JP2005215085A - 光コネクタの接続損失計算方法及びそれを用いたシミュレータ - Google Patents

光コネクタの接続損失計算方法及びそれを用いたシミュレータ Download PDF

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Abstract

【課題】多大な工数と経費を要しないで容易に接続損失の分布データを得る。
【解決手段】長手方向に貫通孔を有するフェルールとそれに挿入する光ファイバの寸法パラメータの分布データから求まるそれぞれの軸ずれ量を、光ファイバ及びフェルールの軸方向に垂直な面内のベクトル量として総和を計算することで、フェルールに光ファイバを挿入したものである単一プラグの軸ずれの方向を揃える手法であるチューニングを行なった場合の接続状態での軸ずれ量の確率分布を計算し、そこからチューニングを行なった場合の接続損失の確率分布を計算する。
【選択図】 図1

Description

本発明は、光通信に用いられる光コネクタの接続損失値の分布データをシミュレーションにより推定する方法及びその方法を用いたシミュレータに関する。
近年、通信における情報量の増大に伴い、光ファイバを用いた光通信が使用されている。この光通信において、光ファイバ同士の接続には光コネクタが用いられている。
該光コネクタに用いられるプラグ10は、図6及び図7に示すように円筒形のフェルール1に光ファイバ保護具2が予め固定されており、フェルール1に形成された貫通孔1aに被覆を除去した光ファイバ3の先端部分を挿入し、接着剤4により保持固定し、一対のフェルール1を割スリーブ5の両端から挿入して、該割スリーブ5の内部で凸球面状に研磨加工した先端面1b同士を当接させるようにした構造となっている。
上記光コネクタでは、低損失でかつ低反射の光接続を保障するため、光コネクタの組立後、光学特性の測定が行われる。測定項目としては、光コネクタの接続部での光の透過率を示す接続損失と、光の反射率を示す反射減衰量とがあり、現在はこれらの接続損失と反射減衰量とを人手により個別に測定している。
図8(a)及び(b)は光コネクタのランダム接続損失の測定法を説明する図である。この図において、LD光源11、リファレンス光コード12、光コネクタ12a、リファレンス光コネクタ12b、アダプタ13、被測定用である両端に光コネクタ付きの光コード14、測定対象である光コネクタ14a、終端側の光コネクタ14b、受光ユニット15、パワーメータ16から構成されている。
ここでリファレンス光コネクタ12bとは、測定対象である光コネクタ14a、14bと同一の仕様の光コネクタであり、通常は製造上の被測定用光コネクタと同一ロットからランダムに抽出されたものを用いる。
まず、光コネクタの接続損失の測定に先立ち、図8(a)に示す測定系において、接続損失の基準設定を行う。リファレンス光コード12の一端の光コネクタ12aをLD光源11に接続し、リファレンス光コネクタ12bを受光ユニット15に接続する。リファレンス光コネクタ12bからの出射光は、空気層を介して受光ユニット15により受光される。このリファレンス光コネクタ12bから出射パワーP0をパワーメータ16により読み取り、この値を接続損失測定における基準値(接続損失を0dB)と規定する。
次に、測定対象である光コネクタ14aの接続損失を測定するため、リファレンス光コネクタ12bを受光ユニット15から取外した後、図8(b)に示すように、アダプタ13を介して被測定用の光コード14と接続し、光コネクタ14bからの出射光は、基準値測定の時と同様に、空気層を介して受光ユニット15により受光される。この時の出射パワーP1をパワーメータ16により測定する(特許文献1参照)。
光コネクタの接続部での接続損失ILは、前記出射パワーP0、前記出射パワーP1、光ファイバの伝送損失α(dB/Km)、光コネクタの端面での反射損失βを用いて次式で表される。
Figure 2005215085
ここで、光コネクタの端面での反射は、通常0.01%以下であり、反射損失βは測定器の分解能以下となるため考えなくてもよい。また、シングルモード光ファイバの場合は、伝送損失αは0.35dB/Km以下である。従って、測定対象とする光コードの長さが30m以下の場合は、伝送損失αは測定器の分解能にほぼ等しい0.01dB程度となるため無視して差し支えなく、30m以上の場合も光ファイバの伝送損失(α/m)を予め測定もしくは計算しておけば、いずれの場合も数1より光コネクタの接続損失ILを簡単に求めることができる。
光コネクタにおける接続損失の要因としては、光ファイバのコア相互の軸ずれ、光ファイバ相互の角度ずれ、光コネクタ間の端面間隙、光ファイバ相互の構造不一致等があるが、通常の単一モード光コネクタでは、光ファイバのコア間の軸ずれ(以下、「軸ずれ」と称する)が主要因である。
軸ずれの主要因は、フェルール1の貫通孔1aの加工精度である。しかし、通常の単一モード光コネクタで要求される偏心量が約0.7μm以下の領域では、貫通孔1aの偏心測定値と実際の接続損失値との間には殆ど相関は認められない。これは、光ファイバのコアの偏心と貫通孔1aの偏心とは必ずしも一致しないためである。即ち、光コネクタの貫通孔1aと、該貫通孔1aに挿入される光ファイバとの間には約1μm程度のクリアランスが必要であり、更に、光ファイバ自身も外径中心に対してコアが僅かに偏心しているため、貫通孔1aに偏心がない場合であっても、軸ずれが生ずることがある。
ここで、光コネクタにおいて光ファイバ3のコアのフェルール1の外周面の中心に対する偏心量を測定することにより、単一モード光ファイバの光コネクタ接続において、光ファイバ間の軸ずれdによる挿入損失IL(dB)は次式で与えられる。
Figure 2005215085
ここで、wは光ファイバのモードフィールド半径である。この式を展開すると次式となる。
Figure 2005215085
ここで、w=4.7μmと仮定すると、光ファイバ間の軸ずれdによる挿入損失ILΔ(dB)は、軸ずれdが0.5μmの場合には約0.05dB、1μmで約0.20dB、2μmで約0.79dBになる。したがって、光ファイバ間の軸ずれが大きくなるにしたい、接続損失の変化量が増大する。
軸ずれによる接続損失の増大を抑える方法として、チューニングという接続方法がある。すべてのプラグに対して、あらかじめ一本のマスタと呼ばれるプラグとの接続試験を行ない、プラグを軸の周りに90度毎に回転して4方向の内で最も接続損失が小さくなる方向を見つけ、プラグのその方向に印をつける。そして、実際の接続の際には,その印同士が一致するように接続をする。このことにより、接続される2本のプラグの軸ずれの方向は同じ90度範囲に含まれることになる。これにより、軸ずれがある程度相殺されることになり、接続損失の増大を抑制できる。
次に、光ファイバ相互の角度ずれ(以下、「角度ずれ」と称する)の主要因はフェルール1の貫通孔1aの外周面1cに対する角度ずれである。ここで、光コネクタにおいて、光ファイバ3の出射角の外周面1cに対する角度ずれをθとすると、挿入損失ILθ(dB)は次式で表される。
Figure 2005215085
ここで、nは光ファイバの屈折率であり、λは真空中の光の波長を表す。ここで、λに光ファイバの一般的な屈折率1.46を代入し展開すると次式となる。
Figure 2005215085
ここで、光ファイバ間の角度ずれθによる挿入損失ILθ(dB)は、角度ずれθが0.2°の場合には約0.014dB、0.5°の場合には約0.089dBとなり、角度ずれθが大きくなるにしたがい、接続損失の変化量が増大する。しかし、軸ずれdに対する接続損失に比べて影響が少ない。
上記数1及び数2より図9に示すように、軸ずれと角度ずれと接続損失を示したグラフが簡易的に用いられ、個別の光コネクタの角度ずれ及び軸ずれから大まかな接続損失を推定していた(非特許文献1参照)。
特許3323919号公報(段落0003〜0008) 研究実用化報告第32巻第3号(1983)P675、「単一モードファイバ用光回路」3.1項
ところが、従来の接続損失を推定する方式では、軸ずれはフェルールの偏心量、フェルールの貫通孔1aと光ファイバの外径差及び光ファイバのコアの同芯度等が複雑に絡み合うために、光ファイバをフェルールに接着固定した後の光ファイバのコアの位置が外周面の中心に対して、どれだけ偏心しているかを測定しなければならず、また、角度ずれについても同様に光ファイバをフェルールに接着固定した後の光ファイバの長手方向の角度が外周面に対して、どれだけ傾いているのかを、光を光ファイバの先端から出射させて出射角を測定してからでないと、接続損失を推定できなかった。
つまり、全てサンプルを実際に製造してそれから、測定しなければならなかったので、サンプル作成上及び軸ずれ、角度ずれの測定上多大な工数を要した。
また、実際にサンプルを作成するのであれば、出射角や軸ずれを一々測定しなくとも、直接接続損失を測定すれば実測値を得ることが出来たが、いずれにしても接続損失を測定するために多大な工数を要した。
更には、従来の方法で測定した軸ずれおよび角度ずれは、光ファイバ及びフェルールの寸法パラメータが複雑に絡み合っているために、どのパラメータがどのように接続損失に影響を与えているかを類推することは困難であった。
そこで本発明は、上記問題点に鑑みてなされたものであり、長手方向に貫通孔を有するフェルールとそれに挿入する光ファイバの寸法パラメータの分布データから求められるそれぞれの軸ずれ量を、光ファイバ及びフェルールの軸方向に垂直な面内のベクトル量として総和を計算することで、フェルールに光ファイバを挿入したものである単一プラグの軸ずれの方向を揃える手法であるチューニングを行なった場合の接続状態での軸ずれ量の確率分布を計算し、そこからチューニングを行なった場合の接続損失の確率分布を計算することを特徴とする。
更には、割スリーブの寸法パラメータもしくは角度パラメータの分布データ、または、割スリーブの接続損失値の分布データを組み合わせることを特徴とする。
また、フェルールの内径と光ファイバ外径から生じる隙間と、フェルールの外周部と貫通孔との同芯度と、光ファイバのコアとクラッドとの同芯度から上記軸ずれ量を求めることを特徴とする。
また、フェルール貫通孔の外周部に対する長手方向の傾きから上記角度ずれ量を求めることを特徴とする。
さらに、フェルールの角度ずれ量の分布2個を合成することで算出したペア化した角度ずれ量の分布から接続損失の分布を計算することを特徴とする
また、ペア化した軸ずれから算出した接続損失値と、ペア化した角度ずれから算出した接続損失値と、割スリーブの接続損失値を合計することにより総合接続損失値とすることにより、接続損失値の分布を計算することを特徴とする。
そして、光コネクタの接続損失計算シミュレータにおいて、上記光コネクタの接続損失計算方法の少なくともいずれかを用いたことを特徴とする。
以上のように本発明によれば、長手方向に貫通孔を有するフェルールとそれに挿入する光ファイバの寸法パラメータの分布データから求まるそれぞれの軸ずれ量を、光ファイバ及びフェルールの軸方向に垂直な面内のベクトル量として総和を計算することで、フェルールに光ファイバを挿入したものである単一プラグの軸ずれの方向を揃える手法であるチューニングを行なった場合の接続状態での軸ずれ量の確率分布を計算し、そこからチューニングを行なった場合の接続損失の確率分布を計算することにより、多大な工数と経費を要しないで容易に接続損失分布の推定が出来る。
以下本発明の実施形態を説明する。
本発明は、長手方向に貫通孔を有するフェルール及び光ファイバ寸法パラメータ分布から、フェルールに挿入された光ファイバである単一プラグの軸ずれの方向を揃える手法であるチューニングを行なった場合の接続状態での軸ずれ量の分布を計算し、そこから接続損失の分布を計算することを特徴とする。
本発明の一例として、接続損失値の分布をシミュレーションする方法について図1に示す。
フェルールの内径と光ファイバ外径から生じる隙間と、フェルールの外周部と貫通孔との同芯度と、光ファイバのコアとクラッドとの同芯度から単一プラグの軸ずれ分布を求める。そして、単一プラグの軸ずれの分布2個及びフェルールの外径差の分布から、チューニングしてペア化された軸ずれの分布を計算する。
図2(a)は貫通孔1aを有するフェルール1に光ファイバ保護具2が固定されており、光ファイバ3を光ファイバ保護具2の開口部から挿入固定してプラグ10が形成される。軸ずれはフェルール先端面1bでの外周部1cの中心からの位置のずれを意味するので、A視した図を図2(b)に示す。
ここで、外周部1Cの中心をOとする。フェルールの貫通孔の中心をOとすると、Oの位置ずれが同芯度の半値となる。次に、光ファイバの中心位置がOであり、OとOの距離はフェルール内径から光ファイバ外径を引いた値の半値となる。更に、光ファイバコアの中心位置はOとなり、OとOの距離は光ファイバコアの同芯度の半値となる。最終的にOとOの距離がフェルール外周部1cに対する総軸ずれdとなる。
この様に、各パラメータにおける単一の軸ずれは軸ずれしている方向がランダムなので、各パラメータにおける軸ずれが大きければ総軸ずれが大きくなるとは限らない。
以上により、単一プラグの軸ずれを求めたが、光コネクタとしては一対2個のプラグを当接させた条件で計算する必要があり、図3を用いてチューニングしてペア化した軸ずれの計算方法について説明する。
図3(a)はフェルール1にフェルール1´が当接した状態を示しており、割スリーブ5によって先端面1bと1b´が接触している。
ここで図3(b)に示すように、割スリーブ5のスリット5aの対向部5bの内周面がフェルール1とフェルール1´の位置基準点となり、大径のフェルール1´がスリット5aの方向へ位置ずれを生じることとなる。小径フェルール1の外周部の中心Oに対する総軸ずれの中心をOとし、大径フェルール1´の外周部の中心O´に対する総軸ずれの中心をOとしたときに、OとO´の距離d分スリット5aの方向へ位置ずれを生じる。ここでOとO´の距離dは大径フェルール1´の外径と小径フェルール1の外径との差の半値である。
従って、チューニングしてペア化した最終的な軸ずれの中心はOとなりOとOとの距離dがペア化した軸ずれとなる。このとき、チューニングの効果として線分OとO´O´の成す角は90度以内であり、この結果としてdが小さく留まっている。
次に、角度ずれであるが、これも上記同様に単一フェルールの角度ずれの分布データから、ペア化した角度ずれの分布を計算する。
図4(a)はフェルール1、1´が割スリーブ5内部で先端面1b、1b´にて当接している状態の断面図であり、貫通孔1a、1a´は断面上θ°、θ´°傾いている。しかしながら、接触面内の角度方向にφ、φ´傾斜していることも考慮に入れる必要があり、最終的にフェルール1の角度ずれのベクトルrとフェルール1´のベクトルr´との相対的な角度がペア化した角度ずれとなる。
ここで、2個の単一プラグの軸ずれ分布を、その2個の寸法パラメータのなす角を考慮して合成する方法について説明する。チューニングを行なう場合は、2個の単一プラグの軸ずれ方向は同じ90度範囲に限定されている。また、2個の単一プラグを接続する割スリーブの割りの位置はランダムであるとする。
図5は単一プラグ1の軸ずれベクトル(r1、θ1)と単一プラグ2の軸ずれベクトル(r2、θ2)が合成されてペア化された軸ずれの絶対値r3が生成されるということを示している。ペア化された軸ずれは方向依存性を持っており、そのベクトルは、単一プラグ1の軸ずれr1、単一プラグ2の軸ずれr2、それらの成す角(θ2−θ1)、それらの角の和(θ2+θ1)で表される。よって、ペア化された軸ずれベクトルの確率分布はこれら4量の確率分布である。割りスリーブの割りの方向はランダムであるから、これを(θ2+θ1)で積分し、単一プラグの軸ずれr1、r2に関して和をとれば、角度方向に平均されたペア化された軸ずれ量の確率分布が求まる。
2個の角度パラメータの分布を、その2個の角度パラメータのなす角を考慮して合成する場合は、チューニングに影響されないので、通常のチューニング無しの場合の方法を用いればよい。
以上によりペア化した軸ずれの分布とペア化した角度ずれの分布を算出することができた。
次に図1に戻り説明するが、チューニングしてペア化した軸ずれの分布から数3より軸ずれによる接続損失値の分布を求める。更にはペア化した角度ずれの分布から数5より角度ずれによる接続損失値の分布を求める。
以上の軸ずれによる接続損失値の分布と角度ずれによる接続損失値の分布と、割スリーブの接続損失の分布を合計して総合接続損失の分布が算出できる。与えられたデータが、割スリーブの接続損失分布ではなく寸法または角度パラメータの分布である場合には、数3または数5を用いて接続損失分布に変換してから、その分布を求める。
具体的に次のようにする。例として平均値の場合に関して解説する。異なる要因を含んだ接続損失は、それら一つ一つが十分に低損失な場合、個々の要因による接続損失を足し合わせるだけでよい。よって、総合接続損失は、軸ずれによる接続損失と角度ずれによる接続損失と割スリーブの接続損失の和であるといえる。このことは、軸ずれによる接続損失をILΔ;角度ずれによる接続損失をILθ;割スリーブの接続損失をILsl;総合接続損失をILとすると、次の式で表される。
Figure 2005215085
但し、接続損失はいずれも非負である。また、それらの平均値をそれぞれ、<ILΔ>;<ILθ>;<ILsl>;<IL>と表す。軸ずれ、角度ずれ、割スリーブの接続損失は独立なので、総合接続損失の平均値は次の式で表される。
Figure 2005215085
本発明で使用する寸法パラメータのデータ数は少なくとも10個のデータがあることが望ましく、特に望ましくは100個以上のデータがあることがよい。これは、データ数が多ければ多いほど、寸法パラメータのヒストグラムを滑らかな確率分布とすることができるからである。
また、寸法パラメータのデータ刻みは0.1μm以下であることが望ましく、特に望ましくは0.05μm以下であることがよい。これは、データ刻みが小さければ小さいほど、高精度の分布を計算できるからである。
なお、以上の実施形態では軸ずれ量と角度ずれ量の両方を用いて接続損失を計算したが、例えば軸ずれ量に比べて角度ずれ量が非常に小さい場合は軸ずれ量のみで接続損失を計算することも可能であり、その逆の場合は角度ずれ量のみで計算することも可能である。
光コネクタの接続損失を小さくするために、軸ずれの方向をある一定方向に合わせこむ、調芯技術が導入されているが、本発明の光コネクタの接続損失計算方法を用いることも可能である。
本発明では、上記光コネクタの接続損失計算方法を用いてシミュレーションソフトウェアとすることが特徴である。
前記、パーソナルコンピュータの総合型表計算ソフト「Excel」で作成する方法が、簡便、低価格でしかももっとも一般的に使い慣れた方法であるために特に望ましいが、Basic、Fortran、C言語等を用いて作成することでも、同様に本発明の効果を奏することができる。
本発明の光コネクタの接続損失計算方法及びそれを用いたシミュレータは、シングルモ−ド光ファイバで説明してきたが、マルチモード用光ファイバにも適用することができる。
以下本発明の実施例を説明する。
図1に示す本発明の光コネクタの接続損失計算シミュレータを用いて、フェルール内径をφ125.2〜125.7μm、同芯度を0〜0.8μm、外径をφ2.4989〜2.4992mm、角度ずれを0.02〜0.14°、光ファイバの同芯度を0〜0.4μm、外径を124.8〜125.3μmの分布データとしてシミュレーションした。図10(a)はチューニング有りの場合の接続損失分布を示したものである。平均は0.055dB、標準偏差は0.035dBである。また、チューニングをしない場合の接続損失分布を図10(b)に示した。平均は0.140dB、標準偏差は0.097dBである。
次に比較として、別シミュレータの結果は、平均が0.058dB、標準偏差が0.034dBとなった。
以上より、本発明のフェルールおよび光ファイバの寸法パラメータの分布データから求まるそれぞれの軸ずれ量、ならびにフェルールの角度パラメータの分布データから求まる角度ずれ量を、光ファイバおよびフェルールの軸方向に垂直な面内のベクトル量として総和を計算することで、接続状態での軸ずれ量ならびに角度ずれ量の分布を計算し、そこからチューニングをした場合の接続損失の分布を計算する方法は、別シミュレータによる方法とほぼ同等の値が得られることが確認できた。
なお、所要時間は、本発明はデータ入力を含めて数十分であったのに対して、比較例の実測する方法では、サンプル作成、測定、データまとめ含めて数十時間かかり、本発明では多大な工数と経費を要しないで容易に接続損失の分布データを得ることが出来た。
本発明の接続損失計算シミュレータの流れを示すフローチャートである。 (a)及び(b)は単一プラグの軸ずれを説明する図である。 (a)及び(b)はペア化した軸ずれを説明する図である。 (a)及び(b)はペア化した角度ずれを説明する図である。 チューニングの場合に関して、寸法パラメータの分布を合成する方法を説明する図である。 一般的なプラグを示す断面図である。 一般的な光コネクタを示す断面図である。 光コネクタの接続損失の測定方法を示す図である。 軸ずれと角度ずれと接続損失を表す線図である。 (a)はチューニングをした場合の接続損失分布、(b)チューニングをしない場合の接続損失分布を図示したものである。
符号の説明
1:フェルール
1´:フェルール
1a:貫通孔
1b:先端面
1c:外周部
1d:先端面
1e:面取部
2:ファイバ保護具
3:光ファイバ
3a:コア
3b:クラッド
4:接着剤
5:割スリーブ
10:プラグ
11:LD光源
12:リファレンス光コード
12a:光コネクタ
12b:光コネクタ
13:アダプタ
14:被測定用光コード
14a:光コネクタ
14b:光コネクタ
15:受光ユニット
16:パワーメータ
IL:接続損失

Claims (7)

  1. 長手方向に貫通孔を有するフェルールとそれに挿入する光ファイバの寸法パラメータの分布データから求められるそれぞれの軸ずれ量を、光ファイバ及びフェルールの軸方向に垂直な面内のベクトル量として総和を計算することで、フェルールに光ファイバを挿入したものである単一プラグの軸ずれの方向を揃える手法であるチューニングを行なった場合の接続状態での軸ずれ量の確率分布を計算し、そこからチューニングを行なった場合の接続損失の確率分布を計算することを特徴とする光コネクタの接続損失計算方法。
  2. 割スリーブの寸法パラメータもしくは角度パラメータの分布データ、または割スリーブの接続損失値の分布データを組み合わせることを特徴とする請求項1記載の光コネクタの接続損失計算方法。
  3. フェルールの内径と光ファイバ外径から生じる隙間と、フェルールの外周部と貫通孔との同芯度と、光ファイバのコアとクラッドとの同芯度から上記軸ずれ量を求めることを特徴とする請求項1または2記載の光コネクタの接続損失計算方法。
  4. フェルール貫通孔の外周部に対する長手方向の傾きから角度ずれ量を求めることを特徴とする請求項1または2記載の光コネクタの接続損失計算方法。
  5. フェルールの角度ずれ量の分布2個分を合成することで算出したペア化した角度ずれ量の確率分布から接続損失の確率分布を計算することを特徴とする請求項1記載の光コネクタの接続損失計算方法。
  6. ペア化した軸ずれから算出した接続損失値と、ペア化した角度ずれから算出した接続損失値と、割スリーブの接続損失値を合計して総合接続損失値とすることにより、接続損失値の確率分布を計算することを特徴とする請求項1〜5のいずれかに記載の光コネクタの接続損失計算方法。
  7. 請求項1〜6の光コネクタの接続損失計算方法のいずれかを用いたことを特徴とする光コネクタの接続損失計算シミュレータ。
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