JP2005142667A - 指向性音響システム - Google Patents
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Abstract
【課題】 超指向性スピーカの放射音波により形成される音を限られた一定空間に収斂させることが可能な指向性音響システムを得る。
【解決手段】 可聴音信号により超音波のキャリア信号を変調した信号が与えられることにより超音波を放射する放射器1を、空間を挟んで対向する2面のうち一方の面10に設置し、放射器1を中心軸とする球面ドーム2を、放射器1を含む一方の面10または他方の面11に形成し、球面ドーム2は、放射器1の一次音波3が他方の面で反射した二次音波4または一次音波3の入射角と反射角が同角度となる球面21を備える。
【選択図】 図1
【解決手段】 可聴音信号により超音波のキャリア信号を変調した信号が与えられることにより超音波を放射する放射器1を、空間を挟んで対向する2面のうち一方の面10に設置し、放射器1を中心軸とする球面ドーム2を、放射器1を含む一方の面10または他方の面11に形成し、球面ドーム2は、放射器1の一次音波3が他方の面で反射した二次音波4または一次音波3の入射角と反射角が同角度となる球面21を備える。
【選択図】 図1
Description
この発明は超指向性スピーカを天井や壁面に配置した指向性音響システムに関するものである。
限られた範囲に対して音声情報を拡声するためのスピーカとして超指向性スピーカがある。この超指向性スピーカは、可聴音信号により超音波のキャリア信号を変調し、得られた変調信号を増幅して与えられる放射器で構成される。この放射器により、超音波の有限振幅音波の非線形性によるパラメトリック作用、すなわち放射された強力な超音波が空気を伝搬する過程で発生するひずみ成分を利用して可聴帯域の音を得ることができる(例えば、特許文献1参照)。
放射器1を天井面に設置した指向性音響システムの例を図5に示す。放射器1からの一次音波3が床面に向かって20度の範囲にて放射される。この一次音波3は床面にて反射されると二次音波4となる。その際、入射角と同角度にて反射するため、その後の天井面での反射による三次音波5の発生する範囲が拡がっていく。
放射器1を天井面に設置した指向性音響システムの例を図5に示す。放射器1からの一次音波3が床面に向かって20度の範囲にて放射される。この一次音波3は床面にて反射されると二次音波4となる。その際、入射角と同角度にて反射するため、その後の天井面での反射による三次音波5の発生する範囲が拡がっていく。
図5のように放射器を天井面に設置した場合、床面と天井面とにより反射音波波が発生するため、一定空間にだけ音を提供するという本来の超指向性スピーカによる音響システムの特徴が損なわれてしまうという問題があった。
この発明は、上記問題点を解決するためになされたもので、超指向性スピーカの放射音波により形成される音を限られた一定空間に収斂させることが可能な指向性音響システムを得ることを目的とする。
この発明に係る指向性音響システムは、可聴音信号により超音波のキャリア信号を変調した信号が与えられることにより超音波を放射する放射器を、空間を挟んで対向する2面のうち一方の面に設置し、放射器を中心軸とする球面ドームを、放射器を含む一方の面または他方の面に形成し、球面ドームは、放射器の一次音波が他方の面で反射した二次音波または一次音波の入射角と反射角が同角度となる球面を備えたものである。
この発明によれば、音波を収斂させるので、超指向性スピーカが放射する音波を一定空間だけに提供でき、指向性音響システムの機能を高めることができる効果がある。
実施の形態1.
図1はこの発明の実施の形態1による指向性音響システムの構成を示す正面図、図2乃至図4は指向性音響システムの動作を示す説明図である。
図において、空間を挟んで対向する天井面10と床面11があり、その2面のうち天井面10には放射器1が設置されている。放射器1は、可聴音信号により超音波のキャリア信号を変調した信号が与えられることにより超音波を放射する超指向性スピーカである。天井面10には、球面ドーム2が取り付けられており、その中心に放射器1が位置するようになっている。球面ドーム2は、放射器1を中心軸22とした球面となっており、音波の入射角と反射角が同角度となるように球面21を形成している。
図1はこの発明の実施の形態1による指向性音響システムの構成を示す正面図、図2乃至図4は指向性音響システムの動作を示す説明図である。
図において、空間を挟んで対向する天井面10と床面11があり、その2面のうち天井面10には放射器1が設置されている。放射器1は、可聴音信号により超音波のキャリア信号を変調した信号が与えられることにより超音波を放射する超指向性スピーカである。天井面10には、球面ドーム2が取り付けられており、その中心に放射器1が位置するようになっている。球面ドーム2は、放射器1を中心軸22とした球面となっており、音波の入射角と反射角が同角度となるように球面21を形成している。
次に動作について説明する。
図2に示すように、放射器1からは例えば20度の角度にて一次音波3が放射され、床面11に到達する。図3に示すように、一次音波3は床面11に当たり、入射角と同角度にて反射し二次音波4となる。この二次音波4は、図4に示すように、球面ドーム2に向かう。球面ドーム2の開口部は、入射する音波のすべてを捉える開口面積を有しており、二次音波4はすべて球面21に到達する。球面ドーム2は、放射器1を中心軸22とした球面で、音波の入射角と反射角が同角度となるように球面21を形成しているので、反射して発生する三次音波5は球面ドーム2の中心軸方向に向かう。三次音波5以降については、同様な反射動作を繰返しながら減衰していく。すなわち、一次音波3から拡散することがない。
1例として、一次音波の放射角度θ=20度、天井の高さH=4000mm、球面ドームの開口面直径D=4000mm、球面の半径R=8000mmとしたとき、一次音波の床面の反射領域(円)の直径dは1700mmとなり、球面ドームにより良好な収斂結果が得られた。
図2に示すように、放射器1からは例えば20度の角度にて一次音波3が放射され、床面11に到達する。図3に示すように、一次音波3は床面11に当たり、入射角と同角度にて反射し二次音波4となる。この二次音波4は、図4に示すように、球面ドーム2に向かう。球面ドーム2の開口部は、入射する音波のすべてを捉える開口面積を有しており、二次音波4はすべて球面21に到達する。球面ドーム2は、放射器1を中心軸22とした球面で、音波の入射角と反射角が同角度となるように球面21を形成しているので、反射して発生する三次音波5は球面ドーム2の中心軸方向に向かう。三次音波5以降については、同様な反射動作を繰返しながら減衰していく。すなわち、一次音波3から拡散することがない。
1例として、一次音波の放射角度θ=20度、天井の高さH=4000mm、球面ドームの開口面直径D=4000mm、球面の半径R=8000mmとしたとき、一次音波の床面の反射領域(円)の直径dは1700mmとなり、球面ドームにより良好な収斂結果が得られた。
以上のように、実施の形態1によれば、天井面10に超指向性スピーカを構成する放射器1を設置し、放射器1を中心軸とし、放射器1からの音波の反射波または直接波の入射角と反射角が同角度となる球面21を有する球面ドーム2を天井面10に形成したので、超指向性スピーカが放射する音波を一定空間だけに提供でき、指向性音響システムの機能を高めることができる効果が得られる。
なお、上記実施の形態1では、天井面と床面との関係において放射器と同じ天井面に球面ドームを設置した例について示したが、床面(対向面)に設置して最初に一次音波に対応するようにしても同様な効果を奏する。また、放射器から水平方向に音波を放射する場合、球面ドームを、空間を挟んで対向する2壁面の一方に設けるようにしても同様である。さらに、球面ドーム2は、天井面に対して別体として示したが、天井面や壁面の一部を球面状に成形してもよい。
1 放射器、2 球面ドーム、3 一次音波、4 二次音波、5 三次音波、10 天井面、11 床面、21 球面、22 中心軸。
Claims (3)
- 可聴音信号により超音波のキャリア信号を変調した信号が与えられることにより超音波を放射する放射器を、空間を挟んで対向する2面のうち一方の面に設置し、
前記放射器を中心軸とする球面ドームを、前記放射器を含む一方の面または他方の面に形成し、
前記球面ドームは、前記放射器の一次音波が前記他方の面で反射した二次音波または前記一次音波の入射角と反射角が同角度となる球面を備えた指向性音響システム。 - 球面ドームは、入射する音波のすべてを捉える開口面積を有することを特徴とする請求項1記載の指向性音響システム。
- 2面は天井面と床面または2つの壁面としたことを特徴とする請求項1または請求項2記載の指向性音響システム。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2003374721A JP2005142667A (ja) | 2003-11-04 | 2003-11-04 | 指向性音響システム |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
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JP2003374721A JP2005142667A (ja) | 2003-11-04 | 2003-11-04 | 指向性音響システム |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2005142667A true JP2005142667A (ja) | 2005-06-02 |
Family
ID=34686353
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2003374721A Pending JP2005142667A (ja) | 2003-11-04 | 2003-11-04 | 指向性音響システム |
Country Status (1)
Country | Link |
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JP (1) | JP2005142667A (ja) |
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2003
- 2003-11-04 JP JP2003374721A patent/JP2005142667A/ja active Pending
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