「同一位相」は、太陽光発電装置が吸収し、発電可能な光波長に対応する太陽光発電装置内部の半導体の光進入長と等しい膜面内方向範囲を観察する場合に、AFM等の観察で得られる膜面内高低差分布の2次元フーリエ変換パワースペクトル密度のピーク値を算出し、同時に少なくとも既述のPDSで得るピーク値に対応する膜面内の凸部頂点間隔の10倍の長さの辺を持つ正方形以上の面積について、第1凹凸面個々の凸部ピーク値の位置分布の2次元フーリエ変換の最大値の波数座標、更に、第2凹凸面個々の凸部ピーク値の位置分布の2次元フーリエ変換の最大値の波数座標を得て、それらの2波数座標位置の極座標表示から計算される位相角度を位相差として得る、太陽光発電装置が吸収し発電可能である光波長の1/10未満に対応する位相差を意味する。
(4)「異なる位相」は、既述の「同一位相」の対偶であり、太陽光発電装置が吸収し発電可能である光波長の1/10以上に対応する位相差を意味する。
(5)「周期が(概ね)等しい」は、太陽光発電装置が吸収し発電可能である光波長の1/10以下のずれの範囲内であることを意味する。
(6)「正弦波、又は、平滑処理され鋭角が除かれる三角波」は、膜面内高低差分布の2次元フーリエ変換パワースペクトル密度の極座標表示で、動径方向に全測定点を投影させる場合に得られる1次元曲線上で、最大値の1個の点に対して他の極大値の値が1/10未満である特性を示す曲面を意味する。
本発明による太陽光発電方法の光閉込めは、
(1)透明基板面に対して太陽光を入射させること
(2)太陽光を透明基板に通過させて表面側導電層に入射させること
(3)太陽光を表面側導電層に通過させて第1光閉込め発電層に入射させること
(4)太陽光を第1光閉込め発電層に通過させて中間反射透過層に入射させること
(5)太陽光の第1波長帯域分を中間反射透過層の表面側凹凸面で反射させること
(6)表面側凹凸面で反射する第1波長帯域分を第1光閉込め発電層に通過させて表面側導電層の裏面側凹凸面で反射させること
(7)太陽光の第2波長帯域分を中間反射透過層に通過させて第2光閉込め発電層に入射させること
(8)第2波長帯域分を第2光閉込め発電層に通過させて裏面側導電層で反射させること
(9)裏面側導電層で反射する第2波長帯域分を第2光閉込め発電層に通過させて中間反射透過層の裏面側凹凸面で反射させること
の9ステップで実行される。
太陽光の波長帯域ごとに2層又は多層の発電層で効率的に吸収させることは、中間層の両面の凹凸により実現される。入射する太陽光は平面波であり、波長程度のピッチと振幅の中間層の凹凸反射面、各発電層で波長の2倍以下であり波長の10分の1の程度のピッチの中間層の凹凸面は、発電層内の光波を有効に反射させ、光閉込め効果の発現が有効化する。平行平面ミラーの光路長と波長との半整数倍関係は、光の透過と光の全反射に対応する。太陽光は広域の波長帯域を有していて、平行反射面間の距離調整により有効な光閉じ込めが困難である。既述の中間反射透過層は、多様な波長の光を散乱的に反射して、光閉じ込めを統計的に有効化する。
第2波長帯域分を裏面側導電層の表面側凹凸面で反射させることは更に有効である。中間反射透過層の膜厚は膜厚方向に直交する膜厚直交方向に変化していることは、中間反射透過層のレンズ効果により、光閉じ込めを更に有効化する。中間反射透過層の膜厚は周期的に変化していて、閉込め効果の計算を容易にするとともに、多層発電層の製造のプロセスを簡素化する。中間反射透過層は表面側で第1凹凸面を有し、且つ、中間反射透過層は裏面側で第2凹凸面を有し、第2凹凸面の変化の周期は第1凹凸面の変化の周期より長いことは、散乱効果を有効化する。第1凹凸面の変化の周期と表面側導電層の裏面側凹凸面の変化の周期を概ね等しくすることは、閉込め効果の計算を容易にするとともに、多層発電層の製造のプロセスを簡素化する。裏面側導電層の表面側反射面は凹凸面に形成されることは好ましい。
中間反射透過層の膜厚の変化の周期を表面側導電層の裏面側凹凸面の変化の周期より長くすることは、閉込め効果の計算を容易にするとともに、多層発電層の製造のプロセスを簡素化する。中間反射透過層の膜厚の変化の周期を表面側導電層の裏面側凹凸面の変化の周期より長くし、且つ、中間反射透過層の表面側の第1凹凸面と中間反射透過層の裏面側の第2凹凸面の変化を同期化(同一位相化)することは、閉込め効果の計算を容易にするとともに、多層発電層の製造のプロセスを更に簡素化する。
複数の層のそれぞれの既述の凹凸面としては、三角錐面、四角水面(ピラミッド型面)、半球面、半円柱状面、三角柱面、四角柱面、交叉状半円柱状面、交叉状三角柱面、交叉状四角柱面が適用され得る。その凹凸ピッチは、1次元的に又は2次元的に、真空中の太陽光の帯域波長の程度又はそれの10分の1の程度に調整される。そのような凹凸特に四角錐面は、発電層の結晶界面が利用されてエッチングにより形成され得る。凹凸ピッチは、規則的に(周期的に)又はランダムにレジストパターンにより設定される。非透過性基板を用いる場合に、既述の構造を天地逆に作成すれば、太陽電池の性能を上げることは明確である。
図1は、本発明による太陽光発電装置の実現態を示す断面図である。 図2Aは、実現態に対する基準形を示す断面図である。 図2Bは、実現態の第1基準形を示す断面図である。 図2Cは、実現態の第2基準形を示す断面図である。 図2Dは、実現態の第3基準形を示す断面図である。 図3は、実現態を示す断面図である。 図4は、発電効率の比較を示すグラフである。 図5は、他の実現態を示す断面図である。 図6は、更に他の実現態を示す断面図である。 図7は、更に他の実現態を示す断面図である。 図8は、更に他の実現態を示す断面図である。 図9は、更に他の実現態を示す断面図である。 図10は、更に他の実現態を示す断面図である。 図11は、更に他の実現態を示す断面図である。 図12は、更に他の実現態を示す断面図である。 図13は、更に他の実現態を示す断面図である。 図14は、更に他の実現態を示す断面図である。 図15は、他の発電効率の比較を示すグラフである。 図16は、更に他の実現態を示す断面図である。 図17は、更に他の実現態を示す断面図である。 図18は、更に他の実現態を示す断面図である。 図19は、更に他の実現態を示す断面図である。 図20は、更に他の実現態を示す断面図である。 図21は、発電効率の他の比較を示すグラフである。 図22は、更に他の実現態を示す断面図である。 図23は、更に他の実現態を示す断面図である。 図24は、更に他の実現態を示す断面図である。 図25は、更に他の実現態を示す断面図である。 図26は、更に他の実現態を示す断面図である。 図27は、更に他の実現態を示す断面図である。 図28は、更に他の実現態を示す断面図である。 図29は、更に他の実現態を示す断面図である。 図30は、更に他の実現態を示す断面図である。 図31は、発電効率の更に他の比較を示すグラフである。 図32は、更に他の実現態を示す断面図である。 図33は、更に他の実現態を示す断面図である。 図34は、更に他の実現態を示す断面図である。 図35は、更に他の実現態を示す断面図である。 図36は、更に他の実現態を示す断面図である。 図37は、発電効率の更に他の比較を示すグラフである。 図38は、計算条件の基本形態を示す断面図である。
符号の説明
1…ガラス基板
2…裏面側反射層
3…発電層
4…表面側反射層
5…トップ発電層
6…中間反射層
6−1…第2中間反射層
6−2…第1中間反射層
7…ボトム発電層
8…裏面側反射層
9…裏面側反射面
11…表面側反射面
12…裏面側反射面(反射面)
19…透明基板面)

Claims (82)

  1. 裏面側反射層と、
    表面側反射層と、
    前記裏面側反射層と前記表面側反射層との間に介設される中間反射層と、
    前記裏面側反射層と前記中間反射層との間に介設されるボトム発電層と、
    前記表面側反射層と前記中間反射層との間に介設されるトップ発電層とを構成し、
    前記中間反射層は凹凸面に形成されている
    太陽光発電装置。
  2. 前記中間反射層の裏面側反射面と前記裏面側反射層の表面側反射面はともに平面でなく、且つ、前記中間反射層の裏面側反射面と前記裏面側反射層の表面側反射面の間の膜面垂直方向距離は膜面内方向で一定である
    請求項1の太陽光発電装置。
  3. 発電に寄与する光波長に対応する膜面内方向範囲で、前記距離の標準偏差は前記光波長の1/10以下である
    請求項1の太陽光発電装置。
  4. 前記中間反射層の裏面側反射面と前記裏面側反射層の表面側反射面はともに平面でなく、且つ、前記中間反射層の裏面側反射面と前記裏面側反射層の表面側反射面の間の膜面垂直方向距離は膜面内方向に一定周期で変化する
    請求項1の太陽光発電装置。
  5. 発電に寄与する光波長に対応する光進入長に等しい膜面内方向範囲で、膜面内高低差分布の2次元フーリエ変換パワースペクトル密度のピーク値に対応する膜面内の凸部の頂点間隔の標準偏差は、前記光波長の1/10以下である
    請求項1の太陽光発電装置。
  6. 前記ピーク値の対応する膜面内の凸部の頂点間隔の10倍の長さの辺を持つ正方形の面積が基準とされ、前記頂点間隔の標準偏差は、前記光波長の1/10以下である
    請求項5の太陽光発電装置。
  7. 前記中間反射層の裏面側反射面と前記裏面側反射層の表面側反射面はともに平面でなく、且つ、前記中間反射層の裏面側反射面と前記裏面側反射層の表面側反射面の間の膜面垂直方向距離は前記中間反射層の厚みの変化に対応して変化する
    請求項1の太陽光発電装置。
  8. 前記厚みの変化の周期は前記表面側反射層の裏面側反射面の変化の周期より長い
    請求項5の太陽光発電装置。
  9. 前記厚みの変化の周期は、発電に寄与する光波長に対応する光進入長に等しい膜面内方向範囲で、膜面内高低差分布の2次元フーリエ変換パワースペクトル密度のピーク値に対応する膜面内の前記頂点間隔に対応する
    請求項8の太陽光発電装置。
  10. 前記厚みの変化は正弦波又は平滑処理される三角波であり、前記厚みの変化のピッチは、前記表面側反射層の裏面側反射面の変化のピッチの1倍以上であり、且つ、前記光波長の0.3〜1.5μmの数倍以下であり、前記厚みの変化の振幅は、前記表面側反射層の裏面側反射面のピッチの0.1〜2.0倍である
    請求項8の太陽光発電装置。
  11. 前記中間反射層の変化は正弦波又は平滑処理される三角波であり、前記中間反射層の変化のピッチは、前記表面側反射層の裏面側反射面の変化のピッチの1/4〜1倍未満であり、前記厚みの変化の振幅は、前記表面側反射層の裏面側反射面のピッチの0.1〜2.0倍である
    請求項8の太陽光発電装置。
  12. 前記中間反射層の表面側反射面と前記中間反射層の裏面側反射面は凹凸面に形成され、前記凹凸面は滑らかに形成されている
    請求項1〜8から選択される1請求項の太陽光発電装置。
  13. 前記凹凸面を形成する凹凸部の断面の曲率半径は、発電に寄与する前記光波長の1/10以上である
    請求項12の太陽光発電装置。
  14. 前記中間反射層の表面側反射面は第1凹凸面に形成され、前記中間反射層の裏面側反射面は第2凹凸面に形成され、前記第1凹凸面と前記第2凹凸面の形状は同一位相で変化する
    請求項1〜8から選択される1請求項の太陽光発電装置。
  15. 発電に寄与する光波長に対応する光進入長に等しい膜面内方向範囲で、膜内高低差分布の2次元フーリエ変換パワースペクトル密度のピーク値に対応する膜面内の前記頂点間隔の10倍の長さの辺を持つ正方形以上の面積が基準とされ、前記第1凹凸面の凸部ピークの位置分布の2次元フーリエ変換の最大値の波数座標と前記第2凹凸面の凸部ピークの位置分布の2次元フーリエ変換の最大値の波数座標との座標表示により計算される位相角度である位相差は、前記光波長の1/10以下である
    請求項14の太陽光発電装置。
  16. 前記中間反射層の表面側反射面は第1凹凸面に形成され、前記中間反射層の裏面側反射面は第2凹凸面に形成され、前記第1凹凸面と前記第2凹凸面は異なる位相で変化する
    請求項1〜8から選択される1請求項の太陽光発電装置。
  17. 前記位相の位相差は、発電に寄与する光波長に対応する光進入長に等しい膜面内方向範囲で、膜内高低差分布の2次元フーリエ変換パワースペクトル密度のピーク値に対応する膜面内の前記頂点間隔の10倍の長さの辺を持つ正方形以上の面積が基準とされ、前記第1凹凸面の凸部ピークの位置分布の2次元フーリエ変換の最大値の波数座標と前記第2凹凸面の凸部ピークの位置分布の2次元フーリエ変換の最大値の波数座標との座標表示により計算される位相角度として定義される
    請求項16の太陽光発電装置。
  18. 前記中間反射層の平均膜厚は50nm以上であり250nm以下である
    請求項1〜18から選択される1請求項の太陽光発電装置。
  19. 裏面側反射層と、
    表面側反射層と、
    前記裏面側反射層と前記表面側反射層との間に介設される中間反射層と、
    前記裏面側反射層と前記中間反射層との間に介設されるボトム発電層と、
    前記表面側反射層と前記中間反射層との間に介設されるトップ発電層とを構成し、
    前記中間反射層と前記裏面側反射層の間の膜厚方向光路は、前記膜厚方向に直交する膜厚直交方向に変化する光路長を有する
    太陽光発電装置。
  20. 前記光路差は一定周期で変化する
    請求項19の太陽光発電装置。
  21. 前記光路長は、前記中間反射層の厚みの変化により変化する
    請求項11の太陽光発電装置。
  22. 前記厚みの変化の周期は前記表面側反射層の裏面側反射面の変化の周期より長くない
    請求項21の太陽光発電装置。
  23. 前記中間反射層の裏面側反射面と前記裏面側反射層の表面側反射面はともに平面でなく、前記光路長は一定周期で変化する
    請求項19の太陽光発電装置。
  24. 前記中間反射層の表面側反射面は第1凹凸面に形成され、前記中間反射層の裏面側反射面は第2凹凸面に形成され、前記第1凹凸面と前記第2凹凸面の形状は同一位相で変化する
    請求項19の太陽光発電装置。
  25. 前記中間反射層の表面側反射面は第1凹凸面に形成され、前記中間反射層の裏面側反射面は第2凹凸面に形成され、前記第1凹凸面と前記第2凹凸面は異なる位相で変化する
    請求項12の太陽光発電装置。
  26. 前記中間反射層の表面側反射面は第1凹凸面に形成され、前記中間反射層の裏面側反射面は第2凹凸面に形成され、前記第2凹凸面の形状の変化の周期は前記第1凹凸面の形状変化の周期より短い
    請求項19の太陽光発電装置。
  27. 前記中間反射層の表面側反射面は第1凹凸面に形成され、前記中間反射層の裏面側反射面は第2凹凸面に形成され、前記第1凹凸面と前記第2凹凸面は異なる位相で変化する
    請求項19の太陽光発電装置。
  28. 前記中間反射層の表面側反射面は第1凹凸面に形成され、前記中間反射層の裏面側反射面は第2凹凸面に形成され、前記第1凹凸面と前記第2凹凸面の間の膜厚方向厚みは部分的に零である
    請求項19の太陽光発電装置。
  29. 前記第1凹凸面の形状と前記第2凹凸面の形状は正弦波又は平滑化される三角波の波形であり、前記第2凹凸面の波形はこれが前記中間反射層を越えて前記トップセル層に入り込む領域は除外され、前記波形のピッチは前記表面側反射層の裏面側反射面のピッチに同じであり、前記波形の振幅は前記中間反射層振幅波形の底部が前記トップセル層に接する程度の振幅以上であり、且つ、前記中間反射層がない部分の開口率は0〜60%の範囲である
    請求項28の太陽光発電装置。
  30. 前記開口率は20〜40%の範囲である
    請求項29の太陽光発電装置。
  31. 前記中間反射層の平均膜厚は250nm以下である
    請求項19〜28から選択される1請求項の太陽光発電装置。
  32. 裏面側反射層と、
    表面側反射層と、
    前記裏面側反射層と前記表面側反射層との間に介設される発電層とを構成し、
    前記裏面側反射層は、
    金属層と、
    前記金属層の表面側に接合する導電層とを形成し、
    前記表面側反射層と前記裏面側反射層の間の膜厚方向光路は、前記膜厚方向に直交する膜厚直交方向に変化する光路長を有する
    太陽光発電装置。
  33. 前記光路長は一定周期で変化する
    請求項32の太陽光発電装置。
  34. 前記光路長は、前記導電層の厚みの変化に対応して変化する
    請求項32の太陽光発電装置。
  35. 前記導電層の表面側反射面と前記表面側反射層の裏面側反射面はともに平面でなく、前記光路長は一定周期で変化する
    請求項32の太陽光発電装置。
  36. 前記導電層の表面側反射面と前記表面側反射層の裏面側反射面はともに平面であり且つ平行である
    請求項32の太陽光発電装置。
  37. 前記導電層の表面側反射面は第1凹凸面に形成され、前記表面側反射層の裏面側反射面は第2凹凸面に形成され、前記第1凹凸面の形状と前記第2凹凸面の形状は同一位相で変化する
    請求項32の太陽光発電装置。
  38. 前記導電層の表面側反射面は第1凹凸面に形成され、前記表面側反射層の裏面側反射面は第2凹凸面に形成され、前記第1凹凸面の形状と前記第2凹凸面の形状は異なる位相で変化する
    請求項32の太陽光発電装置。
  39. 前記異なる異相の位相差は60゜〜120゜の範囲である
    請求項38の太陽光発電装置。
  40. 前記導電層の表面側反射面は第1凹凸面に形成され、前記導電層の裏面側反射面は第2凹凸面に形成され、前記第2凹凸面の変化の周期は前記第1凹凸面の形状の変化の周期より長い
    請求項32の太陽光発電装置。
  41. 前記導電層の表面側反射面は第1凹凸面に形成され、前記導電層の裏面側反射面は第2凹凸面に形成され、前記第1凹凸面と前記第2凹凸面は異なる位相で変化する
    請求項32の太陽光発電装置。
  42. 前記導電層の表面側反射面は第1凹凸面に形成され、前記導電層の裏面側反射面は第2凹凸面に形成され、前記第1凹凸面と前記第2凹凸面の間の膜厚方向厚みは全領域で零より大きい
    請求項32の太陽光発電装置。
  43. 前記表面側反射層と前記裏面側反射層との間に介設される中間反射層を更に構成し、
    前記発電層は、
    前記裏面側反射層と前記中間反射層との間に介設されるボトム発電層と、
    前記表面側反射層と前記中間反射層との間に介設されるトップ発電層とを形成し、
    前記中間反射層と前記裏面側反射層の間の膜厚方向光路は、前記膜厚方向に直交する膜厚直交方向に変化する中間光路長を有する
    請求項32の太陽光発電装置。
  44. 前記中間光路長は一定周期で変化する
    請求項43の太陽光発電装置。
  45. 前記中間光路長は、前記中間反射層の厚みの変化により変化する
    請求項43の太陽光発電装置。
  46. 前記中間反射層の裏面側反射面と前記裏面側反射層の表面側反射面はともに平面でなく、前記中間光路長は一定周期で変化する
    請求項43の太陽光発電装置。
  47. 前記中間反射層の表面側反射面は第1凹凸面に形成され、前記中間反射層の裏面側反射面は第2凹凸面に形成され、前記第1凹凸面の形状と前記第2凹凸面の形状は同一位相で変化する
    請求項43の太陽光発電装置。
  48. 前記中間反射層の表面側反射面は第1凹凸面に形成され、前記中間反射層の裏面側反射面は第2凹凸面に形成され、前記第1凹凸面の形状と前記第2凹凸面の形状は異なる位相で変化する
    請求項43の太陽光発電装置。
  49. 前記中間反射層の表面側反射面は第1凹凸面に形成され、前記中間反射層の裏面側反射面は第2凹凸面に形成され、前記第2凹凸面の変化の周期は前記第1凹凸面の形状の変化の周期より長い
    請求項43の太陽光発電装置。
  50. 前記第1凹凸面の形状の変化の周期は、前記表面側反射層の裏面側反射面の凹凸面の形状の変化の周期に発電可能な光波長の1/10のずれの範囲で等しい
    請求項49の太陽光発電装置。
  51. 前記中間反射層の表面側反射面は第1凹凸面に形成され、前記裏面側反射層の表面側反射面は第2凹凸面に形成され、前記第1凹凸面の形状と前記第2凹凸面の形状は異なる位相で変化する
    請求項43の太陽光発電装置。
  52. 前記中間反射層の表面側反射面は第1凹凸面に形成され、前記中間反射層の裏面側反射面は第2凹凸面に形成され、前記第1凹凸面と前記第2凹凸面の間の膜厚方向厚みは部分的に零である
    請求項43の太陽光発電装置。
  53. 前記中間反射層の平均膜厚は250nm以下である
    請求項43〜52から選択される1請求項の太陽光発電装置。
  54. 前記中間反射層の平均膜厚は50nm以上である
    請求項53の太陽光発電装置。
  55. 前記裏面側反射層と前記裏面側反射層との間に介設される複数の中間反射層を更に構成し、前記複数の中間反射層のうち前記裏面側反射層により近い中間反射層は第1中間反射層といわれ、前記複数の中間反射層のうち前記表面側反射層により近い中間反射層は第2中間反射層といわれ、
    前記発電層は、
    前記裏面側反射層と前記第1中間反射層との間に介設されるボトム発電層と、
    前記表面側反射層と前記第2中間反射層との間に介設されるトップ発電層と、
    前記第1中間反射層と前記第2中間反射層の間に介設される単数又は複数のミドル発電層を形成し、
    前記第1中間反射層と前記第2中間反射層の間の膜厚方向光路は、前記膜厚方向に直交する膜厚直交方向に変化する分割中間光路長を有する
    請求項32の太陽光発電装置。
  56. 前記分割中間光路長は一定周期で変化する
    請求項55の太陽光発電装置。
  57. 前記分割中間光路長は、前記第1中間反射層又は前記第2中間反射層の厚みの変化により変化する
    請求項55の太陽光発電装置。
  58. 前記第1中間反射層の表面側反射面と前記第2中間反射層層の裏面側反射面はともに平面でなく、前記分割中間光路長は一定周期で変化する
    請求項55の太陽光発電装置。
  59. 前記第1中間反射層の表面側反射面は第1凹凸面に形成され、前記第1中間反射層の裏面側反射面は第2凹凸面に形成され、前記第1凹凸面の形状と前記第2凹凸面の形状は同一位相で変化する
    請求項55の太陽光発電装置。
  60. 前記第1中間反射層の表面側反射面は第1凹凸面に形成され、前記第1中間反射層の裏面側反射面は第2凹凸面に形成され、前記第1凹凸面の形状と前記第2凹凸面の形状は異なる位相で変化する
    請求項55の太陽光発電装置。
  61. 前記第1中間反射層の表面側反射面は第1凹凸面に形成され、前記第1中間反射層の裏面側反射面は第2凹凸面に形成され、前記第2凹凸面の形状の変化の周期は前記第1凹凸面の形状の変化の周期より長い
    請求項55の太陽光発電装置。
  62. 前記第1中間反射層の表面側反射面は第1凹凸面に形成され、前記第2中間反射層の裏面側反射面は第2凹凸面に形成され、前記第1凹凸面の形状と前記第2凹凸面の形状は異なる位相で変化する
    請求項55の太陽光発電装置。
  63. 前記第1中間反射層の表面側反射面は第1凹凸面に形成され、前記第1中間反射層の裏面側反射面は第2凹凸面に形成され、前記第1凹凸面と前記第2凹凸面の間の膜厚方向厚みは部分的に零である
    請求項55の太陽光発電装置。
  64. 前記第1中間反射層の平均膜厚は250nm以下である
    請求項55〜63から選択される1請求項の太陽光発電装置。
  65. 前記第1中間反射層の平均膜厚は50nm以上である
    請求項64の太陽光発電装置。
  66. 前記第2中間反射層の平均膜厚は250nm以下である
    請求項64又は65の太陽光発電装置。
  67. 前記第2中間反射層の平均膜厚は50nm以上である
    請求項64〜66から選択される1請求項の太陽光発電装置。
  68. 前記第1中間反射層の平均膜厚は前記第2中間反射層の平均膜厚より大きい
    請求項55〜63から選択される1請求項の太陽光発電装置。
  69. 前記第1中間反射層の膜厚は全領域で零でなく前記第2中間反射層の膜厚は部分的に零である
    請求項68の太陽光発電装置。
  70. 前記裏面反射層である裏面側導電膜の裏面側反射面は第1凹凸面に形成され、前記裏面反射層である裏面側導電膜の表面側反射面は第2凹凸面に形成され、前記第1中間反射層の裏面側反射面は第3凹凸面に形成され、前記第1中間反射層の表面側反射面は第4凹凸面に形成され、前記第2中間反射層の裏面側反射面は第5凹凸面に形成され、前記第2中間反射層の表面側反射面は第6凹凸面に形成され、前記表面側反射層の裏面側反射面は第7凹凸面に形成され、前記第1凹凸面と前記第2凹凸面と前記第3凹凸面と前記第4凹凸面と前記第5凹凸面と前記第6凹凸面と前記第7凹凸面は、互いに同一周期で変化する
    請求項55の太陽光発電装置。
  71. 前記第1中間反射層の平均膜厚と前記第2中間反射層の平均膜厚は、ともに250nm以下であり、且つ、ともに50nm以上である
    請求項70の太陽光発電装置。
  72. 入射面に対して太陽光を入射させる第1ステップと、
    前記太陽光を前記入射面に通過させて表面側導電層に入射させる第2ステップと、
    前記太陽光を前記表面側導電層に通過させて第1光閉込め発電層に入射させる第3ステップと、
    前記太陽光を前記第1光閉込め発電層に通過させて中間反射透過層に入射させる第4ステップと、
    前記太陽光の第1波長帯域分を前記中間反射透過層の表面側凹凸面で反射させる第5ステップと、
    前記表面側凹凸面で反射する前記第1波長帯域分を前記第1光閉込め発電層に通過させて前記表面側導電層の裏面側凹凸面で反射させる第6ステップと、
    前記太陽光の第2波長帯域分を前記中間反射透過層に通過させて第2光閉込め発電層に入射させる第7ステップと、
    前記第2波長帯域分を前記第2光閉込め発電層に通過させて裏面側導電層で反射させる第8ステップと、
    前記裏面側導電層で反射する前記第2波長帯域分を前記第2光閉込め発電層に通過させて前記中間反射透過層の裏面側凹凸面で反射させる第9ステップ
    とを構成する太陽光発電方法。
  73. 前記入射面は光透過性基板に形成されている
    請求項72の太陽光発電方法。
  74. 前記第8ステップは、前記第2波長帯域分を前記裏面側導電層の表面側凹凸面で反射させる
    請求項72の太陽光発電方法。
  75. 基準平坦面の平均面が平均とされ、前記表面側凹凸面の凹凸面形状の高さの標準偏差は、発電に寄与する光波長の1/10以上である
    請求項74の名称。
  76. 前記中間反射透過層の膜厚は膜厚方向に直交する膜厚直交方向に変化している
    請求項72の太陽光発電方法。
  77. 前記中間反射透過層の膜厚は周期的に変化している
    請求項72の太陽光発電方法。
  78. 前記中間反射透過層は表面側で第1凹凸面を有し、且つ、前記中間反射透過層は裏面側で第2凹凸面を有し、
    前記第2凹凸面の形状の変化の周期は前記第1凹凸面の形状の変化の周期より長い
    請求項77の太陽光発電方法。
  79. 前記第1凹凸面の形状の変化の周期は、前記表面側導電層の前記裏面側凹凸面の形状の変化の周期に発電可能な光波長の1/10のずれの範囲で等しい
    請求項78又は79の太陽光発電方法。
  80. 前記裏面側導電層の表面側反射面は凹凸面に形成されている
    請求項72〜79から選択される1請求項の太陽光発電方法。
  81. 前記中間反射透過層の膜厚の変化の周期は、前記表面側導電層の前記裏面側凹凸面の形状の変化の周期より長い
    請求項72〜80から選択される1請求項の太陽光発電方法。
  82. 前記中間反射透過層の膜厚の変化の周期は、前記表面側導電層の前記裏面側凹凸面の変化の周期より長く、
    前記中間反射透過層は表面側で第1凹凸面を有し、且つ、前記中間反射透過層は裏面側で第2凹凸面を有し、
    前記第1凹凸面の変化は、前記表面側導電層の前記裏面側凹凸面の変化に対して同一位相を有する
    請求項72の太陽光発電方法。
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