JP2005140483A - 冷蔵庫 - Google Patents

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Abstract

【課題】二段圧縮方式による冷凍サイクル制御と冷蔵室壁面からの直接冷却によって、サイクル効率を向上させるとともに、より効果的に冷蔵空間内を恒温高湿の雰囲気に保ち、消費電力の低減と貯蔵食品の長期保存を可能とした冷蔵庫を提供する。
【解決手段】二段圧縮機13と、この圧縮機からの吐出ガスを受けて冷媒流路とともに流量を制御する切替弁20と、この切替弁からそれぞれ減圧装置21、22を介して接続された冷凍用冷却器9、および冷蔵室を形成する壁面に配設した冷却板15とファンクール式の冷蔵用冷却器11から冷凍サイクルを形成し、冷凍用冷却器からの吸込みガスを圧縮機の低段側圧縮部13aの吸込み口に吸い込ませ、冷蔵用冷却器から圧縮機内に吸い込んだ冷媒ガスを低段側圧縮部の吐出口から吐出される冷媒ガスとともに圧縮機の高段側圧縮部13bに吸い込ませて圧縮し吐出するようにしたことを特徴とする。
【選択図】 図4

Description

本発明は、二段圧縮式の冷凍サイクルにより冷凍および冷蔵用冷却器への冷媒流入量を制御するととともに、冷蔵室を形成する壁面に冷蔵室内を直接冷却する冷却パイプを配設した冷蔵庫に関する。
現在、市場に供されている冷凍冷蔵庫に用いられる冷媒圧縮機は、圧縮機ケース内に単一の圧縮部が存在する、いわゆる一段圧縮方式であり、冷凍サイクルにおける冷却器は、冷凍貯蔵空間および冷蔵貯蔵空間専用に冷凍用冷却器および冷蔵用冷却器を設け、それぞれの冷却器で生成する冷気をファンによって強制循環させ、各室を所定温度に冷却する方式が採用されているが、圧縮機への吸込み圧力は低温の冷凍用冷却器の圧力に制限されることになって冷凍サイクルの効率は所定以上に高くできないものであり、冷却器と冷蔵室内との温度差により相対湿度が低くなり、庫内の貯蔵食品が乾燥する欠点があった。
また、それぞれ専用の毛細管を接続して並列配置した冷凍および冷蔵用冷却器に冷却運転に沿って交互に冷媒を供給する方式のものでは、交互に運転を切り替えるため、同時に冷凍冷蔵双方の空間を冷却することができず、冷凍および冷蔵の交互運転の度に各庫内温度が変動する問題があった。
上記に対応するものとして、図6に示すように、密閉容器内にモーターと低段圧縮要素(43a)と高段圧縮要素(43b)とを備えた二段圧縮機(43)を設け、高段圧縮要素(43a)からの吐出管(55)に接続した凝縮器(49)の出口側に中間圧用膨張装置(52)を接続し、低段側圧縮要素(43a)の吐出側ならびに高段側圧縮要素(43b)の吸入側と中間圧用吸入パイプ(56)とを連通させて、この中間圧用吸入パイプ(56)と前記中間圧用膨張装置(52)との間に中間圧用蒸発器(41)を接続するとともに凝縮器(49)の出口側と接続した低圧用膨張装置(51)と二段圧縮機の低段圧縮要素の吸入側(54)との間に低圧用蒸発器(49)を接続してなり、低段圧縮要素(43a)の吐出側と高段圧縮要素(43b)の吸入側とを密閉容器(43c)内に連通させることで庫内の温度制御の精度を高めるとともに庫内各部の温度の均一化や高効率化、低消費電力化をはかった二段圧縮冷凍冷蔵装置の思想が公開されている。(例えば、特許文献1参照)
さらに、図7に示すように、低段側と高段側の二つの圧縮機(63a)(63b)を有し、冷凍室用と冷蔵室用の蒸発器(59)(61)を設けてそれぞれのキャピラリー(71)(72)への冷媒流量を調整する低段側および高段側流量調節装置(70b)(70a)を設けることで、冷凍冷蔵各室の冷凍能力比率を調節し、他方の室の冷凍能力が過剰になる無駄な運転な運転を防止でき、効率を高くした冷凍冷蔵庫の構成が出願され公開されている。(例えば、特許文献2参照)
特開2001−74325公報 特開2001−201235公報
上記特許文献1および2によれば、冷蔵用冷却器の蒸発温度を冷凍用冷却器間より高くすることによってサイクル効率の向上が可能となる。しかしながら、これら従来技術は貯蔵室内の冷却方式には触れていないため、当然冷蔵空間の雰囲気を高湿度に保持する思想は示されていないが、一般的な冷蔵空間の冷却は、冷却器で生成した冷気をファンによって貯蔵空間に循環させて冷却する、いわゆるファンクール冷却方式であることから、上記各特許文献記載の構成によっても、冷気との熱交換によって貯蔵食品は乾燥が進むことになり、依然として長期保存には満足できる状態にはなかった。
本発明は上記点を考慮してなされたものであり、二段圧縮方式による冷凍サイクル制御と冷蔵室壁面からの直接冷却によって、サイクル効率を向上させるとともに、より効果的に冷蔵空間内を恒温高湿の雰囲気に保ち、消費電力の低減と貯蔵食品の長期保存を可能とした冷蔵庫を提供することを目的とする。
上記課題を解決するために、本発明の冷蔵庫は、圧縮要素が低段側圧縮部と高段側圧縮部により構成された二段圧縮機と、この圧縮機からの吐出ガスを受ける凝縮器の出口側に設けられた冷媒流路とともに流量を制御する切替弁と、この切替弁からそれぞれ減圧装置を介して接続された冷凍用冷却器、および冷蔵室を形成する壁面に配設した冷却板とファンクール式の冷却器からなる冷蔵用冷却器とから冷凍サイクルを形成し、前記冷凍用冷却器からの吸込み管を前記圧縮機に接続して冷媒ガスを前記低段側圧縮部の吸込み口に吸い込ませ、冷蔵用冷却器からの吸込み管を前記圧縮機内に導入して吸い込んだ冷媒ガスを前記低段側圧縮部の吐出口から吐出される冷媒ガスとともに前記圧縮機の高段側圧縮部に吸い込ませて圧縮し、高段側圧縮部の吐出口から前記凝縮器に吐出するようにしたことを特徴とするものである。
この構成によって、冷凍用冷却器と冷蔵用冷却器の双方を各貯蔵空間の冷却に応じた蒸発温度として冷凍サイクル効率を向上できるばかりでなく、直冷式の壁面冷却器とファンクール冷却器からなる冷蔵用冷却器によって冷却表面積を大きくすることができ、室内空気温度と冷却器の蒸発温度との温度差をさらに小さくすることで、冷却器への着霜や内箱壁面に結露させることなく冷蔵空間を所定温度に冷却できる。同時に、高湿度雰囲気によって食品鮮度を長期に亙って保持することができ、さらに、冷凍室と冷蔵室を同時に冷却することで各室内の温度変動を抑制することができる。
以下、図面に基づき本発明の一実施形態について説明する。図1は、冷蔵庫の縦断面図であり、外箱(2)と内箱(3)との間隙に発泡断熱材(4)を充填した断熱箱体である冷蔵庫本体(1)の内部を貯蔵空間として最上部に冷蔵室(5)、その下方に野菜室(6)、最下部には冷凍室(7)をそれぞれ独立して配置し、この野菜室(6)と冷凍室(7)との間には断熱仕切壁を介して製氷室(8)と図示しない多温度切替室とを左右に併置しており、各貯蔵室の前面開口には各々専用の扉を設けている。
冷凍室(7)の後部には、冷却器室を設けて冷凍室や製氷室用の冷凍用冷却器(9)および冷却ファン(10)を配置しており、冷蔵室(5)の背面には冷蔵室と野菜室(6)とを冷却する冷蔵温度用の冷却器(11)および冷却ファン(12)を設けて、本体下部の機械室に設置した冷媒圧縮機(13)の駆動により、前記冷却器(9)(11)で冷却された冷気を冷却ファン(10)(12)の回転で各室に送風してそれぞれの貯蔵室を所定温度に冷却制御するものである。
(15)は、冷蔵室(5)を構成する内箱(3)の天井壁や両側壁、さらに背壁の断熱材(4)側に配置した冷却板であって、冷蔵室内を壁面からの熱伝導で冷却するものであり、冷蔵室内に収納された貯蔵食品は、前記冷却器(11)と冷却ファン(12)による強制循環冷却と併せて、この冷却板(15)による直接冷却される。
この冷却板(15)は薄鋼板から形成されており、図2のように、扁平管状の断面をなして蛇行状に曲げ成形した冷却パイプ(16)を良熱伝導体であるアルミ箔(17)によって薄鋼板面に固着したものであり、ABS樹脂からなる内箱壁面(3)の断熱材(4)側に、図3に示すように、内箱(3)の天井面、左右壁面に亙ってこれを覆うように広範囲に配置し、断熱材(4)を充填する際の発泡圧力によって内箱(3)の裏面に押圧固定されることで、パイプ(16)内を流れる冷媒の蒸発による気化熱で冷却板(15)および内箱壁面(3)を冷却し、冷気の自然流下による直接冷却力で冷蔵室(5)内を冷却するものである。また、(18)は野菜室(6)の両側壁面に配設した冷却板であり、冷蔵室(5)と同様に直接冷却で野菜室内を冷却している。
なお、冷却板(15)について、前記実施例では薄鋼板に冷却パイプ(16)を固着した形状のものについて説明したが、これに限らず、冷媒通路を凹成形した良熱伝導板体を重合して冷却板を形成するいわゆるロールボンド方式のものでもよい。
図4は、上記本発明の冷蔵庫における冷凍サイクルを示す概略図であり、前記圧縮機(13)、凝縮器(19)、冷媒流路の切替装置である三方弁(20)、および並列に接続した前記冷凍用冷却器(9)と、冷却板(15)とファンクールの冷蔵用冷却器(11)とを環状に連結して構成しており、前記凝縮器(19)で液化した冷媒は、三方弁(20)を介してそれぞれ減圧装置である冷凍用毛細管(21)および冷蔵用毛細管(22)を経由して冷凍用冷却器(9)あるいは冷却板(15)から冷蔵用冷却器(11)に供給され、蒸発することで各冷却器を低温化し、冷気ファン(10)(12)による送風循環によって各貯蔵室内を所定の温度に冷却するものである。
蒸発気化した冷媒は、アキュムレータ(23)を介して再び圧縮機(13)に戻るよう構成されており、この冷凍サイクルの冷媒としてはオゾン層の破壊がなく地球温暖化係数も低いイソブタンなどの炭化水素系の冷媒を封入している。
冷媒圧縮機(13)は、圧縮要素が低段側圧縮部(13a)と高段側圧縮部(13b)により構成されたレシプロ式の2段圧縮タイプであり、低段側圧縮部(13a)の吸込み口には、前記冷凍用冷却器(9)からアキュムレータ(23)を介して連結した吸込み管(24)の端部を接続しており、圧縮部(13a)で圧縮した冷媒ガスを吐出する吐出口を密閉ケース(13c)内に開口させ、高段側圧縮部(13b)の吐出口は、凝縮器(19)への吐出管(25)に接続している。
前記アキュムレータ(23)は、気液を分離し、冷凍用冷却器(9)で蒸発しきれなかった液状冷媒を貯留してガス状冷媒のみを送り出し、圧縮機(13)のシリンダー内に液冷媒が流入することによる支障を防止する作用をおこなうものであり、本実施例では、冷凍用冷却器(9)の後段にのみ設けている。
前記冷蔵用冷却器(11)からの吸込み管(26)は密閉ケース(13c)内の中圧段となる空間部に導入するよう接続している。したがって、冷蔵用冷却器(11)からの吸込み冷媒は直接圧縮機のシリンダー内に流入しないため、冷蔵用冷却器(11)の後段にはアキュムレータを設ける必要は特になく、設置する場合は小形のものでよい。そして、冷蔵用冷却器側の吸込み管(26)から吸い込まれた冷媒ガスは、前記低段側圧縮部(13a)の吐出口から吐出される冷媒ガスとともに連通する高段側圧縮部(13b)の吸込み口に吸い込まれ圧縮されるように構成している。
三方弁(20)は、圧縮機(13)からの吐出ガスを受ける凝縮器(19)の出口側に設けられて冷凍用冷却器(9)と冷蔵用冷却器(11)側への冷媒流路切り替えとともに流量を制御するものであり、図5に示すように、弁ケース(28)内に冷凍用冷却器(9)側への弁口A(29a)と冷蔵側冷却器(11)への弁口B(29b)とを形成した弁座(29)を設け、弁座(29)に対して弁体(30)をその上部に配置した三方弁である。
弁体(30)は、前記弁口A(29a)およびB(29b)と回転軌跡上でそれぞれ対応するように所定長さに亙って円弧状に延び、回転軸(30c)の中心から回転移動半径を相違させた2箇所の断面V字状の凹溝A(30a)および凹溝B(30b)を所定の端縁形状に成形した厚肉段部(30d)の下面に形成しており、弁座(29)の上面と弁体(30)を密接重合しつつ、上部に設けた図示しないステッピングモータによる0〜85のパルスステップで回転駆動するものである。
この三方弁(20)は、冷凍サイクル制御信号によるパルス信号で弁体(30)を矢印方向への回転させ、所定のパルス位置で前記弁体の回転半径外側の凹溝A(30a)と弁口A(29a)とが上下に重合し連通した場合には、流入弁口(31)から弁ケース(28)内に流入した冷媒が、凹溝A(30a)の前記厚肉段部(30d)の開放端縁からV字状の凹溝A(30a)内に進入し、凹溝Aと連通する弁口A(29a)から流出して冷凍側毛細管(21)に導入され、冷凍用冷却器(9)で蒸発気化するものである。
一方、同様に回転半径内側の凹溝B(30b)と弁口B(29b)とが連通した場合には、凹溝B(30b)に流入した冷媒は連通する弁口B(29b)から冷蔵側毛細管(22)に流入して冷蔵用冷却器(11)で蒸発する。
また、冷蔵側である凹溝B(30b)は、V字状溝が回転先端から厚肉段部(30d)の開放端に向かうにしたがってその断面積が随時拡大するように形成されており、弁体(30)の回転によって、最小から最大の流通開口面積となって弁口B(29b)に連通するようにしており、流路の切り替えや流量調整はきめ細かく制御できることから、パルスによる回転制御によって冷媒流量を効率よくリニアに変更することができる。
三方弁(20)における弁の開放制御は、冷凍用冷却器(9)と冷蔵側冷却器(11)への弁開口度を双方とも全開、あるいは全閉、および冷凍側弁開口を絞って冷蔵側を全開したり、あるいは冷蔵側の弁開口を絞って冷凍側を全開するなど種々のパターンを選択できるが、本実施例では、冷凍用冷却器(9)と冷蔵用冷却器(11)とを並列に接続しており、冷却制御は冷凍冷蔵側の同時冷却と冷凍側のみ冷却の2通りとしている。
そして、冷凍側弁口A(29a)から流出した冷媒は、冷凍室(7)における冷却温度に即した蒸発温度になるよう設定した毛細管(21)を通過し減圧されて冷凍用冷却器(9)において−30℃程度で蒸発し、冷蔵用弁口B(29b)からも同様に、冷蔵室(5)での冷却温度に近似する−1℃程度の蒸発温度になるよう設定した冷蔵用の毛細管(22)に流入し、壁面の冷却板(15)を冷却するパイプ(16)を通って冷蔵用冷却器(11)に冷媒が送られ蒸発する。
上記の冷媒流制御によって、冷蔵用冷却器(11)の蒸発温度を冷凍側と温度差をつけて高くすることができるとともに、通常運転時における冷蔵空間は、冷蔵室(5)を形成する内箱(3)の天井面、左右および背部の壁面の裏面に冷却パイプ(16)を固着した冷却板(15)が広範囲に亙って配設されていることから、あたかも内箱(3)の壁面全体を冷却面として大きな冷却作用をおこなうとともに、前述のごとく、冷却運転はほぼ連続的におこなわれるため、−1℃程度の比較的高い冷却温度でも壁面冷却板(15)による直接的な冷却によって、冷蔵室(5)内をプラス1〜2℃に冷却することができる。
このとき、冷却体である冷蔵室(5)の壁面と室内空気との温度差は2度程度ときわめて小さく設定していることから、内箱壁面(3)は露点温度とならず結露を生じることを防止するとともに、室内空気の乾燥を防止するため、室内を90%以上の高湿度に保つことができる。
さらに、冷蔵用冷却器(11)についても、伝熱表面積を大きくして冷蔵室(5)の背部に配設し、冷蔵空間冷却への熱交換量を大きくするようにすれば、さらに蒸発温度を高くすることが可能であり、この場合は、冷蔵室(3)の冷却温度と冷却器温度との温度差がより小さくなって冷蔵用冷却器(11)に付着する霜の量が少なくなり、空間内の乾燥を防ぐことができる。
そして、上部に設けた冷却ファン(12)の比較的低い回転によりダクト(14)を介して背面から冷蔵室(5)や低温室に吹き出すことでトータル的に冷却力を補うとともに、冷蔵室(5)内空気の攪拌により室内の温度差をなくすようにしており、冷却温度や湿度変動の少ない恒温高湿の雰囲気を達成できる。
また、前記冷蔵用冷却器(11)は、冷蔵室(5)背面に配置したことにより、冷却器から被冷却空間までの距離を短くして冷蔵室(5)に導入するための風路損失をなくすことができるとともに、前記のごとく、天井面や側壁に設けた冷却板(15)からの直冷式による冷気の自然流下と相俟って、冷却板(15)などの冷却体と室内空気温度との少ない温度差によって、比較的高温度の冷却器温度であっても結露することなく室内冷却に寄与させることができる。
さらに、冷蔵用冷却器(11)や壁面の冷却板(15)には着霜や結露が殆ど発生しないため、定期的な除霜を不要とするとともに、露付きによって貯蔵食品が濡れることによる劣化を防止することができるものであり、通常の冷却運転に際しては、冷蔵室(5)や冷凍室(7)に設けた図示しない温度センサーによる検知温度と、冷蔵および冷凍室それぞれの室内設定温度と、その時点の圧縮機(13)や冷却ファン(10)(12)の回転数などの運転状態とから補正計算をおこない、貯蔵室内の熱負荷によって圧縮機の冷凍能力を可変させることにより、冷凍サイクルを連続運転状態で、高温側である冷蔵室(5)や野菜室(6)などの冷蔵空間、および低温側である冷凍室(7)や温度切替室など冷凍空間の各々を独立して所定の設定温度に冷却保持するものである。
次に冷凍サイクルの動作について説明する。電源投入によって圧縮機(13)が駆動されると、圧縮され高温高圧となった冷媒ガスは吐出管(25)から凝縮器(19)に吐出されて三方弁(20)に至る。三方弁(20)は前記のように種々のパターン設定が可能であるが、前記電源投入の際には、冷蔵室(5)、冷凍室(7)とも未冷却の状態であるので、弁口A(29a)、B(29b)は全開状態になり、冷媒は冷凍用の毛細管(21)、冷蔵用の毛細管(22)で減圧されて冷凍用冷却器(9)および壁面冷却板(15)のパイプ(16)および冷蔵用冷却器(11)にそれぞれ流入する。
冷蔵用冷却器(11)に流入した冷媒は−1℃で蒸発し、壁面冷却板(15)からは熱伝導による冷気の降下によって直接的に、冷蔵用冷却器(11)からは冷却ファン(12)の回転による冷気の送風によって冷蔵室(5)内の空気温度を1℃程度に冷却する。また冷蔵室(5)内を循環した冷気は下方の野菜室(6)に流入し、高湿度を保持したまま冷蔵室よりやや高い温度で室内を冷却する。
三方弁(20)から分流した他方の冷媒は、冷蔵用毛細管(22)より絞り率の大きな第2の毛細管(21)を経て冷凍用冷却器(9)に至り、−30℃程度の低温度で蒸発し、冷却ファン(10)によって冷凍室(7)および製氷室(8)などの冷凍空間を−18℃以下の冷凍温度に冷却するものであるが、このとき、前記のように蒸発温度差をつけるための毛細管抵抗により、抵抗の少ない冷蔵用冷却器(11)への冷媒の片流れをなくすため、三方弁(20)は冷媒の流れやすい冷蔵側への冷媒流量をやや絞るようにして冷凍冷蔵双方への冷媒流量をバランスよく保持するように制御する。
そして、冷凍用冷却器(9)からの冷媒はアキュムレータ(23)に流入し、万一冷却器中で蒸発しきれなかった液冷媒が残っている場合はアキュムレータ(23)内部に貯留され、ガス冷媒のみが吸込み管(24)から圧縮機(13)の低段側圧縮部(13a)に吸い込まれる。また、冷蔵室(5)の壁面冷却板(15)を介して冷蔵用冷却器(11)で蒸発した冷媒は、吸込み管(26)を経由して前記圧縮機(13)の中間圧となっている密閉ケース(13c)内に導入される。
冷凍用冷却器(9)で蒸発して圧縮機(13)の低段側圧縮部(13a)に吸い込まれ、再び圧縮されて吐出口からケース(13c)内に吐出された冷媒ガスと冷蔵用冷却器(11)から密閉ケース(13c)の中圧段部に流入した冷媒ガスとは合流して高段側圧縮部(13b)に吸い込まれ、圧縮されて吐出管(25)に吐出され、凝縮器(19)に導かれる冷凍サイクルを形成する。
したがって、上記冷凍サイクルによれば、冷凍室(7)や冷蔵室(5)の設定温度に合わせた蒸発温度になるような冷凍および冷蔵用毛細管(21)(22)をそれぞれに備えた冷凍および冷蔵用冷却器(9)(11)を設置するので、従来の冷凍用冷却器の圧力に制限されて蒸発温度の差が設けられない場合に比べ、冷蔵用冷却器(11)からの吸込み管(26)を直接圧縮機ケース(13c)内の中圧段部に接続させることで、壁面冷却板(15)やファンクール式の冷蔵用冷却器(11)の蒸発温度を冷凍用冷却器(9)に対し室内冷却温度に即して高くすることができ、圧縮機入力が小さくなるのでサイクル効率を上げ、消費電力を低減することができる。
また、冷蔵用冷却器(11)の蒸発温度を上昇させて冷蔵空間との温度差を少なくすることで冷却器(11)に付着する霜量を少なくし、冷蔵空間内の乾燥を防いで庫内の湿度を高く保ち、食品鮮度を長期に亙って保持することができるものであり、さらに、冷凍用および冷蔵用冷却器(9)(11)の双方に同時に冷媒を流し冷却することができるため、従来の交互冷却方式に比べて各室内の温度変動を抑制することができる。
上記により冷凍冷蔵の各空間の冷却作用は同時に進行するが、例えば、冷蔵室(5)が所定温度まで冷却されたが冷凍室(7)は未だ所定温度まで冷却されていない場合は、前記切替弁である三方弁(20)は冷蔵側の弁口B(29b)を閉じるとともに冷凍側を全開のまま圧縮機(13)の駆動を継続することになる。
また上記とは逆に、冷凍室(7)に対して冷蔵室(5)が未冷却の場合は、冷凍側弁口A(29a)を絞って冷蔵用冷却器(11)側へのみ冷媒を流せばよい。
冷凍側と冷蔵側空間の双方とも所定温度まで冷却された場合は、圧縮機(13)の駆動を停止するとともに、三方弁(20)は冷凍側弁口A(29a)および冷蔵側弁口B(29b)を遮断する。この遮断により、冷凍サイクルの高圧側の凝縮器(19)や毛細管(21)(22)中にあった比較的温度の高い液冷媒が低圧側である冷凍用冷却器(9)や壁面冷却板(15)および冷蔵用冷却器(11)に流入することを防止し、流入による貯蔵空間の温度上昇で食品に悪影響を与えることを防ぐことができるものである。
以上説明した冷凍サイクルでは、冷凍用冷却器(9)や壁面冷却板(15)および冷蔵用冷却器(11)への冷媒流を双方同時に流す制御ができることにより、従来の2つの冷却器に交互に冷媒を流す制御に比べて、一方の冷却器に冷媒が偏ることがなく、冷凍サイクルに必要とされる冷媒量が必要以上に増大することはない。したがって、炭化水素系冷媒など可燃性冷媒を採用した場合も冷媒充填量を少なくすることができるので、安全性が向上する。
なお、上記実施例における二段圧縮機(13)は、圧縮機ケース(13c)内の圧力を中間圧としたもので説明したが、これに限らず、特に図示しないが、低圧ケースとして冷凍用冷却器からの吸込み管を圧縮機ケース内空間に連通させ、冷蔵用冷却器からの吸込み管は低段側圧縮部の吐出口と高段側圧縮部の吸込口との連結部に接続するようにしてもよい。また同様に、高圧ケースとして、冷凍用冷却器からの吸込み管を低段側圧縮部の吸込み口に接続するとともに、冷蔵用冷却器からの吸込み管は低段側圧縮部の吐出口と高段側圧縮部の吸込口との連結部に接続し、高段側圧縮部からの吐出ガスを高圧ケース内から凝縮器への吐出管へ吐出するようにしてもよい。
本発明によれば、二段圧縮式冷凍サイクルと直冷式の壁面冷却器構成により、サイクル効率を向上した冷蔵庫に利用することができる。
本発明の1実施形態を示す冷蔵庫の縦断面図である。 図1における冷蔵室の壁面冷却板の断面詳細図である。 図2の壁面冷却板を取り付けた状態を示す斜視図である。 図1における冷蔵庫の冷凍サイクル図である。 図4における三方弁の要部の詳細を示す平面図である。 従来の冷蔵庫の冷凍サイクル図である。 従来の他の冷蔵庫の冷凍サイクル図である。
符号の説明
1 冷蔵庫本体 2 外箱 3 内箱
4 断熱材 5 冷蔵室 6 野菜室
7 冷凍室 8 製氷室 9 冷凍用冷却器
10 冷凍用ファン 11 冷蔵用冷却器 12 冷蔵用冷却ファン
13 二段圧縮機 13a 低段圧縮部 13b 高段圧縮部
13c 密閉ケース 14 ダクト 15 壁面冷却板
16 冷却パイプ 17 アルミ箔テープ 18 野菜室冷却板
19 凝縮器 20 三方弁 21 冷凍用毛細管
22 冷蔵用毛細管 23 アキュムレータ 24 冷凍側吸込み管
25 吐出管 26 冷蔵側吸込み管 28 弁ケース
29 弁座 29a 冷凍側弁口A 29b 冷蔵側弁口B
30 弁体 30a 冷凍側凹溝A 30b 冷蔵側凹溝B
30c 回転軸 30d 厚肉段部 31 流入弁口

Claims (3)

  1. 圧縮要素が低段側圧縮部と高段側圧縮部により構成された二段圧縮機と、この圧縮機からの吐出ガスを受ける凝縮器の出口側に設けられた冷媒流路とともに流量を制御する切替弁と、この切替弁からそれぞれ減圧装置を介して接続された冷凍用冷却器、および冷蔵室を形成する壁面に配設した冷却板とファンクール式の冷却器からなる冷蔵用冷却器とから冷凍サイクルを形成し、前記冷凍用冷却器からの吸込み管を前記圧縮機に接続して冷媒ガスを前記低段側圧縮部の吸込み口に吸い込ませ、冷蔵用冷却器からの吸込み管を前記圧縮機内に導入して吸い込んだ冷媒ガスを前記低段側圧縮部の吐出口から吐出される冷媒ガスとともに前記圧縮機の高段側圧縮部に吸い込ませて圧縮し、高段側圧縮部の吐出口から前記凝縮器に吐出するようにしたことを特徴とする冷蔵庫。
  2. 薄鋼板表面に冷却パイプを配置して形成した冷却板を壁面の断熱材側に埋設し、冷却伝導表面積を拡大して冷蔵室内を直接冷却するようにしたことを特徴とする請求項1記載の冷蔵庫。
  3. 切替弁を冷媒流入管と並列に設けた冷凍用冷却器側と冷蔵側冷却器側への流出弁口からなる三方弁とし、弁開口を制御して冷凍用および冷蔵用冷却器側を同時に、また、冷凍用冷却器側あるいは冷蔵用冷却器側の一方に、冷媒流路を制御するようにしたことを特徴とする請求項1または2記載の冷蔵庫。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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CN107120859A (zh) * 2017-06-06 2017-09-01 珠海格力节能环保制冷技术研究中心有限公司 一种冰箱制冷循环系统
JP2020195740A (ja) * 2019-06-05 2020-12-10 有限会社Takashima 遺体冷却装置
CN112964003A (zh) * 2021-01-23 2021-06-15 上海朗旦科技集团有限公司 一种使用微型动磁式串联双级直线压缩机的冰箱的控制方法

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