JP2005169064A - 脊柱変形矯正装置及びその使用方法 - Google Patents

脊柱変形矯正装置及びその使用方法 Download PDF

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Abstract

【課題】 脊柱の側弯症を適正に矯正する。
【解決手段】 椎骨(1a,1b,1c,1d,1e,1f,1g)を脊柱(1)の軸回りに捩る捩り手段(23)と、脊柱の側弯が低減する方向に椎骨を圧縮する圧縮手段(44)とを具備する脊柱変形矯正装置を採用する。捩り手段により椎骨を脊柱の軸回りに捩り、且つ圧縮手段により脊柱の側弯が低減する方向に椎骨を圧縮することで、脊柱に対し前後方向での正常な後弯状態を確保すると同時に左右方向の側弯を是正することができる。
【選択図】 図4

Description

本発明は、脊柱変形矯正装置及びその使用方法に関する。
図1及び図3(A)に例示するような脊柱の例えば胸椎1の側弯症を矯正するために内視鏡下の手術が試みられる場合がある。内視鏡下での手術は、小切開で済むこと、術後の疼痛が軽減されること、回復が早いこと等の利点があることから、体を切り開く手術に比べて有利であると言われる(例えば、特許文献1参照。)。
脊柱の胸椎における側弯症の矯正手術を内視鏡下で行う方法について概略を説明すると、まず、図1に示すように、患者の体位を側臥位とし、腋窩線上に筒状のポート2を複数箇所にわたって挿入する。
このポート2から手術機器(図示せず)を体内に挿入して椎骨1a,1b,1c,1d,1e,1f,1g間の椎間板を切除し胸椎1の可撓性を高める。
次に、シャフト(図示せず)の先端に図2に示す埋め込みネジ3を取り付けてポート2から体内に挿入し、シャフトを回して埋め込みネジ3を各椎骨1a,1b,1c,1d,1e,1f,1gに埋め込む。
埋め込みネジ3を各椎骨1a,1b,1c,1d,1e,1f,1gに埋め込んだら、シャフトの体外に突出した箇所を操作してシャフトを傾斜させ、図3(A)に示す胸椎1の側弯を矯正する。
胸椎1の側弯が是正されると、同図(B)(C)に示す真っ直ぐなロッド4をポート2から体内に挿入し、すべての埋め込みネジ3の頭部3aをロッド4に引っ掛けて固定する。図2に示すように埋め込みネジ3の頭部3aには切欠5が形成され、この切欠5にロッド4が押し込まれ、図3(C)に示す止めネジ3bが頭部3aに螺入されることによって埋め込みネジ3がロッド4に固定される。
シャフト、ポート2等の除去後、小切開を縫合する等して手術が終了する。体内には埋め込みネジ3とロッド4が残留し、胸椎1の矯正された姿勢を保持する。
また、従来患者をうつ伏せにして背中を切開し、図3に示す胸椎の横突起に上記埋め込みネジに類似した固定具を取り付け、この固定具の切欠にロッドを挿入することにより胸椎を矯正することも試みられている。
特開平10−248855号公報
ところが、従来の矯正装置によれば、図3(B)に示すように患者の前後方向に見た胸椎1の側弯は是正され正常に近づくが、同図(C)に示すように、患者の左右方向に見ても胸椎1が真っ直ぐになってしまう。患者の胸椎1を左右方向に見ると図1に示す後弯状態がほぼ正常であるが、従来の矯正装置によれば、この正常な後弯までもが解消されてしまう場合がある。これは側弯症の患者の胸椎1が単に図3(A)のごとく二次元的に弯曲しているだけでなく例えばスパイラル状の如く三次元的に弯曲しているためであると考えられる。
従って、本発明は、内視鏡下又は小切開下の手術において例えば胸椎の前後方向での後弯を正常状態に保持しつつ側弯を矯正することができる脊柱変形矯正装置及びその使用方法を提供することを目的とする。
上記課題を解決するため、請求項1に係る発明は、椎骨を脊柱の軸回りに捩る捩り手段と、脊柱の側弯が低減する方向に椎骨を圧縮する圧縮手段とを具備する脊柱変形矯正装置を採用する。
また、請求項2に係る発明は、請求項1に記載の脊柱変形矯正装置において、捩り手段が、椎骨に固定される固定具と、固定具に着脱自在に連結され体外に突出するシャフトと、シャフトの体外に突出した箇所を脊柱の横断方向に引っ張って椎骨に捩り力を加える横入力手段とを具備する脊柱変形矯正装置を採用する。
また、請求項3に係る発明は、請求項1に記載の脊柱変形矯正装置において、圧縮手段が、椎骨に固定される固定具と、固定具に着脱自在に連結され体外に突出するシャフトと、シャフトの体外に突出した箇所を脊柱の縦方向に引っ張って椎骨を圧縮する縦入力手段とを具備する脊柱変形矯正装置を採用する。
また、請求項4に係る発明は、請求項2又は請求項3に記載の脊柱変形矯正装置において、矯正状態の脊柱に沿う形状のロッドを備え、このロッドに連結する連結手段が固定具に設けられた脊柱変形矯正装置を採用する。
また、請求項5に係る発明は、捩り手段により椎骨を脊柱の軸回りに捩る操作と、圧縮手段により脊柱の側弯が低減する方向に椎骨を圧縮する操作とを交互に行う脊柱変形矯正装置の使用方法を採用する。
また、請求項6に係る発明は、捩り手段により椎骨を脊柱の軸回りに捩る操作と、圧縮手段により脊柱の側弯が低減する方向に椎骨を圧縮する操作のいずれか一方を終了した後に他方の操作を行う脊柱変形矯正装置の使用方法を採用する。
また、請求項7に係る発明は、椎骨に固定される固定具と、矯正状態の脊柱に沿う形状のロッドと、固定具上でロッドをその軸回りに回すための回転手段と、回転手段によりロッドを回す時にロッドを固定具に緩く連結し、ロッドを矯正位置まで回した後にロッドを固定具に固定する連結手段とを具備する脊柱変形矯正装置を採用する。
また、請求項8に係る発明は、請求項7に記載の脊柱変形矯正装置において、回転手段が、刻み送り工具が係合するロッドに形成された係合部である脊柱変形矯正装置を採用する。
また、請求項9に係る発明は、請求項7又は請求項8に記載の脊柱変形矯正装置において、固定具に着脱自在に連結され体外に突出するシャフトを更に具備する脊柱変形矯正装置を採用する。
また、請求項10に係る発明は、椎骨に固定される固定具と、矯正状態の脊柱に沿う形状のロッドと、固定具に着脱自在に連結され体外に突出するシャフトと、シャフトを所望の向きに傾斜させてロッドを回す時にロッドを固定具に緩く連結し、ロッドを矯正位置まで回した後にロッドを固定具に固定する連結手段とを具備する脊柱変形矯正装置を採用する。
また、請求項11に係る発明は、椎骨に固定具を固定し、矯正状態の脊柱に沿う形状のロッドを連結手段によって固定具に緩く連結し、回転手段によりロッドを矯正位置まで回し、その後ロッドを連結手段によって固定具に固定する脊柱変形矯正装置の使用方法を採用する。
また、請求項12に係る発明は、椎骨に固定具を固定し、矯正状態の脊柱に沿う形状のロッドを連結手段によって固定具に緩く連結し、固定具に着脱自在に連結され体外に突出するシャフトを所望の向きに傾斜させてロッドを矯正位置まで回し、その後ロッドを連結手段によって固定具に固定する脊柱変形矯正装置の使用方法を採用する。
また、請求項13に係る発明は、矯正状態の脊柱に沿う形状に弯曲形成され、回転手段の係合部が所望箇所に形成された脊柱変形矯正用ロッドを採用する。
また、請求項14に係る発明は、請求項7に記載の脊柱変形矯正装置において、回転手段がロッドの両端又は一端に連結されたレバー片である脊柱変形矯正装置を採用する。
また、請求項15に係る発明は、請求項7に記載の脊柱変形矯正装置において、回転手段がロッドの中央部に連結されたレバー片である脊柱変形矯正装置を採用する。
請求項1に係る発明によれば、椎骨を脊柱の軸回りに捩る捩り手段と、脊柱の側弯が低減する方向に椎骨を圧縮する圧縮手段とを具備する脊柱変形矯正装置であるから、捩り手段により椎骨を脊柱の軸回りに捩り、且つ圧縮手段により脊柱の側弯が低減する方向に椎骨を圧縮することができるので、脊柱に対し前後方向での正常な後弯状態を確保すると同時に左右方向の側弯を是正することができる。従って、側弯症が生じた胸椎等の矯正をより適正に行うことができる。
請求項2に係る発明によれば、請求項1に記載の脊柱変形矯正装置において、捩り手段が、椎骨に固定される固定具と、固定具に着脱自在に連結され体外に突出するシャフトと、シャフトの体外に突出した箇所を脊柱の横断方向に引っ張って椎骨に捩り力を加える横入力手段とを具備する脊柱変形矯正装置であるから、椎骨に固定された固定具にシャフトを連結し、シャフトの体外に突出した箇所を横入力手段により脊柱の横断方向に引っ張って椎骨に捩り力を加えるので、より大きな力で椎骨を捩じることができる。また、体外から椎骨を捩じる量を確認することができるので適正な矯正を行うことができる。従って、側弯症が生じた胸椎等の矯正を内視鏡下において適正に行うことができる。
請求項3に係る発明によれば、請求項1に記載の脊柱変形矯正装置において、圧縮手段が、椎骨に固定される固定具と、固定具に着脱自在に連結され体外に突出するシャフトと、シャフトの体外に突出した箇所を脊柱の縦方向に引っ張って椎骨を圧縮する縦入力手段とを具備する脊柱変形矯正装置であるから、椎骨に固定された固定具にシャフトを連結し、シャフトの体外に突出した箇所を縦入力手段により脊柱の縦方向に引っ張るので、より大きな力で椎骨を圧縮することができる。また、体外から椎骨を圧縮する量を確認することができるので適正な矯正を行うことができる。従って、側弯症が生じた胸椎等の矯正を内視鏡下において適正に行うことができる。
請求項4に係る発明によれば、請求項1又は請求項2に記載の脊柱変形矯正装置において、矯正状態の脊柱に沿う形状のロッドを備え、このロッドに連結する連結手段が固定具に設けられた脊柱変形矯正装置であるから、椎骨に固定された固定具を矯正状態の脊柱に沿う形状のロッドに連結することとなり、脊柱を側弯が除去され前後方向での正常な後弯が確保された状態で固定することができる。従って、側弯症の胸椎の矯正を適正に行うことができる。
請求項5に係る発明によれば、捩り手段により椎骨を脊柱の軸回りに捩る操作と、圧縮手段により脊柱の側弯が低減する方向に椎骨を圧縮する操作とを交互に行う脊柱変形矯正装置の使用方法であるから、椎骨を徐々に無理なく円滑に矯正することができる。
請求項6に係る発明によれば、捩り手段により椎骨を脊柱の軸回りに捩る操作と、圧縮手段により脊柱の側弯が低減する方向に椎骨を圧縮する操作のいずれか一方を終了した後に他方の操作を行う脊柱変形矯正装置の使用方法であるから、脊柱変形矯正装置を簡易に取り扱うことができる。
請求項7に係る発明によれば、椎骨に固定される固定具と、矯正状態の脊柱に沿う形状のロッドと、固定具上でロッドをその軸回りに回すための回転手段と、回転手段によりロッドを回す時にロッドを固定具に緩く連結し、ロッドを矯正位置まで回した後にロッドを固定具に固定する連結手段とを具備する脊柱変形矯正装置であるから、ロッドの回転によって胸椎における三次元的変形を簡易かつ迅速に矯正し、正常な後弯状態を確保すると同時に左右方向の側弯を是正することができる。
請求項8に係る発明によれば、請求項7に記載の脊柱変形矯正装置において、回転手段が、刻み送り工具が係合するロッドに形成された係合部である脊柱変形矯正装置であるから、刻み送り工具をロッドの係合部に係合して小角度の往復角運動をさせることによりロッドを回転させることができる。従って、小切開の穴等から体内に刻み送り工具を通して体外からロッドを回転操作することができ、内視鏡下での手術を円滑に行うことができる。
請求項9に係る発明によれば、請求項7又は請求項8に記載の脊柱変形矯正装置において、固定具に着脱自在に連結され体外に突出するシャフトを更に具備する脊柱変形矯正装置であるから、シャフトの傾斜操作を加味することにより、脊柱の例えば胸椎における三次元的変形をより簡易かつ迅速に矯正することができる。
請求項10に係る発明によれば、椎骨に固定される固定具と、矯正状態の脊柱に沿う形状のロッドと、固定具に着脱自在に連結され体外に突出するシャフトと、シャフトを所望の向きに傾斜させてロッドを回す時にロッドを固定具に緩く連結し、ロッドを矯正位置まで回した後にロッドを固定具に固定する連結手段とを具備する脊柱変形矯正装置であるから、ロッドを所望の向きに傾斜させることによって脊柱の例えば胸椎における三次元的変形を簡易かつ迅速に矯正し、正常な後弯状態を確保すると同時に左右方向の側弯を是正することができる。
請求項11に係る発明によれば、椎骨に固定具を固定し、矯正状態の脊柱に沿う形状のロッドを連結手段によって固定具に緩く連結し、回転手段によりロッドを矯正位置まで回し、その後ロッドを連結手段によって固定具に固定する脊柱変形矯正装置の使用方法であるから、簡易な手順で脊柱の例えば胸椎における三次元的変形を矯正することができる。
請求項12に係る発明によれば、椎骨に固定具を固定し、矯正状態の脊柱に沿う形状のロッドを連結手段によって固定具に緩く連結し、固定具に着脱自在に連結され体外に突出するシャフトを所望の向きに傾斜させてロッドを矯正位置まで回し、その後ロッドを連結手段によって固定具に強く連結し固定する脊柱変形矯正装置の使用方法であるから、簡易な手順で脊柱の例えば胸椎における三次元的変形を内視鏡又は小切開下で適正に矯正することができる。
また、請求項13に係る発明によれば、矯正状態の脊柱に沿う形状に弯曲形成され、刻み送り工具の係合部が所望箇所に形成された脊柱矯正用ロッドであるから、係合部に刻み送り工具を係合することにより、脊柱変形矯正用ロッドを間欠的に刻み送りすることができる。従って、胸椎等を無理なく円滑に矯正することができる。
また、請求項14に係る発明によれば、請求項7に記載の脊柱変形矯正装置において、回転手段がロッドの両端又は一端に連結されたレバー片である脊柱変形矯正装置であるから、棒状の工具を内視鏡手術用のポートに通した状態でレバー片を押してロッドを軸回りに回すことができる。従って、内視鏡手術におけるロッドの回転操作を簡易に行うことができる。
また、請求項15に係る発明によれば、請求項7に記載の脊柱変形矯正装置において、回転手段がロッドの中央部に連結されたレバー片である脊柱変形矯正装置であるから、棒状の工具を内視鏡手術用のポートに通した状態でレバー片を押してロッドを軸回りに回すことができる。従って、内視鏡手術におけるロッドの回転操作を簡易に行うことができる。また、ロッドの中央部を捩じるのでより円滑にロッドを軸回りに回すことができる。
以下、本発明の実施の形態について図面を参照して説明する。
<実施の形態1>
図3(A)に例示する側弯症が患者の脊柱の胸椎1に生じているものとする。図1に示すように、患者は側臥位で図示しない手術台上に乗せられ、腋窩線上に複数個の筒状のポート2が一列で配置される。この実施の形態では矯正する椎骨1a,1b,1c,1d,1e,1f,1gとして七個選ばれているが、側弯症の違いに応じて適宜増減される。
図4に示すように、脊柱変形矯正装置が手術台と患者との間に配置される。
この脊柱変形矯正装置は、椎骨1a,1b,1c,1d,1e,1f,1gを胸椎1の軸回りに捩る捩り手段と、胸椎1の側弯が低減する方向に椎骨1a,1b,1c,1d,1e,1f,1gを圧縮する圧縮手段とを具備する。
捩り手段は、椎骨1a,1b,1c,1d,1e,1f,1gに固定される固定具、固定具に着脱自在に連結され体外に突出するシャフト6、シャフト6の体外に突出した箇所を脊柱1の横断方向に引っ張って椎骨1a,1b,1c,1d,1e,1f,1gに捩り力を加える横入力手段等を備える。
固定具は、具体的には図5に示す埋め込みネジ7として構成される。図5及び図9に示すように、この埋め込みネジ7は、椎骨1a,1b,1c,1d,1e,1f,1gの椎体8に埋め込まれるネジ部7aと、椎体8外に突出する頭部7bと、頭部7bの上面から突出する突起7cとを備える。
埋め込みネジ7のネジ部7aは、図9に示すように、各椎体8に対しその椎孔8aを避けた一定の位置に一定の向きでねじ込まれる。ネジ部7aの埋め込みは、後述するようにこの埋め込みネジ7の突起7cに連結されたシャフト6を体外で回すことにより行われる。埋め込みネジ7は、図4、図10(A)及び図11に示すように矯正すべき椎骨1a,1b,1c,1d,1e,1f,1gにそれぞれ取り付けられる。
図5に示すように、埋め込みネジ7の頭部7bには、頭部7bを横方向に貫通するように切欠9が形成される。切欠9は頭部7bの側面に開口し、この開口から後述するロッド10が頭部7bを横切るように切欠9内に挿入される。
埋め込みネジ7の突起7cは、多角形横断面を有する柱体として形成される。この突起7cに図9に示すようにドライバとしてのシャフト6が連結される。シャフト6が術者の操作で回されることにより、埋め込みネジ7のネジ部7aが椎体8に螺入する。突起7cの外周には、シャフト6側の後述するボール11が嵌まり込む環状溝12が形成されている。
図5に示すように、埋め込みネジ7の突起7cの頂面から頭部7bの切欠9内へとネジ孔13が貫通している。このネジ孔13に止めネジ14が螺合し、止めネジ14の先端がロッド10の側面に接することにより、ロッド10が頭部7bに固定される。この止めネジ14、上記切欠9等はロッド10に埋め込みネジ7を連結する連結手段として機能し、後述するごとく矯正状態の脊柱1に沿う形状のロッド10に埋め込みネジ7を連結することにより、椎骨1a,1b,1c,1d,1e,1f,1gの矯正状態が保持される。
シャフト6は、図6に示すように、内外筒6a,6bを有する。内筒6aは外筒6bに対して軸方向にスライド可能であり、且つ軸周りに回転可能である。
内筒6aの先端の内面には、埋め込みネジ7の突起7cが嵌まり込む横断面多角形の嵌合孔15が形成され、突起7cの環状溝12に嵌まり込むボール11が埋設されている。ボール11は内筒6aの先端に放射状に穿設された横穴内に挿入される。
外筒6bの先端内面には大径穴が形成され、この大径穴の箇所が内筒の先端外面の大径壁に嵌まり込んでいる。内筒6aが外筒6bから突出するようにスライドすると、外筒6bの大径穴の内面に向かってボール11が逃げ得るので、埋め込みネジ7の突起7cが内筒6aの空洞内に侵入可能となる。また、内筒6aが外筒6b内に引っ込むようにスライドすると、外筒6bの小径穴の内面がボール11を背後から押すので、ボール11が埋め込みネジ7の突起7cの環状溝12内に入り込み埋め込みネジ7を内筒6aから抜け出ないよう保持する。
外筒6bの後端には膨出部16が形成され、この膨出部16内に内筒6aの中途に被せられストッパ17で後方へのスライドを阻止されたスリーブ18が入り込んでいる。膨出部16とスリーブ18との間には圧縮コイルバネ19が挿入され、その付勢力により外筒6bは内筒6a上を先端側に常時付勢される。これにより、外筒6bが内筒6aに対し図6の実線位置にあるときはボール11を内筒6aの内周側に押し出して埋め込みネジ7を保持せしめ、外筒6bが圧縮コイルバネ19の付勢力に抗するように後方へとスライドさせられると外筒6bがボール11の押圧を解除し埋め込みネジ7を解放せしめる。
内筒6aの後端は外筒6bの更に後方に突出し、そこには横断面多角形の係止部20と、後述する紐21の結合孔22が設けられる。係止部20はスパナ等の工具を掛けるためのもので、外筒6bを把持して工具を操作することにより内筒6aが外筒6b内で回転する。
横入力手段は、図4に示すように、シャフト6の体外に突出した箇所を胸椎1の横断方向に引っ張って椎骨1a,1b,1c,1d,1e,1f,1gに捩り力を加える糸、ワイヤ、ロープ等の紐21、この紐21を巻き込み又は繰り出すリール装置23等を備える。
リール装置23は手術台の側縁に沿って各シャフト6に対応するように配置される。全リール装置23は手術台の側縁に沿って伸びる第一のフレーム24にスライド可能に取り付けられ、締め付けネジ25で所望位置に固定される。また、第一のフレーム24は手術台の側縁に固定された第二のフレーム26にクランプ装置27を介してスライド自在に取り付けられ、クランプ装置27を操作することにより所望位置に固定される。各リール装置23からは紐21が繰り出され、その先端が対応するシャフト6の体外に突出した上端の結合孔22に通されシャフト6に結び付けられる。リール装置23を回転させて紐21を巻き込むことにより、胸椎1の椎骨1a,1b,1c,1d,1e,1f,1gには捩り力が加えられ、各椎骨1a,1b,1c,1d,1e,1f,1gは胸椎1の横断面上で微小角度回転する。
図7に示すように、各リール装置23は、ハウジング28、ハウジング28に水平軸29を介して支持されるスプール30等を備える。
ハウジング28は締め付けネジ25により第一のフレーム24上に固定される。
スプール30は水平軸29にベアリング31を介して回転自在に保持され、その回りに紐21が巻き付けられる。スプール30の側面には摩擦板32が固定され、摩擦板32に対向するクラッチ板33が水平軸29にベアリング34を介して支持される。クラッチ板33の側面から突出して水平軸29に被さる筒軸35はハウジング28の側面に形成されたボス28a内に入り込み、その先端がカム36aに接する。カム36aは、ボス28aに回転可能に保持された調整レバー36の基部に形成されている。調整レバー36を回すとカム36aを介してクラッチ板33が水平軸29上をスライドするので、スプール30の側面の摩擦板32に対する接触圧が加減される。クラッチ板33の筒軸35の外周にはピニオンとしての歯37が形成される。ハウジング28にはハンドル38が回転自在に取り付けられ、このハンドル38のシャフトとピニオンの歯37とが歯車列39を介して動力的に繋がっている。また、クラッチ板33の側面にはラチェット車40が固定され、ラチェット車40の歯に図示しない爪が噛み合っている。ラチェット車40の作用によりスプール30は紐21の繰り出し方向への回転を阻止され、爪の解除により紐21の繰り出し方向への回転を許容される。
術者等がいずれかのリール装置23のハンドル38を回転させると、スプール30が紐21を巻き取り、この紐21が図9に示すように該当する椎骨1a,1b,1c,1d,1e,1f,1gに連結されたシャフト6を矢印方向に引っ張るので、該当する椎骨1a,1b,1c,1d,1e,1f,1gが矢印方向に捩じられる。また、調整レバー36を回して摩擦板32とクラッチ板33との間の接触圧を低下させ、シャフト6を反矢印方向に手で引っ張ると、該当する椎骨1a,1b,1c,1d,1e,1f,1gが反矢印方向に戻される。各リール装置23を操作することにより、所望の椎骨1a,1b,1c,1d,1e,1f,1gが胸椎1の横断面上で正常な向きへと捩じられる。
横入力手段は、図4に示すように、必要に応じてシャフト保持レバー装置41を備える。
シャフト保持レバー装置41は矯正する椎骨列の両端の椎骨1a,1gにそれぞれ連結
されたシャフト6に対応して配置され、それぞれクランプ装置42を介して第二のフレーム26に保持される。
シャフト保持レバー装置41は、締め付け装置43を備えた関節を介して結合された複数本のレバー41a,41bを備え、略くの字形に屈曲した基端側レバー41aがクランプ装置42の締め付けにより第二のフレーム26に対して所望の向き及び姿勢に固定される。先端側レバー41bの先端には略U字形の溝部材41cが固定される。両端の椎骨1a,1gから突出するシャフト6の上端が各溝部材41cの溝内に夫々挿入されることにより、両側の椎骨1a,1gが胸椎1の横断面上で一定の角度位置に矯正され保持される。
このシャフト保持レバー装置41に代えて上記リール装置23、紐21等を用いることも可能である。
圧縮手段は、椎骨1a,1b,1c,1d,1e,1f,1gに固定される固定具、固定具に着脱自在に連結され体外に突出するシャフト、シャフトの体外に突出した箇所を胸椎1の縦方向に引っ張って椎骨1a,1b,1c,1d,1e,1f,1gを圧縮する縦入力手段等を具備する。
圧縮手段の固定具及びシャフトは横入力手段における埋め込みネジ7及びシャフト6をそのまま用いるので、その説明は省略する。
縦入力手段は、図4に示す牽引装置44であり、体外に突出したシャフト6を図10(A)のごとく二本ずつ連結して引き寄せ椎骨1a,1b,1c,1d,1e,1f,1gを圧縮するようになっている。
牽引装置44は、図8に示すように、ラック45aが形成された案内棒45、案内棒45に取り付けられたスライダ46、スライダ46に回転可能に支持されラック45aに噛み合うピニオン47、ピニオン47を回すつまみ48、案内棒45の一端及びスライダ46からそれぞれ案内棒45の直角方向に突出する一対のアーム49,50、各アーム49,50の先端に固定された略U字形の一対の溝部材である係止片49a,50a等を備える。一対の係止片49a,50aはU字の開放端が対向するようにアーム49,50に固定される。
図4に示すように、患者は胸椎1の側弯が上方に凸になるように手術台上に乗せられ、そのため全シャフト6は扇型に広がる。牽引装置44は図4及び図10(A)に示すように二本のシャフト6に対し一基ずつ配置され、対になった二本のシャフト6にそれぞれ係止片49a,50aが掛けられる。もちろん矯正の対象となる椎骨が増減し、シャフトが増減する場合は牽引装置44の設置基数も自ずと増減する。各牽引装置44のつまみ48を回すとピニオン47がラック45a上を転動することからスライダ46が案内棒45上でスライドし、スライダ46と一体の係止片50aが案内棒45と一体の係止片49aに対し接近又は離反する。これにより、図10(B)の如く対になった二本のシャフト6が接近して略平行に起立し、その結果椎骨1a,1b,1c,1d,1e,1f,1g間が圧縮されて胸椎1の側弯が解消する。椎骨1a,1b,1c,1d,1e,1f,1gは上記横入力手段によって胸椎1の軸回りに捩じられることから、胸椎1は側弯が解消されると同時に、体の前後方向に正常な後弯となって弯曲し、従って正常な状態に矯正される。
この正常な状態に戻された胸椎1の椎骨1a,1b,1c,1d,1e,1f,1gに対して、図11に示すように、ロッド10が装着される。すなわち、正常な状態に戻された胸椎1の正常な後弯に沿って弯曲したロッド10が所望のポート2(図1参照)から体内に挿入され、各椎骨1a,1b,1c,1d,1e,1f,1gに埋設された埋め込みネジ7の頭部7bの切欠9に挿入され、止めネジ14により固定される。
あるいは、縦入力手段により図10(B)のごとく矯正された椎骨1a,1b,1c,1d,1e,1f,1gの埋め込みネジ7の頭部7bに対して真っ直ぐなロッドが固定され、次に横入力手段により椎骨1a,1b,1c,1d,1e,1f,1gが捩じられることにより、真っ直ぐなロッドが図11の如く正常な胸椎1の後弯に沿うように屈曲変形する。
シャフト6はロッド10の埋め込みネジ7への固定作業と前後して埋め込みネジ7から除去される。そして、ポート2が体から除去されその挿入孔が縫合される。従って、体内には図11に示すように、埋め込みネジ7とロッド10が残留する。
次に、上記脊柱変形矯正装置の使用方法の一例について手術のステップ順に説明する。
ここでは図3(A)に例示する側弯症が生じた胸椎1に対して矯正を行うものとして説明する。また、手術は内視鏡下において行うものとして説明する。
(1)まず、図1に示すように、患者の体位を側臥位とし、胸壁の腋窩線上に内視鏡、手術器械、埋め込みネジ等を挿入するためのポート2を複数個一列で挿入する。
(2)ポート2から図示しない手術器械を挿入し、椎間板、肋骨頭等を切除して胸椎1の可撓性を高める。
(3)次に、図6に示すシャフト6の先端に図5に示す埋め込みネジ7を装着し、ポート2から体内に挿入する。シャフト6の係止部20にスパナ等の工具を係止し、外筒6bを持って内筒6aを回しながら図9に示すように埋め込みネジ7を椎骨1fの椎体8に対し椎孔8aを避けるように埋め込む。この作業を矯正すべきすべての椎骨1a,1b,1c,1d,1e,1f,1gに対して行い、各椎骨1a,1b,1c,1d,1e,1f,1gに共通する位置及び姿勢で埋め込みネジ7を埋め込む。これにより、シャフト6が図4及び図10(A)に示すように扇形に開いた状態でポート2から体外に突出する。
(4)ポート2から体外に突出したシャフト6のうち両側のシャフト6を胸椎1の横断方向に傾斜させてこれらのシャフト6が連結された両側の椎骨1a,1gを胸椎1の横断面上で回転させて矯正した後、図4に示すように、手術台の側縁に配置された二基のシャフト保持レバー装置41を調整して先端の溝部材41cで両側のシャフト6を拘束する。
(5)図4及び図10(A)に示すように、すべてのシャフト6に牽引装置44を取り付ける。牽引装置44は複数基用意され、それぞれが二本のシャフト6間に掛け渡される。シャフト6は図8に示すように牽引装置44の係止片49a,50aに入り込むことにより拘束される。
(6)手術台の側縁に配置された複数基のリール装置23から紐21を繰り出して、各紐21の先端を両側のシャフト6で挟まれる他のシャフト6に結び付ける。このステップ6はステップ5の前に行っても良いし、ステップ5と取り混ぜて行っても良い。
(7)術者等が各リール装置23のハンドル38を持ってスプール30を紐21の巻取方向に回転させ、図9に示すように紐21でシャフト6を矢印方向に引っ張る。これにより、椎骨1dが胸椎1の横断面上で矢印方向に捩じられる。シャフト6の体外に突出した箇所を引っ張って椎骨1dに捩り力を加えるので、椎骨1dはより大きな力で捩じられる。このような操作を全椎骨1a,1b,1c,1d,1e,1f,1gに対して行う。
なお、調整レバー36を回して摩擦板32とクラッチ板33との間の接触圧を低下させ、シャフト6を反矢印方向に手で引っ張ることにより椎骨1dを反矢印方向に戻すことができる。
(8)術者が牽引装置44のつまみ48を回してスライダ46を案内棒45上でスライドさせ、対になった係止片49a,50aを接近させて、図10(B)に示すように二本のシャフト6を中央の解放されたシャフト6に平行に起立させる。シャフト6の体外に突出した箇所を胸椎1の縦方向に引っ張るので、大きなモーメントが生じて椎骨1a,1b,1c,1d,1e,1f,1gは円滑に傾斜する。また、椎骨1a,1b,1c,1d,1e,1f,1gを傾斜させる量はシャフト6の傾斜具合を見ることで体外から確認される。
このステップ8は望ましくはステップ7と取り混ぜて行われる。例えば交互に行う場合は、ステップ7を中央寄りの二本のシャフト6について行った後、ステップ8を同じシャフト6について行い、次にステップ7を外寄りの二本のシャフト6について行った後、ステップ8を同じシャフト6について行う。このようなシャフト6の操作により椎骨1a,1b,1c,1d,1e,1f,1gは捩り作用と圧縮作用とを受けて各々の軸心が正常な胸椎1の軸芯上に並ぶ。すなわち、図10(B)に示すように体の前後方向に見て椎骨1a,1b,1c,1d,1e,1f,1gは体の上下方向に整然と並んで側弯が解消され、且つ図11及び図12に示すように体の左右方向に見て椎骨1a,1b,1c,1d,1e,1f,1gは胸椎1の正常な後弯曲線に沿って整然と並ぶ。
なお、矯正すべき全椎骨1a,1b,1c,1d,1e,1f,1gについてステップ7の操作を行った後、ステップ8の操作を行うようにしても良い。ステップ8の操作を行った後にステップ7の操作を行うことも可能である。
(9)所定のポート2から図11に示すロッド10を体内に挿入し、手術器械を操作してロッド10を全埋め込みネジ7の頭部7bの切欠9に挿入する。そして、シャフト6を埋め込みネジ7から外して体外に除去し、予め頭部7bに仮止めした止めネジ14をドライバ等の工具で回して締め付ける。これにより、全埋め込みネジ7がロッド10にしっかりと固定される。
ロッド10は、望ましくはステップ8で得られた図10(B)、図11及び図12に示す椎骨1a,1b,1c,1d,1e,1f,1gの並びに沿うように即ち正常な胸椎1の後弯に沿うように体外で弯曲形成された後に体内に挿入され埋め込みネジ7に固定されるが、次のように変更することも可能である。
すなわち、直線状のロッドをステップ3の段階で体内に挿入して埋め込みネジ7の頭部7bに止めネジ14を用いて仮止めし、ステップ7の捩り操作に伴う椎骨1a,1b,1c,1d,1e,1f,1gの移動によってロッドを胸椎1の正常な後弯に沿うように弯曲させる。ロッドは塑性変形後に正常な後弯に沿った弯曲状態を維持し、この弯曲したロッドに止めネジ14を締め付けることにより埋め込みネジ7がロッドに固定される。
(10)シャフト6、ポート2等の除去後、小切開部を縫合する等して手術が終了する。体内には埋め込みネジ7とロッド10が残留し、椎骨1a,1b,1c,1d,1e,1f,1gを矯正姿勢に保持する。
<実施の形態2>
図13に示すように、この実施の形態2では、実施の形態1と異なり、固定具としてフック51が用いられる。
フック51は、実施の形態1の埋め込みネジ7のネジ部7aに代えて屈曲片51aが設けられた構造であり、屈曲片51aと頭部7bとの間の凹部内に椎骨1g等の横突起52を嵌め込むようにして椎骨1g等に固定される。
次に、このフック51を備える脊柱変形矯正装置の使用方法の一例について手術のステップ順に説明する。この手術は小切開下で行うものとする。
(1)フック51の取り付けには低侵襲の小切開方式を採用することとし、図13に示すように、手術台上で患者の体位を伏臥位とし、胸椎1における側弯の始点、終点、頂点に夫々対応する箇所を小切開する。
(2)各小切開部53から図示しない手術器械を挿入し、棘間靭帯、横突起靭帯、椎間関節等を切除して胸椎1の可撓性を高める。
(3)次に、図13に示すフック51を各小切開部53から体内に挿入し、側弯の始点、終点、頂点に夫々対応する椎骨1a,1d,1gの左右の横突起52に固定する。
(4)小切開部53から図6に示すシャフト6の先端を体内に挿入してフック51の突起7cに接続する。
(5)小切開部53から体外に突出したシャフト6のうち側弯の始点及び終点に対応するシャフト6を胸椎1の横断方向に傾斜させてこれらのシャフト6が連結された両側の椎骨1a,1gを胸椎1の横断面上で回転させて矯正した後、図4に示したと同様にして、手術台の側縁に配置された二基のシャフト保持レバー装置41を調整して先端の溝部材41cで両側のシャフト6を拘束する。
(6)図8に示す牽引装置44をシャフト6間に掛け渡す。シャフト6は胸椎1上を二列で並ぶが、同列上のシャフト6間に牽引装置44を掛け渡す。そして、例えば側弯の始点及び終点に対応するシャフト6間に掛け渡し、側弯の頂点に対応するシャフト6は解放しておく。
(7)手術台の側縁に配置された複数基のリール装置23から紐21を繰り出して、各紐21の先端を側弯の頂点の椎骨1dに対応するシャフト6に結び付ける。このステップ7はステップ6の前に行っても良いし、ステップ6と取り混ぜて行っても良い。
(8)術者等が各リール装置23のハンドル38を持ってスプール30を紐21の巻取方向に回転させ、図13に示すように紐21でシャフト6を矢印方向に引っ張る。これにより、椎骨1dが胸椎1の横断面上で捩じられる。シャフト6の体外に突出した箇所を引っ張って椎骨1dに捩り力を加えるので、椎骨1dはより大きな力で捩じられる。フック51、シャフト6等を他の椎骨に取り付けて他の椎骨も捩るようにしてもよい。
(9)術者が図8に示す牽引装置44のつまみ48を回してスライダ46を案内棒45上でスライドさせ、対になった係止片49a,50aを接近させ或いは離反させて、図14に示すように二本のシャフト6の起立状態を調整する。この調整はシャフト6の体外に突出した箇所を胸椎1の縦方向に引っ張ることにより行うので、大きなモーメントが生じて椎骨は円滑に傾斜する。また、椎骨を傾斜させる量はシャフト6の傾斜具合を見ることで体外から確認される。
このステップ9は望ましくはステップ8と取り混ぜて行われる。例えば交互に行う場合は、ステップ8の調整を微小量行った後、ステップ9を微小量行い、これを数回繰り返す。このようなシャフト6の操作により全椎骨は捩り作用と圧縮作用とを受けて各々の軸心が正常な胸椎1の軸芯上に並ぶ。すなわち、図14及び図15に示すように体の前後方向に見て全椎骨は体の上下方向に整然と並んで側弯が解消され、且つ体の左右方向に見て全椎骨は胸椎1の正常な後弯曲線に沿って整然と並ぶ。
なお、ステップ8の操作を完了した後、ステップ9の操作を行うようにしても良い。ステップ9の操作を行った後にステップ8の操作を行うことも可能である。
(10)所定の小切開部53から図15に示すロッド10を体内に挿入し、手術器械を操作してロッド10をフック51の頭部7bの切欠9に挿入する。そして、シャフト6の中空内にドライバ等の工具を挿入し、予め頭部7bに仮止めした止めネジ14をドライバ等の工具で回して締め付ける。その後、シャフト6をフック51から外して体外に除去する。これにより、全フック51がロッド10にしっかりと固定される。各ロッド10は複数部分に分割して体内に挿入し、フック51を用いて連結するようにしても良い。
ロッド10は、望ましくはステップ9で得られた椎骨の並びに沿うように即ち正常な胸椎1の後弯に沿うように体外で弯曲形成された後に体内に挿入されフック51に固定されるが、次のように変更することも可能である。
すなわち、直線状のロッド10をステップ4の段階で体内に挿入してフック51の頭部7bに止めネジ14を用いて仮止めし、ステップ8の捩り操作に伴う椎骨の移動によってロッド10を胸椎1の正常な後弯に沿うように弯曲させる。ロッド10は塑性変形後に正常な後弯に沿った弯曲状態を維持し、この弯曲したロッド10に止めネジ14を締め付けることにより埋め込みネジ7がロッド10に固定される。
(11)シャフト6等の除去後、小切開部53を縫合する等して手術が終了する。体内にはフック51とロッド10が残留し、全椎骨を矯正姿勢に保持する。
なお、この実施の形態2における低侵襲小切開方式において、フック51に代えて実施の形態1の埋め込みネジ7を用い、この埋め込みネジ7を椎骨に埋設することも可能である。
<実施の形態3>
図16(A)(B)(C)に示すように、この実施の形態3の脊柱変形矯正装置は、椎骨1a,1b,1c,1d,1e,1f,1gに固定される固定具と、矯正状態の脊柱に沿う形状のロッド54と、固定具上でロッド54をその軸回りに回すための回転手段と、回転手段によりロッド54を回す時にロッド54を固定具に緩く連結し、ロッド54を矯正位置まで回した後にロッド54を固定具に強く連結し固定する連結手段とを具備する。
固定具は実施の形態1において使用する埋め込みねじ7と同様なものが使用される。図9に示した様に、この固定具である埋め込みネジ7のネジ部7aが、例えば胸椎1における椎骨1a,1b,1c,1d,1e,1f,1gの椎体8に埋め込まれ、埋め込みネジ7の頭部7bが椎体8外に突出する。また、頭部7bの上面からは突起7cが突出する。埋め込みネジ7の頭部7bに形成された切欠9にロッド54が頭部7bを横切るように挿入される。
ロッド54は、正常な状態に戻された場合の胸椎1の正常な後弯に沿うように予め弯曲形成される。図16(B)に示す破線が正常な後弯に該当する。このロッド54が所望のポート2(図1参照)から体内に挿入され、各椎骨1a,1b,1c,1d,1e,1f,1gに埋設された埋め込みネジ7の頭部7bの切欠9(図9参照)に挿入され、連結手段である止めネジ14(図5参照)により固定される。
図5に示したように、埋め込みネジ7の突起7cの頂面から頭部7bの切欠9内へとネジ孔13が貫通している。このネジ孔13に止めネジ14が螺合し、止めネジ14の先端がロッド54の側面に接することにより、ロッド54が頭部7bに固定される。この止めネジ14、上記切欠9等がロッド54に埋め込みネジ7を連結する連結手段として機能する。連結手段である止めネジ14の進退量を加減することにより、後述する回転手段によりロッド54を回転させる時にロッド54を固定具である埋め込みネジ7に緩く連結し、また、ロッド54を矯正位置まで回した後にロッド54を埋め込みネジ7に強く連結することができる。
回転手段は、具体的には図16(C)に示すように、ロッド54に形成された係合部である角軸部54aと、角軸部54aに係合する刻み送り工具55とで構成される。角軸部54aは望ましくはロッド54の両端に形成されるが、必要に応じてロッド54の一端にのみ形成してもよいし、ロッド54の中間に形成してもよい。刻み送り工具55は、例えばレバー55aの先端に角軸部54aに嵌まり込む嵌合部55bを図示しないラチェット機構を介して取り付けたラチェット式レンチである。ポート2(図1参照)又は小切開の穴から刻み送り工具55を体内に挿入し、嵌合部55bをロッド54の角軸部54aに嵌め込んだうえで体外にてレバー55aを小角度で往復角運動させることによりロッド55を徐々に回転させることができる。
なお、ロッド54には角軸部54aに代えて角穴部を形成し、この角穴部にラチェット式レンチの角軸状の嵌合部を嵌め込むようにしてもロッド54を回転させることができる。
次に、上記脊柱変形矯正装置の使用方法の一例について手術のステップ順に説明する。
ここでは図16(A)(B)に例示する側弯症が生じた胸椎1に対して矯正を行うものとする。また、手術は内視鏡下において行うものとして説明する。
(1)図1に示したと同様に、患者の体位を側臥位とし、胸壁の腋窩線上に内視鏡、手術器械、埋め込みネジ7等を挿入するためのポート2を複数個一列で挿入する。
(2)ポート2から図示しない手術器械を挿入し、椎間板、肋骨頭等を切除して胸椎1の可撓性を高める。
(3)次に、図6に示したシャフト6の先端に図5に示した埋め込みネジ7を装着し、ポート2から体内に挿入する。シャフト6の係止部20にスパナ等の工具を係止し、外筒6bを持って内筒6aを回しながら図9に示したように埋め込みネジ7を椎骨1fの椎体8に対し椎孔8aを避けるように埋め込む。この作業を矯正すべきすべての椎骨1a,1b,1c,1d,1e,1f,1gに対して行い、図16(A)(B)に示すように、各椎骨1a,1b,1c,1d,1e,1f,1gに共通の位置及び姿勢で埋め込みネジ7を埋め込む。
(4)胸椎1の正常な後弯に沿うように予め弯曲形成されたロッド54を所望のポート2(図1参照)から体内に挿入する。
(5)各椎骨1a,1b,1c,1d,1e,1f,1gに埋設された埋め込みネジ7の頭部7bの切欠9に、図示しない各種器具を使用してロッド54を挿入し、連結手段である止めネジ14により緩く締め付ける。
(6)回転手段である刻み送り工具55をポート2又は小切開の穴から体内に挿入し、嵌合部55bをロッド54の角軸部54aに嵌め込む。そして、体外でレバー55aを小角度で往復角運動させてロッド54を矢印Aの方向(背側)に徐々に回転させる。
(7)ロッド54は埋め込みネジ7の頭部7bに止めネジ14により緩く締め付けられているので、ロッド54の回転と共にロッド54と止めネジ14及び切欠9との間に相対的な滑りが生じ、椎骨1a,1b,1c,1d,1e,1f,1gは捩り作用と圧縮作用とを同時に受けつつ変位する。そして、遂には図19(A)に示すごとく体の前後方向に見て椎骨1a,1b,1c,1d,1e,1f,1gが体の上下方向に整然と並んで側弯が解消され、且つ同図(B)に示すごとく体の左右方向に見て椎骨1a,1b,1c,1d,1e,1f,1gが胸椎1の正常な後弯曲線に沿って整然と並ぶ。これにより、胸椎1における三次元的変形が矯正される。
(8)ステップ7において、必要に応じて図6に示すシャフト6を例えば中央部の椎骨1dにおける埋め込みネジ7の頭部7bに取り付け、ロッド54の回転操作と同時に又は回転操作に前後してシャフト6を傾ける。これにより、ロッド54がより円滑に回転し、椎骨1a,1b,1c,1d,1e,1f,1gの側弯の解消と後弯の生成とが速やかに達成される。
(9)シャフト6をポート2等から体内に挿入し、各止めネジ14の頭部に係止して止めネジ14を強く締め付け、ロッド54を埋め込みネジ7の頭部7bに固着する。
(10)シャフト6、ポート2等の除去後、小切開部を縫合する等して手術が終了する。体内には埋め込みネジ7とロッド54が残留し、椎骨1a,1b,1c,1d,1e,1f,1gを矯正姿勢に保持する。
<実施の形態4>
図17(A)(B)に示すように、この実施の形態4の脊柱変形矯正装置は、実施の形態3の場合と同様に、椎骨1a,1b,1c,1d,1e,1f,1gに固定される固定具と、矯正状態の胸椎1に沿う形状のロッド54とを具備するが、固定具に着脱自在に連結され体外に突出するシャフト6を用い、シャフト6を所望の向きに傾斜させてロッド54を回す時に連結手段によってロッド54を固定具に緩く連結し、ロッド54を矯正位置まで回した後に連結手段によってロッド54を固定具に強く連結するようにした点で実施の形態3と相違する。
この実施の形態4では、中程の複数個の例えば椎骨1b,1d,1fに植設された埋め込みネジ7にポート2等から体内に挿入したロッド54を接続し、シャフト6を胸椎1に交差する方向すなわち矢印Bの方向(腹側)に傾斜させる。
ロッド54は埋め込みネジ7の頭部7bに止めネジ14により緩く締め付けられ、シャフト6の傾斜と共にロッド54と止めネジ14及び切欠9との間に相対的な滑りが生じ、椎骨1a,1b,1c,1d,1e,1f,1gは捩り作用と圧縮作用とを同時に受けつつ変位し、椎骨1a,1b,1c,1d,1e,1f,1gの各々の軸心が正常な胸椎1の軸芯上に並ぶ。
なお、シャフト6は上記矢印Bの方向だけでなく胸椎1の軸方向である矢印Cの方向にも傾斜させてもよい。これにより、胸椎1にはねじり力のみならず圧縮力も作用し、椎骨1a,1b,1c,1d,1e,1f,1gはより円滑に適正な矯正位置へと変位する。
この結果、図19(A)に示すごとく体の前後方向に見て椎骨1a,1b,1c,1d,1e,1f,1gが体の上下方向に整然と並んで側弯が解消され、且つ同図(B)に示すごとく体の左右方向に見て椎骨1a,1b,1c,1d,1e,1f,1gが胸椎1の正常な後弯曲線に沿って整然と並ぶ。
<実施の形態5>
図18(A)(B)に示すように、この実施の形態5の脊柱変形矯正装置は、実施の形態4の場合と同様な構成を備えるが、シャフト6の取り付け位置とシャフト6に加える力の方向が実施の形態4の場合と相違する。
この実施の形態5では、両側の椎骨1a,1gに植設された埋め込みネジ7にポート2等から体内に挿入したシャフト6,6を接続し、両シャフト6,6を胸椎1の軸方向である矢印Cの方向に傾斜させる。
ロッド54は埋め込みネジ7の頭部7bに止めネジ14により緩く締め付けられ、シャフト6の傾斜と共にロッド54と止めネジ14及び切欠9との間に相対的な滑りが生じ、椎骨1a,1b,1c,1d,1e,1f,1gは捩り作用と圧縮作用とを同時に受けて各々の軸心が正常な胸椎1の軸芯上に並ぶ。
なお、シャフト6は両側の椎骨1a,1gだけでなく中央部の椎骨1dにも接続し、矢印Cの方向だけでなく胸椎1に交差する方向である矢印Bの方向に傾斜させるようにしてもよい。これにより、胸椎1は圧縮力のみならずねじり力をも受けてより円滑に適正な位置へと変位する。
かくて、図19(A)に示すごとく体の前後方向に見て椎骨1a,1b,1c,1d,1e,1f,1gが体の上下方向に整然と並んで側弯が解消され、且つ同図(B)に示すごとく体の左右方向に見て椎骨1a,1b,1c,1d,1e,1f,1gは胸椎1の正常な後弯曲線に沿って整然と並ぶ。
<実施の形態6>
図20(A)(B)(C)に示すように、この実施の形態6の脊柱変形矯正装置は、実施の形態3の場合と同様に、椎骨1a,1b,1c,1d,1e,1f,1gに固定される固定具と、矯正状態の脊柱に沿う形状のロッド56と、固定具上でロッド56をその軸回りに回すための回転手段と、回転手段によりロッド56を回す時にロッド56を固定具に緩く連結し、ロッド56を矯正位置まで回した後にロッド56を固定具に強く連結し固定する連結手段とを具備する。
固定具は実施の形態1において使用する埋め込みねじ7と同様なものが使用される。図9に示した様に、この固定具である埋め込みネジ7のネジ部7aが、例えば胸椎1における椎骨1a,1b,1c,1d,1e,1f,1gの椎体8に埋め込まれ、埋め込みネジ7の頭部7bが椎体8外に突出する。また、頭部7bの上面からは突起7cが突出する。埋め込みネジ7の頭部7bに形成された切欠9にロッド56が頭部7bを横切るように挿入される。
ロッド56は、正常な状態に戻された場合の胸椎1の正常な後弯に沿うように予め弯曲形成される。図20(B)に示す破線が正常な後弯に該当する。このロッド56が所望のポート2(図1参照)から体内に挿入され、各椎骨1a,1b,1c,1d,1e,1f,1gに埋設された埋め込みネジ7の頭部7bの切欠9(図9参照)に挿入され、連結手段である止めネジ14(図5参照)により固定される。
図5に示したように、埋め込みネジ7の突起7cの頂面から頭部7bの切欠9内へとネジ孔13が貫通している。このネジ孔13に止めネジ14が螺合し、止めネジ14の先端がロッド56の側面に接することにより、ロッド56が頭部7bに固定される。この止めネジ14、上記切欠9等がロッド56に埋め込みネジ7を連結する連結手段として機能する。連結手段である止めネジ14の進退量を加減することにより、後述する回転手段によりロッド56を回転させる時にロッド56を固定具である埋め込みネジ7に緩く連結し、また、ロッド56を矯正位置まで回した後にロッド56を埋め込みネジ7に強く連結し固定することができる。
回転手段は、具体的には図20(C)に示すように、ロッド56に形成された係合部である角軸部56aと、角軸部56aに係合するレバー片57とで構成される。
角軸部56aは望ましくはロッド56の両端に形成されるが、ロッド56の一端にのみ形成してもよい。また、図示例では六角軸であるが、四角軸等他の形式の係合部とすることができる。
レバー片57は、ロッド56と一体的に形成することも可能であるが、望ましくはロッド56に着脱自在に連結される。すなわちレバー片57はその一端にボス部57aを備え、このボス部57aに形成された多角形の係合孔57b内に上記ロッド56の係合部である角軸部56aが係脱自在に嵌まり込むようになっている。
図20(C)に示すように、レバー片57には工具58が係合可能である。この工具58は棒状の取っ手58aの先端に鉤状のフック58bが固定されてなるもので、ポート2(図1参照)又は小切開の穴から体内に挿入され、フック58bがレバー片57に係止される。このフック58bをレバー片57に係止しやすくするため、望ましくはレバー片57に係止用孔57cが形成される。フック58bを係止用孔57cに掛けたうえで体外にて取っ手58aを体内へと押し込むようにすることによりレバー片57を介しロッド56を回転させることができる。
次に、上記脊柱変形矯正装置の使用方法の一例について手術のステップ順に説明する。
ここでは図20(A)(B)に例示する側弯症が生じた胸椎1に対して矯正を行うものとする。また、手術は内視鏡下において行うものとして説明する。
(1)図1に示したと同様に、患者の体位を側臥位とし、胸壁の腋窩線上に内視鏡、手術器械、埋め込みネジ7等を挿入するためのポート2を複数個一列で挿入する。
(2)ポート2から図示しない手術器械を挿入し、椎間板、肋骨頭等を切除して胸椎1の可撓性を高める。
(3)次に、図6に示したシャフト6の先端に図5に示した埋め込みネジ7を装着し、ポート2から体内に挿入する。シャフト6の係止部20にスパナ等の工具を係止し、外筒6bを持って内筒6aを回しながら図9に示したように埋め込みネジ7を椎骨1fの椎体8に対し椎孔8aを避けるように埋め込む。この作業を矯正すべきすべての椎骨1a,1b,1c,1d,1e,1f,1gに対して行い、図20(A)(B)に示すように、各椎骨1a,1b,1c,1d,1e,1f,1gに共通の位置及び姿勢で埋め込みネジ7を埋め込む。
(4)胸椎1の正常な後弯に沿うように予め弯曲形成されたロッド56を所望のポート2(図1参照)から体内に挿入する。
(5)各椎骨1a,1b,1c,1d,1e,1f,1gに埋設された埋め込みネジ7の頭部7bの切欠9に、図示しない各種器具を使用してロッド56を挿入し、連結手段である止めネジ14により緩く締め付ける。
(6)図示しない各種器具を使用して回転手段であるレバー片57をポート2又は小切開の穴から体内に挿入し、そのボス部57aの多角形の係合孔57b内にロッド56の角軸部56aを嵌め込む。そして、工具58をポート2又は小切開の穴から体内に挿入し、そのフック58bをレバー片57に係止する。次いで、体外で工具58の取っ手58aをその軸方向に押し、レバー片57を介してロッド56を矢印方向に回転させる。
(7)ロッド56は埋め込みネジ7の頭部7bに止めネジ14により緩く締め付けられているので、ロッド56の回転と共にロッド56と止めネジ14及び切欠9との間に相対的な滑りが生じ、椎骨1a,1b,1c,1d,1e,1f,1gは捩り作用と圧縮作用とを同時に受けつつ変位する。そして、遂には図19(A)に示すごとく体の前後方向に見て椎骨1a,1b,1c,1d,1e,1f,1gが体の上下方向に整然と並んで側弯が解消され、且つ同図(B)に示すごとく体の左右方向に見て椎骨1a,1b,1c,1d,1e,1f,1gが胸椎1の正常な後弯曲線に沿って整然と並ぶ。これにより、胸椎1における三次元的変形が矯正される。
(8)ステップ7において、必要に応じて図6に示すシャフト6を例えば中央部の椎骨1dにおける埋め込みネジ7の頭部7bに取り付け、ロッド56の回転操作と同時に又は回転操作に前後してシャフト6を傾ける。これにより、ロッド56がより円滑に回転し、椎骨1a,1b,1c,1d,1e,1f,1gの側弯の解消と後弯の生成とが速やかに達成される。
(9)シャフト6をポート2等から体内に挿入し、各止めネジ14の頭部に係止して止めネジ14を強く締め付け、ロッド56を埋め込みネジ7の頭部7bに固着する。
(10)シャフト6、レバー片57、ポート2等を体外に除去した後、小切開部を縫合する等して手術が終了する。体内には埋め込みネジ7とロッド56が残留し、椎骨1a,1b,1c,1d,1e,1f,1gを矯正姿勢に保持する。
<実施の形態7>
図21(A)(B)(C)に示すように、この実施の形態7の脊柱変形矯正装置は、実施の形態3の場合と同様に、椎骨1a,1b,1c,1d,1e,1f,1gに固定される固定具と、矯正状態の脊柱に沿う形状のロッド59と、固定具上でロッド59をその軸回りに回すための回転手段と、回転手段によりロッド59を回す時にロッド59を固定具に緩く連結し、ロッド59を矯正位置まで回した後にロッド59を固定具に強く連結し固定する連結手段とを具備する。
固定具は実施の形態1において使用する埋め込みねじ7と同様なものが使用される。図9に示した様に、この固定具である埋め込みネジ7のネジ部7aが、例えば胸椎1における椎骨1a,1b,1c,1d,1e,1f,1gの椎体8に埋め込まれ、埋め込みネジ7の頭部7bが椎体8外に突出する。また、頭部7bの上面からは突起7cが突出する。埋め込みネジ7の頭部7bに形成された切欠9にロッド59が頭部7bを横切るように挿入される。
ロッド59は、正常な状態に戻された場合の胸椎1の正常な後弯に沿うように予め弯曲形成される。図21(B)に示す破線が正常な後弯に該当する。このロッド59が所望のポート2(図1参照)から体内に挿入され、各椎骨1a,1b,1c,1d,1e,1f,1gに埋設された埋め込みネジ7の頭部7bの切欠9(図9参照)に挿入され、連結手段である止めネジ14(図5参照)により固定される。
図5に示したように、埋め込みネジ7の突起7cの頂面から頭部7bの切欠9内へとネジ孔13が貫通している。このネジ孔13に止めネジ14が螺合し、止めネジ14の先端がロッド59の側面に接することにより、ロッド59が頭部7bに固定される。この止めネジ14、上記切欠9等がロッド59に埋め込みネジ7を連結する連結手段として機能する。連結手段である止めネジ14の進退量を加減することにより、後述する回転手段によりロッド59を回転させる時にロッド59を固定具である埋め込みネジ7に緩く連結し、また、ロッド59を矯正位置まで回した後にロッド59を埋め込みネジ7に強く連結し固定することができる。
回転手段は、具体的には図21(C)に示すように、ロッド59の中央部に連結されるレバー片60である。ロッド59の両端からは実施の形態6におけるロッド56の角軸部56aが省略されている。
レバー片60は中央に略U字形に屈曲したボス部60aを備え、ボス部60aから突出する複数個の翼状突起60b,60cを備える。ボス部60a内にロッド59の略中央部が嵌め込まれ、ボス部60aに螺合する固定ネジ61がロッド59の表面に当接することでレバー片60がロッド59に連結される。
図21(C)に示すように、レバー片60には実施の形態6において用いた工具58が係合可能である。この工具58がポート2(図1参照)又は小切開の穴から体内に挿入され、フック58bが翼状突起60b,60cのいずれかに係止される。このフック58bを翼状突起60b,60cに係止しやすくするため、望ましくは翼状突起60b,60cに係止用孔60d,60eが形成される。フック58bを係止用孔60d,60eのいずれかに掛けたうえで体外にて取っ手58aを体内へと押し込むようにすることによりレバー片60を介しロッド59を回転させることができる。
次に、上記脊柱変形矯正装置の使用方法の一例について手術のステップ順に説明する。
ここでは図21(A)(B)に例示する側弯症が生じた胸椎1に対して矯正を行うものとする。また、手術は内視鏡下において行うものとして説明する。
(1)図1に示したと同様に、患者の体位を側臥位とし、胸壁の腋窩線上に内視鏡、手術器械、埋め込みネジ7等を挿入するためのポート2を複数個一列で挿入する。
(2)ポート2から図示しない手術器械を挿入し、椎間板、肋骨頭等を切除して胸椎1の可撓性を高める。
(3)次に、図6に示したシャフト6の先端に図5に示した埋め込みネジ7を装着し、ポート2から体内に挿入する。シャフト6の係止部20にスパナ等の工具を係止し、外筒6bを持って内筒6aを回しながら図9に示したように埋め込みネジ7を椎骨1fの椎体8に対し椎孔8aを避けるように埋め込む。この作業を矯正すべきすべての椎骨1a,1b,1c,1d,1e,1f,1gに対して行い、図21(A)(B)に示すように、各椎骨1a,1b,1c,1d,1e,1f,1gに共通の位置及び姿勢で埋め込みネジ7を埋め込む。
(4)胸椎1の正常な後弯に沿うように予め弯曲形成されたロッド59を所望のポート2(図1参照)から体内に挿入する。
(5)各椎骨1a,1b,1c,1d,1e,1f,1gに埋設された埋め込みネジ7の頭部7bの切欠9に、図示しない各種器具を使用してロッド59を挿入し、連結手段である止めネジ14により緩く締め付ける。
(6)図示しない各種器具を使用して回転手段であるレバー片60をポート2又は小切開の穴から体内に挿入し、そのボス部60aの溝内にロッド59の中央部を嵌め込む。そして、固定ネジ61を回してレバー片60をロッド59に固定する。
(7)工具58をポート2又は小切開の穴から体内に挿入し、そのフック58bをレバー片59の翼状突起60b,60cのいずれかに係止する。次いで、体外で工具58の取っ手58aをその軸方向に押し、レバー片60を介してロッド59を矢印方向に回転させる。
(8)ロッド59は埋め込みネジ7の頭部7bに止めネジ14により緩く締め付けられているので、ロッド59の回転と共にロッド59と止めネジ14及び切欠9との間に相対的な滑りが生じ、椎骨1a,1b,1c,1d,1e,1f,1gは捩り作用と圧縮作用とを同時に受けつつ変位する。そして、遂には図19(A)に示すごとく体の前後方向に見て椎骨1a,1b,1c,1d,1e,1f,1gが体の上下方向に整然と並んで側弯が解消され、且つ同図(B)に示すごとく体の左右方向に見て椎骨1a,1b,1c,1d,1e,1f,1gが胸椎1の正常な後弯曲線に沿って整然と並ぶ。これにより、胸椎1における三次元的変形が矯正される。
(9)ステップ7において、必要に応じて図6に示すシャフト6を例えば中央部の椎骨1dにおける埋め込みネジ7の頭部7bに取り付け、ロッド59の回転操作と同時に又は回転操作に前後してシャフト6を傾ける。これにより、ロッド59がより円滑に回転し、椎骨1a,1b,1c,1d,1e,1f,1gの側弯の解消と後弯の生成とが速やかに達成される。
(10)シャフト6をポート2等から体内に挿入し、各止めネジ14の頭部に係止して止めネジ14を強く締め付け、ロッド59を埋め込みネジ7の頭部7bに固着する。
(11)固定ネジ61を緩めて、レバー片60をロッドから外し、ポート2等を通して体外に除去する。
(12)シャフト6、ポート2等を体外に除去した後、小切開部を縫合する等して手術が終了する。体内には埋め込みネジ7とロッド59が残留し、椎骨1a,1b,1c,1d,1e,1f,1gを矯正姿勢に保持する。
なお、実施の形態3,4,5において、図13に示したごとく患者の背中側から固定具として埋め込みネジ7又は埋め込みネジ7に代えて実施の形態2のフック51(図13参照)を椎骨に植設し、この埋め込みネジ7又はフック51に対して後弯を有するロッド54を取り付けて矯正するようにしてもよい。
また、上記実施の形態では胸椎を矯正の対象として説明したが、本発明は腰椎等他の脊柱部分の側弯症についても適用可能である。また、本発明において上記実施の形態で用いた埋め込みネジ、シャフト、リール装置等に限らず、他の構造の埋め込みネジ、シャフト、リール装置等を用いることが可能である。
側弯症の胸椎を体の右側面から見た立面図である。 図1中、II−II線矢視図であり、埋め込みネジを埋設した椎骨を示す。 (A)は側弯症の胸椎を図1中IIIab方向に見た図、(B)は従来の矯正装置により矯正した後の胸椎を図1中IIIab方向に見た図、(C)は(B)に示す胸椎を体の左右方向に見た図である。 本発明の実施の形態1に係る脊柱変形矯正装置の斜視図である。 埋め込みネジを止めネジと共に示す立面図である。 シャフトの縦断面図である。 横入力装置のリール装置を示す縦断面図である。 縦入力装置の部分切欠平面図である。 横入力装置により椎骨に捩じり力を加える状態を示す説明図である。 縦入力装置を示す図であり、(A)は傾斜前、(B)は傾斜後をそれぞれ示す。 本発明に係る矯正装置により矯正された胸椎にロッドが固定された状態で示す説明図である。 図11中、XII−XII線矢視図である。 本発明の実施の形態2に係る脊柱変形矯正装置の使用状態を示す平面図である。 図13に示す脊柱変形矯正装置により矯正された状態を示す平面図である。 図14中、XV−XV線矢視図である。 本発明の実施の形態3に係る脊柱変形矯正装置を示し、(A)は側弯を生じた胸椎と共に示す正面図、(B)は側弯を生じた胸椎と共に示す側面図、(C)はロッドの回転手段を示す斜視図である。 本発明の実施の形態4に係る脊柱変形矯正装置を示し、(A)は側弯を生じた胸椎と共に示す正面図、(B)は側弯を生じた胸椎と共に示す側面図である。 本発明の実施の形態5に係る脊柱変形矯正装置を示し、(A)は側弯を生じた胸椎と共に示す正面図、(B)は側弯を生じた胸椎と共に示す側面図である。 本発明の実施の形態3乃至5に係る脊柱変形矯正装置により矯正された脊柱の胸椎を示し、(A)は正面図、(B)は側面図である。 本発明の実施の形態6に係る脊柱変形矯正装置を示し、(A)は側弯を生じた胸椎と共に示す正面図、(B)は側弯を生じた胸椎と共に示す側面図、(C)はロッドの回転手段を示す斜視図である。 本発明の実施の形態7に係る脊柱変形矯正装置を示し、(A)は側弯を生じた胸椎と共に示す正面図、(B)は側弯を生じた胸椎と共に示す側面図、(C)はロッドの回転手段を示す斜視図である。
符号の説明
1…胸椎
1a,1b,1c,1d,1e,1f,1g…椎骨
6…シャフト
7…埋め込みネジ
10…ロッド
14…止めネジ
23…リール装置
44…牽引装置
51…フック
54,56,59…ロッド
55…刻み送り工具
54a,56a…角軸部

Claims (15)

  1. 椎骨を脊柱の軸回りに捩る捩り手段と、脊柱の側弯が低減する方向に椎骨を圧縮する圧縮手段とを具備することを特徴とする脊柱変形矯正装置。
  2. 請求項1に記載の脊柱変形矯正装置において、捩り手段が、椎骨に固定される固定具と、固定具に着脱自在に連結され体外に突出するシャフトと、シャフトの体外に突出した箇所を脊柱の横断方向に引っ張って椎骨に捩り力を加える横入力手段とを具備することを特徴とする脊柱変形矯正装置。
  3. 請求項1に記載の脊柱変形矯正装置において、圧縮手段が、椎骨に固定される固定具と、固定具に着脱自在に連結され体外に突出するシャフトと、シャフトの体外に突出した箇所を脊柱の縦方向に引っ張って椎骨を圧縮する縦入力手段とを具備することを特徴とする脊柱変形矯正装置。
  4. 請求項2又は請求項3に記載の脊柱変形矯正装置において、矯正状態の脊柱に沿う形状のロッドを備え、このロッドに連結する連結手段が固定具に設けられたことを特徴とする脊柱変形矯正装置。
  5. 捩り手段により椎骨を脊柱の軸回りに捩る操作と、圧縮手段により脊柱の側弯が低減する方向に椎骨を圧縮する操作とを交互に行うことを特徴とする脊柱変形矯正装置の使用方法。
  6. 捩り手段により椎骨を脊柱の軸回りに捩る操作と、圧縮手段により脊柱の側弯が低減する方向に椎骨を圧縮する操作のいずれか一方を終了した後に他方の操作を行うことを特徴とする脊柱変形矯正装置の使用方法。
  7. 椎骨に固定される固定具と、矯正状態の脊柱に沿う形状のロッドと、固定具上でロッドをその軸回りに回すための回転手段と、回転手段によりロッドを回す時にロッドを固定具に緩く連結し、ロッドを矯正位置まで回した後にロッドを固定具に固定する連結手段とを具備することを特徴とする脊柱変形矯正装置。
  8. 請求項7に記載の脊柱変形矯正装置において、回転手段が、刻み送り工具が係合するロッドに形成された係合部であることを特徴とする脊柱変形矯正装置。
  9. 請求項7又は請求項8に記載の脊柱変形矯正装置において、固定具に着脱自在に連結され体外に突出するシャフトを更に具備することを特徴とする脊柱変形矯正装置。
  10. 椎骨に固定される固定具と、矯正状態の脊柱に沿う形状のロッドと、固定具に着脱自在に連結され体外に突出するシャフトと、シャフトを所望の向きに傾斜させてロッドを回す時にロッドを固定具に緩く連結し、ロッドを矯正位置まで回した後にロッドを固定具に固定する連結手段とを具備することを特徴とする脊柱変形矯正装置。
  11. 椎骨に固定具を固定し、矯正状態の脊柱に沿う形状のロッドを連結手段によって固定具に緩く連結し、回転手段によりロッドを矯正位置まで回し、その後ロッドを連結手段によって固定具に固定することを特徴とする脊柱変形矯正装置の使用方法。
  12. 椎骨に固定具を固定し、矯正状態の脊柱に沿う形状のロッドを連結手段によって固定具に緩く連結し、固定具に着脱自在に連結され体外に突出するシャフトを所望の向きに傾斜させてロッドを矯正位置まで回し、その後ロッドを連結手段によって固定具に固定することを特徴とする脊柱変形矯正装置の使用方法。
  13. 矯正状態の脊柱に沿う形状に弯曲形成され、回転手段の係合部が所望箇所に形成されたことを特徴とする脊柱変形矯正用ロッド。
  14. 請求項7に記載の脊柱変形矯正装置において、回転手段がロッドの両端又は一端に連結されたレバー片であることを特徴とする脊柱変形矯正装置。
  15. 請求項7に記載の脊柱変形矯正装置において、回転手段がロッドの中央部に連結されたレバー片であることを特徴とする脊柱変形矯正装置。
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