JP2005137871A - 空気浄化装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】 装置が大型化せず簡単な構成で、空気中に含まれる浮遊菌・ウイルス・カビ胞子などを完全に死滅させることができる空気浄化装置を提供する。
【解決手段】 空気浄化装置11は、空気を通過させるフィルタとして、100nm〜20μmにおける特定の孔径にほぼ均一に制御された多孔質ガラス膜(SPG膜)を使用し、この多孔質ガラス膜をパイプ状に形成したSPGパイプ1の一方の端部を封止して、他方の端部から空気を流入させる構成なので、多孔質ガラス膜(パイプ壁)2に空気を容易に通過させて、空気中の細菌・ウイルス・胞子などを貫通細孔で捕捉することができる。また、SPGパイプ1の表面には金属発熱体の膜3をメッキにより形成して、この金属発熱体3に通電して多孔質ガラス膜全体を加熱する構成であるので、多孔質ガラス膜2の貫通細孔で捕捉した細菌・ウイルス・胞子などを加熱して死滅させることができる。
【選択図】 図1

Description

本発明は、加熱したフィルタに空気を通過させて清浄化する空気浄化装置に関する。
近時、SARS(Severe Acute Respiratory Syndrome:重症急性呼吸器症候群)の飛沫感染や結核などの耐性菌の空気感染などが問題となっている。公共施設や病院などでは、このような病気の拡大を防止するために、殺菌機能を備えた空気清浄機や空気殺菌装置を設置するところが増加している。従来の空気清浄機には、吸着材からなるフィルタや荷電フィルタなどで塵埃とともに浮遊菌類を捕捉し、高電圧コロナ放電などにより殺菌作用のあるオゾンを発生させ、ケーシング内面やフィルタ面をオゾン殺菌するものがあった(例えば、特許文献1参照。)。また、従来の空気殺菌装置には、加熱手段の高温度の発熱によって生じる輻射熱によって熱空間を生成し、輻射熱による高温度で空気を加熱して、空気中の浮遊胞子や微生物などの生菌を殺菌するものがあった(例えば、特許文献2参照。)。
特開平11−313878号公報(第2−4頁、第1−8図) 特開平11−276561号公報(第3−7頁、第1−12図)
しかしながら、特許文献1に記載の殺菌機能付き空気清浄機は、空気清浄モード・オゾン殺菌モード・オゾン分解モードを所定の時間間隔で切り替えながら空気清浄動作を行うため、設置場所の空気浄化を常に行うことができないという問題があった。また、この空気浄化装置は、空気清浄モード時にはプレフィルタ及び荷電フィルタに通気させて塵埃を捕捉するが、オゾン殺菌モード時にはこれらのフィルタ間にオゾンを充満させて殺菌を行うので、このときにオゾンの一部がプレフィルタを通過して装置外部に流出することがあった。そのため、流出したオゾンの濃度が一定値を越えていた場合には、周囲の人に害を及ぼす危険性があった。
また、特許文献2に記載の空気殺菌装置は、装置を通過する空気の流れが速いとカビ胞子を完全に殺菌することができず、通気速度が制限されるという問題があった。そのため、空気殺菌装置の処理量を増加させるには、装置構成を大型化するかまたは複数台で処理を行わなければならず、装置構成を大型化した場合には装置自体高価になり、装置を複数台設置した場合には設置全体の費用が高価になるという問題があった。
そこで、本発明は、装置が大型化することなく簡単な構成で、空気中に含まれる浮遊菌・ウイルス・カビ胞子などを確実に捕捉できる空気浄化装置を提供することを目的とする。
この発明は、上記の課題を解決するための手段として、以下の構成を備えている。
(1)特定の孔径にほぼ均一に制御された多孔構造を有し、所定の肉厚に成形され、金属発熱体が表面にメッキ加工された多孔質ガラス膜と、
前記金属発熱体に通電する電源手段と、
外気を加圧または吸気して前記多孔質ガラス膜に通過させる空気加圧手段と、
を備えたことを特徴とする。
この構成においては、特定の孔径にほとんどばらつきなく制御された貫通細孔を複数有する多孔質ガラス膜をフィルタとして使用しており、空気加圧手段で加圧または吸気した外気を強制的に多孔質ガラス膜に通過させるので、空気中に含まれるウイルス・細菌・胞子などを確実に捕捉することができる。また、この多孔質ガラス膜の表面にメッキされた金属発熱体に対して電源手段で通電して金属発熱体を発熱させることで、多孔質ガラス膜全体を加熱することができるので、多孔質ガラス膜全体を所定の温度以上に加熱することで、多孔質ガラス膜の孔内に捕捉したウイルス・細菌・胞子などを死滅させることができる。この空気浄化装置を病院や公共施設などで使用することで室内の空気を浄化することができ、病原菌やカビなどの拡散を防止することが可能となる。
(2)特定の孔径にほぼ均一に制御された多孔構造を有し、所定の肉厚のパイプ形状に成形され、一方の端部が封止された多孔質ガラス膜と、
前記パイプ形状の多孔質ガラス膜の内側に設けられた金属発熱体と、
前記金属発熱体に通電する電源手段と、
外気を加圧または吸気して前記多孔質ガラス膜に通過させる空気加圧手段と、
を備えたことを特徴とする。
この構成においては、特定の孔径にほとんどばらつきなく制御された貫通細孔を複数有する多孔質ガラス膜をフィルタとして使用しており、空気加圧手段で吸気した外気を加圧して強制的に多孔質ガラス膜に通過させるので、空気中に含まれるウイルス・細菌・胞子などを確実に捕捉することができる。また、この多孔質ガラス膜パイプの内側に設けられた金属発熱体に対して電源手段で通電して金属発熱体を発熱させることで、多孔質ガラス膜全体を加熱することができるので、多孔質ガラス膜全体を所定の温度以上に加熱することで、多孔質ガラス膜の孔内に捕捉したウイルス・細菌・胞子などを死滅させることができる。
(3)前記多孔質ガラス膜は、一方の端部が封止されたパイプ形状であり、
前記空気加圧手段は、前記パイプ形状の多孔質ガラス膜における他方の端部から外気を送り込んで、前記パイプ状の多孔質ガラス膜の内壁側から外壁側へ外気を通過させることを特徴とする。
この構成においては、多孔質ガラス膜はパイプ形状に成形され、一端が封止されており、装置外部から吸い込んだ空気をパイプの他端からパイプ内部へ送り込み、多孔質ガラス膜の内壁側から外壁側へ空気を通過させる。したがって、簡素な構成により確実に空気を多孔質ガラス膜に通過させることができる。
(4)前記多孔質ガラス膜は、一方の端部が封止されたパイプ形状であり、
前記空気加圧手段は前記パイプ形状の多孔質ガラス膜の外壁側から内壁側へ外気を通過させることを特徴とする。
この構成においては、多孔質ガラス膜はパイプ形状に成形され、一端が封止されており、装置外部から吸い込んだ空気をパイプ形状の多孔質ガラス膜の外壁側から内壁側へ通過させる。したがって、空気加圧手段の構成に応じて、パイプ形状の多孔質ガラス膜の端部から空気を吸引して外気を通過させて、空気中に含まれるウイルス・細菌・胞子などを確実に捕捉することができる。
(5)前記多孔質ガラス膜の温度を測定する測温手段と、
前記測温手段の測定結果に基づいて、前記電源手段が前記金属発熱体に通電する電流を制御する制御手段と、
を備えたことを特徴とする。
この構成においては、金属発熱体や多孔質ガラス膜の温度やその周囲温度の測定結果に基づいて電源手段から通電する電流を変化させることで、多孔質ガラス膜の温度を所望の温度に制御することが可能となる。したがって、死滅させたい殺菌やウイルスなどの温度耐性に応じて、多孔質ガラス膜の加熱した際の温度を調整することができる。
本発明の空気浄化装置は、100nm〜20μmにおける特定の孔径にほぼ均一に制御された多孔構造を有した多孔質ガラス膜(SPG膜)に空気を通過させるので、空気中の細菌・ウイルス・胞子などを捕捉することができる。また、多孔質ガラス膜には金属発熱体がメッキされているか、またはパイプ形状に成形されて、その内側に金属発熱体が設けられており、この金属発熱体に通電して多孔質ガラス膜全体を加熱することができるので、多孔質ガラス膜で捕捉した細菌・ウイルス・胞子などを死滅させることができる。
まず、本発明の実施形態に係る空気浄化装置に使用する加熱式空気フィルタについて説明する。本発明では、SPG(Shirasu Porous Glass:シラス多孔質ガラス)膜の表面に金属発熱体をメッキ加工し、この金属発熱体に通電してSPG膜全体を加熱する構成の加熱式空気フィルタを採用している。SPG膜は、孔径がほぼ均一に制御された複数の貫通細孔を有する多孔構造で、現在では数十nm〜数十μmの幅広い範囲で孔径を変化させることができる機能性ガラスである。この基礎技術は、特公昭63−66777号公報に開示されている。SPG膜は、従来、焼酎などの不純物の濾過による酒質改善や、粒径が均一で封入率の高いエマルション製剤の作成などに使用されている。
本発明では、一例として、パイプ状(チューブ状)に形成されたSPG膜を加熱式空気フィルタとして使用する。ここで、このSPG膜はパイプ状に形成されているため、以下の説明ではSPGパイプと称する。
[第1実施形態]
図1は、本発明の第1実施形態に係る加熱式空気フィルタの概略構成を示す概観図及び断面図であり、(A)はSPGパイプの概観図、(B)はSPGパイプの断面図、(C)は端子を設けたSPGパイプの部分断面図である。
図1(A)に示すSPGパイプ1は、一例として直径10mm・長さ250mm・肉厚1mmのパイプであり、パイプ壁2には、特公昭63−66777号公報の第1図に示されているように、10μm〜20μmのうちの特定の孔径にほぼ制御された貫通細孔が複数形成された多孔構造である。また、図1(B)に示すように、SPGパイプ1の表面全体には、無電解メッキにより膜圧100μmのニッケル合金膜3を設けている。なお、パイプ壁2の表面における各貫通細孔の開口部は、ニッケル合金膜3によって封止されずに開口した状態となるようにメッキ加工されている。
ニッケル合金は周知のように金属発熱体であり、SPGパイプ1の表面における両端間に所定の電圧を印加すると、ニッケル合金膜3に電流が流れて発熱し、SPGパイプ1全体を加熱することができる。ニッケル合金膜3に電流を流してSPGパイプ1全体を加熱すると、パイプ壁2に形成された貫通細孔内の空気もパイプ壁2とほぼ同じ温度に加熱される。また、上記のようにSPGパイプ1は、肉厚1mmのパイプ形状に形成した多孔質ガラス膜であるので、ニッケル合金膜3に通電してニッケル合金膜3に発熱させると、短時間で全体をほぼ均一な温度に加熱することができる。さらに、SPG膜の耐熱温度は約450℃であり、この温度を超えると強度低下や溶融が生じ損傷する。そのため、ニッケル合金膜3に通電する際には、耐熱温度を超えないように温度センサで温度を測定しながら電流値を制御する。なお、以下の説明では、ニッケル合金膜3をSPGヒータ3と称する場合もある。
ここで、SPGパイプ1の両端間に電圧を印加するために、電極端子をSPGパイプ1のメッキ面(表面)に直接圧接すると、ニッケル合金膜3に通電した際に発熱によりメッキ膜表面が酸化して接触抵抗が増加するだけでなく、この接触抵抗により電極端子との接触部に発熱が生じる。そのため、本発明では、図1
(C)に示すように、SPGパイプ1の両端部にカーボンテープや銅箔などの導電材料4を巻き付け、この導電材料4の上から燐青銅などのバネ材による電極端子5を取り付ける。これにより、SPGパイプ1に対して電極端子5の接触面積を広く取ることができ、また、電極端子5とニッケル合金膜3との接触部における酸化や接触抵抗の増加を防止できる。
本発明の空気浄化装置の捕捉対象である細菌・ウイルス・胞子などの空気中の浮遊物は、細菌が0.2μm〜80μm程度、SARSコロナウイルスが80〜220nm程度、カビ胞子が3〜100μm程度の大きさである。一方、SPGパイプ1は、前記のように、10μm〜20μmのうち特定の孔径である貫通細孔が複数形成された多孔構造であり、迷路のように曲がりくねった管状の経路が内部に複数形成されている。SPGパイプ1は、このような構造であるため、多孔質ガラス膜のパイプ壁2に空気を通過させると、空気中の細菌・ウイルス・胞子などが空気の流速にかかわらず貫通細孔内の壁面に衝突して付着するため、これらの浮遊物を捕捉することができる。つまり、空気中の細菌・ウイルス・胞子などの浮遊物を捕捉するためのフィルタとして利用することができる。また、上記のように、SPGパイプ1の表面全体には、ニッケル合金膜3がメッキされており、このニッケル合金膜3に通電してSPGパイプ1全体を加熱するように構成しているので、捕捉した細菌・ウイルス・胞子などに高温度を加えて死滅させることができる。
なお、本実施例では、SPGパイプ1の貫通細孔の径が10μm〜20μmのものを使用しているがこれに限るものではなく、100nm〜20μmにおける特定の孔径にほぼ均一に制御された多孔質ガラス膜を使用すれば良い。
また、SPGパイプ1において多孔質ガラス膜のパイプ壁2で捕捉した細菌・ウイルス・胞子などの死骸や塵埃などは、これらが死滅する温度で加熱を続けると炭化するが、SPGパイプ1を高温で(例えば約400℃で)しばらく加熱することで、これらを昇華・気化させて貫通細孔から除去することができる。また、死骸の一部や金属塵埃類などは、SPGパイプ1を高温で(例えば約400℃で)しばらく加熱してもパイプ壁2の貫通細孔の壁面に残る。そのため、空気浄化能力が低下する場合には、空気浄化装置に対して、着脱可能にSPGパイプ1を設けることで、所定のタイミングで交換することができる。
次に、上記のフィルタを使用した空気浄化装置の構成について説明する。図2は、空気浄化装置の概略構成を示した外観斜視図である。図2に示すように、空気浄化装置11は、外観が直方体形状のカバー13を本体12に対して上部から装着している。カバー13の正面21及び背面22には、その中央よりもやや上部に吸気口31,32が形成されている。この吸気口31,32には、粒子の大きな塵埃などを捕捉する網目フィルタ33,34が着脱自在に取り付けられている。
カバー13の上面23には、その右側端部近傍に右側面24に沿って、排気風量設定スイッチ35、温度設定スイッチ36、及び排気口37が設けられている。排気口37には、塵埃の侵入を防ぐ着脱自在な網目フィルタ38が取り付けられている。また、排気風量設定スイッチ35の左端部には、所定の間隔をおいてSPGパイプ本数切り替えスイッチ39が設けられ、温度設定スイッチ36の左端部には所定の間隔をおいて電源スイッチ40が設けられている。さらに、SPGパイプ本数切り替えスイッチ39及び電源スイッチ40の左端部には、所定の間隔をおいてLCD表示部42用の表示窓41が設けられており、表示窓41には上面23の裏面からLCD表示部42が取り付けられている。
排気風量設定スイッチ35は、空気浄化装置11から排気する風量を切り替えるスイッチであり、排気風量設定スイッチ35を回転させると、排気風量を0%(停止状態),50%,75%,100%の4段階に切り替えることができる。なお、空気浄化装置11は、前記のような構造の多孔質ガラス膜からなるSPGパイプ1に空気を通過させるので、上記のように排気風量を切り替えても、問題なく空気中の細菌・ウイルス・胞子などを捕捉することができる。
また、排気風量設定スイッチ35を回転させると、クリーニングモードに設定することができる。温度設定スイッチ36は、後述する殺菌ユニット69内の温度を設定するスイッチであり、温度設定スイッチ36を回転させると50℃〜220℃の範囲で温度を設定することができる。したがって、細菌・ウイルス・胞子などの温度耐性に応じて所望の温度にSPGパイプ1を加熱することができる。SPGパイプ本数切り替えスイッチ39は、空気浄化装置11に設けたSPGパイプ1の使用本数を切り替えるスイッチであり、本実施例では5本と10本の2段階に切り替えることができる。電源スイッチ40は、空気浄化装置11の電源を入切するためのスイッチである。
カバー13の右側面24には、その中心よりも正面21側にエアコンプレッサ圧力計64用の表示窓43が設けられている。また、カバー13の右側面24の下部には信号出力用のコネクタ44が設けられている。
次に、空気浄化装置11の本体12の構成について説明する。図3は、空気浄化装置の本体の概略構成を示した外観斜視図である。図3(A)は、図2における矢印Aの方向、つまり空気浄化装置11の正面側の左上方から見た斜視図であり、図3(B)は、図2における矢印Bの方向、つまり空気浄化装置11の背面側の左下方向から見た斜視図である。
本体12は、エアコンプレッサ61、送気管62、内部に電磁弁63が設けられた電磁弁室64、エアコンプレッサ圧力計65、圧力計送気管66、送気管67,68、殺菌ユニット69、排気ダクト70、排気用シロッコファン71が内部に設けられ排気口72を備えた排気室73、電源回路74、制御回路75、底板76、支持板77,78、及び4個のキャスタ79a〜79dを備えている。また、殺菌ユニット69の内側には、熱電対80a,80bが取り付けられている。また、空気浄化装置11において、エアコンプレッサ61から排気室73までの空気の通路では、各部材の接続部から空気が外部に漏れないようにパッキング処理またはシール処理が施されている。
底板76には、その底面の4隅近傍にキャスタ79a〜79dが取り付けられている。底板76の上面中央部には、エアコンプレッサ61が設置され、底板76の隅部76a近傍に電磁弁室64が設置されている。エアコンプレッサ61には、外気を吸気して加圧するモータの温度を測定するための温度センサ91(図示せず。)が接続されている。エアコンプレッサ61と電磁弁室64の電磁弁63は、送気管62で接続されている。また、電磁弁63の上流側には圧力計送気管66が取り付けてあり、圧力計送気管66の先端にはエアコンプレッサ用圧力計65が接続されている。
また、底板76の上面には、エアコンプレッサ61を囲むようにして、コの字状に曲げ加工された支持板77と支持板78が取り付けられている。支持板77は、エアコンプレッサ61と電磁弁室64の間において底板76に対して直立した状態に取り付けられている。また、支持板78は、底板76の端部76aと反対側の端部76bと、エアコンプレッサ61と、の間において、底板76に対して直立した状態に取り付けられている。
支持板77と支持板78との間には、エアコンプレッサ61の上部において、殺菌ユニット69が支持されている。殺菌ユニット69は2つに分かれており、それぞれ内部に5本ずつSPGパイプ1が取り付けられている。また、前記のように、殺菌ユニット69には、内部の温度を測定するために熱電対80a,80bが取り付けられている。殺菌ユニット69の詳細は後述する。電磁弁室64の電磁弁63と殺菌ユニット69の間は、送気管67,68で接続されている。電磁弁63は、SPG本数切り替えスイッチ39の設定に応じて切り替わり、送気管62から送られてきた空気を送気管67のみに出力させるか、または送気管62から送られてきた空気を送気管67及び送気管68に出力させる。
また、殺菌ユニット69の下流側には、排気ダクト70が接続されており、殺菌ユニット69の側部を通過して支持板67の側部で上方に屈曲し、支持板67の上部で水平方向に屈曲している。排気ダクト70の端部には、排気室73が取り付けられている。排気室70の内部には、シロッコファン71(図示せず。)、及びシロッコファン71の排気温度を検出するための排気温度センサ92(図示せず。)が取り付けられており、排気室70の上面に設けられた排気口72から、殺菌ユニット69で清浄化された空気を排出する。
次に、殺菌ユニット69の構成について説明する。図4は、第1実施形態に係る殺菌ユニットの構成を示す斜視透視図である。殺菌ユニット69は、殺菌前室81,82、殺菌室83,84、殺菌後室85からなる。殺菌前室81は殺菌室83に接続されている。また、殺菌前室82は殺菌室84に接続されている。さらに、殺菌室83及び殺菌室84は、殺菌後室85に接続されている。各室81〜85は、接続部で空気が漏れないように接続されている。また、殺菌ユニット69の交換用パーツが1種類で済むように、殺菌前室81及び殺菌前室82と、殺菌室83及び殺菌室84と、は、同様の構成である。なお、図4には、SPGパイプ1を加熱するための端子の表示を省略しているが、SPGパイプ1の両端部1a及び1bには図1(C)に基づいて説明したように電極端子5が設けられており、各電極端子5は図外のケーブルによって制御回路75に接続されている。
殺菌前室81の一方の面81aの中央部には、送気管67とほぼ同径の通気孔81bが形成されており、この通気口81bに送気管67が接続されている。通気口81bと送気管67との間には、空気が流出しないようにパッキング処理またはシール処理が施されている。殺菌前室81の面81aに対向する面81c
(殺菌室83の一方の面83a)には、5本のSPGパイプ1の一方の開口端1aが貫通した状態で取り付けられており、殺菌前室81の空気が各SPGパイプ1内に流入するように構成されている。殺菌室83の面83aに対向する面83b(殺菌後室85の一方の面85a)には、5本のSPGパイプ1における他方の開口端1bが貫通した状態で取り付けられており、各SPGパイプ1の開口端1bは、空気の流出を防止するために栓1cによって封止されている。また、各SPGパイプ1と面83aの間及び各SPGパイプ1と面83bの間は、空気が漏れないようにそれぞれパッキング処理またはシール処理が施されている。また、殺菌室83の面83bには、孔83cが形成されている。さらに、殺菌室83の上面83dには、熱電対80aが取り付けられており、殺菌室83内部に設けられた各SPGパイプ1の温度またはその周囲の温度を測定する。なお、熱電対80aに接続されたケーブルは制御回路75に接続されている。
殺菌前室82の一方の面82aの中央部には、送気管68とほぼ同径の通気孔82bが形成されており、この通気口82bに送気管68が接続されている。通気口82bと送気管68との間には、空気が流出しないようにパッキング処理またはシール処理が施されている。殺菌前室82の面82aに対向する面82c
(殺菌室84の一方の面84a)には、5本のSPGパイプ1の一方の開口端1aが貫通した状態で取り付けられており、殺菌前室82の空気が各SPGパイプ1内に流入するように構成されている。殺菌室84の面84aに対向する面84b(殺菌後室85の一方の面85a)には、5本のSPGパイプ1における他方の開口端1bが貫通した状態で取り付けられており、各SPGパイプ1の開口端1bには、空気の流出を防止するために栓1cが取り付けられている。SPGパイプ1の周囲は、面84a側・面84b側ともに、空気が漏れないようにパッキング処理またはシール処理が施されている。また、殺菌室84の面84bには、孔84cが形成されている。さらに、殺菌室84の上面84dには、熱電対80bが取り付けられており、殺菌室84内部の各SPGパイプ1の周囲の温度を測定する。なお、熱電対80bに接続されたケーブルは制御回路75に接続されている。
殺菌後室85の面85aに対向する面85bの中央部には、所定の径の通気孔85cが形成されており、この通気口85cに排気ダクト70が接続されている。なお、通気口85cと排気ダクト70の間は、空気が流出しないようにパッキング処理またはシール処理が施されている。
殺菌ユニット69は、空気浄化装置11の本体12に対して着脱可能であり、また、殺菌室83,84内の各SPGパイプ1は着脱可能であり、SPGパイプ1が目詰まりしたり劣化したりした場合には、交換することができる。
ここで、空気浄化装置11は、外気を吸い込んで加圧するエアコンプレッサ61と、殺菌ユニット69を通過した空気を排気(吸気)する排気用シロッコファン71と、を備えているが、いずれか一方のみを備えた構成であっても良い。また、殺菌ユニット69は、上記のように、各SPGパイプ1内に流入した殺菌前室82の空気がパイプ壁2の内側から外側へ通過して殺菌室83,84から殺菌後室85へ排出するように構成したが、本発明はこの形態に限るものではない。すなわち、エアコンプレッサ61や排気用シロッコファン71など空気加圧手段の有無やその構成に応じて、各SPGパイプ1のパイプ壁2の外側から内側へ空気が通過するように構成しても良い。例えば、SPGパイプ1の開放端から空気を吸引するように空気加圧手段を構成しても良い。このように構成することで、空気浄化装置11の設計の自由度を高くすることができる。
次に、空気浄化装置11の回路構成について説明する。図5は、空気浄化装置の回路構成を示したブロック図である。空気浄化装置11の制御回路75及び電源回路74には、アンプ101、アンプ102、アンプ及び冷点補償回路103、リセットIC104、LED105、ブザー106、通信回路107、ファンドライバ108、フォトカプラ109、トライアック110、フォトカプラ111、トライアック112、フォトカプラ113、及びCPU113が設けられている。
アンプ101は、コンプレッサ61用の温度センサ91から出力された信号を増幅して、CPU113に出力する。アンプ102は、排気室73に設けられた排気温度センサ92から出力された信号を増幅して、CPU113に出力する。アンプ及び冷点補償回路103は、殺菌室83の内部温度を計測する熱電対80a、及び殺菌室84の内部温度を計測する熱電対80bから出力された信号を増幅して、CPU113に出力する。また、アンプ及び冷点補償回路103は、熱電対80a,80bの冷点補償を行う。リセットIC104は、CPU113をリセットする。LED105は、制御回路75が動作中に点灯する。ブザー106は、起動時、操作時、及び異常発生時に音声を発する。通信回路107は、信号出力用のコネクタ44に接続された機器と通信を行う。ファンドライバ108は、シロッコファン71の回転速度を制御する。フォトカプラ109は、CPU113からの制御信号をトライアック110に伝達する。トライアック110は、SPGヒータ3に通電する。フォトカプラ111は、CPU113からの制御信号をトライアック112に伝達する。トライアック112は、コンプレッサ61を駆動する。フォトカプラ113はCPU113からの制御信号を電磁弁62に伝達する。CPU113は、制御回路75の各部を制御する。
次に、空気浄化装置11にも受けたLCD表示部の表示内容について説明する。図6は、表示部の表示例を示した図である。図6(A)に示すように、LCD表示部42には、現在の運転モードや異常の内容を表示する状態表示エリア121、ファンの風量を表示する風量表示エリア122、ヒータの加熱状態を表示するヒータ加熱状態表示エリア123、SPGヒータ3の設定温度を表示する設定温度表示エリア124、及びSPGパイプ1の現在温度を表示する現在温度表示エリア125が設けられている。
CPU113は、各部が正常に動作している場合には、図6(A)に示すように、正常運転していることを表す表示、排気風量設定スイッチ35で設定された風量、SPGヒータ3の加熱状態、温度設定スイッチ36で設定した温度、及び現在の殺菌室83,84内の温度をLCD表示部42に表示する。
CPU113は、ユーザが排気風量設定スイッチ35を操作してクリーニングモードに設定したことを検出した場合には、図6(B)に示すように、クリーニングモードに設定されたことを示す表示、クリーニングモードのときの設定温度(400℃)、及び現在の殺菌室83,84内の温度をLCD表示部42に表示する。なお、クリーニングモードの場合、コンプレッサ61及びシロッコファン71は停止させるので、排気風量設定スイッチ35で設定された風量は表示されない。
CPU113は、空気浄化装置11内で異常が発生した場合には、ブザー106から警告音を発生させて各部の動作を停止するとともに、以下に説明する内容をLCD表示部42に表示させる。例えば、CPU113は、殺菌室83,84内の温度を測定する熱電対80a,80bが断線した場合には、図6(C)に示すように、熱電対80a,80bのいずれかが断線したことを示す表示、温度設定スイッチ36で設定した温度、及び現在の殺菌室83,84内の温度(異常表示)をLCD表示部42に表示させる。また、CPU113は、SPGヒータ3に通電するための回路であるフォトカプラ109やトライアック110などが故障した場合には、図6(D)に示すように、SPGヒータ3に通電するための回路が故障したことを示す表示、温度設定スイッチ36で設定した温度、及び現在の殺菌室83,84内の温度(異常表示)をLCD表示部42に表示させる。さらに、CPU113は、フィルタ詰まりなどでコンプレッサ61が加熱したことをコンプレッサ用温度センサ91からの信号によって検出した場合には、コンプレッサ61が加熱したことを示す表示、温度設定スイッチ36で設定した温度、及び現在の殺菌室83,84内の温度をLCD表示部42に表示させる。また、CPU113は、シロッコファン71が加熱したことを排気温度センサ92からの信号によって検出した場合には、シロッコファン71が加熱したことを示す表示、温度設定スイッチ36で設定した温度、及び現在の殺菌室83,84内の温度をLCD表示部42に表示させる。
次に、空気浄化装置11の動作を説明する。ユーザが電源スイッチ46をオンにすると、空気浄化装置11は動作を開始し、CPU113はブザー106から起動音を発生させるとともに、LCD表示部42に装置の状態を表示させる。CPU113は、正常運転時には、図6(A)に示したような表示をLCD表示部42にさせるとともに、排気風量設定スイッチ35の設定値に基づいて、フォトカプラ111及びファンドライバ108に信号を出力して、コンプレッサ61及びシロッコファン71を駆動させる。また、CPU113は、温度設定スイッチ36の設定値及びSPG本数切り替えスイッチ35の設定に基づいて、フォトカプラ109に信号を出力して殺菌室83内の5本のSPGパイプ1を加熱させるか、または殺菌室83及び殺菌室84の10本のSPGパイプ1を加熱させる。
コンプレッサ61及びシロッコファン71が駆動を開始すると、吸気口31,32から吸気された空気は、SPG本数切り替えスイッチ35の設定が5本の場合には、コンプレッサ61で加圧されて送気管62、電磁弁63、送気管67を介して殺菌ユニット69の殺菌前室81に送り込まれる。また、SPG本数切り替えスイッチ35の設定が10本の場合には、コンプレッサ61で加圧された空気は、殺菌前室81に加えて、送気管62、電磁弁63、送気管68を介して殺菌ユニット69の殺菌前室82にも送り込まれる。
殺菌前室81に送り込まれた空気は、さらに殺菌室83内に設けられた5本のSPGパイプ1内に送られ、各SPGパイプ1のパイプ壁2を通過する。そして、殺菌室83から孔83cを介して殺菌後室85に排出される。また、殺菌前室82に送り込まれた空気は、さらに殺菌室84内に設けられた5本のSPGパイプ1に送られ、各SPGパイプ1のパイプ壁2を通過し、殺菌室84から孔84cを介して殺菌後室85に排出される。このとき、空気中の細菌・ウイルス・胞子などはパイプ壁2に形成された複数の貫通細孔内に捕捉され、SPGヒータ3によって加熱されて死滅する。
殺菌後室85に貯まった清浄化された空気は、排気ダクト70を介して排気室73に送られ、シロッコファン71によって強制的に、排気室73の排気口72及びカバー13の排気口37から排出される。
CPU113は、ユーザによって排気風量設定スイッチ35が操作されたことを検出すると、ブザー106に操作音を出力させるとともに、排気風量設定スイッチ35の設定値に基づいてファンドライバ108及びフォトカプラ111に制御信号を出力して、コンプレッサ61の制御及びシロッコファン71の回転量を制御する。
また、CPU113は、ユーザによって温度設定スイッチ36が操作されたことを検出すると、ブザー106に操作音を出力させるとともに、温度設定スイッチ36の設定値に基づいてフォトカプラ109に制御信号を出力して、熱電対80a,80bで殺菌室83,84の温度を検出しながら、SPGヒータ3に流す電流を調整して、殺菌室83,84の温度を制御する。
さらに、ユーザが排気風量設定スイッチ35の設定を切り替えてクリーニングモードに設定した場合には、CPU113は、ブザー106に操作音を出力させるとともに、ファンドライバ108及びフォトカプラ111には制御信号を出力せずにコンプレッサ61及びシロッコファン71は停止させる。また、CPU113は、フォトカプラ109に制御信号を出力してSPGヒータ3の発熱量を制御して、殺菌室83,84内の温度を約400℃に加熱し、一定時間が経過すると、フォトカプラ109に出力していた制御信号を停止する。この場合、前記のようにSPGパイプ1のパイプ壁2に形成された複数の貫通細孔内に蓄積した細菌・ウイルス・胞子などの死骸や塵埃などは加熱により気化するので、これらを貫通細孔内から排出することができる。
以上のように、本発明の空気浄化装置11は、コンプレッサ61で外気を吸気・加圧して、強制的にSPGパイプ1を通過させて、空気中の細菌・ウイルス・胞子などの浮遊物を捕捉するとともに、ニッケル合金膜3に通電して発熱よりSPGパイプ1全体を所定の温度に加熱して捕捉した浮遊物を死滅させるので、確実に空気(外気)を清浄化できる。したがって、この空気浄化装置11を病院や公共施設などで使用することで室内の空気に含まれる病原菌やカビなどの拡散を防止することができる。
[第2実施形態]
図7は、本発明の第2実施形態に係る加熱式空気フィルタの概略構成を示す概観図及び断面図であり、(A)はSPGパイプの概観図、(B)はSPGパイプの断面図である。加熱式空気フィルタであるSPGパイプ201は、以下に説明する構成とすることで、第1実施形態で説明した加熱式空気フィルタであるSPGパイプ1と同様の作用・効果が得られる。以下にその詳細を説明する。なお、以下の説明では、第1実施形態と異なる部分について主に説明する。
図7(A)に示すSPGパイプ201は、第1実施形態と同形状であり、直径10mm・長さ250mm・肉厚1mmで、パイプ壁202には特公昭63−66777号公報の第1図に示されているように、10μm〜20μmのうちの特定の孔径にほぼ制御された貫通細孔が複数形成されている。また、図7(B)に示すように、SPGパイプ1の内側には、一例としてコイル状に成形された線径0.6mmのニクロム線203がSPGパイプ201の両端間に、SPGパイプ201の内壁に触れないように所定の間隔を空けて設置されている。
ニクロム線203は、周知のように金属発熱体であり、その両端間に所定の電圧を印加すると電流が流れて発熱する。また、ニクロム線203は、単位長さ当たりの抵抗値がほぼ均一なので、SPGパイプ1全体をほぼ均一な温度に加熱することができるとともに、パイプ壁202に形成された貫通細孔内の空気をパイプ壁202とほぼ同じ温度に加熱することができる。さらに、ニクロム線203は、その長さや線径を変えることで抵抗値を変更することができるので、SPGパイプ1のサイズに応じて発熱量を変更することが容易である。加えて、ニクロム線203は特性が安定しており、長期間使用しても劣化しないので、メンテナンス性を向上させることができる。また、第1実施形態のようにパイプ壁の表面に対してメッキ処理を施す必要がないので、SPGパイプ201の製造工程を簡略化することができる。
ここで、前記のようにSPG膜の耐熱温度は約450℃であり、この温度を超えると強度低下や溶融が生じ損傷する。そのため、ニクロム線203に通電する際には、SPG膜の耐熱温度を超えないように、ニクロム線203やSPGパイプ1の温度、またはそれの周囲の温度などを温度センサで測定しながら、ニクロム線203に流す電流値を制御する。
SPGパイプ201は、前記のように、10μm〜20μmのうち特定の孔径である貫通細孔が複数形成された多孔構造であり、迷路のように曲がりくねった管状の経路が内部に複数形成されている。そのため、SPGパイプ1と同様に、多孔質ガラス膜のパイプ壁202に空気を通過させると、空気中の細菌・ウイルス・胞子などが空気の流速にかかわらず貫通細孔内の壁面に衝突して付着するため、これらの浮遊物を捕捉するフィルタとして利用することができる。また、上記のように、SPGパイプ201の内側にはニクロム線203が設けてあり、このニクロム線203に通電してSPGパイプ201全体を加熱するように構成しているので、捕捉した細菌・ウイルス・胞子などに高温度を加えて死滅させることができる。
なお、本実施例では、SPGパイプ201の貫通細孔の径が10μm〜20μmのものを使用しているがこれに限るものではなく、100nm〜20μmにおける特定の孔径にほぼ均一に制御された多孔質ガラス膜を使用すれば良い。
また、SPGパイプ201において捕捉した細菌・ウイルス・胞子などの死骸や塵埃などは、SPGパイプ201を高温で(例えば約400℃で)しばらく加熱することで、これらを昇華・気化させて貫通細孔から除去することができる。また、死骸の一部や金属塵埃類などは、SPGパイプ201を高温で(例えば約400℃で)しばらく加熱してもパイプ壁202の貫通細孔の壁面に残って空気浄化能力が低下した場合には、空気浄化装置に対して、着脱可能にSPGパイプ201を設けることで、所定のタイミングで交換することができる。
次に、加熱式空気フィルタであるSPGパイプ201を空気浄化装置11に適用した場合について説明する。図8は、第2実施形態に係る殺菌ユニットの構成を示す斜視透視図である。空気浄化装置11において、図4に示した殺菌ユニット69のSPGパイプ1に代えてSPGパイプ201を取り付けることで、SPGパイプ1を設けた場合と同様の効果を得ることができる。図8に示すように、殺菌ユニット69にSPGパイプ201を取り付ける場合、殺菌室83,84内にそれぞれ5本のSPGパイプ201を設ける。そして、各SPGパイプ201の一方の開口端201aを貫通した状態にして、殺菌前室81の空気が各SPGパイプ201内に流入するように構成する。また、殺菌後室85の一方の面85aには、各SPGパイプ201における他方の開口端201bを貫通した状態で取り付け、各SPGパイプ201の開口端201bは、空気の流出を防止するために栓201cによって封止する。このとき、SPGパイプ201の内側に設けたニクロム線203がパイプ壁202に触れないように図外の保持機構で保持し、ニクロム線203の両端203a及び203bに図外のケーブルを接続して、このケーブルによって制御回路75と接続する。
なお、殺菌室83,84に設けた各SPGパイプ201のニクロム線203は、前記のように単位長さ当たりの抵抗値がほぼ均一なので、5本のSPGパイプ201のニクロム線203を直列に接続しても良いし、5本のニクロム線203を並列に接続しても良く、いずれの場合でも、SPGパイプ201の温度制御を安定して行うことができる。
また、第2実施形態に係る空気浄化装置11においても、第1実施形態と同様に、空気加圧手段の構成などに応じて、各SPGパイプ1のパイプ壁2の外側から内側へ空気が通過するように構成することができる。
このように、空気浄化装置11にSPGパイプ201を設けた殺菌ユニット69を使用した場合には、空気浄化装置11は、コンプレッサ61で外気を吸気・加圧して、強制的にSPGパイプ1を通過させて、空気中の細菌・ウイルス・胞子などの浮遊物を捕捉するとともに、ニクロム線203に通電して発熱よりSPGパイプ1全体を所定の温度に加熱して捕捉した浮遊物を死滅させるので、殺菌ユニット69にSPGパイプ1を設けた場合と同様に、確実に空気(外気)を清浄化できる。したがって、この空気浄化装置11を病院や公共施設などで使用することで室内の空気に含まれる病原菌やカビなどの拡散を防止することができる。
本発明の第1実施形態に係る加熱式空気フィルタの概略構成を示す概観図及び断面図である。 空気浄化装置の概略構成を示した外観斜視図である。 空気浄化装置の本体の概略構成を示した外観斜視図である。 第1実施形態に係る殺菌ユニットの構成を示す斜視透視図である。 空気浄化装置の回路構成を示したブロック図である。 LCD表示部の表示例を示した図である。 本発明の第2実施形態に係る加熱式空気フィルタの概略構成を示す概観図及び断面図である。 第2実施形態に係る殺菌ユニットの構成を示す斜視透視図である。
符号の説明
1−SPGパイプ、2−パイプ壁(多孔質ガラス膜)、
3−ニッケル合金膜(金属発熱体)、11−空気浄化装置、12−本体、
13−カバー、31,32−吸気口、35−排気風量設定スイッチ、
36−温度設定スイッチ、39−SPGパイプ本数切り替えスイッチ、
40−電源スイッチ、69−殺菌ユニット

Claims (5)

  1. 特定の孔径にほぼ均一に制御された多孔構造を有し、所定の肉厚に成形され、金属発熱体が表面にメッキ加工された多孔質ガラス膜と、
    前記金属発熱体に通電する電源手段と、
    外気を加圧または吸気して前記多孔質ガラス膜に通過させる空気加圧手段と、
    を備えた空気浄化装置。
  2. 特定の孔径にほぼ均一に制御された多孔構造を有し、所定の肉厚のパイプ形状に成形され、一方の端部が封止された多孔質ガラス膜と、
    前記パイプ形状の多孔質ガラス膜の内側に設けられた金属発熱体と、
    前記金属発熱体に通電する電源手段と、
    外気を加圧または吸気して前記多孔質ガラス膜に通過させる空気加圧手段と、
    を備えた空気浄化装置。
  3. 前記多孔質ガラス膜は、一方の端部が封止されたパイプ形状であり、
    前記空気加圧手段は、前記パイプ形状の多孔質ガラス膜における他方の端部から外気を送り込んで、前記パイプ状の多孔質ガラス膜の内壁側から外壁側へ外気を通過させる請求項1または2に記載の空気浄化装置。
  4. 前記多孔質ガラス膜は、一方の端部が封止されたパイプ形状であり、
    前記空気加圧手段は前記パイプ形状の多孔質ガラス膜の外壁側から内壁側へ外気を通過させる請求項1または2に記載の空気浄化装置。
  5. 前記多孔質ガラス膜の温度を測定する測温手段と、
    前記測温手段の測定結果に基づいて、前記電源手段が前記金属発熱体に通電する電流を制御する制御手段と、
    を備えた請求項1乃至4のいずれかに記載の空気浄化装置。
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