JP2005149006A - プロセス管理装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】画像データでは検出することが出来ない限られたプロセスデータの計測値からプロセス装置の機器に異常が発生したか否かを判定する。
【解決手段】各プロセスの正常時に検出された計測値に基づいて、得られたスペクトルと、記憶された正常時スペクトルデータ記憶部8と、センサから送信された計測値を受信する選択処理部4と、この計測値から第1主成分及び第2主成分を含む主成分得点を算出する主成分分析部6Aと、この主成分得点をプロセス毎にウェーブレット変換するウェーブレット変換部7と、各プロセスに対応するスペクトルデータを、正常時スペクトルデータ記憶部8から読み出し、得られたスペクトルと読み出したスペクトルとに基づいてプロセス装置の機器に異常が発生したかどうかを判定する異常判定部9Aとを備えて構成する。
【選択図】 図1

Description

本発明は、プロセス管理装置に関し、特にビル等の故障検知・予知・診断を効果的に実行できるようにしたプロセス管理装置に関する。すなわち、複数の建物に各々設置された複数のセンサから通信ネットワークを介して送信されたプロセスデータの計測値をそれぞれ受信し、受信したプロセスデータの計測値に基づいて、前記各建物内の計測値に異常が発生したか否かの判定を行うプロセス管理装置に関する。
従来、監視対象に異常が発生したか否かを判定する手法としては、コンピュータを使用することにより、被写体の画像データから被写体の健全状態を判定する技術が開示されている(特許文献1参照)。
特開2001−311723号公報
しかしながら、この手法では、画像データを用いるので、監視対象の種類では、画像データによって異常が発生したか否かが判定できない。
特に、ビル等の建物に設置されたセンサによって検出された温度又は湿度若しくは弁の開度といったプロセスデータの計測値に関しては、画像データを用いたのでは、検出することが難しい。
また、この手法で、新築の建物内を監視する場合、センサによって計測された計測値のデータが少ないので、建物内の計測値に異常が発生したのか否かを正確に判定することは難しいという問題がある。
そこで、本発明は、上記事情を考慮してなされたもので、画像データでは検出することが出来ない限られたプロセスデータの計測値から建物内のプロセス装置の機器に異常が発生したか否かを判定することを可能にするプロセス管理装置を提供することを目的とする。
本発明の骨子は、プロセスデータの計測値から得られた主成分得点をウェーブレット変換して得られたスペクトルと、予め正常時におけるプロセスデータの計測値から得られたスペクトルとを比較する構成により、建物内の限られたセンサによって計測された計測値から、建物内のプロセス装置の機器に異常が発生しているかどうかの判定を行うことを可能にするという効果を達成することにある。
さて、以上のような本発明の骨子は、具体的には以下のような手段が講じることにより実現される。
本発明の一態様に係るプロセス管理装置は、プラントに各々設置された複数のセンサから送信されたプロセスデータの計測値をそれぞれ受信し、受信したプロセスデータの計測値に基づいて、前記プラントに異常が発生したか否かの判定を行うプロセス管理装置であって、各プラントに設置されたセンサから送信されたプロセスデータの計測値を受信する計測値受信手段と、計測値受信手段により受信されたプロセスデータの計測値から、プラント毎に合成変量である、主成分得点を算出する主成分分析手段と、主成分分析手段により算出された主成分得点を、プラント毎にウェーブレット変換するウェーブレット変換手段と、ウェーブレット変換手段で解析されたデータを蓄積するスペクトルデータ記憶手段と、ウェーブレット変換手段による変換の結果、オンラインで得られたスペクトルと、スペクトルデータ記憶手段に蓄えられたスペクトルを比較することにより、プラント内に異常が発生したかどうかを判定する異常判定手段とを備えている。
このような構成とすれば、計測値受信手段により各プラントに設置されたセンサから送信されたプロセスデータの計測値が受信され、当該受信されたプロセスデータの計測値から、プラント毎に合成変量である、主成分得点が主成分分析手段により算出され、当該算出された主成分得点が、ウェーブレット変換手段によりプラント毎にウェーブレット変換され、当該ウェーブレット変換手段で解析されたデータがスペクトルデータ記憶手段に蓄積され、ウェーブレット変換手段による変換の結果、オンラインで得られたスペクトルと、スペクトルデータ記憶手段に蓄えられたスペクトルが異常判定手段により比較されることにより、プラント内に異常が発生したかどうかが判定されるので、画像データでは検出することが出来ない限られたプロセスデータの計測値から建物内の計測値に異常が発生したか否かを判定することが出来る。
なお、上記プロセス管理装置において、主成分分析された過去n日分のデータをウェーブレット変換手段で解析してもよい。
また、上記プロセス管理装置において、ウェーブレット変換手段は、主成分分析手段により算出された主成分得点を連続ウェーブレット変換してもよい。
なお、上記プロセス管理装置において、ウェーブレット変換手段は、主成分分析手段により算出された主成分得点を離散ウェーブレット変換してもよい。
また、上記プロセス管理装置において、ウェーブレット変換手段は、主成分分析手段により算出された、例えば第1主成分及び第2主成分との組からなる散布パターンを、多重解像度解析の手法を用いてパターンの特徴を抽出する、多重解像度解析手段に置換してもよい。
なお、上記プロセス管理装置において、プロセスの正常状態と各種故障状態のシミュレーションを事前に行うシミュレーション実行手段と、シミュレーション実行手段によるシミュレーションの実行結果が記憶されたシミュレーション結果記憶手段とを備えて、シミュレーション結果記憶手段に記憶されたシミュレーション結果に基づいて、主成分分析手段が主成分得点を算出する場合における重み係数を決定してもよい。
また、上記プロセス管理装置において、あらかじめ、前記シミュレーション実行手段を用いた各種故障シミュレーションを行い、このデータを主成分分析して、システム系統別の各種故障散布パターンを蓄積し、これをウェーブレット解析手段の多重解像度解析を用いてパターンの特徴を解析抽出し、故障データ記憶手段に分類して蓄積しておき、プロセス実測データをオンラインにて多重解像度解析し、異常判定手段で異常があると診断した時、上記故障データ記憶手段のデータベースと類似性を比較して、どのシステム系統に故障が発生しているかを推定してもよい。
本発明によれば、画像データでは検出することが出来ない限られたプロセスデータの計測値から建物内の計測値に異常が発生したか否かを判定することを可能にするプロセス管理装置を提供出来る。
以下、本発明の各実施の形態を図面を参照しながら説明する。なお、本発明が一般的なプロセスに適用できることは明らかであるが、実施例では具体例として空調プロセスへ適用するビル・環境・エネルギー管理(BEMS)装置の故障検知・予知・診断機能について説明する。
図1は、本発明の第1の実施の形態に係るプロセス管理装置1Aの一例を示す機能ブロック図である。
本実施の形態に係るプロセス管理装置1Aは、複数の建物A、Bに、個別に設けられた複数のセンサ群A1〜A5、及びB1〜B5に図示しない通信ネットワークを介して接続されている。
各センサ群A1〜A5、及びB1〜B5は、各建物から各プロセスデータの計測値、例えば外気温、外気湿度、及び建物の各階の各空調制御ゾーンの室温、室内湿度、冷水(温水)操作弁出力を検出し、検出したプロセスデータの計測値とセンサのIDと計測時刻との組を本実施の形態に係るプロセス管理装置1Aに、図示しない通信ネットワーク(図の各センサ群から出ている線は、実際は通信ネットワークを介しているので、ない)を介して送信している。
なお、本実施の形態に係る各センサ群A1〜A5及びB1〜B5を設置する建物としては、事務所ビル、デパート、及び病院等の任意の建物とすることができる。
また、本実施の形態のプロセス管理装置1Aでは、説明の便宜を図る観点から、各建物毎に5種類の相異なるセンサ群が設置されており、かつ、相異なる建物Aと建物Bとにそれぞれ接続されている例に関して説明するが、各建物に設置されたセンサ群の種類の数、及び建物の数は、任意の数に変更可能である。
なお、本実施の形態に係るプロセス管理装置1Aでは、通常計測可能な下記のプロセスデータを用いると新たにセンサを追加する必要がない。
室温、冷水(温水)操作弁出力、室内湿度、外気温度、外気湿度
本実施の形態に係るプロセス管理装置1Aは、センサデータ記憶部2と、選択指令入力部3と、選択処理部4と、計測値記憶部5と、主成分分析部6Aと、ウェーブレット変換部7と、正常時スペクトルデータ記憶部8と、異常判定部9Aと、判定結果出力部10とから構成されている。
センサデータ記憶部2には、センサのIDと、当該センサの設置された、建物に割り当てられた建物のIDとが対応して記憶されている。
選択指令入力部3は、通常のデータ入力を行うものであって、主として操作者の操作により、主成分分析を実行するかどうかに関する選択指令が入力される。
選択処理部4は、センサのID、プロセスデータの計測値、計測時刻を受け取ったか否かにより、プロセスデータを受信したかどうかを判定する機能と、当該判定の結果、プロセスデータを受信したと判定した場合、センサのID、プロセスデータの計測値、計測時刻を計測値記憶部5に記憶させる機能と、選択指令入力部3から主成分分析を実行させるための選択指令が入力されたか否かを判定する機能と、主成分分析を実行させるための選択指令が入力されたと判定した場合、プロセスデータの計測値、センサのID、建物のID、及び計測時刻の組を計測値記憶部5から読み出す機能と、読み出したセンサのIDをキーとして該当する建物のIDをセンサデータ記憶部2から読み出す機能と、読み出した建物のIDを、計測値記憶部5から読み出したプロセスデータの計測値、センサのID、建物のID、及び計測時刻の組に付加し、主成分分析部6Aに出力する機能とを有する。
計測値記憶部5には、センサのID、建物のID、プロセスデータの計測値、及び計測時刻の組が対応して記憶されている。
主成分分析部6Aは、選択処理部4から出力されたプロセスデータの計測値、センサのID、建物のID、及び計測時刻の組を受け取る機能と、受け取ったプロセスデータの計測値、センサのID、建物のID、及び計測時刻の組のうち、同一計測時刻における、プロセスデータの計測値を下記の式(1)により正規化する、より具体的には、各プロセスデータの計測値から計測値の平均値を差し引いた後、この差を標準偏差で除することによって正規化する機能と、この正規化したプロセスデータの計測値から下記の式(2)により主成分得点を算出する、具体的には、同一時刻における正規化後のプロセスデータの計測値に、予め設定された重み係数を乗じた後、重み係数を乗じた正規化後のプロセスデータの計測値を加算することによって、第1主成分及び第2主成分を含む、主成分得点を算出する機能と、算出した主成分特点、建物のID、及び計測時刻の組をウェーブレット変換部7に出力する機能とを有する。なお、下記の式(1)において、「xkj」は、各変数を意味する。また、「M」は、各変数の平均値を意味する。さらに、「S」は、各変数の標準偏差を意味する。下記の式(1)において、jは、1〜nまで任意の値を取ることが出来る。
また、下記の式(2)において、Z1(t)は、第1主成分を意味する。tは時間を意味する。
なお、本実施の形態では、主成分分析部は、建物のIDに対応する、任意の期間内の計測値を計測値記憶部から読み出す機能と、当該読み出した任意の期間内の計測値から、合成変量である第1主成分及び第2主成分を含む、過去n日分の主成分得点を、建物毎に算出する機能とを付加してもよい。この場合、ウェーブレット変換部は、算出された過去n日分の主成分得点を建物毎にそれぞれウェーブレット変換する機能を別途有するものとする。
Figure 2005149006
Figure 2005149006
また、本明細書に記載の「重み係数」は、分散共分散行列の固有ベクトルに該当し、固有値、及び固有ベクトルを算出する手法によって算出するもので有り、正常時、(例えば建設当初)のデータから予め求めておくものとする。
以下、本実施の形態に係る主成分分析部6Aの使用する重み係数の設定の手法に関し、一般的な主成分分析の説明を踏まえた上で、具体的に説明する。
一般的な主成分分析(PCA:Principal Components Analysis)は、多変量のデータを情報の損失を出来る限り少なくして、少数個の総合指標値に集約する手法である。具体的には、監視対象をグループ分けした後に、各グループに関する多数の指標値を統合した総合指標値を作成することにより実行される。これにより各グループが全体の中でどのような位置付けにあるのかが分かるようになる。
今、x〜xのp個の変数と、監視対象がn個の多変量データとがあると仮定する。これらのデータからp個よりも少ない新しい変数として、変数x〜xを結合した式(3)で示すような、z〜zのm個からなる新しい変数を作成する。ここでa11〜ampは、各変数x〜xに対する重み係数という。
Figure 2005149006
ここで、新しい変数zは、x〜xの情報が最大限集約されるようにする。
は、x〜xの情報がzの次に、出来るだけ多くx〜xの情報が集約されるようにする。以下、z〜zまで順に、出来るだけ多く情報が集約されるようにする。より具体的には、下記の式(4)及び式(5)に示すような2つの条件を満たすように重み係数a11〜ampを算出する。ここで、Var(Z1)〜Var(Zm)は、それぞれ新しい変数z1〜zmの分散を意味する。
なお、変数z1〜zmは、互いに独立になるようにする。式(4)及び式(5)で示される2つの条件を満たすように、前述した式(3)の各重み係数を算出することは、x1〜xpの分散共分散行列の固有値と当該固有値に対応する固有ベクトルとを算出することに帰着する。このようにして算出されたa11〜ampは、固有ベクトルの各成分に相当する。
なお、主成分分析の詳細に関しては、出願時にて公知の文献、例えば「田中豊、脇本和昌著、多変量統計解析法、現代数学社発行、初版第13刷、1998年1月20日発行、p.71〜p.79」により詳細に記載されている。
Figure 2005149006
ウェーブレット変換部7は、主成分分析部6Aから出力された主成分得点、建物のID、及び計測時刻の組を受け取り、受け取った主成分得点を下記の式(7)に従って、ウェーブレット変換する機能と、当該ウェーブレット変換の結果、得られたスペクトル、建物のID、及び計測時刻の組を異常判定部9Aに出力する機能とを有する。
以下、一般的なウェーブレット変換に関し、フーリエ変換を踏まえた上で、フーリエ変換と比較して説明する。
監視対象から計測された信号データをx(t)とすると、一般的なフーリエ変換は、下記の式(6)で示される。
Figure 2005149006
これに対し、一般的な連続ウェーブレット変換は、下記の数式(7)で示される。式(7)において、Φは、マザーウェーブレットと呼ばれる変換のための基底関数を意味する。「a」は、拡大縮小パラメータを意味する。「b」は、平行移動パラメータを意味する。
Figure 2005149006
Φ((t−b)/a)は、マザーウェーブレットΦ(t)をbだけt軸上で平行移動し、この平行移動したマザーウェーブレットの幅をa倍だけ拡大又は縮小することを意味する。
従って、拡大縮小パラメータaを変化させると、マザーウェーブレットΦ(t)の幅がa倍される、換言すれば、マザーウェーブレットΦ(t)の周波数が1/a倍になることになる。すなわち、拡大縮小パラメータaが大きくなればなるほど、基底関数の時間上における幅は広がり、拡大縮小パラメータaが小さくなるほど、基底関数の時間軸上における幅が狭くなる。
なお、前述したフーリエ変換は、式(7)における「基底関数Φ(t)」を、「exp(−jt)」に、「拡大縮小パラメータa」を、「ω―1」に、「平行移動パラメータb」を「0」に置換した場合に該当する。ここで「exp」は、自然対数の底のべき乗を意味する。このフーリエ変換の基底関数は、時間軸上で無限の広がりをもつこととなる。
従って、フーリエ変換で得られたスペクトルは、周波数軸のみの1次元関数となり、信号に含まれている時間情報が失われてしまうので、監視対象から計測された信号のどの部分の特徴かという時間的依存性が判別できないという難点を有する。
これに対し、ウェーブレット変換では、下記の式(8)で示されるガボール関数と呼ばれる関数を基底関数とする。式(8)における「t」は時間を意味し、「T」は、変換対象の信号の周期を意味する。ここで、基底関数として用いたガボール関数は、時間的に局在した関数である。
従って、ウェーブレット変換で得られたスペクトルは、周波数軸及び時間軸の2方向に広がる2次元関数となる。これにより、スペクトルとして得られた2次元関数に基づいて、信号内に含まれる各周波数成分の時間依存性を判定することが出来る。なお、ウェーブレット変換に関する更なる詳細に関しては、出願時にて公知の文献、例えば「新井康平著、ウェーブレット解析の基礎理論、第1版第3刷、森北出版発行、2002年3月15日発行」に詳細に記載されている。
Figure 2005149006
なお、本実施の形態に係るウェーブレット変換部7の実行するウェーブレット変換処理は、前述した式(7)で示されるx(t)を、主成分分析部6Aから出力された同一時刻における主成分得点z(t)〜z(t)のそれぞれに置換することによって得られる、連続ウェーブレット変換で変換してもよいし、下記の式(9)で示される一般的な離散ウェーブレット変換のx(t)を前述したz(t)〜z(t)のそれぞれに置換することによって得られる、離散ウェーブレット変換で変換してもよいことはいうまでもない。なお、下記の式(9)において、kは整数である。
なお、離散ウェーブレット変換で用いる基底関数は、複数の関数の組からなり、基底関数列を形成している。Φm、nは、前述した式(7)における拡大縮小パラメータaと、平行移動パラメータbとを2進のマス目上に設定したものとなっている。すなわち、この離散ウェーブレット変換における基底関数列Φm、nは、下記の式(10)のようになる。
ここで、m、nはそれぞれa、bに対応する正数であり、aは2^mに、平行移動パラメータbは、n・(2^m)に該当する。ここで、記号「(2^m)」は、「2のm乗」を意味する。この離散ウェーブレット変換は、収束性の良い正規直交系となるので、データ圧縮やエネルギ解析に使用される。
なお、このように、主成分分析部6Aから出力された主成分得点z(t)〜z(t)を下記の式(9)で示される一般的な離散ウェーブレット変換のx(t)を前述したz(t)〜z(t)のそれぞれに置換することによって得られる、離散ウェーブレット変換で変換した場合、異常判定部9Aには、前述したように、正常時スペクトルデータ記憶部8に記憶されたスペクトルと、算出されたスペクトルとの差を算出し、当該算出した差が一定のしきい値以上であるか否かにより、監視対象の建物内で計測された計測値に異常が発生したか否かを判定する機能を付加するものとする。
Figure 2005149006
Figure 2005149006
正常時スペクトルデータ記憶部8には、正常時における各建物に設置されたセンサから得られたスペクトルのデータ、センサのID、建物のID、及び計測時刻の組が対応して記憶されている。
異常判定部9Aは、ウェーブレット変換部7から出力された、スペクトル、建物のID、及び計測時刻の組を受け取ると、建物のIDをキーとして正常時スペクトルデータ記憶部8を検索し、当該検索の結果、建物のIDに対応するスペクトルを読み出す機能と、読み出したスペクトルと受け取ったスペクトルとの差を算出する機能と、算出した差が一定のしきい値以上であるか否かにより、IDに対応する各建物内の計測値に異常が発生したか否かの判定を行う機能と、当該判定の結果、各建物内の計測値に異常が発生したと判定した場合、異常が発生したことを示す異常有り情報、当該異常が発生した建物のID、及び計測時刻の組を判定結果出力部10に出力する機能と、前述した判定の結果、異常がないと判定した場合、異常がないことを示す異常無し情報、建物のID、計測時刻の組を判定結果出力部10に出力する機能とを有する。
なお、本実施の形態では、x(t)を1日分の時系列データとしてウェーブレット解析したデータを蓄積するスペクトルデータ記憶部を別途設けてもよい。
この場合、ウェーブレット変換部は、過去n日分の信号データx(t)を毎日、ウェーブレット変換で解析し、解析結果をスペクトルデータ記憶部に蓄積する機能を有するものとする。
なお、ウェーブレット変換を用いた場合における異常が発生したか否かを判定する手法の詳細は、出願時にて公知の文献、例えば、特開平10−258974号公報により詳細に記載されている。
判定結果出力部10は、異常判定部9Aから出力された異常有り情報又は異常無し情報、建物のID、及び計測時刻の組を受け取り、この建物のIDに対応する建物名と、異常有り情報又は異常無し情報と、計測時刻との組を外部に表示する。
次に、以上のように構成されたプロセス管理装置1Aの動作に関し、図を参照して説明する。
図2は、本実施の形態に係るプロセス管理装置1A全体の実行する処理の流れを説明するためのフローチャートである。
本実施の形態に係るプロセス管理装置1Aは、選択指令判定処理(STa)と、主成分分析処理(STb)と、ウェーブレット変換処理(STc)と、第1の異常判定処理(STd)と、判定結果表示処理(STe)とを順次実行する。以下、これらの各処理に関し、詳細に説明する。
<選択指令判定処理:STa>
図3は、本実施の形態に係る選択処理部4の実行する選択指令判定処理を説明するためのフローチャートである。
始めに、選択処理部4は、センサのID、プロセスデータの計測値、計測時刻を受け取ったか否かにより、プロセスデータを受信したかどうかを判定する(ST1)。
選択処理部4は、この工程ST1で、プロセスデータを受信したと判定した場合(ST1:Yes)、センサのID、プロセスデータの計測値、計測時刻を計測値記憶部5に記憶させる(ST2)。
一方、選択処理部4は、前述した工程ST1でプロセスデータを受信していないと判定した場合(ST1:YES)、引き続き当該判定処理を実行する。
工程ST3では、選択処理部4は、選択指令入力部3から主成分分析を実行させるための選択指令が入力されたか否かを判定する。
選択処理部4は、この工程ST3で、主成分分析を実行させるための選択指令が入力されたと判定した場合(ST3:Yes)、プロセスデータの計測値、センサのID、及び計測時刻の組を計測値記憶部5から読み出す(ST4)。
次に、選択処理部4は、読み出したセンサのIDをキーとして該当する建物のIDをセンサデータ記憶部2から読み出す(ST5)。
次に、選択処理部4は、読み出した建物のIDを、計測値記憶部5から読み出したプロセスデータの計測値、センサのID、建物のID、及び計測時刻の組に付加し、主成分分析部6Aに出力する(ST6)。
一方、選択処理部4は、前述した工程ST3で、主成分分析を実行させるための選択指令が入力されていないと判定した場合(ST3:No)、引き続き、当該判定処理を実行する。
以上のような一連の処理により、選択処理部4は、選択指令判定処理を終了する。
<主成分分析処理:STb>
図4は、本実施の形態に係る主成分分析部6Aの実行する主成分分析処理を説明するためのフローチャートである。
始めに、主成分分析部6Aは、選択処理部4から、センサのID、建物のID、プロセスデータの計測値、及び計測時刻の組を受け取ったか否かにより、主成分分析を実行するか否かを判定する(ST11)。
主成分分析部6Aは、この工程ST11で、主成分分析を実行すると判定した場合(ST11:Yes)、建物のIDをキーとして、計測値記憶部5から、センサのID、建物毎のプロセスデータの計測値、及び計測時刻の組を読み出す(ST12)。
次に、主成分分析部6Aは、読み出したプロセスデータの計測値から、建物毎のプロセスデータの計測値の平均値と、標準偏差とを算出する(ST13)。
次に、主成分分析部6Aは、前述した式(1)に従って、プロセスデータの計測値の平均値と、標準偏差とから各プロセスデータの計測値を正規化する(ST14)。
次に、主成分分析部6Aは、正規化したプロセスデータの計測値と、重み係数とから前述した式(2)により、主成分得点を算出する(ST15)。
次に、主成分分析部6Aは、算出した主成分得点と、建物のIDと計測時刻との組をウェーブレット変換部7に出力する(ST16)。
一方、主成分分析部6Aは、前述した工程ST11で、主成分分析を実行しないと判定した場合(ST11:No)、そのまま主成分分析を実行するか否かに関する判定処理を実行する。
以上のような一連の処理により、主成分分析部6Aは、主成分分析処理を終了する。
<ウェーブレット変換部7:STc>
図5は、本実施の形態に係るプロセス管理装置1Aのウェーブレット変換部7の実行するウェーブレット変換処理を説明するためのフローチャートである。
始めに、ウェーブレット変換部7は、主成分分析部6Aから出力された主成分得点、建物のID、及び計測時刻の組を受け取ったか否かを判定する(ST21)。
ウェーブレット変換部7は、この工程ST21で、主成分得点、建物のID、及び計測時刻の組を受け取ったと判定した場合(ST21:Yes)、受け取った主成分得点を前述した式(6)に従ってウェーブレット変換する(ST22)。
次に、ウェーブレット変換部7は、ウェーブレット変換の結果、得られたスペクトルと建物のIDと計測時刻の組を異常判定部9Aに出力する(ST23)。
一方、ウェーブレット変換部7は、前述した工程ST21で、主成分得点、建物のID、及び計測時刻の組を受け取っていないと判定した場合(ST21:No)、引き続き、この判定処理を実行する。
以上のような一連の処理により、ウェーブレット変換部7は、実行するウェーブレット変換処理を終了する。
<第1の異常判定処理:STd>
図6は、本実施の形態に係るプロセス管理装置1Aの異常判定部9Aの第1の異常判定処理を説明するためのフローチャートである。
始めに、異常判定部9Aは、ウェーブレット変換部7から出力されたスペクトルと、建物のIDと計測時刻との組を受け取ったか否かを判定する(ST31)。
異常判定部9Aは、この工程ST31で、スペクトルと建物のIDと計測時刻との組を受け取ったと判定した場合(ST31:Yes)、正常時スペクトルデータ記憶部8から建物のIDに対応するスペクトルを読み出す(ST32)。
次に、異常判定部9Aは、読み出した正常時のスペクトルと、受け取ったスペクトルとの差を算出する(ST33)。
次に、異常判定部9Aは、受け取ったスペクトルと、読み出したスペクトルとの差が一定のしきい値以上であるかにより、建物内に異常が発生したか否かを判定する(ST34)。
異常判定部9Aは、この工程ST34で、スペクトルの差が一定のしきい値以上である、換言すれば、建物内に異常が発生したと判定した場合(ST34:Yes)、異常有り情報と建物のIDと計測時刻との組を判定結果出力部10に出力する(ST35)。
一方、異常判定部9Aは、前述した工程ST34で、スペクトルが一定のしきい値未満である、換言すれば、建物内に異常が発生していないと判定した場合(ST34:No)、異常無し情報と建物のIDと計測時刻との組を判定結果出力部10に出力する(ST36)。
一方、異常判定部9Aは、前述した工程ST31で、スペクトルと、建物のIDと、計測時刻との組を受け取っていないと判定した場合(ST31:No)、引き続き、この判定処理を実行する。
以上のような一連の処理により、異常判定部9Aは、異常判定処理を終了する。
<判定結果出力処理:STe>
図7は、本実施の形態に係る判定結果出力部10の実行する判定結果出力処理を説明するためのフローチャートである。
始めに、判定結果出力部10は、異常判定部9Aから出力された、異常無し情報と建物のIDと計測時刻との組を受け取ったか否かを判定する(ST41)。
判定結果出力部10は、この工程ST41で、異常判定部9Aから異常無し情報と建物のIDと計測時刻との組を受け取ったと判定した場合(ST41:Yes)、異常無し情報と、建物のIDに対応する建物名と、計測時刻とを外部に表示する(ST42)。
一方、判定結果出力部10は、前述した工程ST41で、異常判定部9Aから異常有り情報と建物のIDと計測時刻との組を受け取ったと判定した場合(ST41:No)、異常有り情報と、建物のIDに対応する建物名と、計測時刻とを外部に表示する(ST43)。
以上のような一連の処理により、判定結果出力部10は、判定結果出力処理を終了する。
上述したように本実施の形態によれば、選択処理部4により、建物に設置されたセンサから送信されたプロセスデータの計測値が受信され、当該受信されたプロセスデータの計測値から、建物毎に、合成変量である第1主成分及び第2主成分を含む、主成分得点が主成分分析部6Aにより算出され、当該算出された主成分得点が、ウェーブレット変換部7により建物毎にウェーブレット変換され、建物のIDに対応するスペクトルデータが、スペクトルデータ読み出し手段により正常時スペクトルデータ記憶部から読み出され、ウェーブレット変換手段による変換の結果、得られたスペクトルと、スペクトルデータ読み出し手段により読み出したスペクトルデータとに基づいて、建物内の計測値に異常が発生したかどうかが異常判定部9Aにより判定され、当該判定の結果が判定結果出力部10により出力されるので、画像データでは検出することが出来ない限られたプロセスデータの計測値から建物内の計測値に異常が発生したか否かを判定することが出来る。
本実施の形態によれば、エネルギーの消費量を削減すると共に、保守費用を低減させることが出来る。
本実施の形態によれば、各センサが設けられた建物の制御システムの性能検証や異常検知・予知・診断を行うことが出来る。
[第2の実施の形態]
請求項5の発明では、ウェーブレット解析手段に画像のパターン解析によく用いられる多重解像度解析の手法を用いる。例えば第一主成分Z(t)と第二主成分Z(t)をそれぞれX軸とY軸にプロットすると、2次元の散布図となるが、その具体例を図18に示す。プロセス変数は通常計測可能な前述の5変数(P=5)である。正常時のデータは6日分を用いた。フ゜ロセス変数の結合の重みハ゜ラメータはこの6日分のデータから主成分分析で求めた。データは1分間隔で計測されており、空調運転時間は8:30〜19:00なので1変数あたりのデータ数は3,780個(6ケース×10.5時間×60)である。故障のデータは1日分で、冷却コイルの効率が低下した時のものである。このような、散布図は画像と見なせるので多重解像度解析を行なう。
図8は、本発明の第2の実施の形態に係るプロセス管理装置1Bの構成例を示す機能ブロック図である。なお、第1の実施の形態と同一部分に関しては、同一符号を付して、その詳しい説明を省略し、ここでは、主として異なる部分に関して説明する。
本実施の形態に係るプロセス管理装置1Bは、第1の実施の形態に係るプロセス管理装置1Aの構成のウェーブレット変換部7を、多重解像度解析部11Aに置換した構成となっている。
また、本実施の形態に係るプロセス管理装置1Bは、第1の実施の形態に係る正常時スペクトルデータ記憶部8を、正常時パターンデータ記憶部12に置換した構成となっている。
さらに、本実施の形態に係るプロセス管理装置1Bは、第1の実施の形態に係る異常判定部9Aを、異常判定部9Bに置換した構成となっている。
多重解像度解析部11Aは、主成分分析部6Aから出力された主成分得点と建物のIDと計測時刻との組を受け取か否かにより、解像度解析を実行するか否かを判定する機能と、当該判定の結果、解像度解析を実行すると判定した場合に受け取った主成分得点のうち、第1主成分と第2主成分との組からなる観測パターンを作成する機能と、作成した観測パターンを、一定の周波数よりも高い周波数の成分と、一定の周波数以下の低い周波数の成分とに分割することにより、観測パターンの解像度を落とす(これによりパターンの特徴をよりきわだたせることができる)機能と、解像度を落とす回数が一定の回数以上になったか否かを判定する機能と、一定の回数以上に到達した場合に、解像度を落とすのを停止する機能と、解像度を落とした観測パターンから当該観測パターンの特徴、換言すれば、故障時又は正常時における第1主成分と第2主成分の値の組を抽出する機能と、抽出した観測パターンの特徴と故障時又は正常時における第1主成分と第2主成分の値の組を異常判定部9Bに出力する機能とを有する。
本実施の形態に係る多重解像度解析部11Aが解像度を落とす手法の概要について以下に説明する。
一般的な離散ウェーブレット変換の逆変換は、下記の式(11)で示される。ここで、jはレベルを意味する。
Figure 2005149006
前述の式(11)の右辺に現れる2重和の一方をg(t)とおくと、このg(t)は下記の式(12)のように表される。
Figure 2005149006
ここで、jをレベルとすると共に、観測パターンをx(t)とし、この観測パターンを前述した式(12)を使って表すと、観測パターンは、下記の式(13)に示すように、gj−1(t)、gj−2(t)、……の和に、一意的に分解出来る。
Figure 2005149006
なお、本実施の形態に係る多重解像度解析部11Aは、一変数関数に対する連続ウェーブレット変換や離散ウェーブレット変換の一種である多重解像度解析を行うことにより、観測パターンの解像度を落としていたが、これに限らず、s次元(s≧2)の連続ウェーブレット変換、及び離散ウェーブレット変換に拡張可能であることは言うまでもない。
なお、s次元(s≧2)の連続ウェーブレット変換、及び離散ウェーブレット変換への拡張に関する詳細は、出願時にて公知の文献、例えば「新井康平著、ウェーブレット解析の基礎理論、第1版第3刷、森北出版発行、2002年3月15日発行」に詳細に記載されている。
正常時パターンデータ記憶部12には、正常時における観測パターンの解像度を落とすことによって得られた特徴、換言すれば、正常時における第1主成分と第2主成分の値の組と、対応する建物のIDと、計測時刻との組が記憶されている。
異常判定部9Bは、多重解像度解析部11Aから出力された特徴、換言すれば、故障時又は正常時における第1主成分と第2主成分の値の組と、対応する建物のIDと、計測時刻との組を受け取ると、受け取った建物のIDに対応する正常時における観測パターンから得られた特徴、換言すれば、正常時における第1主成分と第2主成分の値の組を正常時パターンデータ記憶部から読み出し、受け取った第1主成分と第2主成分との組のうち、少なくとも一方が、読み出した第1主成分と第2主成分の値以上であるか否かにより、監視対象の建物内で計測された計測値に異常が発生したか否かを判定する機能と、異常が発生したと判定した場合に、異常が発生したことを示す異常有り情報と建物のIDと計測時刻との組を判定結果出力部10に出力する機能と、異常が発生していないと判定した場合に、異常が発生していないことを示す異常無し情報と建物のIDと計測時刻との組を判定結果出力部10に出力する機能とを有する。
なお、他の構成に関しては、前述した第1の実施の形態と同様であるので、ここでは説明を省略する。
次に、以上のように構成されたプロセス管理装置1Bの実行する処理を図を参照して説明する。
本実施の形態に係るプロセス管理装置1Bは、第1の実施の形態に係るプロセス管理装置1Aの実行するウェーブレット変換処理を、多重解像度解析処理に置換し、かつ、第1の異常判定処理を第2の異常判定処理に置換したものとなっている。なお、以下の説明では、説明の重複を回避する観点から、本実施の形態に特有の処理である解像度解析処理と、第2の異常判定処理とに焦点を絞って説明を行う。
<第1の多重解像度解析処理>
図9は、本実施の形態に係る多重解像度解析部11Aの実行する第1の多重解像度解析処理を説明するためのフローチャートである。
始めに、多重解像度解析部11Aは、主成分分析部6Aから出力された主成分得点と建物のIDと計測時刻との組を受け取ったか否かにより、解像度解析を実行するか否かを判定する(ST51)。
多重解像度解析部11Aは、この工程ST51で、解像度解析を実行すると判定した場合(ST51:Yes)、受け取った主成分得点のうち、第1主成分と第2主成分との組からなる観測パターンを作成する(ST52)。
次に、多重解像度解析部11Aは、作成した観測パターンを、一定の周波数よりも高い周波数の成分と、一定の周波数以下の低い周波数の成分とに分割することにより、観測パターンの解像度を落とす(ST53)。
次に、多重解像度解析部11Aは、解像度を落とす回数が一定の回数以上になったか否かを判定する(ST54)。
多重解像度解析部11Aは、この工程ST54で、解像度を落とす回数が一定の回数以上になったと判定した場合(ST54:Yes)、解像度を落とす処理を停止する(ST55)。
次に、多重解像度解析部11Aは、解像度を落とした観測パターンから当該観測パターンの特徴、換言すれば、故障時又は正常時における第1主成分と第2主成分の値の組を抽出する(ST56)。
次に、多重解像度解析部11Aは、抽出した観測パターンの特徴、換言すれば、故障時又は正常時における第1主成分と第2主成分の値の組と建物のIDと計測時刻とを異常判定部9Bに出力する(ST57)。
一方、多重解像度解析部11Aは、前述した工程ST51で、解像度解析を実行しないと判定した場合(ST51:No)、引き続き、当該判定処理を実行する。
一方、多重解像度解析部11Aは、前述した工程ST54で、解像度を落とす回数が一定の回数以上になっていないと判定した場合(ST54:No)、前述した工程ST53に戻る。
以上のような一連の処理により、多重解像度解析部11Aは、第1の多重解像度解析処理を終了する。
<第2の異常判定処理>
図10は、本実施の形態に係る異常判定部9Bの実行する第2の異常判定処理を説明するためのフローチャートである。
異常判定部9Bは、多重解像度解析部11Aから出力された特徴、換言すれば、故障時又は正常時における第1主成分と第2主成分の値の組と、対応する建物のIDと、計測時刻との組を受け取ったか否かを判定する(ST61)。
異常判定部9Bは、この工程ST61で、故障時又は正常時における第1主成分と第2主成分の値の組と、対応する建物のIDと、計測時刻との組を受け取ったと判定した場合(ST61:Yes)、建物のIDに対応する、正常時における観測パターンから得られた特徴、換言すれば、正常時における第1主成分と第2主成分の値の組を正常時パターンデータ記憶部12から読み出す(ST62)。
次に、異常判定部9Bは、受け取った第1主成分と第2主成分との組のうち、少なくとも一方が、読み出した第1主成分と第2主成分の値以上であるか否かにより、監視対象の建物内で計測された計測値に異常が発生したか否かを判定する(ST63)。
異常判定部9Bは、この工程ST63で、建物内で計測された計測値に異常が発生したと判定した場合に(ST63:Yes)、異常が発生したことを示す異常有り情報と建物のIDと計測時刻との組を判定結果出力部10に出力する(ST64)。
一方、異常判定部9Bは、前述した工程ST63で、異常が発生していないと判定した場合に(ST63:No)、異常が発生していないことを示す異常無し情報と建物のIDと計測時刻との組を判定結果出力部10に出力する(ST65)。
以上のような一連の処理により、異常判定部9Bは、実行する第2の異常判定処理を終了する。
上述したように本実施の形態によれば、第1の実施の形態の効果に加え、主成分得点のうち、第1主成分と第2主成分とに対して、多重解像度解析部11Aが解像度解析を行うことにより特徴を抽出するので、より少ないデータ数で建物内の計測値に異常が発生しているかどうかが判定できる。
[第3の実施の形態]
図11は、本発明の第3の実施の形態(請求項6)に係るプロセス管理装置1Cの構成例を示す機能ブロック図である。なお、第1の実施の形態と同一部分に関しては、同一符号を付して、その詳しい説明を省略し、ここでは、主として異なる部分に関して説明する。
本実施の形態に係るプロセス管理装置1Cは、第1の実施の形態に係るプロセス管理装置1Aの構成に、シミュレーション実行条件入力部13と、シミュレーション実行部14と、シミュレーション実行結果記憶部15と、重み係数記憶部16を付加した構成となっている。
また、本実施の形態に係るプロセス管理装置1Cは、第1の実施の形態に係るプロセス管理装置1Aの主成分分析部6Aを、主成分分析部6Bに置換した構成となっている。
シミュレーション実行条件入力部13は、通常のデータ入力が行われるものであり、主として操作者の操作により、シミュレーションの実行条件となる建物のデータ、例えばシミュレーション対象の部屋の大きさ、熱容量、壁面積、壁の熱貫流率、室内熱負荷のデータと、気象のデータ、例えば、外気温、外気湿度、及び日射量との入力がなされるものである。
シミュレーション実行部14は、シミュレーション実行条件入力部13から建物に関するパラメータが入力されたか否かを判定する機能と、当該判定の結果、パラメータが入力されたと判定した場合、建物のデータを制御モデルのパラメータとして設定する機能と、気象に関するデータがシミュレーション実行条件入力部13から入力されたか否かを判定する機能と、当該判定の結果、気象に関するデータがパラメータとして入力されたと判定した場合、気象データを制御モデルのパラメータとして設定する機能と、室内負荷データがシミュレーション実行条件入力部13から入力されたか否かを判定する機能と、室内負荷データがシミュレーション実行条件入力部13から入力されたと判定した場合、室内熱負荷データを制御モデルのパラメータとして設定する機能と、室温の設定値と、室温の偏差とから、周知のPID制御の手法によって室温を制御するための冷/温水操作弁の操作量を算出する機能と、湿度の設定値と、湿度の偏差とから、周知のPID制御の手法によって、湿度を制御するための蒸気操作弁の操作量を算出する機能と、、冷却コイル、加熱コイル、及び加湿器の順に、熱交換器の理論計算式、及び空気線図の計算式により温度、湿度、及びエンタルピーで定義される空調機内での空気の各状態点を算出する機能と、ビル内の部屋の外壁、床、内壁、及び天井毎の熱の収支を記述した伝熱方程式から、室温と壁温との動特性変化を算出する機能と、還気と新鮮空気との混合計算を行うことにより、空調機の入り口における空気の状態点、換言すれば、空調機の入り口における温度、湿度、及びエンタルピーを算出する機能と、シミュレーションの結果、得られたプロセスデータの算出値、少なくとも、室温、冷/温水操作弁の操作量、室内湿度、外気温度、及び外気湿度を、算出に用いた制御モデルに設定した各パラメータ、及び建物のIDを対応付けて記憶させる機能と、シミュレーションが終了したことを示す終了信号を主成分分析部6Aに出力する機能とを有する。
シミュレーション実行結果記憶部15には、シミュレーション実行部14により実行されたシミュレーションの結果、得られたプロセスデータの計測値と、建物のIDと、パラメータの値とが対応して記憶されている。
重み係数記憶部16には、主成分分析部6Bがプロセスデータの計測値から主成分得点を算出する際に使用する重み係数と、建物のIDとが対応して記憶されている。
主成分分析部6Bは、第1の実施の形態に係る主成分分析部6Aと同一の機能に加え、シミュレーション実行部14から終了信号を受け取ったかどうかにより、シミュレーションが終了したかどうか判定する機能と、当該判定の結果、シミュレーションが終了したと判定した場合に、建物のIDをキーとしてシミュレーション実行結果記憶部15を検索し、検索の結果、該当するプロセスデータの算出値を読み出す機能と、読み出した算出値から重み係数を算出する機能と、算出した重み係数を、建物のIDに対応させて重み係数記憶部16に記憶させる機能とを有する。
なお、本実施の形態に係る主成分分析部6Bが重み係数を算出する手法としては、読み出したシミュレーション結果のp個の変数x〜xから、p個よりも少ないm個の新しい変数z〜zを作成すると仮定して、第1の実施の形態で説明した手法と同様の手法によって、固有値及び固有ベクトルを求めるための特性方程式を算出し、この方程式を、数学的に無意味な解が存在しない条件下で解くことにより、重み係数a11〜ampを算出する手法がある。
以上のように構成したプロセス管理装置1Cの動作を図面を参照して説明する。なお、以下の説明においては、説明の重複を回避する観点から、本実施の形態に特有の構成であるシミュレーション実行部14の行うシミュレーション実行処理と、主成分分析部6Bの実行する重み係数算出処理との2つの処理に関して説明し、前述した各実施の形態と同様の他の構成の動作に関しては説明を省略する。
なお、これら2つの処理は、第1の実施の形態における各実行処理が実行される前に実行される処理である。
<シミュレーション実行処理>
図12は、本実施の形態に係るシミュレーション実行部14の実行するシミュレーション実行処理を説明するためのフローチャートである。
始めに、シミュレーション実行部14は、シミュレーション実行条件入力部13から建物に関するパラメータが入力されたか否かを判定する(ST71)。
シミュレーション実行部14は、この工程ST71で、建物に関するパラメータが入力されたと判定した場合(ST71:Yes)、建物のデータを制御モデルのパラメータとして設定する(ST72)。
一方、シミュレーション実行部14は、前述した工程ST71で、建物に関するパラメータが入力されていないと判定した場合(ST71:No)、引き続き、当該判定処理を実行する。
工程ST73では、シミュレーション実行部14は、気象に関するデータがシミュレーション実行条件入力部13から入力されたか否かを判定する。
シミュレーション実行部14は、この工程ST73で、気象に関するデータがパラメータとして入力されたと判定した場合(ST73:Yes)、気象データを制御モデルのパラメータとして設定する(ST74)。
一方、シミュレーション実行部14は、前述した工程ST73で、気象に関するデータが入力されていないと判定した場合(ST73:No)、引き続き、当該判定処理を実行する。
工程ST75では、シミュレーション実行部14は、室内負荷データがシミュレーション実行条件入力部13から入力されたか否かを判定する。
シミュレーション実行部14は、この工程ST75で、室内負荷データがシミュレーション実行条件入力部13から入力されたと判定した場合(ST75:Yes)、室内熱負荷データを制御モデルのパラメータとして設定する(ST76)。
一方、シミュレーション実行部14は、前述した工程ST75で、室内負荷データがシミュレーション実行条件入力部13から入力されていないと判定した場合(ST75:No)、引き続き、当該判定処理を実行する。
工程ST77では、シミュレーション実行部14は、室温の設定値と、室温の偏差とから、周知のPID制御の手法によって室温を制御するための冷/温水操作弁の操作量を算出する。
次に、シミュレーション実行部14は、湿度の設定値と、湿度の偏差とから、周知のPID制御の手法によって、湿度を制御するための蒸気操作弁の操作量を算出する(ST78)。
工程ST79では、シミュレション実行部は、冷却コイル、加熱コイル、及び加湿器の順に、熱交換器の理論計算式、及び空気線図の計算式により温度、湿度、及びエンタルピーで定義される空調機内での空気の各状態点を算出する。
次に、シミュレーション実行部14は、ビル内の部屋の外壁、床、内壁、及び天井毎の熱の収支を記述した伝熱方程式から、室温と壁温との動特性変化を算出する(ST80)。
次に、シミュレーション実行部14は、還気と新鮮空気との混合計算を行うことにより、空調機の入り口における空気の状態点、換言すれば、空調機の入り口における温度、湿度、及びエンタルピーを算出する(ST81)。
なお、ここで、還気は、再循環気と呼んでもよい。
また、新鮮空気は、導入外気と呼んでもよい。
工程ST82では、シミュレーション実行部14は、シミュレーションの結果、得られたプロセスデータの算出値、各パラメータ、及び建物のIDを対応付けて記憶させる。
次に、シミュレーション実行部14は、シミュレーションが終了したことを示す終了信号を主成分分析部6Aに出力する(ST83)。
以上のような一連の処理により、シミュレーション実行部14は、シミュレーション処理を終了する。
<重み係数算出処理>
図13は、本実施に形態に係る主成分分析部6Bの実行する重み係数算出処理を説明するためのフローチャートである。
始めに、主成分分析部6Bは、シミュレーション実行部14から終了信号を受け取ったかどうかにより、シミュレーションが終了したかどうか判定する(ST91)。
主成分分析部6Bは、この工程91で、シミュレーションが終了したと判定した場合(ST91:Yes)、建物のIDをキーとしてシミュレーション実行結果記憶部15を検索し、検索の結果、該当するプロセスデータの算出値を読み出す(ST92)。
次に、主成分分析部6Bは、読み出した算出値から重み係数を算出する(ST93)。
次に、主成分分析部6Bは、算出した重み係数を、建物のIDに対応させて重み係数記憶部16に記憶させる(ST94)。
一方、主成分分析部6Bは、前述した工程ST91で、シミュレーションが終了していないと判定した場合(ST91:No)、引き続き、当該判定処理を実行する。
以上のような一連の処理により、主成分分析部6Bは、重み係数算出処理を終了する。
上述したように、本実施の形態によれば、第1の実施の形態の効果に加え、シミュレーション実行部14によりシミュレーションが実行され、当該シミュレーションの実行結果がシミュレーション実行結果記憶部15に記憶され、当該シミュレーション結果に基づいて、主成分得点を算出する場合における重み係数が主成分分析部6Bにより算出されるので、建築されてから年数が十分経過していないため、実績データが十分蓄積されていない場合でも故障診断の精度をより一層高めることが出来る。
[第4の実施の形態]
図14は、本発明の第4の実施の形態(請求項7)に係るプロセス管理装置1Dの構成例を示す機能ブロック図である。なお、前述した実施の形態と同一部分に関しては、同一符号を付して、その詳しい説明を省略し、ここでは主として異なる部分に関して説明する。
また、本実施の形態に係るプロセス管理装置1Dは、第3の実施の形態の構成の主成分分析部6Bを、主成分分析部6Cに置換した構成となっている。
なお、本実施の形態に係るプロセス管理装置1Dは、第3の実施の形態の構成のウェーブレット変換部7を、多重解析度解析部11Bに置換した構成となっている。
また、本実施の形態に係るプロセス管理装置1Dは、第3の実施の形態の重み係数記憶部16を故障パターン記憶部17に置換した構成となっている。
なお、本実施の形態のプロセス管理装置1Dは、第3の実施の形態の正常時スペクトルデータ記憶部8を、故障データ記憶部18に置換した構成となっている。
また、本実施の形態のプロセス管理装置1Dは、第3の実施の形態に係る異常判定部9Aを異常判定部9Cに置換した構成となっている。
本実施の形態に係る主成分分析部6Cは、第1の実施の形態に係る各機能に加え、シミュレーション実行部14から終了信号を受け取ったか否かによりシミュレーションが終了したか否かを判定する機能と、当該判定の結果、シミュレーションが終了したと判定した場合に、シミュレーション実行結果記憶部15から、建物のIDをキーとして対応する、故障データを読み出す機能と、第1の実施の形態と同様の手法により、読み出した故障データを正規化する機能と、正規化した故障データから主成分得点を算出する機能と、当該算出した主成分得点のうち、第1の主成分と第2の主成分との組からなる故障パターンと建物のIDとを対応付けて故障パターン記憶部17に記憶させる機能と、故障時データの主成分得点の算出が終了したことを示す算出終了信号と建物のIDとの組を多解像度解析部11Bに出力する機能とを有する。
故障パターン記憶部17には、各種故障時のシミュレーション結果として得られた故障データから主成分分析部6Cによって算出された第1主成分と第2主成分との組からなる故障パターンと、建物のIDとが対応して記憶されている。
多重解像度解析部11Bは、第2の実施の形態に係る多重解像度解析部11Aと同様の機能に加え、主成分分析部6Cから出力された算出終了信号と建物のIDとの組を受け取ったか否かにより、故障データの主成分得点の算出が終了したか否かを判定する機能と、当該判定の結果、故障データの主成分得点の算出が終了したと判定した場合、建物のIDをキーとして対応する故障パターンを故障パターン記憶部17から読み出す機能と、読み出した故障パターンに、第2の実施の形態と同様の手法により多重解像度解析を行う機能と、当該多重解像度解析の結果、故障パターンに含まれる故障時に特有の特徴、換言すれば、故障時における第1主成分と第2主成分との組を抽出する機能と、抽出した故障時における第1主成分と第2主成分との組を、建物のIDと対応付けて故障データ記憶部18に記憶させる機能とを有する。
故障データ記憶部18には、故障時におけるシミュレーションの結果、得られた故障パターンから多重解像度解析部11Bによって抽出された、故障時に特有の第1主成分と第2主成分との組と、建物のIDとが対応して記憶されている。
異常判定部9Cは、多重解像度解析部11Bから出力された特徴、換言すれば、故障時又は正常時における第1主成分と第2主成分の値の組と、対応する建物のIDと、計測時刻との組を受け取ったか否かを判定する機能と、当該判定の結果、故障時又は正常時における第1主成分と第2主成分の値の組と、対応する建物のIDと、計測時刻との組を受け取ったと判定した場合、建物のIDに対応する、故障時における故障パターンから得られた特徴、換言すれば、異常時における第1主成分と第2主成分の値の組を故障データ記憶部18から読み出す機能と、受け取った第1主成分と第2主成分との組のうち、少なくとも一方が、読み出した第1主成分と第2主成分の値以上であるか否かにより、監視対象の建物内で計測された計測値に異常が発生したか否かを判定する機能と、当該判定の結果、建物内で計測された計測値に異常が発生したと判定した場合に、異常が発生したことを示す異常有り情報と建物のIDと計測時刻との組を判定結果出力部10に出力する機能と、前述した判定の結果、異常が発生していないと判定した場合に、異常が発生していないことを示す異常無し情報と建物のIDと計測時刻との組を判定結果出力部10に出力する機能とを有する。
次に、以上のように構成したプロセス管理装置1Dの動作に関し、図面を用いて説明する。なお、以下の説明においては、説明の重複を回避する観点から、本実施の形態に特有の構成である主成分分析部6Cの行う第2の主成分分析処理と、多重解像度解析部11Bの実行する第2の多重解像度解析処理と、異常判定部9Cの実行する第3の異常判定処理との3つの処理に関して説明し、前述した各実施の形態と同様の他の構成の動作に関しては説明を省略する。
<第2の主成分分析処理>
図15は、本実施の形態に係る主成分分析部6Cの実行する第2の主成分分析処理を説明するためのフローチャートである。
始めに、主成分分析部6Cは、シミュレーション実行部14から終了信号を受け取ったか否かにより故障時のシミュレーションが終了したか否かを判定する(ST101)。
主成分分析部6Cは、この工程ST101で、シミュレーションが終了したと判定した場合(ST101:Yes)、シミュレーション実行結果記憶部15から、建物のIDをキーとして対応する、故障データを読み出す(ST102)。
次に、主成分分析部6Cは、第1の実施の形態と同様の手法により、読み出した故障データを正規化する(ST103)。
次に、主成分分析部6Cは、正規化した故障データから主成分得点を算出する(ST104)。
次に、主成分分析部6Cは、算出した主成分得点のうち、第1の主成分と第2の主成分との組からなる故障パターンと建物のIDとを対応付けて故障パターン記憶部17に記憶させる(ST105)。
次に、主成分分析部6Cは、故障時データの主成分得点の算出が終了したことを示す算出終了信号と建物のIDとの組を多解像度解析部11Bに出力する(ST106)。
一方、主成分分析部6Cは、前述した工程ST101で、シミュレーションが終了していないと判定した場合(ST101:No)、引き続き、当該判定処理を実行する。
以上のような一連の処理により、主成分分析部6Cは、第2の主成分分析処理を終了する。
<第2の多重解像度解析処理>
図16は、本実施の形態に係る多重解像度解析部11Bの実行する第2の多重解像度解析処理を説明するためのフローチャートである。
始めに、多重解像度解析部11Bは、主成分分析部6Cから出力された算出終了信号と建物のIDとの組を受け取ったか否かにより、故障データの主成分得点の算出が終了したか否かを判定する(ST111)。
多重解像度解析部11Bは、この工程ST111で、故障データの主成分得点の算出が終了したと判定した場合(ST111:Yes)、建物のIDをキーとして対応する故障パターンを故障パターン記憶部17から読み出す(ST112)。
次に、多重解像度解析部11Bは、読み出した故障パターンに、第2の実施の形態と同様の手法により多重解像度解析を行う(ST113)。
次に、多重解像度解析部11Bは、この多重解像度解析の結果、故障パターンに含まれる故障時に特有の特徴、換言すれば、故障時における第1主成分と第2主成分との組を抽出する(ST114)。
次に、多重解像度解析部11Bは、抽出した故障時における第1主成分と第2主成分との組を、建物のIDと対応付けて故障データ記憶部18に記憶させる(ST115)。
一方、多重解像度解析部11Bは、前述した工程ST111で、故障データの主成分得点の算出が終了していないと判定した場合(ST111:No)、引き続き、当該判定処理を実行する。
以上のような一連の処理により、多重解像度解析部11Bは、第2の多重解像度解析処理を終了する。
<第3の異常判定処理>
図17は、本実施の形態に係る異常判定部9Cが実行する第3の異常判定処理を説明するためのフローチャートである。
始めに、異常判定部9Cは、多重解像度解析部11Bから出力された特徴、換言すれば、故障時又は正常時における第1主成分と第2主成分の値の組と、対応する建物のIDと、計測時刻との組を受け取ったか否かを判定する(ST121)。
異常判定部9Cは、この工程ST121で、故障時又は正常時における第1主成分と第2主成分の値の組と、対応する建物のIDと、計測時刻との組を受け取ったと判定した場合(ST121:Yes)、建物のIDに対応する、故障時における故障パターンから得られた特徴、換言すれば、異常時における第1主成分と第2主成分の値の組を故障データ記憶部18から読み出す(ST122)。
次に、異常判定部9Cは、受け取った第1主成分と第2主成分との組のうち、少なくとも一方が、読み出した第1主成分と第2主成分の値以上であるか否かにより、監視対象の建物内で計測された計測値に異常が発生したか否かを判定する(ST123)。
異常判定部9Cは、この工程ST123で、建物内で計測された計測値に異常が発生したと判定した場合に(ST123:Yes)、異常が発生したことを示す異常有り情報と建物のIDと計測時刻との組を判定結果出力部10に出力する(ST124)。
一方、異常判定部9Cは、前述した工程ST123で、異常が発生していないと判定した場合に(ST123:No)、異常が発生していないことを示す異常無し情報と建物のIDと計測時刻との組を判定結果出力部10に出力する(ST125)。
一方、異常判定部9Cは、前述した工程ST121で、故障時又は正常時における第1主成分と第2主成分の値の組と、対応する建物のIDと、計測時刻との組を受け取っていないと判定した場合(ST121:No)、引き続き、当該判定処理を実行する。
以上のような一連の処理により、異常判定部9Cは、第3の異常判定処理を終了する。
上述したように、本実施の形態によれば、各種故障時におけるシミュレーションの実行結果から、第1主成分及び第2主成分を含む、主成分得点が主成分分析部6Cにより算出され、当該算出された第1主成分と第2主成分との組からなる離散パターンが多重解像度解析部11Bにより解像度解析され、当該解像度解析された離散パターンに基づいて、建物内に異常が発生したかどうかが異常判定部9Cにより判定され、当該判定結果が判定結果出力部10により出力されるので、故障診断の精度をより一層高めることが出来る。
また、故障データ記憶部には各種故障に応じた特徴パターンが記憶されているので、プロセスデータから求めたパターンとの類似性を比較して、どのシステム系統に故障が発生しているかを推定することができる。
なお、上記各実施の形態に記載した手法は、コンピュータに実行させることの出来るプログラムとして、磁気ディスク(フロッピーディスク、ハードディスクなど)、光ディスク(CD−ROM、DVDなど)、光磁気ディスク(MO)、半導体メモリなどの記憶媒体に格納して頒布することができる。
また、この記憶媒体としては、プログラムを記憶でき、かつコンピュータが読み取り可能な記憶媒体であれば、その記憶形式は、何れの形態であっても良い。
また、記憶媒体からコンピュータにインストールされたプログラムの指示に基づきコンピュータ上で稼動しているOS(オペレーティングシステム)や、データベース管理ソフト、ネットワークソフト等のMW(ミドルウェア)等が本発明の実施の形態を実現するための各処理の一部を実行しても良い。
さらに、本発明の実施の形態における記憶媒体は、コンピュータと独立した媒体に限らず、LANやインターネット等により伝送されたプログラムをダウンロードして記憶または一時記憶した記憶媒体も含まれる。
また、記憶媒体は1つに限らず、複数の媒体から本発明の実施の形態における処理が実行される場合も本発明の実施の形態における記憶媒体に含まれ、媒体構成は何れの構成で有っても良い。
なお、本発明におけるコンピュータは、記憶媒体に記憶されたプログラムに基づき、本実施の形態における各処理を実行するものであって、パソコン等の1つからなる装置、複数の装置がネットワーク接続されたシステム等の何れの構成であっても良い。
また、本発明におけるコンピュータとは、パソコンに限らず、情報処理機器に含まれる演算処理装置、マイコン等も含み、プログラムによって本発明の機能を実現することが可能な機器、装置を総称している。
なお、上記各実施の形態に記載した手法を実現するプログラムは、通信ネットワーク、例えばインターネット又はイントラネット若しくはイーサーネットを介して送信することによって提供することも出来る。
この通信ネットワークを介したプログラムの提供方法としては、例えば、ASP(Application Service Provider)によるものを包含する。
また、プログラムは、上記の各機能を実現するものであれば、例えば、C(登録商標)、C++(登録商標)、又はJAVA(登録商標)等、どのようなプログラミング言語で記載されたものであっても良い。
また、本発明は、上述した各機能を実現するプログラムを構成するのに必要不可欠なデータ構造、加工用プログラム、及び上記加工用プログラムが機能する各種ハードウェアを包含する。
なお、この発明は、上記各実施の形態そのままに限定されるものではなく、実施段階ではその要旨を逸脱しない範囲で構成要素を変形して具体化出来る。また、上記各実施の形態に開示されている複数の構成要素の適宜な組み合せにより種々の発明を形成出来る。例えば、実施の形態に示される全構成要素から幾つかの構成要素を削除してもよい。更に、異なる実施の形態に亘る構成要素を適宜組み合せてもよい。
本発明の第1の実施の形態に係るプロセス管理装置1Aの一例を示す機能ブロック図。 第1の実施の形態に係るプロセス管理装置1A全体の実行する処理の流れを説明するためのフローチャート。 第1の実施の形態に係る選択処理部4の実行する選択指令判定処理を説明するためのフローチャート。 第1の実施の形態に係る主成分分析部6Aの実行する主成分分析処理を説明するためのフローチャート。 第1の実施の形態に係るプロセス管理装置1Aのウェーブレット変換部7の実行するウェーブレット変換処理を説明するためのフローチャート。 第1の実施の形態に係るプロセス管理装置1Aの異常判定部9Aの第1の異常判定処理を説明するためのフローチャート。 第1の実施の形態に係る判定結果出力部10の実行する判定結果出力処理を説明するためのフローチャート。 第2の実施の形態に係るプロセス管理装置1Bの構成例を示す機能ブロック図。 第2の実施の形態に係る多重解像度解析部11Aの実行する第1の多重解像度解析処理を説明するためのフローチャート。 第2の実施の形態に係る異常判定部9Bの実行する第2の異常判定処理を説明するためのフローチャート。 第3の実施の形態に係るプロセス管理装置1Cの構成例を示す機能ブロック図。 第3の実施の形態に係るシミュレーション実行部14の実行するシミュレーション実行処理を説明するためのフローチャート。 第3の実施に形態に係る主成分分析部6Bの実行する重み係数算出処理を説明するためのフローチャート。 第4の実施の形態に係るプロセス管理装置1Dの構成例を示す機能ブロック図。 第4の実施の形態に係る主成分分析部6Cの実行する第2の主成分分析処理を説明するためのフローチャート。 第4の実施の形態に係る多重解像度解析部11Bの実行する第2の多重解像度解析処理を説明するためのフローチャート。 第4の実施の形態に係る異常判定部9Cが実行する第3の異常判定処理を説明するためのフローチャート。 主成分分析手段を用いてデータを解析して得た、第1主成分と第2主成分を、それぞれX軸、Y軸としてプロットした散布図例。
符号の説明
1A〜1D…プロセス管理装置、2…センサデータ記憶部、3…選択指令入力部、4…選択処理部、5…計測値記憶部、6A〜6C…主成分分析部、7…ウェーブレット変換部、8…正常時スペクトルデータ記憶部、9A〜9C…異常判定部、10…判定結果出力部、11A〜11B…多重解像度解析部、12…正常時パターンデータ記憶部、13…シミュレーション実行条件入力部、14…シミュレーション実行部、15…シミュレーション実行結果記憶部、16…重み係数記憶部、17…故障パターン記憶部、18…故障データ記憶部。

Claims (7)

  1. プラントに各々設置された複数のセンサから送信されたプロセスデータの計測値をそれぞれ受信し、受信したプロセスデータの計測値に基づいて、前記プラントに異常が発生したか否かの判定を行うプロセス管理装置であって、
    前記各プラントに設置されたセンサから送信されたプロセスデータの計測値を受信する計測値受信手段と、
    前記計測値受信手段により受信されたプロセスデータの計測値から、プラント毎に合成変量である、主成分得点を算出する主成分分析手段と、
    前記主成分分析手段により算出された主成分得点を、前記プラント毎にウェーブレット変換するウェーブレット変換手段と、
    前記ウェーブレット変換手段で解析されたデータを蓄積するスペクトルデータ記憶手段と、
    前記ウェーブレット変換手段による変換の結果、オンラインで得られたスペクトルと、前記スペクトルデータ記憶手段に蓄えられたスペクトルを比較することにより、前記プラント内に異常が発生したかどうかを判定する異常判定手段と、
    を備えたことを特徴とするプロセス管理装置。
  2. 請求項1に記載のプロセス管理装置において、
    主成分分析された過去n日分のデータをウェーブレット変換手段で解析することを特徴とするプロセス管理装置。
  3. 請求項1又は請求項2に記載のプロセス管理装置において、
    前記ウェーブレット変換手段は、
    前記主成分分析手段により算出された主成分得点を連続ウェーブレット変換することを特徴とするプロセス管理装置。
  4. 請求項1又は請求項2に記載のプロセス管理装置において、
    前記ウェーブレット変換手段は、
    前記主成分分析手段により算出された主成分得点を離散ウェーブレット変換することを特徴とするプロセス管理装置。
  5. 請求項1又は請求項2に記載のプロセス管理装置において、
    前記ウェーブレット変換手段は、
    前記主成分分析手段により算出された、例えば第1主成分及び第2主成分との組からなる散布パターンを、多重解像度解析の手法を用いてパターンの特徴を抽出する、多重解像度解析手段に置換したことを特徴とするプロセス管理装置。
  6. 請求項1乃至請求項5の何れか1項に記載のプロセス管理装置において、
    プロセスの正常状態と各種故障状態のシミュレーションを事前に行うシミュレーション実行手段と、
    前記シミュレーション実行手段によるシミュレーションの実行結果が記憶されたシミュレーション結果記憶手段とを備えて、
    前記シミュレーション結果記憶手段に記憶されたシミュレーション結果に基づいて、前記主成分分析手段が主成分得点を算出する場合における重み係数を決定することを特徴とするプロセス管理装置。
  7. 請求項5又は請求項6に記載のプロセス管理装置において、
    あらかじめ、前記シミュレーション実行手段を用いた各種故障シミュレーションを行い、このデータを主成分分析して、システム系統別の各種故障散布パターンを蓄積し、これをウェーブレット解析手段の多重解像度解析を用いてパターンの特徴を解析抽出し、故障データ記憶手段に分類して蓄積しておき、
    プロセス実測データをオンラインにて多重解像度解析し、異常判定手段で異常があると診断した時、上記故障データ記憶手段のデータベースと類似性を比較して、どのシステム系統に故障が発生しているかを推定することを特徴とするプロセス管理装置。
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