JP2005182786A - ローリングされる指紋の電子記録方法および装置 - Google Patents

ローリングされる指紋の電子記録方法および装置 Download PDF

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Abstract

【課題】 ローリングされる指紋の電子記録方法および装置を提供する。
【解決手段】 画像記録ユニット(2)から読み出された独立した画像のうち、少なくとも1つの画像により、物体の位置およびサイズから、物体を取り囲む形が決定されること、許容値(Δ)により拡大され、かつ、画像記録ユニット(2)に含まれているセンサの行方向および列方向に平行に向けられた長方形が、取り囲む形から決定されること、引き続き読み出される少なくとも1つの画像について、拡大された長方形が、センサ内のアクティブなピクセル領域(23)のサイズと位置とを予測および調節するために使用され、それにより、読み出されるアクティブなピクセル領域(23)が、その適合により常に小さく保たれ、センサの読み出しまたはデータ転送においてより高い画像レートが実現されること。
【選択図】 図5

Description

本発明は、動いている物体の電子記録のための方法および装置に関し、特に、支持表面上でローリングされる指の記録に関する。本発明は、主として、電子指紋の作成に適用されるが、有利には、位置および/またはサイズに関して調節可能なサンプリングウィンドウのインテリジェントな制御のための物体追跡に使用されてもよい。
犯罪学における指紋採取の使用の基礎は、遺伝されず、胎生4か月目から死後の崩壊まで不変の、皮膚隆線像の一意性にある。元になる像は、指そのもの、インクにより紙の上に作成された指紋、またはトレースフォトグラムであってもよい。後の2つの技術は、主に警察で使用されていたし、現在も使用されている。指紋の特徴を抽出できるパターン認識技術によって、指紋の識別および確認を自動化することが可能である。
近年、指の直接記録を可能にする電子システムに、上述の技術が、ますます多く統合されてきている。これにより、記録および評価時間が短縮され、同時に、画像の品質も向上させることが可能になる。したがって、指が正しく記録されない場合は、この指の記録プロセスをただちに繰り返すことができる。
指紋の電子画像記録は、通常、CCDまたはCMOS技術に基づくマトリクスセンサまたはラインセンサを使用して実行される。その場合、元になる像としての指紋は、特殊な光学装置およびセンサを通して電子画像に変換され、続いてデジタル化されて、一定の空間およびグレー値解像度を有する画面イメージを形成する。
ただし、容量性、感熱、超音波ベース、または感圧性センサが、指紋の電子記録に使用されることもある。
警察では、指の平版印捺に加えて、特に、ローリングされた指の像も作成されている。ローリングされた指紋を、インクと紙を使用して作成するための手順は、インクを指に塗布し、次に、紙の上で指をローリングさせるという、非常に単純なものである。その際に、指の端における回転、および変形またはこすれは、許容しうるものとして受け入れられる。
この手順は、電子システムでは、ある程度、より複雑なものとなる。この場合、(ラインまたはマトリクスを使用して)指が電子的に取得される方法によっては、全体画像が、多くの独立した画像から組み立てられる。これに関しては、インクを使用して紙の上にローリングするのとは異なり、完全な記録は存在せず、情報の損失を含む複数の離散時間サンプルが存在するという問題がある。指の変形と、その結果による、2つの異なる時点における変化の他に、情報の損失の理由は、特に、画像記録ユニットによる指のスキャンの継続時間が短すぎるということにある。これは、指が正しく記録されるには、画像記録ユニットは(使用される組み立て方法によっては)、指をローリングするプロセスの間の捩れまたは滑りなどの、妨害するプロセスを検知できるための、最小画像レートを有していなければならないことを意味する。
ローリングされた指の画像の生成に常に先立って、一連の独立した電子画像の連続的な記録が行われる、不可欠の独立した画像に基づいた、最小のエラーで全体画像に到達するための方法については、これまでに何度も記述されてきている。全体画像は、これらの独立した画像から、多くの異なる方法によって組み立てられ、前記方法では、独立した画像がスライスまたはストリップに分割される。
特許文献1、特許文献2、特許文献3、特許文献4、および特許文献5では、独立した画像のそれぞれからストリップが取得され、これらのストリップから全体画像が組み立てられる。上述の特許は、ストリップを決定し、できるだけ適切に組み立てて、独立した画像の、指の実際の接触面に一致する部分のみを接合する、異なるアルゴリズムによって相互に区別される。
米国特許第4,933,976号明細書 米国特許第5,230,025号明細書 米国特許第6,483,932号明細書 国際公開第97/41528号パンフレット 独国特許発明第19851544C1号明細書(国際公開第00/28470号パンフレット)
上述のすべての引例では、画像記録ユニットから得られる独立した画像は、一定のサイズを有し、(クロック発振器またはイベントトリガにより与えられる)一定の時間方式に基づいている。したがって、ローリング速度(および場合によってはローリング速度の変化)と、指の接触面のサイズ(およびローリングプロセス中の後者の実際の変更)とは、画像記録ユニットの読み出し方式には、考慮に入れることはできない。
イベント画像を正しく計算することを可能にするには、2つの隣接した指紋ストリップが、当該の方法にとって十分に大きな共通部分を有していなければならない。これは、指がローリングされる間、高速な定期サンプリングが実行される場合にのみ実現可能である。現在、これは、25画像/秒(I/s)よりも大きな高画像読み出し速度(画像レート)を有するセンサによって実施されている。ただし、空間解像度が(例えば、500dpiから1000dpiに)増加される場合、技術的限界が発生する。画像レートが減少するか(例えば、500dpiから1000dpiに変更する場合、画像レートは1/4に減少する)、または、電子機器を含むセンサの価格が法外に高くなる。
したがって、本発明の目的は、高い画像レート(読み出し速度)を有する高価な画像センサに頼らずに、高解像度の独立した画像と、独立した画像をギャップなしに接合して全体画像を形成するための緊密な画像シーケンスとを可能にする、ローリングされる指紋の電子記録のための新しい可能性を見いだすことである。
動いている物体の電子記録、特に、記録表面上でローリングされる指の記録のための方法(ここで、前記物体は、その構造とともに、空間分解画像記録ユニットによって、前記動きの間に、一連の独立した画像内で検出され、2次元電子画像として処理される)では、画像記録ユニットから読み出された少なくとも1つの独立した画像内の前記物体の位置およびサイズから、前記物体を取り囲む輪郭または形が決定されるという点で、そして、許容値により拡大され、センサの行方向および列方向に平行に向けられた長方形が、前記取り囲む形から決定されるという点で、そして、引き続き読み出される少なくとも1つの画像について、前記拡大された長方形が、画像記録ユニットのアクティブなピクセル領域のサイズと位置とを予測および調節するために使用され、それにより、画像記録ユニットの、読み出されるアクティブなピクセル領域が、その適合により常に小さく保たれ、センサの読み出しまたはデータ転送においてより高い画像レートが実現されるという点で、本発明により上述の目的が達成される。
現在スキャンされている画像の物体画像を取り囲む形は、有利には、列方向および行方向に形成されたグラディエント画像によって決定される。各ピクセルについてのグラディエント画像は、行方向または列方向の隣接するグレー値の間の差を取ることにより生成される。
これに関連して、グラディエント画像の各ピクセルを準備するためには、隣接するグレー値の間の差は、望ましくは、行または列の、現在検査されているピクセルの先行ピクセルおよび後続ピクセルのグレー値から取られる。
指紋の端の、特に信頼性の高い抽出のためには、各グラディエント画像のピクセルは、好ましくは、行または列の、現在検査されているピクセルの先行ピクセルの先行ピクセルおよび後続ピクセルの後続ピクセルのグレー値の間の差から形成される。
現在の画像について、物体画像を取り囲む形の開始値および終了値は、有利には、物体の動きの方向を向いた、行または列のうち少なくとも1つのグラディエント画像から決定され、ここで、物体を取り囲む形の開始値および終了値を計算するために、各行または列について、隣接するグレー値の間の最初の有意差と最後の有意差が判定される。
前記有意差は、望ましくは、超過されたしきい値によって判定される。
物体の主要な動きの方向に一致する少なくとも1つの次元にてグラディエント画像から決定される開始値および終了値から、各々、平均値またはメジアン値を計算することが有利であることが実証済みである。平均値またはメジアン値は、次に、物体画像を取り囲む長方形の直線状の境界を形成する。
好ましい実施形態では、少なくとも、物体の主要な動きの方向に一致するグラディエント画像からの、開始値および終了値が、空間ヒストグラム内にプロットされ、ここで、積分頻度分布が意味のあるしきい値に到達する位置が、物体画像を取り囲む長方形の境界を形成する。このしきい値は、妥当には、積分頻度分布の5%であってもよい。ただし、頻度分布の最大値を選択することも可能である。
コンピューティング能力と記憶容量とを節約するために、グラディエント画像の選択された行または列の開始値および終了値のみを使用して、取り囲む四角形の境界を決定することが有利であることが実証済みである。
物体画像のトリミングを防止するために、拡大された長方形を生成するためのさまざまな許容値が、望ましくは物体の検出された動きの進路に依存して決定され、ここで、それぞれの取り囲む形の境界を決定した後の、以前に読み出された少なくとも2つの画像から、連続する画像内の取り囲む形の境界の時間変化に基づくさまざまな評価アルゴリズムが適用される。
記録表面上でローリングしている指は、好ましくは、物体として取得され、ここで、指紋は、指の即時支持表面としての各読み出し画像内の、物体画像として記録される。
その場合は、以下のステップが、独立した画像の境界を調節するために、読み出し画像のそれぞれに有利に適用される。
− プットオン認識ルーチン。このルーチンは、指紋から結果として得られる差の値の量が不十分であると判定された場合に、許容値の計算と、それに続く画像記録ユニットのアクティブなピクセル領域の予測および調節とを停止する。
− 動きの追跡ルーチン。このルーチンは、指紋を取り囲む形の動きが明確に示されていない場合、取り囲む形の境界の周囲のすべての側において均一な許容値を決定し、許容値のサイズは、前記物体にとって一般的な程度までの前記物体の任意の動きの間、少なくとも次の画像の読み出しの期間内に、拡大された長方形が物体を切断しないように選択される。
− ローリングの追跡ルーチン。このルーチンは、規定された量の連続する画像内で、取り囲む形の境界が、明白な方向に、かなり移動した場合に起動され、ここで、物体の動きの方向に動いている取り囲む形の境界のために、許容値は、連続的に読み出される少なくとも1つの画像の期間内に、拡大された長方形が即時物体画像(指紋)を切断しないように、動いている境界の計算された速度から決定される。
ローリングの追跡ルーチンは、ローリングされる指の完全な指紋を組み立てるための、完全かつ高度に時間分解された一連の独立した画像を提供するために、ローリングされる指の画像記録の中核にあるため、ローリングの追跡ルーチンは、望ましくは、同じ方向に進んでいる取り囲む形の境界に、定められた一定数の変位がある場合に、動きの追跡からローリングの追跡に切り換える、ローリングの開始の認識ルーチンによって起動され、取り囲む形の境界の動きの方向が逆になった場合に、ローリングの追跡ルーチンに割り込む、ローリングの終了の認識ルーチンによって終了される。
記録表面に沿って指がローリングされる場合、有利には、開始の認識のために使用されるすべての画像のバッファ記憶が、ローリングの開始の認識ルーチン内で実行され、それにより、すでに読み出された画像は、続いて、完全なローリングされた指を組み立てるために利用可能なままに維持される。
さらに、動いている物体の一連の2次元の独立した画像を記録するための画像記録ユニットを使用した、動いている物体の電子記録、特に、記録表面上でローリングされる指の記録のための装置(ここで、独立した画像は、動いている物体の全体画像を組み立てるために空間的オーバーラップを有する)では、画像記録ユニットによって以前に読み出された少なくとも1つの画像に基づいて、物体画像を緊密に囲む制限されたピクセル領域を連続的に計算するための論理ユニットが、画像記録ユニットの下流に配置されるという点で、そして、プログラム記憶装置、データ記憶装置、プロセッサ、およびインタフェースが論理ユニットに関連付けられ、プロセッサがデータの流れを制御するために提供されているという点で、そして、ピクセル領域のサイズおよび位置に関して規定されて論理ユニットによって制御される画像のデータ転送のためのインタフェースが、外部コンピュータユニットに対して提供されるという点で(ここで、前記コンピュータユニットは、時間の経過とともに連続的に記録された画像を組み立てて、全体画像を形成するための画像処理を含む)、本発明により上述の目的が達成される。
画像記録ユニットは、好ましくは、光電子センサを有するが、容量性、誘導性、感熱、超音波、またはその他の接触センサを装備していてもよい。(マトリクスまたはライン配列内の)CCDアレイまたはCMOSアレイが、望ましくは、光電子画像記録装置として使用される。
画像記録ユニットは、有利には、低画像レート(<25I/s)のセンサも含んでいてもよく、ここで、低画像レートは、センサのすべてのピクセルの読み出しのみを指し、任意にプログラムされることが可能なアクティブなピクセル領域からの画像の読み出しは、遥かに高い画像レートで実現可能である。
本発明の拡張された変形では、画像記録ユニットは、好ましくは、1つの独立したセンサ読み出しによって、高解像度、低画像レートで完全な足形または手形を実現できる、大面積センサを有し、前記大面積センサでは、記録表面の規定された部分領域が、個々のローリングされる指を記録するために定められており、ここで、前記センサは、ローリングされる指のための、記録表面の規定された部分領域に関連付けられた、対応して制限されたアクティブなピクセル領域内で、ピクセルが減らされた画像を読み出すために制御可能であり、それにより、ローリングされる指紋の記録のための画像レートは足形または手形の記録に比較して大幅に増加される。
本発明の修正された変形では、画像記録ユニットは、高画像レート(≧25I/s)のセンサであってもよく、その場合は、インタフェースがデータ転送を制限する要因になり、リアルタイムで転送できるのは画像データの小さな部分のみとなる。この場合、本発明による、データが減らされた画像の読み出しが、データ記憶装置の任意のアクセス可能なピクセル領域から実行され、それにより、インタフェースを介した転送のデータレートが続いて増加される。
本発明による、アクティブなピクセル領域の境界を決定するためのプロセスは、有利には、(物体の画像を組み立てるためのコンピューティングユニットの)上流に配置され、望ましくはFPGA(フィールド・プログラマブル・ゲート・アレイ)である、論理ユニット(ハードウェア)内で実行される。論理ユニットとしては、PLD(プログラマブル・ロジック・デバイス)またはASIC(特定用途向け集積回路)も使用されてもよい。
論理ユニットのプロセスとデータの流れとを制御するために使用されるプロセッサは、有利には、マイクロプロセッサ(MPU)、デジタル信号プロセッサ(DSP)、またはマイクロコントローラ(MCU)であってもよい。プロセッサは、また、論理ユニット、プログラム記憶装置、または外部コンピューティングユニット内に直接組み込まれていてもよい。
本発明は、関数G(x、y)として表示可能な、さまざまな表面サイズおよび/または表面構造のグレー値画像を電子的に記録するという考えに基づいており、ここで、xおよびyは、画像のそれぞれの画像点の座標を示し、Gはそのグレー値を示す。画像G(x、y)から全体画像Gを形成するために、この種の画像特性を有する動いている物体は、異なる時点tにわたって(ここで、tn+1>t)、関数Gとしてのさまざまな表示を使用して順に記録され、ここで、物体の回転速度の関数としてサイズが変化する、物体表面の関連する断片のみが、画像記録ユニットによって記録される。
本発明による方法の本質は、実際に読み出された各画像から、次のそれぞれの画像のために、適合させられ、制限されたピクセルセクションを規定または予測することにあり、前記ピクセルセクションは、取得されるべき指紋を、必要な確実性で完全に含み、それにより、画像記録ユニットの読み出しレート(画像レート)が増加される。これにより、他の方法では、完全な独立した画像を読み出すために必要な高画像レート(≧25I/s)を満足することができず、しかし、WOI(ウィンドウ・オブ・インタレスト(Window of Interest))調節機能を有し、したがってフル空間解像度を有する、安価なセンサを使用することが可能になる。CMOS技術では、製造業者によっては、この適用分野は、「ウィンドウ・オブ・インタレスト(window of interest)」、または「リージョン・オブ・インタレスト(region of interest)」、「アクティブ・ウィンドウ(active window)」、および「ウィンドウイング(windowing)」と呼ばれる。CCD技術では、「高速ダンプ」という用語は、行の飛び越しを示すために使用され、「オーバークロッキング」という用語は、不必要な列のオーバークロッキングを示すために使用される。
本発明により、物体のサイズおよび動きに適合させられた、緊密なシーケンスで高度に分解された画像を生成し、そして、高い信頼性で画像が組み立てられ、全体画像が形成されることを可能にする、ローリングされる指紋の電子記録を、高い画像レートを有する高価な画像センサまたはインタフェースに頼る必要なしに実施することが可能になる。本発明は、画像表面の完全な読み出しに現在使用されている、高解像度センサまたは画像処理インタフェースを使用する場合に可能であるよりも、はるかに高い画像レートを選択することを可能にする。さらに、センサ読み出しウィンドウの電子的調節により、完全な手の記録、および指のローリングなどの応用が、同じ装置内で可能である。
本発明を、実施形態の例を参照して、以下でより詳細に説明する。
図1は、指1の表面の指紋像(以下、指紋11と記載する)を電子的に記録するための方法の基本原理を示す。本方法の基礎は、指1が、異なる時点にわたって、異なる、相互にオーバーラップする表示内に順番に記録され、それにより、指の全体画像を、それに続いて組み立てることが可能になるということにある(これは、本発明の主題ではない)。
指1をローリングするための上述の規則により、画像記録ユニット2による指表面の記録は、一連の独立した画像として、1つずつ行うことのみが可能である。記録される画像31のサイズと位置は、指1の実際の指紋表面およびローリング速度により異なる。その上、指1の実際の指紋表面およびローリング速度によって、画像記録ユニット2の読み出し内の、適合させられ、制限されたセクションを調節および監視して、高価な画像センサに頼らずに高画像レートを達成できるようにするには、複雑な制御プロセスが示唆される。
インクが付けられた指1を紙の上でローリングするのとは異なり、図4に一例として示されているような光電子画像記録装置上でローリングする場合は、ローリングプロセスの連続記録は行われず、その代わりに、離散時間サンプリングが実行される。
本発明を明らかにするために、図2および図3に示す従来技術と本発明を比較する。従来の手順によれば、例えば25I/sでの読み出しが可能な画像記録ユニット2は、3秒間続くローリングプロセスの間に75の画像を取得する。これらの75の画像のそれぞれは、所定の位置(サイズおよび位置)での、規定された時点における、指紋11を含む完全な画像である。これらの独立した画像から、ローリングされた指1の全体画像3を生成するために、結合のための関連情報を含む、読み出し画像の部分を表す、所定の画像スライスまたはストリップ12が、これらの独立した完全な画像から切り取られる。全体画像3の正しい計算を実行するために、2つの隣接した画像ストリップ12は、指紋11の十分に大きな共通部分を有していなければならない。2つの画像ストリップ12を接合するための一般的な方法は、相互相関を行い、端の領域が最も大きく一致する点において、2つの画像ストリップ12のオーバーラップ部分を結合することである。ただし、離散時間サンプリングは、指1の変形と動き、およびその結果による、2つの異なる記録時点における指紋11の画像の変化により発生する、情報の損失を含む。画像記録ユニット2の画像レートに対して、指1のローリング速度が増加した場合、この情報損失は増加する。これは、指1が正しく記録されることを確実にするには、ローリングプロセス中の、例えば、捩れまたは滑りなどのプロセスが検出され、訂正されることが可能となるように、画像記録ユニット2が、結合のための最小画像レートを満足していなければならないということを意味する。
画像記録ユニット2の読み出し速度が遅すぎる場合に発生する問題を説明するために、インクの付いた指1を紙の上でローリングする場合に見いだされ、また、独立した画像のシーケンスを結合することにより全体画像3として生成されるべき、ローリングされた指1の全体画像3の結果を、図2の左側の部分図に示す。
上の行の右側に示されている指1の詳細記録によれば、全体画像3は、時間間隔ごとの3つの画像から組み立てられる。従来技術によれば、指1の一連の3つの即時記録は、一定の時間方式で、画像記録ユニット2全体の完全な画像としてサンプリングされる。次に、情報を含む画像部分が抽出され、それにより、図に示す3つの画像ストリップ12a〜12cが得られる。即時記録の間の時間間隔が、指1の動きに比較して長すぎる場合(つまり、画像記録ユニット2の画像レートが低すぎる場合)は、画像ストリップ12a〜12cの端の領域にオーバーラップが存在していても、ローリングの動きの間に指1がずらされると、またはそれに加えて、そのずれの方向に対して横に回転させられると、全体画像3を組み立てる際に相関関係の問題が発生する。
このスキャニングの例では、上の2つの乳頭状隆線13および14は並進運動を行っており、さらに、一番上の乳頭状隆線13は回転運動を受けている。右上の拡大された詳細図では、ストリップ12aからの、乳頭状隆線13の第1セグメント131は、ストリップ12bからの、上の乳頭状隆線13の関連する第2セグメント132よりも、ストリップ12cからの、次の乳頭状隆線14の第3セグメント143により近くなっている。これにより、全体画像3内で、少なくとも乳頭状隆線13および14の、間違った組み合わせが発生する可能性があり、したがって、ローリングされた指1の構造が誤って解釈される可能性がある。
図2の詳細図の下の行に示す、より高い画像レートでのスキャニングを表す組み合わせは、時間間隔ごとの5つの画像が使用されているという点で、明らかに優れている。そこから抽出された5つの画像ストリップ12a〜12eにより、指1のローリングに同時に重ね合わされた、ずれおよび回転運動を検出することが可能になり、したがって、全体画像3内でのストリップ12a〜12eの、あいまいでない、正しい組み合わせを実現することが可能になる。これは、1つの画像ストリップ12から次の画像ストリップまでの間で省かれる乳頭状隆線は、大幅に制限され、したがって外挿することが可能なためである。
ただし、指1をローリングするには、画像記録ユニット2の比較的広い記録表面21が必要とされるため、画像レートの任意選択による増加には制限がある。これらの制限は、特に、画像レートの増加に伴い、センサのコストが不釣合いに上昇することにより発生する。
図3は、指紋11の即時表面が、各インスタンスで、独立した画像読み出しごとに楕円表面を示している点で、画像読み出し速度が遅すぎることにより発生する別の問題を示す。実線で示されている楕円15a、15b、および15cは、安価な画像センサの従来の読み出しを使用した、時間間隔が空きすぎている指紋画像の内容を示し、他方、追加の中間スキャンにより増加された画像レートは、本発明によれば安価なセンサを使用して実現され、または従来技術によれば非常に高価なセンサを使用することによってのみ実現される、点線で示されている楕円15dおよび15eにより表されている。
1つの独立した画像記録から次の独立した画像記録までの間の最も大きな変化(指の形状により発生する)は、指紋11の上と下の端の領域で発生する。したがって、2つの記録の間の共通部分は、端の領域において最も小さくなる。図3に示すように、乳頭状隆線の分岐161または乳頭状隆線の終端162、163、164のような特徴が、時間的に相互に続いている指紋表面(実線の楕円15a〜cとして示されている)の外部に見いだされる場合、乳頭状隆線16はしたがって、即時に取り込まれた指紋11の、第1の楕円15aの隆線の途切れ16aが、次の楕円15bの隆線の途切れ16bおよび16cに、もはや完全に接続されることはできないような方法で、結果の画像内で中断される(図3の右に詳細図を示す)。
図3の拡大された詳細図から明らかなように、各インスタンス内には、(即時指紋11の図としての)実線で示す2つの隣接した楕円15aと15b、および15bと15cの間に、それぞれ、切断領域17が存在する。切断領域17は、図2に示す切り取られた画像ストリップ12の幅全体にわたって拡大されることはないため、乳頭状隆線16のいくつかの領域は、楕円15a、15b、および15cの接合された全体画像の外側になる。左に示されている円形詳細図内では、画像レートが遅すぎるため、実線の楕円15a〜15cのみが含まれる場合を説明するために、2つのそのような領域が選択され、拡大されている。
左上部分の詳細図では、結合された全体画像3は、楕円領域15a〜cの最適な相関の後で、ギャップを有するように見える。指紋領域15a〜cが結合され、したがって破損されている場合、分岐161は、1つの部分ではなく、3つの部分(隆線の終端)を有するものとして描かれる。整合性解析を行なった場合でも、これが分岐であるのか、隆線の連続と隆線の終端とであるのか、または実際に3つの終端する隆線であるのかを明確にすることはできない。
図3の左下の詳細図は、楕円15bと15cとの間の、ローリングされた指1の別の重要な領域を示し、この中では、スキャンのギャップ内に配置されている2つの乳頭状隆線の終端162および163と、1つの乳頭状隆線の終端164とが、完全な全体画像3内に示されている。ギャップを有する、この結合された結果画像は、5つの隆線終端のように見える5つの隆線中断16a〜16eを示し、それらが何らかの方法で同じ隆線に属するものであるかどうかに関しては、いかなる結論を引き出すことも許可しない。この場合は、整合性解析を使用することにより、隆線中断16a〜16eが次のいずれであるかについて推測することのみが可能である。
− 隆線中断16aから隆線中断16cおよび16dへの、または隆線中断16bから隆線中断16dおよび16eへの単純な分岐と、16bから16eへの、または16aから16cへの連続隆線、
− 隆線中断16aから16cまたは16dへの、あるいは16bから16dまたは16eへの連続隆線と、3つの隆線終端が予想され、あるいは
− 隆線中断16aおよび16bから、16c、16d、または16eへの、2つの連続隆線と、隆線中断16c〜16eのうちの1つにおける隆線終端。
完全で正確な全体画像3は、指紋楕円15bと15cとの間の、点線の楕円15eとして示されている、指1の中間スキャンによって表される、より高い画像レートによってのみ、つまり、画像記録ユニット2の画像レートが約2倍になった場合にのみ、得ることが可能である。指1のこのスキャン状況は、図3の右下の詳細図に示されており、やはり、従来技術によれば、高い解像度と、かなり高い(例えば2倍の)画像レートを有する、非常に高価な画像センサが必要とされる。
図4は、記録表面21において漏れ全反射の原理を使用する、指1の光電子画像記録のための画像記録ユニット2を示す。従来の基本構成では、画像記録ユニット2は、拡散光照明ユニット24、プリズム25、および撮像光学部品と光電子センサ22とを有するカメラ26を含む。この原理によれば、プリズム25の底面が、実際の記録表面21である。光は、指1が前記底面上に置かれていない場合(つまり、全反射のための臨界角(この場合は、ガラス/空気)が超過されている場合)に、前記底面において全反射されるような方法で、照明ユニット24によってプリズム25内に結合される。したがって、明るく照らされた画像が、カメラ26内のセンサ22上にある撮像光学部品によって生成される。指1がプリズム25上に置かれると、指1が当てられた点において、ガラスから空気への遷移が、ガラスから皮膚への遷移に変化する。皮膚は空気よりも屈折率が高いので、全反射の臨界角がより大きい。したがって、それらの場所においては全反射が取り消され、光は結合から出される。したがって、指1は、カメラ26内に配置されたセンサ22上で、黒から白への遷移による画像として描かれる。センサ22は、これらの光強度を電気信号に変換し、続いて、それらの電気信号はデジタル化され、それにより、規定された空間およびグレー値解像度を有する画像が結果として得られる。
指紋11の光電子画像記録は、CCDまたはCMOS技術に基づくマトリクスセンサまたはラインセンサによって、一般性を制限することなく実行される。
上で説明した図4の装置内では、プリズム25の下側が、指1のための記録表面21である。以下では、単純化のために、および上で説明した画像記録原理に限定しないために、記録表面21および画像記録ユニット2のみが、本発明を説明する目的で言及される。ローリングされた指1は、所望の任意の方法で、画像記録ユニット2内で、電子画像に変換され、デジタル形式で読み出される。
光電子センサ22の代わりに、容量性、感圧性、超音波ベース、または感熱センサを、指紋11の記録用に適切に設計された画像記録ユニット内で、同等の方法で使用することも可能である。
図5による装置内で、好ましくはハードウェアとして実施される、本発明の方法は、さまざまな物体表面および物体速度を考慮に入れ、したがって、動いている物体に最適に適合するスキャンを提供する。
図1に示すように、ローリングされる指1を記録するための方法は、以下の方法ステップに分割される。
− プットオン(put−on)認識61(PRルーチン61)
− 動きの追跡62(MTルーチン62)
− ローリングの開始の認識63(RSRルーチン63)
− ローリングの追跡64(RTルーチン64)
− ローリングの終了の認識65(RERルーチン65)
本方法の開始点は、図1に示すように、ローリングプロセスが行なわれるということを伝える(任意の形態の)情報である。この情報は、一般に、記録されたデータを処理する外部コンピュータユニット4によって伝えられる。ただし、この情報は、インタフェースを介して図5の装置と通信を行う、別の外部システムによって与えられてもよい。この伝達された情報を通して、前記装置は、指1が間もなく置かれることを理解し、適切な認識ステップを開始する。
本方法の以下の認識ステップは、次の起動に基づいて進む。
プットオン認識61(PRルーチン)
PRルーチン61の目的は、支持表面21上に有効な指紋11が存在しているかどうかを、画像記録ユニット2により提供される各画像31内で検査することである。その際には、各行または列内の隣接するグレー値ピクセルの間の差を取ることによって、各画像31から、xグラディエント画像71およびyグラディエント画像72が生成される。
図6は、「有効な指紋」を認識するための、可能なプログラム実行を示す。このプログラム実行は、各インスタンス内の一連の画像の中の、独立した画像31に関するものである。値Dxi、jを有するx方向のグラディエント画像71、および値Dyi、jを有するy方向のグラディエント画像72は、グレー値分布Gi、jを有する、電子的に変換された各画像31から、各行および各列内の記録された隣接するグレー値ピクセルの間の差73および74をそれぞれ取ることにより形成される。差73は、行内で実際に生成されるべき、グラディエント画像71の各ピクセルについて、画像31内の関連するグレー値ピクセルの直接先行ピクセルおよび直接後続ピクセルから取ることが可能であり、または、感度を向上するために、先行ピクセルの先行ピクセルおよび後続ピクセルの後続ピクセルから取ることが可能である。列方向の差74については、対応する方法でこれが実行される。
この方法で生成されたグラディエント画像71および72は、所定のグレー値のしきい値SwAを超える差の値73および74について検索される。グレー値のしきい値SwAは、その値を超えると先行および後続のグレー値ピクセルから形成された差の値73または74が「有効」と見なされる、差の値の量を規定する。このグレー値のしきい値SwAは、厳密に規定される必要はなく、変化させること(1つの画像から他の画像への間で変更すること)もでき、したがって、入力画像31の画像品質により良く適合させることが可能である。
差が有効な場合、xグラディエント画像71の行について差カウンタ75内で規定されている変数CountR、またはyグラディエント画像72の列について差カウンタ76内で規定されている変数CountCの、カウントが1つ増加される。
条件の検査、および差カウンタ75および76のカウントの増加は、列または行の最後に到達するまで行なわれる。次に、差カウンタ75および76内のそれぞれのカウントが、最小しきい値を超えているかどうかが検査される。その際には、差カウンタ75および76内で決定された有効な差の値73および74の量が、しきい値SwBまたはSwCを超えているため、有効な行または列であることを表す行または列が、すべての有効な行については行カウンタ77内で(RowCount)、またはすべての有効な列については列カウンタ78内で(ColumnCount)合計される。
しきい値SwBおよびSwCは、同じサイズを有することが可能である(ただし、同じサイズである必要はない)。画像記録ユニット2の行方向で指1をローリングするプロセスの間、画像31ごとの有効な差73の量は、行方向で急激に変化する。この量は、ローリングプロセスの開始時と終了時には、ローリングプロセスの中間部分での量の約半分になる。他方、列方向の有効な差74の量は、ローリングプロセスの間、比較的一定しており、行方向での、ローリングプロセスの中間部分の間の有効な差73の量と同程度の大きさである。したがって、しきい値SwCは、しきい値SwBよりも大きくなるように選択されてもよい。本例では、指1の配置に対してより高感度になるように、両方のしきい値SwCおよびSwBが同程度であるように選択されている。
グラディエント画像71および72のすべての行および列について、有効な行および列が調べられ、行カウンタ77および列カウンタ78内で合計されたら、有効な列についての列カウンタ78のカウント値(ColumnCount)または有効な行についての行カウンタ77のカウント値(RowCount)が、しきい値SwDまたはSwEを超えているかどうかについての比較が行なわれる。この比較では、より高感度な検査のためには、しきい値SwDおよびSwEについて同じ値が選択される。ただし、純粋に形式的な点では、しきい値SwBとSwCの場合と同様に、しきい値SwEは、しきい値SwDよりも大きくなるように選択されてもよい。有効な指があるかどうかについての決定は、また、行カウンタ77および列カウンタ78のうちの1つだけがしきい値SwDまたはSwEを超えるということに制限されてもよい。指1が行方向にローリングされる場合は、例えば、列カウンタ78が、この目的に最適である。行カウンタ77および/または列カウンタ78の出力値が、しきい値SwDまたはSwEを超える場合は、有効な指が記録表面21上に存在し、そして、動きの追跡62が開始されてもよい。
動きの追跡62(MTルーチン):
図7に示すMTルーチン62は、指1のローリングの動きの結果として位置が連続的に変化する、実際の指紋11(指紋表面)の位置を追跡するために役立つ。
MTルーチン62による評価の開始点は、また、コントロールパネル内のスイッチ、フットスイッチ、または外部装置(例えば、コンピューティングユニット4)により与えられてもよい。
MTルーチン62を最初に通して実行する際には、画像記録ユニット2の画像31の読み出しは、センサ22のアクティブな表面全体のサイズを有しており、したがって完全な画像である。それに続いてMTルーチン62を通して実行する際には、計算された領域サイズによっては、センサ22の1つの選択されたアクティブなピクセル領域23のみが読み出され、それにより、読み出し画像31は、センサ表面全体に対して部分的な画像となる。
図7と、図8の概略図とを参照して機能が説明される、MTルーチン62は、指1が有効な指として認識された後の、指1の規定されたローリングのための準備として、動いている指1を追跡するために役立つ。画像記録ユニット2から続いて読み出される、適合させられた各画像31について、適切な情報を有する画像31のセクションの位置およびサイズが再計算され、センサ22のピクセルセクタ23として決定される。
図7のフローチャートとして示されているMTルーチン62で、グレー値Dxi、jを有するx方向のグラディエント画像81、およびDyi、jを有するy方向のグラディエント画像82は、グレー値分布Gi、jを有する各画像31から計算されるか、または、PRルーチン61からグラディエント画像71および72が直接引き継がれる。PRルーチン61と同様に、差の値はピクセル環境(例えば、決定されるべきピクセルの先行ピクセルの先行ピクセルと、後続ピクセルの後続ピクセルとの間の差)から取られる。
所定のグレー値のしきい値SwAを超える有効な差の値83および84が、これらのグラディエント画像81および82内で探される。グレー値のしきい値SwAは、PRルーチン61と同様に規定される。
各行または列内で、最初と最後の有効な差の値83および84が、それぞれ、これらの有効な差の値83および84から決定され、StartXまたはStartY、およびEndXまたはEndYとして一時的に記憶される。行または列の最後に達したら、開始値StartXまたはStartYのピクセル位置におけるそれぞれの空間ヒストグラム85と86、および終了値EndXまたはEndYのピクセル位置におけるそれぞれの空間ヒストグラム87と88の中で、前記開始値および終了値が使用され、それにより、図7のヒストグラムボックス内で指定されている式に従って、その位置におけるカウントが1つ増やされる。
例えば、(xグラディエント画像81から)画像31のピクセル番号312が行の開始値であると判定された場合、開始値ヒストグラム87(HistoStartX)の点312におけるカウント値が1つ増やされる。すべてのヒストグラム(開始値ヒストグラム85と86、および終了値ヒストグラム87と88)が決定された場合は、x方向で決定するために、行の最後に達しており、また、y方向で決定するために、列の最後に達しており、ヒストグラム85〜88が評価される。
4つのヒストグラム85〜88から、有効な開始値および終了値を見つけるには、いくつかの可能性がある。
1.それぞれのヒストグラム内で発生するすべての値の平均値。
2.それぞれのヒストグラム内で発生するすべての値のメジアン値(頻度順にすべての値を並べ、その平均を取った値)。
3.重心、例えば、面積の中心(頻度Hとそれらの位置iとの積のすべての和を、すべての頻度の和で割った商)。
4.ヒストグラムの行または列内で有効な値が見いだされる、最小位置(開始値について)または最大位置(終了値について)。
5.有効な値がしきい値を超える、ヒストグラム内の最小位置(開始値について)または最大位置(終了値について)。
6.ヒストグラム内で最も頻繁に発生する値の位置。
7.ヒストグラム内で、有効な値の最小量に達する前の位置。
8.有効な値の最小量がしきい値を超える前の、ヒストグラム内の位置。
9.有効な値の最初の発生から開始した、頻度分布曲線の積分が、所定のしきい値のパーセンテージを超える前の位置。
(有効な開始値または終了値の位置がカウントされる方法4〜9では、カウントは、開始値については0位置から上に向かって進み、終了値については最大位置から下に向かって進む)。
計算を減らすために、上に列挙した方法から選択される方法は、各画像31の列および行の一部のみに適用して、計算時間を短縮することが望ましい。
これにより決定される開始値および終了値は、指紋11を完全に含む、好ましくは長方形の取り囲む形32の境界を形成する。ただし、楕円または類似した平面図形が、取り囲む形32として使用されてもよい。
指1のローリングの方向に対して横の方向では、記録表面21がほぼ全体にわたって使用されるため、取り囲む形32の計算に意味がない場合は、図10aおよび10bで長方形として示されている取り囲む形32は、図11a〜11cに示されているように、左の開始境界35(StartX)および右の終了境界36(EndX)の決定に限定されてもよい。
いかなる状況でも指紋11がトリミングされないことを保証するには、上述の方法のうち、第4の方法を使用しなければならない。ただしこれは、記録表面21上のわずかな外乱によっても長方形33が大きくなりすぎ、それにより、読み出し速度が制限される結果になるという欠点を有する。
図5の光電子画像記録ユニット2に関連しては、上述の方法のうち、第9の方法が特に有利であることが実証済みである。指紋11のトリミングを大部分除外するために、見いだされた開始値から減算され、終了値に加算される、許容領域が導入される。同じ許容領域が、後で、画像31を組み立てる場合に、(画像の端から減算される)境界領域を形成してもよく、それにより、計算が実行されなくても切り抜く際の端の問題が防止される。
許容領域は、長方形33を維持したまま、ローリングしている指1が、後の3つの画像31でも、トリミングされずに長方形33内に依然として配置されるような方法で選択されなければならない。
カメラ26のセンサ22が、例えば、20I/sで読み出され、通常のローリングプロセスが2秒間継続される場合、この時間内に40の画像が記録される。図8aおよび8bの長方形33の(左)開始境界35を示すStartX線が、この時間内に400ピクセルだけ移動すると仮定すると、その移動が均一な動き(加速なし)である場合、StartX線は、2つの連続する画像31の間で10ピクセルだけ移動する。指1が、さらに3つの画像31で、この長方形33内に配置されることが望ましい場合、許容領域は、少なくとも30ピクセルのサイズを有していなければならない。この許容領域は、指1が(ローリングされる方向に関係なく)この長方形33内に、各場合に配置されることを保証する。
許容領域を計算する際の第2の問題は、長方形33のサイズが異なる場合の読み出し速度の変化である。アクティブなピクセル領域23を決定することにより、使用されるセンサ22内で読み出し速度を増加することが可能な場合(例えば、米国ナショナル・セミコンダクターズ社(National Semiconductors, Inc., USA)の「ウィンドウイング」機能を有するLM9638)は、許容領域も変更することが役に立つ。
上の例で述べたように、アクティブな表面が完全に読み出される場合に毎秒約20画像を読み出すことができ、画像から画像への間で開始境界35(左の境界=アクティブなピクセル領域23のStartX線)が10ピクセル動く、このタイプのセンサ22では、アクティブなピクセル領域23のサイズが、例えば、アクティブなセンサ表面の半分に制限されている場合は、毎秒40画像を読み出し可能であり、アクティブなセンサ表面の3分の1に制限されている場合は、66I/sの画像レートを実現可能である。したがって、前記線の動きは、画像ごとに10ピクセルではなく、画像ごとに5または3.33ピクセルとなり、許容領域は15または10ピクセルに制限されることが可能である。
長方形33は指紋11が常に収まるだけの十分な大きさ有し、そして、アクティブなピクセル領域23により与えられる、少なくとも次の画像31でもこれが同様であることが保証されている場合は、MTルーチン62内での動きの追跡のために、固定された長方形サイズが使用されてもよい。長方形33は、次の2つの方法で配置されてもよい。
− 指紋11の重心(好ましくは、面積の中心)に、固定されたサイズの長方形33の中心を配置。
− 上述の9つの方法のうちの1つに従って、取り囲む形32の開始値および終了値を計算し、固定された長方形33の中心が、開始値および終了値から計算された平均値に設定されるように、固定された長方形33をこれらの境界の周囲に配置する。
長方形33の境界が許容領域とともに決定されたら、見いだされた値が、画像記録ユニット2のセンサ22のレジスタに入力され、画像記録ユニット2は、その後、次の画像31が読み出される際に、この領域のみを記録および再生成する。
ローリングの開始の認識63(RSRルーチン63):
MTルーチン62が現在の画像31を評価し、形32の新しいサイズを判定した後は、RSRルーチン63を実行することにより、形32の位置が、前の画像31の形32の位置と比較される。
右に向けての、および左に向けてのローリングプロセスは、それぞれ、図8aおよび図8bに示されている。上の断面図では、指1を正しく配置して、記録表面21上で指紋11の全体がローリングされるために便利なように、記録表面21が、3分の1ずつ3つに分割されている。この目的のために、指1は、好ましくは、前記3分割の2番目に配置され、前記3分割の1番目または3番目にローリングされる。そのようにする場合、重心34と、長方形33の境界35および36(StartXおよびEndX)とが変化するように、ローリングの動きはすでに実行されている。
目的が、例えば左から右に、ローリングプロセスを実行することである場合、完全なローリングプロセスのためには、指1が、前記3分割の2番目にある、支持表面21の中心に配置され、開始点に向けて左にローリングされる。重心、長方形33の開始境界35(左)および終了境界36(右)も、同様に、左に移動する。支持表面21の、前記3分割の1番目にある開始点に達したら、右に向けて指1をローリングすることにより、ローリングプロセスが開始されてもよい。ローリングプロセスの開始点およびこのイベントの開始が、この情報を必要とするすべてのシステム構成要素に伝えられる際には、終了境界36(右)の移動方向の変化が、好ましくは検出される。
開始点の検出は、また、重心の変位によって、あるいは、終了境界36および重心34の動きの反転の組み合わせによって判定されてもよい。後者の場合、重心34の変位の方向の変化、および長方形33の終了境界36(EndX線)の変位の方向の変化が、指標としての役割を果たす。この変種は、最初の2つよりも堅牢である。
本方法をより堅牢にするために、さらに、画像31の規定された(大きな)量を超えて、重心34および/または終了境界36(長方形の右の境界)が、最初の方向とは反対の同一方向に一貫して移動された後にのみ、ローリングプロセスが行なわれているかどうかの決定を行うことも可能である。しかしこれは、読み出し画像31を処理するためには、ローリングプロセスの実際の開始点から、開始点が確立された後の画像31までのすべての画像31が一時的に記憶される、一種のリングバッファ記憶装置41が必要とされることを意味している(図9を参照)。したがって、少なくとも、ローリングプロセスの開始を決定するために必要とされる画像31の量pが、リングバッファ記憶装置41に収まらなければならない。
開始点が決定されたら、リングバッファ記憶装置41から、すべての画像31が最初に読み出され、処理のために転送される。
上述の考慮のすべては、ローリングが左に向かって進む場合にも、まったく同じ方法で適用される(ただし、右の境界の代わりに開始境界35(長方形33の左の境界)が考慮されることを除く)。
上述の条件のうちの1つに従ってローリングプロセスが開始された場合、これは、処理ユニット5によって画像記録ユニット2に接続された外部コンピューティングユニット4(例えば、PC)に信号で伝えられる。さらに、コンピューティングユニット4には、ローリングプロセスを判定するために使用された画像31の数も通知され、それによりコンピューティングユニット4は、画像記録ユニット2のアクティブなピクセル領域23を準備するためにすでに使用された画像31が一時的に記憶されたバッファ記憶装置から、それらの画像を取り入れて、全体画像3を組み立てる。この目的のために、制御ハードウェアとして構成された処理ユニット5内、または外部コンピューティングユニット4内のいずれかに、図9のリングバッファ記憶装置41が提供される。RSRルーチン4のために必要とされる画像31が、このリングバッファ記憶装置41内に一時的に記憶される。これは、バッファメモリ41内の記憶位置の量は、ローリングの開始を判定するために使用される画像31の量よりも1つ大きくなければならないということを意味している。
ローリングプロセスの開始点が検出された場合は、図1のループ2が終了され、ループ3が開始される。これは、指1が予期せずに持ち上げられた場合に、ローリングプロセスの記録を終了するために、再びプットオン(put−on)テスト(PRルーチン61を参照)により開始される。有効な指紋11が提供されている場合は、ローリングの追跡が開始される。
ローリングの追跡64(RTルーチン64)
RTルーチン64は、規定されたローリングの間、指1を追跡するために使用される。RTルーチン64は、動きの追跡62と同様に、指紋11の重心34および境界35と36を判定するだけでなく、重心34の速度および/または長方形33のそれぞれの境界35と36の速度を単独に計算することにより、ローリングプロセスの速度も判定する。さらに、ローリング速度の一時的な変化を検出するために、指の重心34および/またはそれぞれの長方形境界35と36の加速度も判定される。
ローリングプロセスの速度および加速度は既知であり、ローリングの方向は、ローリングプロセスの間、変化しないままなので、指紋11の取り囲む形23と、拡大された長方形33の境界35および36との間の、選択された許容値は、MTアルゴリズム62に比較して、小さくすることが可能である。
複数の画像31の間でローリングの方向が変化した場合、または、画像31内で指1が持ち上げられた場合、これは、RERアルゴリズム65またはPRアルゴリズム61によって検出され、ローリングの終了として解釈される。
ローリングプロセスの間、支持表面21上を、指1がローリング手法で動かされ、支持表面21上では、使用される物理的原理に関係なく、さまざまな時点において指紋11が記録される。指1の形と弾力性により、指紋11の幅および高さは変化する。
これに関連して、図10aおよび図10bは、異なる連続しない時点において記録される、2つの指紋11を示す。指紋11の幅は異なっており、取り囲む形32も、幅ΔS(n)=E(n)−A(n)からΔS(m)=E(m)−A(m)に変化していることがわかる。指紋11の周囲の形32の幅が減少すると、アクティブなピクセル領域23がより狭く調節された結果として、画像記録ユニット2の画像レートが増加されることが可能となる。
MTルーチン62に関連して、固定された許容値を、開始値から減算し、そして、終了値に加算することにより、有効な開始値および終了値を求める方法については、すでに説明した。MTルーチン62内での許容領域のサイズは、ローリングプロセスの最大発生速度に適応させられるため、厳密に規定される。その結果として、選択される許容範囲は比較的大きくなければならず、したがって、画像読み出し時間は浪費される。MTルーチン62では、記録される指紋11は視覚化のために使用されるだけなので、これは問題とはならない。しかし、ローリングプロセスでは、読み出し速度が増加されるたびに、全体画像3の正しい組み立ての向上がもたらされるため、毎秒の読み出し画像31の数をできるだけ多くする必要がある。したがって、開始済みのローリングプロセスに関する以前に得られた知識によって、読み出し時間がかなり減らされてもよい。
第1に、ローリングの方向は、ローリングの開始の認識63を介して知られており、つまり、許容領域は1方向のみで最大値を有する必要がある。第2に、ローリングの方向が一定していることにより、速度および可能な加速度が計算されることが可能であり、また、指紋11を取り囲む形32の境界と、したがって、必要な長方形33の境界との、より正確な予測を行なうことが可能である。速度を判定するプロセスを、図11a〜11cに示す。x方向のローリングの間は、重心(例えば、指紋の面積の中心、取り囲む形32の境界35と36のx方向での差として計算された重心)のx方向での速度、および2つの境界のx方向での速度という、3つの速度が主に関連する。ローリングがy方向に実行される場合は、y方向の速度について、類似した方法で同じことが当てはまる。速度は、対象として含まれる距離と、サイクル時間(可能な最大の積分時間)とから計算される。速度は、物理的に、次により定義される。
Δsは、対象として含まれる距離であり、例えば、次により計算される取り囲む形32の開始境界である。
インデックスnは、値の範囲0≦n≦N−1の、画像31の記録の任意選択の時点を表し、ここで、Nは、すべての記録される画像31の合計量である。したがって、n−1は先行の時であり、n+1は後続の時である。Δtは、CCDおよびCMOSセンサを使用している場合のサイクル時間、つまり、アクティブなピクセル領域23と、したがって、制限された画像31とを読み出すために必要とされる時間である。
読み出し速度を画像サイズの関数として制御する可能性を提供しないセンサは、完全な画像の読み出しに関連する一定のサイクル時間を有するため、計算を単純にするために、Δtによる除算は省かれてもよい。米国ナショナル・セミコンダクターズ社(National Semiconductors,Inc.,USA)によるLM9638などのセンサでは、使用されるアクティブなピクセル領域23のサイズによって、サイクル時間は変更されることが可能であり、サイクル時間は次のように計算される。
センサ22の12〜27MHzのピクセルクロックは、fPixelClockにより表されている。個々のピクセルは、このピクセルクロックを使用して読み出される。NRowsおよびNColumnは、センサ22のアクティブなピクセル領域23内の必要な行および列の量である。Ropcycleは、固定された整数値140である。これは、センサ22の行を読み出す前および後のすべての中間ステップを実行するために必要とされる時間である。
適合させられた長方形33が、アクティブなピクセル領域23(ウィンドウズ・オブ・インタレスト(Windows of Interest))として読み出される場合、RItimeは固定された整数34であり、それ以外の場合、RItimeは0である。これにより、例えば、ピクセル周波数25MHz、および1280×1024ピクセルでのセンサ22の完全な読み出しにおいては、16.8画像/秒の画像レートが与えられる。RTルーチン64が終了したばかりの場合、画像31の幅はそれにより半分(640×1024ピクセル)に減少するため、画像レート30I/s(画像/秒)が実現される。
長方形33の次の境界35または36の予測を計算するためのもう1つの物理量は、加速度である。これは、速度のあらゆる変化を、計算の中で考慮に入れる。加速度は、次のように計算される。
加速度は、2つの先行する速度から決定されるため、最初の予測は加速度の計算なしで実行される。
ローリングシーケンスの実験により、取り囲む形32の境界35および36(つまり、ローリングの方向での、指紋11のx方向での開始および終了)の、一定のサイクル時間における移動は、tanh関数に類似しており、次の式により近似できることが示されている。
パラメータFおよびZは、関数を実際のローリングプロセスに適合させるために役立ち、例えば、時間t=0における開始値、およびローリングプロセスの最後t=∞における開始値を考慮することにより、次のように計算できる。
例えば、値F=132およびZ=128が、所定のローリングプロセスについてもたらされた。このようにして、図12aに示すような曲線を得ることができる。図12aで、s(n)は、画像記録ユニット2の支持表面21上でローリングされる指1によって反転されるピクセルを表す。最大の変化は、n=18とn=24との間で発生することがわかる。
この変化は、ローリングプロセスの速度を示す図12bにも反映されている。時間サイクルは一定なので、時間による除算は省略されている。したがって、v(n)は、それぞれの時間におけるピクセルの変化(次の画像31の前にいくつのピクセルが反転されるか)を表している。n=22において最大速度に達する(9.2ピクセル/画像)、つまり、ローリングの中央で速度は最大になる。したがって、この領域内では、画像記録ユニット2はできるだけ迅速に読み出されることが、特に重要である。
ローリングプロセスの加速度は、図12cにプロットされている。この場合も、一定のサイクル時間が選択されたため、サイクル時間による除算は省略されている。したがって、a(n)は、2つの連続する画像31の間のピクセル変化の偏差を表す。加速度a(n)はv(n)の微分なので、vの最大(n=22)においてa(n)の値は0に等しくなる。関数a(n)は、さらに、n=13の場合とn=31の場合に、2つの極値(0.5および−0.5ピクセル/画像)を有する。これらの両方の点において、2つの読み出し画像31の間の速度の変化は最大になる、つまり、これらの点において、間違った計算の可能性が最大になるので、より大きなアクティブピクセル領域23を調節する目的で長方形33を拡張するための、追加の許容値Δを省くことはできない。
長方形33の境界35および36のより正確な予測が実施されるルーチンを、以下に示す。基本的な条件は、上に示したRTルーチン64の後に、指紋11またはそれを取り囲む形32の、正確な境界35および36が決定されており、そして、初期条件として2つの仮定が行われているということである。
速度を判定するには、少なくとも2つの画像31が必要なので、仮定を行わなければならない。なぜなら、そうしないと、第2の画像31の境界の位置を決定するための予測を行うことができないからである。
したがって、RSRルーチン63によって、ローリングプロセスが開始されたと認識された場合、第1の画像31の開始境界35の位置は、第2の画像31の開始境界35の位置と同じであると仮定される。この仮定を行うことが可能な理由は、ローリングの際に指1は開始位置から離れて行くため、指紋11が切断され得ないことは確実だからである。
第2の画像31内の終了境界36の位置については、第1の画像31からの終了境界36の位置に固定値が追加され、それにより、第2の画像31内の指紋11が依然として終了境界36の前に配置されていることが保証される。
第2の仮定は、加速度を予測するために必要である。この目的のためには、少なくとも3つの画像31が、予測を行うために必要である。したがって、第3の画像31が記録されるために、速度が2倍に増加されると仮定することが好ましい。
長方形33の次の境界35および36の正確な予測が実施される手順を、以下で説明する。図13は、この方法の結果を示し、ここで、s(n)は開始境界35の位置の移動であり、e(n)は終了境界36の位置の移動である。図13aおよび図13bの表示は、各画像記録ユニット2の、ピクセル0における起点から最大値までのローリングの動きを表している。
図13aは、開始境界35の位置の移動を示し、ここで、実線は、長方形33の開始境界35の予測位置351を表し、点線は、実際に到達された、イメージを取られた指紋11の位置352を表す。開始境界35の移動の間、実際に到達された位置352は、計算された位置351の実線よりも下にあることはなく、これは、それ以外の場合には指紋11のトリミングが発生するためである。
図13bによる、終了境界36の位置の動きでは、これは逆になる。この場合、計算された位置361は、実際に到達された位置362よりも上にある。
反対方向、つまり、画像記録ユニット2のアクティブなピクセル領域23の可能な最大位置からピクセル0への、ローリングの動きの間、開始境界35および終了境界36の位置の移動に関する主張は、それに応じた同等のものとなる。原則として、開始境界35および終了境界36のそれぞれの位置351、361は、次の式によって事前に計算できる。
この場合、x’(n+1)は、計算されるべき開始境界s’(n+1)の位置、または終了境界e’(n+1)の位置のいずれかである。アポストロフィは、その値が、次の値の後の値の計算に使用されることはできない、予測される量であることを意味している。量a(n)は加速度を表し、v(n)は速度を表す(現在の時刻における開始値(aS、)または終了値(aE、)の)。現在の位置は、x(n)により表される。
取り囲む形32の境界の次の値の位置は、速度と加速度とは変化しないという仮定のもとで、式(7)により計算される。ただし、この仮定は現実に対応しておらず、より正確に言えば、ローリングプロセス中のピクセル位置の変化は、図12a〜cを参照して上ですでに説明したように、tanh関数をほぼ描いている。したがって、指紋11を取り囲む長方形33の境界35および36の正確な位置を予測するには、いくつかの安全措置を取らなければならない。これらの安全措置は、やはり、指紋11の境界を含み、指紋11が形32を囲む拡大された長方形の内部に常に配置されることを保証する、許容値を定義することからなる。
ローリングの方向が既知であるため、この場合に選択されるべき許容値は、MTルーチン62の場合よりも小さい。リスク評価を実行すること、つまり、開始値(境界35)の位置における最小値評価および終了値(境界36)の位置における最大値評価が、計算された位置351または361と、実際に到達された位置352または362との間で実行されることが、有用であることが実証済みである。それにより、追加の確実性が組み込まれる。
より小さなピクセル位置からより大きなピクセル位置へのローリングについての、開始値および終了値(境界35および36)のための可能な式は、次のとおりである。
Tol1は、左から右にローリングする場合の開始値の許容値である。これは、終了値の許容値Tol2より小さくてもよく、その理由は、時間nにおける開始境界35の位置352は、時間n+1における開始境界35の位置352よりも明らかに小さいからである。したがって、時間nにおける開始境界35の実際の位置352は、理論的に、時間n+1における開始境界35の予測された位置351として解釈されてもよく、そして、Tol1の値は0であると仮定されてもよい。ただし、ローリング終了の検出は、ローリングシーケンス内で発生し、方向の変化はローリング終了の特徴であるため、所定の量が、許容値Tol1のために使用されなければならない。
反対のローリング方向では、式(8)は、次のように変わる。
この場合、Tol1はTol2より小さくてもよく、その理由は、ローリングプロセスは右から左に実行されるため、時間nにおける終了境界36は、時間n+1における終了境界36の位置362よりも明らかに大きいからである。
長方形33の境界35および36を予測するには、tanh関数の使用を含む、他の多くの計算のための可能性がある。
さらに、固定されたサイズの長方形33を対象とし、ここに示されたアルゴリズムを使用して、指紋11を取り囲む形32の境界35および36を見いだし、固定された値を使用した長方形33の位置を、取り囲む形32の変更された位置に適合させることも可能である。つまり、通常のオブジェクトの動きの間に、指紋11が長方形33によってトリミングされないことを保証するために、どれだけの最大長方形幅が必要であるかは、現在の画像31内に描かれた指紋11に基づいて決定される。取り囲む形32の境界35および36の次の位置は、上で説明したのと同様に、続いて導き出される。これらの値は、次の長方形33の位置を与え、固定された長方形サイズは、計算された取り囲む形32の周囲に、取り囲む形32の最小開始値および最大終了値からの境界からの、長方形33の境界の距離が、すべての側において同一になるような方法で配置されなければならない。それにより得られる、固定された長方形33の位置は、次の画像31のためのアクティブなピクセル領域23として、画像記録ユニット2内にプログラムされる。上述のように、常に同じサイズの長方形33の位置決めも、例えば、指紋11の面積中心を調べて、固定された長方形33をその周囲に配置するなどの、重心アルゴリズムによって実行されてもよい。ただし、その結果として、指紋11のトリミングを除外することはできなくなる。
完全なセンサ22の読み出しにおけるデータレートが十分である場合、指紋11を含む拡大された長方形33の切り抜きは、画像記録ユニット2の外部で実行されてもよいが、必要なデータレートを規定する要素は、転送チャネルである。この場合、本発明による方法は、計算が、もはや選択されたアクティブなピクセル領域23に基づくのではなく、画像31としての完全な画像に基づくということを除き、同じ方法で適用される。また、画像31は画像記録ユニット2の完全な画像として入手できるため、次の開始境界35または終了境界36がどこに配置されるかを予測する必要はなく、したがって、速度および加速度の計算は省かれてもよい。これは、より高い画像レートを有する画像記録ユニット2によって、完全な画像が、(図5の)処理ユニット5に読み込まれることを意味する。処理ユニット5は、指紋11の境界35および36(取り囲む形32)と、拡大された長方形とを決定し、現在決定されている拡大された長方形33の内容に対応する、完全な画像の部分のみを、外部コンピューティングユニット4に、インタフェース55を介して伝える。予測の間のすべての安全措置(許容値)にもかかわらず、ローリングプロセス中に指紋11のトリミングが発生する場合は、例えば左から右にローリングする場合、2つの可能な場合について、以下の方法で進める必要がある。
1.長方形33の開始境界35による指のトリミング
指1が予測よりも遅く動いたことにより発生する、このエラーの場合、開始境界35は、速度または加速度を再計算することなしに、入力値として維持され、許容値が増加される。
2.長方形33の終了境界36による指のトリミング
このエラーの原因は、指1が予測よりも速く動いたということなので、取り囲む長方形33の次の位置を、同じ速度を仮定して計算する場合に、2倍の許容値が使用される。
これにより、次の画像31内の指紋11が、長方形33の開始境界35および終了境界36の内側に配置されることが保証される。
図1からわかるように、RTルーチン64は、プットオン認識61と、ローリングの終了の認識65(RERルーチン)との間に挟まれている。PRルーチン61およびRERルーチン65は、指1が、ローリングプロセス中に持ち上げられたかどうか、または、指1が、一連の画像31にわたって、検出されたローリング方向とは逆の方向に移動されたかどうかを検査する。指1が、ローリング中に持ち上げられた場合、これはPRルーチン61によって検出され、ローリングの終了として解釈される。RTルーチン64の終結のためのその他の可能性は、以下で説明する、ローリングの終了の認識65により引き起こされる。
ローリングの終了の認識65(RERルーチン65)
RERルーチン65は、ローリングプロセスが終了したかどうかを判定する。RTルーチンにより決定された、長方形33の開始境界35および終了境界36の位置が、この目的のために使用される。ローリングプロセスの間に、ユーザがローリングプロセスを終了したい場合、ユーザは、最初のローリング方向とは逆の方向に指1をローリングさせる必要がある。したがって、RTアルゴリズムにより決定された境界35および36は、方向が、(例えば、3つよりも多くの画像31にわたって)最初のローリング方向とは逆に変化する。これは、ローリングの終了として、最終的に判定されてもよい。RERルーチン65を堅牢にするために、ローリングプロセスが終了したことを保証するには、5つの画像が必要とされるようにすることが望ましい。
上述のPRルーチン61により判定される、指1の持ち上げも、同様に、ローリングの終了として評価される。ローリングの終了が検出されると、適合させられた長方形33がセンサ22のアクティブなピクセル領域23として記憶されたレジスタが消去され、それにより、センサ表面全体が再びアクティブになる。
完全な足形または手形を記録するために、画像記録ユニット2の大きなアクティブ表面を使用しなければならず、そして、指1のローリングを記録するために、同じセンサ表面の領域の小さな部分のみが必要とされる場合にも、上述のプロセスを適用することが可能である。「ウィンドウイング(windowing)」という特殊な可能性を有するセンサ22を使用すれば、必要な解像度による大面積記録、および指1のローリングの高速な一連の画像を記録するためのかなり高い画像レートが、センサ22のアクティブなピクセル領域23の、本発明による制御により実現可能である。
図1に示すプロセスを実施するには、連続的に読み出される画像31を組み立てることを目的とした画像処理のために提供されるコンピューティングユニット4が、アクティブなピクセル領域23を制御するための計算ルーチンのすべてによって負荷をかけられないようにするために、高速な制御ハードウェアを処理ユニット5として有する必要がある。図5は、画像記録ユニット2に続いて、論理ユニット51、プロセッサ54、プログラム記憶装置52、データ記憶装置53、およびインタフェース55を有する装置を示し、ここで、論理ユニット51およびプロセッサ54は、データ処理ユニットまたはコンピューティングユニットとして、組み合わされてもよい。プログラム記憶装置52およびデータ記憶装置53も、1つの記憶装置内に組み合わされてもよい。また、外部コンピューティングユニット4のCPUは、プロセッサ54として使用されてもよい。論理ユニット51、プロセッサ54、およびインタフェース55は、ローリングに関する情報を、制御バス56を介して交換する。さらに、論理ユニット51とインタフェース55は、画像データを伝送するための、画像データバス57により相互に接続されている。
CMOSまたはCCD技術に基づくセンサを有する画像記録ユニット2は、好ましくは、制御回路およびアナログ−デジタル変換器を含む。したがって、指紋11は、画像記録ユニット2の出力において、2次元デジタル画像31として存在する。これは、論理ユニット51によって、データ記憶装置53に書き込まれる。上述のアルゴリズムおよび処理ルーチンは、処理ユニット5内で実行される。論理ユニット51は、FPGA(フィールド・プログラマブル・ゲート・アレイ)、PLD(プログラマブル・ロジック・デバイス)、またはASIC(特定用途向け集積回路)によって実施されてもよい。マイクロコントローラ(MCU)、マイクロプロセッサ(MPU)、またはデジタル信号プロセッサ(DSP)が、プロセッサ54として使用されてもよい。
論理ユニット51が、それ自体で、インタフェース55との通信を含むすべての機能を実行できる場合、プロセッサ54は完全に省かれてもよい。逆に、プロセッサ54が、論理ユニット51のすべてのタスクを実施できる場合は、論理ユニット51が省略されてもよい。この目的のためには、画像データバス57が、プロセッサ54からインタフェース55に導かれていなければならず、そして、プロセッサ54とデータ記憶装置53との間に直接リンクがなければならない。インタフェース55は、任意のタイプ(例えば、USB2.0、IEEE1394、イーサネット)であってもよい。高性能インタフェース55、つまり、高いデータ転送レートを有するインタフェースを使用する場合、処理ルーチン61〜65は、部分的に、または完全に、例えば図5に示す外部コンピューティングユニット4を使用して、外部で実行されてもよく、そして、画像記録ユニット2のレジスタ内のアクティブなピクセル領域23の調節は、インタフェース55(および場合によっては論理ユニット51)を介して制御されてもよい。
本発明による方法の概略図である。 独立した画像のサンプリング密度が不十分なため、ローリングされる指の独立した画像を組み立てるための、従来技術を示す。 ローリングされる指の乳頭状隆線を組み立てる際の、独立した画像のオーバーラップが失われていることによる、従来技術の問題を示す。 記録表面上でローリングされる指の指紋を取得するための、光電子装置の概略図を示す。 実際の指紋を間違いなく囲む、適合させられた画像を読み出すための、アクティブなピクセル領域を準備するための、本発明による制御ハードウェアの基本配置を示す。 プットオン認識ルーチンのフローチャートを示す。 空間ヒストグラムによって、動いている指を取り囲む形を決定するための、動きの追跡ルーチンのフローチャートを示す。 指のローリングのための開始位置の決定、および記録表面の区分けを示す概略図である。 ローリングの開始の認識のために使用された、後で組み合わせて全体画像を形成するための、読み出し画像を保存する、データバッファ記憶装置の概略図である。 さまざまなサイズの指紋、取り囲む形、および拡大された長方形を説明するための、指のローリングを示す概略図である。 指紋を取り囲む形の境界の速度および加速度の決定を明らかにするための、指のローリングのプロセス示す概略図である。 スキャンされた多数のセンサピクセルにわたって取り囲む形の境界の、経路、速度、および加速度の関数曲線を示す。 後続の画像内での指紋のトリミングを防止するための、次の画像読み出しのための、アクティブなピクセル領域としての長方形の境界位置の許容値の監視を示す概略図である。
符号の説明
1 指
11 指紋
12、12a〜e 画像ストリップ
13、14、16 乳頭状隆線
131〜133 (イメージを取られた)セグメント
141〜143 セグメント
15a〜c 実線の楕円
15d、15e 点線の楕円
16a〜e 隆線の中断
161 隆線の分岐
162〜164 乳頭状隆線の終端
17 切断領域
2 画像記録ユニット
21 記録表面
22 センサ
23 アクティブなピクセル領域
24 照明ユニット
25 プリズム
26 カメラ
3 全体画像
31 画像
32 取り囲む形
33 拡大された長方形
34 重心
35 開始境界
36 終了境界
4 (外部)コンピューティングユニット
41 リングバッファ記憶装置
5 処理ユニット
51 論理ユニット
52 プログラム記憶装置
53 データ記憶装置
54 プロセッサ
55 インタフェース
56 制御バス
57 画像データバス
61 プットオン認識(PRルーチン)
62 動きの追跡(MTルーチン)
63 ローリングの開始の認識(RSRルーチン)
64 ローリングの追跡(RTルーチン)
65 ローリングの終了の認識(RERルーチン)
71、72 グラディエント画像
73、74 差の値
75、76 差カウンタ
77 行カウンタ
78 列カウンタ
81、82 グラディエント画像
83、84 差の値
85、86、87、88 空間ヒストグラム

Claims (29)

  1. 動いている物体の電子記録、特に、記録表面上でローリングされる指の記録のための方法であって、前記物体が、その構造とともに、空間分解画像記録ユニットによって、前記動きの間に、一連の独立した画像内で検出され、2次元電子画像として処理される方法において、
    前記画像記録ユニット(2)から読み出された独立した画像のうち、少なくとも1つの画像(31)により、前記物体(1)の位置およびサイズから、物体(1)を取り囲む形(32)が決定され、
    許容値(Δ)により拡大され、かつ、画像記録ユニット(2)に含まれているセンサ(22)の行方向および列方向に平行に向けられた長方形(33)が、取り囲む形(32)から決定され、
    引き続き読み出される少なくとも1つの画像(31)について、拡大された長方形(33)が、センサ(22)内のアクティブなピクセル領域(23)のサイズと位置とを予測および調節するために使用され、それにより、読み出されるアクティブなピクセル領域(23)が、その適合により常に小さく保たれ、センサの読み出しまたはデータ転送においてより高い画像レートが実現されることを特徴とする方法。
  2. 現在スキャンされている画像(31)の物体画像(11)の取り囲む形(32)が、列方向および行方向に形成された各々のグラディエント画像(81;82)によって決定され、ここで、各ピクセルについてのグラディエント画像(81;82)が、行方向または列方向の隣接するグレー値の間の差(83;84)を取ることにより生成されることを特徴とする、請求項1に記載の方法。
  3. グラディエント画像(81;82)の各ピクセルについて、隣接するグレー値の間の差(83;84)が、現在の画像(31)内の行または列の、先行ピクセルおよび後続ピクセルのグレー値から取られることを特徴とする、請求項2に記載の方法。
  4. グラディエント画像(81;82)の各ピクセルについて、隣接するグレー値の差(83;84)が、現在の画像(31)内の行または列の、先行ピクセルの先行ピクセルおよび後続ピクセルの後続ピクセルのグレー値から取られることを特徴とする、請求項2に記載の方法。
  5. 物体画像(11)の取り囲む形(32)の開始値および終了値が、現在の画像(31)の行および列についての2つのグラディエント画像(81;82)から決定され、ここで、物体(1)を取り囲む形(32)の前記開始値および終了値を計算するために、各グラディエント画像(81;82)内で、隣接するグレー値の間の最初の有意差と最後の有意差が判定されることを特徴とする、請求項2に記載の方法。
  6. 前記有意差が、超過されたしきい値によって判定されることを特徴とする、請求項5に記載の方法。
  7. 物体(1)の主要な動きの方向に一致する少なくとも1つの次元にてグラディエント画像(81;82)から決定される前記開始値および終了値から、各々、平均値が計算され、ここで、前記平均値が、物体画像(11)を取り囲む長方形(32)の境界(35;36)を形成することを特徴とする、請求項5に記載の方法。
  8. 物体(1)の主要な動きの方向に一致する少なくとも1つの次元にてグラディエント画像(81;82)から決定される前記開始値および終了値から、各々、メジアン値が形成され、ここで、前記メジアン値が、物体画像(11)を取り囲む長方形(32)の境界(35;36)を形成することを特徴とする、請求項5に記載の方法。
  9. 物体(1)の主要な動きの方向に一致する少なくとも1つの次元にて、行または列の前記開始値および終了値が、空間ヒストグラム(85、86;87、88)の各インスタンス内にプロットされ、ここで、前記開始値および終了値の頻度分布が規定の値を取る位置が、物体画像(11)を取り囲む長方形(32)の境界(35;36)を形成することを特徴とする、請求項5に記載の方法。
  10. 取り囲む形(32)の境界(35;36)の位置として、前記頻度分布の最初または最後の有効な値が、空間ヒストグラム(85、86;87、88)内で使用されることを特徴とする、請求項9に記載の方法。
  11. 取り囲む形(32)の境界(35;36)の位置として、所定のしきい値を最初または最後に超過する頻度分布の値が、空間ヒストグラム(85、86;87、88)内で使用されることを特徴とする、請求項9に記載の方法。
  12. 取り囲む形(32)の境界(35;36)の位置として、その値の後または前にて頻度の合計の他のすべての値がしきい値を超過する頻度分布の値が、空間ヒストグラム(85、86;87、88)内で使用されることを特徴とする、請求項9に記載の方法。
  13. 取り囲む形(32)の境界(35;36)の位置として、最大頻度の値が、空間ヒストグラム(85、86;87、88)内で使用されることを特徴とする、請求項9に記載の方法。
  14. グラディエント画像(81;82)の選択された行または列の開始値および終了値のみが、取り囲む形(32)の境界(35;36)を決定するために使用されることを特徴とする、請求項9〜13のいずれか一項に記載の方法。
  15. 拡大された長方形(33)を生成するための許容値(Δ)が、物体画像(11)の検出された動きの進路に依存してさまざまに決定され、ここで、それぞれの取り囲む形(32)の境界(35;36)を決定した後の、以前に読み出された少なくとも2つの画像(31)から、連続する画像(31)内の取り囲む形(32)の境界(35;36)の時間変化に基づくさまざまな評価アルゴリズムが適用されることを特徴とする、請求項1に記載の方法。
  16. 指(1)が、物体として、記録表面(21)上でローリングされ、ここで、実際の指紋(11)が、各読み出し画像(31)内の物体画像として記録されることを特徴とする、請求項1〜15のいずれか一項に記載の方法。
  17. 指紋から結果として得られる差の値の量が不十分であると判定された場合に、前記許容値(Δ)の計算と、それに続くセンサ(22)のアクティブなピクセル領域(23)の予測および調節とを停止する、プットオン認識ルーチン(61)が、読み出し画像(31)に適用されることを特徴とする、請求項16に記載の方法。
  18. 取り囲む形(32)の動きが明確に示されていない場合に、取り囲む形(32)の境界(35;36)の周囲のすべての側において均一な許容値(Δ)を決定する、動きの追跡ルーチン(62)が、読み出し画像(31)に適用され、許容値(Δ)のサイズが、前記物体にとって一般的な程度までの物体(1)の任意の動きの間、少なくとも次の画像(31)の読み出しの期間内に、拡大された長方形(33)が物体(1)を切断しないように選択されることを特徴とする、請求項16に記載の方法。
  19. 規定された量の連続する画像(31)内で、取り囲む形(32)の境界(35;36)が、明白な方向に、かなり移動した場合に、動きの追跡ルーチン(62)が切り換えられて、ローリングの追跡ルーチン(64)が起動され、ここで、指(1)の動きの方向に移動される取り囲む形(32)の境界(35;36)のために、許容値(Δ)が、連続的に読み出される少なくとも1つの画像(31)の期間内に、拡大された長方形(33)が指紋(11)を切断しないように、移動している境界(35;36)の計算された速度から決定されることを特徴とする、請求項18に記載の方法。
  20. ローリングの追跡ルーチン(64)が、ローリングの開始の認識(63)によって起動され、そして、ローリングの終了の認識(65)によって終了され、ここで、ローリングの開始の認識(63)が、同じ方向に進んでいる取り囲む形(32)の境界(35;36)に、定められた一定数の変位がある場合に、ローリングの追跡ルーチン(64)を起動し、ローリングの終了の認識は、取り囲む形(32)の境界(35;36)の移動の方向が逆になった場合に、ローリングの追跡ルーチン(64)を終了させることを特徴とする、請求項19に記載の方法。
  21. 規定された量の連続する画像(31)内で、取り囲む形(32)の境界(35;36)が、明白な方向に、かなり移動した場合に、ローリングの追跡ルーチン(64)が、読み出された画像(31)に適用され、ここで、指(1)の動きの方向に移動される取り囲む形(32)の境界(35;36)のために、許容値(Δ)が、連続的に読み出される少なくとも1つの画像(31)の期間内に、拡大された長方形(33)が指紋(11)を切断しないように、移動される境界(35;36)の計算された速度から決定されることを特徴とする、請求項16に記載の方法。
  22. 記録表面(21)に沿って指(1)がローリングされる場合、ローリングの開始の認識(63)のために使用されるすべての画像(31)のバッファ記憶が、ローリングの開始の認識(63)により実行され、それにより、ローリングの開始の認識(63)のためにすでに読み出された画像(31)が、ローリングされる指(1)の全体画像(3)を完成させるために利用可能なまま維持されることを特徴とする、請求項20に記載の方法。
  23. 動いている物体の一連の2次元の独立した画像を記録するための画像記録ユニット(2)を使用した、動いている物体の電子記録、特に、記録表面(21)上でローリングされる指(1)の記録のための装置であって、前記独立した画像が、動いている物体(1)の全体画像(3)を組み立てるために空間的オーバーラップを有する装置において、
    画像記録ユニット(2)によって以前に読み出された少なくとも1つの画像(31)に基づいて、前記物体画像を緊密に囲む制限された画像領域を連続的に計算するための論理ユニット(51)が、画像記録ユニット(2)の下流に配置され、
    プログラム記憶装置(52)、データ記憶装置(53)、プロセッサ(54)、およびインタフェース(55)が論理ユニット(51)に関連付けられ、前記プロセッサ(54)が、データの流れと、画像記録ユニット(2)から読み出される次の画像(31)のためのアクティブなピクセル領域(23)として論理ユニット(51)により計算される制限された画像領域とを制御するために提供され、
    ピクセル領域(23)のサイズおよび位置に関して規定されて論理ユニット(51)によって制御される画像(31)のデータ転送のためのインタフェースが、外部コンピュータユニット(4)に対して形成され、ここで、コンピュータユニット(4)が、時間の経過とともに連続的に記録された画像(31)を組み立てて、全体画像(3)を形成するための画像処理を含むことを特徴とする装置。
  24. 画像記録ユニット(2)が、光電子センサ(22)を有することを特徴とする、請求項23に記載の装置。
  25. 画像記録ユニット(2)が、任意の接触センサ、特に、感熱または容量性センサを含むことを特徴とする、請求項23に記載の装置。
  26. 画像記録ユニット(2)が、超音波センサを有することを特徴とする、請求項23に記載の装置。
  27. 画像記録ユニット(2)が、低画像レートのセンサを有し、ここで、前記低画像レートが、センサ(22)のすべてのピクセルの読み出しのみに関連し、任意にプログラムされることが可能なアクティブなピクセル領域(23)からの画像(31)の読み出しが、遥かに高い画像レートで実施可能であることを特徴とする、請求項23に記載の装置。
  28. 画像記録ユニット(2)が、1つの独立したセンサ読み出しによって、高解像度、低画像レートで完全な足形または手形を実現できる、大面積センサ(22)を有し、前記大面積センサ(22)では、画像記録ユニット(2)の記録表面(21)の規定された部分領域が、個々のローリングされる指(1)を記録するために定められており、ここで、前記センサ(22)が、記録表面(21)の規定された部分領域に関連付けられた、制限されたアクティブなピクセル領域(23)内で、ピクセルが減らされた画像(31)を読み出すために制御可能であり、それにより、ローリングされる指紋(11)の記録のための画像レートは大幅に増加されることを特徴とする、請求項27に記載の装置。
  29. 画像記録ユニット(2)が、高画像レートのセンサを有し、ここで、画像(31)の読み出しが、データ記憶装置(53)の任意にアクセス可能なピクセル領域(23)から実行され、それにより、インタフェース(54)を介した転送のデータレートが続いて増加されることを特徴とする、請求項23に記載の装置。
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