JP2005155206A - ガラス質破砕材からなる路床材料等の埋め戻し材料及びこれらの材料を用いた施工方法 - Google Patents

ガラス質破砕材からなる路床材料等の埋め戻し材料及びこれらの材料を用いた施工方法 Download PDF

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Abstract

【課題】ガラス質廃棄物の特性を利用した新たな用途を創出する。
【解決手段】ビンガラスなどのガラス質材料を破砕して形成したガラス造粒材料は、ガラスが均質一様な表面性状のため吸水性、濡れ性がなく、鈍角の多角形状などの性状のため、締固め特性において含水率による乾燥密度変化が少なく、かつ高い乾燥密度を保つため、ピークを呈する山砂に比較して含水率管理など有利である。また、圧密体としての強度を評価する三軸強度試験、修正CBR試験及び三軸圧縮試験による内部摩擦角においても、山砂を凌ぐ特性を有する。この特性を利用してガス・水道などの埋設体やその他の埋め戻し、盛り土を行う路床材料として用いることにより、施工後の沈下を緩和して、埋設体の損傷を防止し、路面の凹凸を緩和し、施工後の舗装仕上げまでの工期を短縮することが出来る。
【選択図】 図5

Description

本発明は、一般廃棄物、産業廃棄物として産出される瓶ガラス、板ガラス、あるいは陶磁器の廃棄物等のガラス質資材を原料として、新たな用途を創成した技術に関するものであり、具体的にはこれらのガラス質材料を用いた土木建築・工事などにおける路床材や埋設構築物の埋め戻し、盛り土用材料とそれらを用いた施工法に関する。
瓶ガラスや板ガラスなどのガラス類は、一般家庭用と産業用とを問わず広く用いられていて、またその使用を終えたり、破損して廃棄される量もそれに伴って膨大なものとなり、その処分に際しては単に経費の面のみでなく、環境への負担の少ない方法によらなければならない。これらの一部はビール瓶などに見られるように、いわゆるリターナブル瓶として再使用することが図られているが、その多くは使用後廃棄せざるを得ないものであり、再生原料として利用することで極力廃棄処分すべき量の減少を図る方策が採られている。
しかしながら、再生原料とするには、これらのガラス質の製品はいずれも透明性や色合いなど厳密な品質が求められることから、再生品に質的な劣化・低下を生じないことが必要であり、成分組成や色合いなど、あるいは不純物が混入しないよう選別するなど多くの手間や経費を要する。しかも、多くの雑多な廃棄物の中からこれらの要求に合う廃品のみを選別して、工業的な規模に見合う数量を再生原料として確保することは現実的ではない。
一方、産業の発展に伴う廃棄物や環境の汚染などの問題は、社会的な要請を背景に解決を迫られるようになっており、単に無害な形態で廃棄処分可能とするばかりでなく、これらに適した新たな利用を創生することが求められる所以でもあって、上記したように再生原料とする以外に有効な再資源化を図る必要があり、今後の大きな社会的課題ともなっている。
したがって、これらガラス質の廃棄物の利用についてガラス質の特性を活用する用途を創生しなければならない。
本発明者らは、ガラス質破砕材が粒度が揃い、かつその角ばった形状から一定の空隙を保持するため透水性が良いことに着目して、先に地盤中に垂直に形成した穿孔に充填して排水させるサンドドレーン工法に用いる砂として、或いは地盤に排水性を持たせる地盤改良材として使用することを提案した。
すなわち、ガラス破砕材は、破砕による多角形状を有するために粒子間に一定の間隙が形成されると共に泥や有機質由来の細粒分が少ないため透水性に優れ、排水困難な、地盤中に含有水分の多い地盤に排水性を持たせるための砂に代替できる資材であることを確認し、これらをサンドドレーン用砂或いは地盤改良材として利用することを提案したのである。
特開平2001−323449号公報
しかしながら、ガラス質破砕材料の透水性に関する性質は、極めて優れているが、なお従来の砂に替わる代替材料として劣らないというに留まり、さらにこれらの材料固有の性質を十分に活かしてより広い用途を確保するに到っていない。
道路構造の路床材や上下水道管などの地下工作物を埋設する埋め戻し材などとして用いることが出来れば、その需要の大きいことから廃棄物としてのガラスの用途を拡大することが出来るばかりでなく、従来これらの用途向けの資材としての山砂などの天然資材も供給原料として限り或るものであるから、極めて有益である。
しかしながら、これらの資材として用いるには上記したような透水性のみでなく、施工後の沈下防止や道路としての使用或いは埋設された地下工作物に対して安定した支持強度を維持することなど、実際の使用条件に即した多くの特性が要求され、またそれらの条件がいわゆる規格として設定されている。
これまで、ガラス廃棄物の破砕材を道路舗装材、埋め戻し材、アスファルト骨材、舗装ブロックの敷き砂などの建設用資材或いは砕石の一部代用として使用することの有用性が指摘されたことはあったが、これらはガラス破砕材の形態が砂質土などと類似することから、あくまでこれらの資材に一部混入することによっていわば廃棄物処理量の消化を目論むに留まるものであった。
特開平11−319791号公報
これらの資材の一部であれ代替するには、上記したようにこれらの用途向けの各種の特性・規格を満たさなければならないが、ガラス質の材質上の脆さや破砕した形態から安全性などが懸念されることからこれらの特性の有無・適否に関して確認するに到らず、ただ単に山砂などの従来の資材に対して混入可能な許容範囲において使用するほかなかったのである。
すなわち、単に地盤を開鑿したあとを充填するのみであれば格別の支障はないが、これらの用途においては、上記の規格において要求される特性を確認し、且つ満たさない限り、到底これらの用途において主たる資材としては無論のこと、一部であれ代替して使用されることもないのである。
解決しようとする問題点は、ガラス瓶などのガラス質廃棄物をその形態や成分組成、色合いなどに応じた選別を必要とせずに、利用可能な加工・処理形態を見出すことであり、また、これらの形態におけるガラス質廃棄物の特性を解明してそれを利用した新たな用途を創出することにある。
本発明は、ガラス質材料の破砕材からなる埋め戻し材料であり、そのガラス質破砕材固有の特性を活用したそれぞれの用途として、路床材料、地下工作物埋設用埋め戻し材料、構造物支持用埋め戻し材料であり、また、その施工法として、
ガラス質材料の破砕材からなる礫質砂材を路床材として施すことを特徴とする路床形成方法、及びガス配管、上下水道管などの地下埋設物を既存の地盤を開鑿した坑内に埋設するに際して、これらの礫質砂材により埋設して沈下の影響を緩和することを特徴とする埋設施工法である。
本発明者らは、これらのガラス質破砕材について、その特性を調査研究し、その特性を利用した用途について種々検討した結果、これらのガラス質資材が単に透水性のみでなく、いわゆる、路床材などの用途において要求される締め固め特性、CBR試験値及び三軸圧縮試験などの多くの性質について優れており、これらの用途においては天然資材を凌ぐことを確認することが出来た。
舗装材料などからなる路面の基礎となる構築路床などでは、「舗装設計施工指針」によれば、「構築路床の役割は、路床(原地盤)、路体に交通荷重をほぼ一定に分散して支持することであり、地下水の排水の促進、路床の凍結融解の影響の緩和、道路占有埋設物への交通荷重の影響緩和および舗装の設計、施工の効率向上などを目的として、路床(原地盤)と一体となって均一な支持力を有する」ことが求められる。
路床がこれらの条件を達成するためには、路床を構築する材料として先の発明におけると同様に排水性も求められるが、さらに、路床と一体となって均一な支持力を有すること、すなわち施工後に交通荷重や時間経過に伴う、或いは降水・乾湿の影響などによって沈下したりしないこと、いわゆる締まった状態にあることが求められる。
その典型例として、公道下へのガス管、上下水道管、電力ケーブル、などのいわゆる工作物の埋設について定められている舗装構造の一例を図3に示す。
図において、3は原地盤2を開鑿して埋設される上下水道管などの工作物であるが、これらの工作物は路床材1に埋め込まれた形態でその上にクラッシャーラン(切込み砕石)12、粒度を調整した砕石いわゆる粒調砕石11及びアスファルト11などの舗装材からなる路盤材を充填して埋設される。
これらの路盤材、路床材ともに開鑿した既存地盤と異なり、単に充填したのみでは十分稠密に締まった状態にはなく、このため施工に際してはランマーやローラなどによる突き固め作業を行いながら施工するが、なお、それでも施工後の交通量による負荷や時間の経過などにより或る程度の沈下は避けられない。
これらの施工時沈下があると道路面の落ち込みや、地下埋設物への影響が生じるため、これらのいわゆる埋め戻し工事に際しては、施工後、通常数週間程度の一定期間道路を開放して一旦使用に供し、その交通荷重などの条件下で施工時沈下が収束して安定するのを待って新たに舗装を実施することが行われる。このための工期の長期化や道路使用の制限などの不自由と経費の増加は少なくない。
また、このようにして施工時沈下が収束しても、沈下自体が抑制できない状況では地下に埋設した工作物への影響は解消できない。
例えば、これらの地下埋設物は図3に示すように、既存地盤2を開鑿してその開鑿坑にこれらの配管3を配置し、配管周囲に埋め戻し1を行って埋設する。これらの埋設施工後、図4に示すように、車両などによる交通荷重や降水の影響の下で埋め戻し材料1は時間と共に稠密に締まって体積を減じるために沈下し、元の地盤表面から沈下した状態5となる。これらの現象は、埋め戻し材料の材質や含有する水分の差などによっても異なり、これらの相違から施工時期の異なるA、B、C、D区間のように沈下の程度が異なる。このため、埋設された工作物3もこれらの沈下の程度に応じて沈下3`し、これらの区間の間で不均一な荷重・応力を受けて、損傷する原因となる。
これらの施工時沈下は、道路構造材の内で量的にも材質的にも路床材による影響が大きい。これらの路床材に限らずいわゆる埋め戻しに用いられる材料は、安定状態にある既存地盤と異なり、開鑿した坑内に充填したのみでは稠密な状態とならないためであるが、その材質や含有水分などによってもその状態には差が現れる。
この様な影響を回避・低減するため、これらのいわゆる埋め戻し材料については、その材質、含水量などが常に管理されているが、これらの埋め戻し作業におけるランマーなどで突き固めた状態で、十分な締固め状態となるためには種々の材料特性が求められる。
これらの材料特性を把握するために必要であり、且つ実際の道路施工に際して要求される基本的なものが、締固め特性、CBR試験及び三軸強度試験の値であって、以下順次説明する。
締め固めの特性について、材料のどのような物性が影響するのか必ずしも明確でないが、一般にはその使用条件を勘案して、一定の突き固め条件下で含有水分との関係で密度を算出する、締固め試験(JIS A 1210)を行って評価することが行われている。
図5に微細な粒子からなる粘性土と主として砂粒からなる砂質土とを対象とした締固め試験の結果を模式的に示す。
横軸に各種の材料の含水率(%)を取り、一定の突き固め条件下での容積でその乾燥時の重量を除して求めた乾燥密度を縦軸に表わすと、一般に含水比の変化と共に図示のようなピークを有する曲線a、bとなる。
これは粘性土について云えば、極めて微細な粒子からなるため、これらの粒子の総表面積が大きくなって一般に含水比が高く、また、吸着した水分の影響で体積が大きくなり、かつ締固め状態への影響も大きいこと、一方砂質土においても材質上その表面の濡れ性が大きく、比較的粒度の大きい礫や砂の粒子間隙を微粒子成分が水分の助けで移動して充填し、あるいはこれら組成粒子自体の移動性に影響を及ぼすため含水比の影響が大きく表れると考えられる。
このように、材質によって乾燥密度が異なり、また、含水比の小さい状態が必ずしも密度の高い状態とはならないのであって、自然状態にあってもあまり乾燥した状態の材料を使用すると、突き固めを行った施工後においても最も密に締め固められた状態とはなっていないのである。無論、これらのデータは直接施工時の締め固められた状態を表わすものではないが、この曲線上のピークに近い含水比の状態、すなわち最大乾燥密度で使用すれば、施工後の締固め状態で密度が最も高く、引いてはその後の体積変化、すなわち沈下が少ないといえる。
このため施工に際しては各種の材料の締固め試験結果を表わすこれらの締固め曲線を参照して、最も乾燥密度の高い含水比となるような条件でこれらの材料を用いることが推奨されるのである。
また、これらの曲線を参照すると、埋め戻しなどに使用する材料は、材質上の密度によってその最大乾燥密度は異なるものの、含水比の変化に対して略一定で、ピークの表れないことが好ましいことが解る。そのような材料であれば、施工地において雨水に晒されるストックヤードなどで保管された材料で含水比が変化してもその影響が少ないことが云え、また、そのような材料は、施工後の水分変化に対しても体積変化が少なく安定した状態を維持できる。
砂質土は、締固め特性に優れ、最大乾燥密度が高いことから埋め戻し材料として一般に広く用いられているのであるが、図の曲線に見るようにピークが顕著であって、水分含有量変化によって乾燥密度が大きく低下するためその管理が困難であることがわかる。
これに対して、ガラス破砕材料による曲線cは、図示するように、含水比の変化に対して高い乾燥密度を保って略フラットな特性を示す。ガラスは、溶融によって形成された均一組織であるためその破砕面が滑らかで、水分に対する濡れ性や吸着性に乏しく、粒子間隙に水分が存在しても単に付着するのみで、その体積変化などへの影響が現れないためと考えられるが、その透水性と相俟って締固め特性に極めて優れた性質といえる。
そこで、さらにこれらガラス造粒材と砂質土などとこれら構築路床材料として使用するための材料としての適性を確認する。
供試体として、以下のガラス質破砕材料を用いた。原料は廃棄物として回収されたビンガラスなどであって、ガラスの種別などは格別に分別されていない。これらの原料を機械的に破砕し、シルト・粘土相当分をふるい分けしたものである。
その拡大図を図6(A)に示す。
Figure 2005155206
締固め試験を、次の条件で行った。
試験方法:JIS A 1210 A-c法(2.5kgランマー 3層・25回)
試験結果を表2及び図1に示す。
Figure 2005155206
図1のグラフより、最大乾燥密度1.660g/cm3 最適含水比2.6% であった。
ランマーによる締固め試験では、含水比の変化に対し乾燥密度はほとんど変動せず、ランマーによる締固めは含水比の影響を受けず一定の密度が確保できることが解る。
また、締固め特性と共に重要視されるのが、締固め状態での路床などとしての支持強度を表わすCBR試験及び三軸圧縮試験である。
CBR(California Bearing Ratio:路床土支持力比)試験は、路床や路盤の支持力の大きさを表わす指標として広く用いられているものであって、標準寸法の貫入ピストンを土の中に貫入させるのに必要な荷重強さを、代表的な強度のクラッシャーラン(切込み砕石)の値を100(%)として比較値を求めるもので、その値が高ければ高いほど路床材などとしての支持強度が高いことを意味する。
このCBRには、その測定条件によって種別があり、現場での条件を加味して目標とする締固め度に相当するCBRが修正CBR値として広く用いられている。
その材料ごとの例を表3に挙げる。
Figure 2005155206

また、道路の路床材料材料として用いるための修正CBR値は一種の規格化して指標として用いられており、その例を次に示す。
Figure 2005155206
このように、道路の構造によって、例えば路盤構造がアスファルト舗装かコンクリート舗装したかなど、その下の構造にかかる負荷に応じた材料規定がなされており、これらの上部構造が強固であればそれに応じてその下の構造の負荷が小さいため、修正CBR値も又、小さくて済む。
また、上記の表では一般道路の路床材については記載がないが、一般に3%以上と規定されている。
これに対して本発明のガラス破砕材料の修正CBR値は、
締固め度90%のとき CBR:12.7%
締固め度95%のとき GBR:17.7%
であって、路床材としてはこれらの基準すべてを満たすことがわかる。
一般的な土壌の修正CBR試験特性は土質・組成によって大きく異なるが、2〜30%程度であるから、施工現場やその近郷で採取可能な土壌がすべて埋め戻し材などに利用できるものではないことからすると、これらのガラス破砕材が利用できることは、極めて有利である。
次に、ガラス質破砕材を用いた礫質砂材と山砂(麻生町産)を用いた突き固め状態での強度を表わす三軸圧縮試験結果を表5及び図2に示す。
試験方法:JGS 524(地盤工学会規格)
供試体密度(乾燥密度)ρd=1.5g/cm3
供試体寸法:直径10cm
高さ20cm
で行った。
Figure 2005155206
すなわち、それぞれの拘束圧力100〜300kN/m2の下でガラス破砕材は、いずれも圧縮強さで山砂よりも高く、これらの結果から、図7に示すとおり内部摩擦角φを求めた結果を上記表下段に示す。一般的に山砂は、内部摩擦角φが30〜35であって、上記に挙げた山砂(麻生町産)はその中でも高い値を示すが、ガラス破砕材からなる材料はこれらをも凌ぐ値を示していることがわかる。
このようにガラス破砕材は、単に含水比に対する変化が一定で水分調整などの管理が容易で一定の締固め状態を達成できるというのみでなく、荷重を受けた状態において強度が高く、支持力が大きい特性を有しているのである。
また、このことからガラス破砕材からなる路床材、埋め戻し材は、その高い支持力によって埋設物や側壁などの地下構造物に対する側圧を軽減することができる。
ガラス質材料の性質からすれば、よく知られているように脆い材質であって、割れたり砕けやすく、山砂などの鉱物質に比較して材質自体の強度、硬度は低いのであるが、破砕した粒状材料としてこれを押し固めた圧縮体としては、それぞれ上記の表及び図に示すとおり、従来これらの特性に優れていたとされる山砂などと比較しても、圧縮強さを始めとして支持力において優れていることがわかる。
ガラス質材料がこれらの特性を発揮する理由については、必ずしも明らかではないが、その破砕粒は図6(A)に示すように鈍角で且つ角張った形状をしており、これらの粒子間の摩擦力やその形状による相互移動に対する抵抗力が大きく影響することから、ガラス質の破砕による独特の多角形状や内部摩擦力に見るような粒子間の相互摩擦力φの大きいことによるものと考えられる。
以上の試験結果から明らかなとおり、本発明のガラス質破砕材料を用いた路床材料は、締固め特性において、山砂などの従来より用いられている自然素材に比較して優れているばかりでなく、突き固めた状態での各種の試験による強度においてもより一層優れた特性を有しており、前述の路床材及び埋め戻し材としてガラス廃棄物を原料として新たな用途を創出したものである。
以上の結果は、ビンガラスなどの廃棄ガラスを原料として破砕して得られたガラス質破砕材によるが、同様のガラス質材料として陶磁器があり、表面が釉薬によりガラス化しているほか、緻密に焼結した組織は破砕されて図6(B)に示すようにガラス同様の多角形状の破砕粒となる。焼結組織であるため粒状物が多くなるが、ビンガラスを原料とするものに準じて使用することが出来る。
本発明は、ガラス質破砕材の有する特性を解明し、それを利用した構築路床材料、埋設物保護用埋め戻し材料として、従来よりこれらの用途向けに優れているとされて広く用いられていた山砂などの天然資材に勝る優れた材料を提供し、かつ、これらの資源量に限界のある材料に替わって、廃棄物として産出されるガラス質材料を資源として新たな用途を創出したものである。
(1)埋め戻し材料として、
既存の地盤を開鑿して後、埋め戻すことは土木建築工事において一般に広く行われるところであって、大規模な工事でなくとも平坦化するための工事であったり、丘陵地などの谷部の埋め立てや、或いは宅地造成などの際に行われる盛り土などにおいても同様に施工後沈下現象は、その上に構築した建築物が傾いたり、或いは凹凸が生じて利用の支障を来たすこととなる。
これらの埋め戻し(盛り土)材料として、本発明のガラス質破砕材料からなる礫質砂材を用いることによって、施工後の沈下を緩和し、また施工後沈下が収束するまでの期間を短縮することができる。
(2)道路の路床材料として、
路床材としての用例は、上記に記述したとおりであるが、道路構築材料としての路床材は量的にも多く、施工後沈下への影響も大きいため、本発明の路床材は沈下による地下工作物の損傷防止や道路構造の側壁などへの側圧軽減を始めとして、施工における含水率管理の容易さ、施工後沈下の緩和とそれによる工期短縮などを達成することが出来る。
(3)地下工作物埋設用埋め戻し材料として
上記の道路のみでなく、また構造の簡単な私道や道路に限らず、インフラ施設としてガス管や上下配水管などが埋設されるが、この様な場合も既存の地盤を開鑿してこれらの地下工作物を埋設する必要があり、上記の例と同様に施工後の沈下に伴う埋設物の損傷が防止されなければならない。本発明の埋設物用埋め戻し材料は、これらの工作物を埋設するに際して、その周囲、特にその下側支持面を含む周囲に充填して埋め戻すことにより、効果的に施工後の沈下を緩和し、これらの地下工作物の損傷を防止することが出来る。
(4)構造物支持用埋め戻し材料として、
埋め戻しや盛り土なども畑地などであれば、凹凸など問題にならないが、その上に建築物を建てたり、ストックヤードなどとして構造物を積み上げたりする場合、これらの沈下現象による傾斜や凹凸の発生は、これらが傾くなど支障を来たすこととなる。また、重量物であれば支持強度が不足してそれ自体の沈下を来たすこととなる。これに対して、本発明の構造物支持用埋め戻し材料を少なくともこれらの支持面となる埋め戻し箇所に使用することにより、これらの沈下を緩和し、又使用可能となるまでの工期を短縮することが出来る。
(5)ガラス質材料の破砕材を路床材として、及び地下工作物の埋設施工の埋
め戻し材料として使用する際の施工法、作業手順自体は、これらの従来の施工法と同様に行うことが出来る。
本発明のガラス質造粒材の締固め試験結果。 本発明のガラス質造粒材と山砂の三軸強度試験結果による供試体破壊状況を示す図。 公道におけるガス管などの地下工作物を含む構造。 ガス管などの地下工作物に対する施工後の沈下による影響を示す図。 各種構築路床材料の締固め曲線。 本発明のガラス質破砕材の拡大図、(A):ガラス破砕材)、(B):磁器破砕材)。 三軸圧縮試験による表5の数値から内部摩擦角を求めるグラフ。
符号の説明
1 埋め戻し土(ガラス質破砕材)
2 既存の地盤
3 地下工作物(上下水道などの埋設物)
3' 沈下した地下工作物(上下水道などの埋設物)
5 埋め戻し後の沈下面
10 舗装材
11 粒調砕石
12 クラッシャーラン
A、B、C、D 埋め戻し施工期ごとの施工箇所
a、b、c、粘性土、砂質土及びガラス質破砕材の締固め曲線

Claims (6)

  1. ガラス質材料の破砕材からなる埋め戻し材料。
  2. ガラス質材料の破砕材からなる路床材料。
  3. ガラス質材料の破砕材からなる地下工作物埋設用埋め戻し材料。
  4. ガラス質材料の破砕材からなる構造物支持用埋め戻し材料。
  5. ガラス質材料の破砕材からなる礫質砂材を路床材として施すことを特徴とする、路床形成方法。
  6. ガス配管、上下水道管などの地下工作物を既存地盤を開鑿した坑内に埋設するに際して、少なくとも埋設物の支持面を含む周囲にガラス質材料の破砕材からなる礫質砂材により埋設することを特徴とする埋設施工法。
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