JP2005177205A - 超音波探触子及び超音波診断装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】振動素子と送受信部との間において良好なマッチング帯域を確保しつつ良好なインピーダンスマッチングを図る。
【解決手段】信号線は第1部分12と第2部分14とに区分され、それらの間には途中マッチング回路としてインダクタンス素子L1が直列挿入される。また、信号線16の終端側には終端マッチング回路としてインダクタンス素子Lには直列挿入される。信号線16の途中においてもマッチングが図れるため、良好な伝送特性を形成することができる。マッチング回路は体腔内挿入型プローブの場合には操作部内に設けるのが望ましい。
【選択図】図1

Description

本発明は超音波探触子及び超音波診断装置に関し、特に信号伝送系におけるインピーダンスマッチング技術に関する。
超音波診断装置は、大別して、超音波探触子(プローブ)と装置本体とで構成される。超音波探触子の種別としては、生体の体表に当接して用いるタイプ、体腔内に挿入して用いるタイプ、などが知られている。前者のタイプでは、超音波探触子はプローブヘッド、
プローブケーブル、コネクタなどによって構成される。プローブヘッド内には一般に複数の振動素子からなるアレイ振動子が設けられる。プローブケーブル内には、複数の振動素子に接続された複数の信号線(一般に同軸ケーブルが利用される)が含まれる。後者のタイプでは、超音波探触子は、体腔内に入られるプローブヘッド、フレキシブルな挿入管、プローブヘッドの向きを操作するための操作部、プローブケーブル、コネクタなどによって構成される。各振動素子から引き出された信号線は、挿入管、操作部及びプローブケーブルを介してコネクタへ導かれている。
近時、アレイ振動子を構成する振動素子数が増大しており、特に2Dアレイ振動子においては顕著である。このために、プローブケーブル内の信号線についてはより細いものが使用されている。一般に、信号線が細くなればなるほど、信号線自体が有する容量(キャパシタンス)が大きくなる。また、体腔内挿入型の超音波探触子などにおいては、どうしても、各信号線の全長が長くなる。一般に、信号線の長さが大きくなればなるほど、信号線自体が有する容量が大きくなる。
各信号線は装置本体内の送受信回路に接続されるが、振動素子と送受信回路との間におけるインピーダンスマッチングが重要であるため、マッチング回路が必要となる。インピーダンスマッチングが良好でない場合、送信信号及び受信信号の伝送ロス、周波数特性の悪化などの問題が生じる。そこで、装置本体内あるいはコネクタ内に(つまり、いずれも信号線の終端側に)マッチング回路を設けることが提案されている(例えば特許文献1参照)。非特許文献1にはプローブヘッド内にインダクタンス素子を設けた構成が示されている。なお、本発明の関連する未公開の先願発明が特願2002−265050号で既に出願されている。
特開平6−225881号公報 "Influence of Pulse Drive Shape and Tuning on the Broadband Response of a Transducer"(1997 IEEE ULTRASONICS SYMPOSIUM 1637頁〜1642頁)
しかし、上記のように信号線が長い場合や信号線が細いような場合、信号線全体の容量が増大し、その信号線の終端側あるいはプローブヘッド側にマッチング回路を設けるだけでは、十分な特性を図れない。すなわち、マッチングの効果(利得)を優先的に良好にすると、マッチングの帯域が狭くなり、その一方、マッチングの帯域を優先的に良好にすると、マッチングの効果が不十分となる。そこで、マッチングの帯域をある程度確保しつつ良好なマッチングを形成することが要望される。
本発明の目的は、送信信号や受信信号の伝送に当たって良好な信号伝送を実現する。
本発明の他の目的は、マッチングの帯域を確保しつつ良好なインピーダンスマッチングを図れるようにすることにある。
(1)本発明は、超音波を送受波する超音波振動子と、前記超音波振動子に対して一端が接続された信号線と、前記信号線の他端に設けられ、超音波診断装置の本体に接続されるコネクタと、前記信号線の途中に設けられたマッチング回路と、を含むことを特徴とする。
上記構成によれば、超音波振動子(アレイ振動子を構成する各振動素子であってもよい)と装置本体との間に設けられた信号線(通常、同軸信号線で構成される)の途中に、マッチング回路が設けられ、そのマッチング回路によって、インピーダンスマッチングが図られる。信号線の終端でマッチングを図ると、上記のように、十分なマッチング帯域を確保できない場合が生じるが、それに加えてあるいは単独で信号線の途中でマッチングを図れば、そのような問題を解消又は軽減できる。よって、本発明によれば、信号線が長い場合あるいは細い場合においても、良好な信号伝送を行える。よって、例えば数百あるいは数千の振動素子を有する2Dアレイ振動子を用いる場合に好適な回路構成を提供できる。もちろん、本発明は単振動子(1つの振動素子)が用いられる場合においても適用できる。
マッチング回路は、プローブケーブルの途中に設けられた中継ユニット内に配置することもできるし、マッチング回路を小型化してプローブケーブル内に埋設するようにしてもよい。上記中継ユニットは、箱形、筒状などの形態で構成することもできるし、体腔内挿入用のプローブであればそれが有する操作部として構成することもできる。その場合には、操作部が中継ユニットとしての機能を併有することになる。中継ユニット内には、複数の信号線に対応した複数のマッチング回路が形成された1又は複数の回路基板を配置してもよく、その場合に、基板面スペースを効率利用するため、複数のマッチング回路を分散的にあるいは互い違いの配列で形成することもできる。
望ましくは、前記マッチング回路は、前記信号線の途中に直列挿入されたインダクタンス素子を含む。すなわち、信号線は複数の部分(区間)に区分され、それらの部分間にインダクタンス素子が直列挿入される。インダクタンス素子に繋がる一方側あるいは両側の信号線部分の容量成分(キャパシタンス成分)と相俟って、インピーダンスマッチングが達成される。更に、信号線のプローブヘッド側端部及び装置本体側端部の一方又は双方に更にマッチング回路を設けるのが望ましい。また、信号線の途中一カ所のみならず複数箇所にインダクタンス素子を直列挿入するようにしてもよい。インダクタンス素子としては固定型あるいは可変型の素子を用いることができる。後者の場合にはコントロール信号によってインダクタンスの値を制御してもよい。
望ましくは、前記マッチング回路は、更に、前記信号線の途中に並列配置されたキャパシタンス素子を含む。帯域確保の観点から、信号線が有する容量成分が不足するような場合あるいはマッチング回路構成上の都合から、信号線の途中にキャパシタンス素子を設けてもよい。もちろん、それ以外の素子を加えてマッチング回路を構成することができる。
望ましくは、前記超音波振動子は、複数の振動素子からなるアレイ振動子であり、前記複数の振動素子に対して複数の信号線が接続され、前記各信号線に対して個別的に前記マッチング回路が設けられる。
(2)また本発明は、体腔内に挿入され、超音波を送受波する超音波振動子を有する探触子ヘッドと、前記探触子ヘッドから引き出されたフレキシブルな挿入管と、前記挿入管の基端に設けられた操作部と、前記操作部から引き出された探触子ケーブルと、前記探触子ケーブルの本体側端部に設けられたコネクタと、前記超音波振動子から前記挿入管、前記操作部及び前記探触子ケーブルを介して前記コネクタに接続された信号線と、前記操作部内に配置され、前記信号線の途中に挿入されたマッチング回路と、を含むことを特徴とする。
上記構成によれば、信号線の途中に挿入されたマッチング回路によって帯域をある程度確保しながら良好なインピーダンスマッチングを図ることができ、電力伝達ロスを少なくして、伝送特性を高めることができる。また、操作部を利用してマッチング回路が配置されるので、信号線を内装するプローブケーブルに対して、マッチング回路のための特別な加工が不要となる。操作部に十分なデットスペースが存在していればその空間を利用してマッチング回路を配置でき、そのような空間が存在していなければ操作部の軸方向あるいは太さを増大させて回路配置スペースを確保する。
(3)また本発明は、超音波を送受波する超音波振動子と、前記超音波振動子に対して一端側が接続された信号線と、前記信号線の他端側に接続される送受信回路と、前記信号線の他端と前記送受信回路との間に設けられた終端マッチング回路と、前記信号線の途中に挿入された途中マッチング回路と、を含むことを特徴とする。
上記構成によれば、信号線の装置本体側端部におけるマッチング及び信号線の途中におけるマッチングを併用して信号線全体として良好な信号伝送を行える。なお、終端マッチング回路はプローブコネクタ内に設けることもできるし、装置本体内に設けることもできる。更に、プローブヘッド内にマッチング回路を設けることも可能である。上記構成は、体腔内挿入型の超音波探触子及び体表当接型の超音波探触子のいずれにも適用でき、また単振動子、1Dアレイ振動子、2Dアレイ振動子などの各種タイプの超音波振動子に適用できる。
本発明者の実験(シミュレーション)によれば、後述するように、従来構成に比べて、マッチングの帯域を維持又は向上させつつ、非常に良好な利得を得られることが実証されている。なお、マッチング回路に設けられるインダクタンス素子が有するインダクタの値は、送信時の送信信号及び受信時の受信信号の両方を考慮して設定するのが望ましく、詳しくは、送信面からの理想的な値と受信面からの理想的な値の中間値として設定するのがよい。但し、送信専用の振動素子又は受信専用の振動素子については理想的な値そのままを設定することができる。マッチングの帯域に関しては、超音波の送受波に当たって必要な帯域に合わせるのが望ましい。
以上説明したように、本発明によれば、送信信号や受信信号の伝送に当たって良好な信号伝送を実現できる。また本発明によれば、マッチングの帯域を確保しつつ良好なインピーダンスマッチングを図れる。
以下、本発明の好適な実施形態を図面に基づいて説明する。
図1には、本実施形態の原理が概念図として示されている。振動素子10は超音波の送受波を行う素子である。振動素子10と送受信部18との間には信号線16が設けられている。この信号線16を介して送受信部18から振動素子10へ送信信号が供給され、その一方、振動素子10からの受信信号は信号線16を介して送受信部18へ送られる。なお、振動素子10はアレイ振動子を構成する1つの素子であってもよいし、いわゆる単振動子であってもよい。送受信部18は装置本体42内に設けられるものである。
信号線16の装置本体42側の端部すなわち終端側には終端マッチング回路としてのインダクタンス素子L2が設けられている。また、本実施形態においては、信号線16が2つの区間すなわち第1部分12及び第2部分14に分けられており、それらの間には途中マッチング回路としてのインダクタンス素子L1が直列挿入されている。信号線16は同軸信号線によって構成されており、通常のプローブにおいては、プローブケーブル内に複数の信号線16が挿入される。図1においてはそのうちの1本の信号線16が示されている。
図1に示されるように、信号線16の途中にインダクタンス素子L1を直列挿入することにより、信号線16の全体として一定のマッチング帯域を確保しつつ良好なインピーダンスマッチングを図ることが可能となる。すなわち良好な信号伝送路を形成することが可能となる。
途中マッチング回路としてのインダクタンス素子L1は、プローブケーブルの途中に設けられた中継ユニット内に配置されてもよく、あるいは、信号線16の内部に埋設されてもよい。インダクタンス素子L1及びL2のそれぞれのインダクタンスの値については後に計算式を用いて説明することにする。なお、信号線16の1カ所のみならず複数箇所にインダクタンス素子を含むマッチング回路を挿入するようにしてもよい。
図2には、比較例が示されている。この比較例においては信号線20の終端側にのみマッチング回路が設けられ、そのマッチング回路は直列接続された2つのインダクタンス素子L1,L2とそれらの中間に接続されたコンデンサ(容量素子)C1とで構成される。このようなマッチング回路を用いてもインピーダンス整合を図ることは可能であるが、上述したように充分な帯域を確保しつつインピーダンス整合を図ることは一般に困難である。これに対し、図1に示される構成を用いれば、信号線の途中においてもマッチングを図ることができるため、後に特性の対比をもって示すように、比較例との対比において良好な特性を得ることが可能となる。
図3に示す構成例では、図1に示した構成に加えてコンデンサC1が付加されている。すなわち、終端マッチング回路の構成としては各種のものを用いることが可能である。
図4に示す構成例では、途中マッチング回路にインダクタンス素子L1に加えてコンデンサC2が付加されている。すなわち、この図4に示されるように、途中マッチング回路については、マッチングを実現できる限りにおいて各種の構成を採用し得る。図4に示す構成によれば、例えば各部分12,14の容量が大きくないような場合においてもコンデンサC1,C2を付加して良好なインピーダンス整合を図ることができる。
図5には、より一般的な構成が示されている。アレイ振動子22は複数の振動素子10によって構成され、そのアレイ振動子22は図示されていないプローブヘッド内に設けられる。そのプローブヘッドからプローブケーブル24が引き出されており、そのプローブケーブル24内には複数の信号線が挿入されている。プローブケーブル24の終端側にはコネクタボックス26が設けられており、その内部には各信号線ごとに終端マッチング回路が設けられている。
プローブケーブル24内において、各信号線は図5に示す例において2分割されており、すなわち第1部分12及び第2部分14に分かれている。それらの間には図1に示した構成と同様に途中マッチング回路としてインダクタンス素子L1が直列挿入されている。一方、終端マッチング回路にもインダクタンス素子L2が直列挿入されている。
したがって、図5に示す回路構成によれば、アレイ振動子22を構成する各振動素子10ごとにそれに接続されている信号ラインについて良好なインピーダンス整合を図ることができる。ちなみに、途中マッチング回路100及び終端マッチング回路102の構成は図5に示したものには限られず各種のものを採用し得る。
図6には、上記原理を体腔内挿入型のプローブに適応した場合の実施形態が示されている。プローブ30は、挿入管32、操作部34、ケーブル36及びコネクタボックス37によって構成されている。挿入管32の先端部32Aにはアレイ振動子22が設けられている。アレイ振動子22は複数の振動素子で構成されるものであり、このアレイ振動子22によって超音波ビームが形成され、その超音波ビームは電子的に走査される。その電子走査方式としてはリニア走査、セクタ走査、ラジアル走査などが公知である。挿入管32はフレキシブルなチューブ部材によって構成され、その挿入管32は生体40内に挿入される。例えば口から食道へ先端部32Aが導かれ、その食道において超音波の送受波がなされる。
操作部34は先端部32Aの屈曲方向を操作するための摘み44を有し、本実施形態においては更に基板群43が設けられている。各基板45は複数のマッチング回路を備えており、具体的には各信号線ごとに設けられたインダクタンス素子L1を有している。インダクタンス素子L1は例えばチップインダクタなどのチップ素子によって構成され、基板45上において所定のレイアウトをもって複数のチップ素子が配置される。この場合においては、基板45の基板面スペースを有効活用するため複数のチップ素子を互い違いに配列するあるいは分散的に配列するなどの構成を採用するのが望ましい。各基板45は例えば3×5cmのサイズを有し、1つの基板45当たり例えば50チャンネルのマッチング回路が設けられる。チップインダクタンスは例えば2×2×1mmのサイズをもった素子として構成される。1つの基板45当たり50チャンネルのマッチング回路が設けられ、その基板45が10枚積層されるのであれば、全体として500チャンネルの回路を構成することができる。すなわち、上記のアレイ振動子22は1Dアレイ振動子また2Dアレイ振動子である。
次に、図8及び図9を用いて途中マッチング回路として設けられるインダクタ素子の値について考察する。
図7には、図1の回路構成について、受信時における等価回路が示されている。ここで(a)は等価回路の全体を示しており、(b)は(a)に示すA点を右側から見たインピーダンスZAを示している。
ここで、上記の図1に示した構成において、第1部分12の単位長さ当たりの容量をCc1とし、その長さをl1とする。また、図1に示した第2部分14の単位長さ当たりの容量をCc2とし、その長さをl2とする。図7に示されるetrは振動子において発生する受信信号の電圧を表しており、Ztrは振動素子のインピーダンスを示している。Y1は第1部分の等価インピーダンスを示しており、Y2は第2部分の等価インピーダンスを示している。またL1及びL2は、それぞれ途中インダクタンス素子及び終端インダクタンス素子のインダクタンス値を示している。更にRrは受信回路の受信インピーダンスを示している。なお、ωは超音波の周波数に対応する角速度である。
以上の定義に従うと、第1部分の等価インピーダンスY1及び第2部分の等価インピーダンスY2はそれぞれ以下の(1)式及び(2)式によって表される。
Figure 2005177205
(a)に示すB点から右側を見たインピーダンスZBは次の(3)式によって表される。
Figure 2005177205
一方、(a)に示すA点から右側を見たインピーダンスZAは次の(4)式によって表される。
Figure 2005177205
ここで、次のように振動子のインピーダンスZtr及びインピーダンスZAを定義すると、
Figure 2005177205
次のように、Rrに対して最大の電力が伝わる条件は次のように表される。
Figure 2005177205
すなわち、上記のような(7)式及び(8)式の条件が満たされるようにL1及びL2を適宜定めれば受信時における良好なインピーダンスマッチングを図ることができる。
図8には、図1の構成に関し、送信時における等価回路が示されている。(a)はその等価回路の全体を表しており、(d)は(a)に示すD点から左側を見たインピーダンスZdを表している。なお、Rtは送信回路の内部インピーダンスを示しており、etは送信電圧を示している。
以上のような条件の下で、(a)に示すC点から左側を見たインピーダンスZCは次の(9)によって表される。
Figure 2005177205
一方、(a)におけるD点から左側を見たインピーダンスZdは次の(10)式によって表される。
Figure 2005177205
ここで、以下の(11)式のようにおくと、
Figure 2005177205
Ztrに対して、最大の電力が伝わる条件は次のように表される。
Figure 2005177205
すなわち、送信時においては上記(12)式及び(13)式で表される条件を満たすように各インダクタンス素子の値を適宜設定すればよい。
そこで超音波振動子が送受兼用の素子である場合には、受信時における理想的な値と送信時における理想的な値の中間の値を設定することにより送受総合の面で良好なインピーダンスマッチングを図ることが可能となる。
図9には、図2に示した比較例と図3に示した構成の特性が比較して表されている。ここで、図2に示したL1は4μHであり、C1は700pFであり、L2は1.5μHである。その一方、図3に示した実施形態の構成においては、L1が10μHであり、C1が200pFであり、L2が2.2μHである。比較例において信号線としては110pF/mの特性をもったものが3m用いられている。その一方、実施形態においても同様の特性をもった信号線が用いられており、第1部分の長さは1mであり、その容量は110pFである。第2部分の長さは2mであり、その部分の容量は220pFである。図9に示されるように、比較例との対比において実施形態によれば、マッチングの帯域を維持あるいは向上することが可能であり、更に広い周波数範囲にわたって非常に良好な利得向上(例えば10dB向上)の効果を得られている。
以上説明したように、本実施形態によれば、信号線の途中にマッチング回路を挿入したことにより、良好な伝送特性を得ることが可能であり、これによって受信信号に基づいて形成される超音波画像の画質を向上できるという利点がある。また、図6に示した構成例によれば、操作部内に各信号線ごとのマッチング回路を挿入してベッドスペースを有効活用でき、あるいは操作部34をやや肥大化させるとしてもケーブルの途中に中継ユニットなどが別途設けられないので、プローブの操作性を良好にできるという利点がある。
実施形態の原理を説明するための回路図である。 比較例の構成を示す回路図である。 終端マッチング回路にコンデンサを付加した構成を示す回路図である。 途中マッチング回路にコンデンサを付加した構成を示す回路図である。 複数の信号線に対して複数のマッチング回路を設けた構成を示す回路図である。 体腔内挿入型のプローブを示す説明図である。 受信時における等価回路を示す図である。 送信時における等価回路を示す図である。 比較例との対比において実施形態の効果を説明するための特性図である。
符号の説明
10 振動素子、12 第1部分、14 第2部分、16 信号線、18 送受信部、100 途中マッチング回路、102 終端マッチング回路、L1,L2 インダクタンス素子。

Claims (6)

  1. 超音波を送受波する超音波振動子と、
    前記超音波振動子に対して一端が接続された信号線と、
    前記信号線の他端に設けられ、超音波診断装置の本体に接続されるコネクタと、
    前記信号線の途中に設けられたマッチング回路と、
    を含むことを特徴とする超音波探触子。
  2. 請求項1記載の超音波探触子において、
    前記マッチング回路は、前記信号線の途中に直列挿入されたインダクタンス素子を含むことを特徴とする超音波探触子。
  3. 請求項2記載の超音波探触子において、
    前記マッチング回路は、更に、前記信号線の途中に並列配置されたキャパシタンス素子を含むことを特徴とする超音波探触子。
  4. 請求項1記載の超音波探触子において、
    前記超音波振動子は、複数の振動素子からなるアレイ振動子であり、
    前記複数の振動素子に対して複数の信号線が接続され、
    前記各信号線に対して個別的に前記マッチング回路が設けられたことを特徴とする超音波探触子。
  5. 体腔内に挿入され、超音波を送受波する超音波振動子を有する探触子ヘッドと、
    前記探触子ヘッドから引き出されたフレキシブルな挿入管と、
    前記挿入管の基端に設けられた操作部と、
    前記操作部から引き出された探触子ケーブルと、
    前記探触子ケーブルの本体側端部に設けられたコネクタと、
    前記超音波振動子から前記挿入管、前記操作部及び前記探触子ケーブルを介して前記コネクタに接続された信号線と、
    前記操作部内に配置され、前記信号線の途中に挿入されたマッチング回路と、
    を含むことを特徴とする体腔内挿入型の超音波探触子。
  6. 超音波を送受波する超音波振動子と、
    前記超音波振動子に対して一端側が接続された信号線と、
    前記信号線の他端側に接続される送受信回路と、
    前記信号線の他端と前記送受信回路との間に設けられた終端マッチング回路と、
    前記信号線の途中に挿入された途中マッチング回路と、
    を含むことを特徴とする超音波診断装置。
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