JP2005144537A - 溶接方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】 二以上の母材を重ね合わせて溶融溶接する方法において、高品質の接合部を効率よく形成し得る溶接方法を提供すること。
【解決手段】 上板30と下板40とを重ね合わせた母材積層物を用意する。その重ね合わせ部12は、溶接しようとする部位(溶接予定部位)を包含する部分に、上板30と下板40とが互いに密接した状態で畝状に湾曲した湾曲部22を有する。その湾曲部22を構成する上板30をアーク54によって予熱する。これにより上板30が熱膨張し、上板湾曲部32が下板湾曲部42よりも大きく湾曲して間隙20が形成される。溶接予定部位に沿ってアーク54を移動させると、その移動方向に順次間隙20が形成される。そして、アーク54の移動に追随しながら間隙20の形成された部分にレーザビーム64を照射して上板30と下板40とを筋状に連続して溶融溶接する。
【選択図】 図1

Description

本発明は、二以上の母材を重ね合わせて溶融溶接する方法に関する。
亜鉛メッキ鋼板(母材)を重ね合わせ、その重ね合わせ部にレーザ光を集光して照射する溶融溶接方法が知られている。このような亜鉛メッキ鋼板の重ね溶接では、メッキ成分である亜鉛の沸点が鋼板の融点よりも低いことから、溶接時に母材間で発生した亜鉛蒸気によって溶接部に気孔(ブローホール)や不整ビードが発生しやすい。
かかる事象に関し、溶接しようとする部位に母材の成型加工等によって意図的な間隙をあらかじめ形成しておき、溶接時にはその間隙から亜鉛蒸気を逃すことで溶接品質を向上させることが提案されている。また、下記特許文献1には、溶接しようとする部位に弱いレーザ光を照射して亜鉛メッキを蒸発、離散させた後、同じ部位に強いレーザ光を照射して鋼板を溶融、接合する亜鉛メッキ鋼板のレーザ溶接方法が記載されている。レーザ溶接方法に関連する他の特許文献としては特許文献2が挙げられる。
特開平4−231190号公報 特開平10−328862号公報
しかし、溶接しようとする部位(溶接予定部位)の大部分の範囲で母材間にあらかじめ間隙を形成しておくと、得られる溶接部の強度が低くなりがちである。また、レーザ照射によって亜鉛メッキを蒸発させた後にレーザ溶接する方法では、鋼材を溶融溶接するためのエネルギーとは別に、事前に亜鉛メッキを蒸発させるためのエネルギーが必要となるのでエネルギーコストが嵩む。
そこで本発明は、高品質の接合部を効率よく形成し得る溶接方法を提供することを一つの目的とする。本発明の他の一つの目的は、少なくとも一つの母材が基材表面に該基材の融点よりも低沸点の材料を有する母材(例えば亜鉛メッキ鋼板)である場合にも高品質の接合部を効率よく形成し得る溶接方法を提供することである。
本発明者は、母材の熱膨張を利用して隙間を形成することにより上記課題を解決し得ることを見出して本発明を完成した。
本発明は、二以上の母材の幅広面の少なくとも一部を重ね合わせ、この重ね合わせ部内に設定された所定の溶接予定部位で該重ね合わされた母材同士を溶融溶接する溶接方法に関する。本発明により提供される一つの溶接方法では、幅広面の少なくとも一部が重ね合わされた二以上の母材からなる母材積層物を用意する。その母材積層物は、前記溶接予定部位を包含する前記重ねあわせ部の少なくとも一部範囲において、該重ね合わされた母材同士が互いに密接した状態で湾曲している湾曲部を有する。前記湾曲部における凸側外面を構成する母材に予熱を付与することにより、該湾曲部において母材間に隙間を形成する。そして、その隙間に少なくとも接する部分(該隙間が形成された部分を包含する。)で、前記重ね合わされた母材同士を溶融溶接する。
かかる溶接方法によると、湾曲部の凸側外面を構成する母材に予熱を付与することによって、該母材(凸側母材)をその背面の母材(凹側母材)よりも顕著に熱膨張させることができる。このことによって、該湾曲部において凸側母材が凹側母材よりも大きく湾曲する(凸形状が著しくなる)。すると、凸側母材が凹側母材から浮き上がり、両母材の間に隙間が形成される。これにより、例えば溶接時に母材間で気体(亜鉛蒸気等)が発生しても、前記隙間を利用してその気体を逃すことができる。したがって、ブローホールの発生等を抑制して高品質の接合部を形成することができる。
ここで開示される溶接方法の一つの好ましい態様では、溶接予定部位が筋状に設定されている。そして、前記湾曲部は、該筋状溶接予定部位を包含するようにして畝状に形成されている。このような態様は、品質のよい接合部を効率よく形成するのに適している。他の一つの好ましい態様では、前記予熱を付与する部分を前記溶接予定部位に沿って順次移動させ、その予熱付与部の移動に追随しながら前記溶融溶接を筋状に連続して行う。この態様によると、品質のよい接合部を、より効率よく安定して形成することができる。
また、本発明により提供される他の一つの溶接方法では、幅広面の少なくとも一部が重ね合わされた二以上の母材からなる母材積層物を用意する。その母材積層物の重ね合わせ部内に筋状の溶接予定部位が設定されている。その母材積層物は、前記筋状溶接予定部位の一端および/またはその近傍に、少なくとも一方の外表面を構成する母材が外方に隆起した湾曲部を有する。前記一方の外表面を構成する母材の内面側に隙間が順次形成されるようにして、前記湾曲部における凸側外面を構成する母材から予熱を開始する。その予熱付与部を前記溶接予定部位の一端またはその近傍から前記筋状溶接予定部位に沿って移動させる。そして、かかる予熱付与部の移動に追随しながら、前記隙間に少なくとも接する部分(該隙間が形成された部分を包含する。)で筋状に連続して溶融溶接を行う。
前記母材積層物は、前記筋状溶接予定部位の一端および/またはその近傍において、少なくとも一方の外表面を構成する母材の湾曲部の内面側にあらかじめ隙間が形成されている母材積層物であってもよい。あるいは、前記筋状溶接予定部位の一端および/またはその近傍に、少なくとも一方の外表面を構成する母材とその背面の母材とが互いに密接した状態で隆起した湾曲部を有する前記母材積層物であってもよい。後者の場合にも、上記湾曲部の凸側外面を構成する母材(凸側母材)を予熱することにより、該湾曲部において凸側母材をその背面の母材(凹側母材)よりも大きく湾曲させ、これにより凸側母材の内面側に隙間を形成することができる。
いずれにしても、予熱付与部が移動するときに凸側母材の湾曲部の前方(予熱付与部の移動方向に対する前方をいう。)が膨張すると、その後方の凸側母材の浮き上がりの影響によって(湾曲部の形状に引き摺られて)該前方が凹側母材から浮き上がる。すなわち、該前方にある凸側母材の内面側に隙間が形成される。このようにして、予熱付与部の移動に伴って逐次隙間が形成される。この隙間の移動に追随しながら溶融溶接を行うことにより、例えば溶接時に母材間で気体(亜鉛蒸気等)が発生しても、該隙間を利用してその気体を逃すことができる。これにより、ブローホールの発生等を抑制して高品質の接合部を形成することができる。
本発明の溶接方法は、前記重ね合わせ部を構成する母材の少なくとも一つが、基材の表面に該基材の融点よりも低沸点の材料を有する母材(例えば、メッキ処理された鋼板)である場合に好ましく適用される。そのような母材の典型例は亜鉛メッキ鋼板である。かかる場合には、本発明の溶接方法を採用することによる効果が特によく発揮される。
なお、上述したいずれかの溶接方法において、前記予熱の付与は、前記凸側母材が少なくともその内面(背面)側までは溶融しない程度の条件で行うとよい。前記凸側母材が基材の表面に該基材の融点よりも低沸点の材料を有する母材である場合には、該母材が基材の融点以下の温度に加熱されるように予熱を付与することが好ましい。該母材が前記低沸点材料(例えば亜鉛)の沸点以下の温度に加熱されるように前記予熱を付与することがさらに好ましい。
以下、本発明の好適な実施形態について詳細に説明する。なお、本明細書において特に言及している内容以外の技術的事項であって本発明の実施に必要な事項は、従来技術に基づく当業者の設計事項として把握され得る。本発明は、本明細書によって開示されている技術内容と当該分野における技術常識とに基づいて実施することができる。
<第一実施例>
本実施例は、亜鉛メッキ鋼板を重ね合わせて所定の溶接予定線(溶接予定部位)に沿ってレーザ溶接することにより重ね継手を形成する例である。
図5は、母材積層物の重ね合わせ部を模式的に示すものである。図示するように、重ね合わせ部12は上板30および下板40により構成されている。上板30および下板40はいずれも亜鉛メッキ鋼板である。その重ね合わせ部12の中央部に筋状の溶接予定部位(溶接予定線)14が設定されている。そして、上板30および下板40は、それぞれ溶接予定線14の全長にわたって、その溶接予定線14を含む帯状領域(溶接予定線14およびその両脇)が湾曲した畝状に成形されている。これら上板湾曲部32および下板湾曲部42は密接した状態で湾曲しており、これにより湾曲部22が形成されている。その湾曲部22は、溶接予定線14と直交する断面において、溶接予定線14の長手方向の各部においてほぼ一定の断面形状を有する。すなわち、上方(上板30側)が凸となる左右対称形状であって、その頂部が溶接予定線14の位置に相当する。上板湾曲部32と下板湾曲部42とは互いに対応する形状(ぴったり重なる形状)に形成されている。このため上板20と下板30とは、溶接予定線14の全長にわたって、相互に密接して(少なくとも意図的に隙間を設けることなく)重なり合うことができる。
図1は、溶接時の状況を模式的に示すものであって、図5に示す溶接予定線14に沿った縦断面を示している。この溶接には、予熱手段(予備加熱源)としてのアーク発生装置50と、溶融溶接手段(溶接熱源)としてのレーザ照射装置60とを用いる。アーク発生装置50はアークトーチ52を備える。このアークトーチ52は湾曲部22の凸側(上板30側)に配置されている。レーザ照射装置60は、集光装置62等を用いて、上板30側から溶接予定線14にレーザビーム64を照射し得るように構成されている。
そして、湾曲部22の凸側(図1の上側)に配置したアークトーチ52を溶接予定線14に沿って移動させる。これにより、湾曲部22の各部を上板(凸側母材)30側からアーク54によって長手方向に順次予備加熱(予熱)する。この予熱工程は、両板30,40から亜鉛蒸気が発生しない程度の温度域(凡そ900℃以下)で実施することが好ましい。また、アークトーチ52の移動に追随するように、レーザビーム64の照射箇所を溶接予定線14に沿って順次移動させる。このレーザビーム64の照射によって上板30と下板40とを溶融溶接する。つまり、溶接予定線14の各部は、まず先行するアーク54が通過することによって予熱され(予熱工程)、次いでレーザビーム64が通過することによって溶融溶接される(溶融溶接工程)。このようにして溶接予定線14に沿って筋状に連続して溶融溶接を行い、重ね継手を形成することができる。
以下、上記溶接方法における作用を説明する。図2は、溶接予定線14のうちアーク54が通過する前の部分の横断面を示している。この段階では、図5と同様に、溶接予定線14を包含する湾曲部22において、上板30と下板40とは密接している。図3は、湾曲部22を予熱した状態を示している。湾曲部22が上板30側からアーク54によって加熱されると、その部分の上板30が熱膨張しようとする。このとき、湾曲部22(上板湾曲部32)の周囲の上板30の剛性によって、上板30の面内(図3の左右方向)への変形が拘束される。また、上板湾曲部32は図3の上方向に凸形状を呈する。このため、上板30の熱膨張は、主としてこの凸形状がさらに著しくなるように上板湾曲部32が変形することによって吸収される。一方、熱源(アーク54)に対して上板30の背面に位置する下板40の湾曲部42は、上板湾曲部32に比べて加熱されにくい(熱膨張量が少ない)。その結果、図3に示すように、上板湾曲部32が下板湾曲部42から浮き上がり、湾曲部22において上板30と下板40との間に間隙20が生じる。
上記予熱による熱膨張に起因して間隙20が生じた部分(少なくともその間隙20に接する部分)に、次いでレーザビーム64が照射され、両板30,40が溶融溶接される(図4)。このとき溶接熱によって両板30,40の表面にある亜鉛が蒸発し得る。ここで、本実施例によると間隙20に面する部分で生じた亜鉛蒸気を間隙20で吸収することができるので、亜鉛蒸気が溶融金属に侵入することが防止される。このためブローホールや不整ビード等の発生が抑制され、高品質の接合部を形成することができる。
なお、上記実施例ではアークを用いて母材を予熱する例につき説明したが、予熱手段はこれに限定されるものではなく、母材の湾曲部を適切な程度に予熱し得るものであればよい。例えばレーザ照射により予熱してもよい。予熱用のレーザとしては、溶融溶接用のレーザよりもエネルギー密度の低いレーザを用いることができる。あるいは、エネルギー密度の高いレーザ(例えば溶融溶接用のレーザ)をオシレーション(首振り照射)によって適切なエネルギー密度に低下させて用いてもよい。その他の予熱方法として高周波誘導加熱を例示することができる。上記予熱工程における予熱の程度は、母材の熱膨張率、板厚(剛性)、湾曲部の形状等を考慮して適宜設定することができる。通常は、少なくとも湾曲部の凸側外面を構成する母材の湾曲部(上板湾曲部32)が凡そ60℃以上(より好ましくは凡そ120℃以上)の温度になり、かつその湾曲部の背面までは母材が溶融しない条件で予熱するとよい。好ましくは、母材間(上板30と下板40との間)が亜鉛の沸点以上にならない程度の温度域に予熱する。上記実施例のように、最も高温の部分でも亜鉛が蒸発しない程度の条件で予熱することがより好ましい。
また、上記実施例ではレーザ照射により溶接したが、本発明は例えばアーク、電子ビーム、プラズマビーム等によって溶接する態様でも実施することができる。さらに、上記実施例では予熱用の熱源(アーク54)と溶融溶接用の熱源(レーザビーム64)とを同じ側から供給したが、予熱用の熱源とは異なる側(湾曲部22の凹側)から溶接熱を供給してもよい。
予熱手段と溶融溶接手段とは連動して(同期させて)移動させることが好ましい。このため、これらの手段を同程度の速度で移動させたときに(アーク54とレーザビーム64との距離を一定に維持して移動させたときに)各手段によって予熱および溶接がそれぞれ適切に行われるように、予熱手段および溶融溶接手段の出力を調節するとよい。また、細長い範囲に熱を供給し得る加熱手段(例えば半導体レーザ)を用い、その熱供給範囲の長手方向に該加熱手段を移動させることにより、上記熱供給範囲のうち前方部分が通過する間に湾曲部を加熱して隙間を生じさせ、続いて該熱供給範囲の後方部分が通過するときに溶融溶接を行うことも可能である。この場合には、一つの熱源を用いて予熱工程と溶接工程とを連続的に行うことができる。
<第二実施例>
本実施例は、亜鉛メッキ鋼板を重ね合わせて所定の溶接予定線(溶接予定部位)に沿ってレーザ溶接することにより重ね継手を形成する他の例である。以下、第一実施例に係る部材と同様の機能を果たす部材については同じ符号を付し、その説明を省略する。
図6は、本実施例における母材積層物の溶接予定線14に沿った縦断面図を模式的に示すものである。重ね合わせ部12の一方の外表面を構成する母材である上板30には、溶接予定線14の溶接開始端に相当する一端に、その上板30が外方(図6の上方)に隆起した湾曲部36が形成されている。上板30の溶接予定線14に相当する部分のうち溶接開始端以外の部分は平坦である(第一実施例のような畝状の湾曲部は形成されていない)。また、下板40は溶接予定線14に相当する部分は、その全長にわたって平坦である(第一実施例のような湾曲部は形成されていない)。このような形状を有することにより、溶接開始端では湾曲部36の内側にあらかじめ間隙20(上板30と下板40との隙間)が形成されている。一方、溶接予定線14のうち溶接開始端以外の部分では、上板30と下板40とが密接に(少なくとも意図的に隙間を設けることなく)重なり合っている。
溶接の際には、溶接開始端に形成されている湾曲部36から予熱を開始する。すなわち、上板30の湾曲部36にその凸側からアーク54によって予熱を付与する。そして、溶接予定線14に沿って図6の左方向にアーク54を移動させると、その移動方向の前方に位置する上板30が熱膨張しようとする。このとき、図6に示すように、すでに浮き上がっている湾曲部36の形状に影響されて(引き摺られて)、該前方に位置する上板30が下板40から浮き上がることとなる。これにより上板30と下板40との間に間隙20が生じる。このように、アーク54の移動に伴って上板30の溶接予定線14の内面(背面)側に逐次間隙20を形成することができる。そして、その間隙20の形成に合わせて(隙間の移動に追随しながら)、該間隙20に少なくとも接する部分で溶融溶接を行うように、溶接予定線14に沿ってレーザビーム64を移動させる。
本実施例によると、第一実施例と同様に、間隙20に面する部分で生じた亜鉛蒸気を間隙20で吸収することができる。これにより、ブローホールや不整ビード等の発生を抑制して高品質の接合部を形成することができる。
なお、上記実施例では母材積層物において湾曲部36の内面側にあらかじめ間隙20が形成されている例につき説明したが、上板30の湾曲部36に対応する形状の隆起を下板40の溶接開始端にも形成して、上板30と下板40とが密接した状態で湾曲している母材積層物を用いてもよい。この場合にも、アーク54によって上板30の湾曲部36を加熱することにより、上述した第一実施例における湾曲部22と同様に(図3参照)、上板30の湾曲部36を下板40の湾曲部よりも大きく熱膨張させて、上板30と下板40との間に間隙20を形成することができる。そして、アーク54を移動させることによってその間隙20を逐次移動させることができる。
以上、本発明の具体例を詳細に説明したが、これらは例示にすぎず、特許請求の範囲を限定するものではない。特許請求の範囲に記載の技術には、以上に例示した具体例を様々に変形、変更したものが含まれる。
また、本明細書または図面に説明した技術要素は、単独であるいは各種の組み合わせによって技術的有用性を発揮するものであり、出願時請求項記載の組み合わせに限定されるものではない。また、本明細書または図面に例示した技術は複数目的を同時に達成するものであり、そのうちの一つの目的を達成すること自体で技術的有用性を持つものである。
第一実施例の溶接方法における溶接時の状態を模式的に示す断面図である。 図1のII−II線断面図である。 図1のIII−III線断面図である。 図1のIV−IV線断面図である。 母材積層物の形状を模式的に示す斜視図である。 第二実施例の溶接方法における溶接時の状態を模式的に示す断面図である。 第二実施例の溶接方法における溶接時の状態を模式的に示す断面図である。
符号の説明
14 溶接予定線(溶接予定部位)
20 間隙(隙間)
22 湾曲部
30 上板(凸側母材)
36 湾曲部
40 下板(凹側母材)
50 アーク発生装置(予備加熱源、予熱手段)
52 アークトーチ
54 アーク
60 レーザ照射装置(溶接熱源、溶融溶接手段)
62 集光装置
64 レーザビーム

Claims (6)

  1. 二以上の母材の幅広面の少なくとも一部を重ね合わせ、この重ね合わせ部内に設定された所定の溶接予定部位で該重ね合わされた母材同士を溶融溶接する溶接方法であって、
    幅広面の少なくとも一部が重ね合わされた二以上の母材からなる母材積層物であって前記溶接予定部位を包含する前記重ね合わせ部の少なくとも一部範囲において該重ね合わされた母材同士が互いに密接した状態で湾曲している湾曲部を有する母材積層物を用意し、
    前記湾曲部における凸側外面を構成する母材に予熱を付与することにより該湾曲部において母材間に隙間を形成し、
    その隙間に少なくとも接する部分で前記重ね合わされた母材同士を溶融溶接する溶接方法。
  2. 前記溶接予定部位は筋状に設定されており、前記湾曲部は該筋状溶接予定部位を包含するようにして畝状に形成されている請求項1に記載の方法。
  3. 前記予熱を付与する部分を前記溶接予定部位に沿って順次移動させ、その予熱付与部の移動に追随しながら前記溶融溶接を筋状に連続して行う請求項1または2に記載の方法。
  4. 二以上の母材の幅広面の少なくとも一部を重ね合わせ、この重ね合わせ部内に筋状に設定された所定の溶接予定部位で該重ね合わされた母材同士を溶融溶接する溶接方法であって、
    幅広面の少なくとも一部が重ね合わされた二以上の母材からなる母材積層物であって前記溶接予定部位の一端および/またはその近傍に少なくとも一方の外表面を構成する母材が外方に隆起した湾曲部を有する母材積層物を用意し、
    前記一方の外表面を構成する母材の内面側に隙間が順次形成されるようにして、前記湾曲部における凸側外面を構成する母材から予熱を開始するとともに、その予熱付与部を前記溶接予定部位の一端またはその近傍から前記筋状溶接予定部位に沿って移動させ、
    その予熱付与部の移動に追随しながら前記隙間に少なくとも接する部分で筋状に連続して溶融溶接を行う溶接方法。
  5. 前記重ね合わせ部を構成する前記母材の少なくとも一つはメッキ処理された鋼板であり、そのメッキ成分の沸点以下の温度に加熱されるように前記予熱を付与する請求項1から4のいずれか一項に記載の方法。
  6. 前記重ね合わせ部を構成する母材の少なくとも一つは亜鉛メッキ鋼板である請求項1から5のいずれか一項に記載の方法。
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