JP2005140927A - 磁石を利用した迷路ゲーム教具 - Google Patents

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弘行 上原
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Abstract

【課題】 直ぐに飽きず、磁石の性質を直接的にしっかり理解させることが可能な、磁石を利用した迷路ゲーム教具を提供すること。
【解決手段】 内部空間に迷路11を形成した合成樹脂製の透明容器からなるゲーム盤10と、該迷路11に沿って移動する永久磁石21を備えた円盤状の移動コマ20と、該移動コマ20を操作する先端に永久磁石31を備えた操作棒30とを具備する。また、移動コマ20が迷路11を移動する際に障害となる複数の障害物(壁部12b、13b、穴14、15、邪魔板16)も設けていて、操作棒30をゲーム盤10の外側から操作して永久磁石21、31間に生じる吸引力、反撥力を巧みに利用して、移動コマ20を、障害物を避けて(あるいは障害物を乗り越えて)迷路11に沿って移動させるように工夫することが求められるように構成してある。
【選択図】 図1

Description

本発明は、異極(S極とN極)同士は互いに吸引し、同極(S極とS極あるいはN極とN極)同士は互いに反撥するという磁石の基本的な性質を、迷路ゲームを通して体感させる、磁石を利用した迷路ゲーム教具に関する。
磁石の性質は吸引と反撥の2つで、その内容は非常に単純であるが、この磁石の性質を利用したものは身の回り品にとどまらず、産業界のあらゆる分野で利用されており、これを小学校低学年の段階からしっかりと理解させておくことは非常に重要である。
磁石の性質を理解させる直接的な方法として、例えば実際に磁石を使い、異極(S極とN極)あるいは同極(S極とS極あるいはN極とN極)同士を近づけて、互いに吸引あるいは反撥することを体感させることが知られている。
しかし、単に磁石をくっつけたり、引き離したりすることを体感させても直ぐに飽きてしまうおそれがあり、繰り返し体感させることによって、しっかり理解させるという本来の目的を達成することは難しい。
そこで、日常の遊びを通して磁石の性質を理解させようと種々の試みがなされている。遊びを通してならば、直ぐに飽きることなく、繰り返し自発的に体感させることが可能である。例えば、複数枚のカードのうち、所望のカードに磁性材(例えば鉄粉)の層を形成したシールを貼り付けておき、磁石を内蔵したステッキを使用して、あたかもステックによってカードが引き上げられるようにしたものや、2個の磁石を使用し、一方の磁石をカップの内側に取り付け、他方の磁石はカムフラージュのためにその表面及び裏面にキャラクターを印刷したシールを貼り付けておき、カップをこの他方の磁石に被せてカップ内側の一方の磁石で吸引させ、あたかも磁石が消えてしまうようにしたもの、あるいはN(S)極を表面側とし、S(N)極を裏面側とした磁石を蓋付きのカップ内に入れ、これを、磁石を内蔵したステッキをカップの外側から操作して、あたかも何ら手を加えることなくカップ内の磁石を反転させるようにしたマジック用具が提案されている。
このマジック用具によれば、確かに飽きがこないような工夫が施されているものの、マジックであるが故に磁石を使用していることを明らかにせず(磁石をカムフラージュして磁石以外のものを使用しているような錯覚を起こさせ)、また磁石の働きを直接的に目視することができないようにしており、本来の目的である磁石の性質を理解させるという点で不都合があった。
また、ゲーム盤上にゴール、ボール及び競技者を形取った人形を配置して、ゲーム盤の下から人形やボールを磁気的に操作して対戦するようにしたものが提案されている。これは磁石の性質を理解させることを直接的に意図したものではなく、小学校低学年の児童にとっては磁石の性質を利用したものであると気づかないおそれがあった。
上述したように磁石の性質を直接的に理解させようとすると、どうしても単調となってしまい、直ぐに飽きられるおそれがある一方、直ぐに飽きないように工夫した場合、磁石の働きが見えにくく、磁石の性質を理解させる点で不十分であった。
本発明者らは直ぐに飽きないような工夫を施しつつ、磁石の性質を直接的にしっかり理解させることが可能な教具を開発するため、既存のゲーム類について調査研究をしたところ、迷路ゲームと磁石との組み合わせを見出した。
迷路ゲームはスタート地点からゴールまでの間に迷路を設けて、この迷路内にボールやコマを該迷路に沿って移動させてゴールにたどり着くことが出来るか否かを競うものであるが、例えばボールやコマを磁石の吸引力、反撥力を利用して移動させることにより、直ぐに飽きず、磁石の性質を直接的にしっかり理解させることが期待できる。
特公平07−044973号公報 特開2001−252460号公報 実開平6−50692号公報
本発明は、上記事情に鑑みてなされたもので、直ぐに飽きず、磁石の性質を直接的にしっかり理解させることが可能な、磁石を利用した迷路ゲーム教具を提供することを目的とする。
上記目的を達成する本発明の請求項1に記載の、磁石を利用した迷路ゲーム教具は、内部空間に迷路を形成したゲーム盤と、該迷路を移動する移動コマと、前記ゲーム盤の外側から前記移動コマを前記迷路に沿って移動させる操作棒とを具備し、前記ゲーム盤は、少なくともその上面から前記迷路が透視できるように構成され、前記移動コマと前記操作棒はそれぞれ磁石を備え、これら磁石間の吸引力、反撥力を利用して前記迷路内で前記移動コマを移動させることを特徴とする。
また、本発明の請求項2に記載の、磁石を利用した迷路ゲーム教具は、さらに前記内部空間を複数の部屋に分割して、各部屋に前記迷路をそれぞれ形成し、各迷路に沿って前記移動コマを移動させるように構成してなることを特徴とする。
また、本発明の請求項3に記載の、磁石を利用した迷路ゲーム教具は、さらに前記移動コマが円盤状のケース部内に永久磁石を収容して構成され、前記操作棒が柄部分の先端に設けた円盤状のケース部内に永久磁石を収容して構成されていることを特徴とする。
また、本発明の請求項4に記載の、磁石を利用した迷路ゲーム教具は、さらに前記操作棒が、前記円盤状のケース部内に鉄心にコイルを巻いて形成した電磁石を収容して構成されていることを特徴とする。
また、本発明の請求項5に記載の、磁石を利用した迷路ゲーム教具は、さらに前記ゲーム盤に、前記移動コマが前記迷路を移動する際に障害となる障害物を設けたことを特徴とする。
また、本発明の請求項6に記載の、磁石を利用した迷路ゲーム教具は、さらに前記障害物が、前記ゲーム盤の前記迷路が形成された部分の上面内側及び/又は下面内側に設けた、高さの低い壁部であることを特徴とする。
また、本発明の請求項7に記載の、磁石を利用した迷路ゲーム教具は、さらに前記障害物が、前記ゲーム盤の前記迷路が形成された部分の上面及び/又は下面に設けた、前記移動コマが通過できる大きさの穴であることを特徴とする。
また、本発明の請求項8に記載の、磁石を利用した迷路ゲーム教具は、さらに前記障害物が、前記迷路の一部に設けられた、幅の狭い通路であることを特徴とする。
また、本発明の請求項9に記載の、磁石を利用した迷路ゲーム教具は、さらに前記障害物が、前記ゲーム盤の迷路部分の上面所要箇所に起伏自在に設けられた邪魔板であることを特徴とする。
また、本発明の請求項10に記載の、磁石を利用した迷路ゲーム教具は、さらに前記障害物が、前記ゲーム盤の前記迷路が形成された部分の上面所要箇所に設けた円筒部と、該円筒部内にその軸方向に移動可能に配置した円盤状の永久磁石とから構成されていることを特徴とする。
また、本発明の請求項11に記載の、磁石を利用した迷路ゲーム教具は、さらに前記ゲーム盤がボックス状の透明容器から構成され、前記ゲーム盤の底面に前記移動コマの移動経路を図示したガイドシートを着脱自在に取り付けて、前記ゲーム盤の上面から底面にある前記ガイドシートを透視し、前記移動経路を参照しながら前記移動コマを前記迷路に沿って移動させるように構成してなることを特徴とする。
請求項1に記載の本発明によれば、迷路ゲームと磁石とを組み合わせて、磁石の性質を学べるようにしてあるので、単に磁石を2個使用したこれまでの教具に比して直ぐに飽きるようなことがなく、迷路ゲームという楽しい遊びを通して磁石の性質を体感することが可能となる。また、ゲーム盤が少なくともその上面から内部空間の迷路が透視できるように構成されていることから、迷路中の磁石を備えた移動コマをゲーム盤外側から磁石を備えた操作棒によって磁石間の吸引力及び反発力を利用して移動させることができ、磁石の性質を、体感を通して理解させることが可能となる。
また、請求項2に記載の本発明によれば、ゲーム盤の内部空間を複数の部屋に分割し、各部屋に迷路をそれぞれ形成しているので、複数人(例えば親子)で如何に早くゴールにたどり着けるかを競争することができ、飽きるおそれがなく、繰り返し遊ぶことにより、磁石の性質をしっかりと理解させることが可能となる。
また、請求項3に記載の本発明によれば、移動コマが円盤状のケース部内に永久磁石を収容して構成され、操作棒が柄部分の先端に設けた円盤状のケース部内に永久磁石を収容して構成されているので、取り扱いが容易で、操作棒を使用して移動コマを迷路に沿ってスムーズに移動させることが可能である。
また、請求項4に記載の本発明によれば、操作棒が、柄部分の先端に設けた円盤状のケース部内に鉄心にコイルを巻いた電磁石を収容して構成されているので、コイルに流す電流の方向を切り替えることにより、N極、S極にすることができ、磁石の性質をより深く理解させることが可能である。
また、請求項5に記載の本発明によれば、ゲーム盤に、移動コマが迷路を移動する際に障害となる障害物を設けてあるので、磁石の吸引力、反撥力を利用して障害物を乗り越えるように工夫をする必要があり、如何に障害物を乗り越えるかを試行錯誤する過程での体感を通して磁石の性質をしっかりと理解させることが可能である。
また、請求項6に記載の本発明によれば、障害物が、ゲーム盤の迷路が形成された部分の上面内側及び/又は下面内側に設けた、高さの低い壁部で形成してあるので、壁部が形成された部分を通過する際、壁部に引っ掛からないような工夫(例えば迷路が形成された部分の上面内側に壁部が形成されている場合には、壁部の箇所を通過させる際だけ、磁石の反撥力を利用して移動コマを下面内側に押し付け、この下面内側に沿って移動させるような工夫)が必要となり、吸引力と反撥力を交互に体感させて、磁石の性質をより深く理解させることが可能となる。
また、請求項7に記載の本発明によれば、障害物が、ゲーム盤の迷路が形成された部分の上面及び/又は下面に設けた、移動コマが通過できる大きさの穴であるので、穴の箇所を通る際、穴から移動コマが飛び出ないような工夫(例えばゲーム盤の上面に穴が形成されていて、穴の箇所を通過させる際だけ、磁石の反撥力を利用して移動コマを下面内側に押し付け、この下面内側に沿って移動させるような工夫)が必要となり、吸引力と反撥力を交互に体感させて、磁石の性質をより深く理解させることが可能となる。
また、請求項8に記載の本発明によれば、障害物が、迷路の一部に設けられた、幅の狭い通路なので、移動コマを起立させなければ移動できず、ゲーム盤の外側からの操作棒のあて方に工夫(例えば移動コマの磁石のN極、S極と操作棒の磁石のN極、S極とが互いに向き合わないように、移動コマの磁石の外周上に操作棒の磁石の外周が位置するようにすると共に、移動コマの磁石のN(S)極と操作棒の磁石のS(N)極が同じ側に向いていて両者間で吸引力が作用する状態(移動コマの磁石の外周が操作棒の磁石の外周に吸引される状態)にする工夫、すなわち移動コマの磁石のN極とS極がそれぞれ操作棒の磁石のS極とN極から吸引力を受けてバランスしている状態にする工夫)が必要となって、磁石の性質をさらにより深く理解させることが可能となる。
また、請求項9に記載の本発明によれば、障害物が、ゲーム盤の上面所要箇所に起伏自在に設けられた邪魔板であるので、操作棒の操作のさらなる工夫(例えば邪魔板が起立している箇所では、邪魔板のない容器下面から操作棒をなぞり、移動コマを吸引又は反撥力により移動させる工夫)が必要となり、飽きさせることなく、磁石の性質を体感させることが可能となる。
また、請求項10に記載の本発明によれば、障害物が、ゲーム盤の上面所要箇所に上下動可能に配置された円盤状の永久磁石であるので、この永久磁石の下側に移動コマを通過させる際、移動コマが永久磁石によって捕捉されないような工夫が必要となり、飽きさせることなく、磁石の性質を体感させることが可能となる。また、移動コマが捕捉されないで通過させることができた場合には1ポイント獲得し、捕捉されたらゲームオーバーとするようなルールを設ければ、飽きさせずに繰り返し迷路ゲームをさせるように仕向けることが可能となる。さらに、移動コマを通過させることができる場合、障害物としての永久磁石が移動コマとの間の反発力によってゲーム盤の上面で浮上することを利用し、例えば永久磁石の上面に着色したシールを貼り付けておき、永久磁石が浮き上がるとこの着色シールが見えるようにするか、或いはゲーム盤の上方の適宜箇所に磁気センサとランプを設けておき、永久磁石が浮き上がると磁気センサがこれを検知してランプを点灯させるようにしておけば、シールやランプでゲーム中1ポイント獲得できたことを表示することができ、迷路ゲームを更に面白くすることが可能である。
また、請求項11に記載の本発明によれば、ゲーム盤全体がボックス状の透明容器から構成され、ゲーム盤の底面に移動コマの移動経路を図示したガイドシートが着脱自在に取り付けられるようにしてあるので、ガイドシートの移動経路を見ながら移動コマをゴールまで移動させることができ、難しすぎて、途中でゲームを放り出すようなおそれを回避することが可能である。
以下、本発明の最良の実施の形態を、添付図面を参照して説明する。
図1は本発明の迷路ゲーム教具の一実施例を示す全体斜視図、図2は図1の迷路ゲーム教具を構成するゲーム盤の上蓋部分の一部省略して示した斜視図、図3は図1の迷路ゲーム教具を構成するゲーム盤の下蓋部分の一部省略して示した斜視図、図4は図1の迷路ゲーム教具を構成する移動コマの分解斜視図、図5は図1の迷路ゲーム教具を構成する操作棒の分解斜視図、図6はゲーム盤の内部空間に形成される迷路の説明図、図7はゲーム盤の下面に着脱自在に取り付けられるガイドシートの表面図、図8は図7のガイドシートの裏面図である。
図1乃至図3に示すように、本実施例の磁石を利用した迷路ゲーム教具は、内部空間に迷路11を形成した合成樹脂(非磁性材)製の透明容器からなるゲーム盤10と、該迷路11に沿って移動するリング状の永久磁石21(図5参照)を備えた円盤状の移動コマ20と、該移動コマ20を操作する先端に同じくリング状の永久磁石31(図4参照)を備えた操作棒30とを具備している。
この迷路ゲーム教具には、単に迷路11だけではなく、移動コマ20が迷路11を移動する際に障害となる複数の障害物が設けてあり、操作棒30をゲーム盤10の外側から操作して永久磁石21、31間に生じる吸引力、反撥力を巧みに利用し、移動コマ20を、障害物を避けて(あるいは障害物を乗り越えて)迷路11に沿って移動させるように工夫することが求められる。すなわち、本実施例の迷路ゲーム教具は、磁石の性質を直接的にしっかり理解させるように仕向けてある。
先ず、ゲーム盤10について詳細に説明する。ゲーム盤10は、上蓋部分12と下蓋部分13とを備え、内部空間が左右に二分割されていて、それぞれの内部空間に上述した迷路11が形成される。したがって、親子あるいは友達同士でそれぞれの迷路11に移動コマ20を移動させて、どちらが早くゴールに到達したかを競うことが出来る。
上蓋部分12と下蓋部分13の内面には、ゲーム盤10の内部空間を2つに仕切ると共に、各内部空間に迷路11を形成するため、それぞれ壁部12a、13aが形成される。これら壁部12aと壁部13aは、互いに対向していて(壁部12aと対向する箇所の下蓋部分13の内面に壁部13aが形成されていて)、両者は互いに接触しており、両者を併せた高さがゲーム盤10の内部空間に相当する高さを有している。
上蓋部分12の内面には壁部12aの他に障害物としての壁部12bが形成される。壁部12bは壁部12aよりも高さが低く設定される。壁部12bと対向する箇所の下蓋部分13の内面部分には壁部は形成されていない。障害物としての壁部12bが形成されている箇所では上蓋部分12の内面に沿って移動コマ20を移動させることはできないが、壁部12bと対向する下蓋部分13の内面に沿って移動コマ20を移動させることは可能であり、このような壁部12bを避ける工夫が要求される。
下蓋部分13の内面にも壁部13aの他に障害物としての壁部13bが形成される。壁部13bは壁部13aよりも高さが低く設定される。壁部13bと対向する箇所の上蓋部分12の内面部分には壁部は形成されていない。障害物としての壁部13bが形成されている部分では下蓋部分13の内面に沿って移動コマ20を移動させることはできないが、壁部13bと対向する上蓋部分12の内面に沿って移動コマ20を移動させることは可能であり、このような壁部12bを避ける工夫が要求される。
このように障害物としての壁部12b、13bを形成することにより、単に迷路11に沿って移動コマ20を移動させるだけではなく、移動の仕方を工夫することが要求され、ゲームを飽きないように面白くすることができる。また、移動コマ20が壁部12b、13bに引っ掛からないようにするため、磁石21、31間の吸引力、反撥力を巧みに利用しなければならないことから、これら吸引力と反撥力の利用を通して、磁石の性質を直接的に理解させることが可能となる。
上蓋部分12と下蓋部分13には、迷路11の所定箇所に移動コマ20の直径よりも若干大きい寸法の、障害物としての穴14,15が複数それぞれ形成されている。これら穴14、15はいわゆる落とし穴とよばれるもので、例えば、移動コマ20を上蓋部分12の内面側に押し当てた状態で迷路11に沿って移動させているとき、上蓋部分12に形成された穴14の箇所で移動コマ20は操作棒30の永久磁石31に吸引されて該穴14を通ってゲーム盤10の内部空間から外に飛び出てしまう。これを避けるため、穴14の箇所では移動コマ20を一旦上蓋部分12の内面側から下蓋部分13の内面側に押し当てておき、穴14の箇所を通過したら、移動コマ20を上蓋部分12の内面側に戻す工夫が必要となる。移動コマ20を上蓋部分12の内面側から下蓋部分13の内面側に押し当てるには、永久磁石21、31間の反撥力を利用するか、あるいは永久磁石21、31間の吸引力を利用すればよい。
また、移動コマ20を下蓋部分13の内面側に押し当てた状態で迷路11に沿って移動させているときにも、同様に、穴15の箇所で移動コマ20は操作棒30の永久磁石31に吸引されて該穴15を通ってゲーム盤10の内部空間から外に飛び出てしまう。これを避けるため、穴15の箇所では移動コマ20を一旦下蓋部分13の内面側から上蓋部分12の内面側に押し当てておき、穴15の箇所を通過したら、移動コマ20を下蓋部分13の内面側に戻す工夫が必要となる。
このように障害物としての穴14、15を形成することにより、単に迷路11に沿って移動コマ20を移動させるだけではなく、移動の仕方を工夫することが要求され、ゲームを飽きないように面白くすることができる。また、移動コマ20が穴14、15から飛び出さないようにするため、磁石21、31間の吸引力、反撥力を巧みに利用しなければならないことから、これら吸引力と反撥力の利用を通して、磁石の性質を直接的に理解させることが可能となる。
図6はゲーム盤10の内部空間に形成される迷路の説明図で、下蓋部分13の内面に形成された壁部13a、13b等に基づいて上述した迷路11を表している。図中、斜線部分は下蓋部分13と上蓋部分12に形成された壁部13a(12a)を示し、実線部分は下蓋部分13に形成された壁部13bと穴15を示し、二点鎖線部分は上蓋部分12に形成された壁部12bと穴14を示している。
斜線部分では壁部12a、13aが形成されていることから、移動コマ20が該斜線部分を横断することはできないが、実線部分又は二点鎖線部分では移動コマ20を上蓋部分12又は下蓋部分13に押し付けながら移動させることが可能である。
下蓋部分13に穴15(実線部分で表示)が形成されている箇所では、穴15の部分と対向する上蓋部分12の内面に移動コマ20を押し付けながら移動させることにより、該箇所を通過させることが可能である。同じく、上蓋部分12に穴14(二点鎖線部分で表示)が形成されている箇所では、穴14の部分と対向する下蓋部分13の内面に移動コマ20を押し付けながら移動させることにより、該箇所を通過させることが可能である。
迷路11の幅は移動コマ20の直径よりも若干大きく設定されていて、移動コマ20を倒した状態(移動コマ20の表面又は裏面を上蓋部分12又は下蓋部分13の内面に接触させた状態)でスムーズに移動させることができるが、所定の箇所では迷路11の幅が移動コマ20の直径よりも小さく設定されていて、移動コマ20を倒した状態で移動させることが出来ないようにしてある。この幅の狭い部分11aも上述した障害物の一種である。上蓋部分12には、この迷路11の幅が狭い部分11aと対向する箇所に隆起部12dが形成されていて、移動コマ20を立たせた状態(移動コマ20の外周面が下蓋部分13の内面に接触した状態)で移動させることが出来るようにしてある。
障害物を乗り越えるには移動コマ20を立たせる必要があるが、これには、ゲーム盤10の外側からの操作棒30のあて方に工夫、例えば移動コマ20の磁石21のN極、S極と操作棒30の磁石31のN極、S極とが互いに向き合わないように移動コマ20の磁石21の外周上に操作棒30の磁石31の外周が位置するようにすると共に、移動コマ20の磁石21のN(S)極と操作棒30の磁石31のS(N)極が同じ側に向いていて両者間で吸引力が作用する状態にする工夫(移動コマ20の磁石21のN極とS極がそれぞれ操作棒30の磁石31のS極とN極から吸引力を受けてバランスしている状態にする工夫)が必要となる。このように、単に吸引力、反撥力だけではなく、吸引力をバランスさせることが要求され、磁石の性質をさらにより深く理解させることが可能となる。
上蓋部分12の上面の所定箇所には、操作棒30の操作を邪魔(制限)する邪魔板16が枢着軸(図示せず)を介して複数個(図1では4個)起伏自在に配置されている。この邪魔板16を起立させたとき、該部分での上蓋部分12の上面から操作棒30の操作が行えない。この場合、下蓋部分13の裏面から操作棒30を操作することになる。
迷路11のスタート地点になる、上蓋部分12の箇所12c(図1、図2参照)は略台形状に隆起していて、この隆起した部分の両斜面に移動コマ20の挿入穴17がそれぞれ形成される。一方、各挿入穴17と対向する下蓋部分13の箇所には、挿入穴17から挿入された移動コマ20を各迷路11に案内する斜面13c(図3参照)がそれぞれ形成される。これら挿入穴17、斜面13cを介して左右の迷路11にそれぞれ移動コマ20を入れることができる。なお、左右の挿入穴17間は互いに連通していて、左右の迷路11はこの部分で互いにつながっており、このため左右一方の挿入穴17から移動コマ20を挿入して、左右の迷路11を通った後、他方の挿入穴17から移動コマ20を取り出すようにすることも可能である。
迷路11のゴール地点となる、上蓋部分12の箇所には、各迷路11からゴール地点に到達した移動コマ20を取り出すための取出穴18がそれぞれ形成される。上蓋部分12の取出穴18間には、移動コマ20を保管しておくための保管ボックス40(図1、図2参照)が形成され、この保管ボックス40には、開閉蓋41が取り付けられている。
上蓋部分12の保管ボックス18と対向する下蓋部分13の箇所には、詳細に図示しないが、移動コマ20がゴール地点に到達したとき、これを検知して飛び出す円盤状の板片50(図1参照)を収容する収容ボックス51(図1、図3参照)が形成される。移動コマ20がゴール地点に到達したとき、板片50を収容ボックス51から飛び出させる機構については、詳細に図示しないが、例えば、次のように構成される。すなわち、板片50を、枢軸52(図3参照)を介して収容ボックス51内に揺動可能に収容し、板片50と収容ボックス51との間にバネ(図示せず)を圧縮させた状態で介在させ、この状態をストッパー(図示せず)で保持しておく。移動コマ20がゴール地点に達したときに、このストッパーを外してバネを解放し、バネに蓄えられていた復元力により板片50を、収容ボックス51から飛び出すように枢軸52を支点として回転させるようにしてある。
ゲーム盤10には、下蓋部分13の左右側面に操作棒30を着脱自在に保持しておくホルダー部60がそれぞれ一体に形成される。ホルダー部60は、操作棒30の柄部分36を上から嵌め込むことが出来るように断面略U字状に形成され、操作棒30の不使用時に該操作棒30を保持する。
また、ゲーム盤10には、その四隅付近の各側面にそれぞれ脚部70が枢軸71を介して回動自在に取り付けられている。これら脚部70には、その枢軸71寄り位置に段部状の支持部72が一体に設けられていて、該支持部72を介してゲーム盤10の下面に迷路11を移動する際に参考となるガイドシート80が着脱自在に取り付けられる。このガイドシート80は、ゲーム盤10の上面から透視することができ、迷路11に沿って移動コマ20を移動させる際、参考となる図柄がその表面と裏面に例えば印刷により描かれている。
次に、移動コマ20、操作棒30及びガイドシート80についてそれぞれ詳細に説明する。移動コマ20は、図4に示すように、リング状の永久磁石21の他に、該永久磁石21を収容する円盤状に形成された上下ケース部22,23と、上ケース部22に貼着される、例えば青色に着色された表ラベル24と、下ケース部23に貼着される、例えば赤色に着色された裏ラベル25とを有する。上ケース部22の中央には穴22aが形成され、また下ケース部23の中央には突起23aが形成され、突起23aを穴22aに嵌め込むことにより、上下ケース部22、23を閉じて、永久磁石21がみだりに外に出ないように収容する。青色に着色された表ラベル24は例えば永久磁石21のN極側を表し、赤色に着色され裏ラベル25は例えば永久磁石21のS極側を表す。
操作棒30は、図5に示すように、リング状の永久磁石31と柄部分36の他に、円盤状の上ケース部32と、柄部分36の先端に設けられて上ケース部32と共に永久磁石31を収容する同じく円盤状の下ケース部33と、上ケース部32に貼着される、例えば青色に着色され表ラベル34と、下ケース部33に貼着される、例えば赤色に着色された裏ラベル35とを有する。上ケース部32の中央には穴32aが形成され、また下ケース部33の中央には突起33aが形成され、突起33aを穴32aに嵌め込むことにより、上下ケース部32、33を閉じて、永久磁石31がみだりに外に出ないように収容する。移動コマ20の表ラベル24と裏ラベル25と同じように、青色に着色された表ラベル34は例えば永久磁石21のN極側を表し、赤色に着色された裏ラベル35は例えば永久磁石21のS極側を表す。
永久磁石21と永久磁石31とが互いに向かい合うように操作棒30を移動コマ20に近づける際、操作棒30の表ラベル34(裏ラベル35)側を移動コマ20の表ラベル24(裏ラベル25)側に向けると、同じN(S)極同士なので、両者間に反撥力が生じて、移動コマ20を、反撥力を利用して移動させることができ、また操作棒30の表ラベル34(裏ラベル35)側を移動コマ20の裏ラベル25(表ラベル24)側に向けると、異極同士(N極とS極或いはS極とN極)となるので、両者間に吸引力が生じ、移動コマ20を、吸引力を利用して移動させることができる。
ガイドシート80は、図7乃至図12に示すように、例えば、厚紙やプラスチックシートの表面及び裏面に迷路11を移動する際に参考となる経路や障害物の注意マーク等を印刷して構成されており、表面と裏面で異なった内容の図が描かれている。迷路ゲームのレベルを分けるため、難易度の低い易しいガイドシート80から難易度の高い難しいガイドシート80を複数枚用意し、易しいガイドシート80から難しいガイドシート80へとレベルアップすることによりスムーズに学習内容を体験出来るようにしてある。
図7は入門コースのガイドシート80の表面側に印刷される内容を示しており、スタート地点からゴール地点までの経路が矢印81,82によって図示され、この矢印81,82に沿って移動コマ20を移動させることにより、無事にゴールにたどり着けるようになっている。また、行き止まり箇所には行き止まりであることを示す注意マーク83が図示されている。矢印81は、迷路11を移動する際、上蓋部分12を使用して移動コマ20を移動させる経路を示し、また矢印81は、下蓋部分13を使用して移動コマ20を移動させる経路を示す。
図8は図7の入門コースが印刷されたガイドシート80の裏面側に印刷される内容を示しており、図7の内容よりもレベルアップし、上蓋部分12や下蓋部分13を使用して進むかを指示するような矢印81,82はなく、単に経路だけを示す矢印84のみが図示されている。また、図7で示した行き止まりの注意マーク83の他に、穴14,15の箇所を示す注意マーク85や邪魔板16を起立させることを指示する指示マーク86が図示されている。
図9は挑戦コースのガイドシート80の表面側に印刷される内容を示しており、図7や図8に図示した内容よりもレベルアップし、邪魔板16を起立させることを指示する指示マーク86の他に幅の狭い部分11aの箇所(移動コマ20を起立させなければ通ることのできない箇所)を示す注意マーク87が図示されている。
図10は図9の挑戦コースが印刷されたガイドシート80の裏面側に印刷される内容を示しており、図9の内容よりもレベルアップし、邪魔板16を起立させることを指示する指示マーク86以外の注意マーク85などは省略されている。
図11は達人コースのガイドシート80の表面側に印刷される内容を示しており、また図12は図11の達人コースが印刷されたガイドシート80の裏面側に印刷される内容を示しており、いずれも図7乃至図10に図示した内容よりもレベルアップし、抽象的になっている。
次に、本実施例の迷路ゲーム教具を通して磁石の性質を学ぶ方法について説明する。
先ず、開閉蓋41を開いて移動コマ20を取り出し、また操作棒30をホルダー部60から外して、操作棒30の使い方を練習する。
例えば、操作棒30の表ラベル34(裏ラベル35)側を移動コマ20の裏ラベル25(表ラベル24)側に向けて(異なる色に着色されたラベル同士を対向させて)、すなわち異極同士(N極とS極或いはS極とN極)を対向させて、移動コマ20を操作棒30の先端側面に吸着させる。また、操作棒30の表ラベル34(裏ラベル35)側を移動コマ20の表ラベル24(裏ラベル25)側に向けて(同じ色に着色されたラベル同士を対向させて)、すなわち同極同士を対向させて、移動コマ20をはじき飛ばす。また、操作棒30の表ラベル34(裏ラベル35)側を移動コマ20の裏ラベル25(表ラベル24)側に向けつつも移動コマ20が操作棒30の先端側面に吸着されないように両者間に距離を開けて、操作棒30により移動コマ20を引っ張るようにして移動させる。また、移動コマ20が操作棒30の先端側面に吸着されないようにして、操作棒30の先端の外周部に移動コマ20の外周部を吸着させる。また、移動コマ20を起立させ、操作棒30の先端の外周部を移動コマ20の外周部に近づけ、柄部分33を、その軸線を中心として回転させ、これに合わせて移動コマ20も回転させる。なお、操作棒30の扱いが慣れている場合には以上の練習は必要ない。
迷路ゲームを行うには、まずゲーム盤10の四隅寄り位置にある各脚部70を下ろして立てて、これら脚部70を介してゲーム盤10を机やテーブルに載置する。これにより、ゲーム盤10と机やテーブルとの間に空間ができて、ゲーム盤10の下側からも操作棒30を操作することが可能となる。このような準備が終了したら、移動コマ20を上蓋部分12に形成した挿入穴17から挿入すると、移動コマ20は斜面13cを滑って迷路11のスタート地点に位置する。次いで、操作棒30の先端をゲーム盤10の上側或いは下側から移動コマ20に近づけ、永久磁石21,31間の吸引力或いは反撥力を利用して移動コマ20を迷路11に沿ってゴール地点まで移動させる。ゴール地点に到達するまでには穴14,15、壁部12b、13b及び幅の狭い通路のような種々の障害物を乗り越えなければならず、このために移動コマ20を上述した如く上蓋部分12や下蓋部分13の内面に押し付けたり、移動コマ20を起立させたりする等の工夫が必要となる。移動コマ20がゴール地点に到達すると、板片50が収容ボックス51から飛び出して、ゲーム終了を知らせる。そして、取出穴18から移動コマ20を吸引してゲーム盤10から外に取り出す。親子あるいは友達同士で迷路ゲームする場合には、左右の挿入穴17からそれぞれ移動コマ20を左右の迷路11内に入れてどちらが早くゴール地点まで移動させることができるかを競うことにより行う。
障害物として上蓋部分12の上面にある邪魔板16を起こしておくと、この邪魔板16のある部分では操作棒30の操作が制限されるので、永久磁石21,31間の反撥力を利用した移動コマ20をはじき飛ばすか、あるいは吸引力を利用して移動コマ20を引き寄せる等の工夫が必要となる。
迷路11上に移動コマ20をガイドシート80の表面又は裏面に印刷された経路をたどりながら移動させる場合には、例えば入門コースのガイドシート80の四隅を脚部70の支持部72に引っ掛けて、ガイドシート80を、その表面又は裏面をゲーム盤10の下面に押し当てて、ゲーム盤10に取り付ける。これにより、ゲーム盤10の上面からガイドシート80の表面又は裏面を透視することができ、ガイドシート80の表面に印刷された矢印81,82等を参照しながら操作棒30を操作して移動コマ20を移動させることができる。ガイドシート80を使用しての迷路ゲームに慣れてきたら、よりレベルの高いガイドシート80(図9乃至図12参照)と交換して迷路ゲームを行う。
上述したように本実施例の迷路ゲーム教具によれば、ゲーム盤11の内部空間を透視して迷路11上の移動コマ20の動きが外部から分かるようになっており、移動コマ20を見ながら、ゲーム盤10の上側あるいは下側から操作棒30を操作することにより、移動コマ20を永久磁石21、31間の吸引力、反撥力を利用して迷路11に沿って移動させることができ、迷路ゲームという楽しい遊びを通して磁石の性質を体感しつつ学ぶことが可能である。
また、ゲーム盤10の内部空間を左右に分割して、それぞれに迷路11を形成し、ステート地点で挿入穴17を2つ設け、ゴール地点で取出穴18を2つ設けていることから、例えば親子や友達同士で如何に早くゴールにたどり着けるかを競争することができ、飽きるおそれがなく、繰り返し遊ぶことにより、磁石の性質をしっかりと理解させることが可能となる。
また、移動コマ20について、その上下ケース部22、23内に永久磁石21を収容して、上ケース部22に青ラベル24を貼り付けて例えばN極側を表し、下ケース部23に赤ラベル25を貼り付けて例えばS極側を表すようにし、また操作棒30についても、その上下ケース部32、33内に永久磁石31を収容して、上ケース部32に青ラベル34を貼り付けて例えばN極側を表し、下ケース部33に赤ラベル35を貼り付けて例えばS極側を表すようにしているので、磁石のN極、S極の概念が充分理解できない場合であっても同じ色のラベル同士を近づけた場合に反撥力が生じ、異なる色のラベル同士を近づけた場合に吸引力が生じることを体験することができ、この体験を通して磁石の性質を理解させることが可能であり、また取り扱いが非常に容易で、移動コマ20を迷路11に沿ってスムーズに移動させることが出来る。
また、上蓋部分12や下蓋部分13に高さの低い壁部12b、13bを設けたり、また穴14、15を設けたり、また迷路11の幅を狭くしたり、さらに上蓋部分12に邪魔板16を設けたりする等、各種の障害物を設けているで、如何にして障害物を乗り越えるかを試行錯誤する過程での体感を通して磁石の性質をしっかりと理解させることが可能である。
例えば、高さの低い壁部12b、13bの場合、これら壁部12b、13bが形成された部分を通過する際、引っ掛からないような工夫、例えば上蓋部分12の内面に形成されている場合、壁部12bの箇所を通過させる際だけ、磁石の吸引力、反撥力を利用して移動コマ20を下蓋部分13の内面側に押し付け、この内面側に沿って移動させるような工夫が必要となり、吸引力と反撥力を交互に体感させて、磁石の性質をより深く理解させることが可能となる。
また、穴14、15の場合も、これら穴14、15が形成された部分を通過する際、移動コマ20が穴14、15から飛び出さないような工夫、例えば上蓋部分12に穴14が形成されている場合、穴14の箇所を通過させる際だけ、磁石の吸引力、反撥力を利用して移動コマ20を下蓋部分13の内面側に押し付け、この内面側に沿って移動させるような工夫が必要となり、吸引力と反撥力を交互に体感させて、磁石の性質をより深く理解させることが可能となる。
また、迷路11の幅を狭くした場合、移動コマ20を起立させながら移動させるように操作棒30のあて方に工夫、例えば移動コマ20の永久磁石21の外周上に操作棒30の永久磁石31の外周が位置するようにすると共に、移動コマ20の永久磁石21のN(S)極と操作棒30の永久磁石31のS(N)極が同じ側に向いていて両者間で吸引力が作用する状態にする工夫(移動コマ20の永久磁石21のN極とS極がそれぞれ操作棒30の永久磁石31のS極とN極から吸引力を受けてバランスしている状態にする工夫)が必要となって、磁石の性質をさらにより深く理解させることが可能となる。
また、上蓋部分12に邪魔板16を設けた場合、邪魔板16を起立させた箇所ではゲーム盤10の上側からの操作棒30の操作が制限されるので、例えばゲーム盤10の上側から操作棒30をあてて、磁石の吸引力を利用して上蓋部分12の内面側に移動コマ20を押し当てながら移動させる場合、操作棒30をゲーム盤10の下側からあてて、磁石の反撥力を利用して上蓋部分12の内面側に移動コマ20を押し当てながら移動させる工夫が必要となり、吸引力と反撥力を交互に体感させて、磁石の性質をより深く理解させることが可能となる。
また、ガイドシート80は入門コースから達人コースまでと難易度の異なるものが複数種類あり、また各コースではその表面に印刷された移動経路(図7など参照)と裏面に印刷された移動経路(図8など参照)の難易度が互いに異なるようにしてあるので、慣れないうちは例えば入門コースのガイドシート80の表面側をゲーム盤10の下面にあてて、矢印81、82などを参照しながら迷路11に沿って移動コマ20を移動させ、慣れてきたら入門コースのガイドシート80の裏面側をゲーム盤10の下面にあてて、迷路11に沿って移動コマ20を移動させるようにしているので、途中で投げ出さずに迷路ゲームをしながら磁石の性質をスムーズに体感することが可能となる。
上記実施例では、ゲーム盤10の内部空間を左右に分割し、それぞれに迷路11を設けた場合を示したが、これに限定されない。例えば、ゲーム盤10の内部空間に1つの迷路11だけを形成してもよく、また左右の迷路11間に着脱自在な仕切り壁を設け、一人でゲームするときにはこの仕切り壁を取り除くようにしてもよい。
また、操作棒30に装備する磁石として永久磁石31を使用した場合を示したが、これに限定されず、例えば図13に示すように、電池91、鉄心92及びコイル93から電磁石を構成し、これを永久磁石31の代わりに使用してもよい。この場合、例えば、電池91を柄部分36に収容し、また鉄心92の周りにコイル93を巻いてこれを上下ケース部32、33内に収容し、電池91とコイル93との間に切換スイッチ94を設ける。そして、切換スイッチ94によりコイル93に流す電流の方向を切り替えることにより、電磁石の一方の側をN極からS極、あるいはS極からN極に切り替える。迷路11に沿って移動コマ20を移動させる際、切換スイッチを切り替えることにより、磁石間に生じる吸引力、反撥力を切り替えることができて、より深く磁石の性質を理解させることが可能となる。
さらに、図14に示すように、邪魔板16の他に、或いはこの邪魔板16の代わりに、上蓋部分12に上端部が開口した円筒部95を設けて、この円筒部95内に移動コマ20の移動を妨げる円盤状の永久磁石96を上下動可能(円筒部95の軸方向に移動可能)に配置してもよい。
このようにすると、円筒部95の下の迷路11内を移動コマ20が通過する際、例えば移動コマ20(永久磁石21)の上面側がN極(S極)で、また永久磁石96の下面側がN極(S極)の場合、両者は互いに反撥しあう関係にあるので、永久磁石96は円筒部95内を浮上して、移動コマ20は何ら支障なく円筒部95の下の迷路11内を通過することが出来る。これに対し、例えば移動コマ20(永久磁石21)の上面側がN極(S極)で、また永久磁石96の下面側がS極(N極)の場合、両者は互いに吸引しあう関係にあるので、図15に示すように、移動コマ20は永久磁石96によって捕捉されてしまい、円筒部95の下の迷路11内を通過することができなくなる。移動コマ20を通過させることが出来たら、1ポイント獲得し、永久磁石96に捕捉されてしまったら、ゲームオーバーとするルールを設け、飽きさせずに繰り返し迷路ゲームをさせるように仕向けることも可能である。移動コマ20を通過させることができる場合、永久磁石96が円筒部95内で浮上することを利用し、例えば永久磁石96の上面に着色したシールを貼り付けておき、円筒部95内で永久磁石96が浮き上がるとこの着色シールが見えるようにするか、或いは円筒部95に磁気センサとランプを設けておき、円筒部95内で永久磁石96が浮き上がると磁気センサがこれを検知してランプを点灯させるようにしておけば、シールやランプでゲーム中1ポイント獲得できたことを表示することができ、迷路ゲームを更に面白くすることが可能である。
なお、円筒部95の上端部寄りの内周面に永久磁石96が円筒部95から飛びでないようにするためのストッパーを設けてもよい。また、上蓋部分12の、円筒部95の手前側(上流側)箇所に、移動コマ20を反転させるための空間を確保する隆起部97を設けてもよく、この場合、円筒部95の下を通過する前に、予めこの隆起部97内で移動コマ20を反転させて、永久磁石96に捕捉されないようにすることもでき、迷路ゲームを更に面白くすることが可能である。
本発明の迷路ゲーム教具の一例を示す全体斜視図である。 図1の迷路ゲーム教具の上蓋部分の一部省略して示した斜視図である。 図1の迷路ゲーム教具の下蓋部分の一部省略して示した斜視図である。 図1の迷路ゲーム教具の操作棒の分解斜視図である。 図1の迷路ゲーム教具の移動コマの分解斜視図である。 ゲーム盤の内部空間に形成される迷路の説明図である。 迷路ゲーム教具に着脱自在に取り付けられるガイドシートの表面図である。 図7のガイドシートの裏面図である。 別のガイドシートの表面図である。 図9のガイドシートの裏面図である。 また別のガイドシートの表面図である。 図11のガイドシートの裏面図である。 図1の迷路ゲーム教具の操作棒の別の実施例を示す概略図である。 図1の迷路ゲーム教具の障害物の別の実施例を示す部分断面図である。 図1の迷路ゲーム教具の移動コマが図14に示す障害物に捕捉された状態を説明するための説明図である。
符号の説明
10 ゲーム盤 11 迷路
12 上蓋部分 13 下蓋部分
12a、13a 壁部 12b、13b 壁部
14,15 穴 16 邪魔板
17 挿入穴 18 取出穴
20 移動コマ 21 永久磁石
30 操作棒 31 永久磁石
80 ガイドシート 91 電池
92 鉄心 93 コイル
95 円筒部 96 永久磁石

Claims (11)

  1. 内部空間に迷路を形成したゲーム盤と、該迷路を移動する移動コマと、前記ゲーム盤の外側から前記移動コマを前記迷路に沿って移動させる操作棒とを具備し、
    前記ゲーム盤は、少なくともその上面から前記迷路が透視できるように構成され、前記移動コマと前記操作棒はそれぞれ磁石を備え、これら磁石間の吸引力、反撥力を利用して前記迷路内で前記移動コマを移動させることを特徴とする、磁石を利用した迷路ゲーム教具。
  2. 請求項1に記載の迷路ゲーム教具において、
    前記内部空間を複数の部屋に分割して、各部屋に前記迷路をそれぞれ形成し、各迷路に沿って前記移動コマを移動させるように構成してなることを特徴とする、磁石を利用した迷路ゲーム教具。
  3. 請求項1又は2に記載の迷路ゲーム教具において、
    前記移動コマが円盤状のケース部内に永久磁石を収容して構成され、前記操作棒が柄部分の先端に設けた円盤状のケース部内に永久磁石を収容して構成されていることを特徴とする、磁石を利用した迷路ゲーム教具。
  4. 請求項3に記載の迷路ゲーム教具において、
    前記操作棒が、前記円盤状のケース部内に鉄心にコイルを巻いて形成した電磁石を収容して構成されていることを特徴とする、磁石を利用した迷路ゲーム教具。
  5. 請求項1乃至4のいずれか一項に記載の迷路ゲーム教具において、
    前記ゲーム盤に、前記移動コマが前記迷路を移動する際に障害となる障害物を設けてなることを特徴とする、磁石を利用した迷路ゲーム教具。
  6. 請求項5に記載の迷路ゲーム教具において、
    前記障害物が、前記ゲーム盤の前記迷路が形成された部分の上面内側及び/又は下面内側に設けた、高さの低い壁部であることを特徴とする、磁石を利用した迷路ゲーム教具。
  7. 請求項5又は6に記載の迷路ゲーム教具において、
    前記障害物が、前記ゲーム盤の前記迷路が形成された部分の上面及び/又は下面に設けた、前記移動コマが通過できる大きさの穴であることを特徴とする、磁石を利用した迷路ゲーム教具。
  8. 請求項5乃至7のいずれか一項に記載の迷路ゲーム教具において、
    前記障害物が、前記迷路の一部に設けられた、幅の狭い通路であることを特徴とする、磁石を利用した迷路ゲーム教具。
  9. 請求項5乃至8のいずれか一項に記載の迷路ゲーム教具において、
    前記障害物が、前記ゲーム盤の前記迷路が形成された部分の上面所要箇所に起伏自在に設けられた邪魔板であることを特徴とする、磁石を利用した迷路ゲーム教具。
  10. 請求項5乃至9のいずれか一項に記載の迷路ゲーム教具において、
    前記障害物が、前記ゲーム盤の前記迷路が形成された部分の上面所要箇所に設けた円筒部と、該円筒部内にその軸方向に移動可能に配置した円盤状の永久磁石とから構成されていることを特徴とする、磁石を利用した迷路ゲーム教具。
  11. 請求項1乃至10のいずれか一項に記載の迷路ゲーム教具において、
    前記ゲーム盤はボックス状の透明容器から構成され、前記ゲーム盤の底面に前記移動コマの移動経路を図示したガイドシートを着脱自在に取り付けて、前記ゲーム盤の上面から底面にある前記ガイドシートを透視し、前記移動経路を参照しながら前記移動コマを前記迷路に沿って移動させるように構成してなることを特徴とする、磁石を利用した迷路ゲーム教具。
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JP6476365B1 (ja) * 2018-04-09 2019-02-27 洋子 遠藤 立体玩具

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