JP2005194230A - 異型断面繊維を使用した支持体を有するテーピング型貼付剤 - Google Patents

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Abstract


【解決すべき課題】 指、手首、足首、首、肘、膝等にテーピングした場合でも重なり部位がすぐに捲れて剥がれてしまうことがなく、さらに、貼付後、剥離した場合であっても粘着面に繊維屑が付着しないため、再貼付時にも粘着力が維持される貼付剤を提供する。
【解決手段】 支持体と支持体裏面に形成された粘着剤層からなるテーピング型貼付剤であって、該粘着剤層の一部と支持体表面の少なくとも一部が重ね接着される部分を有し、前記支持体が異型断面繊維を含む不織布である、前記テーピング型貼付剤。
【選択図】なし

Description

本発明は貼付剤に関するものである。更に詳細には体、腰、腕、足、顔等に用いる含水貼付剤であり、適度なサイズに切ることにより指、手首、足首、首、肘、膝等にテーピングでき、重なり合っても容易に捲れて剥がれることがなく、再貼付が可能な化粧品用、医薬品用または医薬部外品用として、粘着剤層の一部が皮膚に接着し他部が支持体表面に接着することにより、皮膚上に固定されることを特徴とする貼付剤に関するものである。
従来より貼付剤には、腰痛、肩こり、打ち身、捻挫等の治療に用いるテープ剤やパップ剤、足、目等の体の一部の疲れを癒すために用いる冷却用シップ剤、顔や体の美容を目的としたシート状パック剤等が知られている。ポリアクリル酸、ポリアクリル酸塩、セルロース誘導体、多価アルコールおよび多価金属化合物からなる水性粘着剤組成物(たとえば、特許文献1参照。)、ヒアルロン酸ナトリウム、コンドロイチン硫酸ナトリウム、乳酸塩、ピロリドンカルボン酸、尿素、アロエエキスおよびシソ葉エキスから選ばれる保湿成分を配合してなる薬効成分を含まないパップ剤(たとえば、特許文献2参照。)、含水粘着剤層中の成分による清涼感等の付与効果が向上され、かつ使用性に優れる足の疲れやむくみ等の解消を目的とするフットケア用シート剤等(たとえば、特許文献3参照。)が開示されている。また、打ち身、捻挫等の患部を1回巻着して保護・固定しながら冷却効果や消炎鎮痛効果を発現させる薬物含有テーピングテープ(たとえば、特許文献4参照)、伸縮性を有するシート基材上に含水ゲル層を形成することにより、皮膚への貼着を改良した美肌または痩身用のシート状含水パック剤が開示されている(たとえば、特許文献5参照)。
さらに、粘着剤組成物の支持体表面への裏抜けやシミ出しを防止すべく、分割繊維を使用した支持体からなる貼付剤も開示される(たとえば、特許文献6および7)。
従来の貼付剤は皮膚への粘着性は良好な場合であっても、皮膚以外の面、例えば織布または不織布のような繊維面に対しては粘着性が悪く、あるいは、粘着性が良くても、1回剥離後は粘着剤が塗布されている面(以下粘着面と称する)に粘着面の背面(以下支持体表面と称する)の繊維が貼りつくなどして、再貼付の際の粘着力は著しく低下し、実質的に再貼付はできなかった。これと同様に、通常、薬物等を含む貼付剤は皮膚表面に貼付することを目的としており、皮膚に対する粘着性は十分であっても、貼付剤を重ね接着および/または包帯のように使用した場合の支持体表面に対する粘着性は乏しく、支持体が織布又は不織布で有る場合はなおさらである(なお、本明細書中では支持体の、粘着剤層を塗布していない面を「表面」または「支持体表面」といい、粘着剤層を塗布した面を粘着面という)。
しかし、例えば、貼付剤を適当なサイズに切ることにより指、手首、足首、首、肘、膝等にテーピングするような場合、皮膚に対する粘着性だけでは不十分であり、支持体表面に対する粘着性が良好で皮膚上に接着固定しやすく、重なり合っても容易に捲れて剥がれることのない貼付剤が望まれる。さらに、テーピングの際には、必ずしも一度でうまく貼りつけることができるとは限らず、やり直しの必要が生じることもあり、そのためには、貼付後、剥離した場合であっても初期の粘着力が衰えず、再貼付が可能な貼付剤が強く望まれる。
特公平3−16989号公報 特開平8−291057号公報 特開平10−279473号公報 特開2001−031563号公報 特開2000−72619号公報 特開平11−130664号公報 特開平11−246394号公報
従って、本発明の課題は、上記従来の問題点を解消し、指、手首、足首、首、肘、膝等にテーピングした場合でも重なり部位がすぐに捲れて剥がれてしまうことがなく、また、貼付後、剥離しても粘着面に繊維屑が付着することがなく、さらに再貼付時にも粘着力が維持される貼付剤を提供することにある。
本発明者らは、上記の課題を解決するために鋭意研究する中で、異型断面繊維を含む不織布を支持体として選択することにより、上記課題が一挙に解決できることを見いだし、さらに研究を進めた結果、本発明を完成するに至った。
即ち、本発明は、支持体と支持体裏面に形成された粘着剤層からなるテーピング型貼付剤であって、該粘着剤層の一部と支持体表面の少なくとも一部が重ね接着される部分を有し、前記支持体が異型断面繊維を含む不織布である、前記テーピング型貼付剤に関する。
また本発明は、異型断面繊維を含む不織布が、分割性繊維を水流絡合したものであって、該水流絡合時に該分割性繊維の少なくとも一部が分割してなるものである、前記テーピング型貼付剤に関する。
さらに本発明は、異型断面繊維の繊度が0.05〜1.0dtexである、前記テーピング型貼付剤に関する。
本発明は、分割性繊維が支持体に少なくとも70質量%含まれる、前記テーピング型貼付剤に関する。
また本発明は、異型断面繊維が分割性繊維の少なくとも50%が分割されてなる、前記テーピング型貼付剤に関する。
さらに本発明は、粘着剤層が保湿剤、水溶性高分子、水および架橋剤を配合してなる、前記テーピング型貼付剤に関する。
また本発明は、粘着剤層と支持体表面との初期粘着力が0.5N/50mm以上である、前記テーピング型貼付剤に関する。
さらにまた本発明は、粘着剤層と支持体表面との再貼付時粘着力が0.4N/50mm以上である、前記テーピング型貼付剤に関する。
本発明は、粘着剤層の一部が皮膚に粘着し、他部が自己の支持体表面に粘着する、すなわち、自己の支持体表面と粘着剤層とを重ねて貼付することができるテーピング型貼付剤において、支持体として異型断面繊維を含む不織布、特に分割性繊維を主体とする水流絡合によって得られる異型断面繊維を不織布において使用することにより、支持体表面から粘着剤層を剥離した際に、支持体表面の繊維の毛羽立ちが少なく、また前記粘着剤層に繊維屑がほとんど付着しないため、初期の粘着力が大幅に減少することがない、テーピング型貼付剤を提供するものである。
従って本発明は、支持体の表面上、即ち粘着剤層が積層された面と反対の面上に、さらに別の貼付剤を重ねて貼る、または同じ貼付剤を腕、足等にテーピングや包袋のごとく巻き付けて貼付したとしても、被着体としての支持体表面に対する粘着性が優れるため自在に貼着でき、さらに粘着面に繊維屑が付着せず、再貼付が可能であるといった優れた作用効果を奏するものである。特に粘着剤層と自己の支持体との初期粘着力が0.5N/50mm以上であると、重ね貼りや巻きつけて貼付する際の剥がれにくさに優れており、また、再貼付時粘着力が0.4N/50mm以上であれば再貼付した場合も非常に剥がれにくいものである。なお本明細書において初期粘着力とは粘着剤層と支持体とをはじめて貼付したときの粘着力であり、再貼付時粘着力とは1回貼付したものを剥離し、再び貼付したものの粘着力をいう。
本発明の貼付剤の支持体に用いる異型断面繊維は、異型断面を有するものであれば良く、異型断面とは繊維の長さ方向に垂直に切断した場合に、円形以外の断面形状を有するものをいう。例えば、これらは、異型金型を用いて直接紡糸する方法、複合繊維を熔解または分割する方法などによって得られるが、複合繊維を分割することにより異形断面繊維となるいわゆる分割性繊維が本発明においては好適に用いられる。
分割性繊維とは、2種類以上の樹脂成分を組み合わせて、各樹脂成分が繊維の長さ方向と略平行に配置されていると共に、異なる種類の樹脂成分が相互に接触するように放射型、菊花型、花弁型、オレンジカット型、多重バイメタル型などの断面形状に配置している繊維であって、分割処理によって個々の樹脂成分からなる円形以外の異型断面の繊維を発生させる繊維をいう。この分割性繊維を構成する樹脂成分としては、例えば、ポリアミド系樹脂(例えば、ナイロン6、ナイロン66など)、ポリエステル系樹脂(例えば、ポリエチレンテレフタレート、ポリブチレンテレフタレートなど)、ポリ塩化ビニリデン系樹脂、或いはポリオレフィン系樹脂(例えば、高密度ポリエチレン、中密度ポリエチレン、低密度ポリエチレン、直鎖状低密度ポリエチレン、エチレン共重合体、ポリプロピレン、プロピレン共重合体、ポリメチルペンテン、メチルペンテン共重合体など)などを挙げることができ、その組合せは特に限定するものではないが、ポリエステル系樹脂およびポリオレフィン系樹脂から選択すれば、ポリアミド系樹脂よりも耐薬品性が高いので薬剤に対して変質の恐れがなく好適である。特に2種類を組み合わせる場合はポリエステル系樹脂とポリプロピレン樹脂からなる分割性繊維である事が望ましい。このような分割性繊維は常法の溶融紡糸法により製造することができる。分割処理としては溶剤抽出などの化学的な処理やニードル、カレンダー、フラットプレスなどの物理的な処理で分割できればよいが、本発明においては水流の作用で分割できる繊維であれば、分割処理と絡合処理を同時に行えるので製造しやすく、圧力1〜30MPaの水流により分割可能であることが好ましい。
この分割性繊維の断面形状が、複数種類の樹脂成分が繊維断面円のほぼ中心から放射模様をなすように交互に扇形が並んだ放射型である場合、分割後には扇形断面の異型断面繊維が発生するが、この扇形の中心角が鋭角であると、支持体と粘着剤層との接着力を高める効果があり、中心角は45°以下、望ましくは30°以下、さらに望ましくは20°以下であることが望ましい。なお扇形の間に帯状の樹脂成分を挟んだようなオレンジカット型、扇形の一部が変形している菊花型、扇形の辺が曲線になっている花弁型の分割性繊維も、前記放射型の分割性繊維に準じ、分割後の異型断面繊維において、分割前の繊維断面円の中心に近い部分の角度が鋭角であることが望ましい。また分割性繊維の断面形状が、複数種類の樹脂成分を繊維断面円に縞模様をなすように層状に並べた多重バイメタル型である場合、分割後には略四辺形断面の異型断面繊維が発生するが、この略四辺形は扁平な形状のため、支持体と粘着剤層との接着力を高める効果がある。
分割性繊維の繊度は特に限定しないが、1dtex〜8dtexのものを使用することができる。分割後の異型断面繊維の繊度は分割性繊維の構成によって異なるが0.05dtex〜1.0dtexとなるものが望ましい。繊度が1.0dtex以下であれば貼付剤の粘着面との接触面積を保持することにより初期粘着力を高く保つことができ、また0.05dtex以上とすることで、貼付剤を貼付後、剥離した場合に異型断面繊維の一部が切断して粘着面に繊維屑が付着し、再貼付時粘着力の低下を防止することができる。さらに分割性繊維およびこれが分割された異型断面繊維の繊維長は30mm〜100mmのものを使用することが望ましい。
本発明の支持体は、前記分割性繊維の少なくとも一部が分割されて異型断面繊維となっていて、支持体表面と粘着剤層との粘着力が高いものである。異型断面繊維の発生により、水流絡合不織布を構成する繊維の繊度が細くなるだけでなく、断面が円形ではない繊維が混在することが粘着力に寄与していると考えられ、特に断面が扁平な繊維は、粘着剤層との粘着力が高まるのでより望ましい。
たとえば、分割性繊維の断面形状として好適なものを図1に示した。図中では2種類の樹脂成分からなる場合を模式的に示したが、それ以上の樹脂成分からなる場合も同様に考える。(a)の分割性繊維は横断面の中心部(中心又はその付近)から放射状に延びる直線で異なる樹脂成分が相互に接している横断面を有する複合繊維で、分割によってそれぞれの樹脂成分に分かれ、扇型の異型断面繊維が複数発生するのであるが、この扇型の中心角が鋭角であればあるほど、異型断面繊維が扁平となるので好ましい。また(b)の分割性繊維は、横断面の中心部(中心又はその付近)から放射状に延びる線が曲線であること以外は(a)と同じであり、分割によってそれぞれの樹脂成分に分かれ、略三角形および紡錘形の異型断面繊維が複数発生するのであるが、この場合も扇型に準じて、紡錘型の繊維に注目し、分割する前の繊維の中心に近い部分が鋭角であればあるほど、異型断面繊維が扁平となるので好ましい。また(c)の分割性繊維は、或る樹脂成分1がそれとは異なる放射線状の樹脂成分2によって扇型に分画されいているので、分割によってそれぞれの樹脂成分に分かれ、扇型および放射線型の異型断面繊維が発生するのであるが、このような繊維の場合も扇型の異型断面繊維に注目し、中心角が鋭角であればあるほど異型断面繊維が扁平になるので好ましい。これら(a)、(b)、(c)のような、横断面の中心部(中心又はその付近)から放射状に伸びる直線又は曲線で異なる樹脂成分が接している分割性繊維においては、扇型の中心角又は紡錘型の繊維中心に近い部分の角度が、鋭角、特に45°以下、望ましくは30°以下、さらに望ましくは20°以下のものが好適である。さらに本発明に好適な分割性繊維の断面形状の他の例を(d)に示したが、このように複数種類の樹脂成分が層状に積層されている横断面を有する多重バイメタル型断面の分割性繊維も、分割後には扁平な異型断面繊維が発生するので好適である。多重バイメタル型断面の分割性繊維の場合は、扇型の繊維は発生しないが、1つの樹脂成分の断面を略四辺形とみなして、最長の辺の長さを1としたときの高さの比率が、0.05〜0.6の範囲にあれば良く、0.1〜0.3であればより好適である。
分割性繊維は、本発明において分割して異型断面繊維になっているものと、全く未分割のものとが混在していても良く、未分割の分割繊維は分割繊維の50質量%未満好ましくは30質量%以下、より好ましくは20質量%以下であればよい。言い換えると、水流絡合不織布には分割性繊維の少なくとも50質量%は分割された異型断面繊維が含まれていることが望ましく、好ましくは70質量%以上、より好ましくは80質量%以上含まれることがよい。
分割性繊維以外の繊維は特に限定しないがポリエステル繊維、ポリプロピレン繊維、ポリエチレン繊維、ナイロン繊維、レ−ヨン繊維、ビニロン繊維、パルプなどを使用できる。
本発明の支持体の具体的な製造方法について以下に例示して説明するが、この製造方法に限定されるものではなく、分割性繊維の性質によって各種変形を行いうる。まず前記のような分割性繊維を主体とした配合、望ましくは分割性繊維70重量%、好適には80重量%以上、および分割性繊維以外の繊維を配合して、あるいは分割性繊維のみ100重量%で、カード法やエアレイ法などの公知の方法でウエブを作成する。乾式法により、前記の各構成繊維を実質的に均一に混合することができる。また、乾式法では、各構成繊維として繊維長が長いものを使用することができるので、水流絡合処理による絡合性に優れ、引張強度が高くなるので好ましい。つぎに該ウエブに対して水流絡合を行う。水流絡合処理の条件は、特に限定されるものではなく、通常用いられている条件、たとえば水圧1〜30MPaの水流で絡合すればよい。また、水流絡合処理は、1回である必要はなく、より高度に絡合させるために、必要であれば、2回以上実施することができる。また、水流絡合処理は、繊維ウェブの片面のみである必要はなく、両面を処理することもできる。その後ドライヤーなどで乾燥して水分を除去する。水流絡合処理によって分割性繊維は分割されて異型断面繊維が発生すると共に絡合され、水流絡合不織布が得られる。
なお本発明の支持体の目付は特に限定しないが、テーピングや包帯のごとく使用する際の巻きやすさなどから、30g/m〜150g/m程度であると使用しやすく、より好ましくは60g/m〜100g/mであるとよい。
本発明の貼付薬は支持体にこのような異型断面の繊維を用いるとともに粘着性に優れた粘着剤層を塗布することにより、貼付剤を構成する粘着剤が、かかる支持体表面に貼着された場合には十分な接着効果を示し、さらに粘着剤層を貼付後剥離した場合であっても、本発明の支持体は水流によって絡合されているため、構成繊維が高度に絡合していて繊維が抜けにくく、支持体表面の繊維の毛羽立ちが少なく、粘着面に繊維屑がほとんど付着することがない。すなわち、テーピングや包帯のごとく人体の一部、例えば腕、足等に本発明の貼付剤を巻いて貼付した場合には、捲れて剥がれたり、貼着部位から脱落したりすることを防ぐことが可能となり、かつ、使用者の意思にて剥離した場合には、改めて付着を試みた場合においても十分な粘着力を確保することが可能となる。
本発明にかかる包帯型貼付剤の粘着剤層の支持体表面上に対する粘着力は、次の方法によって測定される。
(サンプルの調製)
まず粘着剤面にフィルムが貼れている状態の貼付剤を50mm×100mmにカットしたものを少なくとも二枚一組で3組(計6枚)準備し、密封袋に入れて、恒温恒湿機(温度30℃、湿度65%)に一晩放置する。つぎに密封袋から貼付剤を取り出し、一組のうちの一方は粘着面にフィルムが貼られたまま(以下支持体サンプルと称する)、もう一方はフィルムを剥がし、薄葉紙を粘着面の長手方向片端から50mmの部分に貼り、測定時のつかみ部分とする(以下粘着剤サンプルと称する)。粘着剤サンプルの粘着面側を上にして水平な台に置き、その上に支持体サンプルの支持体側を下にして重ね、その上から2000gの鉄ローラーを約300mm/minの速さで一往復させて両サンプルを圧着したものを少なくとも3組作成する。圧着したサンプルを再び密封袋に入れ、恒温恒湿機(温度30℃、湿度65%)に5分放置してから以下の剥離試験を行う。
(初期粘着力)
支持体サンプルの表面に粘着剤サンプルが圧着されたもの1組を密封袋から取り出し、直ちににチャック間を50mmに設定した引張試験機(オリエンテック製 テンシロン)にて測定する。粘着剤サンプルで薄葉紙を貼っておいたつかみ部分を上チャックにセットし、支持体サンプルの粘着剤サンプルと粘着していないつかみ部分を下チャックにセットし、引張速度300mm/minで50mmを連続して剥離し、30%(7.5mm剥離)、65%(16.3mm剥離)、100%(25mm剥離)、135%(33.8mm剥離)。170%(42.5mm剥離)の5点での荷重を測定する。少なくとも3組のサンプルを測定し、計15点以上の数値を平均して初期粘着力とする。
(再貼付時粘着力)
初期粘着力を測定したサンプルを直ちにもとのように重ね、2000gの鉄ローラーを約300mm/minの速さで一往復させてサンプルを再圧着し、密封袋に入れ、恒温恒湿機(温度30℃、湿度65%)に5分放置してから、初期粘着力と同じように測定して、再貼付時粘着力とする。
本発明のテーピング型貼付剤は、前記の方法で測定される初期粘着力が0.5N/50mmであることが好ましく、より好ましくは0.6N/50mm以上である。また再貼付時粘着力が0.4N/50mmであることが好ましく、より好ましくは0.5N/50mm以上である。かかる範囲とすることで、包帯様使用で本発明の貼付剤を人体に貼付した場合に捲れて剥がれたり、脱落したりすることを防止することが可能となり、剥離後の再貼着も十分に確保することが可能となる。
初期粘着力を0.5N/50mm未満では、皮膚に貼付した際、使用者の意思に反して貼付剤の一部が剥離する傾向がある。再貼付時粘着力が0.4N/50mm未満では、剥離しやすく、再貼付して用いることができない恐れがある。
本発明の包帯型貼付剤は、貼付剤の支持体及び/又は粘着剤層に割線またはミシン目状等を設けて、貼付剤が適当な長さで切断し易くしてもよい。かかる切断線を有することにより、体形や貼付する部分に合わせて、適当な長さに使用者が自由に切断して使用することが可能となる。
更に本発明の貼付剤は、可撓性の支持体からなる基布上に粘着剤層を塗布して、この粘着剤層の表面に更に剥離性のフィルム若しくは紙で被覆することで製剤の安定性を保持することができる。また剥離性のフィルム若しくは紙については貼付しやすいように割線、ミシン目状等を設けて剥がしやすくて貼りやすい形状とすることができる。
支持体の色については特に限定されないが、製剤イメージに大きく影響を与え、使用感や肌の活性化感の向上につながるものであり、白色、肌色、黄色、赤色、橙色、緑色、青色、ピンク色、水色、茶色等が挙げられ、必要に応じ濃淡を調整したものが好ましい。
尚、本発明の貼付剤は前述した支持体および剥離性フィルムもしくは剥離紙を含めた下記なる基剤(粘着剤)より構成される。つまり、保湿剤、水、水溶性高分子、架橋剤、および防腐剤を含んでなる構成からなる。また、必要に応じ薬効成分、美肌成分、保湿成分、酸化防止剤、粘着付与剤、溶解剤、色素、香料、界面活性剤、紫外線吸収剤、無機充填剤およびpH調整剤等を配合できるものである。
保湿剤としては、グリコール類および/または多価アルコール類のいずれか単独あるいは組み合わせにより用いることができる。保湿剤の基剤全体量に占める配合量は1〜60質量%、好ましくは5〜55質量%、より好ましくは5〜50質量%である。製剤の粘着性や凝集性、使用前における保水性および保型性の低下やゲルの不均一化、作業性の低下および使用時の使用感の低下の防止のためには、保湿剤の配合量を1質量%以上とすることが望ましい。また製剤の粘着性や凝集性、使用前の保水性および保型性の維持、および作業性の低下や使用時の使用感の低下の防止の観点から、配合量が60質量%以下にすることが望ましい。
尚、保湿剤におけるグリコ−ル類は水溶性高分子、保湿成分、架橋剤、美肌成分、防腐剤等の分散・溶解剤あるいは可塑剤として用いられるとともに、水の放出性や揮散性を促進させることができる。
ここであげるグリコール類はポリエーテルの構造を有し、一般に用いられる低分子量の多価アルコールと比較して水酸基が少ないため親水性が劣るので、この性質を利用することにより、水を除いた基剤成分の臨界相対湿度を低下させることができ、使用時において、より多くの水を外部に放出することができる。その結果として肌に潤いを与え、また外部に水が揮散することにより気化熱を奪い、顔の火照りや炎症を抑えると同時に心地よい清涼感を与えるものである。また、粘度の温度依存性が小さく、製剤中に配合したときにも、環境変化に左右されない安定な保型性を示すことができる。ポリエーテルの構造を有するグリコール類としては、平均分子量が200〜600のポリエチレングリコールと平均分子量が500〜3000のポリプロピレングリコールが好ましく、これらの1種もしくは2種以上を配合し用いることができる。
また、保湿剤における多価アルコール類は水溶性高分子、保湿成分、架橋剤、美肌成分、防腐剤等の分散・溶解剤あるいは可塑剤として用いられるとともに、水の放出性や揮散性を抑制させることができる。ここであげる多価アルコール類は1分子中2〜3個の水酸基を持つ低分子量の多価アルコールであり、親水性に優れるので、水を除いた基剤成分の臨界相対湿度を向上させることができ、使用時において、水の放出や揮散を抑制することができる。多価アルコール類としては、プロピレングリコール、1,3−ブチレングリコールおよびグリセリンが好ましく、これらの1種もしくは2種以上を配合し用いることができる。これら保湿剤におけるグリコール類および/または多価アルコール類と水との配合バランスにより、肌に対する適度な保湿性と粘着性を与え、また貼付時の心地よい清涼感が得られ、剥離後の使用実感が著しく向上されるものである。
水としては、精製水や滅菌水、天然水が用いられる。水は水溶性高分子、保湿成分、架橋剤、防腐剤等の分散・溶解剤として働き、特に保湿剤であるグリコ−ル類および多価アルコールを製剤中均一に分散・溶解させるために重要である。更には、水自身も使用時および使用後の使用感を著しく向上させ、また保湿成分とともに皮膚へ移行し潤いやハリを与えるなどの効果をもたらすものである。このため水の配合量は20〜95質量%、好ましくは25〜90質量%、より好ましくは30〜85質量%と多量に添加する必要がある。多量の水を製剤中に含有させることにより製剤自体の相対湿度を高めることができ、使用時において多くの水を効率よく外部に排出することが可能となり、結果として肌に潤いを与え、また外部に水が揮散することにより気化熱を奪い、心地よい清涼感を与えることができる。製剤の粘着性や使用前における保水性の低下、作業性の低下および使用時における使用感の低下を防ぐために、水の配合量を20質量%以上とすることが望ましい。また、粘着性や凝集性の阻害、および使用前における保型性の低下の防止のために、配合量を95質量%以下とすることが望ましい。
水溶性高分子としては、ゼラチン、ポリアクリル酸またはその塩、あるいは部分中和物等が挙げられ、各々単独あるいは2種以上配合することにより使用することが出来る。ポリアクリル酸塩の塩類としては、ナトリウム、リチウム、カリウムなどの金属塩が好ましく、その平均重合度は1000〜100000のものが好適に用いられる。これら水溶性高分子の配合量としては3〜25質量%、好ましくは5〜20質量%、より好ましくは5〜15質量%において使用される。製剤の粘着性や凝集性、保型性、吸水能等の維持、および、膏体の不均一化、作業性の低下および使用感の低下の防止のために、配合量を3質量%以上とすることが望ましい。また、製剤の粘着性や凝集性、保型性の維持、および、製造中の過度の粘性上昇、膏体の不均一化、作業性および使用感の低下防止のために、配合量を25質量%以下とすることが望ましい。
架橋剤としては、水難溶性アルミニウム化合物や多官能性エポキシ化合物を単独で用いるか、または2種以上を配合することにより用いられる。水難溶性アルミニウム化合物としては、水酸化アルミニウム、水酸化アルミニウムゲル、含水ケイ酸アルミニウム、合成ケイ酸アルミニウム、カオリン、酢酸アルミニウム、乳酸アルミニウム、ステアリン酸アルミニウム、メタケイ酸アルミン酸マグネシウム、ケイ酸アルミン酸マグネシウムなどが挙げられ、これらの1種または2種以上を配合して用いることができる。水難溶性アルミニウム化合物を用いることにより、制酸作用による皮膚刺激性の抑制効果や微量のアルミニウムイオンによる皮膚収れん作用に加え、初期物性には充填剤としてゲルに適度な強度を与えると共に、経時変化でアルミニウムイオンが製剤内に溶出し、高分子の経時分解および高分子間共有結合架橋部の経時切断によるゲル強度の低下を補う機能を呈することができる。更にはpH調整によりそのアルミニウム溶出速度を制御することも可能である。
多官能エポキシ化合物としては、ポリエチレングリコールジグリシジルエーテル、エチレングリコールジグリシジルエーテル、グリセリンジグリシジルエーテル、グリセリントリグリシジルエーテル、プロピレングリコールジグリシジルエーテル、ポリグリセロールポリグリシジルエーテル、ソルビトールポリグリシジルエーテル、ソルビタンポリグリシジルエーテル、トリメチロールプロパンポリグリシジルエーテル、ペンタエリスリトールポリグリシジルエーテル、レゾルシノールジグリシジルエーテル、ネオペンチルグリコールジグリシジルエーテルなどが挙げられる。これら多官能性エポキシ化合物の1種もしくは2種以上を配合し用いることができる。多官能性エポキシ化合物を用いることにより、優れた吸水能と保型性を得ることができ、カルボキシル基、アミノ基または水酸基等を有する水溶性高分子と効率よく共有結合を生起し、ゲル強度を高めることができる。
これら架橋剤の配合量としては0.001〜20質量%、好ましくは0.005〜15質量%、より好ましくは0.01〜10質量%において使用される。製剤の凝集性や保型性、吸水能の低下、製剤物性の経時安定性の低下、作業性の低下、肌への安全性の低下および使用感の低下防止の観点から、配合量を0.001質量%以上とすることが望ましい。また、粘着性、凝集性、保型性、製造中における過度の粘度増加、ゲル化による膏体の不均一化、作業性の低下、肌への安全性の低下および使用感の低下防止のために、配合量を20質量%以下とすることが望ましい。
防腐剤としては、メチルパラベンやエチルパラベンなどのプロピルパラベンパラオキシ安息香酸エステル、1,2−ペンタンジオール、安息香酸、安息香酸塩、サリチル酸塩、ソルビン酸、ソルビン酸塩、デヒドロ酢酸塩、4−イソプロピル−3−メチルフェノール、2−イソプロピル−5−メチルフェノール、フェノール、ヒノキチオール、クレゾール、2,4,4’−トリクロロ−2’−ヒドロキシジフェニルエーテル、3,4,4’−トリクロロカルバニド、クロロブタノール、塩化ベンザルコニウム、塩化ベンゼトニウム等が挙げられ、これらの1種もしくは2種以上を配合して用いることができる。これらの中でもパラオキシ安息香酸エステルが好ましい。配合量としては、0.005〜10質量%、好ましくは0.01〜5質量%、より好ましくは0.01〜1質量%において使用される。保存中にカビや菌の発生による製剤の腐敗、使用時および使用後の使用感の低下を防止するために、配合量は0.005質量%以上とすることが望まれる。また、製剤における粘着性、凝集性の微妙な変化、使用感における刺激や防腐剤臭による不快感等の防止のために、配合量が1質量%以下とすることが望ましい。
本発明の貼付剤は、上記の基剤成分に加えて、貼付剤の用途に応じ従来公知である薬効成分、美肌成分、保湿成分、酸化防止剤、粘着付与剤、溶解剤、色素、香料、界面活性剤、紫外線吸収剤、無機充填剤およびpH調整剤等を適宜適量配合することができる。
薬効成分としては経皮吸収可能な薬物であれば特に制限されるものではなく、例えばプレドニゾロン、デキサメタゾン、ヒドロコルチゾン、フルオシノロンアセトニド、吉草酸ベタメタゾン、ジプロピオン酸ベタメタゾン、酪酸クロベタゾン、コハク酸プレドニゾロン等のステロイド系抗炎症剤、サリチル酸メチル、サリチル酸グリコール、インドメタシン、ケトプロフェン、ジクロフェナク、イブプロフェン、フルルビプロフェン、フェルビナク、ケトロラク、ロキソプロフェン、スプロフェン、プラノプロフェン、チアプロフェン、フルフェナム酸、テニダップ、アスピリン、アクタリット、ミゾリビン、オキサプロジン、モフェゾラク、エトドラク、オーラノフィン、インドメタシンファネルシル、ピロキシカム等の非ステロイド系抗炎症剤およびそのエステル誘導体、トラニラスト、アゼラスチン、ケトチフェン、イブジラスト、オキサトミド、エメダスチン、エピナスチン等の抗アレルギー剤、ジフェンヒドラミン、クロルフェニラミン、プロメタジン、トリペレナミン等の抗ヒスタミン剤、クロルプロマジン、ニトラゼパム、ジアゼパム、フェノパルビタール、レセルピン等の中枢神経作用薬、インシュリン、テストステロン、ノルエチステロン、メチルテストステロン、プロゲステロン、エストラジオール等のホルモン剤、クロニジン、レセルピン、硫酸グアネチジン、エホニジピン、アルプレノロール、ニフェジピン等の抗高血圧症剤、ジギトキシン、ジゴキシン等の強心剤、塩酸プロプラノロール、塩酸プロカインアミド、アジマリン、
ピンドロール、塩酸ツロブテロール等の抗不整脈用剤、ニトログリセリン、硝酸イソソルビド、塩酸パパベリン、ニフェジピン、ジルチアゼム、ニコランジル等の冠血管拡張剤、リドカイン、プロカイン、塩酸プロカイン、ベンゾカイン、テトラカイン等の局所麻酔剤、モルヒネ、アスピリン、コデイン、アセトアニリド、アミノピリン等の鎮痛剤、チザニジン、エペリゾン、トルペリゾン、イナペリゾン、ダントロレン等の筋弛緩剤、アセトフェニルアミン、ニトロフラゾン、ペンタマイシン、ナフチオメート、ミコナゾール、オモコナゾール、クロトリマゾール、塩酸ブテナフィン等の抗真菌剤、5−フルオロウラシル、ブスルファン、アクチノマイシン、プレオマイシン、マイトマイシン等の抗悪性腫瘍剤、塩酸テロリジン、塩酸オキシブチニン等の尿失禁症剤、ニトラゼパム、メプロバメート等の抗てんかん剤、クロルゾキサゾン、レポドパ、アマンタジン、塩酸セレギリン、
塩酸ラノラジン、塩酸ロピニロール等の抗パーキンソン剤、グラニセトロン、アザセトロン、オンダンセトロン、ラモセトロン等の制吐剤、オキシブチン等の頻尿治療剤、ニフェジピン等のCa拮抗剤、フェンタニール、モルヒネ、イミビラミン等の向精神薬、ジフェニドール、ベタヒスチン等の抗めまい剤、ベンゾチアゼピン等の心臓・血管系薬剤、ケトチフェン、ツロブテロール、トラニラスト等の鎮咳去痰剤、ビンポセチン、ニセルゴリン、ニコランジル、マレイン酸クレンチアゼム、塩酸ファスジル、塩酸ベニジピン、塩酸エホニジピン等の脳循環改善剤、ドコサヘキサエン酸、塩酸ビンコナート、フマル酸ネブラセタム等の脳血管性痴呆剤、塩酸ドネペジル、塩酸アミリジン、塩酸メマンチン等のアルツハイマー治療剤、ルーティイナイジングホルモン−リリージングホルモン、サイロトロビンリリージングホルモン等のポリペプチド系ホルモン剤、ポリサッカライド類、オーラノフィン、ロベンザリット等の免疫調節剤、ウルソデスオキシコール酸等の利胆剤、ヒドロフルメチアジド等の利尿剤、トルブタミド等の糖尿病用剤、コルヒチン等の痛風治療剤、ニコチン等の禁煙補助剤、更にはl−メントール、dl−メントール等のメントール類、ビタミンEなどのビタミン類、プロスタグランジン類、興奮覚醒剤、催眠鎮静剤、自律神経用剤、末梢血管拡張剤等の薬物があげられる。
美肌成分としてはアラントイン、グリチルリチン酸、酵母エキス、海水乾燥物、塩、無水カフェイン、グリチルリチン酸ジカリウム、パパイン酵素、L−アルギニン、アルブチン、フラボノイド、コラーゲン、ヨーグルトエキス、レシチン、エラグ酸、アミノ酸類、コウジ酸、タンパク質、糖類、ホルモン類、水溶性プラセンタエキス等の胎盤抽出物、シルクあるいはシルク抽出物、またはアロエ、ヘチマおよびカンゾウ等の各種生薬からの抽出成分、またはアシタバエキス、アスパラサスリネアリスエキス、アセンヤクエキス、アボガドエキス、アマチャエキス、アマチャヅルエキス、アルテアエキス、アルニカエキス、アルモンドエキス、アロエエキス、アンソッコウエキス、イザヨイバラエキス、イタドリエキス、イチョウエキス、イラクサエキス、イリス根エキス、ウーロン茶エキス、ウイキョウエキス、ウコンエキス、エイジツエキス、エゾウコギエキス、エチナシ葉エキス、エンドウエキス、オウゴンエキス、オウバクエキス、オウレンエキス、オオアザミエキス、オオバナサルスベリエキス、オオムギエキス、オオムギ発酵エキス、オクラエキス、オトギリソウエキス、オドリコソウエキス、オノニスエキス、オランダカラシエキス、オレンジエキス、オレンジフラワー水、海藻エキス、カキタンニン、カッコンエキス、カノコソウエキス、
ガマエキス、カモミラエキス、カモミラ水、カラスムギエキス、カリンエキス、カロットエキス、カワラヨモギエキス、カンゾウ抽出液、キイチゴエキス、ギンナンエキス、バナバ茶エキス、エンジュエキス、ソバエキス、ネロリエキス、モクレンエキス、セイヨウニワトコエキス、ハイビスカスエキス、コケモモエキス、タラエキス、グァバフェノン、クジン、ノゲイトウ、ムクナエキス、メロスリアエキス、ユリ球根エキス、ラズベリーエキス、ルムプヤン、グリーンティーエキス、アップルフェノン、トウキエキス、アプリコットエキス、ティートリーエキス、ピーチエキス、マカデミアオイル、アーモンドオイル、キウイエキス、キナエキス、キューカンバーエキス、キョウニンエキス、クインスシードエキス、クチナシエキス、クマザサエキス、クミンエキス、クララエキス、クルミ殻エキス、グレープフルーツエキス、クレマティスエキス、クロレラエキス、クワエキス、
クワ葉エキス、ケイケットウエキス、ケイヒエキス、ゲンチアナエキス、ゲンノショウコエキス、ケンポナシエキス、コーヒーエキス、紅茶エキス、コウホネエキス、ゴボウエキス、コムギ胚芽エキス、コメヌカエキス、コメヌカ発酵エキス、コンフリーエキス、サイシンエキス、サフランエキス、サボンソウエキス、サンザシエキス、サンショウエキス、シイタケエキス、ジオウエキス、シコンエキス、シソエキス、シナノキエキス、シモツケソウエキス、シャクヤクエキス、ジュズダマエキス、ショウキョウエキス、ショウブ根エキス、シラカバエキス、シラカバ樹液、スイカズラエキス、スギナエキス、ステビアエキス、セージエキス、セージ水、セイヨウキズタエキス、セイヨウサンザシエキス、セイヨウニワトコエキス、セイヨウネズエキス、セイヨウノコギリソウエキス、セイヨウハッカエキス、ゼニアオイエキス、セロリエキス、センキュウエキス、センキュウ水センブリエキス、ダイズエキス、タイソウエキス、タイムエキス、チャエキス、チャ実エキス、チョウジエキス、チョレイエキス、チンピエキス、ツバキエキス、ツボクサエキス、デュークエキス、テルミナリアエキス、テンチャエキス、トウガシエキス、トウキエキス、トウキンセンカエキス、トウキ水、冬虫夏草エキス、トウニンエキス、トウヒエキス、トウモロコシエキス、ドクダミエキス、トマトエキス、トルメンチラエキス、納豆エキス、ニンジンエキス、ニンニクエキス、ノバラエキス、バクガエキス、バクガ根エキス、バクモンドウエキス、パセリエキス、蒸留ハッカ水、ハマナシエキス、ハマメリスエキス、ハマメリス抽出液、バラエキス、パリエタリアエキス、ヒキオコシエキス、ヒノキ水、ビャクダンエキス、ビワ葉エキス、フキタンポポエキス、ブクリョウエキス、ブッチャーブルームエキス、ブドウエキス、ブドウ水、ブドウ葉エキス、ブナエキス、プルーンエキス、ヘイフラワーエキス、ヘチマエキス、ヘチマ水、ベニバナエキス、ボタンエキス、ホップエキス、マツエキス、マツリカエキス、マリアアザミエキス、マロニエエキス、ムクロジエキス、ムラサキセンブリエキス、ムラヤコエンジーエキス、メリッサエキス、メリロートエキス、モモ葉エキス、モヤシエキス、ヤグルマギクエキス、ヤグルマキク水、ユーカリエキス、ユーカリ水、ユキノシタエキス、ユズエキス、ユリエキス、ヨクイニンエキス、ヨモギエキス、ヨモギ水、
ラベンダーエキス、ラベンダー水、藍藻エキス、緑茶エキス、リンゴエキス、リンゴ水、レイシエキス、レタスエキス、レモンエキス、レンゲソウエキス、ローズマリーエキス、ローズマリー水、ローズ水、ローマカミツレエキス、ロッグウッドエキス、ワレモコウエキス等の植物性抽出物、またはビタミンA、ビタミンC、ビタミンDおよびその他のビタミン類やアスコルビン酸リン酸マグネシウム、アスコルビン酸リン酸ナトリウム、アスコルビン酸−2−グルコシド等のビタミンC誘導体等があげられる。あるいは塩酸ジフェンヒドラミン、サリチル酸ジフェンヒドラミン、タンニン酸ジフェンヒドラミン、塩酸トリプロリジン、メキタジン、マレイン酸クロルフェニラミン、d−マレイン酸クロルフェニラミン、フマル酸クレマスチン、塩酸プロメタジン、トラニラスト、クロモグリク酸ナトリウム、ケトチフェン、アリルスルファターゼB、ブフェキサマック、ベンダザック、フルフェナム酸ブチルおよび2−ピリジンメチルメフェナム酸、5,6−デヒドロアラキドン酸、5,6−メタノ−LTA4、エスクレチン、ユーパチリン、4−デメチルユーパチリン、カフェイン酸、ベノキサプロフェン等の美白作用を有する薬物があげられ、1種または2種以上配合することができる。
保湿成分としてはサクシニルケフィラン水溶液、アセチルケフィラン水溶液、マレイルケフィラン水溶液、麦芽根エキス、エイジツエキス、オレンジエキス、オレンジ果汁、キイチゴエキス、キウイエキス、キューカンバーエキス、クチナシエキス、グレ−プフル−ツエキス、サンザシエキス、サンショウエキス、セイヨウサンザシエキス、セイヨウネズエキス、タイソウエキス、ナツメエキス、デュークエキス、トマトエキス、ブドウエキス、ヘチマエキス、ライム果汁、リンゴエキス、リンゴ果汁、レモンエキス、レモン果汁、シソエキス、ソウハクヒエキス、アルテア、マロニエエキス、ボタンピエキス、ハトムギエキス、オリーブオイル、オリゴメール、キチン、キトサン、小麦胚芽エキス、米ヌカエキス、タイソウ、ヒアルロン酸、ビタミンA、ホホバオイル、ホワイトルピン、リノール酸、クインスシードエキス、ローヤルゼリー、バラエキス、カミツレエキス、アロエベラ、ニンジンエキス、β−カロチン、アカブドウエキス、メリッサエキス、スクワラン、シルクプロテイン、コラーゲン、ヒアルロン酸ソーダ、バイオヒアルロン酸ソーダ、トレハロース、レイシエキス、紅茶エキス、クロレラエキス、酵母エキス、大豆エキス、ニンニクエキス、ヨモギエキス、アロエエキス、海藻抽出液、トリメチルグリシン、ソルビトール等の糖類、L−プロリン、ピロリドンカルボン酸ソーダ等の天然保湿因子等を1種または2種以上配合することができる。また、フルーツエキス(果汁)類は香料としての作用効果も有するものである。
酸化防止剤としてはアスコルビン酸、没食子酸プロピル、ブチルヒドロキシアニソール、ジブチルヒドロキシトルエン、ノルジヒドログアヤレチン酸、トコフェロール、酢酸トコフェロール、天然ビタミンE等を配合することができる。
粘着付与剤としてはカゼイン、プルラン、寒天、デキストラン、アルギン酸ソーダ、可溶性デンプン、カルボキシデンプン、デキストリン、カルボキシメチルセルロース、カルボキシメチルセルロースナトリウム、メチルセルロース、エチルセルロース、ヒドロキシエチルセルロース、ポリビニルアルコール部分ケン化物を含むポリビニルアルコール、ポリエチレンオキサイド、ポリアクリルアミド、ポリアクリル酸、ポリビニルピロリドン、カルボキシビニルポリマー、ポリビニルエーテル、ポリマレイン酸共重合体、メトキシエチレン無水マレイン酸共重合体、イソブチレン無水マレイン酸共重合体、ポリエチレンイミン、ヒドロキシプロピルメチルセルロース、キサンタンガム、N−ビニルアセトアミド等を配合できる。
溶解剤としてはベンジルアルコール、ピロチオデカン、ハッカ油、ミリスチン酸イソプロピル、クロタミトン等を配合できる。
色素としては赤色2号(アマランス)、赤色3号(エリスロシン)、赤色102号(ニューコクシン)、赤色104号の(1)(フロキシンB)、赤色105号の(1)(ローズベンガル)、赤色106号(アシッドレッド)、黄色4号(タートラジン)、黄色5号(サンセットエローFCF)、緑色3号(ファストグリーンFCF)、青色1号(ブリリアントブルーFCF)、青色2号(インジゴカルミン)等の法定色素を配合できる。特に色素については限定されないが、製剤イメージに大きく影響を与え、使用感や肌の活性化感の向上につながるものである。
界面活性剤としてはジオクチルスルホコハク酸ナトリウム、アルキルサルフェート塩、2−エチルヘキシルアルキル硫酸エステルナトリウム塩、ノルマルドデシルベンゼンスルホン酸ナトリウム等の陰イオン界面活性剤、ヘキサデシルトリメチルアンモニウムクロライド、オクタデシルジメチルベンジルアンモニウムクロライド、ポリオキシエチレンドデシルモノメチルアンモニウムクロライド等の陽イオン界面活性剤、ポリオキシエチレンステアリルエーテル、ポリオキシエチレントリデシルエーテル、ポリオキシエチレンノニルフェニルエーテル、ポリオキシエチレンオクチルフェニルエーテル、ポリオキシエチレンモノステアレート、ソルビタンモノステアレート、ソルビタンモノパルミネート、ソルビタンセスキオレエート、ポリオキシエチレンソルビタンモノラウレート、ポリオキシエチレンソルビタンモノオレエート、グリセロールモノステアレート、ポリグリセリン脂肪酸エステル、ポリオキシエチレンオクタデシルアミン、ポリオキシエチレン硬化ヒマシ油等の非イオン界面活性剤が配合できる。
紫外線吸収剤としてはパラアミノ安息香酸、パラアミノ安息香酸エステル、パラジメチルアミノ安息香酸アミル、サリチル酸エステル、アントラニル酸メンチル、ウンベリフェロン、エスクリン、ケイ皮酸ベンジル、シノキサート、グアイアズレン、ウロカニン酸、2−(2−ヒドロキシ−5−メチルフェニル)ベンゾトリアゾール、4−メトキシベンゾフェノン、2−ヒドロキシ−4−メトキシベンゾフェノン、ジオキシベンゾン、オクタベンゾン、ジヒドロキシジメトキシベンゾフェノン、スリソベンゾン、ベンゾレソルシノール、オクチルジメチルパラアミノベンゾエート、エチルヘキシルパラメトキシサイナメート等を配合できる。
無機充填剤としては酸化チタン、タルク、酸化亜鉛、含水シリカ、炭酸マグネシウム、リン酸水素カルシウム、ケイ酸マグネシウム、ケイソウ土、無水ケイ酸、ベントナイト等を配合できる。
pH調整剤としては酢酸、蟻酸、乳酸、酒石酸、シュウ酸、安息香酸、グリコール酸、リンゴ酸、クエン酸、塩酸、硝酸、硫酸、水酸化ナトリウム、水酸化カリウム、メチルアミン、エチルアミン、プロピルアミン、ジメチルアミン、ジエチルアミン、ジプロピルアミン、トリメチルアミン、トリエチルアミン、トリプロピルアミン、モノメタノールアミン、モノエタノールアミン、モノプロパノールアミン、ジメタノールアミン、ジエタノールアミン、ジプロパノールアミン、トリメタノールアミン、トリエタノールアミン、トリプロパノールアミン、クエン酸バッファー、リン酸バッファー、グリシンバッファー、酢酸バッファーその他緩衝液等が配合できる。
前述の各成分を適宜適量配合した基剤のpH値は皮膚に刺激を与えないように配慮することが望まれ、基剤のpHが3〜9、より好ましくは4〜8の範囲であることが好ましい。
本発明の貼付剤の製造方法としては、撹拌機中で前述した成分を均一に混合および/または溶解し、これを非染色または染色した前述の支持体上に展延し、その上から剥離紙を貼着して適宜所定の形状に裁断するものである。すなわち、体や顔の部分的な箇所に用いることを目的として、胸用、背中用、腕用、足用、腰用、肩用、肘膝用、首用、指用、手首用、足首用、首用、顔用、鼻用、目もと用等のように目的の部位にうまく適用できる形状に加工することができる。尚、本発明の貼付剤は、保存中の汚染、揮発性物質の蒸散等による効果の減少等を防止する意味から、使用時まで密封性の袋または容器に保存しておくことが望ましい。
以下本発明の貼付剤について、実施例および試験例によって更に詳しく説明するが、これらは本発明を何ら限定するものではない。
(実施例1)
(支持体)
分割性繊維としてポリエステルとポリプロピレンが繊維断面円のほぼ中心から放射模様をなすように交互に20個の扇形が並んだ放射型の繊維(繊度3.3dtex、繊維長51mm)を準備した。扇形の中心角は約18°の鋭角であった。この繊維を100重量%配合してカード方式にてウエブを作成し、水圧9MPaの水流で絡合し、その後反転させて9MPaの水流で、もう1回反転させて14MPaの水流で絡合し、130℃のドライヤーで乾燥して、目付80g/mの水流絡合不織布である支持体を得た。この支持体の断面を電子顕微鏡で観察したところ、分割性繊維が分割して繊度0.1〜0.2dtexの扇型の異型断面繊維が発生していることが確認でき、分割性繊維で全く分割していないものは20質量%以下であった。
(粘着剤)
精製水79.02質量%、ゼラチン0.5質量%、メチルパラベン0.2質量%、プロピルパラベン0.05重量%、プロピレングリコール5質量%、グリセリン5質量%、エチレングリコールジグリシジルエーテル0.02質量%、ポリアクリル酸部分中和物5質量%、グリチルリチン酸ジカリウム0.1質量%、酢酸トコフェロール0.1質量%、酢酸アルミニウム0.01質量%、合成ケイ酸アルミニウム5質量%を均一に分散・溶解するまで攪拌した。次に、これを714g/mの割合になるように支持体上に展延し、フィルムを貼着した。その後、5cm×20cmに裁断し、貼付剤を得た。
(実施例2)
(支持体)
実施例1と同じ分割性繊維を70質量%、断面円形のポリエステル繊維(繊度1.45dtex、繊維長38mm)を30質量%配合した以外は実施例1と同様にして目付80g/mの水流絡合不織布である支持体を得た。この支持体の断面を電子顕微鏡で観察したところ、分割性繊維が分割して繊度0.1〜0.2dtexの扇型の異型断面繊維が発生していることが確認でき、分割性繊維で全く分割していないものは20質量%以下であった。
(粘着剤)
実施例1と同様の粘着剤を支持体上に展延して貼付剤を得た。
(比較例1)
(支持体)
断面円形のポリエステル繊維(繊度2.2dtex、繊維長51mm)を100質量%配合した以外は実施例1と同様にして断面円形のポリエステル繊維が絡合した、目付80g/mの水流絡合不織布である支持体を得た。
(粘着剤)
実施例1と同様の粘着剤を支持体上に展延して貼付剤を得た。
(比較例2)
(支持体)
ポリエステルと変性ポリエステルがサイドバイサイド型に紡糸された断面円形の潜在巻縮性繊維(繊度2.2dtex、繊維長51mm)を100質量%配合し、カード方式にてウエブを作成し、50本/cmの針密度でニードルパンチを行い、その後190℃のドライヤーにて熱収縮させて、目付100g/mのニードルパンチ不織布である伸縮性のある支持体を得た。
(粘着剤)
実施例1と同様の粘着剤を支持体上に展延して貼付剤を得た。
(試験例)
(サンプルの調製)
実施例1、2および比較例1、2で得られた貼付剤を50mm×100mmにカットしたものを各6枚ずつ準備し、密着袋に入れて、恒温恒湿機(温度30℃、湿度65%)に一晩放置した。つぎに密封袋から貼付剤を取り出し、3枚(支持体サンプル)は粘着面にフィルムが貼られたまま、他の3枚(粘着剤サンプル)はフィルムを剥がし、薄葉紙を粘着面の長手方向片端から50mmの部分に貼り、測定時のつかみ部分とした。粘着剤サンプルの粘着面側を上にして水平な台に置き、その上に支持体サンプルの支持体側を下にして重ね、その上から2000gの鉄ローラーを約300mm/minの速さで一往復させて両サンプルを圧着した状態のものを3組準備し、再び密着袋に入れて恒温恒湿機(温度30℃、湿度65%)に5分放置した。
(初期粘着力の試験)
支持体サンプルの表面に粘着剤サンプルが圧着されたもの1組を直ちにチャック間を50mmに設定した引張試験機(オリエンテック製 テンシロン)にて測定した。粘着剤サンプルで薄葉紙を貼っておいたつかみ部分を上チャックにセットし、支持体サンプルの粘着剤サンプルと粘着していないつかみ部分を下チャックにセットし、引張速度300mm/minで50mmを連続して剥離し、30%(7.5mm剥離)、65%(16.3mm剥離)、100%(25mm剥離)、135%(33.8mm剥離)、170%(42.5mm剥離)の5点での荷重を測定した。サンプルを3組とも測定し、計15点の数値を平均した初期粘着力を表1に示した。
(再貼付時粘着力)
初期粘着力を測定したサンプルを直ちに再び重ね、2000gの鉄ローラーを約300mm/minの速さで一往復させてサンプルを再圧着し、密封袋に入れて恒温恒湿機(温度30℃、湿度65%)に5分放置してから、初期粘着力と同じように再貼付時粘着力を測定し、表1に示した。
Figure 2005194230
(結果の考察)
異型断面繊維が発生している本発明実施例の支持体は、初期粘着力と再貼付時粘着力がいずれも高く、テーピング型の貼付剤として好適に使用できるものであった。
(a)は本発明に用いられる分割性繊維の断面の一例を示す図であり、(b)は本発明に用いられる分割性繊維の断面の一例を示す図であり、(c)は本発明に用いられる分割性繊維の断面の一例を示す図であり、(d)は本発明に用いられる分割性繊維の断面の一例を示す図である。
符号の説明
1,2:樹脂成分

Claims (8)

  1. 支持体と支持体裏面に形成された粘着剤層からなるテーピング型貼付剤であって、該粘着剤層の一部と支持体表面の少なくとも一部が重ね接着される部分を有し、前記支持体が異型断面繊維を含む不織布である、前記テーピング型貼付剤。
  2. 異型断面繊維を含む不織布が、分割性繊維を水流絡合したものであって、該水流絡合時に該分割性繊維の少なくとも一部が分割してなるものである、請求項1に記載のテーピング型貼付剤。
  3. 異型断面繊維の繊度が0.05〜1.0dtexである、請求項1または2に記載のテーピング型貼付剤。
  4. 分割性繊維が支持体に少なくとも70質量%含まれる、請求項2に記載のテーピング型貼付剤。
  5. 異型断面繊維が分割性繊維の少なくとも50%が分割されてなる、請求項2に記載のテーピング型貼付剤。
  6. 粘着剤層が保湿剤、水溶性高分子、水および架橋剤を配合してなる、請求項1〜5のいずれかに記載のテーピング型貼付剤。
  7. 粘着剤層と支持体表面との初期粘着力が0.5N/50mm以上である、請求項1〜6のいずれかに記載のテーピング型貼付剤。
  8. 粘着剤層と支持体表面との再貼付時粘着力が0.4N/50mm以上である、請求項1〜7のいずれかに記載のテーピング型貼付剤。
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