JP2005147100A - マイクロガスタービンシステム - Google Patents

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Abstract

【課題】 圧縮機装置、燃焼器装置およびタービン装置から構成されるマイクロガスタービンシステムにおいて、タービンシステムの熱効率の向上を確実に達成する。
【解決手段】 燃焼器装置(10A,10B,10C,10D,COM)を、給気と燃料との混合気を生成して燃焼させる複数個の燃焼室(12)と、圧縮機装置の圧縮機出口と各燃焼室とを接続する給気管(14)と、各燃焼室に配設され、燃焼室に燃料を供給する燃料供給手段と、各燃焼室に配設され、燃焼室に生成される混合気に点火する点火手段と、給気管と各燃焼室との間に配設される給気弁(16)と、各燃焼室とタービン装置のタービン入口とを接続すると燃焼ガス排出管(18)とで構成し、燃焼制御装置(30)によって、給気弁の開閉、ならびに燃料供給手段および点火手段の制御を順次行って、各燃焼室内の混合気を定積もしくは定積に近い間歇燃焼をさせる。
【選択図】 図1

Description

本発明は、約400kw以下の最大出力を有し、小型・軽量であり、窒素酸化物の排出が少なく、多種類の燃料に対応できる等の利点を有するマイクロガスタービンシステムに関する。
近年、環境およびエネルギー問題から、マイクロガスタービンを用いた発電システムが注目されている。この発電システムは、コージェネレーション、可搬型電源、電動車両用電源の各動力システムに利用することができる。マイクロガスタービン以外に、こうした動力システムに共通して使用できる電力供給源として、燃料電池、ディーゼル機関が挙げられる。マイクロガスタービンの発電効率を、上記電力供給源と比較すると、固体高分子型燃料電池(PEFC)では約30〜40%、ディーゼル機関では約30〜42%であるのに対し、マイクロガスタービンでは約20〜35%程度と評価されている。
このことから、マイクロガスタービンの利点を生かすためには、熱効率の向上が必要であるが、熱効率の向上策として、
(1) ガスタービンシステム構成要素の性能向上、
(2) システム化の工夫(例えば、タービン、圧縮機の多段化)
(3) サイクルの工夫、
が挙げられる。
マイクロガスタービンの熱効率が低い理由は、タービンから得られる仕事に対して、圧縮機に費やされる仕事が大きいことによる。タービン仕事に対して、圧縮機仕事を相対的に小さくする方策として、
(1) タービン入口温度を高くすること、
(2) 圧縮機仕事を増やすことなく作動ガス圧力を高めること、
である。
タービン翼の冷却が困難なマイクロガスタービンでは、タービン入口での作動ガス温度を比較的低い温度(タービン容量によって変わるが一般に1000℃以下)に制限する必要がある。また、等圧・定常燃焼において、圧縮機仕事を増加することなく作動ガス圧力を高くするためには、空気流量を少なくする必要がある。空気流量の減少は、タービン入口温度の上昇を招く。また、タービン入ロでの温度制限が満足されたとしても、再生器との関連から必ずしも熱効率の向上に結びつかないなどのことから、上記条件(1),(2)を等圧・定常燃焼で満足させることは困難である。
本発明では、従来の、等圧・定常燃焼であるマイクロガスタービンの燃焼方式に代えて、新たな燃焼方式を採用してサイクル面から工夫を行い、新たな効果を導入してガスタービンシステムの熱効率の向上を達成することができるマイクロガスタービンシステムを提供することを目的とする。
本発明は、等圧・定常燃焼に代わる燃焼方式として、定積、もしくは定積に近い間歇燃焼方式を着想し、該新燃焼方式を採用することによって、圧縮機仕事に対してタービン仕事を増加させ、マイクロガスタービンシステムの熱効率の向上を図るものである。
請求項1記載のマイクロガスタービンシステムは、圧縮機装置、燃焼器装置およびタービン装置から構成されるマイクロガスタービンシステムにおいて、前記燃焼器装置を、給気と燃料との混合気を生成して燃焼させる、複数個の燃焼室と、圧縮機装置の圧縮機出口と各燃焼室とを接続する給気管と、各燃焼室に配設され、燃焼室に燃料を供給する燃料供給手段と、各燃焼室に配設され、燃焼室で生成される混合気に点火する点火手段と、給気管と各燃焼室との間にそれぞれ配設される給気弁と、各燃焼室とタービン装置のタービン入口とを接続する燃焼ガス排出管とで構成し、前記各燃焼室に配設される給気弁の開閉、ならびに燃料供給手段および点火手段の制御を順次行って、各燃焼室内の混合気の燃焼速度を制御する燃焼制御装置を備えることを特徴としている。
また、請求項2のマイクロガスタービンシステムでは、燃焼器装置に、更に前記燃焼ガス排出管途中に配設される排出弁を備え、燃焼制御装置が、所定の燃焼室に配設された給気弁と排出弁の開閉を制御して所定の燃焼室で順次定積燃焼を行わせることを特徴としている。
請求項1記載のマイクロガスタービンシステムによれば、燃焼室の上流側に給気弁を設け、燃焼制御装置によって給気弁を開閉制御する。燃焼室内での混合気の生成時間や、混合気の点火タイミング等を適宜に制御し、閉弁状態で燃焼を行わせると、燃焼ガス排出管の作用から、燃焼による圧力上昇を有効に利用し、高温・高圧の作動ガスが生成できる。高温・高圧ガスは、燃焼ガス排出管を通じてタービン入口に導かれ、作動ガスのエンタルピーはタービン仕事に変換される。高温・高圧ガスが排出された後の燃焼室内の作動ガスの圧力は、圧縮機出口圧力とほぼ同じとなるが、温度は、膨張仕事のためタービン入口許容温度より低い状態となる。この状態で給気弁を開き、圧縮空気を導入して燃焼室内の残留燃焼ガスを排出する。
残留燃焼ガスが押し出された後、給気弁を再び閉じ可燃混合気を生成、点火、燃焼を行う。この結果、タービン入ロガス状態は、周期的に変化するが、1周期の平均としてタービン入ロ許容温度が満足されるとともに、タービンから得られる仕事が増加し、熱効率の向上が果たせる。
請求項2記載のマイクロガスタービンシステムによれば、給気弁に加えて燃焼ガス排出管途中、すなわち弁燃焼室の下流側に更に設けた排出弁の開閉は、燃焼制御装置によって制御される。両弁とも閉じた状態で燃焼を行うと、各燃焼室内で定積燃焼が実現され高温・高圧ガスが生成される。ついで、排出弁を開いた後は、前述の請求項1記載のマイクロガスタービンシステムと同様な過程を経る。
給気弁に先だって排出弁を閉じると、給気管内の空気の慣性により燃焼室には多量の空気が流入する。この動的効果と相まって、タービン仕事が増加し、熱効率が向上する。
本発明は、圧縮機装置やタービン装置の構成、形態に、殆ど制限されることなく種々のマイクロガスタービンシステムに適用できる。すなわち、圧縮機装置での圧縮機の機数、インタークーラ(給気冷却器)の有無などは特に限定されない。また、タービン装置も特に限定されないが、ラジアル型、混流型タービンが好適であり、タービンの機数、再生器の有無などに制限はない。また、タービン、圧縮機の配置とその結合軸の本数、発電機などによる負荷の取り方などに無関係に、燃焼器装置がタービンの上流側に配置されている限り、種々のマイクロガスタービンシステムに広く適用できることを特徴としている。
次に、本発明に係るマイクロガスタービンシステムに適用される燃焼器装置について、図面を参照してその種々の形態を説明する。
図1(A)および(B)は、2個の燃焼室12を用いて構成した燃焼器装置10A,10Bをそれぞれ模式的に示している。いずれの燃焼器装置10A,10Bも、給気と燃料との混合気を生成して燃焼させる燃焼室12、圧縮機側と各燃焼室12とを接続する給気管14、給気管14と各燃焼室12との間に配設される給気弁16、各燃焼室12とタービン装置のタービン入口20a(20b)とを接続する燃焼ガス排出管18、および燃焼制御装置30を備えて構成されている。給気弁16に対して、給気管14の他端は、再生器の有無に対応して再生器または圧縮機出口(いずれも図示せず)と接続している。
給気管14と各燃焼室12との接続方法は、一本の給気管14をマニホールド14aによって分配してもよいし、図示していないが燃焼室ごとに給気管を設けても良い。給気弁16としては、特に限定されず、図示のとおりのロータリバルブでもよく、バタフライ弁でも良い。また、ロータリバルブの形態も種々あるが特定の形態を意味するものでなく空気流量と燃焼室の個数とに応じて最適な形態を選択する。
燃焼室12からの燃焼ガスをタービンに導く燃焼ガス排出管18は、結合されるタービンの種類によって適宜な形態のものを採用すればよい。すなわち、図1(A)に示すツィンエントリー型では、2つのタービン入口20aに対応して独立した2本の管18を設けるのが良く、シングルエントリー型では、各排出管をどこかで一本に結合する必要があり、図1(B)に示すマニホールド型であってもよいし、図示していないがタービン入口近傍で結合するパルスコンバータ型であってもよい。前者のマニホールド型燃焼ガス排出管18は、各分岐排出管18aを集合管18bで結合して構成され、集合管18bがタービン入口20bに接続されている。
この燃焼器装置10A,10Bの給気弁16の開閉、可燃混合気の生成、点火、燃焼速度の制御は燃焼制御装置30によって行われ、可燃混合気の生成、点火、燃焼は、燃焼室12内で給気弁16を閉じた状態で行われる。
なお、燃料としては水素、プロパン、天然ガス等の気体燃料であってもよいし、灯油、軽油等の液体燃料であってもよく、特に限定されない。そして、燃焼室12内への燃料の供給は噴射弁等の図示しない燃料供給手段によって行われる。また、混合気の点火は、金属線による点火等の図示しない適宜な点火手段によって行われる。
燃焼室内ガスが排出管18に流出する速度に比べて燃焼速度が十分早ければ、後述する排出弁がなくても、燃焼は定積燃焼となる。実際には、完全な定積燃焼は実現されないが、燃焼速度を制御し、燃焼ガス排出管の効果(管・容器系一次元ガス流動は、RLC電気回路網と対応し、管はLの性格を持つ)を有効利用し、タービン仕事に効率良く変換される燃焼を行うことによって、適度の高温・高圧の作動ガスを生成させることができ、結果として、等圧・定常燃焼に比ベタービン仕事は大きく増加する。この高温・高圧ガスが燃焼室12から排出されるにつれ、燃焼室内ガスの温度、圧力ともに低下し、ガス温度はタービン入ロ許容温度より低くなる。
2個の給気弁16の開閉タイミングとタービン入口圧力との関係を図2に模式的に示すが、燃焼室12(#1)の圧力が圧縮機出口圧力程度となったとき(時点t2)、給気弁16を開けると、燃焼室内ガスは、圧縮機からの圧縮空気によって燃焼室12から押し出される。ほぼ、燃焼ガスが排出されたとき、給気弁16を閉じる(時点t3)。弁16を閉じた後、燃料供給手段から燃焼室12に燃料を供給して可燃混合気の生成を行うが、ほぼ同時期に、もう一つの燃焼室12(#2)で燃焼を開始させる(時点t1‘)。燃焼制御装置30は、図2に示すとおり、燃焼室#1,#2交互に、所定のタイミングで給気弁16の開閉、点火・燃焼(燃料の供給と点火)の制御を繰り返し行う。
図2によると、タービン入口でのガスの状態は、高温・高圧ガス状態と、タービン入口許容温度以下のガス状態とが一定周期τで繰り返すこととなる。この周期τを、タービン翼熱容量と作動ガスの熱伝達とから定まる時定数より小さく選ぶとタービン入ロ温度についてデューティ制御と同じ扱いができる。このことは、タービン仕事についても同様であることから1周期の平均値として、タービン入口許容温度を満足させ、等圧・定常燃焼よりタービン仕事の増加を果たしシステムの熱効率の向上が実現できる。
なお、上述の燃焼器装置10A、10Bには、燃焼室12が2個備えられているが、燃焼室の数はこれに限定されず、3,4個等でもよく、マイクロガスタービンシステムの容量、大きさに応じて適宜増やすことができることは勿論のことである。
図3(A),(B)は、それぞれ図1(A),(B)の燃焼器装置に対し、排ガス排出管18途中に配設される排気弁を備えて構成させた燃焼器装置10C、10Dを示す。図3(A)の燃焼器装置10Cでは、排出弁19a、19bは燃焼ガス排出管18途中の、燃焼室出口近傍に配設されており、図3(B)の燃焼器装置10Dでは、図中破線で示す排気弁19a、19bは燃焼ガス排出管18途中の、燃焼室出口近傍に配設されている。排気弁の設置場所は、燃焼室12の出口近傍が最も有効である。しかし、燃焼ガスの温度、圧力が高くなりすぎると、タービンの断熱効率上好ましくない場合がある。排ガス排出管18が、図3(B)に示す燃焼器装置10Dのように、各燃焼器出口に接続される分岐排出管18aと集合管18bとで構成される場合は、この分岐排出管18aと集合管18bの分岐部に排出弁19を設けることによって、圧力、温度の適正化が図れるとともに、弁の数を減少することもできる。
なお、排出弁19が、分岐排出管18aと集合管18bの分岐部に配設される場合は勿論のこと、排出弁19a、19bが燃焼室12の出口位置に配設される場合も、本明細書全体を通して、排出弁は燃焼ガス排出管途中に配設されることを意味するものとする。
排出弁19(19a、19b)の役割は、燃焼速度の制御を行うことなく定積燃焼が実現されることにある。すなわち、給気弁16とこの排出弁19(19a、19b)とを閉じた状態で点火、燃焼を行うと定積燃焼が実現され、等圧燃焼に比べて高温・高圧の作動ガスが生成できる。
また、排出弁19(19a、19b)を給気弁16より早く閉じると、給気管内空気の慣性により燃焼室内圧力が高くなりガス量も多くなる。給気管寸法、給気弁を閉じる時期を適正に選ぶとこの動的効果を、高温・高圧ガスを効率的に生成すること、燃焼室の小型化などに利用できる。
排出弁19(19a、19b)を設けることは、高温・高圧ガスの生成には、明らかに有利であるが、タービンの作動状態によってはタービン仕事の増加に結びつかないことや、弁の冷却とその駆動に要する動力を考え、総合的に評価すると、排出弁19(19a、19b)を設けない場合と大きな熱効率の差異はない。マイクロガスタービンシステムの構成、規模に応じて有利な選択を行えばよい。
以上述べた種々の実施形態に対する効果の記述は、数値シミュレーションの結果に基づいていることから、数値シミュレーション結果で得られた好適実施例として、図4を参照して説明する。
図4は、車両用排気タービン過給機に使用されているラジアル型の圧縮機とタービンとを利用して構成させたマイクロガスタービンシステムであり、前述した燃料電池、ディーゼル機関以上の発電効率を得ることを目標にシステム化を図り、このシステムに対して数値シミュレーションを行った。
図4のマイクロガスタービンシステムGTは、圧縮機装置Cが2段圧縮系であり、低圧段圧縮機C1と高圧段圧縮機C2で構成され、圧縮機C1とC2間にインタークーラICを備えている。タービン装置Tは、3段膨張であり、作動ガスの流れに沿って、高圧段タービンT3,中間段タービンT2,および低圧段タービンT1で構成されている。高圧段縮機C2と燃焼器装置COMとの間に再生器RHを備えている。
タービン軸の回転速度Nは、機械損失を考慮すると、タービン、圧縮機、負荷間のトルクの釣り合いとして定まるが、軸端効率は、この回転速度Nに依存する。負荷W(=TN,T:トルク)一定のもとにNを制御すると、システムの最良作動点を選ぶことができる。2軸の場合は、W=W1+W2のもとに、本燃焼方式での最良の作動点を選択できることから2軸系としてある、負荷変動が小さい場合は、2軸を歯車で結合すると1軸に準じた扱いもできる。なお、燃焼器装置COMは、図3と同じ構成である。
このように構成したマイクロガスタービンシステムGTに対して、軸出力約30kw、タービン入口許容ガス温度980℃、再生効率90%、機械効率96%としたとき、軸端効率45.1%が得られた。このときのタービン仕事の変化状態を図5に示す。変動の周期は、約10msecであり、予想されるタービン翼の温度変化に対する時定数の10分の1以下である。タービン入口での温度の変化も仕事の変動と同様であり、最高温度は1051℃に達するが、平均温度は、977℃であり許容温度(980℃)の範囲にある。こうした一連の結果は、燃焼室容積、管の寸法、タービン及び圧縮機特性などの整合を行わない状態での結果である。
実施例のマイクロガスタービンシステムを、燃焼器装置以外の構成要素は同じ構成とし、等圧・定常燃焼過程である再生サイクルと比較すると、本発明に係る実施例のシステムでは約9%の熱効率の向上が認められた。また、図4に示す燃焼器装置COMの構成を、図1に示す構成と同じ構成を有するものに変更して同様の数値シミュレーションを行った。その結果、燃焼速度の制御を適宜に行えば、図3に示す排出弁を備える場合とほぼ同じ軸端効率が得られることが判明している。
図4のタービンシステムでは、車両用排気タービン過給機のラジアルタービン、圧縮機を使用した。車両用排気タービン過給機のタービン、圧縮機の設計では、車両加速時の特性、低速走行時における圧縮機サージングの防止が最大の眼目となることから、他の特性はかなり犠牲にされている。発電用としてのガスタービンシステムでは、車両に特有な問題がないため、タービン、圧縮機の特性はかなり改善できると予想される。また、言い換えれば、図4のタービンシステムをかなり簡単化したシステムでも同じ性能が得られることを意味する。熱効率が、燃料電池、ディーゼル機関と対等となると、マイクロガスタービンシステムの利用範囲が拡大され、ひいては本発明の重要性が増すこととなる。
T−s線図(温度−エントロピ線図)を用いたサイクル論による評価も行っている。従来のガスタービンシステムでは、圧縮機出ロからタービン入ロまでの作動ガスの状態変化は、等圧線で表せるが、本発明のシステムに採用される燃焼方式では、この等圧線では表わされない。すなわち、サイクルが従来方式と全く異なることを意味している。図3に示す、排出弁を備える燃焼器装置の場合は、定積燃焼であることから、燃焼ガスの状態は、比容積一定の線に沿って温度、エントロピが増加する。排出弁を開けると、燃焼ガスは、ほぼ等エントロピ線に沿って圧力、温度が低下し、その後、タービン入ロに到達する。こうした過程から、図5に見られるようにタービン仕事が、時間的に変化することとなる。
このように、作動ガスの状態が時間的に変化する影響をサイクル論として評価しようとすると種々のパラメータの導入が必要になる。パラメータの影響は、サイクル論的に評価できるが、燃焼器装置の設計諸元と種々のパラメータの値との関係を推定することは困難である。例えば、図2でのデューティ比τ1/τがサイクル効率にどのように影響するかは評価できても、デューティ比自体の値を設計諸元から推定することは困難であり、デューティ比を変えたとき、他のパラメータがどのように影響を受けるかなどは推定できない。こうしたことから、サイクル論的な評価の詳細は割愛するが、本発明のマイクロガスタービンシステムに依れば、数値シミュレーション結果を参照してサイクル論的に評価を行った結果からも、シミュレーション結果とほぼ同じ効果があることが判った。
本発明のマイクロガスタービンシステムに組み込まれる燃焼器装置の一実施形態に係る概念的構成図である。 本発明のマイクロガスタービンシステムに係る、給気弁開閉タイミングとタービン入口圧力との関係の模式図である。 本発明のマイクロガスタービンシステムに組み込まれる、排出弁を備えた燃焼器装置の別の実施形態に係わる概念的構成図である。 本発明に係るマイクロガスタービンシステムの、全体構成の一実施形態を示す模式図である。 図4のマイクロガスタービンシステムにおける定積燃焼に伴うガスの流れの影響を考慮したタービン出力状態を示す図である。
符号の説明
GT マイクロガスタービンシステム
C 圧縮機装置
C1,C2 圧縮機
COM 燃焼器装置
RH 再生器
T1,T2,T3 タービン
10A,10B,10C,10D 燃焼器装置
12 燃焼室
14 給気管
16 給気弁
18 燃焼ガス排出管
19,19a,19b 排出弁
30 燃焼制御装置

Claims (2)

  1. 圧縮機装置、燃焼器装置およびタービン装置から構成されるマイクロガスタービンシステムにおいて、
    前記燃焼器装置を、給気と燃料との混合気を生成して燃焼させる、複数個の燃焼室と、圧縮機装置の圧縮機出口と各燃焼室とを接続する給気管と、各燃焼室に配設され、燃焼室に燃料を供給する燃料供給手段と、各燃焼室に配設され、燃焼室で生成される混合気に点火する点火手段と、給気管と各燃焼室との間にそれぞれ配設される給気弁と、各燃焼室とタービン装置のタービン入口とを接続する燃焼ガス排出管とで構成し、
    前記各燃焼室に配設される給気弁の開閉、ならびに燃料供給手段および点火手段の制御を順次行って、各燃焼室内の混合気の燃焼速度を制御する燃焼制御装置を備える
    ことを特徴とするマイクロガスタービンシステム。
  2. 前記燃焼器装置は、前記燃焼ガス排出管途中に配設される排出弁を備え、前記燃焼制御装置は、所定の燃焼室に配設された給気弁と排出弁の開閉を制御して所定の燃焼室で順次定積燃焼を行わせることを特徴とする、請求項1記載のマイクロガスタービンシステム。
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