JP2005211787A - 粉体の脱臭処理方法及び脱臭処理装置 - Google Patents

粉体の脱臭処理方法及び脱臭処理装置 Download PDF

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Abstract

【課題】 被塗装物の塗装の際に排出される塗料廃棄物としての塗料滓を、一般的な脱臭剤を用いることなく脱臭処理可能にする塗料廃棄物の脱臭処理方法及び脱臭装置を提供する。
【解決手段】 塗料滓が光触媒と共に投入口34より脱臭処理装置30内に投入されると、駆動装置35の駆動により投入された塗料滓と光触媒が撹拌されると共にブラックライト37が照射される。しかる後に、塗料滓及び光触媒は排出口36から第1スロープ38a上に排出されて塗料滓と光触媒とを分離して塗料滓を第1回収容器39aに収容する。一方、第1スロープ38a上に残留した光触媒は、第2スロープ38bにより第2回収容器39bに収容される。
【選択図】 図2

Description

本発明は、アセトアルデヒド等の炭化水素、あるいはアンモニアまたは硫化水素等の臭気物質を発生する粉体、特に自動車車体等の被塗装物を塗装する際に排出される塗料廃棄物等の粉体の脱臭処理方法及び脱臭処理装置に関する。
例えば、自動車車体の塗装工場における自動車車体の上塗り塗装は、塗装ブース内でスプレー塗装されるが、塗装工程において自動車車体に付着することなくオーバースプレーされた塗料は、塗装ブースの下部に設けられたピット内の循環水と共に沈殿槽に導かれ、時間の経過と共に沈殿して柔らかいケーキ状の固まりとなり、捕集されて塗料廃棄物として焼却される。さらに最近では、捕集された塗料廃棄物を自動車の材料へリサイクルすると共に工場のゼロエミッションの要請に応えるために、塗料廃棄物が乾燥された後に粉砕されて自動車の材料、例えばアスファルトシートや耐チッピング塗料等の配合剤等に使用されている。
塗装工程で捕集された塗料廃棄物は、未だ焼付け乾燥していない未反応状態、即ち未硬化状態であるため、再利用するための粉末化にあたっては加熱乾燥させて完全な反応生成物にしてから粉砕する必要がある。この塗料廃棄物を乾燥して粉末化する処理装置として、スクリュウ型乾燥装置、撹拌型乾燥装置、圧延型乾燥装置等が使用されている。
ところで、このような処理装置において塗料廃棄物を乾燥及び粉末化して再利用するに際し、処理後の塗料廃棄物中に強い臭気が残留しているため、自動車の材料へのリサイクル化を妨げる要因となっている。
塗料廃棄物中の臭気を取り除くために、活性炭等の吸着剤により塗料廃棄物を処理したり、塗料廃棄物の臭気成分を化学的に吸着させたり、塗料廃棄物の臭気成分を化学的な反応により分解する等の一般的な脱臭剤を使用して塗料廃棄物を脱臭処理することが知られている。なお、空気、水等の環境を浄化をする他に水中の有害物質を分解する場合等に光触媒を使用した触媒反応で処理することが知られている(特許文献1及び特許文献2参照)。
特開2000−325796 特開平09−299810号
しかしながら、一般的な脱臭剤による塗料廃棄物の脱臭処理は、塗料廃棄物の脱臭という点で効果的であるものの、脱臭処理するごとに使用される脱臭剤が消費されることになるため、コスト高の要因となっている。
ここで、本発明者等は、上述した光触媒を用いた触媒反応による処理に着目し、塗料廃棄物等の粉体(本発明では粒状体も含む)の脱臭にも光触媒を使用することについて、脱臭剤を用いることなく低コストで粉体の脱臭処理を可能にする実験及び研究を重ねることによって見出した。
従って、上記事情を鑑みなされた本発明の目的は、一般的な脱臭剤を用いることなく低コストで粉体の脱臭処理を可能にする粉体の脱臭処理方法及び脱臭処理装置を提供することにある。
上記目的を達成する請求項1に係る粉体の脱臭処理方法の発明は、脱水処理された粉体が光触媒と共に紫外線照射下で撹拌されて脱臭処理されることを特徴とする。
請求項2に記載の発明は、請求項1に記載の発明において、光触媒が二酸化チタンであることを特徴とする。
請求項3に記載の発明は、請求項1又は2に記載の発明において、光触媒が球形の担体に塗布されることを特徴とする。
請求項4に記載の発明は、請求項1〜3のいずれかに記載の発明において、粉体が被塗装物の塗装の際に排出される塗料廃棄物であることを特徴とする。
請求項5に記載の発明は、請求項4に記載の発明において、塗料廃棄物が、該塗料廃棄物に対して少なくとも15質量%の二酸化チタンと共に紫外線照射下で且つ室温〜80℃の温度条件で撹拌して脱臭処理されることを特徴とする。
請求項6に記載の塗料廃棄物の脱臭処理装置の発明は、被塗装物の塗装の際に排出される塗料廃棄物と光触媒とを撹拌する撹拌手段と、撹拌される塗料廃棄物及び光触媒に紫外線を照射する紫外線照射手段とを備えたことを特徴とする。
請求項1に記載の発明によると、脱水処理された粉体を光触媒と共に紫外線の照射下で撹拌することにより、撹拌の際に粉体と光触媒とを接触させて光触媒の酸化作用によって粉体の脱臭処理することが可能となるので、従来の脱臭剤を使用することなく粉体の脱臭処理が可能となる。さらに、使用される光触媒は再生可能であるため、従来の脱臭剤のように消耗することがないため、粉体の脱臭処理を低コストにて行うことが可能となる。
請求項2に記載の発明によると、光触媒として使用される二酸化チタンは非常に高い光触媒活性を有しているため、光触媒の使用量を低く抑えて粉体の脱臭処理を効率的に行うことができる。
請求項3に記載の発明によると、光触媒が球形の担体に塗布されることにより、担体の表面積を大きくして担体の単位体積又は単位質量あたりに塗布可能な光触媒量を多くすることができるため、粉体の更に円滑な脱臭処理が可能となる。
請求項4に記載の発明によると、粉体の具体的な例示として塗料廃棄物を示したものである。
請求項5に記載の発明によると、光触媒を塗料廃棄物に対して少なくとも15質量%使用して室温〜80℃の温度条件下で塗料廃棄物を脱臭処理したことにより、塗料廃棄物を極めて良好に脱臭処理可能となる。
請求項6に記載の発明によると、撹拌手段により塗料廃棄物と光触媒とを撹拌して接触させつつ紫外線照射手段により紫外線を照射する構成としたことにより、光触媒の酸化作用によって塗料廃棄物の脱臭処理することが可能となるので、従来の脱臭剤を使用することなく塗料廃棄物の脱臭処理が可能となる。さらに、使用される光触媒は再生可能であるため、従来の脱臭剤のように消耗することがないため、塗料廃棄物の脱臭処理を低コストにて行うことが可能となる。
以下、本発明の好適な実施の形態を粉体が塗料廃棄物の場合を例にして図1乃至図4を参照しつつ説明する。図1は、塗料廃棄物としての塗料滓の回収について説明する概略説明図である。
図1において、塗装ブース1で自動車車体等の被塗装物2に付着しなかった余剰の塗料ミストは、液供給樋3から溢れたブース循環水により水洗装置4のベンチュリー5でエアーと共に捕捉されて塗料ブース1から排出される。
本実施の形態では、塗装ブース1から排出される塗料粒子を含むブース循環水を第1分離槽6に収容する。第1分離槽6には、仕切り板7により分離して受け入れ槽6aと取り出し槽6bとを設け、受け入れ槽6aに、塗装ブース1から排出される塗料粒子を含むブース循環水を収容すると共に、薬剤添加手段8から、塗料粒子を細分化してその表面に水酸化物又は酸化物を吸着させて不粘着化を図る分散剤と、不粘着化された塗料粒子を高分子の架橋作用により凝集させる解凝集剤を有しない浮上剤とを添加し、これにより塗料粒子を強制的に分散浮上させる。
受け入れ槽6aで分散浮上した塗料粒子は、仕切り板7から取り出し槽6bにオーバーフローさせ、受け入れ槽6a内のブース循環水は、ブース循環水循環手段であるポンプ9により循環配管10を経て塗料ブース1内の液供給樋3に供給して循環使用する。
取り出し槽6bにオーバーフローした塗料粒子は、第1取り出し手段を構成する集積ピット11で洗浄水と共に集積して、ポンプ12により配管13を経て第2分離槽15に供給する。
第2分離槽15では、塗料粒子を加圧浮上させて塗料滓(塗料カス)と液分とに粗分離し、上層にある塗料滓を含む液は第2取り出し手段16により取り出して異物分離槽17に貯留し、下層にある液体(清澄水)は第1分離層6の取り出し槽6bに還流させる。
異物分離槽17では、貯留した塗料滓を含む液を撹拌手段である撹拌機18により撹拌し、その水面部分を異物除去手段であるスクレーパー19で掻き取って異物収容容器20に排出し、内部の塗料滓を含む液は第3取り出し手段であるポンプ21により配管22を経て、塗料滓分離手段である遠心分離機23に供給し、ここで遠心分離して固形分の塗料滓を塗料滓回収容器24で回収し、水分は第1分離層6の取り出し槽6bへ還流する。なお、本実施の形態で塗料滓回収容器24に回収される塗料滓は、アクリル・メラミンアルキッド樹脂を主成分として(80質量%以上含有)、水分、添加剤等を含んだ粉末状である。
次に、脱臭処理装置30について図2及び図3を参照しつつ説明する。図2は、本実施の形態における塗料滓の脱臭処理装置30の概要を示す正面図である。
塗料滓の脱臭処理が行われる脱臭処理装置30は、円筒状の下部ハウジング31及び上部ハウジング32が相互に対向するようにガラス蓋33を介して高さ方向に接続されている。
円筒状の下部ハウジング31は、底面31aと側壁31bにより内部に空間部31cを形成して中空であると共に上部ハウジング32方向に開放されて、ガラス蓋33等の光透過性蓋部により密閉される構成となっている。下部ハウジング31の側壁31b上部には、塗料滓及び光触媒を投入するための投入口34が形成されると共に底面31aには脱臭処理装置30を駆動するための駆動装置35と塗料滓及び光触媒を排出するための排出口36が配設されている。さらに下部ハウジング31には、内部を排気するために図示しないポンプ等の排気手段が設けられている。
下部ハウジング31内に形成される空間部31cに収納される撹拌槽40について説明する。図3(a)は、撹拌槽40の上面図、図3(b)は、図3(a)における矢印A方向より見た撹拌槽40の断面図である。
本実施の形態における撹拌槽40は、投入口34から投入された塗料滓及び光触媒を収容して撹拌ブレード等の撹拌翼により塗料滓及び光触媒が接触混合するように撹拌する円筒状の釜底部型容器であり、下部ハウジング31の円筒形状に対応して収納するため、撹拌槽40の底部及び側壁は、図3(a)に示すように半径方向で若干小さく形成されている。撹拌槽40の底部には、そのほぼ中心位置において所定の速度で回転自在な回転軸41が設置されている。
回転軸41は、下部ハウジング31の底面31aに配設されているモータ等の駆動装置35を駆動源とするように接続され、撹拌槽40内に投入される塗料滓及び光触媒を効果的に接触混合させるため、1〜5rpmの回転速度で回転駆動する。塗料滓及び光触媒の接触混合は、図3(b)に示すように回転軸41の高さ方向に所定間隔を有して半径方向に延設されている3枚の撹拌ブレード42により行われる。撹拌ブレード42等の撹拌翼の形状及び枚数については、投入される塗料滓の粘度等に応じて、アンカー、平羽根等の撹拌翼を使用すると共に、撹拌翼の枚数についても適宜増減することが可能である。
さらに撹拌槽40の側壁は、ボイラー等により加熱された温水を注入することにより撹拌槽40内の温度を昇温可能な図示しないジャケットとしての金属管により覆われている。
ガラス蓋33を介して下部ハウジング31に対向接続されている上部ハウジング32は、底面32aと側壁32bにより内部に空間部を形成して中空であると共に下部ハウジング31方向に開放されている。上部ハウジング32内に形成される空間部には、1.0〜2.0mw/cmの強度及び350〜410nmの波長範囲で照射可能なブラックライト37等の紫外線照射装置が収納されている。紫外線照射装置としてはブラックライトに限定されるものではなく、上記条件で照射可能であればハロゲンランプ、水銀灯等を用いることも可能である。
脱臭処理装置30の排出口36近傍には、所定のメッシュ径を有する篩として機能する第1スロープ38aが下流方向に傾斜を有するように配設され、その下側に第1回収容器39aが設けられている。第1スロープ38aにより、脱臭処理装置30の排出口36から排出される塗料滓と光触媒とを分離して、一方を第1回収容器39aに収容可能に構成している。本実施の形態において、篩のメッシュ径は、脱臭処理された塗料滓を通過するように設定して第1回収容器39aへ収容可能としている。なお、第1スロープ38aには、排出された塗料滓と光触媒の分離処理を促進するためにバイブレータ等の振動付与手段を設けることも可能である。
第1スロープ38aの下流側には、第2スロープ38bを介して第1スロープ38a上に残留した光触媒等の残留物を収容するための第2回収容器39bが設けられている。
次に、塗料滓の脱臭処理に使用される光触媒について説明する。図4は、塗料滓の脱臭処理に使用される光触媒の構造を模式的に示した概念図である。
一般に、光触媒に紫外線を照射すると光触媒中の電子が励起され、正孔と呼ばれる部位が生成する。正孔は非常に強力な酸化力を有するため、OHから電子を捕獲し、OHラジカルを生成する。このOHラジカルが本実施の形態における塗料滓の臭気成分等の有機物と反応し、酸化作用によって有機物を迅速に分解することができる。
このような光触媒として二酸化チタン、酸化タングステン、硫化亜鉛等の種々の光触媒活性を有する物質を使用することができる。特に優れた光触媒活性を有すると共に価格、安定性等を総合的に考慮して、二酸化チタンを使用するのが好ましい。二酸化チタンは、アナターゼ型とルチル型の結晶構造を有していることが知られており、光触媒活性の高いアナターゼ型の二酸化チタンを使用するのが好ましい。
光触媒は、その取り扱いや使用後の回収を容易にするため、球形、タブレット形、平板形等の所定の構造を有するシリカゲル、ゼオライト、セラミックス等の無機系担体に施されて担持及び固定化された状態で使用されるのが一般的である。取り扱いが容易であるという理由から、担体は球形であるのが好ましく、その平均粒径は0.1〜10mmの範囲であり、0.5〜5mmの範囲が好ましく、単位質量又は単位体積あたりの処理量を大きくするため1〜2mmの範囲が特に好ましい。
使用される光触媒の粒子形状についても任意に設定可能であるが、比表面積を大きくして触媒の使用量を低く抑えるという理由から、球形、円盤形又はタブレットとするのが好ましく、球形とするのが特に好ましい。光触媒粒子の平均粒径は、0.001〜0.05μmの範囲とするのが一般的である。粒径が0.001μm未満であると量子サイズ効果のため紫外線を利用できないという不都合が生じ、0.05μmを超えると触媒粒子の比表面積が減少することにより光触媒活性が低下するという不都合が生じる。光触媒の粒径は、0.003〜0.01μmの範囲が好ましい。
光触媒は、図4に示すように球形の担体50にシリカゾル等の無機系バインダーを使用することにより塗布されて光触媒担持層51を形成することによって調製される。例えば、光触媒をバインダーと共に水等の所定の溶媒に分散させ、この分散液をスプレー法等の一般的な方法によって担体50の表面に塗布することにより光触媒担持層51を形成する。光触媒の脱臭性能を向上させるために、活性炭等の吸着剤を混合して担体50に施すことも可能である。なお、光触媒の担体からの脱離を防止する処理、光触媒の性能向上のための処理等の必要な処理を適宜施すことが可能である。
次に、塗料廃棄物としての塗料滓の脱臭処理について説明する。以下において、塗料滓回収容器24に塗料滓が回収されたものとして説明する。
塗料廃棄物としての塗料滓は、前処理として、脱臭処理装置30に導入される前に塗料滓回収容器24に回収した塗料滓を所定の粒径にすべく粉砕処理が行われる。特に図示しないが、塗料滓を粉砕処理可能であればどのような粉砕処理手段を用いても良く、例えばスクリーンミル等の粉砕機が使用される。このような粉砕処理手段により、回収された塗料滓は1mm以下の粒径に粉砕処理されるのが一般的であり、担体50に施されている光触媒との分離処理を容易にするため500μm以下の粒径となるように粉砕処理されるのが好ましい。
粉砕処理された塗料滓は、脱臭処理装置30の投入口34より撹拌槽40内に光触媒と共に、又はそれぞれ別個に投入される。一回の脱臭処理で撹拌槽40内に投入される塗料滓の量は4〜5kgである。また、投入される光触媒の量は、塗料滓に対して少なくとも7質量%であり、少なくとも15質量%とするのが好ましい。光触媒の添加量を30質量%以上にすると分解生成物の影響の為か臭気質が悪化するため、15〜30質量%の範囲とするのが特に好ましい。
塗料滓及び光触媒が投入されると、駆動装置35により回転軸41が回転して撹拌ブレード42により塗料滓と光触媒との接触混合により撹拌が開始されると共にブラックライト37が照射される。必要により、ジャケット内に温水を注入して撹拌槽40内の温度を上昇させる。撹拌槽40内の温度は室温〜80℃の範囲に調節され、60℃に調節されるのが好ましい。塗料滓と光触媒の撹拌は0.5〜1時間行われる。
塗料滓と光触媒との撹拌後、撹拌槽40内の内容物は排出口36より第1スロープ38aに排出される。ここで篩としての第1スロープ38aにより、脱臭処理された塗料滓が第1回収容器39aに収容されると共に、主として光触媒と、篩を不通過の極少量の塗料滓及びその他の不純物が第1スロープ38a上に残留する。これらは、第1スロープ38a及び第2スロープ38bにより下流側の第2回収容器39bに収容される。
第2回収容器39bに所定量の光触媒が収容されると、不純物等が取り除かれた後、必要により光触媒の再生処理が施されて再び塗料滓の脱臭処理に使用される。一方、第1回収容器39aに収容された脱臭処理塗料滓は、アスファルトシート等の自動車の材料のリサイクル原料として使用される。
本実施の形態によると、撹拌槽40内において、塗料廃棄物としての塗料滓を光触媒と共にブラックライト37の照射下で接触混合させて撹拌したので、光触媒の酸化作用により塗料滓中に残留する臭気が分解されるため、一般的な脱臭剤を用いることなく塗料滓の脱臭処理が可能となる。さらに、光触媒は、所定回数使用後でも再生可能であるため、一般的な脱臭剤のようにすることなく半永久的に使用可能であり、塗料滓の脱臭処理を低コストで実現可能となる。
以下の実施例において本発明をさらに説明するが、これらの実施例により本発明が限定されるものではない。
<塗料滓の作製>
主成分としてアクリル・メラミンアルキッド樹脂を80質量%含む塗料滓の粉末を乾燥させて含水率2%以下とし、前処理として粒径が500μm以下となるように粉砕処理を施した。脱臭処理に使用される塗料滓の条件を、以下の表1に示す。
Figure 2005211787
<脱臭処理用予備試験>
脱臭処理装置での脱臭処理前に、簡易な予備試験にて最適な脱臭処理条件を調査した。その条件は、塗料滓と光触媒を撹拌する際に形成する混合物の山の斜面に光触媒が浮き上がり、その浮き上がった光触媒の面積が大きく且つ浮き上がり時間が長くなった状態を目視にて確認することにより決定された。各試験における処理時間は1時間とした。なお、以下の表2における臭気強度の数字は、その数字が大きくなるほど臭気が強いことを意味する。
Figure 2005211787
これらの予備試験から脱臭処理の最適な条件として、塗料滓に対して30質量%の光触媒を混合し、紫外線の照射下で且つ60℃の温度及び5rpmの撹拌速度条件にて撹拌することが見出された。
<塗料滓の脱臭処理>
3枚のブレード型撹拌翼を備える撹拌槽に、4kgの塗料滓及び1.2kgの光触媒を投入した。必要により、ジャケットに温水を注入して撹拌槽内の温度を60℃に上昇させることにより温度調節した。塗料滓及び光触媒の投入後、5rpmの回転速度で撹拌翼を回転させると共にブラックライト(波長:380nm、強度:1.7mw/cm)を照射した。撹拌中に撹拌槽内を排気しながら1時間撹拌処理を行った。撹拌処理後、塗料滓及び光触媒を撹拌槽から排出し、塗料滓と光触媒とを分離した。
比較のため、予備試験により得られた脱臭処理の最適条件に対して、処理時間、撹拌槽内の温度、投入する光触媒の量及び処理中の排気の有無の1つを変更して同様の脱臭処理を行った。処理条件の変更点及びその結果を以下の表3に示す。なお、以下の表3における臭気強度は3を基準とし、3+は3−より臭気が強いことを意味する。
Figure 2005211787
以上により、予備試験によって得られた撹拌条件は塗料滓の脱臭処理に最適であることが見出された。
<臭気評価>
自動車の室内部品である防音シートへのリサイクル化を図るため、実施例により脱臭処理された塗料滓及び脱臭処理されていない塗料滓をそれぞれ用いてリサイクルシートを作製し、臭気を評価した。
これによると、実施例により脱臭処理された塗料滓を用いて作製されたリサイクルシートは、脱臭処理されていないリサイクルシートと比較して、臭気が明らかに低減したことが確認された。さらに、実施例によるリサイクルシートは、塗料滓を用いずに作製したリサイクルシートの臭気よりも低減していることが確認された。
本実施例では、塗装滓の脱臭処理方法について実施例において具体的に述べたが、乾燥汚泥、乾燥処理済みの食品滓など、粉砕処理し粒径をある程度揃えた粉体の脱臭に利用することが可能であり、対象とする粉体を塗装滓に限定するものではない。
塗料滓の回収について説明する概略説明図である。 脱臭処理装置の概略説明図である。 (a)撹拌槽の平面図、(b)同じく矢印A方向から見た断面図である。 光触媒の構造を模式的に示した概念図である。
符号の説明
1 塗料ブース
2 被塗装物
24 塗料滓回収容器
30 脱臭処理装置
31 下部ハウジング
32 上部ハウジング
33 ガラス蓋
34 投入口
35 駆動装置
36 排出口
37 ブラックライト
38a 第1スロープ
38b 第2スロープ
39a 第1回収容器
39b 第2回収容器
40 撹拌槽
41 回転軸
42 撹拌ブレード
50 担体
51 光触媒担持層

Claims (6)

  1. 脱水処理された粉体が光触媒と共に紫外線照射下で撹拌されて脱臭処理されることを特徴とする粉体の脱臭処理方法。
  2. 前記光触媒が二酸化チタンであることを特徴とする請求項1に記載の粉体の脱臭処理方法。
  3. 前記光触媒が球形の担体に塗布されることを特徴とする請求項1又は2に記載の粉体の脱臭処理方法。
  4. 前記粉体が被塗装物の塗装の際に排出される塗料廃棄物であることを特徴とする請求項1〜3のいずれかに記載の粉体の脱臭処理方法
  5. 前記塗料廃棄物が、該塗料廃棄物に対して少なくとも15質量%の前記二酸化チタンと共に前記紫外線照射下で且つ室温〜80℃の温度条件で撹拌して脱臭処理されることを特徴とする請求項4に記載の粉体の脱臭処理方法。
  6. 被塗装物の塗装の際に排出される塗料廃棄物と光触媒とを撹拌する撹拌手段と、
    前記撹拌される塗料廃棄物及び光触媒に紫外線を照射する紫外線照射手段と、
    を備えたことを特徴とする前記請求項4又は5に記載の塗料廃棄物の脱臭処理方法に使用する粉体の脱臭処理装置。
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