JP2005211825A - 生物系廃液の処理装置 - Google Patents

生物系廃液の処理装置 Download PDF

Info

Publication number
JP2005211825A
JP2005211825A JP2004023525A JP2004023525A JP2005211825A JP 2005211825 A JP2005211825 A JP 2005211825A JP 2004023525 A JP2004023525 A JP 2004023525A JP 2004023525 A JP2004023525 A JP 2004023525A JP 2005211825 A JP2005211825 A JP 2005211825A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
waste liquid
tank
ozone
reaction tank
liquid
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP2004023525A
Other languages
English (en)
Inventor
Kenichiro Kimura
健一郎 木村
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Japan Air Gases Ltd
Original Assignee
Japan Air Gases Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Japan Air Gases Ltd filed Critical Japan Air Gases Ltd
Priority to JP2004023525A priority Critical patent/JP2005211825A/ja
Publication of JP2005211825A publication Critical patent/JP2005211825A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Images

Landscapes

  • Degasification And Air Bubble Elimination (AREA)
  • Physical Water Treatments (AREA)
  • Treatment Of Water By Oxidation Or Reduction (AREA)

Abstract

【課題】 生物系廃液のBODおよびCODレベルを低減、および流路における有機性の異物の発生を抑制することができる処理装置を提供する。
【解決手段】 オゾンを用いて清浄処理する生物系廃液の処理装置において、前記廃液を貯留するタンクと、前記廃液とオゾンとが混合・反応する反応槽と、該反応槽からの処理物質を気液分離する脱気槽とを有し、前記反応槽の溶液内および脱気槽の気相部に紫外線源を配することを特徴とする。また、前記廃液を貯留するタンクと、前記廃液とオゾンとが混合・反応する反応槽と、該反応槽からの処理物質を気液分離する脱気槽とを有するとともに、前記廃液へのオゾンの混入を、前記タンク内でのノズルによる注入、タンクと反応槽の中間流路での注入、および反応槽直前における注入によって行うことを特徴とする。
【選択図】 図1

Description

本発明は、生物系廃液の廃液処理装置に関し、詳しくは、血液透析装置の廃液を処理する装置に関する。
血液透析装置の廃液は、ブドウ糖などの栄養分に富んでおり、化学的酸素要求量(COD)および生物化学的酸素要求量(BOD)が高いため、下水道へ排出する前にCODおよびBODを低下させることが好ましく、一部水質規制の対象として管理が必要となることがある。血液透析廃液は、活性汚泥槽のような設備があれば生物処理を施すことができる。しかし、活性汚泥槽の設置には広いスペースを必要とするため、都市部、特に市街中心部のテナントビル内にある診療所などでは活性汚泥槽を設置することはほとんど不可能である。このため、都市部の大半の診療所で発生する血液透析廃液は、特別な処理を行わずにそのまま、またはわずかにpHを調整してから直接下水道もしくは公共水域に排出されているのが現状である。
従来、血液透析廃液の処理装置としては、例えば図3に示す装置が知られている。この装置は、タンク内で透析廃液とオゾン水とを効率的に混合するものであり、透析廃液の臭いを除去し、透析廃液中に含まれる栄養分を分解することを目的としている(例えば特許文献1)。
特開2001−14947号公報
しかし、水に対するオゾンの溶解度が低く、しかも水中のオゾンは急速に分解するため、透析廃液に対してオゾン水を混合して処理するだけでは、BODおよびCODレベルを十分に低減させることはできない。
また、透析廃液が血液透析装置からタンクへ達するまでの配管内に、廃液成分から細菌による産出物(異物)が成長し、プラグとなって配管が詰まるという問題がある。このようなプラグを除去して配管をメンテナンスするには、煩雑な作業が必要になる。
特に、廃液の処理量が増加した場合にあっては、従来の技術でBOD等の低減およびプラグの発生を十分に防止することは非常に困難であり、大掛かりな装置を必要とする。
さらに、処理装置内部においても、透析廃液とオゾンとの気液混合によって移送中に気泡が生成しやすく、流路内特に反応槽内での圧力バランスが狂う原因となるなどの問題が生じる可能性がある。
本発明の目的は、生物系廃液のBODおよびCODレベルを低減、および流路における有機性の異物の発生を抑制することができる処理装置を提供することにある。特に、廃液の処理量が増加した場合においても、有機・生物系物質の分解や除菌を簡便かつ効率的に処理することが可能な生物系廃液の処理装置を提供することにある。
本発明者らは、上記課題を解決するために鋭意研究を重ねた結果、以下に示す生物系廃液の処理装置によって上記目的を達成できることを見出し、本発明を完成するに到った。
本発明に係る生物系廃液の処理装置は、オゾンを用いて清浄処理する生物系廃液の処理装置において、前記廃液を貯留するタンクと、前記廃液とオゾンとが混合・反応する反応槽と、該反応槽からの処理物質を気液分離する脱気槽とを有し、前記反応槽の溶液内および脱気槽の気相部に紫外線源を配することを特徴とする。
本発明者は、オゾン処理とともに用いる紫外線照射処理が、有機・生物系物質の分解によるBODおよびCODレベルの低減、その分解機能による有機性異物の付着防止、および除菌機能によるプラグの発生防止に有効な役割を担うとともに、廃液処理の中間段階で生じる気泡の低減およびオゾンガスの分解に非常に有効であることを見出した。
具体的には、特定波長域の紫外線照射によって、(1)オゾンの分解反応が生じ酸素が発生する、(2)発生した酸素は廃液内に溶解し、(3)気泡は縮小し消滅・低減する、(4)溶解した酸素は溶液中の有機物等と反応する、といった現象が生じていると推考される。また、他の波長域での紫外線照射によって、(1)オゾンと有機物等との分解反応を促進させる、(2)紫外線エネルギーによって有機物等を分解する、(3)溶液中の細菌を死滅させる、といった働きが生じていると推考される。
さらには、オゾンを含むガス体に特定の波長域の紫外線を照射した場合、上記機能に加えオゾンが分解し低減することから、廃液処理後に発生する排気ガスの処理に有効であることを見出した。
本発明は、こうした知見を基に、異なる特性を有する紫外線照射を準備し、一方は有機性異物の発生がしやすく気泡の最も発生しやすい反応槽内部および脱気槽液面に対し紫外線照射を行い、また他方は脱気槽で分離した排気ガスへの照射を行うことによって、簡便かつ効率的にBODおよびCODレベルを低減し、流路におけるプラグの発生を抑制し、併せて排気ガスの処理を容易にすることを可能としたものである。
特に、こうした気泡は放置すれば、オゾン処理における重要な要素である流路の圧力制御に大きな影響を及ぼし、さらにはプラグ同様流路の閉塞の要因ともなりうることから、最も有効な部位において早期に気泡の発生を抑制することで、課題解決を可能とした。こうした生物系廃液の処理を行うことによって、廃液のBODおよびCODレベルを低減し流路におけるプラグの発生を抑制することができる処理装置を提供することができる。
また、オゾンを用いて清浄処理する生物系廃液の処理装置において、前記廃液を貯留するタンクと、前記廃液とオゾンとが混合・反応する反応槽と、該反応槽からの処理物質を気液分離する脱気槽とを有するとともに、前記廃液へのオゾンの混入を、前記タンク内でのノズルによる注入、タンクと反応槽の中間流路での注入、および反応槽直前における注入によって行うことを特徴とする。
オゾン処理は有機・生物系物質の分解に対して非常に有効な手段である一方、オゾンが有する化学的な不安定さや溶液への溶解速度の遅さなどオゾン処理に対する障害も大きい。本発明はこうした課題に対し、以下のように廃液の処理プロセスに見合ったオゾンの注入によって、効率的なオゾン処理を可能とした。
(1)タンク内でのノズルによるオゾンの注入によって、タンク内の廃液表面(特にタンク内壁面の近傍)での異物の発生を防止するとともに、予め廃液にオゾンを混合・溶解しておく。
(2)タンクと反応槽の中間流路に予備的にオゾンを注入することによって、廃液とオゾンとの混入・拡散を促進する。特にオゾン水の注入が効果的である。
(3)反応槽直前においてオゾンを注入し、廃液とオゾンとの混入・拡散をさらに促進して広空間を形成する反応槽内で十分な反応を可能とする。特にジェット流による注入などの強制的混合法が好ましい。
上記生物系廃液の処理装置であって、前記廃液の処理に際し、前記反応槽内部を加圧することが好適である。
気体の溶液への溶解度は高圧ほど高いことはよく知られている。本発明では、上記のように廃液へのオゾンの混合・溶解は容易でないことから、反応槽内部を加圧にすることによって、オゾンの溶解を促進することができ、有機物などの分解を促しBODおよびCODレベルの低減を促進することができる。さらに、本願特有の効果として、溶液での気泡の発生を抑制し、気液混合状態での気泡の縮小・消滅を図ることができる。
また、上記生物系廃液の処理装置であって、前記廃液へのオゾンの混入を、タンクと反応槽の中間に設けられたエジェクタミキサによって行うことが好適である。
上記のように、廃液とオゾンとの混入・拡散には強制的混合手段を用いることが好ましい。本発明では、エジェクタミキサをタンクと反応槽の中間に設け、廃液のジェット流にオゾンを巻き込むことで両者を素早く混合させることができ、有機・生物系物質の速やかな分解反応による生物系廃液の迅速な処理を可能とすることができる。
さらに、上記生物系廃液の処理装置であって、前記脱気槽によって分離された溶液を、タンクと反応槽の中間流路から前記廃液に注入し、処理液の循環系を形成することが好適である。
脱気槽の溶液には、未反応のオゾンが溶解した状態で残留している。本発明は、こうした反応活性度の高い溶液を有効に活かし、タンクと反応槽の中間流路に注入することで、有機・生物系物質の速やかな分解反応を促進し、生物系廃液の迅速な処理を可能とすることができる。
以上のように、本発明の生物系廃液の処理装置によれば、有機・生物系物質の分解や除菌を簡便かつ効率的に処理することが可能となり、生物系廃液のBODおよびCODレベルを低減、および流路におけるプラグの発生を抑制することができる。特に、廃液の処理量が増加した場合においても、紫外線処理およびオゾン処理を迅速かつ効果的に行うことで、非常にコンパクトな装置によって、生物系廃液の処理を行うことができる。
以下、本発明の実施の形態について、図面を参照しながら説明する。
図1は、本発明に係る生物系廃液の処理装置の構成を例示するブロック図であり、透析廃液処理の一つの実施形態として説明する。ただし、本発明の装置はこれに限定されず、目的に応じて種々の変更が可能である。
図1に示す透析廃液処理装置は、主要な処理槽として、透析廃液を貯留するためのタンク1、透析廃液中の有機物を分解する反応槽2、および反応後の処理物質を気液分離する脱気槽3とを有する。廃液は、以下のプロセスによって処理される。
(1)血液透析装置(図示せず)から排出される透析廃液は、輸送管を通して回収槽4へ輸送され、一時的に貯留される。ここで、血液透析装置とは、透析液生成部および患者監視部を含む装置全体あるいはその一部の装置をいう。
(2)回収槽4に貯留された廃液は、ポンプ5によってタンク1に順次移送され、清浄処理が開始される。
(3)タンク1内に導入された廃液は、タンク1の上部に設けられたノズル6から注入される第1のオゾン混入廃液A(以下「液A」という)と混合され、タンク1の下側部から取り出される(2次廃液)。
(4)2次廃液は、加圧ポンプ7によって加圧され、逆止弁8a、圧力調整弁9、エジェクタミキサ10を介して反応槽2に導入される。このとき、タンク1と加圧ポンプ7の中間流路に第2のオゾン混入廃液B(以下「液B」という)が注入・混合され、さらに圧力調整弁9とエジェクタミキサ10との中間流路に気相オゾンCが注入されることが好ましい。エジェクタミキサ10を用いた場合には、それによって発生するジェット流によって、2次廃液が液A、液Bおよび気相オゾンCと強制的に混合されて反応槽2に導入される。
(5)反応槽2においては、2次廃液と、液Aと液B中のオゾンおよび気相オゾンCとが加圧条件の下で反応する。具体的には、2次廃液に含有する有機・生物系物質がオゾンによって分解し、水や二酸化炭素(CO)あるいは低炭化水素や低炭化水酸化物などに変換し、溶液のBODおよびCODレベルが低減する。
(6)同時に、反応槽2内上部に設けられた第1紫外線源11を作動し紫外線を照射する。これによって、反応槽2内の廃液中の細菌は死滅するとともに、上部に集散する気泡(あるいは泡沫)が低減する。このとき、反応槽2の中央側部から廃液の一部を液Aとして取り出し、タンク1のノズル6に圧送する。
(7)反応槽2内部で処理された廃液(処理物質)は、リリーフ弁12を介して脱気槽3に導入される。このとき、処理物質は常圧条件となり新たに発生する気体を含め気液が混合した物質となる。
(8)処理物質は、脱気槽3において気液分離し、気体成分を排気ラインから放出するとともに、液体成分を排水槽13に供出する。ここで、脱気槽3の気相部に第2紫外線源14を設けることが好ましい。排気中のオゾンを分解低減することができることから、排気処理の負担を大幅に軽減することができる。また、透析廃液の処理量が増加した場合にあっては、未処理の廃液および気泡を一部に含むことがあり、紫外線照射によって廃液処理を補完し、気泡の低減するによって排気ラインあるいは排気処理部への飛沫の混入を防止することができる。
(9)排気ラインに供出された気体成分は、熱交換器15、ミストセパレータ16およびオゾンキラー17によって処理された後、排気される。
(10)排水槽13に供出された液体成分は、一部を液Bとして電磁弁18bを介して2次廃液に注入される。他方、大部分は溶解オゾンが分解される所定時間貯留され、その後排水される。このとき、廃液処理量あるいはその他必要に応じて、排出槽に清浄水(通常の用途に供されない水道水あるいはRO装置排水(濃縮水)など)を供給し、排液を希釈する。また、清浄水はタンク1に供給することも可能である。
(11)本装置に供給された透析廃液は、以上のプロセスを経て、処理済の排水および清浄ガスとして排出される。
以下、本発明に係る処理装置の詳細を上記プロセスに沿って説明する。
上記プロセス(1)において、血液透析装置から輸送された透析廃液は、輸送管内での異物の発生を防止するため、回収槽4に達するまで実質的に気密に保持されることが好ましい(すなわちほとんど空気に触れないようにする)。なお、図1では、1つの輸送管が回収槽4に接続されている状態を示しているが、複数の血液透析装置からの廃液を回収槽4に接続する場合には、各々輸送管を回収槽4に接続する構成が挙げられる。
回収槽4には、回収された廃液の状態を監視する測定器23例えばpH計が設けられとともに、下側部にタンク1に繋がる配管およびオーバフロー配管が設けられている。本装置での処理が不要な廃液つまり血液透析装置を洗浄した後のROろ過水などを処理装置に導入したときには、ポンプ5を停止することによって、後者の配管から、廃液をそのまま排出することができる。
本装置においては、タンク1は、液面検知のために、レベルセンサ19を設けることが好ましい。導入される廃液の処理量が少ない場合には、所定量貯留するまで処理を停止あるいは間欠的に処理し、多い時には廃液の供給を停止するなどの制御をすることも可能である。
また、廃液の供給・処理の事前準備として、RO濃縮水やオゾン発生器用冷却水を排水槽13に供給することで、希釈液が、液Bとして廃液処理流路に供給され、反応槽2を経由してノズル6から液Aとしてタンク1に注入することができる。つまり、処理流路内のBODおよびCODレベルを減少させることができる。
プロセス(3)における、タンク1内部でのノズル6による液Aの注入は、例えば、タンク1の上部壁面に向かい約45°程度の角度で放出することで、廃液面への放出とともに側壁面に沿って液Aを塗れ落とすことができ、2つの点において有効である。1つには、廃液表面での異物の発生を防止する点において有効である。つまり、液Aを注入せずに廃液を供給していくと液表面に沈殿物や異物が浮かび上がると同時に、タンクの内壁面に付着する。特に液面からタンク壁面上部に沿って付着が進み、やがて固着することになる。本装置のようにタンク1の内壁面の近傍にオゾンを含む液Aを放つことによって、こうした付着を防止することができる。2つには、予め廃液にオゾンを含む液を混合・溶解しておく点において有効である。つまり、廃液へのオゾンの溶解速度は遅く、また廃液とオゾン水との混合およびオゾンの拡散速度が遅いことから、反応槽2での反応前に事前に混合させることが好ましい。本装置のようにタンク1にオゾンを含む液Aを放つことによって、予めオゾンとの混合を行うことができ、均一な混合・分解反応に有効である。
このとき、処理する廃液の量によって、液Aの注入量を可変することが可能である。多量の廃液には注入量を増やし、少量の廃液には注入量を減らすことで上記の効果を確保するとともに、注入するタイミングおよび頻度を制御することによって後段での気泡の発生を抑制することができる。
プロセス(4)においては、タンクと反応槽の中間流路に予備的にオゾンを注入することが好ましい。タンク1への液Aの注入と同様、予めオゾンとの混合を行うことによって、均一な混合・分解反応を確保することができる。特にオゾン水の注入が効果的であり、図1では、排水槽13から液Bを注入する方法を構成し、脱気槽によって分離された溶液には未反応のオゾンが溶解した状態で残留していることを利用している。また、こうした構成によって、処理液の循環系を形成することができ、上記のように処理系の安定な制御が可能となる。
本装置においては、1次廃液は加圧状態で反応槽2に導入されることが好ましい。これは、気体の溶液への溶解を促進するため、つまりオゾンを廃液に溶解させて有機物などとの反応および除菌を促進するためであるとともに、加圧ポンプ7以降の流路および反応槽内での気泡の発生を抑制することができる。具体的には、加圧ポンプ7によって0.3〜0.7MPa程度に圧送し、反応槽2において0.1から0.4MPa程度の加圧条件が装置の耐圧性あるいは操作性から好ましい。
また、エジェクタミキサ10は、気相オゾンCを1次廃液に有効に混合し反応槽2に供給する機能を有するものであれば、特に制限はないが、例えばベンチュリあるいは細孔などによって流路を絞り加圧流体を押出すものが挙げられる。音速に近い臨界速度での噴射などによってジェット流を形成するとともに、その吹出口の周囲から気相オゾンCを巻き込むことで、効率的な気液混合を図るものである。特に、上記の加圧条件下においては、エジェクタミキサ10における気相オゾンCの混入によって発生する細かな気泡表面におけるオゾンの溶解には効果的である。加圧条件でエジェクタを用いることはこうした危険性の回避を図る意味においても有効である。
ここで供給される気相オゾンCは、酸素を含む気体(図1においては空気を例示した)をコンプレッサ20で加圧しエアドライヤ21で除湿した後、オゾン発生器22によって作製される。むろん、乾燥精製した高圧空気もしくは高圧酸素の準備であればコンプレッサ20およびエアドライヤ21は不要である。
オゾン発生器22は、無声放電型や紫外線照射型などが挙げられるが、前者は発生オゾン濃度が高いことから多用される。本装置では、無声放電型によって約数%レベルのオゾンガスを用い、電磁弁18cおよび逆止弁8cを介してエジェクタミキサ10に供給されることで、廃液中の有機物等の分解反応が進み、BODおよびCODレベルを低減することができる。また、廃液中の細菌を排除するために必要なオゾンを確保することができる。
プロセス(5)においては、反応槽2内部で、廃液が一定時間拡散しながら滞留することによって、有機物等の分解反応が進み、BODおよびCODレベルを低減することができる。特に、予備的なオゾンの混合および加圧条件という反応の加速要因を有する本装置においては、反応槽2自体を小型化・簡素することが可能であり、装置全体のコンパクト化に有効である。
具体的に、図1に例示する装置において、所望の処理速度を得るためには、供給するオゾンガスの濃度は3%以上とすることが好ましい。実機においては、廃液が30℃以上となることが多く、例えば反応槽2の内部温度が約30〜40℃詳しくは35℃程度となるが、オゾンの水中濃度50mg/Lより高い状態で操作されることで、廃液中の有機物等の分解反応および滅菌が進み、BODおよびCODレベルを低減することができる。
また、プロセス(6)に示すように、反応槽2内部には第1紫外線源11が設けられ、分解反応を促進し細菌の排除を行うとともに、気泡を低減することができる。これは、紫外線照射によって生じる上述のような現象によって気泡の低減効果を産み出すもので、気泡の存在による流路の圧力制御への悪影響や流路の閉塞などの要因を排除し、安定的なオゾン処理を可能とする。特に、反応槽2には空気層などの空間を形成しないことが好ましく、気泡の拡大する反応槽2の上部から配することで、より高い効果を得ることができる。
ここで、第1紫外線源11としては、150〜300nmの広域発光波長特性を有する紫外線源が好適であり、低圧水銀ランプ、キセノンランプ、重水素ランプなどの紫外線ランプが挙げられる。また、反応槽2の大きさあるいは処理能力に応じて複数本を用いることも可能である。
本発明は、このように反応槽2内において、オゾンおよび紫外線の作用により有機物などが迅速に分解され、オゾンキラー17への水分の混入防止やCODおよびBODを有効に低減することができる。さらに細菌および気泡の低減を図り、以降の流路における異物およびプラグの発生を抑制することができる。
また、血液透析装置では過酢酸を含む消毒剤を用いて洗浄を行うことがあり、これらの物質は透析廃液のBODおよびCODレベルを上昇させる場合もあるが、これらの物質も反応槽2で有効に分解することができる。
プロセス(7)においては、反応槽2から供出された処理物質が、脱気槽3に導入され気液分離が行われ、気体成分を排気ラインから放出するとともに、液体成分を排水槽13に供出する。このとき、分離される気液ともにオゾンを含んだ状態であり、廃液処理量が多い場合には、未処理の気泡を含み、脱気槽3において効果的に処理する必要がある。
ここで、プロセス(8)に示すように、脱気槽3の気相部に第2紫外線源14を設けることが好ましい。上述のように紫外線照射によって、異物の発生防止とともに気泡の低減を図ることができることから、脱気槽3の液面上に生じる気泡にも照射できるように、図1に示すような液面より上まで出るように設置されることが好ましい。ただし、液中における気泡の残留が多い場合には、液内に第2紫外線源14の一部を浸漬することも可能である。なお、第2紫外線源14は、反応槽2の大きさあるいは処理能力に応じて複数個設けてもよい。また、図1のように円筒状の脱気槽3にあってはその中心部に設けることで、より均一に作用するとともに、特に気泡が集まり易い液面より上部に均一に作用し低減効果が高くなる。
また、従来気泡が残留すると反応槽2からの圧力によって気泡が吹き飛び、オゾンキラー17への水分混入し、その性能劣化の要因となるおそれがあったが、本装置のように気泡を低減することによって、こうした可能性を事前に防止することができる。
CODおよびBODを低減し気液分離した液体成分は、排水槽13に供出される一方、プロセス(9)に示すように、排気ラインに供出された気体成分は、通常、熱交換器15、ミストセパレータ16およびオゾンキラー17によって処理された後、清浄ガスとして排気される。
また、第2紫外線源14によって特定波長域の紫外線を上記排気ガスに照射することによって、オゾンを分解することができる。第2紫外線源14としては、250〜300nmの狭帯域の発光波長特性を有する紫外線源が好適であり、低圧水銀ランプやキセノンランプなどの紫外線ランプが挙げられ、これに光学フィルタあるいは同性能のガラス体をカバーすることで波長選択性を上げることが可能である。
このように紫外線源が有するオゾン分解機能を利用することによって、オゾンキラー17の負荷を大幅に軽減することができる。具体的に、本発明者が行った、紫外線によるオゾン分解実験の結果を図2に例示する。血液透過廃液にオゾンガスを供給して混合し、これに低圧水銀ランプによる紫外線照射を行った場合と行わなかった場合の排出される排ガス中のオゾン濃度を測定した結果、紫外線照射を行った場合、排ガス中のオゾンは90%以上という高い効率で分解し、ほとんど含まれていないことが明らかとなった。
ミストセパレータ16は、微小な水滴・飛沫を集合し排ガス中の水分を除く働きをし、オゾンキラー17はオゾンガスを分解するもので熱分解を利用する方法によって行うものでもよい。
上記のような構成を有する本装置では、薬剤を用いずに従来問題となっていた処理流路内における異物の発生を抑えることができる。また、活性汚泥槽を設置する場合のように広い空間を必要とせずに、CODおよびBODを有効に低減することも可能である。
プロセス(10)においては、排水槽13に供出された液体成分は、一部を液Bとして電磁弁18bを介して2次廃液に注入される。上述のように、こうした構成をとることによって、残留オゾンを含む処理済の溶液を活用し処理液の循環系を形成することができることから、廃液処理量の増減に伴う処理系への影響を軽減し、安定な処理系の制御が可能となる。
他方、液体成分の大部分は、溶解オゾンが分解される所定時間貯留され、その後排水される。このとき、廃液処理量あるいは液Bのオゾン濃度と供給量その他必要に応じて、排水槽13に清浄水(水道水あるいはRO排水(濃縮水))などを供給し、排液を希釈する。なお、使用する水は水道水、あるいはRO水を生成する際の濃縮水(通常は廃水として排出される)等でよく、必ずしも逆浸透膜(RO膜)などを用いて生成したRO水(ろ過水)などの比較的きれいな水を用いる必要はない。
図1には、水道水をオゾン発生器22および排気の冷却に用いた後に排水槽13に注入するとともに、RO排水(濃縮水)を排水槽13に注入する構成を例示している。通常は単に排水として処理されているRO排水(濃縮水)を有効に活用することで、本装置を含めた広い概念での人工透析システムの効率化・省資源化を適切に行い、システム全体のコンパクト化を可能としている。従って、現在使用されている外置き或いは埋設タイプの浄化槽に比較して、小型コンパクトで、今まで不可能であった室内設置が可能となり、中和剤・消臭財などの必要のなく、維持管理が容易となる。
以上は、主として透析治療中の排水あるいは透析準備中の排水を中心に述べたが、同様の技術は、上記に限定されるものでないことはいうまでもない。例えば、透析治療後のアルカリ洗浄中排水や透析治療後の酸洗浄中排水などにおいても適用可能である。
本発明に係る生物系廃液の処理装置の構成を例示する説明図 オゾンを含む排ガスに対する紫外線照射の効果を例示する説明図 従来の血液透析廃液の処理装置の構成を例示する説明図
符号の説明
1 タンク
2 反応槽
3 脱気槽
4 回収槽
5 ポンプ
6 ノズル
7 加圧ポンプ
10 エジェクタミキサ
11 第1紫外線源
13 排水槽
14 第2紫外線源
17 オゾンキラー

Claims (5)

  1. オゾンを用いて清浄処理する生物系廃液の処理装置において、前記廃液を貯留するタンクと、前記廃液とオゾンとが混合・反応する反応槽と、該反応槽からの処理物質を気液分離する脱気槽とを有し、前記反応槽の溶液内および脱気槽の気相部に紫外線源を配することを特徴とする生物系廃液の処理装置。
  2. オゾンを用いて清浄処理する生物系廃液の処理装置において、前記廃液を貯留するタンクと、前記廃液とオゾンとが混合・反応する反応槽と、該反応槽からの処理物質を気液分離する脱気槽とを有するとともに、前記廃液へのオゾンの混入を、前記タンク内でのノズルによる注入、タンクと反応槽の中間流路での注入、および反応槽直前における注入によって行うことを特徴とする生物系廃液の処理装置。
  3. 前記廃液の処理に際し、前記反応槽内部を加圧することを特徴とする請求項1または2記載の生物系廃液の処理装置。
  4. 前記廃液へのオゾンの混入を、タンクと反応槽の中間に設けられたエジェクタミキサによって行うことを特徴とする請求項1〜3のいずれかに記載の生物系廃液の処理装置。
  5. 前記脱気槽によって分離された溶液を、タンクと反応槽の中間流路から前記廃液に注入し、処理液の循環系を形成することを特徴とする請求項1〜4のいずれかに記載の生物系廃液の処理装置。
JP2004023525A 2004-01-30 2004-01-30 生物系廃液の処理装置 Pending JP2005211825A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2004023525A JP2005211825A (ja) 2004-01-30 2004-01-30 生物系廃液の処理装置

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2004023525A JP2005211825A (ja) 2004-01-30 2004-01-30 生物系廃液の処理装置

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JP2005211825A true JP2005211825A (ja) 2005-08-11

Family

ID=34906514

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2004023525A Pending JP2005211825A (ja) 2004-01-30 2004-01-30 生物系廃液の処理装置

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP2005211825A (ja)

Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2010075872A (ja) * 2008-09-26 2010-04-08 Sawatec Kk 排水処理方法および装置
JP2012071238A (ja) * 2010-09-28 2012-04-12 Takasago Thermal Eng Co Ltd オゾン供給装置
JP2021037467A (ja) * 2019-09-03 2021-03-11 株式会社アクア・ラボ 人工透析装置の廃液中和システム、人工透析装置の廃液中和方法

Cited By (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2010075872A (ja) * 2008-09-26 2010-04-08 Sawatec Kk 排水処理方法および装置
JP2012071238A (ja) * 2010-09-28 2012-04-12 Takasago Thermal Eng Co Ltd オゾン供給装置
JP2021037467A (ja) * 2019-09-03 2021-03-11 株式会社アクア・ラボ 人工透析装置の廃液中和システム、人工透析装置の廃液中和方法
JP7190705B2 (ja) 2019-09-03 2022-12-16 株式会社アクア・ラボ 人工透析装置の廃液中和システム、人工透析装置の廃液中和方法

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP5950790B2 (ja) 廃水処理方法およびシステム
US6132629A (en) Method and apparatus for continuous or intermittent supply of ozonated water
US20090250396A1 (en) Drainage water-treating method and drainage water-treating apparatus
US20090152193A1 (en) Drainage water-treating method and drainage water-treating apparatus
JP5808663B2 (ja) 廃水中の1,4−ジオキサンの処理方法及びその装置
KR101308686B1 (ko) 계면활성제 함유수의 처리방법 및 처리장치
WO1999033552A1 (fr) Melangeur vapeur/liquide et appareil d'epuration des eaux polluees utilisant ce melangeur
JP4984460B2 (ja) 分離膜の洗浄方法、ならびに有機性汚水処理装置
WO2005092397A1 (en) Dialyzing plant
JP4897255B2 (ja) 水処理装置及び方法
WO2000023383A1 (en) Method and apparatus for continuous or intermittent supply of ozonated water
JP2004174325A (ja) 水処理装置および水処理方法
JP3731806B2 (ja) 有機性排水の処理方法及び装置
JP2005211825A (ja) 生物系廃液の処理装置
JP6424807B2 (ja) 水処理システム、および水処理方法
JPH0671594B2 (ja) 水中の溶存酸素の除去方法および装置
JP5208397B2 (ja) 水処理方法及び水処理装置
JP2003334432A (ja) 気体溶解器及び水処理器それらを備えた水処理装置
JP5183538B2 (ja) 余剰汚泥減量装置
JPH08299971A (ja) 分離注入式オゾン接触方法
JP2011041868A (ja) 有機物含有水の処理方法及び装置
JPH04135694A (ja) 水処理装置
JP4025972B2 (ja) 排水の高度処理方法及び高度処理装置
JP2005118642A (ja) 水処理方法及び装置並びに水処理用エジェクタ
JP2003311282A (ja) 水処理方法およびその装置

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Effective date: 20060724

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

A711 Notification of change in applicant

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A712

Effective date: 20071012

RD03 Notification of appointment of power of attorney

Effective date: 20071016

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A7423

A521 Written amendment

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20071207

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20080422

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20090825

A02 Decision of refusal

Effective date: 20100105

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A02