JP2005166856A - 半導体装置の試験装置、半導体装置の試験方法及び半導体装置の製造方法 - Google Patents

半導体装置の試験装置、半導体装置の試験方法及び半導体装置の製造方法 Download PDF

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Abstract

【課題】 摩擦抵抗等による損失が少なく、定量化が容易な衝撃力の強度試験を行なう。
【解決手段】 被検体である半導体装置の試験部位に衝撃力を負荷して前記試験部位の強度を試験する半導体装置の試験装置において、垂直方向を前記衝撃力の負荷方向として前記被検体を固定するステージと、前記衝撃力の負荷方向に可動可能で、前記被検体の試験部位に前記負荷方向の一端を接触させるピストンと、前記衝撃力の負荷方向に自由落下して前記ピストンの前記負荷方向の他端に衝突する錘体とを有する構成とする。
この構成によれば、錘体が空間を自由落下させて被検体に衝撃力を負荷することにより、摩擦抵抗を軽減することができ、錘体の衝撃力を、被検体に接触したピストンを介して負荷しているので、摩擦抵抗を軽減することができる。
【選択図】 図2

Description

本発明は、半導体装置の試験装置、試験方法及び製造方法に関し、特に、半導体装置或いは基板に搭載されたバンプ電極等の接合物の接合部に対して耐衝撃性機械強度が求められる半導体装置に適用して有効な技術に関するものである。
半導体装置では、微細化の進展に伴い、半導体チップ面積に対して搭載する回路の規模を拡大する高集積化が行なわれており、こうした高集積化によって搭載されるより多くの回路のために、半導体装置にはより多くの接続端子が必要となっている。こうした接続端子の増加に対応するために、接続端子を増加させることを目的として、半導体装置の実装面に接続端子となる例えばボール状或いは円柱状のバンプ電極を面状に配置したBGA(Ball Grid Array)型等の半導体装置が用いられている。
こうした端子数の増加にもかかわらず、例えばCSP(Chip Size Package)のように半導体装置の製品外形は縮小することが求められており、このため形成される接続端子のサイズが縮小され、その結果として、半導体装置と基板との接続強度、或いは半導体チップとベース基板との接続強度は低下している。同様に、抵抗素子等の小型化された個別部品と実装基板との接続強度も低下している。
半導体装置に搭載されたバンプ電極の接続強度、或いは配線基板上に形成された導体パターンに搭載された電子部品の接続強度は、搭載する電子部品の接続信頼性を評価する上で極めて重要である。
このため、従来からハンダを介して搭載された電子部品の接続部における接続強度を評価する方法として、せん断試験等が行なわれている。せんだん試験として、例えば、定歪み速度せん断試験方法では、図1に示すように、測定対象物である基板23に形成されたバンプ電極24に接触ツール25を接触させて、接触ツール25に加える荷重を一定の割合で徐々に増加させてバンプ電極24をせん断破壊させ、破壊に要した最大荷重をせん断破壊強度として測定している。
現在では、半導体装置は様々な電子装置に用いられており、電子装置の小型化・携帯化に伴い、その使用環境も多様な状況で使用されていることから、例えば携帯電話端末機等では、使用中に誤って落下させた場合でも製品に異常が生じるのを防止するために、製品を所定の高さから落下させ、異常の発生の有無を調べる落下試験が行なわれているが、落下等の衝撃でハンダ接続部が破壊されるケースが増えている。
しかし、前述したせん断試験では、こうした衝撃によって生じる問題を検出することができない。また、従来の落下試験では、例えば、基板に実装した状態で落下試験を行なう場合には衝突する際の基板の向き等によって結果に大きな差が生じてしまう。衝撃力による接続不良の発生を防止するためには、予め接続部分の接続強度を一定の条件で定量的に測定することができる新たな評価方法の確立が必須となっている。
加えて、半導体装置の実装では、基板との接続に用いられる接合剤として鉛と錫との合金である鉛ハンダが長く用いられてきた。鉛ハンダは、ハンダ自体に柔軟性があるため、半導体チップと配線基板との間の応力を、ハンダの変形によって吸収するため電極の接続寿命を確保することができる。また、ハンダと各種金属との濡れ性が良好である等の利点から半導体装置及び電子装置の各種接続に幅広く利用されてきた。
しかしながら、ハンダの主成分である鉛は、劣悪な環境に曝された場合に、有害物質を発生させ環境汚染を招くことが懸念されており、有害物質である鉛を含むハンダの使用を低減或いは廃止する鉛フリーハンダへの転換が進められており、従来のPbSn合金ハンダの鉛に替えて、Agを含有させたSnAg系、Znを含有させたSnZn系、或いはBiを含有させたSnBi系等の鉛を成分に含まない鉛フリーハンダを接合剤として用いることによって、従来の鉛ハンダと略同様に溶融接合を行なう技術が考えられている。
しかし、衝撃力を受けた場合に、従来の鉛を含有するハンダを用いたバンプ電極ではバンプ電極の変形によってある程度衝撃力を吸収していたが、鉛フリーハンダは従来のハンダと比較して柔軟性が低いので、衝撃力を吸収することができずに破壊されてしまうことがあり、硬度上昇に起因した落下、曲げ等の衝撃負荷に対する機械強度の低下によって、衝撃力に対する抵抗性が弱くなっている。このため、鉛フリーハンダを使用する場合には、衝撃力の影響がより重要な問題となる。
このため、下記特許文献1には、回転するアームの先端に取り付けた重りを測定サンプルに衝突させて衝撃試験を行なう技術が記載されている。
特開2003−270105号公報
微細な半導体装置の強度試験を行なう場合には、対象とする衝撃力が極めて小さく、加えて、試験装置が小型なために摺動部分の接触面積が相対的に大きくなるため、例えばアームの摺動部分といった可動部分と固定部分との接触部分の摩擦抵抗等による損失が相対的に大きくなり、この損失が加えられる荷重に影響を与えてしまう。このため、特許文献1に記載された試験装置では、衝撃の前後の速度差から加えられた衝撃力を求めることによって、前記摩擦抵抗等による損失の影響を回避している。
本発明の課題は、これらの問題点を解決し、摩擦抵抗等による損失が少なく、定量化が容易な衝撃力の強度試験を行ない、バンプ電極等の微細構造接続部の耐衝撃性機械強度を評価することによって、信頼性を確保することのできる適切な材料の選定、接合条件の特定が可能な技術を提供することにある。
本発明の前記ならびにその他の課題と新規な特徴は、本明細書の記述及び添付図面によって明らかになるであろう。
本願において開示される発明のうち、代表的なものの概要を簡単に説明すれば、下記のとおりである。
被検体である半導体装置の試験部位に衝撃力を負荷して前記試験部位の強度を試験する半導体装置の試験装置において、垂直方向を前記衝撃力の負荷方向として前記被検体を固定するステージと、前記衝撃力の負荷方向に可動可能で、前記被検体の試験部位に前記負荷方向の一端を接触させるピストンと、前記衝撃力の負荷方向に自由落下して前記ピストンの前記負荷方向の他端に衝突する錘体とを有する構成とする。
また、被検体である半導体装置の試験部位に衝撃力を負荷して前記試験部位の強度を試験する半導体装置の試験方法において、垂直方向を前記衝撃力の負荷方向として前記被検体をステージに固定し、前記衝撃力の負荷方向に可動可能なピストンの前記負荷方向の一端を、前記被検体の試験部位に接触させ、前記ピストンの前記負荷方向の直上に位置する錘体を解放して衝撃力の負荷方向に自由落下させ前記ピストンの他端に衝突させて、前記ピストンを介して錘体が被検体に衝撃力を負荷する。
また、半導体装置にバンプ電極を形成する工程を有する半導体装置の製造方法において、前記半導体装置には、検査用のバンプ電極を前記バンプ電極とともに作成する工程と、形成されたバンプ電極に衝撃力を負荷して、前記検査用のバンプ電極の接続強度を試験する工程とを有し、前記試験の結果が接続強度規格を満たしている場合には、良品として以降の工程に搬送し、規格を満たさなかった場合には、リフロー条件の変更等により、接続強度の改善を行なう。
本願において開示される発明のうち代表的なものによって得られる効果を簡単に説明すれば、下記のとおりである。
(1)本発明によれば、錘体が空間を自由落下させて被検体に衝撃力を負荷することにより、摩擦抵抗を軽減することができるという効果がある。
(2)本発明によれば、錘体の衝撃力を、被検体に接触したピストンを介して負荷しているので、摩擦抵抗を軽減することができるという効果がある。
(3)本発明によれば、上記効果(1)(2)により、衝撃力の定量化が容易であるという効果がある。
(4)本発明によれば、上記効果(1)(2)により、負荷される衝撃力の径時的な変化が少ないという効果がある。
(5)本発明によれば、上記効果(3)(4)により、接続信頼性を確保するための条件設定が容易になるという効果がある。
(実施の形態1)
以下、本発明の実施の形態を説明する。
なお、実施の形態を説明するための全図において、同一機能を有するものは同一符号を付け、その繰り返しの説明は省略する。
図2は、本発明の一実施の形態である半導体装置の試験装置を示す側面図であり、図3は、図2中のa部を拡大して示す部分拡大縦断面図である。ここでは、半導体装置の基板にバンプ電極を形成した半導体装置を被検体として、前記バンプ電極の側面に衝撃力を加えて、バンプ電極と基板との接続強度を試験する場合を例にして説明する。
本実施の形態の試験装置では、試験装置の基盤となるベース1上に、テーブル2を介してステージ3が取り付けられており、このテーブル2はベース1上をXY方向に移動可能となっており、位置決めクランプ4の締結によってテーブル2がベース1に固定される。テーブル2には、ねじの作用によりステージ3の位置を調整するX方向移動部5、Y方向移動部6、及びZ方向移動部7が設けられており、夫々X方向、Y方向及びZ方向のステージ3の位置を調整する。
ステージ3には、被検体である半導体装置8が基板8aを垂直にして固定してある。これによって、試験部位の衝撃負荷点となるバンプ電極8bの側面を、衝撃力の負荷方向となる垂直方向に向けている。
ベース1から前記垂直方向に柱状のフレーム9が延びており、このフレーム9の中間には、ガイド10が取り付けられ、このガイド10には、衝撃力の負荷方向に可動可能なピストン11が、リニアブッシュ12を介して取り付けられている。ピストン11は、前記負荷方向の一端となる下端を前記被検体の試験部位であるバンプ電極8b側面に接触させてある。このため、ピストン11の下端は、試験部位に合わせた大きさ或いは形状とすることが望ましい。
フレーム9の上方には、ピストン11の垂直方向直上に錘体となる鋼球13を固定する電磁レリーズ14が取り付けられており、電磁レリーズ14は、オン状態では発生した磁力によって鋼球13を固定し、オフ状態では磁力が消失して鋼球13を空間に解放する。空間に解放された鋼球13は、重力によって衝撃力の負荷方向である垂直方向に自由落下してピストン11の負荷方向の他端になる上端に衝突する。このため、ピストン11の上端は、鋼球13の衝突による衝撃力を垂直方向に伝えるために、下端よりも大径とし、鋼球13に対応した大きさの平面形状とすることが望ましい。
この電磁レリーズは、高さ調節部15を操作して、電磁レリーズ14とフレーム9との接続部分の位置を変え、電磁レリーズ14を上下に移動させることによって、ピストン11上端から鋼球13までの距離、即ち鋼球13の落下高さを変えることができる。鋼球13の質量とピストン11までの落下高さとによって、鋼球のもつ位置エネルギーが一意的に決定され、この位置エネルギーがピストンに衝突して衝撃力となり、この衝撃力がピストン11を介して半導体装置8の試験部位であるバンプ電極8bに加えられる構成となっている。
本実施の形態の試験装置では、ピストン11を介して錘体が試験部位に衝撃力を加える構成となっているが、この構成を採用せずに、錘体が直接試験部位に衝撃力を加える構成とした場合には、錘体の被検体接触部分には被検体に合わせた形状とし、錘体の向き或いは移動経路を制御して錘体を正確に落下させる必要がある。
これに対して、本実施の形態の試験装置では、ピストン11が試験部位に位置合わせされており、錘体はピストン11の上端に落下させるだけでよいので、落下に高い精度を必要とせず、空間を自由落下させることができる。このため、錘体の落下には、空気の摩擦抵抗以外の接触抵抗がなくなるため、錘体の質量及び落下高さによって、常に一定の衝撃力を得ることができるため、衝撃力の定量化が容易となる。
また、錘体の形状大きさ等が被検体の大きさ形状によって制限を受けないので、特殊な錘体を使用しなくてもベアリング等に用いられている汎用的な鋼球を錘体として使用することができる。鋼球の質量及び形状については、安価なものでも高い精度が得られているので、例えば複数の鋼球を順次使用して連続した試験を行なった場合であっても、鋼球の違いによって試験結果には有意の差が生じない。
また、錘体としては、鋼球13の他に被検体に合わせて種々の形状・材質のものを用いることが可能であり、ピストン11の下端を被検体に合わせて、球状、棒状、あるいはくさび型等の形状にする、或いは寸法を変えることが可能である。
この試験装置を用いた衝撃試験では、先ず、試験部位の衝撃負荷点であるバンプ電極8bの側面に対して、垂直方向上方から衝撃力を加えるため、基板8aのバンプ電極形成面を垂直にしてステージ3に被検体である半導体装置8を固定する。次に、テーブル2をベース1上にてXY方向に移動させ、テーブル2を介して取り付けられたステージ3の概略の位置をピストン11に対して合わせた後に、位置決めクランプ4を締結してテーブル2をベース1に固定する。
次に、テーブル2に設けられたX方向移動部5、Y方向移動部6を操作してステージ3の夫々X方向、Y方向の位置を微調整して、ピストン11の中心を試験部位であるバンプ電極8b側面の中心に正確な位置合わせを行ない、Z方向移動部7を操作してZ方向の位置を微調整して、ピストン11の下端にバンプ電極8b側面を接触させる。衝撃力を負荷する前に、ピストン11を試験部位に接触させるので、衝撃力を正確な位置に位置合わせすることができる。
電磁レリーズ14をオン状態にして、錘体となる鋼球13を磁力により固定し、この状態で、高さ調節15を操作して、フレーム9の上方に取り付けられている電磁レリーズ14の位置を調整し、ピストン11上端から鋼球13までの距離を所定の落下高さに設定し、電磁レリーズ14をオフ状態にして鋼球13を空間に解放する。空間に解放された鋼球13は、重力によって衝撃力の負荷方向である垂直方向に自由落下してピストン11の負荷方向の他端となる上端に衝突し、ピストン11を介して半導体装置8の試験部位であるバンプ電極8bに衝撃力を加える。
被検体に加えられる衝撃力を定量化するためには、理論的に算出される衝撃力と実際に加えられる衝撃力とが、対応していることが望ましく、また、複数の試験装置を使用する場合に装置間の偏差が小さく、同一の装置であれば径時的な変化による偏差が小さいことが求められる。このためには、試験装置の抵抗等による損失を少なくすることが重要にとなる。
本実施の形態の試験装置では、錘体となる鋼球13は空間を自由落下し、機構的な摺動部分が設けられていないので、機構的な損失がない。また、ピストン11の一端は予め試験部位であるバンプ電極8bの側面に接触しており、バンプ電極8bの変形量が、ピストン11の移動量となる。このバンプ電極8bの変形量は破壊に至る場合でも極めて小さく、従って、ピストン11の移動量も極めて小さなものとなる。摩擦抵抗による損失は、移動量に応じて大きくなるので、ピストン11の移動量が極めて小さい本実施の形態の試験装置では、機構的な抵抗はごくわずかなものとなる。加えて、ピストン11については、リニアブッシュ12を介してガイド10に取り付けることにより、ピストン11とガイド10との間の摩擦損失を低減している。
従って、本実施の形態の試験装置では、前述した試験装置間の偏差或いは径時的な変化による偏差の要因となる機構的な損失が少ないので、試験装置間或いは径時的な変化が少なくなり、加えられる衝撃力に与える影響が極めて小さいので、信頼性の高い定量化によって衝撃力の試験を行なうことができる。
本実施の形態の試験装置では、抵抗等による損失が小さいので、衝撃力を定量化する方法としては、例えば、鋼球13の質量と落下の距離から、落下高さにおける鋼球13の位置エネルギーを算定して加えられる衝撃力とする、或いは、鋼球13の落下高さから、鋼球13が自由落下により等加速度運動をすると仮定して衝突時の速度を算定し、鋼球13の質量及び算定した速度から衝突時の鋼球13のエネルギーを算出して加えられる衝撃力とすることができる。
この試験では、試験部位の耐衝撃性強度の限界を知るためには、鋼球13の質量或いは落下高さを、少しずつ増加させて、前述した試験を繰り返し、バンプ電極8bが破壊されたときに加えられたエネルギー或いは衝撃力を接続部の衝撃強度とする。また、試験部位の耐衝撃性強度の限界を知るためには、鋼球13の質量或いは落下高さを、許容値の上限に設定して試験を行ない、バンプ電極8bが破壊されなければ、規定の接続強度を満たしていることを確認できる。
なお、衝撃力を定量化する方法としては、前述した位置エネルギー或いは速度を算出する方法の他に、等加速度運動を行なう錘体の衝突前後の速度を実際に測定し、測定した速度から錘体のエネルギー値或いは運動量を換算し、衝突前後のエネルギー値或いは運動量の差から被検体に負荷されたエネルギー値或いは運動量を算定することもできる。また、被検体に加えられる荷重の変化を測定し、この荷重の変化から接続部破壊に要したエネルギーを算出する方法、所定の衝撃的な外力を加えて接続部を破壊させ、接続部破壊時の音の大きさを測定して音の大きさから接続部破壊に要したエネルギーを算出する方法、等加速度運動を行なう錘体によって所定の衝撃的な外力を測定対象物の所定部に与えて接続部を破壊させ、衝突から接続部破壊までの時間に対する速度変化を測定し、その時間を接続部の衝撃強度指標とする方法が考えられる。
更に、衝撃力を定量化する方法としては、等加速度運動を行なう錘体によって所定の衝撃的な外力を測定対象物の所定部に与えて接続部を破壊させ、接続部破壊後の破断部を観察し、破断部の変化を衝撃強度指標とする方法、等加速度運動を行なう錘体によって所定の衝撃的な外力を測定対象物の所定部に与えて接続部を破壊させ、衝突時における物体、あるいは測定対象物の歪み量を測定し、その歪み量を接続部の衝撃強度指標とする方法等が考えられる。
鉛フリーハンダ材料を選定する上で接続部の耐衝撃性向上対策が重要になってきているが、鉛フリーハンダに伴う問題点として、衝撃による接続部の破壊では、破断モードの変化が挙げられる。従来の鉛ハンダをせんだん試験すると、図4中破線にて示すようにバンプ電極8bのハンダボールの内部で破断されその断面には、小さな凹凸が観察された。しかし、鉛フリーハンダの衝撃破壊の場合には、ハンダボールとバンプ電極8bが形成されるパッド16表面のバリアメタルとの界面で破断され、その破断面は界面に沿って略平坦になっており、破断モードが、ハンダ内破断から界面破断へ変化している。
これは、リフロー等の加熱により、バリアメタルに含まれるNiとハンダボールに含まれるSnとが反応して、ハンダボールとバリアメタルとの界面にNiSnからなる金属化合物層17が形成され、この金属化合物層17によってバンプ電極8bの接続強度が変化しているためと考えられる。
図5に示すのは、金属化合物層17の厚さを変えて、本実施の形態の試験装置によって行なった衝撃試験の結果を従来のせんだん試験の結果と比較したグラフである。これを見れば金属化合物層17の厚さが0.5μm〜0.6μmを越えると衝撃性の機械強度が低下していくことが解る。しかし、従来のせんだん試験では0.5μm〜0.6μmを越えても略一定の強度となっており、このような強度低下を把握することができなかった。
図6に示すのは、バンプ電極8bの接続強度以外に本実施の形態の試験装置を適用する一例である。この例では、ハンダ18によって実装基板19に接続された例えば抵抗素子等の半導体装置チップ部品20に側面から衝撃力を加えて、チップ部品20と実装基板19との接続強度の試験を行なっている。この場合にも、前述した場合と同様に試験を行なうが、バンプ電極8bよりも被検体が大きいので、ピストン11の下端の径を大きくしてある。
近年、半導体装置では、半導体装置製造技術を用いて、センサ或いはRFスイッチ等の微細な三次元構造体を半導体チップに形成するMEMS(MicroElectroMechanical System)が注目されている。MEMSでは、部品の小型化による実装寸法の縮小に加えて、可動部分の微細化によって、消費電力を低減させることができる或いは動作速度を高速化することができるという利点に加えて、個別部品とその制御回路等とを同一チップに形成することによって部品点数の削減を図ることができる。
MEMSでは、可動部分を有するために、構成部品を三次元的に配置して中空構造を形成しているが、各構成部品は半導体基板上に形成されるので構成部品を個別に強度を測定することができない。図7に示すのは、半導体基板21に形成されたMEMS構成部品22に衝撃力を加えて、構成部品22の衝撃力による曲げ強度を試験する場合を例にしたものである。この場合にも、前述した場合と同様に試験を行なうが、バンプ電極8bよりも被検体が小さいので、構成部品22と接触させるピストン11の下端は、微細な試験部位に合わせテーパー状のより微細な構造にしてある。
(実施の形態2)
図8に示すのは、前述した衝撃試験を製造工程に取り入れた半導体装置の製造方法を示すフロー図である。先ず、バンプ電極8bを形成するために、前述したパッドにハンダボールを供給し、このハンダボールをリフローしてバンプ電極8bを形成し、外観検査を行なう。本実施の形態では、図9に示すように、基板8aには、複数のバンプ電極8bとともに検査用バンプ電極8b´を形成する。この検査用バンプ電極8b´は、新たに形成してもよいが、従来角部に設けられているNCのバンプ電極を流用してもよい。
この検査用バンプ電極8b´に、所定の鋼球13及び落下高さによって前述した衝撃試験を行ない、その結果を外観検査する。この検査では、予め定められた接続強度規格、例えば、パッド面積の1/2以上が破断していないこと等の条件に基づいて合否の判定を行ない、規格を満たしているものについては、マーキング等の以降の工程に搬送する。
規格を満たさなかった場合には、前述した金属化合物層17の厚さを変えるために、ピーク温度を下げる、ハンダ溶融時間を短くする等のリフロー条件の変更を指示して、接続強度の改善を行なう。金属化合物層17の厚さは、ハンダの溶融温度或いは時間に応じて厚くなる。
半導体製造工程中に、本発明の衝撃強度検査工程を取り入れれば、インラインで、バンプ電極の耐衝撃性機械強度評価を行なうことができる。このため、規格を満たした製品を出荷することができるので、接続強度を保証することができる。加えて、接続信頼性を確保するための条件設定をボール付け以前の工程にフィードバックすることによって、接続強度を安定化させることができる。こうした接続強度の信頼性は、鉛フリーハンダを用いた半導体装置に対して特に有効である。
以上、本発明を、前記実施の形態に基づき具体的に説明したが、本発明は、前記実施の形態に限定されるものではなく、その要旨を逸脱しない範囲において種々変更可能であることは勿論である。
従来のせんだん試験の要部を示す部分側面図である。 本発明の一実施の形態である半導体装置の試験装置を示す側面図である。 図2中のa部を拡大して示す部分縦断面図である。 従来の破壊と衝撃破壊との破壊モードの相違を示す部分縦断面図である。 金属化合物層の厚さを変えて行なった衝撃試験の結果と従来のせんだん試験の結果とを比較して示すグラフである。 本実施の形態の試験装置をチップ部品と実装基板との接続強度の試験に適用した例を示す部分縦断面図である。 本実施の形態の試験装置をMEMS構成部品の曲げ強度の試験に適用した例を示す部分縦断面図である。 衝撃試験を製造工程に取り入れた半導体装置の製造方法を示すフロー図である。 本実施の形態の半導体装置を示す底面図である。 本実施の形態の衝撃試験を示す部分縦断面図である。
符号の説明
1…ベース、2…テーブル、3…ステージ、4…位置決め、5…X方向移動部、6…Y方向移動部、7…Z方向移動部、8…半導体装置、8a,23…基板、8b,24…バンプ電極、8b´…検査用バンプ電極、9…フレーム、10…ガイド、11…ピストン、12…リニアブッシュ、13…鋼球、14…電磁レリーズ、15…高さ調整部、16…パッド、17…金属化合物層、18…ハンダ、19…実装基板、20…チップ部品、21…半導体基板、22…構成部品、25…接触ツール。

Claims (5)

  1. 被検体である半導体装置の試験部位に衝撃力を負荷して前記試験部位の強度を試験する半導体装置の試験装置において、
    垂直方向を前記衝撃力の負荷方向として前記被検体を固定するステージと、前記衝撃力の負荷方向に可動可能で、前記被検体の試験部位に前記負荷方向の一端を接触させるピストンと、前記衝撃力の負荷方向に自由落下して前記ピストンの前記負荷方向の他端に衝突する錘体とを有することを特徴とする半導体装置の試験装置。
  2. 前記錘体が鋼球であることを特徴とする請求項1に記載の半導体装置の試験装置。
  3. 前記被検体の試験部位が半導体装置のバンプ電極であることを特徴とする請求項1又は請求項2に記載の半導体装置の試験装置。
  4. 被検体である半導体装置の試験部位に衝撃力を負荷して前記試験部位の強度を試験する半導体装置の試験方法において、
    垂直方向を前記衝撃力の負荷方向として前記被検体をステージに固定し、前記衝撃力の負荷方向に可動可能なピストンの前記負荷方向の一端を、前記被検体の試験部位に接触させ、前記ピストンの前記負荷方向の直上に位置する錘体を解放して衝撃力の負荷方向に自由落下させ前記ピストンの他端に衝突させて、前記ピストンを介して錘体が被検体に衝撃力を負荷することを特徴とする半導体装置の試験方法。
  5. 半導体装置にバンプ電極を形成する工程を有する半導体装置の製造方法において、
    前記半導体装置には、検査用のバンプ電極を前記バンプ電極とともに作成する工程と、
    形成されたバンプ電極に衝撃力を負荷して、前記検査用のバンプ電極の接続強度を試験する工程とを有し、
    前記試験の結果が接続強度規格を満たしている場合には、良品として以降の工程に搬送し、規格を満たさなかった場合には、リフロー条件の変更等により、接続強度の改善を行なうことを特徴とする半導体装置の製造方法。
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JP2003270105A (ja) * 2002-03-14 2003-09-25 Hitachi Ltd 半導体装置接合部強度評価装置

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