JP2005184062A - 画像データ変換装置および画像データ変換プログラム - Google Patents

画像データ変換装置および画像データ変換プログラム Download PDF

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Abstract

【課題】画像データのデータ量を削減する新たな方法を用いた画像データ変換装置、画像データ変換プログラム、およびそのような新たな方法を用いて画像データを縮小して送信することができる画像データ送信装置を提供する。
【解決手段】所定の探索範囲に存在する、複数の参照画像それぞれを表わす複数の画像データの中から、所定の類否基準に基づいて、変換対象の対象画像データが表わす対象画像と類似した類似画像を表わす類似画像データを探す探索部210と、探索部210によって見つかった類似画像データと、上記対象画像データとの差分データを生成する差分データ生成部220と、差分データ生成部220によって生成された差分データに、上記類似画像を示す識別情報を付加することによって、上記対象画像データに替わる圧縮画像データを作成する圧縮画像データ作成部230とを備えた。
【選択図】 図4

Description

本発明は、画像を表わす画像データを、その画像データのデータ量よりもデータ量の少ない圧縮画像データに変換する画像データ変換装置、画像データ変換プログラム、および画像を表わす画像データをそのような圧縮画像データに変換して送信する画像データ送信装置に関する。
静止画を表わす画像データを、上述したような圧縮画像データに変換する変換方法としては、例えばJPEG(Joint Photographic Expert Group)方式等といった方法が知られており、そのような方法を用いて静止画を表わす画像データを圧縮画像データに変換する画像データ変換装置や画像データ変換プログラムが従来より用いられている。また、動画を表わす画像データを圧縮画像データに変換する方法としては、例えば、動画を構成する連続した画像における例えば所定時間間隔毎の画像をキー画像とし、他の画像を、そのキー画像との差を表わす差分データのみで表わすことにより、動画を表わす画像データを圧縮画像データに変換する、H.264と呼ばれる方式が知られており(例えば、非特許文献1参照。)、そのような方法を用いて動画を表わす画像データを圧縮画像データに変換する画像データ変換装置や画像データ変換プログラムが従来より用いられている。
「日経エレクトロニクス」,2003.7.7号,p.65−p.74
しかしながら、上記のJPEG方式やH.264等といった方法は、いずれも人間の画像認識に影響しない程度に画像成分を切り捨てて画像データのデータ量の削減を図るデータ削減過程を有しているが、処理対象の画像データが表わす画像によっては、そのような切捨て対象の画像成分が少なく、データ量の削減を期待できない場合が想定される。
また、上記のH.264等といった、動画を表わす画像データのデータ量の削減を図る方法では、動画中の、例えば予め決められた複数時点の画像が前述したキー画像として用いられて、動画中の他の画像を表わす画像データに対するデータ量の削減が図られる。しかしながら、上記のキー画像自体を表わす画像データは静止画として符号化されるので、上記同様、それらキー画像を表わす画像データの分だけデータ量の削減の余地が残されている。
また、H.264等といった方法では、例えば動画中のある時点の画像を表わす画像データのデータ量を、上記のキー画像を用いて削減しようとするとき、上記のキー画像が、上述したように、現在データ量を削減しようとしている画像とは関わり無く予め決められた時点の画像であるために、二つの画像が大きく相違し、両画像の差が大きくなってしまう等といった事態が起こることは十分に考えられる。そのような事態が動画中の多くの画像に対して発生するとデータ量の削減を期待できなくなってしまう。
このように、JPEGやH.264等といった従来より用いられている方法を用いた画像データ変換装置では、変換対象の画像データが表わす画像の状態によっては、データ量の削減を期待できない、あるいはデータ量削減の余地を残してしまう等といった、十分に対処できない事態が起こり得る。このような事態を補うためにも、上述の従来より用いられている方法に代わる、画像データのデータ量を削減するための新たな方法に対する市場のニーズは高い。
本発明は、上記事情に鑑み、画像データのデータ量を削減する新たな方法を用いた画像データ変換装置、画像データ変換プログラム、およびそのような新たな方法を用いて画像データを縮小して送信することができる画像データ送信装置を提供することを目的とする。
上記目的を達成する本発明の画像データ変換装置のうちの第1の画像データ変換装置は、画像を表わす画像データを、その画像データのデータ量よりもデータ量の少ない圧縮画像データに変換する画像データ変換装置において、
所定の探索範囲に存在する、複数の参照画像の中から、所定の類否基準に基づいて、変換対象の対象画像データが表わす対象画像と類似した類似画像を探す探索部と、
上記探索部によって見つかった類似画像と上記対象画像との差を表わす差分データを生成する差分データ生成部と、
上記差分データ生成部によって生成された差分データに、上記類似画像を示す識別情報を付加することによって、上記対象画像データに替わる圧縮画像データを作成する圧縮画像データ作成部とを備えたことを特徴とする。
本発明の第1の画像データ変換装置によって得られる、上記差分データは、上記対象画像と、上記探索部によって見つけられた類似画像との差を表わすデータである。ここで、上記探索部はその類似画像として上記対象画像に類似した画像を探索するので、そのような探索部によれば、上記対象画像との差が小さくなるような類似画像が得られる。さらに、そのような小さな差を表わす差分データについては、上記対象画像を本来表わしていた画像データの符号化データ量よりも小さいデータ量の符号化データとして変換できることが期待できる。このときの符号化方式としては、例えば上記JPEG等といった公知の方式でよい。本発明の第1の画像データ変換装置は、上記対象画像を本来表わしていた画像データを、上記のような差分データが大部分を占める圧縮画像データに変換するという方法により、上記対象画像を表わすためのデータ量の削減を図る装置である。また、本発明の第1の画像データ変換装置によって得られた圧縮画像データから上記対象画像を本来表わしていた画像データへの復元は、その圧縮画像データに含まれる差分データが表わす差を、その差分データの生成に用いられた類似画像に足し合わせることにより可能である。そして、その類似画像は、上記の圧縮画像データに含まれる識別情報を用いることにより得られる。
以上説明した本発明の第1の画像データ変換装置において用いられている、画像データのデータ量削減方法は、前述したJPEGやH.264等といった従来のデータ量削減方法のいずれとも異なる方法である。つまり、本発明の第1の画像データ変換装置によれば、上記のような従来のデータ量削減方法とは異なる新たな方法を用いて画像データのデータ量を削減することができる。
ここで、本発明の第1の画像データ変換装置において、上記参照画像および上記対象画像のうちの少なくとも一方が、画像の一部分をなす部分画像であるという形態は好ましい形態である。
例えば、ある1つの画像に対して、類似した画像を探索する場合、探索範囲に存在する画像のサイズがその1つの画像のサイズとは異なることは十分に想定されることであり、また、上記探索範囲内にその1つの画像のサイズと同サイズの画像があったとしても、その同サイズの画像がその1つの画像に最も類似した画像であるとは限らず、より大きなサイズの画像の一部分に最も類似していることも十分に想定されることである。
さらに、ある1つの画像に対して、その画像に類似した画像を見つけた場合であっても、両者は全体としては類似しているものの、両者の一部分どうしを比較すると、互いに同位置にある部分どうしよりも、互いに多少ずれた位置にある部分どうしの方が類似性が高いといったことも十分に想定されることである。また、上記1つの画像の各部分が、互いに異なる複数の画像それぞれの一部分に最も類似している等といったことも十分に想定されることである。
上記の好ましい形態の第1の画像データ変換装置はこれら想定される事態に着目し、さらなるデータ量の削減を実現するものである。即ち、このような好ましい形態の画像データ変換装置によれば、例えば、ある画像の一部分をなす部分画像を上記参照画像とし、そのような参照画像を複数用い、そのような複数の参照画像の中から上記対象画像に類似した類似画像を探索したり、また、例えば、1つの画像を複数の部分画像で構成されているとみなして各部分画像それぞれを上記対象画像として用い、各部分画像毎に類似画像を探索したりすることができる。ここで、各部分画像毎に類似画像を探索するに当たっては、例えば、上記の部分画像と同サイズで同形状の画像を見つけても良いし、あるいは、上記の部分画像よりもサイズの大きな画像の一部分を類似画像としても良い。上記のような好ましい形態の画像データ変換装置によれば、これらのような類似画像を用いることにより、上記差分データとしてより小さな差分値を表わすデータを得ることができるので、対象画像を表わすためのデータ量を削減することができる。
また、本発明の第1の画像データ変換装置が、複数の探索範囲の中から、所定の優先基準に従って、上記探索部における探索範囲を決定する探索範囲決定部を備えたという形態も好ましい形態である。
例えば、ある人物がある期間中(例えば1回の旅行期間中等)にデジタルカメラを用いた撮影によって得た画像データが表わす画像は、同じ人物が同じ期間中に得た他の画像データが表わす画像に類似している可能性が高く、上記探索範囲決定部を備えた好ましい形態の画像データ変換装置によれば、そのような場合に、同じ人物が同じ期間中に得た複数の画像データが表わす複数の画像群を優先して、探索範囲に用いることができる。これにより、上記探索部は上記類似画像を表わす類似画像データを効率的に見つけることが可能となる。
また、本発明の第1の画像データ変換装置において、
「上記対象画像が、動画中の複数時点の画像のうちの1つの画像であって、
上記探索部が、上記動画中の上記複数時点の画像を上記複数の参照画像として用いて上記類似画像を探すものである」
という形態は好ましい形態である。
このような好ましい形態の第1の画像データ変換装置によれば、例えば、前述のH.264の方法により動画を表わす動画データのデータ量を削減した時に、前述のキー画像として用いられた、動画中の複数時点の画像を表わす画像データに対してもデータ量の削減を図ることができる。つまり、上記のような好ましい形態の第1の画像データ変換装置によれば、動画を表わす動画データのデータ量をより削減することができる。
また、動画中の任意の時点の画像を上記対象画像とし、その対象画像を表わす画像データに対してデータ量の削減を図る場合、例えば、上記対象画像が、前述のH.264の方法において予め決められた前述のキー画像以外の、動画中の画像に類似しているときにはその画像を上記類似画像として用いることにより、対象画像を表わすためのデータ量を削減することができる。
上記目的を達成する本発明の画像データ変換装置のうちの第2の画像データ変換装置は画像を表わす画像データを、その画像データのデータ量よりもデータ量の少ない圧縮画像データに変換する画像データ変換装置において、
変換対象の対象画像データが表わす対象画像と類似した類似画像を所定の作成方法で作成する類似画像作成部と、
上記類似画像作成部によって作成された類似画像と上記対象画像との差を表わす差分データを生成する差分データ生成部と、
上記差分データ生成部によって生成された差分データに、上記類似画像を示す識別情報を付加することによって、上記対象画像データに替わる圧縮画像データを作成する圧縮画像データ作成部とを備えたことを特徴とする。
本発明の第2の画像データ変換装置では、上記類似画像作成部において上記対象画像と類似した類似画像が、例えばCG(Computer Graphics)画像等として作成される。そのような類似画像を作成することにより、類似画像と上記対象画像との差分値として小さな値を得ることができる。そのような小さな差を表わす差分データについては、上記対象画像を本来表わしていた画像データの符号化データ量よりも小さいデータ量の符号化データとして変換できることが期待できる。このときの符号化方式としては、公知の方式でよい。本発明の第2の画像データ変換装置によれば、上記対象画像を本来表わしていた画像データを、上記のような差分データが大部分を占める圧縮画像データに変換するという方法により、上記対象画像を表わすためのデータ量の削減を図ることができる。
このような本発明の第2の画像データ変換装置において用いられている、画像データのデータ量削減方法は、前述したJPEGやH.264等といった従来のデータ量削減方法のいずれとも異なる方法である。つまり、本発明の第2の画像データ変換装置によれば、上記のような従来のデータ量削減方法とは異なる新たな方法を用いて画像データのデータ量を削減することができる。
また、本発明の第2の画像データ変換装置において、
「上記類似画像作成部が、上記類似画像の作成に利用される原情報を加工することによって、上記類似画像を作成するものであり、
上記圧縮画像データ作成部が、上記原情報を示す原情報識別情報と、上記原情報から上記類似画像を作成したときの加工の内容を示すパラメータとの組を、上記類似画像を示す識別情報として用いるものである」
という形態は好ましい形態である。
このような好ましい形態によれば、上記類似画像を作成する類似画像作成部や、上記圧縮画像データを生成する圧縮画像データ作成部を容易に実現することができる。
また、本発明の第1および第2の画像データ変換装置が、上記圧縮画像データ作成部によって作成された圧縮画像データを所定の記録場所に記録する記録部を備えたという形態は好ましい形態である。
このような好ましい形態の第1および第2の画像データ変換装置によれば、画像を表わす画像データをコンパクトに記録することができる。
上記目的を達成する本発明の画像データ変換プログラムのうちの第1の画像データ変換プログラムは、画像を表わす画像データを、その画像データのデータ量よりもデータ量の少ない圧縮画像データに変換する画像データ変換プログラムにおいて、
所定の探索範囲に存在する、複数の参照画像の中から、所定の類否基準に基づいて、変換対象の対象画像データが表わす対象画像と類似した類似画像を探す探索処理部と、
上記探索処理部によって見つかった類似画像と上記対象画像との差を表わす差分データを生成する差分データ生成処理部と、
上記差分データ生成処理部によって生成された差分データに、上記類似画像を示す識別情報を付加することによって、上記対象画像データに替わる圧縮画像データを作成する圧縮画像データ作成処理部とを備えたことを特徴とする。
また、上記目的を達成する本発明の画像データ変換プログラムのうちの第2の画像データ変換プログラムは、画像を表わす画像データを、その画像データのデータ量よりもデータ量の少ない圧縮画像データに変換する画像データ変換プログラムにおいて、
変換対象の対象画像データが表わす対象画像と類似した類似画像を所定の作成方法で作成する類似画像作成処理部と、
上記類似画像作成処理部によって作成された類似画像と上記対象画像との差を表わす差分データを生成する差分データ生成処理部と、
上記差分データ生成処理部によって生成された差分データに、上記類似画像を示す識別情報を付加することによって、上記対象画像データに替わる圧縮画像データを作成する圧縮画像データ作成処理部とを備えたことを特徴とする。
なお、本発明の画像データ変換プログラムについては、ここではその基本形態のみを示すのにとどめるが、これは単に重複を避けるためであり、本発明の第1の画像データ変換プログラムには、前述した第1の画像データ変換装置の各形態に対応する各種の形態が含まれ、本発明の第2の画像データ変換プログラムには、前述した第2の画像データ変換装置の各形態に対応する各種の形態が含まれる。
また、本発明の画像データ変換プログラムが組み込まれるコンピュータシステムは、1台のコンピュータと周辺機器からなるものであってもよく、あるいは複数台のコンピュータを含むものであってもよい。
さらに、本発明の画像データ変換プログラムを構成する圧縮画像データ作成処理部などといった構成要素は、1つの構成要素の機能が1つのプログラム部品によって担われるものであってもよく、1つの構成要素の機能が複数のプログラム部品によって担われるものであってもよく、複数の構成要素の機能が1つのプログラム部品によって担われるものであってもよい。また、これらの構成要素は、そのような作用を自分自身で実行するものであってもよく、あるいは、コンピュータに組み込まれている他のプログラムやプログラム部品に指示を与えて実行させるものであっても良い。
上記目的を達成する本発明の画像データ送信装置のうちの第1の画像データ送信装置は画像を表わす画像データを、その画像データのデータ量よりもデータ量の少ない圧縮画像データに変換し、その圧縮画像データを送信する画像データ送信装置において、
所定の探索範囲に存在する、複数の参照画像の中から、所定の類否基準に基づいて、変換対象の対象画像データが表わす対象画像と類似した類似画像を探す探索部と、
上記探索部によって見つかった類似画像と上記対象画像との差を表わす差分データを生成する差分データ生成部と、
上記差分データ生成部によって生成された差分データに、上記類似画像を示す識別情報を付加することによって、上記対象画像データに替わる圧縮画像データを作成する圧縮画像データ作成部と
上記圧縮画像データ作成部によって作成された圧縮画像データを送信する送信部とを備えたことを特徴とする。
本発明の第1の画像データ送信装置によれば、画像を表わす画像データを従来の方法とは異なる方法でコンパクトにして、短い送信時間で送信することができる。
また、本発明の第1の画像データ送信装置において、上記探索部は、参照画像として、上記圧縮画像データの送信先が有している画像と同等の画像を用いるものであっても良いし、あるいは、
上記探索部は、上記圧縮画像データの送信先がアクセス可能な所定のデータベースに格納されている複数の画像を前記参照画像として用いて上記類似画像を探すものであっても良い。
ここで、「送信先が有している画像」としては、送信先から、有していることを教えてもらった画像や、送信先に既に送信した画像等を用いることができる。
さらに、本発明の第1の画像データ送信装置が、
「話している人物の顔を撮影して動画を得、その動画中の複数時点の画像それぞれを表わす複数の画像データを含んだ、その動画を表わす動画データを得る撮影部と、
上記撮影部で得られた動画中の上記複数時点の画像の中から、母音を発声している人物の顔を捉えた画像を選択する画像選択部とを備え、
上記探索部が、上記撮影部で得られる動画中の画像を上記対象画像として用いるとともに、上記画像選択部によって選択された画像を上記参照画像として用いて上記類似画像を探すものである」
という形態は好ましい形態である。
近年の通信装置の中には、テレビ電話のような機能を備え、会話中の人物の顔を動画として撮影し、その動画を表わす画像データを送信することができるものがある。このような通信装置では、動画の画質を落とすことなく送信データ量を低減してスムーズな通話を実現することが望まれている。ここで、話している人物の顔の中では、特に母音を発声している人物の顔に特徴があり、子音を発声している人物の顔は、それぞれ対応する母音を発声している顔と類似した顔になるということが知られている。上記のような好ましい形態の画像データ送信装置では、このような母音を発声している人物の顔を捉えた画像が上記参照画像として用いられ、それらの参照画像の中から上記類似画像データが探されるので、上記対象画像に対する類似の度合が高い類似画像を表わす類似画像データを容易に探すことができる。つまり、このような好ましい形態の画像データ送信装置によれば、上記動画データのデータ量を容易に低減して送信することができる。また、そのような送信データの送信先では、データ量が低減された送信データから、上記動画を本来表わしていた動画データを上記参照画像を用いて復元することができる。つまり、このような好ましい形態の画像データ送信装置によれば、動画の画質を落とすことなく上記動画データのデータ量を低減することができる。
また、このような好ましい形態の本発明の第1の画像データ送信装置において、上記画像選択部が、既に選択済の画像に対して所定程度以上相違している画像をさらに選択するものであるという形態はさらに好ましい形態である。
例えば、笑顔や驚いた顔等といった、会話中に突発的に発生する表情に富んだ顔は、上記のような母音を発声している人物の顔と大きく相違しているため、母音を発声している人物の顔を捉えた画像のみを上記参照画像として用いたのでは、上記のような表情に富んだ顔を捉えた画像に対応する類似画像を探し出すことは困難である。上記のようなさらに好ましい形態の第1の画像データ送信装置によれば、母音を発声している人物の顔を捉えた画像から所定程度以上相違している画像、つまり上記のような表情に富んだ顔を捉えた画像も上記参照画像として選択されるので、再びそのような表情に富んだ顔を捉えた画像が撮影された場合にはその画像に対応する類似画像を探し出すことができる。
さらに、上記目的を達成する本発明の画像データ送信装置のうちの第2の画像データ送信装置は、画像を表わす画像データを、その画像データのデータ量よりもデータ量の少ない圧縮画像データに変換し、その圧縮画像データを送信する画像データ送信装置において、
変換対象の対象画像データが表わす対象画像と類似した類似画像を所定の作成方法で作成する類似画像作成部と、
上記類似画像作成部によって作成された類似画像と上記対象画像との差を表わす差分データを生成する差分データ生成部と、
上記差分データ生成部によって生成された差分データに、上記類似画像を示す識別情報を付加することによって、上記対象画像データに替わる圧縮画像データを作成する圧縮画像データ作成部と、
上記圧縮画像データ作成部によって作成された圧縮画像データを送信する送信部とを備えたことを特徴とする。
本発明の第2の画像データ送信装置によっても、画像を表わす画像データを従来の方法とは異なる方法でコンパクトにして、短い送信時間で送信することができる。
なお、本発明にいう第1の画像データ送信装置には、上記の形態のみではなく、前述した第1の画像データ変換装置の各形態に対応する各種の形態も含まれ、本発明にいう第2の画像データ送信装置には、上記の形態のみではなく、前述した第2の画像データ変換装置の各形態に対応する各種の形態も含まれる。
以上、説明したように、本発明の画像データ変換装置および本発明の画像データ変換プログラムによれば、画像を表わす画像データのデータ量を、従来とは異なる新たな方法により削減することができ、本発明の画像データ送信装置によれば、そのような新たな方法を用いて画像データを縮小して送信することができる。
以下図面を参照して本発明の実施の形態を説明する。
まず、本発明の第1の画像データ変換装置および第1の画像データ変換プログラムの各実施形態について説明する。
図1は、本発明の第1の画像データ変換装置の第1実施形態として動作するコンピュータの外観斜視図、図2は、そのコンピュータのハードウェア構成図である。
図1および図2に示すコンピュータ100は、外観構成上、本体装置101、その本体装置101からの指示に応じて表示画面102a上に画像を表示する画像表示装置102、本体装置101に、キー操作に応じた各種の情報を入力するキーボード103、および、表示画面102a上の任意の位置を指定することにより、その位置に表示された、例えばアイコン等に応じた指示を入力するマウス104を備えている。この本体装置101は、外観上、フレキシブルディスクを装填するためのフレキシブルディスク装填口101a、およびCD−ROMを装填するためのCD−ROM装填口101bを有する。
本体装置101の内部には、図2に示すように、各種プログラムを実行するCPU111、ハードディスク装置113に格納されたプログラムが読み出されCPU111での実行のために展開される主メモリ112、各種プログラムやデータ等が保存されたハードディスク装置113、フレキシブルディスク118が装填されその装填されたフレキシブルディスク118をアクセスするFDドライブ114、CD−ROM119が装填され、その装填されたCD−ROM119をアクセスするCD−ROMドライブ115、画像データの受け取り、あるいはこのコンピュータ100による画像データ変換処理によって得られた圧縮画像データの図示しない記録領域への書込み等を実行するI/Oインタフェース116が内蔵されており、これらの各種要素と、さらに図1にも示す画像表示装置102、キーボード103、マウス104は、バス117を介して相互に接続されている。
ここで、CD−ROM119には、このコンピュータ100を本発明の第1の画像データ変換装置の第1実施形態として動作させるための画像データ変換プログラムである、本発明の第1の画像データ変換プログラムの一実施形態が記憶されており、そのCD−ROM119はCD−ROMドライブ115に装填され、そのCD−ROM119に記憶された画像データ変換プログラムがこのコンピュータ100にアップロードされてハードディスク装置113に記憶される。ここで、このCD−ROM119に記憶されている画像データ変換プログラムがハードディスク装置113にアップロードされて格納された場合であっても、更に、フレキシブルディスク118にダウンロードされた場合であっても、いずれも本発明の第1の画像データ変換プログラムの一実施形態に相当する。
図3は、本発明の第1の画像データ変換プログラムの第1実施形態を示す図である。ここでは、この画像データ変換プログラム120は、CD−ROM119に記憶される。
このように、図3には、画像データ変換プログラム120がCD−ROMという記憶媒体に記憶される例が示されているが、画像データ変換プログラム120は、CD−ROM以外の記憶媒体に記憶されても良い。例えば、画像データ変換プログラム120は、図2に示すハードディスク装置113に記憶されても良いし、あるいは図2に示すフレキシブルディスク118に記憶されても良い。
この図3に示す画像データ変換プログラム120は、図1に示すコンピュータ100内で実行され、そのコンピュータ100を、本発明の第1の画像データ変換装置の第1実施形態として動作させるものであり、探索処理部121と差分データ生成処理部122と画像データ作成処理部123と記録処理部124とを有する。
これら探索処理部121、差分データ生成処理部122、および画像データ作成処理部123は、それぞれ、本発明の画像データ変換プログラムにおける、探索処理部、差分データ生成処理部、圧縮画像データ作成処理部の各一例に相当する。
この画像データ変換プログラム120の各要素の詳細については後述する。
図4は、本発明の第1の画像データ変換装置の第1実施形態を表わす機能ブロック図である。
この図4に示す画像データ変換装置200は、図3の画像データ変換プログラム120が、図1に示すコンピュータ100にインストールされて実行されることにより構成されるものである。
図4に示す画像データ変換装置200は探索部210と差分データ生成部220と画像データ作成部230と記録部240とから構成されている。探索部210、差分データ生成部220、画像データ作成部230、および記録部240は、図3に示す画像データ変換プログラム120を構成する、探索処理部121、差分データ生成処理部122、画像データ作成処理部123、および記録処理部124にそれぞれ対応するが、図4の各要素は、図1に示すコンピュータ100のハードウェアとそのパーソナルコンピュータで実行されるOSやアプリケーションプログラムとの組合せで構成されているのに対し、図3に示す画像データ変換プログラムの各要素はそれらのうちのアプリケーションプログラムのみにより構成されている点が異なる。
ここで、探索部210、差分データ生成部220、および画像データ作成部230は、それぞれ、本発明の画像データ変換装置における、探索部、差分データ生成部、および画像データ作成部の各一例に相当する。
以下、図4に示す画像データ変換装置200の各要素を説明することによって、図3に示す画像データ変換プログラム120の各要素も合わせて説明する。
図4の画像データ変換装置200を構成する探索部210では、後述の圧縮画像データの記録先である記憶領域RAを探索範囲として、その記憶領域RAに既に記憶されている複数の参照画像RGの中から、所定の類否基準に基づいて、変換対象の対象画像データが表わす対象画像TGと類似した類似画像が探される。
この類似画像は、上記の探索部210により、以下説明する手順に従って探される。上記の対象画像データは、対象画像TGを構成する複数の画素それぞれに対応する複数の画素値で構成され、参照画像RGを表わす参照画像データは、参照画像RGを構成する複数の画素それぞれに対応する複数の画素値で構成されている。まず、対象画像TGと参照画像RGとにおいて、互いに同位置に存在する画素どうしの画素値の差が、全ての画素位置について求められ、これらの求められた差の2乗和が算出される。このように求められた2乗和を、ここでは対象画像TGに対する参照画像RGの相違度と呼ぶ。本実施形態では、上記の複数の参照画像RGの中から、相違度が小さい順に所定番目までの画像が上記の類似画像として探索される。
また、差分データ生成部220では、探索部210によって見つけられた所定数の類似画像それぞれと、上記の対象画像TGとの差分値が求められる。本実施形態では、対象画像TGを構成する各画素の画素値と、上記の類似画像におけるその画素と対応する位置の画素の画素値との差分値が、対象画像TGを構成する全ての画素について求められる。さらに、本実施形態では、これらの差分値は、JPEG等といった画像圧縮方法で用いられている符号化方法によって符号化されることにより、差分データが生成される。このような符号化方法では、出現頻度の高い値(例えば「0」等)に短い符号を割り当てることにより元の値をコンパクトに符号化している。ここで、上記の差分値は、互いに類似している2つの画像において対応する位置関係にある画素どうしの差であるので値が小さく、そのような差分値の配列には、例えば「0」等といった小さな値が繰返し出現する割合が高くなる。従って、本実施形態では、そのような差分値の配列が、上記のような符号化方法によって符号化されることによって、データ量の少ない差分データが生成される。
画像データ作成部230では、まず、差分データ生成部220によって生成された、上記の所定数の類似画像それぞれに対応する所定数の差分データの中から、データ量が最小となる差分データが今回の対象画像TGに対応する差分データとして採用される。そして、採用された差分データに、その差分データに対応する類似画像を示す識別情報を付加することによって、対象画像TGを表わす画像データに替わる圧縮画像データが作成され、記録部240に送られる。
そして、記録部240では、画像データ作成部230から送られてきた圧縮画像データが所定の記録領域RAに記録される。
ここで、本実施形態では、上記の差分データを用いて作成された圧縮画像データのデータ量が、JPEG等といった従来どおりの画像圧縮方法を用いる時のデータ量の目安である所定のデータ量を超える場合には、図示しない従来の圧縮画像データ圧縮部において、JPEGによるデータ圧縮が実行される。
以上、説明した本発明の第1の画像データ変換装置の第1実施形態によれば、従来とは異なる新たな方法を用いて、画像を表わす画像データのデータ量を削減することができる。
次に、本発明の第1の画像データ変換プログラムの第2実施形態、および本発明の第1の画像データ変換装置の第2実施形態について説明する。
図5は、本発明の第1の画像データ変換プログラムの第2実施形態を示す図である。
この図5に示す画像データ変換プログラム130は、CD−ROM119に記憶されるものであって、さらに、図1に示すコンピュータ100内で実行され、そのコンピュータ100を、本発明の第1の画像データ変換装置の第2実施形態として動作させるものであり、準類似画像探索処理部131と画像分割処理部132と類似画像探索処理部133と差分データ生成処理部134と画像データ作成処理部135と記録処理部136とを有する。
また、図5に示す画像データ変換プログラム130では、準類似画像探索処理部131と類似画像探索処理部133とが本発明の画像データ変換プログラムにおける探索処理部の一例を構成し、差分データ生成処理部134と画像データ作成処理部135が、それぞれ本発明の画像データ変換プログラムにおける差分データ生成処理部と圧縮画像データ作成処理部の一例に相当する。
図6は、本発明の第1の画像データ変換装置の第2実施形態の機能ブロック図である。
以下では、図6に示す画像データ変換装置300について説明することによって、図5に示す画像データ変換プログラム130も合わせて説明する。
図6に示す画像データ変換装置300は準類似画像探索部310と画像分割部320と類似画像探索部330と差分データ生成部340と画像データ作成部350と記録部360とを備えている。ここで準類似画像探索部310と類似画像探索部330とが、本発明の画像データ変換装置における探索部の一例を構成し、差分データ生成部340と画像データ作成部350と記録部360が、それぞれ本発明の画像データ変換装置における差分データ生成部と画像データ作成部と記録部の一例に相当する。
また、図5に示す画像データ変換プログラム130の各構成要素と、図6に示す画像データ変換装置300の各構成要素との対応関係は、図3および図4を参照して説明した画像データ変換プログラム120の各構成要素と画像データ変換装置200の各構成要素との対応関係と同様である。
以下説明する図6に示す画像データ変換装置300では、まず、複数の参照画像RGの中から、今回データ量を削減して記録する対象画像TGとある程度類似している画像が、準類似画像として複数選び出される。次に、対象画像TGが複数の部分画像に分割され、各部分画像に対して最も類似する複数の画像が、複数の準類似画像それぞれの後述する一部分の中から選び出される。そして、対象画像TGの各部分画像と、各部分画像に対して選ばれた画像との差を表わす差分データが、対象画像TGにおける部分画像の数だけ求められる。
この図6に示す実施形態の場合には、対象画像TG自体は、本発明にいう対象画像の一例ではなく、その対象画像TGを分割して得られる複数の部分画像それぞれが、本発明にいう対象画像の一例に相当する。また、図6における準類似画像も、本発明にいう類似画像の一例ではなく、本実施形態では、対象画像TGの各部分画像に最も類似している、上記の準類似画像の一部分が本発明にいう類似画像の一例に相当する。さらに、図6における参照画像RGは、本発明にいう参照画像の一例ではなく、本実施形態では、上記の類似画像が探し出される画像群を形成する、複数の準類似画像それぞれの一部分が、本発明にいう参照画像の一例に相当する。
準類似画像探索部310では、後述の圧縮画像データの記録先である記憶領域RAを探索範囲として、その記憶領域RAに既に記憶されている複数の参照画像RGの中から、所定の類否基準に基づいて、変換対象の対象画像データが表わす対象画像TGと所定程度以上類似した準類似画像SSGを表わす準類似画像データが探される。ここで、この準類似画像探索部310では、図4を参照して説明した相違度が、所定の探索範囲に存在する、複数の参照画像RGの全てについて算出され、上記の複数の参照画像RGの中から、最小から所定番目までのそれぞれの相違度に対応する所定数の画像が準類似画像SSGとして探索される。
画像分割部320では、対象画像データが表わす対象画像TGが、複数の部分画像に分割される。図6には、この分割の一例として、対象画像TGが複数の部分画像a,b,…,tに分割される例が示されている。上述したように、本実施形態ではこれらの複数の部分画像a,b,…,tそれぞれが、本発明にいう「画像の一部分をなす部分画像」である対象画像の一例に相当する。以下、この図6の例に沿って説明する。
類似画像探索部330では、画像分割部320によって得られた複数の部分画像a,b,…,tそれぞれに対応する、複数の準類似画像SSGそれぞれ毎に決まる後述の複数の部分画像の中から、上記の複数の部分画像a,b,…,tそれぞれに対する類似画像a’,b’,…,t’が求められる。ここで、これらの類似画像a’,b’,…,t’は、次に説明する処理によって求められる。
図7は、対象画像の一部分をなす部分画像に対する類似画像を示す図である。
図7のパート(A)には、複数の部分画像a,b,…,tのうちの任意の部分画像に対する類似画像の求め方が、1つの部分画像nを例にあげて模式的に示され、図7のパート(B)には、画像分割部320による対象画像TGの分割によって得られた複数の部分画像a,…,n,…,tそれぞれに対する類似画像a’,…,n’,…,t’の一例が模式的に示されている。
図7のパート(A)に示すように、対象画像TGにおける1つの部分画像nに対する類似画像は、複数の準類似画像それぞれにおける、以下に説明する画像領域AR1,…,ARmと、上記の1つの部分画像nとの比較によって求められる。ここで、本実施形態では、上記の画像領域AR1,…,ARmは、各準類似画像における、部分画像nと同位置かつ同じ長方形状の中心領域を中心とした、縦横それぞれの長さが上記の中心領域の縦横それぞれの長さの1.5倍となる長方形の領域である。図6に示す類似画像探索部330では、まず、各画像領域AR1…ARm内において、部分画像nと同サイズで同形状の比較範囲N内の画像の、部分画像nに対する上述の相違度が、その画像領域内で比較範囲Nを少しずつ移動させながら、それぞれの移動先毎に求められる。そして、部分画像nに対する相違度が領域内で最小となる画像部分が、複数の画像領域AR1…ARmそれぞれにおいて求められる。ここで、本実施形態では、各画像領域AR1…ARmにおいて求められた、相違度が領域内で最小となる画像部分が、本発明にいう「画像の一部分をなす部分画像」である参照画像の一例に相当する。そして、各画像領域AR1…ARmで求められた画像部分の中から、上記の相違度が最小となる1つの画像部分が、部分画像nに対する類似画像n’として選択される。図7のパート(B)に示すように、本実施形態では、このような類似画像が、対象画像TGにおける複数の部分画像a,…,n,…,tそれぞれに対して求められる。ここで、本実施形態では、複数の部分画像a,…,n,…,tそれぞれに対して求められた類似画像が、本発明にいう類似画像の一例に相当する。
以上、図7を参照して説明した処理により求められた、複数の部分画像a,b,…,tそれぞれに対する類似画像a’,b’,…,t’を用いて、対象画像TGを表わす画像データのデータ量の削減を図る本実施形態の、残りの構成要素について、再び図6の機能ブロック図に戻って説明する。
図6に示す差分データ生成部340では、各部分画像a,b,…,tに対応する類似画像a’,b’,…,t’との間の差分値が算出され、それらの差分値が符号化されることにより、各部分画像a,b,…,tに対応する差分データDa,Db,…,Dtが算出されて、これら複数の差分データDa,Db,…,Dtからなる、対象画像TGに対応する1つの差分データ群Dが求められる。ここで、この図6に示す差分データ生成部340で実施される符号化は、図4に示す差分データ生成部220において実施される符号化と同様に、JPEG等といった画像圧縮方法で用いられている符号化方法による符号化である。これにより、各部分画像a,b,…,tに対応する差分値が、それぞれコンパクトに符号化される。また、本実施形態において、各部分画像a,b,…,tに対して探索された複数の類似画像a’,b’,…,t’を組み合わせてなる1つの画像を、対象画像TGに対応する1つの類似画像とみなすと、その類似画像は、例えば、図4に示す画像データ変換装置200等で探索される類似画像に比べると、対象画像TGにより類似している。従って、図6に示す差分データ生成部340で生成される差分データDのデータ量は、図4に示す差分データ生成部220で生成される差分データのデータ量よりも少なくなる可能性が高い。
画像データ作成部350では、差分データ生成部340によって部分画像a,b,…,t毎に生成された差分データDa,Db,…,Dtに、それぞれ対応する類似画像を識別する識別情報Ja,Jb,…,Jtが付加されて、対象画像TGを表わす画像データに替わる圧縮画像データPDが作成され、記録部360に送られる。
ここで、識別情報は、各部分画像に対する、その部分画像の対象画像内での位置を示す位置データと、各部分画像に対応する参照画像に対する、その参照画像が所属する準類似画像を示す識別データと、その参照画像のその準類似画像内での位置を示す位置データとから成る。
記録部360では、画像データ作成部350にから送られてきた圧縮画像データPDが所定の記録領域RAに記録される。
上述したように、本実施形態では、類似画像探索部330および差分データ生成部340によって、図4に示す本発明の第1の画像データ変換装置の第1実施形態で生成される差分データのデータ量よりもデータ量の少ない差分データDが生成される可能性が高い。つまり、本実施形態によれば、対象画像TGを表わす画像データをコンパクトに記録することができる。
尚、本実施形態では、複数の部分画像それぞれに対して類似画像を1つずつ求める例を例示したが、1つの部分画像に対して求める類似画像の個数は1つに限るものではなく、1つの部分画像に対して所定程度類似している類似画像を複数求めても良い。その場合、図6に示す差分データ生成部340では、複数の部分画像それぞれに対して複数求められた類似画像を組み合わせて、複数の差分データを生成し、それら複数の差分データの中からデータ量が最小となる差分データを、対象画像TGに対応する差分データとして選択する。
尚、各部分画像について、本実施形態による符号化データ量(Di+Ji、iはa〜t)と、従来のJPEG等による符号化データ量とを比較し、より小となる符号化方式を選択できる様にすることもできる。
以上で本発明の第1の画像データ変換装置の第2実施形態についての説明を終了する。
尚、上述の第1および第2実施形態では、図4に示す探索部210や図6に示す準類似画像探索部310によって探索される探索範囲が、圧縮画像データの記録先である記録領域であるという例を示したが、このような探索範囲は、例えば、インターネットやLAN等を介して容易に参照可能なデータベース等であっても良い。
ここで、例えば、図4に示す本発明の第1の画像データ変換装置の第1実施形態において、インターネット上の1つのデータベースを探索範囲として、対象画像データのデータ量の削減を図ったとする。しかしながら、インターネット上には、今回探索範囲としたデータベースから探索された類似画像よりさらに類似した画像が存在する別のデータベースが在るかもしれない。以下に説明する本発明の第1の画像データ変換プログラムの第3実施形態、および本発明の第1の画像データ変換装置の第3実施形態は、そのような可能性に着目し、さらなるデータ量の削減を図るものである。
図8は、本発明の第1の画像データ変換プログラムの第3実施形態を示す図である。
この図8に示す画像データ変換プログラム140は、CD−ROM119に記憶されるものであって、さらに、図1に示すコンピュータ100内で実行され、そのコンピュータ100を、本発明の第1の画像データ変換装置の第2実施形態として動作させるものであり、探索範囲決定処理部141と探索処理部121と差分データ生成処理部122と画像データ作成処理部123と判定処理部142と記録処理部124とを有している。尚、これらの構成要素のうち、図3に示す画像データ変換プログラム120の構成要素と同等な構成要素には図3と同じ符号を付して重複説明を省略する。
図9は、本発明の第1の画像データ変換装置の第3実施形態の機能ブロック図である。
以下では、この図9に示す画像データ変換装置400について説明することによって、図8に示す画像データ変換プログラム140も合わせて説明する。
図9に示す画像データ変換装置400は、探索範囲決定部410と探索部210と差分データ生成部220と画像データ作成部230と判定部420と記録部240とを備えている。尚、これらの構成要素のうち、図4に示す画像データ変換装置200の構成要素と同等な構成要素には図4と同じ符号を付して重複説明を省略する。ここで、画像データ変換装置400において、探索範囲決定部410が、本発明の画像データ変換装置における探索範囲決定部の一例に相当する。
また、図8に示す画像データ変換プログラム140の各構成要素と、図9に示す画像データ変換装置400の各構成要素との対応関係は、図3および図4を参照して説明した画像データ変換プログラム120の各構成要素と画像データ変換装置200の各構成要素との対応関係と同様である。
図9に示す探索範囲決定部410では、インターネット上に散在している複数の探索範囲SA1,…,SAnの中から、例えば以下に説明するような所定の優先基準に従って探索部210における探索範囲SAが決定される。例えば、これからデータ量の削減を図ろうとする画像データが表わす対象画像が、山を撮影して得られた画像であったとする。そのような場合には、探索範囲決定部410は、ユーザ(例えば撮影者)の操作によってその画像に関するキーワード(例えば「山」)を入手し、ユーザから得たキーワード(「山」)に、探索範囲決定部410が予め有していたキーワード(例えば「写真」,「画像」等)を加えたキーワード群を用いてインターネット内を検索し、まず、検索結果として、これらのキーワード全てを満足するデータベースのリストを得る。そして、そのリストの先頭のデータベースが今回の探索範囲として優先的に選択される。ここで、「上記のキーワード群で検索したリストの上位を優先する」という選択基準が、本発明にいう優先基準の一例に相当する。
判定部420では、画像データ作成部230によって生成された、対象画像TGを表わす圧縮画像データのデータ量が、従来の画像圧縮方法を用いる時のデータ量の目安である所定のデータ量以下であるか否か判定される。判定部420によって圧縮画像データのデータ量が上記の所定のデータ量を超えると判定された場合には、探索範囲決定部410は、例えば、上記のリストのうちの2番目のデータベースを、複数の探索範囲SA1,…,SAnの中の次の探索範囲SAとして選択する。
このように、本発明の第1の画像データ変換装置の第3実施形態によれば、インターネット上に散在している複数の探索範囲SA1,…,SAnの中から、所望のデータ量削減に繋がる類似画像を有する探索範囲SAを効率的に求めることができる。
以上説明した本発明の第1の画像データ変換装置の第1〜第3実施形態は、いずれも静止画を表わす画像データのデータ量を削減するという例であったが、本発明の第1の画像データ変換装置におけるデータ量削減の対象は動画を表わす動画データであってもよい。以下、動画を表わす動画データのデータ量を削減するための、本発明の第1の画像データ変換プログラムの第4実施形態、および本発明の第1の画像データ変換装置の第4実施形態について説明する。
図10は、本発明の第1の画像データ変換プログラムの第4実施形態を示す図である。
この図10に示す画像データ変換プログラム150は、CD−ROM119に記憶されるものであって、さらに、図1に示すコンピュータ100内で実行され、そのコンピュータ100を、本発明の第1の画像データ変換装置の第4実施形態として動作させるものであり、H.264動画データ圧縮処理部151と探索処理部152と差分データ生成処理部122と画像データ作成処理部123と記録処理部124とを備えている。尚、これらの構成要素のうち、図3に示す画像データ変換プログラム120の構成要素と同等な構成要素には図3と同じ符号を付して重複説明を省略する。
また、図10に示す画像データ変換プログラム150では、探索処理部152が本発明の画像データ変換プログラムにいう探索部の一例に相当する。
図11は、本発明の第1の画像データ変換装置の第4実施形態の機能ブロック図である。
以下では、図11に示す画像データ変換装置500について説明することによって、図10に示す画像データ変換プログラム150も合わせて説明する。
図11に示す画像データ変換装置500は、H.264動画データ圧縮部510と探索部520と差分データ生成部220と画像データ作成部230と記録部240とを備えている。尚、これらの構成要素のうち、図4に示す画像データ変換装置200の構成要素と同等な構成要素には図4と同じ符号を付して重複説明を省略する。ここで、画像データ変換装置500では、探索部520が、本発明の画像データ変換装置における探索部の一例に相当する。
また、図10に示す画像データ変換プログラム150の各構成要素と、図11に示す画像データ変換装置500の各構成要素との対応関係は、図3および図4を参照して説明した画像データ変換プログラム120の各構成要素と画像データ変換装置200の各構成要素との対応関係と同様である。
ここで、動画は、時系列的に並んだ複数の画像で構成されており、後述のH.264動画データ圧縮部510を経由して生成される、動画を表わす動画データは、これら複数の画像のうち、断続的な複数時点それぞれの画像を表わす複数の画像データを含んでいる。
図10に示す画像データ変換装置500が備えているH.264動画データ圧縮部510では、前述したH.264の方式により、動画MVを表わす動画データが生成される。この動画データの生成に当たっては、動画MV中の複数時点の画像がキー画像として選択され、他の画像が、それらのキー画像との差を表わす差分データで表わされる。このように、H.264動画データ圧縮部510で生成される動画データは、キー画像を表わす画像データと、その他の画像を表わす上記の差分データとの2種類のデータで構成される。これら2種類のデータのうち、キー画像以外の画像を表わす差分データは、記録部240によって、記録領域RAに記録される。
探索部520では、まず、H.264動画データ圧縮部510において選択された複数のキー画像KGの中から、今回のタイミングにおける対象画像TGが選択される。次に、複数のキー画像KGのうち、上記の対象画像を除く画像が参照画像RGとして用いられ、それら複数の参照画像RGの中から、対象画像TGに類似したした類似画像が探し出される。
ここで、上記の類似画像データが表わす類似画像と、上記の対象画像データが表わす対象画像TGとはともに動画MVを構成する画像であり、両者の類似の度合は高い。その結果、対象画像TGを表わす圧縮画像データとして、両者の差を表わす差分データが大部分を占める、データ量の少ない圧縮画像データが作成される。このような圧縮画像データが、複数のキー画像KGそれぞれについて作成され、それら複数の圧縮画像データが、記録部240によって、記録領域RAに記録される。
つまり、この画像データ変換装置500によれば、H.264動画データ圧縮部510によるデータ量削減効果に加えて、さらに複数のキー画像KGそれぞれを表わす画像データに対してもデータ量の削減が図られるので、動画MVを表わす動画データのデータ量をより削減することができる。
次に、本発明の第1の画像データ送信装置の各実施形態について説明する。ここで、以下に説明する本発明の第1の画像データ送信装置の各実施形態は、いずれも、まず画像を表わす画像データを圧縮画像データに変換することによってデータ量の削減を図り、その圧縮画像データを送信するというものである。
図12は、本発明の第1の画像データ変換装置の一実施形態である画像データ送信装置を含む、送受信システムの構成図である。
ここには送受信双方の機能を有する送受信装置として動作する2台のコンピュータ610,620と、サーバとして動作する1台のコンピュータ630が示されており、それらの間は通信回線640で接続されている。
各コンピュータ610,620,630のハードウェア構成は、図1に示すコンピュータ100のハードウェア構成(図2参照)とほぼ同様であり、ここでは重複説明を省略する。ただし、サーバとして動作するコンピュータ630は、送受信装置として動作する2台のコンピュータ610,620双方からアクセス可能なデータベースが記憶される大容量のメモリ装置631を備えている点が異なる。
図13は、本発明の第1の画像データ送信装置の第1実施形態の機能ブロック図である。ここで、図13に示す画像データ送信装置700は、送受信装置として動作する図12に示すコンピュータ610,620が送信機能を発揮して動作している状態を送信装置として捉えたものである。
図13に示す画像データ送信装置700は、探索部210と差分データ生成部220と画像データ作成部230と送信部710とを備えている。尚、これらの構成要素のうち、図4に示す画像データ変換装置200の構成要素と同等な構成要素には図4と同じ符号を付して重複説明を省略する。ここで、画像データ送信装置700では、送信部710が、本発明の画像データ変換装置における送信部の一例に相当する。
ここで、図13に示す画像データ送信装置700では、探索部210、差分データ生成部220、および画像データ作成部230において、図4を参照して説明した画像データ変換装置200における処理と同様に、複数の参照画像RGの中から対象画像TGと類似した類似画像が探索され、その類似画像を用いて、対象画像TGを表わす画像データに替わる圧縮画像データが作成され、送信部710に送られる。
また、画像データ送信装置700では、探索部210は、画像データ送信装置700が過去に送信先CRに送信した画像を参照画像RGとして用いる。
そして、図13に示す送信部710では、上記の圧縮画像データが送信先CRに送信される。ここで、送信される圧縮画像データのデータ量が上記のように削減された少ないデータ量であるので、送信に要する時間が短くて済む。
ここで、画像データ送信装置700において対象画像データを表わす圧縮画像データの作成に用いられた類似画像は、その圧縮画像データの送信先CRでも、送信されてきた圧縮画像データを展開するために必要となる。そして、その類似画像は上述したように画像データ送信装置700において複数の参照画像RGの中から選択される。画像データ送信装置700では、この画像データ送信装置700が過去に送信先に送信した画像が参照画像RGとして用いられるという例であり、送信先では、それら過去に送信された画像の中から、今回送信されてきた圧縮画像データを展開するために必要な類似画像が選択される。ここで、送信先で類似画像を得るために参照される、画像データ送信装置700から過去に送信された画像は、画像データ送信装置700で類似画像を得るために参照される参照画像RGの複製であり、参照画像RGそのものではないが、その参照画像RGと同等な画像である。
以下では、上記の画像データ送信装置700のように、参照画像RGが送信側のみで参照され、送信先CRではその参照画像と同等な画像が参照されるという例に相当する、上記の画像データ送信装置700とは別の実施形態について説明する。
図14は、本発明の第1の画像データ送信装置の第2実施形態の機能ブロック図である。
図14に示す画像データ送信装置800は、メモリ810探索部820と差分データ生成部220と画像データ作成部230と送信部710とを備えている。尚、これらの構成要素のうち、図13に示す画像データ送信装置700の構成要素と同等な構成要素には図13と同じ符号を付して重複説明を省略する。ここで、画像データ送信装置800では、探索部810が、本発明の画像データ送信装置における探索部の一例に相当する。
メモリ810には、探索部820によって用いられる複数の参照画像RGを含む複数の画像が格納されている。
探索部820では、メモリ810内に格納されている複数の画像のうち、送信先CRが有している画像と同等の画像が参照画像RGとして複数選び出され、さらにそれら複数の参照画像の中から上述の類似画像が探索される。ここで、探索部820において参照画像RGが選び出される際には、送信先CRが有している画像を示す送信先画像情報GIを、送信先CRから受取り、その送信先画像情報GIに基づいて参照画像RGの選択が実施される。
上記の類似画像データを用いて作成された圧縮画像データには、前述した画像データ変換装置で作成される圧縮画像データと同様に、その圧縮画像データの作成に用いられた類似画像を示す識別情報が含まれている。そのような圧縮画像データを受け取った送信先CRでは、その圧縮画像データに含まれている識別情報が示す類似画像が、送信先CR内部のメモリに記憶されている複数の画像それぞれを表わす画像の中から見つけ出され、その画像を用いた、送信されてきた圧縮画像データの展開が実施される。
このように、図14に示す画像データ送信装置800によれば、送信先において容易に展開が可能な圧縮画像データを送信することができる。
尚、図14には、複数の画像データが格納されるメモリ810が画像データ送信装置800内に備えられているという例が示されているが、上記の類似画像データを含む複数の画像データが格納される領域は、例えば、図12に示すサーバとして動作するコンピュータ630が有するメモリ装置631等といった、画像データ送信装置800がアクセス可能な、画像データ送信装置800外の記憶領域であってもよい。
以上説明した、図14に示す画像データ送信装置800および図13に示す画像データ送信装置700といった2つの実施形態は、上述したように、参照画像RGが送信側のみで参照され、送信先CRではその参照画像と同等な画像が参照されるという例に相当する。これらの実施形態のように、送信側と送信先とで、互いに同一ではないが同等ではある画像を参照するという形態であっても、本発明の第1の画像データ送信装置を十分に実現することができるが、送信先における圧縮画像データの展開にさらに万全を期すためには、類似画像を含むこれら複数の参照画像RGは、圧縮画像データの送信側および送信先CRの双方で参照されることが望ましい。以下では、そのように参照画像RGが送信側と送信先CRとの双方で参照される実施形態について説明する。
図15は、本発明の第1の画像データ送信装置の第3実施形態の機能ブロック図である。
図15に示す画像データ送信装置900は、メモリ910と探索部920と差分データ生成部220と画像データ作成部230と送信部710とを備えている。尚、これらの構成要素のうち、図13に示す画像データ送信装置700の構成要素と同等な構成要素には図13と同じ符号を付して重複説明を省略する。ここで、画像データ送信装置900では、探索部920が、本発明の画像データ送信装置における探索部の一例に相当する。
図15に示す画像データ送信装置900が備えるメモリ910は、送信先CRもアクセス可能なデータベースDBを有しており、そのデータベースDBには、複数の参照画像RGが格納されている。
探索部920では、上記の複数の参照画像RGの中から類似画像が探索される。
一方、そのような類似画像データを用いて作成された圧縮画像データを受け取った送信先CRはデータベースDBにアクセスし、圧縮画像データに含まれている識別情報が示す類似画像データを、データベースDBに格納されている複数の画像の中から見つけ出し、その画像を用いた、送信されてきた圧縮画像データの展開が実施される。
このように、図15に示す画像データ送信装置900によっても、送信先において容易に展開が可能な圧縮画像データを送信することができる。
尚、図15では、画像データ送信装置900内のメモリ910にデータベースDBが備えられている例を挙げたが、データベースDBは、例えば、図12に示すサーバとして動作するコンピュータ630が有するメモリ装置631内の、画像データ送信装置900および送信先CRの双方がアクセス可能な領域に備えられたものであってもよい。
以上説明した本発明の第1の画像データ送信装置の第1〜第3実施形態は、静止画を表わす画像データを送信する画像データ送信装置の一例であったが、本発明の第1の画像データ送信装置は、以下説明するように動画を表わす画像データを送信する画像データ送信装置にも適用することができる。以下、動画を表わす画像データを送信する、本発明の第1の画像データ送信装置の第4および第5実施形態について説明する。
図16は、本発明の第1の画像データ送信装置の第4実施形態である、動画を表わす画像データを送信する画像データ送信装置の機能ブロック図である。
図16に示す画像データ送信装置1100は、H.264動画データ圧縮部1110と探索部1120と差分データ生成部220と画像データ作成部230と送信部710とを備えている。尚、これらの構成要素のうち、図13に示す画像データ送信装置700の構成要素と同等な構成要素には図13と同じ符号を付して重複説明を省略する。ここで、画像データ送信装置1100では、探索部1120が、本発明の画像データ送信装置における探索部の一例に相当する。
図16に示す画像データ変換装置500が備えているH.264動画データ圧縮部1110では、図11に示す画像データ変換装置500のH.264動画データ圧縮部510と同様に、動画MV中の画像の中からキー画像KGが選択され、それらのキー画像KGを用いた、動画MV中の他の画像に対する圧縮画像データの作成が実施される。そして、H.264動画データ圧縮部1110で生成された圧縮画像データは、送信部710によって送信先CRに送信される。
探索部1120、差分データ生成部220、および画像データ作成部230では、H.264動画データ圧縮部1110で求められた複数のキー画像KGそれぞれに対して、データ量の少ない圧縮画像データの作成が実施される。そして、ここで作成された圧縮画像データが送信部710によって送信先CRに送信される。
つまり、この画像データ変換装置1100によれば、H.264動画データ圧縮部1110によるデータ量削減効果に加えて、さらに複数のキー画像KGそれぞれを表わす画像データに対してもデータ量の削減が図られるので、動画MVを表わす動画データのデータ量をより削減することができる。従って、単にH.264の方式を用いてデータ量が削減された動画データよりも、短い時間で動画データを送信することができる。
以上説明した画像データ変換装置1100は、例えば映画のように、過去に撮影されて現在はデータとして存在している動画データを短い時間で送信する等という用途に適した実施形態である。以下では、例えばテレビ電話のような機能を備え、会話中の人物の顔を動画として撮影し、その動画を表わす画像データを画質を損なわずにスムーズに送信するという用途に適した実施形態について説明する。
図17は、本発明の第1の画像データ送信装置の第5実施形態である、動画を表わす画像データを送信する画像データ送信装置の機能ブロック図である。
図17に示す画像データ送信装置1200は、撮影部1210とH.264動画データ圧縮部1220と音声取得部1230と画像選択部1240と通常送信部1250と参照画像登録部1260と探索部210と差分データ生成部220と画像データ作成部230と送信部710とを備えている。尚、これらの構成要素のうち、図13に示す画像データ送信装置700の構成要素と同等な構成要素には図13と同じ符号を付して重複説明を省略する。ここで、撮影部1210が本発明の画像データ送信装置における撮影部の一例に相当し、画像選択部1240が本発明の画像データ送信装置における画像選択部一例に相当する。
撮影部1210では、話している人物の顔が動画として撮影される。
H.264動画データ圧縮部1220では、動画MV中の画像の中からキー画像KGが選択され、それらのキー画像KGを用いた、動画MV中の他の画像に対する圧縮画像データの作成が実施される。そして、H.264動画データ圧縮部1220で生成された圧縮画像データは、送信部710によって送信先CRに送信される。
音声取得部1230では、撮影部1210によって撮影されている人物が発している音声が取得される。
画像選択部1240では、まず、H.264動画データ圧縮部1220で求められた複数のキー画像KGそれぞれが対象画像TG1とされる。画像選択部1240は音声認識機能を有し、その音声認識機能によって、今回の対象画像TG1が撮影されたときに音声取得部1230で取得された音声が母音であるか否かが判定される。音声認識機能によって、その音声が母音であると判定された場合には、さらに、その母音に対応する画像が参照画像登録部1260において参照画像として登録済みであるか否かが、その参照画像登録部1260から過去に送られてきた後述の登録情報RIに基づいて判定される。そして、その母音に対応する画像が未登録であると判定された場合に、今回の対象画像TG1が登録対象画像TG2として選択され、参照画像登録部1260に送られる。ここで、登録対象画像TG2として選択された画像以外の画像は変換対象画像TG3として探索部210に送られるが、そのような画像のうち、特に、5種類の母音に対応する5種類の画像が全て参照画像として登録された後に送られた変換対象画像TG3については、探索部210において算出される、他の実施形態でも説明した相違度がいずれの参照画像RGについても所定値を超えた場合には、再び画像選択部1240に戻される。そのような画像は、例えば笑った顔や驚いた顔等といった表情に富んだ顔を捉えた画像に相当し、画像選択部1240では、探索部210から戻されてきた、そのような画像も登録対象画像TG2として選択される。また、画像選択部1240では、登録対象画像TG2として選択された画像は、通常送信部1250にも送られる。
通常送信部1250では、画像選択部1240で選択された画像が、例えばJPEG等といった画像圧縮方法で用いられている符号化方法によって符号化されて符号化画像データが生成され、その符号化画像データが送信先CRに送信される。
参照画像登録部1260では、画像選択部1240で選択された登録対象画像TG2が参照画像RGとして登録される。ここで、参照画像RGとして登録された登録対象画像TG2のうち、母音に対応する登録対象画像TG2に対しては、その母音に対する参照画像RGが既に登録された旨を示す登録情報RIが生成され、その登録情報RIが画像選択部1240に送られる。上述したように、画像選択部1240では、今回の対象画像TG1が母音に対応する画像であると判定された場合には、その母音に対する参照画像RGが既に登録済みであるか否かが上記の登録情報RIに基づいて判断される。
探索部210以降の構成要素では、参照画像登録部1260によって登録された参照画像RGが参照されて、画像選択部1240から送られてきた変換対象画像TG3を表わす対象画像データに替わる圧縮画像データが作成され、その圧縮画像データが送信先CRに送信される。この圧縮画像データを受け取った送信先CRでは、その圧縮画像データに含まれている、上述の識別情報が示す類似画像が、通常送信部1250から既に送信先CRに送信されていた、画像データ送信装置1200において登録された参照画像RGと同等の画像の中から識別情報に基づいて見つけ出され、その類似画像を用いて、上記の圧縮画像データの展開が実施される。
図18は、図17に示す画像データ送信装置における処理を示すフローチャートである。
ここで、以下の説明では図17を適宜参照する。
図18のフローチャートが示す処理は、画像データ送信装置1200の画像選択部1240に対象画像TG1を表わす対象画像データが入力されるとスタートする。
上述したように、まず、送られてきた対象画像TG1が撮影されたときに取得された音声が母音であるか否かの判定と、その母音に対する参照画像RGが既に登録されているか否かの判定と、さらに登録済の参照画像それぞれについて算出された、対象画像TG1の相違度が全て所定値を超えているか否かの判定とを全て行なう分析が実行され(ステップS101)、その分析結果を受けて、その対象画像TG1を、図14を参照して説明した登録対象画像TG2として選択するか否かが判別される(ステップS102)。
ステップS102の処理において、送られてきた対象画像TG1を登録対象画像TG2として選択すると判別した場合(ステップS102におけるYes判定)、その対象画像TG1は参照画像として登録され(ステップS103)、さらに、その対象画像TG1を表わす対象画像データが符号化されて符号化画像データが生成され、その符号化画像データが送信先CRに送信される(ステップS104)。
一方、ステップS102の処理において、送られてきた対象画像TG1を登録対象画像TG2として選択しないと判別した場合(ステップS102におけるNo判定)、その対象画像TG1は、その対象画像TG1を表わす画像データが圧縮画像データに変換されるべき変換対象画像TG3であると認識され、その変換対象画像TG3を表わす対象画像データは圧縮画像データへ変換され、さらにその圧縮画像データが送信先CRに送信される(ステップS105)。
続いて、ステップS104あるいはステップS105の処理におけるデータの送信によって今回のデータ送信が終了したか否かが判定される(ステップS106)。
データ送信は終了していないと判定された場合(ステップS106におけるNo判定)、ステップS101の処理に戻り、ステップS101〜ステップS104あるいはステップS101〜ステップS105の処理が繰り返される。
データ送信が終了したと判定された場合(ステップS106におけるYes判定)、ユーザに対して今回のデータ送信中に登録された参照画像RGを表わす参照画像データを保存するか否かを問うメッセージが、表示画面102a(図1参照)に表示される。ユーザは、そのメッセージを受けて、例えば、今回の送信先CRに対して今後も画像データを送信することが予想される等といった場合には、キーボード103あるいはマウス104を操作して参照画像データを保存する旨を画像データ送信装置1200に伝える。このようなユーザの操作に基いて、画像データ送信装置1200では、今回のデータ送信中に登録された参照画像RGを表わす参照画像データを保存するか否かが判定される(ステップS107)。
参照画像RGを表わす参照画像データを保存しないと判断された場合(ステップS107におけるNo判定)にはそのまま処理が終了される。
参照画像RGを保存すると判断された場合(ステップS107におけるYes判定)には、図示しないメモリに参照画像RGを表わす参照画像データが保存され(ステップS108)た後に処理が終了される。
以上説明した図18のフローチャートが示す処理を実行する、図17の画像データ送信装置1200では、話している人物の、母音を発声している顔という特徴的な顔を捉えた画像を参照画像とすることで、話している人物を撮影して得られた動画データのデータ量を削減できる。また、それら特徴的な顔を捉えた画像を表わす画像データを送信先CRに送ることにより、データ量が削減された動画データの送信先CRでは、上記の特徴的な顔を捉えた画像を用いて、送信されてきた動画データを容易に展開することができる。
次に、本発明の第2の画像データ変換プログラムおよび本発明の第2の画像データ変換装置それぞれの実施形態について説明する。
図19は、本発明の第2の画像データ変換プログラムの一実施形態を示す図である。この画像データ変換プログラム160は、CD−ROM119に記憶されるものであって、さらに、図1に示すコンピュータ100内で実行され、そのコンピュータ100を、本発明の第2の画像データ変換装置の一実施形態として動作させるものであり、画像分割処理部161と類似画像作成処理部162と判定処理部163と通常画像データ作成処理部164と差分データ生成処理部122と画像データ作成処理部123と記録処理部124とを有している。尚、これらの構成要素のうち、図3に示す画像データ変換プログラム120の構成要素と同等な構成要素には図3と同じ符号を付して重複説明を省略する。ここで、上記の類似画像作成処理部162が、本発明の画像データ変換プログラムにおける類似画像作成部の一例に相当する。
図20は、本発明の第2の画像データ変換装置の一実施形態の機能ブロック図である。
以下では、この図20に示す画像データ変換装置1300について説明することによって、図19に示す画像データ変換プログラム160も合わせて説明する。
図20に示す画像データ変換装置1300は、画像分割部1310と類似画像作成部1320と判定部1330と通常画像データ作成部1340と差分データ生成部220と画像データ作成部230と記録部240とを備えている。尚、これらの構成要素のうち、図4に示す画像データ変換装置200の構成要素と同等な構成要素には図4と同じ符号を付して重複説明を省略する。ここで、画像データ変換装置1300が備えている類似画像作成部1320が、本発明の画像データ変換装置における類似画像作成部の一例に相当する。
ここで、撮影によって得られた画像データに、撮影位置、カメラの向き、撮影倍率といった撮影時の撮影条件を含む撮影条件データを付加する機能を備えたデジタルカメラが、例えば、特開平2000−066312等といった特許文献に示されている。図20に示す画像データ変換装置1300は、このようなデジタルカメラで得られた、撮影条件データ付の画像データを圧縮画像データに変換するものである。
図20に示す画像分割部1310では、まず、撮影によって得られた画像データが表わす撮影画像FGが、複数の部分画像に分割される。図20には、この分割の一例として、撮影画像FGが複数の部分画像FG1,FG2,…,FGnに分割される例が示されている。ここで、これら複数の部分画像FG1,FG2,…,FGnそれぞれが、本発明にいう対象画像の一例に相当する。次に、画像分割部1310では、各部分画像FG1,FG2,…,FGnを表す画像データが適宜間引かれて、その部分画像を所定の低解像度で表す画像データが生成される。このデータの間引きは、類似画像作成部1320における処理時間を短縮するために実施される。そして、これら低解像度で表された各部分画像が、撮影画像FG上での配列順に、順次類似画像作成部1320に送られる。
類似画像作成部1320では、例えばインターネット上等に存在する所定のデータベースDBから読み出される各種情報と、上記の撮影画像FGに付加されている、撮影位置、カメラの向き、撮影倍率といった撮影時の撮影条件を示す撮影条件データSDとに基づいて、画像分割部1310から今回の対象画像として送られてきた部分画像に類似した類似画像が複数作成される。ここで、類似画像作成部1320で作成されるこれらの類似画像は、画像分割部1310から送られてきた部分画像の低解像度とは異なり、後述するように、その部分画像の本来の解像度と同じ解像度を有する画像である。この類似画像作成部1320における類似画像の作成処理の詳細については、別図を参照して後述する。
差分データ生成部220と画像データ作成部230とでは、今回対象画像となった部分画像と、その部分画像に類似した複数の類似画像それぞれとの差を表わす複数の差分データが生成され、各差分データに、その差分データの生成に用いられた類似画像を示す識別情報が付加されることにより、今回対象画像となった部分画像を表わす画像データに替わる圧縮画像データが複数作成される。そして、作成された複数の圧縮画像データのうち、データ量が最小となる圧縮画像データが、今回対象画像となった部分画像に対応する類似画像として判定部1330に送られる。
判定部1330では、送られてきた圧縮画像データのデータ量が、従来の画像圧縮方法を用いる時のデータ量の目安である所定のデータ量以下であるか否かが判定される。そして、圧縮画像データのデータ量がその所定のデータ量以下であると判定された場合には、その圧縮画像データが記録部240に送られる。一方、圧縮画像データのデータ量がその所定のデータ量を超えていると判定された場合には、その旨を示す情報が通常画像データ作成部1340に送られる。
通常画像データ作成部1340では、判定部1330から、今回対象画像となった部分画像に対応する圧縮画像データのデータ量が所定のデータ量を超えている旨を示す情報が送られてきた場合に、例えばJPEG等といった従来の画像圧縮方法によって、その部分画像を表わす画像データに替わる圧縮画像データが作成され、その圧縮画像データが記録部240に送られる。
記録部240では、判定部1330あるいは通常画像データ作成部1340から送られてきた圧縮画像データが記録領域RAに記録される。
上述した、類似画像作成部1320と判定部1330と通常画像データ作成部1340と差分データ生成部220と画像データ作成部230と記録部240における各処理は、画像分割部1310で撮影画像FGを分割して得られる全ての部分画像に対して実施される。これにより、撮影画像FGを表わす画像データがコンパクトに記録される。
ここで、類似画像作成部1320における、類似画像の作成処理の詳細について説明する。
図21は、図20に示す類似画像作成部における、類似画像の作成処理を示すフローチャートである。ここで、以下の説明では適宜に図20を参照する。
図21のフローチャートが表わす、類似画像の作成処理は、類似画像作成部1320に、今回の対象画像に対応する上記の低解像度の部分画像が送られてくるとスタートする。
まず、撮影画像FGが撮影されたときの撮影位置を示す位置情報およびカメラの向きを示す向き情報が、上述の撮影条件データSDから読み出される(ステップS201)。そして、その位置情報が示す撮影位置の周辺に対応する地図を示す地図情報が、例えばインターネット上等に存在する所定のデータベースDBから上記の位置情報に基いて読み出される(ステップS202)。そして、読み出された地図情報が示す地図において上記の位置情報が示す撮影位置から見て上記の向き情報が示す方向に存在している、撮影画像FGが捉えているであろうと推定される、建築物や山や河川等といった、複数の対象物を示す例えば名称等といった情報が上記の地図情報から抽出される(ステップS203)。次に、地図情報から抽出された名称等に基づいてインターネット上の検索が実施され、名称等が示す対象物を3次元的に表わした構造モデル(例えば、特定の建築物や、山や河川等といった特定の地形をポリゴンで表わした構造モデル)が、例えばインターネット上等に存在する所定のデータベースDBから読み出される(ステップS204)。
次に、対象物を表わす構造モデルが、上記地図上の位置関係に対応するように、その地図が表わす空間内に配置され、さらに、上記の向き情報、位置情報、および倍率情報に基いて、配置された構造モデルを、位置情報が示す撮影位置から、向き情報が示す方向に、倍率情報が示す撮影倍率で捉えた、撮影画像FGと同サイズの2次元の画像が作成される(ステップS205)。ここで、この2次元の画像は、今回の対象画像に対応する部分画像の解像度と同じ低解像度で作成されるので、この2次元の画像作成の時間は短い。ここで、この2次元の画像のことを、以下では構造モデル画像と呼ぶ。ここでは、まず上記の撮影位置、上記の方向、および上記の撮影倍率をそれぞれ所定範囲内でずらせた、撮影位置、方向、および撮影倍率の複数の組合せが作成され、そして、各組合せに対応する複数の構造モデル画像が作成される。
ここまでに説明したステップS201〜ステップS205の処理は、図20に示す画像分割部1310から順次送られてくる複数の部分画像FG1,FG2,…,FGnのうち、最初の部分画像FG1が送られてきたときにのみ実施され、2番目以降の部分画像FG2,…,FGnに対しては、最初の部分画像FG1が送られてきたときにステップS201〜ステップS205の処理で作成された複数の構造モデル画像を用いて、後述のステップS206以降の処理が施される。
次に、以下説明する処理により、今回の対象画像に対する類似画像を作成するために必要な第1のパラメータとして、撮影位置、方向、および撮影倍率の組合せが複数もとめられる(ステップS206)。ここで、この第1のパラメータは、上記のステップS205で作成された、撮影位置、方向、および撮影倍率の複数の組合せの中から選択されるものである。
ステップS206の処理では、まず、今回の対象画像に対応する低解像度の部分画像に対して、微分フィルタの一種であるSOBELフィルタを用いたフィルタ処理が施されることにより、画像中で輝度が急激に変化している箇所が解析されて、被写体の輪郭線(以下、エッジと呼ぶ)が抽出される。ここで、上記のSOBELフィルタとして、画像から、被写体のエッジの、水平方向成分、右上がりに45度の方向成分、垂直方向成分、左上がりに45度の方向成分といった4種類の方向成分をそれぞれ抽出するための4種類のフィルタが用いられる。そして、今回の対象画像に対応する低解像度の部分画像に対して、各方向成分に対応するフィルタ処理が施されることにより、その部分画像内における、その方向成分のエッジが抽出され、さらに、その部分画像における、その方向成分の抽出されたエッジの本数がカウントされる。
このステップS206の処理では、次に、ステップS205で作成された複数の構造モデル画像それぞれから、今回の対象画像に対応する低解像度の部分画像と同位置で同サイズの部分画像が抜き出される。ここで、各構造モデル画像から抜き出されたこれらの部分画像を、今回の対象画像に対応する低解像度の部分画像と区別するために、以下では部分モデル画像と呼ぶ。そして、上記の構造モデルが分析され、その構造モデルが示している対象物のエッジのうち、各部分モデル画像中を通るエッジの、水平方向成分、右上がりに45度の方向成分、垂直方向成分、左上がりに45度の方向成分といった4種類の方向成分の本数がカウントされる。
このステップS206の処理では、さらに、今回の対象画像に対応する低解像度の部分画像と上記の部分モデル画像とにおいて、エッジの同じ方向成分について本数の差が、4種類全ての方向成分について求められ、さらに、それら4つの差の2乗和が算出される。以下では、この2乗和を、今回の対象画像に対応する低解像度の部分画像に対する、部分モデル画像の相違度と呼ぶ。この相違度は、上記の複数の部分モデル画像全てについて求められる。
このステップS206の処理では、最後に、複数の部分モデル画像の中から、相違度が小さい順に所定番目までの画像が選択され、選択された所定数の部分モデル画像それぞれの元となった各構造モデル画像の作成に用いられた、撮影位置、方向、および撮影倍率の組合せが得られる。
以上、説明したように、このステップS206の処理によって、今回の対象画像に対応する低解像度の部分画像について、その部分画像に所定程度類似した所定数の部分モデル画像が求められ、さらに、それら所定数の部分モデル画像それぞれに対応する、撮影位置、方向、および撮影倍率の複数の組合せが求められる。ここで求められた、撮影位置、方向、および撮影倍率の組合せを、上述したように第1のパラメータと呼ぶ。この第1のパラメータは、後の処理において、今回の対象画像の解像度と同じ高解像度の類似画像を作成する際に用いられる。
ステップS206の処理が終了すると、次に、上述したステップS204の処理で得られた構造モデルから、構造モデルが表わす対象物の表面に付与されている光学的性質(例えば、反射率や色等)が取得される(ステップS207)。
そして、上記の部分モデル画像について、その部分モデル画像内に捉えられている対象物の表面を、その表面に光が照射された状態に色付けするいわゆるレンダリング処理が施される(ステップS208)。ここで、撮影画像FGに添付されている上述の撮影情報には、撮影位置、方向、および撮影倍率の他に撮影日時も含まれている。このステップS208におけるレンダリング処理では、まず、撮影情報からこの撮影日時が抽出され、その撮影日時から、撮影時に対象物に照射されていた光の色味、強度、および照射角度がそれぞれ推定される。このステップS208におけるレンダリング処理では、まず、これら対象物に照射される光の色味、強度、および照射角度をそれぞれの推定値から所定範囲内でずらせた、光の色味、強度、および照射角度の複数の組合せが作成される。ここで、この組み合わせを、以下では第2パラメータと呼ぶ。そして、複数の第2パラメータそれぞれに対応するレンダリング処理が、ステップS204の処理で得られた表面の性質に基づき実施される。ここで、このレンダリング処理を施された部分モデル画像を以下ではレンダリング済部分画像と呼ぶ。このレンダリング済部分画像の解像度も、今回の対象画像に対応する部分画像や上記の部分モデル画像の解像度と同じ低解像度であるので、上記のレンダリング処理の処理時間が短い。ステップS208の処理では、このレンダリング済部分画像は、ステップS206で求められた所定数の部分モデル画像それぞれについて、第2パラメータの数だけ作成される。
次に、ステップS208の処理で作成された複数のレンダリング済部分画像の中から、今回の対象画像に対応する低解像度の部分画像に類似している順に所定数の画像が後述するように選ばれ、選ばれた所定数のレンダリング済部分画像それぞれのレンダリング処理時に用いられた、第2パラメータ(光の色味、強度、および照射角度)と、各レンダリング済部分画像の元となった各部分モデル画像の作成に用いられた上述の第1パラメータ(撮影位置、方位、および撮影倍率)とが、次の処理に渡される(ステップS209)。ここで選ばれた所定数のレンダリング済部分画像それぞれに対応する、第2パラメータと第1パラメータとの組合せを、以下では類似画像の作成パラメータと呼ぶ。
このステップS209における、今回の対象画像に対応する低解像度の部分画像に類似している画像の、複数のレンダリング済部分画像の中から選択は、以下のように実施される。まず、今回の対象画像に対応する低解像度の部分画像と各レンダリング済部分画像とにおいて、互いに同位置に存在する画素どうしの画素値の差が、全ての画素位置について求められ、これらの求められた差の2乗和が算出される。このように算出された2乗和を、ここでは今回の対象画像に対応する低解像度の部分画像に対するレンダリング済部分画像の相違度と呼ぶ。本実施形態では、上記の複数のレンダリング済部分画像の中から、相違度が小さい順に所定番目までの画像が選択される。
ステップS209の処理が終了すると、次に、そのステップS209までの処理で得られた作成パラメータ(撮影位置、方位、撮影倍率、光の色味、強度、および照射角度)と、上述のステップS204の処理で得られた構造モデルが用いられて、今度は、今回の対象画像の解像度と同じ高解像度を有する、今回の対象画像と同サイズで同形状の類似画像が作成される(ステップS210)。ここで、この類似画像の作成は、ステップS205で実施された部分モデル画像の作成処理およびステップS208で実施されたレンダリング処理と同等な処理によって実施される。ただし、この処理は、類似画像が今回の対象画像の解像度と同じ高解像度で作成される点が、ステップS205およびステップS208で実施された処理とは異なる。ステップS210では、この高解像度の類似画像が、ステップS209までの処理で得られた作成パラメータの数だけ複数作成される。
以上で、今回の対象画像に類似した複数の類似画像の作成処理は終了し、上述したように、これら複数の類似画像が、図20に示す類似画像作成部1320から差分データ生成部220に送られる。また、全ての類似画像の作成に共通して用いられた上記の構造モデルをインターネット上で特定するための特定情報と、各類似画像の作成に用いられた上記の作成パラメータとが、画像データ作成部230に送られる。ここで、各類似画像に対応する、作成パラメータと特定情報との組が、上述した、その類似画像を示す識別情報に相当する。そして、それら複数の類似画像と各類似画像を示す識別情報とが用いられて、今回の対象画像を表す画像データに変わる圧縮画像データが作成される。
以上説明したように、図20に示す画像データ変換装置1300によれば、例えば、撮影画像FGと類似した画像が存在しない等といった場合であっても、撮影画像FGを表わす画像データをコンパクトに記録することができる。
以上で、本発明の第2の画像データ変換装置の実施形態についての説明を終了する。
次に、本発明の第2の画像データ送信装置の実施形態について説明する。
図22は、本発明の第2の画像データ送信装置の一実施形態の機能ブロック図である。ここで、図22に示すこの画像データ送信装置1400は、送受信装置として動作する図12に示すコンピュータ610,620が送信機能を発揮して動作している状態を送信装置として捉えたものである。
図22に示す画像データ送信装置1400は、画像分割部1310と類似画像作成部1320と判定部1330と通常画像データ作成部1340と差分データ生成部220と画像データ作成部230と送信部1410とを備えている。尚、これらの構成要素のうち、図20に示す画像データ変換装置1300の構成要素と同等な構成要素には図20と同じ符号を付して重複説明を省略する。ここで、画像データ変換装置1400が備えている送信部1410が、本発明の画像データ変換装置における送信部の一例に相当する。
図22に示す画像データ送信装置1400では、画像分割部1310と類似画像作成部1320とよって、まず撮影画像FGが複数の部分画像に分割され、各部分画像に類似した類似画像が複数作成される。そして、それら複数の類似画像と各類似画像を示す識別情報を用いて、差分データ生成部220と画像データ作成部230とによって、各部分画像を表す画像データに変わる圧縮画像データが作成される。さらに、その圧縮画像データのデータ量が、JPEG等といった従来どおりの画像圧縮方法を用いる時のデータ量の目安である所定のデータ量以下であるか否かが判定部1330で判定され、データ量がその所定のデータ量以下である圧縮画像データが送信対象として採用される。データ量が所定のデータ量を越えていた場合には、通常データ作成部1340で、例えばJPEG等といった従来の画像圧縮方法によって、その部分画像を表わす画像データに替わる圧縮画像データが作成される。
そして、図22に示す送信部1410によって、上記の圧縮画像データが送信先CRに送信される。
以上説明した、画像データ送信装置1400によれば、例えば、撮影画像FGと類似した画像が存在しない等といった場合であっても、撮影画像FGを表わす画像データを図20に示す画像データ変換装置1300と同様の処理でコンパクトに圧縮することができ、短い時間で画像データを送信することができる。
このような圧縮画像データの送信先CRでは、まず、送られてきた、撮影画像FGを表わす複数の圧縮画像データが、上記の差分データと上記の識別情報とで構成されているものと、JPEG等の従来の画像圧縮方法によって作成されたものとに分けられる。そして、従来の画像圧縮方法によって作成された圧縮画像データは、その画像圧縮方法に対応する展開方法によって元の画像データに復元される。また、差分データと識別情報とで構成されている圧縮画像データについては、各圧縮画像データに含まれている上記の識別情報の中から上記の特定情報が読み出され、その特定情報に基づいて、インターネット上のデータベースDBがアクセスされ、そのデータベースDBから、その圧縮画像データの作成に用いられた構造モデルが読み出される。その後、上記の識別情報の中から、その圧縮画像データの作成に用いられた類似画像を作成するための作成パラメータが読み出され、その作成パラメータが用いられて上記の構造モデルが加工されることにより、その圧縮画像データに対応する類似画像が作成される。そして、その類似画像と、その圧縮画像データの大部分を占める差分データとが用いられて、元の画像データが復元される。
このように、図22に示す画像データ送信装置1400によれば、送信先CRにおいて容易に展開が可能な圧縮画像データを送信することができる。
尚、ここまでの説明では、本発明の類似画像作成部の一例として、上記のような撮影条件を用いて類似画像を作成するという例を挙げて説明したが、本発明の類似画像作成部はこれに限るものではない。例えば、近年、ある物品に、その物品を識別する識別情報を記憶したICタグを付設する等といったことが提案されている。そのような物品を撮影する際に、例えば、その物品のICタグに向けて所定の無線信号を送信し、その信号を受けてICタグから返信されて来る返信信号から上記の識別情報を読み取り、撮影によって得られた画像データに、この識別情報を付加するというデジタルカメラが考えられる。本発明の類似画像作成部は、例えば、このようなデジタルカメラで得られた画像データに付加されている識別情報から被写体を推定し、上記の類似画像を作成するものであっても良い。
また、上述した説明では、本発明の類似画像作成部の一例として、類似画像の作成に、撮影位置、カメラの向き、撮影倍率といった3種類の撮影条件をすべて用いるという例を挙げて説明したが、本発明の類似画像作成部はこれに限るものではなく、例えば、撮影位置のみを用いるものであっても良いし、あるいは、撮影位置とカメラの向きとの組合せを用いるものであっても良い。
さらに、上述した説明では、本発明にいう識別情報の一例として、上記の類似画像SG2の作成に用いられた3次元モデルをデータベース上で特定するための特定情報と、類似画像SG2を作成するための類似画像作成データとからなる識別情報を例示して説明したが、本発明にいう識別情報はこれに限るものではなく、例えば、撮影によって得られた撮影位置、カメラの向き、撮影倍率といった撮影時の撮影条件そのものであっても良い。この場合、これらの撮影条件を含む圧縮画像データが送信された送信先では、図21のステップS201からステップS204に至る処理と同等の処理によって上記の構造モデルを得、その後は、その構造モデルを上記の撮影条件と、予め定めておいた固定的なレンダリングパラメータとを用いて上記の類似画像が作成され、その類似画像を用いて圧縮画像データが展開される。
また、上述した説明では、本発明にいう類似画像作成部の一例として、撮影画像が分割されて得られた複数の部分画像それぞれついて類似画像を作成するという例を挙げて説明したが、本発明にいう類似画像作成部はこれに限るものではなく、例えば、撮影画像全体に類似した類似画像を1つ作成するものであっても良い。
その他に、圧縮画像データに類似画像の識別情報を持つことの利点として、以下のような2つのケースが考えられる。
通常、表示やプリント目的で画像を復元する場合、圧縮画像データ中の差分データを復号し、その復号データを再現した類似画像と加算することによって復元するが、画像の一覧表示等、表示サイズが小さい場合は、必ずしも本来の画像を再現する必要はない。そこで、表示またはプリントサイズが所定以下の場合、類似画像の再現のみで表示することとし、差分データの復号および加算処理を省略してもよい。さらには、シーン内容をより判別しやすくなる様に、主要被写体を強調する様にCGを作成してもよい。例えば、主要被写体のサイズを本来画像より大としたり、背景をぼかしたりすることでよい。
逆に、拡大表示する場合に、本来の画像を復号・拡大処理して表示するのではなく、類似画像として求めた主要被写体のCGパラメータを用いて高解像度版を作成してもよい。あるいは、復号画像の拡大画像と拡大CG画像の加重平均とし、拡大率に応じて比率を制御する。例えば、拡大率が大である程、CG画像の比重を大とする。その結果、本来画像とは離れるが、本来画像の復号画像を拡大表示する場合よりも、被写体を細密に確認することができる。
また、類似画像に付随する各種情報を、対象画像に付随する情報として追加し、検索用キーワードとして利用してもよい。例えば、符号化対象画像には最初は付属情報なし、類似画像に“富士山”という付属情報があったとすると、類似画像の付属情報“富士山”を対象画像の付属情報として新規に追加する。この場合、各部分画像毎に画面内位置情報と組合わせて付属情報を記録する様にすると、より詳細な画像検索が可能となる。
また、所定の条件に基づいて、圧縮画像を再符号化し直すことがさらに望ましい。例えば、DBに画像が新規に登録された場合、その付属情報(キーワードや撮影位置)に対応する付属情報を持つ圧縮画像を一旦復元し、新規画像を類似画像として符号化した場合、符号化情報量が以前より小となれば、これを用いて圧縮データを更新する。あるいは、CG技術の進歩に応じて、符号化し直す。例えば、同一対象を表現する際に、ポリゴン表現よりNURBS(Non−Uniform Rational B−Splines:日経エレクトロニクス、2003.10.27号、p86参照)を用いるとデータ量が少なく済む。そこで、新規にCGアルゴリズムが開発された場合には、符号化処理を再試行する。また、樹木や雲の表現等、よりリアリティのある表現の進歩に応じて、符号化処理を再試行する。
その他、類似画像となるCGを作成するアルゴリズムによっては、計算負荷が大となることもあり得るので、再生機器の演算能力に応じて、類似画像作成用CGアルゴリズムを選択し符号化し直してもよい。例えば、「CGデータ量:アルゴリズムA<アルゴリズムB、演算量:アルゴリズムA>アルゴリズムB」の場合、PC上の本方式圧縮画像(CGアルゴリズムAを使用)を、携帯機器の演算能力情報に応じて本方式圧縮画像(CGアルゴリズムBを使用)に符号化し直した後、携帯機器にダウンロードして鑑賞する。この場合、PC上に各種再生機器の演算能力データを保持しておき自動的に変換することが望ましい。
本発明の第1の画像データ変換装置の第1実施形態として動作するコンピュータの外観斜視図である。 コンピュータのハードウェア構成図である。 本発明の第1の画像データ変換プログラムの第1実施形態を示す図である。 本発明の第1の画像データ変換装置の第1実施形態を表わす機能ブロック図である。 本発明の第1の画像データ変換プログラムの第2実施形態を示す図である。 本発明の第1の画像データ変換装置の第2実施形態の機能ブロック図である。 対象画像の一部分をなす部分画像に対する類似画像を示す図である。 本発明の第1の画像データ変換プログラムの第3実施形態を示す図である。 本発明の第1の画像データ変換装置の第3実施形態の機能ブロック図である。 本発明の第1の画像データ変換プログラムの第4実施形態を示す図である。 本発明の第1の画像データ変換装置の第4実施形態の機能ブロック図である。 本発明の第1の画像データ変換装置の一実施形態である画像データ送信装置を含む、送受信システムの構成図である。 本発明の第1の画像データ送信装置の第1実施形態の機能ブロック図である。 本発明の第1の画像データ送信装置の第2実施形態の機能ブロック図である。 本発明の第1の画像データ送信装置の第3実施形態の機能ブロック図である。 本発明の第1の画像データ送信装置の第4実施形態である、動画を表わす画像データを送信する画像データ送信装置の機能ブロック図である。 本発明の第1の画像データ送信装置の第5実施形態である、動画を表わす画像データを送信する画像データ送信装置の機能ブロック図である。 図17に示す画像データ送信装置における処理を示すフローチャートである。 本発明の第2の画像データ変換プログラムの一実施形態を示す図である。 本発明の第2の画像データ変換装置の一実施形態の機能ブロック図である。 図20に示す類似画像作成部における、類似画像の作成処理を示すフローチャートである。 本発明の第2の画像データ送信装置の一実施形態の機能ブロック図である。
符号の説明
100,610,620,630 コンピュータ
101 本体装置
101a フレキシブルディスク装填口
101b CD−ROM装填口
102 画像表示装置
102a 表示画面
103 キーボード
104 マウス
111 CPU
112 主メモリ
113 ハードディスク装置
114 FDドライブ
115 CD−ROMドライブ
116 I/Oインタフェース
117 バス
118 フレキシブルディスク
119 CD−ROM
120,130,140,150,160 画像データ変換プログラム
121,152 探索処理部
122,134 差分データ生成処理部
123,135 画像データ作成処理部
124,136 記録処理部
131 準類似画像探索処理部
132 画像分割処理部
133 類似画像探索処理部
141 探索範囲決定処理部
142 判定処理部
151 H.264動画データ圧縮処理部
161 画像分割処理部
162 類似画像作成処理部
163 判定処理部
164 通常画像データ作成処理部
200,300,400,500,1300 画像データ変換装置
210,520,820,920,1110 探索部
220,340 差分データ生成部
230,350 画像データ作成部
240,360 記録部
310 準類似画像探索部
320 画像分割部
330 類似画像探索部
410 探索範囲決定部
420 判定部
510,1110,1220 H.264動画データ圧縮部
631 メモリ装置
640 通信回線
700,800,900,1100,1200,1400 画像データ送信装置
710,1410 送信部
810,910 メモリ
1210 撮影部
1230 音声取得部
1240 画像選択部
1250 通常送信部
1260 参照画像登録部
1310 画像分割部
1320 類似画像作成部
1330 判定部
1340 通常画像データ作成部

Claims (15)

  1. 画像を表わす画像データを、該画像データのデータ量よりもデータ量の少ない圧縮画像データに変換する画像データ変換装置において、
    所定の探索範囲に存在する、複数の参照画像の中から、所定の類否基準に基づいて、変換対象の対象画像データが表わす対象画像と類似した類似画像を探す探索部と、
    前記探索部によって見つかった類似画像と前記対象画像との差を表わす差分データを生成する差分データ生成部と、
    前記差分データ生成部によって生成された差分データに、前記類似画像を示す識別情報を付加することによって、前記対象画像データに替わる圧縮画像データを作成する圧縮画像データ作成部とを備えたことを特徴とする画像データ変換装置。
  2. 前記参照画像および前記対象画像のうちの少なくとも一方が、画像の一部分をなす部分画像であることを特徴とする請求項1記載の画像データ変換装置。
  3. 複数の探索範囲の中から、所定の優先基準に従って、前記探索部における探索範囲を決定する探索範囲決定部を備えたことを特徴とする請求項1記載の画像データ変換装置。
  4. 前記対象画像が、動画中の複数時点の画像のうちの1つの画像であって、
    前記探索部が、前記動画中の前記複数時点の画像を前記複数の参照画像として用いて前記類似画像を探すものであることを特徴とする請求項1記載の画像データ変換装置。
  5. 画像を表わす画像データを、該画像データのデータ量よりもデータ量の少ない圧縮画像データに変換する画像データ変換装置において、
    変換対象の対象画像データが表わす対象画像と類似した類似画像を所定の作成方法で作成する類似画像作成部と、
    前記類似画像作成部によって作成された類似画像と前記対象画像との差を表わす差分データを生成する差分データ生成部と、
    前記差分データ生成部によって生成された差分データに、前記類似画像を示す識別情報を付加することによって、前記対象画像データに替わる圧縮画像データを作成する圧縮画像データ作成部とを備えたことを特徴とする画像データ変換装置。
  6. 前記類似画像作成部が、前記類似画像の作成に利用される原情報を加工することによって、前記類似画像を作成するものであり、
    前記圧縮画像データ作成部が、前記原情報を示す原情報識別情報と、前記原情報から前記類似画像を作成したときの加工の内容を示すパラメータとの組を、前記類似画像を示す識別情報として用いるものであることを特徴とする請求項5記載の画像データ変換装置。
  7. 前記圧縮画像データ作成部によって作成された圧縮画像データを所定の記録場所に記録する記録部を備えたことを特徴とする請求項1または5記載の画像データ変換装置。
  8. 画像を表わす画像データを、該画像データのデータ量よりもデータ量の少ない圧縮画像データに変換する画像データ変換プログラムにおいて、
    所定の探索範囲に存在する、複数の参照画像の中から、所定の類否基準に基づいて、変換対象の対象画像データが表わす対象画像と類似した類似画像を探す探索処理部と、
    前記探索処理部によって見つかった類似画像と前記対象画像との差を表わす差分データを生成する差分データ生成処理部と、
    前記差分データ生成処理部によって生成された差分データに、前記類似画像を示す識別情報を付加することによって、前記対象画像データに替わる圧縮画像データを作成する圧縮画像データ作成処理部とを備えたことを特徴とする画像データ変換プログラム。
  9. 画像を表わす画像データを、該画像データのデータ量よりもデータ量の少ない圧縮画像データに変換する画像データ変換プログラムにおいて、
    変換対象の対象画像データが表わす対象画像と類似した類似画像を所定の作成方法で作成する類似画像作成処理部と、
    前記類似画像作成処理部によって作成された類似画像と前記対象画像との差を表わす差分データを生成する差分データ生成処理部と、
    前記差分データ生成処理部によって生成された差分データに、前記類似画像を示す識別情報を付加することによって、前記対象画像データに替わる圧縮画像データを作成する圧縮画像データ作成処理部とを備えたことを特徴とする画像データ変換プログラム。
  10. 画像を表わす画像データを、該画像データのデータ量よりもデータ量の少ない圧縮画像データに変換し、該圧縮画像データを送信する画像データ送信装置において、
    所定の探索範囲に存在する、複数の参照画像の中から、所定の類否基準に基づいて、変換対象の対象画像データが表わす対象画像と類似した類似画像を探す探索部と、
    前記探索部によって見つかった類似画像と前記対象画像との差を表わす差分データを生成する差分データ生成部と、
    前記差分データ生成部によって生成された差分データに、前記類似画像を示す識別情報を付加することによって、前記対象画像データに替わる圧縮画像データを作成する圧縮画像データ作成部と
    前記圧縮画像データ作成部によって作成された圧縮画像データを送信する送信部とを備えたことを特徴とする画像データ送信装置。
  11. 前記探索部が、参照画像として、前記圧縮画像データの送信先が有している画像と同等の画像を用いるものであることを特徴とする請求項10記載の画像データ送信装置。
  12. 前記探索部が、前記圧縮画像データの送信先がアクセス可能な所定のデータベースに格納されている複数の画像を前記参照画像として用いて前記類似画像を探すものであることを特徴とする請求項10記載の画像データ送信装置。
  13. 話している人物の顔を撮影して動画を得、該動画中の複数時点の画像それぞれを表わす複数の画像データを含んだ、該動画を表わす動画データを得る撮影部と、
    前記撮影部で得られた動画中の前記複数時点の画像の中から、母音を発声している人物の顔を捉えた画像を選択する画像選択部とを備え、
    前記探索部が、前記撮影部で得られる動画中の画像を前記対象画像として用いるとともに、前記画像選択部によって選択された画像を前記参照画像として用いて前記類似画像を探すものであることを特徴とする請求項10記載の画像データ送信装置。
  14. 前記画像選択部が、既に選択済の画像に対して所定程度以上相違している画像をさらに選択するものであることを特徴とする請求項13記載の画像データ送信装置。
  15. 画像を表わす画像データを、該画像データのデータ量よりもデータ量の少ない圧縮画像データに変換し、該圧縮画像データを送信する画像データ送信装置において、
    変換対象の対象画像データが表わす対象画像と類似した類似画像を所定の作成方法で作成する類似画像作成部と、
    前記類似画像作成部によって作成された類似画像と前記対象画像との差を表わす差分データを生成する差分データ生成部と、
    前記差分データ生成部によって生成された差分データに、前記類似画像を示す識別情報を付加することによって、前記対象画像データに替わる圧縮画像データを作成する圧縮画像データ作成部と、
    前記圧縮画像データ作成部によって作成された圧縮画像データを送信する送信部とを備えたことを特徴とする画像データ送信装置。
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