JP2005181613A - 画像形成装置及びプロセスカートリッジ - Google Patents

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Abstract

【課題】 重合トナーや小粒径トナーを確実にクリーニングすることができるとともに、感光体ドラムの電気的な履歴をキャンセルして残留電位による残像を防ぐことができる画像形成装置及びプロセスカートリッジを提供すること。
【解決手段】 転写ユニットと、着脱可能な感光体ユニットとしてプロセスカートリッジを有する画像形成装置において、前記転写ユニット6の中間転写ベルト10とプロセスカートリッジ30とのニップ部にクリーニング前の感光体ドラム1Kを除電する除電ランプ32が搭載されていることを特徴とする。
【選択図】 図2

Description

この発明は、複写機、プリンタ、ファクシミリ等の画像形成装置及びこれに用いるプロセスカートリッジに関するものである。
感光体ドラムを除電する方法としては、画像形成装置の本体に除電ランプを設け、クリーニング後かつ帯電前の感光体ドラムを除電し、帯電前に感光体ドラムの電気的な履歴をキャンセルすることが一般的である(例えば、特許文献1参照)。除電ランプをサプライとして交換しない装置の本体側に置くことと、クリーニング後のきれいな感光体ドラムに除電ランプを照射することはコスト的にも機能的にも合理的である。
特開2001−188451号公報
しかし近年、装置の小型が進むとともに、高画質化のために重合トナー等のクリニーングが困難なトナーを使用する必要性が高まり、従来の構成では対応が難しくなってきている。具体的には、装置の小型化が進み、画像形成装置の本体側に除電ランプを設けるスペースを取ることが困難になっているとともに、プロセスカートリッジ側でも除電ランプの光路を確保することが難しい。また、高画質化のために重合トナーや小粒径トナーを使用する必要性も高まってきているので、クリーニングが難しくクリーニング前にトナーと感光体ドラムの静電気的な吸着力を弱める必要も生じてきた。
そこでこの発明は、前記従来のものの問題点を解決し、重合トナーや小粒径トナーを確実にクリーニングすることができるとともに、感光体ドラムの電気的な履歴をキャンセルして残留電位による残像を防ぐことができる画像形成装置及びプロセスカートリッジを提供することを目的とする。
前記課題を解決するために、請求項1に記載の発明は、転写ユニットと、着脱可能な感光体ユニットとしてプロセスカートリッジを有する画像形成装置において、前記転写ユニットの中間転写ベルトとプロセスカートリッジとのニップ部にクリーニング前の感光体ドラムを除電する除電ランプが搭載されていることを特徴とする画像形成装置である。
請求項2に記載の発明は、請求項1において、除電ランプは、プロセスカートリッジのケースの外面に配置されていることを特徴とする。請求項3に記載の発明は、請求項2において、除電ランプは、感光体ドラムケース又は該感光体ドラムケースに一体的に取り付けられる部材に取り付けられていることを特徴とする。請求項4に記載の発明は、請求項1ないし3のいずれかにおいて、感光体ドラムに潤滑材を塗布する機構を有することを特徴とする。請求項5に記載の発明は、請求項4において、除電ランプは、潤滑材を塗布する機構に対して感光体ドラム回転方向の上流側を除電するように設けられていることを特徴とする。請求項6に記載の発明は、請求項4又は5において、潤滑材は、感光体ドラムケースに一体的に取り付けられる部材に支持されていることを特徴とする。請求項7に記載の発明は、請求項6において、感光体ドラムケースに一体的に取り付けられる部材は、潤滑材ケースであることを特徴とする。
請求項8に記載の発明は、請求項1において、除電ランプは、転写ユニットに配置されていることを特徴とする。請求項9に記載の発明は、請求項8において、除電ランプは、転写ユニットの中間転写ベルトより外側にある部材に取り付けられていることを特徴とする。請求項10に記載の発明は、請求項8又は9において、転写ユニットは、着脱可能であることを特徴とする。請求項11に記載の発明は、請求項10において、中間転写ベルトより外側にある部材は、転写ユニットを着脱して載置する際の脚であることを特徴とする。請求項12に記載の発明は、請求項10において、中間転写ベルトより外側にある部材は、転写ユニットに具備されるベルト位置規制部材であることを特徴とする。
請求項13に記載の発明は、請求項1ないし12のいずれかにおいて、使用されるトナーは、体積平均粒径(Dv)が3〜8μmの範囲にあり、体積平均粒径(Dv)と個数平均粒径(Dn)との比(Dv/Dn)で定義される分散度が1.00〜1.40の範囲にあることを特徴とする。請求項14に記載の発明は、請求項1ないし13のいずれかにおいて、使用されるトナーは、形状係数SF−1で100〜180の範囲にあり、かつ形状係数SF−2で100〜180の範囲にあることを特徴とする。請求項15に記載の発明は、請求項1ないし14のいずれかにおいて、使用されるトナーは、略球形であり、長軸と短軸の比(r2/r1)が0.5〜1.0の範囲で、厚さと短軸の比(r3/r2)が0.7〜1.0の範囲であって、長軸r1≧短軸r2≧厚さr3の関係を満足することを特徴とする。
請求項16に記載の発明は、請求項1ないし15のいずれかにおいて、画像形成装置の本体にトナーボトルがプロセスカートリッジとは別形態で取り付けられ、該トナーボトルからトナーをプロセスカートリッジ側にトナー搬送手段によって搬送し、トナーボトル単体で交換可能となっていることを特徴とする。請求項17に記載の発明は、画像形成装置の本体に対して中間転写ベルトとニップを形成して着脱可能に取り付けられるプロセスカートリッジであって、ケースの外面にクリーニング前の感光体ドラムを除電する除電ランプが配置されていることを特徴とするプロセスカートリッジである。
この発明は、前記のようであって、請求項1ないし16に記載した画像形成装置では、クリーニング前の感光体ドラムを除電する除電ランプを転写ユニットの中間転写ベルトとプロセスカートリッジとのニップ部に搭載したので、重合トナーや小粒径トナーを確実にクリーニングすることができるとともに、感光体ドラムの電気的な履歴をキャンセルし残留電位による残像を防ぐことができる。しかも、光の拡散が防止されるため、除電効果に影響がでない。請求項17に記載したプロセスカートリッジでは、プロセスカートリッジ化することにより、メンテナンスの面で有利であり、前記した部品又は装置に起因した故障を起こした場合、プロセスカートリッジを交換するだけで、早期に原状回復させることができるため、サービス時間の短縮が行える。
[実施の形態1]
図1は、カラー画像を形成する画像形成装置の構成図を示す。画像形成装置はイエロー(以下、「Y」と記す。)、シアン(以下、「C」と記す。)、マゼンダ(以下、「M」と記す。)、ブラック(以下、「K」と記す。)の4色トナーからからー画像を形成するものである。この画像形成装置は潜像担持体として4つの感光体ドラム1Y,1C,1M,1Kを備えており、それぞれ転写ユニット6の中間転写ベルト10に接触しながら、図中矢印の方向に回転駆動する。図2は、各感光体ドラム1Y,1C,1M,1K周りの概略構成を示す。各感光体ドラム1Y,1C,1M,1K周りの構成はすべて同じであるため、1つの感光体ドラム1Kについてのみ図示し、感光体ドラム1K以外の部材については色分け用の符号Y,C,M,Kは省略してある。
図2に示すように、感光体ドラム1Kの周りには、その表面回転方向に沿って、ファーブラシ2、クリーニングブレード7aを備えたクリーニング装置7、帯電ローラ3aを備えた帯電装置3、現像装置5が順に配置されている。これら各装置は感光体ドラムケース1aに収容され、一体化した感光体ユニット8としてプロセスカートリッジ30を構成し、画像形成装置の本体に対して着脱可能になっている。よって、プロセスカートリッジ30内に収容された部品に寿命が到来したり、メンテナンスが必要になったりしたときには、そのプロセスカートリッジ30を交換すればよく、利便性が向上する。尚、本実施の形態では、中間転写ベルト10を有する転写ユニット6、及びトナーボトル31Y,31C,31M,31Kは、このプロセスカートリッジ30とは別個に画像形成装置の本体に対して着脱自在な構成となっている。帯電装置3と現像装置5との間には、露光装置4から発せられる光Lが感光体ドラム1Kまで通過できるようにスペースが確保されている。本実施の形態では前記各装置を含むプロセスカートリッジ30を示したが、これは一例であって、帯電装置3、現像装置5、クリーニング装置7のうち少なくとも1つと、感光体ドラム1とを一体化に構成して、画像形成装置の本体に対して着脱可能にしたものをプロセスカートリッジとしてもよく、ここではプロセスカートリッジをそのように定義している。
帯電装置3は、感光体ドラム1Kの表面を負極性に一様に帯電する。本実施の形態における帯電装置3は、いわゆる接触・近接帯電方式で帯電処理を行う帯電ローラ3aを備えている。すなわち、この帯電装置3は、帯電ローラ3aを感光体ドラム1Kの表面に接触させ、その帯電ローラ3aに負極性バイアスを印加することで、感光体ドラム1Kの表面を一様に帯電する。本実施の形態では、感光体ドラム1Kの表面電位が一様に−(マイナス)500[V]となるような直流の帯電バイアスを帯電ローラ3aに印加している。尚、帯電バイアスとして、直流バイアスに交流バイアスを重畳させたものを利用することもできる。しかし、この場合には、交流電源が必要となるため、装置が大型化することになり、装置の小型化の観点からは好ましくない。
このようにして一様に帯電した感光体ドラム1Kの表面には、露光装置4によって露光されて各色に対応した静電潜像が形成される。この露光装置4は、各色に対応した画像情報に基づき、感光体ドラムに対して各色に対応した静電潜像を書き込む。
また、現像装置5は、そのケースの開口から現像剤担持体としての現像ローラ5aが部分的に露出している。本実施の形態で使用する現像装置5では、トナーとキャリアとからなる二成分現像剤を使用しているが、キャリアを含まない一成分現像剤を使用してもよい。現像装置5は、図1に示したトナーボトル31Y,31C,31M,31Kから、対応する色のトナーの補給を受けてこれを内部に収容している。このトナーボトル31Y,31C,31M,31Kは、それぞれが単体で交換できるように、画像形成装置の本体に対して着脱可能になっている。このような構成とすることで、トナーエンド時にはトナーボトル31Y,31C,31M,31Kだけを交換すればよく、トナーエンド時にまだ寿命になっていない他の構成部材はそのまま利用でき、ユーザーの出費を抑えることができる。
トナーボトル31Y,31C,31M,31Kから現像装置5内に補給されたトナーは、攪拌搬送スクリュー5bによってキャリアと撹拌されながら搬送され、現像ローラ5a上に担持されることになる。この現像ローラ5aは、磁界発生手段としてのマグネットローラと、その周りを同軸回転する現像スリーブとから構成されている。現像剤中のキャリアは、マグネットローラが発生させる磁力により現像ローラ5a上に穂立ちした状態となって感光体ドラム1Kと対向する現像領域に搬送される。ここで、現像ローラ5aは、現像領域において感光体ドラム1Kの表面よりも速い線速で同方向に表面移動する。そして、現像ローラ5a上に穂立ちしたキャリアは、感光体ドラム1Kの表面を摺擦しながら、キャリア表面に付着したトナーを感光体ドラム1Kの表面に供給する。このとき、現像ローラ5aには、図示しない電源から−300[V]の現像バイアスが印加され、これにより現像領域には現像電界が形成される。そして、感光体ドラム1K上の静電潜像と現像ローラ5aとの間では、現像ローラ5a上のトナーに静電潜像側に向かう静電力が働くことになる。これにより、現像ローラ5a上のトナーは、感光体ドラム1K上の静電潜像に付着することになる。この付着によって感光体ドラム1K上の静電潜像は、それぞれ対応する色のトナー像に現像される。
図1に示すように、中間転写ベルト10は、3つの支持ローラ11,12,13に張架されており、図中矢印の方向に無端移動する構成となっている。この中間転写ベルト10上には、各感光体ドラム1Y,1C,1M,1K上のトナー像が静電転写方式により互いに重なり合うように転写される。静電転写方式には、転写チャージャを用いた構成もあるが、本実施の形態では転写チリの発生が少ない転写ローラを用いた構成を採用している。具体的には、各感光体ドラム1Y,1C,1M,1Kと接触する中間転写ベルト10の部分の裏面に、それぞれ1次転写ローラ14Y,14C,14M,14Kを配置している。本実施の形態では、各1次転写ローラ14Y,14C,14M,14Kにより押圧された中間転写ベルト10の部分と各感光体ドラム1Y,1C,1M,1Kとによって、1次転写ニップ部が形成される。そして、各感光体ドラム1Y,1C,1M,1K上のトナー像を中間転写ベルト10上に転写する際には、各1次転写ローラに正極性のバイアスが印加される。これにより、各1次転写ニップ部には転写電界が形成され、各感光体ドラム1Y,1C,1M,1K上のトナー像は、中間転写ベルト10上に静電的に付着し、転写される。
中間転写ベルト10の周りには、その表面に残留したトナーを除去するためのベルトクリーニング装置15が設けられている。このベルトクリーニング装置15は、中間転写ベルト10の表面に付着した不要なトナーをファーブラシ及びクリーニングブレードで回収する構成となっている。なお、回収した不要トナーは、ベルトクリーニング装置15内から図示しない搬送手段により図示しない廃トナータンクまで搬送される。
また、支持ローラ13に張架された中間転写ベルト10の部分には、2次転写ローラ16が接触して配置されている。この中間転写ベルト10と2次転写ローラ16との間には2次転写ニップ部が形成され、この部分に、所定のタイミングで記録材としての転写紙が送り込まれるようになっている。この転写紙は、露光装置4の図中下側にある給紙カセット20内に収容されており、給紙ローラ21、レジストローラ対22等によって、2次転写ニップ部まで搬送される。そして、中間転写ベルト10上に重ね合わされたトナー像は、2次転写ニップ部において、転写紙上に一括して転写される。この2次転写時には、2次転写ローラ16に正極性のバイアスが印加され、これにより形成される転写電界によって中間転写ベルト10上のトナー像が転写紙上に転写される。
2次転写ニップ部の転写紙搬送方向下流側には、加熱定着装置23が配置されている。この加熱定着装置23は、ヒータを内蔵した加熱ローラ23aと、圧力を加えるための加圧ローラ23bとを備えている。2次転写ニップ部を通過した転写紙は、これらのローラ間に挟み込まれ、熱と圧力を受けることになる。これにより、転写紙上に載っていたトナーが溶融し、トナー像が転写紙に定着される。そして、定着後の転写紙は、排紙ローラ24によって、装置上面の排紙トレイ上に排出される。
図2に示すように、プロセスカートリッジ30のケースとしての感光体ドラムケース1aの外面には中間転写ベルト10と対面する近接位置に除電ランプ32が設けられ、その端面より発光する光Lが中間転写ベルト10と各感光体ドラムとによって形成される1次転写ニップ部に向けて照射してクリーニング前の感光体ドラム1Kを除電するようになっている。このような除電ランプ32を設けることにより、プロセスカートリッジ30の交換により除電ランプ32も同時に交換することができ、トナー汚れに対する光量の低下の心配も少なく除電ランプ32のメンテナンスフリーを達成できる。ここでは除電ランプ32として端面発光のLEDを使用している。
図3は、除電ランプ32が設けられるプロセスカートリッジ30の変形例である。この例では感光体ドラム1Kの摩擦係数を下げクリーニングブレード7aによるクリーニング性を向上させるため、潤滑材34とその塗布ローラ35が設けられている。潤滑材34は感光体ドラムケース1aに一体的に取り付けられる部材としての潤滑材ケース36に支持されている。ここで、除電ランプ32は、この潤滑材34を支持する潤滑材ケース36の上面に設けられ、転写からクリーニング間でなおかつ潤滑材塗布前の感光体ドラム1Kをその近傍から除電することができるため、少ない光量で効率良く除電することができる。除電ランプ32は図示しない接合部によりプロセスカートリッジ30を画像形成装置の本体にセットされると、本体側と接続し電気の供給を受け発光するようになっている。
除電光は転写ユニット6にもかかるため転写時のトナーと感光体ドラム1Kの静電的吸着力を弱め転写効率を上げるとともに、転写後の該ドラムを除電することで転写残トナーと感光体ドラム1Kの静電的吸着力も弱めクリーニング性を向上させる。転写残トナーは量が少ないため、この段階において除電ランプ32で除電することで感光体ドラム1Kを一様に除電して残留電位をキャンセルし、残像の発生を防ぐことができる。更に、この構成ではクリーニング性を向上させるため、潤滑材34(ここではステアリン酸亜鉛)を塗布しているが、潤滑材34を塗布する前に除電することで潤滑材34と感光体ドラム1Kの静電的な吸着を一様に弱めることができる。
潤滑材34はクリーニングブレード部で感光体ドラム1Kに対して引き伸ばされるような形になり感光体ドラム1Kの摩擦係数を下げクリーニング性の向上を図っているが、感光体ドラム1Kと潤滑材34の吸着力が強いとクリーニングブレード7aをすり抜け帯電ローラ3aを汚し異常画像となることがある。潤滑材塗布前に除電することで潤滑材34と感光体ドラム1Kの静電的な吸着力は弱めることができるので、この異常画像を防ぐ効果も期待できる。ここでも除電ランプ32として端面発光のLEDを使用している。
図4は、別の変形例であるプロセスカートリッジ30の斜視図である。斜視図にあるようにこの例では除電ランプ32の固定手段としてプリント基板の端部37を感光体ドラムケース1aの穴部に差し込んでいる。
前記のような実施の形態によれば、プロセスカートリッジ30のケースの外面に除電ランプ32が取り付けられるため、効率的に感光体ドラム1Y,1C,1M,1Kを除電して重合トナーや小粒径トナーを確実にクリーニングするとともに、感光体ドラムの電気的な履歴をキャンセルし残留電位による残像を防ぐことができる。また、潤滑材34と感光体ドラム1Y,1C,1M,1Kの静電的吸着力を弱めることで、潤滑材34とトナーがクリーニングブレード7aをすり抜け帯電ローラ3aを汚し異常画像を発生させることを防ぐことができる。また、感光体ドラム1Y,1C,1M,1Kの電気的な履歴をキャンセルし残留電位による残像や潤滑材34やトナーによる帯電ローラ3a汚れを防ぎながらレイアウトの自由度を上げコストダウンも図ることができる。また、高画質でクリーニング性に優れ残留電位による残像を防ぐことができる。また、プロセスカートリッジ30を使用した上、通常トナーボトル交換のみでサプライ交換がすむため、ユーザーの出費を低減でき、また装置の他の部分を開け閉めや出し入れの回数が減るためにシャッタ部等でのトナー飛散が防止されメンテナンス性の向上を図ることができる。
[実施の形態2]
図5は、別の実施の形態を示す。本実施の形態2では図3〜5に示す前記実施の形態1の画像形成装置のように本体側、またはプロセスカートリッジ30側ではなく、転写ユニット6側の中間転写ベルト10の外側にある部材に除電ランプ32を設けたものである。転写ユニット6は、画像形成装置の本体に対して着脱可能となっている。このように除電ランプ32を転写ユニット6側に設けると、画像形成装置の本体に特別な取り付けブラケットを設ける必要も無く、プロセスカートリッジ30を交換しても除電ランプ32は転写ユニット6とともに画像形成装置に残されるため、安価な装置の提供が可能となる。ここで、転写ユニット6の外側にある部材の例としては、転写ユニット6を装置から取り外して床に置く際、中間転写ベルト10の表面が床に接触しないようにしている脚40が挙げられる。
脚40は、基板41の中間転写ベルト10側となる内面に除電ランプ32を取り付け、基板41の一端からベルト側に延びる起立板42の上端部が該ベルト面に接触しないように湾曲状に形成されている。また、この脚40はプロセスカートリッジ30を画像形成装置の本体から取り外す際のガイドレールともなっている。もっともガイドレールと必ずしも兼用する必要がないことは言うまでもない。
転写ユニット6の外側にある部材の他の例としては、脚40のほかに図6に示すような中間転写ベルト10の外側に設けられたベルト位置規制部材45としてもよい。ベルト位置規制部材45は例えば板金で形成され、その表面(内面)には中間転写ベルト10を傷つけないよう植毛加工を施している。また板金の場合、エッジのバリ等を気にする場合は軸部材で構成してもかまわない。ベルト位置規制部材45は、通常は中間転写ベルト10と接触しないように図6に示した位置に設置される。これは作像中の画像を乱さないようにするためである。
除電ランプ32を取り付ける部材をこのような部材40,45等とすれば、特別に部材を設ける必要もない。また、必要に応じて転写ユニット6を交換する場合においても、一般的には電気的な帯電特性の劣化、機械的な異物混入による傷、フィルミング等の影響を、少なくとも感光体ドラム1Kよりは中間転写ベルト10の方が受けにくく高寿命であるため、交換サイクルを低減できる。さらに、転写ユニット6の交換により除電ランプ32も交換されるため、トナー汚れに対する光量の低下の心配も少なく、除電ランプ32のメンテナンスフリーを達成できる。
図7は、プロセスカートリッジ30の変形例であり、このプロセスカートリッジ30の構成は、図3で示した前記実施の形態1と同様な潤滑剤34とその塗布ローラ35を設けている。したがって、同様の部分には同一の符合を付して詳しい説明は省略する。
前記のような実施の形態2によれば、転写ユニット6の中間転写ベルト10より外側にある部材に除電ランプ32が取り付けられるため、実施の形態1と同様に効率的に感光体ドラム1Y,1C,1M,1Kを除電し、重合トナーや小粒径トナーを確実にクリーニングするとともに、感光体ドラムの電気的な履歴をキャンセルし残留電位による残像を防ぎながら、装置レイアウトの自由度を上げコストダウンも図ることができる。また、少なくとも感光体ユニットよりは寿命の長い転写ユニット側に除電ランプを設けることで、交換パーツを最小限なものとし、ユーザーの費用の負担軽減と環境への配慮を行うことができる。
前記各実施の形態1,2で使用されるトナーは円形度が高く略球形に近いことが望ましく、これにより高画質を達成できるとともに、高転写率も達成できるので、クリーニング前の除電がより一層効果的となる。図8と図9にトナー形状に関する説明図を示す。
すなわち、現像装置5で使用するトナーとしては、平均円形度0.93以上と円形度の高いトナーが好ましい。円形度の高いトナーは、ブレード方式のクリーニングでは感光体ドラム1Kとクリーニングブレード7aの隙間に入り込み、すり抜けやすいが、転写率が高いことで、転写残トナー量が少ない。また、トナーが略球形に近いトナーが一層好ましい。略球形トナーは、以下の形状係数SF−1、SF−2の値で規定することができる。この画像形成装置で用いるトナーとしては、形状係数SF−1が100〜180、形状係数SF−2が100〜180のトナーである。図8は、形状係数SF−1、形状係数SF−2を説明するためにトナーの形状を模式的に表した図である。形状係数SF−1は、トナー形状の丸さの割合を示すものであり、下記式(1)で表される。トナーを2次元平面に投影してできる形状の最大長MXLNGの二乗を図形面積AREAで除して、100π/4を乗じた値である。
SF−1={(MXLNG)2/AREA}×(100π/4)・・・式(1)
SF−1の値が100の場合トナーの形状は真球となり、SF−1の値が大きくなるほど不定形になる。また、形状係数SF−2は、トナーの形状の凹凸の割合を示すものであり、下記式(2)で表される。トナーを2次元平面に投影してできる図形の周長PERIの二乗を図形面積AREAで除して、100π/4を乗じた値である。
SF−2={(PERI)2/AREA}×(100π/4)・・・式(2)
SF−2の値が100の場合トナー表面に凹凸が存在しなくなり、SF−2の値が大きくなるほどトナー表面の凹凸が顕著になる。
形状係数の測定は、具体的には、走査型電子顕微鏡(S−800:日立製作所製)でトナーの写真を撮り、これを画像解析装置(LUSEX3:ニレコ社製)に導入して解析して計算した。
トナーの形状が略球形になると、トナーとトナーあるいはトナーと感光体ドラムとの接触合点接触になるために、トナー同士の吸着力は弱くなり従って流動性が高くなり、また、トナーと感光体ドラムとの吸着力も弱くなって、転写率は高くなる。さらに、ブラシ状ローラ41によるバイアスに対応して回収・放出されやすい。尚、SF−1とSF−2が大きくなると、正規帯電トナーT0及び逆帯電トナーT1のいずれも回収・放出されにくいために、前の画像が表れたるゴースト画像、地肌カブリ等の異常画像の発生することがあるため、SF−1とSF−2は180を超えない方が好ましい。
また、トナーの体積平均粒径が3〜8μmであり、体積平均粒径(Dv)と個数平均粒径(Dn)との比(Dv/Dn)が1.00〜1.40の範囲にある小粒径で粒径分布も狭くすることで、帯電量分布が均一になり、地肌かぶりの少ない高品位な画像を得ることができ、また、転写率を高くすることができることで、回収トナー量を減らすことができ、画像形成装置の安定性を向上させることで長期間使用することができる。このような小粒径トナーは、外添剤微粒子等の含有率が相対的に高くなる傾向にあるため、これらがトナーから脱離して感光体ドラム上にフィルミングを発生しやすいが、ブラシ状ローラで感光体ドラムを摺擦することで、フィルミングを機械的に除去し、また、フィルミングの発生を抑えることができる。
この画像形成装置に好適に用いられるトナーは、少なくとも、窒素原子を含む官能基を有するポリエステルプレポリマー、ポリエステル、着色剤、離型剤とを有機溶媒中に分散させたトナー材料液を、水系溶媒中で架橋及び/又は伸長反応させて得られるトナーである。以下に、トナーの構成材料及び製造方法について説明する。
(変性ポリエステル)
トナーはバインダ樹脂として変性ポリエステル(i)を含む。変性ポリエステル(i)としては、ポリエステル樹脂中にエステル結合以外の結合基が存在したり、またポリエステル樹脂中に構成の異なる樹脂成分が共有結合、イオン結合などで結合した状態を指す。具体的には、ポリエステル末端に、カルボン酸基、水酸基と反応するイソシアネート基などの官能基を導入し、さらに活性水素含有化合物と反応させ、ポリエステル末端を変性したものを指す。変性ポリエステル(i)としては、イソシアネート基を有するポリエステルプレポリマー(A)とアミン類(B)との反応により得られるウレア変性ポリエステルなどが挙げられる。イソシアネート基を有するポリエステルプレポリマー(A)としては、多価アルコール(PO)と多価カルボン酸(PC)の重縮合物で、かつ活性水素基を有するポリエステルを、さらに多価イソシアネート化合物(PIC)と反応させたものなどが挙げられる。上記ポリエステルの有する活性水素基としては、水酸基(アルコール性水酸基及びフェノール性水酸基)、アミノ基、カルボキシル基、メルカプト基などが挙げられ、これらのうち好ましいものはアルコール性水酸基である。
ウレア変性ポリエステルは、以下のようにして生成される。
多価アルコール化合物(PO)としては、2価アルコール(DIO)および3価以上の多価アルコール(TO)が挙げられ、(DIO)単独、または(DIO)と少量の(TO)との混合物が好ましい。2価アルコール(DIO)としては、アルキレングリコール(エチレングリコール、1,2−プロピレングリコール、1,3−プロピレングリコール、1,4−ブタンジオール、1,6−ヘキサンジオールなど);アルキレンエーテルグリコール(ジエチレングリコール、トリエチレングリコール、ジプロピレングリコール、ポリエチレングリコール、ポリプロピレングリコール、ポリテトラメチレンエーテルグリコールなど);脂環式ジオール(1,4−シクロヘキサンジメタノール、水素添加ビスフェノールAなど);ビスフェノール類(ビスフェノールA、ビスフェノールF、ビスフェノールSなど);上記脂環式ジオールのアルキレンオキサイド(エチレンオキサイド、プロピレンオキサイド、ブチレンオキサイドなど)付加物;上記ビスフェノール類のアルキレンオキサイド(エチレンオキサイド、プロピレンオキサイド、ブチレンオキサイドなど)付加物などが挙げられる。これらのうち好ましいものは、炭素数2〜12のアルキレングリコールおよびビスフェノール類のアルキレンオキサイド付加物であり、特に好ましいものはビスフェノール類のアルキレンオキサイド付加物、およびこれと炭素数2〜12のアルキレングリコールとの併用である。3価以上の多価アルコール(TO)としては、3〜8価またはそれ以上の多価脂肪族アルコール(グリセリン、トリメチロールエタン、トリメチロールプロパン、ペンタエリスリトール、ソルビトールなど);3価以上のフェノール類(トリスフェノールPA、フェノールノボラック、クレゾールノボラックなど);上記3価以上のポリフェノール類のアルキレンオキサイド付加物などが挙げられる。
多価カルボン酸(PC)としては、2価カルボン酸(DIC)および3価以上の多価カルボン酸(TC)が挙げられ、(DIC)単独、および(DIC)と少量の(TC)との混合物が好ましい。2価カルボン酸(DIC)としては、アルキレンジカルボン酸(コハク酸、アジピン酸、セバシン酸など);アルケニレンジカルボン酸(マレイン酸、フマール酸など);芳香族ジカルボン酸(フタル酸、イソフタル酸、テレフタル酸、ナフタレンジカルボン酸など)などが挙げられる。これらのうち好ましいものは、炭素数4〜20のアルケニレンジカルボン酸および炭素数8〜20の芳香族ジカルボン酸である。3価以上の多価カルボン酸(TC)としては、炭素数9〜20の芳香族多価カルボン酸(トリメリット酸、ピロメリット酸など)などが挙げられる。なお、多価カルボン酸(PC)としては、上述のものの酸無水物または低級アルキルエステル(メチルエステル、エチルエステル、イソプロピルエステルなど)を用いて多価アルコール(PO)と反応させてもよい。多価アルコール(PO)と多価カルボン酸(PC)の比率は、水酸基[OH]とカルボキシル基[COOH]の当量比[OH]/[COOH]として、通常2/1〜1/1、好ましくは1.5/1〜1/1、さらに好ましくは1.3/1〜1.02/1である。
多価イソシアネート化合物(PIC)としては、脂肪族多価イソシアネート(テトラメチレンジイソシアネート、ヘキサメチレンジイソシアネート、2,6−ジイソシアナトメチルカプロエートなど);脂環式ポリイソシアネート(イソホロンジイソシアネート、シクロヘキシルメタンジイソシアネートなど);芳香族ジイソシアネート(トリレンジイソシアネート、ジフェニルメタンジイソシアネートなど);芳香脂肪族ジイソシアネート(α,α,α’,α’−テトラメチルキシリレンジイソシアネートなど);イソシアネート類;前記ポリイソシアネートをフェノール誘導体、オキシム、カプロラクタムなどでブロックしたもの;およびこれら2種以上の併用が挙げられる。多価イソシアネート化合物(PIC)の比率は、イソシアネート基[NCO]と、水酸基を有するポリエステルの水酸基[OH]の当量比[NCO]/[OH]として、通常5/1〜1/1、好ましくは4/1〜1.2/1、さらに好ましくは2.5/1〜1.5/1である。[NCO]/[OH]が5を超えると低温定着性が悪化する。[NCO]のモル比が1未満では、ウレア変性ポリエステルを用いる場合、そのエステル中のウレア含量が低くなり、耐ホットオフセット性が悪化する。
イソシアネート基を有するポリエステルプレポリマー(A)中の多価イソシアネート化合物(PIC)構成成分の含有量は、通常0.5〜40wt%、好ましくは1〜30wt%、さらに好ましくは2〜20wt%である。0.5wt%未満では、耐ホットオフセット性が悪化するとともに、耐熱保存性と低温定着性の両立の面で不利になる。また、40wt%を超えると低温定着性が悪化する。イソシアネート基を有するポリエステルプレポリマー(A)中の1分子当たりに含有されるイソシアネート基は、通常1個以上、好ましくは、平均1.5〜3個、さらに好ましくは、平均1.8〜2.5個である。1分子当たり1個未満では、ウレア変性ポリエステルの分子量が低くなり、耐ホットオフセット性が悪化する。
次に、ポリエステルプレポリマー(A)と反応させるアミン類(B)としては、2価アミン化合物(B1)、3価以上の多価アミン化合物(B2)、アミノアルコール(B3)、アミノメルカプタン(B4)、アミノ酸(B5)、およびB1〜B5のアミノ基をブロックしたもの(B6)などが挙げられる。2価アミン化合物(B1)としては、芳香族ジアミン(フェニレンジアミン、ジエチルトルエンジアミン、4,4’−ジアミノジフェニルメタンなど);脂環式ジアミン(4,4’−ジアミノ−3,3’−ジメチルジシクロヘキシルメタン、ジアミンシクロヘキサン、イソホロンジアミンなど);および脂肪族ジアミン(エチレンジアミン、テトラメチレンジアミン、ヘキサメチレンジアミンなど)などが挙げられる。3価以上の多価アミン化合物(B2)としては、ジエチレントリアミン、トリエチレンテトラミンなどが挙げられる。アミノアルコール(B3)としては、エタノールアミン、ヒドロキシエチルアニリンなどが挙げられる。アミノメルカプタン(B4)としては、アミノエチルメルカプタン、アミノプロピルメルカプタンなどが挙げられる。アミノ酸(B5)としては、アミノプロピオン酸、アミノカプロン酸などが挙げられる。B1〜B5のアミノ基をブロックしたもの(B6)としては、前記B1〜B5のアミン類とケトン類(アセトン、メチルエチルケトン、メチルイソブチルケトンなど)から得られるケチミン化合物、オキサゾリジン化合物などが挙げられる。これらアミン類(B)のうち好ましいものは、B1およびB1と少量のB2の混合物である。
アミン類(B)の比率は、イソシアネート基を有するポリエステルプレポリマー(A)中のイソシアネート基[NCO]と、アミン類(B)中のアミノ基[NHx]の当量比[NCO]/[NHx]として、通常1/2〜2/1、好ましくは1.5/1〜1/1.5、さらに好ましくは1.2/1〜1/1.2である。[NCO]/[NHx]が2を超えたり、1/2未満では、ウレア変性ポリエステルの分子量が低くなり、耐ホットオフセット性が悪化する。また、ウレア変性ポリエステル中には、ウレア結合と共にウレタン結合を含有していてもよい。ウレア結合含有量とウレタン結合含有量のモル比は、通常100/0〜10/90であり、好ましくは80/20〜20/80、さらに好ましくは、60/40〜30/70である。ウレア結合のモル比が10%未満では、耐ホットオフセット性が悪化する。
ここで用いられる変性ポリエステル(i)は、ワンショット法、プレポリマー法により製造される。変性ポリエステル(i)の重量平均分子量は、通常1万以上、好ましくは2万〜1000万、さらに好ましくは3万〜100万である。この時のピーク分子量は1000〜10000が好ましく、1000未満では伸長反応しにくくトナーの弾性が少なくその結果耐ホットオフセット性が悪化する。また10000を超えると定着性の低下や粒子化や粉砕において製造上の課題が高くなる。変性ポリエステル(i)の数平均分子量は、後述の変性されていないポリエステル(ii)を用いる場合は特に限定されるものではなく、前記重量平均分子量とするのに得やすい数平均分子量でよい。(i)単独の場合は、数平均分子量は、通常20000以下、好ましくは1000〜10000、さらに好ましくは2000〜8000である。20000を超えると低温定着性及びフルカラー装置に用いた場合の光沢性が悪化する。変性ポリエステル(i)を得るためのポリエステルプレポリマー(A)とアミン類(B)との架橋及び/又は伸長反応には、必要により反応停止剤を用い、得られるウレア変性ポリエステルの分子量を調整することができる。反応停止剤としては、モノアミン(ジエチルアミン、ジブチルアミン、ブチルアミン、ラウリルアミンなど)、およびそれらをブロックしたもの(ケチミン化合物)などが挙げられる。
(未変性ポリエステル)
ここにおいては、変性されたポリエステル(i)単独使用だけでなく、この変性されたポリエステル(i)と共に、未変性ポリエステル(ii)をバインダ樹脂成分として含有させることもできる。(ii)を併用することで、低温定着性及びフルカラー装置に用いた場合の光沢性が向上し、単独使用より好ましい。未変性ポリエステル(ii)としては、変性されたポリエステル(i)のポリエステル成分と同様な多価アルコール(PO)と多価カルボン酸(PC)との重縮合物などが挙げられ、好ましいものも(i)と同様である。また、未変性ポリエステル(ii)は無変性のポリエステルだけでなく、ウレア結合以外の化学結合で変性されているものでもよく、例えばウレタン結合で変性されていてもよい。変性されたポリエステル(i)と未変性ポリエステル(ii)は少なくとも一部が相溶していることが低温定着性、耐ホットオフセット性の面で好ましい。従って、変性されたポリエステル(i)のポリエステル成分と未変性ポリエステル(ii)は類似の組成が好ましい。未変性ポリエステル(ii)を含有させる場合の変性されたポリエステル(i)と未変性ポリエステル(ii)の重量比は、通常5/95〜80/20、好ましくは5/95〜30/70、さらに好ましくは5/95〜25/75、特に好ましくは7/93〜20/80である。(i)の重量比が5%未満では、耐ホットオフセット性が悪化するとともに、耐熱保存性と低温定着性の両立の面で不利になる。未変性ポリエステル(ii)のピーク分子量は、通常1000〜10000、好ましくは2000〜8000、さらに好ましくは2000〜5000である。1000未満では耐熱保存性が悪化し、10000を超えると低温定着性が悪化する。未変性ポリエステル(ii)の水酸基価は5以上であることが好ましく、さらに好ましくは10〜120、特に好ましくは20〜80である。5未満では耐熱保存性と低温定着性の両立の面で不利になる。未変性ポリエステル(ii)の酸価は1〜5が好ましく、より好ましくは2〜4である。ワックスに高酸価ワックスを使用するため、バインダは低酸価バインダが帯電や高体積抵抗につながるので二成分系現像剤に用いるトナーにはマッチしやすい。
バインダ樹脂のガラス転移点(Tg)は通常35〜70℃、好ましくは55〜65℃である。35℃未満ではトナーの耐熱保存性が悪化し、70℃を超えると低温定着性が不十分となる。ウレア変性ポリエステルは、得られるトナー母体粒子の表面に存在しやすいため、本発明のトナーにおいては、公知のポリエステル系トナーと比較して、ガラス転移点が低くても耐熱保存性が良好な傾向を示す。
(着色剤)
着色剤としては、公知の染料及び顔料が全て使用でき、例えば、カーボンブラック、ニグロシン染料、鉄黒、ナフトールイエローS、ハンザイエロー(10G、5G、G)、カドミュウムイエロー、黄色酸化鉄、黄土、黄鉛、チタン黄、ポリアゾイエロー、オイルイエロー、ハンザイエロー(GR、A、RN、R)、ピグメントイエローL 、ベンジジンイエロー(G、GR)、パーマネントイエロー(NCG)、バルカンファストイエロー(5G、R)、タートラジンレーキ、キノリンイエローレーキ、アンスラザンイエローBGL、イソインドリノンイエロー、ベンガラ、鉛丹、鉛朱、カドミュウムレッド、カドミュウムマーキュリレッド、アンチモン朱、パーマネントレッド4R 、パラレッド、ファイセーレッド、パラクロルオルトニトロアニリンレッド、リソールファストスカーレットG、ブリリアントファストスカーレット、ブリリアントカーンミンBS、パーマネントレッド(F2R、F4R、FRL、FRLL、F4RH)、ファストスカーレットVD、ベルカンファストルビンB、ブリリアントスカーレットG、リソールルビンGX、パーマネントレッドF5R、ブリリアントカーミン6B、ピグメントスカーレット3B、ボルドー5B、トルイジンマルーン、パーマネントボルドーF2K、ヘリオボルドーBL、ボルドー10B、ボンマルーンライト、ボンマルーンメジアム、エオシンレーキ、ローダミンレーキB、ローダミンレーキY、アリザリンレーキ、チオインジゴレッドB、チオインジゴマルーン、オイルレッド、キナクリドンレッド、ピラゾロンレッド、ポリアゾレッド、クロームバーミリオン、ベンジジンオレンジ、ペリノンオレンジ、オイルオレンジ、コバルトブルー、セルリアンブルー、アルカリブルーレーキ、ピーコックブルーレーキ、ビクトリアブルーレーキ、無金属フタロシアニンブルー、フタロシアニンブルー、ファストスカイブルー、インダンスレンブルー(RS、BC)、インジゴ、群青、紺青、アントラキノンブルー、ファストバイオレットB、メチルバイオレットレーキ、コバルト紫、マンガン紫、ジオキサンバイオレット、アントラキノンバイオレット、クロムグリーン、ジンクグリーン、酸化クロム、ピリジアン、エメラルドグリーン、ピグメントグリーンB、ナフトールグリーンB、グリーンゴールド、アシッドグリーンレーキ、マラカイトグリーンレーキ、フタロシアニングリーン、アントラキノングリーン、酸化チタン、亜鉛華、リトボン及びそれらの混合物が使用できる。着色剤の含有量はトナーに対して通常1〜15重量%、好ましくは3〜10重量%である。
着色剤は樹脂と複合化されたマスターバッチとして用いることもできる。マスターバッチの製造、またはマスターバッチとともに混練されるバインダ樹脂としては、ポリスチレン、ポリ−p−クロロスチレン、ポリビニルトルエンなどのスチレン及びその置換体の重合体、あるいはこれらとビニル化合物との共重合体、ポリメチルメタクリレート、ポリブチルメタクリレート、ポリ塩化ビニル、ポリ酢酸ビニル、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリエステル、エポキシ樹脂、エポキシポリオール樹脂、ポリウレタン、ポリアミド、ポリビニルブチラール、ポリアクリル酸樹脂、ロジン、変性ロジン、テルペン樹脂、脂肪族又は脂環族炭化水素樹脂、芳香族系石油樹脂、塩素化パラフィン、パラフィンワックスなどが挙げられ、単独あるいは混合して使用できる。
(荷電制御剤)
荷電制御剤としては公知のものが使用でき、例えばニグロシン系染料、トリフェニルメタン系染料、クロム含有金属錯体染料、モリブデン酸キレート顔料、ローダミン系染料、アルコキシ系アミン、4級アンモニウム塩(フッ素変性4級アンモニウム塩を含む)、アルキルアミド、燐の単体または化合物、タングステンの単体または化合物、フッ素系活性剤、サリチル酸金属塩及び、サリチル酸誘導体の金属塩等である。具体的にはニグロシン系染料のボントロン03、4級アンモニウム塩のボントロンP−51、含金属アゾ染料のボントロンS−34、オキシナフトエ酸系金属錯体のE−82、サリチル酸系金属錯体のE−84、フェノール系縮合物のE−89(以上、オリエント化学工業社製)、4級アンモニウム塩モリブデン錯体のTP−302、TP−415(以上、保土谷化学工業社製)、4級アンモニウム塩のコピーチャージPSYVP2038、トリフェニルメタン誘導体のコピーブルーPR、4級アンモニウム塩のコピーチャージNEGVP2036、コピーチャージNXVP434(以上、ヘキスト社製)、LRA−901、ホウ素錯体であるLR−147(日本カーリット社製)、銅フタロシアニン、ペリレン、キナクリドン、アゾ系顔料、その他スルホン酸基、カルボキシル基、4級アンモニウム塩等の官能基を有する高分子系の化合物が挙げられる。このうち、特にトナーを負極性に制御する物質が好ましく使用される。荷電制御剤の使用量は、バインダ樹脂の種類、必要に応じて使用される添加剤の有無、分散方法を含めたトナー製造方法によって決定されるもので、一義的に限定されるものではないが、好ましくはバインダ樹脂100重量部に対して、0.1〜10重量部の範囲で用いられる。好ましくは、0.2〜5重量部の範囲がよい。10重量部を超える場合にはトナーの帯電性が大きすぎ、荷電制御剤の効果を減退させ、現像ローラとの静電気的吸引力が増大し、現像剤の流動性低下や、画像濃度の低下を招く。
(離型剤)
離型剤としては、融点が50〜120℃の低融点のワックスが、バインダ樹脂との分散の中でより離型剤として効果的に定着ローラとトナー界面との間で働き、これにより定着ローラにオイルの如き離型剤を塗布することなく高温オフセットに対し効果を示す。このようなワックス成分としては、以下のものが挙げられる。ロウ類及びワックス類としては、カルナバワックス、綿ロウ、木ロウ、ライスワックス等の植物系ワックス、ミツロウ、ラノリン等の動物系ワックス、オゾケライト、セルシン等の鉱物系ワックス、及びおよびパラフィン、マイクロクリスタリン、ペトロラタム等の石油ワックス等が挙げられる。また、これら天然ワックスの外に、フィッシャー・トロプシュワックス、ポリエチレンワックス等の合成炭化水素ワックス、エステル、ケトン、エーテル等の合成ワックス等が挙げられる。さらに、12−ヒドロキシステアリン酸アミド、ステアリン酸アミド、無水フタル酸イミド、塩素化炭化水素等の脂肪酸アミド及び、低分子量の結晶性高分子樹脂である、ポリ−n−ステアリルメタクリレート、ポリ−n−ラウリルメタクリレート等のポリアクリレートのホモ重合体あるいは共重合体(例えば、n−ステアリルアクリレート−エチルメタクリレートの共重合体等)等、側鎖に長いアルキル基を有する結晶性高分子等も用いることができる。荷電制御剤、離型剤はマスターバッチ、バインダ樹脂とともに溶融混練することもできるし、もちろん有機溶剤に溶解、分散する際に加えてもよい。
(外添剤)
トナー粒子の流動性や現像性、帯電性を補助するための外添剤として、無機微粒子が好ましく用いられる。この無機微粒子の一次粒子径は、5×10-3〜2μmであることが好ましく、特に5×10-3〜0.5μmであることが好ましい。また、BET法による比表面積は、20〜500m2/gであることが好ましい。この無機微粒子の使用割合は、トナーの0.01〜5wt%であることが好ましく、特に0.01〜2.0wt%であることが好ましい。無機微粒子の具体例としては、例えばシリカ、アルミナ、酸化チタン、チタン酸バリウム、チタン酸マグネシウム、チタン酸カルシウム、チタン酸ストロンチウム、酸化亜鉛、酸化スズ、ケイ砂、クレー、雲母、ケイ灰石、ケイソウ土、酸化クロム、酸化セリウム、ベンガラ、三酸化アンチモン、酸化マグネシウム、酸化ジルコニウム、硫酸バリウム、炭酸バリウム、炭酸カルシウム、炭化ケイ素、窒化ケイ素などを挙げることができる。中でも、流動性付与剤としては、疎水性シリカ微粒子と疎水性酸化チタン微粒子を併用するのが好ましい。特に両微粒子の平均粒径が5×10-2μm以下のものを使用して攪拌混合を行った場合、トナーとの静電力、ファンデルワールス力は格段に向上することより、所望の帯電レベルを得るために行われる現像装置内部の攪拌混合によっても、トナーから流動性付与剤が脱離することなく、ホタルなどが発生しない良好な画像品質が得られて、さらに転写残トナーの低減が図られる。酸化チタン微粒子は、環境安定性、画像濃度安定性に優れている反面、帯電立ち上がり特性の悪化傾向にあることより、酸化チタン微粒子添加量がシリカ微粒子添加量よりも多くなると、この副作用の影響が大きくなることが考えられる。しかし、疎水性シリカ微粒子及び疎水性酸化チタン微粒子の添加量が0.3〜1.5wt%の範囲では、帯電立ち上がり特性が大きく損なわれず、所望の帯電立ち上がり特性が得られ、すなわち、コピーの繰り返しを行っても、安定した画像品質が得られる。
次に、トナーの製造方法について説明する。ここでは、好ましい製造方法について示すが、これに限られるものではない。
1)着色剤、未変性ポリエステル、イソシアネート基を有するポリエステルプレポリマー、離型剤を有機溶媒中に分散させトナー材料液を作る。有機溶媒は、沸点が100℃未満の揮発性であることが、トナー母体粒子形成後の除去が容易である点から好ましい。具体的には、トルエン、キシレン、ベンゼン、四塩化炭素、塩化メチレン、1,2−ジクロロエタン、1,1,2−トリクロロエタン、トリクロロエチレン、クロロホルム、モノクロロベンゼン、ジクロロエチリデン、酢酸メチル、酢酸エチル、メチルエチルケトン、メチルイソブチルケトンなどを単独あるいは2種以上組合せて用いることができる。特に、トルエン、キシレン等の芳香族系溶媒および塩化メチレン、1,2−ジクロロエタン、クロロホルム、四塩化炭素等のハロゲン化炭化水素が好ましい。有機溶使用量は、ポリエステルプレポリマー100重量部に対し、通常0〜300重量部、好ましくは0〜100重量部、さらに好ましくは25〜70重量部である。
2)トナー材料液を界面活性剤、樹脂微粒子の存在下、水系媒体中で乳化させる。水系媒体は、水単独でもよいし、アルコール(メタノール、イソプロピルアルコール、エチレングリコールなど)、ジメチルホルムアミド、テトラヒドロフラン、セルソルブ類(メチルセルソルブなど)、低級ケトン類(アセトン、メチルエチルケトンなど)などの有機溶媒を含むものであってもよい。トナー材料液100重量部に対する水系媒体の使用量は、通常50〜2000重量部、好ましくは100〜1000重量部である。50重量部未満ではトナー材料液の分散状態が悪く、所定の粒径のトナー粒子が得られない。20000重量部を超えると経済的でない。また、水系媒体中の分散を良好にするために、界面活性剤、樹脂微粒子等の分散剤を適宜加える。界面活性剤としては、アルキルベンゼンスルホン酸塩、α−オレフィンスルホン酸塩、リン酸エステルなどのアニオン性界面活性剤、アルキルアミン塩、アミノアルコール脂肪酸誘導体、ポリアミン脂肪酸誘導体、イミダゾリンなどのアミン塩型や、アルキルトリメチルアンモニム塩、ジアルキルジメチルアンモニウム塩、アルキルジメチルベンジルアンモニウム塩、ピリジニウム塩、アルキルイソキノリニウム塩、塩化ベンゼトニウムなどの4級アンモニウム塩型のカチオン性界面活性剤、脂肪酸アミド誘導体、多価アルコール誘導体などの非イオン界面活性剤、例えばアラニン、ドデシルジ(アミノエチル)グリシン、ジ(オクチルアミノエチル)グリシンやN−アルキル−N,N−ジメチルアンモニウムべタインなどの両性界面活性剤が挙げられる。
また、フルオロアルキル基を有する界面活性剤を用いることにより、非常に少量でその効果をあげることができる。好ましく用いられるフルオロアルキル基を有するアニオン性界面活性剤としては、炭素数2〜10のフルオロアルキルカルボン酸及びその金属塩、パーフルオロオクタンスルホニルグルタミン酸ジナトリウム、3−[ω−フルオロアルキル(C6〜C11)オキシ]−1−アルキル(C3〜C4)スルホン酸ナトリウム、3−[ω−フルオロアルカノイル(C6〜C8)−N−エチルアミノ]−1−プロパンスルホン酸ナトリウム、フルオロアルキル(C11〜C20)カルボン酸及び金属塩、パーフルオロアルキルカルボン酸(C7〜C13)及びその金属塩、パーフルオロアルキル(C4〜C12)スルホン酸及びその金属塩、パーフルオロオクタンスルホン酸ジエタノールアミド、N−プロピル−N−(2−ヒドロキシエチル)パーフルオロオクタンスルホンアミド、パーフルオロアルキル(C6〜C10)スルホンアミドプロピルトリメチルアンモニウム塩、パーフルオロアルキル(C6〜C10)−N−エチルスルホニルグリシン塩、モノパーフルオロアルキル(C6〜C16)エチルリン酸エステルなどが挙げられる。
商品名としては、サーフロンS−111、S−112、S−113(旭硝子社製)、フロラードFC−93、FC−95、FC−98、FC−129(住友3M社製)、ユニダインDS−101、DS−102(ダイキン工業社製)、メガファックF −110、F−120、F−113、F−191、F−812、F−833(大日本インキ社製)、エクトップEF−102、103、104、105、112、123A、123B、306A、501、201、204、(トーケムプロダクツ社製)、フタージェントF−100、F150(ネオス社製)などが挙げられる。
また、カチオン性界面活性剤としては、フルオロアルキル基を有する脂肪族1級、2級もしくは2級アミン酸、パーフルオロアルキル(C6〜C10)スルホンアミドプロピルトリメチルアンモニウム塩などの脂肪族4級アンモニウム塩、ベンザルコニウム塩、塩化ベンゼトニウム、ピリジニウム塩、イミダゾリニウム塩、商品名としてはサーフロンS−121(旭硝子社製)、フロラードFC−135(住友3M社製)、ユニダインDS−202(ダイキンエ業杜製)、メガファックF−150、F−824(大日本インキ社製)、エクトップEF−132(トーケムプロダクツ社製)、フタージェントF−300(ネオス社製)などが挙げられる。
樹脂微粒子は、水系媒体中で形成されるトナー母体粒子を安定化させるために加えられる。このために、トナー母体粒子の表面上に存在する被覆率が10〜90%の範囲になるように加えられることが好ましい。例えば、ポリメタクリル酸メチル微粒子1μm、及び3μm、ポリスチレン微粒子0.5μm及び2μm、ポリ(スチレン―アクリロニトリル)微粒子1μm、商品名では、PB−200H(花王社製)、SGP(総研社製)、テクノポリマーSB(積水化成品工業社製)、SGP−3G(総研社製)、ミクロパール(積水ファインケミカル社製)等がある。また、リン酸三カルシウム、炭酸カルシウム、酸化チタン、コロイダルシリカ、ヒドロキシアパタイト等の無機化合物分散剤も用いることができる。上記の樹脂微粒子、無機化合物分散剤と併用して使用可能な分散剤として、高分子系保護コロイドにより分散液滴を安定化させてもよい。例えばアクリル酸、メタクリル酸、α−シアノアクリル酸、α−シアノメタクリル酸、イタコン酸、クロトン酸、フマール酸、マレイン酸または無水マレイン酸などの酸類、あるいは水酸基を含有する(メタ)アクリル系単量体、例えばアクリル酸−β−ヒドロキシエチル、メタクリル酸−β−ヒドロキシエチル、アクリル酸−β−ヒドロキシプロビル、メタクリル酸−β−ヒドロキシプロピル、アクリル酸−γ−ヒドロキシプロピル、メタクリル酸−γ−ヒドロキシプロピル、アクリル酸−3−クロロ2−ヒドロキシプロビル、メタクリル酸−3−クロロ−2−ヒドロキシプロピル、ジエチレングリコールモノアクリル酸エステル、ジエチレングリコールモノメタクリル酸エステル、グリセリンモノアクリル酸エステル、グリセリンモノメタクリル酸エステル、N−メチロールアクリルアミド、N−メチロールメタクリルアミドなど、ビニルアルコールまたはビニルアルコールとのエーテル類、例えばビニルメチルエーテル、ビニルエチルエーテル、ビニルプロピルエーテルなど、またはビニルアルコールとカルボキシル基を含有する化合物のエステル類、例えば酢酸ビニル、プロピオン酸ビニル、酪酸ビニルなど、アクリルアミド、メタクリルアミド、ジアセトンアクリルアミドあるいはこれらのメチロール化合物、アクリル酸クロライド、メタクリル酸クロライドなどの酸クロライド類、ビニルピリジン、ビニルピロリドン、ビニルイミダゾール、エチレンイミンなどの含窒素化合物、またはその複素環を有するものなどのホモポリマーまたは共重合体、ポリオキシエチレン、ポリオキシプロピレン、ポリオキシエチレンアルキルアミン、ポリオキシプロピレンアルキルアミン、ポリオキシエチレンアルキルアミド、ポリオキシプロピレンアルキルアミド、ポリオキシエチレンノニルフェニルエーテル、ポリオキシエチレンラウリルフェニルエーテル、ポリオキシエチレンステアリルフェニルエステル、ポリオキシエチレンノニルフェニルエステルなどのポリオキシエチレン系、メチルセルロース、ヒドロキシエチルセルロース、ヒドロキシプロピルセルロースなどのセルロース類などが使用できる。
分散の方法としては特に限定されるものではないが、低速せん断式、高速せん断式、摩擦式、高圧ジェット式、超音波などの公知の設備が適用できる。この中でも、分散体の粒径を2〜20μmにするために高速せん断式が好ましい。高速せん断式分散機を使用した場合、回転数は特に限定はないが、通常1000〜30000rpm、好ましくは5000〜20000rpmである。分散時間は特に限定はないが、バッチ方式の場合は、通常0.1〜5分である。分散時の温度としては、通常、0〜150℃(加圧下)、好ましくは40〜98℃である。
3)乳化液の作製と同時に、アミン類(B)を添加し、イソシアネート基を有するポリエステルプレポリマー(A)との反応を行わせる。この反応は、分子鎖の架橋及び/又は伸長を伴う。反応時間は、ポリエステルプレポリマー(A)の有するイソシアネート基構造とアミン類(B)との反応性により選択されるが、通常10分〜40時間、好ましくは2〜24時間である。反応温度は、通常、0〜150℃、好ましくは40〜98℃である。 また、必要に応じて公知の触媒を使用することができる。具体的にはジブチルチンラウレート、ジオクチルチンラウレートなどが挙げられる。
4)反応終了後、乳化分散体(反応物)から有機溶媒を除去し、洗浄、乾燥してトナー母体粒子を得る。有機溶媒を除去するためには、系全体を徐々に層流の攪拌状態で昇温して、一定の温度域で強い攪拌を与えた後、脱溶媒を行うことで紡錘形のトナー母体粒子が作製できる。また、分散安定剤としてリン酸カルシウム塩などの酸、アルカリに溶解可能な物を用いた場合は、塩酸等の酸により、リン酸カルシウム塩を溶解した後、水洗するなどの方法によって、トナー母体粒子からリン酸カルシウム塩を除去する。その他酵素による分解などの操作によっても除去できる。
5)上記で得られたトナー母体粒子に、荷電制御剤を打ち込み、ついで、シリカ微粒子、酸化チタン微粒子等の無機微粒子を外添させ、トナーを得る。荷電制御剤の打ち込み、及び無機微粒子の外添は、ミキサー等を用いた公知の方法によって行われる。これにより、小粒径であって、粒径分布のシャープなトナーを容易に得ることができる。さらに、有機溶媒を除去する工程で強い攪拌を与えることで、真球状から紡錘形状の間の形状を制御することができ、さらに、表面のモフォロジーも滑らかなものから梅干形状の間で制御することができる。
トナーの形状は略球形状であり、以下の形状規定によって表すことができる。図9は、トナーの形状を模式的に示す図である。図9において、略球形状の外観を示しており(図9(a)参照)、トナーを長軸r1、短軸r2、厚さr3(但し、r1≧r2≧r3とする。)で規定するとき、長軸と短軸との比(r2/r1)(図9(b)参照)が0.5〜1.0で、厚さと短軸との比(r3/r2)(図9(c)参照)が0.7〜1.0の範囲にあることが好ましい。長軸と短軸との比(r2/r1)が0.5未満では、真球形状から離れるためにドット再現性及び転写効率が劣り、高品位な画質が得られなくなる。また、厚さと短軸との比(r3/r2)が0.7未満では、扁平形状に近くなり、球形トナーのような高転写率は得られなくなる。特に、厚さと短軸との比(r3/r2)が1.0では、長軸を回転軸とする回転体となり、トナーの流動性を向上させることができる。なお、r1、r2、r3は、走査型電子顕微鏡(SEM)で、視野の角度を変えて写真を撮り、観察しながら測定した。
以上によって製造されたトナーは、磁性キャリアを使用しない一成分の磁性トナーあるいは、非磁性トナーとしても用いることができる。また、二成分現像剤に用いる場合には、磁性キャリアと混合して用いればよく、磁性キャリアとしては、鉄、マグネタイト、Mn、Zn、Cu等の2価の金属を含むフェライトであって、体積平均粒径20〜100μmが好ましい。平均粒径が20μm未満では、現像時に感光体1にキャリア付着が生じやすく、100μmを越えると、トナーとの混合性が低く、トナーの帯電量が不十分で連続使用時の帯電不良等を生じやすい。また、Znを含むCuフェライトは飽和磁化が高いことから好ましいが、画像形成装置のプロセスにあわせて適宜選択することができる。磁性キャリアを被覆する樹脂としては、特に限定されないが、例えばシリコーン樹脂、スチレン−アクリル樹脂、含フッ素樹脂、オレフィン樹脂等がある。その製造方法は、コーティング樹脂を溶媒中に溶解し、流動層中にスプレーしコア上にコーティングしてもよく、また、樹脂粒子を静電気的に核粒子に付着させた後に熱溶融させて被覆するものであってもよい。被覆される樹脂の厚さは、0.05〜10μm、好ましくは0.3〜4μmがよい。
また、図1に示すようにプロセスカートリッジ30が使用される画像形成装置はトナーボトル31Y〜31Kを有し、通常はトナーボトル31Y〜31Kのみの交換でトナーを補給し、感光体ドラム1Y〜1Kや帯電装置3等のプロセスカートリッジ30の交換時期にのみプロセスカートリッジを交換するようになっている。すなわち、図1ではトナーボトル31Y〜31Kが各色で機械上側に配置され、下側にある各色のプロセスカートリッジ30までトナーを搬送し、トナーを補給する構成となっている。このような構成にすることで通常はトナーボトルの交換のみですむため、ユーザーの出費を低減できるようになる。また装置の他の部分を開け閉めや出し入れの回数が減るためにシャッタ部等でのトナー飛散が防止できるようになり、メンテナンス性の向上が図られるようになる。
尚、実施の形態1,2においては、除電ランプ32をプロセスカートリッジ30のケースの外面又は転写ユニット6に配置したが、これはあくまでも一例である。また、転写ユニット6側の配置に際しての中間転写ベルト10より外側にある部材の例として挙げた脚40やベルト位置規制部材45も好ましい一例であり、これらに限られるものではない。
この発明の実施の形態1に係るカラー画像を形成する画像形成装置を示す構成図である。 同上の各感光体ドラム周りを示す概略構成図である。 同上のプロセスカートリッジの変形例を示す図面である。 同上のプロセスカートリッジの別の変形例を示す斜視図である。 この発明の実施の形態2に係るカラー画像を形成する画像形成装置を示す構成図である。 同上の転写ユニットの外側にある部材の別例を示す図面である。 同上のプロセスカートリッジの変形例を示す図面である。 同上のトナー形状に関する説明図である。 同上のトナー形状に関する説明図である。
符号の説明
1Y,1C,1M,1K 感光体ドラム
1a 感光体ドラムケース(プロセスカートリッジのケース)
2 ファーブラシ 3 帯電装置
3a 帯電ローラ 4 露光装置
5 現像装置 6 転写ユニット
7 クリーニング装置 7a クリーニングブレード
8 感光体ユニット 10 中間転写ベルト
11,12,13 支持ローラ 15 ベルトクリーニング装置
16 2次転写ローラ 20 給紙カセット
23 加熱定着装置 23a 加熱ローラ
23b 加圧ローラ 24 排紙ローラ
30 プロセスカートリッジ 31Y,31C,31M,31K トナーボトル
32 除電ランプ 34 潤滑材
35 塗布ローラ 36 潤滑材ケース
40 脚 45 ベルト位置規制部材

Claims (17)

  1. 転写ユニットと、着脱可能な感光体ユニットとしてプロセスカートリッジを有する画像形成装置において、前記転写ユニットの中間転写ベルトとプロセスカートリッジとのニップ部にクリーニング前の感光体ドラムを除電する除電ランプが搭載されていることを特徴とする画像形成装置。
  2. 除電ランプは、プロセスカートリッジのケースの外面に配置されている請求項1記載の画像形成装置。
  3. 除電ランプは、感光体ドラムケース又は該感光体ドラムケースに一体的に取り付けられる部材に取り付けられている請求項2記載の画像形成装置。
  4. 感光体ドラムに潤滑材を塗布する機構を有する請求項1ないし3のいずれかに記載の画像形成装置。
  5. 除電ランプは、潤滑材を塗布する機構に対して感光体ドラム回転方向の上流側を除電するように設けられている請求項4記載の画像形成装置。
  6. 潤滑材は、感光体ドラムケースに一体的に取り付けられる部材に支持されている請求項4又は5記載の画像形成装置。
  7. 感光体ドラムケースに一体的に取り付けられる部材は、潤滑材ケースである請求項6記載の画像形成装置。
  8. 除電ランプは、転写ユニットに配置されている請求項1記載の画像形成装置。
  9. 除電ランプは、転写ユニットの中間転写ベルトより外側にある部材に取り付けられている請求項8記載の画像形成装置。
  10. 転写ユニットは、着脱可能である請求項8又は9記載の画像形成装置。
  11. 中間転写ベルトより外側にある部材は、転写ユニットを着脱して載置する際の脚である請求項10記載の画像形成装置。
  12. 中間転写ベルトより外側にある部材は、転写ユニットに具備されるベルト位置規制部材である請求項10記載の画像形成装置。
  13. 使用されるトナーは、体積平均粒径(Dv)が3〜8μmの範囲にあり、体積平均粒径(Dv)と個数平均粒径(Dn)との比(Dv/Dn)で定義される分散度が1.00〜1.40の範囲にある請求項1ないし12のいずれかに記載の画像形成装置。
  14. 使用されるトナーは、形状係数SF−1で100〜180の範囲にあり、かつ形状係数SF−2で100〜180の範囲にある請求項1ないし13のいずれかに記載の画像形成装置。
  15. 使用されるトナーは、略球形であり、長軸と短軸の比(r2/r1)が0.5〜1.0の範囲で、厚さと短軸の比(r3/r2)が0.7〜1.0の範囲であって、長軸r1≧短軸r2≧厚さr3の関係を満足する請求項1ないし14のいずれかに記載の画像形成装置。
  16. 画像形成装置の本体にトナーボトルがプロセスカートリッジとは別形態で取り付けられ、該トナーボトルからトナーをプロセスカートリッジ側にトナー搬送手段によって搬送し、トナーボトル単体で交換可能となっている請求項1ないし15のいずれかに記載の画像形成装置。
  17. 画像形成装置の本体に対して中間転写ベルトとニップを形成して着脱可能に取り付けられるプロセスカートリッジであって、ケースの外面にクリーニング前の感光体ドラムを除電する除電ランプが配置されていることを特徴とするプロセスカートリッジ。
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