JP2005161040A - 有害ハロゲン化合物の無害化方法 - Google Patents

有害ハロゲン化合物の無害化方法 Download PDF

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Abstract

【課題】 ダイオキシン類等の有害ハロゲン化合物の無害化を効率化し、焼却灰中のダイオキシン類の処理も効果的に実現する。
【解決手段】 有害ハロゲン化合物とアルコール類との混合溶液に金属カルシウムとともに、反応促進剤としての吸着剤、脱水剤、細粒化剤およびイオン化傾向剤のうちの1種以上を添加し攪拌することで無害化し、または、有害ハロゲン化合物とアルコール類との混合溶液に、超音波を照射して無害化し、または、焼却灰を酸の存在下に熱アルコール類により抽出し、抽出液に金属カルシウムを添加し攪拌することで焼却灰に含有されている有害ハロゲン化合物を無害化する。
【選択図】なし

Description

この出願の発明はダイオキシン類(ポリクロロジベンゾ−p−ジオキシン類、ポリクロロジベンゾフラン類、コプラナーポリクロロビフェニル類)に代表される有害ハロゲン化合物の無害化方法に関するものである。
ごみ焼却時に発生するダイオキシン類(塩素多置換ジベンゾオキシン類、ジベンゾフラン類、及びコプラナービフェニル類)による環境汚染が深刻な社会問題となっており、その発生抑制・除去・分解技術が、各焼却炉開発メーカーを中心に精力的に検討されている。そのなかで分解技術に関しては、確実なる処理が求められることから、「高温・高圧」を必要とする手法やナトリウムなどの危険な試薬を用いる過酷な条件での技術が実用化並びに検討されている。これらの技術は、必然的に高額な設備投資費や高コストな維持管理費を求められるため、今後、さらなる省エネルギー型分解技術の開発が切望されている。
たとえば、ダイオキシン類の分解について、これまでに知られている脱ハロゲン化方法としては、パラジウムなどの水素添加触媒を用いる方法、ナトリウムなどのアルカリ金属を用いる方法、水素化アルミニウムリチウムや水素化ホウ素ナトリウムなどの水素化物を用いる方法、焼却や溶融固化法に代表される加熱分解法、超臨界水を用いる方法、レーザーや電子線照射により分解する方法、バイオレメディエーション法、メカノケミカル法などがある。しかしながら、使用する触媒(金属)が高価であったり、無水条件あるいは高温高圧の条件を必要としたり、操作が煩雑であったり、処理効率(反応時間、脱クロロ化効率、処理量)が劣っていたりするため、簡便かつ環境に優しい還元方法としては極めて不満足であった。
このような状況において、この出願の発明者らは、アルコール中で有機塩素化合物を金属カルシウムで処理すると、還元的脱塩素化反応が容易に進行することを見出し、これを新しいダイオキシン類等の有害塩素化合物の無害化方法として提案している(特許文献1、2)。この方法によれば、たとえば、0.8%PCBs含有トランス油を室温下24時間処理すると、99.96%の効率で脱塩素化反応が進行し、更に加熱環流下では、より短時間(2時間以内)で脱塩素化が進行し、その効率も99.97%にまで向上する。また、室温下、ダイオキシン類含有ヘキサン溶液(22ng−TEQ/ml)を0.21ng−TEQ/mlまで除去することができる。
そしてまた、このアルコール中での金属カルシウムによる処理方法において、有機酸あるいはそのカルシウム塩を反応促進剤とする方法や、貴金属触媒を用いる方法も発明者によって提案されている(特許文献3)。
このような新たに提案されている方法によれば、従来の方法に比べて以下のように優れた利点がある。
(1)溶融固化法での高温(850℃以上)や超臨界水酸化法での超臨界状体(250atm,650℃)などの過酷な条件を必要としない。Ca/アルコール法は常温常圧あるいは加熱還流(80℃程度)下で高効率(99%以上)な脱塩素化反応が進行する。また、分解過程で二酸化炭素や腐食性の酸(塩素は塩化カルシウムとして回収)を全く排出しない。
(2)アルカリ金属触媒による分解法では350℃以上の高温を必要とし、また、その他の強力な還元剤である金属ナトリウムに比べ、金属カルシウムは空気中でほとんど劣化を受けず取り扱いが容易である。さらに水素源として、人体に悪影響の少ないエタノールを使用できる。副反応による新たな内分泌攪乱物質の疑いのある生成物が全く生じない。
(3)微生物処理法では、分解菌に対する毒性のため、高濃度・多置換のダイオキシン類処理に不向きである。そのため、UV分解法により低毒性のダイオキシン類へ変換する前処理を必要とする。また、処理時間にも長時間を要し、その間、分解条件を管理維持しなければならないなど克服すべき諸問題点が山積している。しかしながら、金属カルシウムを用いる反応では、高濃度ダイオキシン類も処理可能である。
特開2002−265391号公報 特願2002−231046号出願 特願2003−285606号出願
上記のようなこの出願の発明者によって提案されたアルコール中での金属カルシウム、更には反応促進剤としての有機酸またはその塩を用いてのダイオキシン類をはじめとする有害ハロゲン化合物の無害化方法については、さらに実用的に簡便なものとし、高効率化や省エネルギー化等を図るとともに、たとえば焼却灰等に含まれるダイオキシン類等の無害化法として適用するための方策を具体化することが求められていた。
そこで、この出願の発明は、以上のような課題を解決することを目的としている。
この出願の発明は、上記の課題を解決するものとして、第1には、有害ハロゲン化合物とアルコール類との混合溶液に、金属カルシウム、および、反応促進剤としての吸着剤、脱水剤、細粒化剤およびイオン化傾向剤のうちの1種以上を添加し攪拌することを特徴とする有害ハロゲン化合物の無害化方法を提供する。
そして、この方法についてこの出願の発明は、第2には、吸着剤が、水素吸着性の金属、合金および金属間化合物のうち1種以上、もしくは無機酸化物、およびカーボンのうちの1種以上、あるいはそれらの混合物または複合物の1種以上であることを特徴とする前記の有害ハロゲン化合物の無害化方法を、第3には、脱水剤が無機酸化物、カーボン、および酸無水物のうちの1種以上であることを特徴とする前記の有害ハロゲン化合物の無害化方法を、第4には、細粒化剤が無機酸化物のうちの1種以上であることを特徴とする前記の有害ハロゲン化合物の無害化方法を、第5には、イオン化傾向剤が遷移金属化合物のうちの1種以上であることを特徴とする前記の有害ハロゲン化合物の無害化方法を、第6には、アルコール類がエタノール、メタノールまたはその混合物であることを特徴とする前記の有害ハロゲン化合物の無害化方法を、それぞれ提供する。
また、この出願の発明は、第7には有害ハロゲン化合物とアルコール類との混合溶液に、超音波を照射することを特徴とする有害ハロゲン化合物の無害化方法を提供する。
そして、この方法についてこの出願の発明は、第8には有害ハロゲン化合物とアルコール類との混合溶液をカラムに連続通液し、超音波照射を該カラム内で行うことを特徴とする前記の有害ハロゲン化合物の無害化方法を、第9には、有害ハロゲン化合物が重金属含み、さらに重金属も同時に無害化することを特徴とする前記の有害ハロゲン化合物の無害化方法を、第10にはアルコール類がエタノール、メタノールまたはその混合物であることを特徴とする前記の有害ハロゲン化合物の無害化方法をそれぞれ提供する。
加えて、この出願の発明は、第11には焼却灰を酸の存在下に熱アルコール類により抽出し、抽出液に金属カルシウムを添加し攪拌することを特徴とする焼却灰に含有されている有害ハロゲン化合物の無害化方法を、第12には金属カルシウムとともに反応促進剤を添加することを特徴とする前記の有害ハロゲン化合物の無害化方法を提供する。
そして、この方法についてこの出願の発明は、第13には、焼却灰に酸溶液を添加し、次いで熱アルコール類により抽出することを特徴とする前記の有害ハロゲン化合物の無害化方法を、第14には、焼却灰を酸性熱アルコール類により抽出することを特徴とする前記の有害ハロゲン化合物の無害化方法を、第15には、焼却灰が飛灰であることを特徴とする前記の有害ハロゲン化合物の無害化方法をそれぞれ提供する。
さらに、この出願の発明は、第16には、有害ハロゲン化合物がハロゲン原子置換の芳香族化合物もしくは含酸素複素環化合物であることを特徴とする前記の有害ハロゲン化合物の無害化方法を、第17には有害ハロゲン化合物が次式
Figure 2005161040
(式中のXは塩素原子、臭素原子またはヨウ素原子を示し、n+mは1〜8のうちのいずれかの数を、a+bは1〜10のうちのいずれかの数を示す)
で表わされるもののいずれか1種以上であることを特徴とする前記の有害ハロゲン化合物の無害化方法を提供する。
上記のとおりのこの出願の発明によれば、アルコール中でのカルシウムによる有害ハロゲン化合物の無害化をより効率的に進められ、簡便な処理が可能となる。また、焼却灰中のダイオキシン類等の有害ハロゲン化合物の無害化も高効率で、簡便に可能とされる。またこの焼却灰の処理法においては、以下のような効果も実現されることになる。
すなわち、ダイオキシン類を抽出することで、処理飛灰の再利用が容易となる。飛灰中重金属も酸処理を行うため、除去できる。分解処理操作では非加熱であるので、装置の小型化が容易で、オンサイト処理可能となる。抽出溶媒にアルコール類のみを用いるので安全性が高い。抽出分解操作において、ダイオキシン類による2次汚染を防ぐ(ダイオキシン類ガス化など無い)ことができる。非加熱無害化処理は、少スペース、省エネルギーを可能にする。
この出願の発明は上記のような特徴をもつものであるが、以下にその実施の形態について説明する。
この出願の第1から第6の発明のアルコール類と金属カルシウムを用いる有害ハロゲン化合物の無害化方法は、発明者がすでに提案している方法を前提とし、これをさらに高効率化したものである。この方法においては、処理対象とするダイオキシン類等の有害ハロゲン化合物1000mg当たり、一般的には、金属カルシウムを、0.01〜10gの範囲の割合を目安として使用することができる。また、溶媒の上記アルコール類にはメタノール、エタノール、プロパノール類、ブタノール類などが使用されるが、エタノールが最も好ましい。
処理のための反応温度としては、一般に、室温(常温)、たとえば5℃〜25℃程度の範囲が選ばれるが、80℃にて攪拌、又は加熱還流の条件下であってもよい。
そして、カルシウムによる無害化処理に際しては、有害ハロゲン化合物とアルコール類との混合溶液に金属カルシウムとともに、反応促進剤としての吸着剤、脱水剤、細粒化剤およびイオン化傾向剤のうちの1種以上を添加し攪拌する。
この場合の吸着剤は、この出願の発明においては水素吸着性の物質を意味しており、このような物質としては水素吸着性の金属、合金および金属間化合物のうちの1種以上、もしくは無機酸化物およびカーボンのうちの1種以上あるいはそれらの混合物または複合物の1種以上であることが好適なものとして例示される。なお、ここでの金属、合金および金属間化合物については、貴金属元素もしくは貴金属元素により構成されるものは除外する。カーボンについては、炭素原子を含む単体もくしはその化合物であり、例えば、活性炭、カーボンブラック、グラファイトCa−炭素等など、その態様は限定されない。また、混合物は単体金属あるいは化合物などの複数の化学種が混合されたものを、複合物はさらにそれらの混合物に対して化学的処理を施したものを指す。
このような吸着剤としては、たとえば、Ni−Al合金、Co−Al合金、Fe−Al合金や、ゼオライト、モレキュラーシーブ(MS)、シリカ、アルミナ、ケイソウ土、活性炭、カーボンブラック、グラファイトCa−炭素等の各種の形状のものが例示される。
また、脱水剤は、無害化処理の系内から物理吸着(モレキュラーシーブ(MS)など)や化学反応によって水分子を除去するものであって、これらの性質をもつものとしては、無機酸化物、たとえばシリカ、モレキュラーシーブ(MS)や、酸無水物としての無水コハク酸、無水マレイン酸、無水フタル酸、無水酢酸等が例示される。
細粒化剤は、実質的には無害化のための反応には関与せずに、金属カルシウムとの衝突によりカルシウムを砕き、カルシウム表面を活性化する性質を有しているものであって、このような細粒化剤としては、無機酸化物、たとえばシリカ、石英粉、石英砂等が例示される。そして、イオン化傾向剤は、この出願の発明では、金属カルシウムとはイオン化傾向の異なる金属、あるいはイオンを意味しており、このようなイオン化傾向剤としては、Cu、Zn、Sn、Ti、Cd、Zr、V、Ta、Ni、Co、Fe等の貴金属を除く遷移金属の化合物の1種以上のものが好適なものとして例示される。たとえば銅(Cu)化合物としては次の各種のものが例示される。
塩化銅(II)(無水)、塩化銅(II)(2水和物)、フッ化銅(II)(2水和物)、グルコン酸銅(II)(2.5水和物)、硝酸銅(II) (3水和物)、臭化銅(II)、硫酸
銅(II)(5水和物)、硫酸銅(II)(無水)、蟻酸銅(II)(4水和物)、安息香酸銅(II)、酒石酸銅(II)(2水和物)、酢酸銅(II)(1水和物)、塩化銅(I)、臭化銅(I)、よう化銅(I)、ピロ燐酸銅(II)(3水和物)、水酸化銅(II)、クエン酸銅(II)(2.5水和物)、燐酸銅(n水和物)、酸化銅(I)、塩基性炭酸銅(II)、EDTA−Cu(II)、オレイン酸銅(II)、酸化銅(粉末)、アセチルアセトン銅(II)。
同様に、上記の各種の遷移金属の化合物がイオン化傾向剤として有効である。
以上のようなイオン化傾向剤は、脱水剤や細粒化剤と同様に、この出願の発明の脱ハロゲン化反応等による無害化処理における反応剤としてのカルシウムの表面を活性化するものと考えることができる。
また、以上のような反応促進剤は、通常、カルシウム金属に対し、0.05〜5倍量の範囲で使用することが考慮される。
そしてまた、この出願の第7から第10の発明においては、前記のとおり、超音波処理による有害ハロゲン化合物の無害化方法が提供される。
この方法における超音波処理操作は、第1から第6発明の通りの各種の添加剤等を含むアルコール類を溶媒として使用し、単に攪拌操作の代用として行うことができる。しかも、この方法においては、有害ハロゲン化合物の抽出操作として、添加剤等を含まない純粋なアルコール類を溶媒として用いることもできる。すなわち、前記の第1から第6発明における撹拌による有害ハロゲン化合物やそれを含む焼却灰等と溶媒との接触プロセスを、この方法では超音波のキャビテーション(微小気泡の生成と圧壊)に置き換えるが、このキャビテーションは高温高圧の環境を形成するため、この抽出プロセスにおいては、添加剤等が入っていない純粋なアルコール類での抽出操作が可能ある。このアルコール類としては、エタノール、メタノール、プロパノール、イソプロパノール等の低級アルコールの1種以上であってよく、なかでもエタノール、もしくはエタノールを主とするアルコール混合物が好適である。また、アルコール混合物としては、酸とアルコールの混合物を用いることができ、たとえば塩酸、硫酸などを用いることができる。好ましくは塩酸とアルコールの混合物を用いる。より好ましくは、実施例3に示すような溶媒通液カラム式では10wt%以上の、実施例4に示すようなバッチ式では5wt%以上の塩酸を含むアルコール混合物を用いる。
前述の超音波による被照射溶液内でのキャビテーションの発生は局所的で、かつ、寿命が微小時間であるため、その発熱が溶液全体に伝わらずに、局所的に過酷な環境を生じさせつつも、この方法の系全体では温和な条件による抽出処理を可能としている。
この方法において、照射される超音波に関しては、十分な無害化処理を実現できるものであれば、出力および周波数は限定されない。一般的に超音波は液相内に気泡が存在すると音圧が上がりにくくなりキャビテーション発生には不利な状況となることから、周波数としては、好ましくは45kHz程度の周波数を用いるが、45kHz程度の周波数を含むいくつかの周波数を切換えて照射することにより脱気効果を向上させる手法が採用することもできる。また、出力としては好ましくは300W以上である。
また、この方法においては、十分な無害化処理を実現できるものであれば、超音波の照射方法は限定されない。例えば、有害ハロゲン化合物を含む焼却灰などをアルコール溶媒に溶解・媒散して、混合溶液を超音波照射槽内でバッチ式に処理してもよいし、焼却灰等の有害ハロゲン化合物を含む物質をカラムに充填し、連続的にアルコール溶媒を通液して抽出処理を行ってもよい。
カラムによる抽出処理では、有害ハロゲン化合物に抽出溶媒の混合溶液を連続的に流通させることを特徴とする方式であって、例えばカラム壁面にネジの溝のような細工を施して接触面積を増大させ、壁面から超音波を照射する。この場合、好ましくはカラムを回転させ、ネジの溝に沿って焼却灰等の有害ハロゲン化合物を含む汚染物質を移動攪拌させ、有害ハロゲン化合物を抽出する。カラムの各種パラメータおよび設計、被処理混合溶液の流通速度や流量、処理温度については、試験のうえ、適宜決定することができる。より好ましくは、後述の実施例に示すように試験を行い、カラムに応じて最適な周波数、出力強度、固液比などを決定する。処理温度については、高温条件では溶媒の蒸気圧が高く超音波によるキャビテーションを阻害するため、温度上昇をおさえ溶液内に気泡が発生しにくい条件である低温条件または室温が好ましい。また、超音波照射による抽出溶媒の温度上昇を抑制するためには、カラムを水などの溶液に浸漬し、超音波照射槽内で超音波処理することが特に好ましい。
このようなカラムによる方法では、有害ハロゲン化合物の抽出操作が可能であるが、アルコール溶媒に抽出された有害ハロゲン化合物、第1から第6発明の通りの各種の添加剤等を添加し、あるいは定法によって有害ハロゲン化合物を分解処理することができる。溶媒のアルコール類は、蒸留し、溶媒として再循環使用することが可能である。
また、この出願の発明による超音波処理では、有害ハロゲン化合物の抽出に加えて、重金属類が同時抽出も可能とする。超音波によるキャビテーションにより局所的に過酷条件を発生させ、アルコール溶媒への重金属溶出が促進されると予想されるが、抽出された重金属はキレート剤などを添加して、あるいは予め溶媒にキレート剤を共存させて定法によって処理することができる。重金属としては、例えば、産業廃棄物の溶出試験の対象となるアルキル水銀、カドミウム、鉛、六価クロム、砒素などの重金属およびその化合物である。
さらにまた、この出願の第11から第16の発明においては、前記のとおり、焼却灰を酸の存在下に熱アルコール類により抽出し、抽出液に金属カルシウムを添加し攪拌することを特徴とする焼却灰に含有されている有害ハロゲン化合物の無害化方法が提供される。
この方法においては、焼却灰に酸溶液を添加し、次いで熱アルコール類により抽出してもよいし、あるいは焼却灰を酸性熱アルコール類により抽出してもよい。アルコール類としては、エタノール、メタノール、プロパノール、イソプロパノール等の低級アルコールの1種以上であってよく、なかでもエタノール、もしくはエタノールを主とするアルコール混合物が好適である。また、トルエン、ベンゼン等の芳香族炭化水素とエタノール等のアルコールとを併用してもよい。
熱アルコールによる抽出温度は、使用するアルコールによって選定することができ、一般的には、50℃以上100℃以下程度の範囲とすることが好適である。なかでもエタノールの場合には70℃〜80℃の範囲とすることが考慮される。
このようなアルコール類による熱抽出に際して用いられる酸としては、無機酸、あるいは有機酸のうちから選択してよいが、簡便、かつ効率的には、たとえば塩酸、硫酸が具体的に例示される。その使用量としては、一般的には、焼却灰1g当り、約1.5〜2.0mlの濃塩酸の割合が考慮される。
抽出液については、これに含有されているダイオキシン類等の有害ハロゲン化合物の処理を、アルコール類と金属カルシウムを用いて行うことになる。
この方法においては、金属カルシウムとともに反応促進剤を添加してもよく、反応促進剤としては、上記の第1から第6の発明のような各種のものをはじめ、また、発明者がすでに提案している有機酸やそのカルシウム等の塩、あるいは貴金属触媒を用いてもよい。たとえばフマル酸やフマル酸カルシウム塩、ロジウム−炭素触媒、白金−炭素触媒等である。
処理対象としての焼却灰は、この出願の発明によれば飛灰であってもよく、このものを効率的、効果的に抽出無害化することが可能になる。
そして、この出願の以上のとおりの発明では、第16および第17の発明のように、無害化のための対象物としての有害ハロゲン化合物は、生物、特にヒトに対して有害なものとされている各種の有機ハロゲン化合物である。たとえばハロゲン原子置換の芳香族化合物もしくは複素環化合物のうちの各種のものである。
具体的には、たとえば、前記の一般的に示された化合物のうちの1種以上であってよい。
さらに具体的には、従来よりその分解、除去が課題とされてきているダイオキシン類:DXNsがその対象となる。たとえば、次式で表わされる有害塩素化合物である。
Figure 2005161040
そこで以下に実施例を示し、さらに詳しく説明する。もちろん以下の例によって発明が限定されることはない。
<実施例1> 金属カルシウムおよび反応促進剤によるダイオキシン類の抽出
PCBsのモデル化合物としての4−クロロジフェニルを対象化合物として、脱塩素化無害化処理を行った。反応促進剤(Additive)として各種のものを用いた。その結果を示したものが表1である。反応促進剤が無添加の場合、未反応の4−クロロジエニル(1)の割合は12モル%で、A群への転化83モル%、B群への転化3モル%の結果であった。これに対し、表1に示したように、反応促進剤としての銅イオン(銅化合物添加)、酸無水物(無水コハク酸)、MS(モレキュラーシーブ)、石英砂(0.2g添加)、Ni−Al合金、活性炭、カーボンブラック、さらには33%Ca―炭素を添加する場合、極めて優れた脱塩素化反応が実現された。
たとえばこのような結果から、カルシウム金属の活性化とその維持において、イオン化傾向剤、脱水剤、細粒化剤、あるいは吸着剤のうちの各種のものが有害ハロゲン化合物のアルコールとカルシウム金属による無害化処理の反応促進のために有効であることが確認された。
Figure 2005161040
<実施例2> 酸と熱アルコールによるダイオキシン類の抽出
ダイオキシン類の飛灰からの抽出効率を検討した。抽出溶媒には、120mlのエタノール及びエタノール/トルエン(50v/50v)を用いた。抽出は室温において行った。抽出装置はソックスレー型抽出器、抽出温度は常温である。その結果を表2に示した。
Figure 2005161040
抽出効率を向上させるために、飛灰に2mlの濃塩酸を混合し、1時間攪拌した。その後、抽出を行った。その結果を表3に示した。
この表3には、比較のために、約70℃〜80℃において蒸気と熱液滴で抽出した温浸の場合の結果も示している。
なお、熱ソックスレーによる抽出は、約70℃〜80℃において行った。また、測定は、公定法に基づく前処理+Q−MS分析による簡易分析法によって行った。
Figure 2005161040
エタノールを抽出溶媒とした場合、抽出時間は20時間以内で平衡に達している。CDD抽出率/CDF抽出率には差は認められない。酸処理と熱エタノールの利用は、抽出率の向上に大きな効果をもたらした(89.7→97.5%)。処理前の飛灰では63,000pg−TEQ/gであったが、処理後には最高で1,600pg−TEQ/gまで、有害ダイオキシン類の総量を低下させることに成功した。
なお、処理によって、内分泌攪乱物質の疑いのある新たな副生物などは認められなかった。
また、表2および表3におけるダイオキシン類(DXNs)異性体の表示は、次の表4のものを示している。
Figure 2005161040
そして、上記においてエタノールに抽出された有害ダイオキシン類については、金属カルシウムを添加して攪拌することによりその98%が分解処理され、さらに実施例1のように反応促進剤を添加して攪拌する場合には99%以上が分解処理されることが確認された。

<実施例3> 超音波照射によるダイオキシン類抽出(1)
カラムを用いた超音波照射による飛灰からのダイオキシン類(DXNs)の抽出を検討した。飛灰は焼却場からの実サンプルを用いた。サンプル飛灰のDXNs濃度は7,800pg−TEQ/g(DXNs簡易GC−MS分析による分析値)、平均粒度分布は4.12μm(粉末X線回折による組成評価後、レーザー法による粒度測定による分析値)であった。該飛灰10g(固液比:10g/13ml)をカラム(直径1.2×長さ15cm、HLC−MM型:柴田株式会社製)に充填し、0.1μm径のフィルターをカラム両端に装着し、アルコール溶媒の送液系に接続し、図1の通り超音波照射槽の水中に浸漬した。超音波照射装置は本多電子株式会社製のW−118型を使用した。以下の実施例においては特段の記載のない場合は、上記の飛灰充填カラムによる超音波照射系を使用した。
(i)超音波照射によるDXNs抽出効果の評価
超音波照射によるDXNs抽出効果を検討した。前記の系において、図1の矢印の方向に純エタノールを5ml/分、60分間300ml送液し、同時に、常温で超音波によるDXNsの抽出効率に与える影響を評価した。超音波照射方法は非照射、および、周波数を28、45、100kHzを1分間ごとに連続切換して600Wで照射するマルチ照射(以下「マルチ照射」と記載する場合はこの態様の超音波照射方法を行うことを指すものとする)を用いた。非照射条件では、処理飛灰のDXNs濃度は変化せず、抽出率は0%であった。いっぽう、マルチ照射の場合は、処理飛灰のDXNs濃度は1,700pg−TEQ/gまで減少し、抽出率は78.2%であった。このように超音波の照射によりエタノール溶媒へのDXNs抽出効果が認められた。
(ii)温度によるDXNs抽出効果の評価
温度によるDXNs抽出効果を検討した。前記の系において、それぞれ60℃および常温でマルチ照射を行いながら、純エタノールを1ml/分(送液時間1時間、流量60ml)送液し、超音波照射時の温度の影響を評価した。その結果、60℃に加温した場合、処理飛灰のDXNs濃度は4,700pg−TEQ/g(抽出率39.7%)であるのに対し、常温の場合、処理飛灰のDXNs濃度は2,900pg−TEQ/g(抽出率62.8%)であった。超音波照射時においては、加温を行わない常温での処理の方がDXNsの抽出効果が高いと認められた。
さらに、超音波非照射時の温度の影響を検討するため、前記の系において、60℃で純エタノールを5ml/分、60分間300ml送液したところ、処理飛灰のDXNs濃度は5,700pg−TEQ/g(抽出率26.9%)に減少した。先の常温での超音波非照射時の検討とあわせ、加温による抽出向上効果より、超音波照射による抽出向上効果が高いことが示唆された。
(iii) 流量および流速によるDXNs抽出効果の評価
DXNs抽出に与える流量および流速の効果を検討した。前記の系において、常温でマルチ照射を行いながら、純エタノールを1ml/分で送液し、流量(送液時間)を、それぞれ30ml(0.5時間)、60ml(1時間)、および、300ml(5時間)設定し、処理を行った。その結果、処理飛灰のDXNs濃度はそれぞれ、30mlの場合に4,200pg−TEQ/g(抽出率46.1%)、60mlの場合に2,900pg−TEQ/g(抽出率62.8%)、および、300mlの場合に420pg−TEQ/g(抽出率94.6%)となり、流量が多いほどDXNs抽出効果が高いことが明らかとなった。
さらに流速の影響を検討するため、最大抽出率となった流量300mlの場合について、前記の系において、流速を5ml/分(送液時間1時間)として、常温でマルチ照射を行った。その結果、処理飛灰のDXNs濃度は1,700pg−TEQ/g(抽出率78.2%)であった。したがって、流速は遅く、かつ、流量は多く設定することが効果的であるが、被処理飛灰への実質的な超音波照射効率(照射エネルギー×照射時間)を高めるように設定することが好ましいと考えられる。
(iv) 超音波周波数によるDXNs抽出効果の評価
超音波周波数の検討を行った。前記の系において、流量300ml、流速を5ml/分(送液時間1時間)として、常温でそれぞれ、マルチ照射、28kHz単一周波数照射、および、45kHz単一周波数照射を行った。超音波の出力はいずれも600Wであった。その結果、処理飛灰のDXNs濃度はそれぞれ、1,700pg−TEQ/g(抽出率78.2%)、5,300pg−TEQ/g(抽出率32.1%)、および、1,400pg−TEQ/g(抽出率82.1%)であった。超音波照射には、先に述べたように撹拌とキャビテーションによる物質収支の向上の効果が期待できる。目視によれば、28kHz及び45kHzの単一周波数での照射で飛灰の撹拌効果が大きいようである。他方、キャビテーションの効果は通常45kHz付近で最大である。この系においても、45kHzとその周波数を含むマルチ照射が、DXNs抽出に効果的であると認められた。
(v) アルコール溶媒の種類によるDXNs抽出効果の評価
アルコール溶媒の溶媒の種類の検討を行った。前記の系において、常温でマルチ照射しながら、純メタノールを1ml/分で300ml(5時間)送液したところ、処理飛灰のDXNs濃度は1,200pg−TEQ/g(抽出率84.6%)であった。同条件の純エタノールの場合、前記(iii)に記載の通り420pg−TEQ/g(抽出率94.6%)であり、アルコール溶媒としてはエタノールが優れていると認められる。これは、蒸気圧がメタノールよりエタノールの方が低く、より効率の良いキャビテーションが実現できるものと考えられる。
(vi) アルコール溶媒への酸添加によるDXNs抽出効果の評価
酸性エタノール抽出について検討を加えるため、前記の系において、0%、1%、5%、および、10%塩酸エタノール溶液を用い、それぞれ、流量300ml、流速を5ml/分(送液時間1時間)として、同様に常温でマルチ照射を行った。その結果、処理飛灰のDXNs抽出率は、0%(純エタノール)では78.2%、1%塩酸エタノールでは75.6%、5%塩酸エタノールでは70.5%、10%塩酸エタノールでは88.5%であった。10%という適当な高濃度の酸を用いる場合は酸による抽出率の向上が認められた。低濃度の酸では、飛灰表面の酸化膜を除去し内部のDXNsを溶媒に暴露するような反応性が低いこと、また、酸の添加によりアルコール溶媒中の水分含量が増加しDXNsは抽出が阻害されることから、低濃度の酸ではDXNsの抽出率が低下したと考えられる。いっぽう、ある程度の酸濃度以上になると、表面の酸化皮膜除去が進み、DXNs抽出が促進されると考えられる。従って、適当な濃度の酸アルコール溶媒を用いることによりさらなる抽出率の向上が期待される。

(vii)DXNsの超音波抽出に対する最適固液比の検討
DXNsの超音波抽出に対する最適固液比を検討した。前記の系において、カラム(直径1.2×長さ15cm)に充填する飛灰の量を変え、DXNsの超音波抽出に対する最適固液比を検討した。固液比はそれぞれ、5g/16ml、10g/13ml、および、18g/9mlとし、流量300ml、流速を5ml/分(送液時間1時間)として、常温で同様にマルチ照射を行った。その結果、処理飛灰のDXNs濃度はそれぞれ、1,300pg−TEQ/g(抽出率83.3%)、1,400pg−TEQ/g(抽出率82.1%)、および、2,900pg−TEQ/g(抽出率62.8%)であった。これより、固体量がある程度以上に大きくなると、このカラムについては18g以上になると、DXNs抽出率の低下が認められた。

<実施例4> 超音波照射によるダイオキシン類抽出(2)
バッチ式による超音波照射による飛灰からのダイオキシン類の抽出を検討した。
(i)超音波照射時間によるDXNs抽出効果の評価
超音波照射装置の内槽(縦370mm×横250mm×深さ250mm、本多電子株式会社製W−118型)に、実施例3に用いたものと同一の飛灰サンプル30gを直接投入し、アルコール溶媒として純エタノール9Lを加え、超音波照射時間によるDXNs抽出効果を評価した。実施例3と同様に600Wでマルチ照射を行ったところ、60分間の照射で処理飛灰のDXNs抽出率は47.4%、30分間の照射でDXNs抽出率は44.9%であった。超音波照射の時間による抽出率への影響が低いこと、また、カラム式に比較して抽出率が低いことの原因としては、超音波照射停止後の浴槽内における、処理飛灰へのDXNsの再吸着が考えられる。
(ii)アルコール溶媒の用量および交換によるDXNs抽出効果の評価
前記と同様の構成で、バッチ処理で純エタノール1Lを加え30分間の超音波照射を行い、さらに処理飛灰をフィルターろ過し、純エタノール1Lを加え30分間の超音波照射を行い、これを3回繰り返した。その結果、最終処理飛灰のDXNs抽出率は60.3%であった。
これより、短時間の照射を繰り返しながら溶媒の交換を繰り返すことにより、一般の希釈系と同様に抽出率を向上させることができるものと考えられる。

<実施例5> 超音波照射によるダイオキシン類と重金属の同時抽出
超音波照射によるDXNsと重金属の同時抽出を検討した。超音波照射系は実施例3においてDXNsの抽出率が最大となった(iii)と同様の系とした。すなわち、カラム(直径1.2×長さ15cm)を用い、飛灰サンプル10g(固液比:10g/13ml)を充填し、常温で600Wでのマルチ照射を行いながら、純エタノールを流速1ml/分(送液時間5時間、流量300ml)で送液し、DXNs抽出処理を行った。
超音波処理前の飛灰サンプル、および、DXNs抽出処理後の飛灰サンプル、それぞれについて各種の重金属の溶出量を環境庁昭和48年告示第13号に準拠して試験し、その結果を表5に示した。カドミウムの場合、超音波抽出処理により、埋立処理の環境基準値(0.3mg/l)の1/10以下までその値が減少した。
Figure 2005161040
このように、この出願の発明の超音波照射によるDXNs抽出操作においては、各種重金属についても同時にアルコール溶媒に抽出されることが確認された。
以上詳しく説明したとおり、この出願の発明によってダイオキシン類をはじめとする有害ハロゲン化合物の無害化方法として、さらに実用的に簡便なものとし、高効率化や省エネルギー化等を図るとともに、焼却灰等に含まれるダイオキシン類等の無害化法として適用するための方策が具体化される。
実施例3におけるカラム式超音波照射装置の模式図を示した図である。

Claims (17)

  1. 有害ハロゲン化合物とアルコール類との混合溶液に、金属カルシウム、および、反応促進剤としての吸着剤、脱水剤、細粒化剤およびイオン化傾向剤のうちの1種以上を添加し攪拌することを特徴とする有害ハロゲン化合物の無害化方法。
  2. 吸着剤が、水素吸着性の金属、合金および金属間化合物のうち1種以上、もしくは無機酸化物、およびカーボンのうちの1種以上、あるいはそれらの混合物または複合物の1種以上であることを特徴とする請求項1記載の有害ハロゲン化合物の無害化方法。
  3. 脱水剤が無機酸化物、カーボン、および酸無水物のうちの1種以上であることを特徴とする請求項1または2記載の有害ハロゲン化合物の無害化方法。
  4. 細粒化剤が無機酸化物のうちの1種以上であることを特徴とする請求項1ないし3のいずれか一項記載の有害ハロゲン化合物の無害化方法。
  5. イオン化傾向剤が遷移金属化合物のうちの1種以上であることを特徴とする請求項1ないし4のいずれか一項記載の有害ハロゲン化合物の無害化方法。
  6. アルコール類がエタノール、メタノールまたはその混合物であることを特徴とする請求項1ないし5のいずれか一項記載の有害ハロゲン化合物の無害化方法。
  7. 有害ハロゲン化合物とアルコール類との混合溶液に、超音波を照射することを特徴とする有害ハロゲン化合物の無害化方法。
  8. 有害ハロゲン化合物とアルコール類との混合溶液をカラムに連続通液し、超音波照射を該カラム内で行うことを特徴とする請求項7記載の有害ハロゲン化合物の無害化方法。
  9. 有害ハロゲン化合物が重金属含み、さらに重金属も同時に無害化することを特徴とする請求項7または8記載の有害ハロゲン化合物の無害化方法。
  10. アルコール類がエタノール、メタノールまたはその混合物であることを特徴とする請求項7ないし9のいずれか一項記載の有害ハロゲン化合物の無害化方法。
  11. 焼却灰を酸の存在下に熱アルコール類により抽出し、抽出液に金属カルシウムを添加し攪拌することを特徴とする焼却灰に含有されている有害ハロゲン化合物の無害化方法。
  12. 金属カルシウムとともに反応促進剤を添加することを特徴とする請求項11記載の有害ハロゲン化合物の無害化方法。
  13. 焼却灰に酸溶液を添加し、次いで熱アルコール類により抽出することを特徴とする請求項11または12記載の有害ハロゲン化合物の無害化方法。
  14. 焼却灰を酸性熱アルコール類により抽出することを特徴とする請求項11または12記載の有害ハロゲン化合物の無害化方法。
  15. 焼却灰が飛灰であることを特徴とする請求項11ないし14のいずれか一項記載の有害ハロゲン化合物の無害化方法。
  16. 有害ハロゲン化合物がハロゲン原子置換の芳香族化合物もしくは含酸素複素環化合物であることを特徴とする請求項1ないし15のいずれか一項記載の有害ハロゲン化合物の無害化方法。
  17. 有害ハロゲン化合物が次式
    Figure 2005161040
    (式中のXは塩素原子、臭素原子またはヨウ素原子を示し、n+mは1〜8のうちのいずれかの数を、a+bは1〜10のうちのいずれかの数を示す)
    で表わされるもののいずれか1種以上であることを特徴とする請求項16記載の有害ハロゲン化合物の無害化方法。
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