JP2005151086A - 基地局装置およびリソース再配置方法 - Google Patents
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Abstract
【課題】 同時に収容可能な呼の数を増加すること。
【解決手段】 信号処理カード103−1〜103−Mは、呼に対してベースバンド処理を行うための所定数のリソースをそれぞれ有する。グループ作成部108は、呼の所要リソース数を所定値と比較し、比較の結果に応じたグループに当該呼を分類する。リソース制御部104は、接続される呼を、信号処理カード103−1〜103−Mのいずれかに割り当てる。また、リソース制御部104は、信号処理カード103−1〜103−Mのいずれかに割り当てられた呼が分類されたグループに従って、当該呼を、信号処理カード103−1〜103−Mの他の信号処理カードに再割り当てする。
【選択図】 図1
【解決手段】 信号処理カード103−1〜103−Mは、呼に対してベースバンド処理を行うための所定数のリソースをそれぞれ有する。グループ作成部108は、呼の所要リソース数を所定値と比較し、比較の結果に応じたグループに当該呼を分類する。リソース制御部104は、接続される呼を、信号処理カード103−1〜103−Mのいずれかに割り当てる。また、リソース制御部104は、信号処理カード103−1〜103−Mのいずれかに割り当てられた呼が分類されたグループに従って、当該呼を、信号処理カード103−1〜103−Mの他の信号処理カードに再割り当てする。
【選択図】 図1
Description
本発明は、複数の端末装置との無線通信が可能な基地局装置および当該基地局装置に適用されるリソース再配置方法に関する。
近年、携帯電話の普及は目覚ましく、2001年には、日本で最初にW−CDMA(Wideband - Code Division Multiple Access)規格の携帯電話サービスが始まっている。通信技術に関しても、以前は音声通信および低速のパケット通信のみが可能であったが、W−CDMAの導入により、2002年には384kbpsのサービスが開始されるなど、広帯域伝送が可能になってきている。
W−CDMAを適用した一般的なネットワークシステムは、交換機、RNC(Radio Network Controller)、基地局装置(BTS:Base Transceiver Station)などからなる。このネットワークシステムにおいて、基地局装置は例えば携帯電話などの端末装置と無線通信を行い、無線信号をネットワーク用のベースバンド信号に変換する。
W−CDMAでは広帯域伝送を生かした様々なアプリケーションが提供されるため、基地局装置のカバーエリア内で発生するトラヒックの種類も、テレビ会議、高速パケット伝送などによる高速伝送の呼が増えている。これに伴い、リソース管理方式を改善し基地局装置の収容能力を有効活用することが求められている。
なお、これ以降で述べられる「リソース」とは、基本的に基地局装置内で、呼のベースバンド信号に対して所定のベースバンド処理を行うために当該呼を割り当てられるハードウェア要素の集合である。すなわち概念的には、リソースはベースバンド処理に要する処理能力を表すものと考えられ、また、使用するリソース数が多いほどベースバンド処理の処理能力が高いと考えられる。以降、処理能力の高さおよび使用されるリソースの数量を「エリア」という単位を用いて表すこととする。念のために補足するが、通信チャネルの電波の強度などを表す「無線リソース」とは別の概念である。
以下、従来の基地局装置およびリソース再配置方法について説明する。図4は、従来の基地局装置の構成の一例を示すブロック図である。
図4に示す基地局装置10は、端末装置20の通信呼を収容するために、端末装置20と無線信号の送受信を行い、交換機能を持つネットワーク30と有線用のベースバンド信号の送受信を行う。なお、以降の記述では、端末装置20は、W−CDMA方式またはMC(Multi-Carrier)−CDMAの第3世代携帯電話機を想定しているが、GSM(Global System for Mobile communications)、PHS(Personal Handy-phone System)、PDC(Personal Digital Cellular)などの携帯電話機またはコードレス電話機においても適用可能である。また、基地局装置10およびネットワーク30は互いに、専用線を介してATM(Asynchronous Transfer Mode)で接続する。
また、基地局装置10は、無線通信部11、接続制御部12、信号処理部13、リソース制御部14、有線通信部15および呼種別優先度決定部16を有する。無線通信部11は、端末装置20との無線信号の送受信を行う。無線通信部11は、アンテナおよび端末装置20の送信電力制御や、周波数変換処理などを行う。無線通信部11はアンテナ、増幅器、送信用の電源および制御プログラムを備えている。
接続制御部12は、ネットワーク30の要求に応じて、端末装置20に対する通信路の接続・切断制御を行う。接続制御部12は、基地局装置10の制御カード内のプログラムとして実装される。信号処理部13は、端末装置20からの無線信号の符号変調処理などの所定のベースバンド処理を行う。基地局装置10で同時に多数の端末装置20を収容するため、信号処理部13は、多数(例えばN個)の同形式の信号処理カード13−1、13−2、…、13−Nを備えている。
リソース制御部14は、信号処理部13において、発生した呼の信号処理カード13−1〜13−Nのいずれかへの割り当てや、解放を行う。有線通信部15は、ネットワーク30との信号の送受信を行う。呼種別優先度決定部16は、呼種別毎の優先度を、呼種別毎の着信確率や通信品質から決定する。ここで言う呼種別とは、例えば、音声呼、パケット呼および非制限ディジタル呼などを示す。
W−CDMAでは、音声呼、パケット呼、非制限ディジタル呼などの多数の種類の呼のサービスが可能である。伝送速度や信号処理カード13−1〜13−Nが呼を処理するために必要なリソース数は呼の種類により異なる。例えば、音声呼は1エリアのリソース、非制限ディジタル呼は3エリアのリソース、低速パケット呼は6エリアのリソース、高速パケット呼は16エリアのリソースを、それぞれ要する。
このような所要リソース数の異なる多くの種類の呼が発生・消滅を繰り返す環境下においては、基地局装置10の限られたリソースを有効に活用しできるだけ呼損を発生させないようにすることがリソース管理方式に求められる。
一般に、次の二つの前提条件の下では、基地局装置10に流入するトラヒック量が大きい場合に、小さい空きリソースが信号処理カード13−1〜13−Nに分散し伝送効率が悪くなるという欠点がある。ここで、空きリソースとは、通信チャネル(呼)を割り当てられていない、未使用のリソースである。また、空きリソースの分散は、空きリソースの断片化またはフラグメントと呼ばれる。
(条件A1)多数の呼種に対応可能で呼の種類により所要リソース数が異なる通信方式(例えば、W−CDMA)を用いている。
(条件A2)一つの呼を1枚の信号処理カードに割り当てなければならないとする制約がある。
(条件A1)多数の呼種に対応可能で呼の種類により所要リソース数が異なる通信方式(例えば、W−CDMA)を用いている。
(条件A2)一つの呼を1枚の信号処理カードに割り当てなければならないとする制約がある。
特に(条件A2)のように、一つの呼を1枚の信号処理カードに割り当てなければならないという制約があると、全信号処理カード13−1〜13−Nの空きリソース数の合計が新規に発生した呼の所要リソース数より多いにもかかわらず各信号処理カード13−1〜13−Nの空きリソース数が所要リソース数より小さいために、呼の割り当てができない場合がある。
例えば、2枚の信号処理カード13−1、13−2にそれぞれ4エリアの空きリソースがあり、他の信号処理カード13−3〜13−Nに空きリソースが全くない場合、各信号処理カード13−1〜13−Nの空きリソースは低速パケット呼の所要リソース数(6エリア)より小さい。よって、全体では4×2=8エリアの空きリソースがあるにもかかわらず、この場合は低速パケット呼を割り当てることはできない。
よって、伝送効率向上のためには(条件A2)に対する対策が必要である。対策としては以下の二つが考えられる。
(対策C1)信号処理カード13−1〜13−N自体に複数の信号処理カード間の同期・連携機能を追加し、(条件A2)をなくす。
(対策C2)一部の呼の割当先(信号処理カード)の変更(再割り当て)を行い、複数の小規模の空きリソースをまとめる。この処理は、リソースの再配置と呼ばれる。
(対策C1)信号処理カード13−1〜13−N自体に複数の信号処理カード間の同期・連携機能を追加し、(条件A2)をなくす。
(対策C2)一部の呼の割当先(信号処理カード)の変更(再割り当て)を行い、複数の小規模の空きリソースをまとめる。この処理は、リソースの再配置と呼ばれる。
まず(対策C1)について述べる。一つの呼のベースバンド処理を信号処理カード13−1〜13−N(LSI、カード)のうちの複数で同時に行える設計にすると、複数の信号処理カード間の同期・連携機能等の実装を行う必要があるためコスト高になる。特に、信号処理カード13−1〜13−Nに当たるベースバンド処理デバイスまたはカードは基地局装置10内に多数存在し、信号処理カード13−1〜13−Nのコスト上昇が基地局装置10全体のコストへ与える影響が大きいので、(条件A2)の制約を信号処理カードの機能向上で回避する以外の方法を考える方が望ましい。
一方、(対策C2)のリソース再配置方法としては、例えば特許文献1に開示されたものがある。特許文献1は、主にFDMA(Frequency Division Multiple Access)/TDMA(Time Division Multiple Access)方式に対する方式を示しており、サービスが複数の周波数やタイムスロットにまたがった場合のアルゴリズムを示している。
特許文献1では、複数の呼の種別間の包含関係を考慮した総着信確率を用いて呼種別毎の優先度を、図4に示した呼種別優先度決定部16で決定し、割当先の信号処理カードに十分な空きリソースがない場合は、新規呼よりも優先度の低い呼を切断して空きリソースを作成する。これにより、優先度の高い呼、また後に発生した呼を収容できるようになる。特許文献1では、所要リソース数が大きい呼種は、より所要リソース数が小さい呼種を含むと考えられ、呼種毎に、その呼種が包含する呼種の確率を合計して総着信確率を計算し、総着信確率が大きいほど呼種の優先度を高くする。よって、所要リソース数が少ない呼種は、包含する呼種の数が少なく、総着信確率が低くなるため、優先度も低くなり、所要リソース数の多い呼種は優先度が高くなる。
特表2002−505065号公報、12ページ以降
しかしながら、上記従来の基地局装置およびリソース再配置方法においては、現時点でのリソースの空き状態だけを基にして再配置を行うため、今後新たに呼が発生して例えば高速パケット呼のような一部の種類の呼の所要リソース数より小さい空きリソースが発生したときに、トラヒックが減らない限り空きリソース数は増加しないため、一部の種類の呼を長時間収容することができなくなる可能性がある。つまり、フラグメントが発生しやすく、信号処理カードのリソースの利用効率を高めることおよび呼損の発生を抑制することが容易でない。したがって、同時に収容可能な呼の数の増加に一定の限界があるという問題があった。
本発明は、かかる点に鑑みてなされたものであり、同時に収容可能な呼の数を増加することができる基地局装置およびリソース再配置方法を提供することを目的とする。
本発明の基地局装置は、呼に対して所定の信号処理を行うための所定数のリソースをそれぞれ有する複数の信号処理手段と、呼の所要リソース数を所定値と比較し、比較の結果に応じたグループに当該呼を分類する分類手段と、接続される呼を、前記複数の信号処理手段の一の信号処理手段に割り当てる割り当て手段と、を有し、前記割り当て手段は、前記一の信号処理手段に割り当てられた呼が分類されたグループに従って、当該呼を、前記複数の信号処理手段の他の信号処理手段に再割り当てする構成を採る。
この構成によれば、呼の所要リソース数を所定値と比較し、比較の結果に応じたグループに当該呼を分類し、所定の信号処理を行うための所定数のリソースをそれぞれ有する複数の信号処理手段の一の信号処理手段に割り当てられた呼が分類されたグループに従って、当該呼を、前記複数の信号処理手段の他の信号処理手段に再割り当てするため、例えば、比較的所要リソース数の大きな呼および小さな呼を別々のグループに分類した場合に、比較的所要リソース数の大きな呼が比較的所要リソース数の小さな呼と各信号処理手段内で混在するのを回避することができ、フラグメントが発生する確率を低減することができ、信号処理手段のリソースの利用効率を高めると共に呼損の発生を抑制することができ、同時に収容可能な呼の数を増加させることができる。
本発明の基地局装置は、上記構成において、前記分類手段は、所要リソース数が前記所定値以下の呼を第1グループに分類する一方、所要リソース数が前記所定値以上の呼を第2グループに分類し、前記割り当て手段は、前記複数の信号処理手段の各々に予め付与されている識別番号に従って、前記複数の信号処理手段の序列を予め設定しておき、割り当てられた呼が第1グループに分類されている場合、前記一の信号処理手段から前記序列の上位の信号処理手段に当該呼を移動させる一方、割り当てられた呼が第2グループに分類されている場合、前記一の信号処理手段から前記序列の下位の信号処理手段に当該呼を移動させることにより、呼の再割り当てを行う構成を採る。
この構成によれば、比較的所要リソース数が小さな呼を第1グループとし、比較的所要リソース数が大きな呼を第2グループとし、複数の信号処理手段の序列を予め設定しておき、割り当てられた呼が第1グループに分類されている場合、当該呼が割り当てられている信号処理手段より上位の信号処理手段に当該呼を移動させる一方、割り当てられた呼が第2グループに分類されている場合、当該呼が割り当てられている信号処理手段より下位の信号処理手段に当該呼を移動させるため、第1グループの呼および第2グループの呼を互いに逆方向に移動させることができ、したがって、接続させる呼の割り当てが行われた時点で第1グループの呼および第2グループの呼の混在が既に発生していたとしてもそれを回避することができる方向に呼を移動させることができ、フラグメント発生確率の低減を確実にすることができる。
本発明の基地局装置は、上記構成において、前記割り当て手段は、前記複数の信号処理手段の中から、空きリソース数が、接続される呼の所要リソース数以上の信号処理手段を検索し、当該呼が第1グループに分類されている場合、検索された信号処理手段のうち前記序列の最上位の信号処理手段に当該呼を割り当てる一方、当該呼が第2グループに分類されている場合、検索された信号処理手段のうち前記序列の最下位の信号処理手段に当該呼を割り当てる構成を採る。
この構成によれば、接続させる呼の割り当てを行う時点で、第1グループの呼および第2グループの呼の混在が発生しにくくなるような位置(つまり信号処理手段)に当該呼を割り当てることができ、呼の再割り当ての実行必要性を低減して装置の処理負荷を軽減することができると共に、フラグメントが発生する確率を一層低減することができる。
本発明の基地局装置は、上記構成において、前記分類手段は、第2グループに分類されている呼のうち保留時間が所定期間より長い呼を第1グループに変更する構成を採る。
この構成によれば、主に比較的所要リソース数の大きな呼を収容するための下位側の信号処理手段において長時間にわたって滞留する呼を減少させることができ、特に下位側の信号処理手段内でフラグメントが発生する確率を低減することができる。
本発明の基地局装置は、上記構成において、前記割り当て手段は、割り当てられた呼が第2グループに分類されている場合、前記序列において前記一の信号処理手段より下位の信号処理手段の中から、空きリソース数が、当該呼の所要リソース数以上の信号処理手段を検索し、検索された信号処理手段のうち前記序列の最上位の信号処理手段に当該呼を移動させることにより、呼の再割り当てを行う構成を採る。
この構成によれば、主に比較的所要リソース数の大きな呼を収容するための下位側の信号処理手段のうち最下位側の信号処理手段において空きリソースを確保することができ、比較的所要リソース数の大きな呼をより確実に収容することができる。
本発明のリソース再配置方法は、呼に対して所定の信号処理を行うための所定数のリソースをそれぞれ有する複数の信号処理手段を有する基地局装置におけるリソース再配置方法であって、呼の所要リソース数を所定値と比較し、比較の結果に応じたグループに当該呼を分類する分類ステップと、接続される呼を、前記複数の信号処理手段の一の信号処理手段に割り当てる割り当てステップと、前記割り当てステップで前記一の信号処理手段に割り当てられた呼が前記分類ステップで分類されたグループに従って、当該呼を、前記複数の信号処理手段の他の信号処理手段に再割り当てする再割り当てステップと、を有するようにした。
この方法によれば、呼の所要リソース数を所定値と比較し、比較の結果に応じたグループに当該呼を分類し、所定の信号処理を行うための所定数のリソースをそれぞれ有する複数の信号処理手段の一の信号処理手段に割り当てられた呼が分類されたグループに従って、当該呼を、前記複数の信号処理手段の他の信号処理手段に再割り当てするため、例えば、比較的所要リソース数の大きな呼および小さな呼を別々のグループに分類した場合に、比較的所要リソース数の大きな呼が比較的所要リソース数の小さな呼と各信号処理手段内で混在するのを回避することができ、フラグメントが発生する確率を低減することができ、信号処理手段のリソースの利用効率を高めると共に呼損の発生を抑制することができ、同時に収容可能な呼の数を増加させることができる。
以上説明したように、本発明によれば、同時に収容可能な呼の数を増加することができる。
本発明の骨子は、呼の所要リソース数を所定値と比較し、比較の結果に応じたグループに呼を分類し、所定の信号処理を行うための所定数のリソースをそれぞれ有する複数の信号処理手段の一の信号処理手段に割り当てられた呼が分類されたグループに従って、当該一の信号処理手段に割り当てられた呼を、前記複数の信号処理手段の他の信号処理手段に再割り当てすることである。
この後で詳細に説明する実施の形態では、基地局装置に備えられた信号処理カード内で複数種の呼の混在を少なくするために、所要リソース数の比較的少ない呼種と所要リソース数の比較的多い呼種とでそれぞれAグループおよびBグループを構成させる。そして、Aグループに属する呼を通し番号の小さい信号処理カードに、Bグループに属する呼を通し番号の大きい信号処理カードに、それぞれ移動させることによって、呼の再割り当てを行う。これにより、ある信号処理カード内で複数種の呼が混在した場合の呼種毎の所要リソース数の差異が小さくなり、空きリソースのフラグメントによる呼損の発生を抑制する効果を得ることができる。
ここで、上記の効果を得ることができる理由について補足説明する。所要リソース数が大きい呼だけが1枚の信号処理カードにある場合は、当該信号処理カードの任意の呼が解放されると、当該信号処理カードは、所要リソース数の大きい他の呼を収容可能な状態になる。一方、所要リソース数の大きい呼と小さい呼が同時に同一の信号処理カードに収容されている場合は、当該信号処理カードに所要リソース数の大きい他の呼を収容可能にするためには、所要リソース数の小さい多数の呼を解放しなければならない。そのため、全種類の呼の保留時間や発生確率が同等であると仮定した上で前述の二つの場合を比較すると、所要リソース数の大きい呼を収容できない小規模の空きリソースが発生してしまう可能性(つまり、フラグメント発生確率)は、後者の場合の方が高い。
さらに、W−CDMAにおいて、携帯電話機などの端末装置のパケット呼の主な用途は、例えばWebアクセスやメールといった数k〜数十kバイトのデータ伝送になることが想定され、また、2002年度版情報通信白書によれば平成9年〜平成12年の携帯電話機の通信時間/通信回数は90秒以上となっている。これらから、パケット呼の実際の連続データ伝送時間は長くても20〜30秒程度、音声呼の保留時間は少なくとも60秒以上と仮定することができる。すなわち、音声呼は、所要リソース数が比較的大きなパケット呼よりも残留しがちな傾向があるため、フラグメント発生確率は、上で述べたものよりも高いと考えることができる。
本願の発明者は、フラグメントの発生が、異なる特性(例えば、所要リソース数)を持つ複数種の呼の混在に起因していることに着目し、本願発明に想到した。本実施の形態で、呼種およびその割り当て位置を所要リソース数に応じてグループに分け複数グループの呼が混在しないようにしたのはそのためである。
以下、本発明の実施の形態について、図面を用いて詳細に説明する。
図1は、本発明の一実施の形態に係る基地局装置の構成を示すブロック図である。
図1に示す基地局装置100は、端末装置120の通信呼を収容するために、端末装置120と無線信号の送受信を行い、交換機能を持つネットワーク130と有線用のベースバンド信号の送受信を行う。なお、以降の記述では、端末装置120は、W−CDMA方式またはMC−CDMAの第3世代携帯電話機を想定しているが、GSM、PHS、PDCなどの携帯電話機またはコードレス電話機においても適用可能である。また、基地局装置100およびネットワーク130は互いに、専用線を介してATMで接続する。
また、基地局装置100は、無線通信部101、接続制御部102、信号処理部103、リソース制御部104、有線通信部105、リソース監視部106およびトラヒック記録部107を有する。リソース監視部106は、グループ作成部108を有する。
無線通信部101は、端末装置120との無線信号の送受信を行う。無線通信部101は、アンテナおよび端末装置120の送信電力制御や、周波数の変調処理などを行う。無線通信部101はアンテナ、増幅器、送信用の電源および制御プログラムを備えている。
接続制御部102は、ネットワーク130の要求に応じて、端末装置120に対する通信路の接続・切断制御を行う。接続制御部102は、基地局装置100の制御カード内のプログラムとして実装される。有線通信部105は、ネットワーク130との信号の送受信を行う。
信号処理部103は、端末装置120からの無線信号の符号変調処理などの所定のベースバンド処理を行う。基地局装置100で同時に多数の端末装置120の呼を収容するため、信号処理部103は、多数(例えばM個)の同形式の信号処理カード103−1、103−2、…、103−Mを備えている。信号処理カード103−1〜103−Mの各々には、識別番号としての通し番号が予め付与されている。また、信号処理カード103−1〜103−Mの各々には、共通チャネルや呼(個別チャネル)のベースバンド信号に対して所定の信号処理(ベースバンド処理)を行うために、所定数のリソースを持つユニットが実装されている。
リソース制御部104は、信号処理部103において、発生した呼の信号処理カード103−1〜13−Mのいずれかへの割り当てや、解放を行う。また、リソース制御部104は、リソース監視部106からの指示に従って呼を再割り当てすることにより、リソース再配置を行う。また、内部の管理テーブルを用いて、各信号処理カード103−1〜103−Mの空きリソース数を管理する。信号処理カード毎に処理能力が異なっている場合は各信号処理カード103−1〜103−Mに実装されているリソース数も管理テーブルで管理する。
また、リソース制御部104は、信号処理カード103−1〜103−Mに予め付与されている通し番号に従って、信号処理カード103−1〜103−Mの序列を設定しておく。本実施の形態では、信号処理カード103−1〜103−Mにそれぞれ1番〜M番の番号が付与されているものとし、また、通し番号のより小さい信号処理カードを序列の上位とし、通し番号のより大きい信号処理カードと序列の下位としておく。通し番号のより大きい信号処理カードを序列の上位とし、通し番号のより小さい信号処理カードと序列の下位としておいても良いことは明らかである。
なお、信号処理カード103−1〜103−Mの序列は、管理テーブルで管理されている空きリソース数に基づいて設定されても良い。例えば、空きリソース数の大きい信号処理カードを序列の上位とし、空きリソース数の小さい信号処理カードを序列の下位としても良い。または、空きリソース数の小さい信号処理カードを序列の上位とし、空きリソース数の大きい信号処理カードを序列の下位としても良い。
リソース監視部106は、信号処理部103内の各信号処理カード103−1〜103−Mの状態を監視し、リソースの再配置が必要か否かを判断する。この判断は、例えば、異なるグループに属する複数種の呼が混在している信号処理カードの枚数が所定数以上であるか否かを判定することにより行われる。リソース再配置が必要な場合、リソース監視部106は、信号処理カード103−1〜103−Mのいずれかに割り当てられている呼の再割り当てを行うようリソース制御部104に指示する。
なお、リソース再配置が必要か否かの判断基準となる上記の所定数は、信号処理部103における総使用リソース数に応じて変更しても良い。これは、トラヒック量が大きいときには混在発生中の信号処理カードを無くすことが容易でないためである。したがって、例えば、総使用リソース数が一定数未満の場合は上記の所定数を「1」とし、総使用リソース数が一定数以上の場合は上記の所定数を「2」としても良い。このようにすることで、トラヒック量に応じた適応的なリソース管理を行うことが可能となる。
トラヒック記録部107は、過去のトラヒックを内部に記録する。
グループ作成部108は、全種の呼の所要リソース数を所定の閾値と比較し、所要リソース数が閾値以下の呼をAグループに、所要リソース数が閾値より大きい呼をBグループに、それぞれ分類する。なお、本実施の形態では、再配置処理の負荷軽減のために、グループの数を二つにしているが、グループ数を三つ以上にした場合も同様にフラグメント発生確率低減の効果を可能にすることができる。
例えば、音声呼の所要リソース数が1エリア、非制限ディジタル呼が3エリア、低速パケット呼が6エリア、高速パケット呼が16エリア、であるとする。ここで、閾値を「3」にした場合、Aグループに属する呼は、音声呼および非制限ディジタル呼であり、Bグループに属する呼は、低速パケット呼および高速パケット呼である。なお、サポート可能な呼の種類は前述のものに限定されず、通信サービスを提供する事業者によって異なっても良い。
また、グループ作成部108は、トラヒック記録部107に記録された内容に従って、閾値を変更しても良い。例えば、高速パケット呼のみが多いときは高速パケット呼のみがBグループに属するような閾値を設定し、低速パケット呼の数が増大したときには、低速パケット呼がBグループに加わるような閾値を設定しても良い。このように、グループ分けを動的に行うことにより、トラヒック状態に応じたリソース再配置を可能にすることができる。
また、本実施の形態では、Aグループには大きなフラグメントが発生しにくい呼を、Bグループには大きなフラグメントが発生しやすい呼をそれぞれ分類することを意図している。そのため、Bグループに属する呼の中で保留時間が長い呼をAグループに変更しても良い。この場合、主にBグループに属する呼(比較的所要リソース数の大きな呼)を収容するための通し番号の大きい方の信号処理カード(下位側の信号処理カード)において長時間にわたって滞留する呼を減少させることができ、特に通し番号の大きい方の信号処理カード内でフラグメントが発生する確率を低減することができる。また、過去のトラヒックの記録内容から推測した保留時間に基づいてグループを決定する方法を採用しても同様の作用効果を実現することができる。
次いで、上記構成を有する基地局装置100における動作について説明する。図2は、基地局装置100の各信号処理カード103−1〜103−Mにおける呼の割り当て状態を示したものであり、図3は、基地局装置100におけるリソース再配置動作を説明するためのフロー図である。
まず、図2を用いて、リソース再配置を行う前の割り当て状態および割り当て動作について説明する。この説明での前提条件として、M=4、すなわち、基地局装置100内の信号処理カードの枚数を4枚とする。また、信号処理カード103−1〜103−Mがそれぞれ有するリソース数は予め決まっている。各信号処理カード103−1〜103−Mが同数のリソースを有する必要性は必ずしも無いが、本実施の形態では、各信号処理カード103−1〜103−Mが32エリアのリソースを有しているものとする。すなわち、各信号処理カード103−1〜103−Mが768kbpsのベースバンド処理能力を持っていると仮定すると、1エリアのリソースは、24kbpsのベースバンド処理能力に相当する。
共通チャネル151は、端末装置120の呼び出しに用いられるチャネルであり、基地局装置100の起動直後に確保される。本実施の形態では、信号処理カード103−1に割り当てられる。共通チャネル151としては、例えば、BCH(Broadcast CHannel)、FACH(Forward Access CHannel)、RACH(Random Access CHannel)、PCH(Paging CHannel)などが挙げられる。共通チャネル151の所要リソース数は、基地局装置100のカバーエリアの大きさや収容可能チャネル数によって増減するが、ここでは8エリアと仮定する。図2中の括弧内の数字は所要リソース数である。
また、各信号処理カード103−1〜103−Mには、例えば図2に示されているように、各種の多数の呼が割り当てられ得る。例えば、信号処理カード103−1には、共通チャネル151の他にも、音声呼152を収容するために、音声呼152用の個別チャネルが割り当てられたり、その他の個別チャネルが割り当てられたりしている。そして、現時点では、各信号処理カード103−1〜103−Mにおける空きリソース数は、それぞれ4エリア、6エリア、6エリア、13エリアである。この時点で非制限ディジタル呼153が解放されるか他の信号処理カードに再割り当てされた場合、信号処理カード103−4における空きリソース数は13+3=16エリアとなる。
呼(個別チャネル)の割り当ては、次のように行われる。まず、端末装置120が基地局装置100のカバーエリアに進入したとき、ネットワーク130に対して位置登録およびATTACH(端末装置120をネットワーク130から着信可能な状態にする処理)を行う。なお、実際には、端末装置120のATTACHのときにも基地局装置100内のリソースが使用されるが、このときも本発明の効果を実現することは可能である。ただし、本実施の形態では、説明を簡略化するためにATTACHのときに使用されるリソースを考慮しない。
端末装置120の位置登録後、端末装置120が例えば音声呼152を発信すると、基地局装置100は端末装置120およびネットワーク130の間に呼接続に用いられる通信路を確立し、その結果、信号処理カード103−1内の1エリアのリソースが、音声呼152のベースバンド処理に使用されることとなる。
次に、呼の割り当て手順について、端末装置120の音声呼152の割り当てを例に挙げて説明する。まず、端末装置120が発信要求を、共通チャネル151を利用して基地局装置100経由でネットワーク130に出力する。基地局装置100の内部では、まず無線通信部101がこの要求を受信すると周波数変換処理などを施し処理結果を信号処理部103に出力する。信号処理部103は、信号処理カード103−1でベースバンド処理を行い処理結果を有線通信部105に出力する。有線通信部105は、入力された信号に対してプロトコル変換処理などを行い処理結果をネットワーク130に出力する。本実施の形態では、基地局装置100はネットワーク130のみによって制御され、端末装置120からの信号によって制御されない。なお、本発明のアルゴリズムはリソース割り当て処理のトリガに関係しないので、端末装置120の信号によってリソース割り当て処理が制御される場合も同様に本発明の効果を実現することが可能である。
そして、ネットワーク130は発信要求に応答して、端末装置120の音声呼152用のリソースを確保する要求を基地局装置100に出力する。出力されたリソース確保要求は有線通信部105に入力される。このリソース確保要求は基地局装置100に対する制御要求なので、接続制御部102がこれを検出する。接続制御部102は、信号処理部103において音声呼152用のリソースを確保させる要求をリソース制御部104に出力する。リソース制御部104は、信号処理部103の管理テーブルを参照する。ここでは、信号処理カード103−1に空きリソースを発見したため、ここに音声呼152を割り当てる。音声呼を割り当てた後、管理テーブルの空きリソース数を更新する。
呼の割当先となる信号処理カードの選択方法としては、空きリソースが十分にある信号処理カードのうち通し番号の大きい順または少ない順に選択する方法や、空きリソースが多い順または少ない順に選択する方法などが考えられる。これらのいずれの方法を用いた場合でも、本発明のリソース再配置を適用した基地局装置では同様の作用効果を実現することができるが、本実施の形態では、Aグループに属する呼は、空きリソースがあるうちで通し番号が小さい信号処理カードに、Bグループに属する呼は、空きリソースがあるうちで通し番号が大きな信号処理カードに、それぞれ割り当てる方法を採用する。このような割り当て方法を本発明のリソース再配置方法に組み合わせることにより、呼の割り当てを行う時点で、第1グループの呼および第2グループの呼の混在が発生しにくくなるような位置(つまり信号処理カード)に呼を割り当てることができ、呼の再割り当ての実行必要性を低減して基地局装置100の処理負荷を軽減することができると共に、フラグメントが発生する確率を一層低減することができる。
上記のように呼の割り当てを行った後、接続制御部102は、リソース確保要求に対する応答信号を有線通信部105を通じてネットワーク130に出力する。これにより、端末装置120からネットワーク130までの通信路が確立される。
また、呼が終了する場合は、上位レイヤでの呼切断処理の後、ネットワーク130から解放の対象となる呼の指定を含むリソース解放要求が基地局装置100に対して出力される。この要求を接続制御部102が検出すると、リソースを解放させる要求をリソース制御部104に出力する。リソース制御部104は、解放する対象となる信号処理カードを特定し、該当の呼を信号処理部103に解放させる。また、リソース制御部104の内部の管理テーブルで、該当する信号処理カードの空きリソース数を更新する。
続いて、図3を用いて、基地局装置100におけるリソース再配置動作について説明する。
ここで詳述されるリソース再配置動作は、例えば呼の解放時や所定時間が経過した時などに実行される。
まず、ステップS1000では、リソース監視部106で、Aグループの呼およびBグループの呼の混在の度合いを判定する。より具体的には、Aグループの呼およびBグループの呼が混在している信号処理カードの枚数を計数し、計数された枚数が所定数(ここでは、2枚)以上か否かを判定する。この判定の結果、混在発生中の信号処理カードが1枚以下の場合(S1000:NO)、フラグメントが発生する可能性が比較的低いと解釈することができるため、リソース再配置動作を終了する。一方、混在発生中の信号処理カードの枚数が2枚以上の場合(S1000:YES)、ステップS1100に進む。
ステップS1100では、リソース制御部104で、Aグループの呼(音声呼、非制限ディジタル呼)を収容している信号処理カードのうち最大の通し番号(Mamax)を持つものとBグループの呼(高速パケット呼、低速パケット呼)を収容している信号処理カードのうち最小の通し番号(Mbmin)を持つものとを検索する。例えば、図2に示された例では、Aグループに属する呼を収容している信号処理カードのうち最大の通し番号を持つものは信号処理カード103−4であるため、Mamax=4である。一方、Bグループに属する呼を収容している信号処理カードのうち最大の通し番号を持つものは信号処理カード103−2であるため、Mbmin=2である。
そして、ステップS1200では、リソース制御部104で、Aグループの呼を選択するループ処理を開始させる。このループ処理では、MamaxからMbminの通し番号を持つ信号処理カードに割り当てられているAグループの呼を一つずつ選択する。呼の選択順序は通し番号の大きい順であり、また、通し番号が同一の信号処理カードにおいては、所要リソース数の大きい順に呼を選択する。図2の例において、最初に選択されるAグループの呼は、信号処理カード103−4に割り当てられている非制限ディジタル呼153である。
ステップS1200での処理において所要リソース数の大きい呼を優先的に再割り当て対象の呼として選択することで、リソース再配置を効率化することができる。
そして、ステップS1300では、リソース制御部104で、選択した呼を収容している信号処理カードより小さい通し番号を持つものの中で、選択した呼の所要リソース数以上の空きリソースを持つもの(再割当先候補)を検索し、その有無を判定する。図2に例では、非制限ディジタル呼153を選択した場合、信号処理カード103−1〜103−3が再割当先候補に該当する。この処理において、1以上の再割当先候補が検索された場合(S1300:YES)、ステップS1400では、リソース制御部104で、再割当先候補のうち最小の通し番号を持つものに選択した呼を移動させ、動作を終了する。図2の例では、再割当先候補のうち最小の通し番号を持つものは信号処理カード103−1であるため、矢印aで示されているとおり、非制限ディジタル呼153は信号処理カード103−1に移される。このような移動処理が行われた結果として、信号処理カード103−4の空きリソース数は13エリアから16エリアに増加し、信号処理カード103−1の空きリソース数は4エリアから1エリアに減少する。
一方、ステップS1300の処理において、例えばトラヒック量が大きいために、1以上の再割当先候補が検索されなかった場合(S1300:NO)、ステップS1500では、リソース制御部104で、Aグループの呼の全てが選択済みであるか否かを判定する。この判定の結果、まだ選択していないAグループの呼がある場合はステップS1200に戻り、全て選択済みの場合はステップS1600に進む。
上記のステップS1200〜S1500の動作を繰り返すことにより、図2の例では、非制限ディジタル呼153に引き続いて、信号処理カード103−3に割り当てられている非制限ディジタル呼154は、矢印bで示すとおり信号処理カード103−2に移動し、さらに、信号処理カード103−3に割り当てられている音声呼155は、矢印cで示すとおり信号処理カード103−1に移動する。
ステップS1200〜S1500で説明したように、本実施の形態では、主にBグループの呼を収容すべきである通し番号の大きい信号処理カード(下位の信号処理カード)に割り当てられているAグループの呼を優先的に移動させている。これには二つの理由がある。一つは、Bグループに属する呼の方が比較的所要リソース数が大きいため、主にBグループを収容するための通し番号の大きい信号処理カードでのフラグメント発生確率が通し番号の小さい信号処理カードよりも高いということである。もう一つは、Aグループの呼とBグループの呼とでは、Aグループの呼の所要リソース数がより少なく、移動させやすいということである。したがって、Aグループの呼をBグループの呼よりも優先的に扱うことで、混在の回避を効率化することができる。
そして、ステップS1600では、リソース制御部104で、Bグループの呼を選択するループ処理を開始させる。このループ処理では、MbminからMamaxの通し番号を持つ信号処理カードに割り当てられているBグループの呼を一つずつ選択する。呼の選択順序は通し番号の小さい順であり、また、通し番号が同一の信号処理カードにおいては、所要リソース数の大きい順に呼を選択する。図2に例において、最初に選択されるBグループの呼は、信号処理カード103−2に割り当てられている低速パケット呼156である。
ステップS1600での処理において所要リソース数の大きい呼を優先的に再割り当て対象の呼として選択することで、リソース再配置を効率化することができる。
そして、ステップS1700では、リソース制御部104で、選択した呼を収容している信号処理カードより大きい通し番号を持つものの中で、選択した呼の所要リソース数以上の空きリソースを持つもの(再割当候補先)を検索し、その有無を判定する。図2の例では、低速パケット呼156を選択した場合、信号処理カード103−3〜103−4が再割当先候補に該当する。この処理において、1以上の再割当先候補が検索された場合(S1700:YES)、ステップS1800では、リソース制御部104で、再割当先候補のうち最小の通し番号を持つものに選択した呼を移動させ、動作を終了する。図2の例では、再割当先候補のうち最小の通し番号を持つものは信号処理カード103−3であるため、矢印dで示されているとおり、低速パケット呼156は信号処理カード103−3に移される。
本実施の形態では、ステップS1800での処理において、Bグループの呼についても可能な限り通し番号の小さい信号処理カードへの再割り当てを行うため、主にBグループの呼を収容すべきである通し番号の大きい信号処理カードの中で最大通し番号の側において空きリソースを確保することができ、比較的所要リソース数の大きなBグループの呼をより確実に収容することができる。
一方、ステップS1700の処理において、例えばトラヒック量が大きいために、1以上の再割当先候補が検索されなかった場合(S1700NO)、ステップS1900では、リソース制御部104で、Bグループの呼の全てが選択済みであるか否かを判定する。この判定の結果、まだ選択していないBグループの呼がある場合はステップS1600に戻り、全て選択済みの場合は再配置動作を終了する。
なお、本実施の形態では、分類されたグループに従ってリソース再配置を行っているため、例えば低速パケット呼が高速パケット呼を収容可能な空きリソースを持つ信号処理カードに移動された結果として、その信号処理カードに高速パケット呼が収容不可能になりフラグメントを誘発する可能性が僅かながらある。このような現象を防止するために、再割り当て対象の呼を移動させる前に、移動元の信号処理カードと移動先の信号処理カードとの空きリソースの二乗の和が移動実行によって減少するか否かを判定する。この判定の結果、例えば上記の例で高速パケット呼が収容できなくなるような場合には移動処理をキャンセルするような処理をリソース制御部104で実行しても良い。このような処理を上記のリソース再配置動作に組み合わせた場合でも、フラグメントの発生を抑制する効果を得ることは可能である。
このように、本実施の形態によれば、所要リソース数が閾値以下の呼をAグループとし、所要リソース数が閾値より大きい呼とBグループとし、グループに従って呼の再割り当てを行うため、Bグループの呼がAグループの呼と各信号処理カード103−1〜103−M内で混在するのを回避することができ、フラグメントが発生する確率を低減することができ、信号処理カード103−1〜103−Mのリソースの利用効率を高めると共に呼損の発生を抑制することができ、同時に収容可能な呼の数を増加させることができる。
また、本実施の形態によれば、信号処理カード103−1〜103−Mの序列を予め設定しておき、割り当てられた呼がAグループに分類されている場合、当該呼が割り当てられている信号処理カードより上位の信号処理カードに当該呼を移動させる一方、割り当てられた呼がBグループに分類されている場合、当該呼が割り当てられている信号処理カードより下位の信号処理カードに当該呼を移動させるため、Aグループの呼およびBグループの呼を互いに逆方向に移動させることができ、したがって、接続させる呼の割り当てが行われた時点でAグループの呼およびBグループの呼の混在が既に発生していたとしてもそれを回避することができる方向に呼を移動させることができ、フラグメント発生確率の低減を確実にすることができる。
本発明の基地局装置およびリソース再配置方法は、同時に収容可能な呼の数を増加する効果を有し、複数の端末装置との無線通信が可能な基地局装置および当該基地局装置に適用されるリソース再配置方法として有用である。
100 基地局装置
101 無線通信部
102 接続制御部
103 信号処理部
103−1、103−2、…、103−M 信号処理カード
104 リソース制御部
105 有線通信部
106 リソース監視部
107 トラヒック記録部
108 グループ作成部
120 端末装置
130 ネットワーク
101 無線通信部
102 接続制御部
103 信号処理部
103−1、103−2、…、103−M 信号処理カード
104 リソース制御部
105 有線通信部
106 リソース監視部
107 トラヒック記録部
108 グループ作成部
120 端末装置
130 ネットワーク
Claims (6)
- 呼に対して所定の信号処理を行うための所定数のリソースをそれぞれ有する複数の信号処理手段と、
呼の所要リソース数を所定値と比較し、比較の結果に応じたグループに当該呼を分類する分類手段と、
接続される呼を、前記複数の信号処理手段の一の信号処理手段に割り当てる割り当て手段と、を有し、
前記割り当て手段は、前記一の信号処理手段に割り当てられた呼が分類されたグループに従って、当該呼を、前記複数の信号処理手段の他の信号処理手段に再割り当てすることを特徴とする基地局装置。 - 前記分類手段は、
所要リソース数が前記所定値以下の呼を第1グループに分類する一方、所要リソース数が前記所定値以上の呼を第2グループに分類し、
前記割り当て手段は、
前記複数の信号処理手段の各々に予め付与されている識別番号に従って、前記複数の信号処理手段の序列を予め設定しておき、割り当てられた呼が第1グループに分類されている場合、前記一の信号処理手段から前記序列の上位の信号処理手段に当該呼を移動させる一方、割り当てられた呼が第2グループに分類されている場合、前記一の信号処理手段から前記序列の下位の信号処理手段に当該呼を移動させることにより、呼の再割り当てを行うことを特徴とする請求項1記載の基地局装置。 - 前記割り当て手段は、
前記複数の信号処理手段の中から、空きリソース数が、接続される呼の所要リソース数以上の信号処理手段を検索し、当該呼が第1グループに分類されている場合、検索された信号処理手段のうち前記序列の最上位の信号処理手段に当該呼を割り当てる一方、当該呼が第2グループに分類されている場合、検索された信号処理手段のうち前記序列の最下位の信号処理手段に当該呼を割り当てることを特徴とする請求項2記載の基地局装置。 - 前記分類手段は、
第2グループに分類されている呼のうち保留時間が所定期間より長い呼を第1グループに変更することを特徴とする請求項3記載の基地局装置。 - 前記割り当て手段は、
割り当てられた呼が第2グループに分類されている場合、前記序列において前記一の信号処理手段より下位の信号処理手段の中から、空きリソース数が、当該呼の所要リソース数以上の信号処理手段を検索し、検索された信号処理手段のうち前記序列の最上位の信号処理手段に当該呼を移動させることにより、呼の再割り当てを行うことを特徴とする請求項3記載の基地局装置。 - 呼に対して所定の信号処理を行うための所定数のリソースをそれぞれ有する複数の信号処理手段を有する基地局装置におけるリソース再配置方法であって、
呼の所要リソース数を所定値と比較し、比較の結果に応じたグループに当該呼を分類する分類ステップと、
接続される呼を、前記複数の信号処理手段の一の信号処理手段に割り当てる割り当てステップと、
前記割り当てステップで前記一の信号処理手段に割り当てられた呼が前記分類ステップで分類されたグループに従って、当該呼を、前記複数の信号処理手段の他の信号処理手段に再割り当てする再割り当てステップと、
を有することを特徴とするリソース再配置方法。
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