JP2005159023A - Coil device and switching power supply module - Google Patents
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Abstract
Description
本発明は、トランスやインダクタ等として機能するコイル装置およびそのコイル装置を利用して構成されたスイッチング電源モジュールに関するものである。 The present invention relates to a coil device that functions as a transformer, an inductor, and the like, and a switching power supply module configured by using the coil device.
図8(a)にはコイル装置の一例が分解状態で模式的に示され、図8(b)には図8(a)に示されるコイル装置を前方側から見た状態が模式的に示され、図8(c)には図8(a)に示されるコイル装置を右側から見た状態が模式的に示されている。 FIG. 8A schematically shows an example of a coil device in an exploded state, and FIG. 8B schematically shows a state of the coil device shown in FIG. 8A viewed from the front side. FIG. 8C schematically shows a state where the coil device shown in FIG. 8A is viewed from the right side.
このコイル装置1は特許文献1(特開2002-246236号公報)に記載されているものであり、当該コイル装置1は、スイッチング電源回路等の電気回路に組み込まれてトランスやインダクタ等として機能できるものである。コイル装置1は、回路基板2と、この回路基板2に形成されたコイルパターン3と、このコイルパターン3の少なくとも一部分を回路基板2の表裏両側から挟み込む形態でコイルパターン3に装備される一対のコア部材4(4a,4b)と、回路基板2のコイルパターン形成領域に設けられ一対のコア部材4a,4bの一方側(図示の例ではコア部材4b)に設けられているコア足5を挿通させるためのコア足挿通用貫通孔6と、このコア足挿通用貫通孔6を利用して一対のコア部材4a,4bを組み合わせて保持するコア組み合わせ部材7とを有して構成されている。
This
図8のコイル装置1では、コア部材4aはI型のコア部材であり、コア部材4bはE型のコア部材である。I型のコア部材4aは回路基板2の表面側に配置され、E型のコア部材4bは回路基板2の裏面側に配置され、E型のコア部材4bに設けられている3本のコア足5(5a,5b,5c)がそれぞれ対応するコア足挿通用貫通孔6(6a,6b,6c)に回路基板2の裏面側から挿通され、当該コア足5a,5b,5cの先端面とI型のコア部材4aとが当接して閉磁路を構成した状態で、一対のコア部材4a,4bはコア組み合わせ部材7によって組み合わされる。
In the
コア組み合わせ部材7は、表面側カバー部材10と、裏面側カバー部材11とを有して構成されている。表面側カバー部材10は、基面部10baと、この基面部10baの左右両側にそれぞれ立設されている脚部10R,10Lとを有して構成されている。また、裏面側カバー部材11も同様に、基面部11baと、この基面部11baの左右両側にそれぞれ立設されている脚部11R,11Lとを有して構成されている。
The
表面側カバー部材10と裏面側カバー部材11は、それぞれの基面部10ba,11ba間で一対のコア部材4a,4bを表裏両側から挟み込み脚部10R,11R、脚部10L,11Lを互いに嵌合させて一対のコア部材4a,4bを挟持している。図示の例では、表面側カバー部材10の脚部10R,10Lと裏面側カバー部材11の脚部11R,11Lとは、脚部11R,11Lを脚部10R,10Lよりも内側にして嵌合され、外側の脚部10R,10Lには、それぞれ、開口部12が形成され、内側の脚部11R,11Lには、それぞれ、その開口部12に対応させて外向きに突出した突出部13が形成されている。脚部11R,11Lの突出部13を脚部10R,10Lの開口部12に嵌め合わせて突出部13を開口部12の端縁に係止させることで、表面側カバー部材10と裏面側カバー部材11の脚部の嵌合状態が抜け止めされる。
The front surface
また、表面側カバー部材10の基面部10baの前後の両端部には、それぞれ、コア部材4aを係止させて表面側カバー部材10に対するコア部材4aの前後方向の位置を規制する係止部14が設けられている。さらに、裏面側カバー部材11にも同様に、基面部11baの前後の両端部には、それぞれ、コア部材4bを係止させて裏面側カバー部材11に対するコア部材4bの前後方向の位置を規制する係止部15が設けられている。
Further, at both front and rear ends of the base surface portion 10ba of the front surface
ところで、コイル装置1のインダクタンス特性を向上させるためには、コア部材4aと、コア部材4bのコア足5の先端面とは、隙間無く密着していることが望ましい。しかしながら、コア部材4a,4bは例えばフェライト等の磁性材料により構成されており、コア部材4aと、コア部材4bのコア足5の先端面とが互いに当接し合う当接面(接合面)は粗面である。また、コア部材4aと、コア部材4bのコア足5の先端面との間にゴミなどが入り込むことがある。このような、コア部材4a,4bの当接面が粗面であることや、当接面間にゴミが入り込むことなどに起因して、コア部材4a,4bの当接状態(接合状態)が悪化することがあり、これに因り、コア部材4a,4bを通る磁束に悪影響が及んでコイル装置1のインダクタンス値が低下し、場合によっては、コイル装置1は不良となってしまうことがある。
By the way, in order to improve the inductance characteristics of the
このため、一対のコア部材4a,4bをコア組み合わせ部材7によって組み合わせて回路基板2に装着した後に、コア部材4a,4bを例えば相対的に前後方向に摺動移動させて、コア部材4aと、コア部材4bのコア足5の先端面とを擦り合わせる作業が行われることがある。このコアの擦り合わせ作業により、コア部材4aと、コア部材4bのコア足5の先端面とが互いに研磨されて表面粗さを改善でき、また、コア部材4aと、コア部材4bのコア足5の先端面との間のゴミを除去できて、コア部材4aと、コア部材4bのコア足5の先端面との密着性(接合状態)を向上させることができる。これにより、コイル装置1のインダクタンス値が改善されて、コイル装置1の歩留まり悪化を抑制することができる。
For this reason, after the pair of
図8に示される構成では、コア組み合わせ部材7は、表面側カバー部材10と裏面側カバー部材11という2つの部品を有して構成されているので、部品材料費が高いという問題があった。また、コア部材4a,4bが設計変更されたときには、その変更後のコア部材4a,4bに合うように表面側カバー部材10と裏面側カバー部材11を作製することとなり、それら表面側カバー部材10と裏面側カバー部材11をそれぞれ作製するための新たな金型を2種類用意しなければならず、金型の材料費・製造費を多く要するという問題が発生する。
In the configuration shown in FIG. 8, the
本発明は上記課題を解決するために成されたものであり、その目的は、一対のコア部材をコア組み合わせ部材により組み合わせて保持させた状態でコア部材の擦り合わせを可能にして歩留まり向上を図りながら、コア組み合わせ部材の材料コストの低下、および、そのコア組み合わせ部材を作製するための金型の材料費・製造費の低下を図ることができるコイル装置およびそのコイル装置を利用したスイッチング電源モジュールを提供することにある。 The present invention has been made to solve the above-mentioned problems, and its purpose is to improve the yield by enabling the core members to be rubbed together in a state where the pair of core members are held in combination by the core combination members. However, a coil device capable of reducing the material cost of the core combination member and the material cost and manufacturing cost of the mold for producing the core combination member, and a switching power supply module using the coil device It is to provide.
上記目的を達成するために、この発明は次に示す構成をもって前記課題を解決するための手段としている。すなわち、この発明のコイル装置は、回路基板に形成されているコイルパターンと、このコイルパターンの少なくとも一部分を回路基板の表裏両側から挟み込む形態でコイルパターンに装備される一対のコア部材と、回路基板のコイルパターン形成領域に設けられ前記一対のコア部材の一方側に設けられているコア足を挿通させるためのコア足挿通用貫通孔と、このコア足挿通用貫通孔を利用して前記一対のコア部材を組み合わせて保持するコア組み合わせ部材とを有するコイル装置であって、コア組み合わせ部材により組み合わされて保持されている一対のコア部材のうちの一方側は、そのコア足が前記回路基板のコア足挿通用貫通孔に挿通されて前後方向の位置が規制されている位置規制側のコア部材と成し、他方側のコア部材は、回路基板の基板面に沿って前後方向に変位可能な変位側のコア部材と成しており、コア組み合わせ部材は、一対のコア部材に回路基板の表裏方向の押圧力を加える基面部と、この基面部に立設され位置規制側のコア部材のコア足に添わせてコア足挿通用貫通孔に挿通される脚部と、この脚部の先端部に設けられ基面部から押圧力が加えられているコア部材を係止して基面部との間に一対のコア部材を挟持する爪部と、変位側のコア部材を前後の両側位置で係止するための係止部とを備え、コア組み合わせ部材の脚部には、回路基板に対して前後方向に変位した際にコア足挿通用貫通孔の内壁面に当接する部位に逃げ用の切除部が形成されており、コア組み合わせ部材は変位側のコア部材と一体的に回路基板に対して前後方向に変位して変位側のコア部材を位置規制側のコア部材に対して摺動移動させて変位側のコア部材と位置規制側のコア部材との当接部位の擦り合わせを可能にした構成であることを特徴としている。 In order to achieve the above object, the present invention has the following configuration as means for solving the above problems. That is, the coil device of the present invention includes a coil pattern formed on a circuit board, a pair of core members mounted on the coil pattern in a form in which at least a part of the coil pattern is sandwiched from both front and back sides of the circuit board, and a circuit board A core foot insertion through-hole for inserting a core foot provided in one side of the pair of core members provided in the coil pattern formation region of the pair of core members, and using the core foot insertion through-hole. A coil device having a core combination member that holds the core members in combination, wherein one side of the pair of core members held in combination by the core combination members has a core foot that is a core of the circuit board. The core member on the position restriction side is inserted into the through hole for foot insertion and the position in the front-rear direction is restricted, and the core member on the other side is a circuit. A core member on the displacement side that can be displaced in the front-rear direction along the board surface of the plate. The core combination member includes a base surface portion that applies a pressing force in the front and back direction of the circuit board to the pair of core members, A leg portion that is erected on the surface portion and is inserted into the core foot insertion through-hole along the core foot of the core member on the position regulating side, and a pressing force is applied from the base surface portion provided at the distal end portion of the leg portion. A claw portion that holds a pair of core members between the base surface portion by locking the core member and a locking portion for locking the core member on the displacement side at both front and rear positions. The leg portion of the member has a cut-out portion for escaping at a portion that contacts the inner wall surface of the through hole for inserting the core foot when displaced in the front-rear direction with respect to the circuit board. Displacement in the front-rear direction relative to the circuit board integrally with the core member of the It is characterized in that the member to the core member of the position regulating side is possible with the structures of the rubbing alignment of the contact portion between the position restricting side of the core member and the displacement side of the core member is slid moved.
また、この発明のスイッチング電源モジュールは、コイルを有するスイッチング電源回路が形成されている回路基板を備えたスイッチング電源モジュールであって、この発明において特徴的な構成を持つコイル装置の回路基板には、コイル装置のコイルパターンとコア部材を有するコイルが組み込まれたスイッチング電源回路が構成されており、コイル装置の回路基板が、スイッチング電源モジュールの回路基板として機能していることを特徴としている。 Further, the switching power supply module of the present invention is a switching power supply module including a circuit board on which a switching power supply circuit having a coil is formed, and the circuit board of the coil device having a characteristic configuration in the present invention includes: A switching power supply circuit in which a coil pattern of a coil device and a coil having a core member are incorporated is configured, and the circuit board of the coil device functions as a circuit board of a switching power supply module.
この発明によれば、コア組み合わせ部材は、基面部と、この基面部に立設される脚部と、この脚部の先端部に設けられる爪部とを有し、基面部と爪部との間で一対のコア部材を挟持して組み合わせ保持する構成と成している。つまり、この発明では、コア組み合わせ部材は、1つの部品でもって一対のコア部材を組み合わせて保持する構成と成している。このため、表面側カバー部材と裏面側カバー部材という2つの部品を有するタイプのコア組み合わせ部材に比べて、この発明におけるコア組み合わせ部材は、部品が1つで済む分、材料コストを削減することができる。また、この発明におけるコア組み合わせ部材は単純な構造でもって一対のコア部材を挟持して組み合わせ保持することができるので、コア組み合わせ部材の製造が容易となり、製造コストを低下させることができる。 According to this invention, the core combination member has a base surface portion, a leg portion standing on the base surface portion, and a claw portion provided on a tip portion of the leg portion, and the base surface portion and the claw portion A pair of core members are sandwiched between and held in combination. In other words, in the present invention, the core combination member is configured to hold a pair of core members in combination with a single component. For this reason, compared with the core combination member of the type which has two parts, a front surface side cover member and a back surface side cover member, the core combination member in this invention can reduce material cost only by one component. it can. In addition, since the core combination member according to the present invention has a simple structure and can hold the pair of core members in combination, the core combination member can be easily manufactured and the manufacturing cost can be reduced.
さらに、この発明では、コア組み合わせ部材を製造するための金型は1種類用意するだけでよいので、表面側カバー部材と裏面側カバー部材という2つの部品を有するタイプのコア組み合わせ部材のように2種類の金型を用意しなければならない場合に比べて、金型の材料費および製造費を減少させることができる。 Furthermore, in this invention, since only one type of mold for manufacturing the core combination member needs to be prepared, two types of core combination members having two parts, a front surface side cover member and a back surface side cover member, are used. Compared to the case where different types of molds must be prepared, the material cost and manufacturing cost of the molds can be reduced.
上記のように、この発明の構成では、コア組み合わせ部材に関わるコストの低下を図ることができるので、コイル装置やこれを用いたスイッチング電源モジュールの価格低下を図ることができる。 As described above, in the configuration of the present invention, the cost associated with the core combination member can be reduced, so that the price of the coil device and the switching power supply module using the coil device can be reduced.
また、この発明では、コア組み合わせ部材の脚部には逃げ用の切除部が形成されているので、脚部はコア足挿通用貫通孔の内部で前後方向に移動することが可能である。さらに、コア組み合わせ部材には変位側のコア部材を前後の両側位置で係止する係止部が設けられているので、コア組み合わせ部材を前後方向に移動させた際に変位側のコア部材もコア組み合わせ部材と共に一体的に前後方向に移動させることができる。 Moreover, in this invention, since the cut-out part for escape is formed in the leg part of a core combination member, a leg part can move to the front-back direction inside the through-hole for core foot penetration. Further, since the core combination member is provided with a locking portion for locking the core member on the displacement side at both the front and rear positions, the core member on the displacement side is also the core when the core combination member is moved in the front-rear direction. It can be moved together with the combination member in the front-rear direction.
つまり、コア組み合わせ部材と変位側のコア部材は一体的に回路基板に対して前後方向に変位して、変位側のコア部材は位置規制側のコア部材に対して摺動移動し変位側のコア部材と位置規制側のコア部材との当接部位の擦り合わせが可能となる。そのコアの擦り合わせによって、位置規制側のコア部材と、変位側のコア部材との当接部位の密着性を向上させることができて、コイル装置のインダクタンス値の低下を抑制できる。換言すれば、一対のコア部材をコア組み合わせ部材により組み合わせたときに、コイル装置のインダクタンス値が設定のインダクタンス値範囲よりも低かった場合には、この発明の構成では、コア組み合わせ部材により組み合わされた状態のままコア部材の擦り合わせを行うことができ、このコアの擦り合わせにより、コイル装置のインダクタンス値を改善できる。これにより、コイル装置のインダクタンス値不良を解消できて、コイル装置の歩留まりを向上させることができる。 That is, the core combination member and the displacement-side core member are integrally displaced in the front-rear direction with respect to the circuit board, and the displacement-side core member is slid and moved relative to the position-regulating core member. The contact portion between the member and the core member on the position regulating side can be rubbed. By the rubbing of the cores, it is possible to improve the adhesion of the contact portion between the core member on the position regulating side and the core member on the displacement side, and it is possible to suppress a decrease in the inductance value of the coil device. In other words, when the inductance value of the coil device is lower than the set inductance value range when the pair of core members are combined by the core combination member, in the configuration of the present invention, the combination is performed by the core combination member. The core members can be rubbed together in the state, and the inductance value of the coil device can be improved by rubbing the cores. Thereby, the inductance value defect of a coil apparatus can be eliminated and the yield of a coil apparatus can be improved.
変位側のコア部材を回路基板に固定する固定手段が設けられているものにあっては、例えば、変位側のコア部材と位置規制側のコア部材との当接部位の擦り合わせの後に、固定手段によって、変位側のコア部材を回路基板に固定することにより、製造終了後に、変位側のコア部材が良好な配置位置からずれることを防止できる。これにより、変位側のコア部材の位置ずれに因る変位側のコア部材と位置規制側のコア部材との組み合わせ状態の悪化が回避され、コア部材の組み合わせ状態の悪化に因ってコイル装置の特性が変動する危険を予防できる。 For those provided with a fixing means for fixing the displacement-side core member to the circuit board, for example, after the abutting portions of the displacement-side core member and the position-regulating side core member are rubbed together By fixing the displacement-side core member to the circuit board by the means, it is possible to prevent the displacement-side core member from deviating from a favorable arrangement position after the manufacture is completed. Thereby, the deterioration of the combined state of the displacement-side core member and the position-regulating side core member due to the displacement of the displacement-side core member is avoided, and the deterioration of the combined state of the core members causes the coil device The risk of changing characteristics can be prevented.
以下に、この発明に係る実施形態例を図面に基づいて説明する。なお、この実施形態例の説明では、図8に示すコイル装置と同一構成部分には同一符号を付し、その共通部分の重複説明は省略する。 Embodiments according to the present invention will be described below with reference to the drawings. In the description of this embodiment, the same components as those of the coil device shown in FIG. 8 are denoted by the same reference numerals, and duplicate descriptions of the common portions are omitted.
この実施形態例のコイル装置はコア組み合わせ部材に特徴があり、それ以外の構成は図8に示すコイル装置と同様である。すなわち、この実施形態例のコイル装置1は、回路基板2と、コイルパターン3と、このコイルパターン3に装備される一対のコア部材4(4a,4b)と、コア足挿通用貫通孔6と、後述するコア組み合わせ部材とを有して構成されている。
The coil device of this embodiment is characterized by a core combination member, and the other configuration is the same as that of the coil device shown in FIG. That is, the
この実施形態例では、コイルパターン3は例えば回路基板2の表裏両側にそれぞれ中心軸を同軸上にして形成され、それら回路基板2の表面側のコイルパターン3と裏面側のコイルパターン3とは回路基板2に形成されたスルーホールにより接続されている構成としてもよいし、回路基板2の表面と裏面のうちの一方側の面だけに形成されている構成としてもよい。また、回路基板2が多層基板である場合には、回路基板2の表面と裏面の一方又は両方にコイルパターン3が形成されるだけでなく、回路基板2の内層にもコイルパターン3が形成され、それら複数のコイルパターン3が中心軸を同軸上にして配置されている構成としてもよいし、また、回路基板2の内層だけに1つ又は複数のコイルパターン3が形成されている構成としてもよい。このように、コイルパターン3の構成は、仕様等に応じて適宜設定されるものである。なお、複数のコイルパターン3が形成される場合には、全てのコイルパターン3が接続されて1つのコイルを構成するだけとは限らず、例えば、少なくとも1つのコイルパターン3によりトランスの一次コイルを構成し、残りのコイルパターン3によりトランスの二次コイルを構成するというような構成としてもよい。
In this embodiment, the
この実施形態例では、E型のコア部材4bのコア足5の前後方向の長さW5(図8参照)と、コア足挿通用貫通孔6の前後方向の長さW6とは、ほぼ等しくなっており、コア部材4bのコア足5(5a,5b,5c)をそれぞれ対応するコア足挿通用貫通孔6(6a,6b,6c)に回路基板2の裏面側から挿通させることにより、コア部材4bは、前後方向の位置が規制される構成となっている。つまり、コア部材4bは、位置規制側のコア部材と成している。これに対して、I型(平板状)のコア部材4aは、回路基板2の表面上に配置され回路基板2の表面に沿って前後方向に変位が可能な変位側のコア部材と成している。
In this embodiment, the length W 5 in the front-rear direction of the
図1には、この実施形態例のコイル装置を前方側から見た状態が模式的に示され、図2には、この実施形態例において特徴的なコア組み合わせ部材がコア部材と共に抜き出されて模式的な斜視図により示されている。この実施形態例では、コア組み合わせ部材20は金属板を折り曲げ成形して作製されるものであり、当該コア組み合わせ部材20は、基面部21と、この基面部21の左右両側にそれぞれ立設されている脚部22(22a,22b)と、脚部22a,22bのそれぞれの先端部に設けられている内向きの爪部23(23a,23b)と、基面部21の前後の両側にそれぞれ設けられている係止部24とを有して構成されている。なお、図1および図2では、基面部21の前側に設けられた係止部24だけが図示され、基面部21の後側に設けられた係止部はコア部材4a等の陰の位置に配置されているので、図示されていない。
FIG. 1 schematically shows a state of the coil device of this embodiment viewed from the front side, and FIG. 2 shows a core combination member characteristic of this embodiment with the core member. It is shown by a schematic perspective view. In this embodiment example, the
基面部21は、平板状のコア部材4aの板面に当接するコア当接部21Aと、このコア当接部21Aの左右両側に形成されているばね部21sa,21sbとを有して構成されており、ばね部21sa,21sbによる弾性力を利用してコア当接部21Aから変位側のコア部材4aに回路基板2の裏面に向かう方向の押圧力を加えることができる構成となっている。
The
脚部22(22a,22b)は、位置規制側のコア部材4bのコア足5(5a,5c(外足))に添わせてコア足挿通用貫通孔6(6a,6c)に挿通できるように構成されている。脚部22(22a,22b)の先端部に設けられている内向きの爪部23(23a,23b)は、コア部材4bを係止して、基面部21のコア当接部21Aとの間に一対のコア部材4a,4bをばね部21sa,21sbによる弾性力を利用して挟持できるように構成されている。
The leg portions 22 (22a, 22b) can be inserted into the core foot insertion through holes 6 (6a, 6c) along with the core feet 5 (5a, 5c (outer feet)) of the
係止部24は、基面部21の前後の両側端からそれぞれコア部材4aの前端面又は後端面に対向する位置に伸長形成された突出片により構成されており、コア部材4aの前端面又は後端面を係止して、コア組み合わせ部材20に対するコア部材4aの前後方向の位置を規制している。
The locking
この実施形態例では、コア組み合わせ部材20の基面部21の前後方向の幅は、コア部材4a,4bやコア足挿通用貫通孔6の前後方向の幅とほぼ等しくなっている。これに対して、コア組み合わせ部材20の脚部22(22a,22b)には、前側側部と、後側側部との両側部側に逃げ用の切除部25が形成されており、脚部22におけるコア足挿通用貫通孔6に挿通される部分の前後方向の幅W22は、コア足挿通用貫通孔6の前後方向の幅W6よりも、コア足挿通用貫通孔6内における脚部22の前後方向の変位を許容する程度に、細くなっている。このため、コア組み合わせ部材20は、脚部22がコア足挿通用貫通孔6に挿通されている状態で回路基板2に対して前後方向に移動することが可能となっている。
In this embodiment, the width in the front-rear direction of the
この実施形態例のコイル装置1は、上記のような特有な構成を持つコア組み合わせ部材20を有して構成されているので、一対のコア部材4a,4bはコア組み合わせ部材20により組み合わされた状態のまま次に示すようにコアの擦り合わせを行うことができる。
Since the
例えば、一対のコア部材4a,4bをコア組み合わせ部材20を利用して回路基板2のコイルパターン3に装備した後に、コア組み合わせ部材20をつかんで例えば回路基板2の基板面に沿って後方側に移動させる。このコア組み合わせ部材20の移動に伴ってコア部材4a,4bは両方共に後方向に変位しようとするが、E型のコア部材4bのコア足5はコア足挿通用貫通孔6の内壁面に係止してコア部材4bの変位は阻止されるので、コア部材4bは殆ど変位しない。これに対して、I型のコア部材4aは、コア組み合わせ部材20の前後両側の係止部24によってコア組み合わせ部材20に対する前後方向の位置が規制されているし、コア部材4aの全体は回路基板2の基板面上に配置されているので、コア部材4aは、コア組み合わせ部材20と一体的に後方向に変位する。そして、コア組み合わせ部材20の脚部22の後側側部がコア足挿通用貫通孔6の内壁面に当接したときに、コア組み合わせ部材20の変位が停止する。コア組み合わせ部材20およびコア部材4aが最も後方側に変位したときの状態が図3(a)に模式的に示されている。
For example, after mounting the pair of
このようにコア部材4bよりもコア部材4aの方が後方向へのずれ量が大きいので、コア部材4a,4bの互いに当接し合う当接面が擦り合わされる。
As described above, since the
次に、図3(a)の状態から、コア組み合わせ部材20を回路基板2の基板面に沿って前方向に変位させると、E型のコア部材4bの前後方向の位置はほぼ規制された状態のまま、I型のコア部材4aは、コア組み合わせ部材20と一体的に前方向に変位し、図3(b)のような状態を経て、図3(c)に示すように、コア組み合わせ部材20の脚部22の前側側部がコア足挿通用貫通孔6の内壁面に当接したときに、コア組み合わせ部材20およびコア部材4aの前方向の変位が停止する。この場合にも、E型のコア部材4bよりもI型のコア部材4aの方がずれ量が大きいので、コア部材4a,4bの互いに当接し合う当接面が擦り合わされる。
Next, when the
上記のようなコア組み合わせ部材20の後方向変位と前方向変位の往復変位を繰り返すことによって、コア部材4a,4bの当接面の擦り合わせが行われ、これにより、当接面が研磨されて表面粗さの改善や、当接面間のゴミの除去を行うことができる。このため、例えば、一対のコア部材4a,4bをコア組み合わせ部材20を利用して回路基板2のコイルパターン3に装着したときにコイル装置1のインダクタンス値が設定のインダクタンス値範囲よりも低すぎた場合には、上記のようなコアの擦り合わせによって、インダクタンス値の向上を図ることができてコイル装置1のインダクタンス値不良を解消できることが多く、これにより、コイル装置1の歩留まり向上を図ることができる。
By repeating the back and forth displacement of the
ところで、製品としてのコイル装置1は、図3(b)のような状態(つまり、コア部材4a,4bが互いに位置ずれしていない状態)であることが好ましい。このことから、例えばコアの擦り合わせの後に、コア部材4aを固定手段によって回路基板2に固定してもよい。その固定手段としては、例えば、接着剤や、樹脂材料を挙げることができる。また、コア部材4a,4bと、コア足挿通用貫通孔6の内壁面との間の隙間に嵌め込んでコア部材4a,4bの前後方向の位置を規制する例えば楔状の部材を固定手段として設けてもよい。このようにI型のコア部材4a(変位側のコア部材)を回路基板2に固定するための固定手段には様々な構成のものがあり、適宜な構成のものを採用してよい。なお、例えば、コア部材4aが多少ずれても大きな問題とならない場合には、上記したような固定手段は省略してもよい。
Incidentally, the
以下に、この実施形態例のコイル装置1を利用したスイッチング電源モジュールの一例を簡単に説明する。スイッチング電源モジュールは、例えば、図4に示されるようなスイッチング電源回路30が構成されている回路基板を有して構成されている。スイッチング電源回路30はトランスTを有し、トランスTの一次コイルN1側には、入力フィルター回路31と、主スイッチQとが設けられ、また、主スイッチQのスイッチング制御を行うための制御回路32が設けられている。トランスTの二次コイルN2側には、整流平滑回路33が設けられている。なお、図4中の符号34は、スイッチング電源回路30に電力を供給する入力電源を示し、符号35は、スイッチング電源回路30から出力される電力が供給される負荷を示している。
Below, an example of the switching power supply module using the
この実施形態例のスイッチング電源モジュールでは、前述したコイルパターン3とコア部材4a,4bを有して構成されたトランス(コイル)を備えたコイル装置1の回路基板2を利用しており、その回路基板2には、電子部品や回路パターンが形成されて、コイル装置1のトランスを、スイッチング電源回路30のトランスTとして組み込んだスイッチング電源回路30が形成されている。
In the switching power supply module of this embodiment, the
この実施形態例のスイッチング電源モジュールでは、この実施形態例において特徴的な構成を持つコイル装置1を用いているので、コイル装置1に因る歩留まり悪化を抑制しながら、コイル装置1の低コスト化によってスイッチング電源モジュールの価格低下を図ることができる。
In the switching power supply module of this embodiment, the
なお、この発明はこの実施形態例のコイル装置1やスイッチング電源モジュールの形態に限定されるものではなく、様々な実施の形態を採り得るものである。例えば、この実施形態例では、コア組み合わせ部材20は、例えば図2に示されるような態様であったが、コア組み合わせ部材20は図2の態様に限定されるものではなく、例えば図5に示されるような、ばね部21sa,21sbが図2よりも膨らんでいる形態のコア組み合わせ部材20であってもよい。
In addition, this invention is not limited to the form of the
また、この実施形態例では、コア組み合わせ部材20の脚部22には、コア組み合わせ部材20を前後方向に変位させたときにコア足挿通用貫通孔6の内壁面に当接する脚部部分から脚部先端部に掛けて逃げ用の切除部25が形成されていたが、例えば、図6の側面図に示されるように、コア組み合わせ部材20を前後方向に変位させたときにコア足挿通用貫通孔6の内壁面に当接する脚部部分だけに逃げ用の切除部25を形成する構成としてもよい。このように、逃げ用の切除部25の形状は図2の形状に限定されるものではない。
Further, in this embodiment, the
さらに、この実施形態例では、コア部材4aはI型のコア部材と成し、コア部材4bはE型のコア部材となしていたが、一対のコア部材4a,4bは、そのようなI型のコア部材とE型のコア部材との組み合わせだけに限定されるものでなく、例えば、図7(a)〜(d)に示されるような一対のコア部材4a,4bを用いてもよい。なお、図7(a)〜(d)の全ての例では、一対のコア部材4の一方側4aはI型のコア部材であり、当該コア部材4aは変位側のコア部材として機能する。また、他方側のコア部材4bは、図7(a)の例ではEER型のコア部材であり、図7(b)の例ではUR型のコア部材であり、図7(c)の例ではポットコア形状のコア部材であり、図7(d)の例ではU型のコア部材である。これらコア部材4bは位置規制側のコア部材として機能する。
Furthermore, in this embodiment, the
さらに、スイッチング電源モジュールに設けられるスイッチング電源回路の構成例として、図4の回路例を挙げたが、この実施形態例のスイッチング電源モジュールに設けられるスイッチング電源回路はコイル装置1を利用することができる構成であれば、その回路構成は図4の構成に限定されるものではない。
Further, as the configuration example of the switching power supply circuit provided in the switching power supply module, the circuit example of FIG. 4 is given. However, the switching power supply circuit provided in the switching power supply module of this embodiment can use the
1 コイル装置
2 回路基板
3 コイルパターン
4 コア部材
6 コア足挿通用貫通孔
20 コア組み合わせ部材
21 基面部
22 脚部
23 爪部
24 係止部
25 逃げ用の切除部
DESCRIPTION OF
Claims (4)
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2003395807A JP2005159023A (en) | 2003-11-26 | 2003-11-26 | Coil device and switching power supply module |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2003395807A JP2005159023A (en) | 2003-11-26 | 2003-11-26 | Coil device and switching power supply module |
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---|---|
JP2005159023A true JP2005159023A (en) | 2005-06-16 |
Family
ID=34721473
Family Applications (1)
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JP2003395807A Pending JP2005159023A (en) | 2003-11-26 | 2003-11-26 | Coil device and switching power supply module |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2005159023A (en) |
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
EP3142132A1 (en) * | 2015-09-11 | 2017-03-15 | Leopold Kostal GmbH & Co. KG | Planar inductivity |
-
2003
- 2003-11-26 JP JP2003395807A patent/JP2005159023A/en active Pending
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EP3142132A1 (en) * | 2015-09-11 | 2017-03-15 | Leopold Kostal GmbH & Co. KG | Planar inductivity |
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