JP2005213564A - Rod for cylinder device, cylinder device using the rod, method for manufacturing the rod, and plating treatment apparatus - Google Patents
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Abstract
Description
本発明は、自動車、鉄道車両、産業機械等に用いられるシリンダ装置用ロッドに関する。 The present invention relates to a rod for a cylinder device used for automobiles, railway vehicles, industrial machines and the like.
従来、自動車等の車両に用いられるシリンダ装置用ロッドとしては、例えば、特許文献1に示される油圧緩衝器に用いられたものが知られている。
Conventionally, as a rod for a cylinder device used in a vehicle such as an automobile, for example, a rod used in a hydraulic shock absorber disclosed in
この従来の油圧緩衝器によれば、油液が封入されたシリンダと、該シリンダ内に摺動可能に設けられシリンダ内を2室に画成するピストンと、一端側がピストンに連結され他端がシリンダの端部に設けられたロッドシールを介して外部に突出されたピストンロッドと、を備えている。そして、通常、ピストンロッドは、無垢の鋼材の端部に切削加工等の機械加工を施すことによってピストンの嵌合部となる段差部やピストンナットが螺合するネジ部を形成し、その後、ピストンロッドの表面にクロムめっき処理等の表面処理を施して、前記ロッドシールとの摺動面を仕上げるようにしている。 According to this conventional hydraulic shock absorber, a cylinder filled with oil, a piston slidably provided in the cylinder and defining the inside of the cylinder in two chambers, one end connected to the piston and the other end And a piston rod projecting outside through a rod seal provided at an end of the cylinder. In general, the piston rod forms a stepped portion as a fitting portion of the piston and a screw portion into which the piston nut is screwed by performing machining such as cutting on the end portion of the solid steel material. The surface of the rod is subjected to surface treatment such as chrome plating so that the sliding surface with the rod seal is finished.
また、このピストンロッドの表面処理方法としては、例えば、特許文献2に示されるクロムめっき処理が知られており、この特許文献2によれば、上記のように機械加工が施された一のピストンロッドに対し、略カップ状の一の電極を準備し、当該電極にピストンロッドを一本ずつ手作業で挿入し、めっき液中に浸して通電することによってピストンロッド全体をクロムめっき処理するようにしている。
Further, as a surface treatment method of this piston rod, for example, a chrome plating process shown in
ところで、ロッドシールが摺動するロッドの摺動面は、長期に亘って相互の摺動性能を確保し、かつ、シリンダ内の油液等が外部に漏洩しないようにするために、クロムめっき処理のような耐食性・耐摩耗性を有する表面処理が必要であるが、ロッドの摺動面以外の部分は、このような耐食性・耐摩耗性を有する表面処理を必要としない場合が多い。しかし、上述した従来技術によれば、ロッド全体に上述したような耐食性・耐摩耗性を有する表面処理を施すようにしているため、これを必要としない部分においては過剰品質となり、例えば、クロムめっき処理の場合には、無駄なクロムめっき処理を施すことでめっき液の消費が大きい等の問題があった。 By the way, the sliding surface of the rod on which the rod seal slides is chrome-plated to ensure mutual sliding performance over a long period of time and to prevent leakage of oil in the cylinder. However, in many cases, the surface treatment other than the sliding surface of the rod does not require such surface treatment having corrosion resistance and wear resistance. However, according to the above-described conventional technology, the entire rod is subjected to the surface treatment having the corrosion resistance and the wear resistance as described above. In the case of the treatment, there is a problem that the consumption of the plating solution is large due to the useless chrome plating treatment.
そこで、本発明では、シリンダ装置用ロッドを、ロッド本体部とロッド本体部の外周に嵌合された管部とから構成すると共に、管部の外周にロッドシールの摺動面を形成する表面処理を施すようにし、他の部分への過剰品質な表面処理を無くすことができるシリンダ装置用ロッドを提供することを目的とする。 Therefore, in the present invention, the cylinder device rod is composed of a rod main body portion and a tube portion fitted to the outer periphery of the rod main body portion, and a surface treatment for forming a sliding surface of the rod seal on the outer periphery of the tube portion. An object of the present invention is to provide a rod for a cylinder device capable of eliminating excessive quality surface treatment on other parts.
本発明における請求項1に記載の発明は、ロッドシールを介してシリンダから進退可能に設けられるシリンダ装置用ロッドであって、該ロッドを、ロッド本体部と、該ロッド本体部の外周に嵌合され、前記ロッドシールの摺動面を形成する表面処理が外周に施された管部と、から構成したことを特徴とする。
The invention according to
本発明における請求項2に記載の発明は、請求項1に記載のシリンダ装置用ロッドにおいて、前記管部の前記ロッド本体部に対する軸方向長さを、少なくとも前記シリンダ装置の作動範囲において前記ロッドシールと常時摺接する長さに設定したことを特徴とする。 According to a second aspect of the present invention, in the rod for a cylinder device according to the first aspect, the axial length of the pipe portion with respect to the rod main body portion is set at least in the operating range of the cylinder device. It is characterized in that it is set to a length that is always in sliding contact with.
本発明における請求項3に記載の発明は、請求項1または請求項2に記載のシリンダ装置用ロッドにおいて、前記ロッド本体部と前記管部との間にシール部材を介在させたことを特徴とする。 According to a third aspect of the present invention, in the rod for a cylinder device according to the first or second aspect, a seal member is interposed between the rod main body portion and the tube portion. To do.
本発明における請求項4に記載の発明は、請求項1乃至請求項3の何れかに記載のシリンダ装置用ロッドが用いられたシリンダ装置において、前記ロッドシールを介して前記シリンダから進退可能に設けられ、前記ロッドシールが前記ロッドの前記管部の外周に摺接することを特徴とする。 According to a fourth aspect of the present invention, in the cylinder device using the cylinder device rod according to any one of the first to third aspects, the cylinder device is provided so as to be able to advance and retract from the cylinder via the rod seal. The rod seal is in sliding contact with the outer periphery of the tube portion of the rod.
本発明における請求項5に記載の発明は、シリンダ装置用ロッドを製造する方法であって、前記ロッドのロッド本体部を成形するロッド本体部成形工程と、ロッドシールの摺動面を形成する表面処理が外周に施された管部を成形する管部成形工程と、該管部を前記ロッド本体部の外周に嵌合して固定する固定工程と、から構成したことを特徴とする。
The invention according to
本発明における請求項6に記載の発明は、請求項5に記載のシリンダ装置用ロッドを製造する方法であって、前記管部成形工程を、長尺の管の外周に連続的に表面処理する表面処理工程と、該表面処理された管を必要な長さに切断する切断工程と、から構成したことを特徴とする。
Invention of
本発明における請求項7に記載の発明は、長尺の鋼材の外周に連続的にめっき処理を施すためのめっき処理装置であって、前記鋼材に接続された第1電極と、めっき液が充填されたケースと、該ケース内のめっき液中に設けられた第2電極と、前記ケースの両端部に設けられて前記鋼材が前記ケース内に出入可能に貫通する孔と、前記ケースに対して前記鋼材をその軸方向に送る送り機構と、を備えたことを特徴とする。
Invention of
請求項1に記載の発明においては、管部の外周にロッドシールの摺動面を形成する表面処理を施すことで、他の部分への過剰品質な表面処理を無くすことができる。 In the first aspect of the present invention, the surface treatment for forming the sliding surface of the rod seal on the outer periphery of the pipe portion can be performed, so that an excessive quality surface treatment on other portions can be eliminated.
また、請求項2に記載の発明においては、管部の軸方向長さを少なくともロッドシールと常時摺接する長さとすることで、ロッドシールを管部の摺動面を形成する表面処理を施した部分に常時摺接させることができ、ロッドシールの性能を長期に亘り保持できる。
Further, in the invention according to
さらに、請求項3に記載の発明においては、上記のように構成したので、シール部材によって管部とロッド本体部との間を密封することができ、管部とロッド本体部との間に流体等が通ることを防止できる。
Furthermore, in the invention according to
また、請求項4に記載の発明においては、管部の外周にロッドシールの摺動面を形成する表面処理を施したシリンダ装置用ロッドを用いてシリンダ装置を構成したので、管部の外周とロッドシールとの間で確実なシールを行うことができる。
Further, in the invention according to
さらに、請求項5に記載の発明においては、上記のように構成したので、ロッド本体部成形工程、管部成形工程および固定工程を経て、シリンダ装置用ロッドを製造することができるので、ロッド本体部と管部とを別工程で成形し、管部成形工程において管部の外周にのみロッドシールの摺動面を形成する表面処理を施すことができる。
Furthermore, in the invention according to
また、請求項6に記載の発明においては、上記のように構成したので、管を連続的に表面処理した後、この管を必要な長さに切断することで管部を成形することができるので、ロッドの長さ違い等、仕様の異なるシリンダ装置用ロッドに対応することができる。
Moreover, in the invention of
さらに、請求項7に記載の発明においては、上記のように構成したので、送り機構によって長尺の鋼材をめっき液が充填されたケース内に送ることで、鋼材の外周に連続的にめっき処理を施すことができる。また、ケースの長さを越える長尺の鋼材をめっき処理することができる。
Furthermore, in invention of
以下、本発明の第1実施の形態について、図1乃至図3を用いて詳述する。 Hereinafter, a first embodiment of the present invention will be described in detail with reference to FIGS.
図1は、本発明の第1実施の形態におけるシリンダ装置としての油圧緩衝器1を示す図であり、図1において、符号2は、油圧緩衝器1の外郭を成す外筒で、この外筒2の内部にはシリンダ3が設けられている。シリンダ3の内部には油液が封入され、シリンダ3と外筒2との間には、油液およびガスが封入された環状のリザーバ室4が形成されている。
FIG. 1 is a view showing a hydraulic shock absorber 1 as a cylinder device according to a first embodiment of the present invention. In FIG. 1,
シリンダ3内には、ピストン5が摺動自在に嵌装されており、このピストン5は、シリンダ3内をシリンダ上室3aおよびシリンダ下室3bに画成している。ピストン5には、後述するピストンロッド6(ロッド)の一端側(図中下端側)が連結されており、ピストンロッド6の他端側(図中上端側)は、シリンダ3および外筒2の外部に突出している。
A
シリンダ3および外筒2の上端側には、両部材を閉塞すると共にピストンロッド6を摺動案内するロッドガイド7が嵌合して設けられ、このロッドガイド7の上端側には、ロッドシール8が設けられている。これらのロッドガイド7およびロッドシール8は、外筒2の上端を内側へカール加工して折り曲げることにより、シリンダ3および外筒2に対して固定されている。
A
シリンダ3および外筒2の上端側には、油圧緩衝器1の最縮小時に図示しないバンプラバーが当接するバンプキャップ9が設けられ、このバンプキャップ9は、外筒2に嵌合して固定されている。
A
シリンダ3の下端側には、ベースバルブ10が設けられ、このベースバルブ10を介して、シリンダ下室3bとリザーバ室4とが連通されるようになっている。
A
ピストン5には、油圧緩衝器1の伸び行程時に油液が流通する伸び側連通路5aと、油圧緩衝器1の縮み行程時に油液が流通する縮み側連通路5bとが穿設されており、伸び側連通路5aの下流側、すなわち、ピストン5の下端側には、伸び側減衰バルブ5cが設けられ、また、縮み側連通路5bの下流側、すなわち、ピストン5の上端側には縮み側減衰バルブ5dが設けられている。そして、ピストン5、伸び側減衰バルブ5cおよび縮み側減衰バルブ5dは、ピストンロッド6を構成するロッド本体部6aに形成された小径部11に、ピストンナット12を同小径部11に螺合することによって固定されている。
The
ベースバルブ10には、油圧緩衝器1の縮み行程時に油液が流通する縮み側連通路10aと、油圧緩衝器1の伸び行程時に油液が流通する伸び側連通路10bとが穿設されており、縮み側連通路10aの下流側(下端側)には、縮み側減衰バルブ10cが設けられ、また、伸び側連通路10bの下流側(上端側)には、チェックバルブ10dが設けられている。
The
ピストンロッド6は、ロッド本体部6aとロッド本体部6aの外周に嵌合されたロッドチューブ6b(管部)とから構成されている。
The
ロッド本体部6aは、無垢の鋼材を切削加工する等、機械加工をすることによって形成され、その表面には、クロムめっき処理等の耐食性・耐摩耗性を有する表面処理を施していない。一方、管部6bは、ロッド本体部6aと同一の鋼材により形成され、この管部6bの外周(表面)には、ロッドシール8の摺動面を形成する表面処理(クロムめっき処理)が施されている。
The
ここで言う「ロッドシールの摺動面を形成する表面処理」とは、長期に亘り、ロッドチューブの母材(鋼材)に水分が浸透せず、その表面に錆びが生じない耐食性を有し、また、シリンダ装置の寿命の範囲で摺動を繰り返したとしても、表面が容易に擦り減ることがない耐摩耗性を有する表面処理を言う。このような表面処理としては、クロムめっき処理が一般的であるが、これに限らず、耐食性・耐摩耗性を有する表面処理として知られる、陽極酸化処理やガス軟窒化処理と酸化処理とを組み合わせたもの等であってもよい。 “Surface treatment that forms the sliding surface of the rod seal” as used herein has corrosion resistance that prevents moisture from penetrating into the base material (steel material) of the rod tube over a long period of time and does not cause rust on the surface. Further, it refers to a surface treatment having wear resistance that does not easily wear out even when sliding is repeated within the life of the cylinder device. As such surface treatment, chrome plating treatment is generally used, but is not limited to this, and a combination of anodizing treatment, gas soft nitriding treatment and oxidation treatment known as a surface treatment having corrosion resistance and wear resistance is combined. May be used.
この第1実施の形態においては、上記条件を満たす表面処理としてクロムめっき処理を採用しており、油圧緩衝器1の耐久試験に合格するレベルのクロムめっき処理をロッドチューブ6bの外周に施している。すなわち、油圧緩衝器1の使用環境を考慮し、所定周波数・所定振幅で油圧緩衝器1を所定回数(例えば10万回)作動させた場合に油液の漏れ量が所定量以下で、かつ、塩水噴霧試験(例えば35℃の塩水を168時間噴霧)で表面に錆びを生じない耐食性を有するものとなっている。
In the first embodiment, chrome plating is employed as a surface treatment that satisfies the above conditions, and the outer periphery of the
また、管部6bとロッド本体部6aとを同一材料としたのは、両者が熱膨張あるいは収縮した際に、両者間に隙間ができたり、管部6bに亀裂が生じたりするのを防止するためである。したがって、両者を同一材料としなくとも、管部6bとロッド本体部6aとの間に大きな隙間ができたり、管部6bに亀裂が生じたりしない程度の熱変形差の異なる材料で構成するようにしても構わない。
Also, the
ロッド本体部6aは、その軸方向における略中間位置を境に、上部側の小径部6a1と下部側の大径部6a2とを備え、これら小径部6a1と大径部6a2との間に段差部Dが設けられている。
The
ロッドチューブ6bは、小径部6a1に密に嵌合され、段差部Dにロッドチューブ6bの図中下端側が突き合わされて、ロッド本体部6aに対して軸方向に位置決めされる。そして、ロッド本体部6aの上端側に形成されたネジ部14に固定ナット15が螺合されて、ロッドチューブ6bがロッド本体部6aに対して固定されている。
The
ここで、大径部6a2の外周径とロッドチューブ6bの外周径とは、同径となっており、これにより、後述するリバウンドラバー17を図示した所定位置に容易に位置させるようにしている。
Here, the outer diameter of the large-diameter portion 6a2 and the outer diameter of the
また、ロッドチューブ6bの軸方向長さは、油圧緩衝器1の作動範囲(油圧緩衝器1の最縮小状態から最伸張状態の範囲)において、少なくともロッドシール8と常時摺接する長さに設定されている。すなわち、油圧緩衝器1が最縮小状態のときには、ロッドチューブ6bの上端がロッドシール8よりも上方寄りに位置し、油圧緩衝器1が最伸張状態のときには、ロッドチューブ6bの下端がロッドシール8よりも下方寄りに位置する長さに設定されている。これにより、ロッドシール8の性能を長期に亘り保持して、ロッドチューブ6bとロッドシール8との間で確実なシールを行えるようになっている。
Further, the axial length of the
ロッド本体部6aに形成された段差部Dの近傍で、この段差部Dよりも下方寄りには、断面が略L字形状の筒状部材16がロッド本体部6aに溶接により固定されている。この筒状部材16には、径方向に延びるフランジ部16aが一体的に形成されており、このフランジ部16aには、油圧緩衝器1の最伸張時に、ロッドガイド7の下端側に当接するリバウンドラバー17が、ロッド本体部6aの段差部Dを跨ぐように載置されている。
A
ロッド本体部6aの段差部Dよりも上方寄りの小径部6a1と、ロッド本体部6aのネジ部14の下方寄りの小径部6a1には、環状溝18a、18bがそれぞれ形成されており、この環状溝18a、18bには、小径部6a1とロッドチューブ6bとの間をシールするOリング19a、19b(シール部材)がそれぞれ嵌合して設けられている。
このOリング19a、19bは、小径部6a1とロッドチューブ6bとの間を完全に遮断して密封する役割を果たし、小径部6a1とロッドチューブ6bとの間を介してシリンダ3内から外部へ油液が漏洩したり、小径部6a1とロッドチューブ6bとの間に外部から雨水や埃等が侵入したりするのを防止する。
The O-
なお、外筒2の下端側に溶接によって固定されたブラケット13は、自動車等の車両の車軸側(図示せず)に取付けられ、また、ピストンロッド6を構成するロッド本体部6aの上端側に形成されたネジ部14は、自動車等の車両の車体側(図示せず)にアッパマウント(図示せず)を介して取付けられるようになっている。
The
次に、図2に基づき油圧緩衝器1におけるピストンロッド6の製造方法について説明する。
Next, a method for manufacturing the
先ず、ピストンロッド6を構成するロッド本体部6aとなる無垢の鋼材(棒状材)を所定長さに切断し、その後、切削加工等の機械加工を施すことによって、小径部6a1、小径部11、ネジ部14等を形成し、ロッド本体部6aを成形する(ロッド本体部成形工程)。
First, a solid steel material (rod-like material) that becomes the rod
次いで、ピストンロッド6を構成するロッド本体部6aの小径部6a1の上端側から、筒状部材16のフランジ部16aが上側となるように挿入し、筒状部材16のフランジ部16aがロッド本体部6aの段差部Dを越えた位置で、筒状部材16をスポット溶接する等してロッド本体部6aの大径部6a2に固定する。
Subsequently, it inserts so that the
また、ロッドチューブ6bとなる管材(鋼材)の表面に、ロッドシール8の摺動面を形成する表面処理(クロムめっき処理)を施した後、当該表面処理が施された管材を所定長さに切断、または、管材を所定長さに切断した後、当該管材の表面にロッドシール8の摺動面を形成する表面処理を施すことで、ロッドチューブ6bを成形する(管部成形工程)。
Further, after a surface treatment (chromium plating treatment) for forming a sliding surface of the
そして、ロッド本体部6aの小径部6a1の上端側からOリング19a、19bを嵌装して、Oリング19a、19bを環状溝18a、18bにそれぞれ嵌合させる。その後、ロッド本体部6aの段差部Dよりも上方の小径部6a1の表面に防錆剤を塗布する等の防錆処理を施し、この小径部6a1にロッドチューブ6bを嵌合する。ここで、防錆剤を小径部6a1に塗布することによって、小径部6a1とロッドチューブ6bとの間に錆が発生するのを防止し、両者が固着するのを防止し、後述するようにロッドチューブ6bの交換を容易にできるようにしている。
Then, O-
なお、ロッドチューブ6bは、小径部6a1の上端側に形成されたテーパ部Tによって、その嵌合の導入が容易にされており、ロッドチューブ6bの下端側がOリング19aを乗り越えて段差部Dに当接するまで、押し込むようにしてロッド本体部6aの小径部6a1に嵌合する。
The
その後、ロッド本体部6aの上端側からリバウンドラバー17をロッドチューブ6bに嵌合させて、筒状部材16のフランジ部16aの上方に載置する。そして、ロッド本体部6aの小径部6a1の上方に設けたネジ部14に、所定荷重を持って固定ナット15を螺合させることで、ロッドチューブ6bをロッド本体部6aの軸方向に対して固定する(固定工程)。このようにして油圧緩衝器1のピストンロッド6を組み立てることができる。
Thereafter, the
以上のように構成した第1実施の形態によれば、ピストンロッド6を構成するロッドチューブ6bの軸方向長さを、油圧緩衝器1の作動範囲において、ロッドシール8と常時摺接する長さに設定することでピストンロッド6の軸方向長さに比して短くし、さらに、当該ロッドチューブ6bの外周にのみロッドシールの摺動面を形成する表面処理(クロムめっき処理)を実施するようにしたので、上述したような過剰品質な表面処理を無くすことができ、使用するめっき液の量を少量化して無駄を省き、ロッドシールの摺動面を形成する表面処理を施すための電力を省電力化する等して、表面処理に必要なエネルギーを削減することができる。
According to the first embodiment configured as described above, the axial length of the
また、油圧緩衝器1が寿命を迎え、油圧緩衝器1を分解廃棄等する際、新品時に比して外周が摩耗したロッドチューブ6bをロッド本体部6aから取り外し、必要に応じてロッド本体部6aのネジ部14等を切り直すことにより、ロッド本体部6aを再利用することができる。
Further, when the
さらに、ロッド本体部6aとロッドチューブ6bとの間に、シール部材18a、18bを設けたので、両者間を密封することができ、この場合、シール部材18aと18bとの間に、雨水や埃が浸入しないので、両者間が錆びるのを防止でき、上記したような油圧緩衝器1の分解作業を容易に実施することができる。
Further, since the
また、ピストンロッド6の製造方法に関しては、ロッド本体部6aを成形するロッド本体部成形工程と、ロッドチューブ6bを成形する管部成形工程と、ロッドチューブ6bをロッド本体部6aに嵌合して固定する固定工程とを経て、ピストンロッド6を製造することができるので、ロッドチューブ6bを別工程で成形し、ロッドチューブ6bの外周にのみ耐食性・耐摩耗性を有する表面処理を実施することができる。
Further, regarding the manufacturing method of the
次に、本発明における第2実施の形態について図3を用いて説明する。 Next, a second embodiment of the present invention will be described with reference to FIG.
ロッド−ピストン組立体20は、上述した第1実施の形態に比して、ピストンロッド21の構成のみが異なるため、シリンダ、外筒、ベースバルブ等の図示を省略すると共に、上述した第1実施の形態と同一部分については同一の符号を付し、その説明を省略する。
Since the rod-
ピストンロッド21は、ロッド本体部21aとロッド本体部21aの外周に密に嵌合されたロッドチューブ21b(管部)とから構成されている。
The
ロッド本体部21aは、単一径のものを用いており、鋼材を切削加工する等、機械加工をすることによって形成され、その表面には、クロムめっき処理等の耐食性・耐摩耗性を有する表面処理を施していない。一方、管部21bは、上述した第1実施の形態と同様に、ロッド本体部21aと同一の鋼材により形成され、この管部21bの外周(表面)には、ロッドシール8の摺動面を形成する表面処理(クロムめっき処理)が施されている。
The rod
ロッド本体部21aの軸方向における略中間位置と、ロッド本体部21aのネジ部14の下方寄りには、環状溝22a、22bがそれぞれ形成されており、この環状溝22a、22bには、ロッド本体部21aとロッドチューブ21bとの間をシールするOリング23a、23b(シール部材)が嵌合して設けられている。このOリング23a、23bは、ロッド本体部21aとロッドチューブ21bとの間を完全に遮断して密封する役割を果たし、ロッド本体部21aとロッドチューブ21bとの間を介してシリンダ内から外部へ油液が漏洩したり、ロッド本体部21aとロッドチューブ21bとの間に外部から雨水や埃等が侵入したりするのを防止する。
ここで、ロッドチューブ21bの軸方向長さは、上述した第1実施の形態と同様に、油圧緩衝器の作動範囲において、少なくともロッドシールと常時摺接する長さに設定されている。 Here, the axial length of the rod tube 21b is set to a length that is always in sliding contact with at least the rod seal in the operating range of the hydraulic shock absorber, as in the first embodiment.
ロッド本体部21aに形成された環状溝22aの近傍で、この環状溝22aよりも下方寄りには、環状溝24が形成されており、この環状溝24には、断面が略L字形状の環状円盤部材25が設けられている。この環状円盤部材25は、本体筒部25aと径方向に延びるフランジ部25bとから構成され、本体筒部25aを径方向内側へ加締めることにより、本体筒部25aを環状溝24内に塑性流動させて、ロッド本体部21aに固定されている。
An
環状円盤部材25のフランジ部25bには、油圧緩衝器の最伸張時に、ロッドガイドの下端側に当接するリバウンドラバー17が載置され、かつ、ロッドチューブ21bの下端を支持するようになっている。
A
ピストンロッド21の製造方法について述べると、先ず、ロッド本体部21aとなる無垢の鋼材(棒状材)を所定長さに切断し、その後、切削加工等の機械加工を施すことによってロッド本体部21aを成形する(ロッド本体部成形工程)。
The manufacturing method of the
次いで、このロッド本体部21の下端側から、環状円盤部材25のフランジ部25bが上側となるように挿入し、環状円盤部材25の本体筒部の下端側を環状溝24に対向させ、本体筒部25aを環状溝24に向けて径方向内側へ加締めることで、環状円盤部材25をロッド本体部21aに固定する。
Next, the
また、ロッドチューブ21bとなる管材(鋼材)の表面に、ロッドシール8の摺動面を形成する表面処理(クロムめっき処理)を施すことによって、ロッドチューブ21bを成形する(管部成形工程)。
Moreover, the rod tube 21b is shape | molded by performing the surface treatment (chromium plating process) which forms the sliding surface of the
そして、ロッド本体部21aの上端側からロッドチューブ21bを嵌合し、ロッドチューブ21bの下端が環状円盤部材25のフランジ部25bに当接するまで押し込む。その後、リバウンドラバー17をロッドチューブ21bに嵌合させて、環状円盤部材25のフランジ部25bに載置する。
Then, the rod tube 21 b is fitted from the upper end side of the rod
最後に、ロッド本体部21aの上方に設けたネジ部14に、所定荷重を持って固定ナット15を螺合させることで、ロッドチューブ21bをロッド本体部21aの軸方向に対して固定する(固定工程)。このようにしてピストンロッド21を組み立てることができる。
Finally, the
以上のように構成した第2実施の形態によれば、上記第1実施の形態における作用・効果に加え、ロッド本体部21aにロッドチューブを支持する段差部を形成する等の切削加工を廃止できるので、その分、ピストンロッドの製造を容易にし、コストの削減を図ることができる。
According to the second embodiment configured as described above, in addition to the operations and effects of the first embodiment, cutting such as forming a stepped portion that supports the rod tube on the rod
次に、図4を用いて、本発明における油圧緩衝器1(シリンダ装置)のピストンロッド6、21(ロッド)を構成するロッドチューブ6b、21b(管部)の製造方法について説明する。
Next, the manufacturing method of the
図4は、ロッドチューブ6b、21bとなる長尺の管材K(鋼材)の外周(表面)を連続してクロムめっき処理(表面処理)し、ロッドチューブ6b、21bの外周にロッドシール8の摺動面を形成するためのめっき処理装置を示している。
FIG. 4 shows that the outer circumference (surface) of the long tube material K (steel material) to be the
このめっき処理装置30は、内部にめっき液が充填された樹脂製の小径筒状ケース31とこの小径筒状ケース31に一体的に形成された樹脂製の大径筒状ケース32とを備え、小径筒状ケース31の内部には、めっき液中に設けられ左右方向に延びる筒状電極33(第2電極)が固定して設けられている。
The
小径筒状ケース31の左端側(端部)には、管導入口31a(孔)が形成され、この管導入口31aには、フッ素樹脂製のOリング34(密封部材)が設けられ、外部と小径筒状ケース31の内部とを密封するようになっている。
A
筒状電極33には、プラグ31cを介して配線Aの一端が接続され、この配線Aの他端は電源35のプラス端子に接続されている。
One end of a wiring A is connected to the
小径筒状ケース31の左端側における下方には、めっき液を小径筒状ケース31内に導入するための導入孔31bが設けられ、この導入孔31bには、配管36を介してポンプ37の吐出側に接続されている。
An
大径筒状ケース32は、小径筒状ケース31よりも大径に形成され、大径筒状ケース32の右端側(端部)には、管排出口32a(孔)が形成され、この管排出口32aには、フッ素樹脂製のOリング38(密封部材)が設けられ、外部と大径筒状ケース32の内部とを密封するようになっている。
The large-diameter
大径筒状ケース32の右端側における下方には、めっき液を大径筒状ケース32外に排出するための排出孔32bが設けられ、この排出孔32bには、配管39を介してめっき液貯留タンク40に接続されている。
A discharge hole 32 b for discharging the plating solution to the outside of the large diameter
小径筒状ケース31の左側には、管材Kを挟持して管材Kに接続された電極41(第1電極)が設けられ、この電極41には、配線Bを介して電源35のマイナス端子に接続されている。
On the left side of the small-diameter
大径筒状ケース32の右側には、大径筒状ケース32に隣接して、図示しない駆動機構によって管材Kを、その軸方向右側へ送るローラ42(送り機構)が設けられており、このローラ42は、駆動機構に接続されたローラ本体42aと、このローラ本体42aの外周に嵌合されたゴム車輪42bとから構成されている。そして、このローラ42は、図中矢印のように駆動機構によって回転駆動されて、これにより、管材Kは大径筒状ケース32外に所定の速度で引き出されるようになっている。
On the right side of the large-diameter
ここで、ポンプ37を駆動することによって、小径筒状ケース31および大径筒状ケース32内をめっき液が流動するようにしているが、これは、めっき液が所定位置に滞留することによるめっき液の劣化や、クロムめっき処理時に管材Kの表面に生じる気泡によって、所定電流に対するめっき層の厚みがばらつくのを防止するためである。なお、めっき液を流動させることによって管材Kの表面に生じた気泡は、大径筒状ケース32内の上方の空間に移動するようになっている。
Here, by driving the
次に、ロッドチューブ6b、21bとなる管材Kをクロムめっき処理するめっき処理装置30の作動について説明する。
Next, the operation of the
先ず、クロムめっき処理を実施する前段階として、人手等により管材Kの右端を小径筒状ケース31の管導入口31aから差込み、さらに、この管材Kの右端を大径筒状ケース32の管排出口32aから出しておく。このように、管材Kが管導入口31aおよび管排出口32aを貫通することによって、管材Kは小径筒状ケース31および大径筒状ケース32内に出入可能となる(表面処理準備工程)。
First, as a pre-stage for carrying out the chrome plating process, the right end of the pipe material K is manually inserted from the
その後、電極41および筒状電極33との間を通電すると同時に、管材Kを図中矢印に示すように、ローラ42を駆動することによって、所定の速度で徐々に右方向へ移動させる。これにより、管材Kの表面には、図中網掛けで示すようにクロムめっき処理が施される(表面処理工程)。
Thereafter, energization is performed between the
このとき、管材Kは、筒状電極33に対して近接して対向し、筒状電極33内を所定の速度で徐々に右方向へ移動するので、管材Kの全面に対して略一定の電流を効率よく負荷することができ、管材Kの外周(表面)に安定した膜厚(一定厚)のめっき層を形成することができる。
At this time, the tube material K is closely opposed to the
このようにしてクロムめっき処理を施した後、大径筒状ケース32の管排出口32aからクロムめっき処理された管材Kが排出され、その後、大径筒状ケース32の管排出口32aから排出された管材Kを、図示しないカッター等の切断手段によって必要な長さに切断することで、ロッドチューブ6b、21b(管部)の製造が終了する(切断工程)。
After the chromium plating treatment is performed in this manner, the tube material K subjected to the chromium plating treatment is discharged from the
以上のように構成しためっき処理装置30によれば、小径筒状ケース31及び大径筒状ケース32(ケース)の長さを越える長尺の管材K(鋼材)の外周に、ロッドシール8の摺動面を形成するクロムめっき処理(表面処理)を連続して施すことができる。
According to the
また、長尺の管材K(鋼材)の外周にクロムめっき処理(表面処理)を施した後、管材Kを必要な長さに切断することでロッドチューブ(管部)を成形することができるので、ロッドの長さ違い等、仕様の異なるシリンダ装置用ロッドに対応することができる。 In addition, since the outer circumference of the long tube material K (steel material) is subjected to chrome plating treatment (surface treatment), the rod tube (pipe portion) can be formed by cutting the tube material K into a necessary length. It is possible to cope with cylinder device rods having different specifications such as different rod lengths.
さらに、上述しためっき装置30によれば、長尺の鋼材として長尺の管材を用い、その外周に連続的に表面処理を施す場合を例に示したが、長尺の管材に代えて長尺の中実の鋼材の外周に連続的に表面処理を施すこともできる。
Furthermore, according to the
次に、本発明における他のめっき処理装置について、図5を用いて説明する。 Next, another plating apparatus according to the present invention will be described with reference to FIG.
このめっき処理装置50は、内部にめっき液が充填された樹脂製の小径筒状ケース51とこの小径筒状ケース51に一体的に形成された樹脂製の大径筒状ケース52とを備え、小径筒状ケース51の内部には、めっき液中に設けられ、小径筒状ケース51の内壁に沿って左右方向に延びる筒状電極53(第2電極)が固定して設けられている。この筒状電極53には、プラグ51bを介して配線Aの一端が接続され、この配線Aの他端は電源54のプラス端子に接続されている。
The
筒状電極53のさらに内側には、筒状電極53に案内されて左右方向に移動可能な筒状のマスキング部材55が設けられ、このマスキング部材55は、図示しない駆動機構によって図中矢印のように駆動されるようになっている。
Further inside the
マスキング部材55は、筒状電極53から管材Kへ伝わる電流を遮断する役割を果たし、筒状電極53の内部にマスキング部材55が入り込む量を、駆動機構を駆動して調整することにより、管材Kを軸方向に対して所望の長さ分、クロムめっき処理を施すことができるようになっている。
The masking
小径筒状ケース51の左端側(端部)には、管導入口51b(孔)が形成され、この管導入口51bの左端側は、左側に向かって徐々に大径となるテーパ開口Taとなっており、管材Kの小径筒状ケース51内への導入を容易にしている。なお、管導入口51bにおいてはOリング(密封部材)が設けられていない。
A
小径筒状ケース51の左端側における下方には、めっき液貯留タンク56のめっき液を小径筒状ケース51内に導入するための導入孔51cが設けられ、この導入孔51cには、配管57を介してポンプ58の吐出側に接続されている。
Below the left end side of the small-diameter
大径筒状ケース52は、小径筒状ケース51よりも大径に形成され、大径筒状ケース52の右端側(端部)には、管排出口52a(孔)が形成され、この管排出口52aの左端側は、左側に向かって徐々に大径となるテーパ開口Tbとなっており、管Kの大径筒状ケース52外への排出を容易にしている。なお、管排出口52aにおいてはOリング(密封部材)が設けられていない。
The large-diameter
小径筒状ケース51の右側には、管材Kを挟持すると共に、管材Kを右側へ送るローラ59(送り機構、第1電極)が設けられ、このローラ59は電極も兼ねている。このローラ59には、配線Bを介して電源54のマイナス端子に接続されている。
On the right side of the small-diameter
ローラ59は、図示しない駆動機構によって管材Kを右側へ送るようになっており、図中矢印のように駆動機構によって回転駆動されて、管材Kを大径筒状ケース52外へ所定の速度で送り出すようになっている。
The
大径筒状ケース52の右側には、図示しない駆動機構によって回転駆動されるカッター60が設けられ、カッター60を図中矢印のように回転させると共に、図中矢印のように下降させて、クロムめっき処理が施された管材Kを必要な長さに切断できるようになっている。なお、このカッター60は、マスキング部材55の左右方向への移動と連動して左右方向へ移動するようになっている。
A
なお、上述しためっき処理装置50においては、管導入口51bおよび管排出口52aにOリングを設けておらず、管導入口51bおよび管排出口52aと管材Kとの間に形成された微小隙間を介して、図中矢印のようにめっき液が外部に漏出するようにしており、めっき液をめっき液貯留タンク56に直接戻せるようにしている。
In the above-described
次に、ロッドチューブ6b、21bとなる管材K(鋼材)をクロムめっき処理するめっき処理装置50の作動について説明する。
Next, the operation of the
先ず、クロムめっき処理を実施する前段階として、人手等により管材Kの右端を、テーパ開口Taを介して小径筒状ケース51の管導入口51bから差込み、さらに、この管材Kの右端を、テーパ開口Tbを介して大径筒状ケース52の管排出口52aから出しておく。このように、管材Kが管導入口51bおよび管排出口52aを貫通することで、管材Kは小径筒状ケース51および大径筒状ケース52内に出入可能となる。その後、ローラ59を駆動することによって、管材Kを図中矢印に示すように右方向へ移動させ、所定位置においてローラ59の駆動を停止して管材Kを固定すると共に、管材Kに所望の長さ分めっき処理をするために、マスキング部材55を筒状電極53の内部に所定量入り込ませて固定する(表面処理準備工程)。
First, as a pre-stage for performing the chrome plating process, the right end of the tube material K is manually inserted from the
その後、ローラ59および筒状電極53に所定時間通電することによって、管材Kの筒状電極53と対向する全面においてクロムめっき処理を施す(表面処理工程)。そして、クロムめっき処理が完了した後、ローラ59および筒状電極53への通電を止めて、その状態でローラ59を駆動して、管材Kを図中右側へ送る。これにより、管材Kの外周(表面)には、筒状電極53と対向する部分、すなわち、図中網掛けで示す部分がクロムめっき処理される。
Thereafter, the
このめっき装置50にいても、上述しためっき装置30と同様に、管材Kに対して略一定の電流を負荷することができ、管材Kの表面に安定した膜厚(一定厚)のめっき層を形成することができる。
Even in this
このようにしてクロムめっき処理を施した後、ローラ59を駆動することによって、管材Kを再び図中矢印に示すように右方向へ移動させると、大径筒状ケース52の管排出口52aからクロムめっき処理された管材Kが排出される。そして、クロムめっき処理された管材Kが排出された後、管材Kを、カッター60を回転駆動することにより必要な長さに切断することで、ロッドチューブ6b、21b(管部)の製造が終了する(切断工程)。
After the chrome plating treatment is performed in this manner, by driving the
以上のように構成しためっき処理装置50によれば、上述しためっき装置30による作用・効果に加え、図5に示した「非めっき部分」を形成することができるので、管材Kを必要な長さに切断する際、表面が硬化されたクロムめっき部分を切断する場合に比して、容易に切断することができ、カッターの寿命を延ばすことができる。
According to the
また、めっき処理装置50においては、管導入口51bおよび管排出口52aにOリングを設けていないので、管Kの送り抵抗を小さくすることができ、これにより、図5に示すように、ローラ59にはゴム車輪を設けずとも容易に管材Kを送ることができるので、ローラ59を電極として用いることができる。
Further, in the
さらに、上述しためっき装置50によれば、長尺の鋼材として長尺の管材を用い、その外周に連続的に表面処理を施す場合を例に示したが、長尺の管材に代えて長尺の中実の鋼材の外周に連続的に表面処理を施すこともできる。
Furthermore, according to the
なお、上述した各実施の形態によれば、ロッドチューブ(管部)の長さを、油圧緩衝器(シリンダ装置)の作動範囲(ストローク範囲)において、少なくともロッドシールと常時摺接する長さに設定したものを示したが、本発明においては別段これに限らず、例えば、被取付対象にシリンダ装置を取付けた状態において、シリンダ装置の本来の作動範囲よりも短い作動範囲に規制される場合には、その短い作動範囲に合わせて管部の長さを設定しても良い。 In addition, according to each embodiment mentioned above, the length of a rod tube (pipe part) is set to the length which always contacts a rod seal at least in the operating range (stroke range) of a hydraulic shock absorber (cylinder device). However, the present invention is not limited to this. For example, in a state where the cylinder device is attached to the attachment target, the operation range is restricted to be shorter than the original operation range of the cylinder device. The length of the tube portion may be set in accordance with the short operating range.
また、上述した各実施の形態によれば、ロッドを構成するロッド本体部の外周に、防錆剤を塗布して表面処理したものを示したが、本発明においては別段これに限らず、例えば、すずめっき処理や塗装処理等の耐摩耗性を有さない安価な表面処理を施して防錆しても良いし、例えば、ロッド本体部の油中に浸漬する部分については発錆しないことから、上記のような防錆目的の安価な表面処理を省略しても良い。 Moreover, according to each embodiment mentioned above, although what showed the surface treatment by apply | coating a rust preventive agent to the outer periphery of the rod main-body part which comprises a rod, in this invention, it does not restrict to this otherwise, for example, , It may be rust-prevented by applying an inexpensive surface treatment that does not have wear resistance such as tin plating or paint treatment, for example, it does not rust on the part immersed in oil of the rod body part The inexpensive surface treatment for the purpose of preventing rust as described above may be omitted.
さらに、上述した各実施の形態によれば、ロッド本体部に対するロッドチューブの固定に固定ナットを用いたものを示したが、本発明においては別段これに限らず、例えば、所定の抜け荷重を有するのであれば、ロッド本体部に対してロッドチューブを圧入嵌合させて固定するようにしても構わない。 Furthermore, according to each of the above-described embodiments, the one using the fixing nut for fixing the rod tube to the rod main body portion is shown. However, the present invention is not limited to this, and for example, has a predetermined removal load. In this case, the rod tube may be press-fitted and fixed to the rod body.
また、上述した各実施の形態によれば、シリンダ装置として、自動車の車体と車軸との間に懸架された油圧緩衝器であるものを示したが、本発明は別段これに限らず、鉄道車両の車体と台車との間に設けられたヨーダンパ、自動車のボンネットやバックドアを支持するガススプリング、油液を給排することによって伸縮する油圧シリンダ、洗濯機のドラム等を支持する摩擦ダンパ、さらには、エアをシリンダ内に給排することによって伸縮するエアシリンダにも適用することができる。 Moreover, according to each embodiment mentioned above, although what was a hydraulic shock absorber suspended between the vehicle body and the axle shaft of the automobile was shown as the cylinder device, the present invention is not limited to this, and the railway vehicle A yaw damper provided between the vehicle body and the bogie, a gas spring that supports the hood and back door of the car, a hydraulic cylinder that expands and contracts by supplying and discharging oil, a friction damper that supports the drum of the washing machine, etc. Can also be applied to an air cylinder that expands and contracts by supplying and discharging air into and from the cylinder.
1、20 油圧緩衝器(シリンダ装置)
3 シリンダ
6、21 ピストンロッド(ロッド)
6a、21a ロッド本体部
6b、21b ロッドチューブ(管部、鋼材)
8 ロッドシール
19、23 Oリング(シール部材)
K 管材(管部、鋼材)
31、51 小径筒状ケース(ケース)
31a、51b 管導入口(孔)
32、52 大径筒状ケース(ケース)
32a、52a 管排出口(孔)
33、53 筒状電極(第2電極)
42 ローラ(送り機構)
59 ローラ(送り機構、第1電極)
1,20 Hydraulic shock absorber (cylinder device)
3
6a,
8 Rod seal 19, 23 O-ring (seal member)
K pipe material (pipe part, steel material)
31, 51 Small-diameter cylindrical case (case)
31a, 51b Pipe inlet (hole)
32, 52 Large diameter cylindrical case (case)
32a, 52a Pipe outlet (hole)
33, 53 Cylindrical electrode (second electrode)
42 Roller (feed mechanism)
59 Roller (feed mechanism, first electrode)
Claims (7)
A plating apparatus for continuously plating an outer periphery of a long steel material, the first electrode connected to the steel material, a case filled with a plating solution, and a plating solution in the case A second electrode provided on both ends of the case, a hole through which the steel material penetrates in the case so as to be able to enter and exit, and a feed mechanism for feeding the steel material in the axial direction with respect to the case, A plating apparatus characterized by comprising:
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
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